JP2014043652A - 防護服 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用した装着者に外部の音を明瞭に聴取させることができて装着者の作業の安全性を確保できる防護服を提供する。
【解決手段】防護服1Aは、少なくとも装着者100の頭部を覆うフード1が設けられ、装着者100の耳に対応する部分には、フード1の装着者100の耳に対応する部分が、装着者100の耳に近接するように配設される。
【選択図】図1

Description

本発明は、人体に有害な種々の物質や状態から装着者の身体を防護する目的で利用される防護服に関する。
従来、防護服は、人体に有害なさまざまな物質や状態の中で作業を行う装着者の身体を防護するために用いられる。そして、装着者の身体を保護すべき物質や状態に応じ、さまざまな防護服、例えば、粉塵用防護服、飛来物用防護服、落下用防護服、電気作業用防護服、放射線用防護服、耐火用防護服、スズメバチ駆除用防護服等が存在する。
これらの防護服においては、防護服本体部は、装着者の身体を防護すべく、装着者の少なくとも頭部を覆う構成を有する。即ち、防護服の防護服本体部は、装着者の少なくとも頭部、例えば装着者の頭部と上半身を覆うフードや、装着者の頭部を覆うフードに連続し、装着者の身体全体を覆う身頃として構成される構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−295150号公報
ここで、防護服の装着者が安全に作業を行うためには、防護服を着用した状態において、装着者が外部の音を聴取できる必要がある。しかし、特許文献1に記載の発明においては、装着者の頭部全体がフードに覆われた状態となり、フードの内部では外部の音がフードの素材を介して聴取されることになる。そして、特許文献1に記載の発明においては、使用時において、フードの装着者の耳に対応する部分は装着者の動作や、防護服の内部に空気を送気する送気装置の送気圧等によって耳から離間してしまい易い。そのため、特許文献1に記載の発明においては、防護服を着用したときに、装着者は、外部の音が聴き取りにくく、内部の雑音が聞こえやすい状況になりやすいという問題がある。この問題は、防護服の内部で送気装置を作動させた場合、送気装置の作動音及び送気音により防護服の内部の雑音が大きくなって、一層顕著なものとなる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、着用した装着者に外部の音を明瞭に聴取させることができて装着者の作業の安全性を確保できる防護服を提供することを課題としている。
かかる課題を達成するために、この発明が特徴とするのは、少なくとも装着者の頭部を覆う防護服本体部が設けられ、該防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分が前記耳に当接または近接されて前記装着者が外部の音を聴取可能に形成されたことである。
この発明の好ましい実施形態の一つにおいて、前記防護服本体部に対し、前記装着者の耳及び/又は前記装着者の耳の周囲に当接又は近接する方向の力を加え、前記防護服本体部を前記装着者の耳に当接又は近接させた状態を維持させる防護服本体部維持部材が配設されたものである。
この発明の好ましい実施形態の他の一つにおいて、前記防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分の周囲には、前記防護服本体部の内部に伝達する騒音が前記装着者の耳に伝わることを遮蔽して前記装着者が前記防護服本体部の外部の音を聴取可能にするための遮蔽部材が設けられ、該遮蔽部材は前記装着者の耳の周囲に押し当てられるように配設されている。
この発明の好ましい実施形態の更に他の一つにおいて、前記遮蔽部材を前記装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材が設けられ、該耳元押圧部材は弾性を有する部材によって形成されて前記装着者の頭部の一部に配設され、前記耳元押圧部材の両端には前記遮蔽部材が配設されて、該遮蔽部材の内側には前記防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分が配設されたものである。
この発明の好ましい実施形態の更に他の一つにおいて、前記遮蔽部材を前記装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材が設けられ、該耳元押圧部材は板状に形成された板状部材を備え、該板状部材には前記遮蔽部材が配設され、該遮蔽部材の内側に前記防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分が配設されて、前記板状部材は、前記防護服本体部の内部にて前記装着者の顔面に装着される防護マスクの一部に配設されるものである。
この発明の好ましい実施形態の更に他の一つにおいて、前記遮蔽部材を前記装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材が設けられ、該耳元押圧部材は湾曲形成された湾曲部を有し、該湾曲部が前記防護服本体部の外側から前記装着者の耳介の根元に対応する位置に係止されるものである。
この発明の好ましい実施形態の更に他の一つにおいて、前記耳元押圧部材は前記防護服本体部に対して着脱可能に設けられているものである。
この発明の好ましい実施形態の更に他の一つにおいて、前記防護服本体部の内部に空気を送気する送気装置、又は容器内の空気を導管を介して前記装着者に供給する呼吸器が設けられたものである。
この発明の好ましい実施形態の更に他の一つにおいて、前記防護服本体部の前記装着者の口に対応する部分には口元開口部が開口形成されて、該口元開口部には、前記装着者の発話を外部に伝達させる口元膜部材が配設されたものである。
この発明の好ましい実施形態の更に他の一つにおいて、前記口元膜部材の外側に設けられると共に前記装着者の口の周囲に押し当てられて、前記口元膜部材を前記装着者の口に対応する部分に配設させる口元押圧部材が設けられたものである。
この発明に係る防護服では、防護服本体部の装着者の耳に対応する部分が、装着者の耳に当接又は近接するように配設されていることにより、装着者にとって、防護服の外部の音が聴き取りやすい状態を形成できる。これにより、防護服を着用した装着者に外部の音を明瞭に聴取させることができて装着者の作業の安全性を確保することができる。
また、防護服本体部維持部材によって、防護服本体部に対し、装着者の耳及び/又は装着者の耳の周囲に当接又は近接する方向の力を加え、防護服本体部を装着者の耳に当接又は近接させた状態を維持させることにより、防護服の使用状態の如何に拘わらず、防護服本体部が装着者の耳に当接又は近接された状態を維持させることができる。そのため、例えば防護服本体部の内部に送気装置による送気が行われることで、防護服本体部が装着者の耳から離間しやすい状態が形成されたりした場合であっても、防護服本体部が装着者の耳に当接又は近接し、装着者が外部の音を聴取しやすい状態が維持される。これにより、防護服を着用した装着者に外部の音を一層明瞭に聴取させることができる。
また、装着者の耳に対応する部分の周囲に遮蔽部材が設けられ、この遮蔽部材が装着者の耳の周囲に押し当てられるように配設されていることにより、装着者の耳の周囲に遮蔽部材が密着した状態を形成する。この状態で、防護服本体部の内部は、遮蔽部材によって装着者の耳に対応する部分に対して遮蔽された状態となるので、防護服本体部の内部に伝達する騒音は、装着者の耳に聴取されにくくなる。そのため、装着者にとって、防護服本体部の内部の騒音に比して、防護服の外部の音が相対的に聴き取りやすい状態が形成される。これにより、防護服を着用した装着者に外部の音を一層明瞭に聴取させることができる。
また、遮蔽部材を装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材により、遮蔽部材を確実に装着者の耳元に押し当てて、装着者が外部の音を聞き取りやすい状態を確実に形成できる。また、耳元押圧部材は弾性を有する部材によって形成されて装着者の頭部の一部に配設され、耳元押圧部材の両端には遮蔽部材が配設されて、遮蔽部材の内側には防護服本体部の装着者の耳に対応する部分が設けられていることにより、耳元押圧部材を装着者の頭部の一部に配設すれば、防護服本体部の装着者の耳に対応する部分が装着者の耳に当接又は近接すると共に、装着者の耳の周囲に耳元押圧部材が配設された状態を簡易かつ確実に形成できる。これにより、防護服を着用した装着者に外部の音を一層明瞭に聴取させることができる。
また、遮蔽部材を装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材により、遮蔽部材を確実に装着者の耳元に押し当てて、装着者が外部の音を聞き取りやすい状態を確実に形成できる。また、耳元押圧部材は板状に形成された板状部材を備え、板状部材には遮蔽部材が配設され、遮蔽部材の内側には防護服本体部の装着者の耳に対応する部分が配設されて、板状部材は、防護服本体部の内部にて装着者の顔面に装着される防護マスクの一部に配設されることにより、板状部材を防護マスクに取り付けて防護マスクと共に装着者の頭部に装着すれば、防護服本体部の装着者の耳に対応する部分が装着者の耳に当接又は近接すると共に、装着者の耳の周囲に遮蔽部材が配設された状態を簡易かつ確実に形成できる。これにより、防護マスクと共に使用される防護服を着用した装着者に外部の音を一層明瞭に聴取させることができる。
また、遮蔽部材を装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材により、遮蔽部材を確実に装着者の耳元に押し当てて、装着者が外部の音を聞き取りやすい状態を確実に形成できる。また、耳元押圧部材は湾曲形成された湾曲部を有し、湾曲部が防護服本体部の外側から装着者の耳介の根元に対応する位置に係止されることにより、装着者が防護服本体部を装着した後に、防護服本体部の外側から耳元押圧部材の湾曲部を装着者の耳介の根元に対応する位置に係止させることで、防護服本体部の装着者の耳に対応する部分が装着者の耳に当接又は近接した状態を容易に形成できる。これにより、防護服を着用した装着者に外部の音を一層明瞭に聴取させることができる。
また、耳元押圧部材は防護服本体部に対して着脱可能に設けられていることにより、防護服の使用時には耳元押圧部材を防護服本体部に装着させて使用状態を安定させると共に、不使用時における耳元押圧部材のメンテナンス性を高めたり、破損時の交換を容易に行わせることができる。
また、防護服本体部の内部に送気装置又は呼吸器が設けられたことにより、防護服の装着者の防護服本体部の内部での呼吸を確保しつつ、防護服を着用した装着者に外部の音を明瞭に聴取させることができる。
また、防護服本体部の装着者の口に対応する部分に開口形成された口元開口部には、装着者の発話を外部に伝達させる口元膜部材が配設されたことにより、装着者の発話を防護服の明瞭に外部に伝達させることができ、装着者の安全性を高めることができる。
また、口元膜部材の外側に設けられると共に前記装着者の口の周囲に押し当てられて、口元膜部材を装着者の口に対応する部分に配設させる口元押圧部材が設けられたことにより、防護服の使用時において、口元膜部材が装着者の口に対応する部分に配設され、装着者の発話を一層明瞭に外部に伝達させることができる。
この発明の実施の形態1に係る防護服を、装着者が装着した状態を示す図である。 同上の防護服を、装着者が装着した状態を示す図である。 同上の防護服を、装着者が装着した状態を示す部分断面図である。 同上の防護服を、装着者が装着した状態を示す部分断面図である。 同上の防護服に用いられる聴取用ユニットを示す図である。 同上の防護服に用いられる聴取用ユニットを装着者が装着した状態を示す図である。 同上の防護服におけるフードに対し、聴取用ユニットが配設される前の状態を示す図である。 この発明の実施の形態2の防護服に用いられる聴取用ユニットを示す図である。 同上の防護服に用いられる防護マスクと聴取用ユニットを装着者が装着した状態を示す図である。 この発明の実施の形態3の防護服における、耳元押圧部材を装着する前の状態を示す図である。 同上の防護服における、耳元押圧部材を装着した状態を示す図である。 この発明の実施の形態4の防護服における、装着者が防護服を装着した状態を示す図である。 同上の防護服に用いられる口元膜部材アダプタ部の、(a)第一の例を示す図である。(b)第二の例を示す図である。 同上の防護服における、装着者が防護服を装着した状態を示す図である。
[発明の実施の形態1]
図1乃至図7に、この発明の実施の形態を示す。
まず構成を説明すると、図1に示す、この実施の形態1の防護服1Aは、いわゆるフード型防護服である。
図1等に示す、この実施の形態1の防護服1Aは、ここでは、装着者100の頭部と上半身の一部を有毒な化学品、例えば有毒な薬液の飛沫や有毒ガスから防護するための、いわゆる化学防護服を示している。
図1及び図2に示す、この実施の形態の防護服1Aは、「防護服本体部」としてのフード1と、「防護服本体部維持部材」「遮蔽部材」及び「耳元押圧部材」としての聴取用ユニット2とを備えている。なお、この実施の形態1においては、防護服1Aが送気装置3を更に備えた構成となっている。また、この実施の形態1においては、装着者100が防護マスク4を更に装着した構成となっている。
この実施の形態1のフード1は、被服体部5を有する。
図1及び図2に示す、フード1の被服体部5は、例えば高密度ポリエチレンの不織布、フッ素樹脂シート等によって形成されている。但し、被服体部5は、柔軟性があり防塵性、液密性の高い素材であればどのような素材で形成されていてもよい。被服体部5は、防塵性、液密性を保ちつつ、装着者100が頭に被った際に外部の音を良好に聴取できる厚さに形成される。被服体部5の好ましい厚さは材質により相違する。例えば被服体部5が高密度ポリエチレンの不織布で形成される場合、0.20mm未満の厚さが望ましい。また例えば、被服体部5がフッ素樹脂シート(例えばポリテトラフルオロエチレン製のシート)で形成される場合、0.04mm未満の厚さが望ましい。
被服体部5は、図2に示す通り、装着者100の耳101に対応する部分も含めた頭部全体と、首の周囲、及び、肩及び胸の周りにかけての上半身を覆う。
フード1の、装着者100の顔に対応する部分には前面開口部6が開口形成されている。この前面開口部6からは、装着者100の目、鼻、口が外部に露出する。
被服体部5の内側の、装着者100の両方の耳101の周囲に対応する部分には、図7に示すように、それぞれ、耳元用面ファスナ7が配設されている。この耳元用面ファスナ7は、面ファスナの雄体又は雌体であって、後述する聴取用ユニット2に設けられた耳元用面ファスナ13と対をなしている。
被服体部5の内側の、装着者100の頭頂部に対応する部分には、図7に示すように、頭部用面ファスナ8が配設されている。この頭部用面ファスナ8は面ファスナの雄体又は雌体であって、後述する、聴取用ユニット2の頭頂側バンド部11が当接される位置に配設され、頭頂側バンド部11に設けられた頭部用面ファスナ16と対をなしている。
聴取用ユニット2は、図5に示す通り、耳元押圧部材9、遮蔽部材10、頭頂側バンド部11を備えている。
図5に示す、耳元押圧部材9は、例えばアクリル樹脂等、弾性と剛性を有する材質によって形成される。図5に示す通り、耳元押圧部材9は、板状の部材の中央部が湾曲されて略U字形に形成されている。耳元押圧部材9は、両端部が離間方向及び近接方向に弾性変形する。そして耳元押圧部材9を装着者100の頭部に配設した際は、図6に示すように、弾力によって両端部が装着者100の頭部を挟持した状態となる。これにより、装着者100が聴取用ユニット2とフード1とを装着したとき、フード1の装着者100の耳101に対応する部分が、装着者100の耳101に近接した状態が維持されることになる。
図5に示す通り、耳元押圧部材9の両端部近傍には、それぞれ、聴取用開口部12が開口形成されている。この聴取用開口部12は、内部に装着者100の耳101が収容される程度の大きさに形成されている。この聴取用開口部12には、フード1の、装着者100の耳に対応する部分が配設される。
図5、図7に示す通り、聴取用開口部12の周囲には、遮蔽部材10が配設されている。遮蔽部材10は、弾性と遮音性に優れた材質、例えば発泡ポリウレタンを代表とする発泡合成樹脂、発泡ゴム等によって形成されている。但し、遮音性のある材質ならば、どのような材質で形成されていてもよい。そして、図6に示すように、耳元押圧部材9が装着者100の頭部に配設された状態において、図4に示すように、遮蔽部材10は装着者100の耳101の周囲に押し当てられた状態となる。
なお、この実施の形態1においては、図7に示すように、遮蔽部材10は耳元押圧部材9の周囲全域にわたって設けられているが、図4及び図6に示すように装着者100の耳101に配設されたとき、フード1の内部に伝達する騒音(フード1の内部で発生した騒音、及び/又は、フード1の外部で発生してフード1の内部に伝導された騒音のこと。例えば送気装置3の作動音や送気音など。)が装着者100の耳101に入ることを遮蔽できる構成であれば、遮蔽部材10が耳元押圧部材9の周囲の一部のみに配設された構成であってもよい。
図5,図7に示す通り、耳元押圧部材9の外側であって聴取用開口部12の近傍には、耳元用面ファスナ13が配設されている。耳元用面ファスナ13は、フード1の内部の耳元用面ファスナ7に接合可能に形成されている。
図5に示す通り、耳元押圧部材9の一側側(図5における上側)には、頭頂側バンド部11が設けられている。この頭頂側バンド部11は、耳元押圧部材9の両端部にわたって接続された側方バンド部14と、耳元押圧部材9の中央部と側方バンド部14の略中央部とに接続された後方バンド部15とから成る。側方バンド部14の略中央部には、頭部用面ファスナ16が配設されている。この頭部用面ファスナ16は、被服体部5の内側に設けられた頭部用面ファスナ8に接合可能に形成されている。
頭頂側バンド部11は、聴取用ユニット2の耳元押圧部材9を装着者100の頭部に配設した際に、耳元押圧部材9が装着者100の頭部からずり落ちないようにするためのものである。そして、耳元押圧部材9が装着者100の頭部からずり落ちないようにできる構成であれば、側方バンド部14と後方バンド部15とから成る構成以外のどのような構成であってもよい。
図1及び図2に示す通り、フード1の内部には送気装置3が設けられている。この送気装置3は、空気清浄機能と吸気・送気機能とを有し、フード1の外部の空気を吸気してフィルタ等により煤煙やほこりの除去を行い、清浄化された空気をフード1の内部に送気することで、装着者100に清浄化された空気を供給する。但し、この実施の形態1において、送気装置3はフード1内に送気してフード1内を冷却するために用いられる。
防護マスク4は、装着者100の顔面や呼吸系統が煤煙や毒物に冒されないように設けられる。図3に示すように、この実施の形態1の防護マスク4は、面体等がいわゆる全面型で、フィルタ(図示せず)を透過する空気を送気する動力を有するタイプのろ過式である。
図3に示す通り、この実施の形態1の防護マスク4は、装着者100の顔面を覆うマスク本体部17と、マスク本体部17を装着者の顔面に固定させる一対のゴムバンド18,18を備えている。マスク本体部17は、装着者100の両目に対応する部分に設けられた、視界を確保するための窓部19と、装着者100の口元に対応する部分に設けられた「送気装置」としての送気部20とを備える。
窓部19は、軟質塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂、ガラス等の透明又は半透明の部材によって形成され、装着者100の視界を確保する。
送気部20は、吸気口21の内部に設けられたファンユニット(図示せず)とフィルタ21aとファンユニット(図示せず)のオンオフ用のスイッチ(図示せず)とを備え、吸気口21からフード1の外部の空気を吸気してフィルタ21aで煤煙やほこり毒物を除去し、ファンユニット(図示せず)で清浄化された空気をマスク本体部17の内部に送気する。
また、フード1が顔面部に開口をもたず、透明な素材で覆われている場合においては、送気装置3で清浄化されて送気された空気を装着者100は吸うこととなる。この場合においては、装着者100は必ずしも防護マスク4を必要としない。
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
まず、防護服1Aを装着する装着者100は、図3に示すように、防護マスク4を頭部に装着し、さらに、聴取用ユニット2を頭部に装着する。このとき、図6に示すように、耳元押圧部材9を、両端を両耳側に、側頭部を経て中央部が後頭部側に配設された状態とする。また、側方バンド部14が側頭部から頭頂部にわたって配設された状態とすると共に、後方バンド部15が後頭部から頭頂部にわたって配設された状態とする。そして、遮蔽部材10が装着者100の耳101の周囲に配設された状態とする。
これにより、耳元押圧部材9が装着者の頭部に配設されて固定された状態が形成され、また、耳元押圧部材9が装着者100の頭部からずり落ちることが抑止される。また、この状態で、図4に示す通り、耳元押圧部材9の弾性力によって遮蔽部材10が装着者100の耳101の周囲に押し当てられた状態となる。
次に、装着者100は、フード1を頭から被る。そして、図7に示すように、フード1の内部の頭部用面ファスナ8と頭頂側バンド部11の頭部用面ファスナ16とを結合させる。これにより、フード1と聴取用ユニット2とが接続される。さらに、図4に示す通り、聴取用開口部12の周囲に配設された耳元用面ファスナ13とフード1の内部の耳元用面ファスナ7とを結合させる。これにより、フード1の装着者100の耳101に対応する部分の周囲と聴取用ユニット2とが接続される。これにより、防護服1Aの装着が完了する。
装着者100は、防護マスク4の送気部20のスイッチ(図示せず)をオンにしてファンユニット(図示せず)を作動させてマスク本体部17の内部に清浄化された空気を送気する。更に、装着者100は、送気装置3のスイッチ(図示せず)をオンにし、フード1の内部を冷却する。この状態で、装着者100は作業を行う。
ここで、装着者100が防護服1Aを装着した状態において、フード1の装着者100の耳101に対応する部分の周囲と聴取用ユニット2とが接合される。そして、聴取用開口部12の内部には、フード1の、装着者100の耳101に対応する部分が配設される。そのため、フード1の装着者100の耳101に対応する部分は、聴取用開口部12に面した状態となる。そして、フード1の装着者の耳101に対応する部分は、装着者100の耳101に近接して配置された状態となる。これにより、装着者100にとって、防護服1Aの外部の音が聴き取りやすい状態を形成できる。
また、特に送気装置3による送気が行われた場合等においては、フード1は外側に膨らんで装着者100の耳101から離間した状態が形成され易くなる。しかし、この実施の形態1の防護服1Aにおいては、耳元用面ファスナ13,7同士が結合することでフード1と聴取用ユニット2が接続され、聴取用ユニット2は耳元押圧部材9によって頭部方向に押圧されている。そのため、たとえフード1が外側に膨らんでも、フード1の装着者100の耳101に対応する部分が、装着者100の耳101に当接又は近接するように配設された状態が維持される。そのため、装着者100にとって、防護服1Aの外部の音が聴き取りやすい状態を形成できる。これにより、装着者100は、防護服1Aを装着した状態において、フード1の装着者100の耳101に対応する部分を介して外部の音を聴取できる。
一方、送気装置3が作動すると、モータの回転音や空気を送気する音等はフード1に反響して、フード1内の大きな騒音となる。しかし、この実施の形態1の防護服1Aにおいては、装着者100の耳101の周囲に遮蔽部材10が設けられ、この遮蔽部材10が耳元押圧部材9によって装着者100の耳101の周囲に押し当てられるように配設されている。そのため、装着者100の耳101の周囲に遮蔽部材10が密着した状態が形成される。この状態で、フード1の内部は、遮蔽部材10によって装着者100の耳101に対応する部分に対して遮蔽された状態となる。従って、送気装置3等によりフード1の内部に伝達された騒音は、遮蔽部材10によって、装着者100の耳101に聴取されにくくなる。そのため、装着者100にとって、フード1の装着者100の耳101に対応する部分を介して防護服1Aの外部の音を一層聴き取りやすい状態が形成されることになる。
また、装着者100の頭部には、遮蔽部材10を装着者100の耳101の周囲に押し当てる耳元押圧部材9が配設されていることにより、遮蔽部材10を確実に装着者100の耳元に押し当てて、装着者100が外部の音を聞き取りやすい状態を確実に形成できる。また、耳元押圧部材9は弾性を有する部材によって略U字形に形成されて装着者100の頭部の一部に配設され、耳元押圧部材9の両端には遮蔽部材10が配設されて、遮蔽部材10の内側にはフード1の装着者100の耳101に対応する部分が設けられていることにより、耳元押圧部材9を装着者100の頭部の一部に配設すれば、フード1の装着者100の耳101に対応する部分が装着者100の耳101に近接すると共に、装着者100の耳101の周囲に遮蔽部材10が配設された状態を簡易かつ確実に形成できる。
以上示した通り、この実施の形態1においては、防護服1Aを着用した装着者100が外部の音を明瞭に聴取させることができて作業の安全性を確保することができる。
なお、この実施の形態1においては、聴取用ユニット2に耳元用面ファスナ13を設け、フード1の内側に耳元用面ファスナ7を設けて耳元用面ファスナ13同士を結合させ、聴取用ユニット2の耳元押圧部材9を装着者100の頭部に取り付けてフード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者100の耳101に近接させる構成としたが、これに限定されず、フード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者100の耳101に近接させることができることができれば、どのような構成であってもよい。具体的には、例えば耳元押圧部材9に両面テープを配設し、この両面テープをフード1の内側に貼り付けてフード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者の耳101に近接させる構成としてもよい。また例えば、耳元押圧部材9とフード1の内側の装着者100の耳101に対応する部分とにそれぞれスナップボタン等の止め具を配設する等、フード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者100の耳101に近接させる構成としてもよい。
また、フード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者100の耳101に近接させる構成に代えて、例えば耳元押圧部材9をフード1の外部から装着者100の頭部に対応する位置に配設する等により、フード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者100の耳101に当接させる構成であってもよい。
また、この実施の形態1においては、聴取用ユニット2に頭頂側バンド部11を設け、耳元押圧部材9を装着者100の頭部からずり落ちないように構成したが、例えば耳元押圧部材9を装着者100の頭頂側を経て両方の耳元に配設する構成とする等、頭頂側バンド部11を設けずに装着者100の頭部から耳元押圧部材9がずり落ちないように構成してもよい。また、頭頂側バンド部11、及びフード1の内側に頭部用面ファスナ16,8をそれぞれ設けない構成としてもよい。更に、この実施の形態1と同様に装着者100の頭部に配設する耳元押圧部材9において、頭頂側バンド部11を設けない構成としてもよい。
また、この実施の形態1においては、防護服1Aに耳元押圧部材9と遮蔽部材10とを設けた構成としたが、耳元押圧部材9と遮蔽部材10とのうち一方又は他方を設けない構成としてもよい。ただしその場合も、防護服1Aの使用時にフード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者100の耳101に近接又は当接させる構成を備える。
また、この実施の形態1においては、装着者100が防護マスク4を装着する構成としたが、装着者100が防護マスク4を装着しない構成であってもよい。
なお、この実施の形態1において、防護服1Aはいわゆる化学防護服としたが、防護服1Aとしては、これ以外にも、例えば、アスベスト等の粉塵や煤煙から装着者100の身体を防護する粉塵用防護服、銃弾や爆発による破片や落下物等から装着者100の身体を防護する飛来物用防護服、落下事故における着地の衝撃から装着者100の身体を防護する落下用防護服、電気作業時の感電事故から装着者100の身体を防護する電気作業用防護服、放射線から装着者100の身体を防護する放射線用防護服、炎や高熱から装着者100の身体を防護する耐火用防護服、スズメバチの毒針から装着者100の身体を防護するスズメバチ駆除用防護服等、様々な用途に用いられるものであってもよい(以下に示す各実施の形態においても同じ)。
また、この実施の形態1のフード1の被服体部5は、軟質塩化ビニル、高密度ポリエチレンの不織布、フッ素樹脂シート等によって形成される構成としたが、防護服1Aが化学防護服以外の用途に用いられる場合、被服体部5は、その用途に応じ、上記以外の材質で形成されていてもよい(以下に示す各実施の形態においても同じ)。
また、この実施の形態1のフード1の被服体部5は、装着者100の頭部を覆うものであれば、さらに、頭部以外の身体のどの部分を覆うものであってもよいし、装着者100の顔に対応する部分等、頭部の一部に対応する部分に一又は複数の開口部が開口形成されていてもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。
この実施の形態1の防護服1Aのフード1は、被服体部5を有し、装着者100の顔に対応する部分に前面開口部6が開口形成された構成としたが、前面開口部6に替えて、装着者100の両目に対応する位置に、透明又は半透明の部材で形成された窓部が配設された構成としてもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。
また、この実施の形態1の防護服1Aの「防護服本体部」は、フード1のみで構成されたものとしたが、これ以外の構成、例えば、防護服1Aの「防護服本体部」が、フード1と、フード1に連続して装着者100の少なくとも胴体(例えば胴体のみ、胴体と両腕、胴体と両腕と両脚)を保護する身頃(図示せず)とを備えた構成であってもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。
また、この実施の形態1の聴取用ユニット2と被服体部5の内側とを接合させる構成は、面ファスナ13,7によるものとしたが、面ファスナ13,7以外のいかなる構成であってもよい。具体的には、例えば、聴取用ユニット2と被服体部5の内側とのうち、一方にボタンの嵌合体、他方にボタンの被嵌合体を設ける構成でもよい。また、一方に雄ねじ体、他方に雌ねじ体を設ける構成でもよい。また、双方にスライドファスナーのエレメントを設けて嵌合させる構成でもよい。また、一方にスリットを開口形成し、他方に設けたベルトを挿通させる構成でもよい。また、一方に設けた被係止部に他方に設けたフックを係止させる構成でもよい。また、被服体部5に設けたゴム等の絞りにより押さえつける構成でもよい。また被服体部5の外側から、聴取用ユニット2に対応する位置をゴム紐(図示せず)等で押さえつける構成でもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。
また、この実施の形態1の頭頂側バンド部11と被服体部5の内側とを接合させる構成は、上述の、聴取用ユニット2と被服体部5とを接合させる構成と同様、いかなる構成であってもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。
また、この実施の形態1の耳元押圧部材9は略U字型としたが、装着者100が聴取用ユニット2とフード1とを装着した際にフード1の装着者100の耳に対応する部分が装着者100の耳101に近接した状態を維持できるものであれば、図5に示す略U字型以外のどのような形状であってもよい。例えば、耳元押圧部材9が装着者100の頭部の側部の周囲を囲繞するヘッドバンドのような形状であってもよいし、頭部上部を覆う椀型であってもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。
また、この実施の形態1の送気装置3は、防護服1Aの一部に電動送風機が設けられ、この電動送風機から送風された空気がフード1の内部の筒状の送気口から送気される構成となっている。ただし、送気装置3は、この構成も含む、いかなる構成であってもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。例えば、装着者100が背中に背負うボンベから、ホースを介してフード1の内部又は防護マスク4の面体の内部に送気される構成であってもよい。また、防護服1Aとは別に設けられたコンプレッサ等の電動送風機によって圧気された空気がホースによってフード1の内部や防護マスク4の面体の内部に送気される構成であってもよい。また、防護マスク4の一部に電動送風機が設けられ、防護マスク4の面体の内部に送気される構成であってもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。
また、この実施の形態1の防護マスク4は、面体等がいわゆる全面型で、フィルタ(図示せず)を透過する空気を送気する動力を有するタイプのろ過式としたが、装着者100の呼吸を確保できるものであれば、他のいかなる構成であってもよい。例えば、防護マスク4の面体等は全面型以外の構成、例えば半面型やフェイスシールド形であってもよい。また、防護マスク4は、動力を有しないろ過式であってもよい。更に、防護マスク4は、ろ過式でなく、送気マスク、エアラインマスク、自給式呼吸器等を備えた、いわゆる給気式であってもよい。
また、この実施の形態1においては、装着者100が、全面型の防護マスク4を被った上から、顔面に対応する部分に前面開口部6が開口形成されたフード1を有する防護服1Aを被って装着する態様を示したが、装着者100が、上記以外の態様の防護服や防護マスクを装着したり、防護服や防護マスクを上記以外の態様で装着してもよい(以下に示す各実施の形態において同じ)。具体的には、例えば、装着者100が防護マスクを被らずに防護服を装着する構成でもよい。また例えば、装着者100が全面型以外(例えば半面型)の防護マスクを被った上から防護服を被って装着する態様でもよい。また例えば、装着者100が防護マスクを着用した上から、装着者100の顔面に対応する部分に前面開口部が開口形成されていない防護服を被って装着し、防護服の内部で防護マスクを使用する態様でもよい。
[発明の実施の形態2]
図8及び図9に、この発明の実施の形態2を示す。
図9に示す、この実施の形態2の防護服1Bは、実施の形態1の防護服1Aの聴取用ユニット2に代えて、図8に示す「防護服本体部維持部材」としての聴取用ユニット31を有する。この聴取用ユニット31は、「耳元押圧部材」を構成する板状部材32、遮蔽部材33とを備えている。なお、この実施の形態2においては、発明の実施の形態1でも用いた防護マスク4のゴムバンド18も「耳元押圧部材」として用いる。
図8に示す、この実施の形態2の板状部材32は、剛性のある材質、例えばアクリル等で形成されている。この実施の形態2の板状部材32は、前端側(図9に示す左側)から後端側(図8に示す右側)にかけて幅方向大きさ(図8に示す上下方向の大きさ)が収束した略三角形に形成されているが、装着者100の側頭部に容易に配設できる形状であれば、どのような形状であってもよい。後述するように、板状部材32の前端側は装着者100の側頭部前側に配設され、後端側は装着者100の側頭部後側に配設される。
板状部材32の前端側には、一対の挿通用孔部34,34が開口形成されている。この挿通用孔部34,34には図9に示す防護マスク4の一対のゴムバンド18,18が挿通される。板状部材32の後端側には、一対の被押圧用凸部35,35が幅方向に突設されている。被押圧用凸部35は、装着時に、防護マスク4のゴムバンド18,18によって装着者100の頭部方向に板状部材32を押圧させる機能を有する。
板状部材32の略中央部には、略円形の聴取用開口部36が開口形成されている。この聴取用開口部36は、内部に装着者100の耳101が収容される程度の大きさに形成されている。この聴取用開口部36には、フード1の、装着者100の耳101に対応する部分が配設される。
板状部材32の内面側(図8における表面側)における、聴取用開口部36の周囲の3方向には、遮蔽部材33が略「コ」の字状に配設されている。この遮蔽部材33は、実施の形態1の遮蔽部材10と同様の材質で形成され、遮蔽部材10と同様の機能を有する。
板状部材32の外面側(図8における裏面側)における、聴取用開口部36の近傍には、耳元用面ファスナ37が配設されている。この耳元用面ファスナ37は、フード1の内部の耳元用面ファスナ7(図7参照)に接合可能に形成されている。それ以外の構成は実施の形態1と同じである。
次に、この実施の形態2の作用について説明する。
この実施の形態2の防護服1Bにおいては、図9に示す通り、一対の板状部材32,32を、それぞれ、内面側の遮蔽部材33が内側にくるようにして、防護マスク4の左右側に取り付ける。具体的には、板状部材32の前端部側が防護マスク4のマスク本体部17の側部に当接するようにして、それぞれの挿通用孔部34に防護マスク4のゴムバンド18を挿通させる。
この状態で、装着者100は防護マスク4を頭部に装着させる。すると、図9に示すように、聴取用ユニット31が装着者100の側頭部に配設された状態となる。このとき、板状部材32の被押圧用凸部35は、それぞれ、防護マスク4のゴムバンド18によって装着者100の頭部側に押圧される。これにより、板状部材32は装着者100の側頭部に押圧された状態となる。この状態で、遮蔽部材33は装着者100の耳101の周囲に押し当てられた状態となり、聴取用開口部36の内側に装着者100の耳101が位置する状態となる。
この状態で、装着者100がフード1を被り、板状部材32の耳元用面ファスナ37とフード1の内側の耳元用面ファスナ7とを結合させる。すると、聴取用開口部36の内部には、フード1の、装着者100の耳101に対応する部分が配設される。ここで、板状部材32の装着者の耳に対応する位置には聴取用開口部36が開口が形成されている。そのため、フード1の装着者100の耳101に対応する部分は聴取用開口部36に近接して配置された状態となる。これにより、装着者にとって、防護服の外部の音が聴き取りやすい状態を形成できる。
即ち、この実施の形態2においては、板状部材32を防護マスク4に取り付けて防護マスク4と共に装着者100の頭部に装着することで、装着者100の耳101の周囲に「耳元押圧部材」としての板状部材32及びゴムバンド18が配設されて、遮蔽部材33を装着者100の耳101の周囲に押圧させた状態を簡易かつ確実に形成できる。また、板状部材32の耳元用面ファスナ37とフード1の耳元用面ファスナ7とを結合させることで、フード1の装着者100の耳101に対応する部分を装着者100の耳101に近接させた状態を容易に形成できる。また、これにより、防護マスク4と共に使用される防護服1Bを着用した装着者100が外部の音を一層明瞭に聴取できる。
なお、この実施の形態2においては、「耳元押圧部材」の一部として防護マスク4のゴムバンド18を用いたが、これに限定されず、ゴムバンド18に代えて、板状部材32を装着者100の頭部に押圧させるための、どのような構成を用いてもよい。
なお、この実施の形態2においては、遮蔽部材33は略「コ」の字型に形成しているが、板状部材32を装着者100の側頭部に取り付けられ、フード1(図1参照)の内部に伝達された騒音を装着者100の耳に対応する部分に対して遮蔽された状態にできる構成ならば、どのような形状に構成してもよい。
[発明の実施の形態3]
図10及び図11に、この発明の実施の形態3を示す。
この実施の形態3の防護服1Cは、実施の形態1の防護服1Aにおける聴取用ユニット2に代えて、図10に示す、「耳元押圧部材」及び「防護服本体部維持部材」としての耳元押圧部材41を備えている。
図10に示す、この実施の形態3の耳元押圧部材41は、例えばアクリル樹脂等、剛性の高い部材によって形成されている。図10に示す通り、耳元押圧部材41は、湾曲部42を備えている。この湾曲部42は、人間の耳介の根元の後側の形状に略沿った、略「U」の字型に湾曲形成されている。なお、この湾曲部42は、少なくとも一部が人間の耳101の根元の後側の形状に略沿っていれば、どのような形状に形成されていてもよい。例えば、耳元押圧部材41を環状に形成し、内周面全面を略円弧状に形成してもよい。フード1の内側には、実施の形態1における耳元用面ファスナ7が設けられていなくてもよい。その他の構成はこの実施の形態1と同じである。
この実施の形態3においては、装着者100が防護服1Cのフード1を被った状態で、図11に示すように、フード1の外側から、耳元押圧部材41を耳101の後側に対応する位置に嵌合させて取り付ける。これにより、耳元押圧部材41の湾曲部42がフード1の外側から装着者100の耳介の根元に対応する位置に係止されて、フード1の装着者100の耳101に対応する部分は、装着者100の耳101に当接又は近接した位置に配設されることになる。また、耳元押圧部材41が取り付けられると、フード1が装着者100の耳101の周囲に押し付けられるので、フード1の内部に伝達された騒音を装着者100の耳101から遮蔽することができる。
以上、この実施の形態3においては、装着者100がフード1を装着した後に、フード1の外側から耳元押圧部材41の湾曲部42を装着者100の耳介の根元に対応する位置に係止させることで、フード1の装着者100の耳101に対応する部分が装着者の耳101に当接又は近接した状態を容易に形成できる。
なお、この実施の形態3においては、防護服1Cに遮蔽部材を設けない構成としたが、遮蔽部材を設けた構成としてもよい。また、図10及び図11においては、装着者100が実施の形態1における防護マスク4を装着しない構成としたが、防護マスク4を装着した構成としてもよい。
[発明の実施の形態4]
図12乃至図14に、この発明の実施の形態4を示す。
この実施の形態4の防護服1Dは、実施の形態1の防護服1Aの構成に加え、図12に示すように、フード51に口元開口部54が形成され、この口元開口部54に口元膜部材ユニット55が設けられている点が実施の形態1と相違する。
図12に示す、この実施の形態4の防護服1Dのフード51は、頭部略全面を被服体部52が覆う点と、実施の形態1のフード1に設けられた前面開口部6(図1参照)が設けられていない点とが、実施の形態1のフード1と相違する。但し、実施の形態1のフード1と同様に、フード51に前面開口部が設けられた構成であってもよい。
フード51の前面の、装着者の両目に対応する部分には、透明な部材で形成されたフード窓部53が設けられている。
前述した通り、フード51の、装着者100の口元に対応する部分には、口元開口部54が開口形成されている。この口元開口部54には、口元膜部材アダプタ部56が嵌挿される。
図12に示す口元膜部材ユニット55は、口元膜部材アダプタ部56と、「口元押圧部材」としての防護マスク57とを備えている。
防護マスク57は、マスク本体部58の、装着者100の両目に対応する部分に、実施の形態1の防護マスク4の窓部19と同様の構成の窓部59を備えている。
また、防護マスク57は、装着者100の口元に対応する部分に、例えば、図13の(a)に例示する通り、略円筒形のアダプタ嵌合体60aと、アダプタ嵌合体60aに嵌合される略円筒形のアダプタ被嵌合体61aとを備えている。アダプタ嵌合体60a及びアダプタ被嵌合体61aとは、剛性の高い材質、例えばポリプロピレン等によって形成されている。この場合、口元膜部材アダプタ部56は、図13の(a)に示すように、アダプタ嵌合体60aに形成された嵌合突部62aと、アダプタ被嵌合体61aに設けられた被嵌合凹部63aとが嵌合することで結合される。
また、口元膜部材アダプタ部56は、例えば、図13の(b)に示す通り、略円筒形のアダプタ嵌合体60bと、アダプタ嵌合体60bに嵌合される略円筒形のアダプタ被嵌合体61bとを備えている。アダプタ嵌合体60bとアダプタ被嵌合体61bとにはそれぞれねじ溝62b,63bが刻設されており、このねじ溝62b,63b同士が螺合されることで結合される。なお、アダプタ嵌合体60a,60bとアダプタ被嵌合体61a,61bは、それぞれが嵌合する構成であればどのようなものでもよい。なお、以下は説明の簡単のため、アダプタ嵌合体60a,60b及びアダプタ被嵌合体61a,61bは、アダプタ嵌合体60、アダプタ被嵌合体61と記載して説明する。
口元膜部材アダプタ部56のアダプタ嵌合体60の外周部の大きさは、図12に示す、口元開口部54の大きさに略一致している。
図13に示す通り、口元膜部材アダプタ部56を構成するアダプタ嵌合体60の表面側には、円形の口元膜部材64が取り付けられている。口元膜部材64は、例えばフード51と同様の軟質塩化ビニル、フッ素樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等に代表される樹脂製フィルム、ゴム膜等によって、薄膜状に形成されている。この実施の形態1において、口元膜部材64の厚さはフード51の厚さよりも小さく形成されている。具体的には、口元膜部材64の膜厚は、0.01mm〜0.1mm程度(例えばゴム膜の場合、0.03mm〜0.1mm程度、樹脂フィルムの場合、0.01mm〜0.05mm程度(より好ましくは0.01mm〜0.03mm程度))が望ましい。但し、口元膜部材64の膜厚は、装着者100が発話音声を容易に伝達可能となるものであればどのような厚さに形成されていてもよい。また、口元膜部材64の大きさ、形状、材質、厚さは、装着者100がフード51の外部の音を容易に聴取可能となるものであればどのようなものであってもよい。
図13に示す通り、口元膜部材アダプタ部56の、口元膜部材64の外側には、防護部材65が配設されている。この防護部材65は、複数の板状体が傾斜して並設され、各板状体の間には隙間が形成されており、音声の良好な伝達と口元膜部材64の損傷防止とを図る。なお、防護部材65は、音声の良好な伝達と口元膜部材64の損傷防止とを図れるものであれば、どのような構成(例えば格子状に形成されたものや、多数の小さい孔部が形成されたもの等)であってもよい。また、口元膜部材アダプタ部56に防護部材65が設けられておらず、口元膜部材64が外側に露出した構成であってもよい。
口元膜部材アダプタ部56は、防護マスク57の嵌挿用開口部66に対し着脱自在に構成されている。これにより、口元膜部材アダプタ部56、特に口元膜部材64のメンテナンスや交換作業を容易に行わせることができる。更に、口元膜部材アダプタ部56をアダプタ嵌合体60、アダプタ被嵌合体61に分割できるようにすることで、そのメンテナンスや交換作業等を一層容易にし、利便性を高めることができる。
また、図14に示す通り、口元膜部材アダプタ部56が嵌挿用開口部66に嵌挿されて防護マスク57に取り付けられた状態で、口元膜部材アダプタ部56の一部は嵌挿用開口部66から外側に突出した状態になっている。
なお、この実施の形態4の口元膜部材アダプタ部56はフード51と着脱可能に形成されているが、口元膜部材アダプタ部56をフード51と一体に形成してもよい。
図14に示す通り、この実施の形態4においては、装着者100は、実施の形態1の防護マスク4に代えて、防護マスク57を装着する。この防護マスク57は、マスク本体部58の口元部分に嵌挿用開口部66が形成され、この嵌挿用開口部66に口元膜部材アダプタ部56が取り付けられる構成になっている。また、防護マスク57には、実施の形態1の防護マスク4における送気部20(図1参照)が存在せず、送気装置3はフード1の内部に装着者100が呼気するための空気を供給する。それ以外の構成は実施の形態1と同じである。なお、防護マスク57には実施の形態1の防護マスク4における送気部20と同様の構成が存在していてもよい。
この実施の形態4においては、図14に示す通り、装着者100が防護服1Dを使用する際、防護マスク57に口元膜部材アダプタ部56を取り付けて頭部に装着させる。そして、装着者100はフード51を被り、口元開口部54に口元膜部材アダプタ部56を取り付ける。この状態で、防護マスク57がゴムバンド(図示せず)によって、装着者100の口の周囲を含む頭部に押圧されているため、口元膜部材アダプタ部56の口元膜部材64は装着者100の口元に対応する部分に配設された状態となる。
即ち、この実施の形態4においては、防護服1Dの使用時において、口元膜部材アダプタ部56の口元膜部材64が装着者100の口に対応する部分に配設され、装着者の発話を一層明瞭に外部に伝達させることができる。
なお、この実施の形態4においては、防護マスク57のゴムバンド(図示せず)によって、「口元押圧部材」を装着者100の口の周囲に押圧される構成としたが、これに限らず、例えば、フード51の内側に防護マスク57を取り付け、この防護マスク57の自重により、防護マスク57が装着者100の口元に配設される構成としてもよい。
また、この実施の形態4においては、装着者100が防護マスク57を装着する構成としたが、これに限定されず、例えば防護マスク57に代えて、空気の清浄化機能を有しない伝達用カップ等を口元に配設した構成であってもよい。
なお、上記各実施の形態においては、「防護服本体部」をフード1又はフード51として形成したが、これに限定されず、少なくとも頭部を覆う構成であればどのようなものでもよい。例えば、装着者の頭部だけを覆うフード型呼吸保護具であってもよいし、装着者の頭部と上半身を覆う防護服であってもよいし、頭部及び身体全体を覆う防護服であってもよい。
また、上記各実施の形態においては、防護服1Aに送気装置3を設け、フード1の内部に清浄化した空気を送気させる構成としたが、これに代えて、フード1の内部又は外部に設けられた、空気ボンベ等の容器から、導管を介して防護マスク4のマスク本体部17の内部に容器内の空気や酸素を供給させる呼吸器を有する構成であってもよい。また、防護服1Aに送気装置3や呼吸器を設けない構成であってもよい。
上記各実施の形態は本発明の例示であり、本発明が上記各実施の形態のみに限定されることを意味するものではないことは、いうまでもない。
[実施例1]
以下、この発明の実施例1を示す。
この実施例1においては、この実施の形態1乃至4に係る防護服1A,1B,1C,1Dと同様の構成の防護服における、音の伝達性能の測定を行った。測定は、人工頭の耳部分に、耳に対応する部分が開口して環状に形成されたイヤーマフ(以下単に「イヤーマフ」と称する)を配設し、このイヤーマフに、下記(本件実施例1−1),(本件実施例1−2),(比較例1)〜(比較例3)に示す、種々のフードの被服体に用いる素材を貼り付けたものについて行った。
・本件実施例1−1:素材=高密度ポリエチレンの不織布、厚さ=0.20mm
・本件実施例1−2:素材=フッ素樹脂シート(ポリテトラフルオロエチレン製のシート)、厚さ=0.04mm
・比較例1:素材=塩化ビニール、厚さ=0.40mm
・比較例2:素材=フッ素樹脂シート(ポリテトラフルオロエチレン製のシート)、厚さ=0.09mm
・比較例3:素材=フッ素樹脂シート(ポリテトラフルオロエチレン製シート)、厚さ=0.20mm
本件実施例において、人工頭から約2m離れたスピーカからピンクノイズを発生させ、開口部を持ったイヤーマフ内設定音が約70dB、80dB、90dBになるように調整し、イヤーマフ内の音圧の変化を調査した。
本件各実施例及び比較例においては、設定音に対する音圧差が6dB以内であれば、良好な結果(即ち、装着者100が外部の音を良好に聴取できる状態)であるとし、一方、音圧差が6dBより大きい場合には、悪い結果として判断を行った。
<表1>にその結果を示す。
Figure 2014043652
<表1>に示す通り、本件実施例1は全ての場合が良好な結果であり、本件実施例2は概ね良好な結果であった。一方、比較例1〜比較例3は、いずれの場合も悪い結果であった。これにより、被服体部が高密度ポリエチレンの不織布によって形成される場合は、厚さが0.20mm未満であるときに、防護服を装着した装着者が外部の音声を明瞭に聴取できることが確認された。また、被服体部がポリテトラフルオロエチレンによって形成される場合は、厚さが0.04mm以下であるときに、防護服を装着した装着者が外部の音声を明瞭に聴取できることが確認された。
[実施例2]
以下、この発明の実施例2を示す。
この実施例2においては、この実施の形態1に係る防護服1Aと同様の構成の防護服における、フードと耳の距離の相違による聴取状態の差異について測定を行った。
実施例2においては、被験者が実施の形態1と同様のフード(ただし、実施の形態1等における「遮蔽部材」に対応する構成は存在しない)を被り、被験者から約2m離れたスピーカでピンクノイズを発生させ、フード内部の設定音が約75dBになるように調整し、フード内で送気装置を作動させない場合と、作動させた場合のイヤーマフ内の音圧の変化を調査した。送気装置3を作動させた場合のイヤーマフ内の暗騒音は75dB、作動させない場合の暗騒音は50dBであった。
実施例2においては、被験者の耳の先端と被服体部との距離が0mm、3mm、5mm、7mm、9mmの場合について、被験者がスピーカから発せられた音を聞き取れるか否か、主観評価による測定を行った。
<表2>にその結果を示す。
Figure 2014043652
<表2>に示す通り、送気装置を作動させた場合、耳の先端から被服体部までの距離が5mm以内のときは良好な結果であり、7mm以上だと悪い結果となる。一方、送気装置を作動させない場合、耳の先端から被服体部までの距離に関わらず、良好な結果である。
これにより、装着者の耳の先端から被服体部までの距離が5mm以内であれば、送気装置の作動の如何にかかわらず、装着者は外部の音を良好に聴取できることが確認された。
[実施例3]
以下、この発明の実施例3を示す。
この実施例3においては、本件実施例として、実施の形態1と同様の材質で、同様の厚さに形成された被服体部を有する(ただし、実施の形態1等における「遮蔽部材」に対応する構成は存在しない)防護服を人工頭に被せたものにおいて、フード内部で送気装置を作動させて雑音がフードの内部に伝達する状態とした場合と、電動ファン付呼吸用保護具を作動させてフードの内部に雑音が伝達する状態とした場合とにおける音圧の変化を測定した。一方、比較例として、人工頭に、本明細書の「背景技術」で提示したものと同様の防護服(従来と同様の材質と厚さ(例えば[実施例1]の比較例1に示すもの)の被服体部を有する防護服であって、耳に対応する部分の周囲に遮蔽部材を設けていないもの)を被せ、同様の測定を行った。
<表3>にその結果を示す。
Figure 2014043652
<表3>に示す通り、比較例に比べ、本件実施例の方が、雑音の音圧が、送気装置の場合は4.7dB、電動ファン付呼吸用保護具の場合は13.4dB低下している。これにより、本件実施例の構成は、耳部分における雑音を低減させられることが確認された。
[実施例4]
以下、この発明の実施例4を示す。
この実施例4においては、本件実施例として、[実施例3]の本件実施例の説明において記載した防護服を被験者が装着し、防護服の外部で発声された発話音声の聞き取り測定を行った。具体的には、騒音計を被験者の耳近傍に配置した後に補正用音源を再生して発声音圧を一定の音圧(ここでは60dB)に近づくように調節する。防護服の内部では送気装置を作動させ、騒音がフードの内部に伝達する状態とする。防護服を装着した被験者はスピーカから流れる2音節の単語を50題聞き取り、正答数を測定した。被験者は、防護服の内部でろ過式マスク(送気機能を持たない防護マスクのこと)を装着した状態と、防護服の内部で電動ファン付呼吸用保護具を装着した状態とのそれぞれについて測定を行った。一方、比較例として、[実施例3]の説明において記載した比較例にて用いた防護服を被験者が装着し、同様の条件で、同様の測定を行った。
<表4>にその結果を示す。
Figure 2014043652

<表4>に示す通り、本件実施例においては、防護服を装着した状態で外部の発話音声を明瞭に聴取できることが確認された。
1A,1B,1C,1D・・・防護服
1,51・・・フード(防護服本体部)
2,31・・・聴取用ユニット(防護服本体部維持部材)
3,20・・・送気装置
4・・・防護マスク
9・・・耳元押圧部材
10,33・・・遮蔽部材
18・・・ゴムバンド(耳元押圧部材)
32・・・板状部材
41・・・耳元押圧部材(耳元押圧部材、防護服本体部維持部材)
42・・・湾曲部
54・・・口元膜部材
55・・・防護マスク(口元押圧部材)
100・・・装着者
101・・・耳

Claims (10)

  1. 少なくとも装着者の頭部を覆う防護服本体部が設けられ、
    該防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分が前記耳に当接または近接されて前記装着者が外部の音を聴取可能に形成されたことを特徴とする防護服。
  2. 前記防護服本体部に対し、前記装着者の耳及び/又は前記装着者の耳の周囲に当接又は近接する方向の力を加え、前記防護服本体部を前記装着者の耳に当接又は近接させた状態を維持させる防護服本体部維持部材が配設されたことを特徴とする請求項1に記載の防護服。
  3. 前記防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分の周囲には、前記防護服本体部の内部に伝達する騒音が前記装着者の耳に伝わることを遮蔽して前記装着者が前記防護服本体部の外部の音を聴取可能にするための遮蔽部材が設けられ、該遮蔽部材は前記装着者の耳の周囲に押し当てられるように配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防護服。
  4. 前記遮蔽部材を前記装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材が設けられ、
    該耳元押圧部材は弾性を有する部材によって形成されて前記装着者の頭部の一部に配設され、前記耳元押圧部材の両端には前記遮蔽部材が配設されて、該遮蔽部材の内側には前記防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分が配設されたことを特徴とする請求項3に記載の防護服。
  5. 前記遮蔽部材を前記装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材が設けられ、
    該耳元押圧部材は板状に形成された板状部材を備え、
    該板状部材には前記遮蔽部材が配設され、
    該遮蔽部材の内側に前記防護服本体部の前記装着者の耳に対応する部分が配設されて、
    前記板状部材は、前記防護服本体部の内部にて前記装着者の顔面に装着される防護マスクの一部に配設されることを特徴とする請求項3に記載の防護服。
  6. 前記遮蔽部材を前記装着者の耳の周囲に押し当てる耳元押圧部材が設けられ、
    該耳元押圧部材は湾曲形成された湾曲部を有し、該湾曲部が前記防護服本体部の外側から前記装着者の耳介の根元に対応する位置に係止されることを特徴とする請求項3に記載の防護服。
  7. 前記耳元押圧部材は前記防護服本体部に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項4乃至6の何れか一つに記載の防護服。
  8. 前記防護服本体部の内部に空気を送気する送気装置、又は容器内の空気を導管を介して前記装着者に供給する呼吸器が設けられたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載の防護服。
  9. 前記防護服本体部の前記装着者の口に対応する部分には口元開口部が開口形成されて、該口元開口部には、前記装着者の発話を外部に伝達させる口元膜部材が配設されたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一つに記載の防護服。
  10. 前記口元膜部材の外側に設けられると共に前記装着者の口の周囲に押し当てられて、前記口元膜部材を前記装着者の口に対応する部分に配設させる口元押圧部材が設けられたことを特徴とする請求項9に記載の防護服。
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