JP2014055827A - 浸透速度測定装置及びこれに用いる試料保持具 - Google Patents

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圭師 辻
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Abstract

【課題】液体を貯留した容器の上方に、試料を保持して質量測定装置に吊下げ支持された試料保持具を配置し、容器と試料保持具を相対昇降させて、容器の液面に試料の下端を接触させ、試料が液体の浸透に伴って質量変化するのを質量測定装置で経時的に測定する浸透速度測定装置において、液体を円滑かつ高い精度で試料の下端に接触させることができるようにする。
【解決手段】液体fを貯留した容器19を試料保持具9に対してステッピングモータ11で駆動昇降させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、粉体、多孔質体、繊維、紙、などの試料と各種の液体との親和性(濡れ性)を、液体の試料に対する浸透速度を測定することで分析評価する浸透速度測定装置及びこれに用いる試料保持具に関する。
かかる浸透速度測定装置としては、例えば、特許文献1,2に示されているように、液体を貯留した容器の上方に、試料を保持して重量測定装置に吊下げ支持した試料保持具を配置し、容器を駆動装置によって上昇させて、容器の液体に試料の下端を接触させ、試料に液体が浸透するのに伴って試料の重量が増加するのを重量測定装置で経時的に測定し、その測定データから浸透速度を演算するよう構成したものが知られている。
特許第2672696号公報 特許第2721416号公報
上記浸透速度測定装置においては、液体を貯留した容器を上昇させる駆動装置を作動させて容器の上昇制御を行っているのであるが、容器上昇駆動の振動等によって容器内の液面に波立ちが生じやすく、試料下端への液面接触精度が低下することがあった。また、液面が波立たないよう上昇させるために移動速度を十分落として容器を上昇させれば上記不具合は軽減できるのであるが、液面が試料下端に近づくまでに時間がかかって、測定処理時間全体が長くなってしまう。
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、液体を円滑かつ高い精度で試料の下端に接触させることができるようにすることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
(1)本発明は、液体を貯留した容器の上方に、試料を保持して質量測定装置に吊下げ支持された試料保持具を配置し、前記容器と試料保持具を相対昇降させて、容器の液面に試料を接触させ、試料が液体の浸透に伴って質量変化するのを前記質量測定装置で測定する浸透速度測定装置において、
前記容器と試料保持具を前記相対昇降させるステッピングモータを備えることを特徴とする。
この構成によると、ステッピングモータをパルス制御することで、高い精度で昇降速度制御および昇降位置制御を行うことが容易となり、液面を波立たせることなく円滑に試料に接触させることができるとともに、試料を過剰に液体に浸漬させてしまうことなく、試料下端に過不足無く液体を接触させて的確な浸透を行わせ、精度の高い測定を行うことができる。
(2)本発明の好ましい実施態様では、前記容器の液面が試料に接近するまでの移動速度を、それ以降の移動速度よりも高速で行うように前記ステッピングモータを駆動制御する。
この構成によると、浸透を行うまでの移動時間を極力短くしながら、静かにに液面を試料の下端部に接触させることができ、測定処理時間全体の短縮化を図りながら測定精度を向上することができる。
(3)本発明は、上記(1)または(2)の浸透速度測定装置に用いる試料保持具であって、
試料を収容する下端開放状態の筒状のセルと、セルを連結保持して前記質量測定装置に吊下げ装着するホルダとを備え、
前記セルの下端開口に、収容した試料を受け止める多孔板の支持部を設けてあることを特徴とする。
この構成によると、試料が粉状の場合には、多孔板の上に試料が漏れないように濾紙を重ね置いて、セル内に試料を充填して使用する。これによると、試料保持具の下端部に浸漬された液体は多孔板を通して濾紙に浸透して広く拡散され、濾紙の上に装填された試料の下端全面に均一に接触することになり、試料の下端全面からの浸透が偏りなく進行してゆく。
また、試料が固形状である場合には、多孔板の上に試料を直接に載置保持する。これによると、試料保持具の下端部に浸漬された液体は、多孔板を通して直接に試料の下端に接触することになり、試料の下端全面からの浸透が偏りなく進行してゆく。
(4)上記(3)の実施態様では、前記セルの内部に、収容する試料が挿入されて水平方向での位置決めを行う治具を脱着可能に取り付ける治具支持部を備える構成としてもよい。
この構成によると、例えば、電池缶などの円柱状の試料を、治具によって容器本体の中心に位置させて多孔板で受け止め保持し、水平方向へずれ動くことなく収容することができ、試料の位置および姿勢を安定保持して、その下端全面を液体に適切に接触させることができる。
(5)本発明は、上記(1)または(2)の浸透速度測定装置に用いる試料保持具であって、
水平方向に対向する接近離反可能な複数の挟持部材を備え、
試料の上端を複数の前記挟持部材で水平方向から挟持して、試料を前記質量測定装置の下方に吊下げ保持することを特徴とする。
この構成によると、シート状、あるいは、様々な厚さの板状に形成された試料をそれぞれ的確に吊下げ保持することができ、測定対象を一層拡大することができる。
(6)上記(5)の実施態様では、一対の挟持部材を対向配備し、一方の前記挟持部材を試料挟持方向に付勢移動可能、かつ、挟持解除方向に弾性後退移動可能に支持するとともに、他方の前記挟持部材を相手挟持部材に対して手動で進退移動可能に支持する構成としてもよい。
この構成によると、片方の挟持部材を手動で進退調節することで、様々な厚さの試料を挟持することができるとともに、試料を挟持した状態で片方の挟持部材を更に前進移動させることで、両挟持部材間に挟持した試料を移動調節して吊下げ中心に位置決めすることが容易となり、試料がホルダに対してアンバランス位置に保持されることによりホルダごと試料が傾いてしまうようなことがなく、正しい鉛直姿勢で試料を吊下げ保持することができる。その結果、試料の下端全体を偏りなく均一に液体に接触させることができる。
このように、本発明によれば、吊下げ保持した試料に容器の液体を所望の速度で接近移動させることができ、試料下端への液体接触を円滑かつ高い精度で適切に行うことが可能となる。
浸透速度測定装置の本体の外観斜視図である。 浸透速度測定装置の本体の側面図である。 試料保持具の縦断側面図である。 試料保持具の分解斜視図である。 容器上昇作動の過程を示す縦断側面図である。 容器の上昇制御作動を示すフローチャートである。 浸透速度係数の算出を説明するための図である。 他の使用形態の試料保持具を示す縦断側面図である。 他の使用形態における試料保持具の分解斜視図である。 別実施例の試料保持具を示す外観斜視図である。 別実施例の試料保持具を反対側から見た外観斜視図である。 別実施例の試料保持具の縦断側面図(a)と使用形態の側面図(b),(c)である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1および図2に、本発明に係る浸透速度測定装置の本体が示されている。この浸透速度測定装置の本体は、卓上に載置して使用されるよう構成されており、高さ調節可能な脚1aを備えたベース1、その奥部に立設した駆動部2、駆動部2の上に設置された計測部3、ベース1と駆動部2と計測部3とで囲まれた測定空間4に配備された昇降台5、測定空間4を前方および左右から覆う開閉操作自在な透明カバー6、等が備えられている。この浸透速度測定装置の本体は、図示しないパソコン等の制御装置に接続され、この制御装置によって、後述する昇降台5の駆動制御や計測部3から計測データの処理が行なわれる。すなわち、この実施形態の浸透速度測定装置は、本体と制御装置とを備えている。
前記計測部3には電子天秤を利用した質量測定装置7が装備されており、質量計測用のフック8が測定部3の下面から測定空間4に垂下され、このフック8に、浸透速度の測定対象である試料を収容した試料保持具9が吊下げ支持される。
前記昇降台5は、側面形状がL形に形成されており、駆動部2に内装された上下スライド案内手段10によって昇降可能に支持されるとともに、駆動部2に内装された駆動装置としてのステッピングモータ11によってねじ送り昇降されるよう構成されている。より高い精度での昇降速度制御および昇降位置制御を必要とする場合には、ステッピングモータ11は減速機付きのステッピングモータを用いるのが好ましい。
図3および図4に示すように、前記試料保持具9は、フッ化樹脂材からなる筒状のセル12と、これの上部に外嵌連結されるホルダ13とからなり、ホルダ13の中心上部には、前記フック8に係止される連結孔14が備えられている。また、ホルダ13の内周には、セル12の外周に弾性圧着されるOリング15が嵌入装着されており、このOリング15とセル外周との摩擦によってセル12をホルダ13で吊下げ保持できるようになっている。
セル12における下端開口近くの内周には、上向き段差状の支持部16が環状に形成されており、この支持部16に、多孔板17と濾紙18とが重ねて嵌め込み装着され、濾紙18で下端開口を塞いだセル12の内部に測定対象である粉状の試料wが所定の密度で充填される。なお、セル12の内部に粉状の試料wを投入後、セル12をタッピングしてセル12内部の空気を極力抜くようにすれば、試料wがより密に充填される。
次に、上記装置を用いて粉状の試料wの浸透速度測定を行う場合の過程について図5および図6のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、準備段階として、上記のようにセル12に試料wを充填収容してホルダ13を連結した試料保持具9を質量測定装置7のフック8に吊下げ支持するとともに、浸透溶媒である液体fを所定レベルに貯留した透明の容器(シャーレ)19を、吊下げた試料保持具9の略直下に位置するよう下降待機位置にある昇降台5に載置する。容器19内に入っている液体fの体積と容器19の底面積とから、容器19内の液体fの高さは算出できる。容器19内の液体fの高さが分かれば、容器19の底面から試料保持具9の下端までの距離は予め分かっているので、容器19の液面から試料保持具9の下端までの距離も分かる。なお、容器19には体積目盛が付された容器を用いるほうが、液体fの体積を測定する手間が省けるため、好ましい。
測定開始時には、上述の制御装置によってステッピングモータ11が正転起動されて昇降台5が上昇を開始する。この場合、容器19の液面が試料保持具9の下端近傍の予め設定した高さに到達するまでは予め設定された高速度V1で上昇駆動され、容器19は速やかに試料保持具9に接近上昇される(♯01,♯02)。このときの設定高さは、試料保持具9と容器19の液面とが接触しない範囲で任意に設定可能であるが、測定時間短縮化の観点から、試料保持具9の下端から容器19の液面までの距離が約20mm以下となる高さに設定することが好ましい。なお、昇降台5が設定高さに到達するまでの上昇は、ステッピングモータ11の駆動パルス数として設定することができる。
容器19の液面が所定高さに到達した後は、上昇速度が低速V2となるようにステッピングモータ11がパルス制御され、液面が波立つことがないように容器19が静かに上昇される(♯03,♯04)。
容器19の液面が試料保持具9の下端に到達すると、上昇速度が中速V3となるようにステッピングモータ11がパルス制御され(♯05,♯06)、液面が試料保持具9の下端から濾紙18の高さに至る所定の高さだけ一層静かに容器19が上昇されて停止する(♯07,♯08)。
なお、容器19の液面が試料保持具9の下端に到達すると、試料保持具9の下端が液体fに浸漬されて発生する浮力によって質量測定装置7での測定値が変化することになり、この質量測定値が変化したことの検知によって、容器19の液面が試料保持具9の下端に到達したことを認識することができる。
また、試料保持具9の下端から濾紙18までの高さは予め判っているので、液面が試料保持具9の下端に到達した位置から一定高さだけ上昇させて停止すれば、液面が濾紙18に接触した状態を現出することができる。液面が試料保持具9の下端に接触してから濾紙18に接触する高さまで上昇する際、試料保持具9の下端内部に溜まる空気はセルの下端に形成した切欠き20から流出し、液体の液面が試料保持具9の下端内部で上昇するのを阻害することはない。
このように液面が濾紙18に接触すると、液体fは濾紙18に浸透して拡散し、試料wの下端全面に液体fが接触することになり、この状態を設定時間に亘って維持することで、液体fが次第に試料wに浸透して試料wの質量が増加し、この質量変化を質量計測装置7で経時的に測定し、その測定データを上述の制御装置によって演算処理することで、試料wに対する液体の浸透速度を得ることができる。
なお、測定処理が完了した後、容器19の下降指令が出されると、初期上昇速度V1と同じ速さ、あるいは、これよりも更に速い速さで下降待機位置まで下降される。
ここで、液体の浸透速度の算出について、簡単に説明する。
試料と液体との親和性は、一般に下記のWashburnの式で示される。
WL 2/t=(SερL)2・(rγLcosθ/2ηL
WL:液体の浸透質量、 t:時間、 S:粉体層断面積、 ε:空間率
ρL:液体密度、 r:粉体層内の粒子が形成する毛細管半径
γL:液体表面張力、 ηL:液体粘度、 θ:液体と固体表面が成す接触角
液体とセルの中の試料とを接触させて一定時間保持すると、毛細管現象により、試料は液体を吸い上げ質量が増加する。この際の測定時間と質量変化を計測し、横軸:時間、縦軸:質量のグラフとして表示させる。解析時には、グラフを図7に示すように、横軸:時間、縦軸:質量の2乗のグラフへと変換し、接線の傾きを算出する。この接線の傾きは、上記Washburnの式の左辺に等しい、浸透速度係数(WL 2/t)と呼ばれ、この値が大きいほど浸透速度が大きく、試料と液体との親和性がよいとされる。また、算出した浸透速度係数(WL 2/t)を用いて、上記Washburnの式から液体と固体表面が成す接触角θを求めることもできる。
次に、粉体以外の各種の試料wに適応した試料保持具9の使用例を以下に説明する。
図8,図9に、上記構成の試料保持具9を、円柱状やブロック状の試料wに使用する場合の状態が示されている。円柱状又はブロック状試料の測定例としては、正極、負極およびセパレータが収容された円柱状の電池缶(試料w)と、電解液(液体f)とを接触させ、電池缶内に収容された正極、負極およびセパレータと、電解液との親和性を分析評価する場合などが挙げられる。
この試料保持具9におけるセル12の上端部内周には、上向き段差状の治具支持部21が環状に形成されており、ここにフランジ付きの治具22が嵌め込み装着されるようになっている。
前記治具22は、試料wの外径より若干大径の中心孔を備えており、試料wの種類に対応した径の中心孔を備えたものが複数種準備されて使い分けられる。治具22に挿通された試料wは、吊り中心xに正しく位置決め保持される。
また、セル12の下端開口の内周に形成した支持部16には多孔板17だけが装着されて試料wを受け止め支持する。ここで使用する多孔板17は、試料wを受け止め支持するに足る強度の桟を放射状に残して複数、この例では8つの扇形の開口を形成し、極力大きい開口率を得るようにしており、容器19の上昇によって液体fが試料wの下端全面に直接接触しやすいようになっている。
図10〜図12に、シート状、プレート状、あるいは、厚板状の試料wに対応した試料保持具9が示されている。シート状、プレート状、あるいは、厚板状試料の測定例としては、紙(試料w)とインク(液体f)との親和性を分析評価する場合や、シート状に形成した電池の電極(試料w)と電解液(液体f)との親和性を分析評価する場合などが挙げられる。
この試料保持具9は、中心上部にフック8に対する連結孔14を備えたアルミ材またはアルミ合金材製のホルダ30と、これの下部に対向配備された前後に長い左右一対のステンレス鋼製の挟持部材31,32とで構成されている。
図12(a)に示すように、ホルダ30の下端部には、互いに対向して左右の支持部30a,30bが突設されており、一方の支持部30aに、前後一対の支持軸33が左右にスライド移動自在に挿通されるとともに、他方の支持部30bにおける前後中央部位にネジ軸34がねじ込み挿通されている。そして、両支持軸33の内端に亘って一方の挟持部材31がネジ連結され、また、ネジ軸34の内端部に他方の挟持部材32がネジ軸芯周りに相対回動可能にねじ込み支軸35で枢支されている。なお、挟持部材32は、その上端辺がホルダ30の下面に当接案内され、ねじ込み支軸35周りに挟持部材32が自転することが阻止されている。
また、一方の挟持部材31が連結された支持軸33には弾性部材が外嵌装着されている。本実施例では、弾性部材としてコイルバネ36が初期圧縮変形されて外嵌装着され、そのバネ力によって挟持部材31が支持軸33と共に内方、すなわち、対向する挟持部材32側に向けてスライド付勢されている。他方の挟持部材32を枢支連結したネジ軸34の外端には操作ツマミ37が一体連設されており、操作ツマミ37を手動で回動操作することで、挟持部材32を対向する一方の挟持部材31に対して接近および離反移動させることができるようになっている。
ここで、内方に向けてスライド付勢された支持軸33の外端にはストッパ座金38がネジ止め装着されて、挟持部材31の内向きスライド移動に限界が与えられており、この内向き移動限界において、挟持部材31の挟持面が試料保持具9の吊下げ中心xを若干内方に越えた位置に在るように設定されている。
以上のように構成された試料保持具9によると、薄い試料wにおいては、図12(b)に示すように、ツマミ操作で挟持部材32を内方に向けて進出移動させ、両挟持部材31,32で試料wを挟持した状態から更に挟持部材32を進出操作し、試料wが吊下げ中心xに位置するように相手挟持部材31をスライド付勢力に抗して後退させる。これによって、試料wは、コイルバネ36の弾性復元力で両挟持部材31,32の間に挟み持たれて垂下することになる。
また、試料wが厚くなると、試料wを吊下げ中心xに位置させるために挟持部材31の後退量が大きくなり、その分、試料の弾性挟持力が強くなって、厚くて重い試料wを的確に挟持することができる。
なお、図12(c)に示すように、挟持部材31が支持部30aに当接する後退限界にあるときは、挟持部材31の挟持面から吊下げ中心xまでの距離の2倍の寸法が、吊下げ中心xに試料wを位置させて挟持できる最大厚さとなる。
また、図10,図11に示すように、ホルダ30の側端面に、吊下げ中心xを示すマーク線mを付しておくと、試料wを正しく吊下げ中心xに位置させて保持することが容易となる。そして、試料wを正しく吊下げ中心xに位置させて挟持した状態において、試料保持具9全体の重心が吊下げ中心xに在るように、各部材の質量配分がなされている。
上記試料保持具9を用いると、試料保持具9で吊下げ保持された試料wの下端に容器19の液体fを直接接触させることになるので、容器19の上昇制御において、下降待機位置から液面が試料下端に近い設定高さまでの上昇は前記高速V1で行い、所定高さから試料下端面に液面が接触する位置までの上昇を前記高速V1よりも遅い速度、例えば前記低速V2で行うとよい。
[他の実施例]
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
(1)試料保持具9におけるセル12とホルダ13の連結手段は、上記のように、Oリング15を介した摩擦固定方式に限られることはなく、ホルダ13の周方向複数位置にホルダ中心に向けて付勢移動可能に組付けたボールをセル12の外周に形成した環状溝に付勢係合させるボールデテント方式、ホルダ13の周方向複数位置にホルダ中心に向けて付勢移動可能に装備した係止爪をセル12の外周に形成した環状溝に付勢係合させる爪係止方式、あるいは、単純にセル12とホルダ13とをねじ込み連結する方式などの手段を利用することで、ホルダ13にセル12を強固に連結支持させることができる。
(2)容器19が載置された昇降台5をステッピングモータ11で昇降駆動する手段としては、上記のようにネジ送り方式のほかに、ラック・ピニオンギヤ方式を利用することもできる。
(3)実施例では、液体fを貯留した容器19を上昇させて、所定高さに吊下げ保持した試料wに接触させる形態としているが、容器19を固定して、試料wを吊下げ支持したフック8を下降させる形態で実施することも可能である。
(4)弾性部材は、コイルバネ36の他に、ゴムを利用することもできる。
(5)容器19の周囲にジャケットを設け、前記ジャケット内に冷媒又は熱媒を通流させることで、容器19内の液体の温度を調節する構成としてもよい。
(6)測定空間4に連通する気体流入口と気体排出口とを設け、気体流入口から気体を通流させることで、測定空間4内を任意の雰囲気として測定することも可能である。
(7)測定空間4内に気体を通流させて測定を行う場合、通流させる気体の圧力、流量又は温度を手動又は自動で制御することで、測定空間4内をそれぞれ所望の圧力、気体濃度又は温度に設定して測定を行うことができる。通流させる気体の圧力、流量又は温度の自動制御機構としては、測定空間4内の圧力、気体濃度又は温度を検知する手段を設け、それらの検知手段に予め所望の圧力、気体濃度又は温度を設定しておき、それらの設定値と検知手段によって検知される測定値との差が小さくなるように、圧力、流量又は温度を自動調節する制御機構が考えられる。
また、気体排出口から真空ポンプ等を用いて測定空間4内の気体を排気するようにすれば、測定空間4内を減圧した状態で測定することもできる。
7 質量測定装置
9 試料保持具
11 ステッピングモータ
12 セル
13 ホルダ
16 支持部
17 多孔板
19 容器
21 治具支持部
22 治具
30 ホルダ
31 挟持部材
32 挟持部材
f 液体
w 試料

Claims (6)

  1. 液体を貯留した容器の上方に、試料を保持して質量測定装置に吊下げ支持された試料保持具を配置し、前記容器と試料保持具を相対昇降させて、容器の液面に試料を接触させ、試料が液体の浸透に伴って質量変化するのを前記質量測定装置で測定する浸透速度測定装置において、
    前記容器と試料保持具を前記相対昇降させるステッピングモータを備える、
    ことを特徴とする浸透速度測定装置。
  2. 前記容器の液面が試料に接近するまでの移動速度を、それ以降の移動速度よりも高速で行うように前記ステッピングモータを駆動制御する、
    請求項1記載の浸透速度測定装置。
  3. 前記請求項1または2に記載の浸透速度測定装置に用いる試料保持具であって、
    試料を収容する下端開放状態の筒状のセルと、セルを連結保持して前記質量測定装置に吊下げ装着するホルダとを備え、
    前記セルの下端開口に、収容した試料を受け止める多孔板の支持部を設けてある、
    ことを特徴とする浸透速度測定装置の試料保持具。
  4. 前記セルの内部に、収容する試料が挿通されて水平方向での位置決めを行う治具を脱着可能に取り付ける治具支持部を備えてある、
    請求項3に記載の浸透速度測定装置の試料保持具。
  5. 前記請求項1または2に記載の浸透速度測定装置に用いる試料保持具であって、
    水平方向に対向する接近離反可能な複数の挟持部材を備え、
    試料の上端を複数の前記挟持部材で水平方向から挟持して、試料を前記質量測定装置の下方に吊下げ保持する、
    ことを特徴とする浸透速度測定装置の試料保持具。
  6. 一対の挟持部材を対向配備し、一方の前記挟持部材を試料挟持方向に付勢移動可能、かつ、挟持解除方向に弾性後退移動可能に支持するとともに、他方の前記挟持部材を相手挟持部材に対して手動で進退移動可能に支持してある、
    請求項5に記載の浸透速度測定装置の試料保持具。
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