JP2014045393A - 設置型電界通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電界通信時の雑音を低減する。
【解決手段】コモンモードチョークコイルを備え、電界を電界伝達媒体に誘起して通信を行う設置型電界通信装置において、設置型電界通信装置100の信号電極11及びグラウンド電極12を壁400に配置し、可変容量Cを介してグラウンド電極12に電気的に接続された補助電極18を床500に設置する。そして、グラウンド電極12に入力される電位φaと、信号電極11に入力される電位φbとを等しくするように可変容量Cvの容量値を調整し、雑音電位を全く現れないようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電界により通信を行う技術に関する。
現在、人体等の電界伝達媒体に送信すべきデータに基づく電界を誘起させ、また、その電界伝達媒体に誘起された電界を検出してデータ通信を行う電界通信装置がある(特許文献1参照)。
これは、電界伝達媒体の表面電界を利用した通信技術であり、例えば、送信用電界通信装置を持つユーザが受信用電界通信装置の信号電極に触れることにより、そのユーザを介して最大10Mbps程度の近距離データ通信を行うことができる。
このような電界通信装置において携帯型電界通信装置は、携帯性等の制約から一般に内蔵のバッテリーで駆動するが、設置型電界通信装置は、永続的使用を考慮してAC電源で駆動するように設計されている。
図11は、従来の設置型電界通信装置の回路構成の概略を示す図である。同図(a)に示す設置型電界通信装置100は、電界伝達媒体を介して伝達されたデータ信号を信号電極11で受信し、信号電極11とグラウンド電極12との間を電気的に接続する抵抗Rに係る電圧Vrcvとして検出する。
しかし、駆動源としてAC電源を利用する場合、電源線を介した雑音が抵抗Rに入力するため、その雑音も電圧Vrcvとして検出されてしまう。このような電界通信装置は、電界伝達媒体の表面に生じた微弱な電界を利用することから、そのような雑音を除去することは実用上極めて重要である。
そこで、同図(b)に示すように、AC電源端13と信号電極11との間を接続する第1リード線14の一部と、AC電源端13とグラウンド電極12との間を接続する第2リード線15の一部とをそれぞれ巻線したコモンモードチョークコイル16を介在させることにより、電源線からの雑音の入力を低減していた(非特許文献1参照)。
特開2007−174570号公報
A. Sasaki、外5名、「SNR Analysis of a Noisy-Channnel Model for a Capacitivility-Coupled Personal-Area Network」、2011 IEEE-APS Topical Conference on Antennas and Propagation in Wireless Communication、p.351-354
しかしながら、設置型電界通信装置100の使用環境によっては、コモンモードチョークコイル16を介在させるのみでは雑音を十分に低減できないという問題があった。
通常、設置型電界通信装置100は、壁や床等のアクセスポイントに設置される。例えば壁に設置される場合、そのグラウンド電極12は、壁固定用の絶縁体300を介して壁400の表面に配置され、その対である信号電極11は、アクセスポイントの利用者が接触可能となるよう空間側に配置される(図12参照)。
そして、携帯型電界通信装置200を所持したユーザ600がその設置型電界通信装置100の信号電極11に接触すると、設置型電界通信装置100と絶縁体300と壁400と床500とユーザ600とにより閉ループ回路RCが形成されることから、携帯型電界通信装置200の信号電極21から出力されたデータ信号はユーザ600を介して電界により送信され、設置型電界通信装置100の電圧Vrcvとして検出される。
しかし、特に壁400や床500には雑音成分が多く含まれ、その間の電位差は常時変動していることから、その間には雑音電圧源700が存在するとみなすことができる。ゆえに、設置型電界通信装置100の抵抗Rに係る電圧Vrcvには、純粋なるデータ信号に加えて、雑音電圧源700による雑音が混入するという問題があった。また、このような問題は、設置型電界通信装置100を壁400から近距離の床500に設置した場合も同様であった(図13参照)。
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、電界通信時の雑音を低減することを課題とする。
請求項1記載の設置型電界通信装置は、コモンモードチョークコイルを備え、電界を電界伝達媒体に誘起して通信を行う設置型電界通信装置において、電界通信用の信号電極及びグラウンド電極を壁に配置し、可変容量を介して前記グラウンド電極に電気的に接続された補助電極を床に設置したことを特徴とする。
本発明によれば、電界通信用の信号電極及びグラウンド電極を壁に配置し、可変容量を介して前記グラウンド電極に電気的に接続された補助電極を床に設置したため、電界通信時の雑音を低減することができる。
請求項2記載の設置型電界通信装置は、コモンモードチョークコイルを備え、電界を電界伝達媒体に誘起して通信を行う設置型電界通信装置において、電界通信用の信号電極及びグラウンド電極を床に配置し、可変容量を介して前記グラウンド電極に電気的に接続された補助電極を壁に設置したことを特徴とする。
本発明によれば、電界通信用の信号電極及びグラウンド電極を床に配置し、可変容量を介して前記グラウンド電極に電気的に接続された補助電極を壁に設置したため、電界通信時の雑音を低減することができる。
請求項3記載の設置型電界通信装置は、請求項1又は2記載の設置型電界通信装置において、前記補助電極は、5cmから25cmの間の底面半径を有し、50cmから200cmの間の高さを有する円柱電極であることを特徴とする。
本発明によれば、上記補助電極は、5cmから25cmの間の底面半径を有し、50cmから200cmの間の高さを有する円柱電極であるため、更なる雑音低減効果を得ることができる。
請求項4記載の設置型電界通信装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の設置型電界通信装置において、前記可変容量は、電界通信を行う回路基板上に形成され、当該可変容量と前記補助電極との間を接続するリード線は、前記回路基板に接続されたケーブルに束ねられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記可変容量は、電界通信を行う回路基板上に形成され、その可変容量と補助電極との間を接続するリード線は、その回路基板に接続されたケーブルに束ねられているため、そのリード線やケーブルが形成する電流ループの面積が最小となり、不要放射を低減することができる。
請求項5記載の設置型電界通信装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の設置型電界通信装置において、前記信号電極で受信した信号を入力してデータの周波数帯と異なる周波数帯を通過させるフィルタ回路と、前記フィルタ回路を通過した信号の強度が最小になるように前記可変容量の値を制御する制御回路と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、信号電極で受信した信号を入力してデータの周波数帯と異なる周波数帯を通過させ、その通過した信号の強度が最小になるように上記可変容量の値を制御するため、電界通信時の雑音をより確実に低減することができる。
請求項6記載の設置型電界通信装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の設置型電界通信装置において、前記信号電極で受信した信号を入力してデータの周波数帯に一致する周波数帯を通過させるフィルタ回路と、前記フィルタ回路を通過した信号にデータが含まれていない場合には、当該信号の強度が最小になるように前記可変容量の値を制御し、データが含まれている場合には、当該制御を行わない制御回路と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、信号電極で受信した信号を入力してデータの周波数帯に一致する周波数帯を通過させ、その通過した信号にデータが含まれていない場合には、その信号の強度が最小になるように前記可変容量の値を制御し、データが含まれている場合には、その制御を行わないため、電界通信時の雑音をより確実に低減することができる。
本発明によれば、電界通信時の雑音を低減することができる。
第1の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。 図1の等価回路を示す図である。 第2の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。 図3の等価回路を示す図である。 第3の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。 第3の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。 第4の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。 第5の実施の形態に係る設置型電界通信装置の構成を示す図である。 図8に示す2つのバンドパスフィルタの利得特性を示す図である。 第6の実施の形態に係る設置型電界通信装置の構成を示す図である。 従来の設置型電界通信装置の回路構成の概略を示す図である。 従来の電界通信システムの構成を示す図である。 従来の電界通信システムの構成を示す図である。
以下、本発明を実施する一実施の形態について図面を用いて説明する。但し、本発明は多くの異なる様態で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。この電界通信システムは、壁400に設置される設置型電界通信装置100と、ユーザ600により所持される携帯型電界通信装置200とで主に構成される。
設置型電界通信装置100は、電界通信用の一対の信号電極11及びグラウンド電極12と、商用電源電圧を入力するAC電源端13と、抵抗Rを介してAC電源端13と信号電極11との間を接続する第1リード線14と、AC電源端13とグラウンド電極12との間を接続する第2リード線15と、第1リード線14の一部と第2リード線15の一部とをそれぞれ巻線したコモンモードチョークコイル16と、可変容量Cを介して第3リード線17によりグラウンド電極12に接続された補助電極18と、を備えている。
グラウンド電極12は、壁固定用の絶縁体300を介して壁400の表面に配置され、信号電極11は、ユーザ600が接触できるようにグラウンド電極12に対向して空間側に配置される。また、補助電極18は、ユーザ600が設置型電界通信装置100への接触の際に立ち止まるエリア周辺の床500の表面に設置される。
一方、携帯型電界通信装置200は、対向配置された一対の信号電極21及びグラウンド電極22と、送信すべきデータ信号に応じた電圧を信号電極21とグラウンド電極22との間に印加する発信器23と、を備えている。
このような携帯型電界通信装置200を所持したユーザ600が設置型電界通信装置100の信号電極11に接触すると、設置型電界通信装置100と絶縁体300と壁400と床500とユーザ600とが閉ループ回路状態で電気的に結合するため、携帯型電界通信装置200の信号電極21から出力されたデータ信号がユーザ600を介して設置型電界通信装置100に電界により送信される。
そして、そのデータ信号は、設置型電界通信装置100の信号電極11で受信され、コモンモードチョークコイル16を介して、第1リード線14と第2リード線15との間を接続する抵抗Rに入力され、その抵抗Rに生じた電圧Vrcvとして検出される。
ここで、電界通信系では、上記電気的結合関係を、結合容量を用いて図2に示すように表現することができる。図2は、図1の等価回路である。但し、ここでは雑音の影響についてのみ考慮するため、携帯型電界通信装置200については省略している。
図1に示すような配置的・位置的関係を有する場合、上記閉ループ回路を構成する主なる容量としては、設置型電界通信装置100のグラウンド電極12と壁400との間の容量Cと、床500とユーザ600との間の容量Cb1と、壁400とユーザ600との間の容量Cb2と、が考えられる。
従来では、主にそれら各容量C,Cb1,Cb2によって上記閉ループ回路が形成されるので、その回路上の電気通路を介することにより、壁400と床500との間に存在する雑音電圧源700に起因した雑音電位が設置型電界通信装置100の電圧Vrcv上に現れていた。
一方、本実施の形態では、設置型電界通信装置100のグラウンド電極12に可変容量Cを介して電気的に接続された補助電極18を床500の表面に設置しているため、グラウンド電極12と補助電極18との間の可変容量Cと、補助電極18と床500との間の容量Cも、上記主なる容量として閉ループ回路を構成することになる。
すなわち、そのような補助電極18を具備したことにより、従来の閉ループ回路に対して新たな電気線路(図2に示す点Aと点Cとの間の電気線路)が追加され、その追加された電気線路上には自身の容量を調整可能な可変容量Cが存在するので、設置型電界通信装置100の電圧Vrcv上に現れる雑音電圧源700による雑音電位を低減することができる。
また、その雑音電位を全く現れないようにするには、グラウンド電極12に入力される電位φ(図2に示す点Aの電位)と、信号電極11に入力される電位φ(図2に示す点Bの電位)とを等しくすればよい。すなわち、電位φ=電位φとするには、式(1)を満たすように可変容量Cの容量値を調整すればよい。
Figure 2014045393
つまり、式(1)を可変容量Cについて解くと式(2)となることから、設置型電界通信装置100が壁側に設置される場合には、その式(2)を満たすように可変容量Cの容量値を設定することにより、雑音電圧源700による雑音の影響をより確実に排除することができる。
Figure 2014045393
以上より、本実施の形態によれば、設置型電界通信装置100の信号電極11及びグラウンド電極12を壁400に配置し、可変容量Cを介してグラウンド電極12に電気的に接続された補助電極18を床500に設置したので、電界通信時の雑音を低減することができる。
尚、以上説明した設置型電界通信装置100及び携帯型電界通信装置200は、電界によりデータ通信を行うための通信回路(後述する復調回路等)、送受信対象のデータを記憶させるメモリ、そのデータを外部コンピュータに入出力するためのインタフェース等を備えているが、本実施の形態で説明した技術的特徴とは直接的な関係性が低いことから、その説明は省略している。また、電界通信技術は公知の技術であるため、その説明も省略している。
〔第2の実施の形態〕
図3は、第2の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。この電界通信システムは、床500に設置される設置型電界通信装置100と、ユーザ600により所持される携帯型電界通信装置200とで主に構成される。
設置型電界通信装置100及び携帯型電界通信装置200は、第1の実施の形態で説明した構成と同様の構成を備えている。但し、設置型電界通信装置100のグラウンド電極12は、床固定用の絶縁体300を介して床500の表面に配置され、信号電極11は、ユーザ600が接触できるようにグラウンド電極12に対向して空間側に配置される。また、補助電極18は、ユーザ600が設置型電界通信装置100への接触の際に立ち止まるエリア周辺の壁400の表面に設置される。
このような携帯型電界通信装置200を所持したユーザ600が設置型電界通信装置100の信号電極11に接触すると、第1の実施の形態と同様に、設置型電界通信装置100と絶縁体300と壁400と床500とユーザ600とが閉ループ回路状態で電気的に結合するため、携帯型電界通信装置200の信号電極21から出力されたデータ信号がユーザ600を介して設置型電界通信装置100に電界により送信される。
そして、そのデータ信号は、設置型電界通信装置100の信号電極11で受信され、コモンモードチョークコイル16を介して、第1リード線14と第2リード線15との間を接続する抵抗Rに入力され、その抵抗Rに生じた電圧Vrcvとして検出される。
ここで、図3の等価回路を図4に示す。図3に示すような配置的・位置的関係を有する場合、上記閉ループ回路を構成する主なる容量としては、設置型電界通信装置100のグラウンド電極12と床500との間の容量Cと、床500とユーザ600との間の容量Cb1と、壁400とユーザ600との間の容量Cb2と、が考えられる。
従来では、主にそれら各容量C,Cb1,Cb2によって上記閉ループ回路が形成されるので、その回路上の電気通路を介することにより、壁400と床500との間に存在する雑音電圧源700に起因した雑音電位が設置型電界通信装置100の電圧Vrcv上に現れていた。
一方、本実施の形態では、設置型電界通信装置100のグラウンド電極12に可変容量Cを介して電気的に接続された補助電極18を壁400の表面に設置しているため、グラウンド電極12と補助電極18との間の可変容量Cと、補助電極18と壁400との間の容量Cも、上記主なる容量として閉ループ回路を構成することになる。
すなわち、そのような補助電極18を具備したことにより、従来の閉ループ回路に対して新たな電気線路(図4に示す点Aと点Cとの間の電気線路)が追加され、その追加された電気線路上には自身の容量を調整可能な可変容量Cが存在するので、設置型電界通信装置100の電圧Vrcv上に現れる雑音電圧源700による雑音電位を低減することができる。
また、その雑音電位を全く現れないようにするには、グラウンド電極12に入力される電位φ(図4に示す点Aの電位)と、信号電極11に入力される電位φ(図4に示す点Bの電位)とを等しくすればよい。すなわち、電位φ=電位φとするには、式(3)を満たすように可変容量Cの容量値を調整すればよい。
Figure 2014045393
つまり、式(3)を可変容量Cについて解くと式(4)となることから、設置型電界通信装置100が床側に設置される場合には、その式(4)を満たすように可変容量Cの容量値を設定することにより、雑音電圧源700による雑音の影響をより確実に排除することができる。
Figure 2014045393
以上より、本実施の形態によれば、設置型電界通信装置100の信号電極11及びグラウンド電極12を床500に配置し、可変容量Cを介してグラウンド電極12に電気的に接続された補助電極18を壁400に設置したので、電界通信時の雑音を低減することができる。
尚、以上説明した設置型電界通信装置100及び携帯型電界通信装置200は、電界によりデータ通信を行うための通信回路、送受信対象のデータを記憶させるメモリ、そのデータを外部コンピュータに入出力するためのインタフェース等を備えているが、本実施の形態で説明した技術的特徴とは直接的な関係性が低いことから、その説明は省略している。また、電界通信技術は公知の技術であるため、その説明も省略している。
〔第3の実施の形態〕
図5及び図6は、第3の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。図5では、第1の実施の形態で説明した補助電極18の形状を円柱状にし、図6では、第2の実施の形態で説明した補助電極18の形状を円柱状にしている。
第1及び第2の実施の形態で用いた各補助電極18の機能は、ユーザ600と壁400又は床500との電気的な結合を模擬することにある。それら各実施の形態では一般的な平板電極を補助電極18として利用した場合を前提に説明し、その場合であっても前述したように雑音低減効果を得ることができる。
一方、上述したように、設置型電界通信装置100のグラウンド電極12に入力される電位φとその信号電極11に入力される電位φとを等しくすれば、その設置型電界通信装置100の電圧Vrcv上に現れる雑音電位を低減できることから、一部の環境下では、補助電極18の形状を信号電極11に接触するユーザ600の形状に近似させることにより、更なる雑音低減効果を得ることができる。
そこで、本実施の形態では、補助電極18の形状を例えば人間と同程度の大きさの円柱状にしている。一般的には、底面半径を5cm〜25cmとし、高さを50cm〜200cmとした円柱電極が適当と考えられるが、この限りではない。
また、補助電極18の形状は、そのような円柱に限らず、直方体,球体,楕円体等であってもよい。一方で、電極設置時のスペース効率を優先させるため、限りなく線状又は板状の形としてもよい。その場合には、自立式以外に空間に浮かすような設置方法、例えば、天井から床へ線状・板状電極を吊るした設置形態や、壁に張り合わせたような設置形態が考えられる。
以上より、本実施の形態によれば、補助電極18は、5cmから25cmの間の底面半径を有し、50cmから200cmの間の高さを有する円柱電極であるので、更なる雑音低減効果を得ることができる。
〔第4の実施の形態〕
図7は、第4の実施の形態に係る電界通信システムの構成を示す図である。設置型電界通信装置100は、通常、これまで説明したコモンモードチョークコイル16や抵抗R、雑音を低減するために用いた可変容量Cを1つの受信回路ボード30に搭載することにより実現される。特に、可変容量Cを受信回路ボード30に搭載するため、その一方の端子は、グラウンド電極12に直接接続するのに代えて受信回路ボード30上で第2リード線15に接続される。
また、そのような受信回路ボード30には、信号電極11で受信したデータ信号を復調する復調回路19やその他回路も併せて搭載されており、それら回路等と通信等するためのケーブル類が接続される。
例えば、可変容量Cと補助電極18との間を接続する第3リード線17や、AC電源端13から得た商用電源電圧を受信回路ボード30に供給する電源ケーブル31や、復調回路19で復調されたデータを外部サーバ800に送信する通信ケーブル32(例えば、RS232ケーブル)が接続される。
しかし、そのようなケーブル(第3リード線17を含む)の配線状態がバラバラの場合、各ケーブルによる電流ループが個々に形成されるため、それによる不要放射が散在してしまう。
そこで、本実施の形態では、受信回路ボード30に接続される全てのケーブル類が同一経路に配置されるように、第1〜第3の実施の形態で説明した第3リード線17を電源ケーブル31や通信ケーブル32等と結束バンド等で束ねて配線する。これにより、第3リード線17とそれらケーブルとが形成する電流ループの面積を最小になるので、それらからの不要放射を低減することが可能となり、結果的に設置型電界通信装置100の電圧Vrcvに現れる雑音を抑制できる。
以上より、本実施の形態によれば、可変容量Cは、電界通信を行う受信回路ボード30上に搭載され、その可変容量Cと補助電極18との間を接続する第3リード線17は、その受信回路ボード30に接続された電源ケーブル31や通信ケーブル32に束ねられているので、不要放射を低減することができる。
〔第5の実施の形態〕
図8は、第5の実施の形態に係る設置型電界通信装置の構成を示す図である。この設置型電界通信装置100は、第1〜第3の実施の形態で説明した構成に加えて、第1リード線14を介して信号電極11で受信したデータ信号を復調する復調回路19と、それと同じデータ信号を用いて当該データ信号に含まれる雑音成分を低減するように可変容量Cの容量値を制御する制御回路34と、復調回路19の直前に挿入された第1バンドパスフィルタ(BPF1)33aと、制御回路34の直前に挿入された第2バンドパスフィルタ(BPF2)33bと、を更に備えている。
第1バンドパスフィルタ33a及び第2バンドパスフィルタ33bは、図9に示すような利得特性を有するように設定・設計されている。第1バンドパスフィルタ33aは、データの周波数帯に一致するバンド1の帯域の周波数を通過させ、その一方で、第2バンドパスフィルタ33bは、データの周波数帯(バンド1の帯域)と異なるバンド2の周波数帯を通過させる。
ここで、第2バンドパスフィルタ33bの出力は制御回路34に入力されることから、制御回路34は、その入力信号を用いてバンド2の強度が最小となるように可変容量Cの容量値を制御(フィードバック制御)する。
データ信号に含まれる雑音特性の周波数依存性が小さければ、バンド2の強度が最小になるように可変容量Cを制御することにより、バンド1の雑音強度も最小となるため、データ通信時・非通信時に関わらずバンド1の雑音強度を常に最小に維持できることから、結果的に設置型電界通信装置100の電圧Vrcvに現れる雑音を抑制できる。
また、可変容量Cを制御することによる信号レベル変動は小さいので、結果的に設置型電界通信装置100で受信したデータ信号の信号対雑音比(SNR:Signal to Noise ratio)を向上させることができる。
尚、第2バンドパスフィルタ33bに代えて、バンド1を通過阻止帯域とするバンドエリミネーションフィルタやバンドストップフィルタを用いても、同様の効果を得ることができる。
以上より、本実施の形態によれば、第2バンドパスフィルタ33bにより、信号電極11で受信した信号を入力してデータの周波数帯と異なる周波数帯を通過させ、制御回路34により、その通過した信号の強度が最小になるように可変容量Cの容量値をフィードバック制御するので、電界通信時の雑音を自動的に低減することができる。
〔第6の実施の形態〕
図10は、第6の実施の形態に係る設置型電界通信装置の構成を示す図である。この設置型電界通信装置100は、第1〜第3の実施の形態で説明した構成に加えて、第1リード線14を介して信号電極11で受信したデータ信号を復調する復調回路19と、復調回路19の前段で第1リード線14上に挿入された第1バンドパスフィルタ(BPF1)33aと、受信データの有無に応じて第1バンドパスフィルタ33aの出力経路を切り替える判定回路35と、判定回路35での判定結果に基づいてデータ信号に含まれる雑音成分を低減するように可変容量Cの容量値を制御する制御回路34と、を更に備えている。尚、第1バンドパスフィルタ33aは、第5の実施の形態と同様に、データの周波数帯に一致するバンド1の帯域の周波数を通過させる。
一般に、第5の実施の形態で説明した雑音低減手法は簡便で有用であるが、雑音特性の周波数依存性が大きい場合には、バンド2の強度を最小に保持したとしてもバンド1の雑音強度を常に最小にできるとは限らない。
このような場合、バンド1に含まれる雑音をモニタしながらその強度が最小となるように可変容量Cの容量値を制御する必要があるが、データ通信時にはバンド1に雑音のみならずデータ信号も存在するので、単純にバンド1の強度を最小となるよう制御することはできない。
そこで、本実施の形態では、図10に示したように、第1バンドパスフィルタ33aの直後に判定回路35を設け、この判定回路35において、受信したデータ信号内にデータが含まれているか否かを判定し、データが含まれていない場合にのみ、第1バンドパスフィルタ33aからの出力を制御回路34に入力させる。そして、制御回路34は、バンド1の強度が最小となるように可変容量Cの容量値を制御(フィードバック制御)する。これにより、バンド1の雑音強度を最小にすることができる。
一方、データが含まれている時には、制御回路34への入力を中断し、第1バンドパスフィルタ33aからの出力を復調回路19に入力させる。ゆえに、この場合、制御回路34は、上記フィードバック制御を実行しない。なお、出力経路が制御回路34から復調回路19に切り替わった場合には、可変容量Cの容量値は復調回路19に切り替わる直前の値を維持するものとする。
以上より、本実施の形態によれば、第1バンドパスフィルタ33aにより、信号電極11で受信した信号を入力してデータの周波数帯に一致する周波数帯を通過させ、制御回路34により、その通過した信号にデータが含まれていない場合には、その信号の強度が最小になるように可変容量Cの容量値をフィードバック制御し、データが含まれている場合には、そのフィードバック制御を行わないので、電界通信時の雑音をより確実に低減することができる。
また、可変容量Cを制御することによる信号レベル変動は小さいので、結果的に設置型電界通信装置100で受信したデータ信号の信号対雑音比を向上させることができる。
100…設置型電界通信装置
11…信号電極
12…グラウンド電極
13…AC電源端
14…第1リード線
15…第2リード線
16…コモンモードチョークコイル
17…第3リード線
18…補助電極
19…復調回路
30…受信回路ボード(回路基板)
31…電源ケーブル
32…通信ケーブル
33a…第1バンドパスフィルタ(フィルタ回路)
33b…第2バンドパスフィルタ(フィルタ回路)
34…制御回路
35…判定回路
200…携帯型電界通信装置
21…信号電極
22…グラウンド電極
23…発信器
300…絶縁体
400…壁
500…床
600…ユーザ
700…雑音電圧源
800…サーバ

Claims (6)

  1. コモンモードチョークコイルを備え、電界を電界伝達媒体に誘起して通信を行う設置型電界通信装置において、
    電界通信用の信号電極及びグラウンド電極を壁に配置し、可変容量を介して前記グラウンド電極に電気的に接続された補助電極を床に設置したことを特徴とする設置型電界通信装置。
  2. コモンモードチョークコイルを備え、電界を電界伝達媒体に誘起して通信を行う設置型電界通信装置において、
    電界通信用の信号電極及びグラウンド電極を床に配置し、可変容量を介して前記グラウンド電極に電気的に接続された補助電極を壁に設置したことを特徴とする設置型電界通信装置。
  3. 前記補助電極は、
    5cmから25cmの間の底面半径を有し、50cmから200cmの間の高さを有する円柱電極であることを特徴とする請求項1又は2記載の設置型電界通信装置。
  4. 前記可変容量は、電界通信を行う回路基板上に形成され、
    当該可変容量と前記補助電極との間を接続するリード線は、
    前記回路基板に接続されたケーブルに束ねられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の設置型電界通信装置。
  5. 前記信号電極で受信した信号を入力してデータの周波数帯と異なる周波数帯を通過させるフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路を通過した信号の強度が最小になるように前記可変容量の値を制御する制御回路と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の設置型電界通信装置。
  6. 前記信号電極で受信した信号を入力してデータの周波数帯に一致する周波数帯を通過させるフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路を通過した信号にデータが含まれていない場合には、当該信号の強度が最小になるように前記可変容量の値を制御し、データが含まれている場合には、当該制御を行わず前記可変容量の直前の値を維持する制御回路と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の設置型電界通信装置。
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