JP2014059800A - 設備制御システム、コネクタ接続不良検出方法、およびi/oモジュール - Google Patents

設備制御システム、コネクタ接続不良検出方法、およびi/oモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】モジュール本体と端子台との電気的接続不良を正確に検出する。
【解決手段】I/Oモジュール10において、コネクタCNを介して端子台11との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられた信号経路監視部が、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路に関する電気的接続不良を検出し、故障判定部14が、検出結果の論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、信号経路監視部で得られた検出結果の論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定し、故障警報部37が、その重故障発生に応じて当該I/Oモジュール10のフィールド機器FTに対する制御停止を促す重故障警報を画面表示し、その軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュール10のメンテナンスを促す軽故障警報を画面表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、設備制御技術に関し、特にフィールド機器の伝送路を集線するI/Oモジュールにおけるコネクタでの電気的接続不良を検出するコネクタ接続不良検出技術に関する。
生産設備や空調設備などの各種の設備を制御する設備制御システムでは、各コントローラにおいて、伝送路を介して各フィールド機器とデータ通信を行うことにより、個々のフィールド機器を制御している(例えば、特許文献1など参照)。具体的には、それぞれのコントローラが、自己の配下に位置する各フィールド機器から計測データを周期的に取得し、予め設定されている所望の運転状態が得られる制御パラメータを算出して、各フィールド機器に指示するものとなっている。
一方、上位の設備監視装置は、通信回線を介して各コントローラとデータ通信を行うことにより、各コントローラで得られた計測データを周期的に取得し、これら計測データに基づき、設備全体の運転内容をモニタに画面表示する。これにより、運転員は、設備全体の運転状態を容易に把握することができる。また、監視装置は、計測データの値を監視し、いずれかのプロセス機器で計測データに異常があった場合には、その異常内容をモニタで警報表示する。これにより、運転員は、異常発生機器や異常の状態を確認し、異常を解消するための対応をとることができる。
特開2003−140704号公報
このような設備制御システムでは、多くのフィールド機器をコントローラに接続する必要があるため、各フィールド機器の伝送路を集線して、コントローラのI/Oバスに接続するモジュールとして、入出力モジュール、出力モジュール、入力モジュールなど、各種のI/Oモジュールを用いる。
図4は、一般的なI/Oモジュールを示す説明図である。
I/Oモジュール10は、各フィールド機器FTの伝送路L1を、ネジ止めなどにより電気的に接続するための専用端子Tを有している。この専用端子Tは、保守作業時の作業性やモジュールの小型化に対応するために、モジュール本体10Aとは別体の端子台11に取り付けられて、モジュール本体10Aに対して着脱自在に装着されている。
モジュール本体10Aの内部には、フィールド機器FTとの間で伝送路L1を介して信号をやり取りする伝送処理や、コントローラとデータ通信を行う通信I/Fなどの回路部が搭載されている回路基板10Bが実装されており、端子台11は、この回路基板10BとコネクタCNを介して電気的に接続される。このコネクタCNとしては、双方のコネクタ端子が直接接触する方式と、ケーブルを介して接続される方式がある。また、モジュール本体10Aは、ラック(図示せず)に装着されて、コントローラ(図示せず)とデータ通信を行うためのI/OバスL2に接続される。
I/Oモジュール10とフィール機器FTとの間で信号の授受が円滑に行われるためには、モジュール本体10Aと端子台11とを接続するコネクタCNの電気的接続状況が極めて重要である。しかし、外的力・経年変化・周囲環境による接触部の劣化に起因して、コネクタCNで接触不良が発生し、信号の授受に支障を来す場合がある。このような状態でコントローラによるフィールド機器FTの制御を継続した場合、正常な制御を実行できなくなるという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、I/Oモジュールのモジュール本体と端子台との電気的接続不良を正確に検出できるコネクタ接続不良検出技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる設備制御システムは、コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムであって、前記I/Oモジュールは、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部を有し、前記信号経路監視部で得られた検出結果の論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果の論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定部と、前記故障判定部で判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定部で判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報部とを備えている。
また、本発明にかかる他の設備制御システムは、コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムであって、前記I/Oモジュールは、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部を有し、前記信号経路監視部で得られた検出結果のうち前記基準検出数を越える検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果のうち基準検出数以下の検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定部と、前記故障判定部で判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定部で判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報部とを備えている。
また、本発明にかかるコネクタ接続不良検出方法は、コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムで用いられるコネクタ接続不良検出方法であって、信号経路監視部が、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視ステップと、故障判定部が、前記信号経路監視ステップ得られた検出結果の論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果の論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定ステップと、故障警報部が、前記故障判定ステップで判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定ステップで判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報ステップとを備えている。
また、本発明にかかる他のコネクタ接続不良検出方法は、コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムで用いられるコネクタ接続不良検出方法であって、信号経路監視部が、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視ステップと、故障判定部が、前記信号経路監視ステップで得られた検出結果のうち前記基準検出数を越える検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果のうち基準検出数以下の検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定ステップと、故障警報部が、前記故障判定ステップで判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定ステップで判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報ステップとを備えている。
また、本発明にかかるI/Oモジュールは、コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部と、前記I/Oモジュールから通知された、当該I/Oモジュールで発生した故障を示す故障検出結果に基づいて、当該故障の内容に応じた警報モニタで画面表示する故障警報部とを備える設備制御システムで用いられる前記I/Oモジュールであって、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部と、前記信号経路監視部で得られた検出結果の論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果の論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定し、これら重故障および軽故障の判定結果を含む故障検出結果を前記故障警報部へ通知する故障判定部とを備えている。
また、本発明にかかる他のI/Oモジュールは、コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部と、前記I/Oモジュールから通知された、当該I/Oモジュールで発生した故障を示す故障検出結果に基づいて、当該故障の内容に応じた警報モニタで画面表示する故障警報部とを備える設備制御システムで用いられる前記I/Oモジュールであって、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部と、前記信号経路監視部で得られた検出結果のうち前記基準検出数を越える検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果のうち基準検出数以下の検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定し、これら重故障および軽故障の判定結果を含む故障検出結果を前記故障警報部へ通知する故障判定部とを備えている。
本発明によれば、I/Oモジュールの端子台を接続するコネクタにおける電気的接続不良の発生形態のうち、コネクタの嵌合が外れて離脱した場合と、コネクタの特定の接点での接触抵抗の増加による接触不良が発生した場合とを、区別して正確に検出することができる。したがって、コネクタの嵌合が外れて離脱した場合には、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報を運転員に通知することができる。また、コネクタの特定の接点での接触抵抗の増加による接触不良が発生した場合には、当該I/Oモジュールのメンテナンスを指示する軽故障警報を運転員に通知することができる。
このため、運転員は、コネクタにおける電気的接続不良の発生形態に応じた、適切な対応をとることができる。例えば、接点での接触抵抗の増加による軽故障である場合には、重故障時と同様にI/Oモジュールの制御停止状態へ移行させる処置をとる必要がなくなり、設備制御システムをスムーズに効率よく運転することができる。
設備制御システムの構成を示すブロック図である。 I/Oモジュールの構成を示すブロック図である。 設備制御システムの接続不良監視動作を示すシーケンス図である。 一般的なI/Oモジュールを示す説明図である。
[発明の原理]
まず、本発明の原理について説明する。
前述の図4に示したように、設備制御システムで用いるI/Oモジュール10について、モジュール本体10Aと端子台11とを接続するコネクタCNにおける電気的接続不良を検出する方法として、コネクタCNの一部のピンを接続不良検出用として割り当てて、モジュール本体10Aと端子台11との間で折返信号経路を形成し、この折返信号経路の正常性に基づいて、接続不良を検出する方法が考えられる。具体的には、折返信号経路の一端を電源電位に抵抗素子を介してプルアップすることにより一定の電圧を印加するとともに、他端を接地電位に接続し、当該折返信号経路の両端電圧を監視すればよい。これにより、接続不良が発生した場合、他端で検出される電圧が低下するため、コネクタCNの電気的接続不良を検出することができる。
ここで、コネクタCNにおける電気的接続不良の発生形態は、コネクタCN全体の嵌合が外れて離脱した場合だけでなく、コネクタCNのうち特定の端子間における接触不良がある。特に、上記折返信号経路に割り当てた端子では、節電を考慮して、フィールド機器との間で送受信する信号が流れる端子に比べ、端子間に流れる電流が大幅に削減されているため、経年変化や周囲環境の影響を受けやすい。したがって、空気中の珪素化合物や硫黄化合物が接点に付着して酸化膜が形成されやすくなり、この酸化膜により接触抵抗が増加して接続不良となる。
このようなコネクタCNにおける電気的接続不良の発生形態のうち、コネクタCNの離脱が生じた場合、コネクタCNの複数の端子で接続不良が発生するため、多くのフィールド機器について正常に制御できなくなる可能性が高い。このため、このような接続不良は、重度の電気的接続不良を示す、いわゆる重故障と判断して、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御を全て停止する、インターロックなどの制御停止状態へ移行させる必要がある。
一方、接点での接触抵抗の増加による接続不良は、コネクタCNのうちの一部の端子でのみ発生し、すべての端子で同時に発生するものではなく、端子間を流れる電流を考慮した場合、微弱な電流しか流れていない折返信号経路に割り当てた端子で、最初に発生する可能性が高い。特に、酸化膜の形成にはある程度の時間を要するため、このような電気的接続不良の状況が他の接点でも次々と発生して、コネクタCN全体にわたり急速に悪化する可能性は低い。このため、このような接続不良は、軽度の電気的接続不良を示す、いわゆる軽故障と判断でき、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器を制御停止状態へ移行する必要はなく、運転員へ当該I/Oモジュールのメンテナンスを指示する警報を通知すればよい。
本発明は、このようなコネクタCNにおける電気的接続不良の発生形態に着目し、複数の折返信号経路における接続不良の検出状況に応じて、コネクタCNの離脱による重故障か、あるいは、接点での接触抵抗の増加による軽故障かを判定し、この判定結果に基づいて、運転員に対して、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報を出力するか、あるいは当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報を出力するかを選択するようにしたものである。
したがって、接点での接触抵抗の増加による軽故障である場合には、I/Oモジュールのメンテナンスで対応すればよいため、重故障時と同様にI/Oモジュールの制御停止状態へ直ちに移行させる必要がなくなり、設備制御システムを効率よくスムーズに運転することができる。
[実施の形態]
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる設備制御システム1について説明する。図1は、設備制御システムの構成を示すブロック図である。
この設備制御システム1は、生産設備や空調設備などの各種の設備を制御する制御システムであって、圧力計、流量計、調節弁、ポンプ、モータ、インバータなどの各フィールド機器FTと制御信号をやり取りすることにより、個々のフィールド機器FTを制御する機能を有している。
設備制御システム1には、主な装置として、I/Oモジュール10、コントローラ20、および設備監視装置30が設けられている。
[I/Oモジュール]
図1および図2を参照して、本実施の形態にかかるI/Oモジュール10について説明する。図2は、I/Oモジュールの構成を示すブロック図である。
I/Oモジュール10は、各フィールド機器FTと信号を送受信するための伝送路L1を集線して、コントローラ20のI/OバスL2と相互に接続する装置である。
本実施の形態では、I/Oモジュール10がフィールド機器FTとの間でデータを送受信する機能を有する入出力モジュールからなる場合を例として説明するが、これに限定されるものではない。本発明におけるI/Oモジュール10には、入出力モジュールだけでなく、フィールド機器FTへのデータを送信する機能のみを持つ出力モジュールや、フィールド機器FTからのデータを受信する機能のみを持つ入力モジュールも含まれるものとする。
このI/Oモジュール10には、主な機能部として、端子台11、伝送処理部12、接続不良検出部13、故障判定部14、およびバスI/F部15が設けられている。これら機能部のうち、伝送処理部12、接続不良検出部13、故障判定部14、およびバスI/F部15は、モジュール本体10Aに実装されており、端子台11は、コネクタCN(CN1,CN2)を介してモジュール本体10Aと着脱自在に装着されている。なお、伝送路L1は、フィールド機器FTごとに別個に設けられたものでもよく、複数のフィールド機器FTで共用するものでもよい。
端子台11は、各フィールド機器FTからの伝送路L1を、ネジ止めなどにより電気的に接続するための専用端子Tを有し、これら伝送路L1を専用端子Tで集線した後、コネクタCN1を介してモジュール本体10Aに接続する機能を有している。
また、端子台11には、コネクタCN1のピンのうち接続不良検出用として予め割り当てられているピン間を接続して折返信号経路を形成するための短絡配線STが形成されている。なお、コネクタCN1のうち、接続不良検出用に割り当てられたピンは、接続不良検出にのみ用いられる専用のピンであり、フィールド機器FTと送受信する信号は、これら以外のピンが用いられる。
図2の例では、端子台11のコネクタCN1が、接続ケーブルCBLを介してモジュール本体10AのコネクタCN2と電気的に接続されている。また、コネクタCN1に設けられた50個のピンのうち、1番ピンと2番ピン、25番ピンと26番ピン、49番ピンと50番ピンからなる3つの対が、接続不良検出用として予め割り当てられており、これら対をなすピン間が短絡配線STにより電気的に接続されている。これにより、例えばコネクタCN2の1番ピン→接続ケーブルCBL→コネクタCN1の1番ピン→短絡配線ST→コネクタCN1の2番ピン→接続ケーブルCBL→コネクタCN2の2番ピンという折返信号経路LP1が形成される。
伝送処理部12は、I/OバスL2を介してバスI/F部15でコントローラ20から通知された、フィールド機器FTを制御するための制御データを、フィールド機器FTに応じた専用の制御信号へ変換し、端子台11から伝送路L1を介してフィールド機器FTへ送信する機能と、伝送路L1から端子台11を介して受信した、フィールド機器FTで得られた計測値を示す専用の計測信号を、コントローラ20および設備監視装置30での処理に応じた計測データに変換し、バスI/F部15からI/OバスL2を介してコントローラ20へ通知する機能を有している。
接続不良検出部13は、端子台11との間に形成されている折返信号経路LP1,LP2,LP3を用いて、モジュール本体10Aと端子台11との間の電気的接続不良を検出する機能を有している。本実施の形態では、3つの折返信号経路LP1,LP2,LP3を用いる場合を例として説明するが、これに限定されるものではなく、2つ以上の折返信号経路があればよい。
接続不良検出部13には、主な回路部として、信号経路監視部13A,13B,13Cが設けられている。
信号経路監視部13A,13B,13Cは、折返信号経路LP1,LP2,LP3ごとに設けられて、それぞれの折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路における電気的接続不良の発生を検出し、検出結果SA,SB,SCをそれぞれ出力する機能を有している。
これら信号経路監視部13A,13B,13Cは、同様の回路構成を有している。具体例として、例えば信号経路監視部13Aは、電源電位VCCと折返信号経路LP1の一端との間に接続されて、電源電位VCCからの微弱電流を、接地電位GNDに接続されている折返信号経路LP1の他端へ供給する抵抗素子Rと、折返信号経路LP1の両端電圧がしきい値より高くなった場合に、折返信号経路LP1に電気的接続不良が発生したことを示す検出結果SAを出力するバッファBUFとを有している。
故障判定部14は、検出結果SA,SB,SCの論理積出力を重故障検出結果SXとして出力するANDゲートを用いて、折返信号経路LP1,LP2,LP3のすべてで電気的接続不良が発生した時点で、重度の電気的接続不良の発生を検出したことを示す重故障検出結果SXを出力する機能と、検出結果SA,SB,SCの論理和出力を軽故障検出結果SYとして出力するORゲートを用いて、折返信号経路LP1,LP2,LP3のうち少なくともいずれか1つで電気的接続不良が発生した時点で、軽度の電気的接続不良の発生を検出したことを示す軽故障検出結果SYを出力する機能と、これら重故障検出結果SXおよび軽故障検出結果SYをそれぞれ取得し、これら重故障検出結果SXおよび軽故障検出結果SYを含む故障検出データを、バスI/F部15およびI/OバスL2を介してコントローラ20へ通知する機能を有している。
バスI/F部15は、I/OバスL2を介してコントローラ20とデータ通信を行うことにより、コントローラ20からの制御データを伝送処理部12または故障判定部14へ出力する機能と、伝送処理部12からの計測データをコントローラ20へ通知する機能と、故障判定部14からの故障検出データをコントローラ20へ通知する機能とを有している。
[コントローラ]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかるコントローラ20について説明する。
コントローラ20は、全体として所定のプログラムをCPUで実行して動作する制御装置からなり、I/OバスL2を介したI/Oモジュール10とのデータ通信を用いて、I/Oモジュール10に集線された個々の伝送路L1を介してフィールド機器FTのそれぞれと信号を送受信することにより、各フィールド機器FTを制御する機能を有している。
このコントローラ20には、主な機能部として、バスI/F部21、機器制御部22、I/Oモジュール監視部23、および通信I/F部25が設けられている。
バスI/F部21は、I/OバスL2を介してI/Oモジュール10とデータ通信を行うことにより、機器制御部22からの制御データをI/OバスL2を介してI/Oモジュール10へ通知する機能と、I/OバスL2を介してI/Oモジュール10から通知された計測データを機器制御部22へ出力する機能と、I/OバスL2を介してI/Oモジュール10から通知された故障検出データをI/Oモジュール監視部23へ出力する機能とを有している。
機器制御部22は、I/OバスL2を介してバスI/F部21でI/Oモジュール10から受信した各フィールド機器FTの計測データを取得する機能と、これら計測データに基づいて個々のフィールド機器FTの動作状態を制御するための制御データを生成する機能と、生成した制御データを、バスI/F部21からI/OバスL2を介してI/Oモジュール10へ通知する機能と、一定周期で、あるいは設備監視装置30からの指示に応じて、各フィールド機器FTから通知された計測データを、通信I/F部25から通信回線L3を介して設備監視装置30へ通知する機能とを有している。
I/Oモジュール監視部23は、一定周期で、あるいは設備監視装置30からの指示データに応じて、故障検出データを要求する制御データを、バスI/F部21からI/OバスL2を介してI/Oモジュール10へ通知する機能と、これに応じてI/Oモジュール10から通知された故障検出データを、I/OバスL2およびバスI/F部21を介して取得する機能と、一定周期で、あるいは設備監視装置30からの指示データに応じて、I/Oモジュール10から通知された故障検出データを、通信I/F部25から通信回線L3を介して設備監視装置30へ通知する機能とを有している。
記憶部24は、半導体メモリやハードディスクからなり、機器制御部22およびI/Oモジュール監視部23での処理動作に用いる各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。記憶部24で記憶する主な処理情報としては、I/Oモジュール10から通知された計測データや故障検出データがある。プログラムは、外部機器や記録媒体から読み込まれて予め記憶部24に格納され、各機能部を実現する際にCPUに読み出されて実行される。
通信I/F部25は、通信回線L3を介して設備監視装置30とデータ通信を行うことにより、設備監視装置30からの指示データを機器制御部22またはI/Oモジュール監視部23へ出力する機能と、機器制御部22からの計測データを設備監視装置30へ通知する機能と、I/Oモジュール監視部23からの故障検出データを設備監視装置30へ通知する機能とを有している。
[設備監視装置]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる設備監視装置30について説明する。
設備監視装置30は、全体としてサーバやパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、通信回線L3を介してコントローラ20とデータ通信を行うことにより、コントローラ20を制御して、設備全体の動作状態を制御・監視する機能を有している。
この設備監視装置30には、主な機能部として、通信I/F部31、操作入力部32、モニタ33、記憶部34、設備操作部35、設備監視部36、および故障警報部37が設けられている。
通信I/F部31は、通信回線L3を介してコントローラ20とデータ通信を行うことにより、設備操作部35や故障警報部37からの指示データを通信回線L3を介してコントローラ20へ通知する機能と、通信回線L3を介してコントローラ20から通知された計測データを設備監視部36へ出力する機能と、通信回線L3を介してコントローラ20から通知された故障検出データを故障警報部37へ出力する機能とを有している。
操作入力部32は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、運転員の操作を検出して各機能部へ通知する機能を有している。
モニタ33は、LCDなどの画面表示装置からなり、設備操作部35で設備を操作するための操作画面、設備監視部36で計測データから得た動作状況を表示するための状況画面、故障警報部37で故障検出データから判定した警報を表示するための警報画面など、各種の画面情報を表示する機能を有している。
記憶部34は、各機能部での処理動作に用いる各種処理データや、コントローラ20から通知された計測データや故障検出データ、さらには各機能部を実現するためのプログラムを記憶する機能を有している。なお、プログラムは、外部機器や記録媒体から読み込まれて予め記憶部34に格納され、各機能部を実現する際にCPUに読み出されて実行される。
設備操作部35は、操作入力部32で検出された運転員の操作に応じて、設備の動作状態を操作する制御データを、通信I/F部31から通信回線L3を介してコントローラ20へ通知する機能とを有している。
設備監視部36は、通信回線L3を介して通信I/F部31で受信したコントローラ20からの計測データを記憶部34へ保存する機能と、記憶部34から計測データを読み出して状況画面を生成しモニタ33で画面表示する機能とを有している。
故障警報部37は、一定周期で、あるいは操作入力部32で検出された運転員の操作に応じて、故障検出データを要求する制御データを、通信I/F部31から通信回線L3を介してコントローラ20へ通知する機能と、これに応じて通信回線L3を介して通信I/F部31で受信したコントローラ20からの故障検出データを記憶部34へ保存する機能とを有している。
これに加えて、故障警報部37は、当該故障検出データが重故障発生を示す場合には、対応するI/Oモジュール10に接続されているフィールド機器FTに対する制御の停止を促す重故障警報をモニタ33で画面表示する機能と、当該故障検出データが軽故障発生を示す場合には、対応するI/Oモジュール10のメンテナンスを指示する軽故障警報をモニタ33で画面表示する機能とを有している。この際、故障検出データが重故障発生を示す場合、対応するI/Oモジュール10に接続されているフィールド機器FTに対する制御の停止を指示する制御データを自動通知する機能を設けてもよい。
なお、前述したI/Oモジュール10の故障判定部14の判定例では、重故障と軽故障を並列的に判定しており、重故障検出結果SXが出力された場合、軽故障検出結果SYも出力されるため、重故障検出結果SXと軽故障検出結果SYの両方が出力された場合には、重故障を優先させる必要がある。この場合、故障判定部14での判断により重故障の発生のみをコントローラ20さらには設備監視装置30へ通知してもよく、コントローラ20のI/Oモジュール監視部23あるいは故障警報部37で、重故障と判断してもよい。
[実施の形態の動作]
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる設備制御システム1の接続不良監視動作について説明する。図3は、設備制御システムの接続不良監視動作を示すシーケンス図である。ここでは、理解を容易とするため、1つのコントローラ20の配下に位置する1つのI/Oモジュール10を対象とした接続不良監視動作を例として説明するが、複数のコントローラ20やI/Oモジュール10を対象とする場合も、それぞれについて同様の接続不良監視動作を実行すればよい。
コントローラ20のI/Oモジュール監視部23は、故障検出データを要求する制御データからなる検出結果取得要求を、一定周期でI/Oモジュール10へ通知する(ステップ100)。
I/Oモジュール10の故障判定部14は、コントローラ20からの検出結果取得要求に応じて、折返信号経路LP1,LP2,LP3のすべてで電気的接続不良が発生したことを示す重故障検出結果SXと、折返信号経路LP1,LP2,LP3のうち少なくともいずれか1つで電気的接続不良が発生したことを示す軽故障検出結果SYとを確認し(ステップ101)、これら重故障検出結果SXおよび軽故障検出結果SYを示す故障検出データを含む検出結果通知を、バスI/F部15からコントローラ20へ通知する(ステップ102)。
I/Oモジュール監視部23は、I/Oモジュール10から通知された検出結果通知に含まれる故障検出データを記憶部24に保存する(ステップ103)。
一方、設備監視装置30の故障警報部37は、故障検出データを要求する制御データからなる検出結果取得要求を、一定周期でコントローラ20へ通知する(ステップ110)。
コントローラ20のI/Oモジュール監視部23は、設備監視装置30からの検出結果取得要求に応じて、記憶部24に保存されている故障検出データを読み出して(ステップ111)、これら故障検出データを含む検出結果通知を、設備監視装置30へ通知する(ステップ112)。
故障警報部37は、コントローラ20から通知された検出結果通知に含まれる故障検出データの内容を確認し(ステップ113)、故障検出データが重故障の発生を示す場合には(ステップ114:YES)、対応するI/Oモジュール10に接続されているフィールド機器FTに対する制御の停止を促す重故障警報をモニタ33で画面表示して(ステップ115)、一連の処理を終了する。
一方、故障検出データが軽故障の発生を示す場合(ステップ116:YES)、故障警報部37は、対応するI/Oモジュール10のメンテナンスを指示する軽故障警報をモニタ33で画面表示し(ステップ117)、一連の処理を終了する。
[実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、I/Oモジュール10において、コネクタCN(CN1,CN2)を介して端子台11との間で形成された複数の折返信号経路LP1,LP2,LP3ごとに設けられた信号経路監視部13A,13B,13Cが、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路に関する電気的接続不良を検出し、故障判定部14が、信号経路監視部13A,13B,13Cで得られた検出結果SA,SB,SCの論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、検出結果SA,SB,SCの論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定し、故障警報部37が、故障判定部14で判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュール10に接続されているフィールド機器FTに対する制御の停止を促す重故障警報をモニタ33で画面表示し、故障判定部14で判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュール10のメンテナンスを促す軽故障警報をモニタ33で画面表示するようにしたものである。
これにより、コネクタCNにおける電気的接続不良の発生形態のうち、コネクタCNの嵌合が外れて離脱した場合と、コネクタCNの特定の接点での接触抵抗の増加による接触不良が発生した場合とを、区別して正確に検出することができる。したがって、コネクタCNの嵌合が外れて離脱した場合には、当該I/Oモジュール10に接続されているフィールド機器FTに対する制御の停止を促す重故障警報を運転員に通知することができる。また、コネクタCNの特定の接点での接触抵抗の増加による接触不良が発生した場合には、当該I/Oモジュール10のメンテナンスを指示する軽故障警報を運転員に通知することができる。
このため、運転員は、コネクタCNにおける電気的接続不良の発生形態に応じた、適切な対応をとることができる。例えば、接点での接触抵抗の増加による軽故障である場合には、重故障時と同様にI/Oモジュール10の制御停止状態へ移行させる処置をとる必要がなくなり、設備制御システム1をスムーズに効率よく運転することができる。
また、I/Oモジュール10で得られた故障検出データは、フィールド機器FTからの計測データと同様の手順で、コントローラ20から設備監視装置30へ通知することができ、新たな制御手順をコントローラ20や設備監視装置30で構築する必要がない。このため、I/Oモジュール10を更新すれば、既存の設備監視システムに対して、極めて容易に本発明を適用でき、導入コストを大幅に削減できる。
なお、本実施の形態では、I/Oモジュール10に3つの折返信号経路LP1,LP2,LP3を形成した場合を例として説明したが、折返信号経路の数については、2つ以上設定しておけば、前述と同様にして本発明を適用でき、同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、理解を容易とするため、1つのコントローラ20の配下に位置する1つのI/Oモジュール10を対象とした接続不良監視動作を例として説明したが、複数のコントローラ20やI/Oモジュール10を対象とする場合も、それぞれについて同様の接続不良監視動作を実行すればよい。
また、本実施の形態では、コントローラ20のI/Oモジュール監視部23からの検出結果取得要求に応じて、I/Oモジュール10の故障判定部14が故障検出データを含む検出結果通知を返送する場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、故障判定部14が、一定周期で自律的に、故障検出データを含む検出結果通知をコントローラ20へ通知するようにしてもよい。同様に、I/Oモジュール監視部23が、一定周期で自律的に、故障検出データを含む検出結果通知を設備監視装置30へ通知するようにしてもよい。
また、一定周期ではなく、重故障あるいは軽故障が発生した時点で、故障判定部14が、直ちに、故障検出データを含む検出結果通知をコントローラ20へ通知し、I/Oモジュール監視部23も、I/Oモジュール10からの重故障あるいは軽故障を示す検出結果通知に応じて、直ちに、当該検出結果通知を設備監視装置30へ通知するようにしてもよい。これにより、故障発生に応じた警報を、迅速に出力することができる。なお、緊急性を要する重故障の場合のみ、故障判定部14およびI/Oモジュール監視部23において、当該検出結果通知を通知し、軽故障については、一定周期に応じたタイミングで通知するようにしてもよい。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
前述した実施の形態では、故障判定部14において、検出結果SA,SB,SCの論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、検出結果SA,SB,SCの論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する場合を例として説明したが、判定方法についてこれに限定されるものではない。
例えば、重故障と軽故障を区別するための基準検出数Nを予め設定しておき、検出結果SA,SB,SCのうち基準検出数Nを越える検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、検出結果SA,SB,SCのうち基準検出数N以下の検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定するようにしてもよい。
具体的には、N=1の場合、検出結果SA,SB,SCのうち、2つ以上が電気的接続不良を示す場合には重故障と判定され、検出結果SA,SB,SCのうち、いずれか1つが電気的接続不良を示す場合には軽故障と判定される。
I/Oモジュール10が使用される環境やコネクタCNのピン数に応じて、接点での接触抵抗の増加が発生する頻度は変化する。このため、基準検出数Nに基づき重故障と軽故障を区別する構成によれば、その判定基準をそれぞれ調整することができ、個々の設備制御システムについて、最適化することができる。
また、本実施の形態では、I/Oモジュール10の故障判定部14において、重故障および軽故障の判断を行う場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、コントローラ20あるいは設備監視装置30に故障判定部14を設けて、I/Oモジュール10の接続不良検出部13が、信号経路監視部13A,13B,13Cで得られた検出結果SA,SB,SCのすべてを、故障検出データに格納してコントローラ20さらには設備監視装置30へ通知し、コントローラ20あるいは設備監視装置30の故障判定部14が、I/Oモジュール10からの故障検出データに含まれている検出結果SA,SB,SCに基づき、重故障および軽故障を判断するようにしてもよい。これにより、接続不良検出部13の回路構成を削減できるだけでなく、重故障および軽故障の判断基準を容易に調整することができる。
1…設備制御システム、10…I/Oモジュール、10A…モジュール本体、11…端子台、12…伝送処理部、13…接続不良検出部、13A,13B,13C…信号経路監視部、14…故障判定部、15…バスI/F部、20…コントローラ、21…バスI/F部、22…機器制御部、23…I/Oモジュール監視部、24…記憶部、25…通信I/F部、30…設備監視装置、31…通信I/F部、32…操作入力部、33…モニタ、34…記憶部、35…設備操作部、36…設備監視部、37…故障警報部、FT…フィールド機器、T…専用端子、L1…伝送路、L2…I/Oバス、L3…通信回線、CN,CN1,CN2…コネクタ、LP1,LP2,LP3…折返信号経路、ST…短絡配線、SA,SB,SC…検出結果、SX…重故障検出結果、SY…軽故障検出結果。

Claims (6)

  1. コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、
    前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムであって、
    前記I/Oモジュールは、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部を有し、
    前記信号経路監視部で得られた検出結果の論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果の論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定部と、
    前記故障判定部で判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定部で判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報部と
    を備えることを特徴とする設備制御システム。
  2. コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、
    前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムであって、
    前記I/Oモジュールは、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部を有し、
    前記信号経路監視部で得られた検出結果のうち前記基準検出数を越える検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果のうち基準検出数以下の検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定部と、
    前記故障判定部で判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定部で判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報部と
    を備えることを特徴とする設備制御システム。
  3. コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、
    前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムで用いられるコネクタ接続不良検出方法であって、
    信号経路監視部が、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視ステップと、
    故障判定部が、前記信号経路監視ステップ得られた検出結果の論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果の論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定ステップと、
    故障警報部が、前記故障判定ステップで判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定ステップで判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報ステップと
    を備えることを特徴とするコネクタ接続不良検出方法。
  4. コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、
    前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部とを備える設備制御システムで用いられるコネクタ接続不良検出方法であって、
    信号経路監視部が、前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視ステップと、
    故障判定部が、前記信号経路監視ステップで得られた検出結果のうち前記基準検出数を越える検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果のうち基準検出数以下の検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定する故障判定ステップと、
    故障警報部が、前記故障判定ステップで判定された重故障発生に応じて、当該I/Oモジュールに接続されているフィールド機器に対する制御の停止を促す重故障警報をモニタで画面表示し、前記故障判定ステップで判定された軽故障発生に応じて、当該I/Oモジュールのメンテナンスを促す軽故障警報をモニタで画面表示する故障警報ステップと
    を備えることを特徴とするコネクタ接続不良検出方法。
  5. コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、
    前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部と、
    前記I/Oモジュールから通知された、当該I/Oモジュールで発生した故障を示す故障検出結果に基づいて、当該故障の内容に応じた警報モニタで画面表示する故障警報部と
    を備える設備制御システムで用いられる前記I/Oモジュールであって、
    前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部と、
    前記信号経路監視部で得られた検出結果の論理積に基づいて、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果の論理和に基づいて、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定し、これら重故障および軽故障の判定結果を含む故障検出結果を前記故障警報部へ通知する故障判定部と
    を備えることを特徴するI/Oモジュール。
  6. コネクタを介して着脱自在に装着される端子台により、各フィールド機器と信号を送受信するための伝送路を集線するI/Oモジュールと、
    前記I/Oモジュールに集線された個々の伝送路を介して前記フィールド機器のそれぞれと信号を送受信することにより、これらフィールド機器の動作を制御する機器制御部と、
    前記I/Oモジュールから通知された、当該I/Oモジュールで発生した故障を示す故障検出結果に基づいて、当該故障の内容に応じた警報モニタで画面表示する故障警報部と
    を備える設備制御システムで用いられる前記I/Oモジュールであって、
    前記コネクタを介して前記端子台との間で形成された複数の折返信号経路ごとに設けられて、当該折返信号経路に微弱電流を供給して当該折返信号経路の両端電圧を監視することにより、当該折返信号経路での電気的接続不良を検出する信号経路監視部と、
    前記信号経路監視部で得られた検出結果のうち前記基準検出数を越える検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、重度の電気的接続不良を示す重故障が発生したと判定し、前記検出結果のうち基準検出数以下の検出結果が電気的接続不良の検出を示す場合に、軽度の電気的接続不良を示す軽故障が発生したと判定し、これら重故障および軽故障の判定結果を含む故障検出結果を前記故障警報部へ通知する故障判定部と
    を備えることを特徴するI/Oモジュール。
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