JP2014048234A - 間隙計測装置および間隙計測方法 - Google Patents

間隙計測装置および間隙計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータを挿入した状態で容易に静翼の芯出しのための間隙計測、およびラビリンスパッキン部の間隙計測を可能にすること。
【解決手段】ロータ外周面の環状ロータフィン7a、7b間のロータ環状溝7cとこれに対向する静翼内周部9aとの間に形成された環状間隙内を移動可能に設けた基底部11と、基底部の表面に取り付けられるとともに弾性変形が可能な円弧状の歪ゲージ取付け部材13と、歪ゲージ取付け部材に取り付けられ当該歪ゲージ取付け部材の垂直方向変位量に対応して歪信号を発生する歪ゲージ16、16と、歪ゲージで発生した歪信号を外部に出力する手段18と、ロータ環状溝7cに沿って基底部を移動するための牽引部材17、17と、を備えて環状間隙の寸法を計測する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、ロータおよび静翼間のラビリンスパッキン部の環状間隙を計測する間隙計測装置および間隙計測方法に関する。
蒸気タービン、ガスタービン等の回転機械の組立時に際しては、運転中に異常が起らないように様々な計測が行われている。例えば、蒸気タービンの場合、圧力差のある段落間を区切るために、ロータ外周面とそれに対向する静翼内周部との間に軸方向に沿って凹凸部の間隙によるラビリンスパッキン部を設けて蒸気をシールするようにており、運転中にラビリンスパッキン部が接触しないように、蒸気タービンの組立時に凹凸部の間隙を計測し、当該間隙が適正な値になるようにしている。
この間隙を計測する方法として、凹凸端部を計測装置の基底部で挟み込む形で配置し凹凸端部両側に斜めに延伸する金属板に歪ゲージを設置し、その出力から間隙を計測する方法が開示されている。また、ロータを挿入したままこの間隙を計測する方法として、間隙に歪ゲージを内部に有した膨縮素材の計測装置を直接挿入してその出力から間隙を計測する方法が開示されている。さらに、ロータを挿入したまま各静翼の芯出しを行うための計測では静翼内周部に敷設されるパッキン環挿入部に計測装置を挿入し対向するロータ外径部までの距離を計測する装置が開示されている。
これらの計測方法や計測装置が提案される一方で、現在は工期短縮の観点からロータを挿入したままでの間隙計測が必要とされており、上述した間隙計測の前後でロータの取出しが不可欠となる計測方法や計測装置は使用し得ない。
図12は従来のラビリンスパッキン部の一例を示す図である。
図12において、1はロータであり、その外周面に軸方向に沿って突起部2aを所定間隔で設け、突起部2a相互間に断面が凹部の環状溝2bを設けている。3はロータ1に対向して設けられた静翼であり、内周部に形成した環状溝内に板バネ4を介して円弧状のパッキン環5をロータ1の径方向に移動可能に設けている。このパッキン環5は、内周部に内径寸法の異なるシールフィン6a、6bを軸方向に交互に配置しており、このシールフィン6a、6bを前述したロータ外周面に設けた突起部2aおよび環状溝2bと微小間隙で対峙させることによりラビリンスパッキン部を形成している。
一方、図13は従来のラビリンスパッキン部の他の例を示す図であり、ロータ1の外周面に外径寸法が短い環状のロータフィン(以下、短尺ロータフィンという)7aと、外径寸法が長い環状のロータフィン7b(以下、長尺ロータフィンという)とを所定間隔で軸方向に交互に形成している。このように形成されたロータ1に対して、静翼3の内周部には軸方向に沿って環状の突起部8aを所定間隔で設け、突起部8a相互間に断面が凹部の環状溝8bを設け、これら突起部8aおよび環状溝8bの表面全体に亘って快削性金属によって所定の厚みのアブレイダブル層9を形成している。9aはアブレイダブル層9表面である。
このアブレイダブル層9は、短尺ロータフィン7a、長尺ロータフィン7bが接触したとき、それらによって削られて蒸気タービン運転時に最小のクリアランス部を形成するものである。このため、図13のラビリンスパッキン部は図12のラビリンスパッキン部と比較して突起部8aおよび環状溝8b表面に形成されたアブレイダブル層9と対向する短尺ロータフィン7a、長尺ロータフィン7bとの狭小部間隙は狭い設計となっている。
特開2004−93210号公報 特開2010−25581号公報 特開平9−14950号公報
図13のように静翼3側にアブレイダブル層9を敷設したラビリンスパッキン部の構成では、突起部8aおよび環状溝8b表面に形成されたアブレイダブル層9と対向する短尺ロータフィン7a、長尺ロータフィン7bとの狭小部間隙に計測器を挿入して、間隙を計測することは困難である。また、アブレイダブル層9は快削性金属で形成されているために表面に粗い層を有しており、上述したような従来の方法で高精度に狭小部間隙の計測を行なうことは困難である。
本発明は上記の課題を解決するために、ラビリンスパッキン部のロータおよび静翼間の間隙やラビリンスパッキン部の狭小部間隙の計測を可能にした間隙計測装置および間隙計測方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態は、ロータ外周面に形成された複数の環状ロータフィン相互間のロータ環状溝とこれに対向する静翼内周部との間に形成された環状間隙内を移動可能に設けた基底部と、前記基底部に取り付けられて頭頂部が前記静翼内周部に常時接触するように構成された弾性体の歪ゲージ取付け部材と、前記歪ゲージ取付け部材に取り付けられるとともに、当該歪ゲージ取付け部材の圧縮方向の変位量に対応して歪信号を発生する歪ゲージと、前記歪ゲージで発生した歪信号を外部に出力する手段とを備えた間隙計測器と、前記間隙計測器を前記ロータ環状溝に沿って移動させるとともに、当該間隙計測器の移動量を計測する移動量計測手段を有する牽引部材と、予め校正装置によって求めておいた前記歪ゲージ取付け部材の変位量に対する前記歪ゲージの出力特性である変位−歪特性値と、内周測定工具により計測された前記環状間隙の任意位置の隙間寸法とを予め記憶し、前記内周測定工具の測定位置と同一位置における前記間隙計測器で検出された歪信号を前記変位−歪特性値と照合することにより当該測定位置における前記間隙計測器の変位量を求め、この求められた変位量をゼロにセットし、前記内周測定手段を前記環状間隙内を移動させて計測点を変えたときの各歪信号を前記変位−歪特性値と照合することにより各測定位置における前記間隙計測器の変位量を求め、これら各計測点の変位量を前記内周測定手段により計測された隙間寸法と加算することにより前記環状間隙の各計測点における絶対寸法を求め、前記移動量計測手段で計測した前記間隙計測器の移動量情報を入力し、前記間隙計測器の各計測点における絶対寸法と前記間隙計測器の各移動量情報とを対応させて表示する出力表示装置と、から構成したことを特徴とする。
本発明の実施形態1乃至3に共通する間隙計測装置の概略図。 本発明の実施形態1に係る図であり、図1のA部をY−Z平面での断面で表した拡大図。 本発明の実施形態1に係る図であり、図1のA部をX−Z平面での断面で表した拡大図。 本発明の実施形態1に係る図であり、図1のB部の拡大斜視図。 本発明の実施形態1による間隙計測時に間隙計測器が変形する様子を表した図。 間隙計測器の校正状況を表した図。 間隙計測器の歪−変位特性値を表わした特性図。 本発明の実施形態2に係る図であり、図1のA部をY−Z平面での断面で表した図。 本発明の実施形態2に係る図であり、図1のA部をX−Z平面での断面で表した図。 本発明の実施形態3に係る図であり、図1のA部をY−Z平面での断面で表した図。 図10で示した間隙計測器にシムを挿入した状態を示すY−Z平面での断面で表した図。 従来のラビリンスパッキン部の第一例を示す図。 従来のラビリンスパッキン部の第二例を示す図。
以下、本発明に係る間隙計測装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1乃至図4において、図面上に示した3次元の符号X、YおよびZはそれぞれロータの軸方向、水平方向および垂直方向を示している。
図1は、蒸気タービンの下半部のラビリンスパッキン部における静翼3およびロータ1間に形成された環状間隙の寸法を計測する間隙計測装置の概略図であり、図2および図3はそれぞれ図1のA部をY-Z平面で表わした拡大断面図およびX-Z平面で表わした拡大断面図である。また、図4は図1のB部拡大断面図であり、ロータをX−Y平面で表わしたものである。
本実施形態1による間隙計測装置は、従来例の図13と同様のアブレイダブル層9を有するラビリンスパッキン部に適用されるものである。すなわち、図3において、ロータ1はその表面(ロータ表面)の軸(X軸)方向に環状の短尺ロータフィン7aおよび長尺ロータフィン7bを交互に所定間隔で一体的に形成することにより、短尺ロータフィン7aおよび長尺ロータフィン7b間にY軸方向断面が凹型状をしたロータ環状溝7cを形成している。
一方、静翼3の内周部には、短尺ロータフィン7aに対向した位置に環状の静翼突起部8aを形成させ、その静翼突起部8a相互間には静翼環状溝8bを形成している。さらに、静翼突起部8aおよび静翼環状溝8bの内周面全体に亘って所定厚みのアブレイダブル層9を敷設している。
このように、ロータ1の外周面に一体的に形成した環状の短尺ロータフィン7aおよび長尺ロータフィン7bと、静翼3の内周面に形成した静翼突起部8aおよび静翼環状溝8bをそれぞれ対峙させることにより、ロータ1と静翼3との間に所謂「ハイ・ロー構造」のラビリンスパッキン部が形成される。
そして、ロータ環状溝7cと、その対向面である静翼環状溝8bのアブレイダブル層9の内周面9aとの間に形成された環状間隙内に本実施形態1の間隙計測器10を挿入して環状間隙の計測を行なう。
以下、間隙計測器10を構成する各部品(要素)について説明する。
図2および図3において、11は間隙計測器10のセンサー等を搭載する基底部であり、ロータ1のX−Y座標面に平行しかつ適当な厚みを有して長方形の板状に形成されている。この長方形の板状の基底部11のX軸方向の寸法は、間隙計測器10がロータ環状溝7cの底面に沿って円滑に移動ができるように、ロータ環状溝7cの幅(X軸方向の寸法)よりもほんの僅か狭くしてある(図3参照)。
そして、基底部11は、間隙計測器10がロータ環状溝7cの底面に磁力で吸引されるようにマグネットで構成されている。ただし、マグネットの吸引力は、間隙計測器10がロータ環状溝7cの底面に沿って移動するのに支障を来たさない程度の強さにしてある。
さらに基底部11は、その裏面(ロータ環状溝7c底面側の面)の移動方向(Y軸方向)に位置する両端部に対して半円筒状の脚部12および12を平行状態に取付けており、この2本の平行状態の脚部12および12によって、ロータ環状溝7cの底面に対して線接触するようになっている(図2参照)。
一方、基底部11の表面には、脚部12および12の反対側の位置に歪ゲージ取付け部材13の両端部13および13をそれぞれ貼り付けている。この歪ゲージ取付け部材13は、例えば厚さ0.05mm程度の薄いステンレス鋼板で構成されて、全体形状が円弧状になるように両端部13および13が固定板14および14によって固定されている。そして、この歪ゲージ取付け部材13は、圧縮方向の力が加わると円弧面を均一に変位させるように弾性変形するようになっている。なお、圧縮方向とは、ロータ環状溝7cの底面に向かう方向であり、垂直方向(Z軸方向)と呼称する場合がある。
さらに、歪ゲージ取付け部材13の中央に位置する頭頂部には、半球状に形成された当接部15が設けられている。この当接部15は、アブレイダブル層9の表面9aに接触する部分をテフロン(登録商標)材等の低摩擦係数の材料によって形成され、間隙計測器10をロータ環状溝7cとアブレイダブル層表面9aとの環状間隙内を移動させる際、アブレイダブル層表面9aとの摩擦力を低減して移動を円滑にし、かつ、アブレイダブル層表面9aの磨耗を防止するように考慮されている。このように、当接部15を半球状に形成してアブレイダブル層表面9aに点接触させることによって、間隙計測器10を図2の右側あるいは左側に移動させたとき、歪ゲージ取付け部材13が右側あるいは左側に偏って変形することを防止することができる。
そして、歪ゲージ取付け部材13の両端部13および13の近傍には、歪ゲージ取付け部材13の形状変化に応じて歪信号を発生する歪ゲージ(歪センサー)16および16が貼着されており、これら歪ゲージ16、16で検出した歪信号は、リード線18によって外部に取り出され、出力表示装置19に入力されるようになっている。
さらに、前記基底部11の移動方向の両端部(脚部12、12の近傍)には、間隙計測器10をロータ環状溝7cの底面に沿って移動させるための手段として牽引コード17、17を一本ずつ取付けている。この牽引コード17、17には基底部11への取付け部を起点とした移動量計測目盛17aがそれぞれに刻印又は印刷してあり、これら牽引コード17、17の移動量計測目盛17aを測定者が読み取ることによって、間隙計測器10の位置すなわち、間隙計測器10の計測点が環状間隙内のどの辺りにあるのかを知ることができるようになっている。
例えば、左右の牽引コード17、17の移動量計測目盛17aを同じ値にしたときは、間隙計測器10の位置がロータ1の真下にあると判定でき、図1の状態から牽引コード17側を図示左側に任意長さだけ曳き上げたときの牽引コード17の移動量計測目盛17aと、逆に牽引コード17側を図示右側に曳き上げたときの牽引コード17の移動量計測目盛17aとを同じ値にすれば、間隙計測器10を左に曳き上げたときの位置と、右に曳き上げたときの位置とは、真下位置に対して左右対称の位置にあるものと判定できる。このように、牽引コード17、17の移動量計測目盛17aを使うことによってロータ1の真下位置や、真下位置を基準にして左右対称の位置を判定することができる。
次に、図5乃至図7を参照して、上述した間隙計測装置によってロータ環状溝7cの底面およびアブレイダブル層表面9a間の間隙の計測方法について説明する。
なお、図2に記載のロータ環状溝7cの底面およびアブレイダブル層9表面9a間の絶対寸法「H」の計測方法を説明する前に、予め間隙計測器10の状態および間隙計測器10の校正装置について説明する。
図5は間隙計測器10が垂直方向に圧縮されて変形する様子を表した図であり、図6は間隙計測器10の垂直方向変位に対する歪出力の関係を校正する状態を表した図であり、図7は間隙計測器6の垂直方向変位と歪との関係を表したグラフである。
図5において、点線で示した10aは、間隙計測器10が垂直方向(紙面の上下方向)に力を受けていない自然状態を表している。この自然状態10aは、ロータ環状溝7cとアブレイダブル層表面9aとの間に形成された環状間隙の寸法よりも、僅かに大きく設計してある。これに対して実線で示した10bは、間隙計測器10が環状間隙に挿入されて垂直方向に力を受けて変形した変形状態を表している。この場合、歪ゲージ取付け部材13は図5の破線の状態10aから間隙寸法に合致する実線の状態10bの状態まで垂直方向に変形し、歪ゲージ16および16から歪ゲージ取付け部材13の垂直変位量に応じた歪信号が発生し、それぞれリード線18を介して出力表示装置19へ送信される。
図6の校正装置20を用いて、間隙計測器10の垂直方向変位(mm)に対する歪出力(μ)の特性値(変位−歪特性値)(図7参照)を事前に求めておき、これを出力表示装置19にセットしておけば、後の環状間隙の寸法測定時に間隙計測器10から歪信号を入力した際、正確な垂直方向変位量を得ることができる。なお、計測精度を高めるために、出力表示装置19内で歪ゲージ16および16の出力の平均値を算出して表示する。
次に、図2に示すロータ環状溝7cの底面およびアブレイダブル層表面9a間の絶対寸法「H」を計測する方法を説明する。
まず、図2において、図示左右どちらか一方から、内側マイクロメータやノギス等の「内周測定工具」で間隙計測器10の挿入部入口の間隙を計測し、その計測値を出力表示装置19に入力して記憶させておく。
次に、その計測点と同じ位置に、本実施形態の間隙計測器10を挿入する。すると、間隙計測器10は変位量に対応した歪信号を発生し、リード線18を介して出力表示装置19に入力する。出力表示装置19では、この入力した歪信号を、予め記憶されている変位−歪特性値を参照して変位量を算出し、この変位量をゼロ点にセットする。
このように内側マイクロメータの測定位置と同じ位置で測定した間隙計測器10の最初の検出変位量をゼロ点に設定することにより、間隙計測器10の計測点を順次移動させていった際の各測定点における垂直方向の変化量は、ゼロ点を基準にして+側から−側の間で振れる。因みに、最初に検出したときの変位量よりも間隙計測器10を移動させて計測点を変えたときの変位量の方が大きい場合は+に振れ、逆の場合は−に振れ、等しければゼロになる。
そして、このようにして間隙計測器10を移動させたときの各計測点での変位量と、先に記憶させておいた内側マイクロメータによる計測値との和を求めることにより、各計測点における絶対寸法Hを求めることができる。この絶対寸法Hは、数値情報あるいはグラフ化して出力表示装置19で表示することができる。
さらに、図3におけるロータフィン7aあるいは7bの先端と、対向するアブレイダブル層表面9aとの間の環状の狭小部間隙は、計測点毎に既に求めた絶対寸法Hと、短尺ロータフィン7aあるいは長尺ロータフィン7bの径方向の実測した長さ寸法との差を求めることによって算出することができる。この環状の狭小部間隙についても出力表示装置19で表示することができる。
以上述べたように、本実施形態1の間隙計測器10は、ロータ環状溝7cとアブレイダブル層表面9aとの間に形成された環状間隙内を移動可能な基底部11に対して円弧状の弾性体からなる歪ゲージ取付け部材13を取付け、この歪ゲージ取付け部材13の両端部に歪ゲージ16を取り付け、さらに歪ゲージ取付け部材13の頭頂部をアブレイダブル層表面9aに対して常に安定しかつ円滑に移動できるように接触させるように構成したので、環状間隙の寸法に応じて歪ゲージ取付け部材13が正確に弾性変形し、その圧縮方向の変位量に対応した歪信号を歪ゲージ16から取り出すことができる。さらに、この間隙計測器10を環状間隙内を移動させる際に使用する牽引コード17、17に移動量計測目盛を付けるようにしたので、環状間隙内における間隙計測器10の位置を正確に知ることができる。
(実施形態1の変形例)
前述した実施形態1の場合、間隙測定器10の位置(移動量情報)は、牽引コード17、17を図1の左側あるいは右側に曳き上げたときに測定者自身が移動量計測目盛17aを読み取るようにした。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、牽引コード17および17と機械的読み取り装置(図示せず)とを組み合わせることにより、移動量計測目盛17aを電子的に読み取るようにしてもよい。
この場合、機械的読み取り装置がそれぞれ読み取った間隙測定器10の移動量情報を出力表示装置19に入力することにより、出力表示装置19で間隙測定器10の計測点とその計測点における環状間隙の寸法を対応させて同時に表示することができるので、間隙計測作業の効率を向上させることができる。
(実施形態2)
次に、本発明に係る間隙計測装置の実施形態2を図8および図9を参照して説明する。なお上述した実施形態1と同一の部品(要素)には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図8および図9は実施形態1の図2および図3にそれぞれ対応する間隙計測器10の構成図である。
本実施形態2では長方形の基底部11の中央部に例えば接着材によって円筒状のシリンダー21を上向きに固定し、このシリンダー21内を上下動可能なピストン22を設ける。そして、このピストン22の一端を当接部15の底面中央部に結合する。さらに、当接部15とシリンダー21との間にスプリング23を介在させることにより、スプリング23のバネ力を当接部15およびピストン22を押し上げるように作用させる。
実施形態2によれば、実施形態1と同様の計測を行なうことができるうえに、基底部11の中央部に円筒状のシリンダー21を固定し、このシリンダー21を上下動するピストン22を当接部15の底面中央部に結合した構造を採用したので、歪ゲージ取付け部材13の板バネによるバネ力と、スプリング23によるバネ力とを加算したバネ力で当接部15の当接面を対向物であるアブレイダブル層9に押し当てることができ、これにより歪ゲージ取付け部材13の塑性変形による影響を緩和し、当接部15が上下動した際の計測値の再現性の向上を図ることができる。
また、シリンダー21およびピストン22によって当接部15の変位方向を圧縮方向に規制して歪ゲージ取付け部材13の不等変形を防止することができ、この結果、計測精度の向上を図ることができる。
(実施形態3)
次に、本発明に係る間隙計測装置の実施形態3を図10および11を参照して説明する。なお上述した実施形態1と同一の部品(要素)には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図10および11は実施形態1の図2に対応する間隙計測器の構成図である。
本実施形態3の間隙計測器10は、基底部11を歪ゲージ取付け部材13が接着される側の静翼側基底部11aと、脚部12、12が取り付けられる側のロータ側基底部11bとの上下2枚に分割し、それらを2本の結束ボルト24とナット25によって結合し、必要により、図11のように静翼側基底部11aとロータ側基底部11bの間にシム(間隙調整のために用いるスペーサーやライナー)26を介挿するようにしたものである。
実施形態3によれば、実施形態1と同様な計測を行うことができるうえに、万一、間隙計測器10を挿入する環状間隙の寸法が通常の大きさよりも大き過ぎて間隙計測器10の計測可能範囲を逸脱している場合には、2枚構成の静翼側基底部11aとロータ側基底部11bとの間に挿入するシム25の厚さを調整することによって環状間隙の寸法の計測が可能となる。
(各実施形態に共通する効果)
以上述べた実施形態で採用した間隙計測器10は、環状間隙内を移動可能な基底部11に円弧状の弾性体からなる歪ゲージ取付け部材13を取付けて、さらにその両端部に歪ゲージ16を取り付け、歪ゲージ取付け部材13の頭頂部をアブレイダブル層9の表面9aに常に円滑に接触させることにより、歪ゲージ取付け部材13の圧縮方向の変位量に対応する歪信号を取り出すことができ、さらに、この間隙計測器10を環状間隙内を移動させる際に使用する牽引コードに移動量計測目盛を付けて読み取るようにしたので、ロータ1の真下位置とか左右対称となる2点の位置の判定を容易に行うことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…ロータ、3…静翼、7a…短尺ロータフィン、7b…長尺ロータフィン、7c…ロータ環状溝部、8a…静翼突起部、8b…静翼溝部、9…アブレイダブル層、9a… アブレイダブル層表面、10…間隙計測器、10a…自然状態、10b…変形状態、11…基底部、11a…静翼側基底部、11b…ロータ側基底部、12,12…脚部、13…歪ゲージ取付け部材、14,14…固定板、15…当接部、16,16…歪ゲージ、17,17…牽引コード、17a…移動量計測目盛、18…リード線、19…出力表示装置、20…校正装置、21…シリンダー、22…ピストン、23…スプリング、24…締結ボルト、25…ナット、26…シム。

Claims (11)

  1. ロータ外周面に形成された複数の環状ロータフィン相互間のロータ環状溝とこれに対向する静翼内周部との間に形成された環状間隙内を移動可能に設けた基底部と、前記基底部に取り付けられて頭頂部が前記静翼内周部に常時接触するように構成された弾性体の歪ゲージ取付け部材と、前記歪ゲージ取付け部材に取り付けられるとともに、当該歪ゲージ取付け部材の圧縮方向の変位量に対応して歪信号を発生する歪ゲージと、前記歪ゲージで発生した歪信号を外部に出力する手段とを備えた間隙計測器と、
    前記間隙計測器を前記ロータ環状溝に沿って移動させるとともに、当該間隙計測器の移動量を計測する移動量計測手段を有する牽引部材と、
    予め校正装置によって求めておいた前記歪ゲージ取付け部材の変位量に対する前記歪ゲージの出力特性である変位−歪特性値と、内周測定工具により計測された前記環状間隙の任意位置の隙間寸法とを予め記憶し、前記内周測定工具の測定位置と同一位置における前記間隙計測器で検出された歪信号を前記変位−歪特性値と照合することにより当該測定位置における前記間隙計測器の変位量を求め、この求められた変位量をゼロにセットし、前記内周測定手段を前記環状間隙内を移動させて計測点を変えたときの各歪信号を前記変位−歪特性値と照合することにより各測定位置における前記間隙計測器の変位量を求め、これら各計測点の変位量を前記内周測定手段により計測された隙間寸法と加算することにより前記環状間隙の各計測点における絶対寸法を求め、前記移動量計測手段で計測した前記間隙計測器の移動量情報を入力し、前記間隙計測器の各計測点における絶対寸法と前記間隙計測器の各移動量情報とを対応させて表示する出力表示装置と、
    から構成したことを特徴とする間隙計測装置。
  2. 前記基底部の移動方向の両端部に前記ロータ環状溝の底面に2点で線接触する脚部を取り付けたことを特徴とする請求項1記載の間隙計測装置。
  3. 前記基底部をマグネットで構成し、当該基底部を前記ロータ環状溝の底面に磁気吸着させることを特徴とする請求項1記載の間隙計測装置。
  4. 前記歪ゲージ取付け部材の頭頂部に低摩擦係数の材料で構成した当接部を設けたことを特徴とする請求項1記載の間隙計測装置。
  5. 前記歪ゲージを前記歪ゲージ取付け部材の両側の対称位置に取付けたことを特徴とする請求項1記載の間隙計測装置。
  6. 前記歪ゲージ取付け部材と前記基底部の中心部との間にスプリングを設けたことを特徴とする請求項4記載の間隙計測装置。
  7. 前記基底部の中央部にシリンダーを固定し、このシリンダー内を移動するピストンの先端を前記当接部と結合して前記歪ゲージ取付け部材の変形を垂直方向に規制したことを特徴とする請求項4記載の間隙計測装置。
  8. 前記基底部を前記ロータの径方向に複数枚に分割し、その間にシムを挿入可能としたことを特徴とする請求項1記載の間隙計測装置。
  9. ロータ外周面に形成された複数の環状ロータフィン相互間のロータ環状溝とこれに対向する静翼内周部との間に形成された環状間隙内を移動可能に設けた基底部と、前記基底部に取り付けられて頭頂部が前記静翼内周部に常時接触するように構成された弾性体の歪ゲージ取付け部材と、前記歪ゲージ取付け部材に取り付けられるとともに、当該歪ゲージ取付け部材の圧縮方向の変位量に対応して歪信号を発生する歪ゲージと、前記歪ゲージで発生した歪信号を外部に出力する手段とを備えた間隙計測器と、前記間隙計測器を前記ロータ環状溝に沿って移動させるとともに、当該間隙計測器の移動量を計測する移動量計測手段を有する牽引部材と、予め校正装置によって求めておいた前記歪ゲージ取付け部材の変位量に対する前記歪ゲージの出力特性である変位−歪特性値と、内周測定工具により計測された前記環状間隙の任意位置の隙間寸法とを予め記憶するとともに、前記間隙計測器で検出された歪信号を入力する出力表示装置とを備えた間隙計測方法において、
    前記内周測定工具の測定位置と同一位置における前記間隙計測器で検出された歪信号を前記変位−歪特性値と照合することにより当該測定位置における前記間隙計測器の変位量を求め、この求められた変位量をゼロにセットし、次に、前記内周測定工具を前記環状間隙内を移動させて計測点を変えたときの各歪信号を前記変位−歪特性値と照合することにより各測定位置における前記間隙計測器の変位量を求め、これら各計測点の変位量を前記内周測定工具により計測された隙間寸法と加算することにより前記環状間隙の各計測点における絶対寸法を求め、前記移動量計測手段で計測した前記間隙計測器の移動量情報を入力し、前記間隙計測器の各計測点における絶対寸法と前記間隙計測器の各移動量情報とを対応させて表示するようにしたことを特徴とする間隙計測方法。
  10. 前記移動量計測手段で計測した前記間隙計測器の移動量情報を用いてロータと静翼の真下位置および当該真下位置を基準にした左右対称位置で前記環状間隙の寸法の計測を行うことを特徴とする請求項9記載の間隙計測方法。
  11. 前記環状間隙の絶対寸法と前記ロータフィンの径方向寸法との差を求めてフィン先端部および静翼間の狭小部間隙を算出することを特徴とする請求項10記載の間隙計測方法。
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