JP2014039903A - 淡水化システム - Google Patents

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Koji Kageyama
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Abstract

【課題】前処理で有機物を十分除去することにより逆浸透膜の汚染を低減し、低運転コストでかつ安定して淡水が得られる淡水化システムを提供する。
【解決手段】淡水化システムは、逆浸透膜モジュール16の上流側に配置され海水に対して消毒処理(酸化処理)を施す消毒装置11と、消毒装置11と逆浸透膜モジュール16との間に配置され有機物を資化する生物を保持した生物処理槽13と、生物易分解性有機物濃度が、生物処理槽13の下流側において消毒装置11の上流側よりも低くなるように、消毒装置11を制御する制御装置17と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜を用いて海水やかん水等の塩水から淡水を得るための淡水化システムに関する。
逆浸透膜を用いて海水やかん水等の塩水から淡水を得るための淡水化システムでは、逆浸透膜の汚染による淡水生産効率の低下や生産水質の悪化が課題である。逆浸透膜の汚染要因として、粒子性物質の付着、無機化合物の析出、粘着性を有する有機物の付着、海洋細菌由来のバイオフィルムの付着、などが挙げられる。特に、バイオフィルムは、海洋細菌等の生物が海水中の有機物を栄養源として増殖・代謝物分泌した結果形成されるものであり、その抑制が求められている。
逆浸透膜へ供給される海水等から、これらの汚染要因を除去するため、様々な前処理技術が開発されており、例えば、単層や複層の砂ろ過を行う砂ろ過設備や、精密ろ過膜(MF膜:Microfiltration Membrane)、限外ろ過膜(UF膜:Ultrafiltration Membrane)を用いたろ過設備が導入されている。また、海水中の有機物の中で生物が栄養源として利用しやすい成分を、生物により除去する生物処理の導入も検討されている。
非特許文献1によると、海水に含まれる溶存態の有機物は、分子量1000Da(Dalton)以下の微小なものから直径数μmのものまで分布しており、60〜80%の有機物は生物難分解性であると報告されている。また、これらの有機物は、海水淡水化の工程において、塩素添加などの酸化処理や限外ろ過膜を用いたろ過処理により化学的・物理的に微小化するため、生物による分解性(生物分解性)が強くなる傾向があることが報告されている。
特許文献1に記載の技術では、取水した海水は、生物活性炭で生物処理され、続いて紫外線が照射される。すなわち、特許文献1に記載の技術は、生物活性炭における生物処理により生物易分解性の有機物を低減し、かつ紫外線照射により生物活性炭で増殖・剥離した細菌を不活化することによって、バイオフィルム形成の抑制を図るものである。
特許文献2に記載の技術では、被処理水は海水ではなく高濃度の有機物を含む廃水であるが、オゾン酸化により生物難分解性の有機物が分解され、生物分解性を高めたうえで、生物活性炭において生物処理される。これにより、生物による有機物の除去を促進することができる。
特開2004−25018号公報 特開2010−58078号公報
竹内和久、「RO 海水淡水化の前処理とファウリング」、日本海水学会誌 第63巻、第6号、p367−371(2009)
特許文献1に記載の技術では、紫外線照射により、有機物が酸化分解されて微小化し、生物易分解性に変化して逆浸透膜に達してしまい、バイオフィルム形成を十分抑制できないおそれがある。また、特許文献2に記載の技術では、生物処理で除去可能な量以上の有機物がオゾン酸化により生物易分解性に変化してしまい、下流側に設置された逆浸透膜における海洋細菌等の生物の増殖・バイオフィルムの形成が助長されるおそれがある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、前処理で有機物を十分除去することにより逆浸透膜の汚染を低減し、低運転コストでかつ安定して淡水が得られる淡水化システムを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、逆浸透膜を用いて塩水から淡水を得るための淡水化システムであって、前記逆浸透膜の上流側に配置され、前記塩水に対して酸化処理を施す酸化処理装置と、前記酸化処理装置と前記逆浸透膜との間に配置され、有機物を資化する生物を保持した生物処理槽と、生物により容易に分解される有機物の濃度である生物易分解性有機物濃度が、前記生物処理槽の下流側において前記酸化処理装置の上流側よりも低くなるように、前記酸化処理装置を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、前処理で有機物を十分除去することにより逆浸透膜の汚染を低減し、低運転コストでかつ安定して淡水が得られる淡水化システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る淡水化システムの構成図である。 本発明の第1実施形態に係る消毒装置の制御の手順を示すフローチャートである。 有機物濃度の各処理後の変化を示す概念図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る淡水化システムの構成図である。 本発明の第2実施形態に係る消毒装置の制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る淡水化システムの構成図である。 本発明の第4実施形態に係る淡水化システムの構成図である。
次に、本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
〔第1実施形態〕
まず、図1〜図3を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る淡水化システムの構成図である。なお、以下においては、酸化処理が塩素注入による消毒処理である場合について説明する。
図1に示すように、淡水化システムは、取水ポンプ10、消毒装置(酸化処理装置)11、浮上分離装置12、生物処理槽13、保安フィルタ14、高圧ポンプ15、逆浸透膜モジュール16、制御装置17、排水処理装置18、及び入力手段19を備えている。
逆浸透膜モジュール16は、逆浸透膜(図示せず)を有しており、塩水(塩分を含む水)としての海水を、逆浸透処理により塩分を除いて淡水(透過水5)を得るものである。
海水中から延伸する管路1は、消毒装置11に接続されており、管路1には取水ポンプ10が取り付けられている。消毒装置11は、逆浸透膜モジュール16の上流側(前段)に配置されており、淡水化対象の海水(以下、単に「海水」という)に対して塩素(酸化剤)を注入することにより消毒処理(酸化処理)を施す。消毒装置11は、海水に塩素を注入する酸化剤注入部(図示せず)を有している。
浮上分離装置12は、管路2を介して消毒装置11の下流側(後段)に接続されており、酸素を含む気体を海水に注入して発生させた気泡により海水中の浮遊物(懸濁物)を分離除去する。
生物処理槽13は、管路3を介して浮上分離装置12の下流側に接続されており、有機物を資化する生物を保持した生物層を有している。生物処理槽13と逆浸透膜モジュール16とは、管路4により接続されており、管路4には、保安フィルタ14と高圧ポンプ15とが取り付けられている。保安フィルタ14は、海水中の異物を除去する。排水処理装置18は、浮上分離装置12及び生物処理槽13からの排水を受け入れて所定の排水処理を行う。
制御装置17は、淡水化システムを統括的に制御すると共に、消毒装置11で実施される消毒処理における塩素の注入率(海水に対する注入される塩素の割合)を制御する。入力手段19は、制御装置17に対して各種情報を入力するためのものである。
前記したように構成された淡水化システムは、次のように動作する。
取水ポンプ10は、海水を管路1を経て消毒装置11に送る。消毒装置11に流入した海水は、消毒装置11において塩素が注入されて消毒処理が行われる。消毒装置11での塩素の注入による消毒処理の結果として、海水中に含まれる有機物の一部が酸化分解して微小化し、生物易分解性有機物となる。
消毒装置11から流出した海水は、管路2を経て浮上分離装置12に送られる。浮上分離装置12に流入した海水は、気泡と混合されて懸濁物が浮上分離により除去された後、管路3を経て生物処理槽13に送られる。
そして、生物処理槽13に流入した海水は、生物処理槽13において生物処理される。すなわち、生物処理槽13に流入した海水中の生物易分解性有機物が、生物処理槽13に保持されている生物により資化されて減少する。
生物処理槽13から流出した海水は、高圧ポンプ15の作動により、保安フィルタ14を経て逆浸透膜モジュール16に送られる。逆浸透膜モジュール16に流入した海水は、逆浸透処理により、塩分が除去された透過水5と塩分が濃縮された濃縮水6とに分離される。
ここで、透過水5は、元の海水の約1/2の容量の淡水となり、濃縮水6は、元の海水の約1/2の容量で塩分濃度が約2倍に濃くなった濃縮水となる。また、浮上分離装置12で分離された懸濁物を含む排水と、生物処理槽13の洗浄排水とは、排水処理装置18に送られて排水処理が行われる。
前記したように海水中には生物分解性が異なる有機物が含まれている。ここで、淡水化システム内では生物により分解されない成分の特性を生物難分解性、消毒処理(酸化処理)中に一部構造が変化(酸化分解)して生物により分解可能となる成分の特性を準生物易分解性、生物により容易に(速やか)に分解される成分の特性を生物易分解性、とそれぞれ呼ぶことにする。また、前記したように有機物は酸化処理等により微小化すると生物分解性が強くなる傾向があるため、生物易分解性有機物は、換言すれば、所定分子量よりも低い分子量の有機物である。
本実施形態では、制御装置17は、海水における生物により容易に分解される有機物の濃度(質量%)である生物易分解性有機物濃度が、生物処理槽13の下流側において消毒装置11の上流側よりも低くなるように、消毒装置11を制御する。この消毒装置11の制御についての詳細は後記する。
生物易分解性有機物濃度は、測定対象の海水が流通する管路から採取した海水試料を用いて、オフラインにて菌の増殖速度を測定した結果に基づいて算出される。算出された生物易分解性有機物濃度は、入力手段19を通して制御装置17に入力される。ここで、増殖速度の測定は、上水試験法(社団法人日本水道協会)に準じて分析することができる。なお、指標菌は、海水中で増殖可能な菌、あるいは海水試料中の細菌を使用するとよい。
但し、生物易分解性有機物濃度は、前記とは異なる方法によって測定・算出されてもよい。また、生物易分解性有機物濃度が検出手段により自動的に検出される場合には、当該検出手段から制御装置17に直接入力されるように構成されてもよい。
図2は、本発明の第1実施形態に係る消毒装置の制御の手順を示すフローチャートである。図2に示すように、まず、制御装置17は、入力手段19から入力された生物易分解性有機物濃度の値を取得する(ステップS11)。具体的には、消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度(第1閾値)Caと、生物処理槽13の下流側の生物易分解性有機物濃度Caとが取得される。
続いて、制御装置17は、生物処理槽13の下流側の生物易分解性有機物濃度Caを、消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Caと比較する(ステップS12)。そして、生物処理槽13の下流側の生物易分解性有機物濃度Caが消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Ca以上である場合(ステップS12:Yes)、制御装置17は、消毒装置11で実施される消毒処理を抑制する、すなわち消毒装置11における塩素注入率を減少させる(ステップS13)。
この場合(ステップS12:Yes)、生物処理槽13における生物処理で除去可能な量以上の有機物が、消毒装置11における消毒処理(酸化処理)により生物易分解性に変化したものと考えられる。そこで、消毒装置11で実施される消毒処理を抑制することにより、生物易分解性に変化する有機物の量が過多とならないように抑制される。
一方、生物処理槽13の下流側の生物易分解性有機物濃度Caが消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Caよりも低い場合(ステップS12:No)、制御装置17は、消毒装置11における塩素注入率を現状に維持する。
あるいは、図2に示される制御において、消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Caの代わりに、生物易分解性有機物濃度Caよりも低く予め設定された上限値Cah(第1閾値)を使用して、同様の制御が行われてもよい。これにより、生物処理槽13の下流側の生物易分解性有機物濃度Caをより低く抑えることができる。
生物処理槽13の下流側の海水に含まれる生物易分解性有機物は、逆浸透膜モジュール16において細菌により容易に資化され、その代謝物である多糖がバイオフィルム形成の基盤となる。したがって、前記上限値Cahをできるだけ低く設定することが望ましい。
図3は、有機物濃度の各処理後の変化を示す概念図である。
準生物易分解性の有機物は、一般に分子量が大きく、塩素やオゾン等の酸化剤の注入、低波長の紫外線の照射などにより、糖鎖等が切断されて低分子化することにより生物分解性が高まるとされている。また、細菌は、酸化剤や紫外線により細胞壁が破壊され、生物易分解性の菌体内容物が流出する可能性も考えられる。すなわち、殺菌を目的とした消毒処理の際、バイオフィルム形成の2つの主要因である細菌及び有機物のうち、細菌は低減されたとしても、生物易分解性の有機物が増加していることになる。
図3に示すように、淡水化システムにおいて、消毒装置11の下流側での生物易分解性有機物濃度Caが元の海水(原海水)の生物易分解性有機物濃度Caよりも高くなり(図3の「消毒処理後」参照)、生物処理槽13の下流側での生物易分解性有機物濃度Caが元の海水の生物易分解性有機物濃度Caよりも低くなる(図3の「生物処理後」参照)。つまり、逆浸透膜モジュール16への供給水に含まれる生物易分解性有機物は元の海水よりも減少し、かつ準生物易分解性成分も除去されて減少する。この結果、逆浸透膜モジュール16に達する有機物が低減される。したがって、バイオフィルムの形成が抑制されると共に、有機物の付着による逆浸透膜の直接の閉塞も抑制される。
前記したように本実施形態に係る淡水化システムは、逆浸透膜モジュール16の上流側に配置され海水に対して消毒処理(酸化処理)を施す消毒装置11と、消毒装置11と逆浸透膜モジュール16との間に配置され有機物を資化する生物を保持した生物処理槽13と、生物易分解性有機物濃度が、生物処理槽13の下流側において消毒装置11の上流側よりも低くなるように、消毒装置11を制御する制御装置17と、を備えている。
したがって本実施形態によれば、逆浸透膜モジュール16に達する有機物濃度を低減できるため、逆浸透膜汚染のリスクを低減できる。また、消毒装置11において生物易分解性に変化する有機物の量が生物処理槽13で除去できる量以下に抑制されるため、逆浸透膜でのバイオフィルム形成が助長される不具合を回避できる。
このように逆浸透膜の汚染が抑制される結果、逆浸透膜の汚染による圧力抵抗増加を緩和できると共に、逆浸透膜の洗浄頻度を低減する、あるいは交換までの使用期間を伸長するような運転を実現でき、逆浸透膜洗浄用の薬品や逆浸透膜の交換に要する運転コストの低減や、環境負荷の低減が可能となる。
すなわち、前処理で有機物を十分除去することにより逆浸透膜の汚染を低減し、低運転コストでかつ安定して淡水が得られる淡水化システムを提供することができる。
また、浮上分離装置12において酸素を含む気体を海水に注入して気泡を発生させることにより海水へ酸素が溶解し、溶存酸素濃度が高い状態の海水が生物処理槽13において生物層と接触することにより、生物処理槽13の生物層に繁殖している好気性細菌の活性が高まり、有機物の資化速度が向上する。これにより、生物処理槽を小型化できる。
図4は、本発明の第1実施形態の変形例に係る淡水化システムの構成図である。
図4に示すように、淡水化システムが発電設備22等と併設され、その排熱を利用できる場合には、生物処理槽13の上流側の管路3に、発電設備22の排熱を利用して加温する加温装置23を設けることにより、海水を加温してもよい。このように構成すれば、海水温の上昇により、生物処理槽13の生物層に繁殖している細菌の活性が高まり、有機物の資化速度が向上する。
〔第2実施形態〕
次に、図5を参照しながら本発明の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る消毒装置の制御の手順を示すフローチャートである。図5に示すように、第2実施形態では、消毒装置11の制御の手順が第1実施形態と相違しているが、淡水化システムの構成図は、図1に示す第1実施形態と同様である。
図5に示すように、まず、制御装置17は、入力手段19から入力された生物易分解性有機物濃度の値を取得する(ステップS21)。具体的には、消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Caと、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caと、消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Caよりも高く予め設定された上限値(第2閾値)Cahが取得される。
続いて、制御装置17は、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caを、上限値Cahと比較する(ステップS22)。そして、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caが上限値Cah以上である場合(ステップS22:Yes)、制御装置17は、消毒装置11で実施される消毒処理を抑制する、すなわち消毒装置11における塩素注入率を減少させる(ステップS23)。
この場合(ステップS22:Yes)、制御装置17は、生物処理槽13における生物処理で除去可能な量以上の有機物が、消毒装置11における消毒処理(酸化処理)により生物易分解性に変化することがないように、消毒装置11で実施される消毒処理を抑制する。予め実験を行って前記上限値Cahを適切に設定することによって、かかる制御が可能である。
一方、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caが上限値Cahよりも低い場合には(ステップS22:No)、制御装置17は、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caを、消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Caと比較する(ステップS24)。
そして、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caが消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Ca以下である場合(ステップS24:No)、制御装置17は、消毒装置11で実施される消毒処理を促進する、すなわち消毒装置11における塩素注入率を増加させる(ステップS25)。このようにすれば、有機物の一部を消毒装置11における消毒処理(酸化処理)により確実に生物易分解性に変化させて生物易分解性有機物を増やすことができる。
一方、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caが消毒装置11の上流側の生物易分解性有機物濃度Caよりも高い場合(ステップS24:Yes)、制御装置17は、消毒装置11における塩素注入率を現状に維持する。
このように第2実施形態において、制御装置17は、生物処理槽13における生物処理で除去可能な量以上の有機物が生物易分解性に変化することがないように、消毒装置11で実施される消毒処理を抑制する。
したがって、第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を奏することができることに加え、第1実施形態の場合よりも上流側における、消毒装置11の下流側の生物易分解性有機物濃度Caを用いて制御するため、より応答性の良い制御が可能となる。
〔第3実施形態〕
次に、図6を参照しながら本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る淡水化システムの構成図である。
図6に示すように、第3実施形態に係る淡水化システムでは、第1実施形態における浮上分離装置12の設置の代わりに、生物処理槽13a内に散水装置20が配置されている点で第1実施形態と相違しているが、他の構成は第1実施形態と同様である。
海水が、消毒装置11から流出するまでの動作は第1実施形態と同様である。消毒装置11から流出した海水は、散水装置20により液滴として生物処理槽13a内の生物層に供給される。この際、海水へ気中の酸素が溶解し、溶存酸素濃度が高い状態の海水と生物層とが接触する。これにより、生物層に繁殖している好気性細菌の活性が高まり、有機物の資化速度が向上する。
したがって、第3実施形態によれば、浮上分離装置12とは異なり、懸濁物の除去性能を有していないため、生物処理槽13aの洗浄頻度が若干増加する可能性があるものの、第1実施形態と同様の効果を奏することができることに加え、淡水化システムの構成がコンパクトになると共に、設備コストの低減を図ることができる。
〔第4実施形態〕
次に、図7を参照しながら本発明の第4実施形態について説明する。
図7は、本発明の第4実施形態に係る淡水化システムの構成図である。
図7に示すように、第4実施形態に係る淡水化システムでは、消毒装置11と浮上分離装置12との間、浮上分離装置12と生物処理槽13との間、及び生物処理槽13と逆浸透膜モジュール16との間の3箇所に設けられた海水に還元剤を注入するための複数の還元剤注入口21a,21b,21c、を有する還元剤注入装置21を備えている点で第1実施形態と相違しているが、他の構成は第1実施形態と同様である。
海水が透過水5と濃縮水6とに分離されるまでの動作は第1実施形態と同様である。還元剤注入装置21は、上述の3ヶ所の還元剤注入口21a,21b,21cのうちのいずれか1箇所から還元剤を海水に注入する。消毒装置11で塩素(酸化剤)を間欠的に注入する場合には、還元剤注入装置21は、塩素(酸化剤)の注入期間と合致するように還元剤を注入する。
淡水化システムでは、一般に、取水ポンプ10や配管内の海洋生物の付着などを防ぐために取水地点で塩素(酸化剤)を注入する場合が多い。逆浸透膜モジュール16における逆浸透膜の素材が特にポリアミド系の場合には残留塩素により逆浸透膜が劣化するため、還元剤を注入することにより、残留塩素を除去して逆浸透膜の劣化を防止することができる。
また、還元剤を注入することにより溶存酸素が除去されて嫌気性の雰囲気になるため、還元剤注入箇所の下流側では、嫌気性の生物が優勢に増殖すると考えられる。細菌の増殖においては、単一種類の細菌に優位な条件下では、その菌の増殖速度が大きくなり、バイオフィルムの形成を抑制するためには不利な状態と言える。そこで、嫌気・好気の雰囲気を切り替えることにより好気性及び嫌気性の両方の細菌を共存させて、細菌の大増殖を抑制することが可能である。
本実施形態では、還元剤注入装置21は、複数の還元剤注入口21a,21b,21cのうちで還元剤を送る還元剤注入口を切り替えるように構成されている。
例えば、還元剤を送る還元剤注入口を、還元剤注入口21aと還元剤注入口21bとで交互に切り替える、すなわち浮上分離装置12の前後で交互に切り替えて還元剤を注入する。この場合、浮上分離装置12の上流側の還元剤注入口21aから還元剤を注入する期間は、浮上分離装置12で溶存酸素濃度が高くなるため、生物処理槽13、及び逆浸透膜モジュール16共に好気性雰囲気となって好気性細菌が優勢に活動し、一方、浮上分離装置12の下流側の還元剤注入口21bから還元剤を注入する期間は、嫌気性細菌が優勢に活動する。
あるいは、還元剤を送る還元剤注入口を、還元剤注入口21bと還元剤注入口21cとで交互に切り替える、すなわち浮上分離装置12の下流側と生物処理槽13の下流側とで交互に切り替えて還元剤を注入する。この場合、浮上分離装置12の下流側の還元剤注入口21bから還元剤を注入する期間は、生物処理槽13、及び逆浸透膜モジュール16共に嫌気性細菌が優勢に活動し、一方、生物処理槽13の下流側の還元剤注入口21cから還元剤を注入する期間は、生物処理槽13では好気性細菌が、逆浸透膜モジュール16では嫌気性細菌が優勢に活動する。さらには、還元剤を送る還元剤注入口を、還元剤注入口21a,21b,21cのうちで順次切り替えるようにしてもよい。
したがって、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができることに加え、残留塩素による逆浸透膜の劣化を防止することができると共に、生物処理槽13と逆浸透膜モジュール16との雰囲気を嫌気又は好気に切り替えることにより、少数種の細菌の大増殖を抑制し、バイオフィルムの形成をより抑制することができる。
以上、本発明について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、各実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、各実施形態に記載した構成を適宜組み合わせ乃至選択することを含め、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
例えば、前記した実施形態では、酸化処理装置としての消毒装置11において、酸化処理として塩素注入による消毒処理が実施される場合について説明したが、本発明はこのような酸化処理に限定されるものではない。本発明は、例えば、海水に紫外線を照射する紫外線照射部を有する酸化処理装置と、この酸化処理装置における紫外線の照射量を制御する制御装置と、を備えた淡水化システムにも適用可能である。
また、前記した実施形態では、海水の淡水化について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばかん水等の他の塩水の淡水化にも適用可能である。
また、前記した第4実施形態では、複数の還元剤注入口は、消毒装置11と浮上分離装置12との間、浮上分離装置12と生物処理槽13との間、及び生物処理槽13と逆浸透膜モジュール16との間の3箇所に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。還元剤注入口は、前記3箇所のうちの2箇所に設けられていてもよく、あるいは1箇所に設けられていてもよく、さらには3箇所よりも多く設けられていてもよい。
1,2,3,4 管路
5 透過水
6 濃縮水
10 取水ポンプ
11 消毒装置(酸化処理装置)
12 浮上分離装置
13,13a 生物処理槽
14 保安フィルタ
15 高圧ポンプ
16 逆浸透膜モジュール
17 制御装置
18 排水処理装置
19 入力手段
20 散水装置
21a,21b,21c 還元剤注入口
21 還元剤注入装置
22 発電設備
23 加温装置

Claims (9)

  1. 逆浸透膜を用いて塩水から淡水を得るための淡水化システムであって、
    前記逆浸透膜の上流側に配置され、前記塩水に対して酸化処理を施す酸化処理装置と、
    前記酸化処理装置と前記逆浸透膜との間に配置され、有機物を資化する生物を保持した生物処理槽と、
    生物により容易に分解される有機物の濃度である生物易分解性有機物濃度が、前記生物処理槽の下流側において前記酸化処理装置の上流側よりも低くなるように、前記酸化処理装置を制御する制御装置と、
    を備えたことを特徴とする淡水化システム。
  2. 前記制御装置は、前記生物処理槽の下流側の生物易分解性有機物濃度を、前記酸化処理装置の上流側の生物易分解性有機物濃度以下に設定された第1閾値と比較し、前記生物処理槽の下流側の生物易分解性有機物濃度が前記第1閾値以上である場合、前記酸化処理装置で実施される酸化処理を抑制する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の淡水化システム。
  3. 前記制御装置は、前記酸化処理装置の下流側の生物易分解性有機物濃度を、前記酸化処理装置の上流側の生物易分解性有機物濃度よりも高く設定された第2閾値と比較し、前記酸化処理装置の下流側の生物易分解性有機物濃度が前記第2閾値以上である場合、前記酸化処理装置で実施される酸化処理を抑制する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の淡水化システム。
  4. 前記制御装置は、前記酸化処理装置の下流側の生物易分解性有機物濃度を、前記酸化処理装置の上流側の生物易分解性有機物濃度と比較し、前記酸化処理装置の下流側の生物易分解性有機物濃度が前記酸化処理装置の上流側の生物易分解性有機物濃度よりも低い場合、前記酸化処理装置で実施される酸化処理を促進する制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の淡水化システム。
  5. 前記生物処理槽の上流側に配置され、酸素を含む気体を前記塩水に注入して発生させた気泡により前記塩水中の浮遊物を分離除去する浮上分離装置、あるいは前記生物処理槽内に配置され、前記塩水を液滴として前記生物処理槽内の前記生物に供給する散水装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の淡水化システム。
  6. 前記酸化処理装置は、前記塩水に酸化剤を注入する酸化剤注入部を有し、
    前記制御装置は、前記酸化剤の注入率を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の淡水化システム。
  7. 前記酸化処理装置は、前記塩水に紫外線を照射する紫外線照射部を有し、
    前記制御装置は、前記紫外線の照射量を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の淡水化システム。
  8. 前記酸化処理装置と前記逆浸透膜との間に設けられた前記塩水に還元剤を注入するための還元剤注入口、を有する還元剤注入装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の淡水化システム。
  9. 前記生物処理槽の上流側に配置され、酸素を含む気体を前記塩水に注入して発生させた気泡により前記塩水中の浮遊物を分離除去する浮上分離装置と、
    前記酸化処理装置と前記浮上分離装置との間、前記浮上分離装置と前記生物処理槽との間、及び前記生物処理槽と前記逆浸透膜との間のうち少なくとも2箇所に設けられた前記塩水に還元剤を注入するための複数の還元剤注入口、を有する還元剤注入装置と、を備え、
    前記還元剤注入装置は、前記複数の還元剤注入口のうちで前記還元剤を送る還元剤注入口を切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の淡水化システム。
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