JP2014030571A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】遊技者を遊技に積極参加させることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】スロットマシン１０に設けられたスタートレバー４１が操作されると、内部で役の抽選が行われるとともに、表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒを介して視認可能なリール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが回転を開始する。そして、ストップスイッチ４２〜４４が操作されると、ストップスイッチ４２〜４４と対応したリール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが停止する。弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカのいずれかに当選し、左ストップスイッチ４２が最初に操作されるとともに取りこぼしが発生する状況となった場合、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置によって当選役を把握可能な構成となっている。
【選択図】 図１

Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。

複数のリールを回転させたあとに停止させる遊技機としては、例えばスロットマシンがある。スロットマシンでは、各リールの外周部に複数の図柄が付与されており、表示窓を通じて各リールに付与された図柄の一部が視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルを投入することで有効ラインが設定され、その後、遊技者がスタートレバーを操作することでスロットマシンの内部にてボーナス役、小役、再遊技といった役の抽選が行われるとともに各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップスイッチを操作して停止指令を発生させることで各リールが順次停止して１回のゲームが終了する。そして、全てのリールが回転を停止した際に有効ライン上に当選した役と対応する図柄の組合せが停止すると入賞となり、メダルが払い出される特典や遊技状態が移行される特典等が遊技者に付与される。このため、スロットマシンでは、図柄の変動を見て、そして所定の図柄を狙って停止させるという遊技に積極参加できる点に特徴があるといえる（例えば特許文献１参照）。

かかるスロットマシンでは、役の抽選結果がボーナス役当選であった場合、ボーナス役入賞が成立するまでボーナス役当選が持ち越される一方、役の抽選結果が小役当選又は再遊技当選であった場合には、入賞の成立有無に関わらずゲームの終了後に前記当選結果が無効とされることが一般的である。

特開２００９−１３１４７９号公報

例えば取りこぼしの発生し得る役に当選し、１つのリールが停止した段階で取りこぼしの発生が確定した場合には、遊技者がその後のストップスイッチの操作が無駄であるかのような印象を抱き、遊技に積極参加できなくなってしまう可能性が考えられる。

なお、以上の問題は、上記例示したようなスロットマシンに限らず、複数種の絵柄を循環表示させ、その後の停止操作手段の操作に基づいて循環表示を終了させる他の遊技機にも該当する問題である。

本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。

請求項１に記載の発明では、複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、前記各循環表示手段による前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、役の抽選を行う抽選手段と、前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄の組合せが規定位置に停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備えた遊技機において、前記役の抽選結果が第１結果であって、第１循環表示手段と対応する第１停止操作手段が第１タイミングで操作された場合、第１絵柄が第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が第２タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が第２規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第１停止制御手段と、前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置又は前記第２規定位置に停止させた場合、前記第１結果と対応する第１入賞が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第１停止情報を設定する第１停止情報設定手段と、前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第２停止情報を設定する第２停止情報設定手段と、前記役の抽選結果が第２結果であって、前記第１停止操作手段が前記第１タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第２タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第２規定位置ではなく前記第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第２停止制御手段と、前記第２停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置に停止させた場合、前記第１入賞が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第３停止情報を設定する第３停止情報設定手段と、前記第２停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第４停止情報を設定する第４停止情報設定手段とを備え、前記第２停止情報を、第２循環表示手段と対応する第２停止操作手段が所定タイミングで操作された場合、所定絵柄が特定位置に停止する構成とするとともに、前記第４停止情報を、前記第２停止操作手段が前記所定タイミングで操作された場合、前記所定絵柄が前記特定位置に停止しない構成とし、前記役の抽選結果が前記第１結果又は前記第２結果であって、前記第１循環表示手段の前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しなかった場合、前記第２循環表示手段の狙うべき絵柄を示唆可能な絵柄示唆手段を備えたことを特徴とする。

遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

一実施の形態におけるスロットマシンの正面図。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉の背面図。 筐体の正面図。 各リールの図柄配列を示す図。 表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。 スロットマシンのブロック図。 タイマ割込み処理を示すフローチャート。 通常処理を示すフローチャート。 抽選処理を示すフローチャート。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図。 リール制御処理を示すフローチャート。 停止情報第２設定処理を示すフローチャート。 弱チェリー当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図。 弱チェリー当選時における停止出目の一例を示す図。 強チェリー当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図。 強チェリー当選時における停止出目の一例を示す図。 弱スイカ当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図。 弱スイカ当選時における停止出目の一例を示す図。 強スイカ当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図。 強スイカ当選時における停止出目の一例を示す図。 抽選結果コマンド処理を示すフローチャート。 停止図柄コマンド処理を示すフローチャート。 示唆演出を説明するための図。

以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図１はスロットマシン１０の正面図、図２はスロットマシン１０の前面扉１２を閉じた状態の斜視図、図３はスロットマシン１０の前面扉１２を開いた状態の斜視図、図４は前面扉１２の背面図、図５は筐体１１の正面図である。

図１〜図５に示すように、スロットマシン１０は、その外殻を形成する筐体１１を備えている。筐体１１は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。

筐体１１の前面側には、前面扉１２が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体１１には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸１３ａ，１３ｂが設けられており、前面扉１２には、各支軸１３ａ，１３ｂと対応する位置に軸受部１４ａ，１４ｂが設けられている。そして、各軸受部１４ａ，１４ｂに各支軸１３ａ，１３ｂが挿入された状態では、前面扉１２が筐体１１に対して両支軸１３ａ，１３ｂを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉１２の回動によって筐体１１の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉１２は、その裏面に設けられた施錠装置２０によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉１２の右端側上部には、施錠装置２０と一体化されたキーシリンダ２１が設けられており、キーシリンダ２１に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。

前面扉１２の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル２５が設けられている。遊技パネル２５には、縦長の３つの表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒが横並びに形成されており、各表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒを通じてスロットマシン１０の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒを１つにまとめて共通の表示窓としてもよい。

図３に示すように、筐体１１は仕切り板３０によりその内部が上下２分割されており、仕切り板３０の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット３１が取り付けられている。リールユニット３１は、円筒状（円環状）にそれぞれ形成された左リール３２Ｌ，中リール３２Ｍ，右リール３２Ｒを備えている。各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが各表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒと１対１で対応している。したがって、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒを通じて視認可能な状態となっている。また、リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが正回転すると、各表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒを通じてリール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。

ここで、リールユニット３１の構成を簡単に説明する。

各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば５０４パルスの駆動信号（以下、励磁パルスとも言う。）を与えることにより１回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット３１には、リールが１回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが１回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置１０１に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置１０１は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの角度位置を１回転毎に確認するとともに補正することができる。

各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの外周面には、その長辺方向（周回方向）に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、２１個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、２４パルス（＝５０４パルス÷２１図柄）の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置１０１は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。

次に、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒに描かれている図柄について説明する。

図６には、左リール３２Ｌ，中リール３２Ｍ，右リール３２Ｒの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒには、それぞれ２１個の図柄が一列に配置されている。また、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒに対応して番号が０〜２０まで付されているが、これら番号は主制御装置１０１が表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。

図柄としては、「リプレイ」図柄（例えば、左リール３２Ｌの２０番目）、「赤７」図柄（例えば、左リール３２Ｌの１９番目）、「ベル」図柄（例えば、左リール３２Ｌの１８番目）、「青年」図柄（例えば、左リール３２Ｌの１６番目）、「スイカ」図柄（例えば、左リール３２Ｌの１５番目）、「白７」図柄（例えば、左リール３２Ｌの１２番目）、「チェリー」図柄（例えば、左リール３２Ｌの１１番目）、「青年（白）」図柄（例えば、左リール３２Ｌの７番目）、「ＢＡＲ」図柄（例えば、左リール３２Ｌの２番目）の９種類がある。そして、図６に示すように、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。

各表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒは、対応するリールに付された２１個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が３個となるように形成されている。このため、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒがすべて停止している状態では、３×３＝９個の図柄が表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒを介して視認可能な状態となる。

本スロットマシン１０では、これら９個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に１本、斜め方向へたすき掛けに２本、計３本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図７に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの中段図柄を結んだ中ラインＬ１が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール３２Ｌの上段図柄，中リール３２Ｍの中段図柄，右リール３２Ｒの下段図柄を結んだ右下がりラインＬ２と、左リール３２Ｌの下段図柄，中リール３２Ｍの中段図柄，右リール３２Ｒの上段図柄を結んだ右上がりラインＬ３と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。

図８には、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典とが示されている。

メダル払出が行われる小役入賞としては、チェリー入賞と、スイカ入賞と、ベル入賞と、がある。左リール３２Ｌの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞として４枚のメダル払出が行われる。チェリー入賞の場合には、中リール３２Ｍと右リール３２Ｒについて、有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であってもよい。換言すれば、左リール３２Ｌの「チェリー」図柄と、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの任意の図柄との組合せが有効ライン上に停止した場合、チェリー入賞が成立するともいえる。各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「スイカ」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合には、スイカ入賞として８枚のメダル払出が行われる。各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「ベル」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合には、ベル入賞として１０枚のメダル払出が行われる。

遊技状態が移行する状態移行入賞としては、第１ＢＢ入賞と、第２ＢＢ入賞と、第１ＲＢ入賞と、第２ＲＢ入賞と、がある。各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「赤７」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合には、第１ＢＢ入賞となり、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「白７」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合には、第２ＢＢ入賞となる。第１ＢＢ入賞又は第２ＢＢ入賞が成立した場合には、メダル払出は行われないものの、遊技状態が特別遊技状態の１種たるＢＢ状態に移行する。また、左リール３２Ｌ及び中リール３２Ｍの「赤７」図柄と、右リール３２Ｒの「ＢＡＲ」図柄と、が有効ライン上に並んで停止した場合には、第１ＲＢ入賞となり、左リール３２Ｌ及び中リール３２Ｍの「白７」図柄と、右リール３２Ｒの「ＢＡＲ」図柄と、が有効ライン上に並んで停止した場合には、第２ＲＢ入賞となる。第１ＲＢ入賞又は第２ＲＢ入賞が成立した場合には、メダル払出は行われないものの、遊技状態が特別遊技状態の１種たるＲＢ状態に移行する。

メダル払出や遊技状態の移行以外の特典が付与される入賞としては、再遊技入賞がある。各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「リプレイ」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合、再遊技入賞として、メダル払出や遊技状態の移行は行われないものの、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能となる。

なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せとも言う。例えば、スイカ図柄の組合せとは、スイカ入賞となる図柄の組合せ、すなわち「スイカ」図柄，「スイカ」図柄，「スイカ」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの図柄を入賞図柄とも言う。例えば、第１ＲＢ図柄とは、左リール３２Ｌ及び中リール３２Ｍにおいては「赤７」図柄であり、右リール３２Ｒにおいては「ＢＡＲ」図柄である。

遊技パネル２５の下方左側には、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの回転を開始させるために操作されるスタートレバー４１が設けられている。スタートレバー４１はリール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー４１を操作された場合、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが回転を開始するようになっている。

スタートレバー４１の右側には、回転している各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ４２〜４４が設けられている。各ストップスイッチ４２〜４４は、停止対象となるリール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒに対応する表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ４２が操作された場合には左リール３２Ｌの回転が停止し、中ストップスイッチ４３が操作された場合には中リール３２Ｍの回転が停止し、右ストップスイッチ４４が操作された場合には右リール３２Ｒの回転が停止する。ストップスイッチ４２〜４４はリール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。

表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口４５が設けられている。メダル投入口４５は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口４５が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。

メダル投入口４５から投入されたメダルは、前面扉１２の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ４６によって貯留用通路４７か排出用通路４８のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ４６にはメダル通路切替ソレノイド４６ａが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド４６ａの非励磁時にはメダルが排出用通路４８側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド４６ａの励磁時にはメダルが貯留用通路４７側に導かれるようになっている。貯留用通路４７に導かれたメダルは、筐体１１の内部に収納されたホッパ装置５１へと導かれる。一方、排出用通路４８に導かれたメダルは、前面扉１２の前面下部に設けられたメダル排出口４９からメダル受け皿５０へと導かれ、遊技者に返還される。

ホッパ装置５１は、メダルを貯留する貯留タンク５２と、メダルを遊技者に払い出す払出装置５３とより構成されている。払出装置５３は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路４８に設けられた開口４８ａへメダルを排出し、排出用通路４８を介してメダル受け皿５０へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置５１の右方には、貯留タンク５２内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク５４が設けられている。ホッパ装置５１の貯留タンク５２内部には、この貯留タンク５２から予備タンク５４へとメダルを排出する誘導プレート５２ａが設けられている。したがって、誘導プレート５２ａが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク５４に貯留されることとなる。

メダル投入口４５の下方には、ボタン状の返却スイッチ５５が設けられている。メダル投入口４５に投入されたメダルがセレクタ４６内に詰まった状況下で返却スイッチ５５を操作された場合、セレクタ４６が機械的に連動して動作され、当該セレクタ４６内に詰まったメダルがメダル排出口４９から返却されるようになっている。

表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に３枚投入するための第１クレジット投入スイッチ５６が設けられている。また、第１クレジット投入スイッチ５６の左方には、第２クレジット投入スイッチ５７と、第３クレジット投入スイッチ５８とが設けられている。第２クレジット投入スイッチ５７は仮想メダルを一度に２枚投入するためのものであり、第３クレジット投入スイッチ５８は仮想メダルを１枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ５６〜５８は前記メダル投入口４５とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口４５が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ５６〜５８は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。

第１クレジット投入スイッチ５６の右方には、所定の補助演出が開始された場合に操作されるボタン状の演出スイッチ６６が設けられている。

スタートレバー４１の左方には、精算スイッチ５９が設けられている。すなわち、本スロットマシン１０では、所定の最大値（メダル５０枚分）となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ５９を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口４９から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ５９は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。

遊技パネル２５の表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒ下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部６０と、ＢＢ状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部６１と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部６２とがそれぞれ設けられている。これら表示部６０〜６２は７セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。

前面扉１２の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ６３と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ６４と、遊技者に各種情報を与える補助表示部６５とが設けられている。補助表示部６５は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部６５と称している。補助表示部６５の背面には、上部ランプ６３やスピーカ６４、補助表示部６５を駆動させるための表示制御装置８１が設けられている。

筐体１１の内部においてホッパ装置５１の左方には、電源ボックス７０が設けられている。電源ボックス７０は、その内部に電源装置９１を収容するとともに、電源スイッチ７１やリセットスイッチ７２、設定キー挿入孔７３などを備えている。電源スイッチ７１は、主制御装置１０１を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ７２は、スロットマシン１０のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔７３は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔７３へ挿入してＯＮ操作することにより、スロットマシン１０の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ７２は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン１０の当選確率を変更する場合にも操作される。

リールユニット３１の上方には、遊技を統括管理する主制御装置１０１が筐体１１に取り付けられている。

次に、本スロットマシン１０の電気的構成について、図９のブロック図に基づいて説明する。

主制御装置１０１には、演算処理手段であるＣＰＵ１０２を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。ＣＰＵ１０２には、電源装置９１の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路１０３や、入出力ポート１０４などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置１０１は、スロットマシン１０に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。

主制御装置１０１の入力側には、リールユニット３１（より詳しくは各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが１回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ）、スタートレバー４１の操作を検出するスタート検出センサ４１ａ、各ストップスイッチ４２〜４４の操作を個別に検出するストップ検出センサ４２ａ〜４４ａ、メダル投入口４５から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ４５ａ、ホッパ装置５１から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ５１ａ、各クレジット投入スイッチ５６〜５８の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ５６ａ〜５８ａ、精算スイッチ５９の操作を検出する精算検出センサ５９ａ、リセットスイッチ７２の操作を検出するリセット検出センサ７２ａ、設定キー挿入孔７３に設定キーが挿入されてＯＮ操作されたことを検出する設定キー検出センサ７３ａ等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート１０４を介してＣＰＵ１０２へ出力されるようになっている。

また、主制御装置１０１の入力側には、入出力ポート１０４を介して電源装置９１が接続されている。電源装置９１には、主制御装置１０１を始めとしてスロットマシン１０の各電子機器に駆動電力を供給する電源部９１ａや、停電監視回路９１ｂなどが搭載されている。

停電監視回路９１ｂは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ７１による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路９１ｂは、電源部９１ａから出力されるこの例では直流１２ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば１０ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はＣＰＵ１０２と入出力ポート１０４のそれぞれに供給され、ＣＰＵ１０２ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置８１にも供給されるように構成されている。

電源部９１ａは、出力電圧が１０ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置１０１などの制御系において駆動電圧として使用される５ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置１０１による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。

主制御装置１０１の出力側には、リールユニット３１（より詳しくは各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒを回転させるためのステッピングモータ）、セレクタ４６に設けられたメダル通路切替ソレノイド４６ａ、ホッパ装置５１、クレジット表示部６０、残払出枚数表示部６１、払出枚数表示部６２、表示制御装置８１、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板１２１等が入出力ポート１０４を介して接続されている。

表示制御装置８１は、上部ランプ６３やスピーカ６４、補助表示部６５を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置１０１からの信号を受け取った上で、表示制御装置８１が独自に上部ランプ６３、スピーカ６４、補助表示部６５を駆動制御する。したがって、表示制御装置８１は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置１０１との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。また、表示制御装置８１には、演出スイッチ６６（より詳しくは当該演出スイッチ６６の操作を検出する演出スイッチ検出センサ）が接続されている。なお、各種表示部６０〜６２も表示制御装置８１が駆動制御する構成としてもよい。

上述したＣＰＵ１０２には、このＣＰＵ１０２によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したＲＯＭ１０５と、このＲＯＭ１０５に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのＲＡＭ１０６の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン１０において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ＲＯＭ１０５とＲＡＭ１０６によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図１０〜図１５のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したＲＯＭ１０５に記憶されている。

ＲＡＭ１０６は、スロットマシン１０の電源が遮断された後においても電源装置９１からバックアップ電圧が供給されてデータを保持（バックアップ）できる構成となっている。ＲＡＭ１０６には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア１０６ａ、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア１０６ｂ、ＢＢ状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア１０６ｃ等の他に、バックアップエリアが設けられている。

バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時（電源スイッチ７１の操作による電源遮断をも含む。以下同様）のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時（電源スイッチ７１の操作による電源投入をも含む。以下同様）には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン１０の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理（図１０参照）によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。

また、ＣＰＵ１０２のＮＭＩ端子（ノンマスカブル割込端子）には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路９１ｂからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのＮＭＩ割込み処理が即座に実行されるようになっている。

続いて、主制御装置１０１のＣＰＵ１０２により実行される各制御処理について説明する。かかるＣＰＵ１０２の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に（本実施の形態では１．４９ｍｓｅｃ周期で）起動されるタイマ割込み処理と、ＮＭＩ端子への停電信号の入力に伴い起動されるＮＭＩ割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図１０〜図１５のフローチャートを参照しながら説明する。

図１０は、主制御装置１０１で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置１０１のＣＰＵ１０２により例えば１．４９ｍｓｅｃごとにタイマ割込みが発生する。

先ず、ステップＳ１０１に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているＣＰＵ１０２内の全レジスタの値をＲＡＭ１０６のバックアップエリアに退避させる。ステップＳ１０２では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップＳ１０３に進み、停電処理を実行する。

ここで、停電処理について概略を説明する。

停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置９１の停電監視回路９１ｂから停電信号が出力され、当該停電信号がＮＭＩ端子を介して主制御装置１０１に入力される。主制御装置１０１は、停電信号が入力された場合、即座にＮＭＩ割込み処理を実行し、停電フラグをＲＡＭ１０６に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。

停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、ＣＰＵ１０２のスタックポインタの値をＲＡＭ１０６のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート１０４における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にＲＡＭ１０６のデータが正常か否かを判定するためのＲＡＭ判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のＲＡＭアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、ＲＡＭ１０６への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。

タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップＳ１０２にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップＳ１０４以降の各種処理を行う。

すなわち、ステップＳ１０４では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップＳ１０５では、ＣＰＵ１０２自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップＳ１０６では、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップＳ１０７では、入出力ポート１０４に接続されたストップ検出センサ４２ａ〜４４ａ，投入メダル検出センサ４５ａ，払出検出センサ５１ａ等の各種センサ（図９参照）の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップＳ１０８では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップＳ１０９では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板１２１へ出力するカウンタ処理を行う。

ステップＳ１１０では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置８１へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップＳ１１１では、クレジット表示部６０、残払出枚数表示部６１及び払出枚数表示部６２にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップＳ１１２では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部６０〜６２に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップＳ１１３では、入出力ポート１０４からＩ／Ｏ装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップＳ１１４では、先のステップＳ１０１にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれＣＰＵ１０２内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップＳ１１５にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。

次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図１１のフローチャートに基づき説明する。

先ずステップＳ２０１では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップＳ２０２では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置８１等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置８１等の初期化が終了した場合には、ステップＳ２０３〜ステップＳ２１３に示す遊技管理処理を行う。

遊技管理処理として、ステップＳ２０３では、ＲＡＭ１０６に格納された各種遊技情報等のデータ（例えば前回の遊技で用いた乱数値等）をクリアする。その後、ステップＳ２０４では開始待ち処理を行う。

開始待ち処理では、前回の遊技で再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立した場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部６０に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技で再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。再遊技入賞が成立しなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップＳ１０７にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン１０をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ７２が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ５９が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ５９が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ５９が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ５６〜５８の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ５６〜５８の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。

開始待ち処理の終了後、ステップＳ２０５ではメダルのベット数が規定数（本実施の形態では３）に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップＳ２０４の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップＳ２０６にてスタートレバー４１が操作されたか否かを判定する。スタートレバー４１が操作されていない場合には、ステップＳ２０４の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。

一方、スタートレバー４１が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー４１が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップＳ２０７にて開始コマンドをセットする。ここで、開始コマンドとは、開始指令が発生したことを把握させるべく表示制御装置８１に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記開始コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置８１に対してコマンドを送信しない。表示制御装置８１へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理Ｓ１１０にて行われる。開始コマンドをセットした場合には、ステップＳ２０８にて上述した３本の組合せラインＬ１〜Ｌ３を有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップＳ２０９にてメダル通路切替ソレノイド４６ａを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップＳ２１０の抽選処理、ステップＳ２１１のリール制御処理、ステップＳ２１２のメダル払出処理、ステップＳ２１３のボーナス状態処理を順に実行し、ステップＳ２０３に戻る。

次に、ステップＳ２１０の抽選処理について、図１２のフローチャートに基づき説明する。

ステップＳ３０１では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン１０では、スタートレバー４１が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは０〜６５５３５の乱数を生成しており、ＣＰＵ１０２は、スタートレバー４１の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をＲＡＭ１０６に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー４１が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン１０のハード回路は、スタートレバー４１が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。

乱数を取得した後、ステップＳ３０２では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン１０では、大別して通常遊技状態，ＢＢ状態，ＲＢ状態の３種類の遊技状態を有している。そこでステップＳ３０２では、状態情報格納エリア１０６ｃにセットされている設定フラグに基づいてスロットマシン１０の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、状態情報格納エリア１０６ｃに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン１０では、「設定１」から「設定６」まで６段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してＯＮ操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップＳ３０２では、設定状態が「設定１」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定６」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。

抽選テーブルについて、簡単に説明する。図１３は、「設定３」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値ＩＶが設定されており、各インデックス値ＩＶには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値ＰＶが設定されている。

抽選テーブルを選択した後、ステップＳ３０３ではインデックス値ＩＶを１とし、続くステップＳ３０４では役の当否を判定する際に用いる判定値ＤＶを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値ＤＶに、現在のインデックス値ＩＶと対応するポイント値ＰＶを加算して新たな判定値ＤＶを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップＳ３０１にて取得した乱数値を現在の判定値ＤＶとし、この乱数値に現在のインデックス値ＩＶである１と対応するポイント値ＰＶを加算して新たな判定値ＤＶとする。

その後、ステップＳ３０５ではインデックス値ＩＶと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値ＤＶが６５５３５を超えたか否かを判定する。６５５３５を超えた場合には、ステップＳ３０６に進み、そのときのインデックス値ＩＶと対応する当選フラグをＲＡＭ１０６の当選フラグ格納エリア１０６ａにセットする。例えば、ＩＶ＝１１のときに判定値ＤＶが６５５３５を超えた場合、ステップＳ３０６では、第１ＢＢ、第１スイカ及び第２スイカに当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア１０６ａにセットする。

ちなみに、セットされた当選フラグがベルに当選したことを示す当選フラグである場合と、第１スイカに当選したことを示す当選フラグである場合と、第２スイカに当選したことを示す当選フラグである場合と、第１チェリーに当選したことを示す当選フラグである場合と、第２チェリーに当選したことを示す当選フラグである場合と、再遊技に当選したことを示す当選フラグである場合と、には、当選フラグ格納エリア１０６ａにセットされた上記当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる（通常処理のＳ２０３参照）。一方、当選フラグが第１ＢＢに当選したことを示す当選フラグ又は第２ＢＢに当選したことを示す当選フラグ（以下、これらを総称して「ＢＢ当選フラグ」ともいう。）である場合と、第１ＲＢに当選したことを示す当選フラグ又は第２ＲＢに当選したことを示す当選フラグ（以下、これらを総称して「ＲＢ当選フラグ」ともいう。）である場合と、には、対応する入賞が成立したことを条件の１つとして当選フラグ格納エリア１０６ａにセットされた上記当選フラグがリセットされる。すなわち、ＢＢ当選フラグとＲＢ当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、ＢＢ当選フラグ又はＲＢ当選フラグを持ち越した状態におけるステップＳ３０６では、現在のインデックス値ＩＶが１〜６であればインデックス値ＩＶと対応する当選フラグをセットし、現在のインデックス値ＩＶが８〜１３，１５〜２０，２２〜２７，２９〜３４であればインデックス値ＩＶと対応する小役当選フラグ又は再遊技当選フラグをセットし、現在のインデックス値ＩＶが７，１４，２１，２８であれば対応する当選フラグをセットしない。つまり、ＢＢ当選フラグ又はＲＢ当選フラグが持ち越されているゲームでは、第１ＢＢ，第２ＢＢ，第１ＲＢ，第２ＲＢ以外の役に当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、第１ＢＢ，第２ＢＢ，第１ＲＢ，第２ＲＢのいずれかに当選した場合には対応する当選フラグをセットしない。

ステップＳ３０５にて判定値ＤＶが６５５３５を超えなかった場合には、インデックス値ＩＶと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップＳ３０７にてインデックス値ＩＶを１加算し、続くステップＳ３０８ではインデックス値ＩＶと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、１加算されたインデックス値ＩＶが抽選テーブルに設定されたインデックス値ＩＶの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップＳ３０４に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップＳ３０４では、先の役の当否判定に用いた判定値ＤＶ（すなわち現在の判定値ＤＶ）に現在のインデックス値ＩＶと対応するポイント値ＰＶを加算して新たな判定値ＤＶとし、ステップＳ３０５では、当該判定値ＤＶに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図１３に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、当選確率は以下のとおりとなる。

ＩＶ＝１の際に当選となる確率、すなわち再遊技のみに当選となる確率は約７．３１分の１となる。ＩＶ＝２の際に当選となる確率、すなわちベルのみに当選となる確率は約９．５３分の１となる。ＩＶ＝３の際に当選となる確率、すなわち第１スイカのみに当選となる確率は約２５２分の１となる。ＩＶ＝４の際に当選となる確率、すなわち第１スイカ及び第２スイカに当選となる確率は約９９３分の１となる。ＩＶ＝５の際に当選となる確率、すなわち第１チェリーのみに当選となる確率は約１８２分の１となる。ＩＶ＝６の際に当選となる確率、すなわち第１チェリー及び第２チェリーに当選となる確率は約３４１分の１となる。

ＩＶ＝７の際に当選となる確率、すなわち第１ＢＢのみに当選となる確率は約１４９０分の１となる。ＩＶ＝８の際に当選となる確率、すなわち第１ＢＢ及び再遊技に当選となる確率は約２１８００分の１となる。ＩＶ＝９の際に当選となる確率、すなわち第１ＢＢ及びベルに当選となる確率は約１３１００分の１となる。ＩＶ＝１０の際に当選となる確率、すなわち第１ＢＢ及び第１スイカに当選となる確率は約６５５０分の１となる。ＩＶ＝１１の際に当選となる確率、すなわち第１ＢＢ，第１スイカ及び第２スイカに当選となる確率は約２９８０分の１となる。ＩＶ＝１２の際に当選となる確率、すなわち第１ＢＢ及び第１チェリーに当選となる確率は約１３１００分の１となる。ＩＶ＝１３の際に当選となる確率、すなわち第１ＢＢ，第１チェリー及び第２チェリーに当選となる確率は約２６２０分の１となる。

ＩＶ＝１４の際に当選となる確率、すなわち第２ＢＢのみに当選となる確率は約１４９０分の１となる。ＩＶ＝１５の際に当選となる確率、すなわち第２ＢＢ及び再遊技に当選となる確率は約２１８００分の１となる。ＩＶ＝１６の際に当選となる確率、すなわち第２ＢＢ及びベルに当選となる確率は約１３１００分の１となる。ＩＶ＝１７の際に当選となる確率、すなわち第２ＢＢ及び第１スイカに当選となる確率は約６５５０分の１となる。ＩＶ＝１８の際に当選となる確率、すなわち第２ＢＢ，第１スイカ及び第２スイカに当選となる確率は約２９８０分の１となる。ＩＶ＝１９の際に当選となる確率、すなわち第２ＢＢ及び第１チェリーに当選となる確率は約１３１００分の１となる。ＩＶ＝２０の際に当選となる確率、すなわち第２ＢＢ，第１チェリー及び第２チェリーに当選となる確率は約２６２０分の１となる。

ＩＶ＝２１の際に当選となる確率、すなわち第１ＲＢのみに当選となる確率は約３６４０分の１となる。ＩＶ＝２２の際に当選となる確率、すなわち第１ＲＢ及び再遊技に当選となる確率は約２１８００分の１となる。ＩＶ＝２３の際に当選となる確率、すなわち第１ＲＢ及びベルに当選となる確率は約１３１００分の１となる。ＩＶ＝２４の際に当選となる確率、すなわち第１ＲＢ及び第１スイカに当選となる確率は約５０４０分の１となる。ＩＶ＝２５の際に当選となる確率、すなわち第１ＲＢ，第１スイカ及び第２スイカに当選となる確率は約５９６０分の１となる。ＩＶ＝２６の際に当選となる確率、すなわち第１ＲＢ及び第１チェリーに当選となる確率は約４３７０分の１となる。ＩＶ＝２７の際に当選となる確率、すなわち第１ＲＢ，第１チェリー及び第２チェリーに当選となる確率は約９３６０分の１となる。

ＩＶ＝２８の際に当選となる確率、すなわち第２ＲＢのみに当選となる確率は約３６４０分の１となる。ＩＶ＝２９の際に当選となる確率、すなわち第２ＲＢ及び再遊技に当選となる確率は約２１８００分の１となる。ＩＶ＝３０の際に当選となる確率、すなわち第２ＲＢ及びベルに当選となる確率は約１３１００分の１となる。ＩＶ＝３１の際に当選となる確率、すなわち第２ＲＢ及び第１スイカに当選となる確率は約５０４０分の１となる。ＩＶ＝３２の際に当選となる確率、すなわち第２ＲＢ，第１スイカ及び第２スイカに当選となる確率は約５９６０分の１となる。ＩＶ＝３３の際に当選となる確率、すなわち第２ＲＢ及び第１チェリーに当選となる確率は約４３７０分の１となる。ＩＶ＝３４の際に当選となる確率、すなわち第２ＲＢ，第１チェリー及び第２チェリーに当選となる確率は約９３６０分の１となる。

いずれの役にも当選しない外れの確率は約１．３５分の１となる。

ステップＳ３０６にて当選フラグをセットした後、又はステップＳ３０８にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップＳ３０９にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置８１に対して送信されるコマンドである。ステップＳ３１０では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。

停止情報設定処理では、ストップスイッチ４２〜４４が操作された際に基点位置（本実施の形態では下段）に到達している到達図柄（到達図柄番号）と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄（停止図柄番号）と、の関係を導出するための停止情報を設定する。本スロットマシン１０では、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒを停止させる停止態様として、ストップスイッチ４２〜４４が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを１図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、２図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、３図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、４図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との５パターンの停止態様が用意されている。そして、停止情報設定処理では、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの図柄番号毎に前記５パターンの停止態様のいずれかを算出できるよう、停止情報を設定する。

このように、ストップスイッチ４２〜４４が操作されたタイミングから規定時間（１９０ｍｓｅｃ）が経過するまでの間に各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが停止するよう停止情報を設定することにより、表示窓２６Ｌ，２６Ｍ，２６Ｒから視認可能な範囲に停止する図柄配列（以下、停止出目という。）があたかも遊技者の操作によって決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることが可能となる。また、４図柄分までは滑らせることが可能な構成とすることにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した役と対応する図柄の組合せを有効ライン上に停止させることが可能となる。

停止情報設定処理では、ＲＡＭ１０６の当選フラグ格納エリア１０６ａにセットされている当選フラグを確認し、セットされている当選フラグと一義的に対応する停止情報を、ＲＡＭ１０６の停止情報格納エリア１０６ｂにセットする。このとき、１つの役にのみ当選している場合には、当選役と対応する図柄（以下、当選図柄ともいう。）がいずれかの有効ライン上に停止するように設定された停止情報をセットし、複数の役に当選している場合には、所定役の入賞を優先して成立させることができるように当該所定役と対応する図柄がいずれかの有効ライン上に停止するように設定された停止情報をセットする。具体的には、第１ＢＢ，第２ＢＢ，第１ＲＢ，第２ＲＢ（以下、これらを総称して「ボーナス」ともいう。）のいずれかと再遊技に当選している場合、ボーナス入賞より再遊技入賞が優先して成立するように停止情報をセットする。ボーナスと小役に当選している場合には、ボーナス入賞より小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立し得るように停止情報をセットする。

ここで、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの図柄配列について図６を参照しながら簡単に説明する。

本スロットマシン１０では、リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒをストップスイッチ４２〜４４の操作されたタイミングから最大４図柄分滑らせた後に停止させることができる。このため、同種図柄同士の間隔が４図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ４２〜４４の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を任意の有効ライン上に停止させることができる。また、左リール３２Ｌ及び右リール３２Ｒに関しては、上段，中段，下段の３箇所に有効ラインが設定されるため、同種図柄同士の間隔が６図柄以下で配置されている場合、ストップスイッチ４２，４４の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄をいずれかの有効ライン上に停止させることができる。

各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒには、再遊技図柄たる「リプレイ」図柄が同種図柄同士の間隔が４図柄以下となるようにして配置されている。このため、再遊技に当選するとともに再遊技入賞を成立させるための停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ４２〜４４の操作タイミングに関わらず所定の有効ライン上に「リプレイ」図柄を停止させることができ、再遊技入賞を成立させることができる。

各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒには、ベル図柄たる「ベル」図柄が同種図柄同士の間隔が４図柄以下となるようにして配置されている。このため、ベルに当選するとともにベル入賞を成立させるための停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ４２〜４４の操作タイミングに関わらず所定の有効ライン上に「ベル」図柄を停止させることができ、ベル入賞を成立させることができる。

「チェリー」図柄，「スイカ」図柄，「赤７」図柄，「白７」図柄，「ＢＡＲ」図柄に関しては、同種図柄同士の間隔が５図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている。このため、第１チェリー，第２チェリー，第１スイカ，第２スイカ，ボーナスのいずれかに当選した場合には、当選役と対応する入賞を成立させるための停止情報が設定された場合であっても、入賞を成立させるためには遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ４２〜４４を操作する必要がある。

次に、ステップＳ２１１のリール制御処理について、図１４のフローチャートに基づき説明する。

リール制御処理では、先ずステップＳ４０１において各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの回転を開始させる回転開始処理を行う。

回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間（例えば４．１秒）が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、ＲＡＭ１０６に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理Ｓ１０６にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー４１を操作したとしても、直ちに各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが回転を開始しない場合がある。その後、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが所定の回転速度で定速回転するまで待機するとともに、定速回転となった場合に定速回転コマンドをセットし、回転開始処理を終了する。ここで、定速回転コマンドとは、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが定速回転となったことを把握させるべく表示制御装置８１に対して送信されるコマンドである。

回転開始処理に続き、ステップＳ４０２では、ストップスイッチ４２〜４４のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ４２〜４４も操作されていない場合には、ストップスイッチ４２〜４４のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ４２〜４４のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップＳ４０３に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、停止指令が発生するまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップＳ４０４にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置８１に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップＳ４０５〜ステップＳ４１２に示す停止制御処理を行う。

ステップＳ４０５では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップＳ４０６では、停止情報格納エリア１０６ｂに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。その後、ステップＳ４０７では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップＳ４０８では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップＳ４０９にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップＳ４１０では、基点位置に停止した図柄番号（すなわち有効ライン上に停止した各図柄）を把握させるべく表示制御装置８１に対して送信される停止図柄コマンドをセットし、ステップＳ４１１では、全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが停止したか否かを判定する。全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが停止していない場合には、ステップＳ４１２にて停止情報第２設定処理を行う。停止情報第２設定処理が終了した場合には、ステップＳ４０２に戻る。

停止情報第２設定処理では、図１５のフローチャートに示すように、ステップＳ５０１にて停止しているリールが１つであるか否かを判定する。停止しているリールが１つでない場合には、そのまま本処理を終了し、停止しているリールが１つである場合には、ステップＳ５０２に進み、左リール３２Ｌが停止しているか否かを判定する。左リール３２Ｌが停止している場合には、ステップＳ５０３に進み、基点位置に停止した停止図柄の図柄番号を取得する。ステップＳ５０４では、取得した停止図柄番号と、セットされている当選フラグと、に基づいて、入賞成立の可能性があるか否か、すなわち当選図柄が有効ライン上に停止しているか否かを判定する。入賞成立の可能性がある場合には、ステップＳ５０５に進み、入賞成立の可能性がある役が小役又は再遊技であるか否かを判定する。入賞成立の可能性がある役が小役又は再遊技である場合には、ステップＳ５０６に進み、セットされている当選フラグと対応する小役入賞又は再遊技入賞を成立させるための入賞成立用停止情報を設定する。その後、本処理を終了する。入賞成立の可能性がある役が小役及び再遊技でない場合には、ボーナス入賞の成立する可能性があることを意味する。かかる場合には、ステップＳ５０７に進み、セットされている当選フラグと対応するボーナス入賞を成立させるためのボーナス入賞用停止情報を設定する。その後、本処理を終了する。

ステップＳ５０４にて入賞成立の可能性がないと判定した場合には、ステップＳ５０８に進み、取りこぼしの発生し得る役に当選しているか否かを判定する。具体的には、第１チェリー，第２チェリー，第１スイカ，第２スイカのいずれかに当選しているか否かを判定する。第１チェリー，第２チェリー，第１スイカ，第２スイカのいずれかに当選している場合には、ステップＳ５０４にて入賞成立の可能性がないと判定しているため、取りこぼしが発生することを意味する。かかる場合には、ステップＳ５０９にて当選役を示唆するための当選役示唆用停止情報を設定し、本処理を終了する。第１チェリー，第２チェリー，第１スイカ，第２スイカのいずれにも当選していない場合には、ステップＳ５１０にて入賞の成立を回避するための入賞非成立用停止情報を設定し、本処理を終了する。

ステップＳ５０２にて左リール３２Ｌ以外のリール、すなわち中リール３２Ｍ又は右リール３２Ｒが停止していると判定した場合には、ステップＳ５１１にて変則押し用停止情報を設定し、本処理を終了する。変則押し用停止情報の設定に際しては、上記ステップＳ５０３〜ステップＳ５１０の処理のうちステップＳ５０８及びステップＳ５０９以外の処理を行い、対応する停止情報を変則押し用停止情報として設定する。すなわち、最初に停止したリールが中リール３２Ｍ又は右リール３２Ｒである場合には、取りこぼしの発生する状況となったとしても当選役示唆情報を設定せず、入賞非成立用停止情報を設定する。

リール制御処理の説明に戻り、ステップＳ４１１にて全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが停止していると判定した場合には、ステップＳ４１３にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の１つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの下段に停止した停止図柄の図柄番号から各有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア１０６ａにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をＲＡＭ１０６に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン１０をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ７２が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップＳ４１４にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置８１に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。

次に、ステップＳ２１２のメダル払出処理について、概略を説明する。

メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が０か否かを判定する。払出数が０の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理Ｓ２０４では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。

一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が０でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限（貯留されているメダル数が５０枚）に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部６０に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置５１からメダル排出口４９を介してメダル受け皿５０へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部６２に表示される払出数を変更する処理も行っている。

ステップＳ２１３のボーナス状態処理について、概略を説明する。

ボーナス状態処理の説明に先立ち、ＢＢ状態とＲＢ状態について説明する。ＲＢ状態は、１２回の小役ゲームで構成されている。小役ゲームとは、メダル払出の特典が付与される入賞（例えばスイカ入賞等）の成立する確率が通常遊技状態と比して非常に高いゲームである。そして、小役ゲーム中に入賞が８回成立すると、小役ゲームが１２回行われる前であってもＲＢ状態が終了する。ＢＢ状態は、メダル払出数が所定数（具体的には３４５枚）に達するまで小役ゲームが継続する遊技状態である。

ボーナス状態処理では、先ず現在の遊技状態がＢＢ状態又はＲＢ状態であるか否かを判定する。ＢＢ状態及びＲＢ状態でない場合には、ＢＢ当選フラグ又はＲＢ当選フラグがセットされているか否かを判定する。ＢＢ当選フラグ及びＲＢ当選フラグがセットされていない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。ＢＢ当選フラグ又はＲＢ当選フラグがセットされている場合には、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第１ＢＢ入賞，第２ＢＢ入賞，第１ＲＢ入賞，第２ＲＢ入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの入賞も成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。

第１ＢＢ入賞又は第２ＢＢ入賞が成立した場合には、当選フラグ格納エリア１０６ａにセットされているＢＢ当選フラグをクリアするとともにＢＢ設定フラグをＲＡＭ１０６の状態情報格納エリア１０６ｃにセットし、遊技状態をＢＢ状態とする。また、前記状態情報格納エリア１０６ｃに設けられたＢＢ状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに３４５をセットし、残払出枚数表示部６１に３４５を表示させる処理を行う。その後、ボーナス状態処理を終了する。

第１ＲＢ入賞又は第２ＲＢ入賞が成立した場合には、当選フラグ格納エリア１０６ａにセットされているＲＢ当選フラグをクリアするとともにＲＢ設定フラグをＲＡＭ１０６の状態情報格納エリア１０６ｃにセットし、遊技状態をＲＢ状態とする。その後、ＲＢ状態下で成立した入賞回数をカウントするための残払出入賞カウンタに８をセットするとともに、小役ゲームの残りゲーム数をカウントするための小役ゲームカウンタに１２をセットし、ボーナス状態処理を終了する。なお、残払出入賞カウンタと小役ゲームカウンタは、状態情報格納エリア１０６ｃに設けられている。

現在の遊技状態がＢＢ状態である場合には、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて入賞が成立したか否かを判定する。入賞が成立した場合には、残払出数カウンタの値から入賞成立役と対応するメダル払出数を減算する。その後、残払出数カウンタの値が０となったか否かを判定し、０となっていない場合にはそのままボーナス状態処理を終了する。残払出数カウンタの値が０となった場合には、ＢＢ状態の終了条件が成立したことを意味するため、ＢＢ設定フラグをクリアした後にボーナス状態処理を終了する。

現在の遊技状態がＲＢ状態である場合には、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて入賞が成立したか否かを判定する。入賞が成立した場合には、残払出入賞カウンタの値を１減算する。その後、或いは入賞が成立しなかったと判定した場合には、小役ゲームカウンタの値を１減算する。続いて、残払出入賞カウンタ又は小役ゲームカウンタのいずれかが０になったか否かを判定する。いずれかが０になっていたとき、つまり入賞が８回成立したか小役ゲームが１２回消化されたときには、ＲＢ状態の終了条件が成立したことを意味するため、ＲＢ設定フラグをクリアした後にボーナス状態処理を終了する。残払出入賞カウンタ及び小役ゲームカウンタのいずれの値も０になっていないとき、つまり入賞がまだ８回成立しておらず小役ゲームも１２回消化されていないときには、そのままボーナス状態処理を終了する。

本スロットマシン１０では、取りこぼしが発生する場合に、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの停止出目から当選役を把握可能な構成となっている。そこで以下では、かかる構成について具体例を示しながら説明する。

先ず、各ストップスイッチ４２〜４４の操作タイミングについて、図６を参照しながら説明する。本スロットマシン１０では、取りこぼしの発生し得る入賞態様として、チェリー入賞と、スイカ入賞と、がある。

チェリー入賞の取りこぼしを回避するためには、左リール３２Ｌの５番〜１１番、１６番〜１番のいずれかの図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作する必要がある。

スイカ入賞の取りこぼしを回避するためには、中リール３２Ｍの３番〜７番、９番〜１３番のいずれかの図柄が下段に到達している際に中ストップスイッチ４２を操作する必要がある。左ストップスイッチ４２及び右ストップスイッチ４４の操作タイミングに関しては、上段，中段，下段の各位置に有効ラインが設定されるため、いずれのストップスイッチ４２，４４を先に操作するかによって変化する。左ストップスイッチ４２を先に操作する場合には、左リール３２Ｌの０番〜６番、９番〜１５番のいずれかの図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作するとともに、右リール３２Ｒの０番〜４番、８番〜１７番のいずれかの図柄がスイカ入賞の成立し得る有効ライン上に到達している際に右ストップスイッチ４４を操作する必要がある。右ストップスイッチ４４を先に操作する場合には、右リール３２Ｒの６番〜１７番、１９番〜４番のいずれかの図柄が下段に到達している際に右ストップスイッチ４４を操作するとともに、左リール３２Ｌの２番〜６番、１１番〜１５番のいずれかの図柄がスイカ入賞の成立し得る有効ライン上に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作する必要がある。

以上のとおり、取りこぼしの発生を回避したい遊技者は、中ストップスイッチ４３又は右ストップスイッチ４４を最初に操作する場合、全てのストップスイッチ４２〜４４を上記したタイミングで操作する、すなわち全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒを目押しする必要がある。一方、左ストップスイッチ４２を最初に操作する場合には、５番、６番、９番〜１１番のいずれかの図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作し、左リール３２Ｌの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合に中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの「スイカ」図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作すればよい。したがって、左ストップスイッチ４２を最初に操作した場合には、図柄を狙ってストップスイッチを操作する負荷を低減させることができる。ここで、「赤７」図柄，「白７」図柄及び「ＢＡＲ」図柄は、「チェリー」図柄等の他の図柄と比して横幅が広い構成となっており、他の図柄と比して視認しやすい構成となっている。左リール３２Ｌの１０番には「白７」図柄が配置されているため、図柄を狙ってストップスイッチ４２〜４４を操作する技量の劣った遊技者であっても、１０番の「白７」図柄を狙って左ストップスイッチ４２を操作することにより、取りこぼしの発生頻度を低減させることができる。

次に、役の抽選結果について図１３を参照しながら説明する。

通常遊技状態用抽選テーブルには、図１３に示すように、３４種類の判定対象が設定されており、小役又は再遊技に当選となる機会（ＩＶ＝１〜６）と、ボーナスのみに当選となる機会（ＩＶ＝７，１４，２１，２８）と、ボーナスと小役に重複当選となる機会（ＩＶ＝９〜１３，１６〜２０，２３〜２７，３０〜３４）と、ボーナスと再遊技に重複当選となる機会（ＩＶ＝８，１５，２２，２９）と、が発生するように各判定対象の当選役が設定されている。

設定３の通常遊技状態の場合、各役の当選確率は以下のとおりとなる。

第１ＢＢの当選確率及び第２ＢＢの当選確率は、それぞれ約５７５分の１である。第１ＢＢ又は第２ＢＢに当選となる場合には、約３９％の割合で単独当選となり、約６１％の割合で重複当選となる。

第１ＲＢの当選確率及び第２ＲＢの当選確率は、それぞれ約９１０分の１である。第１ＲＢ又は第２ＲＢに当選となる場合には、約２５％の割合で単独当選となり、約７５％の割合で重複当選となる。

再遊技の当選確率は、約７．３０分の１である。再遊技に当選した場合には、約０．１３％の割合でボーナスにも当選となる。ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合は、第１ＢＢが２５％であり、第２ＢＢが２５％であり、第１ＲＢが２５％であり、第２ＲＢが２５％である。

ベルの当選確率は、約９．５０分の１である。ベルに当選した場合には、約０．２９％の割合でボーナスにも当選となる。ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合は、第１ＢＢが２５％であり、第２ＢＢが２５％であり、第１ＲＢが２５％であり、第２ＲＢが２５％である。

第１チェリーに当選する一方で第２チェリーに当選しない確率は、約１６４分の１である。第１チェリーに当選する一方で第２チェリーに当選しなかった場合には、約１０％の割合でボーナスにも当選となる。ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合は、第１ＢＢが１２．５％であり、第２ＢＢが１２．５％であり、第１ＲＢが３７．５％であり、第２ＲＢが３７．５％である。以下では、第１チェリーに当選する一方で第２チェリーに当選しなかったことを、「弱チェリーに当選した」という。

第１チェリーと第２チェリーに共に当選となる確率は、約２５６分の１である。第１チェリーと第２チェリーに共に当選した場合には、約２５％の割合でボーナスにも当選となる。ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合は、第１ＢＢが約３９％であり、第２ＢＢが約３９％であり、第１ＲＢが約１１％であり、第２ＲＢが約１１％である。以下では、第１チェリーと第２チェリーに共に当選したことを、「強チェリーに当選した」という。

第１スイカに当選する一方で第２スイカに当選しない確率は、約２１４分の１である。第１スイカに当選する一方で第２スイカに当選しなかった場合には、約１５％の割合でボーナスにも当選となる。ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合は、第１ＢＢが２１．７％であり、第２ＢＢが２１．７％であり、第１ＲＢが２８．３％であり、第２ＲＢが２８．３％である。以下では、第１スイカに当選する一方で第２スイカに当選しなかったことを、「弱スイカに当選した」という。

第１スイカと第２スイカに共に当選となる確率は、約４９６分の１である。第１スイカと第２スイカに共に当選した場合には、約５０％の割合でボーナスにも当選となる。ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合は、第１ＢＢが約３３．３％であり、第２ＢＢが約３３．３％であり、第１ＲＢが約１６．７％であり、第２ＲＢが約１６．７％である。以下では、第１スイカと第２スイカに共に当選したことを、「強スイカに当選した」という。

以上のとおり、本スロットマシン１０では、ボーナス当選となる場合に単独当選よりも重複当選となる機会の方が高く、遊技者は、弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカのいずれかに当選した場合にボーナス当選の期待を抱くことができる。また、弱チェリーと強チェリーを比較した場合には、強チェリー当選時の方がボーナスに当選している可能性が高く、さらに当選ボーナスがＢＢである可能性が高い。同様に、弱スイカと強スイカを比較した場合には、強スイカ当選時の方がボーナスに当選している可能性が高く、さらに当選ボーナスがＢＢである可能性が高い。したがって、遊技者は、チェリーとスイカのいずれに当選したのか、さらには強弱いずれに当選したのかを把握できた場合、ボーナス当選に対する期待感に抑揚をもたせながら次ゲーム以降の遊技を行うことができる。

図１６は、弱チェリー当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図である。

図１６（ａ）は、左リール３２Ｌを最初に停止させる場合に、停止情報設定処理にて設定された停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。

例えば左リール３２Ｌの５番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として４が算出される。この結果、図１７（ａ）に示すように、左リール３２Ｌの９番の「ベル」図柄が下段に停止すると共に１１番の「チェリー」図柄が上段に停止し、右下がりラインＬ２上でチェリー入賞が成立する。

また、左リール３２Ｌの９番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として２が算出される。この結果、図１７（ｂ）に示すように、左リール３２Ｌの１１番の「チェリー」図柄が下段に停止し、右上がりラインＬ３上でチェリー入賞が成立する。

このように、弱チェリーに当選し、「チェリー」図柄を有効ライン上に停止させることが可能なタイミングで左ストップスイッチ４２が操作された場合には、右下がりラインＬ２又は右上がりラインＬ３上にてチェリー入賞が成立する。

一方、例えば左リール３２Ｌの１２番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌを４図柄分滑らせたとしても「チェリー」図柄を有効ライン上に停止させることができないため、左リール３２Ｌのスベリ数として０が算出される。この結果、図１７（ｃ）に示すように、左リール３２Ｌの停止出目は、１２番の「白７」図柄が下段に停止し、１３番の「リプレイ」図柄が中段に停止し、１４番の「ベル」図柄が上段に停止する停止出目となる。

図１６（ｂ）は、中リール３２Ｍを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図であり、図１６（ｃ）は、右リール３２Ｒを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。つまり、図１６（ｂ），（ｃ）は、弱チェリー当選下で取りこぼしが発生した場合に算出される中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのスベリ数を示す図である。

中リール３２Ｍに関しては、「赤７」図柄，「白７」図柄，「ＢＡＲ」図柄（以下、これら図柄を総称して「ボーナス図柄」ともいう。）のいずれかを上段に停止させることが可能であれば当該図柄が上段に停止するように、ボーナス図柄を上段に停止させることが不可能であれば０番，７番，１４番のいずれかの図柄が下段に停止するようにスベリ数が算出される。

右リール３２Ｒに関しては、ボーナス図柄を中段に停止させることが可能であれば当該図柄が中段に停止するように、ボーナス図柄を中段に停止させることが不可能であれば１番又は９番の図柄が下段に停止するようにスベリ数が算出される。

したがって、例えば中リール３２Ｍの１５番の図柄が下段に到達している際に中ストップスイッチ４３が操作された場合には、中リール３２Ｍのスベリ数として２が算出され、図１７（ｃ）に示すように、中リール３２Ｍの１９番の「赤７」図柄が上段に停止する。また、例えば右リール３２Ｒの１５番の図柄が下段に到達している際に右ストップスイッチ４４が操作された場合には、右リール３２Ｒのスベリ数として３が算出され、図１７（ｃ）に示すように、右リール３２Ｒの１９番の「赤７」図柄が中段に停止する。

ちなみに、図１７（ａ）及び（ｂ）に示す中リール３２Ｍと右リール３２Ｒの停止出目は、中リール３２Ｍの１５番の図柄が下段に到達している際に中ストップスイッチ４３が操作されるとともに、右リール３２Ｒの１５番の図柄が下段に到達している際に右ストップスイッチ４４が操作された場合の停止出目である。左リール３２Ｌの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、当選役示唆用停止情報ではなく入賞成立用停止情報に基づいて中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのスベリ数が算出される（図１５参照）。このため、弱チェリー当選下でチェリー入賞が成立する場合と、弱チェリー当選下でチェリー入賞が成立しない場合と、では、中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を同一のタイミングで操作したとしても停止出目が異なるものとなる。

図１８は、強チェリー当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図である。

図１８（ａ）は、左リール３２Ｌを最初に停止させる場合に、停止情報設定処理にて設定された停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。

例えば左リール３２Ｌの５番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として４が算出される。この結果、図１９（ａ）に示すように、左リール３２Ｌの９番の「ベル」図柄が下段に停止すると共に１１番の「チェリー」図柄が上段に停止し、右下がりラインＬ２上でチェリー入賞が成立する。

左リール３２Ｌの１０番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として０が算出される。この結果、図１９（ｂ）に示すように、左リール３２Ｌの１０番の「白７」図柄が下段に停止すると共に１１番の「チェリー」図柄が中段に停止し、中ラインＬ１上でチェリー入賞が成立する。

左リール３２Ｌの９番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として２が算出される。この結果、図１９（ｃ）に示すように、左リール３２Ｌの１１番の「チェリー」図柄が下段に停止し、右上がりラインＬ３上でチェリー入賞が成立する。

このように、強チェリーに当選し、「チェリー」図柄を有効ライン上に停止させることが可能なタイミングで左ストップスイッチ４２が操作された場合には、右下がりラインＬ２，中ラインＬ１，右上がりラインＬ３のいずれかにてチェリー入賞が成立する。

上述したとおり、弱チェリーに当選した場合、チェリー入賞は、右下がりラインＬ２又は右上がりラインＬ３上で成立する一方、中ラインＬ１上で成立しない。弱チェリー当選下で例えば左リール３２Ｌの１０番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として１が算出され、１１番の「チェリー」図柄が中段ではなく下段に停止する。弱チェリー当選時と強チェリー当選時では、左リール３２Ｌにおいて７番，１０番，１７番，２０番のスベリ数が異なっている。このため、上記図柄番号の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作できる遊技者、所謂ビタ押しを実行できる遊技者は、チェリー入賞の成立する有効ラインを通じて弱チェリーと強チェリーのいずれに当選したのかを把握することができる。なお、強チェリー当選下でチェリー入賞が成立する場合と、弱チェリー当選下でチェリー入賞が成立する場合と、では、中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を同一のタイミングで操作すると停止出目が同じものとなる。したがって、左リール３２Ｌのビタ押しに失敗した場合、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から弱チェリーと強チェリーのいずれに当選したのかを把握することはできない。

例えば左リール３２Ｌの１２番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌを４図柄分滑らせたとしても「チェリー」図柄を有効ライン上に停止させることができないため、左リール３２Ｌのスベリ数として０が算出される。この結果、図１９（ｄ）に示すように、左リール３２Ｌの停止出目は、１２番の「白７」図柄が下段に停止し、１３番の「リプレイ」図柄が中段に停止し、１４番の「ベル」図柄が上段に停止する停止出目となる。

図１８（ｂ）は、中リール３２Ｍを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図であり、図１８（ｃ）は、右リール３２Ｒを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。つまり、図１８（ｂ），（ｃ）は、強チェリー当選下で取りこぼしが発生した場合に算出される中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのスベリ数を示す図である。

中リール３２Ｍに関しては、ボーナス図柄を上段に停止させることが可能であれば当該図柄が上段に停止するように、ボーナス図柄を上段に停止させることが不可能であれば０番，７番，１４番のいずれかの図柄が下段に停止するようにスベリ数が算出される。

右リール３２Ｒに関しては、ボーナス図柄を下段に停止させることが可能であれば当該図柄が下段に停止するように、ボーナス図柄を下段に停止させることが不可能であれば１番又は９番の図柄が下段に停止するようにスベリ数が算出される。

したがって、例えば中リール３２Ｍの１５番の図柄が下段に到達している際に中ストップスイッチ４３が操作された場合には、中リール３２Ｍのスベリ数として２が算出され、図１９（ｄ）に示すように、中リール３２Ｍの１９番の「赤７」図柄が上段に停止する。また、例えば右リール３２Ｒの１５番の図柄が下段に到達している際に右ストップスイッチ４４が操作された場合には、右リール３２Ｒのスベリ数として４が算出され、図１９（ｄ）に示すように、右リール３２Ｒの１９番の「赤７」図柄が下段に停止する。

上述したとおり、弱チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作した場合、中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段に停止するとともに、右リール３２Ｒのボーナス図柄が中段に停止する停止出目となる。したがって、遊技者は、右リール３２Ｒのボーナス図柄が中段と下段のいずれに停止するかを通じて、弱チェリーと強チェリーのいずれに当選したのかを把握することができる。さらにいうと、チェリー入賞の成立する有効ラインを通じていずれの役に当選したかを判別しようと考えた場合には、左リール３２Ｌをビタ押しする必要が生じる一方、取りこぼしが発生する際の右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置を通じていずれの役に当選したかを判別しようと考えた場合には、右ストップスイッチ４４の操作タイミングに関して５図柄分の余裕がある。また、遊技者が任意のタイミングで左ストップスイッチ４２を操作した場合、当該操作タイミングが７番，１０番，１７番，２０番のいずれかとなる確率（すなわちチェリー入賞の成立する有効ラインから強チェリーと弱チェリーの判別をできる確率）は２１分の４である。一方、遊技者が任意のタイミングで右ストップスイッチ４４を操作した場合、当該操作タイミングがボーナス図柄を下段に停止させることが可能なタイミングとなる確率は、右リール３２Ｒにボーナス図柄が３つ配置されているため、２１分の１５である。したがって、図柄を狙ってストップスイッチを操作する技量の劣った遊技者であっても、弱チェリーと強チェリーのいずれに当選したかを容易に把握することが可能となる。

ちなみに、図１９（ａ）及び（ｂ）に示す中リール３２Ｍと右リール３２Ｒの停止出目は、中リール３２Ｍの１５番の図柄が下段に到達している際に中ストップスイッチ４３が操作されるとともに、右リール３２Ｒの１５番の図柄が下段に到達している際に右ストップスイッチ４４が操作された場合の停止出目である。左リール３２Ｌの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、当選役示唆用停止情報ではなく入賞成立用停止情報に基づいて中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのスベリ数が算出される（図１５参照）。このため、強チェリー当選下でチェリー入賞が成立する場合と、強チェリー当選下でチェリー入賞が成立しない場合と、では、中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を同一のタイミングで操作したとしても停止出目が異なるものとなる。

図２０は、弱スイカ当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図である。

図２０（ａ）は、左リール３２Ｌを最初に停止させる場合に、停止情報設定処理にて設定された停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。

例えば左リール３２Ｌの９番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として４が算出される。この結果、図２１（ａ）に示すように、左リール３２Ｌの１３番の「リプレイ」図柄が下段に停止すると共に１５番の「スイカ」図柄が上段に停止し、右下がりラインＬ２上でスイカ入賞が成立する。

また、左リール３２Ｌの１２番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として３が算出される。この結果、図２１（ｂ）に示すように、左リール３２Ｌの１５番の「スイカ」図柄が下段に停止し、右上がりラインＬ３上でスイカ入賞が成立する。

このように、弱スイカに当選し、「スイカ」図柄を有効ライン上に停止させることが可能なタイミングで各ストップスイッチ４２〜４４が操作された場合には、右下がりラインＬ２又は右上がりラインＬ３上にてスイカ入賞が成立する。

一方、例えば左リール３２Ｌの８番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌを最大限滑らせたとしても「スイカ」図柄を有効ライン上に停止させることができないため、左リール３２Ｌのスベリ数として４が算出される。この結果、図２１（ｃ）に示すように、左リール３２Ｌの停止出目は、１２番の「白７」図柄が下段に停止し、１３番の「リプレイ」図柄が中段に停止し、１４番の「ベル」図柄が上段に停止する停止出目となる。

図２０（ｂ）は、中リール３２Ｍを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図であり、図２０（ｃ）は、右リール３２Ｒを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。つまり、図２０（ｂ），（ｃ）は、弱スイカ当選下で取りこぼしが発生した場合に算出される中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのスベリ数を示す図である。

中リール３２Ｍに関しては、ボーナス図柄を枠上に停止させることが可能であれば当該図柄が枠上に停止するように、ボーナス図柄を枠上に停止させることが不可能であれば０番，６番，７番，１５番のいずれかの図柄が下段に停止するようにスベリ数が算出される。つまり、中リール３２Ｍに関しては、ボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止しないようにスベリ数が算出される。

右リール３２Ｒに関しては、ボーナス図柄を中段に停止させることが可能であれば当該図柄が中段に停止するように、ボーナス図柄を中段に停止させることが不可能であれば１番又は９番の図柄が下段に停止するようにスベリ数が算出される。

したがって、例えば中リール３２Ｍの１５番の図柄が下段に到達している際に中ストップスイッチ４３が操作された場合には、中リール３２Ｍのスベリ数として１が算出され、図２１（ｃ）に示すように、中リール３２Ｍの１６番〜１８番の図柄が表示窓内に停止し、１９番の「赤７」図柄が枠上に停止する。また、例えば右リール３２Ｒの１５番の図柄が下段に到達している際に右ストップスイッチ４４が操作された場合には、右リール３２Ｒのスベリ数として３が算出され、図２１（ｃ）に示すように、右リール３２Ｒの１９番の「赤７」図柄が中段に停止する。

弱チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、弱スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、を比較した場合には、右リール３２Ｒの停止出目は同じであるものの、中リール３２Ｍの停止出目が異なるものとなる。すなわち、弱チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を上段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、ボーナス図柄が上段に停止する。一方、弱スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を上段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、ボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止しない。

強チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、弱スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、を比較した場合には、中リール３２Ｍと右リール３２Ｒの停止出目が共に異なるものとなる。すなわち、強チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を上段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、ボーナス図柄が上段に停止する。一方、弱スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を上段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、ボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止しない。また、強チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合には、右リール３２Ｒのボーナス図柄を下段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ４４を操作した場合、ボーナス図柄が下段に停止する。一方、弱スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合には、右リール３２Ｒのボーナス図柄を下段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ４４を操作した場合、ボーナス図柄が下段に到達したタイミングで右ストップスイッチ４４を操作した場合を除き、ボーナス図柄が下段ではなく中段に停止する。

図２２は、強スイカ当選時に算出されるスベリ数の一例を示す図である。

図２２（ａ）は、左リール３２Ｌを最初に停止させる場合に、停止情報設定処理にて設定された停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。

例えば左リール３２Ｌの９番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として４が算出される。この結果、図２２（ａ）に示すように、左リール３２Ｌの１３番の「リプレイ」図柄が下段に停止すると共に１５番の「スイカ」図柄が上段に停止し、右下がりラインＬ２上でスイカ入賞が成立する。

左リール３２Ｌの１０番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として４が算出される。この結果、図２２（ｂ）に示すように、左リール３２Ｌの１４番の「ベル」図柄が下段に停止すると共に１５番の「スイカ」図柄が中段に停止し、中ラインＬ１上でスイカ入賞が成立する。

左リール３２Ｌの１２番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として３が算出される。この結果、図２２（ｃ）に示すように、左リール３２Ｌの１５番の「スイカ」図柄が下段に停止し、右上がりラインＬ３上でスイカ入賞が成立する。

このように、強スイカに当選し、「スイカ」図柄を有効ライン上に停止させることが可能なタイミングで左ストップスイッチ４２が操作された場合には、右下がりラインＬ２，中ラインＬ１，右上がりラインＬ３のいずれかにてスイカ入賞が成立する。

上述したとおり、弱スイカに当選した場合、スイカ入賞は、右下がりラインＬ２又は右上がりラインＬ３上で成立する一方、中ラインＬ１上で成立しない。弱スイカ当選下で例えば左リール３２Ｌの１０番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌのスベリ数として３が算出され、１５番の「スイカ」図柄が中段ではなく上段に停止する。弱スイカ当選時と強スイカ当選時では、左リール３２Ｌにおいて１番，１０番のスベリ数が異なっている。このため、上記図柄番号の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作できる遊技者、所謂ビタ押しを実行できる遊技者は、スイカ入賞の成立する有効ラインを通じて弱スイカと強スイカのいずれに当選したのかを把握することができる。

また、弱チェリー当選時と強チェリー当選時では、左リール３２Ｌにおいて７番，１０番，１７番，２０番のスベリ数が異なっている。したがって、遊技者は、当選役を把握していない状況において入賞の成立する有効ラインから弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカのいずれに当選したかを把握したい場合、左リール３２Ｌの１０番の図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ４２を操作する必要がある。

例えば左リール３２Ｌの８番の図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２が操作された場合には、左リール３２Ｌを最大限滑らせたとしても「スイカ」図柄を有効ライン上に停止させることができないため、左リール３２Ｌのスベリ数として４が算出される。この結果、図２３（ｄ）に示すように、左リール３２Ｌの停止出目は、１２番の「白７」図柄が下段に停止し、１３番の「リプレイ」図柄が中段に停止し、１４番の「ベル」図柄が上段に停止する停止出目となる。

図２２（ｂ）は、中リール３２Ｍを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図であり、図２２（ｃ）は、右リール３２Ｒを停止させる場合に当選役示唆用停止情報に基づいて算出されるスベリ数を示す図である。つまり、図２２（ｂ），（ｃ）は、強スイカ当選下で取りこぼしが発生した場合に算出される中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのスベリ数を示す図である。

中リール３２Ｍに関しては、ボーナス図柄を中段に停止させることが可能であれば当該図柄が中段に停止するように、ボーナス図柄を中段に停止させることが不可能であれば１番，７番，１６番のいずれかの図柄が中段に停止するようにスベリ数が算出される。

右リール３２Ｒに関しては、ボーナス図柄を中段に停止させることが可能であれば当該図柄が中段に停止するように、ボーナス図柄を中段に停止させることが不可能であれば１番又は９番の図柄が下段に停止するようにスベリ数が算出される。

したがって、例えば中リール３２Ｍの１５番の図柄が下段に到達している際に中ストップスイッチ４３が操作された場合には、中リール３２Ｍのスベリ数として３が算出され、図２３（ｄ）に示すように、中リール３２Ｍの１９番の「赤７」図柄が中段に停止する。また、例えば右リール３２Ｒの１５番の図柄が下段に到達している際に右ストップスイッチ４４が操作された場合には、右リール３２Ｒのスベリ数として３が算出され、図２３（ｄ）に示すように、右リール３２Ｒの１９番の「赤７」図柄が中段に停止する。

上述したとおり、弱スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作した場合、中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止せず、右リール３２Ｒのボーナス図柄が中段に停止する停止出目となる。したがって、遊技者は、中リール３２Ｍのボーナス図柄が中段に停止するか否かを通じて、弱スイカと強スイカのいずれに当選したのかを把握することができる。さらにいうと、スイカ入賞の成立する有効ラインを通じていずれの役に当選したかを判別しようと考えた場合には、左リール３２Ｌをビタ押しする必要が生じる一方、取りこぼしが発生する際の中リール３２Ｍのボーナス図柄の停止位置を通じていずれの役に当選したかを判別しようと考えた場合には、中ストップスイッチ４３の操作タイミングに関して５図柄分の余裕がある。また、遊技者が任意のタイミングで左ストップスイッチ４２を操作した場合、当該操作タイミングが１番又は１０番となる確率（すなわちスイカ入賞の成立する有効ラインから強スイカと弱スイカの判別をできる確率）は２１分の２である。一方、遊技者が任意のタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、当該操作タイミングがボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミングとなる確率は、中リール３２Ｍにボーナス図柄が３つ配置されているため、２１分の１５である。したがって、図柄を狙ってストップスイッチを操作する技量の劣った遊技者であっても、弱スイカと強スイカのいずれに当選したかを容易に把握することが可能となる。

弱チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、強スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、を比較した場合には、右リール３２Ｒの停止出目は同じであるものの、中リール３２Ｍの停止出目が異なるものとなる。すなわち、弱チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、中リール３２Ｍのボーナス図柄が中段に到達した際に中ストップスイッチ４３を操作した場合を除き、ボーナス図柄が中段ではなく上段に停止する。一方、強スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、ボーナス図柄が中段に停止する。

強チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、強スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合における停止出目と、を比較した場合には、中リール３２Ｍと右リール３２Ｒの停止出目が共に異なるものとなる。すなわち、強チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、中リール３２Ｍのボーナス図柄が中段に到達した際に中ストップスイッチ４３を操作した場合を除き、ボーナス図柄が中段ではなく上段に停止する。一方、強スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍのボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミングで中ストップスイッチ４３を操作した場合、ボーナス図柄が中段に停止する。また、強チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合には、右リール３２Ｒのボーナス図柄を下段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ４４を操作した場合、ボーナス図柄が下段に停止する。一方、強スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合には、右リール３２Ｒのボーナス図柄を下段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ４４を操作した場合、右リール３２Ｒのボーナス図柄が下段に到達した際に右ストップスイッチ４４を操作した場合を除き、ボーナス図柄が下段ではなく中段に停止する。

以上のとおり、取りこぼしが発生する場合には、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作することにより、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から当選役を把握することができる。

ここで、強弱の判別はつかずともチェリーとスイカのいずれに当選したかを入賞から判別したい遊技者は、左リール３２Ｌの５番、６番、９番〜１１番のいずれかの図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作する必要がある。遊技者が任意のタイミングで左ストップスイッチ４２を操作した場合、当該操作タイミングが上記各図柄番号のいずれかが下段に到達しているタイミングとなる確率は２１分の５である。一方、取りこぼしてもよい遊技者は、チェリーとスイカのいずれに当選しているかの判別であれば、中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段に停止するか否かを確認すればよい。遊技者が任意のタイミングで右ストップスイッチ４４を操作した場合、当該操作タイミングがボーナス図柄を上段に停止させることが可能なタイミングとなる確率は、右リール３２Ｒにボーナス図柄が３つ配置されているため、２１分の１５である。したがって、図柄を狙ってストップスイッチを操作する技量の劣った遊技者であっても、チェリーとスイカのいずれに当選したかを容易に把握することが可能となる。

本スロットマシン１０では、取りこぼしが発生する場合、停止出目を通じて当選役を遊技者に把握させるべく示唆演出を行うようになっている。そこで以下では、示唆演出を行う際に表示制御装置８１が行う各種処理を、図２４及び図２５のフローチャートに基づいて説明する。

図２４は、抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。抽選結果コマンド処理は、抽選結果コマンドの受信に基づいてゲームの開始段階において行われる。

ステップＳ６０１では、抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合には、ステップＳ６０２に進み、抽選結果コマンドの示す情報に基づいて、何らかの役に当選しているか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、何らかの役に当選している場合には、ステップＳ６０３に進み、表示制御装置８１が取得する乱数に基づいて、示唆演出を行うか否かを判定する示唆演出抽選を実行する。ステップＳ６０４では、示唆演出抽選に当選したか否かを判定し、当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。示唆演出抽選に当選した場合には、ステップＳ６０５に進み、所定の予告音を出力すべくスピーカ６４の駆動制御を開始する。その後、ステップＳ６０６にて示唆フラグをセットし、本処理を終了する。

以上のとおり、本スロットマシン１０では、何らかの役に当選するとともに示唆演出抽選に当選した場合、ゲームの開始段階で所定の予告音が出力される。このとき、当選役そのものが報知されることはない。

図２５は、停止図柄コマンド処理を示すフローチャートである。停止図柄コマンド処理は、停止図柄コマンドの受信に基づいて各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが停止する毎に行われる。

ステップＳ７０１では、停止図柄コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。停止図柄コマンドを受信した場合には、ステップＳ７０２に進み、示唆フラグがセットされているか否かを判定する。示唆フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、示唆フラグがセットされている場合には、ステップＳ７０３〜ステップＳ７１０に示す演出開始処理を行った後に本処理を終了する。

演出開始処理では、ステップＳ７０３にて停止しているリールが１つであるか否かを判定する。表示制御装置８１は、停止指令コマンド（図１４参照）の受信回数を通じて、停止しているリールの数を把握することができる。停止しているリールが１つである場合には、ステップＳ７０４に進み、停止しているリールが左リール３２Ｌであるか否かを判定する。表示制御装置８１は、停止指令コマンドの示す情報を通じて、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの回転状況（停止しているか否か）を把握することができる。停止しているリールが左リール３２Ｌである場合には、ステップＳ７０５に進み、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号と、当選役と、に基づいて、取りこぼしが発生するか否かを判定する。取りこぼしが発生する場合には、ステップＳ７０６に進み、第１演出を開始すべく補助表示部６５の駆動制御を開始し、本処理を終了する。

第１演出では、図２６（ａ）に示すように、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作する旨が報知されるとともに、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置と、役との対応関係が報知される。これにより、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置によって当選役を把握可能なことを知らない遊技者に、狙うべき図柄と、図柄を狙ってストップスイッチ４３，４４を操作する意図と、を把握させることができる。

ステップＳ７０４にて停止しているリールが中リール３２Ｍ又は右リール３２Ｒであると判定した場合と、ステップＳ７０５にて取りこぼしが発生しないと判定した場合と、には、ステップＳ７０７にて示唆フラグをクリアした後に本処理を終了する。

ステップＳ７０３にて停止しているリールが１つでないと判定した場合には、ステップＳ７０８に進み、停止しているリールが２つであるか否かを判定する。停止しているリールが２つである場合には、ステップＳ７０９に進み、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号と、当選役と、に基づいて、指定出目であるか否かを判定する。

指定出目とは、弱スイカ当選時の中リール３２Ｍを除き、上述した取りこぼし発生時のボーナス図柄が停止する停止出目である。具体的には、弱チェリー当選時には、中リール３２Ｍが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が２番，１１番，１７番のいずれかであるか否かを判定し、右リール３２Ｒが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が５番，１３番，１８番のいずれかであるか否かを判定する（図１６参照）。強チェリー当選時には、中リール３２Ｍが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が２番，１１番，１７番のいずれかであるか否かを判定し、右リール３２Ｒが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が６番，１４番，１９番のいずれかであるか否かを判定する（図１８参照）。弱スイカ当選時には、中リール３２Ｍが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が０番，１番，６番，７番，１０番，１５番，１６番のいずれかであるか否かを判定し、右リール３２Ｒが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が５番，１３番，１８番のいずれかであるか否かを判定する（図２０参照）。強スイカ当選時には、中リール３２Ｍが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が３番，１２番，１８番のいずれかであるか否かを判定し、右リール３２Ｒが停止している場合、停止図柄コマンドの示す停止図柄の図柄番号が５番，１３番，１８番のいずれかであるか否かを判定する（図２２参照）。

指定出目である場合には、ステップＳ７１０にて第２演出を開始すべく補助表示部６５の駆動制御を開始するとともに、ステップＳ７０７にて示唆フラグをクリアし、本処理を終了する。

図２６（ｂ）は、弱チェリー当選時に中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段に停止した場合の第２演出を示す図である。第２演出では、回転中のリールのボーナス図柄を狙ってストップスイッチを操作する旨が報知されるとともに、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置と、役との対応関係が報知される。このとき、第２演出では、２番目に停止させたリールの停止出目を含む対応関係のみが報知される。中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段に停止した場合には、弱スイカ及び強スイカに当選している可能性がないため、これらの対応関係を非表示とし、弱チェリー及び強チェリーの対応関係を表示する。例えば右リール３２Ｒのボーナス図柄が中段に停止した場合には、弱チェリー，強チェリー，強スイカの対応関係を表示し、強チェリーの対応関係を非表示とする。

ステップＳ７０９にて指定出目でないと判定した場合には、第２演出を開始することなくステップＳ７０７にて示唆フラグをクリアし、本処理を終了する。かかる場合には、第１演出が継続されることとなる。なお、指定出目でないと判定する場合としては、ボーナス図柄を狙うことなくストップスイッチが操作された場合の他に、例えば強チェリー当選時に中リール３２Ｍのボーナス図柄が中段又は下段に到達した際に中ストップスイッチ４３が操作された場合等の、ボーナス図柄を狙ってストップスイッチが操作されたものの当選役と対応する位置にボーナス図柄を停止させることができなかった場合が挙げられる。

全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒが停止している場合には、ステップＳ７０７にて示唆フラグをクリアし、本処理を終了する。２リール停止時に第１演出を継続した場合には、全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒ停止後も第１演出を継続し、２リール停止時に第２演出を開始した場合には、全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒ停止後も第２演出を継続する。これら第１演出及び第２演出は、次ゲームが開始されることを示す開始コマンドを受信した場合に終了される。このように、示唆演出では、ボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作されたか否かに関わらず、当選役そのものが報知されることはない。このため、遊技者は、当選役を把握したい場合、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から把握する必要がある。

ここで、遊技者がボーナス図柄を狙うことができなかった場合における示唆演出の役割を、遊技者が２番目に中ストップスイッチ４３を操作した際に中リール３２Ｍのボーナス図柄を狙うことができず、中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止しなかった場合を例として説明する。

当選役が弱スイカである場合には、指定出目となるため、第１演出から第２演出に切り替わる。中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止しない停止出目は、弱スイカのみ対応している。このため、第２演出では、弱スイカの対応関係のみが表示され、遊技者は、右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙うことができなかったとしても、当選役が弱スイカであったことを把握できる。一方、当選役が弱スイカでない場合には、中リール３２Ｍの停止出目が指定出目でないため、第１演出が継続される。これにより、遊技者は、第１演出の対応関係を確認し、中リール３２Ｍの停止出目が弱スイカと対応しているものの第２演出に切り替わらなかったことから当選役が弱スイカでないことを把握でき、当選役が弱チェリー，強チェリー，強スイカのいずれかであると把握できる。その後、右リール３２Ｒのボーナス図柄が下段に停止した場合には、右リール３２Ｒの停止出目が強チェリーと対応していることから、当選役が強チェリーであったことを把握できる。右リール３２Ｒのボーナス図柄が中段に停止した場合には、右リール３２Ｒの停止出目が弱チェリー，強スイカと対応していることから、当選役が弱チェリー又は強スイカであったことを把握できる。右リール３２Ｒのボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止しなかった場合には、右リール３２Ｒの停止出目がいずれとも対応していないため、当選役が弱チェリー，強チェリー，強スイカのいずれかであったことを把握できる。

以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。

弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカのいずれかに当選し、左リール３２Ｌを最初に停止させて取りこぼしが発生する状況となった場合、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置から遊技者が当選役を把握可能な構成とした。かかる構成とすることにより、左リール３２Ｌを最初に停止させた際に取りこぼしが発生する状況となったとしても、当選役を把握すべくボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作するよう遊技者を促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

左リール３２Ｌには、５番、６番、９番〜１１番のいずれかの図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ４２を操作すれば取りこぼしが発生しないよう、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄を配置した。かかる構成とすることにより、役の抽選結果が分からない状況において、左ストップスイッチ４２の操作タイミングに関わらず取りこぼしが発生する可能性が生じてしまうことを回避することが可能となる。

入賞の成立する有効ラインから弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカのいずれに当選したかを判別する場合には、左リール３２Ｌの１０番の図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ４２を操作する必要がある構成とした。そして、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒには、５図柄以上離れるようにしてボーナス図柄を３つ配置した。かかる構成とすることにより、図柄を狙ってストップスイッチ４２〜４４を操作する技量の劣った遊技者、すなわち取りこぼしが発生する頻度の高い遊技者に、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置を通じて当選役を把握させることが可能となる。この結果、図柄を狙ってストップスイッチ４２〜４４を操作する技量に関わらず当選役を把握させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

例えば、入賞の成立する有効ラインから弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカのいずれに当選したかを判別する場合に、左ストップスイッチ４２の操作タイミングとして５図柄分の範囲があり、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から当選役を判別する場合に、中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４の操作タイミングとして３図柄分の範囲しかない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、入賞の成立する有効ラインから当選役を判別した方が容易であるため、取りこぼしが発生した場合に当選役を把握することを遊技者が諦めてしまう可能性が考えられる。また、取りこぼしを発生させる頻度が高いのは図柄を狙ってストップスイッチ４２〜４４を操作する技量の劣った遊技者であるため、当該遊技者が中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの図柄を狙ってストップスイッチ４３，４４を操作したとしても当選役と対応する停止出目とならない可能性も考えられる。一方、本スロットマシン１０においては、入賞の成立する有効ラインから当選役を判別するよりも中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置から判別した方が容易であるため、図柄を狙ってストップスイッチ４２〜４４を操作する技量に関わらず、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

さらにいうと、かかる構成においては、新たな遊技性を提供することも可能となる。当選役の強弱の判別がつかなくなるリスクを冒してでも入賞の成立を優先するか、入賞の成立を諦めて強弱も含めた当選役の判別を行うか、を遊技者に選択させることが可能となるからである。

ボーナス図柄を「チェリー」図柄等の他の図柄と比して横幅が広い構成とした。かかる構成とすることにより、リールが回転している状況において他の図柄と比して認識しやすい構成とすることができる。遊技者は、リールが回転している状況において、図柄そのものを直視せずとも左右方向の突出する部位を視認することでボーナス図柄を認識できるからである。この結果、図柄を狙ってストップスイッチを操作する技量の劣った遊技者であっても、当選役を把握すべく中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作することができ、遊技に積極参加することが可能となる。

取りこぼしが発生する状況における中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目を比較した場合、弱チェリーと強チェリーでは、右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置が異なる一方で中リール３２Ｍのボーナス図柄の停止位置が同じとなり、弱チェリーと弱スイカでは、中リール３２Ｍのボーナス図柄の停止位置が異なる一方で右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置が同じとなり、弱チェリーと強スイカでは、中リール３２Ｍのボーナス図柄の停止位置が異なる一方で右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置が同じとなる構成とした。このように、２つのリールのうち１つのリールに関してはボーナス図柄の停止位置が同じとなる構成とすることにより、当選役と、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目と、の対応関係を遊技者に容易に理解させることが可能となる。この結果、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

示唆演出では、第１演出及び第２演出において、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作する旨を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、取りこぼしが発生する場合に中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から当選役を把握できるという本スロットマシン１０の遊技性を知らない遊技者を、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作するよう促すことが可能となる。

示唆演出では、第１演出及び第２演出において、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置と、役との対応関係を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、取りこぼしが発生する状況において中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄を狙って中ストップスイッチ４３及び右ストップスイッチ４４を操作する意図を遊技者に把握させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。また、強チェリーと強スイカの場合を除き、２つのリールのうち１つのリールに関してはボーナス図柄の停止位置が同じとなる構成としたため、遊技者を遊技により積極参加させることが可能となる。全リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒを停止させるまで当選役を把握したくない遊技者は、４つの役のうち３つの役の停止出目が同じとなる右リール３２Ｒを２番目に停止させればよいし、スイカとチェリーのいずれであるかを絞り込みたい遊技者は、中リール３２Ｍを２番目に停止させればよいからである。

なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。

（１）上記実施の形態では、左リール３２Ｌを最初に停止させた場合に限って当選役示唆用停止情報が設定され得る構成としたが、中リール３２Ｍ又は右リール３２Ｒを最初に停止させた場合にも当選役示唆用停止情報が設定され得る構成としてもよい。

（２）上記実施の形態では、ボーナス重複当選の期待度が異なる弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカの４種類の役を設定したが、チェリー，スイカの２種類の役を設定する構成としてもよいし、弱チェリー，強チェリーの２種類の役を設定する構成としてもよいし、弱スイカ，強スイカの２種類の役を設定する構成としてもよい。２種類以上の役を設定するのであれば、その数は任意である。

（３）上記実施の形態では、中リール３２Ｍにボーナス図柄を３つ配置する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、配置する数は任意である。但し、中リール３２Ｍの停止出目が指定出目となる確率（すなわち中ストップスイッチ４３の操作タイミングがボーナス図柄を当選役と対応する位置に停止させることが可能なタイミングとなる確率）が、左ストップスイッチ４２の操作タイミングが当選役を入賞態様又は入賞成立となる有効ラインから判別可能な操作タイミングとなる確率よりも高くなるように、中リール３２Ｍのボーナス図柄を配置することが望ましい。上述したとおり、中ストップスイッチ４３の上記確率が左ストップスイッチ４２の上記確率よりも低くなるようボーナス図柄を配置した場合、図柄を狙ってストップスイッチを操作する技量の劣った遊技者等が、取りこぼしが発生した場合に当選役を把握することが困難なものとなってしまうからである。

右リール３２Ｒについても同様である。

（４）上記実施の形態では、取りこぼしが発生した場合に中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置によって当選役を把握できる構成としたが、ボーナス図柄に限定されるものではなく、「青年」図柄等の他の図柄であってもよいことはいうまでもない。但し、取りこぼしを発生させてしまう遊技者に当選役を把握させるという観点から考えた場合には、リールが回転している状況において他の図柄と比して視認しやすい図柄を用いることが望ましい。

（５）上記実施の形態では、ボーナス図柄を他の図柄と比して横幅が広い構成としたが、リールが回転している状況において他の図柄と比して認識しやすい構成であれば、ボーナス図柄の構成は任意である。

例えば、ボーナス図柄を図柄番号２つ分の大きさで構成する。

例えば、リールの色彩を白色とするとともに、ボーナス図柄以外の図柄の色彩を白色及び黒色とする。そして、ボーナス図柄の色彩を赤色等の他の色彩とする。

例えば、ボーナス図柄以外の図柄をバックライトの光を透過しない構成とするとともに、ボーナス図柄をバックライトの光を透過する構成とする。かかる構成とした場合、遊技者は、リールが回転している状況において透過する光を通じてボーナス図柄の位置を認識することができる。

（６）上記実施の形態では、弱チェリー当選時と強チェリー当選時を比較した場合、取りこぼしが発生する状況において右リール３２Ｒの停止出目が異なる一方で中リール３２Ｍの停止出目が同じとなる構成としたが、中リール３２Ｍの停止出目も異なる構成としてもよい。弱スイカ当選時及び強スイカ当選時の取りこぼしが発生する状況における停止出目についても同様である。

例えば、弱チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合、中リール３２Ｍのボーナス図柄が上段に停止するとともに、右リール３２Ｒのボーナス図柄が下段に停止する構成とする。強チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合、中リール３２Ｍのボーナス図柄が中段に停止するとともに、右リール３２Ｒのボーナス図柄が中段に停止する構成とする。弱スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合、中リール３２Ｍのボーナス図柄が下段に停止するとともに、右リール３２Ｒのボーナス図柄が上段に停止する構成とする。強スイカ当選下で取りこぼしが発生する場合、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄が上段，中段，下段のいずれにも停止しない構成とする。

かかる構成とした場合であっても、遊技者は中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒのボーナス図柄の停止位置から当選役を把握することができるため、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。但し、かかる構成とした場合には、遊技者が当選役と停止出目との対応関係を記憶することを煩わしいと感じ、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から当選役を把握することを諦めてしまう可能性が考えられる。このため、かかる構成とする場合には、上記実施の形態のように当選役と停止出目との対応関係を報知することが望ましい。

（７）上記実施の形態では、弱チェリー当選下で取りこぼしが発生する場合、「赤７」図柄，「白７」図柄，「ＢＡＲ」図柄のいずれを狙ったとしても、中リール３２Ｍであれば上段に停止し、右リール３２Ｒであれば中段に停止する構成としたが、図柄によって停止位置が異なる構成としてもよい。

例えば、「赤７」図柄を狙ってストップスイッチ４３，４４を操作した場合には、中リール３２Ｍであれば上段に停止し、右リール３２Ｒであれば中段に停止する構成とする。「白７」図柄を狙ってストップスイッチ４３，４４を操作した場合には、中リール３２Ｍであれば中段に停止し、右リール３２Ｒであれば下段に停止する構成とする。「ＢＡＲ」図柄を狙ってストップスイッチ４３，４４を操作した場合には、中リール３２Ｍであれば下段に停止し、右リール３２Ｒであれば上段に停止する構成とする。

かかる構成とした場合であっても、当選役によって上記各図柄の停止位置が異なる構成とすれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することが期待できる。但し、かかる構成とした場合には、遊技者が当選役と停止出目との対応関係を記憶することを煩わしいと感じ、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から当選役を把握することを諦めてしまう可能性が考えられる。このため、かかる構成とする場合には、上記実施の形態のように当選役と停止出目との対応関係を報知することが望ましい。

（８）上記実施の形態では、何らかの役に当選した場合に示唆演出抽選を行い、当該示唆演出に当選した場合に示唆演出を行う構成としたが、弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカのいずれかに当選した場合に必ず示唆演出を行う構成としてもよいし、示唆演出自体を行わない構成としてもよい。

（９）上記実施の形態では、指定出目となった場合に第１演出から第２演出に切り替える構成としたが、第１演出を継続する構成としてもよいことはいうまでもない。

（１０）上記実施の形態における示唆演出に加えて、当選役そのものを報知する演出を行うことが可能な構成としてもよい。

（１１）上記実施の形態では、第１演出及び第２演出においてボーナス図柄を狙ってストップスイッチを操作する旨を報知し、ボーナス図柄の停止位置によって当選役を把握させる構成としたが、遊技者に狙わせる図柄と、当選役を把握させるための図柄と、が異なる構成としてもよい。

例えば、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの「ＢＡＲ」図柄を狙ってストップスイッチ４３，４４を操作する旨を報知し、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの「スイカ」図柄の停止位置によって当選役を把握させる構成とする。

中リール３２Ｍには、「ＢＡＲ」図柄から下流側に４図柄分離れた位置と、「ＢＡＲ」図柄の上流側の隣接する位置と、に「スイカ」図柄が配置されており、右リール３２Ｒには、「ＢＡＲ」図柄から下流側に１図柄分離れた位置と、「ＢＡＲ」図柄の上流側に２図柄分離れた位置と、に「スイカ」図柄が配置されている。このため、かかる構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。

（１２）上記実施の形態では、ボーナス重複当選の期待度が異なる弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカの４種類の役を設定したが、所謂ＡＲＴ機能を備えたスロットマシンにおいて、ＡＲＴ当選の期待度が異なる４種類の役を設定する構成としてもよい。

ＡＲＴ機能を備えたスロットマシンにおいては、ＡＲＴ当選となってから実際にＡＲＴ機能が作動するまでに複数のゲームを要することが一般的である。このため、弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカ（以下、「ＡＲＴ抽選役」という。）のいずれかに当選し、取りこぼしが発生した場合には、遊技者がＡＲＴ抽選役に当選しなかったと誤認識し、ＡＲＴ機能が作動する可能性があるにも関わらず遊技を終了してしまう可能性が考えられる。また、遊技者の視点から考えた場合には、ＡＲＴ抽選役の種別によってＡＲＴ当選の期待度が異なるのであれば、取りこぼしが発生する状況であってもいずれのＡＲＴ抽選役に当選したのかを把握したいものと考えられる。そこで、取りこぼしが発生する場合に中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目から当選役を把握することができる構成とすることにより、上記懸念を解消しつつ遊技者の意向に即した遊技性を提供することが可能となり、好適な形で遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

さらにいうと、ＡＲＴ機能を備えた近年のスロットマシンには、例えば右ストップスイッチを最初に操作した場合に、その後の所定回数のゲームにわたってＡＲＴ抽選が行われない等の遊技者に不利な状況が発生し得るものがある。かかる構成において、上記実施の形態のように左リール３２Ｌを最初に停止させた場合に限って当選役示唆用停止情報が設定され得る構成とすれば、取りこぼしが発生する状況となったとしても当選役を把握したい遊技者に、左ストップスイッチ４２を最初に操作するよう促すことが可能となる。また、不利な状況が発生することを回避するために左ストップスイッチ４２を最初に操作するという受動的な印象を抱かせるのではなく、取りこぼしが発生した場合に当選役を把握するために左ストップスイッチ４２を最初に操作するという能動的な印象を抱かせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。

（１３）上記実施の形態では、弱チェリー当選時と強チェリー当選時において、チェリー入賞が右下がりラインＬ２又は右上がりラインＬ３で成立する場合、中リール３２Ｍ及び右リール３２Ｒの停止出目からいずれのチェリーに当選したかを判別できない構成としたが、判別可能な構成としてもよい。

（１４）上記実施の形態では、弱チェリー，強チェリー，弱スイカ，強スイカにおいて、ボーナス重複当選となる割合が異なるとともに、ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合が異なる構成としたが、ボーナス重複当選となる割合のみが異なる構成としてもよいし、ボーナス重複当選時におけるボーナス種別の割合のみが異なる構成としてもよい。

また、上記構成に代えて又は加えて、スロットマシン１０の設定状態によって上記各役の少なくとも１つの当選確率が変化する構成としてもよい。遊技者は高設定状態のスロットマシン１０を遊技したいと考えることが一般的である。このため、取りこぼしの発生し得る所定の役の当選確率に設定差を設ける構成とした場合、遊技者は、設定推測の観点から、取りこぼしが発生する状況となった場合に当選役が何であったかを把握したいものと考えられるからである。

（１５）上記実施の形態では、遊技者の認識する有効ラインと、主制御装置１０１の設定する有効ラインと、が一致する構成としたが、これらが異なる構成であってもよい。

具体例を挙げて説明すると、遊技者には、中ラインＬ１，右下がりラインＬ２，右上がりラインＬ３の３つの組合せラインを有効ライン（以下、「見かけ上の有効ライン」という。）として認識させるとともに、図８に示す図柄の組合せを入賞態様（以下、「見かけ上の入賞態様」という。）として認識させる。そして、主制御装置１０１は、上記３つの組合せラインではなく、各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの下段図柄を結んだ下ラインを有効ラインとして設定する構成とする。実際の入賞態様に関しては、例えばスイカ入賞の場合、左から順に、以下の図柄の組合せを設定する。

１３番図柄，１３番図柄，１７番図柄の組合せと、１３番図柄，１３番図柄，１２番図柄の組合せと、１３番図柄，１３番図柄，４番図柄の組合せと、１３番図柄，７番図柄，１７番図柄の組合せと、１３番図柄，７番図柄，１２番図柄の組合せと、１３番図柄，７番図柄，４番図柄の組合せと、４番図柄，１３番図柄，１７番図柄の組合せと、４番図柄，１３番図柄，１２番図柄の組合せと、４番図柄，１３番図柄，４番図柄の組合せと、４番図柄，７番図柄，１７番図柄の組合せと、４番図柄，７番図柄，１２番図柄の組合せと、４番図柄，７番図柄，４番図柄の組合せと、を設定する。上記１２通りの図柄の組合せは、見かけ上の有効ラインである右下がりラインＬ２に各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「スイカ」図柄が停止する入賞態様である。

１４番図柄，１３番図柄，１６番図柄の組合せと、１４番図柄，１３番図柄，１１番図柄の組合せと、１４番図柄，１３番図柄，３番図柄の組合せと、１４番図柄，７番図柄，１６番図柄の組合せと、１４番図柄，７番図柄，１１番図柄の組合せと、１４番図柄，７番図柄，３番図柄の組合せと、５番図柄，１３番図柄，１６番図柄の組合せと、５番図柄，１３番図柄，１１番図柄の組合せと、５番図柄，１３番図柄，３番図柄の組合せと、５番図柄，７番図柄，１６番図柄の組合せと、５番図柄，７番図柄，１１番図柄の組合せと、５番図柄，７番図柄，３番図柄の組合せと、を設定する。上記１２通りの図柄の組合せは、見かけ上の有効ラインである中ラインＬ１に各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「スイカ」図柄が停止する入賞態様である。

１５番図柄，１３番図柄，１５番図柄の組合せと、１５番図柄，１３番図柄，１０番図柄の組合せと、１５番図柄，１３番図柄，２番図柄の組合せと、１５番図柄，７番図柄，１５番図柄の組合せと、１５番図柄，７番図柄，１０番図柄の組合せと、１５番図柄，７番図柄，２番図柄の組合せと、６番図柄，１３番図柄，１５番図柄の組合せと、６番図柄，１３番図柄，１０番図柄の組合せと、６番図柄，１３番図柄，２番図柄の組合せと、６番図柄，７番図柄，１５番図柄の組合せと、６番図柄，７番図柄，１０番図柄の組合せと、６番図柄，７番図柄，２番図柄の組合せと、を設定する。上記１２通りの図柄の組合せは、見かけ上の有効ラインである右上がりラインＬ３に各リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒの「スイカ」図柄が停止する入賞態様である。

かかる構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、かかる構成においては、見かけ上の有効ラインが規定位置に相当する。

（１６）上記実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。

（１７）上記実施の形態では、ＢＢ状態とＲＢ状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、通常遊技状態の他に遊技者の有利度合いが異なる複数の遊技状態を備えるスロットマシンであればよい。例えば、ＲＢ状態やＳＢ状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであってもよい。

（１８）上記実施の形態では、メダルが３枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、１枚ベットされた後や２枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことは言うまでもない。

（１９）上記実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。

（２０）上記実施の形態では、リールを３つ並列して備え、有効ラインとして３ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを５つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを７ライン有するスロットマシンであってもよい。

（２１）上記実施の形態では、スロットマシン１０について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。また、パチンコ機に適用してもよい。

以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。

遊技機１．複数種の絵柄（図柄）を循環表示させる複数の循環表示手段（リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒ）と、
前記各循環表示手段による前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段（スタートレバー４１、第１〜第３クレジット投入スイッチ５６〜５８）と、
役の抽選を行う抽選手段（主制御装置１０１の抽選処理機能）と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段（ストップスイッチ４２〜４４）と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄の組合せ（当選図柄の組合せ）が規定位置（有効ライン）に停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段（主制御装置１０１のメダル払出処理Ｓ２１２、ボーナス状態処理Ｓ２１３等）と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選結果が第１結果（例えば弱チェリー当選）であって、第１循環表示手段（左リール３２Ｌ）と対応する第１停止操作手段（左ストップスイッチ４２）が第１タイミング（左リール３２Ｌの５番〜１１番、１６番〜１番のいずれかの図柄が下段に到達しているタイミング）で操作された場合、第１絵柄（「チェリー」図柄）が前記規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第１タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第１停止制御手段（主制御装置１０１の弱チェリー当選時における停止情報設定処理機能Ｓ３１０及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記規定位置に停止させた場合、前記第１結果と対応する第１入賞（チェリー入賞）が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第１停止情報（弱チェリー当選時における入賞成立用停止情報）を設定する第１停止情報設定手段（主制御装置１０１の弱チェリー当選時における入賞成立用停止情報設定処理機能Ｓ５０６及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第２停止情報（弱チェリー当選時における当選役示唆用停止情報）を設定する第２停止情報設定手段（主制御装置１０１の弱チェリー当選時における当選役示唆用停止情報設定処理機能Ｓ５０９及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記役の抽選結果が第２結果（例えば弱スイカ当選）であって、前記第１停止操作手段が第２タイミング（左リール３２Ｌの０番〜６番、９番〜１５番のいずれかの図柄が下段に到達しているタイミング）で操作された場合、第２絵柄（「スイカ」図柄）が前記規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第２絵柄が前記規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第２停止制御手段（主制御装置１０１の弱スイカ当選時における停止情報設定処理機能Ｓ３１０及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第２停止制御手段が前記第２絵柄を前記規定位置に停止させた場合、前記第２結果と対応する第２入賞（スイカ入賞）が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第３停止情報（弱スイカ当選時における入賞成立用停止情報）を設定する第３停止情報設定手段（主制御装置１０１の弱スイカ当選時における入賞成立用停止情報設定処理機能Ｓ５０６及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第２停止制御手段が前記第２絵柄を前記規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第４停止情報（弱スイカ当選時における当選役示唆用停止情報）を設定する第４停止情報設定手段（主制御装置１０１の弱スイカ当選時における当選役示唆用停止情報設定処理機能Ｓ５０９及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と
を備え、
前記第２停止情報を、第２循環表示手段（中リール３２Ｍ）と対応する第２停止操作手段（中ストップスイッチ４３）が所定タイミング（ボーナス図柄を上段に停止させることが可能なタイミング）で操作された場合、所定絵柄（ボーナス図柄）が特定位置（上段）に停止する構成とするとともに、前記第４停止情報を、前記第２停止操作手段が前記所定タイミングで操作された場合、前記所定絵柄が前記特定位置に停止しない構成としたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果である場合、第１循環表示手段と対応する第１停止操作手段を第１タイミングで操作すれば第１入賞の成立する余地が残る一方、第１停止操作手段を第１タイミングで操作しなければ第１入賞の成立する余地がなくなる。また、役の抽選結果が第２結果である場合、第１停止操作手段を第２タイミングで操作すれば第２入賞の成立する余地が残る一方、第１停止操作手段を第２タイミングで操作しなければ第２入賞の成立する余地がなくなる。そして、役の抽選結果が第１結果であって、第１停止操作手段を第１タイミングで操作しなかった場合、第２循環表示手段と対応する第２停止操作手段を所定タイミングで操作すれば所定絵柄が特定位置に停止し、役の抽選結果が第２結果であって、第１停止操作手段を第２タイミングで操作しなかった場合、第２停止操作手段を所定タイミングで操作すれば所定絵柄が特定位置に停止しない。かかる構成とすることにより、遊技者は、第１循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に取りこぼしが発生する状況となったとしても、第２停止操作手段を所定タイミングで操作することにより、第２循環表示手段の所定絵柄が特定位置に停止するか否かを通じて役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを把握することができる。

以上の結果、第１循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に取りこぼしが発生する状況となったとしても、役の抽選結果を把握すべく第２停止操作手段を所定タイミングで操作するよう遊技者を促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機２．上記遊技機１において、前記第１循環表示手段には、前記第１タイミングと前記第２タイミングの少なくとも一部が重複するよう前記第１絵柄と前記第２絵柄を配置し、前記第２循環表示手段には、前記第２停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記所定タイミングとなる確率（２１分の１５）が、前記第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記第１タイミング及び前記第２タイミングとなる確率（２１分の５）よりも高くなるよう前記所定絵柄を配置したことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、第１循環表示手段には、第１タイミングと第２タイミングの少なくとも一部が重複するよう第１絵柄と第２絵柄が配置されている。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作タイミングが第１タイミング及び第２タイミングとなるタイミングで第１停止操作手段を操作することにより、役の抽選結果が分からない状況であっても、取りこぼしが発生する機会を低減させることが可能となる。また、第２循環表示手段には、第２停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが所定タイミングとなる確率が、第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが第１タイミング及び第２タイミングとなる確率よりも高くなるよう、所定絵柄が配置されている。かかる構成とすることにより、操作タイミングが第１タイミング及び第２タイミングとなるタイミングで第１停止操作手段を操作する技量の劣った遊技者、すなわち取りこぼしを発生させる頻度の高い遊技者であっても、第２停止操作手段の操作タイミングが所定タイミングとなる可能性を高くすることが可能となる。この結果、停止操作手段を操作する技量に関わらず遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機３．上記遊技機１又は遊技機２において、前記所定絵柄を、少なくとも前記第２循環表示手段が前記絵柄の循環表示を行っている場合に他の絵柄と比して認識容易となる認識容易部（左右方向の突出する部位）を有する構成としたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、所定絵柄は、少なくとも第２循環表示手段が絵柄の循環表示を行っている場合に他の絵柄と比して認識容易となる認識容易部を有している。かかる構成とすることにより、絵柄を狙って停止操作手段を操作する技量の劣った遊技者であっても、遊技に積極参加することが可能となる。

遊技機４．上記遊技機１乃至遊技機３のいずれかにおいて、前記第２停止情報を、第３循環表示手段（右リール３２Ｒ）と対応する第３停止操作手段（右ストップスイッチ４４）が第２所定タイミング（ボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミング）で操作された場合、第２所定絵柄（ボーナス図柄）が第２特定位置（中段）に停止する構成とするとともに、前記第４停止情報を、前記第３停止操作手段が前記第２所定タイミングで操作された場合、前記第２所定絵柄が前記第２特定位置に停止する構成としたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果であって、第１停止操作手段を第１タイミングで操作しなかった場合、第３循環表示手段と対応する第３停止操作手段を第２所定タイミングで操作すれば第２所定絵柄が第２特定位置に停止し、役の抽選結果が第２結果であって、第１停止操作手段を第２タイミングで操作しなかった場合、第３停止操作手段を第２所定タイミングで操作すれば第２所定絵柄が第２特定位置に停止する。このように、第３循環表示手段に関しては、第２所定タイミングで第３操作手段を操作すれば役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであっても同じ停止結果となる構成とすることにより、取りこぼしが発生する状況における役の抽選結果と、第２循環表示手段及び第３循環表示手段の停止結果と、の対応関係を遊技者に容易に理解させることが可能となる。この結果、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。例えば第３循環表示手段も役の抽選結果に応じて停止結果が異なる構成とした場合には、遊技者が上記対応関係を理解したり記憶したりすることを煩わしいと感じ、第２停止操作手段及び第３停止操作手段を対応するタイミングで操作しなくなってしまう可能性が考えられるからである。

遊技機５．上記遊技機１乃至遊技機４のいずれかにおいて、前記第１停止制御手段は、前記第１停止操作手段が前記第１タイミングと異なる特定タイミング（例えば左リール３２Ｌの１２番の図柄が下段に到達しているタイミング）で操作された場合、所定停止出目（左リール３２Ｌの１２番の図柄が下段に停止する停止出目）となるよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第２停止制御手段は、前記第１停止操作手段が前記第２タイミングと異なる第２特定タイミング（例えば左リール３２Ｌの８番の図柄が下段に到達しているタイミング）で操作された場合、前記所定停止出目となるよう前記第１循環表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果又は第２結果であって、取りこぼしの発生するタイミングで第１停止操作手段が操作された場合、役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであっても同一の所定停止出目が停止することがある。かかる構成とすることにより、所定停止出目が停止した場合には第１循環表示手段の停止結果から役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを判別できないため、役の抽選結果を把握すべく第２停止操作手段を所定タイミングで操作するよう遊技者を促すことが可能となる。

遊技機６．上記遊技機１乃至遊技機５のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が前記第１結果又は前記第２結果となった場合、その後の遊技回において遊技者に有利な有利特典（ＢＢ状態、ＲＢ状態）が付与され得る構成とするとともに、前記役の抽選結果が前記第１結果となった場合と、前記役の抽選結果が前記第２結果となった場合と、で前記有利特典の付与される期待値が異なる構成としたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果又は第２結果となった場合、その後の遊技回において遊技者に有利な有利特典が付与される可能性がある。また、有利特典の付与される期待値は、役の抽選結果が第１結果となった場合と、役の抽選結果が第２結果となった場合と、で異なっている。かかる構成とすることにより、役の抽選結果が第１結果又は第２結果となった場合に、その後の遊技回において有利特典が付与されることを期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。さらにいうと、かかる構成においては、役の抽選結果が第１結果又は第２結果となった場合に対応する入賞が成立しなかった場合、遊技者が役の抽選に当選しなかったと誤認識し、有利特典の付与される可能性があるにも関わらず遊技を終了してしまう可能性が考えられる。また、遊技者の視点から考えた場合には、役の抽選結果によって有利特典の付与される期待値が異なるのであれば、役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを取りこぼしが発生する状況であっても把握したいものと考えられる。そこで、第２停止操作手段を所定タイミングで操作することにより、第２循環表示手段の所定絵柄が特定位置に停止するか否かを通じて役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを把握することができる構成とすることにより、上記懸念を解消しつつ遊技者の意向に即した遊技性を提供することが可能となり、好適な形で遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機７．上記遊技機１乃至遊技機６のいずれかにおいて、前記第１停止制御手段及び前記第２停止制御手段は、前記循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に前記第１停止操作手段が操作された場合、前記第１循環表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、第１停止制御手段及び第２停止制御手段は、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に第１停止操作手段が操作された場合、第１循環表示手段を停止制御する。かかる構成とすることにより、取りこぼしが発生する状況となったとしても役の抽選結果を把握したい遊技者に、第１停止操作手段を最初に操作するよう促すことが可能となる。

遊技機８．上記遊技機１乃至遊技機７のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が前記第１結果であって前記第１循環表示手段の前記第１絵柄が前記規定位置に停止しなかった場合と、前記役の抽選結果が前記第２結果であって前記第１循環表示手段の前記第２絵柄が前記規定位置に停止しなかった場合と、に前記第２循環表示手段の狙うべき絵柄（ボーナス図柄）を示唆可能な絵柄示唆手段（補助表示部６５、表示制御装置８１の第１演出実行機能Ｓ７０６及び第２演出実行機能Ｓ７１０）を備えたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果であって第１循環表示手段の第１絵柄が規定位置に停止しなかった場合と、役の抽選結果が第２結果であって第１循環表示手段の第２絵柄が規定位置に停止しなかった場合と、には、第２循環表示手段の狙うべき絵柄が示唆されることがある。かかる構成とすることにより、第２停止操作手段を所定タイミングで操作するよう遊技者を促すことが可能となる。

遊技機９．上記遊技機１乃至遊技機８のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が前記第１結果であって前記第１循環表示手段の前記第１絵柄が前記規定位置に停止しなかった場合と、前記役の抽選結果が前記第２結果であって前記第１循環表示手段の前記第２絵柄が前記規定位置に停止しなかった場合と、に、前記第２循環表示手段の前記所定絵柄の停止態様と、前記役の抽選結果と、の対応関係を報知可能な対応関係報知手段（補助表示部６５、表示制御装置８１の第１演出実行機能Ｓ７０６及び第２演出実行機能Ｓ７１０）を備えたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果であって第１循環表示手段の第１絵柄が規定位置に停止しなかった場合と、役の抽選結果が第２結果であって第１循環表示手段の第２絵柄が規定位置に停止しなかった場合と、には、第２循環表示手段の所定絵柄の停止態様と、役の抽選結果と、の対応関係が報知されることがある。かかる構成とすることにより、第１入賞及び第２入賞の成立しない状況において第２停止操作手段を所定タイミングで操作する意図を遊技者に把握させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機１０．複数種の絵柄（図柄）を循環表示させる複数の循環表示手段（リール３２Ｌ，３２Ｍ，３２Ｒ）と、
前記各循環表示手段による前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段（スタートレバー４１、第１〜第３クレジット投入スイッチ５６〜５８）と、
役の抽選を行う抽選手段（主制御装置１０１の抽選処理機能）と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段（ストップスイッチ４２〜４４）と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄の組合せ（当選図柄の組合せ）が規定位置（有効ライン）に停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段（主制御装置１０１のメダル払出処理Ｓ２１２、ボーナス状態処理Ｓ２１３等）と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選結果が第１結果（例えば強スイカ当選）であって、第１循環表示手段（左リール３２Ｌ）と対応する第１停止操作手段（左ストップスイッチ４２）が第１タイミング（左リール３２Ｌの０番、２番〜６番、９番、１１番〜１５番のいずれかの図柄が下段に到達しているタイミング）で操作された場合、第１絵柄（「スイカ」図柄）が第１規定位置（右下がりラインＬ２、右上がりラインＬ３）に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が第２タイミング（左リール３２Ｌの１番又は１０番の図柄が下段に到達しているタイミング）で操作された場合、前記第１絵柄が第２規定位置（中ラインＬ２）に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第１停止制御手段（主制御装置１０１の強スイカ当選時における停止情報設定処理機能Ｓ３１０及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置又は前記第２規定位置に停止させた場合、前記第１結果と対応する第１入賞（スイカ入賞）が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第１停止情報（強スイカ当選時における入賞成立用停止情報）を設定する第１停止情報設定手段（主制御装置１０１の強スイカ当選時における入賞成立用停止情報設定処理機能Ｓ５０６及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第２停止情報（強スイカ当選時における当選役示唆用停止情報）を設定する第２停止情報設定手段（主制御装置１０１の強スイカ当選時における当選役示唆用停止情報設定処理機能Ｓ５０９及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記役の抽選結果が第２結果（例えば弱スイカ当選）であって、前記第１停止操作手段が前記第１タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第２タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第２規定位置ではなく前記第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第２停止制御手段（主制御装置１０１の弱スイカ当選時における停止情報設定処理機能Ｓ３１０及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第２停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置に停止させた場合、前記第１入賞が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第３停止情報（弱スイカ当選時における入賞成立用停止情報）を設定する第３停止情報設定手段（主制御装置１０１の弱スイカ当選時における入賞成立用停止情報設定処理機能Ｓ５０６及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と、
前記第２停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第４停止情報（弱スイカ当選時における当選役示唆用停止情報）を設定する第４停止情報設定手段（主制御装置１０１の弱スイカ当選時における当選役示唆用停止情報設定処理機能Ｓ５０９及び停止制御処理機能Ｓ４０５〜Ｓ４０９）と
を備え、
前記第２停止情報を、第２循環表示手段（中リール３２Ｍ）と対応する第２停止操作手段（中ストップスイッチ４３）が所定タイミング（ボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミング）で操作された場合、所定絵柄（ボーナス図柄）が特定位置（中段）に停止する構成とするとともに、前記第４停止情報を、前記第２停止操作手段が前記所定タイミングで操作された場合、前記所定絵柄が前記特定位置に停止しない構成とし、
前記役の抽選結果が前記第１結果又は前記第２結果であって、前記第１循環表示手段の前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しなかった場合、前記第２循環表示手段の狙うべき絵柄（ボーナス図柄）を示唆可能な絵柄示唆手段（補助表示部６５、表示制御装置８１の第１演出実行機能Ｓ７０６及び第２演出実行機能Ｓ７１０）を備えたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果又は第２結果である場合、第１循環表示手段と対応する第１停止操作手段を第１タイミング又は第２タイミングで操作すれば第１入賞の成立する余地が残る一方、第１停止操作手段を第１タイミング及び第２タイミングと異なるタイミングで操作すれば第１入賞の成立する余地がなくなる。そして、役の抽選結果が第１結果であって、第１停止操作手段を第１タイミング及び第２タイミングと異なるタイミングで操作した場合、第２循環表示手段と対応する第２停止操作手段を所定タイミングで操作すれば所定絵柄が特定位置に停止し、役の抽選結果が第２結果であって、第１停止操作手段を第１タイミング及び第２タイミングと異なるタイミングで操作した場合、第２停止操作手段を所定タイミングで操作すれば所定絵柄が特定位置に停止しない。かかる構成とすることにより、遊技者は、第１循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に取りこぼしが発生する状況となったとしても、第２停止操作手段を所定タイミングで操作することにより、第２循環表示手段の所定絵柄が特定位置に停止するか否かを通じて役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを把握することができる。

また、役の抽選結果が第１結果又は第２結果であって、第１循環表示手段の第１絵柄が第１規定位置及び第２規定位置に停止しなかった場合には、第２循環表示手段の狙うべき絵柄が示唆されることがある。かかる構成とすることにより、第２停止操作手段を所定タイミングで操作するよう遊技者を促すことが可能となる。

以上の結果、第１循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に取りこぼしが発生する状況となったとしても、役の抽選結果を把握すべく第２停止操作手段を所定タイミングで操作するよう遊技者を促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機１１．上記遊技機１０において、前記役の抽選結果が前記第１結果又は前記第２結果であって、前記第１循環表示手段の前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しなかった場合、前記第２循環表示手段の前記所定絵柄の停止態様と、前記役の抽選結果と、の対応関係を報知可能な対応関係報知手段（補助表示部６５、表示制御装置８１の第１演出実行機能Ｓ７０６及び第２演出実行機能Ｓ７１０）を備えたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果又は第２結果であって、第１循環表示手段の第１絵柄が第１規定位置及び第２規定位置に停止しなかった場合には、第２循環表示手段の所定絵柄の停止態様と、役の抽選結果と、の対応関係が報知されることがある。かかる構成とすることにより、第１入賞の成立しない状況において第２停止操作手段を所定タイミングで操作する意図を遊技者に把握させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機１２．上記遊技機１０又は遊技機１１において、前記第２循環表示手段には、前記第２停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記所定タイミングとなる確率（２１分の１５）が、前記第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記第２タイミングとなる確率（２１分の２）よりも高くなるよう前記所定絵柄を配置したことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、第２循環表示手段には、第２停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが所定タイミングとなる確率が、第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが第２タイミングとなる確率よりも高くなるよう、所定絵柄が配置されている。かかる構成とすることにより、操作タイミングが第２タイミングとなるタイミングで第１停止操作手段を操作する技量の劣った遊技者、すなわち第１入賞の成立する規定位置から役の抽選結果を把握することが困難な遊技者であっても、第２停止操作手段の操作タイミングが所定タイミングとなる可能性を高くすることが可能となる。この結果、停止操作手段を操作する技量に関わらず遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機１３．上記遊技機１２において、前記第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記第２タイミングとなる確率（２１分の２）は、前記第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記第１タイミングとなる確率（２１分の１２）より低いことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが第２タイミングとなる確率は、第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが第１タイミングとなる確率より低い。かかる構成とすることにより、役の抽選結果を把握できる可能性は低下するものの第１入賞の成立を優先するか、取りこぼしが発生するものの役の抽選結果の把握を優先するか、を第１停止操作手段の操作を通じて遊技者に選択させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機１４．上記遊技機１０乃至遊技機１３のいずれかにおいて、前記所定絵柄を、少なくとも前記第２循環表示手段が前記絵柄の循環表示を行っている場合に他の絵柄と比して認識容易となる認識容易部（左右方向の突出する部位）を有する構成としたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、所定絵柄は、少なくとも第２循環表示手段が絵柄の循環表示を行っている場合に他の絵柄と比して認識容易となる認識容易部を有している。かかる構成とすることにより、絵柄を狙って停止操作手段を操作する技量の劣った遊技者であっても、遊技に積極参加することが可能となる。

遊技機１５．上記遊技機１０乃至遊技機１４のいずれかにおいて、前記第２停止情報を、第３循環表示手段（右リール３２Ｒ）と対応する第３停止操作手段（右ストップスイッチ４４）が第２所定タイミング（ボーナス図柄を中段に停止させることが可能なタイミング）で操作された場合、第２所定絵柄（ボーナス図柄）が第２特定位置（中段）に停止する構成とするとともに、前記第４停止情報を、前記第３停止操作手段が前記第２所定タイミングで操作された場合、前記第２所定絵柄が前記第２特定位置に停止する構成としたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果であって、第１停止操作手段を第１タイミング及び第２タイミングで操作しなかった場合、第３循環表示手段と対応する第３停止操作手段を第２所定タイミングで操作すれば第２所定絵柄が第２特定位置に停止し、役の抽選結果が第２結果であって、第１停止操作手段を第１タイミング及び第２タイミングで操作しなかった場合、第３停止操作手段を第２所定タイミングで操作すれば第２所定絵柄が第２特定位置に停止する。このように、第３循環表示手段に関しては、第２所定タイミングで第３操作手段を操作すれば役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであっても同じ停止結果となる構成とすることにより、取りこぼしが発生する状況における役の抽選結果と、第２循環表示手段及び第３循環表示手段の停止結果と、の対応関係を遊技者に容易に理解させることが可能となる。この結果、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。例えば第３循環表示手段も役の抽選結果に応じて停止結果が異なる構成とした場合には、遊技者が上記対応関係を理解したり記憶したりすることを煩わしいと感じ、第２停止操作手段及び第３停止操作手段を対応するタイミングで操作しなくなってしまう可能性が考えられるからである。

遊技機１６．上記遊技機１０乃至遊技機１５のいずれかにおいて、前記第１停止制御手段は、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、所定停止出目（左リール３２Ｌの２番，７番，１２番，１９番の図柄が下段に停止する停止出目）となるよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第２停止制御手段は、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記所定停止出目となるよう前記第１循環表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果又は第２結果であって、取りこぼしの発生するタイミングで第１停止操作手段が操作された場合、役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであっても同一の所定停止出目が停止する。かかる構成とすることにより、所定停止出目が停止した場合には第１循環表示手段の停止結果から役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを判別できないため、役の抽選結果を把握すべく第２停止操作手段を所定タイミングで操作するよう遊技者を促すことが可能となる。

遊技機１７．上記遊技機１０乃至遊技機１６のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が前記第１結果又は前記第２結果となった場合、その後の遊技回において遊技者に有利な有利特典（ＢＢ状態、ＲＢ状態）が付与され得る構成とするとともに、前記役の抽選結果が前記第１結果となった場合と、前記役の抽選結果が前記第２結果となった場合と、で前記有利特典の付与される期待値が異なる構成としたことを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、役の抽選結果が第１結果又は第２結果となった場合、その後の遊技回において遊技者に有利な有利特典が付与される可能性がある。また、有利特典の付与される期待値は、役の抽選結果が第１結果となった場合と、役の抽選結果が第２結果となった場合と、で異なっている。かかる構成とすることにより、役の抽選結果が第１結果又は第２結果となった場合に、その後の遊技回において有利特典が付与されることを期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。さらにいうと、かかる構成においては、役の抽選結果が第１結果又は第２結果となった場合に対応する第１入賞が成立しなかった場合、遊技者が役の抽選に当選しなかったと誤認識し、有利特典の付与される可能性があるにも関わらず遊技を終了してしまう可能性が考えられる。また、遊技者の視点から考えた場合には、役の抽選結果によって有利特典の付与される期待値が異なるのであれば、役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを取りこぼしが発生する状況であっても把握したいものと考えられる。そこで、第２停止操作手段を所定タイミングで操作することにより、第２循環表示手段の所定絵柄が特定位置に停止するか否かを通じて役の抽選結果が第１結果と第２結果のいずれであったかを把握することができる構成とすることにより、上記懸念を解消しつつ遊技者の意向に即した遊技性を提供することが可能となり、好適な形で遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。

遊技機１８．上記遊技機１０乃至遊技機１７のいずれかにおいて、前記第１停止制御手段及び前記第２停止制御手段は、前記循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に前記第１停止操作手段が操作された場合、前記第１循環表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。

本遊技機によれば、第１停止制御手段及び第２停止制御手段は、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に第１停止操作手段が操作された場合、第１循環表示手段を停止制御する。かかる構成とすることにより、取りこぼしが発生する状況となったとしても役の抽選結果を把握したい遊技者に、第１停止操作手段を最初に操作するよう促すことが可能となる。

なお、上記遊技機１乃至遊技機９のいずれかの構成と、上記遊技機１０乃至遊技機１８のいずれかの構成と、を適宜文言を調整した上で組み合わせてもよい。かかる構成とした場合であっても、上述した作用効果を奏することが期待できる。

１０…スロットマシン、３２…リール、４１…スタートレバー、４２〜４４…ストップスイッチ、５６…第１クレジット投入スイッチ、５７…第２クレジット投入スイッチ、５８…第３クレジット投入スイッチ、６３…上部ランプ、６４…スピーカ、６５…補助表示部、６６…演出スイッチ、８１…表示制御装置、１０１…主制御装置、１０２…ＣＰＵ。

Claims (4)

1. 複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、
   前記各循環表示手段による前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、
   役の抽選を行う抽選手段と、
   前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
   前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄の組合せが規定位置に停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段と
   を備えた遊技機において、
   前記役の抽選結果が第１結果であって、第１循環表示手段と対応する第１停止操作手段が第１タイミングで操作された場合、第１絵柄が第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が第２タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が第２規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第１停止制御手段と、
   前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置又は前記第２規定位置に停止させた場合、前記第１結果と対応する第１入賞が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第１停止情報を設定する第１停止情報設定手段と、
   前記第１停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第２停止情報を設定する第２停止情報設定手段と、
   前記役の抽選結果が第２結果であって、前記第１停止操作手段が前記第１タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第２タイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第２規定位置ではなく前記第１規定位置に停止するよう前記第１循環表示手段を停止制御し、前記第１停止操作手段が前記第１タイミング及び前記第２タイミングと異なるタイミングで操作された場合、前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しないよう前記第１循環表示手段を停止制御する第２停止制御手段と、
   前記第２停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置に停止させた場合、前記第１入賞が成立し得るよう、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第３停止情報を設定する第３停止情報設定手段と、
   前記第２停止制御手段が前記第１絵柄を前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止させなかった場合、他の循環表示手段を停止制御する場合に用いる第４停止情報を設定する第４停止情報設定手段と
   を備え、
   前記第２停止情報を、第２循環表示手段と対応する第２停止操作手段が所定タイミングで操作された場合、所定絵柄が特定位置に停止する構成とするとともに、前記第４停止情報を、前記第２停止操作手段が前記所定タイミングで操作された場合、前記所定絵柄が前記特定位置に停止しない構成とし、
   前記役の抽選結果が前記第１結果又は前記第２結果であって、前記第１循環表示手段の前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しなかった場合、前記第２循環表示手段の狙うべき絵柄を示唆可能な絵柄示唆手段を備えたことを特徴とする遊技機。
2. 前記役の抽選結果が前記第１結果又は前記第２結果であって、前記第１循環表示手段の前記第１絵柄が前記第１規定位置及び前記第２規定位置に停止しなかった場合、前記第２循環表示手段の前記所定絵柄の停止態様と、前記役の抽選結果と、の対応関係を報知可能な対応関係報知手段を備えたことを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
3. 前記第２循環表示手段には、前記第２停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記所定タイミングとなる確率が、前記第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記第２タイミングとなる確率よりも高くなるよう前記所定絵柄を配置したことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の遊技機。
4. 前記第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記第２タイミングとなる確率は、前記第１停止操作手段が操作された場合にその操作タイミングが前記第１タイミングとなる確率より低いことを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の遊技機。

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