JP2014046258A - エアフィルター - Google Patents

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望 井上
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Abstract

【目的】
不織布製のエアフィルターは、通気性に優れるものの、断熱性能が全く無いために、冬期では室外側の冷たい空気が流入して暖房機器で暖めた室内空気を冷やし、夏期では室外側の暖かい空気が流入して冷房機器で冷やした室内空気を暖め、冷暖房機器の電気消費量を無駄に使うという問題があった。
【構成】
本発明のエアフィルターは、24時間換気システムの給気口に装填するものであり、エアフィルターは、空隙率が70%以上の基材にシリカナノ多孔質体を内包させたものであり、且つ厚みが5〜15mmで、密度が0.12〜0.20g/cmであり、前記基材は、合成樹脂製不織布又は連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

住宅の24時間換気システムの給気口に装填するエアフィルターに関する。
近年の住宅は気密化が進み、住宅室内の空気が汚れ、居住者の健康を害する所謂シックハウス症候群を引き起こす事が社会問題となっている。その対策として平成11年に建築基準法が改正され、新築住宅には、換気回数0.5回/h以上(換気回数とは、換気量(m/h)を部屋の床面積(m)で割った値)とする24時間換気システムの導入が義務付けられた。
24時間換気システムは、部屋毎に換気扇を設置する分散型と、換気ユニットを集中して部屋毎に給気口を設置して排気口は1つにまとめて外気に拡散させる集中型とがある。また、高気密高断熱住宅では、浴室乾燥システムと併用した換気システムを採用しているケースが多い。
24時間換気システムには、4種類の方式があり、住宅で最も一般的なものは、第4種換気で、給気と排気の両方を自然換気としている。この方法は、動力が不要ではあるが、室内の換気量が安定しないために、換気回数0.5回/hを維持することは難しい。そこで、第3種換気が導入されるようになってきた。第3種換気は、給気は自然換気、排気は機械的に強制換気とするものであるため、室内の汚染した空気、例えば、キッチン、トイレ、浴室などの臭気を強制的に排除して室内の空気を清潔に保つことができる。
また、第1種換気は、給気と排気の両方を機械的に強制換気するもので、高気密高断熱住宅などには好ましいものであるが、第3種換気に比べてコストが高いので、通常は第3種換気が採用されている。
この他に、第2種換気があり、給気は機械的に強制換気、排気は自然換気とするもので、室内が正圧になるために、ドアなどを開閉してもほこりやちりがはいりにくいことから、病院や精密機械工場などに採用されていると共に、特許文献1に記載されているようなマンションにも採用されている。
また、24時間換気システムは、室内の空気をクリーンに保てる一方で、冬期には外気の冷たい空気が流入し、暖房機器で暖めた室内空気を冷やしてしまい、暖房効率を悪化させる問題があった。そして、冬期の家全体の熱損失は、給気口に占める割合が15〜20%と大きいため、室内側の給気口付近には寒くてそばにいられない。そのため、室内側の給気口を閉じてしまうことが多い。その結果、室外側からの新鮮な空気の流入が妨げられ室内の空気をクリーンに保てなくなる。
そこで、給気口からの冷気を防ぐために、全熱交換型や地熱利用した換気システムなどで外気を一旦暖めて室内へ取り込む工夫がされているが、冷暖房費がアップして省エネ住宅とならない。
更に、室外側から取り入れる空気には、自動車の排気ガス、チリ、埃、カビ、最近では花粉やウイルスなどが流入してくるので、室外側からの汚染を防ぐ必要性が高まっている。
また、次世代省エネルギー基準住宅(平成11年)のような高水準の高気密高断熱住宅では、気密性の基準値である隙間相当面積(C値)が5cm/cm以下(隙間相当面積(C値)とは、家全体の隙間面積(cm)を床面積(cm)で割った値)となっている。プラスチック系断熱材を外張り工法で施工したような住宅のC値は、1cm/cm以下のレベルと気密性が著しく高くなっているために、自然給気の換気では、外部からの空気流入は、50%以上維持できるが、C値が2cm/cm以上の隙間の多い住宅では、給気量は、40%以下となってしまい、本来必要となる換気回数0.5回/時は維持できていない。このため、機械的に強制給気の第1種換気が必要となる。しかし、この方法で外部空気を取り入れると、汚れた空気を大量に室内側へ入り込ませるので、室内側の空気汚染原因となってしまう問題があった。
そこで、通常は給気口に不織布製のエアフィルターが装填されている。
特開2002−98380号公報
しかしながら、不織布製のエアフィルターは、通気性に優れるものの、断熱性能が全く無いために、冬期では室外側の冷たい空気が流入して暖房機器で暖めた室内空気を冷やし、夏期では室外側の暖かい空気が流入して冷房機器で冷やした室内空気を暖め、冷暖房機器の電気消費量を無駄に使うという問題があった。
更に、不織布製のエアフィルターは、室外からの埃やチリなどの大きな粒子の汚れは除去できるが、排気ガスや花粉などの微粒子などを除去することは出来ていないという問題があった。
その上、木枯らしの強い冬期には、しばしば風速10〜15m/秒の強い風が吹き荒れることがあり、この風が給気口を通じていわゆる風切音として室内の静寂を破る不快な音としても問題であった。
そこで、上記課題を解決するために、本発明の請求項1の記載のエアフィルターは、24時間換気システムの給気口に装填するものであり、エアフィルターは、空隙率が70%以上の基材にシリカナノ多孔質体を内包させたものであり、且つ厚みが5〜15mmで、密度が0.12〜0.20g/cmであり、前記基材は、合成樹脂製不織布又は連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体であることを特徴とする。
本発明のエアフィルターは、24時間換気システムにおける給気口に配設するフィルターとして、通気性がよく、断熱性能に優れるものである。
また、室外側の空気中に含まれる排気ガスや花粉などの微粒子などを除去することができる。
更に、枯らしの強い冬期でも、風切音として室内の静寂を破る不快な音がない。
鉄筋鉄骨コンクリート造マンションの換気システムの1例を説明する図。 給気口にエアフィルターの装填を説明する図。 実施例2および比較例1のエアフィルターにおける冬期の夜間帯(寒い時間帯)での断熱効果を示す図。 実施例2および比較例1のエアフィルターにおける夏期の昼間帯(暑い時間帯)での断熱効果を示す図。 シリカナノ多孔質体の細孔径(Hole diameter)を説明する図。
(基材)
本発明の基材は、空隙率が70%以上の合成樹脂製不織布、又は空隙率が70%以上の連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体である。
ここでいう空隙率とは、基材の体積に対する空間率を指す。例えば基材が合成樹脂製不織布の場合、空隙率(%)=(1−不織布における合成樹脂のみの体積/不織布の体積)×100で求めることができる。
基材が連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体の場合、空隙率(%)=(1−発泡体における合成樹脂のみの体積/発泡体の体積)×100で求めることができる。
そして、上記式で求められる空隙率が70%以上の合成樹脂製不織布、又は連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体を本発明の基材として使用することができる。
また、空隙率が70%未満の合成樹脂製不織布、又は連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体では、シリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターとしても通気性が不十分となる。
合成樹脂製不織布としては、汎用のエアフィルターとして使われている例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、或いはポリエステル繊維とアクリル繊維の混合繊維からなる合成樹脂製不織布が挙げられる。そして、合成樹脂製不織布の厚さは5〜15mmのシート状のものが好ましい。
また、合成樹脂製不織布の密度は、0.001〜0.05g/cmのものが好ましく、密度が0.05g/cmを超える場合、エアフィルターとしての断熱性が劣る傾向にあり、密度が0.001g/cm未満の場合、この密度の合成樹脂製不織布における空隙に内包させたシリカナノ多孔質体が脱落し易い。
連続気泡を有する軟質発泡合成樹脂発泡体としては、例えばポリエチレンフォーム、ポリオレフィンフォーム、ポリ塩化ビニルフォーム、ポリウレタンフォーム、メラミンフォーム、ポリイミドフォームなどが挙げられる。
また、発泡体の空隙率が70%以上となるためには、セル径が300〜1000μmが適している。また、セル径が1000μmを超えると、空隙率が95%以上となるが、シリカナノゲルからなる湿潤ゲルを内包し難くなる。逆に、セル径が300μm未満であると、空隙率が70%未満となり、シリカナノゲルからなる湿潤ゲルを内包し難い上、エアフィルターとしての通気性が不十分となり易い。
また、連続気泡を有する軟質発泡合成樹脂発泡体の密度は、0.01〜0.1g/cmのものが好ましく、密度が0.01g/cmを超える場合、エアフィルターとしての断熱性が劣る傾向にあり、密度が0.1g/cm未満の場合、この密度の連続気泡を有する軟質発泡合成樹脂発泡体における空隙に内包させたシリカナノ多孔質体が脱落し易い。
(シリカナノ多孔質体)
本発明のシリカナノ多孔質体は、95%以上を空気が占め、固形分は5%以下である。固形分はシリカ(SiO)ナノ粒子であり、粒子径(Particle diameter)の平均が20nm以下であり、かつ図5に示すようなクラスター構造である。
また、本発明のシリカナノ多孔質体は、図5に示すような細孔径(Hole diameter)の平均が30nm以下であり、比表面積が600〜1000m/gなので活性炭並みの吸着性能を有する。このため、外気に含まれるちり、ほこりだけでなく花粉、カビ、バクテリア、一部のウイルスまで吸着することができる。
なお、ここでいう比表面積(ガス吸着法による比表面積/細孔分布測定法)は、素材の単位グラム当たりの表面積を表すもので、表面積が大きいほど、浮遊粒子を捉える面積が大きいことであり、且つ細孔径が小さければ小さい程、浮遊粒子が微細なものまで、細孔内部まで捉えることができるものである。
また、第1種、第2種換気システムのように、給気口を強制換気する場合は、エアフィルターの負荷が大きく、エアフィルターが汚れやすく交換も通常よりも多く必要となるため、本発明のエアフィルターを使用することが有効である。
本発明のシリカナノ多孔質体は、アルコキシシランを主原料としてアルコール溶媒中で酸またはアルカリ触媒存在下でゾルーゲル反応を起こして湿潤ゲル体を得、続いて、この湿潤ゲル体の溶媒を炭酸ガス媒体とした超臨界流体中で乾燥させることで得ることができる。
(エアフィルター)
本発明のエアフィルターは、空隙率が70%以上の基材にシリカナノ多孔質体を内包させたものであり、且つ厚みが5〜15mmで、密度が0.12〜0.20g/cmであり、前記基材は、合成樹脂製不織布又は連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体であることを特徴とする。
本発明のエアフィルターは、厚みが5〜15mmである。厚みが5mm未満であると、熱抵抗値が0.4m/W・K以下になってしまい、断熱性能が不十分である。一方で、エアフィルターの厚みが15mmを超えると、エアフィルターとしての通気性が悪くなり、換気フィルターには適さない。
また、例えば厚みが5mmのエアフィルターを1層ではなく、2層、3層と積層させることでエアフィルターの厚みを10mm、15mmとし、断熱性能を高めてもよい。
本発明のエアフィルターの密度は、0.12〜0.20g/cmである。密度が0.12g/cm未満だと、シリカナノ多孔質体の内包率が小さく、断熱性能が不十分である。一方で、密度が0.20g/cmを超えると、エアフィルターとしての通気性が悪くなり、換気フィルターには適さない。
また、エアフィルターの密度は、基材の厚さと関係してくるもので、基材の厚さが薄い5mmのものであれば、密度は0.12g/cmでよく、厚さが15mmと厚くなれば、密度は0.20g/cm必要となってくる。
(通気性)
本発明のエアフィルターは、通気性が30cm/cm・秒以上である。また、本発明のエアフィルターは、上記厚みと密度を満たすように複数枚積層してもよく、その場合であっても、通気性30cm/cm・秒を維持することができる。
通気性は、自然給気において外気と室内に生じる圧力差によって外部からの空気をどの程度通過させることができるかを測るもので、一般的な測定法としてJIS L1096のA法(フラジール法)がある。この方法は、風速15m/秒を想定した圧力125Paを、エアフィルターにかけてその時の空気通過量を測定するもので、通常のエアフィルターとして必要な通過量は、30cm/cm・秒以上である。
参考迄に、汎用の不織布からなるエアフィルターの通気性は、5〜100cm/cm・秒で、綿織物で70〜80cm/cm・秒、軟質ウレタンフォーム(連通)で、60〜75cm/cm・秒、綿織物/ウレタン含浸布で40cm/cm・秒、プラスチックフィルムで0.05〜2cm/cm・秒である。
(断熱性能)
本発明のエアフィルターは、厚さが5〜15mmで熱抵抗値が0.4m/W・K以上である。すなわち、エアフィルターの厚さが薄くても断熱性能に優れるものである。
ここでいう熱抵抗値は、エアフィルターの熱伝導率(W/m・K)と、エアフィルターの厚み(m)から求めるものであり、具体的には熱抵抗値(m/W・K)=厚さ/熱伝導率で求める。
また、本発明のエアフィルターは、熱伝導率が0.012〜0.017W/m・Kであり、熱伝導率が0.021〜0.032W/m・Kの合成樹脂発泡体からなる断熱材よりも優れている。
(製造方法)
本発明のエアフィルターの製造方法は、アルコキシシランを主原料として、アルコール溶媒中で酸またはアルカリ触媒存在下でゾルーゲル反応を起こす溶液中に、空隙率が70%以上の基材を含浸させることによって湿潤ゲル体を得、続いて、この湿潤ゲル体の媒体を炭酸ガス媒体とした超臨界流体中で乾燥させることにより、空隙率が70%以上の基材にシリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターを得ることができる。
(24時間換気システムの1例)
本発明のエアフィルターは、例えば図1に示す鉄筋鉄骨コンクリート造マンションの集中型第3種換気システムの給気口に装填することができる。
図1の換気システムについて説明すると、部屋毎に給気口(1−a、1−b、1−c、1−d)が設置されており、キッチン、トイレ、洗面所の3部屋を強制換気(3)として浴室内に集中換気システム(4)を設置されている。排気口は、玄関上部壁(2)に設置されている。そして、日常生活で居住者が最も在室する場所はLDK室であり、少なくともこの給気口(1−c)の部分に、本発明のエアフィルターを装填することが望ましい。
本発明のエアフィルターを給気口(1−c)に装填する際、図2に示すような給気口に設けられている室外側の換気扇(8)または室内側の換気扇(10)のいずれかにエアフィルター(11)を装填することができる。なお、外気(7)の温度変化の激しい換気扇(8)へ装填することが望ましい。
また、エアフィルターの装填は、一般的には換気扇(8、10)においてエアフィルターを装填できるプラスチックホルダが付属しており、本発明のエアフィルターは厚みが5〜15mmなので、既存のホルダーへ装填できる。そして、エアフィルターを複数枚積層させて装填する場合、そのまま重ねて装填するか袋状にした不織布に包んで装填してもよい。
(実施例1)
メチルシリケート(コルコート社製のMS−51)0.25モルに、シラン系表面処理剤(信越化学工業社製のKBE−22)0.75モルを原料として、メタノール15モル、アルカリ触媒として炭酸ナトリウム0.01モル、水8モルを配合した溶液に、基材として空隙率が85%で、厚みが7mm厚の軟質ウレタンフォーム(アキレス社製のZV、密度0.04g/cm)を含浸させ、室温で40分間放置することによって、湿潤ゲルを内包した保持体を得た。
続いて、得られた保持体を80℃、20MPa×5時間の条件下で超臨界炭酸ガス乾燥を行い、軟質ウレタンフォームからなる基材にシリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターAを得た。なお、得られたエアフィルターAは、厚み5mm、密度0.17g/cmであった。
得られたエアフィルターAについて、通気性、熱抵抗値、吸着性を評価した。各評価方法の詳細は、以下に示す通りである。
(通気性)
通気性は、JIS L1096によるフラジール法によって測定した。結果を表1に示す。
(熱抵抗値)
先ず、熱伝導率を熱流計(英弘精機社製のM−180)で測定し、得られた熱伝導率と基材の厚さから熱抵抗値(厚さ/熱伝導率)を算出した。結果を表1に示す。
(吸着性)
吸着性は、得られたエアフィルターから粉末状(粒径1mm未満)のシリカナノ多孔質体を取り出し、その取り出したものについて、ガス吸着による比表面積・細孔分布測定法(ベックマン・コールター社製)で細孔径と比表面積を測定した。結果を表1に示す。
なお、平均細孔径が30nm以下であり、比表面積が600〜1000m/gであれば活性炭並みの吸着性能を有する。
(実施例2)
実施例1で得られたエアフィルターAを2層積層させ、厚みが10mm、密度が0.17g/cmのエアフィルターを得た。そして、得られたエアフィルターについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1で得られたエアフィルターAを3層積層させ、厚みが15mm、密度が0.17g/cmのエアフィルターを得た。そして、得られたエアフィルターについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
メチルシリケート(コルコート社製のMS−51)0.25モルに、シラン系表面処理剤(信越化学工業社製のKBE−22)0.75モルを原料として、溶媒にメタノール8モル、アルカリ触媒としてアンモニア0.01モル、水10モルを配合した溶液に、基材として空隙率が85%で、厚みが17mm厚の連続気泡ポリエチレンフォーム(三和化成社製のオプセル、密度0.03g/cm)を含浸させ、室温で30分間放置することによって、湿潤ゲルを内包した保持体を得た。
続いて、得られた保持体を80℃、20MPa×5時間の条件下で超臨界炭酸ガス乾燥を行い、連続気泡ポリエチレンフォームからなる基材にシリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターBを得た。なお、得られたエアフィルターBは、厚み15mm、密度が0.20g/cmであった。
得られたエアフィルターBについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
メチルシリケート(コルコート社製のMS−51)0.25モルに、シラン系表面処理剤(信越化学工業社製のKBE−22)0.75モルを原料として、溶媒にメタノール15モル、アルカリ触媒としてアンモニア0.01モル、水10モルを配合した溶液に、基材として空隙率が90%で、厚みが10mmのポリエステル/アクリル樹脂製の不織布(日本バイリーン社製のFS−6500、密度0.05g/cm)を含浸させ、室温で40分間放置することによって、湿潤ゲルを内包した保持体を得た。
続いて、得られた保持体を80℃、20MPa×5時間の条件下で超臨界炭酸ガス乾燥を行い、ポリエステル/アクリル樹脂製の不織布からなる基材にシリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターCを得た。なお、得られたエアフィルターCは、厚み8mm、0.12g/cmであった。
得られたエアフィルターCについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
空隙率が90%で、厚みが7mm、密度が0.03g/cmのポリエステル製不織布(パナソニック電工社製のFB1818)をエアフィルターHとした。
なお、エアフィルターHについて電子顕微鏡観察をしたところ、不織布の繊維間の平均間隔は0.05mmであった。これは活性炭が有する微細な細孔よりもはるかに大きいものであるため、吸着性は非常に低いものと判断した。
このエアフィルターHについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
空隙率が85%で、厚みが10mm、密度が0.04g/cmの軟質ウレタンフォーム(アキレス社製のZV)をエアフィルターIとした。
なお、エアフィルターIについて電子顕微鏡観察をしたところ、軟質ウレタンフォームの発泡セルの平均径は0.4mmであった。これは活性炭が有する微細な細孔よりもはるかに大きいものであるため、吸着性は非常に低いものと判断した。
このエアフィルターIについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、を測定した。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1で得られたエアフィルターAを4層積層させ、厚みが20mm、密度が0.17g/cmのエアフィルターを得た。
得られたエアフィルターについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(比較例4)
メチルシリケート(コルコート社製のMS−51)0.25モルに、シラン系表面処理剤(信越化学工業社製のKBE−22)0.75モルを原料として、溶媒にメタノール15モル、アルカリ触媒としてアンモニア0.01モル、水10モルを配合した溶液に、基材として空隙率が85%で、厚みが5mm厚のポリエステル樹脂製の不織布(前田工繊社製のボンニップ、密度0.032g/cm)を含浸させ、室温で40分間放置することによって、湿潤ゲルを内包した保持体を得た。
続いて、得られた保持体を80℃、20MPa×5時間の条件下で超臨界炭酸ガス乾燥を行い、ポリエステル樹脂製の不織布からなる基材にシリカナノ多孔質体を内包させた、エアフィルターDを得た。なお、得られたエアフィルターDの厚みが3mm、密度が0.16g/cmであった。
得られたエアフィルターDについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(比較例5)
メチルシリケート(コルコート社製のMS−51)0.25モルに、シラン系表面処理剤(信越化学工業社製のKBE−22)0.75モルを原料として、メタノール15モル、アルカリ触媒として炭酸ナトリウム0.01モル、水8モルを配合した溶液に、基材として空隙率が90%で、厚みが23mm厚の軟質ウレタンフォーム(アキレス社製のAXC、密度0.025g/cm)を含浸させ、室温で40分間放置することによって、湿潤ゲルを内包した保持体を得た。
続いて、得られた保持体を80℃、20MPa×5時間の条件下で超臨界炭酸ガス乾燥を行い、軟質ウレタンフォームからなる基材にシリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターEを得た。なお、得られたエアフィルターEは、厚み20mm、密度0.18g/cmであった。
得られたエアフィルターEについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(比較例6)
メチルシリケート(コルコート社製のMS−51)0.25モルに、シラン系表面処理剤(信越化学工業社製のKBE−22)0.75モルを原料として、溶媒にメタノール15モル、アルカリ触媒としてアンモニア0.01モル、水10モルを配合した溶液に、基材として空隙率が60%で、厚みが7mm厚の連続気泡ポリエチレンフォーム(三和化成社製のオプセル、密度0.045g/cm)を含浸させ、室温で40分間放置することによって、湿潤ゲルを内包した保持体を得た。
続いて、得られた保持体を80℃、20MPa×5時間の条件下で超臨界炭酸ガス乾燥を行い、連続気泡ポリエチレンフォームからなる基材にシリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターFを得た。なお、得られたエアフィルターFは、厚み5mm、密度0.14g/cmであった。
得られたエアフィルターFについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(比較例7)
メチルシリケート(コルコート社製のMS−51)0.25モルに、シラン系表面処理剤(信越化学工業社製のKBE−22)0.75モルを原料として、メタノール15モル、アルカリ触媒として炭酸ナトリウム0.01モル、水8モルを配合した溶液に、基材として空隙率が90%で、厚みが12mm厚の軟質ウレタンフォーム(アキレス社製のAXC、密度0.025g/cm)を含浸させ、室温で40分間放置することによって、湿潤ゲルを内包した保持体を得た。
続いて、得られた保持体を80℃、20MPa×5時間の条件下で超臨界炭酸ガス乾燥を行い、軟質ウレタンフォームからなる基材にシリカナノ多孔質体を内包させたエアフィルターGを得た。なお、得られたエアフィルターGは、厚み10mm、密度0.25g/cmであった。
得られたエアフィルターGについて、実施例1と同様の方法において、通気性、熱抵抗値、吸着性を測定した。結果を表1に示す。
(実際の住宅での物性評価)
図1に示す住宅において、実施例1〜3、及び比較例1で得られた各エアフィルターを給気口(1−c)に設置し、通気性、断熱効果、エアコンの節電効果、外部浮遊粒子付着率、風切音について評価した。各評価方法の詳細は、以下に示す通りである。
(通気性)
給気口(1−c)付近の外気風速(気象条件として風速5m/秒以下の穏やかな条件)と、給気口(1−c)付近の室内風速を測定し、その差を比率で表した。なお、風速計は、TESTO社製の熱線式風速計(TESTO 0425)で測定し、その内外風速差の比率から通気性(%)を算出した。
(断熱効果)
給気口(1−c)付近の外気温度と、給気口(1−c)付近の室内温度を図1の12位置で計測した。冬期夜間帯としてpm18:00〜am6:00で、外気温度が0〜5℃の条件下で測定した。一方、夏期の昼間帯としてam10:00〜pm18:00で、外気温度30〜35℃の条件下で測定し、その温度差を表した。
(エアコンの節電効果)
19.5帖のLDK部屋(6)を対象とし、冬期には、室内温度を20℃に維持できるようなエアコン設定(標準20℃)として2週間稼働させた。一方、夏期には、室内温度を28℃に維持できるようにエアコン設定(標準28℃)として2週間稼働させた。
比較例1のポリエステル不織布からなるエアフィルターを装填した場合を標準として、本発明のエアフィルターを装填した時の節電効果を表した。
(外部浮遊粒子付着率)
比較例1のポリエステル不織布からなるエアフィルターを6ケ月間装填した場合、外部浮遊粒子がどの程度付着したかをそのフィルターの使用前と使用後の重量変化で付着量を算出した。そして、この値を100として、実施例1〜3のエアフィルターについて付着率(%)を表した。
(風切音)
風速10〜15m/秒の気象条件下で、給気口(1−c)付近の室内において風切音の有無を判定した。
○:風切音が全く聞こえない
×:風切音が少し聞こえた

Claims (4)

  1. 24時間換気システムの給気口に装填するエアフィルターにおいて、
    エアフィルターは、空隙率が70%以上の基材にシリカナノ多孔質体を内包させたものであり、且つ厚みが5〜15mmで、密度が0.12〜0.20g/cmであり、
    前記基材は、合成樹脂製不織布又は連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体であることを特徴とするエアフィルター。
  2. 前記基材が合成樹脂性不織布の場合、その密度は0.001〜0.05g/cmであることを特徴とする請求項1記載のエアフィルター。
  3. 前記基材が連続気泡を有する軟質合成樹脂発泡体の場合、その密度は0.01〜0.1g/cmであることを特徴とする請求項1記載のエアフィルター。
  4. 前記シリカナノ多孔質体は、平均細孔径が30nm以下であり、その比表面積が600〜1000m/gを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエアフィルター。
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