JP2014043958A - 貯湯装置および断熱具 - Google Patents
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Abstract
【課題】貯湯タンクに断熱材を容易に着脱可能とし、且つ、電食による錆の発生を防止し、熱漏洩を確実に抑制することのできる貯湯装置および断熱具を提供すること。
【解決手段】本発明の断熱具は、湯水を貯留可能な貯湯タンクの少なくとも一部を覆うように装着可能なものであり、断熱性を有する材料で構成された断熱具本体18と、断熱具本体18の縁部に設けられ、金属材料で構成された務歯を有し、断熱具本体18で貯湯タンクを覆った状態で縁部同士を着脱可能に連結する線ファスナー22と、断熱具本体18を貯湯タンクに装着したときに貯湯タンクの表面と線ファスナー22の金属部分とを隔てるように位置し、絶縁性を有する材料で構成された絶縁部23とを備える。
【選択図】図6
【解決手段】本発明の断熱具は、湯水を貯留可能な貯湯タンクの少なくとも一部を覆うように装着可能なものであり、断熱性を有する材料で構成された断熱具本体18と、断熱具本体18の縁部に設けられ、金属材料で構成された務歯を有し、断熱具本体18で貯湯タンクを覆った状態で縁部同士を着脱可能に連結する線ファスナー22と、断熱具本体18を貯湯タンクに装着したときに貯湯タンクの表面と線ファスナー22の金属部分とを隔てるように位置し、絶縁性を有する材料で構成された絶縁部23とを備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、貯湯装置および断熱具に関する。
ヒートポンプ式熱源機等の加熱手段により水を加熱して生成した湯を貯湯タンクに貯留し、給湯端末で湯が使用されるときに貯湯タンクから湯を取り出して供給する貯湯装置が広く用いられている。貯湯装置では、貯湯タンクからの放熱ロスを抑制するため、貯湯タンクを覆う断熱材が設けられている。貯湯装置の組み立てや点検等の作業性を改善するために、断熱材を貯湯タンクに容易に着脱可能にすることが望まれている。
下記特許文献1には、空気調和機の室外機が備える圧縮機を収容する真空断熱箱体を形成する方法として、複数の真空断熱材同士を線ファスナーあるいは面ファスナーにより着脱可能に連結することにより、連結および着脱作業性を改善する技術が開示されている。
下記特許文献2には、円柱形状の電気温水器に取り付ける断熱材として、断熱材端部に面ファスナー等を設けて複数の断熱材を連結するものが開示されている。
断熱材を貯湯タンクに容易に着脱可能とする方法として、断熱材の縁部にファスナーを設け、断熱材の縁部同士をファスナーにて連結することにより断熱材を貯湯タンクに装着する方法が有効であると考えられる。しかしながら、面ファスナーや樹脂製の線ファスナーでは、貼付け面が剥がれてしまったり、ファスナー同士が噛み合う務歯(エレメント部)が破損したりする可能性があり、長期に渡って十分な連結強度を確保することが困難である。このため、ファスナー部の連結部が離れてしまった場合、その箇所から熱漏洩が生じ、貯湯タンクの保温性能が低下するという問題がある。
これに対し、金属製の線ファスナーによれば、十分に高い連結強度を得ることが可能である。しかしながら、貯湯タンクは一般にステンレス鋼等の金属材料で構成されているため、貯湯タンクの表面に金属製の線ファスナーが接触していると、電食が生ずるという問題がある。すなわち、外部から貯湯装置内に侵入した水、あるいは貯湯装置内部の配管から漏れた水等により、金属製の線ファスナーが濡れた場合、線ファスナーの金属部分と貯湯タンクの表面との間で電食が起こり、錆が発生する可能性がある。その結果、線ファスナーの連結強度が低下したり、線ファスナーの開閉が円滑に行えなくなるおそれがある。
また、金属材料は熱伝導率が高いため、金属製の線ファスナーを用いた場合には、貯湯タンク内の表面の熱が線ファスナーの金属部分を伝わって外部に逃げることにより、熱漏洩が生じ、貯湯タンクの保温性能が低下するという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、貯湯タンクに断熱材を容易に着脱可能とし、且つ、電食による錆の発生を防止し、熱漏洩を確実に抑制することのできる貯湯装置および断熱具を提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯装置は、湯水を貯留可能であり、金属材料で構成された外郭を有する貯湯タンクと、貯湯タンクの少なくとも一部を覆うように装着される断熱具とを備える貯湯装置であって、断熱具は、断熱性を有する材料で構成された断熱具本体と、断熱具本体の縁部に設けられ、金属材料で構成された務歯を有し、断熱具本体で貯湯タンクを覆った状態で縁部同士を着脱可能に連結する線ファスナーと、断熱具本体を貯湯タンクに装着したときに貯湯タンクの表面と線ファスナーの金属部分とを隔てるように位置し、絶縁性を有する材料で構成された絶縁部と、を備えたものである。
また、本発明に係る断熱具は、湯水を貯留可能な貯湯タンクの少なくとも一部を覆うように装着可能な断熱具であって、断熱性を有する材料で構成された断熱具本体と、断熱具本体の縁部に設けられ、金属材料で構成された務歯を有し、断熱具本体で貯湯タンクを覆った状態で縁部同士を着脱可能に連結する線ファスナーと、断熱具本体を貯湯タンクに装着したときに貯湯タンクの表面と線ファスナーの金属部分とを隔てるように位置し、絶縁性を有する材料で構成された絶縁部と、を備えたものである。
本発明によれば、金属材料で構成された務歯を有する線ファスナーを用いることにより貯湯タンクに断熱材を十分な強度で固定可能であるとともに容易に着脱可能となる。また、貯湯タンクの表面と線ファスナーの金属部分とを隔てる絶縁部を設けたことにより、電食による錆の発生を防止することができるので、線ファスナーの連結強度の低下や開閉性の悪化を防止することができる。また、貯湯タンクの表面から線ファスナーの金属部分への伝熱を抑制し、線ファスナーの金属部分からの熱漏洩を抑制することができるため、貯湯タンクの保温性能を向上することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の貯湯装置の実施の形態1である空気調和機室内ユニットを備えた空気調和システムを模式的に示す構成図である。図1に示す空気調和システムは、空気調和機室外ユニット(ヒートポンプユニット)1と、湯水を貯留する貯湯タンク7等の機器を搭載した空気調和機室内ユニット(シリンダーユニット)30と、室内放熱器8とを備えている。空気調和機室外ユニット1は、ヒートポンプサイクル(冷凍サイクル)の運転を行うことができるように構成されている。空気調和機室内ユニット30には、湯水を貯留する貯湯タンク7、水回路を構成する機器等が搭載されている。室内放熱器8は、床暖房パネルあるいはラジエータ等で構成されている。このような本実施形態の空気調和システムは、ヒートポンプの冷媒回路内の冷媒と水回路内の水との熱交換を行い、この水を循環させることによって、貯湯タンク7内に貯留された水を加熱したり、水回路に設けられた室内放熱器8により冷暖房を行うことのできる、AIR TO WATERシステムとして構成されている。
図1は、本発明の貯湯装置の実施の形態1である空気調和機室内ユニットを備えた空気調和システムを模式的に示す構成図である。図1に示す空気調和システムは、空気調和機室外ユニット(ヒートポンプユニット)1と、湯水を貯留する貯湯タンク7等の機器を搭載した空気調和機室内ユニット(シリンダーユニット)30と、室内放熱器8とを備えている。空気調和機室外ユニット1は、ヒートポンプサイクル(冷凍サイクル)の運転を行うことができるように構成されている。空気調和機室内ユニット30には、湯水を貯留する貯湯タンク7、水回路を構成する機器等が搭載されている。室内放熱器8は、床暖房パネルあるいはラジエータ等で構成されている。このような本実施形態の空気調和システムは、ヒートポンプの冷媒回路内の冷媒と水回路内の水との熱交換を行い、この水を循環させることによって、貯湯タンク7内に貯留された水を加熱したり、水回路に設けられた室内放熱器8により冷暖房を行うことのできる、AIR TO WATERシステムとして構成されている。
空気調和機室外ユニット1と、空気調和機室内ユニット30とは、冷媒配管13および電気配線を介して接続されている。空気調和機室外ユニット1には、室外の空気と冷媒との熱交換を行う空気冷媒熱交換器、冷媒を圧縮する圧縮機、膨張弁等の、冷媒回路の構成機器が搭載されている。空気調和機室内ユニット30と、室内放熱器8とは、水配管14および電気配線を介して接続されている。
空気調和機室内ユニット30には、貯湯タンク7のほかに、冷媒回路内の冷媒と水回路内の水との熱交換を行う水冷媒熱交換器2と、水回路内の水を循環させるポンプ3と、暖房時に水冷媒熱交換器2にて加熱された後の温水を更に補助的に加熱可能なブースタヒータ4と、水回路内の圧力を吸収する膨張タンク5と、本システムの運転制御を行う制御装置6と、水冷媒熱交換器2にて熱交換した水の循環先を切り替える流路切替手段としての三方弁9とが搭載されている。水冷媒熱交換器2は、冷媒配管13を介して空気調和機室外ユニット1に接続されている。貯湯タンク7の内部には、水回路内の水と、貯湯タンク7内に貯留された水との熱交換を行うタンク内熱交換器71が設置されている。
図1中、細い実線の矢印は暖房時の冷媒の流れる方向、破線の矢印は冷房時の冷媒の流れる方向、太い実線の矢印は水の流れる方向、をそれぞれ表している。また、破線の枠内の部品は空気調和機室内ユニット30内の構成部品を表し、細い実線は制御装置6への信号線(配線)を示している。
暖房運転時、あるいは貯湯タンク7内に貯留された水を加熱する加熱運転時には、空気調和機室外ユニット1と水冷媒熱交換器2との間で、図1中の細い実線の矢印方向に冷媒が流れ、水冷媒熱交換器2にて冷媒により水が加熱されて温水(湯)が生成される。この温水は、ブースタヒータ4を経由して、三方弁9に至る。三方弁9は、温水の循環先を、室内放熱器8と、タンク内熱交換器71とに切り替え可能になっている。三方弁9を室内放熱器8側に切り替えて温水を室内放熱器8に循環させることにより、暖房を行うことができる。また、三方弁9をタンク内熱交換器71側に切り替えて温水をタンク内熱交換器71に循環させることにより、貯湯タンク7内に貯留された水を加熱することができる。室内放熱器8またはタンク内熱交換器71を通過して温度低下した水は、ポンプ3を経由して水冷媒熱交換器2に戻り、再循環する。
冷房運転時には、空気調和機室外ユニット1と水冷媒熱交換器2との間で、図1中の破線の矢印方向に冷媒が流れ、水冷媒熱交換器2にて冷媒により水が冷却されて冷水が生成される。この冷水を上記と同様の経路で室内放熱器8に循環させることにより、冷房を行うことができる。
貯湯タンク7は、略円筒形状をなしており、少なくともその外郭は例えばステンレス鋼等の金属材料で構成されている。貯湯タンク7の下部には、システム外部の水道等から水を供給する給水配管10が接続されている。給水配管10から供給される水は、貯湯タンク7内に流入して貯留される。上述した加熱運転を行うことにより、貯湯タンク7内に貯留された水が加熱され、温水が生成される。貯湯タンク7内では、上側が高温で下側が低温となるように温度成層が形成されて湯水が貯留される。貯湯タンク7の上部には、貯湯タンク7内に生成した温水を取り出すための出湯配管11が接続されている。貯湯タンク7内に生成した温水は、出湯配管11を通ってシステム外部に供給され、生活用水等として利用される。貯湯タンク7は、貯留した温水の放熱を抑制するため、後述する断熱具16および上部断熱部材17により覆われている。
図2は、空気調和機室内ユニット30の外観を示す斜視図である。図2に示すように、空気調和機室内ユニット30は、例えば板金材等で構成され塗装された略直方体形状の意匠ケース12を有している。図3は、図2中で手前側の意匠ケース12のパネルを取り外した状態における空気調和機室内ユニット30の斜視図である。図4は、図3に示す状態から更に制御装置6を取り外すとともに意匠ケース12を透視した空気調和機室内ユニット30の斜視図である。
図2乃至図4に示すように、空気調和機室内ユニット30は、意匠ケース12内に、前述した水冷媒熱交換器2、ポンプ3、ブースタヒータ4、膨張タンク5、制御装置6、貯湯タンク7、三方弁9、および配管類等の機器を収納した構成となっている。意匠ケース12の天板12aには、空気調和機室外ユニット1との間を接続する冷媒配管13、室内放熱器8との間を接続する水配管14、システム外部から接続される給水配管10および出湯配管11をそれぞれ通すための複数の孔が形成されている。空気調和機室内ユニット30は、シャワー室を含む室内に据付けられる。空気調和機室内ユニット30の近傍でシャワーが使用される等の使用環境においては、意匠ケース12の天板12aと、冷媒配管13、水配管14、給水配管10あるいは出湯配管11との隙間から、多少の水が意匠ケース12内に浸入する場合がある。ただし、各電気機器の充電部および制御装置6は、防水処理が施されているため、水に濡れることはない。
図5は、意匠ケース12の底面部12b、貯湯タンク7、断熱具16および上部断熱部材17の斜視図である。図5に示すように、貯湯タンク7は、意匠ケース12の底面部12b上に、直立した姿勢で、ネジ等により固定されている。貯湯タンク7の胴部の外周面には、断熱具16が巻き付けられている。この断熱具16により、貯湯タンク7の胴部からの熱漏洩(放熱)を抑制することができる。断熱具16は、可撓性を有するマット状の断熱具本体18と、貯湯タンク7に巻き付けられた状態の断熱具本体18の縁部同士を連結するための線ファスナー22とを有している。また、貯湯タンク7の上部には、例えば発泡ポリスチレン等の断熱材料を用いて形成された上部断熱部材17が装着される。図5は、上部断熱部材17を貯湯タンク7から取り外した状態を示している。上部断熱部材17により、貯湯タンク7の上部からの熱漏洩を抑制することができる。
断熱具本体18は、貯湯タンク7に装着していない状態で略直方状の全体形状をなしている。貯湯タンク7への装着時に貯湯タンク7の高さ方向になる断熱具本体18の辺の長さは、意匠ケース12の底面部12bと上部断熱部材17の下端との間の長さとほぼ等しくされている。これにより、断熱具本体18の下端は底面部12bと接触し、断熱具本体18の上端は上部断熱部材17と接触しており、隙間からの熱漏洩を確実に抑制している。また、断熱具本体18の、貯湯タンク7への装着時に貯湯タンク7の高さ方向に対し垂直になる断熱具本体18の辺の長さは、貯湯タンク7の胴部の円周の長さとほぼ等しくされている。これにより、断熱具本体18は、貯湯タンク7に装着した状態では、筒状をなし、貯湯タンク7の胴部をほぼ全周に渡って覆う。
貯湯タンク7の胴部の外周面に断熱具本体18を巻き付けると、貯湯タンク7の高さ方向に平行な断熱具本体18の両側の縁部が互いに対向し、近接する。この状態で、その両側の縁部に設けられた線ファスナー22を閉じて両側の縁部同士を連結することにより、断熱具16が貯湯タンク7に装着されている。線ファスナー22の長さは、断熱具本体18の上記縁部の長さとほぼ同じになっている。
図6は、貯湯タンク7に装着していない状態の断熱具16の断面図である。図6は、貯湯タンク7への装着時に貯湯タンク7の高さ方向に対し垂直になる平面で切断した断面図である。断熱具16の図6中で上側の面が、貯湯タンク7への装着時に内側になって貯湯タンク7の表面に接する面である。
断熱具本体18は、厚さが例えば数十mm程度のマット状をなし断熱性を有する断熱素材18aと、この断熱素材18aの両面をそれぞれ覆う表面生地18bとを有している。断熱素材18aおよび表面生地18bの構成材料は、特に限定されないが、ポリエステル等が好ましく用いられる。ポリエステル等の材料は、断熱性に優れ且つ熱に強く、濡れても素材強度が落ちにくいという特性を有しているため、断熱具本体18の材料として優れている。
断熱具本体18は、断熱素材18aを、断熱素材18aよりもやや大きい寸法に裁断された二枚の表面生地18bで挟み、表面生地18bの縁部を防熱糸で縫合した構成になっている。断熱具本体18の縁部には、二枚の表面生地18bが縫合された縫い合わせ代20が形成されている。なお、貯湯タンク7への装着時に意匠ケース12の底面部12bに接する縁部および上部断熱部材17の下端に接する縁部については、表面生地18bを縫合しなくても良い。
線ファスナー22は、一対のファスナー片22a,22bと、スライダー22cとを有している。各ファスナー片22a,22bは、それぞれ、務歯(またはエレメント)と呼ばれる歯をテープ状の基材に並べて取り付けた構成となっている。貯湯タンク7への装着時に貯湯タンク7の高さ方向に平行になる断熱具本体18の二つの縁部の縫い合わせ代20のうちの、一方にファスナー片22aが取り付けられ、他方にファスナー片22bが取り付けられている。ファスナー片22a,22bは、例えば防熱糸で縫合する等の方法により、縫い合わせ代20に固定されている。スライダー22cは、ファスナー片22a側に設けられている。
断熱具16を貯湯タンク7に装着する際には、断熱具本体18を貯湯タンク7の胴部に巻き付け、ファスナー片22aの端部とファスナー片22bとの端部とを組み合わせ、スライダー22cを動かす。これにより、図5に示すように、ファスナー片22a側の務歯とファスナー片22b側の務歯とが順に組み合わさってゆき、ファスナー片22aとファスナー片22bとが連結されることで断熱具本体18が筒状に形成され、断熱具16を貯湯タンク7に装着することができる。また、スライダー22cを逆方向に動かすことで、ファスナー片22aとファスナー片22bとの連結を解除し、断熱具16を取り外すことができる。
このような断熱具16によれば、上述したようにして線ファスナー22を閉じるという簡単な操作で貯湯タンク7へ装着することができる。このため、空気調和機室内ユニット30の組み立て時に貯湯タンク7に断熱具16を巻き付けて固定する作業を容易且つ迅速に行うことができ、作業性を改善することができる。また、貯湯タンク7等の点検を行う場合、あるいは断熱具16を交換する場合などには、断熱具16を容易に取り外すことができる。
線ファスナー22の務歯は、金属材料で構成されている。このため、線ファスナー22は、十分な連結強度を有しており、断熱具16を貯湯タンク7に装着した状態を長期間に渡り確実に維持することが可能となる。
ファスナー片22aが取り付けられている方の縫い合わせ代20には、例えばゴム等の絶縁性を有する材料で構成された絶縁部23が更に取り付けられている。本実施形態における絶縁部23は、厚さが0.5mm程度、幅が数十mm程度の長尺なシート状をなしている。この絶縁部23は、図6中でファスナー片22aの上側に重なるように配置され、例えば防熱糸で縫合する等の方法により、縫い合わせ代20に固定されている。絶縁部23は、線ファスナー22のほぼ全長に渡る範囲に設けられている。
断熱具16を貯湯タンク7に装着して線ファスナー22を閉じた状態では、線ファスナー22と貯湯タンク7の表面との間に絶縁部23が位置するので、線ファスナー22と貯湯タンク7の表面とが絶縁部23により隔てられる。このため、線ファスナー22の金属部分(ファスナー片22a,22bの務歯)と、貯湯タンク7の表面とが、絶縁部23により隔てられるので、両者が接触しない。
本実施形態の断熱具16によれば、絶縁部23を設けたことにより、線ファスナー22の金属部分と貯湯タンク7の表面との電食を防止することができる。電食とは、異種金属が接触して通電性の液に浸された場合に、低電位な金属がプラス、高電位な金属がマイナスとなり、局部電池を構成して金属がイオン化し腐食する現象であり、起電腐食または電気化学的腐食とも呼ばれる。前述したように、貯湯タンク7の表面は、ステンレス鋼等で構成されている。また、線ファスナー22の金属部分は、一般に、丹銅(銅と亜鉛の合金)または洋白(銅、亜鉛およびニッケルの合金)で構成される場合が多い。このため、仮に絶縁部23が無く、線ファスナー22の金属部分と貯湯タンク7の表面とが接触しているとすると、意匠ケース12内に侵入した水によって断熱具16の線ファスナー22が濡れた場合に、線ファスナー22の金属部分と貯湯タンク7の表面との間で電食が生じて錆が発生する。これに対し、本実施形態の断熱具16によれば、絶縁部23を設けたことにより、線ファスナー22の金属部分と貯湯タンク7の表面との接触が防止されるので、両者の間で電食が生ずることを確実に防止し、錆の発生を確実に抑制することができる。このため、線ファスナー22の連結強度が低下したり、線ファスナー22の円滑な開閉動作が妨げられたりすることを確実に防止することができる。
絶縁部23は、不透水性を有するものであることが望ましい。絶縁部23が不透水性であることにより、線ファスナー22が水に濡れた場合であっても、その水が絶縁部23を透過して貯湯タンク7側に染み込むことがないので、電食の発生をより確実に防止することができる。
また、仮に絶縁部23が無いとした場合には、線ファスナー22の金属部分が貯湯タンク7の表面に接触するため、貯湯タンク7内の熱が、熱伝導率の高い線ファスナー22の金属部分に伝わり、線ファスナー22の金属部分から放熱することによって熱漏洩が生ずる。これに対し、本実施形態の断熱具16によれば、絶縁部23を設けたことにより、貯湯タンク7内の熱が線ファスナー22の金属部分に伝わることを抑制することができるので、線ファスナー22の金属部分からの熱漏洩を確実に抑制し、貯湯タンク7の保温性能を向上することができる。
なお、上述した実施の形態では、単一の断熱具16によって貯湯タンク7の胴部の全周を覆うようにしているが、本発明では、周方向に分割された複数の断熱具を組み合わせて貯湯タンク7の胴部の全周を覆うように構成し、それら複数の断熱具の縁部同士を着脱可能に連結する線ファスナーを設け、その線ファスナーの金属部分と貯湯タンク7の表面とを隔てる絶縁部を設けるようにしてもよい。また、上述した実施の形態では、線ファスナー22が貯湯タンク7の高さ方向に平行に配置される構成としたが、線ファスナー22が配置される向きは特に限定されるものではない。例えば、貯湯タンク7の胴部を覆う断熱具を上半分と下半分に分割し、その両者を着脱可能に連結するように、貯湯タンク7の胴部の円周方向に沿って線ファスナーを設け、その線ファスナーの金属部分と貯湯タンク7の表面とを隔てる絶縁部を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、本発明の貯湯装置を空気調和機室内ユニット30に適用した場合を例に説明したが、本発明は、空気調和機能を持たない給湯専用の貯湯装置にも同様に適用可能である。
1 空気調和機室外ユニット、2 水冷媒熱交換器、3 ポンプ、4 ブースタヒータ、
5 膨張タンク、6 制御装置、7 貯湯タンク、8 室内放熱器、9 三方弁、
10 給水配管、11 出湯配管、12 意匠ケース、12a 天板、12b 底面部、
13 冷媒配管、14 水配管、16 断熱具、17 上部断熱部材、
18 断熱具本体、18a 断熱素材、18b 表面生地、20 縫い合わせ代、
22 線ファスナー、22a,22b ファスナー片、22c スライダー、
23 絶縁部、30 空気調和機室内ユニット、71 タンク内熱交換器
5 膨張タンク、6 制御装置、7 貯湯タンク、8 室内放熱器、9 三方弁、
10 給水配管、11 出湯配管、12 意匠ケース、12a 天板、12b 底面部、
13 冷媒配管、14 水配管、16 断熱具、17 上部断熱部材、
18 断熱具本体、18a 断熱素材、18b 表面生地、20 縫い合わせ代、
22 線ファスナー、22a,22b ファスナー片、22c スライダー、
23 絶縁部、30 空気調和機室内ユニット、71 タンク内熱交換器
Claims (4)
- 湯水を貯留可能であり、金属材料で構成された外郭を有する貯湯タンクと、前記貯湯タンクの少なくとも一部を覆うように装着される断熱具とを備える貯湯装置であって、
前記断熱具は、
断熱性を有する材料で構成された断熱具本体と、
前記断熱具本体の縁部に設けられ、金属材料で構成された務歯を有し、前記断熱具本体で前記貯湯タンクを覆った状態で前記縁部同士を着脱可能に連結する線ファスナーと、
前記断熱具本体を前記貯湯タンクに装着したときに前記貯湯タンクの表面と前記線ファスナーの金属部分とを隔てるように位置し、絶縁性を有する材料で構成された絶縁部と、
を備える貯湯装置。 - 前記絶縁部は、不透水性を有する請求項1記載の貯湯装置。
- 前記断熱具本体は、マット状をなし、前記貯湯タンクの胴部に巻き付けるようにして装着される請求項1または2記載の貯湯装置。
- 湯水を貯留可能な貯湯タンクの少なくとも一部を覆うように装着可能な断熱具であって、
断熱性を有する材料で構成された断熱具本体と、
前記断熱具本体の縁部に設けられ、金属材料で構成された務歯を有し、前記断熱具本体で前記貯湯タンクを覆った状態で前記縁部同士を着脱可能に連結する線ファスナーと、
前記断熱具本体を前記貯湯タンクに装着したときに前記貯湯タンクの表面と前記線ファスナーの金属部分とを隔てるように位置し、絶縁性を有する材料で構成された絶縁部と、
を備える断熱具。
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JP2012185057A JP2014043958A (ja) | 2012-08-24 | 2012-08-24 | 貯湯装置および断熱具 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022044318A1 (ja) * | 2020-08-31 | 2022-03-03 | 東芝キヤリア株式会社 | 温水生成装置 |
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2012
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2013
- 2013-08-22 CN CN201320515502.9U patent/CN203478613U/zh not_active Expired - Fee Related
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WO2022044318A1 (ja) * | 2020-08-31 | 2022-03-03 | 東芝キヤリア株式会社 | 温水生成装置 |
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