以下、本発明に係る電気機器の一例として洗濯乾燥機を挙げて、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る洗濯乾燥機の外観を略示する斜視図、図2は、実施の形態1に係る洗濯乾燥機の内部構成を略示する縦断面図である。
図2に示すように本発明に係る洗濯乾燥機は、外装を構成する外箱1の内部に洗濯槽2及び回転ドラム3を備えている。洗濯槽2は、一側に開口20を備える大径の有底円筒体であり、外箱1の底面に立設された複数本の支持脚21(1本のみ図示)により、開口20の側を上とし、水平面に対して軸心を傾けた傾斜姿勢を保って弾性的に支持されている。
外箱1の前面(図2の左側面)には、洗濯槽2の開口20を臨む位置に、蓋体10によって開閉自在に洗濯物Aの投入口11が開設されており、投入口11と洗濯槽2の開口20との間は、ベローズ12によって液密に封止されている。
洗濯槽2の内部には、回転ドラム3が収容されている。回転ドラム3は、洗濯槽2よりもやや小径の有底円筒体であり、一側の開口30を洗濯槽2の開口20の内側に臨ませ、洗濯槽2の底部中央に固設されたドラムモータ4の出力軸40の端部に連結してあり、ドラムモータ4の駆動により、洗濯槽2の内部にて回転するように構成されている。
回転ドラム3は、開口30の外側に周設された流体バランサ31を備えている。流体バランサ31は、回転ドラム3が回転した場合に、この回転に伴う振動を吸収して緩和する作用をなす。ドラムモータ4は、洗濯槽2の底板の外側に連設されたモータ室41の内部に構成してある。ドラムモータ4の出力軸40は、洗濯槽2の底板を液密に貫通し、該底板の中央に突出しており、回転ドラム3は、この突出端部に連結してある。
図2に示すように、回転ドラム3の周壁には、多数の小孔32が全面に亘って貫通形成されており、また、回転ドラム3の内面には、軸長方向に延びる複数のバッフル33が周方向に等配をなして突設されている。なお、図2には、図面の煩雑化を避けるべく、小孔32の一部と1つのバッフル33のみとを図示している。
図1に示すように、外箱1の前面には、蓋体10の近傍にドア開ボタン13が設けてある。また、蓋体10には、蓋体10の閉止時に押圧操作するための押圧部14が設けてある。蓋体10は、ドア開ボタン13の操作によって開放され、また周縁部を把持して閉操作し、押圧部14を外側から押すことにより閉止される。外箱1の前面に設けた投入口11は、洗濯槽2及び回転ドラム3の開口20,30に臨ませてある。
外箱1の前面上部には操作パネル15が設置されている。操作パネル15は、運転内容を決定するための後述の操作ボタンB1,B2,・・・,B18と、複数の操作ボタンによって決定された運転内容に対応する文字及び/又は図形を表示する表示部D1,D2,・・・,D13とを有する(図4参照)。操作パネル15は、外箱1の内部における前下部に設けられている運転制御部16(図2参照)に接続してあり、操作パネル15が有する操作ボタンB1,B2,・・・,B18の中で押圧された操作ボタンを示す操作情報が運転制御部16に与えられる。運転制御部16は、与えられた操作情報が示す操作ボタンに基づいて運転内容を決定し、決定した運転内容に従って、後述する洗濯運転及び乾燥運転を行う。
外箱1の後部上面には、水道への接続端となる給水口17が設けてあり、給水口17は、外箱1の内側に設けられた給水弁18に接続されている。給水弁18は、複数の給水出口を有する多連形の電磁弁である。給水弁18の第1給水出口は、給水管19を介して洗濯槽2の底板近傍の上部周面に接続されている。
給水管19の中途には、銀イオン発生器22が設けられている。銀イオン発生器22は、給水管19を流れる水を滞留させる図示しない水溜め部と、電圧の印加によって銀イオンを水溜め部に滞留している水に溶出する図示しない対向電極とを有する。銀イオン発生器22、より具体的には対向電極夫々は、運転制御部16に接続されており、運転制御部16による対向電極間の電圧印加によって、銀イオンを水溜め部に滞留している水に溶出する。
給水弁18が第1給水出口に切換えられた場合、給水口17に流入した水は、給水弁18及び給水管19を経て洗濯槽2の内部に供給され、洗い用の洗濯水、又は、すすぎ用のすすぎ水として使用される。尚、給水管19の中途に、銀イオン発生器22の他に、公知のように洗剤ケースを配置し、給水と共に適量の洗剤が導入されるように構成することができる。
また、洗濯槽2には、最下位置となる底板近傍の周面に導水管23が接続されており、導水管23は、外箱1の内側における前下部に固定支持された筒形のフィルタケース24に接続されている。フィルタケース24の内部には、繊維屑等の異物を捕捉するリントフィルタ25が収容されている。フィルタケース24の下部は、排水弁26を介して外箱1の底面に沿って敷設された排水管27に接続されている。
排水弁26が開放された場合、洗濯槽2内の洗濯水又はすすぎ水は、導水管23及びフィルタケース24を経て排水管27に排出される。洗濯槽2内の洗濯水又はすすぎ水に含まれる異物は、フィルタケース24内のリントフィルタ25によって捕捉され、洗濯水又はすすぎ水から除去される。従って、異物が排水管27を経て下水管に排出される虞がないため、環境負荷の軽減を図ることができる。
洗濯乾燥機の洗濯運転では、洗濯物Aの洗い、すすぎ及び脱水が行われる。洗濯物Aの洗いは、外箱1前面の蓋体10により投入口11を開放して洗濯物Aを投入し、蓋体10を閉止した後に給水弁18を第1給水口に切換えて開放することによって洗濯槽2の内部に洗濯水を供給し、ドラムモータ4の駆動によって回転ドラム3を回転せしめて実施される。
前述したように回転ドラム3の周壁には、多数の小孔32が貫通した状態で形成されており、回転ドラム3の内面には、複数のバッフル33が突設されている。このため、回転ドラム3の内部の洗濯物Aは、小孔32を経て回転ドラム3内に流入する洗濯水に浸され、バッフル33の作用による持ち上げ及び落下を含めて洗濯水と共に撹拌されて洗われる。洗濯物Aの洗いが終了した後、排水弁26が開放され、洗濯槽2内の洗濯水は排水管27に排出される。
洗濯物Aのすすぎは、排水弁26を閉鎖した状態で、給水弁18を第1給水口に切換えて開放することによって洗濯槽2の内部に、洗剤を含まないすすぎ水を供給し、ドラムモータ4の駆動によって回転ドラム3を回転せしめて実施される。洗濯物Aは、回転ドラム3内に溜まるすすぎ水に浸され、洗い運転時と同様に、回転ドラム3内での持ち上げ及び落下を繰り返すことですすがれる。
洗濯物Aの脱水は、すすぎを終了した後、排水弁26を開放し、回転ドラム3を回転せしめて実施される。回転ドラム3内の洗濯物は、回転ドラム3の内周面に張り付いた状態で回転し、洗濯物に含まれる水は、遠心力の作用により洗濯物から離脱して、回転ドラム3の周壁に設けた小孔32から導水管23及びフィルタケース24を経て排水管27に排出される。
洗濯物Aのすすぎ及び脱水は、交互に繰り返して複数回実施される。運転内容が銀イオンを含むすすぎ水で最終のすすぎを行うように決定してある場合、最終のすすぎでは、給水弁18を第1給水口に切換えて開放し、すすぎ水を、給水管19を介して洗濯槽2の内部に供給している間に、運転制御部16は銀イオン発生器22の対向電極に電圧を印加する。これにより、すすぎ水に対向電極から銀イオンが溶出し、洗濯物Aは銀イオンが含まれるすすぎ水によってすすがれる。洗濯物Aがすすぎ水中の銀イオンと接触することによって、洗濯物Aの抗菌及び防臭が行われる。
また、洗濯乾燥機の乾燥運転は、前述した洗濯運転の洗い、すすぎ及び脱水が終了した後に実施される。この乾燥運転において、ドラムモータ4の駆動により回転ドラム3を回転させると共に、回転ドラム3の内部に乾燥風が循環せしめられる。
図2には、乾燥風の循環風路が略示してある。循環風路5は、洗濯槽2の下部底面に開設された導出口50と、洗濯槽2の開口20の周縁部に開設された導入口51とを、上行ダクト52及び前行ダクト53により連絡して構成されている。
上行ダクト52及び前行ダクト53夫々は、外箱1の内部における後側及び上側に配してある。上行ダクト52の下端部及び上端部夫々は、導出口50及び前行ダクト53の後端部に連結してある。前行ダクト53の前端部は、洗濯槽2の前側上部の周縁に開口する導入口51に接続されている。
前行ダクト53の中途には、塵埃を捕捉するためのリントフィルタ54、乾燥風を起風する送風機55、及び、乾燥風を加熱するヒータ56が、後側から前側にこの順に介装してある。また、送風機55及びヒータ56の間を接続してある前行ダクト53の側壁には、プラズマクラスタイオン(Plasma Cluster Ion; PCI)を発生させて、前行ダクト53を通流する乾燥風にPCIを含ませるPCI発生器57が設けてある。
給水弁18の第2給水出口は、冷却水管58を介して上行ダクト52に沿って下方に延設されており、冷却水管58の下端は、上行ダクト52における下部の後壁に接続されている。
以上の如く構成された循環風路5には、送風機55が起風する乾燥風が循環し、この乾燥風は、ヒータ56によって加熱され、前行ダクト53を経て導入口51に達し、導入口51から回転ドラム3の内部に吹き込まれる。このとき、回転ドラム3の内部の洗濯物Aは、回転ドラム3の回転に伴って、周面のバッフル33の作用により持ち上げられ、図2の2点鎖線が示すように拡がって落下し、この間に前記乾燥風に繰り返し接触することによって乾燥せしめられる。
回転ドラム3に導入された乾燥風は、洗濯物Aから水分を奪って導出口50に導出され、上行ダクト52に戻り、上行ダクト52内を上昇して前行ダクト53内に移り、リントフィルタ54を通過する。これにより、乾燥風に含まれる塵埃はリントフィルタ54によって捕捉される。リントフィルタ54によって塵埃が除去された乾燥風は、ヒータ56によって再加熱されて回転ドラム3の内部に導入される。
乾燥運転が行われている間、給水弁18は第2給水口に切換えられており、排水弁26は開放されている。給水口17に供給された水は、冷却水管58を経て上行ダクト52の内部に流出し、導出口50に達する。導出口50に達した水は、洗濯槽2に流入した後、導水管23及びフィルタケース24を経て排水管27に排出される。
導出口50に導出された乾燥風は、上行ダクト52の内部を流れる水に接触し、該水との熱交換によって冷却される。これにより、乾燥風に含まれる水分は凝縮されて除去される。このように除湿された乾燥風は、前述したようにヒータ56によって加熱される。加熱された高温低湿の乾燥風が回転ドラム3内を循環する。
PCI発生器57は、洗濯槽2の除菌及び防臭を行う場合に用いられる。PCI発生器57は、図示しない放電電極及び誘電電極を有し、運転制御部16は、放電電極及び誘電電極間に高電圧を印加することによってコロナ放電を起こし、PCIを発生させる。
運転内容がPCIによって洗濯槽2の除菌及び防臭を行うように決定してある場合、洗濯運転又は乾燥運転が終了した後に、運転制御部16は、送風機55を駆動させると共にPCI発生器57の放電電極及び誘電電極間に高電圧を印加する。PCI発生器57によって発生したPCIは、送風機55によって発生した乾燥風に含まれ、洗濯槽2内に送り込まれる。洗濯槽2内に送り込まれたPCIは、洗濯槽2内の細菌に付着し、除菌する。更に、PCIは、洗濯槽2内でカビ及び浮遊粒子を不活性化させると共に臭気成分を変性させる。これにより、洗濯槽2内の除菌及び防臭が行われる。
図3は洗濯乾燥機の制御系の構成を示すブロック図である。運転制御部16は、CPU(Central Processing Unit)60、ROM(Read Only Memory)61、RAM(Random Access Memory)62、不揮発性メモリ63及び入出力インターフェース64を共有バスで接続してなるコンピュータである。
CPU60は、ROM61に記憶してある制御プログラムをRAM62に読み出して実行する。
不揮発性メモリ63は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)等からなり、不揮発性メモリ63の記憶内容はCPU60によって書き換えることが可能である。
入出力インターフェース64は、ドラムモータ4、給水弁18、排水弁26、送風機55、ヒータ56、銀イオン発生器22、PCI発生器57及び操作パネル15に接続されている。
CPU60は、入出力インターフェース64を介して、操作パネル15から受け付けた操作情報に基づいて運転内容を決定する。従って、操作パネル15が有する複数の操作ボタンB1,B2,・・・,B18の操作によって運転内容が決定される。CPU60は、操作パネル15の表示部D1,D2,・・・,D12夫々に、決定してある運転内容に応じた文字及び/又は図形を表示する。
CPU60は、操作パネル15から運転の開始を指示する開始指示を受け付けた場合、操作パネル15の操作によって決定してある運転内容に従って、ドラムモータ4、給水弁18、排水弁26、送風機55、ヒータ56、銀イオン発生器22及びPCI発生器57夫々の動作を制御する。
具体的には、CPU60は、ドラムモータ4、送風機55及びヒータ56夫々の駆動と、給水弁18及び排水弁26夫々の開閉と、銀イオン発生器22が有する対向電極間への電圧印加と、PCI発生器57が有する放電電極及び誘電電極間への電圧印加とを行う。
CPU60は、ドラムモータ4、給水弁18、排水弁26、送風機55、ヒータ56、銀イオン発生器22及びPCI発生器57夫々の動作を制御することによって、運転内容に応じた洗濯運転及び乾燥運転等の運転を実施する。
図4は操作パネル15の説明図である。図4には、操作パネル15の正面図が示されている。操作パネル15、具体的には操作パネル15の面上に、操作ボタンB1,B2,・・・,B18及び表示部D1,D2,・・・,D13が設けられている。
操作パネル15は、操作ボタンB1,B2,・・・,B18夫々のいずれかが押圧された場合、押圧された操作ボタンを示す操作情報を通知する。操作ボタンB1,B2,B3,B4夫々は、表面に文字及び枠線が印刷されており、常に表示している。
操作ボタンB5,B6,・・・,B18夫々は、文字部分又は図形部分と、枠線部分とを有し、文字部分又は図形部分と、枠線部分とは透明の部材で構成され、その他の部分は非透過性の部材で構成されている。操作ボタンB5,B6,・・・,B18夫々の背面には図示しない光源、例えばLED(Light Emitting Diode)が配されており、各光源が点灯して、対応する操作ボタンに光が照射されることによって文字又は図形と枠線とが表示され、操作ボタンB5,B6,・・・,B16夫々は視認可能な状態となる。
操作ボタンB5,B6,・・・,B18夫々の中で、対応する光源が消灯してある操作ボタンについては、使用者は文字又は図形と、枠線とを視認することができず、非表示となっている。以上のように、操作ボタンB5,B6,・・・,B18夫々は、表示/非表示の切換えが可能に設けられている。
運転制御部16のCPU60は、操作パネル15を介して、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の後側に設けられた光源の点灯/消灯を行うことによって、操作ボタンB5,B6,・・・,B18夫々について表示/非表示の切換えを行う。
表示部D1,D2,・・・,D13夫々にも、一又は複数の文字部分又は図形部分が設けられており、文字部分及び図形部分は透明の部材で構成してあり、文字部分及び図形部分夫々の後側に図示しない光源が配置されている。光源が点灯して、対応する文字部分及び図形部分に光が照射されることによって、文字又は図形が表示される。
運転制御部16のCPU60は、操作パネル15を介して、表示部D1,D2,・・・,D13の文字部分又は図形部分の後側に設けられた光源の点灯/消灯を行うことによって、表示部D1,D2,・・・,D13夫々において文字又は図形の表示/非表示の切換えを行う。
操作ボタンB1は、電源の投入を指示する電源投入指示を受け付けるために用いられる。電源が投入されていない状態では、操作ボタンB5,B6,・・・,B18は表示されておらず、表示部D1,D2,・・・,D13夫々に文字及び図形のいずれも表示されていない。
不揮発性メモリ63は、操作ボタンB1が押圧された場合に決定する初期の運転内容(以下では初期内容と記載する。)と、操作ボタンB1が押圧された場合に操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で非表示から表示に切換えるべき操作ボタンを示す第1切換情報とを記憶している。
運転制御部16のCPU60は、操作ボタンB1が押圧された場合、電源投入指示を受け付け、洗濯乾燥機に接続してある商用電源からドラムモータ4、給水弁18、排水弁26、送風機55及びヒータ56への給電を可能にし、初期内容及び第1切換情報夫々を不揮発性メモリ63から読み出す。CPU60は、表示部D1,D2,・・・,D13夫々において初期内容に対応する文字及び/又は図形を表示すると共に、第1切換情報が示す操作ボタンを非表示から表示に切換える。
操作ボタンB2は、洗濯乾燥機に接続される商用電源からの給電の遮断を指示する電源遮断指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、操作ボタンB2が押圧された場合、電源遮断指示を受け付け、商用電源からドラムモータ4、給水弁18、排水弁26、送風機55及びヒータ56夫々への給電を遮断する。
操作ボタンB3は、決定してある運転内容での運転の開始を指示する運転開始指示、又は、運転の一時的な停止を指示する運転停止指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、洗濯運転又は乾燥運転等の運転が開始されていない状態で操作ボタンB3が押圧された場合、運転開始指示を操作パネル15から受け付けて、決定してある運転内容で運転を開始する。CPU60は、運転が行われている間に操作ボタンB3が押圧された場合、運転停止指示を受け付けて運転を一時的に停止する。
操作ボタンB4は、蓋体10のロックの解除を指示する解除指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、蓋体10がロックされている場合、表示部D3に文字「ドアロック」を表示する。CPU60は、蓋体10がロックされている状態で操作ボタンB4が押圧された場合、解除指示を受け付けて蓋体10のロックを解除し、表示部D3において文字「ドアロック」の表示を非表示に切換える。
操作ボタンB5は、運転の切換えを指示する運転切換指示を受け付けるために用いられる。不揮発性メモリ63は、初期内容の他に現状の運転内容(以下、単に運転内容と記載する。)を記憶してある。CPU60は、操作ボタンB5が押圧されて運転切換指示を受け付ける都度、運転内容に決定してある運転を「リフレッシュ」、「お手入れ」、「個別運転」、「洗濯」、「乾燥」及び「洗濯〜乾燥」の順に変更する。CPU60は、変更した運転に対応する文字を、操作ボタンB5の上側に設けられた表示部D1に表示する。
「洗濯」運転及び「乾燥」運転夫々は、前述した洗濯運転及び乾燥運転であり、「洗濯〜乾燥」運転は、洗濯運転及び乾燥運転を行う運転である。「リフレッシュ」運転は、ぬいぐるみ、スカーフ又はブーツ等の洗濯することができない洗濯不可製品の除菌及び防臭を行う運転であり、洗濯不可製品が回転ドラム3内に投入してある状態で行われる。
CPU60は、「リフレッシュ」運転が行われる場合、PCI発生器57にPCIを発生させ、送風機55を駆動して、PCI発生器57が発生したPCIを回転ドラム3内に送り込む。送り込まれたPCIによって洗濯不可製品の除菌及び防臭が行われる。
「お手入れ」運転は、洗濯槽2及び回転ドラム3を洗浄する運転であり、洗濯槽2及び回転ドラム3の洗浄するための洗剤が投入された状態で行われる。CPU60は、「お手入れ」運転が行われる場合、給水弁18を第1給水口に切換えて開放することによって適量の水を洗濯槽2内に供給した後に回転ドラム3を回転させる。これにより、洗濯槽2及び回転ドラム3は洗浄される。
「個別運転」では、洗濯運転の洗い、すすぎ及び脱水、並びに乾燥運転の中から使用者によって選択された運転が行われる。CPU60は、洗い、すすぎ、脱水及び乾燥運転の中で実行する項目の決定と、選択された項目を実行する時間又は回数の決定とを操作ボタンB13,B14,・・・,B18から受け付けて、受け付けた内容で運転を行う。
操作ボタンB6は、運転内容に決定してあるコースの変更を指示するコース変更指示を受け付けるために用いられる。運転内容に決定することが可能なコースは、運転内容に決定してある「リフレッシュ」又は「お手入れ」等の運転によって異なる。不揮発性メモリ63は、後述するように、運転内容に決定してある運転夫々に応じた決定可能なコースを記憶している。
CPU60は、操作ボタンB6が押圧されてコース変更指示を受け付ける都度、運転内容に決定してあるコースを決定可能なコースの中で順次変更する。例えば、運転内容に決定してある運転が「洗濯」運転であった場合、CPU60は、操作ボタンB6が押圧される都度、運転内容に決定してあるコースを「標準」、「柔らか」、「わが家流」、「念入り」、「ドライ」及び「お急ぎ」の順に変更する。CPU60は、変更したコースに対応する文字を、操作ボタンB6の上側に設けられた表示部D2に表示する。
運転内容に決定される可能性があるコースは、「静止」、「回転」、「ドライ」、「毛布」、「室内干し」、「念入り」、「柔らか」、「わが家流」、「標準」及び「お急ぎ」である。「静止」コースは、回転ドラム3を静止させた状態で「リフレッシュ」運転を行うコースであり、「回転」コースは、回転ドラム3を回転させた状態で「リフレッシュ」運転を行うコースである。
「ドライ」コースは、ウール若しくはカシミヤ等のセーター、ブラウス、スカート又はスラックス等のデリケートな衣類の洗濯又は乾燥を行うコースである。「毛布」コースは、毛布又はカーペットカバー等の大きくて厚い洗濯物を丁寧に洗って、念入りにすすぎ、緩やかな温風で乾燥するコースである。「室内干し」コースは、短時間の部屋干しで洗濯物が乾燥するように、洗濯及び乾燥を行うコースである。
「念入り」コースは、泥汚れがひどい衣類、例えば作業着を洗濯するコースであり、「念入り」コースが実施された場合、衣類は強く洗われてしっかりすすがれる。「柔らか」コースは、赤ちゃん用の衣類、又は、タオル等の洗濯物を洗濯するコースであり、「柔らか」コースが実施された場合、洗濯物はごわつきを抑えた状態でふんわりと仕上げられる。
「わが家流」コースは、使用者によって、洗濯運転の洗い、すすぎ及び脱水と、乾燥運転との中で行う項目と、各項目を行う時間又は回数とが設定された使用者専用のコースである。「標準」コースは一般的な洗濯及び/又は乾燥を行うコースである。「お急ぎ」コースは短時間で洗濯及び/又は乾燥を行うコースである。
操作ボタンB7は、操作ボタンB8,B9,・・・,B18の中の詳細内容の決定に係る操作ボタンの表示を指示する表示指示を受け付けるために用いられる。不揮発性メモリ63は、操作ボタンB7が押圧された場合に、操作ボタンB8,B9,・・・,B18の中で非表示から表示に切換えるべき操作ボタンを示す第2切換情報を記憶している。不揮発性メモリ63は、決定してある現状の運転内容に応じた複数の第2切換情報を記憶しており、複数の第2切換情報夫々が示す操作ボタンは互いに異なっている。
図5は、不揮発性メモリ63に記憶してある運転、コース及び第2切換情報の関係を示す図表である。不揮発性メモリ63には、図5に示すように、「洗濯」運転、「洗濯〜乾燥」運転及び「乾燥」運転等の運転夫々について、使用者が決定することが可能なコースが記憶されている。例えば、運転内容に決定してある運転が「洗濯」運転である場合、使用者は、操作ボタンB6の押圧によって、「標準」、「柔らか」、「わが家流」、「念入り」、「毛布」、「ドライ」及び「お急ぎ」の中のいずれか1つのコースを決定することができる。
更に、不揮発性メモリ63には、図5に示すように、第2切換情報が示す操作ボタンは、運転内容に応じて記憶されている。例えば、「洗濯」運転と「柔らか」コースとが決定してある運転内容に応じた第2切換情報は操作ボタンB8,B9,・・・,B12を示す。
CPU60は、操作ボタンB7が押圧された場合、決定してある現状の運転内容に応じた第2切換情報を、複数の第2切換情報の中から読み出し、読み出した第2切換情報が示す操作ボタンを非表示から表示に切換える。
操作ボタンB8は、洗濯運転及び乾燥運転等の終了時刻の予約指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、操作ボタンB8が押圧された場合、操作ボタンB8の上側の表示部D4に時計の形状をなす図形を表示し、予約指示が受け付けられたことを使用者に報知する。現在決定してある予約時刻が操作パネル15の中央下側にある表示部D13に表示される。
操作ボタンB17,B18夫々は、表示部D13に表示されている時刻、時間又は回数等の数値の減少指示及び増加指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、操作ボタンB17が押圧されて減少指示を受け付けた場合に表示部D13に表示されている数値を所定量だけ減少させ、操作ボタンB18が押圧されて増加指示を受け付けた場合に表示部D13に表示されている数値を所定量だけ増加させる。
CPU60は、現在の予約時刻が表示部D13に表示されている場合、操作ボタンB17,B18のいずれか1つが押圧されて減少指示又は増加指示を受け付ける都度、受け付けた減少指示又は増加指示に従って予約時刻を変更する。
操作ボタンB9は、運転内容に決定してある洗いを、ふろ水を用いる場合の洗いに変更する変更指示、又は、運転内容に決定してある洗い及びすすぎを、ふろ水を用いる場合の洗い及びすすぎに変更する変更指示を受け付けるために使用される。操作ボタンB9が押圧された場合、CPU60は、運転内容に決定してある洗いを、ふろ水を用いる場合の洗いに変更する変更指示を受け付け、運転内容に決定してある洗いを、ふろ水を用いた場合に行う洗いに変更し、表示部D5に文字「洗い」を表示する。
更に、操作ボタンB9が押圧された場合、CPU60は、運転内容に決定してある洗い及びすすぎを、ふろ水を用いる場合の洗い及びすすぎに変更する変更指示を受け付け、運転内容に決定してある洗い及びすすぎ夫々を、ふろ水を用いた場合の洗い及びすすぎに変更し、表示部D5に文字「洗い」及び「すすぎ」を表示する。CPU60は、更に、操作ボタンB9が押圧された場合、運転内容に決定してある洗い及びすすぎを、ふろ水を用いない標準の洗い及びすすぎに変更し、表示部D5に表示してある文字を非表示に切換える。
操作ボタンB10は、前述したように、最終のすすぎを、銀イオンを含むすすぎ水で除菌及び防臭を行う指示を受け付けるため、及び、銀イオン発生器22に発生させる銀イオンの量を決定するために用いられる。CPU60は、操作ボタンB10が押圧された場合、最終のすすぎを、銀イオン発生器22に標準量の銀イオンを溶出させたすすぎ水で行うように運転内容を決定し、操作ボタンB10の上側にある表示部D6に文字「Ag」を表示する。
CPU60は、更に操作ボタンB10が押圧された場合、最終のすすぎを、銀イオン発生器22に標準量よりも多い銀イオンを溶出させたすすぎ水で行うように運転内容を決定し、表示部D6に文字「強」を表示する。CPU60は、更に操作ボタンB10が押圧された場合、最終のすすぎを、銀イオンの含まないすすぎ水で行うように運転内容を決定し、表示部D6に表示してある文字「強」を非表示に切換える。
操作ボタンB11は、前述したPCIによる洗濯槽2の除菌及び防臭を行う指示を受け付けるため、及び、PCI発生器57に発生させるPCIの量を決定するために用いられる。CPU60は、操作ボタンB11が押圧された場合、洗濯運転又は乾燥運転を終了した後に、PCI発生器57に標準量のPCIを発生させて、発生させたPCIで洗濯槽2の除菌及び防臭を行うように運転内容を決定し、操作ボタンB11の上側にある表示部D7に文字「PCI」を表示する。
CPU60は、更に操作ボタンB11が押圧された場合、洗濯運転又は乾燥運転を終了した後に、PCI発生器57に標準量よりも多いPCIを発生させて、発生させたPCIで洗濯槽2の除菌及び防臭を行うように運転内容を決定し、表示部D7に文字「強」を表示する。CPU60は、更に操作ボタンB11が押圧された場合、洗濯運転又は乾燥運転を終了した後のPCIによる除菌及び防臭をしないように運転内容を決定し、表示部D7に表示してある文字「強」を非表示に切換える。
操作ボタンB12は、洗濯運転で行うすすぎの回数を1回にする指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、操作ボタンB12が押圧された場合、運転内容において洗濯運転で行うすすぎの回数を1回に決定し、操作ボタンB12の上側にある表示部D8に文字「すすぎ1回」を表示する。CPU60は、更に、操作ボタンB12が押圧された場合、運転内容において洗濯運転で行うすすぎの回数を標準回数、例えば2回に決定し、表示部D8に表示してある文字「すすぎ1回」を非表示にする。
操作ボタンB13は、運転内容が「個別運転」に決定してある場合に、洗いを行う指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、操作ボタンB13が押圧された場合、運転内容で「洗い」を行うように決定し、操作ボタンB13の上側にある表示部D9に矩形板状の図形を表示する。このとき、CPU60は、運転内容に決定してある洗い時間を表示部D13に表示し、操作ボタンB17,B18の押圧によって、運転内容に決定してある洗い時間の減少指示又は増加指示を受け付けて該洗い時間を増減し、増減した洗い時間を表示部D13に表示する。
CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、更に操作ボタンB13が押圧された場合、運転内容で洗いを行わないように決定し、表示部D9に表示してある矩形板状の図形を非表示に切換える。
操作ボタンB14は、運転内容が「個別運転」に決定してある場合に、すすぎを行う指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、操作ボタンB14が押圧された場合、運転内容で「すすぎ」を行うように決定し、操作ボタンB14の上側にある表示部D10に矩形板状の図形を表示する。このとき、CPU60は、運転内容に決定してあるすすぎ回数を表示部D13に表示し、操作ボタンB17,B18の押圧によって、運転内容に決定してあるすすぎ回数の減少指示又は増加指示を受け付けて該すすぎ回数を増減し、増減したすすぎ回数を表示部D13に表示する。
CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、更に操作ボタンB14が押圧された場合、運転内容ですすぎを行わないように決定し、表示部D10に表示してある矩形板状の図形を非表示に切換える。
操作ボタンB15は、運転内容が「個別運転」に決定してある場合に、脱水を行う指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、操作ボタンB15が押圧された場合、運転内容で「脱水」を行うように決定し、操作ボタンB15の上側にある表示部D11に矩形板状の図形を表示する。このとき、CPU60は、運転内容に決定してある脱水時間を表示部D13に表示し、操作ボタンB17,B18の押圧によって、運転内容に決定してある脱水時間の減少指示又は増加指示を受け付けて該脱水時間を増減し、増減した脱水時間を表示部D13に表示する。
CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、更に操作ボタンB15が押圧された場合、運転内容で脱水を行わないように決定し、表示部D11に表示してある矩形板状の図形を非表示に切換える。
操作ボタンB16は、運転内容が「個別運転」に決定してある場合に、乾燥運転を行う指示を受け付けるために用いられる。CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、操作ボタンB16が押圧された場合、運転内容で「乾燥」運転を行うように決定し、操作ボタンB16の上側にある表示部D12に矩形板状の図形を表示する。このとき、CPU60は、運転内容に決定してある乾燥時間を表示部D13に表示し、操作ボタンB17,B18の押圧によって、運転内容に決定してある乾燥時間の減少指示又は増加指示を受け付けて該乾燥時間を増減し、増減した乾燥時間を表示部D13に表示する。
CPU60は、運転内容が「個別運転」に決定してある状態で、更に操作ボタンB16が押圧された場合、運転内容で「乾燥」運転を行わないように決定し、表示部D12に表示してある矩形板状の図形を非表示に切換える。
不揮発性メモリ63は、操作ボタンB5,B6,B8,・・・,B16のいずれか1つが押圧されて、運転、コース又は詳細内容が変更された場合に、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で表示すべき操作ボタンを示す表示情報を運転内容ごとに記憶している。CPU60は、操作ボタンB5,B6,B8,・・・,B16のいずれか1つが押されて、運転、コース又は詳細内容が変更された場合、決定してある運転内容に応じた表示情報を読み出し、読み出した表示情報が示す操作ボタンを表示し、表示情報が示していない操作ボタンを非表示に切換える。
例えば、運転内容が「個別運転」で操作ボタンB8,B9,・・・,B16が表示されている状態で、操作ボタンB15が押圧されて運転内容が「脱水」のみを行うように決定された場合、CPU60は運転内容に対応する表示情報を読み出す。読み出された表示情報が操作ボタンB8,B11,B12,・・・,B16を示している場合、操作ボタンB9,B10は非表示に切換わる。「脱水」のみが行われる場合、ふろ水による洗い、並び、銀イオンによる除菌及び防臭が行われることはないため、運転内容の決定に不必要な操作ボタンB9,B10夫々を非表示にすることが可能となる。
また、不揮発性メモリ63は、表示/非表示の切換えが可能な操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で操作された一又は複数の操作ボタンを示す操作履歴を記憶している。不揮発性メモリ63が記憶している操作履歴は、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中の1つが押圧される都度、CPU60によって更新される。これにより、不揮発性メモリ63は、更新された操作履歴を記憶する。CPU60は、操作ボタンB3が押圧されて運転開始指示を受け付けた場合、不揮発性メモリ63に記憶してある操作履歴に基づいて、不揮発性メモリ63に記憶してある第1切換情報が示す操作ボタンを書き換える。
第1切換情報が示す操作ボタンを書き換える一例として、CPU60は、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で、操作ボタンB1が押圧されて電源投入指示を受け付けてから、操作ボタンB3が押圧されて運転開始指示を受け付けるまでに押圧された操作ボタンを操作履歴から参照し、第1切換情報が示す操作ボタンを、参照した操作ボタンに書き換える。
第1切換情報が示す操作ボタンを書き換える他例として、CPU60は、操作履歴を参照して、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で所定回数以上押圧された操作ボタンを選択し、第1切換情報が示す操作ボタンを、選択した操作ボタンに書き換える。
図6、図7及び図8は運転制御部のCPUが実行する動作の手順を示すフローチャートである。CPU60は、まず図6に示すように、操作ボタンB1の押圧によって電源投入指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS1)。CPU60は、電源投入指示を受け付けいないと判定した場合(ステップS1:NO)、処理をステップS1に戻し、電源投入指示を受け付けるまで待機する。
CPU60は、電源投入指示を受け付けたと判定した場合(ステップS1:YES)、不揮発性メモリ63から初期内容及び第1切換情報を読み出し(ステップS2)、不揮発性メモリ63に記憶してある運転内容を初期内容に変更する(ステップS3)。
CPU60は、ステップS3を実行した後、不揮発性メモリ63に記憶してある運転内容に対応する文字及び/又は図形を表示し(ステップS4)、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中から第1切換情報が示す操作ボタンを、操作パネル15上で非表示から表示に切換える(ステップS5)。
次に、CPU60は、操作ボタンB5の押圧によって運転切換指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS6)。CPU60は、運転切換指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS6:NO)、操作ボタンB6の押圧によってコース変更指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS7)。
CPU60は、コース変更指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS7:NO)、操作ボタンB7の押圧によって詳細内容の決定に係る操作ボタンの表示指示を受け付けた否かを判定する(ステップS8)。CPU60は、表示指示を受け付けたと判定した場合(ステップS8:YES)、操作履歴を更新する(ステップS9)。これにより、不揮発性メモリ63は、操作ボタンB7が追加された操作履歴を記憶する。次に、CPU60は、決定してある現状の運転内容に応じた第2切換情報を不揮発性メモリ63から読み出す(ステップS10)。
次に、CPU60は、操作ボタンB8,B9,・・・,B18の中から、ステップS9で読み出した第2切換情報が示す操作ボタンを非表示から表示に切換える(ステップS11)。CPU60は、ステップS11を実行した後、操作ボタンB8,B9,・・・,B18の中の表示してある操作ボタンの押圧によって詳細内容の変更指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS12)。
CPU60は、運転切換指示を受け付けたと判定した場合(ステップS6:YES)、コース変更指示を受け付けたと判定した場合(ステップS7:YES)、又は、詳細内容の変更指示を受け付けたと判定した場合(ステップS12:YES)、操作履歴を更新する(ステップS13)。これにより、不揮発性メモリ63は、操作ボタンB5,B6,B8,B9,・・・,B18の中で押圧された操作ボタンが追加された操作履歴を記憶する。CPU60は、ステップS13を実行した後、受け付けた運転切換指示、コース変更指示又は詳細内容の変更指示に従って、不揮発性メモリ63に記憶してある運転内容を変更する(ステップS14)。
次に、CPU60は、ステップS14で変更した運転内容に対応する文字及び/又は図形を表示し(ステップS15)、決定してある現在の運転内容に応じた表示情報を不揮発性メモリ63から読み出す(ステップS16)。
CPU60は、ステップS16で読み出した表示情報に基づいて操作ボタンB5,B6,・・・,B18の表示/非表示の切換えを行う(ステップS17)。具体的に、CPU60は、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で、表示情報が示す操作ボタンを表示に切換え、表示情報が示していない操作ボタンを非表示に切換える。
CPU60は、表示指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS8:NO)、詳細内容の変更指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS12:NO)、又は、ステップS17を実行した後、操作ボタンB3の押圧によって運転開始指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS18)。
CPU60は、運転開始指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS18:NO)、処理をステップS6に戻し、運転開始指示を受け付けるまで、運転切換指示、コース変更指示、表示指示又は詳細内容の変更指示を受け付けて不揮発性メモリ63に記憶してある運転内容を変更し、操作履歴を更新する。
CPU60は、運転開始指示を受け付けたと判定した場合(ステップS18:YES)、不揮発性メモリ63に記憶してある初期内容を現状の運転内容に変更し(ステップS19)、操作履歴に基づいて第1切換情報が示す操作ボタンを書き換える(ステップS20)。
これにより、電源が投入されていない状態で使用者が操作ボタンB1を押圧した場合に、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で非表示から表示に切換えられる操作ボタンが操作履歴に基づいて変更されるので、使用者にとって利便性が高い。
CPU60は、ステップS20を実行した後、ドラムモータ4、給水弁18又は排水弁26等の動作を制御することによって、不揮発性メモリ63に記憶してある運転内容に従った運転を実施する(ステップS21)。その後、CPU60は処理を終了する。
図9から図17は運転制御部16のCPU60が操作パネル15の面上で行う表示処理の一例の説明図である。ここで、初期内容は「標準」コースで「洗濯〜乾燥」運転を実施する内容であり、第1切換情報は操作ボタンB5,B6,B7を示しているものとする。
CPU60が電源投入指示を受け付けるまで待機している間、操作パネル15の面上には、図9に示すように操作ボタンB1,B2,B3,B4のみが表示されている。
CPU60は、操作ボタンB1を押圧されて電源投入指示を受け付けた場合、図10に示すように初期内容に変更された運転内容に対応する文字「洗濯〜乾燥」及び「標準」が表示部D1,D2夫々に表示し、第1切換情報が示す操作ボタンB5,B6,B7を非表示から表示に切換える。
第1切換情報が示す操作ボタンB5,B6,B7は、操作履歴に基づいており、運転内容を決定する場合に操作される可能性が高い。このため、使用者が運転内容を決定する場合に、操作する可能性がない又は低い操作ボタンを非表示にし、操作する可能性が高い操作ボタンを表示することができ、使用者にとって運転を決定する場合に、操作すべき操作ボタンが分かりやすく、運転内容を容易に決定することができる。
なお、CPU60は表示部D13には現在の時刻を表示している。
次に、CPU60は、操作ボタンB5を押圧されて運転切換指示を受け付けた場合、運転内容に決定してある運転を「洗濯〜乾燥」運転から、例えば「洗濯」運転に変更し、図11に示すように、表示部D1に、変更した「洗濯」運転に対応する文字「洗濯」を点滅させ、他の決定可能な運転を連続的に表示する。
CPU60は、所定時間経過した後、図12に示すように、点滅してある文字「洗濯」のみを表示部D1に連続的に表示する。次に、CPU60は、操作ボタンB6が押圧されてコース変更指示を受け付けた場合、運転内容に決定してあるコースを「標準」コースから例えば「柔らか」コースに変更し、図13に示すように、表示部D2に、変更した「柔らか」コースに対応する文字「柔らか」を点滅させ、他の決定可能なコースを連続的に表示する。
CPU60は、所定時間経過した後、図14に示すように、点滅してある文字「柔らか」のみを表示部D2に連続的に表示する。次に、CPU60は、操作ボタンB7が押圧されて表示指示を受け付けた場合、図15に示すように、操作ボタンB8,B9,・・・,B18の中で、決定してある現状の運転内容に応じた第2切換情報が示す操作ボタンB8,B9,・・・,B12を表示する。
従って、操作ボタンB7が押圧された場合、決定してある現状の運転内容に応じた操作ボタンB8,B9,・・・,B12が表示されるので使用者にとって利便性が高い。また、使用者が運転内容の詳細内容を決定する場合に操作する可能性がない又は低い操作ボタンB13,B14,・・・,B18が非表示であり、運転内容の決定に押圧される可能性が高い操作ボタンB8,B9,・・・,B12を表示することができる。このため、使用者にとって運転内容を決定する場合に、操作すべき操作ボタンが分かりやすく、運転内容を容易に決定することができる。
CPU60は、操作ボタンB10,B11,B12が押圧された場合、銀イオンによる除菌及び防臭、PCIによる除菌及び防臭、並びに、1回のすすぎを行うように運転内容を決定し、図16に示すように、表示部D6,D7,D8夫々に文字「Ag」、「PCI」及び「すすぎ1回」を表示する。
以上に述べた表示処理では、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で、電源が投入されていない状態で操作ボタンB1が押圧されてから、操作ボタンB5,B6,B7,B10,B11,B12が押圧され、不揮発性メモリ63が記憶している操作履歴が更新されている。操作履歴が示す操作ボタンに、操作ボタンB5,B6,B7,B10,B11,B12が含まれる。
次に、CPU60は、操作ボタンB3を押圧されて運転開始指示を受け付けた場合、前述したように、初期内容を、決定してある現状の運転内容に変更して操作履歴に基づいて第1切換情報が示す操作ボタンを書き換えた後、決定してある運転内容に従った運転を実施する。
従って、以上に述べた表示処理の一例では、初期内容は、「柔らか」コースで「洗濯」運転を行い、かつ、銀イオンによる除菌及び防臭、PCIによる除菌及び防臭、並びに、1回のすすぎを行う図16に示すような運転内容に変更される。
そして、不揮発性メモリ63に記憶してある第1切換情報が示す操作ボタンを、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で電源投入指示を受け付けてから運転開始指示を受け付けるまでに押圧された操作ボタンに書き換えるようにCPU60を構成してある場合、電源が投入されていない状態で操作ボタンB1が押圧されたとき、操作パネル15は図17に示すように表示される。
具体的に、CPU60は、電源が投入されていない状態で操作ボタンB1が押圧された場合、操作ボタンB5,B6,B7,B10,B11,B12を非表示から表示に切換え、表示部D1,D2,D6,D7,D8夫々に文字「洗濯」、「柔らか」、「Ag」、「PCI」及び「すすぎ1回」を表示する。
なお、操作ボタンB1,B2,・・・,B18は特許請求の範囲における複数の操作部に該当し、操作ボタンB1,B7夫々は特許請求の範囲における一の操作部に該当する。CPU60は、特許請求の範囲における読出手段、切換手段及び書換手段に該当し、不揮発性メモリ63は特許請求の範囲における記憶手段及び第2の記憶手段に該当する。
(実施の形態2)
図18、図19及び図20は、実施の形態2に係る運転制御部16のCPU60が操作パネル15の面上で行う表示処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態2においては、CPU60が行う初期内容の変更方法、及び、第1切換情報が示す操作ボタンの書換方法が実施の形態1と異なる。
以下では、CPU60が行う初期内容の変更方法、及び、第1切換情報が示す操作ボタンの書換方法を説明し、実施の形態1と共通する実施の形態2の構成には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態2においては、操作ボタンB4は、解除指示を受け付けるためだけではなく、不揮発性メモリ63に記憶してある初期内容の変更指示、及び、第1切換情報が示す操作ボタンの書換指示を受け付けるために用いられる。なお、CPU60は、操作ボタンB2が所定時間、例えば3秒間押圧された場合に初期内容の変更指示、及び、書換指示を受け付ける。操作ボタンB4は特許請求の範囲における書換操作部に該当する。
実施の形態2においてCPU60が実行するステップS30からS37、S38からS40、及び、S41からS44夫々は、実施の形態1においてCPU60が実行するステップS1からS8、S10からS12、及び、S14からS17と同じであるため、詳細な説明を省略する。ただし、実施の形態2におけるCPU60は、表示指示を受け付けたと判定した場合(ステップS37:YES)、操作履歴を更新せずに、ステップS38を実行し、詳細内容の変更指示を受け付けたと判定した場合(ステップS40:YES)、操作履歴を更新せずに、ステップS41を実行する。
CPU60は、表示指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS37:NO)、詳細内容の変更指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS40:NO)、又は、ステップS44を実行した後、操作ボタンB4が所定時間、押圧されることによって初期内容の変更指示及び書換指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS45)。
CPU60は、初期内容の変更指示及び書換指示を受け付けたと判定した場合(ステップS45:YES)、不揮発性メモリ63に記憶してある初期内容を、決定してある現状の運転内容に変更する(ステップS46)。次に、CPU60は、第1切換情報が示す操作ボタンを、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で表示してある操作ボタンに書き換える(ステップS47)。
これにより、使用者は、電源が投入されていない状態で操作ボタンB1が押圧された場合に操作パネル15の面上に表示される操作ボタンを、所望する操作ボタンに変更することができるので、使用者にとって利便性が高い。
次に、CPU60は、初期内容の変更指示及び書換指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS45:NO)、又は、ステップS47を実行した後、操作ボタンB3の押圧によって運転開始指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS48)。CPU60は、運転開始指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS48:NO)、処理をステップS35に戻し、運転開始指示を受け付けるまで、運転切換指示、コース変更指示、表示指示、詳細内容の変更指示、初期内容の変更指示、及び、書換指示を受け付けたか否かの判定を繰り返す。
CPU60は、運転開始指示を受け付けたと判定した場合(ステップS48:YES)、入出力インターフェース64に接続してあるドラムモータ4、給水弁18又は排水弁26等の動作を制御することによって、不揮発性メモリ63に記憶してある運転内容に従った運転を実施する(ステップS49)。
なお、実施の形態2において、CPU60が行う初期内容の変更方法、及び、第1切換情報が示す操作ボタンの書き換え方法のみが実施の形態1と異なるので、実施の形態1で述べたように、実施の形態2に係る洗濯乾燥機は、操作ボタンB5,B6,・・・,B18の中で、使用者にとって運転内容を決定する場合に操作すべき操作ボタンが分かりやすく運転内容の決定が容易である。また、実施の形態2においても、操作ボタンB7が押圧された場合、決定してある現状の運転内容に応じた操作ボタンB8,B9,・・・,B12が表示されるので使用者にとって利便性が高い。
初期内容の変更指示及び書換指示を受け付ける操作ボタンは操作ボタンB4に限定されず、操作ボタンB1,B2,B3,B5,B6,・・・,B18のいずれあってもよい。更には、新たに初期内容の変更指示及び書換指示を受け付けるための操作ボタンを操作パネル15の面上に設けてもよい。
なお、実施の形態1及び2において、操作パネル15の面上での表示/非表示の切換えが可能な操作ボタンは、18個に限定されず、少なくとも1つ以上あればよい。また、操作ボタンB1,B2,・・・,B5の代わりに、押圧以外の他の操作が行われる操作部を用いてもよい。
また、本発明については、洗濯乾燥機に限定されず、運転内容を操作パネルが有する操作部の操作によって受け付ける洗濯機、食器洗浄機及び電子レンジ等の電気機器にも適用することができ、本発明を洗濯乾燥機に適用した場合と同様の効果を奏する。