JP2014050817A - 微細気泡の粒径制御方法 - Google Patents

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正紀 岡野
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Abstract

【課題】マイクロバブル、ナノバブル等の微細気泡の粒径を良好にかつ簡便に制御することができる微細気泡粒径制御方法を提供すること。
【解決手段】液体中に含まれる微細気泡の粒径を制御するにあたり、微細気泡が成長するように気体飽和度及び表面張力が所定の範囲内に調整された液体を準備し、前記液体内に微細気泡を発生させ、該液体に対して所望上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加する。気体飽和度及び表面張力を所定の範囲に設定したことによる微細気泡の成長と、超音波印加による微細気泡の分裂と、により、微細気泡の粒径を所望の範囲内に制御することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロメートルオーダー・ナノメートルオーダーの微細気泡の粒径を制御する方法に関する。
近年、マイクロバブル、ナノバブルと称される極微小な気泡が注目されている。マイクロバブル、ナノバブルは、触媒作用、殺菌作用を示すなど通常の大きさ(ミリメートルオーダー)の気泡と全く異なる物理的特性を示すため、様々な分野での活用が期待されている。
特許文献1には、ナノメートルオーダーの気泡を生成させる方法について開示されている。当該特許文献1では、液体の一部を分解ガス化し、該液体中で超音波を印加することにより、ナノバブルが生成されている。
しかしながら、特許文献1では、ナノバブルを生成すること自体が目的とされており、所定の範囲の粒径を有するマクロバブル・ナノバブルを生成すること、すなわち、マイクロバブル・ナノバブルの粒径を所定範囲に制御することについては未だ研究が為されていないのが現状である。
特許4016099号公報
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、マイクロバブル、ナノバブル等の微細気泡の粒径を良好にかつ簡便に制御することができる微細気泡粒径制御方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、液体中に含まれる微細気泡が成長するように気体飽和度及び表面張力等を所定の範囲に調整し、これに所望の上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加することにより、微細気泡の粒径を所定の範囲に制御することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、液体中に含まれる微細気泡の粒径を制御する方法であって、
微細気泡が成長するように気体飽和度及び表面張力が所定の範囲内に調整された液体を準備する工程と、
前記液体内に微細気泡を発生させる工程と、
該液体に対して所望上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加する工程と、を備え、
気体飽和度及び表面張力を所定の範囲に設定したことによる微細気泡の成長と、超音波印加による微細気泡の分裂と、により、微細気泡の粒径を所望の範囲内に制御することを特徴とする微細気泡粒径制御方法にある。
本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記超音波の周波数を変動させてもよい。
また、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記超音波を、所望上限粒径からずれた粒径に対する共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加してもよい。
また、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記超音波を、所望上限粒径より大きい粒径に対する共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加してもよい。
また、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記超音波を、大きい粒径から所望粒径に向けて小さくなる方向へ、共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加してもよい。
また、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記液体の表面張力を変更してもよい。
また、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記の液体の表面張力の変更を界面活性剤の添加により行ってもよい。
特に、前記界面活性剤は、炭素数が16以下の短鎖の分子構造を有する界面活性剤であることが好ましい。
また、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、超音波印加は、所望する保存時間の間継続されることが好ましい。
また、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記微細気泡内の気体比熱比を変更してもよい。
また、別の態様では、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、環境圧力を変更してもよい。
また、さらに別の態様では、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記液体の比重を変更してもよい。
また、さらに別の態様では、本発明に係る微細気泡粒径制御方法において、前記気体飽和度を変更してもよい。
液体中において微細気泡が成長するように当該液体の気体飽和度及び表面張力が所定の範囲内に調整されているため、微細気泡は液体中において拡大しようとする。一方、該液体に対して所望上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加するため、微細気泡は、液体中において分解されある所定の範囲の上限値から小さい方向へ縮小しようとする。そのため、気体飽和度及び表面張力を所定の範囲に設定したことによる微細気泡の成長と、超音波印加による微細気泡の分裂と、により、微細気泡の粒径を所望の範囲内に制御することができる。
よって、本発明によれば、マイクロバブル、ナノバブル等の微細気泡の粒径を良好にかつ簡便に制御することができる微細気泡粒径制御方法を提供することができる。
図1は、微細気泡の粒径が所定範囲に制御されるメカニズムを説明した概略図である。 図2は、実施例において用いた測定装置の構成を示した概略図である。 図3aは、微細気泡が成長する様子を示した図である。 図3bは、微細気泡が成長する様子を示した図である。 図3cは、微細気泡が成長する様子を示した図である。 図3dは、微細気泡が分裂する様子を示した図である。 図3eは、微細気泡が分裂する様子を示した図である。 図3fは、微細気泡が分裂する様子を示した図である。
本発明を実施するための形態を、以下、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術的思想を具体化するための微細気泡粒径制御方法を例示するものであって、本発明を限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法は、液体中に含まれる微細気泡の粒径を制御する方法であって、微細気泡が成長するように気体飽和度及び表面張力が所定の範囲内に調整された液体を準備する工程と、液体内に微細気泡を発生させる工程と、液体に対して所望上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加する工程と、を備え、気体飽和度及び表面張力を所定の範囲に設定したことによる微細気泡の成長と、超音波印加による微細気泡の分裂と、により、微細気泡の粒径を所望の範囲内に制御する。
以下、実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法の各工程について詳細に説明する。
1.微細気泡が成長するように気体飽和度及び表面張力が所定の範囲内に調整された液体を準備する工程
下記の原理を利用して、微細気泡が成長(拡大)するように気体飽和度及び表面張力を所定の範囲内に調整された液体を準備する。
微細気泡は、例えば気体飽和度及び表面張力等によって、拡大するか縮小するかが決定される。
例えば、気体飽和度を一例として説明すると、例えば環境圧力を高めることにより、気体が液体に溶存する限界点を示す気体飽和度を上げると、液体中に溶存する気体の量が増加し、液体中に溶存している気体が時間の経過とともに微細気泡に取り込まれ微細気泡が成長(拡大)していく。一方、気体飽和度を下げると、液体に溶存する気体の量が少なくなるため、微細気泡の中の気体が液体に溶け込んでいき微細気泡が退化(縮小)していく。このため、気体飽和度を調整することにより、微細気泡を拡大若しくは縮小させることができ、気体飽和度を所定の値以上にすると、液体中の微細気泡を拡大させることができる。ここで、気体飽和度の所定の値の計算例を挙げると、微細気泡が10μmの場合において、表面張力が0.07N/mの時、気体飽和度の所定の値はおよそ130%である。したがって、気体飽和度をおよそ130%以上とすることにより、液体中の微細気泡を拡大させることができる。
また、液体の表面張力を調整することによっても微細気泡の拡大縮小を制御することができる。微細気泡とその周りの液体との間の気液界面には表面張力が作用する。表面張力はその表面を小さくするように作用するため、微細気泡内部の気体を圧縮しようとする。すなわち、液体の表面張力を上げると、表面張力により微細気泡が圧縮され微細気泡は小さくなる。一方、液体の表面張力を下げると、表面張力が微細気泡内の圧力による拡大を抑えることができなくなって微細気泡が大きくなる。このため、液体の表面張力を調整することにより、液体中の微細気泡を拡大若しくは縮小させることができ、液体の表面張力を所定の値以下にすると、液体中の微細気泡を拡大させることができる。ここで、表面張力の所定の値の計算例を挙げると、微細気泡が10μmの場合において、気体飽和度が130%の時、表面張力の所定の値は0.07N/mである。したがって、表面張力を0.07N/m以下とすることにより、微細気泡を拡大させることができる。
このように、上記原理を利用して、微細気泡が成長(拡大)するように気体飽和度及び表面張力を所定の範囲内に調整することができる。
微細気泡の拡大・縮小は、気体飽和度及び表面張力のみに影響を受けるものではなく、気体飽和度及び表面張力以外に、環境雰囲気圧力や水圧等の変化を利用して微細気泡を成長させても良い。
2.液体内に微細気泡を発生させる工程
つづいて、液体中に微細気泡を発生させる。液体中に微細気泡を発生させる手段としてはマイクロメートルオーダー・ナノメートルオーダーの微細気泡を発生させることが可能であれば如何なるものを用いてもよい。このような微細気泡発生手段としては、加圧溶解型の微細気泡発生装置や気液二相流旋回型の微細気泡発生装置、メッシュや多孔膜構造による微細気泡発生装置などが挙げられる。
加圧溶解型の微細気泡発生装置は、高圧で気体を水中に溶解させた後、その圧力を解放することにより過飽和の気体分子を水から揮発させ、マイクロバブル、ナノバブル等の微細気泡を発生させる。
また、気液二相流旋回型の微細気泡発生装置は、気体を含む渦流をプロペラ等の旋回手段で崩壊させることによりマイクロバブル、ナノバブル等の微細気泡を発生させる。
このような微細気泡発生装置を用いることにより、液体中に微細気泡を発生させることができる。
3.液体に対して所望上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加する工程
つづいて、液体に対して所望の上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加する。
ここで、微細気泡の粒径と共振周波数との関係は、
により示される。ここで、fは共振周波数、2aは粒径(直径)、γは気体比熱比、Pは環境圧力、ρは液体比重である。
気体比熱比γ、環境圧力P、液体比重ρは、測定により既知であるため、微細気泡の粒径が決まれば、共振周波数は一義的に決まる。したがって、微細気泡の粒径の範囲の上限値を決定すれば、共振周波数を決定することができる。一例を挙げれば、気体比熱比γが1.4、環境圧力Pが0.1MPa、液体比重ρが1000kg/mである場合において、微細気泡の粒径の上限値を10μmとしたい場合は、共振周波数を652kHzとする。
共振周波数の超音波を微細気泡を含む液体に与えると、共振周波数に対応する粒径を有する微細気泡は当該共振周波数を有する超音波によって分解され微細気泡の粒径が共振周波数に対応する粒径より小さくなる。すなわち、上記の条件において、共振周波数を652kHzとすると、微細気泡の粒径を10μm以下とすることができる。
微細気泡が、過飽和に液体に溶存している気体を吸収することや、微細気泡同士の一体化により、微細気泡は時間経過と共に成長する。このような成長方向にある微細気泡を含む過飽和溶存水に対し、超音波を印加すると、共振径付近の微細気泡は、共振による分裂現象を起こし、数μm〜数十μm程度の微細気泡を多数発生する。微細気泡は前述のメカニズムで、共振径に至るまで再び成長を始める。
このように、気体飽和度及び表面張力を所定の範囲に設定したことによる微細気泡の成長と、超音波印加による微細気泡の分裂と、により、微細気泡の粒径が所望の範囲内に存在するように微細気泡の粒径を制御することができる。
共振周波数の超音波を印加する手段としては、共振周波数の超音波を印加することが可能であれば如何なる手段であってもよい。このような超音波印加手段としては、セラミクスや高分子膜、薄膜などの圧電体を例示することが出来る。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法において、超音波の周波数を変動させてもよい。微細気泡の粒径と共振周波数との関係は、上記式で表されるような関係を有するため、共振周波数、若しくはその他のパラメータを変化させることにより、所望の上限粒径を変化させることができる。共振周波数の変化は、異なる発振素子を用いることにより行ってもよいし、同一の素子に対して高次周波数を発振させることにより行ってもよい。超音波の周波数を変動させることにより、所望の粒径範囲の上限値を自由に設定することができる。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法において、超音波を、所望上限粒径からずれた粒径に対する共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加してもよい。例えば、所望粒径に対する共振周波数が40KHz程度の場合、それとやや異なる周波数、例えば一般的な超音波発生素子により発生可能な20KHz〜1MHz程度の周波数の超音波を印加してもよい。これにより、定在波位置を変化させ場所ムラを抑制することができる。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法において、超音波を、所望上限粒径より大きい粒径に対する共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加してもよい。例えば、所望粒径に対する共振周波数が40KHz程度の場合、それよりやや低めの周波数、例えば一般的な超音波発生素子により発生可能な20MHz程度の周波数の超音波を印加する。上限粒径を超えた気泡を所望の粒径範囲内に戻すことができる。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法において、超音波を、大きい粒径から所望粒径に向けて小さくなる方向へ、共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加してもよい。例えば、所望の粒径に対する共振周波数が40KHz程度の場合、前述の20MHz程度から連続的に変化させてもよいし、ある程度の幅(5KHz程度)ごとに段階的に変化させてもよい。これにより、上限粒径を超えた気泡を効率良く所望粒径以内に戻すことができる。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法において、液体の表面張力を変更してもよい。表面張力の変化は、電解法などによって行ってもよいし、薬液の添加により行っても良い。これにより、分裂後の粒径・下限粒径や所望範囲内の粒径分布を変化させることができる。
一の態様では、液体の表面張力の変更は、界面活性剤の添加により行う。表面張力の低下及び微細気泡の一体化・合一を防止することができる。界面活性剤は、アニオン性又はノニオン性のものであれば、如何なるものであっても良い。例示すれば、アニオン性の界面活性剤としてはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(AES)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(CTAB)等が挙げられる。好適には、アニオン性の界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウムである。また、ノニオン性の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)、アルキルアミンオキシド(AO)等が挙げられる。好適には、ノニオン性の界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルである。
界面活性剤を添加することにより、分裂後の粒径及び下限粒径を小径化することができ、ナノメートルオーダーの領域まで微細化することができる。また、所望範囲内の分布を小径化することができる。
また、界面活性剤として、炭素数が16以下の短い鎖の分子構造を有するものを用いることができる。このような界面活性剤を例示すれば、C10TAB、C12TAB、C14TAB等が挙げられる。好適には、C14TABである。これにより、分裂後の粒径、下限粒径をさらに小径化することができ、ナノメートルオーダーの領域まで微細化することができる。また、所望範囲の分布を小径化することができる。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法において、超音波印加は、所望する保存時間の間継続してもよい。これにより、所望の径を有する微細気泡を長期に亘って維持することができる。印加継続時間は、タイマーのようなもので設定してもよいし、液体が超音波印加領域を通過する際の流速などにより設定しても良い。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法において、微細気泡内の気体比熱比を変更してもよい。これにより、上限粒径若しくは共振周波数を変更することができる。酸素や窒素などの純ガスを用いてもよいし分離膜などを用いても良い。
また、別の態様では環境圧力を変更する。これにより、上限粒径及び下限粒径若しくは共振周波数を変更することができる。ポンプなどで加圧や脱気することにより環境圧力を変更することができる。
さらに別の態様では液体の比重を変更する。これにより、上限粒径若しくは共振周波数を変更することができる。液体の比重の変更は、水よりも比重が重い液体、例えば油などに変更することにより行うことができる。
さらに別の態様では気体飽和度を変更する。これにより、同一周波数で下限粒径を変更することができる。また、同一周波数で下限粒径をナノメートルオーダーの領域まで変更することができる。さらに、溶存気体吸収による成長速度を変化させ所望範囲内の粒径分布を変化させることができる。気体飽和度の変更は、例えば加圧による気体溶解の場合は、加圧圧力などを変更することにより、気体飽和度を変化させても良い。
本実施の形態1に係る微細気泡粒径制御方法によれば、気体飽和度及び表面張力を所定の範囲に設定したことによる微細気泡の成長と、超音波印加による微細気泡の分裂と、により、微細気泡の粒径を所望の範囲内に制御することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
図2は、実施例において用いた測定装置の構成を示している。図2に示すように、超音波発振器1の上に、過飽和溶存水2が入れられたメスシリンダ3が配置されている。超音波発振器1は容器状になっており、当該容器中に水4が注入され、その中にメスシリンダ3が投入されている。メスシリンダ3中の過飽和溶存水2に光が照射されるように光源5が設置され、光源5に対向する位置に高速度カメラ6が設置されている。高速度カメラ6により、過飽和溶存水2中に含まれる微細気泡の大きさ等を観測することができる。
まず、メスシリンダ3内に、微細気泡が成長するように設定された、気体飽和度350%、表面張力0.07N/mの空気過飽和溶存水2を入れる。
図3a〜3fは、微細気泡の成長と分裂とが繰り返される様子を示している。図3a〜3cに示すように、メスシリンダ3内で、過飽和に溶存している気体の吸収や、微細気泡同士の一体化(合一)により、直径が数μm以上の微細気泡は時間経過と共に成長する。このような成長方向にある微細気泡を含む過飽和溶存水に対し、超音波(約40KHz)を印加すると、図3d〜3fに示すように、共振径(約150μm)付近の微細気泡は、共振による分裂現象を起こし、数μm〜数十μm程度の微細気泡を多数発生する。微細気泡は前述のメカニズムで、共振径に至るまで再び成長を始める(図3a〜3c)。
このように、成長過程にある微細気泡を含む過飽和溶存水2に対し、所望の上限粒径(150μm)に対応した共振周波数(40KHz)を印加すると、分裂と再成長とを繰り返すことにより、所定の範囲に微細気泡の粒径が含まれることが示された。
1 超音波発振器
2 過飽和溶存水
3 メスシリンダ
4 水
5 光源
6 高速度カメラ

Claims (13)

  1. 液体中に含まれる微細気泡の粒径を制御する方法であって、
    微細気泡が成長するように気体飽和度及び表面張力が所定の範囲内に調整された液体を準備する工程と、
    前記液体内に微細気泡を発生させる工程と、
    該液体に対して所望上限粒径に対応する共振周波数の超音波を印加する工程と、を備え、
    気体飽和度及び表面張力を所定の範囲に設定したことによる微細気泡の成長と、超音波印加による微細気泡の分裂と、により、微細気泡の粒径を所望の範囲内に制御することを特徴とする微細気泡粒径制御方法。
  2. 前記超音波の周波数を変動させることを特徴とする請求項1記載の微細気泡粒径制御方法。
  3. 前記超音波を、所望上限粒径からずれた粒径に対する共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加することを特徴とする請求項1又は2記載の微細気泡粒径制御方法。
  4. 前記超音波を、所望上限粒径より大きい粒径に対する共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加することを特徴とする請求項3記載の微細気泡粒径制御方法。
  5. 前記超音波を、大きい粒径から所望粒径に向けて小さくなる方向へ、共振周波数を段階的若しくは連続的に変化させて印加することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の微細気泡粒径制御方法。
  6. 前記液体の表面張力を変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の微細気泡粒径制御方法。
  7. 前記の液体の表面張力の変更が、界面活性剤の添加により行われることを特徴とする請求項6記載の微細気泡粒径制御方法。
  8. 前記界面活性剤は、炭素数が16以下の短鎖の分子構造を有することを特徴とする請求項7記載の微細気泡粒径制御方法。
  9. 超音波印加は、所望する保存時間の間継続されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の微細気泡粒径制御方法。
  10. 前記微細気泡内の気体比熱比を変更することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の微細気泡粒径制御方法。
  11. 環境圧力を変更することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の微細気泡粒径制御方法。
  12. 前記液体の比重を変更することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の微細気泡粒径制御方法。
  13. 前記気体飽和度を変更することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の微細気泡粒径制御方法。
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