JP2014030557A - 医用画像処理装置及び時系列画像解析法 - Google Patents

医用画像処理装置及び時系列画像解析法 Download PDF

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美有紀 小澤
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尚子 永尾
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Abstract

【課題】ダイナミック計測中の被検体の体動が発生した場合に、一連の解析の途中であっても、被検体の体動に影響されずに高精度な解析結果(解析グラフ)を得る。
【解決手段】複数のスライス位置の各々を繰り返し撮像してスライス位置毎の時系列の複数画像を記憶し、解析対象とする主スライス位置の時系列の複数画像の内の少なくとも一つの画像を、他のスライス位置の画像に変更し、該変更された他のスライス位置の画像を用いて解析グラフを作成する画像処理装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、CT装置やMRI装置等の医用画像撮像装置を用いたダイナミック計測によって得られた時系列画像における、各画像の信号値の経時変化の情報から、血流動態の解析などを行う医用画像処理技術に関する。
MRI装置は、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生するNMR信号を計測し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する装置である。撮影においては、NMR信号には、傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードされて、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は、2次元又は3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
従来、CT装置やMRI装置等の医用画像撮像装置を用いて、特定のスライス位置を繰り返し撮像して、一連の時系列画像を取得するダイナミック計測が行われている。そして、時系列で得られた複数の画像上に関心領域を設定し、関心領域内の画素の信号強度値(以下、信号値又は画素値と呼ぶ)の時間的変化を表すグラフ(以下、このグラフを時間強度曲線又はTIC(Time-Intensity-Curve)と略記する)を用いて、信号値の経時変化を観察する方法がある。
特許文献1は、ユーザが指定したグラフ上の点より、画像を読み込み、三断面を表示することで、グラフと画像を関連付けて効率よく観察できる技術を開示している。
特開2009-153966号公報
同一スライス位置を撮像して得た画像でも、ダイナミック計測中に呼吸などの影響で臓器が動いた場合には、同一の解析対象部位を解析するために、異なるスライス位置の画像を解析対象としたい場合がある。
しかしながら、特許文献1の方法は、ダイナミック計測中の被検体の体動を考慮していないので、一連の解析の途中で解析対象を異なるスライス位置の画像に変更することは開示されていない。したがって、特許文献1の方法は、ダイナミック計測中に被検体の体動が発生した場合には、はじめから解析をやり直す必要があると考えられる。また、解析結果及びそのダイナミック曲線(本願発明のTICに相当)においては、体動発生後の値の信頼性が低下するものと考えられる。
そこで、本発明の医用画像処理装置及び時系列解析法は、上記課題を鑑みてなされたものであり、ダイナミック計測中の被検体の体動が発生した場合に、一連の解析の途中であっても、被検体の体動に影響されずに高精度な解析結果(解析グラフ)を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、解析対象とする主スライス位置の時系列の複数画像の内の少なくとも一つの画像を、他のスライス位置の画像に変更し、該変更された他のスライス位置の画像を用いて解析グラフを作成する。
本発明の医用画像処理装置及び時系列解析法によれば、ダイナミック計測中の被検体の体動が発生した場合に、一連の解析の途中であっても、被検体の体動に影響されずに高精度な解析結果(解析グラフ)を得ることができるようになる。その結果、ダイナミック計測中の被検体の体動が発生しても、解析結果の信頼性を向上することができる。
医用画像処理装置の一実施例の全体構成を示すブロック図 MRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図 実施例1の時系列画像解析法を実現するための制御部11が有する各機能を示す機能ブロック図 本実施例1の処理フローを示すフローチャート 本実施例1の時系列の複数画像の表示例を示す図 本実施例1の関心領域が設定入力された例を示す図 本実施例1の第1関心領域が設定された例を示す図 本実施例1の解析グラフの例を示す図 本実施例1の解析グラフ上での解析値の選択と、該選択された解析値が求められた画像を表示する例を示す図 本実施例1の解析対象の画像が変更された例を示す図 本実施例1の更新された解析グラフの例を示す図 本実施例1のTICのみが表示された解析グラフの例を示す図 本実施例1の記憶部に保存するデータ例を示す図 本実施例2の処理フローを示すフローチャート 本実施例2の画像表示例1を示す図 本実施例2の画像表示例2を示す図 本実施例3の処理フローを示すフローチャート 本実施例3のリファレンス形状の抽出例を示す図 本実施例3のリファレンス形状と一致度の高い比較形状を有する画像を時相毎に選択した例を示す図 本実施例3の着目領域に外接する直角四角形と、第1関心領域に外接する直角四角形の例を示す図
以下、添付図面に従って本発明の医用画像処理装置の好ましい実施形態について詳説する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に、本発明に係る医用画像処理装置の一例の全体概要を図1に示す。図1は、医用画像処理装置10の一実施例の全体構成を示すブロック図である。この医用画像処理装置10は、制御部11と記憶部12と、操作部13と、表示部14と、通信部15と、を有してなる。
制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムをロードして、実行することにより、各種演算を行うと共に他の各部を制御する。
記憶部12は、制御部11で実行する各種プログラム、そのプログラムの実行に必要なデータ、及び画像データ等を記憶する。
操作部13は、操作者の指示を受け付けるキーボード及びマウスやトラックボールを有してなる。
表示部14は、各種プログラムの実行結果の表示や、画像の表示、及び、操作者の指示を受け付けるための入力画面を表示する。
通信部15は、外部装置やネットワークとの間でデータや情報の通信を行うもので、特に外部の医用画像撮像装置21との間で画像データの送受信を行う。
次に、上記医用画像処理装置21にはX線撮像装置、X線CT装置、磁気共鳴撮像装置(以下、MRI装置という)、超音波診断装置など様々な装置があるが、ここでは、MRI装置を例として説明する。なお、本発明では、上記医用画像撮像装置21が上記画像処理装置10を内部に備えて、医用画像撮像装置21が本発明に係る時系列画像解析法を行う形態もある。
MRI装置の一例の全体概要を図2に示す。図2は、MRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体101の断層画像を得るもので、図1に示すように、静磁場発生磁石102と、傾斜磁場コイル103及び傾斜磁場電源109と、RF送信コイル104及びRF送信部110と、RF受信コイル105及び信号処理部107と、計測制御部111と、全体制御部112と、表示・操作部118と、被検体101を搭載する天板を静磁場発生磁石102の内部に出し入れするベッド106と、を備えて構成される。
静磁場発生磁石102は、垂直磁場方式であれば被検体101の体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば体軸方向に、それぞれ均一な静磁場を発生させるもので、被検体101の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場コイル103は、MRI装置の実空間座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に巻かれたコイルであり、それぞれの傾斜磁場コイルは、それを駆動する傾斜磁場電源109に接続され電流が供給される。具体的には、各傾斜磁場コイルの傾斜磁場電源109は、それぞれ後述の計測制御部111からの命令に従って駆動されて、それぞれの傾斜磁場コイルに電流を供給する。これにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzが発生する。
2次元スライス面の撮像時には、スライス面(撮像断面)に直交する方向にスライス傾斜磁場パルス(Gs)が印加されて被検体101に対するスライス面が設定され、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード(リードアウト)傾斜磁場パルス(Gf)が印加されて、NMR信号(エコー信号)にそれぞれの方向の位置情報がエンコードされる。
また、傾斜磁場コイル103には、シミング電流が供給されて静磁場不均一を低減する補償磁場を発生するシムコイルも配置されている。シムコイルは各次数の補償磁場を発生する成分コイルをそれぞれ有してなる。具体的には、2次成分(x^2、y^2、xy、yz、zx、(x^2-y^2)成分など)、或いは更なる高次成分を含んでも良い。なお、0次(Bo成分)成分はRFパルスの励起周波数f0により補償され、1次成分は傾斜磁場コイルと兼用される。
RF送信コイル104は、被検体101に照射RF磁場パルス(以下、RFパルスと略記する)を照射するコイルであり、RF送信部110に接続され高周波パルス電流が供給される。これにより、被検体101の生体組織を構成する原子のスピンにNMR現象が誘起される。具体的には、RF送信部110が、後述の計測制御部111からの命令に従って駆動されて、高周波パルスを振幅変調し、増幅した後に被検体101に近接して配置されたRF送信コイル104に供給することにより、RFパルスが被検体101に照射される。
RF受信コイル105は、被検体101の生体組織を構成するスピンのNMR現象により放出されるエコー信号を受信するコイルであり、信号処理部107に接続されて受信したエコー信号が信号処理部107に送られる。
信号処理部107は、RF受信コイル105で受信されたエコー信号の検出処理を行う。具体的には、後述の計測制御部111からの命令に従って、信号処理部107が、受信されたエコー信号を増幅し、直交位相検波により直交する二系統の信号に分割し、それぞれを所定数(例えば128、256、512等)サンプリングし、各サンプリング信号をA/D変換してディジタル量に変換する。従って、エコー信号は所定数のサンプリングデータからなる時系列のデジタルデータ(以下、エコーデータという)として得られる。そして、信号処理部107は、エコーデータに対して各種処理を行い、処理したエコーデータを計測制御部111に送る。
計測制御部111は、被検体101の断層画像の再構成に必要なエコーデータ収集のための種々の命令を、主に、傾斜磁場電源109と、RF送信部110と、信号処理部107に送信してこれらを制御する制御部である。具体的には、計測制御部111は、後述する全体制御部112の制御で動作し、ある所定のシーケンスの制御データに基づいて、傾斜磁場電源109、RF送信部110及び信号処理部107を制御して、被検体101へのRFパルスの照射及び傾斜磁場パルスの印加と、被検体101からのエコー信号の検出と、を繰り返し実行し、被検体101の撮像領域についての画像の再構成に必要なエコーデータの収集を制御する。繰り返しの際には、2次元撮像の場合には位相エンコード傾斜磁場の印加量を、3次元撮像の場合には更にスライスエンコード傾斜磁場の印加量も、変えて行なう。位相エンコードの数は通常1枚の画像あたり128、256、512等の値が選ばれ、スライスエンコードの数は、通常16、32、64等の値が選ばれる。これらの制御により信号処理部107からのエコーデータを全体制御部112に出力する。
全体制御部112は、計測制御部111の制御、及び、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等の制御を行うものであって、演算処理部(CPU)114と、メモリ113と、磁気ディスク等の内部記憶部115と、外部ネットワークとのインターフェースを行うネットワークIF116と、を有して成る。また、全体制御部112には、光ディスク等の外部記憶部117が接続されていても良い。具体的には、計測制御部111を制御してエコーデータの収集を実行させ、計測制御部111からのエコーデータが入力されると、演算処理部114がそのエコーデータに印加されたエンコード情報に基づいて、メモリ113内のk空間に相当する領域に記憶させる。
以下、エコーデータをk空間に配置する旨の記載は、エコーデータをメモリ113内のk空間に相当する領域に記憶させることを意味する。また、メモリ113内のk空間に相当する領域に記憶されたエコーデータ群をk空間データともいう。そして演算処理部114は、このk空間データに対して信号処理やフーリエ変換による画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体101の画像を、後述の表示・操作部118に表示させ、内部記憶部115や外部記憶部117に記録させたり、ネットワークIF116を介して外部装置に転送したりする。
表示・操作部118は、再構成された被検体101の画像を表示する表示部と、MRI装置の各種制御情報や上記全体制御部112で行う処理の制御情報を入力するトラックボール又はマウス及びキーボード等の操作部と、から成る。この操作部は表示部に近接して配置され、操作者が表示部を見ながら操作部を介してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
現在MRI装置の撮像対象核種は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。
なお、MRI装置自身が本発明に係る時系列画像解析法を行う形態では、信号処理部107が制御部11に対応し、記憶部12が内部記憶部115やメモリ113に対応し、操作部13と表示部14が表示・操作部118に対応し、通信部15がネットワークIF116に対応する。
(時系列画像解析について)
次に、本発明に係るダイナミック計測、及び、ダイナミック計測で得られる時系列の複数画像の解析の概要を説明する。
ダイナミック計測とは、同じスライス位置を繰り返し撮像して、時系列の複数画像を得て、画像の信号値(画素値)の経時変化の観察を介して、被検体の該スライス位置の経時変化を観察する。ダイナミック計測では、その開始直前又は実行中に、操作者による指示又は装置が自動制御で、被検体101の血管への造影剤の注入が行われる。そして、注入された造影剤がスライス位置の患部を通過・滞留する際には、該スライス位置の画像上において患部の信号値が特徴的なパターンを呈する経時変化を示すので、時系列の複数画像上において、信号値がそのような特徴的な経時変化を示す部位を患部(例えば腫瘍)と特定することが可能になる。
そこで、時系列画像解析では、時系列の複数画像の各々に、同一位置に同一サイズの関心領域をそれぞれ設定し、各関心領域内の信号値を解析し、得られた各解析値の経時変化を示すTICを得る。このTICの変化パターンにより、患部の疾患判定を行うことが可能になる。解析値の具体例としては、関心領域内の各信号値(つまり、造影剤濃度を反映する値)の統計値(例えば、平均値や最頻値等)である。
本発明の医用画像処理装置及び時系列画像解析法は、更に、解析対象とする主スライス位置の時系列の複数画像の内の少なくとも一つの画像を、他のスライス位置の画像に変更し、該変更された他のスライス位置の画像を用いて解析グラフを作成する。なお、本発明においては、解析値は統計値に限定されず、他の目的の解析値でもよい。以下、本発明の各実施例を詳細に説明する。
次に、本発明の画像処理装置及び時系列画像解析法の実施例1を説明する。本実施例1は、主スライス位置における時系列の複数画像の各々に設定された第1関心領域についての解析グラフを求めて表示する際に、主スライス位置と異なる別のスライス位置の時系列の複数画像の各々に、設定された第1関心領域と同一位置に同一サイズの第2関心領域を設定して、該第2関心領域について第1関心領域と同様の解析を行い、第1関心領域についてのTICに第2関心領域の解析値を付随させて解析グラフを得る。具体的には、主スライス位置の時系列の複数画像にそれぞれ設定された第1関心領域についてのTIC上に、該主スライス位置と異なる他の(好ましくは主スライス位置に近傍の)スライス位置の画像における第2関心領域の信号値の解析値を表示する。
そして、操作者がいずれかの第2関心領域の解析値を選択すると、該選択された解析値を求めた画像が表示される。これにより、操作者は、どの画像が解析対象として選ばれるべきかを判断できる。
そして、選択された解析値を求めた画像及びそのスライス位置(以下、他スライス位置)が解析対象に変更される。つまり、選択された解析値の時相では、解析対象が、主スライス位置の画像から他スライス位置の画像に入れ替わる。そして、選択した解析値の時相では他スライス位置の画像を用いてTIC及び解析グラフが更新される。
以下、本実施例1を詳細に説明する。
(構成-機能ブロック図)
最初に、本実施例1の時系列画像解析法を実現するための制御部11が有する各機能を図3に示す機能ブロック図を用いて説明する。本実施例1の制御部11は、画像選択部301と、画像表示部302と、関心領域設定部303と、信号値解析部304と、画像変更部305と、解析グラフ作成部306と、解析結果保存部307と、を有してなる。
画像選択部301は、記憶部12に記憶されている複数の画像シリーズのリストを作成し、そのリストを表示部14に表示させる。そして、操作者による、操作部13を介した、リストの中から解析に用いる画像シリーズの選択入力を受け付ける。
画像表示部302は、選択された画像シリーズの各画像データを記憶部12から取得して、表示部14に各画像データの画像をそれぞれ表示させる。
関心領域設定部303は、操作者による、操作部13を介した、表示部14に表示された画像上で関心領域の設定入力を受け付ける。そして、関心領域が設定入力された画像のスライス位置(以下、主スライス位置という)についての時系列の複数画像の各々に第1関心領域をそれぞれ設定する。さらに、第1関心領域が設定された主スライス位置と異なる他のスライス位置(他スライス位置)における時系列の複数画像の各々に、第1関心領域と同一位置に同一サイズの第2関心領域をそれぞれ設定する。他スライス位置は、好ましくは、主スライス位置に近傍のスライス位置とする。
信号値解析部304は、第1関心領域及び第2関心領域の信号値(画素値)を解析して、解析値を得る。
画像変更部305は、操作者による、操作部13を介した、解析グラフ上で選択された解析値の時相における解析対象を、該選択された解析値の画像に変更する。
解析グラフ作成部306は、解析対象の画像毎のその取得時刻と第1関心領域についての解析値と、第2関心領域についての解析値と、から、解析値の経時変化を表す解析グラフを作成する。特に第1関心領域の解析値についてはTICとしてグラフを作成する。
解析結果保存部307は、TIC作成に用いた画像と該TICの各データを関連付けて記憶部に保存する。
(動作-処理フロー)
次に、上記各機能が連携して行う本実施例1の処理フローを図4に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして憶装部12に記憶されており、制御部11が記憶部12からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。以下、各処理ステップの処理内容を詳細に説明する。
ステップ401で、操作者は、操作部113を介して、被検体101の位置決め画像上で主スライス位置を含む複数のスライス位置を設定して、ダイナミック計測を起動する。ダイナミック計測では、各スライス位置の画像をそれぞれ繰り返し撮像することにより、各スライス位置について撮像時刻の異なる時系列の複数画像が得られる。ダイナミック計測で得られた各スライス位置の時系列の複数画像のデータは、記憶部12に記憶される。
なお、このステップ401は、医用画像撮像装置21でダイナミック計測により時系列の複数画像データを取得するための処理ステップであり、予め画像データが記憶部12に記憶されている状態では、このステップを省略することができる。
ステップ402で、画像選択部301は、記憶部12に記憶されている複数の画像シリーズのリストを作成し、そのリストを表示部14に表示させる。そして、リストの中から解析に用いる画像シリーズの選択入を受け付ける。操作者は、操作部113を介して、表示部14に表示された画像シリーズのリストの内から解析に用いる画像シリーズを選択入力する。
ステップ403で、画像表示部302は、ステップ402で選択された画像シリーズの各画像データを記憶部12から取得して、表示部14に各画像データの画像をそれぞれ表示させる。画像シリーズに含まれる画像は、ダイナミック計測で取得された主スライス位置を含む複数のスライス位置での時系列の複数画像を含む。図5に表示部14に表示された画像の一例を示す。画像表示部302は、縦軸をスライス位置とし、横軸を画像が取得された時刻(時相)とする2次元格子状に、各スライス位置での時系列の複数画像を配列して表示する。
ステップ404で、関心領域設定部303は、操作者による関心領域の設定入力を受け付ける。具体的には、操作者は、操作部113を介して、ステップ403で表示されたスライス位置毎の時系列の複数画像の内のいずれかの画像上で、着目領域(例えば腫瘍)に関心領域601の設定入力を行う。図6にその一例を示す。図6の例は、2番目の時刻(以下、n番目の時刻を第n時相ともいう)に取得された2番目のスライス位置の画像に存在する腫瘍の位置に、関心領域601が設定入力された例を示している。関心領域設定部303は、この様な関心領域601の設定入力を受け付ける。
ステップ405で、関心領域設定部303は、ステップ404で関心領域601が設定入力された画像のスライス位置を主スライス位置として、同じ主スライス位置についての時系列の複数画像の各々に、第1関心領域611をそれぞれ設定する。図7にその設定例を示す。図7の例は、2番目のスライス位置(主スライス位置に相当)の時系列の複数画像の各々に第1関心領域611がそれぞれ設定された例を示している。
ステップ406で、信号値解析部304は、ステップ405で設定された、主スライス位置の時系列の複数画像の各画像における第1関心領域の信号値を解析し、その結果である解析値を画像毎に求める。図7の例では点線枠701で囲まれた2番目のスライス位置の画像群が解析対象となり、それぞれの画像での解析値が求められる。以降は、解析値として関心領域の信号値(信号強度値)の平均値とする例を説明する。
ステップ407で、関心領域設定部303は、主スライス位置に近傍のスライス位置における時系列の複数画像の各々に、ステップ405で設定された第1関心領域と同一位置に同一サイズの第2関心領域を設定する。そして、信号値解析部304は、設定された第2関心領域の解析値を求める。解析値の求め方は、第1関心領域と同じである。図7の例では、2番目のスライス位置に隣接する1番目のスライス位置と3番目のスライス位置が選択され、これらのスライス位置における時系列の複数画像の各々に第2関心領域702及び703が設定される場合を示している。
ステップ408で、解析グラフ作成部306は、解析対象の画像毎のその取得時刻とステップ406で求められた第1関心領域についての解析値と、ステップ407で求められた第2関心領域についての解析値と、に基づいて、解析値の経時変化を表す解析グラフを作成する。特に第1関心領域の解析値についてはTICとしてグラフを作成する。そして、解析グラフ作成部306は、作成した解析グラフを表示部14に表示させる。解析グラフの一例を図8に示す。図8の例は、画像の取得時刻(時相)毎に、第1関心領域と第2関心領域の解析値をそれぞれ点でプロットした解析グラフ801を示すと共に、特に第1関心領域についてのプロット点を実線で結んで第1関心領域の解析値の経時変化を表すTIC811を示している。
ステップ409で、操作者は表示された第1関心領域のTICを確認する。TICが適切でないと判断した場合(Noにはステップ410に移行し、適切である場合(Yes)には、ステップ416に移行する。
ステップ410で、操作者は、操作部113を介して、解析グラフ上に表示された別スライス位置の解析値を選択する。図8に、別スライス位置の解析値を選択する例を示す。図8の例は、操作者により、第3時相において1番目のスライス位置の解析値が選択された例を示す。
ステップ411で、画像表示部302は、ステップ410で選択された解析値が求められた画像を表示する。これにより、操作者は、表示された画像が、解析対象とすべき画像(すなわち解析対象とすべきスライス位置)か否かを確認することができる。図9に画像表示の一例を示す。図9に示す例は、第3時相のプロット点周りの拡大図901に示すように、1番目のスライス位置の解析値が選択されて、その解析値に対応する1番目のスライス位置の画像(解析対象に変更する候補画像)911が、解析対象にしている2番目のスライス位置の画像912と共に表示された例を示している。
ステップ412で、操作者は、ステップ411で表示された解析対象に変更する候補画像が、解析対象とすべき画像であるか否かを判定する。解析対象とすべき画像である場合(Yes)には、ステップ413に移行する。解析対象とすべき画像でない場合(No)には、ステップ410に戻って、他の解析値を選択する。
ステップ413で、操作者は、操作部113を介して、解析グラフ近傍に表示されている適用(Apply)ボタン921を選択する。
ステップ414で、ステップ412での適用ボタン921の選択を受けて、画像変更部305は、ステップ410で選択された解析値の時相では、該解析値を求めた画像及びその画像のスライス位置を解析対象に変更する。そして、ステップ410で指定された時相において、解析対象に変更された画像に設定されていた第2関心領域を第1関心領域とし、変更前に解析対象とされていた画像に設定されていた第1関心領域を第2関心領域に変更する。図9は、第3時相での解析対象を、2番目のスライス位置の画像から、1番目のスライス位置の画像に変更する例を示す。この変更結果を図10に示す。図10の例では、第3時相で1番目のスライス位置の画像が解析対象に変更され、変更後の各時相における解析対象の画像が点線枠1001で示されている。
そして、解析グラフ作成部306は、画像変更部305で解析対象に変更された画像を用いて、再度、ステップ408に戻って解析グラフの再作成(更新)を行う(解析値は既に求めてあるので、解析グラフの更新のみでよい)。再作成を行った結果の解析グラフの一例を図11に示す。図11に示す例は、第3時相で、1番目のスライス位置の画像が解析対象となり、そのためTIC1101が第3時相において1番目の解析値を通過するように解析グラフが更新されている。最終的にTICが確定すると、他の解析値の候補点の表示は削除されて図12に示すように、最終確定したTICのみの解析グラフとしてよい。
ステップ415で、解析結果保存部307は、TIC作成に用いた画像と該TICの各データを関連付けて記憶部12に保存する。異なるスライス位置で再解析をする場合、後日同じ条件で再解析できるように、どの画像でTICを表示させたのか保存しておくためである。そのため、解析結果保存部307は、TICの作成に用いた画像のデータのみをTICのデータと関連付けて記憶部12に保存する。図13に記憶部12の保存するデータ例を示す。最終的に確定したTIC1101のデータと共に、このTIC1101の作成に用いられた2番目のスライス位置についての第1時相の画像、第2時相の画像、及び第4時相の画像と、1番目のスライス位置についての第3時相の画像、の各画像データが、TIC1101のデータに関連付けられて記憶部12に記憶される。
以上までが、本実施例1の処理フローの説明である。
以上説明したように、本実施例1のMRI装置及び時系列画像解析法は、主スライス位置と異なる他のスライス位置の画像の各々に、主スライス位置の画像に設定された第1関心領域と同一位置に同一サイズの第2関心領域をそれぞれ設定し、複数の第1関心領域と第2関心領域内の信号値をそれぞれ解析し、第2関心領域毎の解析値を付随させて解析グラフを作成し、解析グラフ上で、複数の第2関心領域の解析値の内から所望の解析値の選択を受け付け、選択された解析値を得た画像の時相における解析対象の画像を、該選択された解析値を得た画像に変更し、変更された画像を用いて解析グラフが再作成される。
これにより、ダイナミック計測中の被検体の体動が発生した場合に、一連の解析の途中であっても、解析対象を異なるスライス位置の画像に容易に変更できるので、被検体の体動に影響されずに高精度な解析結果(解析グラフ)を得ることができるようになる。特に、解析結果から所望の解析値を選択できることで、操作者の推測した通りの解析結果が得られる。また、どの解析値も操作者が推測した通りの解析結果ではない場合、異常があることを認識できるようになる。
次に、本発明の画像処理装置及び時系列画像解析法の実施例2を説明する。本実施例2は、前述の実施例1で説明した第2関心領域の設定及び該第2関心領域の解析を行うことなく、解析対象とする画像を変更できるようにする。具体的には、第1関心領域についての解析グラフ上で、操作者により選択された時相と同時相であって、スライス位置の異なる画像を表示する。操作者は、表示された同時相の画像の中から解析対象とする画像を選択する。そして、選択された画像を選択された時相における解析対象として、解析グラフを更新する。以下、本実施例2を詳細に説明する。
(構成-機能ブロック図)
最初に、本実施例2の時系列画像解析法を実現するための制御部11が有する各機能を説明する。本実施例2の制御部が有する各機能は、前述の実施例1で説明した各機能と同様であるが、画像表示部302と、関心領域設定部303と、信号値解析部304と、解析グラフ作成部306の処理内容の一部のみが異なる。以下、異なる処理内容のみを説明し、同一処理内容の説明は省略する。なお、以下の説明では、前述の実施例1と異なる処理内容を有する本実施例2の機能の番号には{-2}を付して区別する。
画像表示部302-2は、前述の実施例1で説明した処理内容に加えて、解析グラフ上で選択された時相と同時相であってスライス位置の異なる画像を表示部14に表示させる。
例えば、同時相の画像の内で、解析対象としている画像のスライス位置の前後数スライス位置の画像を表示部14に表示させる。或いは、操作部13のマウスのDrag操作を受けて、表示部14に表示させる画像を同時相の画像内でスライドするように変更する。
関心領域設定部303-2は、第2関心領域の設定処理がないこと以外は、前述の実施例1における関心領域設定部303の処理内容と同じである。
信号値解析部304-2は、第2関心領域の信号値を解析し解析値を得る処理がないこと以外は、前述の実施例1における信号値解析部304の処理内容と同じである。
解析グラフ作成部306-2は、解析グラフ上に、第2関心領域の解析値を表示する処理がないこと以外は、前述の実施例1における解析グラフ作成部306の処理内容と同じである。
(動作-処理フロー)
次に、上記各機能が連携して行う本実施例2の処理フローを説明する。本実施例2の処理フローは、前述の実施例1で図4に基づいて説明した処理フローと基本的には同じである。ただし、本実施例2においては、関心領域設定部303-2は、第2関心領域の設定処理を行わないので、ステップ407の処理はない。それ故、操作者は解析グラフ上で別スライス位置の解析値を選択することも無いので、ステップ410の処理もない。その結果、本実施例2の処理フローは、図14に示すフローチャートのようになる。以下、図4の処理フローと異なる処理内容を有するステップのみを説明し、同一処理内容のステップについては説明を省略する。
ステップ458で、解析グラフ作成部306-2は、解析対象の画像毎のその取得時刻とステップ406で求められた第1関心領域についての解析値から、解析値の経時変化を表す解析グラフを作成する。特に第1関心領域の解析値についてはTICとして解析グラフを作成する。なお、前述の実施例1におけるステップ408の処理で説明した、第2関心領域についての解析処理とその解析値の解析グラフへの表示処理はない。
ステップ459で、操作者は表示された第1関心領域のTICを確認する。TICが適切でないと判断した場合にはステップ460に移行し、適切である場合には、ステップ415に移行する。
ステップ460で、操作者は、操作部113を介して、解析グラフ上に表示された解析値を選択する。
ステップ461で、画像表示部302-2は、ステップ460で選択された解析値が求められた画像と同時相であってスライス位置の異なる複数の候補画像を表示部14に表示させる。これにより、操作者は、表示された画像が、解析対象とすべき画像(すなわち解析対象とすべきスライス位置)か否かを確認することができる。候補画像の表示例として、例えば以下の2つがある。
1)表示例1:
画像表示部302-2は、同時相の画像の内で、解析対象としている画像のスライス位置の前後数スライス位置の画像を表示部14に表示させる。図15に一例を示す。図15の例は、同時相の画像の内で解析対象としている画像のスライス位置の前後1スライス位置の画像1411,1412を縦方向に並べて表示している。さらに、解析対象としている画像のスライス位置の画像の内で、直前の時相の画像1421と、直後の時相の画像1422とを、選択された時相の画像1401を中心にして横方向に並べて表示している。その結果、解析対象としている画像1401を中心にして、その周りに4つの画像を表示している。
2)表示例2:
画像表示部302-2は、操作者による操作部13のマウスのDrag操作を受けて、表示部14に表示させる候補画像を、解析画像と同時相であって、スライス位置の異なる複数の候補画像内でスライドするように個々の候補画像を順次切り替えて変更する。図16に一例を示す。図16の例は、第3時相の解析点がマウスで選択され、その位置でDragされると、第3時相におけるスライス位置の異なる3枚の候補画像がスライドするように、個々の候補画像が順次切り替えられて表示部14に表示される場合を示している。
ステップ462で、操作者は、ステップ461で表示された解析対象に変更する候補画像が、解析対象とすべき画像であるか否かを判定し、解析対象とすべき候補画像を選択する。例えば、上記表示例1の場合では、操作者は、操作部13を介して、4つの画像(1411,1412,1421,1422)の内から解析対象とする候補画像を選択する。上記表示例2の場合では、操作者は、解析対象とすべき候補画像の位置でマウスDragを停止して、解析対象とすべき候補画像を選択する。
そして、解析対象として候補画像を選択した場合(Yes)には、ステップ463に移行する。解析対象として画像を選択しなかった場合(No)には、ステップ415に移行する。
ステップ463で、操作者は、解析グラフ近傍に表示されている適用(Apply)ボタン921を選択して、ステップ412-2で選択された候補画像を、解析対象とすべき画像として確定する。
以上までが、本実施例2の処理フローの説明である。
以上説明したように、本実施例2のMRI装置及び時系列画像解析法は、解析グラフ上で選択された時相と同一時相であってスライス位置の異なる複数の画像を表示し、表示された同一時相であってスライス位置の異なる複数の画像の内から一つの画像の選択を受け付け、解析グラフ上で選択された時相における解析対象を、選択された画像とする。
これにより、ダイナミック計測中の被検体の体動が発生した場合に、一連の解析の途中であっても、解析対象を異なるスライス位置の画像に容易に変更できるので、被検体の体動に影響されずに高精度な解析結果(解析グラフ)を得ることができるようになる。特に、時相間、スライス間の画像の推移を確認しながら解析対象を変更できるので、操作者の意図を反映しやすくなる。
次に、本発明の画像処理装置及び時系列画像解析法の実施例3を説明する。本実施例3は、操作者が再解析したいと判断した場合、自動的に関心領域を設定する画像を選択し、選択した画像上で絶対位置ではなく相対位置で関心領域を設定し、関心領域が設定された画像を解析対象とする。以下、前述の各実施例と異なる箇所のみ説明し、同じ箇所の説明は省略する。
(構成-機能ブロック図)
最初に、本実施例3の時系列画像解析法を実現するための制御部11が有する各機能を説明する。本実施例3の制御部11が有する各機能は、前述の実施例1で説明した各機能と同様であるが関心領域設定部303と、信号値解析部304と、解析グラフ作成部306の処理内容の一部のみが異なる。以下、異なる処理内容のみを説明し、同一処理内容の説明は省略する。なお、以下の説明では、前述の実施例1と異なる処理内容を有する本実施例3の機能の番号には{-3}を付して区別する。
関心領域設定部303-3は、第2関心領域の設定処理がないこと以外は、前述の実施例1における関心領域設定部303の処理内容と同じである。
信号値解析部304-3は、第1関心領域のみの信号値を解析する。そして、操作者が解析対象として選択した画像上に設定した第1関心領域内の信号値に基づいて、公知の領域拡張法を用いて、該画像において着目領域の形状(以下、リファレンス形状という)を抽出する。次に、他の時相でも、時相毎に、該時相の各画像において同様に着目領域の形状(以下、比較形状という)を抽出する。そして、時相毎に、該時相の各画像の比較形状とリファレンス形状との幾何学形状パターンマッチングにより一致度の高い比較形状を有する画像を1枚選択する。そして、操作者が解析対象として選択した画像上の着目領域に対する第1関心領域の相対位置を維持するように、時相毎に選択した画像で抽出した着目領域上にそれぞれ第1関心領域を設定する。具体的な設定処理は、以降に説明する処理フローの中で説明する。
解析グラフ作成部306-3は、解析グラフ上に、第2関心領域の解析値を表示することがないこと以外は、前述の実施例1における解析グラフ作成部306の処理内容と同じである。
(動作-処理フロー)
次に、上記各機能が連携して行う本実施例3の処理フローを図17に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして憶装部12に記憶されており、制御部11が記憶部12からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。以下、各処理ステップの処理内容を詳細に説明する。
ステップ401〜ステップ404は、前述の実施例1において図4に示した処理フローにおける各ステップ401〜404の処理内容と同じである。
ステップ1605で、信号値解析部304-3は、ステップ404で関心領域が設定入力された画像において、第1関心領域内の信号値に基づいて、公知の領域拡張法を用いて、該画像における着目領域の形状(リファレンス形状)を抽出する。図18にリファレンス形状の抽出例を示す。図18の例は第2時相における2番目のスライス位置の画像において、第1関心領域1702の信号値に基づいて、該画像における着目領域の形状をリファレンス形状1701として抽出した例を示している。
ステップ1606で、信号値解析部304-3は、ステップ404で関心領域が設定入力された画像の時相以外の他の時相でも、時相毎に、該時相の各画像において同様に着目領域の形状(比較形状)を抽出する。
ステップ1607で、信号値解析部304-3は、時相毎に、該時相の各画像の比較形状とリファレンス形状との幾何学形状パターンマッチングにより一致度の高い比較形状を有する画像を1枚選択する。図19に、時相毎の選択例を示す。図19の例は、リファレンス形状と一致度の高い比較形状を有する画像を時相毎に選択(点線で囲んで画像)した例を示す。第1時相と第4時相では2番目のスライス位置の画像が選択され、第3時相では、1番目のスライス位置の画像が選択されたことを示している。
ステップ1608で、信号値解析部304-3は、ステップ1607で時相毎に選択された各画像において、第1関心領域の設定位置を調整する。具体的には、図20に示すように、信号値解析部304-3は、以下の処理を行う。
1)ステップ404で関心領域が設定入力された画像において、着目領域1701に外接する直角四角形1901と、第1関心領域1702に外接する直角四角形1902をそれぞれ設定する。
2)直角四角形1901の中心1921と直角四角形1902の中心1922との間のリファレンスベクトル1923を求める。
3)時相毎に選択された他の画像において、それぞれ抽出された着目領域に外接する直角四角形1951を求める。
4)直角四角形1901の辺1911の長さに対するリファレンスベクトル1923の平行成分の比1と、辺1911に直行する直角四角形1901の辺1912の長さに対するリファレンスベクトル1923の平行成分の比2と、を求める。
5)リファレンスベクトル1923に対応する直角四角形1951上の対応ベクトル1963を求めるために、辺1911に平行な直角四角形1951上の辺1941の長さに比1をかけ、辺1912に平行な直角四角形1951上の辺1942の長さに比2をかけ、対応ベクトル1963の各成分を求める。
6)直角四角形1951上の中心1961から比較ベクトル1963だけ移動した位置1962が、第1関心領域1702に外接する直角四角形1902の中心となるように、第1関心領域1702を設定する。
ステップ1609で、信号値解析部304-3は、ステップ1608で設定された、時相毎に選択された各画像における第1関心領域の信号値を解析し、その結果である解析値を画像毎に求める。
ステップ1610で、解析グラフ作成部306は、ステップ1609で再設定された時相毎の第1関心領域についての解析値から、解析値の経時変化を表すTICを解析グラフとして作成する。
ステップ1611で、解析結果保存部307は、TIC作成に用いた画像と該TICの各データを関連付けて記憶部12に保存する。
以上までが、本実施例3の処理フローの説明である。
以上説明したように、本実施例3のMRI装置及び時系列画像解析法は、関心領域が設定入力された画像における着目領域の形状をリファレンス形状として取得し、他の画像における着目領域の形状を比較形状として取得し、時相毎に、該時相の複数の画像の内から、リファレンス形状との一致度が相対的に高い比較形状を有する画像を選択し、選択された画像を解析対象として選択する。
これにより、ダイナミック計測中の被検体の体動が発生した場合に、一連の解析の途中であっても、解析対象を異なるスライス位置の画像に容易に変更できるので、被検体の体動に影響されずに高精度な解析結果(解析グラフ)を得ることができるようになる。特に、MRI装置が自動的に解析対象を選別するため、操作が簡便となる。
以上、本発明の実施例を述べたが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、各実施例を組みあわせて実施しても良い。
11 制御部、12 記憶部、13 操作部、14 表示部、15 通信部、21 医用画像撮像装置、101 被検体、102 静磁場発生磁石、103 傾斜磁場コイル、104 送信RFコイル、105 RF受信コイル、106 寝台、107 信号処理部、108 全体制御部、109 傾斜磁場電源、110 RF送信部、111 計測制御部、113 メモリ、114 演算処理部(CPU)、115 内部記憶部、116 ネットワークIF、117 外部記憶部、118 表示・操作部

Claims (5)

  1. 複数のスライス位置の各々を繰り返し撮像して得られた、スライス位置毎の時系列の複数画像を記憶する記憶部と、
    前記複数画像のいずれか一つの画像に関心領域の設定入力を受け付ける入力部と、
    前記関心領域の設定入力に応じて、該関心領域が設定入力された画像と同じ主スライス位置の時系列の複数画像の各々に第1関心領域をそれぞれ設定する関心領域設定部と、
    前記複数画像の各々に設定された第1関心領域内の信号値を解析して解析値を得る信号値解析部と、
    前記解析値についての解析グラフを作成する解析グラフ作成部と、
    前記解析グラフを表示する表示部と、
    を備えた画像処理装置であって、
    解析対象とする前記主スライス位置の時系列の複数画像の内の少なくとも一つの画像を、他のスライス位置の画像に変更する画像変更部を有し、
    前記解析グラフ作成部は、前記変更された他のスライス位置の画像を用いて前記解析グラフを作成することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記関心領域設定部は、前記主スライス位置と異なる他のスライス位置の画像の各々に、前記設定された第1関心領域と同一位置に同一サイズの第2関心領域をそれぞれ設定し、
    前記信号値解析部は、複数の第2関心領域内の信号値をそれぞれ解析し、
    前記解析グラフ作成部は、該第2関心領域毎の解析値を付随させて前記解析グラフを作成し、
    前記入力部は、前記解析グラフ上で、前記複数の第2関心領域の解析値の内から所望の解析値の選択を受け付け、
    前記画像変更部は、選択された解析値を得た画像の時相における解析対象の画像を、該選択された解析値を得た画像に変更することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記表示部は、前記解析グラフ上で選択された時相と同一時相であってスライス位置の異なる複数の画像を表示し、
    前記入力部は、前記表示された同一時相であってスライス位置の異なる複数の画像の内から一つの画像の選択を受け付け、
    前記画像変更部は、前記解析グラフ上で選択された時相における解析対象を、前記選択された画像とすることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記信号値解析部は、前記関心領域が設定入力された画像における着目領域の形状をリファレンス形状として取得し、他の画像における着目領域の形状を比較形状として取得し、時相毎に、該時相の複数の画像の内から、前記リファレンス形状との一致度が相対的に高い前記比較形状を有する画像を選択し、
    前記画像変更部は、前記選択された画像を解析対象として選択することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 複数のスライス位置の各々を繰り返し撮像して得られた、スライス位置毎の時系列の複数画像を記憶する記憶ステップと、
    前記複数画像のいずれか一つの画像に関心領域の設定入力を受け付ける入力ステップと、
    前記関心領域の設定入力に応じて、該関心領域が設定入力された画像と同じ主スライス位置の時系列の複数画像の各々に第1関心領域をそれぞれ設定する関心領域設定ステップと、
    前記複数画像の各々に設定された第1関心領域内の信号値を解析して解析値を得る信号値解析ステップと、
    前記解析値についての解析グラフを作成する解析グラフ作成ステップと、
    前記解析グラフを表示する表示ステップと、
    を備えた時系列画像解析法であって、
    解析対象とする前記主スライス位置の時系列の複数画像の内の少なくとも一つの画像を、他のスライス位置の画像に変更する画像変更ステップを有し、
    前記解析グラフ作成ステップは、前記変更された他のスライス位置の画像を用いて前記解析グラフを作成することを特徴とする時系列画像解析法。
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