JP2014058683A - 透明被膜形成用塗料の製造方法 - Google Patents

透明被膜形成用塗料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反射防止性能、強度、耐擦傷性等に優れた透明被膜付基材の形成用塗料を提供する。
【解決手段】シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる平均粒子径が19〜70nmの複合酸化物核微粒子に、厚さが1〜10nmになるようにシリカ被覆層を形成し、シリカ以外の無機酸化物を除去して、平均粒子径(Dn)が20〜80nmの範囲、屈折率が1.10〜1.40の範囲にあるシリカ系中空粒子を製造する際に、(1)〜(6)の方法を組合わせることによってシリカ系中空微粒子の粒子径変動係数が1〜50%の範囲となるように調整し、ついで、得られたシリカ系中空微粒子と、マトリックス形成成分と極性溶媒とを混合することを特徴とする透明被膜形成用塗料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射防止性能、強度、耐擦傷性等に優れた透明被膜付基材および該透明被膜の形成用塗料に関する。
従来より、ガラス、プラスチックシート、プラスチックレンズ等の基材表面の反射を防止するため、その表面に反射防止膜を形成することが知られており、たとえば、コート法、蒸着法、CVD法等によって、フッ素樹脂、フッ化マグネシウムのような低屈折率の物質の被膜をガラスやプラスチックの基材表面に形成したり、シリカ微粒子等の低屈折率微粒子を含む塗布液を基材表面に塗布して、反射防止被膜を形成する方法が知られている(たとえば、特開平7-133105号公報など参照)。このとき、反射防止性能を高めるために反射防止被膜の下層に高屈折率の微粒子等を含む高屈折率膜を形成することも知られている。
本願出願人は特開2001−23611号公報(特許文献1)において、内部に空洞を有するシリカ系微粒子の製造方法および得られるシリカ系微粒子は屈折率が低く、このシリカ系微粒子を用いて形成された透明被膜は屈折率が低く反射防止性能に優れていることを開示している。
さらに、特開2002−79616号公報(特許文献2)において、このような透明被膜を表示装置の全面に形成して用いると反射防止性能に優れ表示性能が向上することを開示している。
特開2001−23611号公報 特開2002−79616号公報
しかしながら、特許文献1に開示のシリカ系微粒子は、粒子径分布が広く、粒子径が小さいと殻の割合が高く、内部の空洞の割合が低いために屈折率が充分低いとはいえず、他方、粒子径が大きいと殻の割合が低くなり、内部の空洞の割合が高くなるため、屈折率は低くなるが、粒子強度が低下する傾向があった。
このため、平均粒子径が小さいシリカ系微粒子を用いた透明被膜は屈折率が十分に低くならず反射防止性能が不十分となることがあった。
他方、平均粒子径が大きいシリカ系微粒子を用いた透明被膜は屈折率が低く、反射防止性能は優れているものの、表面の平滑性が低下し、透明被膜の強度、耐擦傷性が十分でないことがあった。
また、特許文献1および2に開示されたものでは、粒子径分布が広いために上記粒子径が小さい粒子と平均粒子径が大きな粒子との混合物であり、かならずしも、透明被膜の反射防止性能や耐擦傷性の点で満足のゆくものではなかった。
このような情況のもと、上記問題点を解消すべく、鋭意検討した結果、シリカ系中空微粒子として、平均粒子径が特定の範囲にあるだけではなく、粒子径変動係数(CV値)の小さいものであれば、上記課題をいずれも解消し、反射防止性能に優れ、かつ膜表面が平滑で、耐擦傷性にすぐれた透明被膜付基材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる平均粒子径が19〜70nmの複合酸化物核微粒子に、厚さが1〜10nmになるようにシリカ被覆層を形成し、シリカ以外の無機酸化物を除去して、平均粒子径(Dn)が20〜80nmの範囲、屈折率が1.10〜1.40の範囲にあるシリカ系中空粒子を製造する際に、下記(1)〜(6)の方法を組合わせることによってシリカ系中空微粒子の粒子径変動係数が1〜50%の範囲となるように調整し、
ついで、得られたシリカ系中空微粒子と、マトリックス形成成分と極性溶媒とを混合することを特徴とする透明被膜形成用塗料の製造方法;
(1)シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる複合酸化物微粒子を核とする場合、核のCV値が100%以下の核粒子を用いる
(2)シリカ源、アルミナ源の添加による核粒子の粒子成長を0.1〜10nm/時間の範囲で行う
(3)シリカ被覆層を形成する際もシリカ源の添加を、シリカ被覆速度が0.1〜10nm/時間の範囲で行う
(4)粒子成長後またはシリカ被覆層形成後、固形分濃度が1〜30重量%、温度が30〜100℃、時間が1〜12時間の範囲で熟成を行う
(5)超音波を照射して凝集を防止して、高分散化する
(6)分散が困難な凝集粒子、粗大粒子を、カプセルフィルターで除去する。
[2]塗料中のシリカ系中空微粒子の濃度が固形分として0.1〜32重量%の範囲にあり、マトリックス形成成分を含めた合計の固形分濃度が0.5〜40重量%の範囲にあることを特徴とする[1]の透明被膜形成用塗料の製造方法。
[3]基材上に、前記[1]または[2]に記載の方法で得られた透明被膜形成用塗料を塗布して、シリカ系中空微粒子とマトリックス成分とからなる透明被膜を形成することを特徴とする透明被膜付基材の製造方法。
[4]前記透明被膜中のシリカ系中空微粒子の含有量が20〜80重量%の範囲にあることを特徴とする[3]の透明被膜付基材の製造方法。
[5]前記透明被膜の膜厚が30nm〜300nmの範囲にあり、屈折率が1.25〜1.50の範囲にあることを特徴とする[3]または[4]の透明被膜付基材。
本発明によれば、基材と透明被膜との密着性が高く、透明被膜の上部表面は凹凸が小さく平滑になる。このため、強度、耐擦傷性に優れ、低屈折率で反射防止性能に優れた透明被膜を形成できる。
以下、先ず、本発明について具体的に説明する。
[透明被膜付基材]
本発明に係る透明被膜付基材は、基材上に、シリカ系中空微粒子とマトリックス成分とからなる透明被膜が形成されてなる。
基材
基材としては、従来公知の基材を用いることができ、ガラスの他、トリアセチルセルロースフィルム(TAC)、ジアセチルセルロースフィルム、アセテートブチレートセルロースフィルム等のセルロース系基材、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系基材、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム等のポリオレフィン系基材、ナイロン−6、ナイロン−66等のポリアミド系基材、ポリアクリル系フィルム、ポリウレタン系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテウフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、アクリロニトリルフィルム等の基材が挙げられる。
また、このような基材上に、ハードコート膜等他の被膜が形成された被膜付基材を用いこともできる。
シリカ系中空微粒子
本発明に用いるシリカ系中空微粒子は平均粒子径(Dn)が20〜80nm、好ましくは30〜75nmの範囲にあるものが望ましい。該中空微粒子は殻層と中芯部からなり、殻層がシリカからなり、中芯部は液体(溶媒や珪酸水溶液など)、気体で充満されている。
殻は一定の厚さよりも薄くできないので、平均粒子径が小さければ、粒子内部の空洞の割合が小さくなり、粒子の屈折率が高くなってしまう。このため、屈折率が充分に低い透明被膜が得られない場合がある。平均粒子径が大きすぎると、粒子が大きいために透明被膜の強度が不充分で、しかも透明被膜表面の平滑性が低下するために耐擦傷性も不充分となる場合がある。
また、シリカ系中空微粒子の粒子径変動係数(CV値)が1〜50%、さらには2〜30%の範囲にあることが好ましい。
粒子径変動係数(CV値)が小さいものは、得ること自体困難であり、粒子径によっても異なるが、得られたとしてもシリカ系中空微粒子の粒子径が均一すぎて密に充填できないために透明被膜の強度が低下したり、屈折率が充分に低い透明被膜が得られない場合がある。粒子径変動係数(CV値)が大きすぎても、シリカ系中空微粒子の粒子径の差が大きく密に充填できないために透明被膜の強度が低下したり、屈折率が充分に低い透明被膜が得られない場合がある。
シリカ系中空微粒子の屈折率は1.10〜1.40、さらには1.10〜1.35の範囲にあることが好ましい。シリカ系中空微粒子の屈折率をこの範囲よりも小さくすることは困難であり、シリカ系中空微粒子の屈折率がこの範囲を越えて大きくすると、実質的にシリカ微粒子と変わるところがないので得られる透明被膜の屈折率が高く、反射防止性能が不充分となる。
シリカ系中空微粒子の殻層の厚みは、粒子径によっても異なるが、通常1〜20nm、好ましくは2〜15nmの範囲にあることが望ましい。本発明では、平均粒子径に対する殻層の厚みの比率(厚み/平均粒子径)は0.025〜0.25にあることが望ましい。このような殻層の厚み、比率であれば、上記範囲の屈折率に調整できるとともに、粒子自体の強度も強くすることができる。
なお、中空微粒子の屈折率は、平均粒子径に対する殻層の厚みの比率(厚み/平均粒子径)を調整することで調節することが可能であり、該比率が高くなると、屈折率も大きくなり、該比率を小さくすると、屈折率も小さくすることができる。
本発明に用いるシリカ系中空微粒子の平均粒子径や殻層の厚さは、電子顕微鏡写真を撮影し、任意の100個の粒子について粒子径を測定し、その平均値として得られる。
本発明に用いるシリカ系中空微粒子の屈折率は下記の方法によって測定する。
(1)シリカ系中空微粒子の分散液をエバポレーターに採り、分散媒を蒸発させる。
(2)これを120℃で乾燥し、粉末とする。
(3)屈折率が既知の標準屈折液を2、3滴ガラス板上に滴下し、これに上記粉末を混合する。
(4)上記(3)の操作を種々の標準屈折液で行い、混合液が透明になったときの標準屈折液の屈折率をシリカ系中空微粒子の屈折率とする。
本発明に用いるシリカ系中空微粒子の粒子径変動係数(CV値)は下記式によって計算される。
CV(%)=〔粒子径標準偏差(σ)/平均粒子径(Dn)〕×100
Figure 2014058683
j:個々の粒子の粒子径
透明被膜中のシリカ系中空微粒子の含有量は20〜80重量%、さらには30〜65重量%の範囲にあることが好ましい。透明被膜中のシリカ系中空微粒子の含有量が20重量%未満の場合は屈折率の充分に低い透明被膜が得られないことがあり、透明被膜中のシリカ系中空微粒子の含有量が80重量%を越えると、後述するマトリックス成分の含有量が少な過ぎるために透明被膜の強度、耐擦傷性が不充分となることがある。
シリカ系中空微粒子の製法
本発明に用いるシリカ系中空微粒子としては、平均粒子径、屈折率および粒子径変動係数が前記した範囲にあれば特に制限はないが、特開2001−23611号公報、特開2004−203683号公報等に開示したシリカ系微粒子の製造方法に準拠して得られるシリカ系中空微粒子を用いることができる。
例えば、シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる複合酸化物微粒子を核とし、必要に応じてシリカ被覆層(1)を形成した後、シリカ以外の無機酸化物を除去し、さらに必要に応じてシリカ被覆層(2)を形成し、必要に応じて高温で水熱処理することによって得ることができるが、本発明に用いるシリカ系中空微粒子は、このとき平均粒子径が約19〜70nmの範囲にある核粒子に、シリカ被覆層(1)とシリカ被覆層(2)の合計の厚さが約1〜10nm程度になるようにシリカ被覆層を形成し、得られたシリカ系中空微粒子の粒子径変動係数が1〜50%の範囲となるように調整する。 粒子径変動係数を調整する方法としては、例えば、前記したシリカ系中空微粒子の製造方法の主要工程において、以下の(1)〜(6)の方法を組合わせることが挙げられる。
(1)シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる複合酸化物微粒子を核とする場合、核のCV値が100%以下、好ましくは50%以下の核粒子を用いる。この時の核粒子の調製は種粒子を用いたいわゆるシード法を採用することが好ましく、種粒子の粒子成長を可能な範囲でゆっくり行うことが好ましい。
(2)核粒子の粒子成長を行う場合も、シリカ源、アルミナ源の添加を可能な範囲でゆっくり行うことが好ましい。この時の粒子成長速度は、核粒子の粒子径によっても異なるが、概ね0.1〜10nm/時間、さらには0.2〜5nm/時間、特に0.2〜3nm/時間の範囲にあることが好ましい。
(3)シリカ被覆層を形成する際もシリカ源の添加を可能な範囲でゆっくり行うことが好ましい。この時のシリカ被覆速度は、核粒子の粒子径によっても異なるが、概ね0.1〜10nm/時間、さらには0.2〜5nm/時間、特に0.2〜3nm/時間の範囲にあることが好ましい。
(4)上記製造方法において、少なくとも粒子成長後またはシリカ被覆層形成後、熟成を行うことが好ましい(両方の時点で熟成を行っても良い)。この時の熟成は、固形分濃度が1〜30重量%、温度が30〜100℃、時間が1〜12時間の範囲で行うことが好ましい。
(5)上記各工程において、超音波を照射するなどして凝集を防止したり、高分散化することが好ましい。具体的には、(1)〜(4)の各工程後に超音波を照射してもよく、特に(1)と(2)の工程後に超音波を照射することが望ましい。
(6)分散が困難な凝集粒子、粗大粒子が存在する場合は、カプセルフィルター等でこれを除去することが好ましい。
本発明に用いるシリカ系中空微粒子は下記式(1)で表される有機珪素化合物、これらの加水分解物で表面処理されていることが好ましい。
n-SiX4-n (1)
(但し、式中、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、シラノール基、ハロゲン、水素、n:0〜3の整数)
このような式(1)で表される有機珪素化合物としてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル-3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリエキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリエキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラオクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、3-ウレイドイソプロピルプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン等が挙げられる。
このような有機珪素化合物で表面処理されていると、マトリックス中に均一に分散するとともに密に充填することができ、膜の強度、耐擦傷性に優れた透明被膜を得ることができる。
シリカ系中空微粒子の表面処理は微粒子のアルコール分散液に前記有機珪素化合物を所定量加え、これに水を加え、必要に応じて加水分解用触媒として酸またはアルカリを加えて有機珪素化合物を加水分解する。このときのシリカ系中空微粒子と有機珪素化合物との重量比(有機珪素化合物の固形分(Rn-SiX(4-n)/2)としての重量/シリカ系中空微粒子の重量)は、シリカ系中空微粒子の平均粒子径によっても異なるが、通常0.3以下、望ましくは0.005〜0.3、さらには0.01〜0.2の範囲にあることが好ましい。
前記重量比が少ないと、実質的に表面処理しないことと何ら変わらず、場合によっては、後述するマトリックス形成成分との親和性が低く、塗料中での分散性、安定性が不充分となり、塗料中で微粒子が凝集することがあり、緻密な透明被膜が得られないことがあり、基材との密着性、膜の強度、耐擦傷性等が不充分となることがある。
前記重量比が多くしすぎても、塗料中での分散性がさらに向上することもなく、シリカ系中空微粒子の屈折率が高くなり、所望の低屈折率の透明被膜が得られないことがあり、反射防止性能が不充分となることがある。
マトリックス成分
マトリックス成分としては、シリコーン系(ゾルゲル系)マトリックス成分、有機樹脂系マトリックス成分等が用いられる。
シリコーン系マトリックス成分としては前記式(1)で示される有機珪素化合物の加水分解重縮合物(硬化物)が好適に用いられる。
また、有機樹脂系マトリックス成分としては、塗料用樹脂として公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電子線硬化樹脂等が挙げられる。
このような樹脂として、たとえば、従来から用いられているポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコーンゴムなどの熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、ブチラール樹脂、反応性シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化型アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂、紫外線硬化型アクリル樹脂などが挙げられる。さらにはこれら樹脂の2種以上の共重合体や変性体であってもよい。これらの樹脂は、エマルジョン樹脂、水溶性樹脂、親水性樹脂であってもよい。さらに、熱硬化性樹脂の場合、紫外線硬化型のものであっても、電子線硬化型のものであってもよく、熱硬化性樹脂の場合、硬化触媒が含まれていてもよい。なお、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂の場合、マトリックス成分は、硬化物(重合体)となっている。
透明被膜付基材の構成
透明被膜の膜厚は、特に制限されないが、通常、30nm〜300nm、好適には70〜200nmの範囲にある。膜厚がこの範囲にあると、十分な反射防止性能を有するとともに強度も高い透明皮膜を形成できる。
膜厚が薄いと、フレネルの原理から外れた光学膜厚となり充分な反射防止性能が得られない場合がある。膜厚が厚すぎると、かえって、膜にクラックが生じたり膜の強度が低下することがあり、また、膜が厚すぎて反射防止性能が不充分となることがある。
また、透明被膜の屈折率は、目的に応じて適宜選択されるが、1.20〜1.50、さらには1.20〜1.46の範囲にあることが好ましい。屈折率は、シリカ系中空粒子の量およびその屈折率を調整することで調整可能である。ただし、前記範囲を越えて屈折率を高くしても、基材の屈折率あるいは必要に応じて形成される透明被膜の下層に形成される他の膜の屈折率によっては、反射防止性能が不充分となることがある。本発明の透明被膜の屈折率はエリプソメーター(ULVAC社製、EMS−1)により測定する。
このような透明被膜付基材の形成方法としては、特に制限されるものではないが、具体的には、後述する本発明に係る透明被膜形成用塗料を周知の方法で基材に塗布し、乾燥し、紫外線照射、加熱処理等常法によって硬化させることによって形成することができる。
[透明被膜形成用塗料]
本発明に係る透明被膜形成用塗料は、前記シリカ系中空微粒子とマトリックス形成成分と極性溶媒とからなることを特徴としている。
シリカ系中空微粒子
本発明に用いるシリカ系中空微粒子としては前記したと同様のシリカ系中空微粒子が用いられる。透明被膜形成用塗料中のシリカ系中空微粒子の濃度は、塗料の流動性を損なわない範囲であれば特に制限されないが、固形分として0.1〜32重量%、さらには0.5〜25重量%の範囲にあることが好ましい。
透明被膜形成用塗料中のシリカ系中空微粒子の濃度が低すぎると、比率にもよるが、透明被膜中のシリカ系中空微粒子の含有量が少なく、屈折率の充分に低い透明被膜が得られないことがあったり、また、複数回塗布乾燥処理が必要となることがあったりする。透明被膜形成用塗料中のシリカ系中空微粒子の濃度が多すぎると、後述するマトリックス形成成分の含有量が少なくなるために透明被膜の強度が不充分となることがある。
マトリックス形成成分
マトリックス形成成分としては、シリコーン系(ゾルゲル系)マトリックス形成成分、有機樹脂系マトリックス形成成分等が用いられる。シリコーン系マトリックス形成成分としては前記式(1)と同様の有機珪素化合物、これらの加水分解物、加水分解重縮合物(硬化前のもの)が好適に用いられる。
また、有機樹脂系マトリックス形成成分としては、塗料用樹脂として公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電子線硬化樹脂等が挙げられる。具体的には、前記したマトリックス成分で例示した通りである。なお、熱硬化性樹脂の場合、硬化触媒や光増感剤などが含まれていてもよく、このような樹脂の場合、通常樹脂の前駆体(すなわちモノマーやオリゴマー、プレポリマー)が使用される。
マトリックス形成成分は、シリカ系中空微粒子とマトリックス形成成分合計を100重量%としたときに、マトリックス形成成分が、20〜80重量%、さらには35〜70重量%の範囲にあることが好ましい。
極性溶媒
本発明に用いる極性溶媒としてはマトリックス形成成分、必要に応じて用いる重合開始剤を溶解あるいは分散できるとともにシリカ系中空微粒子を均一に分散することができれば特に制限はなく、従来公知の溶媒を用いることができる。
具体的には、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノール(IPA)、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、イソプロピルグリコールなどのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、酢酸ブチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、トルエン、シクロヘキサノン、イソホロン等が挙げられる。
なかでも、メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノール(IPA)等のアルコール類は表面処理したシリカ系中空微粒子を均一に分散することができ、カルボニル基を有する溶媒は表面処理したシリカ系中空微粒子を均一に分散することができるとともに塗料の安定性がよく、均一性、基材との密着性、強度等に優れた透明被膜を再現性よく形成することができるので好適に用いることができる。
透明被膜形成用塗料中のシリカ系中空微粒子およびマトリックス形成成分を含めた合計の固形分濃度が0.5〜40重量%、さらには1〜30重量%の範囲にあることが好ましい。
固形分濃度が少ないと、透明被膜の膜厚が薄くなってしまい、充分な反射防止性能が得られないことがある。固形分濃度が高すぎると、塗料の粘度が高くなり、塗料の安定性が低下したり、塗布性が低下し、得られる透明被膜の均一性、基材との密着性、強度等が不充分となることがある。
本発明に係る透明被膜形成用塗料を用いて透明被膜を形成する方法として従来公知の方法を採用することができる。
具体的には、透明被膜形成用塗料をディップ法、スプレー法、スピナー法、ロールコート法、バーコート法、スリットコーター印刷法、グラビア印刷法、マイクログラビア印刷法等の周知の方法で基材に塗布し、乾燥し、紫外線照射、加熱処理等常法によって硬化させることによって透明被膜を形成することができるが、本発明ではロールコート法、スリットコーター印刷法、グラビア印刷法、マイクログラビア印刷法が推奨される。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
シリカ系中空微粒子(P-1)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液730gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液730gを5時間で添加して、SiO2・Al23一次粒子分散液を得た。このときの反応液のpHは12.0であった。また、平均粒子径は30nmであった。
ついで、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液7,530gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液2,510gを5時間で添加して複合酸化物微粒子(1)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした後、目開き1μmのカプセルフィルターで濾過し複合酸化物微粒子(1) 分散液を得た。このとき、平均粒子径は50nm、CV値=29%であった。
この複合酸化物微粒子(1)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-1-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(P-1-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)140gを5時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-1-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-1-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-1-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(P-1-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-1-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ
系微粒子(P-1)のアルコール分散液を調製した。
固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-1)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(P-1)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系中空微粒子(P-1)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(1)の製造
シリカ系中空微粒子(P-1)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gと、アクリル樹脂(ヒタロイド1007、日立化成(株)製)3gおよびイソプロパノールとn−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒47gとを充分に混合して透明被膜形成用塗料(1)を調製した。
透明被膜付基材(1)の製造
透明被膜形成用塗料(1)をPETフィルムにバーコーター法で塗布し、80℃で、1分間乾燥させて、透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(1)を得た。この透明被膜付基材(1)の全光線透過率、ヘイズ、波長550nmの光線の反射率、被膜の屈折率、密着性および鉛筆硬度、耐擦り傷性を表2に示す。全光線透過率およびヘイズは、ヘーズメーター(スガ試験機(株)製)により、反射率は分光光度計(日本分光社、Ubest-55)により夫々測定した。また、被膜の屈折率は、エリプソメーター(ULVAC社製、EMS−1)により測定した。なお、未塗布のPETフィルムは全光線透過率が90.7%、ヘイズが2. 0%、波長550nmの光線の反射率が7. 0%であった。
鉛筆硬度
鉛筆硬度は、JIS K 5400に準じて、鉛筆硬度試験器で測定した。即ち、透明被膜表面に対して45度の角度に鉛筆をセットし、所定の加重を負荷して一定速度で引っ張り、傷の有無を観察した。
密着性
透明被膜付基材(A-1)の表面にナイフで縦横1mmの間隔で11本の平行な傷を付け100個の升目を作り、これにセロファンテープを接着し、次いで、セロファンテープを剥離したときに被膜が剥離せず残存している升目の数を、以下の3段階に分類することによって密着性を評価した。結果を表に示す。
残存升目の数90個以上 :◎
残存升目の数85〜89個 :○
残存升目の数84個以下 :△
耐擦傷性の測定
#0000スチールウールを用い、荷重500g/cm2で50回摺動し、膜の表面を目視観察し、以下の基準で評価し、結果を表1に示した。
評価基準:
筋条の傷が認められない :◎
筋条の傷が僅かに認められる :○
筋条の傷が多数認められる :△
面が全体的に削られている :×
[実施例2]
シリカ系中空微粒子(P-2)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液730gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液730gを2時間で添加して、SiO2・Al23一次粒子分散液を得た。このときの反応液のpHは12.0であった。また、平均粒子径は31nmであった。
ついで、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液7,530gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液2,510gを2時間で添加して複合酸化物微粒子(2)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした後、目開き1μmのカプセルフィルターで濾過し複合酸化物微粒子(2)分散液を得た。このとき、平均粒子径53nm、CV値=45%であった。
この複合酸化物微粒子(2)分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-2-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(P-2-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)140gを5時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-2-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-2-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-2-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(P-2-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-2-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-2)のアルコール分散液を調製した。
固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-1)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(P-2)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系中空微粒子(P-2)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(2)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(P-2)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料
(2)を調製した。
透明被膜付基材(2)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(2)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(2)を得た。この透明被膜付基材(2)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[実施例3]
シリカ系中空微粒子(P-3)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液730gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液730gを10時間で添加して、SiO2・Al23一次粒子分散液を得た。このときの反応液のpHは12.0であった。また、平均粒子径は31nmであった。
ついで、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液7,530gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液2,510gを10時間で添加して複合酸化物微粒子(3)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした後、目開き1μmのカプセルフィルターで濾過し複合酸化物微粒子(3)分散液を得た。このとき、平均粒子径53nm、CV値=23%であった。
この複合酸化物微粒子(3)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-3-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(P-3-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)140gを5時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-2-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-3-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-3-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(P-3-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-3-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-3)のアルコール分散液を調製した。固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-3)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(P-3)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系微粒子(P-3)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(3)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(P-3)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料(3)を調製した。
透明被膜付基材(3)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(3)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(3)を得た。この透明被膜付基材(3)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[実施例4]
シリカ系中空微粒子(P-4)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液7,000gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液7,000gを5時間で添加して、SiO2・Al23一次粒子分散液を得た。このときの反応液のpHは12.0であった。また、平均粒子径は50nmであった。
ついで、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液16,740gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液5,580gを5時間で添加して複合酸化物微粒子(4)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした後、目開き1μmのカプセルフィルターで濾過し複合酸化物微粒子(4)分散液を得た。このとき、平均粒子径70nm、CV値=27%であった。
この複合酸化物微粒子(4)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-4-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(P-4-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)117gを5時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-4-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-4-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-4-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(P-4-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-4-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-4)のアルコール分散液を調製した。
固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-4)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%
のシリカ系中空微粒子(P-4)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系微粒子(P-4)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(4)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(P-4)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料(4)を調製した。
透明被膜付基材(4)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(4)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(4)を得た。この透明被膜付基材(4)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[実施例5]
シリカ系中空微粒子(P-5)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液2,090gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液700gを10時間で添加して、SiO2・Al23複合酸化物微粒子(5)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした後、目開き1μmのカプセルフィルターで濾過し複合酸化物微粒子(5)分散液を得た。このとき、平均粒子径33nm、CV値=29%であった。
この複合酸化物微粒子(5)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-5-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(P-5-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)55gを5時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-5-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-5-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-5-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(P-4-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-5-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-5)のアルコール分散液を調製した。 固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-5)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(P-5)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系中空微粒子(P-5)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(5)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(P-5)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料(5)を調製した。
透明被膜付基材(5)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(5)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(5)を得た。この透明被膜付基材(5)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[実施例6]
透明被膜形成用塗料(6)の製造
実施例1と同様にして調製したシリカ系中空微粒子(P-1)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液40gと、アクリル樹脂(ヒタロイド1007、日立化成(株)製)4gおよびイソプロパノールとn−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒56gとを充分に混合して透明被膜形成用塗料(6)を調製した。
透明被膜付基材(6)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(6)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(6)を得た。この透明被膜付基材(6)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[実施例7]
透明被膜形成用塗料(7)の製造
実施例1と同様にして調製したシリカ系中空微粒子(P-1)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液60gと、アクリル樹脂(ヒタロイド1007、日立化成(株)製)2gおよびイソプロパノールとn−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒38gとを充分に混合して透明被膜形成用塗料(7)を調製した。
透明被膜付基材(7)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(7)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(7)を得た。この透明被膜付基材(7)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[比較例1]
シリカ系中空微粒子(RP-1)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液730gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液730gを0.5時間で添加して、SiO2・Al23一次粒子分散液を得た。このときの反応液のpHは12.0であった。また、平均粒子径は30nmであった。
ついで、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液7,530gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液2,510gを0.5時間で添加して複合酸化物微粒子(1)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした複合酸化物微粒子(1)分散液を得た。このとき、平均粒子径は50nm、CV値は65%であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%になった複合酸化物微粒子(1)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-1-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(RP-1-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)140gを5時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(RP-1-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(RP-1-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-1-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(RP-1-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-1-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-1)のアルコール分散液を調製した。
固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-1)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(RP-1)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系中空微粒子(RP-1)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(R1)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(RP-1)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料(R1)を調製した。
透明被膜付基材(R1)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(R1)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(R1)を得た。この透明被膜付基材(R1)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[比較例2]
シリカ系中空微粒子(RP-2)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液2,090gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液700gを1時間で添加して、SiO2・Al23複合酸化物微粒子(RP2)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした複合酸化物微粒子(RP2)分散液を得た。このとき、平均粒子径は33nm、CV値は58%であった。
この複合酸化物微粒子(RP2)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-5-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(RP-2-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)55gを2時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(RP-2-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(P-5-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-5-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(RP-2-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-2-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-2)のアルコール分散液を調製した。 固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-2)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(RP-2)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系中空微粒子(RP-2)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(R2)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(RP-2)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料(R2)を調製した。
透明被膜付基材(R2)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(R2)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(R2)を得た。この透明被膜付基材(R2)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
[比較例3]
シリカ系中空微粒子(RP-3)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)100gに純水3900gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液7,000gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液7,000gを0.5時間で添加して、SiO2・Al23一次粒子分散液を得た。このときの反応液のpHは12.0であった。また、平均粒子径は50nmであった。
ついで、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液16,740gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液5,580gを0.5時間で添加して複合酸化物微粒子(4)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした複合酸化物微粒子(4)分散液を得た。このとき、平均粒子径は70nm、CV値は63%であった。
この複合酸化物微粒子(4)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-3-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(RP-3-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)117gを5時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(RP-3-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(RP-3-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-3-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(RP-3-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-3-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-3)のアルコール分散液を調製した。
固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-3)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(RP-3)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系中空微粒子(RP-3)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(R3)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(RP-3)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料(R3)を調製した。
透明被膜付基材(R3)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(R3)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が約100nmの透明被膜付基材(R3)を得た。この透明被膜付基材(R3)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表に示す。
[比較例4]
シリカ系中空微粒子(RP-4)の調製
シリカ・アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:USBB−120、平均粒子径25nm、CV値:25%、SiO2・Al23濃度20重量%、固形分中Al23含有量27重量%)10gに純水390gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液3,180gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液3,180gを10時間で添加して、SiO2・Al23一次粒子分散液を得た。このときの反応液のpHは12.0であった。また、平均粒子径は80nmであった。
ついで、SiO2として濃度1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液3,750gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液1,250gを10時間で添加して複合酸化物微粒子(4)(二次粒子)の分散液を得た。このとき、反応液のpHは12.2であった。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%にした後、目開き1μmのカプセルフィルターで濾過し複合酸化物微粒子(4)分散液を得た。このとき、平均粒子径は100nm、CV値は27%であった。
この複合酸化物微粒子(4)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離・洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-4-1)の水分散液を得た。
ついで、シリカ系微粒子(RP-4-1)の水分散液150gと、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)76gを3時間で添加してシリカ被覆層を形成し、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(RP-4-1)の水分散液を得た。
つぎに、シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(RP-4-1)分散液にアンモニア水を添加して分散液のpHを10.5に調整し、ついで200℃にて11時間熟成した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-4-2)の水分散液を得た。
ついで、再び、シリカ系微粒子(RP-4-2)分散液を150℃にて11時間水熱処理した後、常温に冷却し、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)400gを用いて3時間イオン交換し、ついで、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSA20A)200gを用いて3時間イオン交換し、さらに陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)200gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-4-3)の水分散液を得た。
ついで限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-4)のアルコール分散液を調製した。
固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(RP-4)のアルコール分散液100gにメタクリルシランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)3gを添加し、50℃で加熱処理を行い、再び限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20重量%のシリカ系中空微粒子(RP-4)のアルコール分散液を調製した。
このシリカ系中空微粒子(RP-4)の平均粒子径、CV値および屈折率を表1に示す。
透明被膜形成用塗料(R4)の製造
実施例1において、シリカ系中空微粒子(RP-4)のアルコール分散液をエタノールで固形分濃度5重量%に希釈した分散液50gを用いた以外は同様にして透明被膜形成用塗料(R4)を調製した。
透明被膜付基材(R4)の製造
実施例1において、透明被膜形成用塗料(R4)を用いた以外は同様にして透明被膜の膜厚が100nmの透明被膜付基材(R4)を得た。この透明被膜付基材(R4)の全光線透過率、ヘイズ、反射率、屈折率、密着性、鉛筆硬度および耐擦傷性を表1に示す。
Figure 2014058683

Claims (5)

  1. シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる平均粒子径が19〜70nmの複合酸化物核微粒子に、厚さが1〜10nmになるようにシリカ被覆層を形成し、シリカ以外の無機酸化物を除去して、平均粒子径(Dn)が20〜80nmの範囲、屈折率が1.10〜1.40の範囲にあるシリカ系中空粒子を製造する際に、下記(1)〜(6)の方法を組合わせることによってシリカ系中空微粒子の粒子径変動係数が1〜50%の範囲となるように調整し、
    ついで、得られたシリカ系中空微粒子と、マトリックス形成成分と極性溶媒とを混合することを特徴とする透明被膜形成用塗料の製造方法;
    (1)シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる複合酸化物微粒子を核とする場合、核のCV値が100%以下の核粒子を用いる
    (2)シリカ源、アルミナ源の添加による核粒子の粒子成長を0.1〜10nm/時間の範囲で行う
    (3)シリカ被覆層を形成する際もシリカ源の添加を、シリカ被覆速度が0.1〜10nm/時間の範囲で行う
    (4)粒子成長後またはシリカ被覆層形成後、固形分濃度が1〜30重量%、温度が30〜100℃、時間が1〜12時間の範囲で熟成を行う
    (5)超音波を照射して凝集を防止して、高分散化する
    (6)分散が困難な凝集粒子、粗大粒子を、カプセルフィルターで除去する。
  2. 塗料中のシリカ系中空微粒子の濃度が固形分として0.1〜32重量%の範囲にあり、マトリックス形成成分を含めた合計の固形分濃度が0.5〜40重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の透明被膜形成用塗料の製造方法。
  3. 基材上に、請求項1または2に記載の方法で得られた透明被膜形成用塗料を塗布して、シリカ系中空微粒子とマトリックス成分とからなる透明被膜を形成することを特徴とする透明被膜付基材の製造方法。
  4. 前記透明被膜中のシリカ系中空微粒子の含有量が20〜80重量%の範囲にあることを特徴とする請求項3に記載の透明被膜付基材の製造方法。
  5. 前記透明被膜の膜厚が30nm〜300nmの範囲にあり、屈折率が1.25〜1.50の範囲にあることを特徴とする請求項3または4に記載の透明被膜付基材の製造方法。
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