以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)遊技機の外観構成
図1は、本実施の形態における遊技機1の外観構成を示す図である。
図2は、本実施の形態における遊技機1の外枠2から、本体枠3及び遊技盤4と、前面枠5とを開放した状態の外観構成を示す図である。図1及び図2に示すように、遊技機1は、外枠2、本体枠3、遊技盤4及び前面枠5等を備えて構成されるパチンコ機である。
外枠2は、上下左右の枠材により縦長の長方形の形状を有し、前側下部には本体枠3の下面を受け付ける下受板6を備えて構成される。また外枠2は、前面一側にヒンジ機構7を備えて構成される。なおこのヒンジ機構7により、外枠2に本体枠3が開閉可能に装着される。
本体枠3は、前枠体8、遊技盤装着枠9及び機構装着枠10を合成樹脂材により一体成形することで構成される。本体枠3の前側に形成された前枠体8は、外枠2の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成される。なお本実施の形態では、遊技機機1を島台に設置したときに、遊技者から視認可能となる側を前側とし、これに対して反対側を後側とする。例えば前枠体8に対する本体枠3側は、後ろ側である。
前枠体8の後部に一体形成された遊技盤装着枠9は、遊技盤4が前方から着脱交換可能に装着されるように構成される。遊技盤4の盤面前面には、外レール及び内レールを備えた案内レール11が設けられる。案内レール11の内側には、遊技領域12が区画形成される。
遊技盤装着枠9よりも下方に位置する前枠体8の前側下部の一側寄りには、スピーカ装着板13を介して低音用スピーカ14が装着される。また前枠体8前面の下部領域内の上側部分には、遊技盤4の発射通路に向けて遊技球を導く発射レール15が傾斜状に装着される。
一方、前枠体8前面の下部領域内の下側部分には、下前面部材16が装着される。下前面部材16前面のほぼ中央には、下皿17が設けられ、片側寄りには操作ハンドル18が設けられる。
本体枠3(前枠体8)のヒンジ機構7が設けられる側とは反対側となる開放側の後面には、外枠2に対して本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対して前面枠5を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置19が装着される。
施錠装置19は、外枠2に設けられた閉止具20に係脱可能に係合して本体枠3を閉鎖状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック21と、前面枠5の開放側の後面に設けられた閉止具22に係脱可能に係合して前面枠5を閉鎖状態に施錠する上下複数の扉施錠フック23とを備えて構成される。
そしてシリンダー錠24の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることにより、本体枠施錠フック21と外枠2の閉止具20との係合が解除されて本体枠3が解錠される。また逆方向に鍵が回動操作されることにより、扉施錠フック23と前面枠5の閉止具22との係合が解除されて前面枠5が解錠される。
なおシリンダー錠24の前端部は、遊技機1の前方から鍵を挿入して解錠操作が行えるように、前枠体8および下前面部材16を貫通して下前面部材16の前面に露出して配置される。
なお本実施の形態では、時計回りに鍵が回動操作されることにより、外枠2に対して本体枠3が解錠され、反時計回りに鍵が回動操作されることにより、本体枠3に対して前面枠5が解錠される。すなわち回動操作の方向を異ならせると、本体枠3または前面枠5の何れかを解錠することができる。
施錠装置19は、本体枠3を閉鎖状態に施錠したとき、鍵以外の外部操作によって本体枠施錠フック21と外枠2の閉止具20との係合が解除されないよう本体枠施錠フック21をロックするロック機構を備えて構成される。
また施錠装置19は、本体枠3を閉鎖状態に施錠したとき、ロック機構により本体枠施錠フック21がロックされ、さらに本体枠施錠フック21が外枠2と本体枠3との間隙から離れて奥まった位置に配設される。施錠装置19がこのように奥まった位置に配設されることにより、この間隙から差し込んだ針金等により本体枠施錠フック21を操作して本体枠3を解錠しようとする不正を防止することができる。
前面枠5は、本体枠3前面の一側に設けられたヒンジ機構25により、前方に開閉可能に装着される。前面枠5は、扉本体フレーム26、サイド装飾装置27、上皿28、音響電飾装置29及び操作ボタン38を備えて構成される。扉本体フレーム26は、プレス加工された金属製フレーム部材によって構成され、前枠体8の上端から下前面部材16の上縁に亘る部分を覆う大きさに形成される。
扉本体フレーム26のほぼ中央には、遊技盤4の遊技領域12を前方から透視可能なほぼ円形状の開口窓30が形成される。また扉本体フレーム26の後側には、開口窓30よりも大きい矩形枠状をなす窓枠31が設けられる。窓枠31には、透明板32が装着される。
なお本実施の形態では、遊技盤4の下方にシリンダー錠24を配置し、遊技盤4の右方に配置された施錠装置19を薄型化することにより、遊技盤4に形成された遊技領域12の面積を従来よりも拡大することができる。さらに本実施の形態では、後述する大型のキャラクタ体150、152及び154を備えることにより、遊技者の視認に対する興趣を高めることができる。
また遊技領域12を拡大することができることにより、遊技領域12の中央部分に後述する演出装置40を配置しても、演出装置40の下方に配置された始動入賞口45や電動始動入賞口46に遊技球を誘導させることが困難であると遊技者に思わせないようにすることができる。また遊技領域12の拡大に合わせて前面枠5の開口窓30も拡大されることにより、前面枠5の剛性が低下することとなる。しかし前面枠5を上皿28と一体的に構成することにより、前面枠5の剛性の低下を抑制することができる。
扉本体フレーム26の前側には、開口窓30の周囲において、下部に上皿28が設けられ、左右両側部にサイド装飾装置27が装着され、上部に音響電飾装置29が装着される。上皿28の左片側寄りには、操作ボタン38が設けられる。
サイド装飾装置27は、ランプ基板が内部に配置され、かつ、合成樹脂材によって形成されたサイド装飾体33を主体として構成される。サイド装飾体33には、横方向に長いスリット状の開口孔が上下方向に複数配列され、開口孔には、ランプ基板に配置された光源に対応するレンズ34が組み込まれる。
音響電飾装置29は、透明カバー体35、スピーカ36、スピーカカバー37、およびリフレクタ体等を備え(図示省略)、これらの構成部材が相互に組み付けられてユニット化される。
図3は、遊技盤4の正面構成を示す図である。遊技盤4は、遊技領域12を備えて構成され、遊技領域12の中央部分には演出装置40を備えて構成される。また演出装置40は、後述するフロントユニット140及びリアユニット142を備えて構成される。フロントユニット14及びリアユニット1142の外観構成については図4において後述する。
フロントユニット142は、特別図柄表示器41、特図記憶ランプ54及び液晶表示器116を備えて構成される。特別図柄表示器41は、複数個の発光体の点灯により特別図柄を変動表示する。また特図記憶ランプ54は、複数個の発光体の点灯により所定の判定条件が成立(始動入賞口45または電動始動入賞口46に遊技球が入賞)したが未だ特別図柄の変動が開始されていない始動記憶数を表示する。また液晶表示器116は、左・中・右の3つの図柄で構成される複数種類の装飾図柄を変動表示するとともに種々の演出を表示する表示領域42を備えて構成される。
また演出装置40の右側部には、演出ランプ44a及び44bが取り付けられる。これらの演出ランプ44a及び44bによる発光領域は、表示領域42による演出表示に合わせて点灯表示を行う。
演出装置40の下方には、始動入賞口45とその下方に一対の開閉翼47を有する電動始動入賞口46とが配設される。電動始動入賞口46は、普通図柄表示器50の表示結果が「当り」となったときに、開閉翼47が所定時間および所定回数開放されるように制御される。例えば開閉翼47は、通常状態時には0.5秒間に1回開放され、確率変動状態時には0.8秒間に3回開放されるように制御される。
なお本実施の形態では、始動入賞口45は、常に上方から遊技球を入賞可能である。これに対し、電動始動入賞口46は、上方が始動入賞口45によって封鎖され、開閉翼47が閉塞状態である場合には遊技球が入賞不可能な状態となる。そのため開閉翼47が開放状態となったときにのみ遊技球が入賞可能な状態となる。
また始動入賞口45又は電動始動入賞口46に遊技球が入賞すると、遊技球が始動口センサ55a及び55b(図25に符号のみ記載)により検出され、これらの検出(所定の判定条件が成立)に基づいて、所定個数の遊技球が払い出される。所定個数は、例えば遊技球が始動入賞口45に入賞したとき(始動口センサ55aにより検出されたとき)には3個であり、また遊技球が電動始動入賞口46に入賞したとき(始動口センサ55bにより検出されたとき)には4個である。
また始動入賞口45又は電動始動入賞口46に遊技球が入賞すると、特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示(表示領域42における装飾図柄の変動表示)が許可される。なお始動入賞口45又は電動始動入賞口46に遊技球が入賞し、始動口センサ55a及び55bにより遊技球が検出されると、後述する大当り遊技状態を付与するか否かを判定する大当り判定乱数が抽出される。大当り遊技状態を付与する判定がなされた場合、特別図柄表示器41における特別図柄の表示結果を当り(特定の表示態様)とする。
また特別図柄の変動中に遊技球が始動入賞口45又は電動始動入賞口46に入賞し、始動口センサ55により検出されたことに基づいて抽出された大当り判定乱数は、所定個数(例えば4個)まで記憶可能であり、その記憶数(始動記憶数)は、複数個(例えば4個)の発光体からなる特図記憶ランプ54の点灯により表示される。
特図記憶ランプ54は、演出装置40の下部に配置される。また本実施の形態では、特別図柄の変動表示が許可される入賞口として、始動入賞口45及び電動始動入賞口46の2つの始動入賞口が設けられているが、始動入賞口の設置個数はこれらに限られず、例えば始動入賞口45又は電動始動入賞口46のうちの何れか一方にのみ設ける構成であってもよい。
なお本実施の形態では、始動入賞口45に遊技球が入賞すると、3個の遊技球が払い出され、電動始動入賞口46に遊技球が入賞すると、4個の遊技球が払い出される。始動入賞口45は、常に上方から遊技球を入賞可能であることから、遊技球の入賞に対する払出個数が多すぎると、ホールにとって損失となる。よってこのように払出の個数を設定することにより、ホールの損失を抑制することができる。
一方電動始動入賞口46は、後述する時短状態において開放翼47の開放時間及び開放回数の延長制御が行われ、電動始動入賞口46に遊技球が入賞する入賞確率が増加する。しかしその反面、所定期間での遊技球の消費量が多大となり、遊技球の入賞に対する払出個数が少なすぎると、遊技球を減らしたくない遊技者にとって損失となる。よってこのように払出個数を設定することにより、遊技者の損失を抑制することができる。これらの遊技バランスを考慮し、始動入賞口45および電動始動入賞口46それぞれの払出個数が設定されている。
遊技領域12の左側方には、発光体の点灯点滅によって普通図柄を変動表示する普通図柄表示器50が配設されている。また、普通図柄表示器50の下方には、遊技状態に応じて発光体を点灯する遊技状態ランプ51が取り付けられている。本実施の形態では、遊技状態ランプ51は、確率変動状態には発光体が赤色で点灯し、時短状態には発光体が緑色で点灯し、通常状態には発光体が消灯するように制御される。
また普通図柄表示器50の下方には、ゲートスイッチ53aを備えた左ゲート及びゲートスイッチ53bを備えた右ゲートが設けられる。左ゲート又は右ゲートを遊技球が通過すると、ゲートスイッチ53a又はゲートスイッチ53bにより遊技球が検出され、普通図柄表示器50により普通図柄の変動表示が開始される。
すなわちゲートスイッチ53a及びゲートスイッチ53bによる遊技球の検出に応じて、普通図柄表示器50における普通図柄の変動表示が許可される。なおゲートスイッチ53a及びゲートスイッチ53bにより遊技球が検出されると、普通図柄を当りとするか否かを判定する普通図柄当り判定乱数が抽出される。
普通図柄を当りとする判定がなされた場合、普通図柄表示器50における普通図柄の表示結果を当りとする。また普通図柄の変動中に遊技球が左ゲート又は右ゲートを通過し、ゲートスイッチ53a又は53bにより遊技球が検出されたことに基づいて抽出された普通図柄当り判定乱数は、所定個数(例えば4個)まで記憶可能とされ、その記憶数は、複数個(例えば4個)の発光体からなる普図記憶ランプ56の点灯により表示される。普図記憶ランプ56は、遊技領域12の右側に配置される。
電動始動入賞口46の下方には、横長の長方形状の入口を開閉する開閉板62を有する大入賞口60が配設される。大入賞口60は、開閉板62の開閉用駆動源となるソレノイド63及びカウントセンサ64(ともに図25に符号のみ記載)を備えて構成される。なお大入賞口60に遊技球が入賞すると、カウントセンサ64により検出され、この検出に基づいて、始動入賞口45又は電動始動入賞口46に遊技球が入賞したときよりも多い所定個数(例えば14個)の遊技球が払い出される。
大入賞口60の下方となる遊技領域12の最下部には、遊技領域12を流下して何れの入賞口や入賞装置にも入賞しなかった遊技球が取り込まれるアウト口48が設けられる。始動入賞口45、電動始動入賞口46及び大入賞口60の左右には、4つの入賞口66a〜66dが設けられる。入賞口66a〜66dに遊技球が入賞すると、所定個数(例えば13個)の遊技球が払い出される。また遊技領域12には、遊技状態に応じて点灯点滅が制御される電飾用の装飾ランプ49(図25に符号のみ記載)が取り付けられる。
ここで、遊技盤4に設けられる各種の入賞装置等により実現される遊技について説明する。まず遊技球が遊技機1の裏面側に設けられる発射装置(図示省略)により打ち出されて発射レール15及び案内レール11を通って遊技領域12の上部に放出されると、遊技球は遊技領域12を障害釘等に衝突しながらアウト口48に向かって流下する。
次いで遊技球が遊技領域12における左ゲート又は右ゲートを通過して、ゲートスイッチ53a又は53bにより検出されると、普通図柄表示器50により普通図柄の変動表示(発光体が緑色と赤色とで交互に点灯表示)が開始される。普通図柄表示器50における普通図柄の変動表示は、所定期間経過後に停止する。
停止時の普通図柄の表示結果が「当り」(発光体が緑色で点灯停止)の場合、電動始動入賞口46の開閉翼47が所定時間又は所定回数だけ開放される。例えば開閉翼47は、通常状態の場合は0.5秒間に1回だけ開放される。一方、停止時の普通図柄の表示結果が「ハズレ」(発光体が赤色で点灯停止)の場合、開閉翼47が開放されないため、電動始動入賞口46は遊技球が入賞不可能な状態のままとなる。
また遊技球が始動入賞口45又は電動始動入賞口46に入賞し、始動口センサ55により遊技球が検出されると、特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示が開始可能な状態であれば、特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示が開始される。特別図柄の変動表示が開始可能な状態とは、例えば大当り遊技中ではない状態又は特別図柄及び装飾図柄の変動表示中ではない状態である。また特別図柄の変動表示が開始される場合、液晶表示器116により装飾図柄の変動表示も開始される。
特別図柄及び装飾図柄の変動表示は、所定期間経過後に停止される。特別図柄及び装飾図柄が停止されたときの表示態様が特定の表示態様である場合、大当り遊技状態(利益付与状態)の制御が開始される。なお特定の表示態様とは、大当り図柄が表示される表示態様である。例えば特別図柄については複数の発光体の点灯が組み合わされた状態であり、また装飾図柄については同一の装飾図柄が組み合わされた状態である。
大当り遊技状態では、大入賞口60の開閉板62が手前側に倒れて入口が開放され、所定時間(例えば30秒)又は所定個数(例えば10個)の入賞があるまで大入賞口60が開放されたまま維持される制御が行われる。また所定時間又は所定個数の入賞があると、開閉版62が起立して大入賞口60が閉じられ、所定時間(例えば2秒)が経過するまで大入賞口60が閉じられたままとする制御が行われる。
そして所定時間が経過すると、再度、開閉板62が手前側に倒れることにより、大入賞口60が開放される制御が行われる。そしてこの開閉サイクルが15回繰り返される制御が行われる。なおこの開閉サイクルをラウンド(R)と呼ぶ。
このように大当り遊技状態における制御が実行された場合、大入賞口60が開放される。開放された大入賞口60に遊技球を入賞させることにより、始動入賞口45又は電動始動入賞口46に遊技球を入賞させるよりも、短時間で多量の遊技球を獲得することができる。よってこの場合、遊技者に大きな利益を付与することができ、遊技者の興趣を高めることができる。
なお本実施の形態では、装飾図柄の変動表示は、左装飾図柄80a→右装飾図柄80c→中装飾図柄80bの順に停止するように制御される。左装飾図柄80aの変動表示は、変動開始から例えば6800msec後に停止する。また中装飾図柄80bの変動表示は、変動開始から例えば8000msec後に停止する。装飾図柄の停止図柄とは、左右中の装飾図柄80a〜80cの全てが停止表示された状態の図柄の組み合わせをいう。
また特別図柄及び装飾図柄が停止されたときの表示態様が特定の表示態様のうちのさらに特別の表示態様である場合、大当り遊技状態の制御が行われた後、次に大当り遊技状態となる確率が高くなるいわゆる確率変動状態(特別遊技状態)の制御が開始される。なお特別の表示態様とは、確変大当り図柄が表示される表示態様である。例えば特別図柄については確変大当りとなる複数の発光体の点灯が組み合わされた状態であり、また装飾図柄については同一の特定図柄が組み合わされた状態である。
本実施の形態では、通常状態において大当り遊技状態に移行する確率は、490分の1であり、確率変動状態において大当り遊技状態に移行する確率は、70分の1である。確率変動状態では、普通図柄表示器50における普通図柄の変動表示の結果が「当り」となる確率を高める制御、普通図柄表示器50により普通図柄の変動表示の結果が「当り」となったことに基づいて開放される開閉翼47の開放時間の延長制御などが行われる。
また特別図柄及び装飾図柄が停止されたときの表示態様が特別の表示態様ではない特定の表示態様である場合、大当り遊技状態の制御が行われた後、時短状態の制御が行われる。時短状態の制御では、特別図柄表示器41により所定回数(例えば100回)だけ特別図柄の変動表示が行われるまで普通図柄表示器50における普通図柄の変動表示の結果が「当り」となる確率を高める制御及び普通図柄表示器50により普通図柄の変動表示の結果が「当り」となったことに基づいて開放される開閉翼47の開放時間の延長制御などが行われる。
時短状態では、特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示が所定回数実行されるまでは、電動始動入賞口46への入賞確率が増加し、所定期間での特別図柄の変動表示の実行回数を増加させることができる。よって時短状態により遊技者は有利な状態を得ることができる。また上述した確率変動状態では、時短制御に加えて、普通図柄表示器50により普通図柄の変動表示の結果が「当り」となる確率が高められるため時短状態よりもさらに遊技者に有利な状態となる。なお通常状態とは、上述した確率変動状態及び時短状態以外の状態である。
図4は、遊技盤4の分解斜視図である。本実施の形態の演出装置は、遊技板4aを挟んで前後に2つのユニットを備えて構成される。具体的には、遊技板4aの前面側にフロントユニット140が配置され、このフロントユニット140は遊技板4aの前面側から取り付けられる。逆に遊技板4aの背面側にはリアユニット142が配置され、このリアユニット142は遊技板4aの背面側から取り付けられる。
遊技板4aには、その合板材を厚み方向に刳り抜いた貫通孔144が形成される。この貫通孔144は、遊技領域12の中央からやや上よりの範囲にかけて大きく開口しており、その開口形状は、フロントユニット140の外形にほぼ合致する。
フロントユニット140は、遊技板4aに対向する後半分の部位(連結挿入部)が貫通孔144内にすっぽり填り込む形状に成形される。フロントユニット140は、後半分の部位が貫通孔144内に嵌め込んだ状態で遊技板4aに取り付けられる。フロントユニット140の後半分の部位は、厚みが遊技板4aの厚みとほぼ同じに形成される。このためフロントユニット140が遊技板4aに取り付けられると、後半分の部位は遊技板4aの背面に肌合わせされるいわゆる面一の状態となる。
またフロントユニット140には、後半分の部位から後方に向けて突出するボス140aが形成される(挿入連結部)。ボス140aはフロントユニット140の上部位置に1本及び下部位置に2本の合計3本が形成される。3本のボス140aは、何れも貫通孔144を通じて遊技板4aの前面側から挿入されると、遊技板4aの背面から後方に突出する。
一方、フロントユニット140は、遊技板4aに取り付けられた状態の場合、前半分の部位は遊技板4aの前面側に突出する。この前半分の部位は、その厚みが例えば案内レール11とほぼ同じに形成される。よってフロントユニット140が遊技板4aに取り付けられると、前半分の部位は遊技領域12内で盤面から手前に突出し、それにより遊技球の流下を誘導及び案内する存在となる。
これに対し、リアユニット142は、遊技板4aの背面に対向する前面がほとんどフラットな形状に成形され、このフラットな前面を取付面142aとして遊技板4aに取り付けられる。リアユニット142が遊技板4aに取り付けられると、上記の取付面142aは遊技板4aの背面に密着する。ただし製造誤差や歪みによる隙間は許容される。
また取付面142aは、貫通孔144には嵌め込まれないものの、その一部は貫通孔144に対向する位置関係にある。すなわちリアユニット142が遊技板4aに取り付けられると、その取付面142aは部分的に貫通孔144の内側に張り出し、貫通孔144を通じて遊技板4aの前面側に露出される。ただしこの露出する部分はフロントユニット140に覆い隠されるので遊技者からは直接的に視認されない。
さらにリアユニット142には、フロントユニット140のボス140aに対応して3箇所にボス孔142bが形成され、フロントユニット140及びリアユニット142が遊技板4aに対して前後から取り付けられると、3本のボス140aは貫通孔144を通じてリアユニット142にまで達し、それぞれ対応するボス孔142bに差し込まれる。またこの状態でフロントユニット140及びリアユニット142が相互に位置決めされる。
遊技盤4には、さらにリアユニット142の背後からここでは図示しない表示ユニットが取り付けられる。表示ユニットは、液晶表示器116と第2電飾制御基板113(図25に符号のみ記載)とを一体化したユニットとして構成され、画面上で演出的な画像を表示する。遊技盤4が完成された状態の表示ユニットの画面(表示領域42)は、貫通孔144を通じて前面側から遊技者が視認することができる。
図5は、フロントユニット140及びリアユニット142を連結した状態の外観正面図である。フロントユニット140は、その外表面に施された造形・装飾から一定の視覚的な効果・インパクトを遊技者に対して与える役割を果たす。またこのようなフロントユニット140の造形・装飾は、遊技板4aの前面に貼付された化粧シート(セル板)のデザインと相まって、遊技機1の機種やゲームコンセプトを遊技者に明確に認識させる効果を奏する。
あわせて本実施の形態では、遊技領域12のほぼ中央位置にフロントユニット140が取り付けられることで、そこに演出的な動作が行われる演出領域が形成される。本実施の形態では、この演出領域において、例えばLEDの点灯・点滅による発光演出や液晶表示器による画像表示演出、可動役物による動作演出等が行われる。
またフロントユニット140及びリアユニット142の中央部分は、上記の表示ユニットを視認可能とするために矩形に開口しており、それゆえこの開口部分に表示領域42が形成される。この表示領域42では、液晶表示器116による演出的な画像の表示による演出が行われる。
フロントユニット140は、全体的な外観形状が「怪物屋敷」をモチーフとして形成されている。ここでいう「怪物屋敷」は、例えば創作上の物語に出てくるキャラクタ(想像上の怪物を模したコミカルなキャラクタ)達が住処としている建物であり、その外観は西洋風の煉瓦造りとなっている。
フロントユニット140を「怪物屋敷」に見立てると、その屋根に相当する屋根装飾部分140bは、左右に末広がりとなる形状を有する。あわせてこの屋根装飾部分140bは、遊技領域12の上方から流下する遊技球を左右に振り分けるはたらきをする。この左右に振り分ける働きをする部分はいわゆる鎧カバーと呼ばれる。
左側の屋根装飾部分140bの直下位置には、コミカルなキャラクタ体(怪物くん)140cが配設される。このキャラクタ体(怪物くん)140cは、上記の物語において「怪物屋敷」の主人となるキャラクタに相当するものであり、見た目上は人間の少年を模したデザインとなっている。デザイン上、このキャラクタ体(怪物くん)140cは屋根裏から壁を突き破って顔と両手を覗かせた格好となっている。
また屋根装飾部分140bの中央はドーム屋根形状に盛り上がっており、直下の位置に「屋根窓」を模した窓装飾部分140dが配設されている。この窓装飾部分140dは、透明パーツの採用により見た目上も窓であることが認識し易くなっている。さらに窓装飾部分140dの奥にはLED140lが図示しないLED基板に実装されており、それゆえ窓装飾部分140dでは、LED140lの点灯・点滅による発光演出が行われる。
なおLED基板は、フロントユニット140に内蔵される。本実施の形態では、これら窓装飾部分140dとLED140lとが演出ランプ44a(図3参照)として機能するものとなっている。このように本実施の形態では、所定の光源としてLED140l及び140mを備えて構成される。
窓装飾部分140dの前面には、「屋根窓」を斜めに塞ぐようにして別の球誘導部材140eが取り付けられている。この球誘導部材140eは、他の装飾部材140fとともに窓装飾部分140dの前面で筋交い状に組まれたように配置されている。これら球誘導部材140e及び装飾部材140fは、いずれも前面に木目をあしらった模様が立体的に付される。
フロントユニット140の左右の側縁部は、表示領域42の両側を取り囲むようにして下方に延びており、このうち右側縁部は左側縁部に比較して幅広となっている。また上記の屋根装飾部分140bは、フロントユニット140の上部から左右の側縁部にまで垂れ下がるようにして延びており、それゆえ左右の側縁部の外縁は、屋根装飾部分140bにより外側の遊技領域12と区画されている。
フロントユニット140の右側縁部には、屋根装飾部分140bの内側に沿って壁装飾体140gが取り付けられる。さらに右側縁部には、表示領域42の上縁から右側縁に沿って別の壁装飾体140hが取り付けられ、この壁装飾体140hと先の壁装飾体140gとの間には一定の隙間が確保されている。これら壁装飾体140g及び140hは、いずれも煉瓦を積み重ねたような形状に成形されており、これら壁装飾体140g及び140hの造形により「怪物屋敷」としての雰囲気がそれらしく醸し出される。
一方フロントユニット140の左側縁部には、屋根装飾部分140bの内側に位置して窓装飾部分141が形成される。この窓装飾部分141は、「怪物屋敷」の室内に通じる「明取窓」としての装飾となっている。
フロントユニット140の右側縁部には、壁装飾体140g及び140hの間にある空間内に球誘導通路148が形成されている。この球誘導通路148は、表示領域42の上方から右側方を迂回するようにして下方に延び、そして下方の遊技領域12に向けて開放される。遊技機1による遊技中、フロントユニット140の上方から流下してきた遊技球は、球誘導部材140eに案内されて球誘導通路148に送り込まれる。
フロントユニット140の右側縁部には、前面からみて球誘導通路148の奥の位置に壁面部材140iが取り付けられる。壁面部材140iは透明パーツ(板状部材)の採用により光透過性を有しており、その背後の位置にはLED140mが図示しないLED基板に実装されている。このため球誘導通路148では、窓装飾部分140dと同様にLED140mの点灯・点滅による発光演出が行われるものとなっている。本実施の形態では、これら壁面部材140iとLED140mとが演出ランプ44bとして機能する。
図5には詳しく示されていないが、壁面部材140iはその背面に光拡散用のレンズカット(例えばプリズムカット又はダイヤカット)が施されている。一方で壁面部材140iは、その前面が壁装飾体140g及び140hの表面形状と視覚的な統一性を有する形状に加工されている。具体的には、壁装飾体140g及び140hが煉瓦を積み重ねたような形状を有することから、壁面部材140iの前面にも煉瓦の1つ1つを模した突出部が形成される。
フロントユニット140の下縁部には、球受ステージ140jが形成されている。本実施の形態ではフロントユニット140だけでなく、リアユニット142の下縁部にも球受ステージ142cが形成されており、フロントユニット140とリアユニット142とが組み合わされた状態で、両者の球受ステージ140j及び142cが一体となる。
球受ステージ140j,142cは上・中・下の3段に分かれており、このうち上段および中段の球受ステージ142cはリアユニット142に、下段の球受ステージ140jがフロントユニット140に形成される。このうち上段の球受ステージ142cは最も奥に位置しており、そこから手前側に中段の球受ステージ142c及び下段の球受ステージ140jと順番に位置が下がっている。
球受ステージ142c及び140jに関連して、リアユニット142には案内通路142dが形成されており、この案内通路142dは上段及び中段の球受ステージ142cの中央位置から下方にくだり、そして前面に屈曲して延びる。またフロントユニット140には、その下縁部の中央位置に案内通路142dの放出口140kが形成される。
球受ステージ142c及び140jや案内通路142dの機能は公知のものとほぼ同様である。すなわち球受ステージ142c及び140jは上面で遊技球を左右に揺れ動くようにして転動させ、遊技球の行き先を予測のつかないものとする。この過程で遊技球は下の段に落ちたり、あるいは案内通路142dに填り込んだりする。よってその間の遊技球の動きにより遊技に面白みを付加することができる。案内通路142dに遊技球が填り込むと、下方の放出口140kから真下に放出されるので、始動入賞口45(図3参照)に入賞しやすくなる。
また図5には詳しく示されていないが、球受ステージ142c及び140jに関連して、フロントユニット140にはワープ通路が形成されている。ワープ通路はフロントユニット140の左右の側縁部にそれぞれ形成されており、いずれも遊技球を球受ステージ142cに誘導する役割を担っている。本実施の形態では、左右でワープ通路の形態や配置が異なる。
図6は、リアユニット142の外形を詳しく示している。リアユニット142は、フロントユニット140と違ってほとんどの部分は遊技板4aの背後に隠れているので、その外形には装飾的な配慮が特に必要とされていない。ただし、球受ステージ142cの部分や表示領域42を取り囲む部分は前面に露出され、遊技者の目に直接触れる部分であるため、そこにはフロントユニット140と同様に装飾が施される。
上段の球受ステージ142cの上方では、奥の位置に装飾部材142eが配設され、装飾部材142eは表示領域42の下縁を区画するようにして左右に延びている。また装飾部材142eは、ちょうど煉瓦を横一列に並べたような形状に成形されており、それによってフロントユニット140の装飾と視覚的な統一感が保たれる。なお装飾部材142eは、案内通路142dを隔てて左右に分割される。
また表示領域42の上縁の左部分にも装飾部材142fが配設される。この装飾部材142fもまた、正面からみると煉瓦を横一列に並べたような形状に成形されるが、さらには奥行き方向にも煉瓦を配列したような形状に成形される。
表示領域42のその他の周縁については、装飾部材142fの右側位置にもこれと同様の装飾(煉瓦の配列を模した装飾)が施され、また右側縁についても同様の装飾が施される。一方表示領域42の左側縁については他と少し異なり、木製扉を模した装飾が施される。このようなリアユニット142の装飾は、真正面から見るとちょうどフロントユニット140の背後に位置するため、あまり目立たない存在となっているが、遊技者が視線の方向や角度を変えて表示領域42の周縁を覗き込むようにすると、リアユニット142の装飾がはっきりと視認される。
図6中に破線で示されているように、リアユニット142には、表示領域42内にて出没可能な演出動作体、つまりキャラクタ体150、152及び154が内蔵されている。これらキャラクタ体150、152及び154は、ちょうど取付面142aより奥(リアユニット142の内部)に位置した状態で表示領域42の周囲に収容されており、その動作時には取付面142aより奥の位置から表示領域42内に向かって移動して表示画面の前面側に出現する。
リアユニット142には、上記の取付面142aに対応する位置に3つのカバー部材142gが配設される。カバー部材142gは薄い肉厚(例えば2mm程度)の透明又は半透明の樹脂板からなり、取付面142aは、カバー部材142gの前面から構成される。図6中にはキャラクタ体150、152及び154の外形が破線で示されているが、カバー部材142gが透明性を有するため、実際にはキャラクタ体150、152及び154が前面側から透けて視認される。
図7は、カバー部材142gを取り外した状態のリアユニット142の外観正面図である。3つのキャラクタ体150、152及び154は、表示領域42を取り囲むようにして配置されており、その上方、右側方及び左側方にそれぞれ1つずつキャラクタ体150、152及び154が配置される。
キャラクタ体150、152及び154は、1つ1つが異なる形態にデザインされている。これらキャラクタ体150、152及び154は、いずれも著名な怪奇小説に登場する何らかの「怪物」を模したものであるが、見た目上はコミカルにデフォルメされたデザインが施されている。
表示領域42の右側方に位置するキャラクタ体(フランケン)150は、「フランケンシュタインの怪物」を模したものであり、その表情はどこか間の抜けたような感じを受けるように形成される。また表示領域42の上方に位置するキャラクタ体(ドラキュラ)152は、「吸血鬼ドラキュラ」を模したものであり、その顔立ちからはどことなく気の弱そうな印象を受けるように形成される。そして表示領域42の左側方に位置するキャラクタ体(オオカミ男)154は、「オオカミ男」を模したものであり、その表情はマスコット的な愛嬌のあるものに形成される。
リアユニット142には、3つのキャラクタ体150、152及び154にそれぞれ対応して収容部156、158及び160(待機収容部)が形成される。収容部156にはフォトセンサ150n、収容部158にはフォトセンサ152n、153n、収容部160にはフォトセンサ154nがそれぞれ設置される。リアユニット142は、その全体がケーシング162に覆われて構成され、3つの収容部156、158及び160はケーシング162の内側に区画して形成される。
ケーシング162は、外形がほぼ矩形をなしており、その前面は大きく開放され、背面は奥壁162aで塞がれている。またケーシング162の外縁は側壁162bで囲われており、側壁162bは奥壁162aの周縁から前面側へ立ち上がるようにして形成される。そして上記の収容部156、158及び160は、奥壁162aよりも手前側の空間内で側壁162bの内側に形成される。
収容部156、158及び160は、何れも表示領域42に隣接する側端がキャラクタ体150、152及び154の出入口となる。キャラクタ体150、152及び154(演出部材)は、それぞれ収容部156、158及び160に収容され前面から視認不可能となる状態(待機位置)と、表示画面の前面(遊技者に相対する前面)に視認可能に出現した状態(出現位置)とに変位する。
このときキャラクタ体150、152及び154は、上記の出入口を通じて出入りする。またキャラクタ体150、152及び154は、それぞれ収容部156、158及び160に収容され待機位置(原位置)になると、フォトセンサ150、153n及び154nに検出される。なおフォトセンサ152nは、後述する遮蔽部材(ドラキュラ)166の原位置を検出する。
リアユニット142は遊技板4aの背面に取り付けられるものであり、またその前面側にはフロントユニット140が取り付けられるため、キャラクタ体150,152,154がそれぞれの収容部156,158,160に収容された状態にあるとき、その姿はフロントユニット140および遊技板4aの陰に隠れて真正面からは視認されない。
さらに本実施の形態では、キャラクタ体(フランケン)150、キャラクタ体(ドラキュラ)152及びキャラクタ体(オオカミ男)154の各々に対応して遮蔽部材(フランケン)164、遮蔽部材(ドラキュラ)166及び遮蔽部材(オオカミ男)168が設けられる。これら遮蔽部材164、166及び168は、前面側から表示領域42を通じて収容部156、158及び160の内側が露出するのを塞ぐ役割を果たす。このため図7中に実線で示されているように、キャラクタ体150、152及び154が収容部156、158及び160内に収容された状態では、それぞれ対応する遮蔽部材164、166及び168により収容部156、158及び160の出入口が閉ざされる。
一方図7に2点鎖線で示されているように、遮蔽部材164、166及び168は何れも表示領域42内に向けて変位し、それぞれ対応する収容部156、158及び160の出入口を開放する。この場合、キャラクタ体150、152及び154は表示領域42の前面側へ出現する。
このとき表示領域42の右側方及び上方にあるキャラクタ体150及び152については、それぞれの遮蔽部材164及び166が一端部を中心に表示画面の前面に沿って回動することで出入口が開かれる。また表示領域42の左側方にあるキャラクタ体154については、その遮蔽部材(オオカミ男)168が垂直な軸線を中心に表示画面に向かって奥へ回動することで出入口が開かれる。
また遮蔽部材164、166及び168には、フロントユニット140の外表面における装飾と統一感のある装飾が施される。例えば表示領域42の右側方、上方に位置する遮蔽部材164及び166については、装飾部材142fと同様に煉瓦の配列を模した装飾が施される。一方表示領域42の左側方に位置する遮蔽部材(オオカミ男)168については、上記のように木製扉を模した装飾が施される。
本実施の形態では、3つのキャラクタ体150、152及び154が表示領域42内にて出没動作を行うものとなっているが、それぞれの動作範囲が互いに干渉しない設計となっているか、もしくは制御上で干渉しない動作が行われるものとなっている。例えば表示領域42の左側方にあるキャラクタ体(オオカミ男)154は、表示領域42の左側端から直線的に右方向へ動作するが、このときの動作範囲A1は、他の2つのキャラクタ体150及び152の動作範囲A2と重複しない設計となっている。
表示領域42の右側方と上方に位置するキャラクタ体150及び152については、それぞれの遮蔽部材164及び166が回動する動作範囲には設計上の重複がある。ただしこれらキャラクタ体150及び152については、実際の動作時において互いの動作範囲(角度)B1及びB2が干渉しない制御が行われる。
図8は、キャラクタ体(フランケン)150及び遮蔽部材(フランケン)164についての動作機構を具体的に示している。キャラクタ体(フランケン)150及び遮蔽部材(フランケン)164を含む動作機構は、箱形の機構ボックス150a内に収められた状態でユニット化される。この機構ボックス150aは、ユニット全体としてリアユニット142に収容され、この状態で機構ボックス150aの内側に収容部156が形成される。
キャラクタ体(フランケン)150は3つの可動パーツの組み合わせから構成され、具体的には頭部パーツ150b、左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dが含まれる。これらパーツ150b、150c及び150dは互いにピン接合されてリンク機構を構成し、それぞれがリンク機構の節に該当する。
この他にも機構ボックス150a内には、昇降スライダ150eが収容され、この昇降スライダ150eもまたキャラクタ体(フランケン)150とともに1つの動作機構が構成される。なお昇降スライダ150eは、機構ボックス150a内で上下に昇降自在に支持される。
キャラクタ体(フランケン)150の頭部パーツ150bは、ちょうど「怪物」の胸元あたりに相当する部位で支点150fを介して機構ボックス150aに支持されている。そしてこの部位から斜め下方にレバー150gが延び、このレバー150gを介して頭部パーツ150bと昇降スライダ150eとがスライダ接合される。
キャラクタ体(フランケン)150の左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dは、ちょうど腕の付け根あたりに相当する部分で相互に連結される。これら左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dは、相対的に運動することなく、機構上は一体となって動作する。
ただし頭部パーツ150bは、前後方向でみて右腕パーツ150dと左腕パーツ150cとの間に位置しており、これらは前後に重なり合うようにして機構ボックス150a内に収められる。したがって頭部パーツ150bと、左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dとの間には、適宜のクリアランスが確保されている。その分本実施の形態では、キャラクタ体(フランケン)150は全体として厚みのある存在となり、薄板1枚だけの可動役物とは構造的に異なる。
また図8には示されていないが、頭部パーツ150bは、ちょうど「怪物」の背中あたりに相当する部位で左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dにピン接合される。一方右腕パーツ150dは、ちょうど掌あたりに相当する部位にて遮蔽部材(フランケン)164にピン接合される。これにより昇降スライダ150eから頭部パーツ150b及び右腕パーツ150dを介して遮蔽部材(フランケン)164までに至るひとつづきの機構が構成される。
ひとつづきの機構が構成されることにより、薄板1枚だけの可動役物のように単一の動作による二次元的な視覚的効果だけではなく、キャラクタ体(フランケン)150を全体として厚みのある存在として見せることができる。またキャラクタ体(フランケン)150を立体的に見せることができる。さらにキャラクタ体(フランケン)150の後側の表示領域42に表示される画像にも奥行きをもたせた視覚的効果を得ることができる。
図8(b)に示されているように、機構ボックス150aの背面側にはステッピングモータ150h(駆動源)が取り付けられる。キャラクタ体(フランケン)150及び遮蔽部材(フランケン)164は、このステッピングモータ150hを駆動源として動作を行うことができる。
機構ボックス150aには、図8(a)における右の側壁150iに開放孔150jが形成される。開放孔150jは機構ボックス150aの内側にある空間を右側方向に開放し、その内部への視認性を確保する。なおリアユニット142のケーシング162もまた全体として透明樹脂から成形され、機構ボックス152aがケーシング162内に収容された状態であっても、その内部が開放孔150jを通じて視認可能となる。
図9及び図10は、キャラクタ体(フランケン)150及び遮蔽部材(フランケン)164の動作例を示す図である。昇降スライダ150eは、ステッピングモータ150hからの動力で昇降動作が与えられる。ステッピングモータ150hからの動力は、出力軸に取り付けられたピニオン150rが昇降スライダ150eに形成されたラック150sに回転運動を与え、昇降スライダ150eに伝達される。
昇降スライダ150eの昇降動作は、レバー150gを介して頭部パーツ150bに伝達される。昇降スライダ150eが上昇すると、これにつられてレバー150gが引き上げられ、それによって頭部パーツ150bが支点150fを中心に回動する。このときの頭部パーツ150bの回動により、ちょうど「怪物」であるキャラクタ体(フランケン)150が頭を前に突き出すような動きが実現される。
なお昇降スライダ150eの下端部には係合溝150kが形成され、昇降スライダ150eと頭部パーツ150bとは、係合溝150kを介して接合される。
また係合溝150kの下方にはキャラクタ体(フランケン)の基準板150mが昇降スライダ150eに形成されており、キャラクタ体(フランケン)の基準板150mがフォトセンサ150nの凹部に収まっている状態が原位置となる(図8(a)参照)。この基準板150mの大きさは、フォトセンサ150nの凹部の約2倍に形成される。
さらに頭部パーツ150bが回動すると、その動きが左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dに伝達され、さらに右腕パーツ150dが連接節となって遮蔽部材(フランケン)164にまで動きが伝達される。これにより遮蔽部材(フランケン)164が最初の姿勢(垂れ下がった状態)から斜めに変位することで、ちょうど遮蔽部材(フランケン)164が左上方向に押し上げられたような動作が実現される。
このとき左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dは固定された支点を持たない連接節として働くので、左腕パーツ150c及び右腕パーツ150dは、遮蔽部材(フランケン)164及び頭部パーツ150bの動きに従って左上方向に移動する。
よって動作機構全体としては、「怪物」であるキャラクタ体(フランケン)150が遮蔽部材(フランケン)164を両手で押し開き、そのなかから顔を突き出しているかのような演出動作が実現される。また、遮蔽部材(フランケン)164には煉瓦壁を模した装飾が施されていることから、このときのキャラクタ体(フランケン)150の動きから、「怪物」がその怪力を持ってして「怪物屋敷」の煉瓦壁を無理やり押し上げているかのような視覚的効果を得ることができる。
図11は、キャラクタ体(ドラキュラ)152及び遮蔽部材(ドラキュラ)166についての動作機構を具体的に示す図である。キャラクタ体(ドラキュラ)152及び遮蔽部材(ドラキュラ)166を含む動作機構もまた、箱形の機構ボックス152a内に収められた状態でユニット化される。ここでも同様に、機構ボックス152aはユニット全体としてリアユニット142に収容され、この状態で機構ボックス152aの内側に収容部158が形成される。
キャラクタ体(ドラキュラ)152は、単独で1つの部品であり、これに付属して機構ボックス152a内には2系統のリンク機構が設けられる。このうち1系統は、キャラクタ体(ドラキュラ)152及び遮蔽部材(ドラキュラ)166を全体として回動(または揺動)させるためのものであり、もう1系統は、キャラクタ体(ドラキュラ)152を遮蔽部材(ドラキュラ)166の長手方向にスライドさせるためものものである。
2系統のリンク機構のうち、最初の1系統(第2のリンク機構)には、遮蔽部材(ドラキュラ)166と一体に成形されるメインパーツ152bのほか、このメインパーツ152b(揺動部材)とともにキャラクタ体(ドラキュラ)152を回動(または揺動)させるレバー152cが含まれる。メインパーツ152bは、支点152dを介して機構ボックス152aに支持され、この支点152dを中心として左右方向に自在に揺動する。
一方のレバー152cは、支点152eを介して機構ボックス152aに揺動自在に支持されている。レバー152cは、その支点152eから下寄りに位置する端部がメインパーツ152bに接合される。
レバー152cの端部には、その長手方向に沿ってガイド溝152iが形成され、一方メインパーツ152bには、前後方向でみて後方に突出する係合ピン(図示省略)が設けられる。メインパーツ152bは、この係合ピンをガイド溝152i内に填り込ませることで、レバー152cに対して機構的に連結される。
これと反対側、つまり支点152eから上寄りに位置する端部には、その長手方向に沿ってガイド溝152fが形成され、このガイド溝152fにはクランク152gの先端が填り込んでいる。クランク152gはステッピングモータ152hの出力軸に接続され、その動力で回転又は回動する。
残りの1系統(第1のリンク機構)には、キャラクタ体(ドラキュラ)152につながる連接棒153aのほか、この連接棒153aに連なるレバー153bが含まれる。キャラクタ体(ドラキュラ)152は、「吸血鬼ドラキュラ」がちょうど空を飛んでいるかのような姿勢でデザインされ、連接棒153aは、キャラクタ体(ドラキュラ)152の飛行方向でみて後方にピン接合される。
一方キャラクタ体(ドラキュラ)152は、別系統のメインパーツ152bに対してスライド自在に支持され、このためメインパーツ152bには、その長手方向に沿ってガイド溝153cが形成される。前面側からみてキャラクタ体(ドラキュラ)152の後方には係合ピン(図示されていない)が形成され、この係合ピンはガイド溝153c内に填り込んだ状態にある。
レバー153bにも、その長手方向に沿ってガイド溝153dが形成され、このガイド溝153dにはクランク153eの先端が填り込んでいる。クランク153eはステッピングモータ153fの出力軸に接続され、その動力で回転又は回動する。
キャラクタ体(ドラキュラ)152については、機構ボックス152a全体が透明パーツで形成される。このため2系統のリンク機構についても、その周囲のいろいろな方向から容易に状態を確認することができる。
図12及び図13は、キャラクタ体(ドラキュラ)152及び遮蔽部材(ドラキュラ)166の動作例を示している。1系統のリンク機構(第2のリンク機構)について、ステッピングモータ152h(駆動源)の動力でクランク152gが一方向(図12では反時計回り方向)に回動されると、これによってレバー152cが一方向(図12では時計回り方向)に回動する。
レバー150gが回動すると、これによりメインパーツ152bが一方向(図12では反時計回り方向)に回動するので、その結果キャラクタ体(ドラキュラ)152及び遮蔽部材(ドラキュラ)166のある一端部(図12では右端部)は下方へ回動する。
またメインパーツ152bの右下方には遮蔽部材(ドラキュラ)166の基準板152mが形成され、遮蔽部材(ドラキュラ)の基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっている状態が原位置となる(図11(a)参照)。この基準板152mの大きさは、フォトセンサ152nの凹部の約2倍に形成される。
残りの1系統のリンク機構(第1のリンク機構)については、そのステッピングモータ153f(駆動源3)の動力でクランク153eが一方向(図12では時計回り方向)に回動されると、これによりレバー153bが一方向(図12では反時計回り方向)に回動する。
レバー153bが回動すると、これにより連接棒153aが一方向(図12では左方向)に押しやられるので、その結果キャラクタ体(ドラキュラ)152がメインパーツ152bに沿ってその先端方向(図12では左下方向)にスライドすることになる。
また連接棒153aと連なるレバー153bの右方にはキャラクタ体(ドラキュラ)152の基準板153mが形成され、キャラクタ体(ドラキュラ)の基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっている状態が原位置となる(図11(a)参照)。この基準板153mの大きさは、フォトセンサ153nの凹部の約2倍に形成される。
よって動作機構全体としては、「吸血鬼ドラキュラ」としてのキャラクタ体(ドラキュラ)152が遮蔽部材(ドラキュラ)166とともに「怪物屋敷」の天井裏から天井ごと垂れ下がるようにして出現し、そのまま宙を漂っているかのような演出動作が実現される。
なお「吸血鬼ドラキュラ=コウモリ」のイメージが一般的に定着しているため、本実施の形態のように「吸血鬼ドラキュラ」を模したキャラクタ体(ドラキュラ)152が天井から出現してくる態様は、演出動作としても万人に受け入れられやすい。
以上の説明から明らかなように、2系統のリンク機構のうち、キャラクタ体(ドラキュラ)152をスライドさせるためのリンク機構(第1のリンク機構)については、そのステッピングモータ153fをも含めた機構要素の全体が別系統のリンク機構(第2のリンク機構)に搭載されていることが理解される。
さらに本実施の形態では、メインパーツ152bの支点152dを中心としてその左寄りの端部にキャラクタ体(ドラキュラ)152が位置しており、その反対側の右寄りの端部にステッピングモータ153fが位置している。
このため、メインパーツ152bの揺動に際して、キャラクタ体(ドラキュラ)152とステッピングモータ153fとがうまい具合にバランスを取り、その安定した揺動が実現される。
特にステッピングモータ153hの質量は、キャラクタ体(ドラキュラ)152が下方へ変位している状態から収容部158内へ復帰しようとする際のカウンタウェイトとしても作用するので、メインパーツ152bの揺動に過大なトルクを必要としないという利点がある。
図14は、キャラクタ体(オオカミ男)154及び遮蔽部材(オオカミ男)168についての動作機構を具体的に示す図である。上記と同様にキャラクタ体(オオカミ男)154及び遮蔽部材(オオカミ男)168を含む動作機構もまた、箱形の機構ボックス154a内に収められた状態でユニット化される。そして機構ボックス154aがユニット全体としてリアユニット142に収容され、この状態で機構ボックス154aの内側に収容部160が形成される。
キャラクタ体(オオカミ男)154は2つの可動パーツの組み合わせから構成され、具体的には本体パーツ154b及び左腕パーツ154cが含まれる。また機構ボックス154a内には、その他の機構要素としてスライドブロック154dやプッシュ・プルロッド154eが配設される。
スライドブロック154dは、機構ボックス154a内を上下方向に延び、その上下端部が機構ボックス154aに対して横方向にスライド自在に支持される。これに対応して、機構ボックス154aには2本のガイド溝154fが形成され、これらガイド溝154fは互いに平行を保ったまま横方向に延びている。
一方のプッシュ・プルロッド154eは、基端がスライドブロック154dに固定された状態で水平方向(図14では右方向)に延びており、その先端は機構ボックス154aの僅かに外にまで達する。
キャラクタ体(オオカミ男)154の本体パーツ54bは、スライドブロック154dの一側端(図14では右側端)に固定される。このためキャラクタ体(オオカミ男)154の横方向への動きは、基本的にスライドブロック154dのスライド動作によって実現される。これに対し左腕パーツ154cは、本体パーツ154bにピン接合された状態で、本体パーツ154bの動作に伴い相対運動する。
また遮蔽部材(オオカミ男)168は、その上下端が機構ボックス154aに回動自在に支持され。既に説明したとおり、遮蔽部材(オオカミ男)168には木製扉を模した装飾が施され、その動きはちょうど扉を開閉するときの動きと同様となる。
遮蔽部材(オオカミ男)168の上端部には、プッシュ・プルロッド154eと係合するための2本の係合片168a及び168bが形成され、これら係合片168a及び168bは、上記の装飾部材142fよりも上方に位置する。
係合片168a及び168bは、遮蔽部材(オオカミ男)168の回動軸から水平方向に延びており、機構ボックス154aを真上からみると、2本の係合片168a及び168bがちょうどV字形に開くようにして配置される。
一方プッシュ・プルロッド154eの先端部(図14では右端部)には、係合片168a及び168bに対応して係合突起154g及び154hが形成される。図14に示されているように、キャラクタ体(オオカミ男)154が収容部160内に収容された状態では、2本の係合片168a及び168bの間に2つの係合突起154g及び154hがともに位置する状態にある。
この状態で、収容部160の内側寄り(図14では左寄り)に位置する係合突起154hが遮蔽部材(オオカミ男)168の係合片168bに当接し、これにより遮蔽部材(オオカミ男)168の姿勢を保持する。このとき遮蔽部材(オオカミ男)168は収容部160の出入口を閉じた状態にあり、それによって収容部160内に位置するキャラクタ体(オオカミ男)154の存在を隠している。
機構ボックス154aには、図14(a)における左の側壁154iに開放孔154jが形成される。開放孔154jは機構ボックス154aの内側にある空間を左側方へ開放し、その内部への視認性を確保することができる。
図15及び図16は、キャラクタ体(オオカミ男)154及び遮蔽部材(オオカミ男)168の動作例を示す図である。スライドブロック154dは、ステッピングモータ155(駆動源)からの動力でスライド動作が与えられる。ステッピングモータ155からの動力は、クランク155a及びレバー155bを介してスライドブロック154dに伝達される。
レバー155bの下端部は、機構ボックス154aにピン接合され、一方レバー155bの上端部は、スライドブロック154dに対してスライダ接合される。スライドブロック154dには、上下方向に延びるガイド溝155cが形成され、対応するレバー155bの上端部には、ガイド溝155c内に填り込むピン155dが形成される。
なおレバー155bにもその長手方向に沿ってガイド溝155eが形成され、このガイド溝155e内にクランク155aの先端部が填り込んでいる。またガイド溝155cの上方にはキャラクタ体(オオカミ男)の基準板154mがスライドブロック154dに形成され、キャラクタ体(オオカミ男)の基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっている状態が原位置となる(図14(a)参照)。この基準板154mの大きさは、フォトセンサ154nの凹部の約2倍に形成される。
このためステッピングモータ155の動力でクランク155aが一方向(図15(a)では時計回り方向)に回動されると、これによってレバー155eが一方向(図15(a)では時計回り方向)に回動する。
レバー155eが回動すると、それによってスライドブロック154dが一方向(図15(a)では右方向)に押しやられる。その結果、キャラクタ体(オオカミ男)154が収容部160内から外側方向(図15(a)では右方向)にスライドする。
このようなスライドブロック154dのスライドに連動して、プッシュ・プルロッド154eもまた一方向(図15(a)では右方向)へスライドする。すると、スライド方向でみて先頭に位置する係合突起154gが遮蔽部材(オオカミ男)168の係合片168aを押すので、それによって遮蔽部材(オオカミ男)168は軸線周りに回動されることになる。
キャラクタ体(オオカミ男)154の本体パーツ154bについては、スライドブロック154dのスライド動作に伴い一方向(図15(a)では右方向)へ単にスライドするだけであるが、左腕パーツ154cについては、スライド動作に伴って回動する動きがプラスされる。
このため例えば図15中(b)に示されているように、左腕パーツ154cの背後にはレバー155fが取り付けられ、このレバー155fは左腕パーツ154cの先端部から本体パーツ154bの後方を延び、そして機構ボックス154aにスライダ接合される。機構ボックス154aにはさらにガイド溝155gが形成され、レバー155fの一端部にはガイド溝155gに填り込むスライドピン155hが設けられる。
ガイド溝155gは、機構ボックス154a内をその一側端(図15(a)では左側端)から他側端に向かって水平に延び、途中で斜め上方に屈曲される。このためキャラクタ体(ドラキュラ)152及び遮蔽部材(オオカミ男)168が収容部160内に収容された状態(図14)で、そこからスライドブロック154dが一方向(図15(a)では右方向)にスライドし始めると、はじめのうちレバー155fのスライドピン155hには上下方向への変位が現れない。
しかしスライドブロック154dのスライド動作が終盤に差しかかると、スライドピン155hがガイド溝155gの屈曲部分に案内されて次第に上方へ変位する。これによりレバー155fの先端、つまり左腕パーツ154cの先端部が下方に下がるように回動する動きが実現される。
よって動作機構全体としては、「怪物」であるキャラクタ体(オオカミ男)154が「木製扉」である遮蔽部材(オオカミ男)168を勢いよく押し開け、部屋の中から突然飛び出してきたかのような演出動作が実現される。また逆にキャラクタ体(ドラキュラ)152が室内に引っ込むときには、それに合わせて「木製扉」である遮蔽部材(オオカミ男)168が閉まり、室内を遮蔽したかのような自然な演出動作が実現される。
なお本実施の形態では、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155を駆動制御することによりキャラクタ体150、152及び154を遊技者に視認不可能な待機位置と遊技者に視認可能な出現位置との間で往復駆動するように構成されるが、必ずしもこれに限られない。
例えばソレノイドを駆動制御することによりキャラクタ体150、152及び154を遊技者に視認不可能な待機位置と遊技者に視認可能な出現位置との間で往復駆動するように構成するとしてもよい。
また往復駆動に限らず回転駆動であってもよい。すなわちキャラクタ体150、152及び154を遊技者に視認不可能な待機位置と遊技者に視認可能な出現位置とで出退可能な構成であれば駆動手段及び駆動方法は限定されない。
ステッピングモータ150h、153f、152h及び155は、4相ステッピングモータであり、バイポーラ駆動方式により制御される。バイポーラ駆動方式とは、ステータコイルの両端に印加する電圧の正負を切り替えて、電流の方向を変化させることによりコイルを励磁し、磁界を切り替える方式である。
図17は、フロントユニット140及びリアユニット142を組み合わせた状態を2通りの角度から示す図である。図17に示すように、リアユニット142の動作機構が非作動の状態にある場合、表示領域42の左側では「木製扉」を模した遮蔽部材(オオカミ男)168により、キャラクタ体(オオカミ男)154やその他の動作機構が覆い隠された状態にある。
また表示領域42の右側では「煉瓦壁」を模した遮蔽部材(フランケン)164により、キャラクタ体(フランケン)150やその他の動作機構が覆い隠された状態にある。これら遮蔽部材164及び166は、その外表面形状がフロントユニット140の窓装飾部分141や壁装飾体140h等の外表面形状と視覚的に統一され、このため遊技者からは、キャラクタ体150及び152の存在を想起させるものが何もみられず、そこに何らかの仕掛けがあることがほとんど意識されない。
図18は、フロントユニット140及びリアユニット142を組み合わせた状態をやや見上げた角度から示す図である。図18に示されているように、リアユニット142の動作機構が非作動の状態ある場合、表示領域42の上方では「煉瓦造りの天井」を模した遮蔽部材(ドラキュラ)166により、キャラクタ体(ドラキュラ)152やその他の動作機構が覆い隠された状態にある。
ここでも同様に、遮蔽部材(ドラキュラ)166の外表面形状はフロントユニット140の壁装飾体140hの外表面形状と視覚的に統一され、遊技者からは動作機構の存在がほとんど意識されない。
図19は、フロントユニット140の前半分における縦断面を示す図である。フロントユニット140のうち、遊技板4aの前面(盤面)から前面側に突出した部分には、屋根装飾部分40bをはじめ球誘導部材140eや壁装飾体140g及び140hなどが含まれる。
球誘導通路148は、フロントユニット140の上方で左斜め上向きに開口した入口を有しており、ここから飛び込んできた遊技球は、球誘導部材140eに案内されて右下方向へ転動する。球誘導部材140eは遊技球の転動方向に沿って下りの階段状となる断面形状を有しており、それゆえ球誘導部材140e上で遊技球が案内されると、この階段状の凹凸面上で転動速度が緩和される。
一方の装飾部材140fには、球誘導部材140eの凹凸面に対向して制動突出部141aが形成される。この制動突出部141aは、球誘導部材140eの凹凸面上を転動してくる遊技球に対し、これを迎え撃つような格好で衝突する位置関係にある。このため球誘導通路148内に入り込んだ遊技球は、ここで制動突出部141aに衝突して減速される。
同様にして壁装飾体140gにも制動突出部141bが形成され、制動突出部141aからさらに球誘導通路148の奥に進むと、今度は壁装飾体140gの制動突出部141bに遊技球が相対的に衝突し、ここでも転動速度が緩和される。
さらに遊技球が球誘導通路148内を進むと、遊技球は2つの壁装飾体140g及び140hの外面に接触しながら転動し、その過程で適宜転動速度を減速される。さらに本実施の形態では、壁面部材140iの前面にも凹凸形状が施されていることから、遊技球は壁装飾体140g及び140hの2つの外面だけでなく、壁面部材140iの凹凸面との摩擦によっても制動力を付与される。これにより球誘導通路148内で遊技球の転動に適度な制動力が働き、その転動過程を遊技者がじっくりと目で追いかけることができる。
フロントユニット140の右側縁部において、ワープ通路は、フロントユニット140の内部(外表面の内側)を通って左斜め下方に延びている。球誘導通路148の下端部には、壁面部材140iに開口してワープ入口148aが形成され、球誘導通路148を転動してきた遊技球は、このワープ入口148aからワープ通路内に入り込む場合がある。
またフロントユニット140の右側縁部には放出アプローチ148bが形成され、この放出アプローチ148bはワープ通路の出口から球受ステージ142c(図19には示されていない)に向けて突き出ている。ワープ通路を通った遊技球は、放出アプローチ148bを経て球受ステージ142cに放出される。
ここで、フロントユニット140の壁面部材140iにはシースルー孔148cが形成されており、このシースルー孔148cは、壁面部材140iを厚み方向に貫通している。このため、ワープ通路内を通過する遊技球の姿(一部分)がシースルー孔148cを通じて遊技者から視認可能となっている。
さらに本実施の形態では、壁面部材140iの装飾的な形状(煉瓦を積み重ねたような形状)において、ちょうど個々の煉瓦と煉瓦との隙間の位置にシースルー孔148cが形成される。このため本実施の形態では、シースルー孔148cの形成により前面側からワープ通路内を視認可能としていても、それによってフロントユニット140の装飾的な形状が阻害されることはないという2重の視覚的な利点が生じる。
また本実施の形態では、ゲートスイッチ53が遊技領域12に配置されているが、フロントユニット140の左右の側縁部にゲートスイッチ170が一体的に取り付けられてもよい。この場合、ゲートスイッチ170は左右の屋根装飾部分140bの内側に配設されており、このため屋根装飾部分140bには、ゲートスイッチ170に通じる通過案内通路170aが形成される。
図20は、右側のゲートスイッチ170を遊技球が通過するときの様子を示す図である。通常、ゲートスイッチ170は屋根装飾部分140bの裏に隠れているため前面側から視認されない。ただし屋根装飾部分140bにはスルーホール170bが形成され、遊技者からはゲートスイッチ170を通過する遊技球の姿がスルーホール170bを通じて部分的に視認可能となる。
これにより遊技機1において普通図柄判定がしっかり行われていることが遊技者の目に明らかとなるので、普通図柄判定の有無について遊技者に疑念を生じさせるおそれを抑制することができる。またここでは図示されていないが、左側のゲートスイッチについても同様のスルーホールが形成される。
図21は、フロントユニット140の左側縁部の断面を示す図である。左側縁部についても同様に、屋根装飾部分140bの内側にゲートスイッチ170及び通過案内通路170aが形成される。ここでは図示されていないが、左側縁部についても屋根装飾部分140bにスルーホールが形成され、それゆえゲートスイッチ170を通過する遊技球の様子が遊技者から視認可能となる。
またフロントユニット140の左側縁部には、縦方向に延びるワープ通路172が形成され、このワープ通路172は比較的高い位置にワープ入口172aを有する。すなわちワープ入口172aは屋根装飾部分140bから左上方に開口して形成され、ここから入り込んだ遊技球は、そのまま屋根装飾部分140bの裏側へ転動する。
ここでは図示されていないが、屋根装飾部分140bにはワープ入口172aの近傍位置にもスルーホール(通過案内通路70aと同様のもの)が形成され、それゆえ遊技球がワープ入口172aに飛び込むと、そこから先に転動していく過程がスルーホールを通じて遊技者から視認可能となる。
さらにワープ通路172は、屋根装飾部分140bの背後から奥側へ折れ曲がると、そこから下方に屈曲されて窓装飾部分141の裏側位置を下方に延びている。また、この先でワープ通路172は右方向へ屈曲されて表示領域42との境界近傍にまで達し、そこからさらに奥側へ屈曲されてリアユニット142の球受ステージ142c(図21には示されていない)に開口している。
本実施の形態では、窓装飾部分141の窓ガラスに相当する部分に透明板(外面部材)が採用され、これにより窓装飾部分141において実際に「明取窓」を模した装飾的効果が強調される。
さらに窓装飾部分141の透明板には、例えばアルミ蒸着加工による半透膜が付され、このような半透膜加工により、窓装飾部分141の透明板はいわゆるマジックミラーとして機能する。したがって窓装飾部分141では単純に裏側が透けて見えることはなく、その前面側と裏面側との光の反射率の違いによって背後にあるもの(リアユニット142やキャラクタ体(オオカミ男)154)の存在が遮蔽される。
したがってワープ通路172を遊技球が通過する過程で窓装飾部分141の背後を遊技球が流下していても、その様子がはっきりと透けて視認されることはないが、半透膜によって遊技球の輪郭が前面側に投影される。
このため遊技者からは、窓装飾部分141の背後にあるワープ通路172やリアユニット142、キャラクタ体(オオカミ男)154などの存在はあからさまに視認されないかわり、ワープ通路172を遊技球が通過する様子はその輪郭(投影)によって視認可能となる。
図22は、フロントユニット140及びリアユニット142の重ね合わせの関係を示す図である。ここでは特にリアユニット142の右側部分に位置するカバー部材142gについて説明する。
リアユニット142は、フロントユニット140の背後に重ね合わせられた状態で遊技板4a(図22には示されていない)に取り付けられるため、前面側からカバー部材142gが直接的に視認されることはない。
しかし、フロントユニット140の右側縁部は、壁装飾体140hの形状によって表示領域42との境界線が直線的ではなく、装飾的にデザインされた複雑な形状である。このためカバー部材142gの一側端縁部(表示領域42との境界を規定する端縁部)を直線的な形状とすると、その前面側にフロントユニット140が重ね合わされたときに互いの形状が合致しなくなる。
そこで本実施形態では、前面側からみたカバー部材142gの一側端縁部の形状とフロントユニット140の外形(壁装飾体140hの外形)とを相互に合致させることにより、前面側からカバー部材142gが不自然に目立って視認されるこを防止している。
図23は、キャラクタ体(フランケン)150についての動作機構をその上方から示す図である。キャラクタ体(フランケン)150及び遮蔽部材(フランケン)164は、収容部156に対して横方向(図中の両矢印Wで示される)に出入りする。機構ボックス150aの一側端(図23では左側端)は収容部156の出入口となる。
カバー部材142gは機構ボックス150aの前面開口を塞ぐようにして取り付けられる。それゆえ収容部156内に遮蔽部材(フランケン)164が収容されている状態では、前面側からみて遮蔽部材(フランケン)164はカバー部材142gに覆われる。またこのとき、カバー部材142gは収容部156の出入口の周囲を区画する隔壁としても機能する。
一方カバー部材142gの一側端縁部(図23では左側端縁部)は、フロントユニット140の壁装飾体140hに合わせて不規則な曲線形状に成形されるため(図23参照)、それだけ収容部156の出入口の周縁が部分的に入り方向(図23では右方向)に切り欠かれた格好になる。
また本実施の形態では、収容部156の出入口の周縁あたりで機構ボックス150aに切欠部156aが形成され、この切欠部156aは、出入口の開口端から入り方向(図23では右方向)にU字形状をなして延びている(図8(b)参照)。
これにより遮蔽部材(フランケン)164が収容部156内に収容された状態であっても、カバー部材142gの切欠部や機構ボックス150aの切欠部156aを通じて遮蔽部材(フランケン)164を両側から把持することができる(図23の白抜き矢印)。したがって動作機構に何らかのトラブルが生じた場合であっても、遮蔽部材(フランケン)164を把持して引き出せば、収容部156の内側を容易に開放させることができる。よって保守・点検作業を迅速かつ容易に行うことができる。
切欠部156aは、動作機構の保守・点検に関して好適な構成であるが、加えて動作機構による通常の動きをスムーズにするための構成を有する。
カバー部材142gの一側端縁部(図23では右側端縁部)に面取部156bが形成される。この面取部156bは、キャラクタ体(フランケン)150及び遮蔽部材(フランケン)164を入り方向(図23では右方向)に案内する傾斜面が形成される。これによりキャラクタ体(フランケン)150や遮蔽部材(フランケン)164の動作(特に収容部156に入るときの動作)がスムーズに行われる。
なおここでは特に図示していないが、面取部の構成はその他のキャラクタ体152及び154の収容部158及び160についても適用されている。
図24は、フロントユニット140の下縁部の拡大図である。図24(a)に示されているように、フロントユニット140の下縁部のうちの放出口140kの両側には2つずつ発光領域174が形成される。これら発光領域174は、図24(b)に示されるLED176の光によって点灯及び点滅を行う。本実施の形態では、これら4つの発光領域174とLED176とが特別図柄表示器41(図3参照)として機能する。
例えば通常遊技状態の場合に始動入賞があると、それを契機に特別図柄の変動表示がおこなわれる。そして判定結果(当落結果)を表示する態様で特別図柄が停止表示される。本実施の形態では、このときの変動表示及び停止表示が4つの発光領域174の点灯及び点滅により表される。
例えば変動表示中は、発光領域174が一定のパターンで点滅を繰り返し、そして、変動停止時には4つの発光領域174が点灯又は消灯することにより判定結果を表示する。表示の態様には色々なパターンが考えられるが、ここでは単純に判定結果が当り(大当り)の場合に4つの発光領域174が全て点灯され、判定に外れた場合は何れかが消灯されるものとする。
また左右の発光領域174の下方には、始動保留表示を行うための4つの点灯領域178が形成される。これら点灯領域178では、図24(b)に示されるLED182の光によって点灯が行われる。本実施の形態では、これら4つの点灯領域178とLED182とが特図記憶ランプ54(図3参照)として機能する。
図24(b)に示されているように、フロントユニット140の下縁部には、その外表面の裏側に位置して光誘導部材180が取り付けられ、LED176は、さらに光誘導部材180の奥に配置される。なおLED176は図示しないLED基板に実装され、同じLED基板上には始動保留表示用のLED182もまた実装される。
前面側からみて光誘導部材180は一定の奥行きを有しており、LED基板は光誘導部材180の奥行き分だけ後方に位置する。光誘導部材180には、その内部を前後方向に貫通して4本の光誘導路180aが形成され、これら光誘導路180aは、4つのLED176にそれぞれ対応して形成される。光誘導路180aは光誘導部材180の前面で開口し、そのまま発光領域174の直ぐ背後に通じる。
個々のLED176から発せられた光は、光誘導路180aを通じて前方へ導かれ、そして発光領域174を通じて前面側へ照射される。発光領域174には透明部材が嵌め込まれ、これにより発光領域174が全体的に面発光しているかのように視認される。
本実施の形態では光誘導部材180が暗色系の樹脂材料から成形されるため、光誘導路180aの内壁は比較的高い遮光性を発揮し、それによって光誘導路180aからLED176の光が周囲に漏れにくくなる。このため遊技者からは発光領域174のみがくっきりと際立って点灯及び点滅している様子が視認されるので、遊技者は特別図柄の変動表示や停止表示の態様を明確に認識することができる。
さらに本実施の形態では、発光領域174の輪郭の形状が図柄(例えばコウモリが飛ぶ姿を表す図柄)を模した装飾的な形状として成形される。このため発光領域174の点灯及び点滅が単なる点発光動作として認識されにくくなり、そこに何らかの意味合いが含まれていることを遊技者に対して示唆(教示、アピール及びアナウンス)することができる。
(2)遊技機の機能構成
図25は、主基板100及び周辺基板110の機能構成を示す概念図である。
主基板100は、主制御基板(主制御手段)101及び払出制御基板102を備えて構成される。主制御基板101は、CPU101a、ROM101b及びRAM101cを備えて構成される。
CPU101aは、主制御基板(主制御手段)101に搭載されるマイクロコンピュータである。またROM101bは、各種処理プログラム及び各種コマンドを記憶するメモリである。またRAM101cは、一時的にデータを記憶するメモリである。
主制御基板101は、ゲートスイッチ53a、53b、始動口センサ55a、55b、カウントセンサ64からの検出信号を入力し、入力した検出信号に基づいて、ソレノイド63、特別図柄表示器41、普通図柄表示器50、特図記憶ランプ54及び普図記憶ランプ56に駆動信号を出力する。そして主制御基板101は、これらソレノイド63、特別図柄表示器41、普通図柄表示器50、特図記憶ランプ54及び普図記憶ランプ56の動作を統括的に制御する。またCPU101aは、ここでは図示していない確率変動状態ランプ51に駆動信号を出力して、確率変動状態ランプ51の動作を制御する。
具体的には、主制御基板101は、確変状態フラグがONにセットされている場合、確率変動状態ランプ51に駆動信号を出力して点灯表示させる。また主制御基板101は、確変状態フラグがOFFにリセットされたことに基づいて、確率変動状態ランプ51に駆動信号を出力して消灯させる。
また主制御基板101及び払出制御基板102は、基板間で各種コマンドを互いにシリアル転送する。主制御基板101及びサブ統合基板111は、基板間で主制御基板101からサブ統合基板111に各種コマンドをパラレル転送する。
また主制御基板101は、ここでは図示しない電源装置により安定した共通電圧Vcomが供給される。なおこの共通電圧Vcomは、例えば12Vである。そして主制御基板101は、図示しない電源ICにより、この共通電圧Vcomから基準電圧Vstdを生成する。基準電圧Vstdは、共通電圧Vcomよりも低い電圧であり、例えば5Vである。またこの基準電圧Vstdは、主制御基板101の制御電圧である。
払出制御基板102は、CPU102a、ROM102b及びRAM102cを備えて構成される。払出制御基板102は、主制御基板101からシリアル転送された各種コマンドを入力すると、入力した各種コマンドに基づいて、払出装置103の動作を制御する。例えば払出制御基板102は、主制御基板101からシリアル転送されたコマンドを受信すると、受信したコマンドに基づいて、払出装置103に駆動信号を出力する。払出装置103は、駆動信号を受信すると、受信した駆動信号に基づいて、遊技球又は貸球を払い出す。
また払出制御基板102は、主制御基板101からシリアル転送されたコマンドを受信すると、受信したコマンドに基づいて、発射装置104に駆動信号を出力する。発射装置104は、駆動信号を受信すると、駆動モータを駆動して遊技球を遊技領域12に向けて発射する。
なお発射装置104は、操作ハンドル18からの検出信号を検知したことを条件として、駆動モータを駆動して遊技球を発射する。操作ハンドル18は、遊技者の接触を検知するタッチセンサを備えて構成され、遊技者の接触を検知するとともに操作ハンドル18の操作を検知すると、発射装置104に検知信号を出力する。
また払出装置103からの遊技球は、上皿28に払い出される。上皿28に払い出された遊技球が満タンになると、上皿28に連通する下皿17に遊技球が貯留される。下皿17は、下皿満タンスイッチを備えて構成される。下皿満タンスイッチは、下皿17に貯留される遊技球が満タンになると、満タンであることを検知し、検知信号を操作ハンドル18及び発射装置104に出力する。
操作ハンドル18は、下皿満タンスイッチからの検知信号を入力すると、ハンドル操作の受け付けを禁止する制御を行う。また発射装置104は、下皿満タンスイッチからの検知信号を入力すると、遊技球の発射を禁止する制御を行う。
周辺基板110は、サブ統合基板(周辺制御手段)111、第1電飾制御基板112、第2電飾制御基板113及び波形制御基板114を備えて構成される。サブ統合基板111は、CPU111a、ROM111b及びRAM111cを備えて構成される。CPU111aは、サブ統合基板(周辺制御手段)111に搭載されるマイクロコンピュータである。またROM111bは、主制御基板101からのコマンドに対応するデータを1:1に対応付けて記憶するメモリである。またRAM111cは、一時的にデータを記憶するメモリである。
第1電飾制御基板112については、図26において詳述する。
第2電飾制御基板113は、CPU113a、ROM113b、RAM113c及び図示しないVDP(Video Display Processor)を備えて構成される。第2電飾制御基板113は、サブ統合基板111からの各種コマンドに基づいて、液晶表示器116の表示制御を行う。
波形制御基板114は、音声、演奏データを記憶するROM114b、RAM114c及び図示しない音源ICを備えて構成される。波形制御基板114は、サブ統合基板111からの各種コマンドに基づいて、音波装置(音出力手段)115の制御を行う。音波装置は、低音用スピーカ14及びスピーカ36を備える。例えば波形制御基板114は、表示領域42に表示される各種演出に合わせて、音波装置115から効果音が出力されるように制御する。
図26は、サブ統合基板111及び第1電飾制御基板112の機能構成を示す概念図である。サブ統合基板111は、CPU111aにおいて、演算処理部111aac、出力ポート111aop、入力ポートaip、シリアル部111aso及び111aso’を備えて構成される。またサブ統合基板111は、レベルコンバータ部111e及び111fを備えて構成される。
演算処理部111aacは、各種演算処理を行う。また演算処理部111aacは、各種演算処理を行ったデータを出力ポート111aopに出力し、またシリアル部111aso及び111aso’との間でシリアル転送されるデータを処理する。また演算処理部111aacは、入力ポート111aipからの検知信号と、シリアル部111aso及び111aso’からの各種状態を示す信号とを入力する。
各種状態を示す信号とは、ここでは送信許可ビットTe、送信バッファ空フラグTb及び送信レジスタ空フラグTrである。送信許可ビットTeは、送信許可状態を示す信号である。
また送信バッファ空フラグTbは、送信バッファレジスタ111asbから送信レジスタ111asrに送信データを出力したか否かを示す信号である。また送信レジスタ空フラグTrは、送信レジスタ111asrからすべての送信データを送信したか否かを示す信号である。
また出力ポート111aopは、ラッチ信号SM−LAT、ラッチ信号PL−LAT及び階調信号modeを第1の電飾制御基板112に出力する。ラッチ信号SM−LATは、シリアル転送された励磁データをパラレルデータに変換するための信号である。またラッチ信号PL−LATは、第1電飾制御基板112の演出ランプ駆動部112gに接続された演出ランプ44a、44b及び装飾ランプ49をそれぞれ駆動するための信号である。また階調信号modeは、階調制御を行うための信号である。
また入力ポート111aipは、キャラクタ体(フランケン)150、キャラクタ体(ドラキュラ)152、遮蔽部材(ドラキュラ)166及びキャラクタ体(オオカミ男)154の原位置をそれぞれ検出するフォトセンサ150n、153n、152n及び154nからの検知信号SEN1〜4を入力する。
またシリアル部111asoは、送信バッファレジスタ111asb、送信レジスタ111asr及び送信制御部111ascを備えて構成される。
送信バッファレジスタ111asbは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するレジスタであり、演算処理部111aacからの送信データを入力する。
また送信レジスタ111asrは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するレジスタであり、送信バッファレジスタ111asbからの送信データをステッピングモータ150h、153f、152h及び155の励磁データSM−DATとして第1の電飾制御基板112にシリアル転送する。
また送信制御部111ascは、送信レジスタ111asrから励磁データSM−DATがシリアル転送されるときに、転送クロックSM−CLKを生成し、生成した転送クロックSM−CLKを第1の電飾制御基板112に出力するとともに、演算処理部111aacに上述した各種状態を示す信号を出力する。
シリアル部111aso’は、上述したシリアル部111asoと同様の構成であり、転送クロックPL−CLK及びランプ駆動データPL−DATを第1電飾制御基板112の演出ランプ駆動部112gにシリアル転送する。このランプ駆動データPL−DATは、演出ランプ駆動部112gに接続された演出ランプ44a、44b及び装飾ランプ49を駆動するためのデータである。
レベルコンバータ部111eは、出力方式がオープンコレクタであり、サブ統合基板111から第1電飾制御基板112に出力される電気信号の電圧を下流のプルアップ抵抗112r12により所定電圧に昇圧変換する。例えばレベルコンバータ部111eは、5Vの電気信号の電圧を12Vに昇圧変換する。昇圧変換は、ノイズの影響を抑えるために行われる。なお12Vは共通電圧Vcomであり、5Vは基準電圧Vstdである。
またレベルコンバータ部111eは、CPU111aからの電気信号の電圧を上流のプルアップ抵抗111r5により所定電圧に降圧変換する。例えばレベルコンバータ部111eは、12Vの電気信号の電圧を5Vに降圧変換する。5Vはサブ統合基板111の制御電圧である。
またレベルコンバータ部111fは、出力方式がオープンコレクタであり、第1電飾制御基板112からサブ統合基板111に入力されるフォトセンサ150n、153n、152n及び154nからの検知信号SEN1〜4の電圧を下流のプルアップ抵抗111r5’により所定電圧に降圧変換する。例えばレベルコンバータ部111fは、12Vの電気信号の電圧を5Vに降圧変換する。
なおサブ統合基板111は、図示しない電源装置により安定した共通電圧Vcomが供給され、この共通電圧Vcomから図示しない電源ICにより共通電圧Vcomよりも低い基準電圧Vstdを生成する。
またサブ統合基板111のCPU111aは、図示しない複数の出力ポートを備えて構成され、第2電飾制御基板113及び波形制御基板114に各種コマンドをパラレル転送する。またCPU111aは、サイド装飾体33に駆動信号を出力する。
またサブ統合基板111は、第2電飾制御基板113及び波形制御基板114に出力する各種コマンド及び電気信号の電圧についても同様に、図示しないレベルコンバータ部により5Vから12Vに昇圧変換する。またサブ統合基板111のCPU111aは、図示しない複数の入力ポートを備えて構成され、操作ボタン38からの操作信号を入力する。
第1電飾制御基板112は、演出ランプ駆動部112g、シリアルパラレル変換部112h、112i、ドライブ回路112j、112k、112m及び112nを備えて構成される。
演出ランプ駆動部112gは、サブ統合基板111からシリアル転送された階調信号mode及びランプ駆動信号に基づいて、装飾ランプ49、演出ランプ44a及び44bを駆動する。またシリアルパラレル変換部112h及び112iは、サブ統合基板111からシリアル転送されたステッピングモータ150h、153f、152h及び155の励磁データをパラレルデータに変換する。
シリアルパラレル変換部112h及び112iは、シフトレジスタ112hs、112is、ストレージレジスタ112ht及び112itを備えて構成される。
シフトレジスタ112hs及び12isは、サブ統合基板111からシリアル転送されたステッピングモータ150h、153f、152h及び155の励磁データSM−DATをパラレルデータに変換して、ストレージレジスタ112ht及び112itに転送する。
ストレージレジスタ112ht及び112itは、パラレルデータを入力すると、入力したパラレルデータをドライブ回路部112j、112k、112m及び112nに出力する。
またドライブ回路112j及び112kは、シリアルパラレル変換部112hにより変換されたパラレルデータを励磁信号として入力し、入力した励磁信号に基づいて、ステッピングモータ150h及び153fをそれぞれ駆動する。
具体的には、ドライブ回路112j及び112kは、シリアルパラレル変換部112hからの励磁信号SM1−1〜SM1−4及びSM2−1〜SM2−4に基づいて、キャラクタ体(フランケン)150を動作させるステッピングモータ150hの各相コイルφ1〜φ4及びキャラクタ体(ドラキュラ)152を動作させるステッピングモータ153fの各相コイルφ1〜φ4に対し、励磁電流のスイッチングを行う。
またドライブ回路112m及び112nは、シリアルパラレル変換部112iにより変換されたパラレルデータを励磁信号として入力し、入力した励磁信号に基づいて、ステッピングモータ152h及び155をそれぞれ駆動する。
具体的には、ドライブ回路112m及び112nは、シリアルパラレル変換部112iからの励磁信号SM3−1〜SM3−4及びSM4−1〜SM4−4に基づいて、遮蔽部材(ドラキュラ)166を動作させるステッピングモータ152hの各相コイルφ1〜φ4及びキャラクタ体(オオカミ男)154を動作させるステッピングモータ155の各相コイルφ1〜φ4に対し、励磁電流のスイッチングを行う。
なおステッピングモータ150hは、機構ボックス150aに接続される。キャラクタ体(フランケン)の基準板150mは、機構ボックス150aに収められる。ステッピングモータ153f及び152hは、機構ボックス152aに接続される。
キャラクタ体(ドラキュラ)の基準板153m及び遮蔽部材(ドラキュラ)166の基準板152mは、機構ボックス152aに収められる。ステッピングモータ155は、機構ボックス154aに接続される。キャラクタ体(オオカミ男)の基準板154mは、機構ボックス154aに収められる。
第1電飾制御基板112は、レベルコンバータ部112e、シュミットトリガ部112f及びレベルコンバータ部112dを備えて構成される。
レベルコンバータ部112eは、出力方式がオープンコレクタであり、サブ統合基板111から第1電飾制御基板112に出力される電気信号の電圧を下流のプルアップ抵抗112r5により所定電圧に降圧変換する。例えばレベルコンバータ部112eは、12Vの電気信号の電圧を5Vに降圧変換する。なお12Vは共通電圧Vcomであり、5Vは基準電圧Vstdである。
またシュミットトリガ部112fは、レベルコンバータ部112eにより基準電圧Vstdに降圧された電気信号の波形を整形する。またシュミットトリガ部112fは、サブ統合基板111の出力ポート111aopからのラッチ信号PL−LAT、階調信号mode及びラッチ信号SM−LATの論理を反転し、ラッチ信号PL−LAT及び階調信号modeを演出ランプ駆動部112gへ出力し、ラッチ信号SM−LATをシリアルパラレル変換部112h及び112iに出力する。
またレベルコンバータ部112dは、出力方式がオープンコレクタであり、第1電飾制御基板112からの電気信号の電圧を下流のプルアップ抵抗111r12により所定電圧に昇圧変換する。例えばレベルコンバータ部112dは、5Vの電気信号の電圧を12Vに昇圧変換する。
(3)テーブル構成
図28は、主制御基板101により更新される乱数一覧テーブルである。この乱数一覧テーブルは、予め定められたタイミングで定期的に更新される。予め定められたタイミングとは、例えば4msecである。
乱数一覧テーブルには、各種乱数の範囲、取得タイミング及び内容が格納される。各種乱数には、大当り判定乱数、確変判定乱数、リーチ判定乱数及び変動表示パターン乱数がある。
大当り判定乱数は、大当り遊技状態を発生させるか否かを判定するための乱数である。このときの判定を大当り判定と呼ぶ。また確変判定乱数は、大当り判定において大当り遊技状態を発生させると判断された場合、後述する確変判定テーブルに設定される判定値と合致するか否かに基づいて、大当り遊技状態終了後に確率変動状態に制御する確変大当りとするか否かを判定するための乱数である。このときの判定を確変判定と呼ぶ。
またリーチ判定乱数は、大当り判定において大当り遊技状態を発生させないと判断された場合、リーチ態様をともなうハズレとするか否かを判定するための乱数である。このときの判定をリーチ判定と呼ぶ。
また変動表示パターン乱数は、特別図柄表示器41に表示される特別図柄及び装飾図柄の変動表示パターンを決定するための乱数である。
なお主制御基板101により更新される乱数は、これら大当り判定乱数、確変判定乱数、リーチ判定乱数及び変動表示パターン乱数に限らず、普通図柄の表示結果を当りとするか否かを判定するための普通図柄当り判定乱数及び大当り判定乱数を更新するカウンタが1周したときに次にカウントを開始させる大当り判定乱数の初期値を決定するための乱数などがある。
図32は、主制御基板101により選択される変動表示パターンテーブルである。この変動表示パターンテーブルは、主制御基板101のROM101bに予め格納される。主制御基板101は、この変動表示パターンテーブルを参照して、図31のステップS42、S45及びS46における各種パターンテーブルを選択する。
また主制御基板101は、選択した各種パターンテーブルに基づいて、表示用コマンドをサブ統合基板111に送信する。表示用コマンドは、2バイト構成のデータであり、特別図柄及び装飾図柄が変動を開始してから停止するまでの変動時間又は各種演出を特定するためのデータである。
変動番号1の「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動表示パターンである。
変動番号2の「短縮変動」は、特別図柄及び装飾図柄の変動時間が「通常変動」よりも短い変動表示パターンである。この短縮変動は、保留球数カウンタの値が上限値の場合、確率変動状態の場合又は時短状態の場合に選択される変動表示パターンである。
変動番号3及び4の「ノーマルリーチ」は、リーチ態様をともなうが、このリーチ態様が形成された後にスーパーリーチ演出やスーパーリーチ発展演出等のリーチ演出を行わない変動表示パターンである。
なおリーチ態様とは、大当り表示の一歩手前を示す態様をいう。またリーチ演出とは、リーチ態様の際、演出ランプ44a、44b、液晶表示器116及び音波装置115などにより実行される演出をいう。この演出は、サブ統合基板111が主制御基板101からの表示用コマンドを入力した場合、サブ統合基板111の制御により実行される。
変動番号5及び6の「オオカミ男リーチ」と、変動番号11及び12の「ドラキュラリーチ」と、変動番号17及び18の「フランケンリーチ」とは、リーチ態様が形成された後に、各々のキャラクタの画像表示制御により実行されるスーパーリーチ演出を行う変動表示パターンである。
例えば「オオカミ男リーチ」では、人間の姿をしたオオカミ男が得意の料理で装飾図柄を調理するような演出が行われる。
変動番号7及び8の「オオカミ男リーチ発展」と、変動番号13及び14の「ドラキュラリーチ発展」と、変動番号19及び20の「フランケンリーチ発展」とは、各々のキャラクタの画像表示制御により実行されるスーパーリーチ演出を行った後、これらのキャラクタに応じたスーパーリーチ発展演出を行う変動表示パターンである。
例えば「オオカミ男リーチ発展」では、オオカミ男が人間の姿から狼に変身し、狼の姿をしたオオカミ男が得意の料理で装飾図柄をダイナミックに調理するような演出が行われる。
変動番号9及び10の「オオカミ男リーチ〜怪物くん」と、変動番号15及び16の「ドラキュラリーチ〜怪物くん」と、変動番号21及び22の「フランケンリーチ〜怪物くん」とは、各々のキャラクタの画像表示制御により実行されるスーパーリーチ演出を行った後、これらのキャラクタに応じたスーパーリーチ発展演出とは異なり、人間の少年を模したキャラクタ(怪物くん)画像70の画像表示制御により実行されるスーパーリーチ発展演出を継続させて行う変動表示パターンである。
変動番号23〜31の「スポットライト予告」は、リーチ態様が形成されるまでに各々のキャラクタに応じたスーパーリーチ発展演出を行うことを予告する予告演出を行った後、スーパーリーチ演出を実行せずに予告演出で画像表示制御したキャラクタに応じたスーパーリーチ発展演出を行う変動表示パターンである。
変動番号32及び33の「役物リーチ」は、リーチ態様が形成された後、リアユニット142に内蔵されたキャラクタ体150、152、154、遮蔽部材164、166及び168を駆動制御することにより、リーチ演出を行う変動表示パターンである。
変動番号34の「全回転リーチ」は、大当り判定処理において大当り判定乱数が当り値となったときにのみ実行可能な変動表示パターンである。例えば「全回転リーチ」では、表示領域42に表示される左・中・右の装飾図柄を同一の図柄の組み合わせで同期して変動表示が行われ、確変大当り図柄又は非確変大当り図柄の何れか一方の大当り図柄で停止表示する演出を行う変動表示パターンである。
変動番号35の「スーパーリーチ分岐プレミア」は、大当り判定処理において大当り判定乱数が当り値となったときにのみ実行可能な変動表示パターンである。例えば「スーパーリーチ分岐プレミア」は、複数種類のスーパーリーチ演出のうちの何れかを導出する変動表示パターンである。
なお本実施の形態では、大当り判定処理及びリーチ判定処理の判定結果(大当り、リーチ態様を伴うはずれ、リーチ態様を伴わないはずれのいずれか)に応じて選択可能な変動表示パターンが設定された複数種類の変動表示パターンテーブル(図示省略)を有する。
例えばリーチ態様を伴わないはずれとする場合に選択されるはずれ時変動表示パターンテーブルのうち、上述した時短制御を実行していない場合に選択されるテーブルには、変動番号1に全ての乱数が割り振られており、はずれ時変動表示パターンテーブルのうち時短制御を実行している場合に選択されるテーブルには、変動番号2に全ての乱数が割り振られている。
CPU101aは、大当り判定処理及びリーチ判定処理の判定結果に応じた変動表示パターンテーブルを変動表示パターン設定処理のステップS42、S45及びS46で選択し、変動表示パターン乱数が割り振られている1つの変動表示パターンにステップS43で決定している。なお、変動番号31、34及び35の変動表示パターンは、大当り判定の判定結果が大当りであるときにのみ選択可能であり、これらの変動表示パターンに従って演出が行われたときには、遊技者は装飾図柄の変動表示が大当り図柄となる(大当り確定である)ことを把握できるため、これらの変動表示パターンが実行されたときに遊技者の興趣を向上させることができる。また、変動番号31,34,35以外の変動表示パターンは、大当り時とはずれ時とで同一または類似した演出態様でリーチ演出が行われるため、演出を見るだけでは当否の認識が困難であり、遊技の興趣を低下させることなく、遊技者をハラハラドキドキさせることができる。このように、この実施の形態では、リーチ態様が表示された後、キャラクタ画像(後述するキャラクタ画像70〜75)によるリーチ演出(ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、スーパーリーチ発展演出等)としての基本演出態様が実行可能とされる。
図40は、サブ統合基板111により更新される乱数の一覧表である。この乱数の一覧表は、所定のタイミング(例えば2ms)ごとに更新される。各種乱数には、特定図柄乱数、非特定図柄乱数、はずれ図柄乱数、発展型予告パターン乱数、コメント予告パターン乱数、ボタン予告パターン乱数、激熱予告パターン乱数、稲妻予告パターン乱数、ミニキャラ予告パターン乱数、分岐演出予告パターン乱数、分岐役物演出予告パターン乱数及び音判定乱数などがある。
特定図柄乱数は、表示領域42における装飾図柄の停止図柄として確変大当り図柄(同一の特定図柄(図33(A))の組み合わせ)を決定するための乱数である。また非特定図柄乱数は、表示領域42における装飾図柄の停止図柄として非確変大当り図柄(同一の非特定図柄(図33(B))の組み合わせ)を決定するための乱数である。
はずれ図柄乱数は、表示領域42における装飾図柄の停止図柄として左装飾図柄80a、中装飾図柄80b及び右装飾図柄80cを決定するための乱数である。また発展型予告パターン乱数は、発展型予告を実行するか否かを判別するとともに、発展型予告パターンを決定するための乱数である。
コメント予告パターンは、コメント予告を実行するコメント予告パターンを決定するための乱数である。またボタン予告パターン乱数は、ボタン予告を実行するボタン予告パターンを決定するための乱数である。
激熱予告パターン乱数は、激熱予告を実行するか否かを判別するとともに、激熱予告パターンを決定するための乱数である。また稲妻予告パターン乱数は、稲妻予告演出を実行するか否かを判別するとともに、稲妻予告パターンを決定するための乱数である。
ミニキャラ予告パターン乱数は、ミニキャラ予告を実行するか否かを判別するとともに、ミニキャラ予告パターンを決定するための乱数である。また分岐演出予告パターン乱数は、スーパーリーチ分岐演出(分岐演出予告)を実行する分岐演出予告パターンを決定するための乱数である。
分岐役物演出予告パターン乱数は、分岐役物演出予告を実行するか否かを判別するとともに、分岐役物演出予告を実行する分岐役物演出予告パターンを決定するための乱数である。また音判定乱数は、変動表示中における音出力態様を決定するための乱数である。
なおボタン予告以外の予告演出を決定するための各種乱数は、サブ統合基板111が主制御基板101からの変動表示パターンコマンドを受信したときに取得される。ボタン予告パターン乱数については、サブ統合基板111が有効期間内に所定回の操作信号を入力したときに取得される。
図44は、サブ統合基板111により発展型予告選択処理(図43;S132)において選択される昼背景用発展型予告テーブルである。昼背景用発展型予告テーブルには、発展型予告パターンとして、発展型予告パターン番号0〜21の合計22種類の発展型予告パターンが設定される。
図45は、サブ統合基板111により発展型予告選択処理(図43;S133)において選択される夜背景用発展型予告テーブルである。夜背景用発展型予告テーブルにおいても、発展型予告パターンとして、発展型予告パターン番号0〜21の合計22種類の発展型予告パターンが設定される。
発展型予告パターンのうち発展型予告パターン番号が0の場合、発展型予告演出が行われない。すなわち発展型予告テーブルにおいては、発展型予告パターン乱数に基づいて発展型予告演出を実行するか否かが決定されるとともに、発展型予告演出の発展型予告パターンが決定される。
例えば発展型予告パターン番号が1〜21に決定された場合、発展型予告演出を実行することが決定されるとともに、発展型予告演出の発展型予告パターンとして、決定された発展型予告パターン番号に対応する発展型予告パターンが決定する。
なお発展型予告演出を実行するか否かを判断する乱数を別に設け、この乱数に基づいて、発展型予告演出を実行すると判断されたときに発展型予告パターン乱数に基づいて発展型予告パターン番号が1〜21のうち何れかに決定するようにしてもよい。
また昼背景用発展型予告テーブルにおいては、装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにのみ、発展型予告パターン番号3〜21が選択可能となるように判定値が振り分けられる。
すなわち装飾図柄の変動表示パターンとして変動表示パターン番号1の通常変動が指定された場合、昼背景用発展型予告テーブルから発展型予告パターン番号1及び2のみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
また夜背景用発展型予告テーブルにおいては、装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにのみ、発展型予告パターン番号4〜21が、選択可能となるように判定値が振り分けられる。
すなわち装飾図柄の変動表示パターンとして変動表示パターン番号1の通常変動が指定された場合、夜背景用発展型予告テーブルから発展型予告パターン番号1〜3のみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときに発展型予告パターン番号1〜21の発展型予告パターンの演出が実行されると、演出を実行した後に装飾図柄のリーチ態様が表示される。
また装飾図柄の変動表示パターンとして大当りとなる変動表示パターン(変動番号4、6、8、……、22、35の変動表示パターン)が指定されたときにのみ、発展型予告パターン番号19が選択可能となるように判定値が割り振られる。
装飾図柄の変動表示パターンとして大当りとなる変動表示パターンが指定されたときに発展型予告パターン番号19の発展型予告パターンの演出が実行されると、演出を実行した後に装飾図柄のリーチ態様が表示され、変動表示パターンに基づくリーチ演出を実行した後に装飾図柄の大当り図柄が表示される。
また「スポットライト予告」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号23〜31の変動表示パターン)においては、発展型予告パターン番号0の発展型予告パターンのみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。すなわちこの場合、発展型予告を実行しないように判定値が振り分けられる。
また「役物リーチ」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号32、33の変動表示パターン)においては、発展型予告パターン番号0、7、8の発展型予告パターンのうちの何れかが選択されるように判定値が振り分けられる。
また本実施の形態では、夜背景用発展型予告テーブルにおいて、昼背景用発展型予告テーブルよりもステッピングモータ150h、152h、153f及び155の駆動制御により、オオカミ男を模造したキャラクタ体154、ドラキュラを模造したキャラクタ体152及びフランケンを模造したキャラクタ体150を出現させる演出が含まれる発展型予告パターン(発展型予告パターン番号3、5、6、9、10、11、15、16及び17の発展型予告パターン)が選択される割合が高くなるように設定される。
背景画像の変化によってキャラクタ体150、152及び154の作動率を変化させることにより、遊技者にキャラクタ体150、152及び154の作動率が変化することを認識させやすくすることができる。
また本実施の形態では、キャラクタ体150、152及び154をオオカミ男、ドラキュラ及びフランケンという怪物を模造し、背景画像の表示を夜背景画像82にしたときに、これら一般的に夜に行動すると認識されている怪物(夜行生物)を模造したキャラクタ体150、152及び154の作動率を向上させることにより、夜になると怪物たちが動き出すという印象を与えることができる。
また本実施の形態では、キャラクタ画像71〜73とキャラクタ体150、152及び154とは、同一のキャラクタを模したものであるが、背景画像を夜背景画像82に変化させたときにキャラクタ画像71〜73の出現率を向上させるよりも実際に動作するキャラクタ体150、152及び154を出現させた方がより動き出すという状態をリアルに表現できる。よって遊技者が夜になると怪物たちが動き出すことを認識できる。
また本実施の形態では、一般的に夜に行動すると認識されているキャラクタを用いるため、本発明における遊技機の遊技を説明しなくとも背景表示を夜背景画像82に変化させたときに、遊技者にキャラクタ体150、152及び154の動作率が向上することを容易に認識させることができる。
また本実施の形態では、キャラクタ体150、152及び154を表示領域42の一部が覆われるように表示領域42の前方(遊技者側)に出現させるため、表示領域42にて実行される演出に注目していてもキャラクタ体150、152及び154の駆動状態を把握することができる。
またキャラクタ体150、152及び154を表示領域42の前方に出現させるため、奥行感を出して立体的な演出(3次元)を実行することができる。また突然キャラクタ体が目の前に出現したかのような印象を与えることができる。
また表示領域42に表示制御されるキャラクタ画像71〜73の寸法よりも大きい寸法でキャラクタ体150、152及び154を模造したため、キャラクタ体150、152及び154の駆動状態にさらに注目させることができる。
また本実施の形態では、キャラクタ体150、152及び154は、通常、リアユニット142に内蔵されて遊技者に視認不可能な状態となっており、キャラクタ体150、152及び154を出現させるときにリアユニット142の外部に移動して遊技者に視認可能な状態へと変化させるため、キャラクタ体が突然出現したかの印象を与えることができる。よって表示領域42で実行される演出に注目している遊技者に強烈な印象を与えることができる。
具体的には、昼背景用発展型予告テーブルの発展型予告パターン番号2〜17には、2907個の判定値が設定され、それらの判定値のうち1094個が発展型予告パターン番号3、5、6、9〜11、15〜17に割り振られる。
すなわち昼背景用発展型予告テーブルにおいて、発展型予告演出を実行する発展型予告パターンに割り振られる判定値のうち約38%がステッピングモータ150h、152h、153f及び155の何れかを駆動制御することにより対応するキャラクタ体150、152及び154を出現させる発展型予告パターンに割り振られる。
一方、夜背景用発展型予告テーブルの発展型予告パターン番号2〜17には、3164個の判定値が設定され、それらの判定値のうち2387個が発展型予告パターン番号3、5、6、9〜11、15〜17に割り振られる。
すなわち夜背景用発展型予告テーブルにおいて、発展型予告演出を実行する発展型予告パターンに割り振られる判定値のうち約75%がステッピングモータ150h、152h、153f及び155の何れかを駆動制御することにより対応するキャラクタ体150、152及び154を出現させる発展型予告パターンに割り振られる。
また本実施の形態で実行される発展型予告演出では、複数段階に設定されたキャラクタを低い段階に設定されるキャラクタから高い段階に設定されるキャラクタに向けて順次出現させる演出が実行される。
最も低い1段階(ステップ1)に怪物くんからの吹き出しを設定し、2段階(ステップ2及びステップ2’)にオオカミ男が、3段階(ステップ3及びステップ3’)にドラキュラが、4段階(ステップ4及びステップ4’)にフランケンが、最も高い5段階(ステップ5)に怪物くんがそれぞれ設定される。
なおこれらのキャラクタが登場する怪奇小説において、怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の順で上下関係(優劣順位)が設定され、この上下関係に対応するように発展型予告演出における各段階のキャラクタが設定される。
また各キャラクタに対応したキャラクタ画像71〜73、キャラクタ体150、152及び154は、怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係に応じた大当り期待度が設定される。すなわち発展型予告演出において最終的に表示又は出現するキャラクタの上下関係が上になるにつれて、大当り期待度が高くなるように設定される。
具体的には、昼背景用発展型予告テーブル及び夜背景用発展型予告テーブルにおいて、最終的に表出するキャラクタの上下関係が上であればある程、大当り期待度が高くなるように判定値が割り振られる。
例えば昼背景用発展型予告テーブルにおいて発展型予告パターン番号4の発展型予告パターンが実行されたときの大当り期待度は約42%である。42%という値は、大当りとなるときの変動表示パターンに割り振られる判定値の総数=196/全変動表示パターンに割り振られる判定値の総数=471×100という計算により算出される。
これに対し、昼背景用発展型予告テーブルにおいて発展型予告パターン番号7の発展型予告パターンが実行されたときの大当り期待度は約50%である。50%という値は、280/556×100という計算により算出される。
よってこれらのキャラクタが登場する怪奇小説に関する知識を有する遊技者であれば、キャラクタにより段階を特定可能であるとともに、大当り期待度の度合いを把握することができる。
なお本実施の形態では、キャラクタが登場する怪奇小説に関する知識を有しない遊技者は怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係を認識できない。しかし知識を有しない遊技者であっても、所定の順位を認識可能なキャラクタを用いてもよい。
例えば重量挙げを競技する演出を実行するときに、筋肉質のキャラクタと、中肉のキャラクタと、痩身のキャラクタと、を用いることにより遊技者が所定の順位(この場合には、筋肉質のキャラクタ>中肉のキャラクタ>痩身のキャラクタの順)を認識可能となるように構成してもよい。
また本実施の形態では、発展型予告演出として、怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係のうち最も上下関係が下のオオカミ男から順に遊技者に視認可能に表出する発展型予告パターンと、怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係のうち何れかのキャラクタから順に(上下関係が上のキャラクタに向けて)遊技者に視認可能に表出する発展型予告パターンと、が設けられる。
最も上下関係が下のオオカミ男から順に遊技者に視認可能に表出する発展型予告パターンにおいては、より多くのキャラクタを遊技者に視認可能に表出されたときの方を高い大当り期待度に設定される。
また2段階から5段階それぞれの段階にて、表示領域42におけるキャラクタの画像表示及びキャラクタを動作可能なステッピングモータの駆動制御のうちの何れか一方によりキャラクタを出現させる。
本実施の形態では、発展型予告パターンのうち発展型予告パターン番号2〜17に決定したときに、発展型予告パターン乱数に基づいて、発展型予告演出の発展段階(どの段階のキャラクタまで出現させるか)が決定される。
また各段階にて表示領域42におけるキャラクタの画像表示及びキャラクタを動作可能なステッピングモータの駆動制御のうちの何れにおいてキャラクタを出現させるかが決定される。
なお発展型予告演出の発展段階を決定する発展段階決定乱数及び各段階におけるキャラクタの出現態様を決定するキャラクタ態様決定乱数を設け、発展段階決定乱数に基づいて発展段階が決定される。
また決定された段階の各段階においてキャラクタ態様決定乱数に基づいて表示領域42におけるキャラクタの画像表示及びキャラクタを動作可能なステッピングモータの駆動制御のうちの何れか一方が決定されるようにしてもよい。
また昼背景用発展型予告テーブル及び夜背景用発展型予告テーブルにおいて、各段階にて出現するキャラクタを表示領域42に画像表示することにより出現させた場合の大当り期待度よりも、ステッピングモータを駆動制御することにより出現させた場合の大当り期待度の方が高くなるように判定値が割り振られる。
例えば昼背景用発展型予告テーブルにおいて発展型予告パターン番号7の発展型予告パターン(ステップ2、3、4を順次実行)が実行されたときの大当り期待度は約50%(280/556×100)である。
これに対し、昼背景用発展型予告テーブルにて発展型予告パターン番号9の発展型予告パターン(ステップ2、3、4’を順次実行)が実行されたときの大当り期待度は約66%(94/143×100)となるように設定される。
また各キャラクタに対応したキャラクタ画像71〜73、キャラクタ体150、152及び154のそれぞれの同一のキャラクタに対応するキャラクタ画像及びキャラクタ体においては、キャラクタ体に設定される大当り期待度の方が高くなるように設定される。
さらに怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係のそれぞれのキャラクタに対応したキャラクタ体は、1つ上のキャラクタに対応したキャラクタ画像に設定された大当り期待度と略同一となるように設定される。
すなわち昼背景用発展型予告テーブル及び夜背景用発展型予告テーブルにおいて、所定段階(n段階)よりも1段階低い段階(n−1段階)でステッピングモータの駆動制御によりキャラクタ体を出現させたときの期待度及び所定段階(n段階)で表示領域にキャラクタ体を画像表示させたときの期待度が略同一になるように判定値が割り振られる。
例えば昼背景用発展型予告テーブルにおいて発展型予告パターン番号9の発展型予告パターン(ステップ2、3、4’を順次実行)が実行され、フランケンを模造したキャラクタ体150を出現させたときの大当り期待度は約66%(94/143×100)となる。
これに対し、昼背景用発展型予告テーブルにおいて発展型予告パターン番号12の発展型予告パターン(ステップ2、3、4、5を順次実行)が実行され、フランケンを模したキャラクタ画像を表示制御した後に、人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)を表示制御したときの大当り期待度は約68%(170/251×100)となり、略同一になる。
これにより発展型予告演出が実行されたときにキャラクタ体150、152及び154が出現した場合、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
なお本実施の形態では、所定段階(n段階)よりも1段階低い段階(n−1段階)でステッピングモータの駆動制御によりキャラクタ体を出現させたときの期待度及び所定段階(n段階)で表示領域にキャラクタ体を画像表示させたときの期待度とが略同一となるように判定値が割り振られる。
しかし所定段階(n段階)よりも1段低い段階((n−1)段階)でキャラクタ画像を表示制御したときの期待度よりも所定段階(n段階)でキャラクタ画像を表示制御したときの期待度の方が所定段階(n段階)よりも1段低い段階((n−1)段階)でステッピングモータの駆動制御によりキャラクタ体を出現させたときの期待度に近くなるように判定値を割り振ればよい。
よって所定段階(n段階)でキャラクタ画像を表示制御したときの期待度及び所定段階(n段階)よりも1段低い段階((n−1)段階)でステッピングモータの駆動制御によりキャラクタ体を出現させたときの期待度の上下関係は問わない。
図46は、サブ統合基板111により発展型予告選択処理(図43;S134)において決定される発展型予告パターンを示す一覧表である。
発展型予告パターン番号1は、装飾図柄の変動表示を開始するときに表示領域42に怪物くんからの吹き出しを画像表示する演出を行う発展型予告パターンである。
なお怪物くんからの吹き出しには、コメント予告演出を行うコメント予告パターンに基づくコメント内容が表示される(ただし発展型予告パターン番号18、20及び21の場合、ボタン予告演出を行うボタン予告パターンに基づくコメント内容が表示される。)。
発展型予告パターン番号2は、装飾図柄の変動表示を開始するときに表示領域42に怪物くんからの吹き出しを画像表示し、所定期間経過後にオオカミ男を画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号3は、装飾図柄の変動表示を開始するときに怪物くんからの吹き出しを画像表示し、所定期間経過後にステッピングモータ155を駆動制御してオオカミ男を模造したキャラクタ体154を表示領域42の前方に出現させることにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号4は、発展型予告パターン番号2の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示を順次実行した後、所定期間したときにドラキュラを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号5は、発展型予告パターン番号2の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示を順次実行した後、所定期間したときにステッピングモータ152hおよびステッピングモータ153fを駆動制御してドラキュラを模造したキャラクタ体152を表示領域42の前方に出現させることにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号6は、発展型予告パターン番号3の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を動作可能なステッピングモータ155の駆動制御を順次実行した後、所定期間したときにステッピングモータ152h及びステッピングモータ153fを駆動制御してドラキュラを模造したキャラクタ体152を表示領域42の前方に出現させることにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号7は、発展型予告パターン番号4の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、ドラキュラを模したキャラクタ画像72の画像表示を順次実行した後、所定期間したときにフランケンを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号8は、装飾図柄の変動表示を開始するときに怪物くんからの吹き出しを画像表示し、所定期間経過後にオオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、および、ドラキュラを模したキャラクタ画像72の画像表示を実行せずにフランケンを画像表示する演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号9は、発展型予告パターン番号4の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、ドラキュラを模したキャラクタ画像72の画像表示を順次実行した後、所定期間したときにステッピングモータ150hを駆動制御してフランケンを模造したキャラクタ体150を表示領域42の前方に出現させることにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号10は、発展型予告パターン番号5の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、ドラキュラを模造したキャラクタ体152を動作可能なステッピングモータ152hおよびステッピングモータ153fの駆動制御を順次実行した後、所定期間したときにステッピングモータ150hを駆動制御してフランケンを模造したキャラクタ体150を表示領域42の前方に出現させることにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号11は、発展型予告パターン番号6の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を動作可能なステッピングモータ155の駆動制御、ドラキュラを模造したキャラクタ体152を動作可能なステッピングモータ152hおよびステッピングモータ153fの駆動制御を順次実行した後、所定期間したときにステッピングモータ150hを駆動制御してフランケンを模造したキャラクタ体150を表示領域42の前方に出現させることにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号12は、発展型予告パターン番号7の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、ドラキュラを模したキャラクタ画像72の画像表示、およびフランケンを模したキャラクタ画像73の画像表示を順次実行した後、所定期間したときに怪物くんを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号13は、発展型予告パターン番号8の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、および、ドラキュラを模したキャラクタ画像72の画像表示を実行せずにフランケンを模したキャラクタ画像73の画像表示を実行した後、所定期間したときに怪物くんを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号14は、発展型予告パターン番号2の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示を実行した後、所定期間したときに怪物くんを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号15は、発展型予告パターン番号9の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、ドラキュラを模したキャラクタ画像72の画像表示、およびフランケンを模造したキャラクタ体150を動作可能なステッピングモータ150hの駆動制御を順次実行した後、所定期間したときに怪物くんを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号16は、発展型予告パターン番号10の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模したキャラクタ画像71の画像表示、ドラキュラを模造したキャラクタ体152を動作可能なステッピングモータ152h及びステッピングモータ153fの駆動制御と、フランケンを模造したキャラクタ体150を動作可能なステッピングモータ150hの駆動制御とを順次実行した後、所定期間したときに怪物くんを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号17は、発展型予告パターン番号11の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しの画像表示、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を動作可能なステッピングモータ155の駆動制御、ドラキュラを模造したキャラクタ体152を動作可能なステッピングモータ152hおよびステッピングモータ153fの駆動制御、およびフランケンを模造したキャラクタ体150を動作可能なステッピングモータ150hの駆動制御を順次実行した後、所定期間したときに怪物くんを画像表示することにより段階的な演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号18は、発展型予告パターン番号1の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しを画像表示する演出を行う発展型予告パターンである。
なお怪物くんからの吹き出しには、発展型予告パターン番号1〜17で表示されるコメント予告パターンにもとづくコメント内容とは異なり、遊技者に操作ボタン38の操作を要求する「ボタンを押してくれ!」のコメント内容が表示された後、操作ボタン38から1回目の操作信号が入力されたときにボタン予告パターンにもとづくコメント内容が更新表示される。
また「ボタンを押してくれ!」のコメント内容が表示された後、操作ボタン38から操作信号が入力されなかったときには、当該コメント内容が継続して表示される。
発展型予告パターン番号19は、キャラクタ画像70〜73の画像表示、キャラクタ体150、152及び154を動作可能なステッピングモータ150h、152h、153f及び155の駆動制御を実行せずに背景画像を白黒背景に変化させる演出を行う発展型予告パターンである。
発展型予告パターン番号20は、発展型予告パターン番号1の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しを画像表示する演出を行う発展型予告パターンである。
なお怪物くんからの吹き出しには、遊技者に操作ボタン38の操作を要求する「ボタンを押してくれ!」のコメント内容が表示された後、操作ボタン38から1回目の操作信号が入力されたときに操作ボタン38の操作をさらに要求する「連打しろ!」のコメント内容が更新表示され、操作ボタン38から3回目の操作信号が入力されたときにボタン予告パターンにもとづくコメント内容が更新表示される。
また「ボタンを押してくれ!」及び「連打しろ!」のコメント内容が表示された後、操作ボタン38から3回目の操作信号が入力されなかったときには、当該コメント内容が継続して表示される。
発展型予告パターン番号21は、発展型予告パターン番号1の発展型予告パターンと同様に怪物くんからの吹き出しを画像表示する演出を行う発展型予告パターンである。
なお怪物くんからの吹き出しには、遊技者に操作ボタン38の操作を要求する「ボタンを押してくれ!」のコメント内容が表示された後、操作ボタン38から1回目の操作信号が入力されたときに操作ボタン38の操作をさらに要求する「連打しろ!」のコメント内容が更新表示され、操作ボタン38から7回目の操作信号が入力されたときにボタン予告パターンにもとづくコメント内容が更新表示される。
また「ボタンを押してくれ!」及び「連打しろ!」のコメント内容が表示された後、操作ボタン38から7回目の操作信号が入力されなかったときには、当該コメント内容が継続して表示される。
図47は、サブ統合基板111により発展型予告選択処理(図43;S136)において選択されるコメント予告テーブルである。
コメント予告テーブルには、コメント予告演出のコメント予告パターンとしてコメント予告パターン番号1〜15の15種類が用意される。コメント予告テーブルによりコメント予告演出のコメント予告パターンが決定される。
なおコメント予告テーブルには、発展型予告パターン及びコメント予告パターンを含む変動表示パターンが設けられ、これらの発展型予告パターン及びコメント予告パターンを含む変動表示パターンが決定された場合、発展型予告パターンとともにコメント予告パターンが実行されるとしてもよい。
コメント予告テーブルは、発展型予告選択処理(図43:S137)において取得されたコメント予告パターン乱数に基づいて、コメント予告パターンを決定するためのテーブルである。
コメント予告テーブルでは、コメント予告パターン番号1〜15の15種類のコメント予告パターンにコメント予告パターン乱数が振り分けられる。
「通常変動時」は、リーチ演出が実行されずにはずれとなる変動番号1の変動表示パターンが指定された場合の変動表示パターンである。また「ノーマルリーチはずれ時」は、ノーマルリーチ演出が実行されてはずれとなる変動番号3の変動表示パターンが指定された場合の変動表示パターンである。
また「スーパーリーチはずれ時」は、スーパーリーチ演出以降の演出が実行されてはずれとなる変動番号5、7、9、……、21の変動表示パターンが指定された場合の変動表示パターンである。また「非確変大当り時」は、何れかのリーチ演出が実行されて大当りとなる変動番号4、6、8、……、22、35の変動表示パターンが指定され、かつ、大当りを確変大当りとする場合の変動表示パターンである。
また「確変大当り時」は、何れかのリーチ演出が実行されて大当りとなる変動番号4、6、8、……、22、35の変動表示パターンが指定され、かつ、大当りを確変大当りとする場合の変動表示パターンである。
なおコメント予告テーブルにおいては、少なくとも発展型予告演出の実行後にリーチ態様となる「ノーマルリーチはずれ時」、「スーパーリーチはずれ時」、「非確変大当り時」、「確変大当り時」が指定されたときにのみ、コメント予告パターン番号13のコメント予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
コメント予告パターン番号13のコメント予告パターンが実行されると、発展型予告演出において表示される怪物くんからの吹き出し(ステップ1)に「リーチだよ!」のコメントを表示し、発展型予告演出の実行後に装飾図柄がリーチ態様で停止表示される。
「非確変大当り時」又は「確変大当り時」が指定された場合、「ノーマルリーチはずれ時」又は「スーパーリーチはずれ時」が指定された場合よりも高い割合でコメント予告パターン番号13のコメント予告パターンが選択されるように判定値が振り分けられる。
コメント予告パターン番号13のコメント予告パターンが選択される割合は、例えば「スーパーリーチはずれ時」と発展型予告パターン番号1の発展型予告パターンとが指定される場合、{10(コメント予告パターン番号13のコメント予告パターンに割り振られる判定値)/198(全コメント予告パターンに割り振られる判定値の総数)}×100=約5%である。
これに対し、「非確変大当り時」と発展型予告パターン番号1の発展型予告パターンとが指定される場合、(20/198)×100=約10%である。
このように、コメント予告パターン番号13のコメント予告パターンが実行されたときには、怪物くんからの吹き出し(ステップ1)に「リーチだよ!」のコメントが表示される。遊技者は、左・右の装飾図柄が停止表示される以前にリーチ態様となることを認識することができるとともに、大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
また発展型予告演出の実行後に大当りとなる「非確変大当り時」又は「確変大当り時」が指定されたときにのみ、コメント予告パターン番号14のコメント予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
コメント予告パターン番号14のコメント予告パターンが実行されると、発展型予告演出にて表示される怪物くんからの吹き出し(ステップ1)に「大当りだ!」のコメントが表示され、当該発展型予告演出の実行後に装飾図柄が非確変大当り図柄又は大当り図柄で停止表示される。
また発展型予告演出の実行後に確変大当りとなる「確変大当り時」が指定されたときにのみ、コメント予告パターン番号15のコメント予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
コメント予告パターン番号15のコメント予告パターンが実行されると、発展型予告演出にて表示される怪物くんからの吹き出し(ステップ1)に「確変だ!」のコメントが表示され、当該発展型予告演出の実行後に装飾図柄が確変大当り図柄で停止表示される。
また「あれっ!?なんだ?」又は「もしかして・・・!?」のコメント内容が表示されるコメント予告パターン番号4及び6のコメント予告パターンは、発展型予告演出の実行後にはずれとなる「通常変動時」、「ノーマルリーチはずれ時」又は「スーパーリーチはずれ時」が指定されたときよりも、大当りとなる「非確変大当り時」又は「確変大当り時」が指定されたときのほうが高い割合で選択されるように判定値が振り分けられる。
コメント予告パターン番号4又は6のコメント予告パターンが実行されると、発展型予告演出にて表示される怪物くんからの吹き出し(ステップ1)に「あれっ!?なんだ?」又は「もしかして・・・!?」のコメントが表示される。よって遊技者に発展型予告演出の実行後に「もしかして大当りとなるのでは!?」と連想させ、大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
また「オオカミ男〜。飯はできたか??」、「ドラキュラ!起きろ!!」又は「フランケン!出て来い!」のコメント内容が表示されるコメント予告パターン番号10、11及び12のコメント予告パターンは、「通常変動時」、「ノーマルリーチはずれ時」又は「スーパーリーチはずれ時」が指定された場合、コメント予告パターンに基づくコメント内容が怪物くんからの吹き出し(ステップ1)に表示された後に実行される発展型予告パターンのステップ2以降の演出において、コメント内容に対応するキャラクタを出現させる発展型予告パターンに対してのみ選択されるように判定値が振り分けられる。
すなわちコメント予告パターンに基づくコメント内容に対応するキャラクタを出現させない発展型予告パターンに対しては、コメント予告パターンが選択されないように判定値が振り分けられる。
例えば「スーパーリーチはずれ時」が指定された場合、ドラキュラ及びフランケンを出現させることのない発展型予告パターン番号2の発展型予告パターンに対して、「ドラキュラ!起きろ!!」又は「フランケン!出て来い!」のコメント内容が表示されるコメント予告パターン番号11又は12のコメント予告パターンが選択されることはない。
また同様に、発展型予告パターン番号3の発展型予告パターンに対してコメント予告パターン番号11、12及び発展型予告パターン番号4に対して、コメント予告パターン番号12等が選択されることはない。
一方「非確変大当り」又は「確変大当り」が指定された場合、コメント予告パターン番号10、11又は12のコメント予告パターンに基づくコメント内容に対応するキャラクタを出現させない発展型予告パターンに対しても、コメント予告パターンが選択されるように判定値が振り分けられる。
例えば「非確変大当り時」が指定された場合、ドラキュラ又はフランケンを出現させることのない発展型予告パターン番号2の発展型予告パターンに対して、「ドラキュラ!起きろ!!」又は「フランケン!出て来い!」のコメント内容が表示されるコメント予告パターン番号11又は12のコメント予告パターンが選択されることがある。
この場合、発展型予告演出においてコメント予告パターンに基づくコメント内容が表示された後、コメント内容に対応するキャラクタが出現しないことで、遊技者にとってキャラクタの不一致に対して違和感を生じることになるが、発展型予告演出の実行後に大当りとすることで、大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
図48は、コメント予告パターンのコメント内容を示す一覧表である。コメント内容を示す一覧表には、コメント予告パターン番号と、コメント内容とが対応付けられて設定される。具体的には、コメント内容には、怪物くんからの吹き出しに「ん??」、「えへへへっ」、「おーい!」、「あれっ?なんだ?」、「ふぁ〜〜〜ぁ。」、「もしかして・・・!?」、「お!うまそうな匂いがするぞ〜。」、「雲行きが怪しいなぁ〜」、「誰か来ないかなぁ〜」、「オオカミ男〜。飯はできたか??」、「ドラキュラ!起きろ!!」、「フランケン!出て来い!」、「リーチだよ!」、「大当りだ!」及び「確変だ!」というコメント内容がある。
図50は、サブ統合基板111により激熱予告選択処理(図49;S141)において選択される激熱予告テーブルである。
激熱予告テーブルには、激熱予告演出の激熱予告パターンとして激熱予告パターン番号0〜6の合計7種類が用意される。また激熱予告パターンのうち激熱予告パターン番号0が決定された場合、激熱予告演出が行われない。
すなわち激熱予告テーブルにおいて、激熱予告パターン乱数に基づいて激熱予告演出を実行するか否かが決定されるとともに、激熱予告演出の激熱予告パターンが決定される。
例えば激熱予告パターン番号1〜6に決定された場合、激熱予告演出を実行することが決定されるとともに、激熱予告演出の激熱予告パターンとして決定された激熱予告パターン番号の激熱予告パターンが決定される。
なお激熱予告演出を実行するか否かを判断する乱数を別に設け、この乱数に基づいて、激熱予告演出を実行すると判断されたときに激熱予告パターン乱数に基づいて激熱予告パターン番号1〜6のうちの何れかが決定されるようにしてもよい。
また発展型予告が実行されない場合、激熱予告演出が実行されることがないので、激熱予告パターン乱数に基づいて激熱予告パターンが決定される処理を実行しないようにしてもよい。なお発展型予告が実行されない場合とは、発展型予告選択処理(図43;S134)で発展型予告パターン番号0の発展型予告パターンが決定された場合である。
なお激熱予告テーブルにおいては、装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにのみ、激熱予告パターン番号1〜6が選択可能となるように判定値が振り分けられる。
装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定された場合、発展型予告パターンとして発展型予告パターン番号1〜18、20及び21の演出が実行される。
またこの発展型予告パターンで画像表示される吹き出しやキャラクタ(発展型予告パターンのステップ1、2、3、4及び5)と、激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンから決定された吹き出しやキャラクタ(激熱予告パターンのステップ1、2、3、4及び5)とが合致した場合、激熱予告パターンの演出が実行されて、通常の発展型予告パターンで画像表示される配色とは異なる吹き出しやキャラクタが表示される。
また装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンのうち、大当り判定処理において大当り判定乱数が当り値とならずにリーチ判定乱数が当り値となったときにのみ実行可能な変動表示パターン(変動番号3、5、7、……、21及び32の変動表示パターン)が指定された場合、激熱予告パターン番号0〜2の激熱予告パターンのみが選択可能である。
大当り判定処理にて大当り判定乱数が当り値となったときにのみ実行可能な変動表示パターン(変動番号4、6、8、……、22及び33の変動表示パターン)が指定された場合、激熱予告パターン番号3〜6が選択可能となる。
すなわち通常の発展型予告パターンで画像表示される服飾の配色とは異なるキャラクタ(ドラキュラ、フランケン又は怪物くん)が表示された場合、装飾図柄の変動表示の結果が大当り図柄となることを把握することができる。
また「スポットライト予告」又は「全回転リーチ」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号23〜31の変動表示パターン)においては、激熱予告パターン番号0の激熱予告パターンのみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
また「役物リーチ、当り」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号33の変動表示パターン)においては、発展型予告パターンとして発展型予告パターン番号0、7及び8にのみ判定値が振り分けられる。
この場合、怪物くんのキャラクタ(発展型予告パターンのステップ5)が表示されることがないので、大当り判定処理にて大当り判定乱数が当り値となったときにのみ実行可能な変動表示パターンであるが、激熱予告パターン番号6の激熱予告パターンが選択されるように判定値が振り分けられていない。
また本実施の形態では、発展型予告パターンにて発展型予告パターン番号1〜18、20及び21の発展型予告パターン(発展型予告演出を実行する発展型予告パターン)が選択される割合よりも、激熱予告テーブルにて激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターン(激熱予告演出を実行する激熱予告パターン)が選択される割合が低くなるように設定される。
例えばオオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号8の変動表示パターンが実行される場合、昼背景用発展型予告テーブルにおいて発展型予告パターン番号1〜18、20及び21の発展型予告パターンが選択される割合は、{167(発展型予告パターン番号1〜18,20,21の発展型予告パターンに割り振られている判定値の総数)/233(全発展型予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約72%である。
これに対し、激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンが選択される割合は、{54(激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンに割り振られている判定値の総数)/202(全激熱予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約27%である。
このように、激熱予告演出を実行するか否かを決定するために、発展型予告パターンで画像表示される吹き出しやキャラクタ(発展型予告パターンのステップ1、2、3、4及び5)と、激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンから決定された吹き出しやキャラクタ(激熱予告パターンのステップ1、2、3、4及び5)とが合致するか否かを判断する前段階として、激熱予告テーブルにて激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンを選択する割合を低くすることにより、激熱予告演出が実行される確率を低下させている。
図51は、激熱予告パターンを示す一覧表である。激熱予告パターン番号1は、表示領域42に怪物くんからの吹き出しを画像表示する演出が含まれる発展型予告パターン(発展型予告パターン番号1〜18、20及び21)を実行する場合、怪物くんからの吹き出しの配色をレインボー色に変更して画像表示する激熱予告パターンである。
激熱予告パターン番号2は、表示領域42にオオカミ男を画像表示する演出が含まれる発展型予告パターン(発展型予告パターン番号2、4、5、7、9、10、12、14、15及び16)を実行する場合、人間の姿からオオカミの姿に変身した後のオオカミ男を画像表示する激熱予告パターンである。
激熱予告パターン番号3は、表示領域42に怪物くんからの吹き出しを画像表示する演出又はオオカミ男を画像表示する演出が含まれる発展型予告パターン(発展型予告パターン番号1〜18、20及び21)を実行する場合、激熱予告パターン番号1の激熱予告パターンと同様に怪物くんからのレインボー色の吹き出しを画像表示する又は激熱予告パターン番号2の激熱予告パターンと同様に変身後のオオカミ男を画像表示する激熱予告テーブルである。
激熱予告パターン番号4は、表示領域42にドラキュラを画像表示する演出が含まれる発展型予告パターン(発展型予告パターン番号4、7、9、10、12及び15)を実行する場合、白色をベースとした服飾の配色に変更したドラキュラを画像表示する激熱予告パターンである。
激熱予告パターン番号5は、表示領域42にフランケンを画像表示する演出が含まれる発展型予告パターン(発展型予告パターン番号7、8、12、13)を実行する場合、白色をベースとした服飾の配色に変更したフランケンを画像表示する激熱予告パターンである。
激熱予告パターン番号4は、表示領域42に怪物くんを画像表示する演出が含まれる発展型予告パターン(発展型予告パターン番号12〜17)を実行する場合、白色をベースとした服飾の配色に変更した怪物くんを画像表示する激熱予告パターンである。
激熱予告パターン番号1、2及び4〜5の激熱予告パターンにおいては、激熱予告パターンのステップ1〜5のうちの何れかを画像表示する激熱予告パターンが設定される。一方で激熱予告パターン番号3の激熱予告パターンにおいては、激熱予告パターンの複数のステップ(ステップ1及び2)を画像表示する激熱予告パターンが設定される。
激熱予告パターン番号3の激熱予告パターンの場合、激熱予告演出を実行するか否かを決定するときに、発展型予告パターンで実行されるステップと合致する割合が高くなるとともに、発展型予告演出における複数の段階に亘って激熱予告演出を実行することが可能となる。よって激熱予告パターンに基づく複数の画像表示を実行することができる。
また激熱予告パターンとして、発展型予告パターンのステップ1〜5に対応した激熱予告パターンのステップ1〜5のうちの何れかを画像表示する激熱予告パターンが設定される。
しかしこれに限らず、発展型予告パターンのステップ2’、3’及び4’に対応した激熱予告パターンであって、通常の発展型予告パターンで駆動されるキャラクタ体150、152及び154の動作とは異なる動作(キャラクタ体150、152及び154の動作回数が増加したり、小刻みに振動するなど)でキャラクタ体150、152及び154のうちの何れかを駆動する激熱予告パターンが設定されてもよい。
この場合も発展型予告パターンで駆動されるキャラクタ体150、152及び154(発展型予告パターンのステップ2’、3’及び4’)と、激熱予告パターンから決定されたキャラクタ体150、152及び154とが合致するか否かによって激熱予告演出を実行するか否かを決定することになる。
よって激熱予告パターンのステップ1〜5のうちの何れかを画像表示する激熱予告演出と同様の効果が得られるとともに、激熱予告演出の多種・多様化を図ることができる。
図53は、サブ統合基板111により稲妻予告選択処理(図52;S152)において選択される昼背景用稲妻予告テーブルである。昼背景用稲妻予告テーブルは、表示領域42において昼間の状態を示す背景画像(昼背景画像81)が表示制御される場合、稲妻予告選択処理(図52;S154)において取得された稲妻予告パターン乱数に基づいて、稲妻予告パターンを決定するためのテーブルである。昼背景用稲妻予告テーブルでは、変動表示パターンの各々に対応して稲妻予告パターン番号0〜6の7種類の稲妻予告パターンに稲妻予告パターン乱数の値が振り分けられる。
図54は、サブ統合基板111により稲妻予告選択処理(図52;S153)において選択される夜背景用稲妻予告テーブルである。夜背景用稲妻予告テーブルは、表示領域42において夜間の状態の背景画像(夜背景画像82)が表示制御される場合、稲妻予告選択処理(図52;S154)において取得された稲妻予告パターン乱数に基づいて、稲妻予告パターンを決定するためのテーブルである。夜背景用稲妻予告テーブルにおいても昼背景用稲妻予告テーブルと同様に、変動表示パターンの各々に対応して稲妻予告パターン番号0〜6の7種類の稲妻予告パターンに稲妻予告パターン乱数の値が振り分けられる。
これら稲妻予告テーブルには、稲妻予告演出の稲妻予告パターンとして稲妻予告パターン番号0〜6の7種類が用意される。また稲妻予告パターンのうち稲妻予告パターン番号0に決定した場合、稲妻予告演出を行わない。
すなわち稲妻予告テーブルにおいて、稲妻予告パターン乱数に基づいて稲妻予告演出を実行するか否か決定するとともに、稲妻予告演出の稲妻予告パターンが決定される。例えば稲妻予告パターン番号1〜6に決定された場合、稲妻予告演出を実行することが決定されるとともに、稲妻予告演出の稲妻予告パターンとして決定された稲妻予告パターン番号の稲妻予告パターンに決定される。
図55は、稲妻予告パターンを示す一覧表である。
稲妻予告パターン番号1は、装飾図柄の変動表示を開始するときに表示領域42の表示内容(例えば装飾図柄、背景画像及びキャラクタ)を暗転させる暗転画像(暗転画像83)を所定時間表示制御するブラックアウト演出を1回行った後、ブラックアウト演出が行われる前の表示内容を継続して実行する演出(ブラックアウトガセ演出)を行う稲妻予告パターンである。
稲妻予告パターン番号2は、装飾図柄の変動表示を開始するときにブラックアウト演出を1回行った後、ブラックアウト演出が行われる前の表示内容を継続して実行し、所定期間経過後に再びブラックアウト演出を行い、再び2回目のブラックアウト演出が行われる前の表示内容を継続して実行する演出(ブラックアウトガセ演出)を行う稲妻予告パターンである。
稲妻予告パターン番号3は、稲妻予告パターン番号2と同様にブラックアウト演出を2回行い、2回目のブラックアウト演出が行われた後に、背景画像を変化させる演出(例えば背景画像が昼背景画像81であれば、夜背景画像82に変更する)を行う稲妻予告パターンである。
稲妻予告パターン番号4は、装飾図柄の変動表示を開始するときにブラックアウト演出を1回行った後、ブラックアウト演出が行われる前の表示内容を継続して実行し、所定期間経過後に再びブラックアウト演出を行い、2回目のブラックアウト演出の実行中に暗転画像に稲妻(雷)を走らせる稲妻フラッシュを表示領域42に表示制御するとともに、稲妻に照らされることで暗転画像に左装飾図柄80aを浮かび上がらせながら停止表示させる演出を行う稲妻予告パターンである。
稲妻予告パターン番号5は、稲妻予告パターン番号4の演出を行った後に、再びブラックアウト演出を実行し、ブラックアウト演出の実行中に2回目の稲妻フラッシュを表示制御するとともに、稲妻に照らされることで暗転画像に右装飾図柄80cを浮かび上がらせながら停止表示させることによりリーチ態様を形成する演出を行う稲妻予告パターンである。
稲妻予告パターン番号6は、全回転リーチ演出が行われるかのようにブラックアウトガセ演出(全回転ガセ)を行う稲妻予告パターンである。なお本実施の形態では、全回転リーチ演出を実行する場合、全回転リーチ演出が実行される可能性があることを認識可能である特別な画像を表示制御する。稲妻予告パターン番号6ではこの特別な画像を表示制御した後、全回転リーチ演出を実行しないブラックアウトガセ演出を行う。
なお昼背景用稲妻予告テーブル及び夜背景用稲妻予告テーブルにおいては、装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにのみ、稲妻予告パターン番号4又は稲妻予告パターン番号5の稲妻予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
すなわち装飾図柄の変動表示パターンとして変動表示パターン番号1の通常変動が指定された場合、稲妻予告パターン番号1〜3のみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときに稲妻予告パターン番号1〜6の稲妻予告パターンの演出が実行される場合、演出を実行した後に装飾図柄のリーチ態様が表示される。このように稲妻予告パターン番号4及び5の稲妻予告パターンに基づいて、演出ランプ44a及び44bを点灯又は点滅する制御が行われる。
また「スポットライト予告」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号23〜31の変動表示パターン)及び「役物リーチ」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号32及び33の変動表示パターン)においては、稲妻予告パターン番号2の稲妻予告パターンのみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
そして稲妻予告パターン番号2の稲妻予告パターンの演出が実行されると、演出が実行された後に各々のキャラクタにより実行されるスーパーリーチ発展演出が行われたり、役物駆動の役物リーチ演出が行われたりする。
本実施の形態では、背景変化(稲妻予告パターン番号3)又は稲妻フラッシュ(稲妻予告パターン番号4及び5)などの稲妻予告を実行する稲妻予告パターンをサブ統合基板111が決定する。一方で、これらと同一のブラックアウト演出(稲妻予告パターン番号2)が組み込まれたリーチ演出を主制御基板101が決定する。
これらのリーチ演出は、スポットライト予告実行後のスーパーリーチ発展演出(変動番号23〜31の変動表示パターン)又は役物リーチ演出(変動番号32及び33の変動表示パターン)であり、大当り期待度の高いリーチ演出である。
このように、予告演出の全てをサブ統合基板111が決定するのではなく、大当り期待度の高いリーチ演出を導出する予告演出の一部を主制御基板101が決定することにより、予告演出の導出バランスをとっている。
例えば大当りとなる変動表示パターンに対しては、発展型予告演出が実行されやすくなり、発展型予告演出よりも優先度の低い稲妻予告演出(ブラックアウト演出)が実行されにくくなる。これに対し、ブラックアウト演出が組み込まれたリーチ演出を主制御基板101が決定することにより、予告演出の偏りを抑制することができる。
また「全回転リーチ」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号34の変動表示パターン)においては、稲妻予告パターン番号0の稲妻予告パターンのみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
「全回転リーチ」の実行を指示する変動表示パターンでは、表示領域42に特別な画像を表示制御した後、稲妻予告パターン番号1の稲妻予告パターンに似せた演出である暗転画像を所定時間表示制御する演出が行われる。
また本実施の形態では、夜背景用稲妻予告テーブルにおいて、昼背景用稲妻予告テーブルよりも稲妻予告パターン番号4及び5の稲妻予告パターンが選択される割合(選択率)が高くなるように設定される。
具体的には、変動番号6の「オオカミ男、当り」の変動表示パターンに決定されている場合、昼背景用稲妻予告テーブルであれば、稲妻予告パターン番号4又は5の稲妻予告パターンの選択率が{(稲妻予告パターン番号4の稲妻予告パターン乱数の数値幅)+(稲妻予告パターン番号5の稲妻予告パターン乱数の数値幅)/稲妻予告パターン乱数のカウンタ数}=116/200である。
これに対し、夜背景用稲妻予告テーブルであれば、稲妻予告パターン番号4又は5の稲妻予告パターンの選択率が144/200である。昼背景よりも夜背景の方が実際に稲妻を視認し易いことに対応している。
なお稲妻予告選択処理(図52;S154)において、昼背景用稲妻予告テーブル又は夜背景用稲妻予告テーブルに設定される稲妻予告パターンのうちの何れかを決定することにより、稲妻予告演出を行うか否かを決定している。
しかし、例えば稲妻予告演出を行うか否かを決定する乱数を設け、この乱数により稲妻予告演出を行うことを決定した後に、稲妻予告演出を行う稲妻予告パターンのいずれかに決定するとしてもよい。
図57は、サブ統合基板111によりミニキャラ予告選択処理(図56;S192)において選択される第1ミニキャラ予告テーブルである。第1ミニキャラ予告テーブルは、怪物くんからの吹き出し(発展型予告パターンのステップ1)に「誰か来ないかなぁ〜」(コメント予告パターン番号9のコメント予告パターン)のコメント内容が表示されないときに、ミニキャラ予告選択処理(図56;S194)において取得されたミニキャラ予告パターン乱数に基づいて、ミニキャラ予告パターンを決定するためのテーブルである。第1ミニキャラ予告テーブルでは、変動表示パターンの各々に対応してミニキャラ予告パターン番号0〜11の12種類のミニキャラ予告パターンにミニキャラ予告パターン乱数の値が振り分けられる。
図58は、サブ統合基板111によりミニキャラ予告選択処理(図56;S193)において選択される第2ミニキャラ予告テーブルである。第2ミニキャラ予告テーブルは、怪物くんからの吹き出し(発展型予告パターンのステップ1)に「誰か来ないかなぁ〜」(コメント予告パターン番号9のコメント予告パターン)のコメント内容が表示されるときに、ミニキャラ予告選択処理(図56;S194)において取得されたミニキャラ予告パターン乱数に基づいて、ミニキャラ予告パターンを決定するためのテーブルである。第2ミニキャラ予告テーブルにおいても第1ミニキャラ予告テーブルと同様に、変動表示パターンの各々に対応してミニキャラ予告パターン番号0〜11の12種類のミニキャラ予告パターンにミニキャラ予告パターン乱数の値が振り分けられる。
これら第1又は第2ミニキャラ予告テーブルには、ミニキャラ予告演出のミニキャラ予告パターンとしてミニキャラ予告パターン番号0〜11の12種類が用意される。またミニキャラ予告パターンのうちミニキャラ予告パターン番号0に決定した場合、ミニキャラ予告演出を行わない。
すなわちミニキャラ予告テーブルにおいては、ミニキャラ予告パターン乱数に基づいて、ミニキャラ予告演出を実行するか否かを決定するとともに、ミニキャラ予告演出のミニキャラ予告パターンが決定される。
例えばミニキャラ予告パターン番号が「1」〜「11」に決定された場合、ミニキャラ予告演出を実行することが決定されるとともに、ミニキャラ予告演出のミニキャラ予告パターンとして決定されたミニキャラ予告パターン番号に対応するミニキャラ予告パターンが決定される。
なおミニキャラ予告演出を実行するか否かを判断する乱数を別に設け、この乱数に基づいて、ミニキャラ予告演出を実行すると判断されたときにミニキャラ予告パターン乱数に基づいてミニキャラ予告パターン番号「1」〜「11」のうちの何れかが決定されるとしてもよい。
またミニキャラ予告パターンを含む変動表示パターンを設け、これらのミニキャラ予告パターンを含む変動表示パターンが決定された場合、ミニキャラ予告演出が実行されるとしてもよい。
なお第1ミニキャラ予告テーブル及び第2ミニキャラ予告テーブルにおいては、表示結果がはずれとなる場合よりも大当りとなる場合の方が、ミニキャラ予告パターン番号1〜11が選択される割合(ミニキャラ予告演出が実行される割合)が高くなるように判定値が振り分けられる。
例えば第1ミニキャラ予告テーブルにおいて、ミニキャラ予告演出としてミニキャラクタが出現する確率(出現率)、すなわちミニキャラ予告パターン番号1〜11のミニキャラ予告パターンが実行される確率は、大当りとなるノーマルリーチ演出(変動番号4の変動表示パターン)が実行される場合、{95(ミニキャラ予告パターン番号1〜11のミニキャラ予告パターンに割り振られている判定値の総数)/151(全ミニキャラ予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約63%である。
これに対し、はずれとなるノーマルリーチ演出(変動番号3の変動表示パターン)が実行される場合、(81/151)×100=約54%である。よってミニキャラ予告演出が実行され、ミニキャラクタが表示された場合には、遊技者にとって表示結果が大当りとなる期待感を向上させることができる。
第2ミニキャラ予告テーブルにおいては、表示結果がはずれとなる場合、第1ミニキャラ予告テーブルよりもミニキャラ予告パターン番号1〜11が選択される割合(ミニキャラ予告演出が実行される割合)が大幅に低くなるように判定値が振り分けられる。
例えばはずれとなるノーマルリーチ演出(変動番号3の変動表示パターン)が実行される場合、第1ミニキャラ予告テーブルにおいてミニキャラ予告パターン番号1〜11のミニキャラ予告パターンが実行される確率は、約54%であるのに対し、第2ミニキャラ予告テーブルにおいてミニキャラ予告パターン番号1〜11のミニキャラ予告パターンが実行される確率は、(11/151)×100=約7%である。
第2ミニキャラ予告テーブルがコメント予告パターン番号9のコメント予告パターンを選択したときに用いられるテーブルであることから、怪物くんからの吹き出し(発展型予告パターンのステップ1)に「誰か来ないかなぁ〜」(コメント予告パターン番号9のコメント予告パターン)のコメント内容が表示されたときに、ミニキャラ予告パターンに基づくミニキャラを出現させる割合が大幅に低く設定される。
すなわち怪物くんからの吹き出しに「誰か来ないかなぁ〜」のコメント内容が表示されるとともに、ミニキャラ予告パターンに基づくミニキャラが出現した場合、大当りとなる確率(大当り期待度)が高く設定されており、遊技者にとって表示結果が大当りとなる期待感を向上させることができる。
また装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにのみ、3人組を模したミニキャラクタ画像92の画像表示を含むミニキャラ予告パターン番号3、5、6、8、10及び11が選択可能となるように判定値が振り分けられる。
装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにミニキャラ予告パターン番号3、5、6、8、10及び11のミニキャラ予告パターンの演出が実行されると、少なくとも3人組を模したミニキャラクタ画像92を画像表示した後に装飾図柄のリーチ態様が表示される。
すなわち3人組を模したミニキャラクタ画像92が画像表示された場合、装飾図柄の変動表示がリーチ態様となることを把握することができる。
また装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンのうち、大当り判定処理にて大当り判定乱数が当り値となったときにのみ実行可能な変動表示パターン(変動番号4、6、8、……、22及び35の変動表示パターン)が指定された場合、ミニキャラ予告パターン番号11が選択可能となる。
すなわちミニキャラ予告で画像表示される全てのミニキャラクタ(ヒロシ、ヒロシ姉、3人組又は怪子ちゃん)が表示された場合、装飾図柄の変動表示の結果が大当り図柄となることを把握することができる。
また「スポットライト予告」、「役物リーチ」又は「全回転リーチ」の実行を指示する変動表示パターン(変動番号23〜34の変動表示パターン)においては、ミニキャラ予告パターン番号が「0」のミニキャラ予告パターンのみが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
また各キャラクタに対応したミニキャラクタ画像90〜93それぞれは、怪子ちゃん>3人組>ヒロシ又はヒロシ姉の順番で大当り期待度が設定されている。すなわちミニキャラ予告演出にて怪子ちゃんが表示されたときに、もっとも大当り期待度が高く設定される。
具体的には、第1ミニキャラ予告テーブルにおいて、怪子ちゃんのミニキャラクタが表示された場合、もっとも大当り期待度が高くなるように判定値が割り振られる。
例えば第1ミニキャラ予告テーブルにおいて、ミニキャラ予告パターン番号4のミニキャラ予告パターン(人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93の画像表示)が実行されたときの大当り期待度は75%(66(大当りとなるときの変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)/88(全変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)×100)である。
これに対し、ミニキャラ予告パターン番号1又は2のミニキャラ予告パターン(ヒロシを表したミニキャラクタ画像90又はヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91の画像表示)が実行されたときの大当り期待度は約33%(165(大当りとなるときの変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)/495(全変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)×100)である。
またミニキャラ予告パターン番号3のミニキャラ予告パターン(人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93の画像表示)が実行されたときの大当り期待度は約67%(165(大当りとなるときの変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)/245(全変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)×100)である。
よって怪子ちゃんのミニキャラクタが表示された場合、変動表示の表示結果が大当りとなる期待感を向上することができる。
またヒロシ、ヒロシ姉のミニキャラクタが表示された場合、3人組又は怪子ちゃんのミニキャラクタが表示された場合よりも大当り期待度が低く設定されるが、ヒロシのミニキャラクタ及びヒロシ姉のミニキャラクタが組み合わせで表示された場合、ヒロシ又はヒロシ姉のミニキャラクタそれぞれが単体で表示されたときよりも大当り期待度が高くなるように設定される。
具体的には、ミニキャラ予告テーブルにて、ヒロシ又はヒロシ姉のミニキャラクタが表示された場合、大当り期待度が高くなるように判定値が割り振られる。
例えばミニキャラ予告テーブルにてミニキャラ予告パターン番号5のミニキャラ予告パターン(ヒロシを表したミニキャラクタ画像90及びヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91の画像表示)が実行されたときの大当り期待度は88%(44(大当りとなるときの変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)/50(全変動表示パターンに割り振られる判定値の総数)×100)である。
よってヒロシ又はヒロシ姉のミニキャラクタそれぞれ単体で表示された場合と、組み合わせで表示された場合とでミニキャラクタが示唆する意味合い(大当り期待度)が異なることから、単体で表示された場合には大当り期待度が低くても、ヒロシ又はヒロシ姉のミニキャラクタに注目しなくなることにはならない。
本実施の形態では、サブ統合基板111がミニキャラ予告選択処理(図56;S194)においてミニキャラ予告パターンを決定し、ミニキャラ予告選択処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(図39;S110)において第2電飾制御基板113に送信する。そして第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42において背面演出としてミニキャラ予告を実行する。
図59は、ミニキャラ予告パターンを示す一覧表である。
ミニキャラ予告パターン番号1は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうちの右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号2は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうちの左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号3は、装飾図柄の変動表示を開始するときに当該装飾図柄のうち右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、オオカミ男、ドラキュラ及びフランケンの3人組を模したミニキャラクタ画像92を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号4は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号5は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を画像表示するとともに、装飾図柄のうち左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号6は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を画像表示するとともに、3人組を模したミニキャラクタ画像92を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号7は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を画像表示するとともに、装飾図柄のうち左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号8は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91を画像表示するとともに、装飾図柄のうち右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、3人組を模したミニキャラクタ画像92を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号9は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91を画像表示するとともに、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号10は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、3人組を模したミニキャラクタ画像92を画像表示するとともに、装飾図柄のうち左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93を画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
ミニキャラ予告パターン番号11は、装飾図柄の変動表示を開始するときに装飾図柄のうち右装飾図柄80cの変動表示領域の背面で、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90および3人組を模したミニキャラクタ画像92を画像表示するとともに、装飾図柄のうち左装飾図柄80aの変動表示領域の背面で、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91及び人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93を画像表示することで、全てのミニキャラクタを画像表示する演出を行うミニキャラ予告パターンである。
図61は、サブ統合基板111により分岐演出予告選択処理(図60;S207)において決定される分岐演出予告パターンの一覧表である。
分岐演出予告テーブルには、第1種分岐演出予告パターンとして、分岐演出予告パターン番号が「0」〜「23」の合計24種類が用意される。また第2種分岐演出予告パターンとして、分岐演出予告パターン番号が「0」〜「11」の合計12種類が用意される。また第3種分岐演出予告パターンとして、分岐演出予告パターン番号が「0」〜「11」の合計12種類が用意される。
変動番号が「5」〜「22」又は「35」の変動表示パターンに基づいて、スーパーリーチ演出又はスーパーリーチ発展演出が実行されることから、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に移行する過程で分岐演出予告が実行されることが既に決定される。
すなわち分岐演出予告テーブルにおいて、分岐演出予告が実行されるか否かを決定する必要がなく、分岐演出予告の分岐演出予告パターンが決定されるのみである。なお分岐演出予告パターンを含む変動表示パターンを設け、これらの分岐演出予告パターンを含む変動表示パターンに決定された場合、分岐演出予告を実行するようにしてもよい。
分岐演出予告テーブルでは、スーパーリーチ演出を実行する変動番号「5」〜「22」の変動表示パターンの各々に対応して、分岐演出予告パターン番号「0」〜「23」の合計24種類の分岐演出予告パターンに分岐演出予告パターン乱数が振り分けられる。
また怪物くんリーチ発展演出のスーパーリーチ発展演出又は全回転リーチ演出を実行する変動番号「35」の変動表示パターンに対応して、分岐演出予告パターン番号「0」〜「11」の合計12種類の分岐演出予告パターンに分岐演出予告パターン乱数が振り分けられる。
一方変動番号「1」〜「4」又は「23」〜「34」の変動表示パターンにおいて、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に移行する過程がないため、分岐演出予告パターン乱数の値が振り分けられない。
分岐演出予告テーブルにおいて、少なくともオオカミ男リーチ演出を実行する変動番号「5」〜「10」の変動表示パターンが指定されたときにのみ、分岐演出予告パターン番号「0」、「10」、「20」又は「21」の第1種分岐演出予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
変動番号「5」〜「10」の変動表示パターンが指定されたときに分岐演出予告パターン番号「0」、「10」、「20」又は「21」の第1種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出のうち3回目の分岐演出予告にて肖像画90にオオカミ男を模したキャラクタ画像が表示された後、オオカミ男を模したキャラクタ画像を表示するオオカミ男リーチ演出が実行される。
また少なくともドラキュラリーチ演出を実行する変動番号「11」〜「16」の変動表示パターンが指定されたときにのみ、分岐演出予告パターン番号「1」〜「3」、「11」〜「13」、「22」又は「23」の第1種分岐演出予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
変動番号「11」〜「16」の変動表示パターンが指定されたときに分岐演出予告パターン番号「1」〜「3」、「11」〜「13」、「22」又は「23」の第1種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出のうち3回目の分岐演出予告において肖像画90にドラキュラを模したキャラクタ画像が表示された後、ドラキュラを模したキャラクタ画像を表示するドラキュラリーチ演出が実行される。
また少なくともフランケンリーチ演出を実行する変動番号「17」〜「22」の変動表示パターンが指定されたときにのみ、分岐演出予告パターン番号「4」〜「9」、「14」〜「19」の第1種分岐演出予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
変動番号「17」〜「22」の変動表示パターンが指定されたときに分岐演出予告パターン番号「4」〜「9」又は「14」〜「19」の第1種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出のうち3回目の分岐演出予告にて肖像画90にフランケンを模したキャラクタ画像が表示された後、フランケンを模したキャラクタ画像を表示するフランケンリーチ演出が実行される。
またスーパーリーチ分岐プレミア演出を実行する変動番号「35」の変動表示パターンが指定され、かつ、非確変大当りであるときにのみ、分岐演出予告パターン番号「0」〜「11」の第2種分岐演出予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
変動番号「35」の変動表示パターンが指定され、かつ、非確変大当りであるときに分岐演出予告パターン番号「0」〜「11」の第2種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出のうち3回目の分岐演出予告にて肖像画90に人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)が表示される。
そしてその後、スーパーリーチ演出が実行されることなく、人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)を表示する怪物くんリーチ発展演出が実行され、怪物くんリーチ発展演出にて非確変大当り図柄(非特定図柄の組み合わせ)が表示される。
またスーパーリーチ分岐プレミア演出を実行する変動番号「35」の変動表示パターンが指定され、かつ、確変大当りであるときにのみ、分岐演出予告パターン番号「0」〜「11」の第3種分岐演出予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
変動番号「35」の変動表示パターンが指定され、かつ、確変大当りであるときに分岐演出予告パターン番号「0」〜「11」の第3種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出のうち3回目の分岐演出予告にて肖像画90に人間の少女を模したキャラクタ画像(怪子ちゃん)が表示される。
そしてその後、スーパーリーチ演出が実行されることなく、全回転リーチ演出が実行され、全回転リーチ演出にて確変大当り図柄(特定図柄の組み合わせ)が表示される。
なお本実施の形態では、主制御基板101において決定された変動表示パターン及び遊技状態フラグ(ここでは確変状態フラグ)に基づいて、サブ統合基板111が第2種分岐演出予告パターン又は第3種分岐演出予告パターンの何れを用いるかを決定している。
しかし変動表示パターンに遊技状態の情報を含ませることによって、遊技状態の情報を含ませた変動表示パターンに基づいて、サブ統合基板111が分岐演出予告パターンを決定するようにしてもよい。
例えば変動番号「35」の変動表示パターンにおいて、スーパーリーチ分岐プレミア演出を実行後に確変大当りを表示する変動表示パターン及び非確変大当りを表示する変動表示パターンを変動表示パターンテーブルに設定すればよい。
この場合、第2種分岐演出予告パターン及び第3種分岐演出予告パターンを区別する必要がなく、1種の分岐演出予告パターンとすることができる。また分岐演出予告テーブルにおいて、遊技状態の情報を含ませた変動表示パターンそれぞれに異なる判定値の振り分けとすることができる。
またスーパーリーチ演出において、はずれ図柄が導出されることがなく、スーパーリーチ演出にて大当り図柄を導出する場合又はスーパーリーチ演出後にスーパーリーチ発展演出を実行する変動番号「6」〜「10」、「12」〜「16」、「18」〜「22」の変動表示パターンが指定された場合にのみ、分岐演出予告パターン番号「10」〜「19」の第1種分岐演出予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
変動番号「6」、「12」、「18」の変動表示パターンが指定されたときに分岐演出予告パターン番号「10」〜「19」の第1種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出を実行した後のスーパーリーチ演出にて大当り図柄が表示される。
また変動番号「7」〜「10」、「13」〜「16」、「19」〜「22」の変動表示パターンが指定されたときに分岐演出予告パターン番号「10」〜「19」の第1種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出を実行した後にスーパーリーチ演出を経由してスーパーリーチ発展演出が実行される。
また本実施の形態で実行される1回目〜3回目までの分岐演出予告では、発展型予告演出と同様に、怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係に応じて上下関係が上のキャラクタに向けて順次出現させる演出が実行される。発展型予告演出とは異なり、複数回(2回または3回)の分岐演出予告に亘って同一の上下関係であるキャラクタを出現させることができる。
なお1回目〜3回目までの分岐演出予告とは、分岐演出予告パターン番号が「0」〜「19」の第1種分岐演出予告パターン、分岐演出予告パターン番号が「0」〜「11」の第2種分岐演出予告パターン及び分岐演出予告パターン番号が「0」〜「11」の第3種分岐演出予告パターンに基づく予告である。
また3回目の分岐演出予告が実行された後のスーパーリーチ演出及びスーパーリーチ発展演出においても、キャラクタの上下関係が上になるに連れて、大当り期待度が高くなるように設定される。
また分岐演出予告にて表示される肖像画90の背景色が赤色であるときに実行が確定されるスーパーリーチ発展演出の方が、スーパーリーチ演出よりも大当り期待度が高くなるように設定される。
よって3回目の分岐演出予告において表示されるキャラクタ及び1回目〜3回目までの分岐演出予告においてて表示される肖像画90の背景色により、スーパーリーチ演出及びスーパーリーチ発展演出を特定することができる。また大当り期待度の度合いを把握することができる。
また本実施の形態では、分岐演出予告として、怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係のうち上下関係が下のキャラクタに向けて表示される2回目又は3回目の分岐演出予告を含む分岐演出予告パターンが分岐演出予告パターン番号「20」〜「23」の第1種分岐演出予告パターンに設けられる。
具体的には、スーパーリーチ演出又はスーパーリーチ発展演出において大当り図柄が導出される変動番号「6」、「8」、「10」、「12」、「14」又は「16」の変動表示パターンが指定されたときにのみ、分岐演出予告パターン番号「20」〜「23」の第1種分岐演出予告パターンが選択可能となるように判定値が振り分けられる。
変動番号「6」、「8」、「10」、「12」、「14」又は「16」の変動表示パターンが指定されたときに分岐演出予告パターン番号「20」〜「23」の第1種分岐演出予告パターンが実行されると、分岐演出の2回目又は3回目にて上下関係が下のキャラクタに向けて表示される。
そして分岐演出を実行した後のスーパーリーチ演出又はスーパーリーチ発展演出にて大当り図柄が表示される。これにより1回目〜3回目までの分岐演出予告にて表示されるキャラクタに注目することになり、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を徐々に高めることができる。
また分岐演出予告テーブルにおいて、肖像画90の背景色が青色となる分岐演出予告パターンが選択される割合よりも、背景色が赤色となる分岐演出予告パターンが選択される割合が低くなるように設定される。
肖像画90の背景色が青色となる分岐演出予告パターンとは、分岐演出予告パターン番号「0」〜「9」の第1種分岐演出予告パターン、分岐演出予告パターン番号「0」〜「5」の第2種分岐演出予告パターン及び分岐演出予告パターン番号「0」〜「5」の第3種分岐演出予告パターンである。
肖像画90の背景色が赤色となる分岐演出予告パターンとは、分岐演出予告パターン番号「10」〜「19」の第1種分岐演出予告パターン、分岐演出予告パターン番号「6」〜「11」の第2種分岐演出予告パターン及び分岐演出予告パターン番号「6」〜「11」の第3種分岐演出予告パターンである。
例えばオオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号「8」の変動表示パターンが実行される場合、分岐演出予告パターン番号「0」の第1種分岐演出予告パターンが選択される割合は、{57(分岐演出予告パターン番号0の第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値)/73(全第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約78%である。
これに対し、分岐演出予告パターン番号「10」の第1種分岐演出予告パターンが選択される割合は、{12(分岐演出予告パターン番号10の第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値)/73(全第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約16%である。
また分岐演出予告テーブルにおいて、上下関係が上のキャラクタに向けて順次表示される分岐演出予告パターンが選択される割合よりも、上下関係が下のキャラクタに向けて表示される分岐演出予告を含む分岐演出予告パターンが選択される割合が大幅に低くなるように設定される。
上下関係が上のキャラクタに向けて順次表示される分岐演出予告パターンとは、分岐演出予告パターン番号「0」〜「19」の第1種分岐演出予告パターンである。
上下関係が下のキャラクタに向けて表示される分岐演出予告を含む分岐演出予告パターンとは、分岐演出予告パターン番号20〜23の第1種分岐演出予告パターンである。
例えばオオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号「8」の変動表示パターンが実行される場合、分岐演出予告パターン番号「0」又は「10」の第1種分岐演出予告パターンが選択される割合は、{69(分岐演出予告パターン番号0,10の第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値)/73(全第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約95%である。
これに対し、分岐演出予告パターン番号「20」又は「21」の第1種分岐演出予告パターンが選択される割合は、{4(分岐演出予告パターン番号20,21の第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値)/73(全第1種分岐演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約5%である。
このように、上下関係が下のキャラクタに向けて表示される分岐演出予告を含む分岐演出予告パターンを選択する割合を大幅に低くすることにより、大当り図柄の導出を全装飾図柄が停止表示される以前に認識させる割合を低く抑え、分岐演出予告パターンが実行された場合、大当り図柄の導出を全装飾図柄が停止表示される以前に認識したことに対する至福度を向上させることができる。
図62は、サブ統合基板111により分岐演出予告選択処理(図60;S203〜S206)において選択される第1〜第3種分岐演出予告パターンである。
分岐演出予告パターンには、表示領域42において表示される肖像画90の背景色及び1回目〜3回目までの3回分の分岐演出の組み合わせ(肖像画90に表示されるキャラクタ)が設定される。
図中の「オオ」は、肖像画90にオオカミ男を模したキャラクタ画像が表示されることを意味する。また「ドラ」は、肖像画90にドラキュラを模したキャラクタ画像が表示されることを意味する。また「フラ」は、肖像画90にフランケンを模したキャラクタ画像が表示されることを意味する。
また「怪物」は、肖像画90に人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)が表示されることを意味する。また「怪子」は、肖像画90に人間の少女を模したキャラクタ画像(怪子ちゃん)が表示されることを意味する。
肖像画90の背景色には、青色と赤色とが用意される。青色の背景色が通常色(何も示唆しない背景色)であり、赤色の背景色が表示された場合、スーパーリーチ演出にてはずれ図柄が導出されることがなく、スーパーリーチ演出後にスーパーリーチ発展演出を実行することが確定する。
また図62(A)に示すように、分岐演出予告パターン番号0、10、20又は21は、3回目の分岐演出予告にてオオカミ男を模したキャラクタ画像を表示する第1種分岐演出予告パターンである。
分岐演出予告パターン番号1〜3、11〜13、22又は23は、3回目の分岐演出予告にてドラキュラを模したキャラクタ画像を表示する第1種分岐演出予告パターンである。また分岐演出予告パターン番号4〜9又は14〜19は、3回目の分岐演出予告にてフランケンを模したキャラクタ画像を表示する第1種分岐演出予告パターンである。
また図62(B)に示すように、分岐演出予告パターン番号0〜11は、3回目の分岐演出予告にて人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)を表示する第2種分岐演出予告パターンである。
また図62(C)に示すように、分岐演出予告パターン番号0〜11は、3回目の分岐演出予告にて人間の少女を模したキャラクタ画像(怪子ちゃん)を表示する第3種分岐演出予告パターンである。
なお分岐役物演出予告テーブルには、分岐役物演出予告の分岐役物演出予告パターンとして分岐役物演出パターン番号「0」〜「2」の3種類が用意される。また分岐役物演出予告パターンのうち分岐役物予告パターン番号が「0」に決定された場合、分岐役物演出予告が行われない。
すなわち分岐役物演出予告テーブルにおいて、分岐役物演出予告パターン乱数に基づいて役物分岐演出予告を実行するか否かが決定されるとともに、分岐役物演出予告の分岐役物演出予告パターンが決定される。
例えば分岐役物演出予告パターン番号「1」又は「2」に決定された場合、分岐役物予告を実行することが決定されるとともに、分岐役物演出予告の分岐役物演出予告パターンとして決定された分岐役物演出予告パターン番号の分岐役物演出予告パターンが決定される。
なお分岐役物演出予告を実行するか否かを判別する乱数を別に設け、この乱数にもとづいて分岐役物演出予告を実行すると判別されたときに分岐役物演出予告パターン乱数に基づいて分岐役物演出予告パターン番号「1」又は「2」の何れかに決定するようにしてもよい。
また分岐演出予告パターンとともに分岐役物演出予告パターンを含む変動表示パターンを設け、これらの分岐演出予告パターン及び分岐役物演出予告パターンを含む変動表示パターンが決定された場合、分岐演出予告の一部として分岐役物演出予告を実行するようにしてもよい。
図63は、サブ統合基板111により分岐演出予告選択処理(図60;S208)において選択される分岐役物演出予告テーブルである。
分岐役物演出予告テーブルは、分岐演出予告選択処理(図60;S209)においおいて取得された分岐役物演出予告パターン乱数に基づいて、分岐役物演出予告パターンを決定するためのテーブルである。
分岐役物演出予告テーブルでは、分岐演出予告を実行する変動番号「5」〜「22」又は「35」の変動表示パターンの各々に対応して、分岐役物演出パターン番号「0」〜「2」の合計3種類の分岐役物演出予告パターンに分岐役物演出予告パターン乱数が振り分けられる。
なお変動番号「35」の変動表示パターンが実行される場合、3回目の分岐演出予告として怪物くん又は怪子ちゃんのキャラクタが表示領域42に表示されることになるが、このキャラクタと同一のキャラクタを模造したキャラクタ体が設けられていないため、変動番号「35」の変動表示パターンには分岐役物演出パターン番号「2」の分岐役物演出予告パターンに分岐役物演出予告パターン乱数が振り分けられていない。
なお分岐役物演出予告テーブルにおいて、大当り期待度が低く設定された変動表示パターン(スーパーリーチ演出が実行される変動表示パターン)が実行される場合よりも、大当り期待度が高く設定された変動表示パターン(スーパーリーチ発展演出として怪物くんリーチ発展演出が実行される変動表示パターン)が実行される場合の方が、キャラクタ体150、152又は154を出現させる分岐役物演出予告パターンが選択される割合が高くなるように設定される。
例えばオオカミ男リーチ演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号6の変動表示パターンが実行される場合、分岐役物演出予告パターン番号「1」又は「2」の分岐役物演出予告パターンが選択される割合は、{16(分岐役物演出予告パターン番号1,2の分岐役物演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)/98(全分岐役物演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約16%である。
これに対し、オオカミ男リーチ演出が実行された後に怪物くんリーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号10の変動表示パターンが実行される場合、分岐演出予告パターン番号「1」又は「2」の分岐演出予告パターンが選択される割合は、{23(分岐役物演出予告パターン番号1,2の分岐役物演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)/98(全分岐役物演出予告パターンに割り振られている判定値の総数)}×100=約23%である。
またはずれ図柄が導出される変動表示パターンが実行される場合よりも大当り図柄が導出される変動表示パターンが実行される場合の方が、キャラクタ体150、152又は154を出現させる分岐役物演出予告パターンが選択される割合が高くなるように設定される。
例えばオオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、はずれとなる変動番号「7」の変動表示パターンが実行される場合、分岐役物演出予告パターン番号「1」又は「2」の分岐役物演出予告パターンが選択される割合は、(14/98)×100=約14%である。
これに対し、オオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号「8」の変動表示パターンが実行される場合、分岐演出予告パターン番号「1」又は「2」の分岐演出予告パターンが選択される割合は、(20/98)×100=約20%である。
また分岐役物演出予告パターン番号「0」、分岐役物演出予告パターン番号「1」又は分岐役物演出予告パターン番号「2」の分岐役物演出予告パターンの順序で、はずれ図柄が導出される変動表示パターンに対する大当り図柄が導出される変動表示パターンが実行される割合が高くなるように設定される。
例えば分岐役物演出予告パターン番号「0」の分岐役物演出予告パターンが実行されたときの大当り期待度は約49%(変動番号5〜22のうち大当りとなるときの変動表示パターンに割り振られる判定値の総数=692)/変動番号5〜22の変動表示パターンに割り振られる判定値の総数=1425×100)であり、分岐役物演出予告パターン番号「1」の分岐役物演出予告パターンが実行されたときの大当り期待度は約53%(138/258×100)である。
これに対し、分岐役物演出予告パターン番号「2」の分岐役物演出予告パターンが実行されたときの大当り期待度は約68%(43/63×100)とである。
このように、分岐役物演出予告パターン番号「1」の分岐役物演出予告パターンが実行され、キャラクタ体150、152又は154がカタカタと動作したときには、キャラクタ体150、152又は154が動作しないよりも、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
さらに、分岐役物演出予告パターン番号「2」の分岐役物演出予告パターンが実行され、3回目の分岐演出予告として表示領域42に表示されているキャラクタと同一のキャラクタを模造したキャラクタ体150、152又は154が出現した場合、キャラクタ体150、152又は154がカタカタと動作するよりも、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感をさらに高めることができる。
図64は、サブ統合基板111により分岐演出予告選択処理(図60;S209)において決定される分岐役物演出予告パターンを示す一覧表である。
分岐役物演出予告パターン番号1は、3回目の分岐演出予告として表示領域42に所定のキャラクタを画像表示している場合、ステッピングモータ150h、152h、153f又は155を駆動制御して、全てのキャラクタ体150、152及び154を表示領域42の前方に出現させる演出を行う分岐役物演出予告パターンである。
ここでは、キャラクタ体150、152及び154の一部が視認できるように、かつ、キャラクタ体150、152及び154がカタカタと小さく激しく動作するようにステッピングモータ150h、152h、153f及び155が駆動制御される。
また分岐役物演出予告パターン番号「2」は、3回目の分岐演出予告として表示領域42に所定のキャラクタが画像表示され、この画像表示されるキャラクタと同一のキャラクタを模造したキャラクタ体150、152又は154がステッピングモータ150h、152h、153f又は155により駆動制御されて表示領域42の前方に出現する演出を行う分岐役物演出予告パターンである。
ここでは、発展型予告パターンによるキャラクタ体150、152又は154の動作のように、キャラクタ体150、152及び154の全形状を視認可能な出現位置まで、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155が駆動制御される。
なお分岐役物演出予告パターン番号「1」の分岐役物演出予告パターンにおいて、全てのキャラクタ体150、152及び154を出現位置の手前でカタカタと動作させているが、3回目の分岐演出予告として表示領域42に表示されているキャラクタと同一のキャラクタを模造したキャラクタ体150、152及び154のみを出現位置の手前でカタカタと動作するように、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155が駆動制御されるとしてもよい。
また分岐役物演出予告パターン番号「2」の分岐役物演出予告パターンにおいて、3回目の分岐演出予告として表示領域42に表示されているキャラクタと同一のキャラクタを模造したキャラクタ体150、152及び154のみを出現位置まで動作させているが、全てのキャラクタ体150、152及び154を出現位置まで動作するように、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155が駆動制御されるとしてもよい。
さらに、分岐役物演出予告は、3回目の分岐演出予告のみにキャラクタ体150、152及び154を出現させる演出であるが、1回目及び2回目の分岐演出予告においても表示領域42に表示されているキャラクタに合わせたキャラクタ体150、152及び154を出現させる演出であってもよい。
図66は、サブ統合基板111により音制御処理(図65)において設定される音判定テーブルである。音判定テーブルは、確変大当り時判定テーブル、非確変大当り時判定テーブル、リーチはずれ時判定テーブル及びはずれ時判定テーブルから構成される。
確変大当り時判定テーブルでは、前回の変動表示における音出力態様を高い割合で継続させるように判定値が割り振られる。確変大当りとなる場合に通常音から特別音に高い割合で変更してしまうと通常音が出力されている場合に遊技者の確変大当りに対する期待感が低下してしまう。
そのため前回の変動表示における音出力態様が通常音であり、次回の変動表示が確変大当りである場合にも高い割合で通常音を継続することにより通常音が出力されている場合にも確変大当りに対する期待感を低下させない。
また前回の変動表示における音出力態様が特別音である場合には、前回の変動表示における音出力態様が通常音である場合よりも高い割合で音出力態様を変更させるため、特別音から通常音に切り替わったことにより確変大当りに対する期待感を低下させた後、確変大当りとなることで遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
確変大当り時判定テーブルにおいて、前回の変動表示における音出力態様が特別音である場合、前回の変動表示における音出力態様が通常音である場合よりも高い割合で音出力態様を変更させる。
よって次に変動表示を開始する変動パターンが非確変大当りとなるときに通常音に変更しても遊技者に確変大当りであるか非確変大当りであるかを悟られないため、次に変動表示を開始するときに特別音から通常音に変更した場合であっても確変大当りに対する期待感を然程低下させない。
非確変大当り時判定テーブルでは、音出力態様が通常音となるように判定値が割り振られる。次に変動表示を開始する変動パターンが非確変大当りとなるときに通常音に変更することで通常音が出力されているときには確変大当りとならないように制御される。
さらには特別音が出力されているときには常に確変大当りとなるように制御される。このように構成することにより特別音が出力されている場合に遊技者の確変大当りに対する期待感を高めることができる。
リーチはずれ時判定テーブル及びはずれ時判定テーブルでは、前回の変動表示における音出力態様を高い割合で継続させるように判定値が割り振られる。大当りと判定される確率は、490分の1であり、主制御基板101からの変動表示パターンのほとんどがリーチはずれ及びはずれの変動パターンである。
そのため次回の変動表示がリーチはずれ又ははずれである場合に高い割合で音出力態様を継続させることにより音出力態様を頻繁に変更させないため、音出力態様が頻繁に変更されることにより遊技者が混乱することを防ぐことができる。
図70〜図72は、サブ統合基板111によりボタン予告選択処理(図69;S262)において選択される第1〜第3ボタン予告テーブルである。
これら第1〜第3ボタン予告テーブルには、ボタン予告演出のボタン予告パターンとしてボタン予告パターン番号が「1」〜「14」の合計14種類のボタン予告パターンが用意される。
ここでは発展型予告パターン番号が「18」、「20」又は「21」の発展型予告パターンに基づいて、怪物くんからの吹き出しにボタン予告演出を実行することが既に決定される。
すなわちボタン予告テーブルにおいて、ボタン予告演出が実行されるか否かを決定する必要がなく、ボタン予告演出のボタン予告パターンが決定されるのみである。なお発展型予告パターン及びボタン予告パターンを含む変動表示パターンを設け、これらの発展型予告パターン及びボタン予告パターンを含む変動表示パターンに決定された場合、発展型予告パターンとともにボタン予告パターンが実行されるとしてもよい。
第1ボタン予告テーブルは、発展型予告パターン番号が「18」に決定される場合、ボタン予告処理(図69;S264)で取得したボタン予告パターン乱数に基づいて、ボタン予告パターンを決定するためのテーブルである。
第1ボタン予告テーブルでは、変動表示パターンの各々に対応してボタン予告パターン番号が「1」〜「14」の合計14種類のボタン予告パターンに対し、ボタン予告パターン乱数が振り分けられる。
第2ボタン予告テーブルは、発展型予告パターン番号が「20」に決定される場合、ボタン予告処理(図69;S264)で取得したボタン予告パターン乱数に基づいて、ボタン予告パターンを決定するためのテーブルである。
第2ボタン予告テーブルでは、変動表示パターンの各々に対応してボタン予告パターン番号が「5」〜「14」の合計10種類のボタン予告パターンに対し、ボタン予告パターン乱数が振り分けられる。すなわちボタン予告パターン番号が「1」〜「4」のボタン予告パターンに対しては、ボタン予告パターン乱数が振り分けられない。
第3ボタン予告テーブルは、発展型予告パターン番号が「21」に決定される場合、ボタン予告処理(図69;S264)で取得したボタン予告パターン乱数に基づいて、ボタン予告パターンを決定するためのテーブルである。
第3ボタン予告テーブルでは、変動表示パターンの各々に対応してボタン予告パターン番号が「5」〜「7」又は「9」〜「14」の合計9種類のボタン予告パターンに対し、ボタン予告パターン乱数が振り分けられる。すなわちボタン予告パターン番号が「1」〜「4」又は「8」のボタン予告パターンに対しては、ボタン予告パターン乱数の値が振り分けられない。
なお第1ボタン予告テーブルにおいて、装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにのみ、ボタン予告パターン番号が「5」〜「15」が選択可能となるように判定値が振り分けられる。
また第2ボタン予告テーブル及び第3ボタン予告テーブルにおいて、装飾図柄の変動表示パターンとしてリーチ態様となる変動表示パターンが指定されたときにのみ、ボタン予告パターン番号が「1」〜「15」が選択可能となるように判定値が振り分けられる。
第1ボタン予告テーブルに設けられたボタン予告パターン番号が「5」〜「15」に決定され、1回目の操作信号が入力されたときにボタン予告パターンに基づくコメント内容が表示されると、ボタン予告演出(発展型予告演出)を実行した後に装飾図柄のリーチ態様が必ず表示される。
また第2ボタン予告テーブル又は第3ボタン予告テーブルに設けられたボタン予告パターン番号が「1」〜「15」に決定され、3回目又は7回目の操作信号が入力されたときにボタン予告パターンに基づくコメント内容が表示されると、ボタン予告演出(発展型予告演出)を実行した後に装飾図柄のリーチ態様が必ず表示される。
すなわち、操作ボタン38の連打が遊技者に要求されたときには、ボタン予告演出を実行した後に装飾図柄のリーチ態様が必ず表示される。
また第1〜第3ボタン予告テーブルにおいて、装飾図柄の変動表示パターンとして大当りとなる変動表示パターンが指定されたときにのみ、ボタン予告パターン番号が「12」又は「14」が選択可能となるように判定値が振り分けられる。
ボタン予告パターン番号が「14」のボタン予告パターンに決定され、操作信号が所定回入力されたときにボタン予告テーブルに基づくコメント内容が表示されると、発展型予告演出において表示される怪物くんからの吹き出し(ステップ1)に「大当りだ!」のコメントを表示し、ボタン予告演出(発展型予告演出)の実行後に装飾図柄が非確変大当り図柄または大当り図柄で停止表示される。
また第1〜第3ボタン予告テーブルにおいて、「スポットライト予告」、「役物リーチ」又は「全回転リーチ」の変動表示パターン、第2ボタン予告テーブルにおける変動番号が「3」の変動表示パターン、第3ボタン予告テーブルにおける変動番号が「3」、「5」、「11」又は「17」の変動表示パターンに対しては、それぞれボタン予告テーブルに応じた発展型予告パターン(発展型予告パターン番号が「18」、「20」又は「21」のうちの何れか)が昼背景用発展型予告テーブル又は夜背景用発展型予告テーブルで選択されることがない。よって全てのボタン予告パターンに判定値が振り分けられない。
また第2ボタン予告テーブルにおいて、ボタン予告パターン番号が「1」〜「4」のボタン予告パターンに判定値が振り分けられない。ここでボタン予告パターン番号が「1」〜「4」で更新表示されるコメント内容がコメント予告パターン番号が「1」、「2」、「4」又は「6」で表示されるコメント内容と同じであり、コメント内容が表示されると、操作ボタン38を3回操作したにも関わらず有益な情報が得られないといった感情を遊技者に抱かせてしまい、それ以降の遊技において操作ボタン38が操作されなくなってしまう。
このため遊技者が操作ボタン38を3回操作した労力に報いるため、ボタン予告パターン番号が「5」〜「14」のボタン予告パターンにのみ判定値が振り分けられる。さらに「期待度 カ〜イカイカイ」又は「大当りだ!」を更新表示するボタン予告パターン番号が「12」又は「14」のボタン予告パターンに第1ボタン予告テーブルよりも多くの判定値が振り分けられる。
また第3ボタン予告テーブルにおいて、ボタン予告パターン番号が「1」〜「4」に加えてボタン予告パターン番号が「8」に判定値が振り分けられない。この場合も、遊技者が操作ボタン38を7回操作した労力に報いるため、「期待度 10カイ」のように大当りとなる期待感を低下させる情報を出現させないように第3ボタン予告テーブルが構成される。
さらに「期待度 カ〜イカイカイ」、「大当りだ!」を更新表示するボタン予告パターン番号が「12」又は「14」のボタン予告パターンに第1ボタン予告テーブル及び第2ボタン予告テーブルよりも多くの判定値が振り分けられる。
またボタン予告パターン番号が「5」〜「7」のボタン予告パターンは、操作ボタン38が所定回操作されることで、ボタン予告パターンに基づくキャラクタ体150、152又は154を駆動制御した後にキャラクタ体150、152又は154に対応するキャラクタを出現させるリーチ演出を実行する変動表示パターンに対して多くの判定値が振り分けられる。
例えばオオカミ男リーチ演出を実行する変動番号が「5」〜「10」の変動表示パターンが指定された場合、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を駆動制御するボタン予告パターン番号が「5」のボタン予告パターンの方がボタン予告パターン番号が「6」又は「7」のボタン予告パターンよりも選択され易い。
一方ボタン予告パターン番号が「5」〜「7」は、キャラクタ体150、152又は154に対応するキャラクタを出現させないリーチ演出を実行する変動表示パターンに対して僅かではあるが判定値が振り分けられる。
例えばオオカミ男リーチ演出を実行する変動番号が「5」〜「10」の変動表示パターンが指定された場合、ドラキュラを模造したキャラクタ体152又はフランケンを模造したキャラクタ体150を駆動制御するボタン予告パターン番号が「6」又は「7」のボタン予告パターンがほとんど選択されることはない。
この場合、ボタン予告演出においてボタン予告パターンに基づくキャラクタ体150、152又は154のうちの何れかが駆動制御された後、キャラクタ体150、152又は154に対応するキャラクタを出現させるリーチ演出とは異なるリーチ演出が実行される。
これにより遊技者にとってキャラクタの不一致に対して違和感を生じることになるが、ボタン予告演出の実行後に大当りとすることで、大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
また「期待度 10カイ」、「期待度 30カイ」、「期待度 50カイ」又は「期待度 80カイ」のコメント内容をそれぞれ更新表示するボタン予告パターン番号が「8」〜「11」のボタン予告パタンは、「期待度」の高い数値を表現するボタン予告パターン番号ほど、大当り期待度の高い変動表示パターンに対して多くの判定値が振り分けられる。
例えばボタン予告パターン番号が「11」のボタン予告パターンが選択される割合は、変動番号が「6」の変動表示パターンが指定される場合、{(ボタン予告パターン番号が「11」のボタン予告パターンに割り振られている判定値=5)/(全ボタン予告パターンに割り振られている判定値の総数=198)}×100=約2.5%である。
これに対し、変動番号が「10」の変動表示パターンが指定される場合、(10/198)×100=約5%である。
このように、ボタン予告パターン番号が「8」〜「11」のボタン予告パターンが実行された場合、操作ボタン38が所定回操作されたときに「期待度」のコメントが表示され、遊技者は大当り期待度の高低の目安とすることができる。また遊技者は「期待度」の高いコメントが表示された場合、大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
なお本実施の形態では、特定の発展型予告(発展型予告パターン)が実行されたときのみコメント予告、ボタン予告、激熱予告又は稲妻予告等の予告演出が実行され、特定の分岐演出予告(分岐演出予告パターン)が実行されたときのみ分岐役物演出予告が実行される。
これに対し、これらの発展型予告又は分岐演出予告とは無関係にミニキャラ予告及び音出力変更等の予告演出が実行される。
また本実施の形態では、はずれよりも大当りの変動表示パターンに対して発展型予告、コメント予告、ボタン予告、激熱予告、稲妻予告、分岐演出予告又は分岐役物演出等の予告演出が実行され易い。
しかしミニキャラ予告又は音出力変更等の予告演出において、はずれの変動表示パターンに対してもが実行され易く構成される。このように本実施の形態では、サブ統合基板111のROM111bは、変動表示パターン及び発展型予告パターン(発展型予告パターン番号が「18」、「20」又は「21」のうちの何れかの発展型予告パターン)に応じて設けられた組込演出判定テーブルとしての第1ボタン予告テーブル、第2ボタン予告テーブル、第3ボタン予告テーブルを備える。
図73は、サブ統合基板111によりボタン予告処理(図69;S263)において決定されるボタン予告パターンを示す一覧表である。
ボタン予告パターン番号が「1」〜「4」のボタン予告パターンは、怪物くんからの吹き出しに「ん??」、「えへへへっ」、「あれっ?なんだ?」又は「もしかして・・・!?」のうちの何れかのコメント内容を更新表示する演出を行うボタン予告パターンである。
これらコメント内容は、コメント予告パターン番号が「1」、「2」、「4」又は「6」のうちの何れかのコメント予告パターンにより表示されるコメント内容と同じである。なおボタン予告パターンに基づくコメント内容は、コメント予告パターンに基づくコメント内容よりも、遊技者にとって有益な情報(大当り期待度を認識し得るコメント内容等)であることが多い。これによりボタン予告演出の実行中に操作ボタン38の操作を促進させることができる。
ボタン予告パターン番号が「5」〜「7」のボタン予告パターンは、怪物くんからの吹き出しに「!!!」のコメント内容を更新表示する演出を行うボタン予告パターンである。
またボタン予告パターン番号が「5」のボタン予告パターンは、ステッピングモータ155を駆動制御してオオカミ男を模造したキャラクタ体154を表示領域42の前方に出現させる演出を行うボタン予告パターンである。
またボタン予告パターン番号が「6」のボタン予告パターンは、ステッピングモータ153fを駆動制御してドラキュラを模造したキャラクタ体152を表示領域42の前方に出現させる演出を行うボタン予告パターンである。
またボタン予告パターン番号が「7」のボタン予告パターンは、ステッピングモータ150h又は152hを駆動制御してフランケンを模造したキャラクタ体150を表示領域42の前方に出現させる演出を行うボタン予告パターンである。
ボタン予告パターン番号が「8」〜「12」のボタン予告パターンは、怪物くんからの吹き出しに「期待度 10カイ」、「期待度 30カイ」、「期待度 50カイ」、「期待度 80カイ」又は「期待度 カ〜イカイカイ」のうちの何れかのコメント内容をそれぞれ更新表示する演出を行うボタン予告パターンである。
なお「期待度」とは、大当り期待度のことである。例えば大当り期待度10%の表現を怪物くん風にもじって「期待度 10カイ」と表現している。また「期待度 カ〜イカイカイ」とは、大当り期待度が何%であるのかを把握することができないが、本実施の形態では大当り期待度100%に設定されている。
さらに「期待度」には、実際の大当り期待度とは異なる期待度が表示されているが、大当り期待度の高い変動表示パターンほど「期待度」の高い表現を選択し易くすることで、大当り期待度の高低の目安とすることができる。ただし「期待度」には、実際の大当り期待度が表示されてもよい。
ボタン予告パターン番号が「13」又は「14」のボタン予告パターンは、怪物くんからの吹き出しに「リーチだよ!」又は「大当りだ!」のコメント内容をそれぞれ更新表示する演出を行うボタン予告パターンである。これらコメント内容は、コメント予告パターン番号が「14」又は「15」のコメント予告パターンで表示されるコメント内容と同じである。
なお怪物くんからの吹き出しに「確変だ!」のコメント内容に更新表示する演出を行うボタン予告パターンを用意してもよい。このコメント内容は、コメント予告パターン番号が「15」のコメント予告パターンで表示されるコメント内容と同じである。
また本実施の形態では、主制御基板101において決定された変動表示パターンに対応させてボタン予告パターンに判定値が振り分けられており、変動表示パターンに確変大当りか否かの情報が含まれていないために変動表示パターンに対応させて「確変だ!」のボタン予告パターンを選択することができない。
しかし、例えば確変大当りを表示する変動表示パターン及び非確変大当りを表示する変動表示パターンを変動表示パターンテーブルに設定し、これらの変動表示パターンに対応させてボタン予告パターンに判定値を振り分けるとともに、確変大当りを表示する変動表示パターンが決定された場合、「確変だ!」のボタン予告パターンを選択可能となるようにボタン予告テーブルを構成すればよい。
また変動表示パターン及び遊技状態フラグ(確変状態フラグ)に対応させてボタン予告パターンに判定値を振り分けるようにボタン予告テーブルが構成されるとしてもよい。
図75は、サブ統合基板111のROM111bにおいて保持されるステッピングモータスケジューラテーブルである。
複数のパターンは、ステッピングモータ150h、153f、152h又は155の駆動パルス幅、回転方向及び駆動時間を1つの組とする複数のデータから構成される。複数のデータの配列は、データ0、データ1、データ2、……、データnという時系列のデータ列から構成される。
例えばパターン38のデータ0には、ステッピングモータ150h、153f、152h又は155の駆動パルス幅4ms、回転方向CW(Clock Wise)及び駆動時間40msがそれぞれ設定される。このパターン38のデータ0が、16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理(図74;S304)のステッピングモータスケジューラのアドレスとしてセットされる。
なお各パターンのデータ0は、ステッピングモータ150h、153f、152h又は155の駆動開始時にあたる。よって脱調しないように最初の10ステップ、つまり40ms(=4ms×10ステップ)間がスローアップされる。
(4)各種演出の概要
図34は、予告演出及びリーチ演出の処理の流れを示す概念図である。この処理は、表示領域42において装飾図柄の変動が開始された後、全ての装飾図柄が停止されるまでの間に行われる一連の処理である。
予告演出及びリーチ演出は、第2電飾制御基板113に搭載されるROM113bに記憶されているキャラクタ又はミニキャラクタの画像を駆動制御することにより実行される。
予告演出とは、遊技者に大当り遊技状態になる可能性を示唆するための演出である。予告演出は、実行される予告演出の種類に応じて大当り遊技状態となる期待度が異なるように設定される。大当り期待度は、大当りとなるときに予告演出が実行される割合/大当りとなるとき又ははずれとなるときに予告演出が実行される割合である。
一般に大当り遊技状態となる場合、予告演出が実行される割合が高くなるように制御される。よって予告演出を実行することにより遊技者の期待感を高めることができる。また予告演出の種類によって大当り期待度を把握することができる。よって大当り期待度の高い予告演出を実行すると遊技者の期待感をより一層高めることができる。
また本実施の形態の予告演出は、装飾図柄の変動表示を開始した時点から、右装飾図柄80cが停止表示されるまでの間に実行される。これにより右装飾図柄80cが左装飾図柄80aと同一の図柄で停止したリーチ態様が形成されるまでの間、遊技者の期待感を高めることができる。
またリーチ態様が形成されたときに更なる期待感を与えることができる。更に右装飾図柄80cが左装飾図柄80aと同一の図柄で停止しない場合であっても予告演出が終了するまでは遊技者の期待感を高めることができる。これにより装飾図柄の全図柄が停止表示されるまでの空き時間における退屈さを低減させることができ、遊技者の興趣が低下を抑制することができる。
キャラクタには、例えばキャラクタA(オオカミ男)、キャラクタB(ドラキュラ)、キャラクタC(フランケン)、キャラクタD(怪物くん)及びキャラクタE(怪子ちゃん)がある。
ミニキャラクタには、ミニキャラクタA(ヒロシ)、ミニキャラクタB(ヒロシ姉)、ミニキャラクタC(オオカミ男、ドラキュラ及びフランケンを組み合わせた3人組)及びミニキャラクタD(怪子ちゃん)がある。
キャラクタ画像には、例えば人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70、オオカミ男を模したキャラクタ画像71、ドラキュラを模したキャラクタ画像72、フランケンを模したキャラクタ画像73及び人間の少女を模したキャラクタ画像(怪子ちゃん)74がある。
ミニキャラクタ画像には、例えばヒロシを表したミニキャラクタ画像90と、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91と、オオカミ男、ドラキュラ及びフランケンを模した3人組のミニキャラクタ画像92と、人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93と、キャラクタ体154(オオカミ男)を模造した部材、キャラクタ体152(ドラキュラを模造した部材)、キャラクタ体150(フランケンを模造した部材)がある。
予告演出は、ミニキャラ予告、激熱予告、発展型予告、コメント予告、ボタン予告、ブラックアウト演出、稲妻フラッシュ予告、背景変化予告及びスポットライト予告の何れか又はこれらの組み合わせにより行われる。
ミニキャラ予告とは、表示領域42の左装飾図柄80a及び右装飾図柄80cの変動表示領域の背面に、ミニキャラクタA〜Dのうちの何れかのミニキャラクタを出現させる演出である。
激熱予告とは、発展型予告の一部として実行され、発展型予告で画像表示されるキャラクタA〜キャラクタDのうちの何れかのキャラクタを通常の発展型予告で画像表示される服飾の配色とは異なる白色をベースとした服飾の配色で出現させる演出である。
なおこの激熱予告でオオカミ男を出現させる場合、服飾の配色を変更するのではなく、人間の姿からオオカミの姿に変身した後のオオカミ男のキャラクタを出現させる。このように激熱予告が発展型予告の一部として実行されることにより、単に発展型予告が実行されるのみよりも、激熱予告が実行される可能性のある発展型予告にさらに注目させることができる。
また激熱予告によるキャラクタは、激熱予告で決定されたキャラクタの画像表示が発展型予告で決定されたキャラクタの画像表示に該当する場合に出現させるように制御される。よって例え激熱予告を実行することが判定されていても、発展型予告で決定されたキャラクタの画像表示に該当するキャラクタがなければ激熱予告によるキャラクタは表示されない。
例えば激熱予告として服飾の配色が変更されたフランケンを画像表示することが決定された場合であっても、フランケンを模造したキャラクタ体150を駆動制御して出現させることが決定されている場合又はフランケンよりも前段階で発展型予告を終了させることが決定されている場合、服飾の配色が変更されたフランケンは画像表示されない。
発展型予告とは、キャラクタA〜キャラクタDの画像表示制御又はキャラクタ体150、152及び154の駆動制御のうちの何れか一方の制御により、複数種類のキャラクタを順次視認可能に出現させる演出である。例えば発展型予告では、オオカミ男→ドラキュラ→フランケン→怪物くんの順にキャラクタA〜D又はキャラクタ体150、152及び154が出現する。
なお画像表示制御によりキャラクタが表示された場合、駆動制御によりキャラクタ体は表示されない。また逆に駆動制御によりキャラクタ体が表示された場合、画像表示制御によりキャラクタは表示されない。例えばオオカミ男が画像表示された場合、次いで駆動制御によりオオカミ男を模造したキャラクタ体154が表示されることはない。
コメント予告とは、発展型予告の一部又は全部として実行される演出であり、キャラクタからのコメントを遊技者に認識可能に表示する演出である。
ボタン予告とは、発展型予告として実行される演出であり、有効期間内に操作ボタン38が押下された場合、キャラクタからのコメントを更新表示させる演出である。なおボタン予告は、コメント予告とは異なり、ボタン予告を実行した後に画像表示制御又は駆動制御により複数種類のキャラクタを順次表示することはない。
ブラックアウト演出とは、表示領域42を暗転させる暗転画像を所定時間、表示領域42に表示する演出である。ブラックアウト演出が行われない場合、所定時間経過後に役物リーチ演出が行われる場合がある。
役物リーチ演出とは、スーパーリーチ分岐演出を経由した場合には行われることのない演出であって、キャラクタ体150、152、154、遮蔽部材164、166及び168を駆動制御する演出である。なおこの役物リーチ演出は、発展型予告を実行した場合にも行われる場合がある
稲妻フラッシュ予告とは、暗転画像に稲妻(雷)を走らせて雷光により装飾図柄の停止表示を浮かび上がらせる演出である。
背景変化予告とは、表示領域42に表示される背景画像を変化させる演出である。背景画像には、例えば昼背景画像81、夜背景画像82がある。背景変化予告では、例えば昼から夜に背景画像を変化する演出が行われる。
スポットライト予告とは、スーパーリーチ発展演出に対応した4種類のキャラクタ(オオカミ男、ドラキュラ、フランケン及び怪物くん)の何れか又は大当りが確定した場合にのみ表示されるキャラクタ(怪子ちゃん)にスポットライトを浴びせる演出である。スポットライト予告が行われる場合、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ分岐演出及びスーパーリーチ演出が行われることはなく、スーパーリーチ発展演出にが行われる。
これら予告演出を実行した後又は予告演出を実行しない場合、ノーマルリーチ演出が行われる。ノーマルリーチ演出が行われた後、スーパーリーチ演出が行われる場合、まずはスーパーリーチ分岐演出が行われる。
スーパーリーチ分岐演出とは、1回目から3回目までの分岐演出のうちの1回目及び2回目の分岐演出において、オオカミ男のキャラクタ画像、ドラキュラのキャラクタ画像、フランケンのキャラクタ画像、怪物くんのキャラクタ画像又は怪子ちゃんのキャラクタ画像のうちの何れかを肖像画90として表示する。そして3回目の分岐演出において、最終的に表示されたキャラクタ画像に応じてスーパーリーチ演出に移行する演出である。
例えば最終的に表示されたキャラクタ画像が怪物くんの場合、怪物くんリーチ発展演出が行われる。また最終的に表示されたキャラクタ画像が怪子ちゃんの場合、全回転リーチ演出が行われる。
スーパーリーチ分岐演出が実行される場合、分岐演出として分岐役物演出予告が行われる場合がある。分岐役物演出予告とは、分岐演出の一部として3回目の分岐演出が画像表示されているときに、表示されたキャラクタと同一のキャラクタ体150、152又は154を駆動制御により出現させる演出である。
このように分岐役物演出予告が分岐演出予告の一部として実行されることにより、単にキャラクタ画像を表示するよりも、分岐演出予告をさらに遊技者に注目させることができる。また遊技者の興趣低下を防止することができる。
スーパーリーチ演出は、オオカミ男リーチ演出、ドラキュラリーチ演出及びフランケンリーチ演出により行われる。
オオカミ男リーチ演出とは、スーパーリーチ分岐演出において最終的に表示されたキャラクタ画像がオオカミ男の場合に実行される演出である。またドラキュラリーチ演出とは、スーパーリーチ分岐演出において最終的に表示されたキャラクタ画像がドラキュラの場合に実行される演出である。またフランケンリーチ演出とは、スーパーリーチ分岐演出において最終的に表示されたキャラクタ画像がフランケンの場合に実行される演出である。
なおスーパーリーチ分岐演出において最終的に表示されたキャラクタ画像が怪物くんの場合、怪物くんリーチ発展演出が行われる。またスーパーリーチ分岐演出において最終的に表示されたキャラクタ画像が怪子ちゃんの場合、全回転リーチ演出が行われる。またスーパーリーチ分岐演出において、肖像画90の背景色が赤色の場合、スーパーリーチ演出にて大当り図柄が導出されるか、またはスーパーリーチ発展演出に移行する。
またスーパーリーチ演出から継続して実行されるスーパーリーチ発展演出を実行することが決定されている場合、スーパーリーチ演出により実行された演出から継続してオオカミ男リーチ発展演出、ドラキュラリーチ発展演出又はフランケンリーチ発展演出のうちの何れかの発展演出が行われる。
スーパーリーチ発展演出では、スーパーリーチ演出にて画像表示されキャラクタと同一のキャラクタが画像表示される。またスーパーリーチ発展演出では、スーパーリーチ演出と同じキャラクタが画像表示される演出の他に、怪物くん70の画像表示制御により実行される演出である怪物くんリーチ発展演出が行われる場合がある。
なお特別基本演出態様として、怪子ちゃんのキャラクタ画像74を用いたスーパーリーチ発展演出を行うようにしてもよい。この場合、変動表示パターンテーブルにおいて、判定結果が大当りとなるときにのみ変動表示パターンが選択可能となるように変動表示パターンテーブルが構成される。
また全回転リーチ演出とは、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ分岐演出を経由した場合には行われることのない演出であって、左・中・右の装飾図柄が同一の図柄となるように同期して変動表示し、大当り図柄で停止表示する演出である。全回転リーチ演出は、大当り確定であるため、大当り判定処理にて大当り判定乱数が当り値となったときにのみ行われるリーチ演出である。
なお上述してきたリーチ演出が実行された場合の大当り期待度は、ノーマルリーチ演出、オオカミ男リーチ演出、ドラキュラリーチ演出、フランケンリーチ演出、オオカミ男リーチ発展演出、ドラキュラリーチ発展演出、フランケンリーチ発展演出、怪物くんリーチ発展演出、役物リーチ演出、全回転リーチ演出の順序で高くなるように設定される。大当り期待度が高いリーチ演出が実行された場合、リーチ演出の結果として停止図柄が大当り図柄となる確率が高まる。
(5)各種処理
(5−1)主制御基板の処理
図27は、主制御基板101により実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。この始動入賞処理は、主制御基板101のCPU101aと、ROM101bに格納されている遊技制御プログラムとの協働により実行される。またこの始動入賞処理は、予め定められたタイミングで定期的に実行される。予め定められたタイミングとは、例えば4msecである。
まず主制御基板101は、遊技球が始動入賞口45又は電動始動入賞口46に入賞したか否かを判断する(S1)。
具体的には、主制御基板101は、始動口センサ55からの検知信号を受信したか否かを判断し、受信した場合には入賞したものと判断し、受信していない場合には入賞していないものと判断する。
主制御基板101は、この判断で否定結果を得ると(S1;NO)、次の処理タイミングまで待機する。次の処理タイミングは、4msec後である。
これに対し、主制御基板101は、ステップS1の判断で肯定結果を得ると(S1;YES)、各種乱数を取得するとともに、RAM101cに一時的に記憶されている保留球数カウンタの値が予め定められた上限値である4未満か否かを判断する(S2)。各種乱数とは、例えば大当り判定乱数、確変判定乱数、リーチ判定乱数及び変動表示パターン乱数である。
主制御基板101は、この判断で否定結果を得ると(S1;NO)、取得した乱数を破棄して、次の処理タイミングまで待機する。次の処理タイミングは、4msec後である。なお主制御基板101は、ステップS2において、まず保留球数カウンタが上限値4未満であるか否かを判断し、上限値4未満である場合に限り、乱数を取得するとしてもよい。この場合、乱数を破棄する処理を省略することができる。
これに対し、主制御基板101は、ステップS2の判断で肯定結果を得ると(S2;YES)、保留記憶格納処理を実行して(S3)、この始動入賞処理を終了する。
保留記憶格納処理において主制御基板101は、保留球数カウンタに1を加算する処理、特図記憶ランプ54の点灯表示の個数を変更する処理及び取得した乱数を保留球数カウンタのカウント値に対応させてRAM101cに記憶する処理を行う。
図29は、主制御基板101により実行される特別図柄処理を示すフローチャートである。この特別図柄処理は、主制御基板101のCPU101aと、ROM101bに格納されている遊技制御プログラムとの協働により実行される。またこの始動入賞処理は、予め定められたタイミングで定期的に実行される。予め定められたタイミングとは、例えば4msecである。
まず主制御基板101は、保留球数カウンタが0であるか否かを判断する(S11)。主制御基板101は、この判断で肯定結果を得ると(S11;YES)、RAM101cに大当り判定乱数が記憶されておらず、特別図柄及び装飾図柄を変動表示させるための条件が成立していないものと判断して、ステップS15に移行する。
これに対し、主制御基板101は、ステップS11の判断で否定結果を得ると(S11;NO)、RAM101cに大当り判定乱数が記憶されており、特別図柄及び装飾図柄を変動表示させるための条件が成立しているものと判断する。そして主制御基板101は、変動表示開始可能か否かを判断する(S12)。
変動表示開始可能か否かの判断に際して、例えば主制御基板101は、大当り遊技状態でない場合、変動表示開始可能であると判断する。また主制御基板101は、特別図柄及び装飾図柄が変動表示していない状態である場合、変動表示可能であると判断する。
主制御基板101は、ステップS12の判断で否定結果を得ると(S12;NO)、特別図柄及び装飾図柄を変動表示させるための条件が成立していないものと判断して、ステップS15に移行する。
これに対し、主制御基板101は、ステップS12の判断で肯定結果を得ると(S12;YES)、特別図柄及び装飾図柄が変動表示開始可能な状態であるものと判断する。この場合、主制御基板101は、保留記憶移行処理を実行する(S13)。
保留記憶移行処理において主制御基板101は、保留球数カウンタから1を減算する処理、RAM101cに格納される各種乱数をシフトする処理及びシフトした後の保留記憶カウンタの0に対応付られた大当り判定乱数、確変判定乱数、変動表示パターン乱数及びリーチ判定乱数などの各種乱数を読み込む処理を行う。
なおRAM101cには、始動入賞記憶の保存領域が確保されており、この保存領域には保留球数カウンタn(n=1〜4)のそれぞれに各種乱数が対応付けられて格納される。
次いで主制御基板101は、特別図柄変動処理を実行する(S14)。この特別図柄変動処理において主制御基板101は、後述する大当り判定処理及び変動表示パターン設定処理を行う。また主制御基板101は、変動表示パターン設定処理により決定した変動表示パターンに基づいて、特別図柄及び装飾図柄の変動制御を開始し、変動時間を変動タイマに設定する処理を行う。
次いで主制御基板101は、特別図柄変動中処理を実行する(S15)。この特別図柄変動中処理において主制御基板101は、特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示が開始されている間、変動タイマに設定された変動時間を監視し、変動タイマに設定された変動時間が経過した場合、特定図柄及び装飾図柄の変動表示を停止する処理を行う。
次いで主制御基板101は、情報出力処理を実行する(S16)。この情報出力処理において主制御基板101は、特別図柄変動処理(S14)及び特別図柄変動中処理(S15)により決定される特別図柄の変動表示に関する駆動信号を特別図柄表示器41に出力する処理を行う。また主制御基板101は、装飾図柄の変動表示に関わる各種情報及びコマンドをサブ統合基板111に送信する処理を行う。
次いで主制御基板101は、大当り遊技処理を実行する(S17)。この大当り遊技処理において主制御基板101は、大当りフラグがONであるか否かを判断し、ON状態である場合、大当り遊技状態の制御を開始する。大当りフラグは、RAM101cにおいてONの場合には1の値が設定され、OFFの場合には0の値が設定される。
大当り遊技状態の制御において主制御基板101は、ソレノイド63に駆動信号を出力し、開閉板62が手前に倒して、大入賞口60の入口を開放するように制御する処理を行う。また主制御基板101は、大入賞口60の開放時間を大入賞口開放タイマに設定する処理を行う。なお大入賞口60の開放タイマに設定される時間は、例えば30秒である。
また大当り遊技状態の制御において主制御基板101は、大入賞口開放タイマに設定した開放時間を監視し、大入賞口開放タイマに設定した開放時間が経過した場合又は開放時間が経過する前に所定個数の遊技球が大入賞口60に入賞した場合、ソレノイド63に対する駆動振動の出力を停止し、開閉板62を起立させて、大入賞口60の入口を閉鎖するように制御する処理を行う。なお開放時間が経過する前に大入賞口60の入口を閉鎖する場合の遊技球の所定個数の設定は、例えば10個である。
また大当り遊技状態の制御において主制御基板101は、全てのラウンドが終了しているか否かを判断し、終了していない場合、所定時間が経過した後に再度、大入賞口60を開放して上述してきた開閉サイクルを繰り返すように制御する処理を行う。なおラウンドの設定は、例えば15ラウンドである。また大入賞口60の入口を閉鎖した後、再度大入賞口60を開放するまでに経過させる所定時間の設定は、例えば2秒である。
図30は、主制御基板101により実行される大当り判定処理を示すフローチャートである。この大当り判定処理は、特別図柄処理における特別図柄変動処理の詳細な処理を示すフローチャートである。この大当り判定処理は、主制御基板101のCPU101aと、ROM101bに格納されている遊技制御プログラムとの協働により実行される。またこの始動入賞処理は、予め定められたタイミングで定期的に実行される。予め定められたタイミングとは、例えば4msecである。
まず主制御基板101は、確変状態フラグがONであるか否かを判断する(S31)。なお確変状態フラグは、RAM101cにおいてONの場合には1の値が設定され、OFFの場合には0の値が設定される。
主制御基板101は、この判断で肯定結果を得ると(S31;YES)、確変時大当り判定テーブルを選択する(S32)。これに対し、主制御基板101は、この判断で否定結果を得ると(S31;NO)、非確変時大当り判定テーブルを選択する(S33)。
なお確変時大当り判定テーブルには、0〜65535の合計65536個の大当り判定乱数のうちの1640個の当たり値が設定され、大当り確率はおよそ40分の1に設定される。一方非確変時大当り判定テーブルには、0〜65535の合計65536個の大当り判定乱数のうちの164個の当たり値が設定され、大当り確率はおよそ400分の1に設定される。
次いで主制御基板101は、ステップS32において選択した確変時大当り判定テーブル又はステップS33において選択した非確変時大当り判定テーブルにより設定される当たり値と、ステップS13の保留記憶移行処理において読み込んだ大当り判定乱数とを比較して、読み込んだ大当り乱数が当たり値と一致するか否かを判断する(S34)。
主制御基板101は、この判断で否定結果を得ると(S34;NO)、この大当り判定処理を終了して次の処理タイミングまで待機する。次の処理タイミングは、4msec後である。
これに対し、主制御基板101は、ステップS34の判断で肯定結果を得ると(S34;YES)、大当りフラグをONに設定する(S35)。そして主制御基板101は、確変大当り値が設定される確変判定テーブルに基づいて、確変大当りであるか否かを判断する(S36)。
具体的には、主制御基板101は、確変判定テーブルにより設定される確変大当り値と、ステップS13の保留記憶移行処理において読み込んだ確変判定乱数とを比較して、読み込んだ確変判定乱数が確変大当り値と一致するか否かを判断する。なお確変判定テーブルには、0〜8の合計9個の確変判定乱数のうちの6個の確変大当り値が設定され、確変突入率はおよそ3分の2に設定される。
主制御基板101は、ステップS36の判断で肯定結果を得ると(S36;YES)、確変状態フラグをONに設定して(S37)、この大当り判定処理を終了する。これに対し、主制御基板101は、ステップS36の判断で否定結果を得ると(S36;NO)、確変状態フラグをOFFに設定して(S38)、この大当り判定処理を終了する。
図31は、主制御基板101により実行される変動表示パターン設定処理を示すフローチャートである。この変動表示パターン設定処理は、特別図柄処理における特別図柄変動処理の詳細な処理を示すフローチャートである。この変動表示パターン設定処理は、主制御基板101のCPU101aと、ROM101bに格納されている遊技制御プログラムとの協働により実行される。またこの始動入賞処理は、予め定められたタイミングで定期的に実行される。予め定められたタイミングとは、例えば4msecである。
まず主制御基板101は、大当りフラグに基づいて、大当たりであるか否かを判断する(S41)。主制御基板101は、この判断で肯定結果を得ると(S41;YES)、変動表示パターンテーブルのうちの当落に○が付されている行だけを抽出した大当たり時変動表示パターンテーブルを選択する(S42)。
次いで主制御基板101は、変動表示パターン乱数に基づいて、変動表示パターンを決定する(S43)。具体的には、主制御基板101は、ステップS42において選択した大当たり時変動表示パターンテーブルにより設定される当たり値と、ステップS13の保留記憶移行処理において読み込んだ変動表示パターン乱数とが一致する変動表示パターンを決定する。
これに対し、主制御基板101は、ステップS41の判断で否定結果を得ると(S41;NO)、リーチ判定乱数がリーチ値であるか否かを判断する(S44)。具体的には、主制御基板101は、リーチ判定テーブルに設定されるリーチ値と、ステップS13の保留記憶移行処理において読み込んだリーチ判定乱数とが一致するか否かを判断する。なおリーチ判定テーブルには、0〜24の合計25個のリーチ判定乱数のうちの2個のリーチ値が設定され、リーチ確率はおよそ12分の1に設定される。
主制御基板101は、この判断で肯定結果を得ると(S44;YES)、変動表示パターンテーブルのうちの当落に×が付されている行であって、変動番号1及び2を除いた行だけを抽出したリーチ時変動表示パターンテーブルを選択する(S45)。
そして主制御基板101は、選択したリーチ時変動表示パターンテーブルにより設定されるリーチ値と、ステップS13の保留記憶移行処理において読み込んだ変動表示パターン乱数とが一致する変動表示パターンを決定する(S43)。
これに対し、主制御基板101は、ステップS44の判断で否定結果を得ると(S44;NO)、変動表示パターンテーブルのうちの当落に×が付されている行であって、変動番号1及び2の行だけを抽出したはずれ時変動表示パターンテーブルを選択する(S46)。なお主制御基板101は、時短制御を実行していない場合、はずれ時変動表示パターンテーブルのうちの変動番号1の行のテーブルを選択し、時短制御を実行している場合、はずれ時変動表示パターンテーブルのうちの変動番号2の行のテーブルを選択する。
そして主制御基板101は、選択したはずれ時変動表示パターンテーブルにより設定されるはずれ値と、ステップS13の保留記憶移行処理において読み込んだ変動表示パターン乱数とが一致する変動表示パターンを決定する(S43)。
なお主制御基板101は、ステップS43において変動表示パターンを決定するに際し、特別図柄の変動時間とほぼ一致する演出時間を含む変動表示パターンを決定する。ステップS43において主制御基板101が変動表示パターンを決定したことにより、スーパーリーチ演出やスーパーリーチ発展演出などが行われることになる。
また主制御基板101は、ステップS43において特別図柄の変動時間をRAM101cに設けた変動タイマにセットする処理も行う。主制御基板101は、ステップS16の情報出力処理において変動パターンコマンドをサブ統合基板111に送信するときに、この変動タイマをスタートする。
また主制御基板101は、ステップS15の特別図柄変動中処理において変動タイマがタイムアウトすると、特別図柄表示器41に駆動信号を出力して、特別図柄の変動表示を停止制御する。そして主制御基板101は、装飾図柄の変動表示の停止を指示する表示用コマンドをサブ統合基板111に出力する。
なお主制御基板101から装飾図柄の変動表示の停止を指示する表示用コマンドを入力したサブ統合基板111は、入力した表示用コマンドを第2電飾制御基板113に送信する。第2電飾制御基板113は、表示用コマンドを入力すると、CPU113aにより装飾図柄を停止表示する制御を行う。
次いで主制御基板101は、ステップS43において決定した変動表示パターンを示す変動表示パターンコマンドをセットする(S47)。
次いで主制御基板101は、確変状態フラグがONであるか否かを判断する(S48)。主制御基板101は、この判断で否定結果を得ると(S48;NO)、この変動表示パターン設定処理を終了する。
これに対し、主制御基板101は、ステップS48の判断で肯定結果を得ると(S48;YES)、確変大当りであることを示す確変大当りコマンドをセットして(S49)、この変動表示パターン処理を終了する。
なお主制御基板101は、ステップS47においてセットした変動表示パターンコマンド及びステップS49においてセットした確変大当りコマンドをステップS16の情報出力処理によりサブ統合基板111に出力する。また主制御基板101は、このとき特別図柄表示器41に駆動信号を出力して、特別図柄を変動表示させる。
また主制御基板101からの変動表示パターンを入力したサブ統合基板111は、入力した変動表示パターンコマンドに基づいて、後述するステップS102の図柄設定処理及びステップS103の予告選択処理を実行する。またサブ統合基板111は、変動表示パターンコマンド、ステップS102及びS103の処理結果を示す情報を第2電飾制御基板113に出力する。
変動表示パターンコマンド、ステップS102及びS103の処理結果を示す情報には、予告演出の種類、変動表示パターンの種類及び停止図柄の情報が含まれる。第2電飾制御基板113のCPU113aは、これらの情報を入力すると、装飾図柄を変動表示させる制御を行う。
(5−2)サブ統合基板の処理
図35は、サブ統合基板111により実行されるリセット処理を示すフローチャートである。このリセット処理は、サブ統合基板111のCPU111aと、ROM111bに格納されている各種プログラムとの協働により実行される。またこのリセット処理は、予め定められたタイミングで定期的に実行される。予め定められたタイミングとは、例えば……msecである。
まずサブ統合基板111は、サブ統合基板111のCPU111aを初期化する処理及びリセット後のウエイトタイマを設定する初期設定を行う(ステップS240)。なおこの初期設定処理が行われている場合、他の処理の割り込みは禁止されており、初期設定処理の後に割り込みが許可される。
次いでサブ統合基板111は、16ms経過フラグTの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS242)。
16ms経過フラグTは、2msごとに処理されるタイマ割り込み処理において16msを計測するフラグである。16ms経過フラグTは、16ms経過した場合「1」に設定され、16ms経過していない場合「0」に設定される。
サブ統合基板111は、ステップS242の判断で否定結果を得ると(S242;NO)、16ms経過フラグTの値が「1」になるまで待機する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS242の判断で肯定結果を得ると(S242;YES)、16ms経過フラグTの値を「0」にセットし(S244)、16ms処理中フラグPの値を「1」にセットする(S246)。
16ms処理中フラグPは、16msの定常処理を開始する場合「1」に設定され、終了する場合「0」に設定されるフラグである。
次いでサブ統合基板111は、16msの定常処理を行う(S248)。この16msの定常処理では、主制御基板101からのコマンドを解析するコマンド解析処理と、主制御基板101からのコマンドに基づいて、各種演出設定及び状態遷移を制御する演出制御処理と、ステッピングモータ150h、153f、152h及び155の駆動パターンをスケジューラにセットする16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理と、演出ランプ44a、44b及び装飾ランプ49に点灯データを送信するシリアル出力処理と、16msの定常処理が行われているか監視するウオッチドックタイマ処理とが行われる。
次いでサブ統合基板111は、16ms定常処理を終了すると、16ms処理中フラグPの値を「0」にセットする(S250)。そしてサブ統合基板111は、再びステップS242に戻り、16ms経過フラグTの値が「1」になる16ms経過ごとに、上述してきたステップS244〜ステップS250を繰り返し行う。
図36は、サブ統合基板111により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、サブ統合基板111のCPU111aと、ROM111bに格納されている各種プログラムとの協働により実行される。またこのタイマ割込処理は、予め定められたタイミングで定期的に実行される。予め定められたタイミングとは、例えば……msecである。
まずサブ統合基板111は、2msタイマ割り込み処理を行う(S260)。この2msタイマ割り込み処理では、キャラクタ体(フランケン)150、キャラクタ体(ドラキュラ)152、遮蔽部材(ドラキュラ)166及びキャラクタ体(オオカミ男)154の原位置の検出履歴をそれぞれ作成する履歴作成処理と、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155を駆動する2ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理とが行われる。
次いでサブ統合基板111は、2ms更新カウンタUCの値に「1」を加算する(S262)。2ms更新カウンタUCは、タイマ割り込み処理が行われた回数をカウントするカウンタである。2ms更新カウンタUCの値が「1」の場合、2msの時間に相当する。
次いでサブ統合基板111は、2ms更新カウンタUCの値が「8」であるか否かを判断する(S264)。すなわちサブ統合基板111は、16msが経過したか否かを判断する。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S264;NO)、このタイマ割込処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S264;YES)、16ms経過フラグTの値を「1」にセットする(S266)。
次いでサブ統合基板111は、16ms処理中フラグPの値が「0」であるか否かを判断する(S268)。すなわちサブ統合基板111は、リセット処理のステップS248の定常処理が行われているか否かを判断する。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S268;NO)、定常処理が行われているため、このタイマ割込処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S268;YES)、定常処理が行われていないため、作業領域のバックアップを行った後(S270)、このタイマ割込処理を終了する。
作業領域のバックアップは、リセット処理のステップS248の16msの定常処理において処理された情報を作業領域上に設けられたコピー領域にコピーする処理である。
図37は、サブ統合基板111により実行されるコマンド受信割り込み処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割り込み処理は、サブ統合基板111のCPU111aと、ROM111bに格納されている各種プログラムとの協働により実行される。またこのコマンド受信割り込み処理は、予め定められたタイミングで定期的に実行される。予め定められたタイミングは、例えば……msecである。
まずサブ統合基板111は、WR信号及びSEL信号の値がともに「1」であるか否かを判断する(S280)。WR信号は、主制御基板101からのコマンドの受信を開始する信号である。またSEL信号は、主制御基板101からの各種基板をセレクトする信号である。
主制御基板101からのコマンドは、1パケット4ニブルにより構成される。1ニブルは4ビットであり、2ニブルは8ビット(1バイト)である。1ニブルのデータの抽出は、WR信号の値が「0」から「1」に立ち上がり(アップエッジ)、所定時間経過後、「1」から「0」に立ち下がる(ダウンエッジ)間に行われる。立ち上がりが保持される時間は、例えば20〜50マイクロ秒(μs)である。よって1パケット4ニブルのコマンドでは、合計4回のデータ抽出が行われる。
なお主制御基板101からサブ統合基板111に送信されるコマンドの送信時には、WR信号のアップエッジからダウンエッジまでの所定時間、SEL信号、WR信号及びデータ(4ビット)が一定に保持される。しかしサブ統合基板111は、ノイズの影響により信号が乱れた場合、コマンドを正常に受信できない場合がある。
そこでサブ統合基板111は、ノイズ対策として、SEL信号、WR信号及びデータ(4ビット)を受信(1回目)した場合、所定時間経過後(例えば1μs後)、再びSEL信号、WR信号及びデータ(4ビット)を受信する。そしてサブ統合基板111は、1回目に受信したSEL信号、WR信号及びデータ(4ビット)と、所定時間経過後に受信したSEL信号、WR信号及びデータ(4ビット)とが一致しているか否かを判断する。
サブ統合基板111は、一致している場合、ステップS280でWR信号とSEL信号とがともに値1であるか否かを判断する。これに対し、サブ統合基板111は、一致していない場合、所定時間経過後、再びSEL信号、WR信号及びデータ(4ビット)を受信し、1回目に受信したSEL信号、WR信号及びデータ(4ビット)と一致するまで処理を繰り返す。
ステップS280に戻り、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S280;NO)、このコマンド受信割り込み処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S280;YES)、コマンド受信処理を行う(S282)。
コマンド受信処理において、サブ統合基板111は、受信した1ニブル分のコマンド(4分割されたコマンドのうちの1つ)をサブ統合基板111のRAM111cに設けたリングバッファに格納する処理を行う。
リングバッファとは、バッファの最後と先頭とがリング状に接続されるバッファである。リングバッファでは、バッファの先頭から順次データが格納され、バッファの最後までデータが格納されると、先頭に戻ってデータが格納される。
またサブ統合基板111は、コマンド受信処理において、リングバッファに格納した後、次いでバッファライトカウンタの値を「1」だけ加算する。このバッファライトカウンタは、コマンド受信処理を行うごとに「1」だけ加算される。つまり1パケット(4ニブル)のコマンドを受信した場合、バッファライトカウンタの値は「4」に設定される。
図38は、サブ統合基板111により実行されるコマンド受信終了割り込み処理を示すフローチャートである。このコマンド受信終了割り込み処理は、サブ統合基板111のCPU111aと、ROM111bに格納されている各種プログラムとの協働により実行される。またこのコマンド受信終了割り込み処理は、……のタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、WR信号及びSEL信号の値がともに「0」であるか否かを判断する(S290)。なお主制御基板101は、サブ統合基板111にコマンドの出力が完了すると、WR信号の値を「0」に設定した後、SEL信号の値を「0」に設定する(ダウンエッジ)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S290;NO)、このコマンド受信終了割り込み処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S290;YES)、コマンド受信終了処理を行う(S292)。
コマンド受信終了処理において、サブ統合基板111は、コマンド受信割り込み処理において加算されたバッファライトカウンタの値を「0」に設定する処理を行う。コマンドを正常に受信できた場合、1パケット4ニブルを正常に受信したことから、バッファライトカウンタの値は「4」になる。また1パケット分の受信を行えなかった場合、バッファライトカウンタの値は「4」未満である。この場合、サブ統合基板111は、受信したコマンドを破棄する処理を行う。
なおサブ統合基板111は、上述したようにノイズ対策として、SEL信号を受信(1回目)した場合、所定時間経過後(例えば1μs後)、再びSEL信号を受信する。そしてサブ統合基板111は、1回目に受信したSEL信号と、所定時間経過に受信したSEL信号とが一致しているか否かを判断する。
そしてサブ統合基板は、一致している場合、ステップS290においてWR信号及びSEL信号の値がともに「0」であるか否かを判断する。これに対し、サブ統合基板111は、一致していない場合、所定時間経過後、再びSEL信号を受信し、1回目に受信したSEL信号と一致するまで処理を繰り返す。
なお上述してきたサブ統合基板111における各種処理の優先順位は、コマンド受信割り込み処理、コマンド受信終了割り込み処理、タイマ割り込み処理、16msの定常処理の順に設定される。
図39は、サブ統合基板111により実行される演出制御処理を示すフローチャートである。この演出制御処理は、サブ統合基板111のCPU111aと、ROM111bに格納されている演出制御プログラムとの協働により実行される。またこの演出制御処理は、リセット処理のステップS248において実行される16msの定常処理により実行される。すなわちこの演出制御処理は、2msごとに定期的に実行される。
まずサブ統合基板111は、主制御基板101からの表示用コマンドを含む表示用信号を受信すると、コマンド受信割り込み処理のステップS282のコマンド受信処理を実行して、受信した表示用信号をRAM111cに格納するとともに、表示用信号を受信したことを示す受信フラグをセットする。
そしてサブ統合基板111は、受信フラグに基づいて、主制御基板101からの表示用信号を受信したか否かを判断する(S101)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S101;NO)、ステップS107に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S101;YES)、図柄設定処理(S102)、予告選択処理(S103)、音制御処理(S104)、ランプ制御処理(S105)、図柄変動設定処理(S106)、ボタン入力処理(S107)、図柄変動中制御処理(S108)、大当り表示処理(S109)及びサブ情報出力処理(S110)を順次実行する。
サブ統合基板111は、発展型予告選択処理、激熱予告選択処理、稲妻予告選択処理、ミニキャラ予告選択処理及び分岐演出予告選択処理を実行する。またサブ統合基板111は、これら予告選択処理により決定した予告パターンに基づいて、予告演出を実行するか否かを決定する予告選択処理を行う(S103)。
次いでサブ統合基板111は、予告演出を実行する場合、実行する予告演出の種類を決定する。なおサブ統合基板111は、発展型予告選択処理により操作ボタン38の操作が要求される発展型予告パターンの実行を決定した場合、発展型予告パターンに対応するボタン入力待ち時間をボタン入力待ちタイマに設定し、ボタン入力待ちタイマをスタートする。
次いでサブ統合基板111は、主制御基板101からの変動表示パターンコマンドを受信したタイミングで、音波装置115の制御データを選択する音制御処理を行う(S104)。変動表示パターンコマンドとは、変動表示パターンを指示する表示用コマンドである。
次いでサブ統合基板111は、主制御基板101からの変動表示パターンコマンドにより指定される変動表示パターン及びステップs103の予告選択処理において選択された予告演出に基づいて、演出ランプ44a、44b及び装飾ランプ49の制御データを選択するランプ制御処理を行う(S105)。
次いでサブ統合基板111は、主制御基板101から受信した変動表示パターンコマンドにより指定される変動表示パターン及びステップS103の予告選択処理において選択された予告演出に基づいて、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155の制御データを選択するとともに、変動表示パターンコマンドにより指定される変動表示パターンに対応する変動時間を変動タイマに設定し、変動時間タイマをスタートする図柄変動設定処理を行う(S106)。
次いでサブ統合基板111は、ステップS103の予告選択処理の発展型予告選択処理において設定されたボタン入力待ちタイマがタイムアウトしたか否かを監視し、タイムアウトする前に操作ボタン38から所定回数の操作信号が入力された場合、ボタン予告パターンを実行するかを決定するボタン入力処理を行う(S107)。
次いでサブ統合基板111は、ステップS104の音制御処理、ステップS105のランプ制御処理及びステップS106の図柄変動設定処理において選択した制御データに基づいて、各種処理を実行するとともに、設定した変動タイマを監視する図柄変動中制御処理を行う(S108)。
具体的にはサブ統合基板111は、制御データに基づいて、所定のタイミングでステッピングモータ150h、152h、153f、155、演出ランプ44a、44b、装飾ランプ49及び音波装置115に駆動信号を出力するとともに、設定した変動タイマがタイムアウトしたか否かを監視する。
またサブ統合基板111は、主制御基板101から装飾図柄の変動表示の停止を指示する表示用コマンドを受信したときに実行しているステッピングモータ150h、152h、153f、155、演出ランプ44a、44b、装飾ランプ49及び音波装置115の駆動制御を停止するとともに、第2電飾制御基板113に装飾図柄の変動表示の停止を指示する表示用コマンドを送信する。
サブ統合基板111からの装飾図柄の変動表示の停止を指示するコマンドを受信した第2電飾制御基板113は、受信したコマンドに基づいて、サブ統合基板111により変動表示を開始するときに指定された図柄で装飾図柄を停止表示させる。なお変動表示を開始するときに指定された図柄とは、図柄設定処理(S102)において決定され、変動表示を開始するときに指示された停止図柄である。
また図柄変動中制御処理において、サブ統合基板111は、ステップS103の予告選択処理において決定した予告演出パターンに基づいて、予告演出の演出制御も行う。
次いでサブ統合基板111は、主制御基板101から大当り遊技状態の開始を指示するコマンドを受信すると、大当りであることを示す表示を液晶表示器116の表示領域42に表示する大当り表示処理を行う(S109)。
またサブ統合基板111は、大当り表示処理(S109)において、大当り遊技状態中の表示領域42にラウンド回数や大当り図柄を表示する。またサブ統合基板111は、主制御基板101から遊技球が大入賞口60に入賞したことを指示するコマンドを受信した場合、カウントセンサ64からの検知回数に基づいて、大入賞口60に入賞したカウント数を表示する表示制御を行う。
またサブ統合基板111は、大当り表示処理(S109)において、大当り遊技状態の開始時にキャラクタ体150、152又は154のうちの何れか一のキャラクタ体を決定する。そしてサブ統合基板111は、ラウンド回数を表示している間、演出ランプ44a、44b、装飾ランプ49及び音波装置115の駆動制御を行うとともに、決定した一のキャラクタ体をステッピングモータ150h、152h、153f及び155により駆動制御する演出を行う。
次いでサブ統合基板111は、ステップS102の図柄設定処理において決定される装飾図柄の停止図柄、ステップS106の図柄変動設定処理において決定される装飾図柄の変動表示及びステップS103の予告選択処理において決定される予告演出の表示に係る各種情報を第1電飾制御基板112、第2電飾制御基板113及び波形制御基板114に送信するサブ情報出力処理を行う(S110)。
サブ情報出力処理において、サブ統合基板111は、主制御基板101からの変動表示パターン及び予告選択処理(S103)で選択した制御データに基づいて、駆動信号を第1電飾制御基板112及び波形制御基板114に送信する。そしてサブ統合基板111は、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155の動作制御と、演出ランプ44a、44b及び装飾ランプ49の点灯又は点滅制御と、音波装置115の音声制御とを行う。
またサブ情報出力処理において、サブ統合基板111は変動表示パターン、予告演出の種類及び停止図柄などの情報を第2電飾制御基板113に送信することにより液晶表示器116の表示領域42にて装飾図柄の変動表示を開始させる。
なお装飾図柄の停止図柄は、図柄設定処理(S102)で決定せずに、変動表示パターン及び確変大当りとするか否か(主制御基板101から受信した確変大当りコマンドにより指定)の情報に基づいて、第2電飾制御基板113で決定するとしてもよい。
このように本実施の形態では、サブ統合基板111に搭載されるCPU111aにより変動表示パターンに応じた処理を実行して処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(S110)で第2電飾制御基板113に送信し、第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aにより液晶表示器116の表示領域42に装飾図柄80a〜80cの変動表示を表示制御する。
またサブ統合基板111に搭載されるCPU111aの機能であって、分岐演出予告選択処理(図60:S208及びS209)で分岐役物演出予告パターン乱数及び分岐役物演出予告テーブルに設定される判定値に基づいて(本実施の形態では、分岐役物演出予告パターン番号1及び2に振り分けられた判定値と分岐役物演出予告パターン乱数とが一致するか否かに基づいて)分岐役物演出予告パターンを決定する。
そしてサブ統合基板111は、決定した分岐役物演出予告パターンをサブ情報出力処理(S110)で第1電飾制御基板112に駆動モータ150h、152h、153f及び155の駆動信号を出力し、第1電飾制御基板112に駆動信号が所定回入力されたときに駆動モータ150h、152h、153f及び155に駆動信号を出力して分岐演出予告とともに実行される分岐役物演出予告を実行する。
なお第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aは、サブ統合基板111から変動表示パターン、予告演出の種類及び停止図柄の情報を受信すると、これら情報に対応して表示領域42にて実行される演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択し、プロセスデータに記載された内容に基づいて装飾図柄、キャラクタの画像表示の制御を行う。
なおプロセスデータは、第2電飾制御基板113に搭載されるROM113bに格納され、CPU113aは、サブ統合基板111から受信した情報に対応したプロセスデータをROM113bから読み出し、プロセスデータに基づく処理を実行する。また停止図柄の情報をRAM113cに記憶し、主制御基板101からサブ統合基板111を経由して送信される装飾図柄の変動表示停止を指示する表示用コマンドを受信したときに、RAM113cに記憶されている停止図柄で装飾図柄を停止させる制御を実行する。
図41は、サブ統合基板111により実行される図柄設定処理を示すフローチャートである。この図柄設定処理は、演出制御処理(S102)における処理であり、演出制御処理(S102)が実行されるタイミングで実行される。演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、主制御基板101からの表示用信号が変動表示パターンコマンドであるか否かを判断する(S111)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S111;NO)、この図柄設定処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S111;YES)、受信した変動表示パターンコマンドにより指定される変動表示パターンが大当りとなる変動表示パターンであるか否かを判断する(S112)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S112;NO)、表示領域42における装飾図柄の停止図柄として左装飾図柄80a、中装飾図柄80b及び右装飾図柄80cがそれぞれ異なるはずれ図柄を選択して(S118)、この図柄設定処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS112の判断で肯定結果を得ると(S112;YES)、確変大当りコマンドを受信したか否かに基づいて、確変大当りであるか否かを判断する(S113)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S113;NO)、表示領域42における装飾図柄の停止図柄として左装飾図柄80a、中装飾図柄80b及び右装飾図柄80cが同一となる図柄となる非特定図柄を選択して(S117)この図柄設定処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS113の判断で肯定結果を得ると(S113;YES)、確変大当りであると判断し、再抽選演出を行うか否かを判断する(S114)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S114;NO)、ステップS115に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S144;YES)、仮停止図柄として左装飾図柄80a、中装飾図柄80b及び右装飾図柄80cが同一となる非特定図柄を選択する(S115)。
次いでサブ統合基板111は、表示領域42における装飾図柄の停止図柄として左装飾図柄80a、中装飾図柄80b及び右装飾図柄80cが同一となる特定図柄を選択して(S116)、この図柄設定処理を終了する。
なお再抽選演出とは、特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示及び表示領域42における装飾図柄の変動表示を開始した後、表示領域42における装飾図柄の変動表示のみを一旦停止させた後、再び変動表示させ、特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示を停止させるときに表示領域42における装飾図柄の変動表示を停止させる演出である。
図42は、サブ統合基板111により実行される予告選択処理を示すフローチャートである。この予告選択処理は、演出制御処理(図39;S103)における処理であり、演出制御処理が実行されるタイミングで実行される。演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、主制御基板101からの表示用信号が変動表示パターンであるか否かを判断する(S211)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S211;NO)、この予告選択処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S211;YES)、発展型予告選択処理(S212)、激熱予告選択処理(S213)、稲妻予告選択処理(S214)、ミニキャラ予告選択処理(S215)及び分岐演出予告選択処理(S216)を順次実行する(S212〜S216)。
次いでサブ統合基板111は、これら各種予告選択処理(S212〜S216)を実行して各種予告パターンを選択し、選択した各種予告パターンに基づいて、予告演出を実行するか否かを判断するとともに、予告演出を実行する場合には何れの予告演出を実行するかをステップS217以降の処理で決定する(S217〜S225)。
なおサブ統合基板111は、発展型演出予告選択処理(S212)において、発展型予告演出の一部としてコメント予告演出を実行する場合にのみコメント予告パターンを選択する。よってサブ統合基板111は、コメント予告パターンに基づいてコメント予告演出を実行するかを決定するのではなく、コメント予告パターンを選択した場合には、このコメント予告パターンに基づいて、ステップS217以降の処理で実行する。
またサブ統合基板111は、分岐演出予告選択処理(S216)においても、分岐演出予告を実行する場合にのみ分岐演出予告パターンを選択する。よってサブ統合基板111は、分岐演出予告パターンに基づいて分岐演出予告を実行するかを決定するのではなく、分岐演出予告パターンを選択した場合には、この分岐演出予告パターンに基づいて、ステップS217以降の処理で実行する。
そしてサブ統合基板111は、ミニキャラ予告演出及び分岐演出予告については、他の予告演出を実行するか否かにかかわらず、ミニキャラ予告演出又は分岐演出予告を実行するか否かを決定し、実行する場合には何れのミニキャラ予告演出又は分岐演出予告を実行するかを決定する(S226〜S231)。
ステップS217に戻り、サブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43;S134)において決定した発展型予告パターンの発展型予告パターン番号が「0」であるか否かを判断する(S217)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S217;NO)、発展型予告選択処理(図43;S134)で決定した発展型予告パターンをセットする(S218)。
なおサブ統合基板111は、ここでセットした発展型予告パターンをサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。そして第2電飾制御基板113は、発展型予告パターンを受信すると、発展型予告演出を開始する。
またサブ統合基板111は、サブ情報出力処理(S110)において発展型予告パターンを第2電飾制御基板113に送信するとともに、所定のタイミング(キャラクタ体150、152又は154を出現させる発展型予告パターンのステップの開始タイミング)でステッピングモータ150h、152h、153f又は155に駆動信号を出力して、キャラクタ体150、152又は154を出現させる。
次いでサブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43;S134)において決定した発展型予告パターンの発展型予告パターン番号が「1」〜「17」であるか否かを判断する(S219)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S219;NO)、ステップS221に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S219;YES)、発展型予告選択処理(図43;S137)において決定したコメント予告パターンをセットする(S220)。
なおサブ統合基板111は、ここでセットしたコメント予告パターンをステップ218でセットした発展型予告パターンとともにサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、コメント予告パターンを受信すると、発展型予告演出の所定のタイミング(怪物くんからの吹き出しを画像表示する発展型予告パターンのステップ1の開始タイミング)で、コメント予告演出を開始する制御を行う。
またサブ統合基板111は、サブ情報出力処理(S110)において発展型予告パターンを第2電飾制御基板113に送信するとともに、コメント予告パターンに応じて音波装置115に駆動信号を出力し、コメント予告パターンに基づくコメント内容を音声出力させる。
なお発展型予告パターン番号「18」、「20」又は「21」の場合、ステップS139で怪物くんからの吹き出しに「ボタンを押してくれ!」のコメントを表示させるボタン予告パターンが既にセットされている。
この場合、サブ統合基板111は、ステップS218でセットした発展型予告パターンとともにサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、ボタン予告パターンを受信すると、発展型予告演出の所定のタイミング(怪物くんからの吹き出しを画像表示する発展型予告パターンのステップ1の開始タイミング)で、ボタン予告演出を開始する制御を行う。
またサブ統合基板111は、サブ情報出力処理(S110)で発展型予告パターンを第2電飾制御基板113に送信するとともに、ボタン予告パターンに応じて音波装置115に駆動信号を出力し、ボタン予告パターンに基づくコメント内容(「ボタンを押してくれ!」)を音声出力させる。
本実施の形態では、サブ統合基板111は、コメント予告パターン番号「1」〜「15」のコメント予告パターン又はボタン予告パターン番号「1」〜「14」のボタン予告パターンに設定されたコメント内容を音情報として音声出力させる。
このようにサブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43)又はボタン予告選択処理(図69;S246、S250及びS253)を実行してコメント予告パターン又はボタン予告パターンを決定し、決定したコメント予告パターン又はボタン予告パターンをサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113及び波形制御基板114に送信する。
第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42において怪物くんからの吹き出し78にコメント内容を表示制御する。また波形制御基板114は、ROM114bに記憶されているコメント予告パターン又はボタン予告パターンに基づいて、音波装置115に駆動信号を出力して音を出力する。
なお本実施の形態では、複数の態様は、遊技者の聴覚(音出力)及び視覚(画像表示)に訴える態様であるが、人間の五感に訴えるものであればこれら聴覚や視覚に限定されない。
また本実施の形態では、サブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43)を実行して発展型予告パターン番号「1」〜「18」、「20」又は「21」の発展型予告パターンを決定し、決定した発展型予告パターンをサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42においてコメント内容を表示する怪物くんからの吹き出し78を表示制御する。
ステップS221に戻り、次いでサブ統合基板111は、激熱予告選択処理(図49;S142)において決定した激熱予告パターンの激熱予告パターン番号が「0」であるか否かを判断する(S221)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S221;NO)、発展型予告パターンで画像表示される吹き出しやキャラクタ(発展型予告パターンのステップ1〜5)と激熱予告パターン番号が「1」〜「6」の激熱予告パターンに基づいて決定された吹き出しやキャラクタ(激熱予告パターンのステップ1〜5)とが合致するか否かを判断する(S222)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S222;NO)、ステップS226に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S222;YES)、激熱予告選択処理(図49;S142)において決定した激熱予告パターンをセットする(S223)。
サブ統合基板111は、ステップS223でセットした激熱予告パターンをステップS218でセットした発展型予告パターンとともにサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、激熱予告パターンを受信すると、既に開始されている発展型予告演出の所定のタイミング(合致した吹き出しやキャラクタを出現させる発展型予告パターンのステップの開始タイミング)で、激熱予告演出を開始する制御を行う。
このように本実施の形態では、サブ統合基板111は、ステップS222において予め定められた条件が成立するか否かを判断する。すなわちサブ統合基板111は、予め定められた合致条件として、怪物くんからの吹き出し、オオカミ男、ドラキュラ、フランケン、怪物くんの複数種類の吹き出しやキャラクタの画像表示のうち、選択された発展型予告パターンで実行する画像表示の吹き出しやキャラクタと、選択された激熱予告パターンで実行する画像表示の吹き出しやキャラクタとが合致するか否かを判断する。
そしてサブ統合基板111は、発展型予告パターン番号が「1」〜「21」の発展型予告パターンに決定した場合、激熱予告パターン番号が「1」〜「6」の激熱予告パターンに決定した場合及びステップS222において発展型予告パターンと激熱予告パターンとのステップが合致した場合、ステップS218において決定した発展型予告パターンをセットする。
そしてサブ統合基板111は、ステップS223において激熱予告パターンをセットし、サブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42において発展型予告演出を実行するとともに、発展型予告演出の一部又は全部において激熱予告演出を表示制御する。
本実施の形態では、サブ統合基板111は、ステップS222で発展型予告パターンにより画像表示される吹き出しやキャラクタ(発展型予告パターンのステップ1〜5)と、激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンから決定された吹き出しやキャラクタ(激熱予告パターンのステップ1〜5)とが合致するか否かを判断することにより、激熱予告演出を実行するか否かを決定する。
なおステップS142で決定される激熱予告パターンが激熱予告パターン番号「3」の場合、複数のステップ(ステップ1及び2)が設定されており、発展型予告パターンで実行されるステップと合致する割合が高くなる。
この場合、サブ統合基板111は、発展型予告パターンにより画像表示される吹き出しやキャラクタ(発展型予告パターンのステップ1〜5)のうち合致するステップのみで激熱予告演出を実行する。
例えば発展型予告パターン番号が「8」の発展型予告パターンと、激熱予告パターン番号が「3」の激熱予告パターンとが決定されると、発展型予告パターンには、激熱予告パターンのステップ1はある(怪物くんからの吹き出しが合致する)がステップ2がない(オオカミ男のキャラクタが合致しない)ため、激熱予告パターンのステップ1のみが実行されることになる。
また本実施の形態では、激熱予告演出が実行される割合は、表示結果がはずれとなる場合よりも大当りとなる場合の方が高く設定されている。
例えば激熱予告演出として姿形の異なるオオカミ男が出現する確率(出現率)、すなわち激熱予告パターン番号が「2」の激熱予告パターンが実行される確率は、オオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号「8」の変動表示パターンが実行される場合、激熱予告パターン番号が「2」の激熱予告パターンが実行されるのは発展型予告パターン番号2、4、5、7、9、10、12、14、15及び16の発展型予告パターンが実行されるときである。
よって{(昼背景用発展型予告テーブルにて発展型予告パターン番号2、4、5、7、9、10、12、14、15及び16の発展型予告パターンに割り振られている判定値の総数=90)/(全発展型予告パターンに割り振られている判定値の総数=233)}×{(激熱予告パターン番号2の激熱予告パターンに割り振られている判定値の総数14)/(全発展型予告パターンに割り振られている判定値の総数=202)}×100=約2.7%である。
またオオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、はずれとなる変動番号「7」の変動表示パターンが実行される場合、(104/233)×(2/202)×100=約0.44%である。
よって激熱予告演出が実行され、通常の発展型予告演出(激熱予告演出を実行しない発展型予告演出)で画像表示される吹き出しやキャラクタとは異なる吹き出しやキャラクタが出現した場合、遊技者にとって表示結果が大当りとなる期待感を向上させることができる。
また本実施の形態では、サブ統合基板111のRAM111cにおける1バイトの実行領域において、激熱予告パターン乱数が「0」〜「201」の数値範囲で更新される。1バイトの実行領域では、更新可能な乱数の数値範囲が上限で256(0〜255)であり、単に激熱予告パターン乱数が激熱予告演出を実行する激熱予告パターンに割り振られている判定値と一致したときに激熱予告演出が実行される場合、激熱予告パターン乱数として上限の数値範囲が用いられたとしても、激熱予告演出が実行される確率の下限が1/256×100=約0.39%である。
これに対し、特定の発展型予告演出が実行される場合にのみ激熱予告演出が実行される場合、1バイトの実行領域で発展型パターン乱数が更新された場合(発展型予告パターン乱数が0〜232の数値範囲で更新されるために、1バイトの実行領域が使用されている)であっても、激熱予告演出が実行される確率の下限が(1/256)×(1/256)×100=約0.0015%まで設定することができ、激熱予告演出が実行される確率を十分に低下させることができる。
具体的には、激熱予告演出として服飾の配色の異なる怪物くんが出現する確率(出現率)、すなわち激熱予告パターン番号が「6」の激熱予告パターンが実行される確率は、オオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号「8」の変動表示パターンが実行される場合、(26/233)×(2/202)×100=約0.11%である。
よって特定の発展型予告演出が実行される場合にのみ激熱予告演出が実行されることで、RAMの使用領域を節約しながらも、稀にしか実行されることのないプレミア的な激熱予告演出を実現することができる。
また単に激熱予告パターン乱数が激熱予告演出を実行する激熱予告パターンに割り振られる判定値と一致したときに激熱予告演出を実行させる場合、激熱予告演出が規則的に実行される。激熱予告パターン乱数が所定時間毎に更新されるものであることから、この激熱予告パターン乱数と判定値とが一致するタイミング、すなわち激熱予告演出が実行可能となるタイミングが規則的になる。
しかし、特定の発展型予告演出が実行される場合にのみ激熱予告演出が実行される。つまり発展型予告演出で画像表示される吹き出しやキャラクタと激熱予告パターンから決定された吹き出しやキャラクタとが合致した場合にのみ、発展型予告演出の一部として激熱予告演出が実行される。
これにより激熱予告演出が偶発的に実行され、配色の異なる吹き出しやキャラクタ等の出現に偶然性があるため遊技が単調になることがなく、遊技の興趣を向上させることができる。
また発展型予告演出の一部として激熱予告演出を実行させる激熱予告パターン(配色の異なる吹き出しやキャラクタ等を出現させる激熱予告パターン)を激熱予告パターンとして設定するのではなく、発展型予告パターンに含めた状態で設定する構成とした場合、激熱予告パターンが実行可能であった発展型予告パターンの各々に対して新たな発展型予告パターンを用意する必要がある。
発展型予告パターンの記憶領域となるサブ統合基板111のROM111bに記憶するべきデータ量が膨大となってしまうが、発展型予告パターンとは別に激熱予告パターンを設定し、特定の発展型予告演出が実行される場合にのみ激熱予告演出が実行されることで、ROM111bに記憶するべき全予告パターンのデータ量の軽減を図ることができる。
また発展型予告演出が実行される発展型予告パターンと、発展型予告演出とは無関係に激熱予告演出が実行される激熱予告パターンとを各々設定してもよい。この場合、激熱予告演出が実行されることが決定された場合であっても、発展型予告演出が実行されるとは限らない。
激熱予告演出が優先的に実行される構成とした場合、予告演出自体を変更することになり、発展型予告演出の導出バランスが損なわれる虞があったが、特定の発展型予告演出が実行される場合にのみ激熱予告演出が実行される激熱予告パターンを設定して、発展型予告演出の一部として激熱予告演出を実行させることで、発展型予告演出の導出バランスが損なわれることがない。
また本実施の形態では、激熱予告演出として発展型予告演出で画像表示されるキャラクタとは異なるキャラクタが出現する確率(出現率)は、怪物くん>フランケン>ドラキュラ>オオカミ男の上下関係に応じて異なるように設定される。すなわちキャラクタの上下関係が上になるに連れて、激熱予告演出として画像表示されるキャラクタの出現率が低くなるように設定される。
例えば背景画像が昼背景画像81であるときにオオカミ男リーチ発展演出が実行され、かつ、大当りとなる変動番号「8」の変動表示パターンが実行される場合、激熱予告演出として姿形の異なるオオカミ男の出現率(激熱予告パターン番号2,3の激熱予告パターンが実行される確率)は、(90/233)×(42/202)×100=約8.0%となる。
これに対し、服飾の配色の異なるドラキュラの出現率(激熱予告パターン番号4の激熱予告パターンが実行される確率)は、(66/233)×(2/202)×100=約0.28%となる。
また服飾の配色の異なるフランケンの出現率(激熱予告パターン番号5の激熱予告パターンが実行される確率)は、(43/233)×(2/202)×100=約0.18%となる。
また服飾の配色の異なる怪物くんの出現率(激熱予告パターン番号6の激熱予告パターンが実行される確率)は、(26/233)×(2/202)×100=約0.11%となる。
激熱予告パターン番号が「4」〜「6」の激熱予告パターンから各々の激熱予告パターンに決定する割合(2/202)は同じであるが、キャラクタの上下関係が上になるに連れて、対応した激熱予告パターンが実行されることになる発展型予告パターンに決定する割合が低下することから、激熱予告演出として画像表示されるキャラクタの出現率が低下することになる。
よってキャラクタの上下関係が上になるに連れて、激熱予告演出として画像表示されるキャラクタが稀にしか出現することがなく、キャラクタの上下関係が上であるキャラクタが出現したときの至福度を向上させることができる。
また本実施の形態では、昼背景用発展型予告テーブル及び夜背景用発展型予告テーブルにおいて、各段階にて出現するキャラクタを表示領域42に画像表示することにより出現させた場合の大当り期待度よりも、ステッピングモータを駆動制御することにより出現させた場合の大当り期待度の方が高くなるように判定値が割り振られる。
このため、大当りとなる変動表示パターンに決定された場合、はずれとなる変動表示パターンに決定された場合よりもステッピングモータを駆動制御することによりキャラクタを出現させる割合が高くなり、ステップS222で発展型予告パターンによって画像表示される吹き出しやキャラクタ(発展型予告パターンのステップ1〜5)と激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンから決定された吹き出しやキャラクタ(激熱予告パターンのステップ1〜5)とが合致する割合が低くなる。
また本実施の形態では、夜背景用発展型予告テーブルにおいて、昼背景用発展型予告テーブルよりも発展型予告演出を実行する発展型予告パターンのうちステッピングモータを駆動制御することにより対応するキャラクタ体を出現させる発展型予告パターンの割合が高くなるように判定値が割り振られる。
このため、表示領域42に表示される背景画像が夜背景画像82である場合、昼背景画像81である場合よりも表示領域42に画像表示することによりキャラクタを出現させる割合が低くなり、ステップS222で発展型予告パターンによって画像表示される吹き出しやキャラクタ(発展型予告パターンのステップ1〜5)と、激熱予告パターン番号1〜4の激熱予告パターンから決定された吹き出しやキャラクタ(激熱予告パターンのステップ1〜5)とが合致する割合が低くなる。
このように、表示領域42に表示される背景画像が夜背景画像82である場合には、ステッピングモータを駆動制御することにより対応するキャラクタ体を出現させる割合を高くすることにより、大当りとなる期待感を向上させていたのに対し、背景画像が昼背景画像81である場合、激熱予告パターン番号「1」〜「6」から決定された吹き出しやキャラクタを出現させ割合を高くすることによって大当りとなる期待感を向上させることができる。
また大当りとなる変動表示パターンに決定された場合又は背景画像が夜背景画像82である場合、激熱予告演出として画像表示される吹き出しやキャラクタが稀にしか出現することがなく、これらの吹き出しやキャラクタが出現したときの至福度を向上させることができる。
ステップS217に戻り、サブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43;S134)で決定された発展型予告パターンの発展型予告パターン番号が「0」の場合、稲妻予告選択処理(図52;S154)で決定された稲妻予告パターンの稲妻予告パターン番号が「0」であるか否かを判別する(S224)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S224;YES)、ステップS226に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S224;NO)、稲妻予告選択処理(図52;S154)において決定した稲妻予告パターンをセットする(S225)。
サブ統合基板111は、ステップS225でセットした稲妻予告パターンをサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。第2電飾制御基板113は、稲妻予告パターンを受信すると、稲妻予告演出を開始する制御を行う。
またサブ統合基板111は、サブ情報出力処理(S110)において稲妻予告パターンを第2電飾制御基板113に送信するとともに、所定のタイミング(稲妻予告パターン番号「4」又は「5」の稲妻予告パターンに基づいて稲妻を表示させる開始タイミング)で演出ランプ44a及び44bに駆動信号を出力し、演出ランプ44a及び44bを点灯及び点滅させる。
次いでサブ統合基板111は、ミニキャラ予告選択処理(図56;S194)で決定したミニキャラ予告パターンのミニキャラ予告パターン番号が「0」であるか否かを判断する(S226)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S226;YES)、ステップS228に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S226;NO)、ミニキャラ予告選択処理(図56;S194)で決定したミニキャラ予告パターンをセットする(S227)。
サブ統合基板111は、ステップS227でセットしたミニキャラ予告パターンをサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。第2電飾制御基板113は、ミニキャラ予告パターンを受信すると、ミニキャラ予告演出を開始する制御を行う。
次いでサブ統合基板111は、主制御基板101からの変動表示パターンコマンドの変動番号が「5」〜「22」又は「35」であるか否かを判断する(S228)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S228;NO)、この予告選択処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S228;YES)、分岐演出予告選択処理(図60;S207)において決定した分岐演出予告パターンをセットする(S229)。
サブ統合基板111は、ステップS229でセットした分岐演出予告パターンをサブ情報出力処理(S110)において第2電飾制御基板113に送信する。第2電飾制御基板113は、分岐演出予告パターンを受信すると、分岐演出予告を開始する制御がなされる。
次いでサブ統合基板111は、分岐演出予告選択処理(図60;S209)で決定した分岐役物演出予告パターンの分岐役物演出予告パターン番号が「0」であるか否かを判断する(S230)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S230;YES)、この予告選択処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S230;NO)、分岐演出予告選択処理(図60;S209)において決定した分岐役物演出予告パターンをセットして(S231)、この予告選択処理を終了する。
またサブ統合基板111は、ステップS231でセットした分岐役物演出予告パターンをサブ情報出力処理(S110)において第1電飾制御基板112に送信する。またサブ統合基板111は、所定のタイミング(分岐役物演出予告パターン番号1又は2の分岐役物演出予告パターンに基づいてキャラクタ体を出現させる3回目の分岐演出予告の開始タイミング)でステッピングモータに駆動信号を出力し、キャラクタ体を出現させる。
このように本実施の形態では、基本演出態様に基づく演出態様として、リーチ態様が表示される前に、キャラクタ画像70〜75やミニキャラクタ画像90〜93等による予告演出(発展型予告、コメント予告、ボタン予告、激熱予告、稲妻予告、ミニキャラ予告等)を実行可能である。
また本実施の形態では、複合演出として装飾図柄80a〜80cの変動表示が開始されてから停止表示されるまでの一連の演出(予告演出やリーチ演出)を実行可能である。
また本実施の形態では、演出画像としてキャラクタ画像70〜75やミニキャラクタ画像90〜93を表示制御可能である。
また本実施の形態では、予告演出の実行後に特定のリーチ演出を導きし得る予告演出としてリーチ演出(基本演出態様)に依存した依存演出態様、例えば発展型予告、コメント予告、ボタン予告、激熱予告、稲妻予告、分岐演出予告及び分岐役物演出と、予告演出の実行後に特定のリーチ演出を導きし得ない(導きし難い)予告演出として非依存演出態様、例えばミニキャラ予告及び音出力変更とを実行可能である。
また本実施の形態では、依存演出態様は、各々が同時に制御されることがない発展型予告、稲妻予告及び分岐演出予告等の単体演出態様と、単体演出態様と同時に制御されることで発展型予告の一部として実行されるコメント予告、ボタン予告及び激熱予告、分岐演出予告の一部として実行される分岐役物演出予告等の組込演出態様とから構成される。
また依存演出態様は、他の予告演出を実行するか否かの基準となる、すなわち優先度の高い優先演出態様としての発展型予告の演出態様と、発展型予告が実行されるか否かに基づいて演出態様を実行するか否かが決定される優先度の低い非優先演出態様としての演出態様とから構成される。
発展型予告を実行する場合、該発展型予告の一部として実行されるコメント予告(組込演出態様)、ボタン予告(組込演出態様)及び激熱予告(組込演出態様)が非優先演出態様であり、発展型予告を実行しない場合、稲妻予告(単体演出態様)が非優先演出態様である。
また本実施の形態では、優先演出態様における複数の演出態様として、怪物くんからの吹き出し、オオカミ男、ドラキュラ、フランケン、怪物くんを有する。一方非優先演出態様における演出態様としては、単一のコメント文(例えば、コメント予告やボタン予告)、オオカミ男、ドラキュラ、フランケン、怪物くんの何れか(例えば激熱予告や稲妻予告におけるスポットライト予告)を有し、優先演出態様における演出態様よりも少ない演出態様が表示される。
またサブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43)を実行して予告選択処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(S110)で第2電飾制御基板113に送信する。第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42において予め定められた順序として怪物くんからの吹き出し→オオカミ男→ドラキュラ→フランケン→怪物くんの順序で発展型予告演出(多段階演出)を表示制御する。
また本実施の形態では、多段階演出における一の演出態様として発展型予告演出における怪物くんからの吹き出しを契機にその後の演出態様としてオオカミ男、ドラキュラ、フランケン、怪物くんの画像または部材の制御を実行し、発展型予告演出における怪物くんの吹き出しに組み込まれる組込演出として発展型予告演出の一部または全部として実行されるコメント予告またはボタン予告を実行する。
サブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43)又はボタン予告選択処理(図69;S246、S250又はS253)を実行してコメント予告パターン又はボタン予告パターンを決定する。そしてサブ統合基板111は、コメント予告パターン又はボタン予告パターンをサブ情報出力処理(S110)で第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42において怪物くんからの吹き出し78にコメント内容を表示制御する。なお組込演出態様では、コメント文としてのコメント予告パターン又はボタン予告パターンに設定されたコメント内容(例えばコメント予告パターン番号「1」であれば「ん??」のコメント内容)を表示制御することでその内容を遊技者に視認させる。
またサブ統合基板111は、激熱予告選択処理(図49)を実行して予告選択処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(S110)で第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42において発展型予告演出の一部又は全部として実行される組込演出としての激熱予告演出を表示制御する。すなわち予告選択処理では、図柄設定処理により事前に決定された演出パターンが特定の演出パターンごとにそれぞれ対応して発展型予告、激熱予告、稲妻予告及び分岐演出予告が決定され、特定の演出パターンに限らずミニキャラ予告が選定される。
図43は、サブ統合基板111により実行される発展型予告選択処理を示すフローチャートである。この発展型予告選択処理は、予告選択処理(図42;S212)における処理であり、予告選択処理が実行されるタイミングで実行される。予告選択処理は、演出制御処理(図39;S103)が実行されるタイミングで実行され、演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、昼背景フラグがON状態であるか否かを判断する(S131)。
昼背景フラグは、表示領域42における背景画像が昼背景画像81であるときにON状態とされ、表示領域42における背景画像が夜背景画像82であるときにOFF状態とされるフラグであり、稲妻予告選択処理(S214)により昼背景フラグのON/OFF状態が切り替えられるフラグである。
サブ統合基板111は、ステップS131の判断で肯定結果を得ると(S131;YES)、昼背景用発展型予告テーブル(図44)を選択する(S132)。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS131の判断で否定結果を得ると(S131;NO)、夜背景用発展型予告テーブル(図45)を選択する(S133)。
次いでサブ統合基板111は、発展型予告パターン乱数を取得し、取得した発展型予告パターン乱数に基づいて、各々の発展型予告テーブルに設定されている発展型予告パターンから1つの発展型予告パターンを決定する(ステップS134)。
次いでサブ統合基板111は、決定した発展型予告パターン番号が1〜17であるか否かを判断する(S135)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると、コメント予告テーブルを選択する(S136)。サブ統合基板111は、選択したコメント予告テーブルからコメント予告パターン乱数を取得し、コメント予告パターンを決定して(S137)、この発展型予告選択処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS135の判断で否定結果を得ると(S135;NO)、決定した発展型予告パターン番号が18、20又は21の何れかであるか否かを判断する(S138)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S138;NO)、この発展型予告選択処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S138;YES)、「ボタンを押してくれ!」というボタン予告パターンをセットする(S139)。
次いでサブ統合基板111は、ボタン入力待ちタイマをスタートして(S140)、この発展型予告選択処理を終了する。
図49は、サブ統合基板111により実行される激熱予告選択処理を示すフローチャートである。この激熱予告選択処理は、予告選択処理(図42;S213)における処理であり、予告選択処理が実行されるタイミングで実行される。予告選択処理は、演出制御処理(図39;S103)における処理であり、演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、激熱予告テーブル(図50)を選択する(S141)。次いでサブ統合基板111は、選択した激熱予告テーブルから激熱予告パターン乱数を取得し、取得した激熱予告パターン乱数に基づいて、激熱予告テーブルに設定されている激熱予告パターンから1つの激熱予告パターンを決定して(S142)、この激熱予告選択処理を終了する。
図52は、サブ統合基板111により実行される稲妻予告選択処理を示すフローチャートである。この稲妻予告選択処理は、予告選択処理(図42;S214)における処理であり、予告選択処理が実行されるタイミングで実行される。予告選択処理は、演出制御処理(図39;S103)における処理であり、演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、昼背景フラグがON状態であるか否かを判断する(S151)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S151;YES)、昼背景用稲妻予告テーブル(図53)を選択する(S152)。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S151;NO)、夜背景用稲妻予告テーブル(図54)を選択する(S153)。
次いでサブ統合基板111は、選択した稲妻予告テーブルから稲妻予告パターン乱数を取得し、取得した稲妻予告パターン乱数に基づいて、各々の稲妻予告テーブルに設定されている稲妻予告パターンから1つの稲妻予告パターンを決定する(S154)。
次いでサブ統合基板111は、決定した稲妻予告パターンが稲妻予告パターン番号3の背景変化であるか否かを判断する(S155)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S155;NO)、この稲妻予告選択処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S155;YES)、昼背景フラグのON/OFF状態を切り替えて(S156)、この稲妻予告選択処理を終了する。
なおステップS156においてサブ統合基板111は、ON状態であればOFF状態に切り替え、OFF状態であればON状態にする。サブ統合基板111は、昼背景フラグのON/OFF状態をRAM113cに記憶する。
またサブ統合基板111は、昼背景フラグのOFF状態として「0」の値をセットし、昼背景フラグのON状態として「1」の値をセットする。サブ統合基板111が稲妻予告選択処理(S156)において昼背景フラグのON、OFFを切り替えると、サブ統合基板111からの指示に基づいて、第2電飾制御基板113が表示領域42において昼背景画像81又は夜背景画像82を表示制御する。
なお発展型予告パターン番号0の発展型予告パターンに決定された場合、かつ、稲妻予告パターン番号1〜6の稲妻予告パターンが決定された場合、予告選択処理(図42;S225)において決定された稲妻予告パターンがセットされ、セットされた稲妻予告パターンがサブ情報出力処理(図39;S110)において第2電飾制御基板113に送信される。第2電飾制御基板113は、液晶表示器116の表示領域42において稲妻予告演出を表示制御する。
図56は、サブ統合基板111により実行されるミニキャラ予告選択処理を示すフローチャートである。このミニキャラ予告選択処理は、予告選択処理(図42;S215)における処理であり、予告選択処理が実行されるタイミングで実行される。予告選択処理は、演出制御処理(図39;S103)における処理であり、演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、コメント予告パターン番号が「9」であるか否かを判断する(S191)。コメント予告パターンは、発展型予告選択処理(図43;S137)においてコメント予告パターン番号が「1」〜「15」のうちの何れかに決定される。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S191;YES)、第1ミニキャラ予告テーブル(図57)を選択する(S192)。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S191;NO)、第2ミニキャラ予告テーブル(図58)を選択する(S193)。
次いでサブ統合基板111は、選択した第1又は第2ミニキャラ予告テーブルからミニキャラ予告パターン乱数を取得し、取得したミニキャラ予告パターン乱数に基づいて、1つのミニキャラ予告パターンを決定して(S194)、このミニキャラ予告選択処理を終了する。
図60は、サブ統合基板111により実行される分岐演出予告選択処理を示すフローチャートである。この分岐演出予告選択処理は、予告選択処理(図42;S216)における処理であり、予告選択処理が実行されるタイミングで実行される。予告選択処理は、演出制御処理(図39;S103)における処理であり、演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、主制御基板101からの変動表示パターンコマンドが変動番号「5」〜「22」又は「35」であるか否かを判断する(S201)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S201;NO)、この分岐演出予告選択処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S201;YES)、主制御基板101からの変動表示パターンコマンドが変動番号「5」〜「22」であるか否かを判断する(S202)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S202;YES)、第1種分岐演出予告パターン(図62(A))を用いた分岐演出予告テーブル(図61)を選択する(S203)。
これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S202;NO)、変動番号が「35」の大当りとなる変動表示パターンであると判断し、確変大当りコマンドを受信しているか否かを判断する(S204)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S204;YES)、第2種分岐演出予告パターン(図62(B))を用いた分岐演出予告テーブル(図61)を選択する(S205)。
これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S204;NO)、第3種分岐演出予告パターン(図62(C))を用いた分岐演出予告テーブル(図61)を選択する(S206)。
次いでサブ統合基板111は、ステップS203〜S206において選択した第1種〜第3種分岐演出予告パターンを用いた分岐演出予告テーブルから乱数を取得し、取得した分岐演出予告パターン乱数に基づいて、分岐演出予告テーブルに設定される分岐演出予告パターンから1つの分岐演出予告パターンを決定する(S207)。
次いでサブ統合基板111は、分岐役物演出予告テーブルを選択する(S208)。そしてサブ統合基板111は、選択した分岐役物演出予告テーブルから分岐役物演出予告パターン乱数を取得し、取得した分岐役物演出予告パターン乱数に基づいて、分岐役物演出予告パターンを決定して(S209)、この分岐演出予告選択処理を終了する。
図65は、サブ統合基板111により実行される音制御処理を示すフローチャートである。この音制御処理は、演出制御処理(図39;S104)における処理であり、演出制御処理が実行されるタイミングで実行される。演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、音変更判定処理を実行する(S161)。
サブ統合基板111は、音変更判定処理において、音判定テーブル(図66)に基づいて、音波装置115により出力する音声出力態様を変更するか否かを判断する。
次いでサブ統合基板111は、特別音出力フラグがセットされているか否かを判断する(S162)。なお特別音出力フラグとは、音変更判定処理(S161)において音出力態様を特別音に変更すると判定されたときにセットされ、音波装置115から出力される音出力態様が特別音であることを示すフラグである。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S162;YES)、特別音の音制御データを指示する信号を波形制御基板114に出力する(S163)。
これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S162;NO)、昼背景フラグがONであるか否かを判断する(S164)。なお背景画像は、ブラックアウト演出にて背景変化予告を実行した場合に変更され、ステップS164では背景変化予告にてON又はOFFされる昼背景フラグの状態を判定している。
サブ統合基板111は、ステップS164の判断で否定結果を得ると(S164;NO)、夜背景通常音の音制御データを指示する信号を波形制御基板114に出力して(S165)、この音制御処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS164の判断で肯定結果を得ると(S164;YES)、昼背景通常音の音制御データを指示する信号を波形制御基板114に出力して(S166)、この音制御処理を終了する。
図67は、サブ統合基板111により実行される音変更判定処理を示すフローチャートである。この音変更判定処理は、音制御処理(図65;S161)における処理であり、音制御処理が実行されるタイミングで実行される。音制御処理は、演出制御処理(図39;S104)における処理であり、演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、特別音出力フラグがセットされているか否かを判断する(S171)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S172;YES)、特別音出力時選択テーブルを設定する(S172)。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S172;NO)、通常音出力時選択テーブルを設定する(S173)。
次いでサブ統合基板111は、RAM111bに格納される音判定乱数を読み出す(S174)。なお音判定乱数は、主制御基板101からの変動表示パターンコマンドを受信したときに音判定乱数を更新するカウンタから抽出され、変動表示パターンコマンドに対応してRAM111bに格納される。すなわちステップS174で読み出される音判定乱数は、次に変動表示を開始する変動パターンに対応してRAM111bに格納される。
次いでサブ統合基板111は、次に変動表示を開始する変動パターンの種類及び前回の変動表示における音出力態様に基づいて、異なる音判定テーブルを選択する(S175〜S181)。
すなわちサブ統合基板11は、大当りであるか否かを判断し(S175)、大当りの場合には確変大当りであるか否かを判断する(S176)。そしてサブ統合基板111は、確変大当りの場合には確変大当り時特定テーブルを選択し(S178)、確変大当りではなく通常の大当りの場合には非確変大当り時特定テーブルを選択する(S177)。
またサブ統合基板111は、大当りでない場合にはリーチするか否かを判断して(S179)、リーチする場合にはリーチ時判定テーブルを選択し(S180)、リーチしない場合にははずれ時判定テーブルを選択する(S181)。
サブ統合基板111は、ステップS171〜ステップS181において音判定テーブルを選択した後、ステップS174で読み出した音判定乱数及び選択した音判定テーブルに基づいて、特別音であるか否かを判断する(S182)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S182;YES)、特別オン出力フラグがセットされているか否かを判断する(S183)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S183;YES)、この音変更判定処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S183;NO)、特別音出力フラグをセットして(S184)、この音変更判定処理を終了する。
ステップS182に戻り、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S182;NO)、特別音出力フラグがセットされているか否かを判断する(S185)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S185;NO)、この音変更判定処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S185;YES)、特別音出力フラグをリセットして(S186)、この音変更判定処理を終了する。
以上の処理により、背景画像に対応して通常音を変更させることが可能となり、遊技者が背景画像の変化をより明確に把握することが可能になる。
また背景画像の種類に応じて昼背景通常音又は夜背景通常音を音波装置115から出力し、音変更判定処理(図67)において音出力態様を変更する判定がなされたときに音出力態様を特別音に変更する。
よって特別音が出力されたときに遊技者が何らかの状態になった(特に大当りになり易い状態になった)と勝手に推察することにより大当り遊技状態に対する期待感が高めることができる。
このように本実施の形態では、サブ統合基板111により音制御処理の音変更判定処理(図67)を実行して音制御処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(図39;S110)で波形制御基板114に送信する。
波形制御基板114は、搭載されるROM114bに記憶されている特別音データに基づいて、音波装置115に駆動信号を出力して音出力演出として昼背景通常音、夜背景通常音又は特別音を出力させる。また音出力の変更は、リーチ演出の演出態様には応じず、音出力態様、大当り判定処理の結果、大当りを確変大当りとするか否か等によって決定される。
本実施の形態では、サブ統合基板111により音波装置115において出力させる音出力態様を決定し、音出力態様に応じて音波装置115に駆動信号を出力する。また波形制御基板114のROM1114bには、複数種類の音出力データが記憶され、サブ統合基板111のROM111bには、波形制御基板114のROM1114bに記憶されている複数種類の音出力データのそれぞれに音波装置115の駆動を指示する信号が1対1対応で設けられる。
また本実施の形態では、表示領域42において装飾図柄80a〜80bの変動表示を開始してからリーチ態様が形成されてリーチ演出が開始される間又は表示領域42にて装飾図柄80a〜80bの変動表示を開始してからリーチ態様が形成されることなくはずれ図柄を停止表示する間、所定の音出力が実行される。
また本実施の形態では、背景画像に応じて出力する音出力態様が異なるように制御される。波形制御基板114のROM114bには、昼背景画像81に対応する昼背景通常音を示す昼背景通常音データ及び夜背景画像82に対応する夜背景通常音を示す夜背景通常音データが記憶されている。そのため遊技者が背景画像の変化をより明確に把握することが可能になる。
また本実施の形態では、所定の条件が成立した場合、これら通常音(昼背景通常音、夜背景通常音)とは異なる特別音を出力するように制御される。波形制御基板114のROM114bには、特別音を示す特別音データも記憶される。なお特別音が出力された状態で大当り図柄が停止表示される場合、確変大当り図柄が停止表示されるように制御され、特別音が出力されているときに遊技者の確変大当りに対する期待感を高めるものである。
また本実施の形態では、特別音は背景画像ごとに設けられていない。すなわち特別音を出力させる場合には、背景画像の種類にかかわらず同一の特別音が出力される。
このように構成することにより、特別音が出力されていることを遊技者に認識させ易くなるため、特別音が出力されたときに確変大当りに対する期待感を高めることができる。なお背景画像ごとに特別音を異ならせるように構成してもよい。この場合、表示される背景画像及び出力される音出力態様の組み合わせが増加するため、実行される演出を多様化させることができる。
また本実施の形態では、背景画像の変化及び音出力態様(通常音)の変化を同期させるとともに、所定条件が成立したときに通常音とは異なる特別音の出力が実行される。よって背景画像及び音出力態様により、遊技者の期待感を相乗的に高めることができる。
例えば夜背景画像82が表示制御されている状態では、通常の昼背景画像81が表示されている場合よりも遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。また背景画像の種類にかかわらず特別音が出力されている状態では、通常音が出力されている場合よりも遊技者の確変大当りに対する期待感を高めることができる。
さらに夜背景画像82が表示制御され、かつ、特別音が出力されている状態では、遊技者の大当りに対する期待感及び確変大当りとに対する期待感の両方を高めることができる。
また背景画像の種類及び音出力態様により、段階的に遊技者の期待感を高めることができる。例えば(昼背景画像81が表示制御され、かつ、通常音が出力された状態)<(昼背景画像81が表示制御され、かつ、特別音が出力された状態)≦(夜背景画像82が表示制御され、かつ、通常音が出力された状態)<(夜背景画像82が表示制御され、かつ、特別音が出力された状態)の順に段階的に遊技者の大当り及び確変大当りに対する期待感を高めることができる。
図68は、サブ統合基板111により実行されるボタン入力処理を示すフローチャートである。このボタン入力処理は、演出制御処理(図39;S107)における処理であり、演出制御処理が実行されるタイミングで実行される。演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、発展型予告選択処理(図43;S140)においてスタートさせたボタン入力待ちタイマがタイムアウトしているか否かを判断する(S241)。すなわちサブ統合基板111は、怪物くんからの吹き出しに「ボタンを押してくれ!」のコメントを表示した後、発展型予告パターンに対応するボタン入力待ち時間が経過したか否かを判断する。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S241;NO)、操作ボタン38からの操作信号を受信したか否かを判断する(S242)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S241;NO)、このボタン入力処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S241;YES)、ボタン入力回数カウンタを「+1」だけ加算した後(S243)、ボタン入力回数カウンタが「1」であるか否かを判断する(S244)。
なおボタン入力回数カウンタとは、サブ統合基板111のRAM111cに設けられ、操作ボタン38からの操作信号が入力された回数を記憶するカウンタである。
サブ統合基板111は、ステップS244の判断で否定結果を得ると(S244;NO)、ステップS248に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS244の判断で肯定結果を得ると(S244;YES)、発展型予告選択処理(図43;S134)で決定した発展型予告パターンの発展型予告パターン番号が「18」であるか否かを判断する(S245)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S245;YES)、ボタン予告選択処理(図69)を実行して(S246)、このボタン入力処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S245;NO)、怪物くんからの吹き出しに「連打しろ!」のコメントを表示させるボタン予告パターンをセットして(S247)、このボタン入力処理を終了する。
なおサブ統合基板111は、ステップS247でセットした「連打しろ!」のボタン予告パターンをサブ情報出力処理(図39;S110)で第2電飾制御基板113に送信するとともに、ボタン予告パターンに応じた駆動信号を音波装置115に出力して、ボタン予告パターンに基づくコメント内容(「連打しろ!」)を音声出力させる。
ここでサブ統合基板111は、発展型予告パターン番号が「18」でない場合、発展型予告パターン番号が「18」、「20」又は「21」の発展型予告パターンが選択されたときにのみボタン入力待ちタイマを設定する(S241;YES)。よってサブ統合基板111は、発展型予告パターン番号が「20」又は「21」の発展型予告パターンを受信したことになり、3回又は7回の操作ボタン38の操作を要求する。
すなわちサブ統合基板111は、怪物くんからの吹き出しに「ボタンを押してくれ!」のコメントを表示した後、操作ボタン38からの操作を受信すると、「連打しろ!」のコメントを表示して、操作ボタン38の操作が必要であることを遊技者に知らせる。
ステップS244に戻り、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S244;NO)、ボタン入力回数カウンタが「3」であるか否かを判断する(S248)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S248;NO)、ステップS251に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S248;YES)、発展型予告パターン番号が「20」であるか否かを判断する(S249)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S249;NO)、このボタン入力処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S249;YES)、ボタン予告選択処理(図69)を実行して(S250)、このボタン入力処理を終了する。
ステップS248に戻り、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S248;NO)、ボタン入力回数カウンタが「7」であるか否かを判断する(S251)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S251;NO)、このボタン入力処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S251;YES)、発展型予告パターン番号が「21」であるか否かを判断する(S252)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S252;NO)、このボタン入力処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S252;YES)、ボタン予告選択処理(図69)を実行して(S253)、このボタン入力処理を終了する。
図69は、サブ統合基板111により実行されるボタン予告選択処理を示すフローチャートである。このボタン予告選択処理は、ボタン入力処理(図68;S246、S250又はS253)における処理であり、ボタン入力処理が実行されるタイミングで実行される。ボタン入力処理は、演出制御処理(図39;S107)における処理であり、演出制御処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、ボタン予告パターン乱数を取得する(S261)。そしてサブ統合基板111は、第1ボタン予告テーブル、第2ボタン予告テーブル又は第3ボタン予告テーブルのうちの何れかのテーブルを選択する(S262)。
なおサブ統合基板111は、発展型予告パターン番号が「18」の場合、第1ボタン予告テーブル(図70)を選択し、発展型予告パターン番号が「20」の場合、第2ボタン予告テーブル(図71)を選択し、発展型予告テーブル番号が「21」の場合、第3ボタン予告テーブル(図72)を選択する。
次いでサブ統合基板111は、ステップS261で取得したボタン予告パターン乱数に基づいて、ステップS262で選択したボタン予告テーブルに設定されているボタン予告パターンから1つのボタン予告パターンを決定する(S263)。
本実施の形態では、サブ統合基板111は、発展型予告パターン番号が「18」、「20」又は「21」の発展型予告パターンに基づいてボタン予告演出を実行した場合、ステップS263においてボタン予告パターン乱数及び第1〜第3ボタン予告テーブルに設定された判定値に基づいて、ボタン予告パターン番号が「1」〜「14」のボタン予告パターンのうちの何れかを決定する。
具体的には、サブ統合基板111は、ボタン入力回数カウンタが所定値(発展型予告パターン番号18であれば1、発展型予告パターン番号20であれば3、発展型予告パターン番号21であれば7)であれば、ボタン入力処理(図68;S246、S250又はS253)においてボタン予告選択処理(図69)を実行する。
サブ統合基板111は、ボタン予告選択処理(図69;S261)においてボタン予告パターン乱数を取得し、取得したボタン予告パターン乱数を用いてステップS263においてボタン予告パターン番号が「1」〜「14」のボタン予告パターンのうちの何れかを決定する。
次いでサブ統合基板111は、ステップS263で決定したボタン予告パターンをセットして(S264)、このボタン予告選択処理を終了する。
サブ統合基板111は、ステップS264でセットしたボタン予告パターンをサブ情報出力処理(S110)で第2電飾制御基板113に送信するとともに、ボタン予告パターンに応じて音波装置115に駆動信号を出力し、ボタン予告パターンに基づくコメント内容を音声出力させる。
すなわち発展型予告パターン番号が「18」の場合、怪物くんからの吹き出しに表示された「ボタンを押してくれ!」のコメントが、操作ボタン38が1回操作されることにより、第1コメント予告テーブルから選択されたコメント予告パターンに基づくコメント内容に更新表示されることになる。
また発展型予告パターン番号が「20」又は「21」の場合、怪物くんからの吹き出しに「ボタンを押してくれ!」又は「連打しろ!」のコメントが、操作ボタン38が3回又は7回操作されることにより、それぞれ第2コメント予告パターン又は第3コメント予告パターンから選択されたコメント予告パターンに基づくコメント内容に更新表示されることになる。
図74は、サブ統合基板111により実行される16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を示すフローチャートである。この16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、ステッピングモータの動作禁止時間の値が「0」であるか否かを判断する(S300)。
このステッピングモータ動作禁止時間は、電源投入時又はリセット時に設定される時間であり、例えば5.1sに設定される。サブ統合基板111は、この時間内に、キャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)及びキャラクタ体154(オオカミ男)がそれぞれ原位置にあるか否かを検知する。
そしてサブ統合基板111は、原位置にないときには、電源投入(リセット)用ステッピングモータスケジューラに基づいて、ステッピングータ150h、153f、152h又は155を駆動制御して、原位置に復帰させる処理(電源投入(リセット)用ステッピングモータ初期化処理)を行う。
サブ統合基板111は、ステップS300の判断で否定結果を得ると(S300;NO)、この16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS300の判断で肯定結果を得ると(S300;YES)、電源投入(リセット)用ステッピングモータ初期化処理が終了していると判断し、キャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)、キャラクタ体154(オオカミ男)がそれぞれ原位置にあるか否かを判断する(S302)。
例えばステップS302の判断において、サブ統合基板111は、キャラクタ体(フランケン)異常判定処理、キャラクタ体(ドラキュラ)異常判定処理、遮蔽部材(ドラキュラ)異常判定処理、キャラクタ体(オオカミ男)異常判定処理をおいて行う。
サブ統合基板111は、ステップS302の判断で肯定結果を得ると(S302;YES)、主制御基板101からの変動表示パターンコマンドに基づいて、変動表示パターンの変動番号に対応するステッピングモータスケジューラ(図75)のアドレスのセットを行う(S304)。
このステッピングモータスケジューラは、キャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)、キャラクタ体154(オオカミ男)をステッピングモータ150h、153f、152h又は155によりそれぞれ動作させるための複数のパターンから構成される。
複数のパターンは、ステッピングモータ150h、153f、152h又は155の駆動パルス幅、回転方向及び駆動時間を1つの組とする複数のデータから構成される。このデータの配列は、データ0、データ1、データ2、……、データnという時系列のデータ列としてサブ統合基板111のROM111bに予め保存される。
次いでサブ統合基板111は、ステッピングモータ動作フラグFの値を「1」にセットして(S306)、この16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を終了する。
ステッピングモータ動作フラグFは、ステッピングモータスケジューラのアドレスがセットされたことを示すフラグである。ステッピングモータスケジューラのアドレスがセットされた場合、パターンが設定されてアドレスは「1」に設定される。またパターンが設定されていない場合、アドレスは「0」に設定される。
ステップS302に戻り、サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S302;NO)、キャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)、キャラクタ体154(オオカミ男)のうちの少なくとも1つが原位置にないため、原位置復帰処理を行った後(S308)、この16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を終了する。
この原位置復帰処理は、キャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)、キャラクタ体154(オオカミ男)を原位置に復帰させるための処理である。
図76は、サブ統合基板111により実行される2ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を示すフローチャートである。この2ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理は、リセット処理(図35;S248)において実行される16msの定常処理により実行される。
まずサブ統合基板111は、電源投入時又はリセット時であるか否かを判断する(S310)。
サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S310;YES)、ステッピングモータスケジューラパターン設定処理を行い(S312)、ステッピングモータ動作禁止時間を5.1sに設定して(S314)、この2ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を終了する。
なおサブ統合基板111は、ステップS314で設定したステッピングモータ動作禁止時間を内部タイマにより減算して値を「0」にする。
これに対し、サブ統合基板111は、ステッピングモータ動作禁止時間の値が「0」であるか否かを判断する(S316)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S316;NO)、この2ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S316;YES)、ステッピングモータスケジューラパターン設定処理を行い(S318)、この2ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理を終了する。
図77は、サブ統合基板111により実行されるステッピングモータスケジューラパターン設定処理を示すフローチャートである。このステッピングモータスケジューラパターン設定処理は、……における処理であり、……処理が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、ステッピングモータ動作フラグFの値が「1」であるか否かを判断する(S320)。つまりサブ統合基板111は、ステッピングモータスケジューラのアドレスがセットされているか否かを判断する。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S320;NO)、このステッピングモータスケジューラパターン設定処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S320;YES)、ステッピングモータスケジューラのアドレスがセットされていると判断して、ステッピングモータ動作フラグFの値を「0」にセットする(S324)。
次いでサブ統合基板111は、ステッピングモータスケジューラパターンを設定して(S324)、このステッピングモータスケジューラパターン設定処理を終了する。
ステッピングモータスケジューラパターンの設定は、16ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理(図74;S304)でセットしたステッピングモータスケジューラアドレスがステッピングモータスケジューラパターンとして設定される。例えばパターン38のデータ0(図75)がステッピングモータスケジューラパターンとして設定される。
なおステップS322では、ステッピングモータ動作フラグFの値を「0」にセットしているが、これはステップS324のステッピングモータスケジューラパターンの設定を1度のみ行わせるためである。
実際のステッピングモータスケジューラパターンの進行は、2ms用ステッピングモータスケジューラ動作処理(図78)により行われる。また次回、ステッピングモータ動作フラグFの値が「1」、つまりステッピングモータスケジューラのアドレスが新たにセットされ、このルーチンが行われるまでは、ステップS324でステッピングモータスケジューラパターンに設定したステッピングモータスケジューラのアドレスがサブ統合基板111のRAM111cに記憶される。
図78は、サブ統合基板111により実行される2ms用ステッピングモータスケジューラ動作処理を示すフローチャートである。この2ms用ステッピングモータスケジューラ動作処理は、……における処理であり、……処理が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、ステッピングモータスケジューラパターンに設定された経過時間が経過したか否かを判断することにより、駆動時間が終了したか否かを判断する(S330)。
具体的には、サブ統合基板111は、ターン38のデータ0(図75)において設定される経過時間40msを2msタイマ一括減算処理で減算し、その後値が「0」になった否かを判断する。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S330;NO)、この2ms用ステッピングモータスケジューラ動作処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S330;YES)、ステッピングモータスケジューラパターンを1つ進めて(S332)、この2ms用ステッピングモータスケジューラ動作処理を終了する。
例えばサブ統合基板111は、パターン38のデータ0(図75)からデータ1に進めて、この2ms用ステッピングモータスケジューラ動作処理を終了する。
図79は、第1励磁データ及び第2励磁データの割り振りを示す概念図である。
サブ統合基板111は、ステッピングモータ150h、153f、152h又は155の励磁信号のON/OFFデータを作成する励磁データ作成処理を行う。
サブ統合基板111は、ステッピングモータスケジューラパターン(図78;S332)に基づいて、ステッピングモータ150h及び153fの励磁信号のON/OFFデータとして第1励磁データ(図79(a))と、ステッピングモータ152h及び155の励磁信号のON/OFFデータとして第2励磁データ(図79(b))とを作成する。
第1励磁データ及び第2励磁データは、それぞれ1バイト(8ビット)の情報であり、上位4ビット及び下位4ビットに、駆動するステッピングモータの励磁信号のON/OFFデータがそれぞれ割り振られる。
第1励磁データの上位4ビットD7、D6、D5及びD4には、ステッピングモータ150hの励磁信号としてSM1−4、SM1−3、SM1−2及びSM1−1がそれぞれ割り振られる。一方第1励磁データの下位4ビットD3、D2、D1及びD0には、ステッピングモータ153fの励磁信号としてSM2−4、SM2−3、SM2−2及びSM2−1がそれぞれ割り振られる。
第2励磁データの上位4ビットD7’、D6’、D5’及びD4’には、ステッピングモータ152hの励磁信号としてSM3−4、SM3−3、SM3−2及びSM3−1がそれぞれ割り振られる。一方、第2励磁データの下位4ビットD3’、D2’、D1’及びD0’には、ステッピングモータ155の励磁信号としてSM4−4,SM4−3、SM4−2及びSM4−1がそれぞれ割り振られる。
なおMSB(Most Significant Bit)は最上位ビットを示しており、図79(a)の第1励磁データではD7、図79(b)の第2励磁データではD7’である。またLSB(Least Significant Bit)は最下位ビットを示しており、図79(a)の第1励磁データではD0、図79(b)の第2励磁データではD0’である。
図80は、サブ統合基板111により実行される異常時励磁データクリア処理を示すフローチャートである。この異常時励磁データクリア処理は、……における処理であり、……が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、キャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)、キャラクタ体154(オオカミ男)が正常状態にあるか否かを判断する(S340)。
例えばサブ統合基板111は、キャラクタ体異常判定処理及び遮蔽部材異常判定処理においてセットされるキャラクタ体異常フラグF−MS1(フランケン)、キャラクタ体異常フラグF−MS2(ドラキュラ)、遮蔽部材異常フラグF−MS3(ドラキュラ)及びキャラクタ体異常フラグF−MS4(オオカミ男)の値に基づいて、予め定められる正常状態の値「0」及び異常状態として値「1」との比較により判断する。
サブ統合基板111は、ステップS340の判断で否定結果を得ると(S340;NO)、この異常時励磁データクリア処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS340の判断で肯定結果を得ると(S340;YES)、第1励磁データ及び第2励磁データをクリアして(S342)、この異常時励磁データクリア処理を終了する。
具体的には、サブ統合基板111は、ステップS340の判断で、キャラクタ体異常フラグF−MS1(フランケン)、キャラクタ体異常フラグF−MS2(ドラキュラ)、遮蔽部材異常フラグF−MS3(ドラキュラ)及びキャラクタ体異常フラグF−MS4(オオカミ男)の値がすべて「0」であり正常状態にある場合(S340;YES)、この異常時励磁データクリア処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS340の判断で、キャラクタ体異常フラグF−MS1(フランケン)、キャラクタ体異常フラグF−MS2(ドラキュラ)、遮蔽部材異常フラグF−MS3(ドラキュラ)又はキャラクタ体異常フラグF−MS4(オオカミ男)のうちの少なくとも1つの値が「1」であり少なくとも1つが異常状態にある場合、図79(a)に示した第1励磁データ(D0〜D7)及び図79(b)に示した第2励磁データ(D0’〜D7’)の値を「0」にセットして(S342)、この異常時励磁データクリア処理を終了する。
ステップS342で第1励磁データ及び第2励磁データの値が「0」にセットされるため、ステッピングモータ150h、153f、152h及び155が回転しない。このためキャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)、キャラクタ体154(オオカミ男)が動作しなくなる。
具体的には、第1励磁データの上位4ビットD7、D6、D5及びD4の値が「0」にセットされることにより、ドライブ回路部112jによるステッピングモータ150の各相コイル(φ1〜φ4)に対して励磁電流のスイッチングが停止されて、ステッピングモータ150が回転しない。よってキャラクタ体150(フランケン)が動作しない。
また第1励磁データの下位4ビットD3、D2、D1及びD0と、第2励磁データの上位4ビットD7’、D6’、D5’及びD4’の値が「0」にセットされることにより、ドライブ回路部112kによるステッピングモータ153fの各相コイル(φ1〜φ4)と、ドライブ回路部112mによるステッピングモータ152hの各相コイル(φ1〜φ4)とに対して励磁電流のスイッチングが停止されて、ステッピングモータ153f及び152hが回転しない。よってキャラクタ体152(ドラキュラ)と、遮蔽部材166(ドラキュラ)とが動作しない。
更に第2励磁データの下位4ビットD3’、D2’、D1’及びD0’の値が「0」にセットされることにより、ドライブ回路部112nによるステッピングモータ155の各相コイル(φ1〜φ4)に対して励磁電流のスイッチングが停止されて、ステッピングモータ155が回転しない。よってキャラクタ体154(オオカミ男)が動作しない。
図81は、サブ統合基板111により実行される励磁データ送信処理を示すフローチャートである。この励磁データ送信処理は、……における処理であり、……処理が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、送信許可ビットTeの値が「1」であるか否かを判断する(S360)。この送信許可ビットTeには、外部への送信を許可する送信許可状態と外部への送信を禁止する送信禁止状態とがあり、送信許可状態の場合は値が「1」に設定され、送信禁止状態の場合は値が「0」に設定される。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S360;NO)、この励磁データ送信処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S360;YES)、送信バッファ空フラグTbの値及び送信レジスタ空フラグTrの値がともに「1」であるか否かを判断する(S362)。
送信バッファ空フラグTbは、送信バッファレジスタ111asbに送信データがあるか否かを示すフラグである。送信バッファレジスタ111asbに送信データがない状態の場合、値が「1」に設定される。送信バッファレジスタ111asbに送信データがある状態の場合、値が「0」に設定される。
送信レジスタ空フラグTrは、送信レジスタ111asrに送信中の送信データがあるか否かを示すフラグである。送信レジスタ111asrに送信中の送信データがない場合、送信完了として値が「1」に設定される。送信レジスタ111asrに送信中の送信データがある場合、送信中として値が「0」に設定される。
なお送信バッファレジスタ111asbの送信データが送信レジスタ111asrに転送される場合、送信バッファ空フラグTbの値が「0」から「1」に立ち上がり(アップエッジ)、送信バッファレジスタ111asbの送信データがない状態となる。このとき送信レジスタ空フラグTrの値は「1」から「0」に立ち下がり(ダウンエッジ)、送信中となる。
サブ統合基板111は、ステップS362の判断で否定結果を得ると(S362;NO)、この励磁データ送信処理を終了する。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS362の判断で肯定結果を得ると(S362;YES)、送信バッファレジスタ111asbに送信データがない状態であり、送信レジスタ111asrに送信中の送信データがないものと判断して、第2励磁データを送信バッファレジスタ111asbに設定する(S364)
次いでサブ統合基板111は、送信バッファレジスタ111asbの第2励磁データを送信レジスタ111asrに転送する(S366)。
次いでサブ統合基板111は、送信バッファ空フラグTbの値が「1」か否かを判断する(S368)。具体的には、サブ統合基板111は、送信バッファ空フラグTbがアップエッジして、送信バッファレジスタ111asbの第2励磁データをすべて送信レジスタ111asrに転送したか否かを判断する。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S368;NO)、送信バッファ空フラグTbの値が「1」になるまで待機する。
これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S368;YES)、送信バッファレジスタ111asbの第2励磁データをすべて送信レジスタ111asrに転送したものと判断し、第1励磁データを送信バッファレジスタ111asbに設定する(S370)。
なおこのときサブ統合基板111は、送信レジスタ111asrに転送された第2励磁データを送信制御部111ascからの転送クロックSM−CLKと同期してレベルコンバータ111eを介して第1電飾制御基板112に送信する。
次いでサブ統合基板111は、送信レジスタ空フラグTrの値が「1」であるか否かを判断する(S372)。具体的には、サブ統合基板111は、送信レジスタ空フラグTrがアップエッジして、送信レジスタ111asrの第2励磁データを送信完了したか否かを判断する。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S372;NO)、送信レジスタ空フラグTrの値が「1」になるまで待機する。
これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S372;YES)、送信レジスタ111asrの第2励磁データを送信完了したと判断して、送信バッファレジスタ111asbの第1励磁データを送信レジスタ111asrに転送する(S374)
次いでサブ統合基板111は、送信バッファ空フラグTbの値が「1」か否かを判断する(S376)。
サブ統合基板111は、この判断で否定結果を得ると(S376;NO)、送信バッファ空フラグTbの値が「1」になるまで待機する。
これに対し、サブ統合基板111は、この判断で肯定結果を得ると(S376;YES)、送信バッファレジスタ111asbの第1励磁データをすべて送信レジスタ111asrに転送したと判断して、この励磁データ送信処理を終了する。
その後サブ統合基板111は、第1励磁データを送信制御部111ascからの転送クロックSM−CLKと同期して、レベルコンバータ111eを介して第1電飾制御基板112に送信する。
なおサブ統合基板111は、励磁データ送信処理において、第1励磁データ及び第2励磁データを第1電飾制御基板112にそれぞれ送信する際、上位4ビット及び下位4ビットの合計8ビットの励磁信号のON/OFFデータを1ビットずつ右へシフトすることにより行う。
またサブ統合基板111は、最下位ビット(LSB)の励磁信号のON/OFFデータから最上位ビット(MSB)の励磁信号のON/OFFデータまでを順にランプ統合基板112に送信する。具体的には、サブ統合基板111は、図79(a)に示した第1励磁データをSM2−1、SM2−2、……、SM1−1、……、SM1−4と順に第1電飾制御基板112に1ビットずつ送信する。
またサブ統合基板111は、図79(b)に示した第2励磁データをSM4−1、SM4−2、……、SM3−1、……、SM3−4と順に第1電飾制御基板112に1ビットずつ送信する。
図84は、サブ統合基板111により実行されるステッピングモータ処理を示すフローチャートである。このステッピングモータ処理は、タイマ割込み処理(図36;S260)における処理であり、タイマ割込み処理が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、ステッピングモータスケジューラパターンの駆動時間を2msずつ減算する2msタイマ一括減算処理を行う(S380)。
例えばサブ統合基板111は、パターン38のデータ0(図75)について、駆動時間40msから2msずつ、38ms、36ms、……、0msのように2msタイマ一括減算処理を行うごとに減算する。
次いでサブ統合基板111は、ステッピングモータ150h、153f、152h又は155を駆動するステッピングモータスケジューラのアドレスをセットする2ms用ステッピングモータスケジューラ起動処理(図77)を行う(S382)。
次いでサブ統合基板111は、ステッピングモータスケジューラパターンを進行する2msステッピングモータスケジューラ動作処理(図78)を行う(S184)。
次いでサブ統合基板111は、第1励磁データと第2励磁データとの初期化を行い、初期値として値0をそれぞれセットする励磁データ初期化処理を行う(S386)。
次いでサブ統合基板111は、ステッピングモータスケジューラパターンに基づいて第1励磁データと第2励磁データとを作成する励磁データ作成処理(図79)を行う(S388)。
次いでサブ統合基板111は、キャラクタ体150(フランケン)、キャラクタ体152(ドラキュラ)、遮蔽部材166(ドラキュラ)、キャラクタ体154(オオカミ男)に異常が生じたときのステッピングモータ150h、153f、152h又は155の励磁信号のON/OFFデータの値を「0」にセットする異常時励磁データクリア処理(図80)を行う(S190)。
次いでサブ統合基板111は、ステッピングモータ150h,153f,152h,155の励磁データを送信する励磁データ送信処理(図81及び図82)を行う(S192)。
サブ統合基板111は、励磁データを送信することにより、ステッピングモータ150h、153f、152h又は155の駆動制御を行い、これらステッピングモータをCW(Clock Wise)又はCCW(Counter Clock Wise)方向に回転運動させる。
図85は、サブ統合基板111により実行されるキャラクタ体異常判定処理(フランケン)を示すフローチャートである。このキャラクタ体異常判定処理の一部は(S400及びS402)、リセット処理(図35;S248)の16msの定常処理における処理であり、16ms定常処理が実行されるタイミングで実行される。
またこのキャラクタ体異常判定処理の一部は(S404〜S412)、タイマ割込み処理(図36;S260)の2msタイマ割込み処理における処理であり、2msタイマ割込み処理が実行されるタイミングで実行される。
例えば後述するステップS408では、ステッピングモータ150hを60ステップCCWさせているが、実際にはタイマ割り込み処理(図36S260)の2msタイマ割り込み処理が行われるごとに1ステップずつCCWさせる。またこれらの各処理は主制御基板101からサブ統合基板111にコマンドとして図32に示した変動表示パターンの変動番号(例えば変動番号32の役物リーチ)が送信されるごとに行われる。
まずサブ統合基板111は、基準板150mがフォトセンサ150nにより検出されているか否かに基づいて、キャラクタ体150(フランケン)が原位置にあるか否かを判断する(S400)。
具体的には、サブ統合基板111は、基準板150mがフォトセンサ150nの凹部に収まっている状態をキャラクタ体150(フランケン)が原位置にある状態として検知する。これに対し、サブ統合基板111は基準板150mがフォトセンサ150nの凹部に収まっていない状態をキャラクタ体150(フランケン)が原位置にない状態として検知する。
サブ統合基板111は、ステップS400の判断で肯定結果を得ると(S400;YES)、キャラクタ体(フランケン)異常フラグF−MS1の値を「0」にセットして(S402)、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
なおキャラクタ体(フランケン)異常フラグF−MS1は、基準板150mがフォトセンサ150nの凹部に収まっている状態にあるか否かを表すフラグである。基準板150mがフォトセンサ150nの凹部に収まっており、キャラクタ体150(フランケン)が正常状態の場合、値は「0」に設定される。また基準板150mがフォトセンサ150nの凹部に収まっておらず、キャラクタ体(フランケン)150が異常状態の場合、値は「1」が設定される。
ここで、キャラクタ体150(フランケン)は、ステッピングモータ150がCW方向に回転することにより表示領域42の前面側に出現し、ステッピングモータ150がCCW方向に回転することにより原位置に戻るように動作する。よってキャラクタ体150(フランケン)が原位置にない場合、ステッピングモータ150hをCCWさせることにより原位置に復帰させることができる(原位置復帰処理(フランケン))。
サブ統合基板111は、ステップ400の判断で否定結果を得ると(S400;NO)、基準板150mがフォトセンサ150nの凹部に収まっていない状態にあると判断して、基準板150mをフォトセンサ150nの凹部に収まるように、ステッピングモータ150hを1ステップCCWさせる復帰動作を行う(S404)。
次いでサブ統合基板111は、フォトセンサ150nが基準板150mのエッジを検知した履歴に基づいて、基準板150mのエッジが検出されたか否かを判断する(S406)。
具体的には、サブ統合基板111はフォトセンサ150nが基準板150mのエッジを続けて3回検出した場合、キャラクタ体150(フランケン)が原位置に復帰する状況にあると判断する。
これに対し、サブ統合基板111はフォトセンサ150nが基準板150mのエッジを続けて3回検出しなかった場合、キャラクタ体150(フランケン)が原位置に復帰する状況にないと判断する。
サブ統合基板111は、ステップS406の判断で肯定結果を得ると(S406;YES)、キャラクタ体150(フランケン)が原位置に復帰する状況にあると判断して、ステッピングモータ150hを60ステップだけCCW方向に回転させて微調整して(S408)、ステップS402に移行した後、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS406の判断で否定結果を得ると(S406;NO)、ステッピングモータ150hがN1ステップ以上回転したか否かを判断する(S410)。
ここで、N1ステップは、ステッピングモータ150hが1回転するときのステップ数である。例えばN1ステップは、483ステップである。
サブ統合基板111は、ステップS410の判断で否定結果を得ると(S410;NO)、ステップS404に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS410の判断で肯定結果を得ると(S410;YES)、キャラクタ体(フランケン)異常フラグF−MS1の値を「1」にセットして(S412)、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
なおサブ統合基板111は、このキャラクタ体異常判定処理において、フォトセンサ150nからの検出信号が一定時間ない場合、異常としてステッピングモータ150hの駆動を中止する。
図86は、サブ統合基板111により実行されるキャラクタ体異常判定処理(ドラキュラ)を示すフローチャートである。このキャラクタ体異常判定処理の一部は(S420及びS422)、リセット処理(図35;S248)の16msの定常処理における処理であり、16ms定常処理が実行されるタイミングで実行される。
またこのキャラクタ体異常判定処理の一部は(S4424〜S432)、タイマ割込み処理(図36;S260)の2msタイマ割込み処理における処理であり、2msタイマ割込み処理が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、基準板153mがフォトセンサ153nにより検出されているか否かに基づいて、キャラクタ体152(ドラキュラ)が原位置にあるか否かを判断する(S420)。
具体的には、サブ統合基板111は、基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっている状態をキャラクタ体152(ドラキュラ)が原位置にある状態として検知する。これに対し、サブ統合基板111は、基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっていない状態をキャラクタ体152(ドラキュラ)が原位置にない状態として検知する。
サブ統合基板111は、ステップS420の判断で肯定結果を得ると(S420;YES)、基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっている状態にあると判断して、キャラクタ体(ドラキュラ)異常フラグF−MS2の値を「0」にセットして(S422)、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
なおキャラクタ体(ドラキュラ)異常フラグF−MS2は、基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっている状態にあるか否かを表すフラグである。基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっており、キャラクタ体152(ドラキュラ)が正常状態の場合、値は「0」に設定される。また基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっておらず、キャラクタ体152(ドラキュラ)の異常状態の場合、値は「1」に設定される。
ここで、キャラクタ体152(ドラキュラ)は、ステッピングモータ153fをCW方向に1回転させることにより表示領域42の前面側に出現し、原位置に戻るように動作する。よってキャラクタ体152(ドラキュラ)が原位置にない場合、ステッピングモータ153fをCWさせることにより原位置に復帰させることができる(原位置復帰処理(ドラキュラ))。
サブ統合基板111は、ステップS420の判断で否定結果を得ると(S420;NO)、基準板153mがフォトセンサ153nの凹部に収まっていない状態にあると判断して、基準板153mをフォトセンサ153nの凹部に収まるように、ステッピングモータ153fを1ステップCWさせる復帰動作を行う(S424)。
次いでサブ統合基板111は、フォトセンサ153nが基準板153mのエッジを検出した履歴に基づいて、基準板153mのエッジが検出されたか否かを判断する(S426)。
具体的には、サブ統合基板111はフォトセンサ153nが基準板153mのエッジを続けて3回検出した場合、キャラクタ体152(ドラキュラ)が原位置に復帰する状況にあると判断する。
これに対し、サブ統合基板111は、フォトセンサ153nが基準板153mのエッジを続けて3回検出しなかった場合、キャラクタ体152(ドラキュラ)が原位置に復帰する状況にないと判断する。
サブ統合基板111は、ステップS426の判断で肯定結果を得ると(S246;YES)、キャラクタ体152(ドラキュラ)が原位置に復帰する状況にあると判断して、ステッピングモータ153fを78ステップだけCW方向に回転させて微調整して(S428)、ステップS422に移行した後、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS426の判断で否定結果を得ると(S426;NO)、ステッピングモータ153fがN2ステップ以上回転したか否かを判定する(ステップS430)。
ここで、N2ステップは、ステッピングモータ153fが2回転するときのステップ数である。例えばN2ステップは、1回転で483ステップとすれば、2回転で483×2ステップである。
サブ統合基板111は、ステップS430の判断で否定結果を得ると(S430;NO)、ステップS424に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS430の判断で肯定結果を得ると(S430;YES)、キャラクタ体(ドラキュラ)異常フラグF−MS2の値を「1」にセットして(S432)、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
なおサブ統合基板111は、このキャラクタ体異常判定処理において、フォトセンサ153nからの検出信号が一定時間ない場合、異常としてステッピングモータ153fの駆動を中止する。
図87は、サブ統合基板111により実行される遮蔽部材異常判定処理(ドラキュラ)を示すフローチャートである。この遮蔽部材異常判定処理の一部は(S440及びS442)、リセット処理(図35;S248)の16msの定常処理における処理であり、16msの定常処理が実行されるタイミングで実行される。
またこの遮蔽部材異常判定処理の一部は(S444〜S452)、タイマ割込み処理(図36;S260)の2msタイマ割込み処理における処理であり、2msタイマ割込み処理が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、基準板152mがフォトセンサ152nにより検出されているか否かに基づいて、遮蔽部材166(ドラキュラ)が原位置にあるか否かを判定する(ステップS440)。
具体的には、サブ統合基板111は、基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっている状態を遮蔽部材166(ドラキュラ)が原位置にある状態として検知する。これに対し、サブ統合基板111は基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっていない状態を遮蔽部材166(ドラキュラ)が原位置にない状態として検知する。
サブ統合基板111は、ステップS440の判断で肯定結果を得ると(S440;YES)、基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっている状態にあると判断して、遮蔽部材(ドラキュラ)異常フラグF−MS3の値を「0」にセットして(S442)、この遮蔽部材異常判定処理を終了する。
なお遮蔽部材(ドラキュラ)異常フラグF−MS3は、基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっている状態にあるか否かを表すフラグである。基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっており、遮蔽部材166(ドラキュラ)が正常状態の場合、値は「0」に設定される。また基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっておらず、遮蔽部材166(ドラキュラ)が異常状態の場合、値は「1」に設定される。
ここで、遮蔽部材166(ドラキュラ)は、ステッピングモータ152hをCW方向に1回転することにより表示領域42の前面側に出現し、原位置に戻るように動作する。よって遮蔽部材166(ドラキュラ)が原位置にない場合、ステッピングモータ152hをCW方向に回転させることにより、原位置に復帰させることができる(「原位置復帰処理(ドラキュラ))。
サブ統合基板111は、ステップS440の判断で否定結果を得ると(S420;NO)、基準板152mがフォトセンサ152nの凹部に収まっていない状態にあると判断して、基準板152mをフォトセンサ152nの凹部に収まるように、ステッピングモータ152hを1ステップCWさせる復帰動作を行う(S444)。
次いでサブ統合基板111は、フォトセンサ152nが基準板152mのエッジを検出した履歴に基づいて、基準板152mのエッジが検出されたか否かを判断する(S446)。
具体的には、サブ統合基板111はフォトセンサ152nが基準板152mのエッジを続けて3回検出した場合、遮蔽部材166(ドラキュラ)が原位置に復帰する状況にあると判断する。
これに対し、サブ統合基板111はフォトセンサ152nが基準板152mのエッジを続けて3回検出しなかった場合、遮蔽部材166(ドラキュラ)が原位置に復帰する状況にないと判断する。
サブ統合基板111は、ステップS446の判断で肯定結果を得ると(S446;YES)、遮蔽部材166(ドラキュラ)が原位置に復帰する状況にあると判断して、ステッピングモータ152hを27ステップだけCW方向に回転させて微調整して(S448)、ステップS442に移行した後、この遮蔽部材異常判定処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS446の判断で否定結果を得ると(S446;NO)、ステッピングモータ152hがN3ステップ以上回転したか否かを判断する(S450)。
ここで、N3ステップは、ステッピングモータ152hが2回転するときのステップ数である。例えばN3ステップは、1回転で483ステップであり、2回転で483×2ステップである。
サブ統合基板111は、ステップS450の判断で否定結果を得ると(S450;NO)、ステップS444に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS450の判断で肯定結果を得ると(S450;YES)、遮蔽部材(ドラキュラ)異常フラグF−MS3の値を「1」にセットして(S452)、この遮蔽部材異常判定処理を終了する。
なおサブ統合基板111は、遮蔽部材異常判定処理において、フォトセンサ152nからの検出信号が一定時間ない場合、異常としてステッピングモータ152hの駆動を中止する。
図88は、サブ統合基板111により実行されるキャラクタ体異常判定処理(オオカミ男)を示すフローチャートである。このキャラクタ体異常判定処理の一部は(S460及びS462)、リセット処理(図35;S248)の16msの定常処理における処理であり、16ms定常処理が実行されるタイミングで実行される。
またこのキャラクタ体異常判定処理の一部は(S464〜S472)、タイマ割込み処理(図36;S260)の2msタイマ割込み処理における処理であり、2msタイマ割込み処理が実行されるタイミングで実行される。
まずサブ統合基板111は、基準板154mがフォトセンサ154nにより検出されているか否かに基づいて、キャラクタ体154(オオカミ男)が原位置にあるか否かを判断する(S460)。
具体的には、サブ統合基板111は、基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっている状態をキャラクタ体154(オオカミ男)が原位置にある状態として検知する。これに対し、サブ統合基板111は基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっていない状態をキャラクタ体154(オオカミ男)が原位置にない状態として検知する。
サブ統合基板111は、ステップS460の判断で肯定結果を得ると(S460;YES)、基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっている状態にあると判断して、キャラクタ体(オオカミ男)異常フラグF−MS4の値を「0」にセットして(S462)、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
なおキャラクタ体(オオカミ男)異常フラグF−MS4は、基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっている状態にあるか否かを表すフラグである。基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっており、キャラクタ体154(オオカミ男)が正常状態の場合、値は「0」に設定される。また基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっておらず、キャラクタ体154(オオカミ男)が異常状態の場合、値は「1」に設定される。
ここで、キャラクタ体154(オオカミ男)は、ステッピングモータ155をCW方向に1回転させることにより、表示領域42の前面側に出現し、原位置に戻るように動作する。よってキャラクタ体154(オオカミ男)が原位置にない場合、ステッピングモータ155をCWさせることにより原位置に復帰させることができる(原位置復帰処理(オオカミ男))。
サブ統合基板111は、ステップS460の判断で否定結果を得ると(S460;NO)、基準板154mがフォトセンサ154nの凹部に収まっていない状態にあると判断して、基準板154mをフォトセンサ154nの凹部に収まるように、ステッピングモータ155を1ステップCWさせる復帰動作を行う(S464)。
次いでサブ統合基板111は、フォトセンサ154nが基準板154mのエッジを検出した履歴に基づいて、基準板154mのエッジが検出されたか否かを判断する(S466)。
具体的には、サブ統合基板111はフォトセンサ154nが基準板154mのエッジを続けて3回検出した場合、キャラクタ体154(オオカミ男)が原位置に復帰する状況にあると判断する。
これに対し、サブ統合基板111はフォトセンサ154nが基準板154mのエッジを続けて3回検出しなかった場合、キャラクタ体154(オオカミ男)が原位置に復帰する状況にないと判断する。
サブ統合基板111は、ステップS466の判断で肯定結果を得ると(S466;YES)、キャラクタ体154(オオカミ男)が原位置に復帰する状況であると判断して、ステッピングモータ155を46ステップだけCW方向に回転させて微調整し(S468)、ステップS462に移行した後、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップS466の判断で否定結果を得ると(S466;NO)、ステッピングモータ155がN4ステップ以上回転したか否かを判断する(S470)。
ここで、N4ステップは、ステッピングモータ155が2回転するときのステップ数である。例えばN4ステップは、1回転で483ステップであり、2回転で483×2ステップである。
サブ統合基板111は、ステップS470の判断で否定結果を得ると(S470;NO)、ステップS464に移行する。これに対し、サブ統合基板111は、ステップS470の判断で肯定結果を得ると(S470;YES)、キャラクタ体(オオカミ男)異常フラグF−MS4の値を「1」にセットして(S472)、このキャラクタ体異常判定処理を終了する。
なおサブ統合基板111は、このキャラクタ体異常判定処理において、フォトセンサ154nからの検出信号が一定時間ない場合、異常としてステッピングモータ155の駆動を中止する。
(6)タイミングチャート
図82は、励磁データ送信処理において送信される第1励磁データ及び第2励磁データの送信時のタイミングチャートである。励磁データ送信処理は、サブ統合基板111により実行される。
励磁データ送信処理が開始されると、図82(b)に示す送信許可ビットTeの値が「1」(図81;S360)に設定される。
また図82(c)に示す送信バッファ空フラグTbの値及び図82(f)に示す送信レジスタ空フラグTrの値がともに「1」である場合(図81;S362、タイミングT1)、第2励磁データが送信バッファレジスタ111asbに設定される。
また送信バッファ空フラグTbの値が「1」から「0」に立ち下がり、ダウンエッジする(図81;S364、タイミングT2)。
次いで送信バッファレジスタ111asbの第2励磁データが送信レジスタ111asrに転送され(図81;S366)、転送が完了するまで待機する(図81;S368)。また転送が完了すると、送信バッファ空フラグTbの値が「0」から「1」に立ち上がりアップエッジする(タイミングT3)。
この場合、図82(d)に示す転送クロックSM−CLKが発生し、送信レジスタ空フラグTrがダウンエッジし、送信レジスタ111asrのLSB(D0’)からMSB(D7’)に順に1ビットずつ第2励磁データ(図82(e);SM−DAT)が送信される。
次いで第1励磁データが送信バッファレジスタ111asbに設定され、送信バッファ空フラグTbがダウンエッジする(図81;S170、タイミングT4)。次いで送信レジスタ空フラグTrの値が「1」となる第2励磁データの送信が完了するまで待機する(図81;S372)。
送信が完了すると、送信レジスタ空フラグTrがアップエッジし、送信バッファレジスタ111asbの第1励磁データが送信レジスタ111asrに転送され(図81S374)、転送が完了するまで待機する(図81;S376)。
転送が完了すると、送信バッファ空フラグTbがアップエッジする(タイミングT5)。このとき送信レジスタ空フラグTrがダウンエッジし、第2励磁データにつづいて送信レジスタ111asrのLSB(D0)からMSB(D7)に順に1ビットずつ第1励磁データ(図82(e);SM−DAT)が送信される。送信が完了すると、送信レジスタ空フラグTrがアップエッジする。
なお送信許可ビットTeは、この励磁データ送信処理が開始される前に値が「1」である送信許可状態に設定される。ここで送信許可ビットTeは、第1励磁データを転送中に値が「0」(タイミングT6)である送信禁止状態に設定されているが、実際には第1励磁データの送信終了後に送信禁止状態になる。
また本実施の形態では、転送クロックSM−CLKとして250kHzと設定されており、1周期が4μsになり、クロックパルス幅Tcが2μsになる。
この転送クロックSM−CLKに同期する励磁データSM−DATの転送速度は250kbps(Bit Per Second)になる。第1励磁データ及び第2励磁データは、それぞれ1バイトの情報であるため、合わせて2バイト(16ビット)になり、励磁データ送信処理で行われる送信時間は、16ビット×4μs=64μsになる。
これにより第1励磁データ及び第2励磁データの送信は、タイマ割り込み処理(図36;S260)の2msタイマ割り込み処理の一処理として図82(a)に示すラッチ信号SM−LATによりラッチされるまでに完了する。
図83は、第1励磁データ及び第2励磁データの受信時のタイミングチャートである。励磁データ受信処理は、第1電飾制御基板112のシリアルパラレル変換部112h及び112iにより実行される。
サブ統合基板111からの第1励磁データ及び第2励磁データは、図83(c)に示す励磁データSM−DATとして図83(b)に示す転送クロックSM−CLKと同期してシフトレジスタ112isにシフトされる。
例えば第2励磁データは、第1電飾制御基板112のシリアルパラレル変換部112hのシフトレジスタ112hsを通過してシリアルパラレル変換部112iのシフトレジスタ112isにシフトされる。
また第1励磁データは、シリアルパラレル変換部112hのシフトレジスタ112hsにシフトされる。ラッチ信号SM−LAT(図83(a)参照)にラッチされることによりシフトレジスタ112hsとシフトレジスタ112isとに送信された第1励磁データと第2励磁データとがストレージレジスタ112htとストレージレジスタ112itとにそれぞれ一度に転送される。
この転送された第1励磁データ及び第2励磁データが励磁信号としてドライブ回路部112j、112k、112m及び112nにそれぞれ出力される。具体的には、図83(m)〜(p)及び(q)〜(t)に示すSM3−4〜SM3−1及びSM4−4〜SM4−1の励磁信号のON/OFFデータとして第2励磁データのD7’〜D4’及びD3’〜D0’がドライブ回路部112m及び112nにそれぞれ出力される。
図83(d)〜(g)及び(h)〜(k)に示すSM1−4〜SM1−1及びSM2−4〜SM2−1の励磁信号のON/OFFデータとして第1励磁データのD7〜D4及びD3〜D0がドライブ回路部112j及び112kにそれぞれ出力される。
この励磁信号に応じてステッピングモータ150h、153f、152h及び155の駆動制御がドライブ回路部112j、112k、112m及び112nによりそれぞれ行われ、CW又はCCWの回転運動となる。
ここで、図83(d)〜(t)の波線で示した励磁信号のON/OFFデータD0〜D7及びD0’〜D7’は、前回(2ms前)にラッチ信号SM−LATにラッチされたものであり、実線で示した励磁信号のON/OFFデータD0〜D7及びD0’〜D7’は今回ラッチされたものである。
なおラッチ信号SM−LATは、本実施の形態ではラッチ信号幅としてクロックパルス幅Tcより大きい3μsと設定されており、ラッチ信号SM−LATの値が「0」から「1」に立ち上がるとき、つまりアップエッジするときシフトレジスタ112hsとシフトレジスタ112isとに送信された第1励磁データと第2励磁データとがストレージレジスタ112htとストレージレジスタ112itとにそれぞれ一度に転送される。
(7)画面構成
図33は、表示領域42において変動表示される装飾図柄を示す。装飾図柄は、「0」〜「9」までの10種類の数字を含む図柄である。装飾図柄は、特定図柄及び非特定図柄から構成される。特定図柄は、確変大当り図柄であり、非特定図柄は通常図柄である。
特定図柄は図33(A)に示すように「1」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」及び「9」である。また非特定図柄は図33(B)に示すように「0」、「2」及び「8」である。これらの装飾図柄は、第2電飾制御基板113のROM113に格納される。
なお本実施の形態では、確変突入率は3分の2であるが、装飾図柄における特定図柄の割合は10分の7である。よって確変突入率と、装飾図柄における特定図柄の割合とは、1対1に対応付けられていない。
このように表示領域42に表示する装飾図柄について、確変突入率よりも特定図柄の割合を高く表示することにより、あたかも確変突入率が実際の確変突入率よりも高いように見せかけることができる。よって遊技者に確変大当りとなる期待感を向上させることができる。
また特定図柄は、赤色に配色され、非特定図柄は青色に配色される。このように特定図柄と非特定図柄とを異なるように配色することにより、遊技者は特定図柄と非特定図柄を容易に識別することができる。
また装飾図柄の形態は、各種数字が立体的に視認されるように肉厚をもった態様で構成される。図33(C)に示すように、装飾図柄80は配列順が識別可能な配列識別情報としての数字の形状を示す配列識別部121及び配列識別部121の奥行きを二次元的に表示する肉厚部分となる奥行き表示部122を備えて構成される。
そして装飾図柄80における配列識別部121内(数字の内部)には、「オオカミ男」、「ドラキュラ」、「フランケン」、「怪物くん」、「怪子ちゃん」又は「月とコウモリ」のうちの何れかのキャラクタ123が描写されている。
具体的には図33(A)に示すように、「1」の装飾図柄80には「オオカミ男」、「3」の装飾図柄80には「フランケン」、「4」の装飾図柄80には「月とコウモリ」、「5」の装飾図柄80には「ドラキュラ」、「6」の装飾図柄80には「月とコウモリ」、「7」の装飾図柄80には「怪物くん」、「9」の装飾図柄80には「怪子ちゃん」が描写される。また図33(B)に示すように、「0」、「2」及び「8」の装飾図柄80には「月とコウモリ」が描写される。
また装飾図柄80における奥行き表示部122(数字の側面部)には、奥行き表示部122を装飾する装飾絵柄としての背景画124が描写される。背景画124は、「0」、「1」、「2」、……、「9」の全ての装飾図柄80において「怪物屋敷とコウモリ」の絵柄が共通して描写される。
各種キャラクタ123及び背景画124の配色は、装飾図柄80の配色と同系統色で画像表示制御される。例えば特定図柄の場合、特定図柄の赤色をベースとして、各種キャラクタ123や背景画124がグラデーションを用いて赤色に配色される。これにより装飾図柄80における数字(配列識別部121)の認識を妨げないようにすることができる。
また配列識別部121は、奥行き表示部122に比べて装飾図柄80における表示形態上の占有領域が大きくとられる。言い換えれば、装飾図柄80を構成する数字部分の表示面が肉厚部分の表示面よりも大きくなる。このため、装飾図柄80の視認性において、肉厚部分(奥行き表示部122)が数字部分(配列識別部121)の認識を妨げないようにすることができる。
なお配列識別部121は、数字の形状に限定するものではなく、配列識別情報の形状を示すものであればいずれの形状であってもよい。ここでいう配列識別情報とは、複数種類の識別情報から構成されて一般的に配列順が識別可能な情報のことをいう。具体的には、「0,1,2,……」及び「一,二,三,……」などの数字、「a,b,c,……」及び「A,B,C,……」などの英文字、「あ,い,う,……」及び「ア,イ,ウ,……」などの仮名文字の配列順が識別可能な情報をいう。
図89は、液晶表示器116により表示領域42において実行される演出時の画面構成図である。表示領域42には、大当り判定処理にて大当り判定乱数がはずれ値であり、かつ、リーチ態様も伴わない変動番号が「1」の変動表示パターンに基づく装飾図柄が変動表示される。
まずサブ統合基板111は、左装飾図柄80a、中装飾図柄80b及び右装飾図柄80cのそれぞれが異なる図柄となるように選択された停止図柄の情報と、変動表示パターンとを第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、サブ統合基板111からの停止図柄の情報及び変動表示パターンを受信すると、受信した停止図柄の情報及び変動表示パタンに基づいて、演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択する。そして第2電飾制御基板113は、プロセスデータに記載された内容に基づいて、装飾図柄の制御を開始する。
第2電飾制御基板113により開始される装飾図柄の制御により、左装飾図柄80a及び右装飾図柄80cが変動表示を開始する(図89A)。
このとき左装飾図柄80a及び右装飾図柄80cは、表示領域42の上方から下方に向かって高速変動する。また左装飾図柄80a及び右装飾図柄80cは、昼背景画像81が視認な半透明の表示態様である。また中の装飾図柄80bは、半透明の表示態様ではなく不透明の表示態様で変動表示される。
第2電飾制御基板113は、プロセスデータに基づいて、所定時間経過後に左装飾図柄80a及び右装飾図柄80cのうちの左装飾図柄80aを停止表示する。このときの左装飾図柄80aは、高速変動から次第に低速変動の変動表示に移行するとともに、半透明から昼背景画像81が視認不可能な不透明の表示態様に変更される(図89(B))。
そして左装飾図柄80aは、最終的に指定された停止図柄で停止表示される。ここでは左装飾図柄80aは、「7」の停止図柄で停止表示される(図89(C))。
そして右装飾図柄80cも同様に、高速変動から次第に低速変動の変動表示に移行するとともに、半透明から昼背景画像81が視認不可能な不透明の表示態様に変更される。
そして右装飾図柄80cは、最終的に指定された停止図柄で停止表示される。ここでは右装飾図柄80cは、「6」の停止図柄で停止表示される(図89(D))。
図90は、液晶表示器116により表示領域42において実行される演出時の画面構成図である。表示領域42には、発展型予告パターン番号が「12」の発展型予告演出及びコメント予告パターン番号が「14」のコメント予告演出が表示される。
サブ統合基板111は、発展型予告パターン番号が「12」の発展型予告演出及びコメント予告パターン番号が「14」のコメント予告演出を実行する場合、変動表示パターン、発展型予告パターン番号「12」及びコメント予告パターン番号「14」に基づいて、演出ランプ44a、44b、装飾ランプ49及び音波装置115の制御データを選択する。またサブ統合基板111は、変動表示パターン、発展型予告パターン番号12、コメント予告パターン番号14及び停止図柄の情報を第2電飾制御基板113に送信する。
またサブ統合基板111は、制御データに設定されるタイマをスタートする。このタイマは、第2電飾制御基板113にて選択されるプロセスデータにもとづいて実行される画像表示制御と同期して、ステッピングモータ150h、152h、153f、155の駆動制御、演出ランプ44a、44b、装飾ランプ49の点灯制御及び音波装置115の音声制御を行うためのものである。
第2電飾制御基板113は、サブ統合基板111からの各種情報を受信すると、受信した各種情報に基づいて、変動表示パターン、発展型予告パターン番号「12」及びコメント予告パターン番号「14」に対応する演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択する。
そして第2電飾制御基板113は、プロセスデータに記載された内容に基づいて、装飾図柄及びキャラクタの画像表示の制御を開始する。すなわち第2電飾制御基板113は、選択したプロセスデータに基づいて、装飾図柄80a〜80cの変動表示を開始する(図90(A))。
そして第2電飾制御基板113は、プロセスデータに基づいて、怪物くんからの吹き出し78を表示領域42に表示制御する(図90(B))。
なお1段階のステップ1とは、表示領域42に人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70のみが表示制御される状態から、怪物くんからの吹き出し78を表示制御した図90(C)の状態である。人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70のみが表示制御される0段階から怪物くんからの吹き出し78が表示制御される1段階へと段階を発展させた状態である。
なお表示領域42に表示制御された怪物くんからの吹き出し78には、「大当りだ!」のコメント文77が表示制御される。またコメント内容の表示制御と同期して、音波装置115は音声制御を行い、コメント内容(「大当りだ!」)を音声出力する。このようにコメント予告演出は、発展型予告演出の一部(1段階のステップ1)として実行される。
また図90(B)に示すように、怪物くんからの吹き出し78は、表示領域42に対して40%程度の面積比率(上下方向に50%、左右方向に80%程度)で構成される。また吹き出し口は、人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70の口元方向に向いている。
「大当りだ!」のコメント内容が怪物くんからの吹き出し78に表示制御されるとともに音声出力されることにより、あたかも怪物くんが遊技者に話しかけているかのような印象を与えることができる。
また怪物くんからの吹き出し78は、白色を基調とし、吹き出しの内部に表示制御されたコメント内容は、黄色の文字でその周囲を黒色で縁取られるように構成されることにより、コメント内容を際立たせることができる。
さらにコメント内容の文字列は、左右方向に1行あたり10文字を限度に吹き出し内に表示され、それ以上の文字数については2行に亘って表示されるように構成されることにより、遊技者にコメント内容の文字を明瞭に認識させることができる。
そしてオオカミ男を模したキャラクタ画像71が表示領域42に表示制御される(図90(C))。
なお1段階のステップ1とは、表示領域42に人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70のみが表示制御されている状態から、オオカミ男を模したキャラクタ画像71が表示制御された図90(C)の状態のことである。
また人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70のみが表示制御されている0段階から、オオカミ男を模したキャラクタ画像71が表示制御される1段階へと段階を発展させた状態である。
図90(C)でオオカミ男を模したキャラクタ画像71が表示制御された後、所定期間経過後、ドラキュラを模したキャラクタ画像72が表示領域42に表示制御される(図90(D))。
この状態が2段階のステップ2であり、オオカミ男を模したキャラクタ画像71が表示制御された1段階からドラキュラを模したキャラクタ画像72が表示制御される2段階へと段階を発展させた状態である。
なお図90(C)及び図90(D)では、ミニキャラ予告パターン番号が「11」のミニキャラ予告パターンに基づいて、全てのミニキャラクタ画像90〜93が表示領域42に表示制御される。
この場合、発展型予告演出によりキャラクタ画像70〜74が表示されるとともに、ミニキャラクタ予告演出によりミニキャラクタ画像90〜93が表示領域42に表示されるように、2種類の予告演出が同時に実行される。
よって発展型予告演出やミニキャラクタ予告演出の一方のみが実行されるよりも、予告演出が賑やかなものとなり、遊技者にとって遊技が単調となることがなく、遊技の興趣の低下を抑制することができる。
なおミニキャラクタ予告演出は、キャラクタ画像70〜74を表示する発展型予告演出と同様に、キャラクタ体150、152又は154が出現する発展型予告や稲妻予告演出とも同時に実行することができる。
ここで、ミニキャラクタ画像90〜93が装飾図柄80a〜80cの背面に表示される一方、オオカミ男を模したキャラクタ画像71やドラキュラを模したキャラクタ画像72が装飾図柄80a〜80cの前面に表示される。
よってオオカミ男を模したキャラクタ画像71やドラキュラを模したキャラクタ画像72がミニキャラクタ画像90〜93の前面に表示される。
例えば図90(C)でヒロシを表したミニキャラクタ画像90が表示されるが、図90(D)でドラキュラを模したキャラクタ画像72が表示されることにより、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90や左装飾図柄80aの変動表示の一部が視認不可能となる。
よってミニキャラクタ画像90〜93が表示されるミニキャラクタ予告演出や装飾図柄80a〜80cの変動表示よりも、キャラクタ画像70〜74が表示される発展型予告演出を優先的に遊技者に注目させることができる。
図90(D)でドラキュラを模したキャラクタ画像72が表示制御された後、所定期間経過後にフランケンを模したキャラクタ画像73が表示領域42に表示制御される(図90(E))。
この状態が3段階のステップ3であり、ドラキュラを模したキャラクタ画像72が表示制御された2段階から、フランケンを模したキャラクタ画像73が表示制御される3段階へと段階を発展させた状態である。
図90(E)でフランケンを模したキャラクタ画像73が表示制御された後、所定期間経過後に人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70が表示領域42に表示制御される(図90(F))。
この状態が4段階のステップ4であり、フランケンを模したキャラクタ画像73が表示制御された3段階から、人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70が表示制御される4段階へと段階を発展させた状態である。
本実施の形態では、1段階(図90(C))から3段階(図90(E))までは、表示領域42に表示制御されるキャラクタ画像71〜73が継続して表示されることにより、複数のキャラクタによる演出表示が可能となるように制御される。
また遊技者は、表示領域42に表示制御されるキャラクタ画像71〜73の表示数により、発展型予告演出の段階を把握することができる。さらに発展型予告演出の段階が発展することにより、大当り期待度が増すため、キャラクタ画像71〜73の表示数に応じて大当りに対する期待感を高めることができる。
図91は、キャラクタ体を駆動させる発展型予告演出を示す画面構成である。
サブ統合基板111は、発展型予告パターン番号が「17」の発展型予告演出を実行することに決定した場合、変動表示パターン、発展型予告パターン番号「17」及びコメント予告パターンに基づいて、ステッピングモータ150h、152h、153f、155、演出ランプ44a、44b、装飾ランプ49及び音波装置115の制御データを選択する。
またサブ統合基板111は、変動表示パターン、発展型予告パターン番号「17」、停止図柄などの情報を第2電飾制御基板113に送信する。またサブ統合基板111は、制御データに設定されるタイマをスタートする。
第2電飾制御基板113は、サブ統合基板111からの各種情報を受信すると、受信した各種情報に基づいて、変動表示パターン及び発展型予告パターン番号「17」に対応するプロセスデータを選択する。
そして第2電飾制御基板113は、プロセスデータに記載された内容に基づいて、装飾図柄の変動表示及びキャラクタの画像表示の制御を開始する。
第2電飾制御基板113からの制御が開始されると、怪物くんからの吹き出しが表示領域42に表示制御される。
なお発展型予告パターン番号が「17」の発展型予告演出では、キャラクタ画像71〜73が表示領域42に表示制御されることなく、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155の駆動制御により、キャラクタ体150、152及び154が出現する。
またステッピングモータ150h、152h、153f及び155は、サブ統合基板111により、駆動信号が第1電飾制御基板112に出力されることにより制御される。
よって第2電飾制御基板113により選択されたプロセスデータには、これらの駆動制御に関する制御データは設定されない。発展型予告パターン番号が「17」の発展型予告パターンに対応して選択されるプロセスデータには、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155の駆動制御によるキャラクタ体150、152及び154の動作と表示領域42の表示態様とを同期させるために、ステッピングモータ150h、152h、153f及び155により所定の駆動制御を実行されるまでは、装飾図柄の変動表示が行われる。
そして所定の駆動制御が実行された場合(例えば図91(D’))、キャラクタ画像70を表示制御する制御データが設定される。
怪物くんからの吹き出しが表示制御された後、所定期間が経過した場合、サブ統合基板111により、制御データに基づいてステッピングモータ155に駆動信号が出力される。そしてオオカミ男を模造したキャラクタ体154が所定期間、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現する(図91(A’))。
なお2段階のステップ2’とは、表示領域42に人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70のみが表示制御されている状態から、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を出現させた図91(A’)の状態のことである。また怪物くんからの吹き出しが表示制御されている1段階から、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を所定期間出現させた2段階へと段階を発展させた状態である。
図91(A’)でオオカミ男を模造したキャラクタ体154が所定期間、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現した後、所定期間経過後にステッピングモータ152h及び153fに駆動信号が出力されてドラキュラを模造したキャラクタ体152が所定期間、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現する(図91(B’))。
この状態が3段階のステップ3’であり、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を所定期間出現させた2段階から、ドラキュラを模造したキャラクタ体152を所定期間出現させた3段階へと段階を発展させた状態である。
図91(B’)でドラキュラを模造したキャラクタ体152が所定期間、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現し後、所定期間経過後にステッピングモータ150hに駆動信号が出力されてフランケンを模造したキャラクタ体150が所定期間、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現す(図91(C’))。
この状態が4段階のステップ4’であり、ドラキュラを模造したキャラクタ体152を所定期間出現させた3段階から、フランケンを模造したキャラクタ体150を所定期間出現させた4段階へと段階を発展させた状態である。
図91(C’)でフランケンを模造したキャラクタ体150が所定期間、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現し後、所定期間経過後にステッピングモータ150h、152h、153f及び155に駆動信号が出力されてキャラクタ体150、152及び154が出現する。
そして所定期間経過後に、人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70が表示領域42に表示制御される(図91(E’))。
このときステッピングモータ150h、152h、153f及び155に駆動信号が出力されてキャラクタ体150、152及び154が収容される。このように制御データに設定されるタイマ及びプロセスデータに設定されるタイマにより、キャラクタ体150、152及び154の動作及び表示領域42におけるキャラクタ画像70〜73の表示が同期される。
なおこの状態が5段階のステップ5であり、フランケンを模造したキャラクタ体150を所定期間出現させた3段階から、人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70が表示制御される5段階へと段階を発展させた状態である。
なお図90(E)〜図90(F)に移行する場合及び図91(D’)〜図91(E’)に移行する場合、左装飾図柄80aが停止表示される制御が実行される。しかし中装飾図柄80b及び右装飾図柄80cは停止表示されない。すなわち発展型予告演出を装飾図柄80a〜80cの変動表示が開始されてから、右装飾図柄80cが停止表示される前に実行される。
また同一のキャラクタに対応するキャラクタ画像及びキャラクタ体の出現方向が同一となるように制御される。例えば図90(C)でキャラクタ画像71が表示領域42の左側部から出現するように表示制御され、図91(B’)でステッピングモータ155が駆動されることにより、キャラクタ体154が表示領域42の左側方に設けられた収容部160から出現するように構成される。
このように構成することにより、同一のキャラクタに対応するキャラクタ画像及びキャラクタ部材が同一方向から出現するため、遊技者にキャラクタ画像及びキャラクタ体の関係が同一であることをより明確に把握させることができる。
また本実施の形態では、各段階にてキャラクタ画像及びキャラクタ部材の一方が出現することにより発展型予告演出が実行されるが、各段階にて同一のキャラクタに対応するキャラクタ画像の表示制御及びキャラクタ体を動作可能なステッピングモータの駆動制御を実行することによりキャラクタ画像とキャラクタ体との両方を出現させるように構成してもよい。
このように構成することにより、各段階においてより多くの態様によりキャラクタを視認可能に表出させるため、演出が実行されていることを遊技者に認識し易くできるとともに、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
この場合において、背景画像を夜背景画像82にしたときにのみキャラクタ体とキャラクタ画像との両方を出現させるように構成してもよく、このように構成することにより、一方のみを出現させた場合よりも多くの怪物が夜に騒ぎ出してざわめいているかの印象を与えることができるため、夜になると怪物たちが動き出すという印象をより強く与えることができる。
なお発展型予告演出にてキャラクタ体とキャラクタ画像との両方を出現させる場合、キャラクタ画像の出現方向とキャラクタ体の出現方向とを異ならせるようにしてもよい。
すなわち本実施の形態では、キャラクタ体が表示領域42の一部を覆うように出現するため、キャラクタ画像とキャラクタ体とを同一方向から出現させることによりキャラクタ体によってキャラクタ画像の表示される領域が覆われ、キャラクタ画像が視認できない状態となる虞がある。キャラクタ画像とキャラクタ体との出現方向を異ならせることによってこの問題を解決することができる。
またこの実施の形態では、発展型予告演出にて表示制御するキャラクタ画像の個数と、ステッピングモータを駆動制御することにより出現させるキャラクタ体の個数と、を異ならせているが、キャラクタ画像の個数とキャラクタ体の個数とを同一にすることにより実行するようにしてもよい。
すなわち本実施の形態では、4つのキャラクタ(怪物くん、オオカミ男、ドラキュラ、フランケン)に対応するキャラクタ画像70〜73と、3つのキャラクタ(オオカミ男、ドラキュラ、フランケン)に対応するキャラクタ体150,152,154と、により発展型予告演出を実行しているが、キャラクタ画像70〜73の4つのキャラクタに対応する4つのキャラクタ部材(怪物くん、オオカミ男、ドラキュラ、フランケン)を設け、発展型予告演出を実行するように構成してもよい。
また発展型予告演出にて表示制御するキャラクタ画像の個数を、ステッピングモータを駆動制御することにより出現させるキャラクタ体の個数よりも少なくするように構成してもよい。
例えば3つのキャラクタ(オオカミ男、ドラキュラ、フランケン)に対応するキャラクタ画像と、4つのキャラクタ(怪物くん、オオカミ男、ドラキュラ、フランケン)に対応するキャラクタ体と、により発展型予告演出を実行するようにしてもよい。
また本実施の形態では、段階毎にキャラクタ体を切り替えて出現させるが、キャラクタ体を継続して出現させることにより各段階にて複数のキャラクタによる駆動制御が可能となるように制御してもよい。
また遊技者は、出現しているキャラクタ体の数により発展型予告演出の段階を把握でき、さらに、上述したように、発展型予告演出の段階が発展することにより大当り期待度が増すため、出現しているキャラクタ体の数に応じて大当りに対する期待感を高めることができる。
なお発展型予告演出における同一の段階でキャラクタ体と、キャラクタ画像と、の両方を表出する場合には、各段階にキャラクタ画像と、キャラクタ体と、の一方のみ継続して表出するように制御してもよい。
このように構成することにより、キャラクタ体の出現数およびキャラクタ画像の表示数に応じて発展型予告演出の段階を把握でき、さらに、上述したように、発展型予告演出の段階が発展することにより大当り期待度が増すため、出現しているキャラクタ体の数に応じて大当りに対する期待感を高めることができる。
また本実施の形態では、キャラクタ体(フランケン)異常フラグF−MS1、キャラクタ体(ドラキュラ)異常フラグF−MS2、遮蔽部材(ドラキュラ)異常フラグF−MS3、キャラクタ体(オオカミ男)異常フラグF−MS4のいずれかの値が「1」であり異常状態にある場合、例えばキャラクタ体(フランケン)異常フラグF−MS1の値が「1」でありキャラクタ体(フランケン)150に異常が発生している場合、図80で説明した異常時励磁データクリア処理のステップS342で第1励磁データの値及び第2励磁データの値が「0」にセットされる。
このセットによりドライブ回路部112j,112k,112m,112nによるステッピングモータ150h,153f,152h,155の各相コイル(φ1〜φ4)に対して励磁電流のスイッチングがそれぞれ停止され、ステッピングモータ150h,153f,152h,155が回転しない。
このためキャラクタ体(フランケン)150、キャラクタ体(ドラキュラ)152、遮蔽部材(ドラキュラ)166、キャラクタ体(オオカミ男)154が動作しない。具体的には、発展型予告パターン番号「17」が設定されたときには、ステップ1’では、表示領域42の前面側にキャラクタ体(オオカミ男)154が出現するはずであるが、ステッピングモータ155が回転しないため、図91(A’)に示したキャラクタ体(オオカミ男)154が出現しない。
ステップ2’では、表示領域42の前面側にキャラクタ体(ドラキュラ)152と遮蔽部材(ドラキュラ)166とが出現するはずであるが、ステッピングモータ153f,152hがそれぞれ回転しないため、図91(B’)に示したキャラクタ体(ドラキュラ)152と遮蔽部材(ドラキュラ)166とが出現しない。
ステップ3’では、表示領域42の前面側にキャラクタ体(フランケン)150が出現するはずであるが、ステッピングモータ150hが回転しないため、図91(A’)に示したキャラクタ体(フランケン)150が出現しない。
なお次回、主制御基板101からコマンドとして変動表示パターンの変動番号が送信された場合、キャラクタ体(フランケン)異常判定処理によりキャラクタ体(フランケン)異常フラグF−MS1の値が「0」であり、キャラクタ体(フランケン)150が正常状態にある場合、図91(A’)〜(C’)に示したように、表示領域42の前面側にキャラクタ体(オオカミ男)154、キャラクタ体(ドラキュラ)152と遮蔽部材(ドラキュラ)166そしてキャラクタ体(フランケン)150が順に出現する。
図92は、発展型予告パターン番号が「18」の発展型予告演出及びボタン予告パターン番号が「4」のコメント予告演出を示す画面構成である。
サブ統合基板111は、発展型予告パターン番号18の発展型予告演出を実行することに決定した場合、変動表示パターンと、発展型予告パターン番号18と、「ボタンを押してくれ!」を表示するボタン予告パターンと、に応じた演出ランプ44a,44b、装飾ランプ49、音波装置115の制御データを選択するとともに、変動表示パターン、発展型予告パターン番号18、「ボタンを押してくれ!」を表示するボタン予告パターンと、停止図柄の情報を第2電飾制御基板113に送信する。
またサブ統合基板111は、制御データに設定されるタイマをスタートする。このタイマは、第2電飾制御基板113にて選択されるプロセスデータにもとづいて実行される画像表示制御と同期してステッピングモータ150h,152h,153f,155の駆動制御、演出ランプ44a,44bおよび装飾ランプ49の点灯制御、音波装置115の音声制御を行うためのものである。
第2電飾制御基板113は、サブ統合基板111からの情報を受信したことにもとづいて変動表示パターン、発展型予告パターン番号18、「ボタンを押してくれ!」を表示するボタン予告パターンと、に対応する表示領域42にて実行される演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択し、当該プロセスデータに記載された内容にもとづいて装飾図柄、上述したキャラクタの画像表示、等の制御を開始する。すなわち選択したプロセスデータにもとづいて装飾図柄80a〜80cの変動表示を開始する。
そしてプロセスデータにもとづいて怪物くんからの吹き出し78を表示領域42に表示制御する(図92(A))。なお、表示領域42に表示制御された怪物くんからの吹き出し78には、プロセスデータにもとづいて「ボタンを押してくれ!」のコメント文77(コメント内容)を表示制御する。
またコメント内容の表示制御と同期して音波装置115の音声制御を行い、当該コメント内容(「ボタンを押してくれ!」)を音声出力させる。また表示領域42の右下方には、操作ボタン38を模した画像79とともに、「PUSH」の文字を表示制御することで、遊技者に操作ボタン38の操作を促している。
このように、ボタン予告演出は、発展型予告演出の全部(1段階のステップ1)として実行される。なお、コメント文77の表示態様については、コメント予告パターンにもとづくコメント文77の表示態様と同様である。
そして操作ボタン38が1回操作されたときに、CPU113aに操作信号を入力し、該操作信号が入力されたタイミングでボタン予告パターン番号4の発展型予告演出を実行することに決定した場合、ボタン予告パターン番号4に応じた演出ランプ44a,44b、装飾ランプ49、音波装置115の制御データを選択するとともに、ボタン予告パターン番号4の情報を第2電飾制御基板113に送信する。
そして表示領域42に表示制御された怪物くんからの吹き出し78には、プロセスデータにもとづいて「もしかして・・・!?」のコメント文77(コメント内容)に更新して表示制御する(図92(B))。
またコメント内容の表示制御と同期して音波装置115の音声制御を行い、当該コメント内容(「もしかして・・・!?」)を音声出力させる。ここで、怪物くんからの吹き出し78は、白色から水色に更新して表示制御することで、「もしかして・・・!?」のコメント内容に対して返答がなされたことを遊技者に明瞭に認識させることができる。
図93(A)は、激熱予告パターン番号1の激熱予告演出を示す説明図である。
図93(B)は、上述した激熱予告パターン番号5の激熱予告演出を示す説明図である。
サブ統合基板111は、発展型予告パターン番号1〜18,20,21のいずれかの発展型予告演出を実行することに決定した場合であり、激熱予告パターン番号1の激熱予告演出を実行することに決定した場合、発展型予告パターンで画像表示される怪物くんからの吹き出し(発展型予告パターンのステップ1)及び激熱予告パターンで決定された怪物くんからの吹き出し(激熱予告パターンのステップ1)の吹き出しが合致しているために、変動表示パターン、発展型予告パターン、停止図柄の情報に加えて、激熱予告パターン番号1の激熱予告パターンの情報を第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、サブ統合基板111からの情報を受信したことにもとづいて、変動表示パターン、発展型予告パターン、激熱予告パターン番号3の激熱予告パターンに対応する表示領域42にて実行される演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択し、当該プロセスデータに記載された内容にもとづいて装飾図柄、上述したキャラクタの画像表示、等の制御を開始する。
そして発展型予告演出パターンに従って怪物くんからの吹き出し78を表示領域42に表示制御するタイミング(発展型予告パターンのステップ1を実行するタイミング)で、発展型予告パターンで画像表示される怪物くんからの白色の吹き出し78とは異なり、配色を変更したレインボー色の吹き出し78を表示領域42に表示制御する(図93(A))。
例えば発展型予告パターン番号11の発展型予告パターンを実行することに決定したときであって、激熱予告パターン番号3の激熱予告演出を実行することに決定した場合には、図90(A)〜図90(F)の発展型予告演出における図90(B)の怪物くんからの吹き出し78を表示制御する場面で、背景色を白色ではなく、図93(A)のレインボー色の吹き出し78を表示領域42に表示制御する。
またサブ統合基板111は、発展型予告パターン番号7,8,12,13のいずれかの発展型予告演出を実行することに決定したときであって、激熱予告パターン番号5の激熱予告演出を実行することに決定した場合には、発展型予告パターンで画像表示されるフランケンを模したキャラクタ(発展型予告パターンのステップ4)及び激熱予告パターンで決定されたフランケンを模したキャラクタ(激熱予告パターンのステップ4)のキャラクタが合致しているために、変動表示パターン、発展型予告パターン、停止図柄の情報に加えて、激熱予告パターン番号5の激熱予告パターンの情報を第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113は、サブ統合基板111からの情報を受信したことにもとづいて、変動表示パターン、発展型予告パターン、激熱予告パターン番号5の激熱予告パターンに対応する表示領域42にて実行される演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択し、プロセスデータに記載された内容にもとづいて装飾図柄、上述したキャラクタの画像表示の制御を開始する。
そして発展型予告演出パターンに従ってフランケンを模したキャラクタ画像73を表示領域42に表示制御するタイミング(発展型予告パターンのステップ4を実行するタイミング)で、発展型予告パターンで画像表示されるフランケンを模したキャラクタ画像73とは異なり、白色をベースとした配色に変更したフランケンを模した白色キャラクタ画像76を表示領域42に表示制御する(図93(B))。
例えば発展型予告パターン番号12の発展型予告パターンを実行することに決定したときであって、激熱予告パターン番号5の激熱予告演出を実行することに決定した場合には、図90(A)〜図90(F)の発展型予告演出における図90(E)のフランケンを模したキャラクタ画像73を表示制御する場面で、キャラクタ画像73ではなく、図93(B)のフランケンを模した白色キャラクタ画像76を表示領域42に表示制御する。
また発展型予告パターン番号12の発展型予告パターンを実行することに決定したときであって、激熱予告パターン番号2の激熱予告演出を実行することに決定した場合、図90(A)〜図90(F)の発展型予告演出における図90(C)のオオカミ男を模したキャラクタ画像71を表示制御する。
この場面で、キャラクタ画像71ではなく、姿形の異なるオオカミ男を模した白色キャラクタ画像(図示しない)を表示領域42に表示制御し、激熱予告パターン番号3の激熱予告演出を実行することに決定した場合、図90(A)〜図90(F)の発展型予告演出における図90(B)の怪物くんからの白色の吹き出し78を表示制御する場面で、激熱予告パターン番号1と同様に怪物くんからのレインボー色の吹き出し78(図93(A))を表示制御する。
そして図90(C)のオオカミ男を模したキャラクタ画像71を表示制御する場面で、激熱予告パターン番号2と同様に姿形の異なるオオカミ男を模した白色キャラクタ画像(図示しない)を表示領域42に表示制御する。
激熱予告パターン番号4の激熱予告演出を実行することに決定した場合には、図90(A)〜図90(F)の発展型予告演出における図90(D)のドラキュラを模したキャラクタ画像72を表示制御する場面で、キャラクタ画像72ではなく、服飾の配色の異なるオオカミ男を模した白色キャラクタ画像(図示しない)を表示領域42に表示制御する。
激熱予告パターン番号6の激熱予告演出を実行することに決定した場合には、図90(A)〜図90(F)の発展型予告演出における図90(F)の人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70を表示制御する場面で、キャラクタ画像70ではなく、服飾の配色の異なるオオカミ男を模した白色キャラクタ画像(図示しない)を表示領域42に表示制御する。
なお本実施の形態では、オオカミ男、ドラキュラ、フランケン、怪物くんの複数種類のキャラクタの画像表示のうち、選択された発展型予告パターンで実行する画像表示のキャラクタと、選択された激熱予告パターンで実行する画像表示のキャラクタと、が合致したときに、発展型予告演出の一部または全部として激熱予告演出が実行される。
また激熱予告演出は、キャラクタが合致しなければ実行されないために実行割合が低く、それゆえ激熱予告演出のキャラクタには大当り期待度が高く設定される。
図94は、稲妻予告演出の演出例1として、大当り判定の判定結果が大当りであり、主制御基板101で変動表示パターンとして変動番号33の「役物リーチ、当り」に決定されるとともに、サブ統合基板111で昼背景用稲妻予告テーブルから稲妻予告パターンとして稲妻予告パターン番号2(ブラックアウト2回)に決定された場合を示す。
特別図柄表示器41で特別図柄の変動表示を開始すると、液晶表示器116の表示領域42においても左・中・右の装飾図柄80a〜80cの変動表示を開始する(図94(A))。
具体的には、表示領域42の中央付近には、中の装飾図柄80bが飛び跳ねているような表示態様で変動表示され、中の装飾図柄80bの両側方には、背景画像が視認可能な程度に半透明となった左・右の装飾図柄80a,80cが表示領域42の上方から下方に向かってリールが回転しているような表示態様で変動表示される。
また表示領域42には、昼背景画像81が表示されるとともに、中の装飾図柄80bの下方(表示領域42の中央下部)には、キャラクタ画像(怪物くん)70が表示される。
次いで1回目のブラックアウト演出として、遊技者に視認困難となるように、装飾図柄80a〜80cの変動表示及び昼背景画像81を表示制御している表示領域42を暗転させる暗転画像83が所定時間(例えば1秒)表示される(図94(B))。
このとき遊技者は、複数の稲妻予告演出のうちいずれかの演出が開始されたことを認識することができ、大当り期待度の高い特別の演出(スポットライト予告から開始されるスーパーリーチ発展演出や役物リーチ演出等)が行われる期待感をもつことができる。その後所定時間が経過することで、1回目のブラックアウト演出が行われる以前の内容を継続するように表示領域42を表示制御する(図94(C))。
次いで2回目のブラックアウト演出として、1回目のブラックアウト演出よりも遊技者に視認困難となるように、1回目のブラックアウト演出時の暗転よりも暗転度合いの高い暗転画像83が、1回目のブラックアウト演出時の演出時間よりも長い時間(例えば、2秒)表示される(図94(D))。
このとき遊技者は、少なくとも稲妻予告パターン番号1のブラックアウトガセ演出ではないことを認識することができ、また、稲妻予告パターン番号2の2回目のブラックアウトガセ演出が行われている可能性も残るが、1回目のブラックアウト演出時よりも大当り期待度の高い特別の演出(スポットライト予告から開始されるスーパーリーチ発展演出や役物リーチ演出等)が行われる期待感を、1回目のブラックアウト演出時よりも向上させることができる。
すなわちブラックアウト演出が2回行われることにより、大当り期待度の高い特別の演出(スポットライト予告から開始されるスーパーリーチ発展演出や役物リーチ演出等)が行われる期待感を徐々に向上させることができる。その後、1回目のブラックアウト演出後と同様に、ブラックアウト演出が行われる以前の内容を継続するように表示領域42を表示制御する(図94(E))。
次いで左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示されることでリーチ態様(同図中には、「7」のリーチ態様を例示)が形成され、役物リーチ演出が開始されることを報知する「役物リーチ」の文字84が表示される(図94(F))。
このとき2回目のブラックアウト演出後にブラックアウト演出が行われる以前の内容が継続して表示されたことから、スーパーリーチ演出となるよりも大当り期待度の高い特別の演出(スポットライト予告や役物リーチ演出等)が行われることなく、2回目のブラックアウトガセ演出だったのではないかと減退した期待感を、役物リーチ演出が行われることによって、再度、向上させることができ、遊技の興趣にメリハリを与えることができる。
役物リーチ演出では、演出装置40に取り付けられたキャラクタ体150,152,154が動作し、これらのキャラクタ体150,152,154や遮蔽部材164,166,168の状態に合わせて、未だ停止していない中の装飾図柄80bが変動表示される演出が行われる。
次いで稲妻予告演出の演出例1では、変動番号33の「役物リーチ、当り」に決定されているため、中の装飾図柄80bが左・右の装飾図柄80a,80cと同一の図柄で停止表示されることで、大当り図柄(同図中には、「777」の大当り図柄を例示)が確定表示される(図94(G))。
その後、確定表示された装飾図柄の組み合わせが大当り図柄であり、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知するオープニング画像85が、上述した複数種類の演出で表示制御される可能性のある全てのキャラクタ画像70〜75とともに表示される(図94(H))。
図95は、稲妻予告演出の演出例2として、主制御基板101で変動表示パターンとして変動番号1,3〜22のいずれかに決定されるとともに、サブ統合基板111で昼背景用稲妻予告テーブルから稲妻予告パターンとして稲妻予告パターン番号3の背景変化演出に決定された場合を示す。
なお稲妻予告演出の演出例2についても演出例1と同様に、1回目のブラックアウト演出が行われている。
1回目のブラックアウト演出の後、所定時間が経過することで、1回目のブラックアウト演出が行われる以前の内容を継続するように表示領域42を表示制御する(図95(A))。
その後、1回目のブラックアウト演出よりも遊技者に視認困難となるように、1回目のブラックアウト演出時の暗転よりも暗転度合いの高い暗転画像83が、1回目のブラックアウト演出時の演出時間よりも長い時間(例えば、2秒)表示される(図95(B))。
その後、ブラックアウト演出が行われる以前の内容を継続するように表示領域42を表示制御するが、背景画像として、ブラックアウト演出が行われる前の背景画像とは異なる夜背景画像82が表示される(図95(C))。
このとき、スーパーリーチ演出となるよりも大当り期待度の高い特別の演出(スポットライト予告や役物リーチ演出等)が行われることはない。
しかし次回以降の装飾図柄の変動表示において、稲妻予告演出を決定する際に夜背景用稲妻予告テーブル(図54)が用いられることで稲妻予告パターン番号4,5の稲妻フラッシュ予告が行われ易くなったり、発展型予告演出を選択する際に夜背景用発展型予告テーブル(図45)が用いられることでキャラクタ体150,152,154の作動率が向上されることで、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
次いで左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示されることでリーチ態様(同図中には、「7」のリーチ態様を例示)が形成され、リーチ演出が開始されることを報知する「リーチ」の文字86が表示される(図95(D))。
その後、主制御基板101で決定された変動番号1,3〜22のいずれかの変動表示パターンに対応したスーパーリーチ演出やスーパーリーチ発展演出等が行われる。
なお表示領域42にて装飾図柄の変動表示を開始するときに夜背景画像82であり、サブ統合基板111で夜背景用稲妻予告テーブルから稲妻予告パターンとして稲妻予告パターン番号3の背景変化演出に決定された場合には、2回目のブラックアウト演出の後、背景画像として、ブラックアウト演出が行われる前の背景画像とは異なる昼背景画像81が表示される。
図96は、稲妻予告演出の演出例3として、主制御基板101で変動表示パターンとして変動番号4,6〜10,12〜16,18〜22のいずれかに決定され、サブ統合基板111で昼背景用稲妻予告テーブルから稲妻予告パターンとして稲妻予告パターン番号5の稲妻フラッシュ演出に決定された場合を示す。
なお稲妻予告演出の演出例3についても演出例1と同様に、1回目のブラックアウト演出が行われる。
1回目のブラックアウト演出の後、所定時間が経過することで、1回目のブラックアウト演出が行われる以前の内容を継続するように表示領域42を表示制御する(図96(A))。
その後、1回目のブラックアウト演出よりも遊技者に視認困難となるように、1回目のブラックアウト演出時の暗転よりも暗転度合いの高い暗転画像83が、1回目のブラックアウト演出時の演出時間よりも長い時間(例えば、2秒)表示される(図96(B))。
その後、液晶表示器116の表示領域42の上方に配置された演出ランプ44aが点滅・点灯するとともに、表示領域42の上方から暗転画像83に稲妻(雷)87を走らせる稲妻フラッシュ予告が行われることにより、稲妻87に照らされることで左装飾図柄80a(同図中には、「7」を例示)が暗転画像83に浮かび上がるように停止表示される(図96(C))。
次いで遊技者に視認不可能(視認できない)となるように、1回目および2回目のブラックアウト演出時の暗転よりも更に暗転度合いの高い暗転画像83が、2回目のブラックアウト演出時の演出時間と同程度の時間(例えば、2秒)表示される(図96(D))。
このとき、左・中・右の装飾図柄80a〜80cは、左装飾図柄80aが停止表示されているとともに中・右の装飾図柄80b,80cが変動表示されている状態で、表示領域42の右下部に通常(例えば、リーチ演出等が実行されていないとき)の装飾図柄の変動表示を実行しているときよりも小さく、遊技者にとって視認困難な程度に暗転表示される。
なお本実施の形態では、1回目の稲妻フラッシュ予告により左装飾図柄80aが停止表示されることで、その後の暗転画像83においても左装飾図柄80aを継続して停止表示しているが、予告演出(この場合には、後述する2回目の稲妻フラッシュ予告)が終了するまでにリーチ態様が形成されればよく、1回目の稲妻フラッシュ予告で左装飾図柄80aを停止表示させずに、図96(D)において左装飾図柄80aが変動表示中であってもよい。
次いで3回目のブラックアウト演出の後、所定時間が経過することで、液晶表示器116の表示領域42の右上方に配置された演出ランプ44a,44bが複数回に亘って点滅・点灯するとともに、表示領域42の右方から暗転画像83に稲妻(雷)87を走らせる稲妻フラッシュ予告が行われることにより、稲妻87に照らされることで既に停止表示されている左装飾図柄80aとともに右装飾図柄80c(同図中には、「7」を例示)が暗転画像83に浮かび上がるように停止表示される(図96(E))。
このとき遊技者は、2回目の稲妻フラッシュ予告が行われたことから、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出でリーチ態様を伴わないはずれとなることがなく、またこれ以外では、大当り期待度の高いスーパーリーチ発展演出やスーパーリーチ分岐プレミア演出が行われることにより、大当りとなる期待感をもつことができる。
次いで左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示されることでリーチ態様(同図中には、「7」のリーチ態様を例示)が形成され、リーチ演出が開始されることを報知する「リーチ」の文字86が表示される(図96(F))。
その後、主制御基板101で決定された変動番号4,6〜10,12〜16,18〜22のいずれかの変動表示パターンに対応したスーパーリーチ演出やスーパーリーチ発展演出等が行われる。なおサブ統合基板111で稲妻予告パターンとして稲妻予告パターン番号4に決定された場合には、2回目の稲妻フラッシュ予告が行われず、1回目の稲妻フラッシュ予告のみが行われる。
図97は、稲妻予告演出の演出例3(稲妻フラッシュ予告)において、装飾図柄80の表示態様を変化させる演出例である。
まず通常の図柄変動時では、図97(A)に示すように、装飾図柄80の配列識別部121に描写されたキャラクタ123(図97(A)中には「7」の装飾図柄80に描写された「怪物くん」のキャラクタを例示)及び奥行き表示部122に描写された背景画124(「怪物屋敷とコウモリ」の絵柄)の配色は、装飾図柄80における数字(配列識別部121)の認識を妨げないように、装飾図柄80の配色(ベース色)と同系統色(図97(A)に示す「7」の装飾図柄80(特定図柄)では、キャラクタ123および背景画124の配色をグラデーション等により特定図柄の赤色をベースとした赤っぽい色にする)で画像表示される。
すなわちキャラクタ123および背景画124が配列識別部121の視認性を妨げることなく、配列識別部121の視認性が最も優先された図柄表示態様(配列強調表示態様)で装飾図柄80が表示される。
これに対し、稲妻フラッシュ予告が行われる場合には、図96(B)又は図96(D)に示す暗転画像83が表示された後に表示領域42に稲妻87を走らせる演出を行うとき(図96(C),(E)参照)、装飾図柄80は、図97(B)に示すように、背景画像に表示された稲妻87に照らされることで暗転画像83に浮かび上がるような表示態様で表示される。
具体的には、稲妻87の白色光に照らされることで、赤色をベースとした装飾図柄80の配色が白色を強調したモノクローム調の配色(黒色よりも白色の表示比率の方が高い配色)に変わって画像表示される。
またこのような稲妻フラッシュ予告では、演出効果を高めるために背景画像に表示される稲妻87の輝度を変化させる画像表示制御が行われるようになっており、稲妻87の輝度が低下した際には、稲妻87の白色光が装飾図柄80を照らす度合いが低下することで、装飾図柄80は、図97(C)に示すように、輝度が低下した稲妻87に照らされることで暗転画像83に若干浮かび上がるような表示態様で表示される。
具体的には、白色を強調したモノクローム調の配色から黒色を強調したモノクローム調の配色(白色よりも黒色の表示比率の方が高い配色)に変わって装飾図柄80が画像表示される。
そして、稲妻フラッシュ予告の終了後にリーチ態様が形成されて、図96(F)に示すリーチ演出が開始される際には、図97(D)に示すように、配列識別部121に描写されたキャラクタ123および奥行き表示部122に描写された背景画124がベース色に関わらない本来の色調で画像表示される。
これにより、配列識別部121内でキャラクタ123が強調的に表示され、奥行き表示部122内で背景画124が強調的に表示される。すなわち通常の図柄変動時には数字(配列識別部121)の認識を妨げないような配色で描写されたキャラクタ123および背景画124が、稲妻フラッシュ予告時には積極的に認識可能な色調で画像表示される。
つまりキャラクタ123および背景画124の視認性が最も優先されて、キャラクタ123および背景画124が明瞭に視認できる(配列強調表示態様に比べて装飾図柄80の装飾性を高めた)図柄表示態様(装飾強調表示態様)で装飾図柄80が表示される。
またこの装飾強調表示態様での背景画124には、稲妻フラッシュ予告が実行された余韻を残すべく、「怪物屋敷とコウモリ」の絵柄に加えて「稲妻」の絵柄124aが追加表示される。但し、装飾強調表示態様での図柄表示は、リーチ演出の開始直前に終了され、リーチ演出以降では再度、配列強調表示態様に切り替わり装飾図柄80の変動表示が行われる。
図98は、稲妻予告演出の演出例4として、主制御基板101で変動表示パターンとして変動番号29,30のいずれかに決定されるとともに、サブ統合基板111で昼背景用稲妻予告テーブルから稲妻予告パターンとして稲妻予告パターン番号2のブラックアウト演出が2回に決定された場合を示す。
なお稲妻予告演出の演出例4についても演出例1と同様に、1回目のブラックアウト演出が行われている。
1回目のブラックアウト演出の後、所定時間が経過することで、1回目のブラックアウト演出が行われる以前の内容を継続するように表示領域42を表示制御する(図98(A))。
その後、1回目のブラックアウト演出よりも遊技者に視認困難となるように、1回目のブラックアウト演出時の暗転よりも暗転度合いの高い暗転画像83が、1回目のブラックアウト演出時の演出時間よりも長い時間(例えば、2秒)表示される(図98(B))。
その後、液晶表示器116の表示領域42の中央下方に、スポットライト88を浴びながらキャラクタ(同図中には、キャラクタ画像(怪物くん)70を例示)が登場するスポットライト予告が行われる(図98(C))。
このとき遊技者は、スポットライト予告が行われたことから、大当り期待度の高いスーパーリーチ発展演出が行われることが確定し、大当りとなる期待感を向上させることができる。
さらにキャラクタに応じたスーパーリーチ発展演出が行われることから、大当り期待度の高さを認識することができ、登場したキャラクタに応じて様々な期待感をもつことができる。
なお、左・中・右の装飾図柄80a〜80cは、表示領域42の右下部(スポットライト88で照らされていない部分)に通常(例えば、リーチ演出等が実行されていないとき)の装飾図柄の変動表示を実行しているときよりも小さく、遊技者にとって視認困難な程度に暗転表示される。
次いでスポットライト予告にて画像表示制御されるキャラクタに応じたスーパーリーチ発展演出を開始する開始画像89を、キャラクタ画像(怪物くん)70が液晶表示器116の表示領域42の上方から下方に下ろす演出が行われる(図98(D))。
その後、主制御基板101で決定された変動番号29,30のいずれかの変動表示パターンに対応したスーパーリーチ発展演出として、左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示されることでリーチ態様(同図中には、「7」のリーチ態様を例示)が形成された状態でスーパーリーチ発展演出が開始される(図98(E))。
ここで、スポットライト予告は、稲妻フラッシュ予告(演出例2)や背景変化予告(演出例3)のようにサブ統合基板111で決定されずに、同一のブラックアウト演出が組み込まれた変動番号23〜31の変動表示パターンとして主制御基板101で決定される。
主制御基板101で決定された稲妻予告演出であっても、図98(B)の2回目のブラックアウト演出の終了時まで(装飾図柄80a〜80cの変動表示の開始から約3.5秒)は、演出例2の図95(B)および演出例3の図96(B)までと同一の演出態様で表示される。
稲妻フラッシュ予告及びスポットライト予告では、液晶表示器116の表示領域42をブラックアウト演出による暗転画像83とすることで、稲妻(雷)87を走らせたり、スポットライト88をキャラクタに浴びせたりすることが可能となる予告演出である。
よって稲妻フラッシュ予告およびスポットライト予告は、ブラックアウト演出を行うことによる暗転表示ならではの演出ということができる。
以上のように、本実施形態の構成によれば、液晶表示器116の表示領域42に左・中・右の装飾図柄80a〜80cの変動表示やキャラクタ画像70等が表示される全域が視認困難となるような暗転画像83を所定時間、表示する稲妻予告演出(隠滅演出)を実行することにより、遊技者が暗転画像83が表示されるまでの左・中・右の装飾図柄80a〜80cの変動表示やキャラクタ画像70等に注目することができなくなり、遊技者に意識してもらいたい予告演出(ブラックアウト演出)を効果的に意識させることができる。
またブラックアウト演出により予告演出の開始を意識させた後、予告演出として、演出装置40の演出ランプ44a,44bを点灯・点滅すると共に、稲妻87を表示領域42に表示し、稲妻が落ちているかのような演出態様で左・右の装飾図柄80a,80cが視認可能な態様で表示されることにより、遊技者に意識してもらいたい予告演出に効果的に注意を向けさせることができる。
よって遊技者に意識してもらいたい予告演出を意識・注目させることで、遊技者が長時間、遊技を行ったとしても遊技が単調となることがなく、遊技の興趣の低下を抑制することができる。
このように本実施の形態では、サブ統合基板111に搭載されるCPU111aによって予告選択処理の稲妻予告選択処理(ステップS214)を実行して当該予告選択処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(ステップS110)で第2電飾制御基板113に送信し、第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aによって液晶表示器116の表示領域42にて稲妻予告演出を表示制御する隠滅演出実行手段を備えている。
なお本実施の形態の構成によれば、表示領域42に左・中・右の装飾図柄80a〜80cの変動表示やキャラクタ画像70等の情報が表示される全域が視認困難となるような暗転画像83を所定時間、表示しているが、遊技者が情報表示に注目することができなければよく、例えば、表示領域42に暗転画像83とは異なる画像として明転画像や、背景画像のみを表示したり、表示領域42の電源を切断することで情報表示が含まれる画像を消去したり、演出装置40等に動作可能な隠蔽部材を設けることで情報表示を隠蔽してもよい。
また従来、複数のキャラクタを表示させることで、図柄表示装置に表示される特別図柄の変動表示以外の他の演出を賑やかに行うものもあるが、複数のキャラクタが表示されても大当り図柄が導出されることがほとんどなく、キャラクタを意識させるには至らなかった。しかしながら、本実施形態の構成によって、このような演出も意識させることができる。
図99は、ミニキャラ予告パターン番号1のミニキャラ予告演出を示す説明図である。サブ統合基板111に搭載されるCPU111aによりミニキャラ予告パターン番号1のミニキャラ予告演出を実行することに決定した場合には、上述したように、変動表示パターン、ミニキャラ予告パターン番号1のミニキャラ予告パターン、停止図柄、等の情報を第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aは、当該情報を指示する信号を受信したことにもとづいて変動表示パターン、ミニキャラ予告パターン番号1に対応する表示領域42にて実行される演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択し、当該プロセスデータに記載された内容にもとづいて装飾図柄、上述したミニキャラクタの画像表示、等の制御を開始する。
すなわち選択したプロセスデータにもとづいて半透明の表示態様で左・右の装飾図柄80a,80cの変動表示を開始する。このとき、左・右の装飾図柄80a,80cは、表示領域42の上方から下方に向かって高速変動(左・右の装飾図柄80a,80cの各々が停止表示される過程よりも移動速度の速い変動)で表示される。
また中装飾図柄80bについては、背面でミニキャラクタ予告によるミニキャラクタの画像表示がなされないため、背面を遊技者に視認可能にする必要がなく、半透明の表示態様ではなく不透明の表示態様で変動表示されている。ただし、中の装飾図柄80bが半透明の表示態様で変動表示されても、遊技者の視認に影響はない。
そしてプロセスデータにもとづいて表示領域42の右下方、かつ、右装飾図柄80cの背面に表示された扉を開放し、上半身を乗り出した態様でヒロシを表したミニキャラクタ画像90を表示領域42に表示制御する(図99(A))。
このとき、右装飾図柄80cは、半透明の表示態様で変動表示されており、右装飾図柄80cの背面に、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を遊技者は視認することができる。
よって遊技者は、右装飾図柄80cとヒロシを表したミニキャラクタ画像90との間で視点の移動が必要なく、左・中・右の装飾図柄80a〜80cを注視しながらも、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を視認することができる。
そして、プロセスデータにもとづいて所定時間経過後に、左・右の装飾図柄80a,80cのうち左装飾図柄80aが停止表示される過程で、右装飾図柄80aの背面に表示された扉を閉鎖し、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を表示領域42に非表示制御する(図99(B))。
このとき、左装飾図柄80aは、高速変動から徐々に低速変動の変動表示に移行するとともに、半透明から不透明の表示態様に変更される。従って、遊技者は、ヒロシを表したミニキャラクタ画像90を注視していても、左装飾図柄80aが停止表示されることを確実に認識することができる。そして、左装飾図柄80aは、指定された停止図柄(同図中では、「7」を例示)で停止表示する(図99(C))。
そして左装飾図柄80aと同様に、プロセスデータにもとづいて右装飾図柄80cが停止表示される過程で、右装飾図柄80cは、高速変動から徐々に低速変動の変動表示に移行するとともに、半透明から不透明の表示態様に変更される。そして、右装飾図柄80cは、左装飾図柄80aとは異なるように指定された停止図柄(同図中では、「6」を例示)で停止表示する(図99(D))。
本実施の形態では、ミニキャラクタ画像90〜93は、左装飾図柄80aが停止表示される以前に非表示制御(図99(B))されるが、左装飾図柄80aが停止表示された後に右装飾図柄80cが停止表示されるまで表示制御してもよい。
この場合、左・右の装飾図柄80a,80cのうち最初に停止表示される左装飾図柄80aの停止位置の背面(表示領域42の左下部)に、人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93が表示制御され、該ミニキャラクタが大当り期待度の高いミニキャラクタ(ミニキャラクタ予告パターン番号4)であったり、該ミニキャラクタを含むミニキャラクタの組み合わせ(ミニキャラ予告パターン番号11)が大当りとなることを示唆することから、左装飾図柄80aが停止表示される以前にその停止位置の背面を注視しなければならず、通常状態時であっても表示領域42に注目させることができる。
また本実施の形態では、左・右の装飾図柄80a,80cの各々の変動表示領域よりも表示面積の狭い表示領域、すなわち、左・右の装飾図柄80a,80cの各々の変動表示領域の内側に、ミニキャラクタ画像90〜93を表示し、ミニキャラクタ画像90〜93を遊技者に視認し易い構成としている。
なお表示領域42にて表示される装飾図柄80a〜80cとミニキャラクタ画像90〜93との間で視点の移動が必要なければよく、装飾図柄の変動表示領域のうち一部の表示領域でキャラクタ画像が表示されても、装飾図柄の変動表示領域のうち全ての表示領域でキャラクタ画像が表示されてもよい。
また装飾図柄の変動表示領域よりも表示面積の広い表示領域であって、装飾図柄の変動表示領域とミニキャラクタ画像の表示領域とが重なり合うようにミニキャラクタ画像を表示してもよい。
ここで液晶表示器116では、複数のレイアを重ね合わせることにより1つの演出画像として表示領域42に表示制御される。
ここでは背景画像(昼背景画像81または夜背景画像82)、ミニキャラクタ画像90〜93、左・中・右の装飾図柄80a〜80c等の各々の画像データを第2電飾制御基板113のROM113bに記憶し、プロセスデータにもとづいて必要な画像データを所定のタイミングで第2電飾制御基板113のRAM113cに別個に読み出し、液晶表示器116に出力することにより、各々の画像データが複数のレイアとして表示領域42に表示される。
これらの画像データ(複数のレイア)には、表示領域42に表示される優先順位が設定されており、最下位のレイアから順に上位のレイアを重ね合わせることにより、上位のレイアであるほど優先して表示領域42に表示される。
図100は、ミニキャラ予告演出を表示するための複数のレイアを示す。図100は、発展型予告パターンのステップ1,2,3が実行される発展型予告演出及びミニキャラ予告パターン番号11のミニキャラ予告演出を表示するための複数のレイアを示す説明図である。
ミニキャラ予告演出を実行するための複数のレイアは、少なくとも最下位のレイアとして背景画像(昼背景画像81または夜背景画像82)が表示される背景レイア42aと、第1の中位のレイアとしてミニキャラクタ画像90〜93が表示されるミニキャラレイア42bと、第2の中位のレイア(第1の中位のレイアよりも上位のレイア)として左・中・右の装飾図柄80a〜80cが変動表示される図柄レイア42cと、最上位のレイアとしてキャラクタ画像70〜75が表示される予告キャラレイア42dとから構成されている。
背景レイア42aには、図100(A)に示すように、背景画像として昼背景画像81が描写されるとともに、右下部に扉94a、左上部に扉94b、右上部に扉94c、左下部に扉94dが描写されている。
またミニキャラレイア42bには、図100(B)に示すように、背景レイア42aの右下部の扉94aに対応する位置にヒロシを表したミニキャラクタ画像90、左下部の扉94bに対応する位置にヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91、右上部の扉94cに対応する位置に3人組を模したミニキャラクタ画像92、左下部の扉94dに対応する位置に人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93が描写される。
なおミニキャラクタ画像90〜93には、ミニキャラクタとともに半開き状態となった扉の描写も含まれる。
そして背景レイア42aと背景レイア42aよりも上位であるミニキャラレイア42bとを重ね合わせることにより、昼背景画像81に描写された扉94a〜94dが視認可能となることがなく、ミニキャラクタ画像90〜93が視認可能となる。
なおミニキャラレイア42bには、ミニキャラ予告パターン番号に応じてミニキャラクタ画像90〜93のうち必要なミニキャラクタ画像のみが表示される。
例えばミニキャラ予告パターン番号1のミニキャラ予告パターンが決定された場合には、ミニキャラレイア42bにミニキャラクタ画像90のみが表示されることになり、図99(A)に示したように、ミニキャラ予告としてヒロシを表したキャラクタ画像90のみが表示領域42に表示される。
また図柄レイア42cには、図100(C)に示すように、ミニキャラクタ画像91,93の表示領域と重なり合う位置に半透明の表示態様で左装飾図柄80a、不透明の表示態様で中装飾図柄80b、ミニキャラクタ画像90,92の表示領域と重なり合う位置に半透明の表示態様で右装飾図柄80cが描写される。
そしてミニキャラレイア42bとミニキャラレイア42bよりも上位である図柄レイア42cとを重ね合わせることにより、装飾図柄80a〜80cの変動表示中に、左・右の装飾図柄80a,80cの背面に透き通してミニキャラクタ画像90〜93が遊技者に視認可能となる。
なお左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示する際の図柄レイア42cには、人間の少女を模したミニキャラクタ画像(怪子ちゃん)93の表示領域と重なり合う位置に不透明の表示態様で左装飾図柄80a、ヒロシを模したミニキャラクタ画像90の表示領域と重なり合う位置に不透明の表示態様で右装飾図柄80cが描写される。
そしてミニキャラレイア42bとミニキャラレイア42bよりも上位である図柄レイア42cとを重ね合わせることにより、左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示する際には、左・右の装飾図柄80a,80cの背面が透き通ることがなく、ミニキャラクタ画像90,93が描写された位置が遊技者に視認不可能となる。
また予告キャラレイア42dには、図100(D)に示すように、左・右の装飾図柄80a,80cの表示領域およびミニキャラクタ画像91,93の表示領域の一部と重なり合う位置に不透明の表示態様で、オオカミ男を模したキャラクタ画像71、ドラキュラを模したキャラクタ画像72、フランケンを模したキャラクタ画像73が描写されている。
そしてミニキャラレイア42bや図柄レイア42cとこれらのレイアよりも上位である予告キャラレイア42dとを重ね合わせることにより、発展型予告演出を実行中に、左・右の装飾図柄80a,80cやミニキャラ予告演出におけるミニキャラクタ画像90〜93の前面に発展型予告演出におけるキャラクタ画像70〜73が遊技者に視認可能となる。
なおミニキャラレイア42b、図柄レイア42c、および予告キャラレイア42dにおける空白の表示領域は、透明の表示態様であり、下位となるレイアを透過することができる。
図100では、昼背景画像81、ミニキャラクタ画像90〜93、左・中・右の装飾図柄80a〜80c、発展型予告演出におけるキャラクタ画像70〜73が表示されるレイアのみを示しているが、これらのレイアの他にも、第2電飾制御基板113のROM113bに記憶された画像データにもとづき、背景画像とともに表示される人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70、ブラックアウト演出における暗転画像83等が表示されるレイアを有している。
なおブラックアウト演出において表示されるキャラクタ画像70〜75は、発展型予告におけるキャラクタ画像70〜73が表示される予告キャラレイア42dと同一のレイアに表示される。
そして背景画像(昼背景画像81または夜背景画像82)<ミニキャラ予告演出におけるミニキャラクタ画像90〜93<人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70(表示領域42の中央下方に表示)<左・中・右の装飾図柄80a〜80c<予告演出におけるキャラクタ画像70〜75(発展型予告演出におけるキャラクタ画像70〜73またはブラックアウト演出におけるキャラクタ画像71〜75)<ブラックアウト演出における暗転画像83の順で、表示領域42に表示される優先順位が設定されている。
また上述したキャラクタ体150,152,154は、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現することから、キャラクタ体150,152,154を出現させる発展型予告演出を実行中に、ミニキャラクタ画像90〜93や装飾図柄80a〜80cの一部が遊技者に視認不可能となる。
すなわち表示領域42に表示される全ての画像よりも優先順位が高い状態で、キャラクタ体150,152,154が出現することになる。例えば、ミニキャラ予告演出におけるミニキャラクタ画像90〜93が表示されている場合に、オオカミ男を模造したキャラクタ体154を駆動することによって、ヒロシ姉を表したミニキャラクタ画像91および左装飾図柄80aの一部が視認不可能となる。
よってミニキャラクタ画像90〜93が表示されるミニキャラクタ予告演出や装飾図柄80a〜80cの変動表示よりもキャラクタ体150,152,154が駆動される発展型予告演出を優先的に遊技者に注目させることができる。
本実施の形態では、ミニキャラレイア42bよりも図柄レイア42cを上位のレイアとし、左・右の装飾図柄80a,80cの背面に透き通してミニキャラクタ画像90〜93を視認可能としているが、装飾図柄80a〜80cとミニキャラクタ画像90〜93との間で視点の移動が必要なければよい。
例えば図柄レイア42cよりもミニキャラレイア42bを上位のレイアとし、発展型予告演出におけるキャラクタ画像70〜73を装飾図柄80a〜80cの前面側に表示するように、左・右の装飾図柄80a,80cの前面側にミニキャラクタ画像90〜93を表示してもよい。この場合、装飾図柄80a,80cを不透明の表示態様で表示してもよい。
また本実施の形態では、半透明の表示態様で左・右の装飾図柄80a,80cを変動表示することにより、左・右の装飾図柄80a,80cの背面に透き通してミニキャラクタ画像90〜93を視認可能としているが、ミニキャラクタ画像90〜93が視認可能となるように左・右の装飾図柄80a,80cを変動表示すればよい。
例えば不透明の表示態様で左・右装飾図柄80a,80cを高速変動で変動表示し、左・右装飾図柄80a,80cの各々における装飾図柄間から見えるミニキャラクタ画像90〜93の残像による視覚効果を利用して、ミニキャラクタ画像90〜93を視認可能としてもよい。
このように、本実施の形態では、サブ統合基板111に搭載されるCPU111aの機能であって、予告選択処理のミニキャラ予告選択処理(ステップS215)を実行してミニキャラ予告を実行するか否かの判定を行う背面演出実行判定手段を備えている。
またサブ統合基板111に搭載されるCPU111aによって予告選択処理のミニキャラ予告選択処理(ステップS215)を実行して当該予告選択処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(ステップS110)で第2電飾制御基板113に送信し、第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aによって液晶表示器116の表示領域42にて装飾図柄80a〜80cやキャラクタ画像70〜75の背面の表示領域(下位のレイア)でミニキャラクタ画像80〜83を表示制御する背面演出としてのミニキャラ予告演出を表示制御する背面演出実行手段を備えている。
図101及び図102は、ノーマルリーチ演出の演出例を示す。なおノーマルリーチ演出は、主制御基板101で変動表示パターンとして変動番号3〜22,35のいずれかが決定された場合に実行される。
すなわちノーマルリーチ演出は、発展型予告演出、稲妻予告演出の演出例2(背景変化予告),演出例3(稲妻フラッシュ予告)のいずれかの予告演出を実行した場合、および、予告演出を実行しない場合において、リーチ態様が形成された後に実行される演出である。
図101(A)に示したように、左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示されることでリーチ態様(同図中には、「7」のリーチ態様を例示)が形成され、リーチ演出が開始されることを報知する「リーチ」の文字86が表示されると、図101(B)に示すように、リーチ態様を形成する左装飾図柄80aは、表示領域42の左上部に通常(例えば、リーチ演出等が実行されていないとき)の装飾図柄の変動表示を実行しているときよりも小さく表示される(同図中には、「7」の左装飾図柄80aが小さく表示された場合を例示)。
またリーチ態様を形成する右装飾図柄80cは、表示領域42の右上部に通常の装飾図柄の変動表示を実行しているときよりも小さく表示される(同図中には、「7」の右装飾図柄80cが小さく表示された場合を例示)。
また中装飾図柄80bは、表示領域42の中央下部に通常の装飾図柄の変動表示を実行しているときよりも大きく表示される(同図中には、「8」の中装飾図柄80bが大きく表示された場合を例示)。
次いで図101(C)に示すように、装飾図柄80a〜80cの背景画像(昼背景画像81又は夜背景画像82)が表示する怪物屋敷内の「大王」の肖像画90の中に、表示領域42に表示されているその他全てのものが渦巻き状(変化態様)に吸い込まれていく演出画像が表示され、左・中・右の装飾図柄80a〜80cは、それぞれ鉛直方向の仮想垂線を回動軸として回動される。
ここで、装飾図柄80a〜80cの回動について、図101(D)〜(H)を参照して説明する。まず図柄回動時以外となる通常の図柄変動時において、装飾図柄80は、図101(D)に示すように、キャラクタ123が描写された数字形状の配列識別部121と、背景画124が描写された肉厚部分となる奥行き表示部122と、から構成されることで、二次元空間(平面)となる液晶表示器116の表示領域42に立体的に表示された状態で変動表示が行われる。
具体的には、左・右の装飾図柄は、表示領域42の上方から下方に向かってリールが回転しているような表示態様で変動され、中装飾図柄は、表示領域42の中央付近を飛び跳ねているような表示態様で変動される。
ただしこのような通常の図柄変動時における立体的な表示は、あくまでも配列識別部121の奥行きを二次元的に表示する奥行き表示部122を表示することで、装飾図柄80を立体的に表示するだけであり、装飾図柄80を構成する配列識別部121と奥行き表示部122との表示比率はほぼ一定に保たれた状態(大体、配列識別部121が70%、奥行き表示部122が30%)で変動表示が行われる。
これに対し、図柄回動時には、液晶表示器116の表示領域42の仮想三次元空間内に設定された仮想軸120(鉛直方向の仮想垂線)を中心として、装飾図柄80が回動される。
すなわち図101(E)〜(H)に示すように、装飾図柄80の回動に伴って配列識別部121と奥行き表示部122の表示比率が刻々と変化し、このような表示変化によって二次元空間(平面)の表示領域42内で装飾図柄80があたかも三次元物質のようにして表示される。
中装飾図柄80bの図柄表示態様を例に挙げて説明すると、図101(E)に示す図柄表示態様(通常の図柄変動時における図柄表示態様)では、配列識別部121の表示比率が奥行き表示部122の表示比率よりも高く、回動が進むにつれて奥行き表示部122の表示比率が徐々に高くなり、図101(F)に示す図柄表示態様のように、配列識別部121と奥行き表示部122の表示比率がほぼ同一となる(配列識別部121が50%、奥行き表示部122が50%)。
その後、さらに回動が進み(図101(G)に示す図柄表示態様を経て)、図101(H)に示す図柄表示態様のように、奥行き表示部122の表示比率がほぼ100%となって奥行き表示部122のみの装飾図柄80が表示される。
その後、逆回動が行われ、図101(G)に示す図柄表示態様を経て、配列識別部121の表示比率が徐々に高くなり、図101(F)に示す図柄表示態様のように、配列識別部121と奥行き表示部122の表示比率がほぼ同一となった後、逆回動が進み、図101(E)に示す図柄表示態様(通常の図柄変動時における図柄表示態様)に戻り、以上説明した配列識別部121と奥行き表示部122の表示比率の変化を刻々と繰り返すことで、装飾図柄80の回動(逆回動を含む)が行われる。但し、配列識別部121と奥行き表示部122の表示比率の変化は、装飾図柄80の回動に伴う一連の流れの中で行われるものである。
そして装飾図柄80(左・中・右の装飾図柄80a〜80c)の回動が所定時間行われた後、左・右の装飾図柄80a・80cは、図101(E)に示す図柄表示態様(通常の図柄変動時における図柄表示態様)で回動が停止され、この表示態様で肖像画90の中に吸い込まれていく。
一方、中装飾図柄80bは、奥行き表示部122の表示比率をほぼ100%とした図柄表示態様(図101(H)に示す図柄表示態様)で回動が停止され、肖像画90の中に吸い込まれていく(図102(A),(B)参照)。
その後はスーパーリーチ分岐演出用の画像が表示され、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出への移行が確定される。
なお主制御基板101で変動表示パターンとして変動番号3,4のいずれかが決定された場合、即ち、ノーマルリーチ演出を実行した後にはずれの表示結果が導出される場合、およびノーマルリーチ演出を実行した後に大当りの表示結果が導出される場合には、前述した装飾図柄80a〜80cの回動を行った後に、図101(E)に示す図柄表示態様(通常の図柄変動時における図柄表示態様)で全ての装飾図柄80a〜80cの回動を停止することで、最終的な表示結果を導出して装飾図柄の変動表示を終了する。
すなわち装飾図柄80a〜80cが肖像画90に吸い込まれる演出とスーパーリーチ分岐演出用の画像とを表示することなく表示結果を導出する。従って、装飾図柄80a〜80cが肖像画90に吸い込まれた後にスーパーリーチ分岐演出用の画像を表示する演出が行われない場合には、その時点でノーマルリーチ演出に比べて大当り期待度の高いスーパーリーチ演出乃至スーパーリーチ発展演出が行われないことが認識できる。
つまり装飾図柄80a〜80cが肖像画90に吸い込まれた後にスーパーリーチ分岐演出用の画像を表示する演出が行われた場合、ノーマルリーチ演出に比べて大当り期待度の高いスーパーリーチ演出乃至スーパーリーチ発展演出が行われることが認識でき、大当りとなる期待感を高めることができる。
また装飾図柄80を回動する演出表示としては、上記したノーマルリーチ演出時における鉛直方向の仮想垂線(仮想軸120)を回動軸とする回動以外にも、図101(D)に示す水平方向の仮想垂線となる仮想軸120aを回動軸として装飾図柄80を回動する演出表示が行われるものである。
なお装飾図柄80の肉厚部分(奥行き表示部122)の上面には「月」の絵柄が描かれ、下面には「湖」の絵柄が描かれるものであり、仮想軸120aを回動軸とした回動によってこれら「月」及び「湖」の絵柄が視認可能となる。
次にスーパーリーチ分岐演出(分岐演出予告)の演出例について図102(C)〜(H)及び図92を参照して説明する。図102(C)〜(H)は、上述した第1種分岐演出予告パターンにおける分岐演出予告パターン番号5の分岐演出予告を示す説明図である。
サブ統合基板111に搭載されるCPU111aにより第1種分岐演出予告パターンにおける分岐演出予告パターン番号5の分岐演出予告を実行することに決定した場合には、変動表示パターンや停止図柄等の情報とともに、分岐演出予告パターン番号5の分岐演出予告パターンの情報を第2電飾制御基板113に送信する。
第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aは、当該情報を指示する信号を受信したことにもとづいて分岐演出予告パターン番号5の分岐演出予告パターンに対応する表示領域42にて実行される演出表示制御のプロセスが記載されているプロセスデータを選択し、当該プロセスデータに記載された内容にもとづいてキャラクタの画像表示の制御を開始する。
肖像画90に描かれた渦巻き状の表示態様の中に装飾図柄80(左・中・右の装飾図柄80a〜80c)が吸い込まれた後、プロセスデータにもとづいて該渦巻き状の表示態様が描かれた肖像画90を表示領域42全体に表示制御する(図102(C))。
その後、1回目の分岐演出予告として、渦巻き状の表示態様を切裂くような「パシッ」という衝撃音を音波装置115から出力するとともに、肖像画90にオオカミ男を模したキャラクタ画像71を表示する(図102(D))。
ここでは、渦巻き状の表示態様よりも明度の高い態様であるとともに、変身後のオオカミ男の顔を変身前のオオカミ男の顔に重複させ、肖像画90全体に拡大した態様で表示することで、分岐演出予告を遊技者に対してインパクトのある演出としている。
次いでオオカミ男を模したキャラクタ画像71を渦巻き状の表示態様に引き戻すような「シュワー」という消去音を音波装置115から出力するとともに、再度、渦巻き状の表示態様が描かれた肖像画90を表示領域42に表示する(図102(E))。
その後、2回目の分岐演出予告として、1回目の分岐演出予告と同様に渦巻き状の表示態様を切裂くような「パシッ」という衝撃音を音波装置115から出力するとともに、肖像画90にドラキュラを模したキャラクタ画像72を表示する(図102(F))。
ここでも、渦巻き状の表示態様よりも明度の高い態様であるとともに、ドラキュラの顔を肖像画90全体に拡大した態様で表示することで、分岐演出予告を遊技者に対してインパクトのある演出としている。
次いでドラキュラを模したキャラクタ画像72を渦巻き状の表示態様に引き戻すような「シュワー」という消去音を音波装置115から出力するとともに、再度、渦巻き状の表示態様が描かれた肖像画90を表示領域42に表示する(図102(G))。
その後、3回目の分岐演出予告として、1回目、2回目の分岐演出予告と同様に渦巻き状の表示態様を切裂くような「パシッ」という衝撃音を音波装置115から出力するとともに、肖像画90にフランケンを模したキャラクタ画像73を表示する(図102(H))。
ここでも渦巻き状の表示態様よりも明度の高い態様であるとともに、フランケンの顔を肖像画90全体に拡大した態様で表示することで、分岐演出予告を遊技者に対してインパクトのある演出としている。
この場合、変動表示パターンとして変動番号17〜22のいずれかが既に決定されているはずであり、3回目の分岐演出予告を実行した後、当該3回目の分岐演出予告にて表示されたフランケンを模したキャラクタ画像73と同一のキャラクタ画像が表示されるフランケンリーチ演出を実行する。
なお本実施の形態では、装飾図柄80(左・中・右の装飾図柄80a〜80c)が吸い込まれた渦巻き状の表示態様も元にして、短時間で3回の分岐演出予告をインパクトのある態様で実行することにより、興趣を高めた演出とすることができる。
また肖像画90にキャラクタ画像が表示されるタイミングで、「パシッ」という衝撃音や「シュワー」という消去音の分岐演出予告音が音波装置115から出力されているが、分岐演出予告音によってキャラクタ画像の表示開始、および、渦巻き状の表示態様の表示開始(キャラクタ画像の表示終了)を明確にすることで、遊技者に表示態様の変化をより明確に把握させることができる。
また分岐演出予告音がテンポ良く出力されることで、大当り期待度の高いリーチ演出が導出される期待感をさらに高めることができる。
このように、この実施の形態では、3回の分岐演出予告において肖像画90にオオカミ男を模したキャラクタ画像71、ドラキュラを模したキャラクタ画像72、フランケンを模したキャラクタ画像73、怪物くんを模したキャラクタ画像70、怪子ちゃんを模したキャラクタ画像74のいずれかを表示する結果態様を表示する。
また第2種分岐演出予告パターンを実行することに決定した場合には、3回目の分岐演出予告において人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)を肖像画90に表示制御する(図92(A))。
例えば分岐演出予告パターン番号1の第2種分岐演出予告パターンを実行することに決定した場合には、図102(C)〜(H)の分岐演出予告における図102(H)のフランケンを模したキャラクタ画像73を肖像画90に表示制御する場面で、フランケンを模したキャラクタ画像73ではなく、図103(A)の人間の少年を模したキャラクタ画像(怪物くん)70を表示制御する。
また第3種分岐演出予告パターンを実行することに決定した場合、3回目の分岐演出予告において人間の少女を模したキャラクタ画像(怪子ちゃん)を肖像画90に表示制御する(図103(B))。
例えば分岐演出予告パターン番号1の第3種分岐演出予告パターンを実行することに決定した場合には、図102(C)〜(H)の分岐演出予告における図91(H)のフランケンを模したキャラクタ画像73を肖像画90に表示制御する場面で、フランケンを模したキャラクタ画像73ではなく、図103(B)の人間の少女を模したキャラクタ画像(怪子ちゃん)74を表示制御する。
このように、3回目の分岐演出予告において特定結果態様としての肖像画90に怪物くんを模したキャラクタ画像70または怪子ちゃんを模したキャラクタ画像74を表示される。
なお3回目の分岐演出予告において肖像画90に怪子ちゃんを模したキャラクタ画像74を表示することに決定される場合は、確変大当りとなる場合だけである。すなわち、3回目の分岐演出予告において肖像画90に怪子ちゃんを模したキャラクタ画像74が表示されることにより確変大当りとなることを把握することができるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお図103(A),(B)に示すように、分岐演出予告として表示される肖像画90には、キャラクタ画像それぞれが表示されるタイミングで、リーチ態様を形成する左・右の装飾図柄80a,80cが停止表示されている(図102(D),(F),(H)には示されていない)。
左装飾図柄80aは、表示領域42の左上部に通常(例えば、リーチ演出等が実行されていないとき)の装飾図柄の変動表示を実行しているときよりも小さく停止表示され、右装飾図柄80cは、表示領域42の右上部に通常の装飾図柄の変動表示を実行しているときよりも小さく停止表示される。
また分岐役物演出予告では、上述した3回目の分岐演出予告において表示領域42の肖像画90にキャラクタ画像70〜74のいずれかを表示制御するとともに、ステッピングモータ150h,152h,1543f,155の駆動制御によりキャラクタ体150,152,154を出現させることにより行われる。
またステッピングモータ150h,152h,153f,155は、サブ統合基板111に搭載されるCPU111aにより駆動信号を第1電飾制御基板112に出力することにより制御されるため、第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aによって選択したプロセスデータにはこれらの駆動制御に関する制御データは設定されていない。
分岐演出予告パターンに対応して選択されるプロセスデータには、ステッピングモータ150h,152h,153f,155の駆動制御によるキャラクタ体150,152,154の動作と表示領域42の表示態様とを同期させるために、ステッピングモータ150h,152h,153f,155にて所定の駆動制御を実行されるタイミング(例えば、図102(H)となったとき)で、キャラクタ画像70〜74のいずれかを表示制御する制御データが設定されている。
例えば分岐演出予告パターン番号5の第1種分岐演出予告パターンを実行することに決定したときであって、分岐役物演出予告パターン番号2の分岐役物演出パターンを実行することに決定した場合、図102(C)〜(H)の分岐演出予告における図102(H)の肖像画90にフランケンを模したキャラクタ画像73を表示制御する場面で、ステッピングモータ150hに駆動信号を出力してフランケンを模造したキャラクタ体150を所定期間、表示領域42の前方に表示領域42の一部を覆うように出現させる(キャラクタ体150の出現については図91(C’)参照)。
このように、キャラクタ体150、152、154を駆動制御させる分岐役物演出予告が分岐演出予告の一部として実行されることにより、表示領域42で実行される分岐演出予告に注目している遊技者に強烈な印象を与えることができ、分岐演出予告(分岐役物演出予告)の後にスーパーリーチ演出のいずれが実行されるかを強烈に印象付けることができる。
また分岐役物演出予告パターンが実行されたときの大当り期待度が高く設定されていることから、キャラクタ体150、152、154が出現したときには、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を高めることができる。
本実施の形態では、サブ統合基板111に搭載されるCPU111aによって予告選択処理の分岐演出予告選択処理(ステップS216)を実行して当該予告選択処理の結果に応じた情報をサブ情報出力処理(ステップS110)で第2電飾制御基板113に送信し、第2電飾制御基板113に搭載されるCPU113aによって液晶表示器116の表示領域42にて肖像画90にキャラクタ画像70〜74の演出表示を順次表示制御(分岐演出予告(選出演出)を実行)することにより分岐演出予告後に実行されるスーパーリーチ演出を示唆する選出演出実行手段を備えている。
なお分岐演出予告では、該分岐演出予告における最終的なキャラクタと、当該分岐演出予告の実行後のスーパーリーチ演出にて表示されるキャラクタと、が一致するように表示制御される。
またサブ統合基板111に搭載されるCPU111aの機能であって、予告パターン乱数(発展型予告パターン乱数、激熱予告パターン乱数、稲妻予告パターン乱数、ミニキャラ予告パターン乱数、音判定乱数)を1バイトの実行領域内である256の数値範囲内で更新する乱数更新手段を備える。
また更新乱数記憶手段は、サブ統合基板111に搭載されるCPU111aが変動表示パターンコマンドを受信したときに、予告パターン乱数を取得し、当該予告パターン乱数を記憶するサブ統合基板111に搭載されるRAM111cである。
そして激熱予告パターン乱数を1バイトの実行領域内である0〜201の数値範囲で更新し、RAM111cに記憶された激熱予告パターン乱数が激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンに割り振られた判定値と合致するか否かによって、激熱予告選択処理のステップS142で激熱予告パターン番号1〜6の激熱予告パターンに決定するか否かを判定する。
また隠滅演出判定テーブルとは、変動表示パターンと、背景画像(昼背景画像81、夜背景画像82)と、に応じて設けられた昼背景用稲妻予告テーブル、夜背景用稲妻予告テーブルである。
また本実施の形態では、稲妻予告パターン番号1〜6の稲妻予告パターンにもとづいて1回目のブラックアウト演出として暗転画像83を表示領域42に表示する低隠滅演出実行手段を備える。
また稲妻予告パターン番号2〜6の稲妻予告パターンにもとづいて2回目のブラックアウト演出として暗転画像83を表示領域42に表示する高隠滅演出実行手段を備える。
また稲妻予告パターン番号4,5の稲妻予告パターンにもとづいて稲妻87を表示した後、該稲妻87の明るさに照らされることで暗転画像83に左装飾図柄80a又は右装飾図柄80cを表示領域42に表示する隠滅時画像表示制御手段を備える。
(8)乱数分布表示処理
次に、図104〜110を参照して、表示領域42に乱数分布を表示するまでの処理について説明する。ゲーム数が嵩んだ場合等、遊技者は、この先大当りが期待出来るか否かを、現在遊技している遊技台での遊技履歴から推し量って、現在遊技している遊技台の遊技をそのまま継続するか、或いは、遊技を終了するかを思案することが多々ある。その際、遊技者は、過去の演出から考えようとするが、既述のとおり、演出には多種多様のものがあって、遊技状態の判断には難しい。そこで、表示領域に、今後の遊技の展開を推し量るための客観情報として、大当り判定乱数の分布を表示するようにした。
遊技機は、複数の乱数の当たり値に対する分布という情報を遊技者に提供することによって、遊技者に遊技状況を客観的に知らしめることができる。例えば、遊技者は、遊技中の遊技台に於ける過去の遊技履歴が有利遊技の当選に近いものであったか否かを認識できる。この情報は、遊技者が将来の遊技動向の把握の参考に役立つものである。
主制御基板101は、サブ統合基板111に大当り判定乱数からその分布形態を作成しさせてこれを表示手段に表示させるために、サブ統合基板111に送信する、変動パターンコマンド(表示用コマンド)に乱数情報を付加することとした。変動パターンコマンドは、2バイト構成のデータであり、特別図柄及び装飾図柄が変動を開始してから停止するまでの変動時間又は各種演出を特定するためのデータである。
(8−1)主制御基板における処理
遊技機1の電源が投入された後、主制御基板101がタイマ割込み処理により入賞時乱数を取得して、取得した入賞時乱数に関する情報を変動パターンコマンドとともにサブ統合基板111に転送する処理について説明する。
図104に、主制御基板が実行する、入賞時乱数の取得のための乱数更新処理を含む各処理(タイマ割込み処理)の実施形態を説明する。そして、タイマ割込み処理の複数のステップのうち、主要なステップについて説明する。
主制御基板101は、遊技機1に電源が投入されると、例えば4ms周期でタイマ割込み処理を実行する。主制御基板101は、このタイマ割込み処理において、スイッチ入力処理、タイマ更新処理、乱数更新処理、賞球制御処理、枠コマンド受信処理、不正行為検出処理、特別図柄及び特別電動役物制御処理、普通図柄及び普通電動役物制御処理、駆動部モータ制御処理、出力データ設定処理、サブ統合基板コマンド送信処理などを順次実行する。
スイッチ入力処理では、大入賞口スイッチからの検知信号を入力する処理が行われる。大入賞口スイッチは、大入賞口60の内部に配置され、大入賞口60に遊技球が入賞したことを検知する。タイマ更新処理では、特別図柄や装飾図柄の変動時間を更新する処理が行われる。
乱数更新処理では、大当り用乱数を所定値、例えば、+1だけ更新する処理が行われる。賞球制御処理では、賞球の個数に関する制御が行われる。例えば始動入賞口45に入賞した場合には5個の賞球を行うように制御する処理が行われる。
枠コマンド受信処理では、払出制御基板102からの払出しコマンドを受信する処理が行われる。不正行為検出処理では、磁石や外的圧力などの不正を検出する処理が行われる。
特別図柄及び特別電動役物制御処理では、始動入賞口45に入賞があるか否かを判断し、入賞がある場合には大当たりの当落に関する抽選処理が行われる。普通図柄及び普通電動役物制御処理では、ゲートを遊技球が通過したか否かを判断し、通過した場合には当落に関する処理が行われる。
駆動部モータ制御処理では、賞球に関する役物がある場合にその役物の動作を制御する処理が行われる。出力データ設定処理では、外部に出力するデータのポートを設定する処理が行われる。サブ統合基板コマンド送信処理では、変動パターンコマンドなどの各種コマンドをサブ統合基板111に送信する処理が行われる。
以下、ここではタイマ割込み処理のうち、特別図柄及び特別電動役物制御処理について詳述する。
図105に、特別図柄及び特別電動役物制御処理の処理手順を示す。
主制御基板101は、特別図柄及び特別電動役物制御処理において、まず常時発音用コマンドの発行を行うか否かを判断する(SP1)。
この常時発音用コマンドとは、状態の発生において常時発音するためのコマンドである。
次いで主制御基板101は、ステップSP1の判断で肯定結果を得ると(SP1;Y)、常時発音用コマンドを発行し、発行した常時発音用コマンドをRAM101c内のサブ送信用のコマンドバッファにセットする(SP2)。
サブ送信用のコマンドバッファにセットされたコマンド(ここでは常時発音用コマンド)は、タイマ割込み処理(図104参照)におけるサブ統合基板コマンド送信処理により、サブ統合基板111に送信される。
これに対し、主制御基板101は、ステップSP1の判断で否定結果を得ると(SP1;N)、ステップSP3に移行する。ステップSP3において、主制御基板101は、始動口に入賞があったか否かを判断する(SP3)。なおここでいう始動口とは、始動入賞口45又は電動始動入賞口46の何れか又は全てを含む。
主制御基板101は、ステップSP3の判断で否定結果を得ると(SP3;N)、始動口に入賞がなかったものと判断して、この特別図柄及び特別電動役物制御処理を終了する。これに対し、主制御基板101は、ステップSP3の判断で肯定結果を得ると(SP3;Y)、始動口に入賞があったものと判断して、始動口入賞時処理を実行する(SP4)。
なおこの始動口入賞時処理とは、始動口に入賞があった場合に実行される処理であり、保留と入賞データとの対応付けを行う処理である。詳細については図106において後述する。
次いで主制御基板101は、特別図柄変動待ち処理を実行して(SP5)、この特別図柄及び特別電動役物制御処理を終了する。
なおこの特別図柄変動待ち処理とは、当落判定及び変動パターンコマンドをRAM101c内のサブ送信用のコマンドバッファにセットする処理である。詳細については図107において後述する。
図106に、始動口入賞時処理の処理手順を示す。
主制御基板101は、まず始動口に入賞があると、始動口入賞コマンドをRAM101c内のサブ送信用のコマンドバッファにセットする(SP41)。
次いで主制御基板101は、保留数は上限未満か否かを判断する(SP42)。ここでの保留数の上限は4個である。よって主制御基板101は、保留数が4個である場合(SP42;N)、この始動口入賞時処理を終了する。
これに対し、主制御基板101は、保留数が1個〜3個である場合(SP42;Y)、現在の保留数を+1だけインクリメントし、この+1だけインクリメントした保留に入賞データを対応付けて、RAM101c内のサブ送信用のコマンドバッファにセットする(SP43)。
なおここでいう入賞データとは、主制御基板101がタイマ割込み処理において更新した大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン用乱数、変動タイプ用乱数及び大当り図柄用乱数などの各種乱数を示すデータである。
次いで主制御基板101は、入賞時に取得した入賞データに基づいて、先読み抽選を実行して(SP44)、この始動口入賞時処理を終了する。
図107に、特別図柄変動待ち処理の処理手順を示す。
主制御基板101は、保留数があるか否かを判断する(SP51)。保留に関する情報は、主制御基板101のRAM101c内に一時的に格納されている。
主制御基板101は、ステップSP51の判断で否定結果を得ると(SP51:N)、この特別図柄変動待ち処理を終了する。これに対し、主制御基板101は、ステップSP51の判断で肯定結果を得ると(SP51;Y)、当落判定を行う(SP52)。
この当落判定において、主制御基板101は、保留に対してセットした入賞データのうちの大当り判定用乱数と、予め設定されている大当りを示す当たり値とを比較して、一致している場合には大当りと判断し、一致していない場合にはハズレと判断する。
次いで主制御基板101は、ステップSP52の当落判定の結果に基づいて、大当りか否かを示すフラグ、確変大当りか否かを示すフラグ又はハズレを示すフラグなどの各種フラグをRAM101c内のサブ送信用のコマンドバッファにセットする(SP53)。
次いで主制御基板101は、変動パターンに応じたコマンドである変動パターンコマンドをRAM101c内のサブ送信用のコマンドバッファにセットして(SP54)、この特別図柄変動待ち処理を終了する。
ここで、本実施の形態によれば、主制御基板101は変動パターンコマンドに対し、始動口への遊技球の入賞時に取得した、更新した大当り判定乱数(入賞時乱数)に関する情報(乱数情報)を付加する。主制御基板101がサブ統合基板111に対し、入賞時乱数そのものの情報を送信することが乱数の分布情報を正確に遊技者に提示するという観点から好適ではあるが、一方、乱数のセキュリティを保護する観点から、乱数に基づいて主制御基板が加工した情報でもよい。係る観点から、乱数情報とは、乱数そのもの、乱数の属性情報、複数の乱数情報、入賞時乱数を加工した情報、の少なくともいずれかでよい。そして主制御基板101は、乱数情報を付加した変動パターンコマンドをRAM101c内のサブ送信用のコマンドバッファにセットする。
変動パターンは、大当り判定結果には影響を与えない疑似情報である。即ち、大当り判定乱数に基づいて、主制御基板が、外れ判定をして実際には外れているものの、大当りの際の変動パターンに類似或いは近いものが選択されることがあるため、変動パターンは大当り判定乱数に基づく乱数情報が大当り判定の実体を遊技者が意識できるものであるのに対して、変動パターンは大当り判定の実際には直接関係せず、大当りでない場合にも対応することから、擬似的あるいは形式的なものである。したがって、従来の遊技演出表示(の変動パターン)自体から、遊技者が過去の遊技が大当りの獲得に近づいているか否かの判定をすることは意味あるものにはならない。
例えば主制御基板101は、サブ送信用のコマンドバッファにセットしようとする変動パターンコマンドのステータス(STTS)の10H(10000)、11H(10001)、12H(10010)、13H(10011)のうちの空きビット、例えば、2ビット目及び3ビット目に乱数情報を付加する。10Hであれば、2ビット目及び3ビット目は、『1「00」00』の「」内である。
既述のとおり、乱数情報には、乱数それ自体の値だけでなく、例えば、乱数の属性情報が含まれる。乱数情報を乱数それ自体としない場合には、乱数に対するセキュリティがより保護されるる。この乱数の属性情報は任意のものでよいが、例えば、当り値との差分に対する評価値を乱数情報とすることができる。主制御基板101は、例えば入賞時に取得した入賞時乱数と当たり値との差分が「微小」であれば「00」、「小」であれば「01」、「中」であれば「10」、「大」であれば「11」というように、入賞時乱数と当たり値との差分を乱数情報として生成し、生成した乱数情報とする。差分が微小乃至大の境界値は適宜設定可能である。このように、差分を分類することによって、差分の取得状況に応じて、乱数の分布表示を多彩に変化させるようにすることができる。
主制御基板101が変動パターンコマンドのSTTS(10H)として「10000」をサブ送信用のコマンドバッファにセットした場合、2ビット目及び3ビット目は「00」であるから、主制御基板101は入賞時乱数と当たり値との差は「微小」であるという乱数情報を変動パターンコマンドに付加したことになる。
主制御基板101が変動パターンコマンドのSTTS(10H)として「11100」をサブ送信用のコマンドバッファにセットした場合、2ビット目及び3ビット目は「11」である。よって主制御基板101は、入賞時乱数と当たり値との差は「大」であるという乱数情報を変動パターンコマンドに付加したことになる。
このように主制御基板101は、変動パターンコマンドに乱数情報を付加し、この変動パターンコマンドをコマンド送信処理によりサブ統合基板111に送信することができる。サブ統合基板は、コマンドを受信する都度、対象ビットから乱数情報を抽出し、当該乱数情報を時刻情報或いは順序情報とともに、記憶領域に累積記憶する。サブ統合基板は、時刻情報或いは順序情報に基づいて、乱数情報の履歴(例えば、前回大当り以降の履歴)を作成することができる。このようにして、サブ統合基板111は、入賞時乱数と当たり値との差分がどの程度あるのかという乱数情報を知ることができる。
乱数情報として、既述の入賞時乱数と当たり値との差分の他の例として、入賞時乱数と、その他の乱数とを参考情報、或いは付加情報として、複数の乱数を乱数情報として送信する手法もがある。
例えば、主制御基板101は、入賞時乱数が「7」である場合、「7」の乱数とともに「70」、「100」、「120」などの複数の参考乱数をサブ統合基板111に送信する。サブ統合基板111では、受信順序などから、実際に入賞時に更新した入賞時乱数は「7」であると判断することができる。参考乱数は、入賞時乱数に基づいて所定の取り決めの下で作成されてよい。
また、例えば、主制御基板101は、入賞時乱数が「70」である場合、「70」の乱数から作成された、上限値情報「105」と下限値情報「7」をサブ統合基板111に送信する。サブ統合基板111では、受信した「7」及び「105」の乱数から、実際に入賞時に更新した入賞時乱数は「7」〜「1005」の間にあるという乱数情報を認識することができる。
ここで、主制御基板101が、タイマ割込み処理による、乱数の更新について詳細に説明する。
主制御基板101は、タイマ割込み処理において、予め保持するカウンタによりカウントされるカウント値を所定の数だけ加算又は減算して、カウント値を更新する。ここでは+1だけ加算してカウント値を更新する場合について説明する。更新されたカウント値が大当り判定乱数である。
電源投入されてからタイマ割込処理が実行されると、カウンタによりカウントされる大当り判定乱数は「0」である。この最初にカウントされる大当り判定乱数を一般に「初期値」と呼ぶ。そして次にタイマ割込み処理が実行されると、カウンタにより「0」を+1だけインクリメントされて「1」に更新する。さらに、タイマ割込み処理が実行されると、「1」を「2」に更新される。
このように主制御基板101は、タイマ割込み処理を実行するごとに、大当り判定乱数を更新する。一方、主制御基板101は、タイマ割込み処理において、大当り判定乱数の更新処理と並行して、「初期値決定用乱数」と呼ばれる別のカウント値も大当り判定乱数の更新処理と同様に更新する。すなわち、主制御基板101は、大当り判定乱数を更新するとともに、初期値決定用乱数も同様に更新する。大当り判定乱数の更新用の乱数カウンタは乱数を初期値からカウントし始め初期値に戻り、再度初期値からカウントし始めるようにカウントするループカウンタとして構成されている。乱数カウンタの初期値は、都度更新されることによって、大当り判定乱数の更新が予測できないようにすることができ、大当り判定乱数が不正利用されないようにしている。遊技機に電源が投入された時点の初期値は0である。
さらに、主制御基板101は、初期値決定用乱数をタイマ割込み処理以外の処理においても更新する。具体的には、主制御基板101は通常、メイン処理と呼ばれる大当りに関連しない処理を実行しており、メイン処理を実行している間に所定のタイミングでタイマ割込み処理を実行している。主制御基板101は、このメイン処理においても初期値決定用乱数を更新する。
例えばタイマ割込み処理において、大当り判定用乱数が「0」から「1」に更新された場合、初期値決定用乱数も「0」から「1」に更新される。そしてタイマ割込み処理が終了してメイン処理に移行した場合、メイン処理において、初期値決定用乱数は「1」から「2」にさらに更新される。
タイマ割込み処理は4msごとに実行されるが、その処理自体は2msで終了する場合もあれば3msで終了する場合もある。タイマ割込み処理が終了するとメイン処理に移行するため、メイン処理の処理時間の長短によって、初期値決定用乱数の更新回数は増減する。
すなわちタイマ割込み処理が2msで終了して、メイン処理の処理時間が2msであった場合、例えば初期値決定用乱数は「1」から「2」に更新され、さらに「3」に更新される。一方タイマ割込み処理が3msで終了して、メイン処理が1msであった場合、初期値決定用乱数は「1」から「2」に+1だけ更新される。
このように主制御基板101は、タイマ割込み処理により大当り判定用乱数を更新するとともに、メイン処理及びタイマ割込み処理により初期値決定用乱数を更新する。初期値決定用乱数の更新回数は、大当り判定用乱数の更新回数よりも多いことから、時間経過とともに、更新された後の両者の乱数の差は大きくなる。このように、大当り判定乱数の更新と初期値決定用乱数の更新とはタイミングを異ならせることができ、両者の更新に関連性が生じないようにして大当り判定乱数が予想できないようにしている。
主制御基板101は、大当り判定用乱数を最大値まで更新した後、次のタイマ割込み処理において初期値に更新する。このとき主制御基板101は、初期値決定用乱数を初期値とする。
例えば大当り判定用乱数の最大値が「1000」であり、タイマ割込み処理の周期が4msである場合、主制御基板101は、4msごとに「0」、「1」、「2」、……、「999」と大当り判定用乱数を更新する。なお大当り判定用乱数の総数が1000個の場合、「0」〜「999」までの大当り判定用乱数を更新する(1周する)までにかかる時間は、4ms×1000個で4000msとなる。
主制御基板101は、同様に初期値決定用乱数の最大値が「1000」である場合、タイマ割込み処理の周期である4msごとに初期値決定用乱数を更新するとともに、メイン処理においても初期値決定用乱数を更新する。よって初期値決定用乱数は、大当り判定用乱数の更新が1周するまでに、「0」、「1」、……「999」、「0」、「1」、……「500」のように更新される。
この場合、主制御基板101は、大当り判定乱数を1周させた後、次のタイマ割込み処理において初期値決定用乱数から初期値「500」を取得し、取得した初期値により大当り判定乱数を「999」から「500」に更新する。そして主制御基板101は、大当り判定乱数を「500」、「501」、……「499」のように更新する。
このように初期値決定用乱数を用いて、1周した後の大当り判定乱数を初期値決定用乱数を用いて更新する処理を「初期値決定型乱数更新処理」と呼ぶ。初期値決定型乱数更新処理により大当り判定乱数を更新すると、更新される大当り判定乱数を予測することが困難となり、不正に大当りを引くことを防止することができる。
主制御基板101は、タイマ割込み処理において乱数を更新すると、更新した乱数と予め定められた大当りを示す当たり値とを比較して、一致しているか否かを判断する。主制御基板101は、一致している場合には大当りと判断し、一致していない場合にはハズレと判断する。そして主制御基板101は、図107においても上述したように、変動パターンコマンドに乱数情報を付加し、乱数情報を付加した変動パターンコマンドをサブ送信用のコマンドバッファにセットする。セットした変動パターンコマンドは、コマンド送信処理によりサブ統合基板111に送信されることになる。
(8−2)サブ統合基板における処理
サブ統合基板111は、主制御基板101から受信した乱数情報に基づいて、表示領域42に乱数分布を表示するまでの処理について説明する。
サブ統合基板111は、コマンド受信処理(図37参照)において主制御基板101からの変動パターンコマンドを受信すると、変動パターンコマンドの特定ビットに付加された乱数情報を抽出する。サブ統合基板111は、乱数情報を取得すると、取得した乱数情報をRAM111cに、既述のように、時刻情報或いは順序情報とともに累積的に記憶する。
そしてサブ統合基板111は、遊技者が、所謂はまりを経て遊技を終了する際、RAM111cに累積的に記憶してある乱数情報やその履歴を解析し、解析結果を加工等して表示領域42に乱数分布を表示する。解析結果(乱数分布)の表示態様としては、例えば、後述する図109において示すように横軸に乱数、縦軸に取得数をとり、これまで取得した乱数の履歴を分布状に示す態様がある。
図108に、乱数分布表示処理の処理手順を示す。
まずサブ統合基板111は、前回大当りから現在までのスタート回数を取得する(SP11)。前回大当りから現在までのスタート回数は、RAM111cに格納されている。この際、サブ統合基板111は、前回大当り以降で現在までの乱数情報を記録情報から読み込む。
なお、遊技機の稼働開始時点後で大当りがその日に未だ発生していない場合には、遊技機への電源投入後のスタート回数に基づいて、処理を行う。
次いで、サブ統合基板111は、取得したスタート回数×大当り確率≧1であるか否か判断する(SP12)。これは、後述のように、現在の遊技状態がいわゆるハマリ状態にあるか否かを判定するためのものである。
取得したスタート回数が例えば100回であり、大当り確率が400分の1である遊技機の場合、取得したスタート回数×大当り確率は、4分の1となり1以下となる。また取得したスタート回数が例えば400回、800回、1200回と増加するにつれて、取得したスタート回数×大当り確率は、1、2、3というように1以上となる。
すなわち、取得したスタート回数×大当り確率が1未満の場合、理論上の確率(例えば400分の1)を考慮すれば、大当りが引けなくとも遊技者はハマっていると感じることがない。これに対し、取得したスタート回数×大当り確率が1以上の場合、理論上の確率を考慮すると、大当りが引けてもおかしくないことになり、遊技者はハマっていると感じるようになる。
スタート回数×大当り確率が1以上か否かを判断することにしたが、必ずしもこれに限らず、より大きくハマっている遊技者に対してのみ乱数分布を表示するようにするのであれば、スタート回数×大当り確率≧2或いは3のようにすればよい。
サブ統合基板111は、ステップSP12の判断で否定結果を得ると(SP12;N)、遊技者がハマリ状態を意識する程の遊技状態には至っていないとして、この乱数分布表示処理を必要ないものとして終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップSP12の判断で肯定結果を得ると(SP12;Y)、遊技者がハマリ状態を意識する程の遊技状態には至っていないとして、ステップSP13の処理に移行する。
次いで、サブ統合基板111は、予め定められた規定時間内に保留数の増加があるか否かを判断する(SP13)。保留数は、RAM111cに格納されている。このステップは、遊技者が遊技を止めてしまっているか否かを判定するためのものである。
サブ統合基板111は、ステップSP13の判断で否定結果を得ると(SP13;N)、保留数の増加があるため遊技者は遊技を止めようとまでは意識していないとして、この乱数分布表示処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップSP13の判断で肯定結果を得ると(SP13;Y)、さらに、遊技者が遊技球を現在発射させている遊技状態にあるか否かを判断する(SP14)。
遊技者がハンドル18を操作していると、ハンドル18に内蔵されたタッチセンサが遊技者の操作を検知して検知信号を生成する。そして、タッチセンサは、生成した検知信号を払出制御基板102に送信する。
払出制御基板102は、タッチセンサからの検知信号を受信すると、受信した検知信号を主制御基板101に送信する。主制御基板101は、払出制御基板102からの検知信号を受信すると、受信した検知信号に基づいて、発射状態に関するコマンドを生成する。そして主制御基板101は、生成した発射状態に関するコマンドをサブ統合基板111に送信する。
サブ統合基板111は、主制御基板101からの発射状態に関するコマンドに基づいて、上述したように遊技者が遊技球を現在発射させているか否かを判断することができる。
このステップSP14において、サブ統合基板111が遊技球を現在発射させている状態であるか否かを判断することにより、保留数の増加がないのは(SP13;Y)、遊技者が遊技をやめてしまったからなのか、或いは、遊技をやめてしまったからではなく単に始動入賞口45に遊技球が入賞していないだけなのか、区別することができる。前者の場合には乱数分布表示が必要であるとし、後者の場合は乱数の分布表示が必要でない。遊技を止めようとしている遊技者に対して乱数の分布表示をすることに意味がある。遊技を止めようとしていない遊技者に対して乱数の分布表示を行うのは、乱数の秘匿性の観点から、前者ほど積極的になるべきものではない。前者の場合でも、サブ統合基板は、乱数の分布表示の時間を制限(例えば、数十秒以内など)することもできる。
サブ統合基板111は、ステップSP14の判断で肯定結果を得ると(SP14;Y)、保留数の増加がないのは(SP13;Y)、遊技をやめたからではなく単に始動入賞口45に遊技球が入球していないだけであると判断して、この乱数分布表示処理を終了する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップSP14の判断で否定結果を得ると(SP14;N)、保留数の増加がないのは(SP13;Y)、遊技をやめてしまった結果として、ステップSP15の処理に移行する。
次いで、サブ統合基板111は、装飾図柄の最後の変動表示が終了したか否かを判断する(SP15)。
サブ統合基板111は、ステップSP15の判断で否定結果を得ると(SP15;N)、装飾図柄の最後の変動表示が終了するまで待機する。
これに対し、サブ統合基板111は、ステップSP15の判断で肯定結果を得ると(SP15;Y)、乱数分布を表示領域42に表示して(SP16)、この乱数分布表示処理を終了する。
乱数分布表示処理の処理手順は、以上のものに限られない。遊技者がハマリを意識した遊技状態に特有な指標を抽出することができるのであれば特に限定されない。例えば、乱数分布の表示タイミングに関し、装飾図柄の最後の変動表示が終了したタイミングとしたが(SP15及びSP16)、装飾図柄の最後の変動表示において大当りが見込めない態様となったタイミングで乱数分布を表示するとしてもよい。
大当りが見込めない態様とは、例えば装飾図柄の最後の変動表示において第1停止図柄が「7」であったときに、第2停止図柄が第1停止図柄とは異なる「8」となるような態様である。この場合、第3停止図柄が何れの数字又はキャラクタであっても、大当りは見込めない。この大当りが見込めない態様となったタイミングで、乱数分布を表示するとしてもよい。この場合、最後の変動表示が終了する前に遊技台の前から席を外す遊技者に対しても、乱数分布を見せることができる。
遊技をやめてしまったか否かの判断に関し、保留数及び遊技球の発射状態に基づいて判断するとしているが(SP13及びSP14)、必ずしもこれに限らず、例えば上皿28の残量を検知する残量検知センサなるものを上皿28の所定の箇所に設け、残量検知センサからの検知信号及び保留数に基づいて、遊技を止めたかどうかを判断するとしてもよい。具体的には保留数の増加がなく、かつ、残量検知センサからの検知信号が一定時間ない場合には、遊技者が遊技をやめたものと判断する。
(8−3)乱数分布表示態様のバリエーション
ここではサブ統合基板111により表示領域42に表示される乱数分布の表示態様のバリエーションについて説明する。
図109に、表示領域に表示される乱数分布の表示態様を示す。
乱数分布は、横軸に乱数、縦軸に取得数をとって構成される。横軸の乱数の範囲は、例えばソフトウェア乱数を採用する遊技機であれば、一般に0〜3000個の乱数を設定することができる。またハードウェア乱数を採用する遊技機であれば、0〜65536個の乱数を設定することができる。縦軸の取得数の合計は、入賞時乱数の個数(例えば1000個)となる。
図109に示す乱数分布は、、左側に予め定められた当たり値の位置が示され、当り値が所定値以上離れた乱数情報、すなわち、当たり値からは遠い右側に分布している乱数が強調された形態で示されている。
遊技者は始動口に多くの遊技球を入球させ、抽選回数が大きく嵩んできた場合(例えば1000回転)、一度も大当りに当選を引けないでいると、していない遊技状態では、遊技を終了させることを意識するようになり、この状態で遊技を終了すると、満たされない遊技感、時として、遊技台に対する不満感を解消することが出来ないまま遊技を終了することになる。
遊技者が遊技を止めたタイミングで、図109に示す乱数分布が表示されると、今までの遊技状態が、実際には、当たり値に対して入賞時乱数が大きく解離していたことを認識することによって、有利遊技状態に当選していないことが人為的な要因によるものではないことを理解し、満たされない遊技感を払拭した形で遊技を終了することができるようになる。
図110に、表示領域に表示される乱数分布の他の表示態様を示す。
図110に示す乱数分布は、横軸に乱数、縦軸に取得数をとって構成される点などは図109に示す乱数分布と同様である。また折れ線グラフから棒グラフとなっている点は異なるが大きく異なるが意味合いは同じである。図110の形態の特徴は、ハマリ状態にあった遊技履歴の前半と後半とを区別できる点である。
図110では、遊技のハマリの前半を前回大当りから500回転までとして白抜きの棒グラフで示されており、遊技のハマリの後半が501回転から1000回転までとして黒抜きの棒グラフで示されている。この形態によれば、遊技のハマリの前半から当たり値に遠い乱数を取得したに過ぎなかったが、後半ではさらに遠い乱数が取得されたに過ぎないことが示されている。
このように、遊技の前半と後半とを分けて表示することにより、遊技者は、今までの遊技の低調さを理解し、今後、遊技を継続したとしても、当たり値を取得する可能性が極めて低いということを、推し量ることができるようになって、遊技者に不利益の拡大に躊躇する機会を与えることができる。
なお、乱数の分布表示に、スーパーリーチ等特別な変動パターンを伴った乱数情報にそうでない乱数情報と区別した表示(例えば、色や形態の変更)を伴うようにできる。この形態によれば、遊技者は過去のスーパーリーチが当り値には及ばないものであったことを確認することができる。
乱数分布表示には、全ての乱数情報を表示しなければならないものでもない。一部のものを抽出して表示するようにしてもよい。例えば、当り値からの差分が大きい乱数情報を抽出する、或いは、当り値かの差分が小さい乱数情報を抽出する等である。また、乱数情報或いは乱数に統計的処理を施して、例えば、連続する幾つかの乱数情報又は乱数の標準偏差を求め、この偏差を当り値に対して表示するようにしてもよい。
また、既述の実施形態では、大当り判定乱数の分布を表示したが、これとともに、あるいは他の種類の乱数を表示して、過去や将来の遊技動向を遊技者が評価することができる。他の種類の乱数として、確変判定乱数がある。確変判定乱数の乱数情報を確変用当り値に対する分布を表示することにより、大当りに占める確変大当りの状況、或いは、通常大当りの状況を遊技者が認識することができる。
上述した本実施の形態では、遊技機1としてパチンコ機を例示して説明したが、必ずしもこれに限らず、例えば遊技機1として回胴式遊技機(スロットマシン)であってもよい。この場合、スロットマシンは、複数の図柄情報を含むリール列を変動表示させた後、図柄情報の表示結果を停止表示させる変動表示制御手段を備える。またこのスロットマシンは、始動用操作手段として操作レバーを備え、操作レバーの操作に基づいて、図柄情報の変動表示を開始し、また停止用操作手段としてストップボタンを備え、ストップボタンの操作又は所定時間の経過に基づいて、図柄情報の変動表示を停止させる。また遊技機1として遊技機とスロットマシンとを融合させた遊技機(パロット)であってもよい。