JP2014040595A - 熱剥離性感圧接着テープ又はシート - Google Patents

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Masayuki Okamoto
昌之 岡本
Michihito Niwa
理仁 丹羽
Masasato Higuchi
真覚 樋口
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Abstract

【課題】耐反撥特性及び易剥離性の両特性を兼ね備えた感圧接着テープ又はシートを提供する。
【解決手段】感圧接着剤層の少なくとも片面に、熱剥離性感圧接着剤層を有し、熱剥離性感圧接着剤層が下記(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%であるモノマー混合物から形成されるアクリル系共重合体を必須成分とし、熱発泡剤を含有し、感圧接着剤層のゲル分率が10〜90重量%であり、感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであり、熱剥離性感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであることを特徴とする。(m1)炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマー(m2)炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマー
【選択図】なし

Description

本発明は、被着体に対する接着性、耐反撥特性、易剥離性の各種特性のバランスが良好な熱剥離性感圧接着テープ又はシートに関する。
従来より、セラミックシートや電子部品などの製造・加工工程では、各種材料等の仮止め、あるいは金属板などの表面保護などが行われおり、このような用途に用いられる粘着部材は使用目的を終えた後に被着体から容易に剥離除去できることが要求されている。このため、セラミックシートや電子部品などの製造・加工工程では、上記のような要求を満たす感圧性接着シートが望まれている。また近年においては、歩留まり向上のための工程リワークに関する要望が増しており、リワークの際に好ましい剥離除去性や剥離性が発揮できる感圧性接着シートが求められている。さらには、住宅設備機器等に用いられる強接着性の感圧接着シート分野においても、設置作業中にリワークする必要が生じたり、使用中に修理・補修等が必要になったり、長期接着の使用目的を終えた後のリサイクルの観点から、被着体から容易に剥離できる感圧性接着シートや部材ごとに容易に解体できる感圧性接着シートが求められている。このように、こういった用途においては、各種使用目的に応じた高い接着信頼性と、使用後における剥離の容易さとを兼ね備え、さらにさまざまな特性を有する感圧接着シートの提供が強く求められている。
そのような要求がある中、従来より、セラミックシートや電子部品の製造プロセスの製造・加工において、加熱処理により剥離できる感圧接着シートが開示されている(特許文献1参照)。しかし、加熱剥離性を発現するのに適度な弾性率の範囲が制限されることなどから、種々の用途ごとの適度な粘着力(例えば用途ごとに制御した所望の粘着力)と易剥離性とを両立することが困難であった。さらには、部材に一定の応力が長期にかかり、結果として一定の負荷が粘着シートにかかることになった場合に剥がれが起きない特性(耐反撥特性)を、粘着力や易剥離性との関係で、両立させた粘着シートを得ることも困難であった。
一方、例えばアクリル酸に代表されるような、カルボキシル基含有モノマーに由来する構造単位を高分子骨格中に多く含有するような粘着剤を用いた熱剥離性感圧接着シートでは(特許文献2参照)、高い接着信頼性すなわち粘着力と耐反撥特性とを発現する感圧接着シートを得ることは容易となる反面、経時での接着力が大きく上昇してしまい、易剥離性の点で問題を生じていた。特に金属系の被着体に使用されていた場合などでは、加熱処理を行っても十分な易剥離性を発現できないなどの問題があった。このため、使用する被着体が制限されるといった課題もあった。
このように、様々な被着体に対して良好な接着性を発揮し、さらに耐反撥特性及び易剥離性の両特性を兼ね備えた感圧接着シートや、用途に応じた接着信頼性、加熱処理後の容易な剥離性とを兼ね備えた、被着体を選ばない熱剥離性感圧接着シートが望まれている。
特開平5−43851号公報 特開平6−306337号公報
従って、本発明の目的は、様々な被着体に対して良好な接着性を発揮し、さらに耐反撥特性及び易剥離性の両特性を兼ね備えた感圧接着テープ又はシート、特に様々な被着体に対して良好な接着信頼性を有し、且つ使用目的が終了した際やリサイクルの際などの被着体からの剥離解体・除去される際に、容易に剥離解体・除去できる熱剥離性感圧接着テープ又はシートを提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、感圧接着剤の少なくとも片面に、熱発泡剤が配合され、特定の組成を有するモノマー混合物から形成される熱剥離性感圧接着剤層を有する粘着テープ又はシートが、様々な被着体に対して良好な接着性を発揮し、さらに耐反撥特性及び易剥離性の両特性を兼ね備えること、及び種々の被着体に対して良好な接着信頼性を有し、且つ使用目的が終了した際やリサイクルの際などの被着体からの剥離解体・除去される際に、容易に剥離解体・除去できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、感圧接着剤層の少なくとも片面に、熱剥離性感圧接着剤層を有し、前記熱剥離性感圧接着剤層が下記(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%であるモノマー混合物から形成されるアクリル系共重合体を必須成分とし、熱発泡剤を含有し、前記感圧接着剤層のゲル分率が10〜90重量%であり、前記感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであり、前記熱剥離性感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであることを特徴とする熱剥離性感圧接着テープ又はシートを提供する。
(m1)下記式(1)で表される炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマー
Figure 2014040595
(式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)
(m2)下記式(2)で表される炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマー
Figure 2014040595
(式(2)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
また、本発明は、感圧接着剤層の少なくとも片面に、熱剥離性感圧接着剤層を有し、前記熱剥離性感圧接着剤層が下記(m1)、(m2)及び(m3)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%、(m3)の含有量が2〜40重量%であるモノマー混合物から形成されるアクリル系共重合体を必須成分とし、熱発泡剤を含有し、前記感圧接着剤層のゲル分率が10〜90重量%であり、前記感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであり、前記熱剥離性感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであることを特徴とする熱剥離性感圧接着テープ又はシートを提供する。
(m1)下記式(1)で表される炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマー
Figure 2014040595
(式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)
(m2)下記式(2)で表される炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマー
Figure 2014040595
(式(2)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
(m3)骨格中に窒素原子を有するビニル系モノマー((m2)を除く)
また、本発明は、(m3)骨格中に窒素原子を有するビニル系モノマーが、下記式(3)で表されるN−ビニル環状アミド、(メタ)アクリルアミド類から選択される1種又は2種以上のモノマーである前記の熱剥離性感圧接着テープ又はシートを提供する。
Figure 2014040595
(式(3)中、R5は2価の有機基を示す。)
また、本発明は、前記モノマー混合物において、モノマー成分として、カルボキシル基含有モノマーを全く含有しないか、あるいはその含有量が全モノマー成分全量の0.1重量%以下である前記の熱剥離性感圧接着テープ又はシートを提供する。
また、本発明は、前記感圧接着剤層及び前記熱剥離性感圧接着剤層の総厚みが、10〜200μmである前記の熱剥離性感圧接着テープ又はシートを提供する。
本発明の熱剥離性感圧接着シートによれば、前記構成を有しているので、様々な被着体に対して良好な接着性を発揮し、さらに耐反撥特性及び易剥離性の両特性を兼ね備える。また、様々な被着体に対して良好な接着信頼性を有し、且つ使用目的が終了した際やリサイクルの際などの被着体からの剥離解体・除去される際に、容易に剥離解体・除去できる。
図1は、L字剥離試験における、L字型のステンレス製治具を示す概略図(斜視図)である。 図2は、L字剥離試験における、貼り合わせサンプル(L字型ステンレス製治具/感圧接着シート/アクリル板の貼り合わせ体)および測定時の引張方向を示す説明図(側面図)である。
本発明の熱剥離性感圧接着テープ又はシート(「熱剥離性感圧接着テープ」あるいは「熱剥離性感圧接着シート」と称する場合がある)は、下記(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%であるモノマー混合物から形成されるアクリル系共重合体を必須成分とし、熱発泡剤が含有されている熱剥離性感圧接着剤層を有する。本発明の熱剥離性感圧接着シートは、また、感圧接着剤層の少なくとも片面に、下記(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%でるモノマー混合物から形成されるアクリル系共重合体を必須成分とし、熱発泡剤が含有されている熱剥離性感圧接着剤層を有していてもよい。
Figure 2014040595
(式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)
(m2)下記式(2)で表される炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマー
Figure 2014040595
(式(2)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
本発明の熱剥離性感圧接着シートは、熱剥離性感圧接着剤層を有し、熱剥離性感圧接着剤層が少なくとも1つの粘着面(感圧接着面)を提供する形態を有する限り特に制限されず、シートの両面が粘着面となっている両面感圧接着シートであってもよいし、シートの片面のみが粘着面となっている片面感圧接着シートであってもよい。2つの部材同士を貼り合わせる観点からは、両面感圧接着シートであることが好ましい。なお、本発明において「感圧接着シート」という場合には、テープ状のもの、即ち、「感圧接着テープ」も含まれるものとする。
本発明の熱剥離性感圧接着シートは、基材(基材層)を有しない、いわゆる「基材レスタイプ」の感圧接着シート(以下、「基材レス感圧接着シート」と称する場合がある)であってもよいし、基材を有するタイプの感圧接着シート(以下、「基材付き感圧接着シート」と称する場合がある)であってもよい。上記基材レス感圧接着シートとしては、例えば、熱剥離性感圧接着剤層のみからなる熱剥離性感圧接着シート、感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層が設けられている構成の熱剥離性感圧接着シートなどが挙げられる。また、基材付き感圧接着シートとしては、例えば、基材の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を有する熱剥離性感圧接着シート、基材の少なくとも片面に、基材と感圧接着剤層が接する形態で、感圧接着剤層と熱剥離性感圧接着剤層との積層構造が設けられている熱剥離性感圧接着シートなどが挙げられる。
さらに、本発明の熱剥離性感圧接着シートは、ロール状に巻回された形態で形成されていてもよく、シートが積層された形態で形成されていてもよい。すなわち、本発明の熱剥離性感圧接着シートは、シート状、テープ状などの形態を有することができる。
[熱剥離性感圧接着剤層]
熱剥離性感圧接着剤層は、熱発泡剤を含有しており、特定のアクリル系共重合体をベースポリマーとする。このため、熱剥離性感圧接着剤層により提供される粘着面は、樹脂[例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート、ABS、ポリオレフィン樹脂(例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等)など]、金属[例えば、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウムなど]を素材とする様々な被着体に対して、良好な接着性を発揮する。また、金属への経時の接着力上昇が少なく、熱剥離性も良好である。また耐反撥性も優れる。そして、熱発泡剤を含むことから加熱処理により容易に接着性が低下して、剥離性を発揮する。
なお、熱剥離性感圧接着剤層において、アクリル系共重合体は必須成分あり、熱剥離性感圧接着剤層全量に対して、33重量%以上(好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上)含まれている。
アクリル系共重合体を形成するモノマー混合物は、(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%である組成物であってもよく、また(m1)、(m2)及び(m3)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%、(m3)の含有量が2〜40重量%である組成物であってもよい。つまり、モノマー混合物は、(m1)、(m2)又は(m1)、(m2)、(m4)からなり、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%、(m4)の含有量が0〜30重量%である組成物であってもよく、また、(m1)、(m2)、(m3)又は(m1)、(m2)、(m3)、(m4)からなり、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%、(m3)の含有量が2〜40重量%、(m4)の含有量が0〜30重量%である組成物であってもよい。なお、本発明において、(m4)は必要に応じて用いられる任意のモノマー成分である。
(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、モノマー成分として任意の成分である(m4)が用いられている場合における必須の成分である(m1)及び(m2)の合計の含有量や、(m1)、(m2)及び(m3)を必須のモノマー成分として構成され、モノマー成分として任意の成分である(m4)が用いられている場合における必須の成分である(m1)、(m2)及び(m3)の合計の含有量は、モノマー混合物を構成する全モノマー成分に対して80重量%以上(例えば80重量%以上100重量%未満)が好ましく、好ましくは90重量%以上(例えば90重量%以上100重量%未満)であることが重要である。これらの合計量が80重量%未満であると、被着体に対する接着信頼性の点で不具合を生じる場合があるからである。
本発明において、モノマー混合物は、アクリル系共重合体を形成するモノマー成分のみからなる混合物を意味する。本発明において、熱剥離性感圧接着剤層は、いったん、モノマー混合物から熱発泡剤を含有するアクリル系粘着剤組成物を得てから、該アクリル系粘着剤組成物を用いて形成される。なお、本明細書において、「粘着剤組成物」には「粘着剤層を形成するための組成物」という意味も含むものとする。
アクリル系粘着剤組成物は、熱発泡剤が配合されており、モノマー混合物から得られる組成物である。このようなアクリル系粘着剤組成物としては、特に限定されないが、例えば、熱発泡剤を含有し、アクリル系共重合体を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物、熱発泡剤を含有し、モノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物などが挙げられる。アクリル系共重合体を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物としては、例えば、いわゆる溶剤型の粘着剤組成物が挙げられる。また、モノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物としては、例えば、いわゆる活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物などが挙げられる。また、アクリル系粘着剤組成物は、必要に応じて、架橋剤やその他の各種添加剤が含まれていてもよい。なお、上記「部分重合物」とは、上記モノマー混合物のうち1又は2以上の成分が部分的に重合している組成物を意味する。
アクリル系粘着剤組成物がアクリル系共重合体を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物である場合、アクリル系共重合体は、該粘着剤組成物の固形成分全量に対して、30重量%以上であり、好ましくは40重量%以上であることが重要である。
また、アクリル系粘着剤組成物がモノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物である場合、該モノマー混合物又はその部分重合物は、アクリル系粘着剤組成物の全量に対して、30重量%以上であり、好ましくは40重量%以上であることが重要である。
(m1)炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーは、式(1)で表される。
Figure 2014040595
(式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)
なお、R2の炭素数1〜12のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基である。
(m1)式(1)で表される炭素数1〜12のアルキル基(直鎖又は分岐鎖状のアルキル基)を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、炭素数2〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、さらに好ましくは炭素数4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーである。これらのアルキル(メタ)アクリレートは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(m1)の含有量は、モノマー混合物を構成するモノマー成分全量(全モノマー成分)に対して40〜97.5重量%であり、好ましくは45〜96重量%、より好ましくは 50〜94重量%である。含有量が40重量%未満であると柔軟性、タックが不足する場合があり、また、97.5重量%を超えると(m2)(m3)成分が不足し、粘着力、耐反撥性、凝集性などが不足する場合がある。
(m2)炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマーは、式(2)で表される。
Figure 2014040595
(式(2)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
(m2)は、熱剥離性感圧接着剤層の凝集性及び粘着力を向上させることができ、さらに耐反撥性や耐発泡剥がれ試験のように、長時間一定の力が加わるような現象に対する熱剥離性感圧接着剤層の耐久性を向上させることができる。さらに反応性官能基として水酸基を持っているため、イソシアネート基やエポキシ基などを持つ架橋剤と反応させることで架橋構造を形成することが可能になる。従って、熱剥離性感圧接着剤層は、耐反撥特性、保持力特性、粘着力、保持特性に優れる。
(m2)式(2)で表される炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマーとしては、例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N−(1−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(1−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドロキシブチル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシブチル)メタクリルアミド、N−(4−ヒドロキシブチル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシブチル)メタクリルアミド、N−メチル−N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。中でも、粘着力、耐反撥性、保持特性のバランスの点から、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド等が好ましく、特にN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドが好ましい。
(m2)の含有量は、モノマー混合物を構成するモノマー成分全量(全モノマー成分)に対して、0.5〜20重量%であり、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは2〜10重量%である。含有量が0.5重量%未満であると熱剥離性感圧接着剤層が耐反撥特性を発現できない場合があり、一方含有量が20重量%を超えると熱剥離性感圧接着剤層のタックや粘着力の点で不具合を生じる場合がある。
本発明の熱剥離性感圧接着シートでは、熱剥離性感圧接着剤層の必須成分であるアクリル系共重合体を構成するモノマー成分として、(m3)窒素含有ビニル系モノマーが用いられていてもよい。(m3)窒素含有ビニル系モノマーが用いられていると、粘着力、凝集力等を向上させることができる。また、前記(m2)成分は(m1)との相溶性が乏しいが、(m3)成分を加えることで相溶性を高める効果もある。
(m3)骨格中に窒素原子を有するビニル系モノマーは、分子中に(分子骨格中に)、炭素炭素二重結合を少なくとも一つ以上有し、且つ窒素原子を有するモノマーである。なお、(m3)には、(m2)炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマーは含まれない。本明細書において、「骨格中に窒素原子を有するビニル系モノマー」を「窒素含有ビニル系モノマー」と称する場合がある。
(m3)窒素含有ビニル系モノマーとしては、より具体的には、例えば式(3)で表されるN−ビニル環状アミド、(メタ)アクリルアミド類から選択される1種又は2種以上のモノマーが挙げられる。
Figure 2014040595
(式(3)中、R5は2価の有機基を示す。)
なお、式(3)において、R5は、好ましくは飽和又は不飽和の炭化水素基であり、より好ましくは飽和炭化水素基(例えば、炭素数3〜5のアルキレン基等)である。
式(3)で表されるN−ビニル環状アミドとしては、例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−モルホリノン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−1,3−オキサジン−2−オン、N−ビニル−3,5−モルホリンジオン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール等が挙げられる。中でも、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−カプロラクタムが特に好ましい。
また、(メタ)アクリルアミド類としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。N−アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えばN−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド等が挙げられる。さらに、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドのようなアミノ基含有(メタ)アクリルアミドなども挙げられる。N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(n−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(t−ブチル)(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。中でも、粘着シートの接着信頼性と柔軟性とのバランスの取りやすさの点から、炭素数が1〜4(より好ましくは1又は2)のN−アルキル基を一個または二個有する(メタ)アクリルアミド(例えば、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等のN,N−ジアルキルアクリルアミド)の使用が好ましい。
またN−ビニル環状アミド、(メタ)アクリルアミド類以外の窒素含有ビニル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルロイルモルフォリン、(メタ)アクリロイルピロリドン、(メタ)アクリロイルピロリジン等のN−アクリロイル基を有する環状(メタ)アクリルアミド、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有するモノマー、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド骨格を有するモノマー、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド等のイタコンイミド系モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノアクリレート系モノマー、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマー等が挙げられる。
なお、(m3)窒素含有ビニル系モノマーとして、上記式(3)で表されるN−ビニル環状アミドと上記(メタ)アクリルアミド類とを併用すると、粘着力と凝集力、粘着シートの柔軟性、加工性の特性バランスを取りやすい点で有用である。
(m3)窒素含有ビニル系モノマーの含有量は、モノマー混合物を構成するモノマー成分全量に対して、2〜40重量%であり、好ましくは2.5〜35重量%、より好ましくは3〜30重量%である。含有量が2重量%未満であると、シート加工性が悪くなる、接着信頼性が発揮しにくくなるなどの点で不具合を生じる場合があり、一方含有量が40重量%を超えると、シートの柔軟性が低下する、タックが低下するなどの点で不具合を生じる場合がある。
(m2)は、上記(m3)と、分子骨格中に、炭素炭素二重結合を有し、且つ窒素原子を有する点で共通するものの、上記(m3)から除かれている。なお、(m3)は、単独で又は2種以上組み合わせて用いられてもよい。
また、本発明では、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分として、前記(m1)及び(m2)と共に、あるいは前記(m1)〜(m3)と共に、(m4)(m1)(m2)、及び(m3)と共重合可能なモノマー(単に「共重合性モノマー」と称する場合がある)が用いられていてもよい。共重合性モノマーが用いられていると、粘着特性のバランスの取りやすさの点で有用である。なお、(m4)は1種または2種以上を用いることができる。
粘着特性のバランスとは、粘着力、タック、耐久性、保持特性、耐反撥特性の各特性のバランスを意味する。
このような(m4)共重合性モノマーとしては、例えば、エチレン性不飽和モノカルボン酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレートなど)、エチレン性不飽和ジカルボン酸(例えば、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸など)、エチレン性不飽和ジカルボン酸の無水物(例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸など)等のカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホプロピルアクリレート等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の燐酸基含有モノマー;酢酸ビニル、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン等のビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フッ素(メタ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマーなどが挙げられる。
また、(m4)共重合性モノマーとしては、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどの環状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーも挙げられる。
モノマー成分として(m4)が用いられている場合において、(m4)は、モノマー混合物を構成するモノマー成分全量(全モノマー成分)に対して55重量%以下(例えば0〜55重量%)が好ましく、好ましくは40重量%以下(例えば0〜40重量%)である。55重量%を超えると、接着信頼性と柔軟性のバランスの点で不具合を生じる場合がある。
本発明では、熱剥離性感圧接着剤層の必須成分であるアクリル系共重合体の構成モノマー成分として、(m1)と(m2)、あるいは(m1)と(m2)と(m3)とを必須としている。このため、(m4)として上記カルボキシル基含有モノマーを実質的に含有していなくても、(m4)として上記カルボキシル基含有モノマー(特にアクリル酸)を用いた場合と同様に、熱剥離性感圧接着剤層の凝集力を向上させて、被着体に対する接着信頼性を発揮することができる。なお、「実質的に含有しない」とは、全く含有しないか、あるいはその含有量がモノマー成分全量の0.1重量%以下であることをいう。例えば、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを「実質的に含有しない」とは、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全く含有しないか、あるいはその含有量が全モノマー成分中の0.1重量%以下であることをいう。
本発明において、熱剥離性感圧接着剤層の必須成分であるアクリル系共重合体の構成モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを実質的に含有していないと、カルボキシル基含有モノマーと被着体との間に生じる相互作用が生じることがないので、被着体に対する良好な接着信頼性を維持して、熱剥離性を良好に発揮することができる。
例えばこのようなカルボキシル基含有モノマーを実質的に含有していない熱剥離性感圧接着シートを金属製被着体に用いた場合、金属に対する接着信頼性、すなわち金属に対する所望の接着性を発揮しつつ耐反撥特性を発揮し、さらにカルボキシル基含有モノマーを含有する熱剥離性感圧接着シートで生じていた相互作用(例えば、酸成分と金属との間の水素結合など)による経時の接着性の上昇が生じないことから、加熱処理により易剥離性を発現する。
本発明において、アクリル系共重合体は、公知乃至慣用の重合方法(例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、光重合開始剤を用いた光重合法など)を用いて形成される。中でも、本発明は、より品質安定性に優れた粘着剤層を得る点から、溶液重合法や光重合法が好ましい。
溶液重合法を用いると、厚みの均一性に優れる層を容易に得ることができる点で有利である。
溶液重合法では、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また、溶液重合法では、熱重合開始剤を用いた熱による硬化反応が利用されることが好ましい。このような熱重合開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなどのアゾ系熱重合開始剤;ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエートなどの過酸化物系熱重合開始剤;レドックス系熱重合開始剤などが挙げられる。なお、熱重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
熱重合開始剤の使用量としては、特に制限されず、従来、熱重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。例えば、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.05〜3重量部である。0.01重量部未満であると、重合の時間が長時間となる場合や分子量が高くなりすぎて粘度が高くなりすぎる場合があり、一方5重量部を超えると、分子量が低くなり、粘着剤の粘着特性のバランスが悪くなる場合がある。
また、光重合法を用いると、特に作業性、厚手塗工性、環境に対する負荷が少ない点で有利である。
光重合法では、光重合開始剤を用いた活性エネルギー線による硬化反応が利用されることが好ましい。このような活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線、紫外線などが挙げられる。特に、紫外線が好適に用いられる。なお、活性エネルギー線の照射エネルギーやその照射時間などは、モノマー成分の反応を阻害しない範囲で特に制限されない。
光重合開始剤としては、特に制限されず、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などを用いることができる。なお、光重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
具体的には、ケタール系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製)などが挙げられる。α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン (商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(商品名「ダロキュア1173」チバ・ジャパン社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名「イルガキュア2959」チバ・ジャパン社製)などが挙げられる。α−アミノケトン系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(商品名「イルガキュア907」チバ・ジャパン社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名「イルガキュア369」チバ・ジャパン社製)などが挙げられる。アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(商品名「ルシリン TPO」BASF社製)などが挙げられる。ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、アニソールメチルエーテルなどが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾインなどが挙げられる。ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。ケタール系光重合開始剤には、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが挙げられる。
光重合開始剤の使用量としては、特に制限されず、例えば、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分100重量部に対して、0.001〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.002〜3重量部である。0.001重量部未満であると重合反応に要する時間が長くなる場合があり、一方、5重量部を超えると重合物の分子量が低くなり、粘着特性のバランスを取りにくくなる場合がある。
熱剥離性感圧接着剤層では、熱発泡剤が配合されていることから、加熱処理による熱発泡剤の膨張ないし発泡で、接着力が低下ないし消失する。このような熱発泡剤としては、特に制限されず、例えば公知の熱発泡剤を適宜選択して用いることができるが、中でもマイクロカプセル化されている発泡剤を好適に用いることができる。このようなマイクロカプセル化されている発泡剤としては、例えば、イソブタン、プロパン、ペンタンなどの加熱により容易にガス化して膨脹する物質を、弾性を有する殻内に内包させた微小球(「熱膨張性微小球」と称する場合がある)が挙げられる
熱膨張性微小球の殻は、通常、熱可塑性物質、熱溶融性物質、熱膨脹により破裂する物質などで形成される場合が多い。また、熱膨張性微小球の殻を形成する物質としては、例えば塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホンなどが挙げられる。熱膨張性微小球は慣用の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法などにより製造できる。
熱膨張性微小球としては、市販品を利用することもできる。このような熱発泡剤の市販品としては、特に制限されず、例えば商品名「マツモトマイクロスフェアF−30」「マツモトマイクロスフェアF−50」「マツモトマイクロスフェアF−50DFU」「マツモトマイクロスフェアF−80S」「マツモトマイクロスフェアF−85」(松本油脂製薬株式会社製);商品名「エクスパンセルDu」(Akzo Nobel Surface Chemistry AB社製)などが挙げられる。
熱膨張性微小球の平均粒径は、分散性や薄層形成性などの点から、一般に1〜80μm程度、好ましくは3〜50μm程度である。
また、熱膨張性微小球としては、加熱処理により熱剥離性感圧接着剤層の接着性を効率よく低下させるため、体積膨脹率が5倍以上、特に10倍以上となるまで破裂しない適度な強度を有するものが好ましい。なお、低い膨脹率で破裂する熱膨張性微小球を用いた場合や、マイクロカプセル化されていない熱膨脹剤を用いた場合には、熱剥離性感圧接着剤層と被着体との粘着面積が十分には低減されず良好な剥離性が得られなかったり、加熱により分離・解体する特性、剥離解体・除去する特性が低下する場合がある。
熱発泡剤の使用量は、その種類によっても異なるが、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分100重量部に対して、例えば10〜200重量部、好ましくは20〜125重量部、さらに好ましくは25〜100重量部程度である。10重量部未満であると加熱処理後の熱剥離性感圧接着剤層の膨張変形が十分に生じず、加熱による分離・解体、例えば熱剥離性感圧接着剤層と被着体との界面で剥離が生じないおそれがあり、一方、200重量部を超えると熱剥離性感圧接着剤層の凝集破壊が生じやすい。
また、その他の熱発泡剤としては、例えば種々の無機系発泡剤や有機系発泡剤が挙げられる。無機系発泡剤の代表例としては、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類などが挙げられる。また、有機系発泡剤の代表例としては、水;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどの塩フッ化アルカン;アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ系化合物;パラトルエンスルホニルヒドラジドやジフェニルスルホン−3,3'−ジスルホニルヒドラジド、4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)などのヒドラジン系化合物;ρ−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などのセミカルバジド系化合物;5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなどのトリアゾール系化合物;N,N'−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジニトロソテレフタルアミドなどのN−ニトロソ系化合物などが挙げられる。なお、熱発泡剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。さらに、必要に応じて発泡助剤が含まれていてもよい。
本発明では、熱剥離性感圧接着剤層を架橋構造化させて耐久性を向上させる点から、アクリル系粘着剤組成物には架橋剤(架橋成分)が添加されていることが好ましい。
架橋剤としては、特に制限されないが、例えば、ポリイソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、金属キレート系化合物、メラミン系化合物が好ましく用いられる。また、多官能(メタ)アクリレートを架橋剤として利用することもできる。中でも、粘着特性のバランスの取りやすさ及び作業性の点から、ポリイソシアネート系化合物や多官能モノマーが好適である。なお、架橋剤は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
ポリイソシアネート系化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの二重体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートなどが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば、特に制限なく用いることができるが、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、末端に(メタ)アクリロイル基を複数個有する反応性ハイパーブランチポリマー[例えば、商品名「CN2300」「CN2301」「CN2320」(SARTOMER社製)など]などが挙げられる。
架橋剤の添加量は、限り特に制限されないが、例えばアクリル系粘着剤組成物がアクリル系共重合体を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物である場合、アクリル系共重合体100重量部に対して、0.001〜5重量部が好ましく、好ましくは0.002〜4重量部、さらに好ましくは0.002〜3重量部である。0.001重量部未満であると、熱剥離性感圧接着剤層の凝集力が低下するおそれがあり、一方、5重量部を超えると、熱剥離性感圧接着剤層の柔軟性やタックが低下するおそれがある。
また、アクリル系粘着剤組成物がモノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物である場合、架橋剤の添加量は、前述の「アクリル系共重合体100重量部」の基準を「アクリル系共重合体を構成するモノマー成分全量100重量部」に置き換えることで表される。すなわち、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分全量100重量部に対して、0.001〜5重量部が好ましく、好ましくは0.002〜4重量部、さらに好ましくは0.002〜3重量部である。
その他の添加剤としては、例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノール樹脂などの粘着付与剤;可塑剤;充填剤;老化防止剤;界面活性剤などが挙げられる。また、架橋促進剤が用いられていてもよい。このような添加剤は、本発明の効果を損なわない範囲で使用される。
熱剥離性感圧接着剤層を形成するアクリル系粘着剤組成物の形成方法としては、特に制限されないが、例えば、モノマー混合物から得られるアクリル系共重合体、熱発泡剤、及び必要に応じて添加される添加剤を均一に混合する方法や、モノマー混合物の一部を重合させることによって得られる組成物に、熱発泡剤及び必要に応じて添加される添加剤を均一に混合する方法などが挙げられる。
例えば、アクリル系共重合体を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物は、アクリル系共重合体が溶液重合で形成される場合、モノマー混合物、有機溶剤、必要に応じて添加される熱重合開始剤などの添加剤を含む組成物を加熱することによりアクリル系共重合体を含む組成物を得て、該組成物に熱発泡剤、必要に応じて添加剤を添加することにより形成される。また、モノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物は、モノマー混合物に、光重合開始剤を加えて、活性エネルギー線を照射して、一部が重合している部分重合物を含む組成物を得て、該組成物に、熱発泡剤、必要に応じて添加剤を添加することにより形成される。
熱剥離性感圧接着剤層は、このようなアクリル系粘着剤組成物を適当な支持体に塗布して、塗布層を形成してから、該塗布層を必要に応じて、加熱、乾燥、活性エネルギー線の照射等を行うことにより形成される。
また、塗布する際に用いられる塗工方法は、特に制限されず、通常の方法を採用することができる。このような塗工方法は、例えば、スロットダイ法、リバースグラビアコート法、マイクログラビア法、ディップ法、スピンコート法、刷毛塗り法、ロールコート法、フレキソ印刷法などが挙げられる。また、塗布時に使用する塗布具としては、一般的に用いられている塗布具を特に制限することなく使用することができる。このような塗布具としては、例えば、リバースコーター、グラビアコーターなどのロールコーター;カーテンコーター;リップコーター;ダイコーター;ナイフコーターなどが挙げられる。
熱剥離性感圧接着剤層では、耐熱性及び耐久性の点から、ゲル分率(溶剤不溶分)は、20〜98重量%であることが好ましく、より好ましくは25〜95重量%である。20重量%未満であると、凝集力が不足し、接着信頼性や加工性が低下したりする場合があり、一方98重量%を超えると、タックが不足したり、接着信頼性が低下したりするおそれがある。
熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、以下のようにして求められる。まず、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜(商品名「ニトフロン(登録商標)NTF−1122」日東電工株式会社製、厚さ:85μm)を100mm×100mmに切り取り、またタコ糸(太さ:1.5mm)を、100mm程度に切断し、これらの重量を測定する(多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜及びタコ糸の重量を「重量(A)」とする)。次に、所定量(約1g程度)の熱剥離性感圧接着剤層を前記多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に包み、包んだ口をタコ糸を用いて縛り、熱剥離性感圧接着剤層が包まれた包み(「熱剥離性感圧接着剤層含有包み」と称する場合がある)を作製する。この熱剥離性感圧接着剤層含有包みの重量を測定し、熱剥離性感圧接着剤層含有包みの重量から、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜及びタコ糸の重量(A)を差し引いて、熱剥離性感圧接着剤層の重量を求める。なお、熱剥離性感圧接着剤層の重量を重量(B)とする。次に、熱剥離性感圧接着剤層含有包みを、室温(例えば23℃)で酢酸エチル45mL中に7日間浸漬させ、熱剥離性感圧接着剤層中のゾル成分のみを、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜外へ溶出させる。そして、浸漬後、酢酸エチル中に7日間浸漬させた熱剥離性感圧接着剤層含有包みを取り出し、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜についた酢酸エチルを拭き取り、乾燥機にて、130℃で2時間乾燥させる。乾燥後、熱剥離性感圧接着剤層含有包みの重量を測定した。この熱剥離性感圧接着剤層含有包みの重量を重量(C)とする。
そして、熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率(重量%)を、次式により算出する。
ゲル分率(重量%)=[(C−A)/B×100]
熱剥離性感圧接着剤層の厚さは、特に制限されないが、被着体に対する接着信頼性と加熱処理による被着体からの剥離性との両立を図る点から、3〜200μmが好ましく、より好ましくは4〜150μm、さらにより好ましくは5〜100μmである。なお、熱剥離性感圧接着剤層は、単層の形態を有していてもよいし、積層の形態を有していてもよい。
[感圧接着剤層]
本発明において、感圧接着剤層は、必要に応じて設けられる層であり、熱剥離性感圧接着剤層と接する形態で設けられる層である。感圧接着剤層の片面に熱剥離性感圧接着剤層を有する熱剥離性感圧接着テープでは、感圧接着剤層は、通常、一方の粘着面を提供する。熱剥離性感圧接着剤層の少なくとも片面に感圧接着剤層を有する熱剥離性感圧接着テープにおいて、感圧接着剤層は、適度な弾性、柔軟性、またテープの保持特性を付与する。
感圧接着剤層を形成する組成物(「感圧接着剤組成物」と称する場合がある)には感圧接着剤層を構成するベースポリマーに必要に応じて添加剤等が配合された組成物、及び感圧接着剤層を構成するベースポリマーを形成するモノマー混合物又はその部分重合物に必要に応じて添加剤等が配合された組成物の両方が含まれる。なお、部分重合物とは、完全に重合している組成物ではないことを意味し、例えば単量体成分の一部を重合させることによって得られる、10重量%程度の重合率を有するシロップ状の組成物等が挙げられる。
ベースポリマーとしては、特に制限されず、公知のベースポリマーから適宜選択して用いることができる。このようなベースポリマーとしては、例えば、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー、ビニルアルキルエーテル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、ウレタン系ポリマー、フッ素系ポリマー、エポキシ系ポリマーなどを用いることができる。特に、本発明においては、これらのベースポリマーのうち、熱剥離性感圧接着剤層との接着性の点から、アクリル系ポリマーが好適に用いられる。すなわち、本発明では、感圧接着剤層はアクリル系感圧接着剤層であることが好ましい。さらに、タック、弾性率、低温・高温接着性などの幅広い特性に関しての設計の自由度が高いことからもアクリル系粘弾性体層が好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)アクリレートをモノマー主成分とするポリマーである。このようなアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。このようなアルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。中でも、炭素数2〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートである。なお、これらのアルキル(メタ)アクリレートは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
また、アルキル(メタ)アクリレートとしては、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどの環状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーも挙げられる。
なお、アルキル(メタ)アクリレートは、アクリル系ポリマーのモノマー主成分であることから、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して60重量%以上であり、好ましくは80重量%以上であることが重要である。
なお、感圧接着剤層のベースポリマーには、モノマー成分として、主モノマー成分以外に、共重合性モノマーが用いられていてもよい。モノマー成分として、共重合性モノマーを用いることにより、例えば、弾性や柔軟性などの特性を改良できたり、感圧接着剤層の凝集力を向上させて、より熱剥離性感圧接着剤層との接着性を向上させることができる。なお、共重合性モノマーは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
例えば、感圧接着剤層がアクリル系感圧接着剤層である場合、ベースポリマーとしてのアクリル系ポリマーでは、モノマー成分として、極性基含有モノマーや多官能性モノマーなどの共重合性モノマーを含んでいてもよい。
前記極性基含有モノマーとして、例えば、カルボキシル基含有モノマー又はその無水物、ヒドロキシル基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、シアノアクリレート系モノマー、複素環含有ビニル系モノマーなどが挙げられる。カルボキシル基含有モノマー又はその無水物としては、例えば(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸無水マレイン酸などが挙げられる。ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレートなどが挙げられる。リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホプロピルアクリレートなどが挙げられる。アミド基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。アミノ基含有モノマーとしては、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。シアノアクリレート系モノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなど挙げられる。複素環含有ビニル系モノマーとしては、例えば、N−ビニル−2ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾールなどが挙げられる。
極性基含有モノマーとしては、適度な凝集力を得る点から、アミド基含有モノマー、複素環含有ビニル系モノマー、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーが好ましく、特にヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ビニル−2ピロリドン、アクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなど好ましい。
極性基含有モノマーの含有量としては、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して40重量%以下(例えば1〜40重量%)が好ましい。さらに好ましくは2〜37重量%である。極性基含有モノマーの含有量が40重量%を超えると、感圧接着剤層の柔軟性が損なわれ、凹凸のある被着体などに対して、接着性が低下するおそれがある。また、極性基含有モノマーの含有量が1重量%未満であると、感圧接着剤層の凝集力が低下し、感圧接着シートとしての保持性能が低下したり、シートを切断若しくは打ち抜くなどする際の加工性が低下するおそれがある。
前記多官能性モノマーとしては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば特に制限されないが、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、末端に(メタ)アクリロイル基を複数個有する反応性ハイパーブランチポリマー[例えば、商品名「CN2300」「CN2301」「CN2320」(SARTOMER社製)など]などが挙げられる。
多官能性モノマーの含有量としては、特に制限されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して2重量%以下(例えば0.01〜2重量%)であることが好ましく、さらに好ましくは1重量%以下(例えば0.02〜1重量%)である。多官能性モノマーの含有量が2重量%を超えると、感圧接着剤層の柔軟性が損なわれ、凹凸のある被着体などに対する接着性が低下するおそれがある。また、多官能性モノマーの含有量が0.01重量%未満であると、感圧接着剤層の凝集力が乏しくなり、感圧接着シートとしての保持性能が低下したり、シートを切断あるいは打ち抜くなどする際の加工性が低下するおそれがある。
極性基含有モノマーや多官能性モノマー以外の共重合性モノマーとしては、例えばビニルエステル類、芳香族ビニル化合物、オレフィン又はジエン類、ビニルエーテル類、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー、塩化ビニル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、イミド基含有モノマー、フッ素原子含有(メタ)アクリレート、ケイ素原子含有(メタ)アクリレートなどが挙げられる。ビニルエステル類としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられる。芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレンビニルトルエンなどが挙げられる。オレフィン又はジエン類としては、例えばエチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどが挙げられる。ビニルエーテル類としては、例えばビニルアルキエーテルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどが挙げられる。スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどが挙げられる。イミド基含有モノマーとしては、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどが挙げられる。
本発明において、感圧接着剤層のベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)は、前記モノマー成分を共重合することによって得られる。重合方法としては、従来公知の溶液重合、乳化重合、塊状重合などの重合方法を用いることができる。本発明においては、作業性、環境に対する負荷、厚手の感圧接着剤層の得やすさの点から、光重合開始剤(光開始剤)を用いて活性エネルギー線による硬化反応を利用することが好ましい。なお、重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
光重合開始剤としては、特に制限されないが、例えば、ケタール系光重合開始剤、α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤、α−アミノケトン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
ケタール系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製)などが挙げられる。α−ヒドロキシケトン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製)、2−ヒドロキシ2−メチル1−フェニル−プロパン−1−オン(商品名「ダロキュア1173」チバ・ジャパン社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名「イルガキュア2959」チバ・ジャパン社製)などが挙げられる。α−アミノケトン系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(商品名「イルガキュア907」チバ・ジャパン社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名「イルガキュア369」チバ・ジャパン社製)などが挙げられる。アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(商品名「ルシリンTPO」BASF社製)などが挙げられる。ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、アニソールメチルエーテルなどが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えばベンゾインなどが挙げられる。ベンジル系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが挙げられる。
これらの光重合開始剤の使用量は、特に制限されないが、感圧接着剤層のベースポリマーとしてアクリル系ポリマーを用いる場合、アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分100重量部に対して、0.001〜0.5重量部が好ましく、より好ましくは0.01〜0.1重量部である。
光重合開始剤の活性化に関しては、活性エネルギー線を照射することが重要である。このような活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線、紫外線などが挙げられる。特に、紫外線が好適に用いられる。活性エネルギー線の照射エネルギーやその照射時間などは、モノマー成分の反応を阻害しない範囲で特に制限されない。
また、本発明において、感圧接着剤層のベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)を前記モノマー成分を共重合することによって得る際には、熱重合性開始剤による硬化反応を用いてもよい。また、上記光重合開始剤による硬化反応と併用してもよい。熱重合性開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤[例えば、2,2'−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4'−アゾビス−4−シアノバレアリン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N'−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなど]、レドックス系重合開始剤などが挙げられる。熱重合開始剤の使用量としては、特に制限されず、重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。
感圧接着剤組成物は、その取り扱い上、塗工に適した粘度(通常、B型粘度計における粘度測定において、測定温度:25℃の条件で測定された粘度として、0.3〜40Pa・s)に、調整されていてもよい。
感圧接着剤組成物として、モノマー混合物の部分重合物を用いる場合、上記粘度を得る点から、その重合率は、その部分重合が生じている部分の分子量にもよるが、2〜40重量%程度であり、好ましくは5〜20重量%程度である。なお、部分重合は、通常、酸素との接触を避けて活性エネルギー線(特に紫外線)を照射することにより行われる。
部分重合物の重合率は、部分重合物約0.5gを精秤し、これを130℃で2時間乾燥した後の重量を精秤して重量減少量[揮発分(未反応モノマー重量)]を求め、得られた数値を以下の式に代入して算出した。
部分重合物の重合率(%)=[1−(重量減少量)/(乾燥前の部分重合物の重量)]×100
また、感圧接着剤組成物は、増粘用ポリマーを適宜に配合することにより、粘度調整されていてもよい。このような増粘用ポリマーとしては、例えば、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルにアクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、アクリロイルモルホリン等を共重合したアクリル系ポリマー;スチレンブタジエンゴム(SBR);イソプレンゴム;スチレンブタジエンブロック共重合体(SBS);エチレン−酢酸ビニル共重合体;アクリルゴム;ポリウレタン;ポリエステル等が挙げられる。なお、増粘用ポリマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
感圧接着剤層を形成する感圧接着剤組成物には、感圧接着剤層の用途に応じて、適宜な添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、例えば、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノール樹脂などからなる常温で固体、半固体、あるいは液状のもの)、可塑剤、充填剤、老化防止剤、着色剤(顔料や染料など)などのが挙げられる。例えば、ベースポリマーを形成する際に光重合法を用いる場合、着色のためには、光重合を阻害しない程度の顔料(着色顔料)を使用することができる。感圧接着剤層を黒色とする場合、例えば、カーボンブラックを用いることができる。着色顔料としてのカーボンブラックの使用量としては、着色度合いや光重合反応を阻害しない観点から、例えば、感圧接着剤層のベースポリマーを構成する全モノマー[特に(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分とするアクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分]100重量部に対して、0.15重量部以下(例えば0.001〜0.15重量部)が好ましく、より好ましくは0.02〜0.1重量部である。
感圧接着剤層の形成は、特に制限されないが、例えば、剥離ライナーや基材等の適当な支持体上に、感圧接着剤組成物を塗布し、塗布層を形成させ、該層を、必要に応じて、硬化(例えば、熱による硬化や、活性エネルギー線による硬化等)や乾燥させること等により形成される。なお、活性エネルギー線による硬化(光硬化)を行う際には、光重合反応は空気中の酸素に阻害されるため、該塗布層上に剥離ライナー(セパレータ)等を貼り合わせたり、また、窒素雰囲気下で光硬化を行うこと等により、酸素を遮断することが好ましい。なお、感圧接着剤層の形成の際に用いられる剥離ライナー(セパレータ)等は、本発明の熱剥離性感圧接着シートを作製する際、適宜な時期に剥離されてもよいし、作製後の熱剥離性感圧接着シートを利用する際に剥離されてもよい。
感圧接着剤層では、弾性や柔軟性、また保持特性の点から、ゲル分率(溶剤不溶分)は、10〜90重量%であることが好ましく、より好ましくは20〜85重量%である。10重量%未満であると、所望の保持特性が得られない場合があり、一方90重量%を超えると、弾性と柔軟性のバランスが取りにくくなる。
感圧接着剤層のゲル分率は、以下のようにして求められる。まず、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜(商品名「ニトフロン(登録商標)NTF−1122」日東電工株式会社製、厚さ:85μm)を100mm×100mmに切り取り、またタコ糸(太さ:1.5mm)を、100mm程度に切断し、これらの重量を測定する(多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜及びタコ糸の重量を「重量(A)」とする)。次に、所定量(約1g程度)の感圧接着剤層を前記多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に包み、包んだ口をタコ糸を用いて縛り、感圧接着剤層が包まれた包み(「感圧接着剤層含有包み」と称する場合がある)を作製する。この感圧接着剤層含有包みの重量を測定し、感圧接着剤層含有包みの重量から、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜及びタコ糸の重量(A)を差し引いて、感圧接着剤層の重量を求める。なお、感圧接着剤層の重量を重量(B)とする。次に、感圧接着剤層含有包みを、室温(例えば23℃)で酢酸エチル45mL中に7日間浸漬させ、感圧接着剤層中のゾル成分のみを、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜外へ溶出させる。そして、浸漬後、酢酸エチル中に7日間浸漬させた熱剥離性感圧接着剤層含有包みを取り出し、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜についた酢酸エチルを拭き取り、乾燥機にて、130℃で2時間乾燥させる。乾燥後、感圧接着剤層含有包みの重量を測定した。この感圧接着剤層含有包みの重量を重量(C)とする。
そして、感圧接着剤層層のゲル分率(重量%)を、次式により算出する。
ゲル分率(重量%)=[(C−A)/B×100]
感圧接着剤層の厚みとしては、特に制限されず、例えば、3〜200μmが好ましく、好ましくは4〜150μmであり、さらに好ましくは5〜100μmである。感圧接着剤層の厚みが3μmよりも小さいと、クッション性が低下して、曲面や凹凸面に対する接着性が低下する場合があり、一方200μmよりも大きいと、均一な厚みの層又はシートが得られにくくなる。なお、感圧接着剤層は、単層、複層何れの形態を有していてもよい。
(剥離ライナー)
本発明の熱剥離性感圧接着シートの感圧接着剤層表面や熱剥離性感圧接着剤層表面は、使用時まで剥離ライナー(セパレータ、剥離フィルム)により保護されていてもよい。また、粘着面は、2枚の剥離ライナーによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっている1枚の剥離ライナーにより、ロール状に巻回される形態で保護されていてもよい。剥離ライナーは、熱剥離性感圧接着剤層の保護材として用いられており、被着体に貼付する際に剥がされる。
このような剥離ライナーとしては、慣用の剥離紙などを使用でき、特に限定されないが、例えば、剥離処理層を有する基材、フッ素系ポリマーからなる低接着性基材、無極性ポリマーからなる低接着性基材などを用いることができる。フッ素系ポリマーからなる低接着性基材としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等が挙げられる。フッ素系ポリマーからなる低接着性基材のフッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。無極性ポリマーからなる低接着性基材の無極性ポリマーとしては、例えば、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等が挙げられる。なお、剥離ライナーは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、剥離ライナーの厚さ等も特に制限されない。なお、剥離ライナーには、下記の(基材)は含まれない。
(基材)
本発明の熱剥離性感圧接着シートが基材を有している場合、該基材としては、特に制限されず、例えば、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;各種樹脂(オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)など)によるフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体(特に、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。
上記基材の厚みとしては、特に制限されず、例えば、10〜500μmが好ましく、より好ましくは12〜200μm、さらに好ましくは15〜100μmである。なお、基材は単層の形態を有していてもよく、また、複層の形態を有していてもよい。また、基材には、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理、下塗り処理などの各種処理が施されていてもよい。
(他の層)
本発明の熱剥離性感圧接着シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。より具体的には、例えば、剥離性の付与を目的とした剥離剤のコーティング層、密着力の向上を目的とした下塗り剤のコーティング層、良好な変形性の付与を目的とした層、被着体への接着面積の増大を目的とした層、被着体への接着力の向上を目的とした層、被着体への表面形状に良好も追従させることを目的とした層、加熱による接着力低減の処理性の向上を目的とした層、加熱後の剥離性向上を目的とした層などが挙げられる。また、上記感圧接着剤層や熱剥離性感圧接着剤層以外の公知・慣用の感圧接着剤層を有していてもよい。
(熱剥離性感圧接着シートの製造方法)
熱剥離性感圧接着シートの作製方法としては、特に制限されないが、例えばモノマー混合物を用いて、熱剥離性感圧接着剤層を形成するアクリル系粘着剤組成物を調製する工程、該工程で調製されたアクリル系粘着剤組成物により、適当な支持体(例えば、基材、剥離ライナーなど)や感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を形成する工程を経て作製する方法が挙げられる。
モノマー混合物を用いて、熱剥離性感圧接着剤層を形成するアクリル系粘着剤組成物を調製する工程では、特に制限されないが、例えば、モノマー混合物からアクリル系共重合体を含む組成物を得て、該組成物に熱発泡剤や必要に応じて添加剤を配合することや、モノマー混合物に重合開始剤を加えて重合させる等によりモノマー混合物からモノマー混合物及びその部分重合物を含む組成物を得て、該組成物に熱発泡剤や必要に応じて添加剤を配合することなどによって、モノマー混合物からアクリル系粘着剤組成物が調製される。
適当な支持体(例えば、基材、剥離ライナーなど)や感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を形成する工程では、例えば、適当な支持体(例えば、基材、剥離ライナーなど)や感圧接着剤層の少なくとも片面にアクリル系粘着剤組成物を塗布し塗布層を形成してから、必要に応じて加熱、乾燥、活性エネルギー線の照射等を行い、熱剥離性感圧接着剤層を形成することや、適当な支持体(例えば、上記剥離ライナーなど)の少なくとも片面に、別途作製した熱剥離性感圧接着剤層を転写(移着)して熱剥離性感圧接着剤層を形成することなどにより、熱剥離性感圧接着剤層が形成される。
また、アクリル系共重合体を光重合法で得る場合、例えば、下記の工程(i)〜(ii)を経て、感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を有する熱剥離性感圧接着シートを形成する方法を用いることができる。このような方法を用いると、感圧接着剤層(例えば、アクリル系感圧接着剤層など)と、熱剥離性感圧接着剤層とを、同時に作製でき、貼り合わせ工程を簡略化できる点で有効である。
工程(i):(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%であるモノマー混合物、モノマー混合物中のモノマー成分100重量部に対して0.01〜2重量部の光重合開始剤及び熱発泡剤からアクリル系粘着剤組成物を調製する工程
工程(ii):工程(i)で調製されたアクリル系粘着剤組成物を用いて感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を形成する工程
(熱剥離性感圧接着シート)
本発明の熱剥離性感圧接着シートは、熱剥離性感圧接着剤層を少なくとも有している。このため、耐反撥性にすぐれ、且つ熱剥離性感圧接着剤層が提供する粘着面において、塗膜、金属、プラスチックなどの様々な被着体に対して良好な接着性を発揮しつつ、加熱処理後の容易な剥離性を兼ね備える。このように、本発明の熱剥離性感圧接着シートは、耐反撥性、接着性、熱剥離性の各種特性のバランスがすぐれている。また、種々の被着体に対して良好な接着信頼性を有し、且つ使用目的が終了した際やリサイクルの際などの被着体からの剥離解体・除去される際に、容易に剥離解体・除去できる。
なお、本願において、「除去できる」とは、粘着面で固定されている部材を、糊残りや部材の破損を伴うことなく、粘着面から剥離できることをいう。
本発明の熱剥離性感圧接着シートが、感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を有する構成である場合、感圧接着剤層を形成する感圧接着剤組成物の組成と熱剥離性感圧接着剤層を形成するアクリル系粘着剤組成物の組成とは、熱発泡剤を含有することを除いて同一であったり、近似していてもよい。また、異なっていてもよい。なお、組成が同一であったり、近似していると、熱剥離性感圧接着シートを作製する際の作業性の点から有利である。また、熱剥離時に、感圧接着剤層と熱剥離層との密着性が優れ、より被着体から除去しやすくなる。
本発明の熱剥離性感圧接着シートが、感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を有する構成である場合、感圧接着剤層及び熱剥離性感圧接着剤層の総厚みは、被着体に対する接着信頼性、被着体表面に対する凹凸吸収性、加熱処理による被着体からの剥離性のバランスの点から、6〜400μmが好ましく、好ましくは10〜200μmである。なお、感圧接着剤層及び熱剥離性感圧接着剤層の総厚みは、例えば、本発明の熱剥離性感圧接着シートが感圧接着剤層の片面に熱剥離性感圧接着剤層を有するものである場合には感圧接着剤層表面から熱剥離性感圧接着剤層表面までの厚みに相当し、本発明の熱剥離性感圧接着シートが感圧接着剤層の両面に熱剥離性感圧接着剤層を有するものである場合には一方の熱剥離性感圧接着剤層表面から他方の熱剥離性感圧接着剤層表面までの厚みに相当する。
本発明の熱剥離性感圧接着シートが、感圧接着剤層の少なくとも片面に熱剥離性感圧接着剤層を有する構成である場合、感圧接着剤層側に部材(部品)を貼り付けると、加熱処理により、該部材(部品)に感圧接着剤層を残すことができ、また熱剥離感圧接着剤層側に部材(部品)を貼り付けると、加熱処理により、該部材(部品)から粘着剤層それ自体を完全に取り去ることができる。
本発明の熱剥離性感圧接着シートは、金属製品の製造・加工プロセス、セラミック製品の製造・加工プロセス、樹脂と金属(例えば、「ポリカーボネートとステンレス鋼(SUS)」、「ABSとアルミニウム」など)が組み合わされるような家電製品の製造プロセス、回収・リサイクル後の解体などの用途に好適に用いることができる。
特に、本発明の熱剥離性感圧接着シートは、耐反撥性にすぐれるので、被着体が曲面を有する場合に有効である。例えば丸みをおびたSUSやABSの被着体熱剥離性感圧接着シートを貼り合わせるなどの耐反撥性が重要な用途である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
[部分重合組成物(モノマーシロップ)の調製]
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);70重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP);26重量部、ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA);4重量部からなる組成物100重量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を配合し、十分に窒素ガスで置換して紫外線照射を行い、重合率約11重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
[熱剥離性感圧接着剤層の作製]
前記部分重合組成物100重量部に、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「EXPANCEL−461DU40」Azko Nobel Surface Chemistry AB社製);30重量部、内部架橋剤としてトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.2重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.1重量部、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層(厚み:75μm)/剥離ライナーの熱剥離性感圧接着剤層シートを得た。
該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、92.3重量%であった。
[感圧接着剤層の作製]
前記部分重合組成物100重量部に、内部架橋剤としてトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.1重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.02重量部、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/感圧接着剤層(厚み:20μm)/剥離ライナーの感圧接着剤層シートを得た。
該感圧接着剤層のゲル分率は、78.1重量%であった。
[感圧接着シートの作製]
感圧接着剤層シートの一方の剥離ライナーを剥がして感圧接着剤層を露出させ、さらに熱剥離性感圧接着剤層シートの一方の剥離ライナーを剥がして熱剥離性感圧接着剤層を露出させてから、感圧接着剤層シートと熱剥離性感圧接着剤層シートとを感圧接着剤層と熱剥離性感圧接着剤層とが接する形態で貼り合わせることにより、感圧接着シート(粘着剤層の総厚み:95μm)を作製した。
(実施例2)
[熱剥離性感圧接着剤層の作製]
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);70重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP);26重量部、ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAA);4重量部からなる組成物100重量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を配合し、十分に窒素ガスで置換して紫外線照射を行い、重合率約10重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
前記部分重合組成物100重量部に、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「EXPANCEL−461DU40」Azko Nobel Surface Chemistry AB社製);30重量部、内部架橋剤としてトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.2重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.1重量部、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層(厚み:75μm)/剥離ライナーの熱剥離性感圧接着剤層シートを得た。
該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、93.5重量%であった。
[感圧接着剤層の作製]
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);90重量部、アクリル酸(AA);10重量部からなる組成物100重量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を配合し、十分に窒素ガスで置換して紫外線照射を行い、重合率約10重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
前記部分重合組成物100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.04重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/感圧接着剤層(厚み:20μm)/剥離ライナーの感圧接着剤層シートを得た。
該感圧接着剤層のゲル分率は、60.2重量%であった。
[感圧接着シートの作製]
感圧接着剤層シートの一方の剥離ライナーを剥がして感圧接着剤層を露出させ、さらに熱剥離性感圧接着剤層シートの一方の剥離ライナーを剥がして熱剥離性感圧接着剤層を露出させてから、感圧接着剤層シートと熱剥離性感圧接着剤層シートとを感圧接着剤層と熱剥離性感圧接着剤層とが接する形態で貼り合わせることにより、感圧接着シート(粘着剤層の総厚み:95μm)を作製した。
(実施例3)
[熱剥離性感圧接着剤層の作製]
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);71重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP);15重量部、N,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA);11重量部、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA);1.5重量部、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAA);1.5重量部からなる組成物100重量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を配合し、十分に窒素ガスで置換して紫外線照射を行い、重合率約10重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
前記部分重合組成物100重量部に、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「EXPANCEL−461DU40」Azko Nobel Surface Chemistry AB社製);30重量部、内部架橋剤としてトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.2重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.1重量部、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層(厚み:75μm)/剥離ライナーの熱剥離性感圧接着剤層シートを得た。
該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、90.8重量%であった。
[感圧接着剤層の作製]
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);90重量部、アクリル酸(AA);10重量部からなる組成物100重量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を配合し、十分に窒素ガスで置換して紫外線照射を行い、重合率約11重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
前記部分重合組成物100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.04重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/感圧接着剤層(厚み:20μm)/剥離ライナーの感圧接着剤層シートを得た。
該感圧接着剤層のゲル分率は、60.2重量%であった。
[感圧接着シートの作製]
感圧接着剤層シートの一方の剥離ライナーを剥がして感圧接着剤層を露出させ、さらに熱剥離性感圧接着剤層シートの一方の剥離ライナーを剥がして熱剥離性感圧接着剤層を露出させてから、感圧接着剤層シートと熱剥離性感圧接着剤層シートとを感圧接着剤層と熱剥離性感圧接着剤層とが接する形態で貼り合わせることにより、感圧接着シート(粘着剤層の総厚み:95μm)を作製した。
(実施例4)
[熱剥離性感圧接着剤層の作製]
冷却管、窒素ガス導入管、温度計、滴下漏斗及び攪拌翼を備えた反応容器に、重合開始剤としての2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN);0.1重量部、モノマー成分としてのブチルアクリレート(BA);90重量部、および溶媒としての酢酸エチル;82重量部を投入し、反応容器の内容物(モノマー成分全量を含む溶液)を窒素置換を行いながら60℃に昇温した。その後、重合開始剤としての2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN);0.2重量部、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)5重量部、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAA);5重量、および溶媒としての酢酸エチル81重量部を3時間かけて滴下しながら重合を行った。かかる連続仕込み方式の溶液重合によってアクリル系ポリマーの溶液を得た。
得られたアクリル系ポリマーの溶液に、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「EXPANCEL−461DU40」Azko Nobel Surface Chemistry AB社製);30重量部、イソシアネート系架橋剤(トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業株式会社、C/L);0.07重量部(固形分換算)を添加して、組成物を得た。
該組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成し、70℃で5分間乾燥させ、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層(厚み:75μm)の熱剥離性感圧接着剤層シートを得た。
該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、57.5重量%であった。
[感圧接着剤層の作製]
[アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)/アクリル酸(AA)]共重合体;100重量部に、内部架橋剤としてトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);2重量部(固形分基準)を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成し、100℃で2分間乾燥して、剥離ライナー/感圧接着剤層(厚み:20μm)の感圧接着剤層シートを得た。
該感圧接着剤層のゲル分率は、50.8重量%であった。
[感圧接着シートの作製]
感圧接着剤層シートと熱剥離性感圧接着剤層シートとを感圧接着剤層と熱剥離性感圧接着剤層とが接する形態で貼り合わせることにより、感圧接着シート(粘着剤層の総厚み:95μm)を作製した。
(実施例5)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);71重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP);15重量部、N,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA);11重量部、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA);1.5重量部、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAA);1.5重量部からなる組成物100重量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を配合し、十分に窒素ガスで置換して紫外線照射を行い、重合率約10重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
前記部分重合組成物100重量部に、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「EXPANCEL−461DU40」Azko Nobel Surface Chemistry AB社製);20重量部、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「マツモトマイクロスフェアー−F50DFU、松本油脂製薬社製);10重量部、内部架橋剤としてトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.2重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.1重量部、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層(厚み:75μm)/剥離ライナーの感圧接着シートを得た。
該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、86.9重量%であった。
(比較例1)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);90重量部、アクリル酸(AA);10重量部からなる組成物100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、重合率約11重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
部分重合組成物として上記部分重合組成物を用い、内部架橋剤をトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.4重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.3重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層/剥離ライナーの熱剥離性感圧接着剤層シートを得た。なお、該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、90.3重量%であった。
部分重合組成物として上記部分重合組成物を用い、内部架橋剤をトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.3重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.08重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、剥離ライナー/感圧接着剤層/剥離ライナーの感圧接着剤層シートを得た。なお、該感圧接着剤層のゲル分率は、80重量%であった。
そして、実施例1と同様にして、感圧接着シート(粘着剤層の総厚み:95μm)を作製した。
(比較例2)
[熱剥離性感圧接着剤層の作製]
アクリル酸ブチル(BA);85重量部、アクリロニトリル(AN);15重量部、アクリル酸(AA);1.5重量部からなる共重合体100重量部に、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「EXPANCEL−461DU40」Azko Nobel Surface Chemistry AB社製);30重量部、エポキシ系架橋剤(商品名「テトラッドC」三菱ガス化学社製、T/C);0.6重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層を、70℃で5分間乾燥させ、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層(厚み:75μm)の熱剥離性感圧接着剤層シートを得た。
該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、92.8重量%であった。
[感圧接着剤層の作製]
アクリル酸ブチル(BA);85重量部、アクリロニトリル(AN);15重量部、アクリル酸(AA);1.5重量部からなる共重合体100重量部に、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);2重量部(固形分基準)を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層を、120℃で3分間乾燥させ、剥離ライナー/感圧接着剤層(厚み:20μm)の感圧接着剤層シートを得た。
該感圧接着剤層のゲル分率は、24.4重量%であった。
[感圧接着シートの作製]
感圧接着剤層シートと熱剥離性感圧接着剤層シートとを感圧接着剤層と熱剥離性感圧接着剤層とが接する形態で貼り合わせることにより、感圧接着シート(粘着剤層の総厚み:95μm)を作製した。
(比較例3)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA);90重量部、アクリル酸(AA);10重量部からなる組成物100重量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を配合し、十分に窒素ガスで置換して紫外線照射を行い、重合率約10重量%の部分重合組成物(モノマーシロップ)を得た。
前記部分重合組成物100重量部に、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「EXPANCEL−461DU40」Azko Nobel Surface Chemistry AB社製);20重量部、熱膨張性マイクロカプセル(商品名「マツモトマイクロスフェアー−F50DFU、松本油脂製薬社製);10重量部、内部架橋剤としてトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製、C/L);0.4重量部(固形分基準)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA);0.3重量部、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」チバ・ジャパン社製);0.05重量部、及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名「イルガキュア184」チバ・ジャパン社製);0.05重量部を添加して得た組成物を、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)の剥離処理面に塗布して、塗布層を形成した。
次に、該塗布層上に、剥離ライナー(一方の面がシリコーン系剥離剤で剥離処理されたポリエステルフィルム、商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚み:38μm)を、剥離処理面が塗布層と接する形態で貼り合わせ、照度:4mW/cm2、光量:720mJ/cm2となる条件にて紫外線照射を行い、剥離ライナー/熱剥離性感圧接着剤層(厚み:75μm)/剥離ライナーの感圧接着シートを得た。
該熱剥離性感圧接着剤層のゲル分率は、90.8重量%であった。
(評価)
実施例1〜4及び比較例1〜2について、加熱処理前の90°ピール粘着力、加熱処理後の90°ピール粘着力、耐反撥性を測定又は評価した。その結果を表1に示した。また、実施例5及び比較例3について、加熱処理前のL字接着力試験、加熱処理後のL字接着力試験を行い、その結果を表2に示した。
(初期(加熱処理前)の90°ピール粘着力)
実施例、比較例で得られた感圧接着シートの、感圧接着剤層側の剥離ライナーを剥がし、感圧接着剤層面に剥離処理をしていない厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ、測定幅が25mmになるようにカットすることにより、測定サンプルを得た。熱剥離性感圧接着剤層面についている剥離ライナーを剥がし、その熱剥離性感圧接着剤層面を、イソプロピルアルコールを染み込ませたクリーンウエスにて10往復擦り洗浄した清浄な被着体に、2kgローラーで片道圧着させた。これを常温(23℃程度)で30分間放置してから、引張試験機(装置名「TCM−1kNB」ミネベア社製)を用いて、引張速度300mm/分、引張角度90°の条件で、90°ピール粘着力[N/25mm]を測定した。
被着体としては、アクリル板(商品名「アクリライト」三菱レイヨン社製)、SUS(430BA)板を用いた。
(接着性の評価)
評価基準
非常に良好(◎):初期の90°ピール粘着力が10[N/25mm]以上
良好(○):初期の90°ピール粘着力が2[N/25mm]以上10[N/25mm]未満
不良(×):初期の90°ピール粘着力が2[N/25mm]未満
なお、初期の90°ピール粘着力の値が、2[N/25mm]未満であると、接着性の点で問題(例えば加工の際の剥がれ、浮きなどの問題)を生じる場合がある。
(加熱処理後の90°ピール粘着力)
実施例、比較例で得られた感圧接着シートの感圧接着剤層側の剥離ライナーを剥がし、感圧接着剤層面に剥離処理をしていない厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ、測定幅が25mmになるようにカットすることにより、測定サンプルを得た。熱剥離性感圧接着剤層面についている剥離ライナーを剥がし、その熱剥離性感圧接着剤層面を、イソプロピルアルコールを染み込ませたクリーンウエスにて10往復擦り洗浄した清浄な被着体に、2kgローラーで片道圧着させた。これを常温(23℃程度)で30分間放置してから、120℃の環境下に5分間静置した後、さらに常温で10分間放置し、引張試験機(装置名「TCM−1kNB」ミネベア社製)を用いて、引張速度300mm/分、引張角度90°の条件で、90°ピール粘着力[N/25mm]を測定した。
被着体としては、アクリル板(商品名「アクリライト」三菱レイヨン社製)、SUS(430BA)板を用いた。
(熱剥離性の評価)
評価基準
良好(○):加熱処理後の90°ピール粘着力が2[N/25mm]以下あるいは加熱処理により自然剥離が生じた場合
不良(×):加熱処理後の90°ピール粘着力が2[N/25mm]を超える
なお、加熱処理後の90°ピール粘着力の値が、2[N/25mm]を超えると、熱剥離性の点で問題(例えば糊残りや、テープ面からの加工品のスムーズな回収が困難となる問題、さらに回収ミスなどの不具合の発生など)を生じる場合がある。
(耐反撥性)
実施例、比較例で得られた感圧接着シートを、幅10mm、長さ90mmのサイズにカットして、感圧接着剤層側の剥離ライナーを剥がし、感圧接着剤層面に同サイズのアルミニウム板(厚み0.5mm)を貼り合わせて試験片を作製した。この試験片を、熱剥離性感圧接着剤層側を外側、アルミニウム板側を内側として長手方向をR50の曲率になるように湾曲させた。次いで、熱剥離性感圧接着剤層側の剥離ライナーを剥がし、熱剥離性感圧接着剤層面を、イソプロピルアルコールを染み込ませたクリーンウエスにて10往復擦り洗浄した清浄なアクリル板(商品名「アクリライト」三菱レイヨン社製)に、ラミネーターを用いて浮きのないように圧着した。これを室温で1時間放置後、試験片の長手方向の端部がアクリル板表面から浮き上がった高さ(浮き高さ)を測定し、下記の評価基準で評価した。
測定は、試験の両端について行い、これらの両端における浮き高さの平均値を耐反撥性の値とした。
評価基準
非常に良好(◎):耐反撥性の値(両端における浮き高さの平均値)が1mm未満
良好(○):耐反撥性の値(両端における浮き高さの平均値)が1mm以上7mm未満
不良(×):耐反撥性の値(両端における浮き高さの平均値)が7mm以上
なお、上記耐反撥性の値が、7mm以上であると、感圧接着シートにおいて、耐反撥性を発揮することはできない。
Figure 2014040595
表1において、「自然剥離」は、加熱処理により自然剥離が生じたことを示す。
(加熱処理前のL字接着力試験)(図1、図2参照)
感圧接着シートを長さ10mm×幅10mmに切り出して用いた(感圧接着シート13)。
治具として、図1に示したL字型のステンレス製治具11[L字断面の長辺の長さ(高さ):70mm、L字断面の短辺の長さ:30mm、幅:30mm、板厚:1mm]を用いた。なお、L字型のステンレス製治具11において、感圧接着シート13が貼り付けられる面は、イソプロピルアルコールを染み込ませたクリーンウエスにて10往復擦り洗浄され清浄となっている。
また、上記治具と貼り合わせる被着体12として、アクリル板(商品名「アクリライト」三菱レイヨン社製)、及びSUS(304)板を用いた。なお、被着体12は、イソプロピルアルコールを染み込ませたクリーンウエスにて10往復擦り洗浄され清浄となっている。
上記のL字型ステンレス製治具11の下面(30mm×30mmの面)の中央部分に、感圧接着シート13を、5kgローラー、1往復の条件で貼り合わせて、感圧接着シート13を貼付したL字型ステンレス製治具11を得た。次いで、該感圧接着シート13を貼付したL字型ステンレス製治具11を、感圧接着シート13のもう一方の粘着面を用いて、被着体12に、5kgローラー、1往復の条件で圧着した。これにより、図2に示す貼り合わせサンプル14(L字型ステンレス製治具11/感圧接着シート13/被着体12の貼り合わせ体)を得た。
貼り合わせサンプル14を得てから常温(23℃程度)で30分放置後、引張試験機(装置名「TCM−1kNB」ミネベア社製)を用いて、引張速度200mm/分で、被着体12から垂直方向(図2の引張方向)に剥離させ、得られるチャートピークを読み取り、加熱処理前のL字接着力試験の初期接着力(表2の加熱前の初期L字接着力)とした。
また、貼り合わせサンプル14を得てから常温(23℃程度)で1日放置後、引張試験機(装置名「TCM−1kNB」ミネベア社製)を用いて、引張速度200mm/分で、被着体12から垂直方向(図2の引張方向)に剥離させ、得られるチャートピークを読み取り、加熱処理前のL字接着力試験の経時後接着力(表2の加熱前の経時後L字接着力)とした。
(加熱処理後のL字接着力試験)
加熱処理前のL字接着力試験と同様に、図2に示す貼り合わせサンプル14(L字型ステンレス製治具11/感圧接着シート13/被着体12の貼り合わせ体)を得た。
貼り合わせサンプル14を得てから常温(23℃程度)で30分放置後、130℃で10分間加熱処理を行ってから、引張試験機(装置名「TCM−1kNB」ミネベア社製)を用いて、引張速度200mm/分で、被着体12から垂直方向(図2の引張方向)に剥離させ、得られるチャートピークを読み取り、加熱後のL字接着力試験の初期接着力(表2の加熱後の初期L字接着力)とした。
また、貼り合わせサンプル14を得てから常温(23℃程度)で1日放置後、130℃で10分間加熱処理を行ってから、引張試験機(装置名「TCM−1kNB」ミネベア社製)を用いて、引張速度200mm/分で、被着体12から垂直方向(図2の引張方向)に剥離させ、得られるチャートピークを読み取り、加熱処理後のL字接着力試験の経時後接着力(表2の加熱後の経時後L字接着力)とした。
そして、「加熱後の初期L字接着力」や「加熱後の経時後L字接着力」が5[N/25mm]以下の場合や加熱処理により被着体から自然剥離した場合を熱剥離性良好(○)と評価し、一方、「加熱後の初期L字接着力」や「加熱後の経時後L字接着力」が5[N/25mm]を超える場合を熱剥離性不良(×)と評価した。なお、これらの評価は、表2の「加熱後の初期L字接着力」及び「加熱後の経時後L字接着力」の欄にそれぞれ示した。
Figure 2014040595
実施例5は、加熱処理を行う前では、接着力が高く(接着信頼性を有し)、加熱処理を行った後には、被着体(例えばSUS板やアクリル板)からの剥離も可能である。また、圧着から時間が経過していても、接着信頼性と、加熱処理による解体性の両立が可能である。
11 L字型ステンレス製治具
12 被着体
13 感圧接着シート
14 貼り合わせサンプル(L字型ステンレス製治具/感圧接着シート/被着体)

Claims (5)

  1. 感圧接着剤層の少なくとも片面に、熱剥離性感圧接着剤層を有し、
    前記熱剥離性感圧接着剤層が下記(m1)及び(m2)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%であるモノマー混合物から形成されるアクリル系共重合体を必須成分とし、熱発泡剤を含有し、
    前記感圧接着剤層のゲル分率が10〜90重量%であり、
    前記感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであり、
    前記熱剥離性感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであることを特徴とする熱剥離性感圧接着テープ又はシート。
    (m1)下記式(1)で表される炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマー
    Figure 2014040595
    (式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)
    (m2)下記式(2)で表される炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマー
    Figure 2014040595
    (式(2)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
  2. 感圧接着剤層の少なくとも片面に、熱剥離性感圧接着剤層を有し、
    前記熱剥離性感圧接着剤層が下記(m1)、(m2)及び(m3)を必須のモノマー成分として構成され、全モノマー成分に対する(m1)の含有量が40〜97.5重量%、(m2)の含有量が0.5〜20重量%、(m3)の含有量が2〜40重量%であるモノマー混合物から形成されるアクリル系共重合体を必須成分とし、熱発泡剤を含有し、
    前記感圧接着剤層のゲル分率が10〜90重量%であり、
    前記感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであり、
    前記熱剥離性感圧接着剤層の厚みが5〜100μmであることを特徴とする熱剥離性感圧接着テープ又はシート。
    (m1)下記式(1)で表される炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマー
    Figure 2014040595
    (式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)
    (m2)下記式(2)で表される炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドモノマー
    Figure 2014040595
    (式(2)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
    (m3)骨格中に窒素原子を有するビニル系モノマー((m2)を除く)
  3. (m3)骨格中に窒素原子を有するビニル系モノマーが、下記式(3)で表されるN−ビニル環状アミド、(メタ)アクリルアミド類から選択される1種又は2種以上のモノマーである請求項2記載の熱剥離性感圧接着テープ又はシート。
    Figure 2014040595
    (式(3)中、R5は2価の有機基を示す。)
  4. 前記モノマー混合物において、モノマー成分として、カルボキシル基含有モノマーを全く含有しないか、あるいはその含有量が全モノマー成分全量の0.1重量%以下である請求項1〜3の何れか1項に記載の熱剥離性感圧接着テープ又はシート。
  5. 前記感圧接着剤層及び前記熱剥離性感圧接着剤層の総厚みが、10〜200μmである請求項1〜4の何れか1項に記載の熱剥離性感圧接着テープ又はシート。
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