JP2014053786A - 遠隔操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設計的コスト的に軽い負担で、取扱説明書を見ないユーザに電気機器の機能をわかりやすく知らせる。
【解決手段】電気機器の実演を行うためにユーザが操作すべき実演用操作対象を画面に表示する表示部と、実演操作を受付ける操作入力検出部と、各単独操作に対応する指示とその指示を与えるべき電気機器とを関連付け、かつ、一連の単独操作と各単独操作のタイミングとを関連付けて予め格納する格納部と、各単独操作および前記実演操作に応じた少なくとも一つの指示をその指示に関連付けられた電気機器に送信する送信部と、前記表示部、前記入力検出部、前記格納部および前記送信部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記実演操作に応答して前記格納部を参照し、その実演操作に関連付けられた一連の単独操作に対応する各単独操作対象の表示態様を順次更新すると共に対応する指示をその指示に関連付けられた電気機器に順次送信させる。
【選択図】図10

Description

この発明は、複数の電気機器に対して単独の指示および実演の指示を行う遠隔操作装置に関する。
近年、マイクロコンピュータの普及に伴って家電製品を始めとする電気機器には多くの機能が搭載されている。しかし、ユーザが電気機器を新しく購入し、使用する際に機能が多すぎてユーザが操作を覚えきれず、せっかく準備された有用な機能を使わずじまいのままになることが少なくない。便利な使い方等は取扱説明書に通常記載されているが、ユーザが取扱説明書を隅々まで見ることはあまりない。むしろ、使い方が直感的にわかるから取扱説明書も見る必要はないと考えるユーザは少なくないと思われる。
製造者側の観点からすれば、製品の付加価値を高めるために搭載した便利な機能に気づいてもらえずに評価がされずに終わることになる。このような状況はお互いが損をしているといえる。例えば、ボタン操作一つで電気機器に搭載された種々の機能の使い方が実演されるとすれば、便利な使い方をユーザに気づいてもらうことができる。
このように電気機器の機能を紹介する機能、いわゆるデモモードに関して従来から幾つかの提案がなされている。
例えば、複数の機種に対応したデモンストレーション用のソフトウェアを予め記憶させておき、デモンストレーション用のソフトウェア起動時に、機種の選択を求める機種選択画面を表示して機種を選択させ、続いて付加機能の有無についての選択を求める付加機能確認画面を表示して付加機能(オプション機器の接続)の有無を確認し、設定された条件に従ってデモンストレーションを実行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、リモートコントローラで操作される電子機器で、モード切替手段がデモモードに切り替えると、ガイド画像出力手段が、前記リモートコントローラに設けられているキーの名称とそのキーを操作したときの本体の動作内容とを対応づけた案内画面を出力するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、この電子機器は、前記案内画面が出力されている状態で、リモートコントローラのキーが操作されると、デモ手段が操作されたキーに応じた機能を利用するときの操作手順をデモする。
特開2003−65597号公報 特開2005−295436号公報
前述した従来のものは、デモンストレーション用のソフトウェアを予め記憶させておく必要があり、かつ、デモンストレーションは対象の機器を実際に動作させることなく説明画面を表示させるものである。デモンストレーションを実行するためには予めデモンストレーション専用の画面表示を用意しておく必要がある。このデモンストレーション画面は、製品の本来の動作と関連のないものであり設計者の作業負担やコスト面の負担が大きい。さらに、デモンストレーション機能を備えていない機器に対応できない。また、特許文献1のものでは設計時点で想定されていない将来の機種はデモンストレーションを行うことができない。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、設計的コスト的に軽い負担で、取扱説明書を見ないユーザに電気機器の機能をわかりやすく知らせることのできる手法を提供するものである。
この発明は、複数の電気機器に対してそれぞれ単独の指示を与えるためにユーザが操作すべき複数個の単独操作対象および前記電気機器の実演を行うためにユーザが操作すべき少なくとも一つの実演用操作対象を画面に表示する表示部と、前記単独操作対象に対する単独操作および前記実演用操作対象に対する実演操作を受付ける操作入力検出部と、各単独操作に対応する指示とその指示を与えるべき電気機器とを関連付け、かつ、前記実演操作に対応する一連の単独操作と各単独操作のタイミングとを関連付けて予め格納する格納部と、各単独操作および前記実演操作に応じた少なくとも一つの指示をその指示に関連付けられた電気機器に送信する送信部と、前記表示部、前記入力検出部、前記格納部および前記送信部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記実演操作に応答して前記格納部を参照し、その実演操作に関連付けられた一連の単独操作に対応する各単独操作対象の表示態様を順次更新すると共に対応する指示をその指示に関連付けられた電気機器に順次送信させることを特徴とする遠隔操作装置を提供する。
この発明による遠隔操作装置において、前記制御部は、前記実演操作に応答して前記格納部を参照し、その実演操作に関連付けられた一連の単独操作に対応する各単独操作対象の表示態様を順次更新すると共に対応する指示をその指示に関連付けられた電気機器に順次送信させるので、電気機器が表示部を有していないものでても遠隔操作装置側の表示部を使用して分かりやすく使い方を伝えることができる。さらに、画面上のデモンストレーションではなく実際の電気機器が動作を行うので、現実味のある説明をユーザに行うことができる。さらに、便利な機能をユーザに紹介するだけでなく、その機能を使うための操作をユーザに教えることができる。
この発明についてもう少し具体的に述べておく。
この発明において、各電気機器は遠隔操作装置が送信する指示を受信してその指示に従って動作し、および/またはその指示に応答する。送受信は無線、有線の態様を問わず通信媒体も問わない。例えば、赤外光や電波を用いた無線通信であってもよく、LAN回線や電力線を用いた有線通信であってもよい。
単独操作は、電気機器に対する一つの操作あるいは一つの指示に対応するものである。その具体的な態様は、例えば、電気機器が有する一つの操作ボタンを押す操作に対応する指示である。通常、電気機器に指示を与えて動作させるには、本体側または遠隔操作装置側にあるボタンやスイッチを一以上操作して設定を行ったり動作の指示を与えたりする。各ボタンやスイッチへの操作のひとつひとつが単独操作と機能的に等しいものである。ただし、この発明の単独操作は遠隔操作装置の表示部に表示された単独操作対象に対する操作をいう。
また、実演操作は、ある電気機器が有する機能の使い方の実演を開始するものである。実演の具体的な一態様は、例えば、DVDレコーダが有する再生、録画に係る種々の機能を実際にDVDレコーダに対する操作を示しながらDVDレコーダを動作させるものである。
単独操作対象および実演用操作対象は、例えば画面に表示される操作キーである。
この発明の遠隔操作装置の外観の一例を示す正面図である。 図1に示す遠隔操作装置13の主要な電気的構成を示すブロック図である。 本実施形態においてCPUが表示パネルに表示させる単独操作対象および実演用操作対象の例およびそれらに対する操作への応答を示す第1の説明図である。 本実施形態による遠隔操作装置が指示を行う電気機器のうち、テレビおよびDVDレコーダが有する種々の機能を示す説明図である。 本実施形態においてCPUが表示パネルに表示させる単独操作対象および実演用操作対象の例およびそれらに対する操作への応答を示す第2の説明図である。 本実施形態においてCPUが表示パネルに表示させる単独操作対象および実演用操作対象の例およびそれらに対する操作への応答を示す第3の説明図である。 本実施形態においてCPUが表示パネルに表示させる単独操作対象および実演用操作対象の例およびそれらに対する操作への応答を示す第4の説明図である。 本実施形態においてCPUが表示パネルに表示させる単独操作対象および実演用操作対象の例およびそれらに対する操作への応答を示す第5の説明図である。 本実施形態においてユーザタイプがお年寄り向けの場合に表示させる画面の一例を示す説明図である。 本実施形態において実演操作がなされたときにCPUが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
以下、この発明の好ましい態様について説明する。
前記格納部は、前記実演操作に対してある電気機器が有する機能を使い方を実演するための一連の単独操作、および、それらの単独操作を行った後にその電気機器の設定を標準の状態に戻すための少なくとも一つの単独操作を予め格納し、前記制御部は、一連の単独操作に対応する指示を順次送信させて実演を行った後、標準の状態に戻すための操作対象を前記表示部に表示させ、その操作対象への操作に応答して前記格納部を参照し、その電気機器の設定を標準の状態に戻すために少なくとも一つの指示を送信させてもよい。この発明によれば、電気機器を実際に動作させて使い方を実演する結果、実演終了後の電気機器の設定あるいは状態がユーザの望まない内容になる場合があり得る。この態様によれば、制御部は電気機器の設定を標準の状態に戻すための操作対象を前記表示部に表示させるので、その操作対象を操作することによって電気機器の設定を容易に標準の状態に戻すことができる。
あるいは、設定を標準の状態に戻すための操作対象を前記表示部に表示させる処理に代えて、制御部は実演のための一連の単独操作に係る指示を順次送信させた後、
また、前記格納部は、前記実演操作に対して共通のカテゴリーに属する複数の機能の使い方を実演するための一連の単独操作を予め格納してもよい。このようにすれば、例えば、省エネルギーといった共通のカテゴリーに属する機能を一つの実演操作によって実演させることができるのでユーザにとって便宜である。
さらにまた、前記制御部は、各単独操作に応答して対応する単独操作対象の表示態様を更新し、前記実演操作に応答して一連の単独操作に対応する各単独操作対象の表示態様を更新する際、同様の更新を行ってもよい。このようにすれば、一連の単独操作対象の表示態様が更新されるので、ユーザは、実演操作に係る電気機器の使い方を容易に認識し理解することができる。
この発明の好ましい態様は、ここで示した複数の態様のうち何れかを組み合わせたものも含む。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
≪遠隔操作装置の構成≫
図1は、この発明の遠隔操作装置の外観の一例を示す正面図である。
図1に示す遠隔操作装置13は、いわゆるタブレット端末に似た外観を有している。遠隔操作装置13は、タッチパネルを有する表示パネル23、電源ボタン25、操作ボタン27を有する。電源ボタン25と操作ボタン27は、メカニカルな操作ボタンであるが、他の操作ボタンは表示パネル23に表示部品として表示される。ユーザが指で操作ボタンが表示された位置に触れると、遠隔操作装置13のCPUは、その操作と位置とをタッチパネルで読取り、その位置に表示された操作ボタンが押されたとみなして処理をおこなう。なお、この発明の遠隔操作装置13は、一態様として、スマートフォンあるいはタブレット端末にアプリケーション・ソフトウェアを実装することで実現されてもよい。
図2は、図1に示す遠隔操作装置13の主要な電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、遠隔操作装置13は、タッチパネル33、キー入力部35、表示制御部37、表示パネル23、CPU41、ROM43、RAM45および通信部47を備える。
表示パネル23および表示制御部37はこの発明の表示部に相当し、タッチパネル33はこの発明の操作入力検出部に相当する。また、ROM43およびRAM45はこの発明の格納部に相当し、通信部47はこの発明の送信部に相当する。CPU41は、この発明の制御部に相当する。
タッチパネル33は、表示パネル23の表面に配置されたタッチパネルセンサーとそれに係る検出回路とを有してなる。表示パネル23としては液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどが適用可能である。タッチパネル33としては感圧式や静電式のタッチパネルセンサーが適用可能である。キー入力部35は、電源ボタン25および操作ボタン27とそれらの検出回路で構成される。表示制御部37は、表示パネル23に表示させる内容つまり表示データを処理する回路、前記表示データを格納するビデオメモリおよびビデオメモリに格納された表示データに基づき表示パネル23の描画を制御する回路を有してなる。表示パネル23は、液晶表示装置とその駆動回路である。
CPU41は、タッチパネル33、キー入力部35、表示制御部37および後述する通信部47の各部の動作を制御し、表示データをはじめとするデータの処理をおこなう。ROM43は、CPU41が実行すべき処理プログラムを格納する。また、操作ボタンなどの表示部品のデータを格納する。また、単独操作に係る各操作ボタンについて対応する指示を各操作ボタンに関連付けて格納する。実演操作に係る操作ボタンについて、対応する単独操作の組合せとタイミングとを格納する。ROM43として、好ましくはフラッシュメモリが適用される。ただし、それ以外の不揮発性記憶素子、例えば、EEPROMやハードディスク装置も適用可能である。
RAM45は、図示しないバッテリーによってバックアップされており、CPUにワークエリアを提供する。また、CPU41が初期化後処理プログラムを実行する前にROM43に格納された処理プログラムをダウンロードして格納してもよい。RAMの読み出し速度がROMの読み出し速度より速い場合にこの手法が用いられる。さらに、操作画面のテンプレートおよびUI情報を格納する領域をRAM45内に割り当ててもよい。RAMとしてはSRAMが適用される。
通信部47は、外部の電気機器に指示を送り応答を受けるための通信インターフェイスである。通信方式は電気機器に指示を送ることができるものであれば特に限定されない。好ましくは、家電機器を制御するための通信規格であるZigBee(登録商標)、ECHONET Lite、KNXやZ−Waveなどに準拠している。いわゆる物理依存層(下位層)としてはIEEE802.11規格に準拠する無線LAN(Local Area Network)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信方式などを用いて電気機器と通信を行う。あるいは、いわゆる赤外線リモコンが採用している通信方式を用いてもよい。
遠隔操作装置13の電源が投入されると、CPU41は、ROM43上に格納されたブートプログラムを実行する。あるいは、ROM43上のブートプログラムが一旦、RAM45に転送され、CPU41は、RAM45にダウンロードされたブートプログラムを実行する。CPU41がブートプログラムを実行することにより、RAM45上に表示データが作成される。作成された表示データは表示制御部37で処理されて表示パネル23に表示される。表示データは、ウィンドウ、操作ボタン、リストボックス、テキストボックスなど定型の表示部品、ビットマップの画像データや文字などの画面要素を含む。
ユーザが表示パネル23に触れると、タッチパネル33が入力を検出する。入力があった位置を特定する情報も提供する。タッチパネル33は、入力が検出されたことをCPU41に通知する。あるいは、CPU41がポーリング処理等により入力を監視する。入力の検出に応答してCPU41は、タッチパネル33により検出された入力位置(入力座標)を取得する。そして、その入力座標が表示パネル23に表示されているどの表示部品の表示位置に対応するかを判定する。判定結果に基づいてCPU41は、操作に応じた処理を行う。それらの処理はウィンドウや部品ごとに処理プログラムとして予め用意されている。例えば、ある画面のある位置に表示される操作ボタンが押されたと判定した場合、CPU41は、その操作ボタンの押下に対応する処理プログラムの内容を実行する。
操作ボタン27への操作と表示パネル23に表示する仮想的な操作ボタンへの操作は、いずれもCPU41により処理される。その点で機能的に等価といえるが、表示パネル23に表示する操作ボタンは画面が変わると隠れて操作できなくなる場合があるのに対し操作ボタン27は常に操作可能である。その特性を活かして操作ボタン27には大きなモードの切換え、例えば基本画面への切換えの機能が割り当てられる。この発明に係る単独操作対象や実演用操作対象は、操作ボタン等の外観を有する表示部品として表示パネル23に表示される。
ROM43に格納されるデータは、遠隔操作装置の製造時にROM43に格納されるが、好ましくは電気機器の製造者または販売者がインターネット上でデータを提供および更新し、CPU41が通信部47を介してそれらのデータにアクセスしダウンロードしてROM43に格納する。このようにすれば、ユーザは遠隔操作装置13に予め組み込まれたダウンロード用の設定メニューを実行し、自宅にある電気機器のデータをダウンロードすることができる。
電気機器がECHONET LiteやKNXなど標準的な規格に準拠し、製造者が制御用のデータをダウンロード可能に提供すれば、製造者が異なる電気機器であってもこの発明の遠隔操作装置で制御することができる。
≪単独操作に対する処理≫
以下、制御部としてのCPU41が実行する処理を説明する。
図3、図5〜図8は、本実施形態においてCPU41が表示パネル23に表示させる単独操作対象および実演用操作対象の例およびそれらに対する操作への応答を示す説明図である。
図3は、遠隔操作装置13が指示を与える電気機器を選択する画面である。電気機器として洗濯機、テレビ、空気調和器(エアコン)および冷蔵庫のアイコンが表示されている。タッチパネル33が何れかのアイコンへのタッチを検出すると、CPU41はそれに対応する電気機器の操作画面を表示パネル23に表示させる。なお、左端および右端の矢印ボタンにタッチされた場合CPU41は、図3に図示しない電気機器のアイコンを表示させる。図3(a)の例では、テレビのアイコンにユーザの手指50が触れた様子を示している。この操作に応答して、CPU41は、図3(b)に示すテレビ用の操作画面を表示パネル23に表示させる。
図3(b)のテレビ用の操作画面は、左上隅に操作対象であるテレビのアイコンが表示され、その下、画面左側に「視聴機能」ボタン91、「節電機能」ボタン93、「画像調整機能」ボタン95および「機能一括」ボタン97が配置されている。これらのボタンはこの発明の実演用操作対象に相当するものである。「視聴機能」ボタン91、「節電機能」ボタン93および「画像調整機能」ボタン95は、テレビが有する種々の機能のうち、「視聴」、「節電」および「画像調整」の各カテゴリーに属する機能の使い方を実演してみせるボタンである。「機能一括」ボタン97は、カテゴリー別ではなく一括でテレビが有する機能の使い方を実演してみせるボタンである。
実演用操作対象への操作がなされたときの応答については後で述べる。
操作画面の右側半分は、単独操作対象のボタンが表示されている。それらのボタンには、視聴する放送の種類を選択する「DTV」、「BS」および「CS」ボタンが含まれる。さらに、チャネルを直接選択する「1」から「12」のダイレクト選局ボタン、音量を調節するボリュームアップおよびボリュームダウンボタンが含まれる。また、昇順または降順にチャネルを選択するチャネル選曲ボタンが含まれる。さらに、放送のコマ送りや一時停止を行うボタンおよび機能が動的に割り当てられる「青」、「赤」、「緑」、「黄」のボタンが含まれる。それら単独操作対象の左右両側にある矢印ボタンは、この画面に表示されない他の単独操作対象の画面に切換えるスクロールボタンである。
この画面で、ユーザが例えば「DTV」ボタンにタッチすると、CPU41はその操作に応答してタッチされた「DTV」ボタンの表示色を予め定められた期間反転させる(図3(b)に図示せず)と共に、ROM43を参照してその単独操作に関連付けられた指示をテレビへ送信する。指示を受けたテレビはその指示に応答して視聴する放送を地上波デジタル放送に切換える。
また、ユーザがダイレクト選局ボタンのうち「1」ボタンにタッチすると、CPU41はその操作に応答してタッチされた「1」ボタンの表示色を予め定められた期間反転させる(図3(b)に図示せず)と共に、その単独操作に関連付けられた指示をテレビへ送信する。その指示に応答してテレビの視聴番組がチャネル1に切り変わる。それ以外のチャネル選局ボタン、ボリュームアップボタン、「BS」ボタン、「CS」ボタンや他の単独操作対象がタッチされた場合も同様に、ROM43を参照して各単独操作に関連付けられた指示をテレビへ送信する。
図3(b)の例では、画面の右矢印ボタンにユーザの手指50が触れた場合を示している。この操作に応答してCPU41は、異なる単独操作対象の画面に切換える(図3(c)参照)。図3(c)に示す画面は、視聴や選局に係る単独操作対象に代えて、メッセージを表示するウィンドウ、「ポップアップメニュー」、「トップメニュー」、「決定」および上下左右各方向の矢印ボタンが表示されている。ユーザはこの画面の単独操作対象に対しても操作を行うことができる。
≪実演操作に係る機能≫
続いて、実演用操作対象の操作について説明する。図3(c)の例では、画面左側の「視聴機能」ボタンにユーザの手指50が触れた場合を示している。この操作に応答してCPU41は、テレビが有する種々の機能のうち「視聴」の各カテゴリーに属する機能の使い方を実演してみせる。ここで、種々の機能について例を挙げて説明する。
図4は、本実施形態による遠隔操作装置が指示を行う電気機器のうち、テレビおよびDVDレコーダが有する種々の機能を示す説明図である。図4に示すように、実演すべきテレビの機能は「視聴」、「節電」および「画像調整」にグループ分けされている。「視聴」に属する機能として、地上波デジタル視聴、BSデジタル視聴、CS視聴、画面表示モード、画面分割モード、明るさ調整がある。また、「節電」に属する機能として、無操作オフ時間設定、無信号オフ時間設定、バックライト明るさ調整、オフタイマーおよび消費電力表示がある。さらに、「画像調整」に属する機能として、明るさセンサー対応、明るさ、コントラスト、黒レベル、濃淡、色の濃さおよび色合いがある。
DVDレコーダについては、「再生」、「録画」、「メディア操作」および「節電」の機能にグループ分けされ、各グループに属する機能が列挙されている。各グループはそれぞれ実演用操作対象に対応している。なお、「機能一括」は全てのグループの機能を実演する。
これらは一例であるが、他の電気機器についても機能がグループ分けされ、各グループはそれぞれ実演用操作対象に対応している。
好ましくは、電気機器の製造者または販売者が提供しこの発明の遠隔操作装置にダウンロード可能なデータは、各実演操作に対応して図4のようにグループ分けされ、各グループに単独操作の組合せとタイミングが対応付けられ、各単独操作に対応する指示が対応付けられている。
≪実演操作に対する処理≫
続いて、実演用操作対象の操作に対する処理を説明する。図3(c)で「視聴機能」ボタンにユーザの手指50が触れると、この操作に応答してCPU41は、ROM43を参照し、「視聴機能」の実演操作に対応付けられた単独操作の組合せとタイミングを取得する。そして、取得した単独操作の組合せとタイミングに従って視聴機能の使い方を実演してみせる。図5〜図8に表示パネル23に表示される画面の具体例を示している。この例で、取得された単独操作の組合せは、
1.「DTV」ボタン61の操作(図5(a)参照)
2.ダイレクト選局ボタン63の操作(図5(b)参照)
3.チャネル選局ボタン65の操作(図5(c)参照)
4.ボリュームアップボタン67の操作(図6(a)参照)
5.「BS」ボタン69の操作(図6(b)参照)
6.「CS」ボタン71の操作(図6(c)参照)
7.右矢印ボタン73の操作(図7(a)参照)
8.ポップアップメニューボタン75の操作(図7(c)参照)
9.下矢印ボタン77の操作(図8(a)参照)

:(中略)

n.トップメニューボタン操作
であるとする。
実演に先立って、CPU41は、現在のテレビの設定を待避させて元の設定に戻せるようにする。テレビ側に現在の設定を待避する機能があればそれを利用してもよいし、その機能がなければ現在の設定を要求してRAM45に一時的に格納してもよい。この待避は、後述するように、実演終了時に表示される「設定を元に戻す」ボタンが操作されたときのための準備である。
次に、CPU41は、「視聴機能」に対応付けられた第1番目の単独操作「DTV」ボタンの操作画面を表示パネル23に表示させる(図5(a)参照)。そして、「DTV」ボタン61の操作をユーザに認識させるために、予め定められた期間(例えば0.5秒間)「DTV」ボタン61の表示態様を異ならせる。図5(a)の例ではボタンの色を反転させている。同時にCPU41は、ROM43を参照して「DTV」ボタン61の単独操作に対応付けられた指示のデータを通信部47に送信させる。送信先は、テレビである。図5(a)で、遠隔操作装置13の右側に示した稲妻のようなイラストは、指示データ53がテレビへ送信されることを模式的に示すものである。また、画面右側には、使い方の説明文が表示される。なお、説明文に加え、あるいは説明文に代えて、音声による解説を行うようにしてもよい。音声による解説を行う場合、遠隔操作装置13は図2に図示しない音声出力部を備え、ROM43は解説に係る音声データを予め格納し、CPU41は操作に応答してその音声データを音声出力部に出力させるように制御する。
予め定められたタイミングが来ると、CPU41は、第2番目の単独操作であるダイレクト選局ボタン63の操作をユーザに認識させるために「1」ボタンを所定期間反転させると共に、その単独操作に対応する指示データ53をテレビへ送信させる。また、使い方の説明文を更新する(図5(b)参照)。
さらに定められたタイミングが経過すると、CPU41は第3番目の単独操作であるチャネル選局ボタン65を所定期間反転させ、対応する指示データ53を送信させる。また、説明文を更新する(図5(c)参照)。
以下、第4番目以降の単独操作についても定められたタイミングに従って同様の処理を行う(図6〜図8(a)参照)。
以上のようにして、CPU41は、「視聴」にグループ分けされた各機能を使うときの操作の仕方を、一つ一つのボタン操作を示し、かつそのボタンを押したときに送信される指示を実際に電気機器に送信しながら使い方の実演を行う。ユーザは、表示パネル23に順次表示されるボタン操作の様子と、説明文と、指示対象の電気機器の動作を確認して各機能の使い方を習得することができる。
この発明によれば、電気機器側にいわゆるデモモードを備えていない電気機器であっても使い方の実演を行うことができる。また、複数の機器について統一的な仕様で実演を使い方の実演を行うことができる。
≪設定を元に戻す操作≫
以上のような実演が終了したとき、CPU41は最後に表示される画面にその機器の設定を実演操作前の状態に復元するための操作対象を表示させる。図8(b)は、この状態を示している。図8(b)に示す画面は実演操作開始時の図3(b)の画面に似ているが、「設定を戻す」ボタン79が画面に表示されている点が異なる。
「設定を戻す」ボタン79が操作されたとき、CPU41はそれに応答してテレビの設定を実演操作開始前の状態に復元する。即ち、実演に先立ってテレビまたはRAM45に待避したデータを復元する。テレビ側にその機能がある場合は、その機能に対応する指示を送るだけでよい。即ち、テレビ側に復元を指示する単独操作である。テレビ側にその機能がなければ、RAM45に対した設定データに基づいて各設定を行う。よって、その場合は「設定を元に戻す」は設定を復元するための単独操作の組合せとなり、実演操作と同様にして構成される。
≪フローチャート≫
図10は、実演操作がなされたときにCPU41が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、CPU41は、実演用操作対象への操作がなされたか否かを監視する(ステップS11)。操作がなされたら、ROM43を参照し、その実演操作に対応付けられて格納された単独操作の組合せ等の情報を取得する(ステップS13)。
続いてCPU41は、実演捜査の開始に先立って、対象の電気機器の設定を待避させるかあるいは状態を取得してRAM45に格納する(ステップS15)。
その後、CPU41は、次の単独操作対象を表示させ、定められたタイミングがきたらその表示を所定期間反転させる(ステップS17)。そして、単独操作に対応付けられた指示を電気機器へ送信する(ステップS19)。また、その単独操作に係る説明文を表示させる(ステップS21)。音声による解説を行う場合は、その単独操作に係る解説の音声を再生させる。
そして、CPU41は、実演操作に係る単独操作がすべて終了したかまだ残っているかを調べる(ステップS23)。残っている場合(ステップS23のNo)、ルーチンは前述のステップS17へ戻り、次の単独操作についての処理を実行する。
すべて終了した場合(ステップS23のYes)、CPU41は、終了時に表示すべき画面を表示パネル23に表示させる(ステップS25)。その画面には、「機能を戻す」ボタンを表示させる(ステップS27)。
以上が実演操作に対してCPU41が実行する処理である。
≪変形例≫
なお、前述の実施形態では、実演用操作対象としての「視聴機能」ボタン91、「節電機能」ボタン93、「画像調整機能」ボタン95および「機能一括」ボタン97を電気機器が選択された後の画面、例えば、テレビが選択された後の図3(b)の画面にのみ表示している。変形例として、図3(a)のような電気機器が選択される以前の画面に実演用操作対象を表示させてもよい。例えば、図3(a)の画面に、各電気機器に共通するカテゴリーの実演用操作対象を表示させる。例えば、「節電機能」はテレビに限らず種々の電気機器が機能を有するカテゴリーである。「節電機能」ボタンを図3(a)の画面に表示させ、そのボタンが操作された場合に、CPU41は各電気機器について「節電」にグループ分けされた機能を順次実演して使い方を示すように制御すればよい。
また、実演対象のユーザのタイプを設定できるようにしておき、ユーザタイプに応じて実演の内容や方法を変えるようにしてもよい。ユーザタイプとは、例えば、主婦、お年寄り、年少者といったタイプである。そして、例えば、ユーザタイプとしてお年寄りが登録されている場合は、通常のユーザタイプと比べて使い方が複雑な機能の実演をスキップし、実演の時間を短くするように実演操作に対応付けられた単独操作をタイプ別に複数組用意しておく。さらに、通常のユーザタイプと比べた画面に表示させる単独操作対象および実演用操作対象を大きくしたものを予め用意しておく。
図9は、登録されたユーザタイプがお年寄りの場合に表示させる画面の一例を示す説明図である。図9(a)および(b)に示す単独操作対象は、通常のユーザタイプに対する図3(b)および図3(c)の個別操作対象を一部だけ表示させかつその部分を大きく表示したものである。
また、音声解説を行う場合、ユーザタイプが通常の場合に比べてお年寄り向けの場合はゆっくりと再生し、音量も大きくする。
その他、主婦向けであれば使い方が複雑な機能等を省き、時間の節約に関連する機能を残すようにしてもよい。年少者であれば、単独操作の間隔を通常より長くしてもよい。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
13:遠隔操作装置
23:表示パネル
25:電源ボタン
27:操作ボタン
33:タッチパネル
35:キー入力部
37:表示制御部
41:CPU
43:ROM
45:RAM
47:通信部
50:手指
53:指示データ
61:「DTV」ボタン
63:ダイレクト選局ボタン
65:チャネル選局ボタン
67:ボリュームアップボタン
69:「BS」ボタン
71:「CS」ボタン
73:右矢印ボタン
75:ポップアップメニューボタン
77:下矢印ボタン
79:「設定を戻す」ボタン
91:「視聴機能」ボタン
93:「節電機能」ボタン
95:「画像調整機能」ボタン
97:「機能一括」ボタン

Claims (4)

  1. 複数の電気機器に対してそれぞれ単独の指示を与えるためにユーザが操作すべき複数個の単独操作対象および前記電気機器の実演を行うためにユーザが操作すべき少なくとも一つの実演用操作対象を画面に表示する表示部と、
    前記単独操作対象に対する単独操作および前記実演用操作対象に対する実演操作を受付ける操作入力検出部と、
    各単独操作に対応する指示とその指示を与えるべき電気機器とを関連付け、かつ、前記実演操作に対応する一連の単独操作と各単独操作のタイミングとを関連付けて予め格納する格納部と、
    各単独操作および前記実演操作に応じた少なくとも一つの指示をその指示に関連付けられた電気機器に送信する送信部と、
    前記表示部、前記入力検出部、前記格納部および前記送信部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記実演操作に応答して前記格納部を参照し、その実演操作に関連付けられた一連の単独操作に対応する各単独操作対象の表示態様を順次更新すると共に対応する指示をその指示に関連付けられた電気機器に順次送信させることを特徴とする遠隔操作装置。
  2. 前記格納部は、前記実演操作に対してある電気機器が有する機能を使い方を実演するための一連の単独操作、および、それらの単独操作を行った後にその電気機器の設定を標準の状態に戻すための少なくとも一つの単独操作を予め格納し、
    前記制御部は、一連の単独操作に対応する指示を順次送信させて実演を行った後、標準の状態に戻すための操作対象を前記表示部に表示させ、その操作対象への操作に応答して前記格納部を参照し、その電気機器の設定を標準の状態に戻すために少なくとも一つの指示を送信させる請求項1に記載の遠隔操作装置。
  3. 前記格納部は、前記実演操作に対して共通のカテゴリーに属する複数の機能の使い方を実演するための一連の単独操作を予め格納する請求項1または2に記載の遠隔操作装置。
  4. 前記制御部は、各単独操作に応答して対応する単独操作対象の表示態様を更新し、
    前記実演操作に応答して一連の単独操作に対応する各単独操作対象の表示態様を更新する際、同様の更新を行う請求項1〜3に記載の遠隔操作装置。
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