JP2014038774A - 高周波加速空洞及びこの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性体コアや加速空洞筐体を変えることなく、高周波加速空洞全体のインピーダンスの調整を容易に行うことを目的とする。
【解決手段】本発明の高周波加速空洞30によれば、荷電粒子が通過する2本の金属製の真空ダクト3a、3bと、高周波加速電界が発生する加速ギャップ7を形成するように2本の金属性の真空ダクト3a、3bを接続する絶縁性の真空ダクト4と、金属製の真空ダクト3a、3bを包含するように配置された磁性体コア1a、1dと、絶縁性の真空ダクト4と磁性体コア1a、1dを包含する加速空洞筐体2と、金属製の真空ダクト3a、3bと加速空洞筐体2を高周波的に接続する複数のシャーシコネクタ8a、8b、8c、8dとを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の高周波加速空洞30によれば、荷電粒子が通過する2本の金属製の真空ダクト3a、3bと、高周波加速電界が発生する加速ギャップ7を形成するように2本の金属性の真空ダクト3a、3bを接続する絶縁性の真空ダクト4と、金属製の真空ダクト3a、3bを包含するように配置された磁性体コア1a、1dと、絶縁性の真空ダクト4と磁性体コア1a、1dを包含する加速空洞筐体2と、金属製の真空ダクト3a、3bと加速空洞筐体2を高周波的に接続する複数のシャーシコネクタ8a、8b、8c、8dとを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、シンクロトロンやサイクロトロン等の円形加速器において荷電粒子を高周波加速電界で加速するための高周波加速空洞に関する。
シンクロトロンやサイクロトロン等の円形加速器では荷電粒子を周回加速させ、高エネルギーまで加速された荷電粒子(主に陽子や炭素イオン)をその周回軌道から取り出し、ビーム状となった荷電粒子(荷電粒子ビーム、粒子線とも称する)をビーム輸送系で輸送して所望の対象物に照射する物理実験や、癌の治療などの医療用として利用することが行われている。
一般に円形加速器では、荷電粒子は、高周波加速空洞が作り出す高周波加速電界によって加速される。例えばシンクロトロンの場合、シンクロトロン内を周回する荷電粒子の周回周波数に同期した高周波加速電界を、荷電粒子に印加しなければならない。高周波加速空洞に印加する高周波加速電界は、例えばダイレクトデジタルシンセサイザ等の信号源により発生させた所望の周波数の信号を高周波アンプにより増幅させ、高周波加速空洞に印加する。なお、荷電粒子を減速させる場合にも、高周波加速空洞が作り出す高周波加速電界を利用することがある。
高周波加速空洞には、例えば特許文献1において示される同調型高周波加速空洞と、例えば特許文献2において示される非同調型加速空洞とがある。同調型高周波加速空洞は、高周波加速空洞の共振周波数を、信号源の印加周波数に同調させて必要な高周波加速電界を加速ギャップに発生させる。すなわち、同調型高周波加速空洞は、荷電粒子ビームが加速されていくタイミングに合わせてインピーダンスを変化させて、荷電粒子ビームの加速周波数と高周波加速空胴の共振周波数を同調させることを特徴とする高周波加速空胴である。
非同調型加速空洞は、信号源から発生させる周波数を変化させていく点では同調型高周波加速空洞と同様であるが、同調型高周波加速空洞と異なり、高周波加速空洞のインピーダンスは、加速周波数の全範囲で十分なインピーダンスとなるように設計される。また、非同調型高周波加速空洞は、同調型高周波加速空洞と比べてバイアス線や回転コンデンサ等のインピーダンスを変化させる機構が不要であるため、高周波加速空洞の設計が比較的容易であり、また制御のシステムが簡素となるため低コストで製作できるという特長がある。
高周波加速空洞では、一般に高透磁率の磁性体コアを装荷することで高周波加速空洞全体のインピーダンスを高くして大きい高周波加速電界(高周波加速電圧)を得る。特に、非同調型高周波加速空洞の場合は加速周波数の全範囲で十分なインピーダンスを確保する必要があるため、共振のQ値を下げることが望ましい。共振のQ値が小さいと共振のピークがなまり、広帯域で高い高周波加速電圧を作ることができるからである。Q値を下げるために、透磁率の虚数成分(μ’’)が大きい磁性体コアを使う。このような条件を満たす磁性体コアの磁性体としては、結晶性の金属磁性体であるFe基軟磁性合金(例えば特許文献3)やアモルファスの金属磁性体(例えば特許文献2)が用いられる。
非同調型高周波加速空洞におけるインピーダンスは、特許文献4に記載されているように、高周波加速空洞の内部導体と外部導体に囲まれた領域に導入された磁性部材(磁性体コア)のインピーダンスZと、このインピーダンスZに並列に配置される加速ギャップの容量Cによるインピーダンスとの合成インピーダンスで簡易的に表される。高周波加速空洞のインピーダンスの等価回路は、図12のように表される。非同調型高周波加速空洞で用いられる磁性体コアは、上記で説明したように、Q値を下げるために透磁率の虚数成分(μ’’)が大きい、つまり抵抗が大きい磁性体材料が用いられる。この磁性体コアのインピーダンスZは、等価回路であらわすと、周波数によって変化する抵抗成分Rとインダクタンス成分Lで表現される。
加速ギャップはキャパシタンス成分Cを有するため、加速ギャップでは上記のインダクタンス成分Lとキャパシタンス成分Cによりある周波数で共振し、高い高周波加速電界(高周波加速電圧)が発生する。このとき、非同調型高周波加速空洞は、磁性体の抵抗成分Rにより、Q値が小さくなり、すなわち共振のピークがなまり、広帯域で高い高周波加速電圧を作ることができる。円形加速器のビーム加速設計から決まる周波数範囲において、十分な強度の加速電界を得るために、非同調型高周波加速空洞は、適切なインダクタンス成分Lとキャパシタンス成分Cを有するように設計される。
広帯域の周波数範囲をカバーするために、非同調型高周波加速空洞の共振周波数は所望の値になるように調整される。この共振周波数を調整する方法は、例えば、特許文献4に示されているように、外径R1と内径R2の磁性体コアのインダクタンスがln(R1/R2)に比例することを利用して、高周波加速空洞全体のインピーダンスが所望の値となるように、磁性体コアの外径R1及び内径R2が調整される。また、磁性体コアの厚みや磁性体コアの枚数も高周波加速空洞全体のインピーダンスを調整するパラメータとなる。さらに磁性体コアが導体の場合、磁性体コアと内部導体間のキャパシタンスや、磁性体コアと外部導体間のキャパシタンスも高周波加速空洞全体のインピーダンスに影響を与えることが知られている(特許文献4)。このキャパシタンス効果は、図12の等価回路において、さらに並列に配置されることになり、このキャパシタンス成分が大きいと高周波加速空洞全体のインピーダンスへの影響も大きくなる。
磁性体コアは、特に金属アモルファスのコアを使用する場合、焼鈍工程が必要である。金属アモルファスの磁性体コアの焼鈍工程において、磁性体コア全体に均一に熱を入れることが難しいため、磁性体コアの透磁率にばらつきが生じ、設計どおりのインピーダンスを得ることが難しい。上記に記載したように、磁性体コアの外径及び内径、厚み、枚数を変えることで調整が行われるが、この場合、磁性体コアを作り直したり、本発明の加速空洞筐体に相当する外部導体の設計を見直したりする必要があるため、高周波加速空洞のインピーダンスを容易に調整できない問題があった。
また、本発明の真空ダクトに相当する内部導体は、外部導体(加速空洞筐体)と電気的に接合する必要があり、一般的に外部導体(加速空洞筐体)と溶接する。内部導体(真空ダクト)は、外部導体(加速空洞筐体)に溶接されることで、外部導体(加速空洞筐体)に支えられる。しかし、内部導体(真空ダクト)と外部導体(加速空洞筐体)とを溶接してしまうと、内部導体(真空ダクト)の外径が決まってしまうため、磁性体コアをつくり直さずに高周波加速空洞のインピーダンスを、所望の値に調整することは難しい。つまり、上記と同様に高周波加速空洞のインピーダンスを容易に調整できない問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、磁性体コアや加速空洞筐体を変えることなく、高周波加速空洞全体のインピーダンスの調整を容易に行うことができる高周波加速空洞を得ることを目的とする。
本発明の高周波加速空洞によれば、荷電粒子が通過する2本の金属製の真空ダクトと、高周波加速電界が発生する加速ギャップを形成するように2本の金属性の真空ダクトを接続する絶縁性の真空ダクトと、金属製の真空ダクトを包含するように配置された磁性体コアと、絶縁性の真空ダクトと磁性体コアを包含する加速空洞筐体と、金属製の真空ダクトと加速空洞筐体を高周波的に接続する複数のシャーシコネクタとを備えたことを特徴とする。
本発明の高周波加速空洞によれば、複数のシャーシコネクタにより金属製の真空ダクトと加速空洞筐体を高周波的に接続するので、金属製の真空ダクトの外径を変更して金属製の真空ダクトと磁性体コアとの距離を変更でき、磁性体コアや加速空洞筐体を変えることなく、高周波加速空洞全体のインピーダンスの調整を容易に行うことができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における高周波加速空洞の断面図であり、荷電粒子ビームのビーム軸25を含むように切断した断面図である。図2は、図1の高周波加速空洞を左側から見た側面図である。図3は図1のA−Aにおける断面図であり、図4は図1のB−Bにおける断面図である。図5は図1のコア押さえと支持体との接続を示す図であり、図6は本発明の実施の形態1におけるシャーシコネクタを示す図である。高周波加速空洞30は、加速空洞筐体2と、複数の磁性体コア1a、1b、1c、1d、1e、1fと、金属製の真空ダクト3a、3bと、絶縁性の真空ダクト4と、絶縁性のコア押さえ6a、6bと、シャーシコネクタ8a、8b、8c、8dと、コア支持体9と、磁性体コア1a、1b、1c、1d、1e、1fのそれぞれを支持する複数の支持体12と、ボルト10と、ナット14を備える。なお、磁性体コアの符号は、総括的に1を用い、区別して説明する場合に1a、1b、1c、1d、1e、1fを用いる。真空ダクトの符号は、総括的に3を用い、区別して説明する場合に3a、3bを用いる。コア押さえの符号は、総括的に6を用い、区別して説明する場合に6a、6bを用いる。シャーシコネクタの符号は、総括的に8を用い、区別して説明する場合に8a、8b、8c、8dを用いる。
図1は本発明の実施の形態1における高周波加速空洞の断面図であり、荷電粒子ビームのビーム軸25を含むように切断した断面図である。図2は、図1の高周波加速空洞を左側から見た側面図である。図3は図1のA−Aにおける断面図であり、図4は図1のB−Bにおける断面図である。図5は図1のコア押さえと支持体との接続を示す図であり、図6は本発明の実施の形態1におけるシャーシコネクタを示す図である。高周波加速空洞30は、加速空洞筐体2と、複数の磁性体コア1a、1b、1c、1d、1e、1fと、金属製の真空ダクト3a、3bと、絶縁性の真空ダクト4と、絶縁性のコア押さえ6a、6bと、シャーシコネクタ8a、8b、8c、8dと、コア支持体9と、磁性体コア1a、1b、1c、1d、1e、1fのそれぞれを支持する複数の支持体12と、ボルト10と、ナット14を備える。なお、磁性体コアの符号は、総括的に1を用い、区別して説明する場合に1a、1b、1c、1d、1e、1fを用いる。真空ダクトの符号は、総括的に3を用い、区別して説明する場合に3a、3bを用いる。コア押さえの符号は、総括的に6を用い、区別して説明する場合に6a、6bを用いる。シャーシコネクタの符号は、総括的に8を用い、区別して説明する場合に8a、8b、8c、8dを用いる。
磁性体コア1は、芯16と金属磁性体15を有する。磁性体コア1は、真空ダクト3を包含するように配置される。2つの真空ダクト3a、3bの管の断面間に、加速電界(加速電圧)が発生する加速ギャップ7が形成されている。真空ダクト4は、高周波加速電界が発生する加速ギャップ7を形成するように2つの真空ダクト3a、3bを接続している。加速空洞筐体2は、真空ダクト4と磁性体コア1a、1b、1c、1d、1e、1fを包含している。
シャーシコネクタ8は、図6に示すように、溝17、18が形成された円弧形状の金属フランジ5と、溝17、18に挿入された導電性変形部品11を有する。溝17は、金属フランジ5における内周側、すなわち真空ダクト3に対向する側に設けられる。溝18は、金属フランジ5における側面側、すなわち加速空洞筐体2と対向する側に設けられる。導電性変形部品11は、金属フランジ5に設けられた溝17、18に挿入され、加速空洞筐体2及び真空ダクト3a、3bに押し付けることで、真空ダクト3a、3bと加速空洞筐体2とを電気的に接触させるためのものである。導電性変形部品11は、例えばワイヤー状の金属メッシュである。導電性変形部品11を適宜、ワイヤーメッシュ11と呼ぶことにする。また、金属フランジ5には、ボルト10を挿入する孔19が設けられている。なお、図1において、導電性変形部品11は省略した。
図1、図2は、高周波加速空洞30の2つの端部において、半円弧形状のシャーシコネクタ8を2つ用いて、加速空洞筐体2と真空ダクト3(図2では真空ダクト3aを記載)との電気的に接続した例である。図2に示すように、シャーシコネクタ8a、8bはボルト10で固定される。加速ギャップ7が形成される真空ダクト3の端部(加速ギャップ端部)に、磁性体コア1を支持するコア支持体9が設置されている。図3や図4に示すように、磁性体コア1(図3では磁性体コア1dを記載、図4では磁性体コア1eを記載)は、複数の、例えば6つの支持体12により支持される。図3、図4において、支持体12の端部が見えるように記載した。ここでは、支持体12は、2枚の面板31と1枚の側板32をボルト10で固定した構成例を示した。2枚の面板31でビーム軸25の方向に挟むように磁性体コア1を支持する。一部の支持体12は、コア押さえ6とコア支持体9とを接続している。図3、図4において、コア押さえ6aと上側のコア支持体9とを接続する上側の支持体12及び、コア押さえ6bと下側のコア支持体9とを接続する下側の支持体12とを接続する支持体12が存在する例を示した。
上側の支持体12の端部はコア押さえ6aの溝13に嵌合され、下側の支持体12の端部はコア押さえ6bの溝13に嵌合されている。図5に示すように、上側の支持体12の側板32及び面板31の端部が下側のコア押さえ6bの溝13に嵌合され、上側の支持体12の側板32がボルト10で上側のコア押さえ6aに固定される。下側の支持体12の側板32及び面板31の端部が下側のコア押さえ6bの溝13に嵌合される。磁性体コア1を支持する複数の支持体12の一部(例えば、上側及び下側の2つ)とコア押さえ6とが嵌合構造になっているので、複数の磁性体コア1を並行に並べることができる。
前述したように、支持体12は、磁性体コア1の表側及び裏側に配置される面板31と磁性体コア1の側面側に配置される側板32を備える。支持体12の面板31は、荷電粒子ビームが輸送されるビーム軸25に垂直な方向に延伸するように配置される。支持体12の面板31と支持体12の側板32は、ボルト10を用いて固定される。支持体12の面板31は、ボルト10を用いて側板32や芯16に固定される。コア押さえ6bは加速空洞筐体2の底面に設置され、コア押さえ6aはボルト10及びナット14を用いて、加速空洞筐体2の底面と対向する内面、例えば上面に固定される。コア押さえ6aは、加速空洞筐体2の内面に直接固定されずに、ボルト10及びナット14を用いて、加速空洞筐体2の内面との距離を調整可能に設置される。
高周波加速空洞30における真空ダクト3の外径を変更可能な構造にするために、真空ダクト3と加速空洞筐体2とを溶接等でつながない構造にする、すなわち、真空ダクト3と加速空洞筐体2とをシャーシコネクタ8で接続する構造にする。この場合には、シャーシコネクタ8と真空ダクト3及び加速空洞筐体2との接触抵抗を極めて小さくする、つまり高周波的に接続することが課題となる。上記課題を解決するために、本発明では導電性変形部品11を備えたシャーシコネクタ8を用いることで、接触抵抗を極めて小さくすることができる。
シャーシコネクタ8と真空ダクト3及び加速空洞筐体2とを高周波的に接続するように、高周波加速空洞30を組み立てる製造方法を説明する。磁性体コア1を加速空洞筐体2に装荷する(磁性体コア装荷工程)。この後、磁性体コア1の芯16の貫通孔に真空ダクト3を挿入する。半円弧状のシャーシコネクタ8b及び8dの金属フランジ5を、加速空洞筐体2に引っ掛ける第1のコネクタ設置工程を行う。この後、金属フランジ5の溝17、18に、例えば、ワイヤーメッシュのような形状が変形しやすい導電性変形部品11を入れる第1の変形部品挿入工程を行う。この後、シャーシコネクタ8b及び8dの金属フランジ5と真空ダクト3を接触させる、より具体的には金属フランジ5の上に真空ダクト3を載せるコネクタ接触工程を行う。図1の左右それぞれの真空ダクト3の上側と加速空洞筐体2に、シャーシコネクタ8a及び8cの金属フランジ5を引っ掛ける第2のコネクタ設置工程を行う。この後、金属フランジ5の溝17、18に、導電性変形部品11を入れる第2の変形部品挿入工程を行う。この後、シャーシコネクタ8a及び8cの金属フランジ5と真空ダクト3を接触させ、シャーシコネクタ8a、8bで真空ダクト3aを挟み込むと共にシャーシコネクタ8c、8dで真空ダクト3bを挟み込み、ボルト10で固定するコネクタ固定工程を行う。
上記のような高周波加速空洞30の製造方法を用いることで、加速空洞筐体2と真空ダクト3を高周波的に接続することができる。すなわち、高周波加速空洞30を製造する際に、図1に示すように、2つのシャーシコネクタ8a、8b又は2つのシャーシコネクタ8c、8dを、真空ダクト3の上下からはさむ構造にすることで、真空ダクト3と加速空洞筐体2を高周波的に接触させることが可能となる。
上記製造方法で高周波加速空洞30の製作を行わず、1個の円形のフランジに溝を掘り、この溝にワイヤーメッシュを挿入した後に、フランジの貫通孔に真空ダクトダクトを挿入すれば、ワイヤーメッシュがはずれてしまう。しかし、上記の製造方法で高周波加速空洞30の製造を行えば、シャーシコネクタ8及びコア支持体9を変更するだけで、例えば図7に示すように、外径の異なる真空ダクト3であっても同一の加速空洞筐体2及び磁性体コア1に装着して、特性の異なる他の高周波加速空洞30を製造することができる。外径の異なる真空ダクト3であっても、2つのシャーシコネクタ8a、8b(又は8c、8d)を真空ダクト3の上下からはさむので、高周波的な接続を確保した状態で高周波加速空洞30を製造することができる。
本発明の実施の形態1の高周波加速空洞30は、外径の異なる真空ダクト3を高周波的な接続を確保した状態で変更することができる。真空ダクト3の外径を変更することによって、金属磁性体15と真空ダクト3との間のキャパタンス成分を調整できる。このため、高周波加速空洞30の全体のインピーダンスを容易に変えることが可能となる。ダクト外径の異なる、複数の真空ダクト3を用いて、上記インピーダンス調整を行った後は、高周波加速空洞30の構造を強化するために、金属フランジ5と加速空洞筐体2との間を溶接で完全に固定することが望ましい。この場合、上述したコネクタ固定工程において、シャーシコネクタ8a、8b、8c、8dと加速空洞筐体2とを着脱不可にするように固着させる固着工程を行う。例えば、溶接のように、金属フランジ5と加速空洞筐体2との固定を強化すれば、高周波加速空洞30の振動等により、固定部材であるシャーシコネクタ8やコア支持体9に緩みが発生した場合や、コア発熱により加速空洞筐体2と真空ダクト3との間で応力が発生した場合でも、真空ダクト3の位置ずれによるインピーダンスの変化を最小限にとどめることができ、加速電圧の変化を小さくすることができる。
図7は、本発明の実施の形態1における他の高周波加速空洞の断面図である。図7の高周波加速空洞30は、外径の異なる真空ダクト3c、3dを備える点で図1の高周波加速空洞30とは異なる。図7の真空ダクト3c、3dは、図1の真空ダクト3a、3bよりもダクト外径が小さい場合の例である。シャーシコネクタ8は、真空ダクト3と対向する内周側の径、すなわち、荷電粒子が通過するビーム軸25と垂直な面において、ビーム軸25からシャーシコネクタ8の内周側までの距離が、図1の高周波加速空洞30よりも小さく調整されている。なお、図7において、導電性変形部品11は省略した。真空ダクト3のダクト外径を変えて調整を実施した際の空洞全体のインピーダンスの例を図8に示す。縦軸はインピーダンスの絶対値であり、横軸は高周波加速空洞30に印加する高周波電圧の周波数である。特性20は真空ダクト3のダクト外径が206mmの場合であり、特性21は真空ダクト3のダクト外径が250mmの場合である。特性20は図7の真空ダクト3c、3dに対応し、特性21は図1の真空ダクト3a、3bに対応している。
高周波加速空洞30の共振周波数は1/√(LC)で決まるため、真空ダクト3と金属磁性体15との距離が大きい場合である特性20のほうが、真空ダクト3と金属磁性体15との距離が小さい場合である特性21に比べて、金属磁性体15と真空ダクト3との間のキャパシタンスが小さいため共振周波数は大きくなる。
特性21の高周波加速空洞30と特性20の高周波加速空洞30を比べる。低周波数側では、インピーダンスの絶対値が大きい特性21の高周波加速空洞30のほうが、特性20の高周波加速空洞30に比べて電源負荷が小さくなる。高周波側では、特性20の高周波加速空洞30のほうが、特性21の高周波加速空洞30に比べて電源負荷が小さくなる。例えばシンクロトロンの場合、目的に応じて、その運転パターン(時間と加速エネルギーの関係)に応じて、最大の加速電圧を発生させる必要のある周波数が異なるため、上記のインピーダンス調整が可能となれば、所望の運転パターンに対して最も電源負荷が小さいシンクロトロンが実現することができる。
実施の形態1の高周波加速空洞30は、磁性体コア1や加速空洞筐体2を変えることなく、外径の異なる真空ダクト3に交換することができる。実施の形態1の高周波加速空洞30は、磁性体コア1や加速空洞筐体2を変えることなく、外径の異なる真空ダクト3に交換することができるので、容易に高周波加速空洞全体のインピーダンスの周波数特性を調整できる。実施の形態1の高周波加速空洞30は、高周波加速空洞全体のインピーダンス調整ができるため、電源負荷を下げることができる。また、実施の形態1の高周波加速空洞30は、高周波加速空洞全体のインピーダンス調整ができるため、反射が少ないインピーダンスに調整できる。
実施の形態1の高周波加速空洞30は、磁性体コアを作り直したり、加速空洞筐体の設計を見直したりすることでコストが高くなる従来と異なり、磁性体コア1や加速空洞筐体2を変えることなく、真空ダクト3及びシャーシコネクタ8を変更するので、従来にくらべて調整や設計変更する際のコストを低くすることがきる。
本発明の実施の形態1の高周波加速空洞30によれば、荷電粒子が通過する2本の金属製の真空ダクト3(3a、3b)と、高周波加速電界が発生する加速ギャップ7を形成するように2本の金属性の真空ダクト3(3a、3b)を接続する絶縁性の真空ダクト4と、金属製の真空ダクト3(3a、3b)を包含するように配置された磁性体コア1(1a、1b、1c、1d、1e、1f)と、絶縁性の真空ダクト4と磁性体コア1(1a、1b、1c、1d、1e、1f)を包含する加速空洞筐体2と、金属製の真空ダクト3と加速空洞筐体2を高周波的に接続する複数のシャーシコネクタ8(8a、8b、8c、8d)とを備えたことを特徴とするので、金属製の真空ダクト3(3a、3b)の外径を変更して金属製の真空ダクト3(3a、3b)と磁性体コア1(1a、1b、1c、1d、1e、1f)との距離を変更でき、磁性体コア1(1a、1b、1c、1d、1e、1f)や加速空洞筐体2を変えることなく、高周波加速空洞全体のインピーダンスの調整を容易に行うことができる。
本発明の実施の形態1の高周波加速空洞30の製造方法によれば、荷電粒子が通過する2本の金属製の真空ダクト3(3a、3b)と、荷電粒子を加速する高周波加速電界が発生する加速ギャップ7を形成するように2本の金属性の真空ダクト3を接続する絶縁性の真空ダクト4と、金属製の真空ダクト3を包含するように配置された磁性体コア1と、絶縁性の真空ダクト4と磁性体コア1を包含する加速空洞筐体2と、2つの溝17、18が形成された金属フランジ5と、2つの溝17、18それぞれに挿入された導電性変形部品11を有し、金属製の真空ダクト3と加速空洞筐体2を高周波的に接続する複数のシャーシコネクタ8とを備えた高周波加速空洞30の製造方法であって、磁性体コア1を加速空洞筐体2に装荷する磁性体コア装荷工程と、複数のシャーシコネクタ8(8a、8b、8c、8d)における一のシャーシコネクタ8b、8dの金属フランジ5を、加速空洞筐体2に設置する第1のコネクタ設置工程と、第1のコネクタ設置工程で設置された金属フランジ5の溝17、18に導電性変形部品11を挿入する第1の変形部品挿入工程と、一のシャーシコネクタ8b、8dと金属製の真空ダクト3a、3bとを接触させるコネクタ接触工程と、複数のシャーシコネクタ8における他のシャーシコネクタ8a、8cの金属フランジ5を、加速空洞筐体2に設置する第2のコネクタ設置工程と、第2のコネクタ設置工程で設置された金属フランジ5の溝17、18に導電性変形部品11を挿入する第2の変形部品挿入工程と、一のシャーシコネクタ8b、8dと他のシャーシコネクタ8a、8cとで金属製の真空ダクト3a、3bを挟み込むと共に、加速空洞筐体2に一のシャーシコネクタ8b、8d及び他のシャーシコネクタ8a、8cを固定するコネクタ固定工程とを含むことを特徴とするので、金属製の真空ダクト3の外径を変更して金属製の真空ダクト3と磁性体コア1との距離を変更でき、磁性体コア1や加速空洞筐体2を変えることなく、高周波加速空洞全体のインピーダンスの調整を容易に行うことができる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2における高周波加速空洞の断面図である。実施の形態1で説明した製造方法により真空ダクト3と加速空洞筐体2を電気的に接合する場合、シャーシコネクタ8及びコア支持体9の種類を変えるだけで、すなわち内周側のサイズが異なる他の種類ものに変えるだけで、図9に示すように左右で外径が異なる真空ダクト3c、3bを装着することが可能となる。すなわち、磁性体コア1と真空ダクト3との間のキャパシタンスが異なる2つのグループを備えている。第1のグループは、左側の真空ダクト3cと磁性体コア1a、1b、1cである。第2のグループは、右側の真空ダクト3bと磁性体コア1d、1e、1fである。これによって実施の形態1よりもさらに細かい周波数調整が可能となる。真空ダクト3cは、ダクト外径が真空ダクト3bよりも小さい。これに対応して、シャーシコネクタ8a、8bは、真空ダクト3と対向する内周側の径が、シャーシコネクタ8c、8dよりも小さい。なお、図9において、導電性変形部品11は省略した。
図9は、本発明の実施の形態2における高周波加速空洞の断面図である。実施の形態1で説明した製造方法により真空ダクト3と加速空洞筐体2を電気的に接合する場合、シャーシコネクタ8及びコア支持体9の種類を変えるだけで、すなわち内周側のサイズが異なる他の種類ものに変えるだけで、図9に示すように左右で外径が異なる真空ダクト3c、3bを装着することが可能となる。すなわち、磁性体コア1と真空ダクト3との間のキャパシタンスが異なる2つのグループを備えている。第1のグループは、左側の真空ダクト3cと磁性体コア1a、1b、1cである。第2のグループは、右側の真空ダクト3bと磁性体コア1d、1e、1fである。これによって実施の形態1よりもさらに細かい周波数調整が可能となる。真空ダクト3cは、ダクト外径が真空ダクト3bよりも小さい。これに対応して、シャーシコネクタ8a、8bは、真空ダクト3と対向する内周側の径が、シャーシコネクタ8c、8dよりも小さい。なお、図9において、導電性変形部品11は省略した。
なお、高周波加速空洞30のインピーダンスを変更する際に、芯16の貫通孔の径が同じ複数の磁性体コア1に、外径の異なる真空ダクト3c、3bを挿入した例で説明したが、外径の同じ真空ダクト3を芯16の貫通孔の径が異なる複数の磁性体コア1に挿入しても構わない。例えば、図9において、磁性体コア1a、1b、1cの芯16の貫通孔の径を、磁性体コア1d、1e、1fの芯16の貫通孔の径よりも大きくし、真空ダクト3cを右側の真空ダクト3bにしてもよい。この場合であっても、磁性体コア1と真空ダクト3との間のキャパシタンスが異なる2つのグループを備えるので、実施の形態1よりもさらに細かい周波数調整が可能となる。
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3における高周波加速空洞の断面図であり、図11はダクト支持体を示す図である。実施の形態3の高周波加速空洞30は、コア支持体9の代わりに、コア押さえ6a、6bからビーム軸25側に延伸させた絶縁性のダクト支持体24で真空ダクト3a、3bを支持している。ダクト支持体24は、コア押さえ6a、6bに固定さる。真空ダクト3a、3bは、ダクト支持体24の上に載せるだけである。実施の形態1ではコア支持体9を支持体12に取り付ける必要があった。しかし、実施の形態3の高周波加速空洞30は、ダクト支持体24がコア押さえ6a、6bに固定さるので、実施の形態1に比べて、ダクト支持体24の取り付けが容易である。このため、高周波加速空洞30の製造作業時間の短縮ができる。加速される荷電粒子ビームは真空ダクト3の中心を通るように設計されるため、図9のように外径の異なる真空ダクト3c、3bを使う場合は、真空ダクト3c、3bの中心軸をビーム軸25に合わせて真空ダクト3c、3bを保持する必要がある。図10において、導電性変形部品11は省略した。
図10は本発明の実施の形態3における高周波加速空洞の断面図であり、図11はダクト支持体を示す図である。実施の形態3の高周波加速空洞30は、コア支持体9の代わりに、コア押さえ6a、6bからビーム軸25側に延伸させた絶縁性のダクト支持体24で真空ダクト3a、3bを支持している。ダクト支持体24は、コア押さえ6a、6bに固定さる。真空ダクト3a、3bは、ダクト支持体24の上に載せるだけである。実施の形態1ではコア支持体9を支持体12に取り付ける必要があった。しかし、実施の形態3の高周波加速空洞30は、ダクト支持体24がコア押さえ6a、6bに固定さるので、実施の形態1に比べて、ダクト支持体24の取り付けが容易である。このため、高周波加速空洞30の製造作業時間の短縮ができる。加速される荷電粒子ビームは真空ダクト3の中心を通るように設計されるため、図9のように外径の異なる真空ダクト3c、3bを使う場合は、真空ダクト3c、3bの中心軸をビーム軸25に合わせて真空ダクト3c、3bを保持する必要がある。図10において、導電性変形部品11は省略した。
また、実施の形態3の高周波加速空洞30は、ダクト支持体24がコア押さえ6a、6bに取り付けられているので、実施の形態1に比べて、設計どおりの位置に真空ダクト3a、3bの中心軸(ビーム軸25)を持ってくることができる。実施の形態1におけるコア支持体9は吊り下げられた磁性体コア1についているため、コア位置誤差の影響で真空ダクト3が設計位置からずれる可能性があり、位置調整を行うため調整時間がかかる場合がある。しかしながら、実施の形態3の高周波加速空洞30では、上記で説明したように、設計どおりの位置に真空ダクト3a、3bの中心軸(ビーム軸25)を持ってくることができ、実施の形態3に比べて調整時間を短くすることができる。
なお、実施の形態1乃至3では、真空ダクト3が円筒形状である例で説明したが、円筒形状以外の真空ダクトでも構わない。また、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f…磁性体コア、2…加速空洞筐体、3、3a、3b、3c、3d…真空ダクト、4…真空ダクト、5…金属フランジ、6、6a、6b…コア押さえ、7…加速ギャップ、8、8a、8b、8c、8d…シャーシコネクタ、9…コア支持体、11…導電性変形部品、17…溝、18…溝、24…ダクト支持体、25…ビーム軸、30…高周波加速空洞。
Claims (10)
- 荷電粒子を高周波加速電界で加速する高周波加速空洞であって、
前記荷電粒子が通過する2本の金属製の真空ダクトと、
前記高周波加速電界が発生する加速ギャップを形成するように前記2本の金属性の真空ダクトを接続する絶縁性の真空ダクトと、
前記金属製の真空ダクトを包含するように配置された磁性体コアと、
前記絶縁性の真空ダクトと前記磁性体コアを包含する加速空洞筐体と、
前記金属製の真空ダクトと前記加速空洞筐体を高周波的に接続する複数のシャーシコネクタとを備えたことを特徴とする高周波加速空洞。 - 前記2本の金属性の真空ダクトにおける一の真空ダクトは、
前記荷電粒子が通過するビーム軸と垂直な面において、
この一の真空ダクトを包含する前記磁性体コアの貫通孔と当該一の真空ダクトとの距離が、前記2本の金属性の真空ダクトにおける他の真空ダクトを包含する前記磁性体コアの貫通孔と当該他の真空ダクトとの距離と異なることを特徴とする請求項1記載の高周波加速空洞。 - 前記2本の金属性の真空ダクトは、それぞれの外径が互いに異なり、
前記2本の金属性の真空ダクトを包含する前記磁性体コアのそれぞれは、前記金属製の真空ダクトを包含する貫通孔の径が同じであることを特徴とする請求項1または2に記載の高周波加速空洞。 - 前記2本の金属性の真空ダクトは、それぞれの外径が同じであり、
前記2本の金属性の真空ダクトを包含する前記磁性体コアのそれぞれは、前記金属製の真空ダクトを包含する貫通孔の径が互いに異なることを特徴とする請求項1または2に記載の高周波加速空洞。 - 前記シャーシコネクタは、2つの溝が形成された金属フランジと、前記2つの溝それぞれに挿入された導電性変形部品を有し、
前記2つの溝における一の溝は、前記金属製の真空ダクトに対向する側に形成され、
前記2つの溝における他の溝は、前記加速空洞筐体に対向する側に形成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高周波加速空洞。 - 前記シャーシコネクタは、前記ビーム軸と平行な方向から見た場合の形状が円弧形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の高周波加速空洞。
- 前記金属製の真空ダクトは、前記絶縁性の真空ダクト側において、前記磁性体コアに接続されたコア支持体によって支持されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の高周波加速空洞。
- 前記磁性体コアを前記加速空洞筐体に接触することなく保持する複数の絶縁性のコア押さえを有し、
前記金属製の真空ダクトは、前記絶縁性の真空ダクト側において、前記コア押さえに接続されたダクト支持体によって支持されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の高周波加速空洞。 - 荷電粒子が通過する2本の金属製の真空ダクトと、
前記荷電粒子を加速する高周波加速電界が発生する加速ギャップを形成するように前記2本の金属性の真空ダクトを接続する絶縁性の真空ダクトと、
前記金属製の真空ダクトを包含するように配置された磁性体コアと、
前記絶縁性の真空ダクトと前記磁性体コアを包含する加速空洞筐体と、
2つの溝が形成された金属フランジと、前記2つの溝それぞれに挿入された導電性変形部品を有し、前記金属製の真空ダクトと前記加速空洞筐体を高周波的に接続する複数のシャーシコネクタとを備えた高周波加速空洞の製造方法であって、
前記磁性体コアを前記加速空洞筐体に装荷する磁性体コア装荷工程と、
前記複数のシャーシコネクタにおける一のシャーシコネクタの前記金属フランジを、前記加速空洞筐体に設置する第1のコネクタ設置工程と、
前記第1のコネクタ設置工程で設置された前記金属フランジの前記溝に前記導電性変形部品を挿入する第1の変形部品挿入工程と、
前記一のシャーシコネクタと前記金属製の真空ダクトとを接触させるコネクタ接触工程と、
前記複数のシャーシコネクタにおける他のシャーシコネクタの前記金属フランジを、前記加速空洞筐体に設置する第2のコネクタ設置工程と、
前記第2のコネクタ設置工程で設置された前記金属フランジの前記溝に前記導電性変形部品を挿入する第2の変形部品挿入工程と、
前記一のシャーシコネクタと前記他のシャーシコネクタとで前記金属製の真空ダクトを挟み込むと共に、前記加速空洞筐体に前記一のシャーシコネクタ及び前記他のシャーシコネクタを固定するコネクタ固定工程とを含むことを特徴とする高周波加速空洞の製造方法。 - 前記コネクタ固定工程において、前記一のシャーシコネクタ及び前記他のシャーシコネクタと前記加速空洞筐体とを固着させる固着工程を含むことを特徴とする請求項9記載の高周波加速空洞の製造方法。
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JP2012180726A JP2014038774A (ja) | 2012-08-17 | 2012-08-17 | 高周波加速空洞及びこの製造方法 |
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CN107222969A (zh) * | 2016-03-22 | 2017-09-29 | 欧洲同步加速器辐射设备公司 | 用于电连接同步加速器环形部段的装置 |
JP2018196098A (ja) * | 2017-05-22 | 2018-12-06 | 住友重機械工業株式会社 | 高周波合成装置、及びサイクロトロンシステム |
CN110035597A (zh) * | 2019-04-30 | 2019-07-19 | 中国科学院近代物理研究所 | 一种变频非调谐腔结构 |
-
2012
- 2012-08-17 JP JP2012180726A patent/JP2014038774A/ja active Pending
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