JP2014042708A - 介護支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】介護者に僅かな労力をも要求することなく、被介護者をベッドと車椅子との間を極めて容易に移動させることのできる介護支援装置を提供する。
【解決手段】被介護者60が横臥するベッド上に平板状に敷設されるキャリア30と、キャリア30を座椅子に変形して搭載し得る車椅子10と、で構成され、キャリア30は、その上に被介護者60を仰向けに寝かせた場合、被介護者60の頭部側の一端側を上方へ屈曲させるとともに所定の位置で屈曲の状態を維持させることにより、前記一端側を背もたれ部32、他端側を座板部31とする座椅子として構成できるとともに、座板部31の各辺のうち少なくとも一辺から突出し座板部31とほぼ面一に形成される取手部36が具備され、車椅子10は、キャリア30の取手部36を把持する把持機構16と、把持機構16を車椅子10の中央側へ移動させる摺動機構17と、が具備されている。
【選択図】 図1
【解決手段】被介護者60が横臥するベッド上に平板状に敷設されるキャリア30と、キャリア30を座椅子に変形して搭載し得る車椅子10と、で構成され、キャリア30は、その上に被介護者60を仰向けに寝かせた場合、被介護者60の頭部側の一端側を上方へ屈曲させるとともに所定の位置で屈曲の状態を維持させることにより、前記一端側を背もたれ部32、他端側を座板部31とする座椅子として構成できるとともに、座板部31の各辺のうち少なくとも一辺から突出し座板部31とほぼ面一に形成される取手部36が具備され、車椅子10は、キャリア30の取手部36を把持する把持機構16と、把持機構16を車椅子10の中央側へ移動させる摺動機構17と、が具備されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は介護支援装置に係り、被介護者をベッドと車椅子との間を移動させる際に好適な介護支援装置に関する。
たとえば寝たきりの老人(被介護者)をベッドから車椅子に移動させる場合、介護者が老人を担ぎ、近くに待機させている車椅子にまで運んで座らせるようにしている。この場合、多くの老人には自力で歩こうとする意志がなく、介護者は老人の全体重を受けながら被介護者を車椅子まで運ばなければならなくなる。そして、介護者は、1日のうちに、上述した動作を数回繰り替えさなければならない場合があり、それによって被る疲労感は無視できないものとなる。
それ故、このような不都合を解消するものとして、たとえば下記特許文献1に示すような座席部着脱式車椅子が知られている。この座席部着脱式車椅子は、前方に一対からなる伸縮レールを備える車椅子と、背もたれが形成されている側において前記伸縮レールが挿入される挿通案内溝を有する座椅子型キャリアと、から構成され、椅子型キャリアを前記伸縮レールを介してベッドと車椅子との間を往来させることができるように構成されたものとなっている。このように構成された座席部着脱式車椅子は、ベッド上の被介護者を座椅子型キャリアごと車椅子に運ぶことができ、その逆の動作も可能としている。
しかし、特許文献1に示した座席部着脱式車椅子の場合、その座椅子型キャリアは、初めから背もたれを有する座椅子の形状をなしていることから、介護者は、ベッドに横臥している老人等の被介護者を少なくとも上半身を起こさなければならず、それに要する労力は、老人等が起きようとする意志のない場合において多大なものとなる。
そして、車椅子に具備されている伸縮レールは、座椅子型キャリアの背部(背もたれが形成されている部分)の側から、座椅子型キャリアに形成された挿通案内溝に挿入するようにしていることから、該座椅子型キャリアは、ベッド上において、車椅子の伸縮レールが前記挿通案内溝に挿入されやすい向きで配置されることになる。このため、いままでベッドに横臥していた老人等の上半身を起こし、さらに、座椅子型キャリアの背もたれに被介護者の背中が対向するように該被介護者の向きを変えて、座椅子型キャリア内に押し込まなければならず、その労力も多大なものとなっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、介護者に僅かな労力をも要求することなく、被介護者をベッドと車椅子との間を極めて容易に移動させることのできる介護支援装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、まず、ベッド上で臥位状態にある被介護者の下に平板状に敷設されるキャリアを備え、このキャリアは、被介護者の上半身側の一端が上方に屈曲できるとともに所定の位置で該屈曲の状態を維持できるようにすることにより座椅子に変形し得るように構成したものである。すなわち、キャリアは、屈曲可能に構成され、その一端側において背もたれ部、他端側において座板部として構成できるようになっている。
このように構成されたキャリアを用いることにより、ベッドに臥位状態にある被介護者を、起こすことなく寝たままの状態で容易にキャリア上に移動させることができる。また、被介護者をキャリア上で臥位状態にさせた後はキャリアを屈曲させることで座位状態とすることができるようになる。
そして、キャリアは、その座板部の各辺のうち少なくとも一辺に該一辺から突出し該座板部とほぼ面一になるように取手部を具備するように構成され、車椅子には、座椅子に変形されたキャリアの該取手部を把持する把持機構が備えられ、この把持機構によってキャリアの該取手部を把持した後に、該キャリアを車椅子のほぼ中央に移動させることによって、被介護者を座らせた状態で該キャリアを車椅子上に搭載することができるようになる。
この場合、キャリアに取り付けられる取手部は、キャリアの座板部とほぼ面一に形成されていることから、平板状にしたキャリアの厚みを薄く構成することができる。このため、ベッド上に配置させたキャリアはベッドの表面からの段差を少なくすることができ、ベッド上で横臥される被介護者を容易にキャリア上に移動させることができる効果を奏する。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の介護支援装置は、臥位状態の被介護者を座位状態にして搭乗させる介護支援装置であって、屈曲可能に連結された座板部と背もたれ部を有して前記被介護者を搬送するキャリアと、前記キャリアを着脱自在に搭載させる車椅子と、を備え、前記キャリアの前記座板部が、その周縁のうち少なくとも一辺から突出し前記座板部とほぼ面一に形成される取手部を有し、前記車椅子は、前記キャリアの前記取手部を把持する把持機構と、前記把持機構を前記車椅子の中央側へ移動させる摺動機構と、を有し、前記キャリアは、その上に前記被介護者を仰向けに寝かせた場合、前記被介護者の頭部側の一端側を上方へ屈曲させるとともに所定の位置で前記屈曲の状態を維持させることにより、前記一端側を前記背もたれ部、他端側を前記座板部とする座椅子として構成できることを特徴とする。
(2)本発明の介護支援装置は、(1)の構成において、前記把持機構が、前記キャリアの前記取手部を嵌合する開口と、前記開口に嵌合された前記取手部を解除可能に係止する係止部とを備えることを特徴とする。
(3)本発明の介護支援装置は、(1)の構成において、前記車椅子が、さらに、前記把持機構および前記摺動機構を上下動させる上下駆動機構を有することを特徴とする。
(1)本発明の介護支援装置は、臥位状態の被介護者を座位状態にして搭乗させる介護支援装置であって、屈曲可能に連結された座板部と背もたれ部を有して前記被介護者を搬送するキャリアと、前記キャリアを着脱自在に搭載させる車椅子と、を備え、前記キャリアの前記座板部が、その周縁のうち少なくとも一辺から突出し前記座板部とほぼ面一に形成される取手部を有し、前記車椅子は、前記キャリアの前記取手部を把持する把持機構と、前記把持機構を前記車椅子の中央側へ移動させる摺動機構と、を有し、前記キャリアは、その上に前記被介護者を仰向けに寝かせた場合、前記被介護者の頭部側の一端側を上方へ屈曲させるとともに所定の位置で前記屈曲の状態を維持させることにより、前記一端側を前記背もたれ部、他端側を前記座板部とする座椅子として構成できることを特徴とする。
(2)本発明の介護支援装置は、(1)の構成において、前記把持機構が、前記キャリアの前記取手部を嵌合する開口と、前記開口に嵌合された前記取手部を解除可能に係止する係止部とを備えることを特徴とする。
(3)本発明の介護支援装置は、(1)の構成において、前記車椅子が、さらに、前記把持機構および前記摺動機構を上下動させる上下駆動機構を有することを特徴とする。
このように構成した介護支援装置によれば、介護者に僅かな労力をも要求することなく、被介護者をベッドと車椅子との間を極めて容易に移動させることができるようになる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(実施態様1)
<全体の概略構成>
図1、2は、本発明の介護支援装置の実施態様1を示す構成図で、図1は、車椅子の操作取手側から観た斜視図、図2は、該車椅子に搭載されたキャリア側から観た斜視図である。
(実施態様1)
<全体の概略構成>
図1、2は、本発明の介護支援装置の実施態様1を示す構成図で、図1は、車椅子の操作取手側から観た斜視図、図2は、該車椅子に搭載されたキャリア側から観た斜視図である。
図1に示すように、介護支援装置1は、車椅子10と該車椅子10に搭載されるキャリア30によって構成されている。
車椅子10は、4個の車輪11を支持する車体12を備え、この車体12の後方側には介護者(図示せず)が車椅子10を走行操作するための操作取手13が取り付けられている。この場合、車椅子は、電動で構成することも考えられるが、電池を搭載しなくてはならず、該電池がなくなった場合に被介護者に不安を与えることを考慮し、この実施例では手動で操作できるように構成されている。車体12の中央には、キャリア30を搭載するキャリア搭載部14が備えられている。キャリア搭載部14は、下部台座14Aとこの下部台座14Aの上方に配置される上部台座14Bとで構成され、上部台座14Bは、レバー15の操作によって下部台座14Aに対して上方(矢印α)へ移動できるようになっている。すなわち、キャリア搭載部14には、たとえば油圧回路からなる上下駆動機構20が内蔵され、前記レバー15の操作によって該上下駆動機構20が駆動し、上部台座14Bを上下動できるようになっている。
また、上部台座14Bの上面には車椅子10の前後方向(矢印β)に摺動する把持機構16が取り付けられている。この把持機構16の詳細な構成は後に説明する。把持機構16は、図2に示すように、上部台座14Bの表面に取り付けられたガイドレール等を有する摺動機構17に搭載され、該ガイドレールに沿って摺動するようになっている。なお、図2では、該摺動機構17を目視できるようにキャリア30は内蔵するフレーム33のみを示している。
把持機構16の摺動は、該把持機構16において車椅子10の操作取手13側に取り付けられた第1ハンドル18を介護者が把持することによって行うようになっている。また、把持機構16には、キャリア30に座する被介護者が安全のために掴る第2ハンドル19が取り付けられている。
キャリア30は、車椅子10に搭載される際に座椅子に変形され、この座椅子は座板部31と背もたれ部32とで構成されるようになっている。
車椅子10の把持機構16は、座椅子に変形されたキャリア30の座板部31の前方に形成された取手部(図3において符号36で示す)を嵌合係止するようになっており、該キャリア30は、該把持機構16を操作取手13側に移動(摺動)させることにより、車椅子10の中央側に位置づけられるようになっている。
<キャリア30>
図3は、キャリア30の構成図で、(a)は平面図を、(b)は側面図を示している。キャリア30は、被介護者が横臥するベッド上に平板状に敷設できるともに、必要に応じて座椅子に変形できるようになっている。
<キャリア30>
図3は、キャリア30の構成図で、(a)は平面図を、(b)は側面図を示している。キャリア30は、被介護者が横臥するベッド上に平板状に敷設できるともに、必要に応じて座椅子に変形できるようになっている。
図3(a)、(b)に示すように、キャリア30は、その周縁部に配置されるフレーム33と、該フレーム33を被って形成されるたとえば布製のカバー34によって構成されている。
フレーム33は座板部31に内蔵されるフレーム33Aと背もたれ部32に内蔵されるフレーム33Bとで構成されている。フレーム33Aとフレーム33Bは回動部35A、35Bによって連結され、これら回動部35A、35Bを中心にフレーム33Aとフレーム33Bが回動するようになっている。これにより、キャリア30は、該回動部35A、35Bを結ぶ部分を屈曲部として屈曲されるようになっている。
図3(b)は、フレーム33Aに対してフレーム33Bを前記回動部35A、35Bを中心として矢印γ方向へ回動させた状態を示している。この場合、フレーム33Aに対するフレーム33Bの回動は、所定の角度で回動がなされ、該回動の状態を維持できるようになっている。これにより、キャリア30の背もたれ部32側の一端を上方へ屈曲させることができ、所定の位置で前記屈曲の状態を維持させることのできる角度調整機構を備えたものとなっている。なお、キャリア30の背もたれ部32の屈曲の状態を解除する場合は、キャリア30の一端をさらに所定角度以上に回動させることによって水平状態に戻すことができるようになっている。
図4(a)、(b)は、前記回動部35A、35Bの構成の一例を示した図である。図4(a)は、キャリア30が平板状となっている場合の断面図を示し、図4(b)は、キャリア30の一端を所定角度以上に持ち上げた場合の断面図を示している。
図4(a)に示すように、フレーム33Aとフレーム33Bがキャリア30の屈曲部に平行に配置される軸体50によって支持されている。軸体50にはラチェットギャ51が取り付けられ、このラチェットギャ51は、フレーム33Bの前記軸体50を中心とした回動に伴って回動するようになっている。前記フレーム33Aには、揺動可能に軸支される爪片52が設けられ、この爪片52はバネ53によってラチェットギャ51に噛合される方向に付勢されるようになっている。また、軸体50にはラチェットギャ51と隣接するようにしてカム板54が回動自在にとりつけられ、カム板54は、ラチェットギャ51に形成された突部55によって軸体50を中心に回動され、それまでラチェットギャ51に噛合されている爪片52を該ラチェットギャ51から離脱させるようになっている。
このように構成される角度調整機構は、図4(a)に示す平板状態からフレーム33Bの一端を起立方向(図中矢印γ方向)に所望の角度まで回動させて停止させることによって、バネ53で付勢された爪片52がラチェットギャ51に噛合し、この状態で係止され所望の傾斜角度が維持されるようになる。そして、フレーム33Bの一端の傾斜角度の解除を行う場合は、図4(b)に示すように、該フレーム33Bの一端を所定角度以上にまで回動させる。この場合、ラチェットギャ51の側面に形成された突部55で押されてカム板54が回動し、バネ53で付勢された爪片52をラチェットギャ51から離脱させるようになる。これにより、フレーム33Bの一端は、図4(a)に示すように、水平状態に戻すことができるようになる。
そして、図3に戻り、キャリア30の座板部31に内蔵されるフレーム33Aは、該座板部31の周縁に配置される矩形枠を形成し、これによって構成される各辺のうち、座板部31の前方の辺、側方の辺、後方の辺には、それぞれ、第1取手部36、第2取手部37、第3取手部38が形成されている。これら第1取手部36、第2取手部37、第3取手部38は平面的に観た場合U字状をなし、フレーム33Aの外方へ突出し該フレーム33Aとほぼ面一になるように構成されている。
これにより、キャリア30の厚さは、第1取手部36、第2取手部37、第3取手部38に拘わりなく、フレーム33A、33Bの径でほぼ決まり、平板状の状態にした場合に比較的薄く構成することができるようになる。
<把持機構16>
図5は、車椅子10のキャリア搭載部14上を摺動可能に取付けられる把持機構16の構成図であり、(a)は平面図、(b)は先端側から観た正面図である。
<把持機構16>
図5は、車椅子10のキャリア搭載部14上を摺動可能に取付けられる把持機構16の構成図であり、(a)は平面図、(b)は先端側から観た正面図である。
把持機構16の先端には開口16Aが形成され、この開口16Aは把持機構16の後方へ所定の距離lに及んで形成されている。
そして、把持機構16の開口16Aには、キャリア30のたとえば第1取手部36が挿入できるようになっている。この場合、開口16Aの高さ方向の幅W1と第1取手部36の径Dはほぼ等しく設定され、開口16Aの水平方向の幅W2と第1取手部36の幅Wはほぼ等しく設定されている。
このため、把持機構16の開口16Aに第1取手部36が嵌合挿入されたキャリア30は、把持機構16に対して水平状態を維持した状態で保持されるようになる。
また、把持機構16の上面には孔16Bが形成され、開口16Aにキャリア30の第1取手部36が挿入された状態で、棒体16Pが該孔16Bを通して挿入されることにより、該棒体16Pが障害となって第1取手部36の把持機構16からの離脱が防止されるようになっている。
棒体16Pは、図1あるいは図2に示すように、把持機構16の上面に固定された支持部16Cによって支持され、棒体16Pの先端に回動自在に取付けられ支持部16Cに軸支されて揺動し得る揺動レバー16Dによって、上下方向の移動がなされるようになっている。これにより、棒体16Pは把持機構16における第1取手部36を解除可能に係止する係止部としての機能を有し、揺動レバー16Dの操作によってキャリア30の第1取手部36の把持機構16内への嵌合および解除を行うことができるようになっている。
<キャリアの車椅子への搭載の態様>
図1および図2に示したように、座椅子に変形されたキャリア30の車椅子10への搭載は、図6に示すように、キャリア30に座する被介護者60が車椅子10の操作取手13を操作する介護者(図示せず)と向き合うようになされるようにしたものである。
<キャリアの車椅子への搭載の態様>
図1および図2に示したように、座椅子に変形されたキャリア30の車椅子10への搭載は、図6に示すように、キャリア30に座する被介護者60が車椅子10の操作取手13を操作する介護者(図示せず)と向き合うようになされるようにしたものである。
しかし、車椅子10の把持機構16によって、キャリア30の第3取手部38を嵌合保持させることによって、図7に示すように、キャリア30は、それに座する被介護者60が車椅子10の操作取手13を操作する介護者(図示せず)と同方向を見ることができるように、搭載させることもできる。
この場合、車椅子10は、図2に示すように、車体12に引出可能に収納される足場板21を引き出すことができるように構成され、これにより、被介護者60は、車椅子10に安定して座ることができるようになっている。
また、車椅子10の把持機構16によって、キャリア30の第2取手部37を嵌合保持させることによって、図8に示すように、キャリア30は、それに座する被介護者60が車椅子10の操作取手13を操作する介護者(図示せず)に対して横向きになるように、搭載させることもできる。
<介護支援装置の操作方法>
次に、上述したように構成された介護支援装置1の操作方法の例について説明する。なお、以下に説明する操作方法は単に一例を示すものであり、状況の変化によって適宜変更することのできるものである。
(1)図9(a)に示すように、ベッド62に横臥されている被介護者60をベッド62の一方の側方(図中上方)へ寄せた後、ベッド62の他方の側方(図中下方)にキャリア30を敷設する。この場合、キャリア30は、座椅子として変形される以前の平板状となっている状態でベッド62に敷設されるようにする。これにより、キャリア30は、それに取り付けられた第2取手部37がベッド62の他方の側方(図中下方)から外方に突出した状態で配置されるようになる。なお、キャリア30には、上述したように、第2取手部37の他に、第1取手部36、第3取手部38が備えられているが、ここでは、第1取手部36、第3取手部38を省略して示している。
(2)図9(b)に示すように、ベッド62の一方の側方(図中上方)に横臥されている被介護者60を、起こすことなく寝たままの状態で移動させてキャリア30上に仰向けに寝かせる。この場合、キャリア30は、比較的薄く(フレーム33の径程度の厚さ)構成され、ベッド62の表面からの段差が少なく、介護者は被介護者60を極めて容易にキャリア30上に寝かせることができるようになる。
(3)図9(c)に示すように、キャリア30の一端(被介護者60の頭部側の一端)を持ち上げる方向へ回動させ、これにより被介護者60の上半身が起こされる。キャリア30は、その背もたれ部32が座板部31に対して屈曲された座椅子に変形され、被介護者60は該座椅子に坐した状態となる。
<介護支援装置の操作方法>
次に、上述したように構成された介護支援装置1の操作方法の例について説明する。なお、以下に説明する操作方法は単に一例を示すものであり、状況の変化によって適宜変更することのできるものである。
(1)図9(a)に示すように、ベッド62に横臥されている被介護者60をベッド62の一方の側方(図中上方)へ寄せた後、ベッド62の他方の側方(図中下方)にキャリア30を敷設する。この場合、キャリア30は、座椅子として変形される以前の平板状となっている状態でベッド62に敷設されるようにする。これにより、キャリア30は、それに取り付けられた第2取手部37がベッド62の他方の側方(図中下方)から外方に突出した状態で配置されるようになる。なお、キャリア30には、上述したように、第2取手部37の他に、第1取手部36、第3取手部38が備えられているが、ここでは、第1取手部36、第3取手部38を省略して示している。
(2)図9(b)に示すように、ベッド62の一方の側方(図中上方)に横臥されている被介護者60を、起こすことなく寝たままの状態で移動させてキャリア30上に仰向けに寝かせる。この場合、キャリア30は、比較的薄く(フレーム33の径程度の厚さ)構成され、ベッド62の表面からの段差が少なく、介護者は被介護者60を極めて容易にキャリア30上に寝かせることができるようになる。
(3)図9(c)に示すように、キャリア30の一端(被介護者60の頭部側の一端)を持ち上げる方向へ回動させ、これにより被介護者60の上半身が起こされる。キャリア30は、その背もたれ部32が座板部31に対して屈曲された座椅子に変形され、被介護者60は該座椅子に坐した状態となる。
この場合、キャリア30の背もたれ部32は、その屈曲部の回動部35A、35B(図3参照)に形成されるラチェットギャ51が爪片52に係止され(図4参照)、その回動の状態を維持できるようになっている。なお、再び、キャリア30を平板状に変形させる場合には、上述したように、背もたれ部32を所定角度以上に回動させることにより、爪片52のラチェットギャ51への係止を解除(図4参照)することによって行うことができる。
(4)図10(d)に示すように、介護者(図示せず)は、車椅子10を用意し、ベッド62の他方の側方(図中下方)へ車椅子10を操作取手13を把持する手押しによって移動させる。
(4)図10(d)に示すように、介護者(図示せず)は、車椅子10を用意し、ベッド62の他方の側方(図中下方)へ車椅子10を操作取手13を把持する手押しによって移動させる。
この場合、車椅子10の把持機構16をキャリア30の第2取手部37に対向させるようにして車椅子10を移動させる。また、車椅子10の把持機構16がキャリア30の第2取手部37に対して上下方向にずれている場合には、介護者は、レバー15(図1、図2参照)の操作によって前記上下駆動機構20を駆動させ、上部台座14B(図1、図2参照)を上下動することにより、該把持機構16を第2取手部37に正確に対向させるようにする。この場合、上下駆動機構20は、上述したように油圧回路によって行っていることから、たとえば電池を搭載する電動機構を用いた場合と比較すると、該電池がなくなって該上下駆動機構20が停止して被介護者に不安を与えてしまう不都合を回避させることができるようになる。
(5)図10(e)に示すように、把持機構16が第2取手部37に正確に対向されていることを確認した後、介護者は車椅子10を前方(図中矢印P方向)に若干移動させることにより、車椅子10の把持機構16内にキャリア30の第2取手部37を挿入させる。その後、把持機構16に取り付けられた揺動レバー16D(図1、図2参照)を操作することによって、棒体16Pを把持機構16内に挿入させ、把持機構16と第2取手部37との係止を図る。
(6)図11(f)に示すように、介護者は、第1ハンドル18(図1、図2参照)を把持し、手前に引くことにより、把持機構16を摺動機構17(図1、図2参照)のガイドレールに沿って図中矢印Q方向へ摺動させることにより、キャリア30を車椅子10の中央側に移動させる。これにより、キャリア30は車椅子10において安定した位置を保持でき、被介護者60はキャリア30上において座位状態で車椅子10に搭乗できるようになる。
(7)その後は、図11(g)に示すように、介護者は、車椅子10を方向転換(たとえば図中矢印S方向)させ、目的の場所に被介護者60を搬送するようにする。なお、介護者は、その後、車椅子10に乗せた被介護者60をベッド62に再び横臥させる場合は、上述したと逆の動作を行うようにすればよい。これにより、キャリア30は車椅子10に対して着脱自在に搭載させることができる。
(5)図10(e)に示すように、把持機構16が第2取手部37に正確に対向されていることを確認した後、介護者は車椅子10を前方(図中矢印P方向)に若干移動させることにより、車椅子10の把持機構16内にキャリア30の第2取手部37を挿入させる。その後、把持機構16に取り付けられた揺動レバー16D(図1、図2参照)を操作することによって、棒体16Pを把持機構16内に挿入させ、把持機構16と第2取手部37との係止を図る。
(6)図11(f)に示すように、介護者は、第1ハンドル18(図1、図2参照)を把持し、手前に引くことにより、把持機構16を摺動機構17(図1、図2参照)のガイドレールに沿って図中矢印Q方向へ摺動させることにより、キャリア30を車椅子10の中央側に移動させる。これにより、キャリア30は車椅子10において安定した位置を保持でき、被介護者60はキャリア30上において座位状態で車椅子10に搭乗できるようになる。
(7)その後は、図11(g)に示すように、介護者は、車椅子10を方向転換(たとえば図中矢印S方向)させ、目的の場所に被介護者60を搬送するようにする。なお、介護者は、その後、車椅子10に乗せた被介護者60をベッド62に再び横臥させる場合は、上述したと逆の動作を行うようにすればよい。これにより、キャリア30は車椅子10に対して着脱自在に搭載させることができる。
図9ないし図11では、車椅子10の把持機構16はキャリア30の第2取手部37を把持することによって該キャリア30を該車椅子10に搭載させるようにしたものである。しかし、第2取手部37に限らず、第1取手部36、第3取手部38を把持機構16によって把持するようにして、キャリア30を該車椅子10に搭載させるようにしてもよいことはもちろんである。この場合、ベッド62に敷設するキャリア30は、該ベッド62との間に表面が滑らかなシートを配置させておくことで、該キャリア30をベッド62上で容易に回転させて方向転換でき、該キャリア30の第1取手部36あるいは第3取手部38を車椅子10の把持機構16の側へ指向させることができる。
このように構成した介護支援装置によれば、まず、ベッド62上で臥位状態にある被介護者60の下に平板状に敷設されるキャリア30を備え、このキャリア30は、被介護者60の上半身側の一端が上方に屈曲できるとともに所定の位置で該屈曲の状態を維持できるようにすることにより座椅子に変形し得るように構成したものである。すなわち、キャリア30は、屈曲可能に構成され、その一端側において背もたれ部32、他端側において座板部31として構成できるようになっている。
このように構成されたキャリア30を用いることにより、ベッド62に臥位状態にある被介護者60を、起こすことなく寝たままの状態で容易にキャリア30上に移動させることができる。また、被介護者60をキャリア30上で臥位状態にさせた後はキャリア30を屈曲させることで座位状態とすることができるようになる。
そして、キャリア30は、その座板部31の各辺のうち少なくとも一辺に該一辺から突出し該座板部31とほぼ面一になるように取手部(たとえば第2取手部37)を具備するように構成され、車椅子10には、座椅子に変形されたキャリア30の該取手部(たとえば第2取手部37)を把持する把持機構16が備えられ、この把持機構16によってキャリア30の該取手部(たとえば第2取手部37)を把持した後に、該キャリア30を車椅子10のほぼ中央に移動させることによって、被介護者60を座位状態で該キャリア30を車椅子10上に搭載することができるようになる。
この場合、キャリアに取り付けられる取手部(たとえば第2取手部37)は、キャリア30の座板部31とほぼ面一に形成されていることから、平板状にしたキャリア30の厚みを薄く構成することができる。このため、ベッド62上に配置させたキャリア30はベッド62の表面からの段差を少なくすることができ、ベッド62上で横臥される被介護者60を容易にキャリア30上に移動させることができる効果を奏する。
(実施態様2)
実施形態1に示したキャリア30は、その座板部31の周辺に第1取手部36、第2取手部37、第3取手部38を設けるようにしたものである。しかし、これら取手部は、いずれか一つあるいは二つを任意の位置に設けるように構成してもよいことはもちろんである。
(実施態様3)
実施態様1に示したキャリア30は、その屈曲部において、キャリア30の一端の所定角度以上の回動によって、ラチェットギャ51に対する爪片52の解除がなされる機構を備えたものを示したものである。しかし、これに限らず、屈曲部の近傍にレバーを備え、このレバー操作によってラチェットギャ51に対する爪片52の解除がなされるように構成するようにしてもよいことはもちろんである。
(実施態様2)
実施形態1に示したキャリア30は、その座板部31の周辺に第1取手部36、第2取手部37、第3取手部38を設けるようにしたものである。しかし、これら取手部は、いずれか一つあるいは二つを任意の位置に設けるように構成してもよいことはもちろんである。
(実施態様3)
実施態様1に示したキャリア30は、その屈曲部において、キャリア30の一端の所定角度以上の回動によって、ラチェットギャ51に対する爪片52の解除がなされる機構を備えたものを示したものである。しかし、これに限らず、屈曲部の近傍にレバーを備え、このレバー操作によってラチェットギャ51に対する爪片52の解除がなされるように構成するようにしてもよいことはもちろんである。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1……介護支援装置、10……車椅子、11……車輪、12……車体、13……操作取手、14……キャリア搭載部、14A……下部台座、14B……上部台座、15……レバー、16……把持機構、16A……開口、16B……孔、16C……支持部、16D……揺動レバー、16P……棒体、17……摺動機構、18……第1ハンドル、19……第2ハンドル、20……上下駆動機構、21……足場板、30……キャリア、31……座板部、32……背もたれ部、33、33A、33B……フレーム、34……カバー、35A、35B……回動部、36……第1取手部、37……第2取手部、38……第3取手部、50……軸体、51……ラチェットギャ、52……爪片、53……バネ、54……カム板、55……突部、60……被介護者、62……ベッド。
Claims (3)
- 臥位状態の被介護者を座位状態にして搭乗させる介護支援装置であって、
屈曲可能に連結された座板部と背もたれ部を有して前記被介護者を搬送するキャリアと、 前記キャリアを着脱自在に搭載させる車椅子と、を備え、
前記キャリアの前記座板部が、その周縁のうち少なくとも一辺から突出し前記座板部とほぼ面一に形成される取手部を有し、
前記車椅子は、前記キャリアの前記取手部を把持する把持機構と、前記把持機構を前記車椅子の中央側へ移動させる摺動機構と、を有し、
前記キャリアは、その上に前記被介護者を仰向けに寝かせた場合、前記被介護者の頭部側の一端側を上方へ屈曲させるとともに所定の位置で前記屈曲の状態を維持させることにより、前記一端側を前記背もたれ部、他端側を前記座板部とする座椅子として構成できることを特徴とする介護支援装置。 - 前記把持機構が、前記キャリアの前記取手部を嵌合する開口と、前記開口に嵌合された前記取手部を解除可能に係止する係止部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の介護支援装置。
- 前記車椅子が、さらに、前記把持機構および前記摺動機構を上下動させる上下駆動機構を有することを特徴とする請求項1に記載の介護支援装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012187310A JP2014042708A (ja) | 2012-08-28 | 2012-08-28 | 介護支援装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012187310A JP2014042708A (ja) | 2012-08-28 | 2012-08-28 | 介護支援装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014042708A true JP2014042708A (ja) | 2014-03-13 |
Family
ID=50394438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012187310A Pending JP2014042708A (ja) | 2012-08-28 | 2012-08-28 | 介護支援装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014042708A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109925138A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-06-25 | 辽宁黑北健科技有限公司 | 一种床椅分离可整体翻身的护理床 |
-
2012
- 2012-08-28 JP JP2012187310A patent/JP2014042708A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109925138A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-06-25 | 辽宁黑北健科技有限公司 | 一种床椅分离可整体翻身的护理床 |
CN109925138B (zh) * | 2019-04-11 | 2023-09-29 | 鞍山正凯科技有限公司 | 一种床椅分离可整体翻身的护理床 |
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