JP2014030106A - 携帯用端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に搭載される端末装置よりも、歩行者に携帯される端末装置での処理量を軽減する技術を提供する。
【解決手段】変復調部74は、路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号であって、かつ路車送信期間に関する期間情報が格納されたパケット信号を受信する。変復調部74は、フレームのうちの車車送信期間において、基地局装置からのパケット信号に格納された期間情報を転送するための機能を有した車載用端末装置から、パケット信号を受信する。変復調部74は、フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信するとともに、受信したパケット信号に格納された期間情報を非転送とする。
【選択図】図11

Description

本発明は、通信技術に関し、特に所定の情報が含まれた信号を送信する携帯用端末装置に関する。
高度道路交通システム(Intelligent Transport System: ITS)では、路側機である基地局と車載器である移動局の間の路車間通信と移動局同士の通信である車車間通信が規定されている(例えば、非特許文献1参照)。ここでは、ひとつのチャネルを時分割することで排他制御され、各路側機が通信期間を確保して、路車間通信期間情報を車載器に対して発信する。さらに、路側機が通信可能なエリア外に存在する車載器等に対して、他の車載器が、路車間通信期間情報を転送することによって、情報を周知させる(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−234400号公報
700MHz帯高度道路交通システム ARIB STD T−109 1.0版、電波産業会、平成24年2月
路側機、車載器に加えて、歩行者に携帯される歩行者端末の導入を検討する場合、これは、車載器に比べて小型で、かつ電池駆動の携帯端末となることから、処理の簡素化、省電力化が必要となる。そのため、実用的な処理が求められる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両に搭載される端末装置よりも、歩行者に携帯される端末装置での処理量を軽減する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の携帯用端末装置は、路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号であって、かつ路車送信期間に関する期間情報が格納されたパケット信号を受信する受信部と、フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する送信部とを備える。受信部は、フレームのうちの車車送信期間において、基地局装置からのパケット信号に格納された期間情報を転送するための機能を有した車載用端末装置から、パケット信号を受信し、送信部は、受信部において受信したパケット信号に格納された期間情報を非転送とする。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、車両に搭載される端末装置よりも、歩行者に携帯される端末装置での処理量を軽減できる。
本発明の実施例に係る通信システムの構成を示す図である。 図1の基地局装置の構成を示す図である。 図3(a)−(d)は、図1の通信システムにおいて規定されるフレームのフォーマットを示す図である。 図3(a)−(d)に示されたフレームのタイミングを示す図である。 図1の車両に搭載された車載用端末装置の構成を示す図である。 図6(a)−(e)は、図1の通信システムにて規定されるレイヤ構造を示す図である。 図1の通信システムにおいて規定されるIR制御フィールドの構造と路車間通信期間情報の詳細を示す図である。 図5の車載用端末装置による路車間通信期間情報転送動作を示す図である。 図5の車載用端末装置における路車間通信期間の内部設定を示す図である。 図5の車載用端末装置における路車間通信期間の転送設定を示す図である。 図1の歩行者に携帯された携帯用端末装置の構成を示す図である。 図11の携帯用端末装置による路車間通信期間情報転送動作を示す図である。 図11の携帯用端末装置における路車間通信期間の内部設定を示す図である。 図11の携帯用端末装置における路車間通信期間の転送設定を示す図である。
本発明の実施例を具体的に説明する前に、基礎となった知見を説明する。本発明の実施例は、車両に搭載された車載用端末装置間において車車間通信を実行するとともに、交差点等に設置された基地局装置から車載用端末装置へ路車間通信も実行する、さらに歩行者が携帯している携帯用端末装置と車両に搭載されている端末装置の間の歩車間通信も実行する通信システムに関する。このような通信システムは、ITS(Intelligent Transport Systems)とも呼ばれる。通信システムは、IEEE802.11等の規格に準拠した無線LAN(Local Area Network)と同様に、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)と呼ばれるアクセス制御機能を使用する。そのため、複数の端末装置によって同一の無線チャネルが共有される。一方、ITSでは、不特定多数の端末装置へ情報を送信する必要がある。そのような送信を効率的に実行するために、本通信システムは、パケット信号をブロードキャスト送信する。
つまり、車車間通信として、車載用端末装置は、車両の速度あるいは位置等の情報を格納したパケット信号をブロードキャスト送信する。また、他の車載用端末装置は、パケット信号を受信するとともに、前述の情報をもとに車両の接近等を認識する。歩車間通信として、携帯用端末装置は、歩行者の速度や位置等の情報を格納したパケット信号をブロードキャスト通信する。車載用端末装置は、携帯用端末装置から送信されたパケットを受信するとともに、前述の情報をもとに歩行者の接近等を認識する。ここで、路車間通信と車車間・歩車間通信との干渉を低減するために、基地局装置は、複数のサブフレームが含まれたフレームを繰り返し規定する。基地局装置は、路車間通信のために、複数のサブフレームのいずれかを選択し、選択したサブフレームの先頭部分の期間において、制御情報等が格納されたパケット信号をブロードキャスト送信する。
制御情報には、当該基地局装置がパケット信号をブロードキャスト送信するための期間(以下、「路車送信期間」という)に関する情報が含まれている。車載用端末装置や携帯用端末装置は、制御情報をもとに路車送信期間を特定し、路車送信期間以外の期間(以下、「車車送信期間」という)においてCSMA方式にてパケット信号をブロードキャスト送信する。その結果、路車間通信と車車間・歩車間通信とが時間分割多重される。なお、基地局装置からの制御情報を受信できない車載用端末装置や携帯用端末装置、つまり基地局装置によって形成されたエリアの外に存在する車載用端末装置や携帯用端末装置は、フレームの構成に関係なくCSMA方式にてパケット信号を送信する。
次に、本実施例の概略を説明する。以下では、車載用端末装置と携帯用端末装置とを区別せずに「端末装置」ということもあり、車載用端末装置と携帯用端末装置とを総称して「端末装置」ということもある。例えば、携帯用端末装置は、バッテリ駆動である。ここでは、携帯用端末装置の低消費電力化を目的として、車載用端末装置と比較して携帯用端末装置の処理の簡易化が求められる。そのため、車載用端末装置は、制御情報を転送するが、携帯用端末装置は、制御情報を転送しない。以下では、携帯用端末装置を使用する場合であっても、車車間通信、路車間通信ということもあり、ブロードキャスト送信あるいは報知を送信ということもある。
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。これは、ひとつの交差点を上方から見た場合に相当する。通信システム100は、基地局装置10、車両12と総称される第1車両12a、第2車両12b、第3車両12c、第4車両12d、第5車両12e、第6車両12f、第7車両12g、第8車両12h、第9車両12i、第10車両12j、ネットワーク202を含む。ここでは、第1車両12aのみに示しているが、各車両12には、車載用端末装置14が搭載されている。また、歩行者16は、携帯用端末装置18を持つ。また、エリア212が、基地局装置10の周囲に形成され、エリア外214が、エリア212の外側に形成されている。
図示のごとく、図面の水平方向、つまり左右の方向に向かう道路と、図面の垂直方向、つまり上下の方向に向かう道路とが中心部分で交差している。ここで、図面の上側が方角の「北」に相当し、左側が方角の「西」に相当し、下側が方角の「南」に相当し、右側が方角の「東」に相当する。また、ふたつの道路の交差部分が「交差点」である。第1車両12a、第2車両12bが、左から右へ向かって進んでおり、第3車両12c、第4車両12d、第9車両12i、第10車両12jが、右から左へ向かって進んでいる。また、第5車両12e、第6車両12fが、上から下へ向かって進んでおり、第7車両12g、第8車両12hが、下から上へ向かって進んでいる。第9車両12iと第10車両12jのみエリア外214に存在し、それ以外の車両はエリア212内に存在する。
通信システム100において、基地局装置10は、交差点に固定して設置される。基地局装置10は、端末装置間の通信を制御する。基地局装置10は、図示しないGPS(Global Positioning System)衛星から受信した信号、あるいは図示しない他の基地局装置10にて形成されたフレームをもとに、複数のサブフレームが含まれたフレームを繰り返し生成する。ここで、各サブフレームの先頭部分に路車送信期間が設定可能であるような規定がなされている。
基地局装置10は、フレーム中の複数のサブフレームのうち、他の基地局装置10によって路車送信期間が設定されていないサブフレームを選択する。基地局装置10は、選択したサブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。基地局装置10は、設定した路車送信期間においてパケット信号を報知する。路車送信期間において、複数のパケット信号が報知されることもある。また、パケット信号には、例えば、事故情報、渋滞情報、信号情報等が含まれる。なお、パケット信号には、路車送信期間が設定されたタイミングに関する情報およびフレームに関する制御情報も含まれる。
車載用端末装置14は、前述のごとく、車両12に搭載され移動可能である。また、携帯用端末装置18も、歩行者に携帯されて移動可能である。車載用端末装置14、携帯用端末装置18は、基地局装置10からのパケット信号を受信すると、エリア212に存在すると推定する。車載用端末装置14、携帯用端末装置18は、エリア212に存在する場合、パケット信号に含まれた制御情報、特に路車送信期間が設定されたタイミングに関する情報およびフレームに関する情報をもとに、フレームを生成する。その結果、複数の車載用端末装置14、携帯用端末装置18のそれぞれにおいて生成されるフレームは、基地局装置10において生成されるフレームに同期する。車載用端末装置14、携帯用端末装置18は、路車送信期間とは異なった期間である車車・歩車送信期間(以下、これも「車車送信期間」という)においてパケット信号を報知する。ここで、車車送信期間においてCSMA/CAが実行される。一方、車載用端末装置14、携帯用端末装置18は、エリア外214に存在していると推定した場合、フレームの構成に関係なく、CSMA/CAを実行することによって、パケット信号を報知する。
図2は、基地局装置10の構成を示す。基地局装置10は、アンテナ20、RF部22、変復調部24、処理部26、制御部30、ネットワーク通信部28を含む。また、処理部26は、フレーム規定部32、選択部34、生成部36を含む。
RF部22は、受信処理として、図示しない車載用端末装置14、携帯用端末装置18あるいは他の基地局装置10からのパケット信号をアンテナ20にて受信する。RF部22は、受信した無線周波数のパケット信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのパケット信号を生成する。さらに、RF部22は、ベースバンドのパケット信号を変復調部24に出力する。一般的に、ベースバンドのパケット信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線が示されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。RF部22には、LNA(Low Noise Amplifier)、ミキサ、AGC、A/D変換部も含まれる。
RF部22は、送信処理として、変復調部24から入力したベースバンドのパケット信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のパケット信号を生成する。さらに、RF部22は、路車送信期間において、無線周波数のパケット信号をアンテナ20から送信する。また、RF部22には、PA(Power Amplifier)、ミキサ、D/A変換部も含まれる。
変復調部24は、受信処理として、RF部22からのベースバンドのパケット信号に対して、復調を実行する。さらに、変復調部24は、復調した結果を処理部26に出力する。また、変復調部24は、送信処理として、処理部26からのデータに対して、変調を実行する。さらに、変復調部24は、変調した結果をベースバンドのパケット信号としてRF部22に出力する。ここで、通信システム100は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式に対応するので、変復調部24は、受信処理としてFFT(Fast Fourier Transform)も実行し、送信処理としてIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)も実行する。
フレーム規定部32は、図示しないGPS衛星からの信号を受信し、受信した信号をもとに時刻の情報を取得する。なお、時刻の情報の取得には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。フレーム規定部32は、時刻の情報をもとに、複数のフレームを生成する。例えば、フレーム規定部32は、時刻の情報にて示されたタイミングを基準にして、「1sec」の期間を10分割することによって、「100msec」のフレームを10個生成する。このような処理を繰り返すことによって、フレームが繰り返されるように規定される。なお、フレーム規定部32は、復調結果から制御情報を検出し、検出した制御情報をもとにフレームを生成してもよい。このような処理は、他の基地局装置10によって形成されたフレームのタイミングに同期したフレームを生成することに相当する。
図3(a)−(d)は、通信システム100において規定されるフレームのフォーマットを示す。図3(a)は、フレームの構成を示す。フレームは、第1サブフレームから第Nサブフレームと示されるN個のサブフレームによって形成されている。これは、車載用端末装置14が報知に使用可能なサブフレームを複数時間多重することによってフレームが形成されているといえる。例えば、フレームの長さが100msecであり、Nが16である場合、6.25msecの長さのサブフレームが規定される。Nは、16以外であってもよい。図3(b)−(d)の説明は、後述し、図2に戻る。
選択部34は、フレームに含まれた複数のサブフレームのうち、路車送信期間を設定すべきサブフレームを選択する。具体的に説明すると、選択部34は、フレーム規定部32にて規定されたフレームを受けつける。また、選択部34は、図示しないインターフェイスを介して、選択したサブフレームに関する指示を受けつける。選択部34は、指示に対応したサブフレームを選択する。これとは別に、選択部34は、自動的にサブフレームを選択してもよい。その際、選択部34は、RF部22、変復調部24を介して、図示しない他の基地局装置10あるいは車載用端末装置14からの復調結果を入力する。選択部34は、入力した復調結果のうち、他の基地局装置10からの復調結果を抽出する。選択部34は、復調結果を受けつけたサブフレームを特定することによって、復調結果を受けつけていないサブフレームを特定する。
これは、他の基地局装置10によって路車送信期間が設定されていないサブフレーム、つまり未使用のサブフレームを特定することに相当する。未使用のサブフレームが複数存在する場合、選択部34は、ランダムにひとつのサブフレームを選択する。未使用のサブフレームが存在しない場合、つまり複数のサブフレームのそれぞれが使用されている場合に、選択部34は、復調結果に対応した受信電力を取得し、受信電力の小さいサブフレームを優先的に選択する。
図3(b)は、第1基地局装置10aによって生成されるフレームの構成を示す。第1基地局装置10aは、第1サブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。また、第1基地局装置10aは、第1サブフレームにおいて路車送信期間につづいて車車送信期間を設定する。車車送信期間とは、車載用端末装置14、携帯用端末装置18がパケット信号を報知可能な期間である。つまり、第1基地局装置10aは、第1サブフレームの先頭期間である路車送信期間においてパケット信号を報知可能であり、かつフレームのうち、路車送信期間以外の車車送信期間において車載用端末装置14、携帯用端末装置18がパケット信号を報知可能であるような規定がなされる。さらに、第1基地局装置10aは、第2サブフレームから第Nサブフレームに車車送信期間のみを設定する。
図3(c)は、第2基地局装置10bによって生成されるフレームの構成を示す。第2基地局装置10bは、第2サブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。また、第2基地局装置10bは、第2サブフレームにおける路車送信期間の後段、第1サブフレーム、第3サブフレームから第Nサブフレームに車車送信期間を設定する。図3(d)は、第3基地局装置10cによって生成されるフレームの構成を示す。第3基地局装置10cは、第3サブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。また、第3基地局装置10cは、第3サブフレームにおける路車送信期間の後段、第1サブフレーム、第2サブフレーム、第4サブフレームから第Nサブフレームに車車送信期間を設定する。このように、複数の基地局装置10は、互いに異なったサブフレームを選択し、選択したサブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。
図4は、フレームのタイミングを示す。前述のごとく、フレームの期間が、制御周期として100msと示されている。「1」から「16」は、路車送信期間を設定可能な期間であり、「最大3024μs」の期間である。図2に戻る。選択部34は、選択したサブフレームの番号を生成部36へ出力する。
生成部36は、選択部34から、サブフレームの番号を受けつける。生成部36は、受けつけたサブフレーム番号のサブフレームに路車送信期間を設定し、路車送信期間において報知すべきパケット信号を生成する。ひとつの路車送信期間において複数のパケット信号が送信される場合、生成部36は、それらを生成する。パケット信号は、制御情報、ペイロードによって構成されている。制御情報には、パケットの送信時刻、路車送信期間を設定したサブフレーム番号等が含まれる。また、ペイロードには、例えば、事故情報、渋滞情報、信号情報等が含まれる。これらのデータは、ネットワーク通信部28によって、図示しないネットワーク202から取得される。処理部26は、変復調部24、RF部22に対して、路車送信期間においてパケット信号をブロードキャスト送信させる。制御部30は、基地局装置10全体の処理を制御する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図5は、車両12に搭載された車載用端末装置14の構成を示す。車載用端末装置14は、アンテナ40、RF部42、変復調部44、処理部46、制御部48を含み、処理部46は、タイミング特定部50、転送決定部56、取得部58、通知部60、生成部62を含む。タイミング特定部50は、抽出部52、キャリアセンス部54を含む。アンテナ40、RF部42、変復調部44は、図2のアンテナ20、RF部22、変復調部24と同様の処理を実行する。そのため、ここでは差異を中心に説明する。
車載用端末装置14の変復調部44、処理部46は、図2で説明したITSの通信方式にしたがって、図示しない他の車載用端末装置14、携帯用端末装置18、基地局装置10からのパケット信号を受信する。なお、前述のごとく、変復調部44、処理部46は、路車送信期間において、基地局装置10からのパケット信号を受信する。また、変復調部44、処理部46は、車車送信期間において、他の車載用端末装置14および携帯用端末装置18からのパケット信号を受信する。
抽出部52は、変復調部44からの復調結果が、図示しない基地局装置10からのパケット信号である場合に、図1のエリア212内に存在すると推定するとともに、基地局装置10の時刻に車載用端末装置14の時刻を同期させる。さらに、路車送信期間が配置されたサブフレームのタイミングを特定する。抽出部52は、サブフレームのタイミングと、パケット信号のメッセージヘッダの内容、具体的には、路車送信期間長の内容をもとに、フレームを生成する。なお、フレームの生成は、前述のフレーム規定部32と同様になされればよいので、ここでは説明を省略する。その結果、抽出部52は、基地局装置10において形成されたフレームに同期したフレームを生成する。複数の基地局装置10からパケットを受信する場合には、各々のパケットの路車送信期間が配置されたサブフレームが合成されたフレームを生成することになる。抽出部52は、車車送信期間を選択する。抽出部52は、車車送信期間を選択した場合、フレームおよびサブフレームのタイミング、車車送信期間に関する情報をキャリアセンス部54へ出力する。
一方、抽出部52は、基地局のパケット信号を受信していない場合、図1のエリア外214に存在すると推定する。抽出部52は、エリア外214に存在していることを推定すると、フレームの構成と無関係のタイミングを選択する。抽出部52は、フレームの構成と無関係のタイミングを選択すると、キャリアセンスの実行をキャリアセンス部54に指示する。
キャリアセンス部54は、抽出部52から、フレームおよびサブフレームのタイミング、車車送信期間に関する情報を受けつける。キャリアセンス部54は、車車送信期間において、キャリアセンスを実行することによって、干渉電力を測定する。また、キャリアセンス部54は、干渉電力をもとに、車車送信期間における送信タイミングを決定する。具体的に説明すると、キャリアセンス部54は、所定のしきい値を予め記憶しており、干渉電力としきい値とを比較する。干渉電力がしきい値よりも小さければ、キャリアセンス部54は、送信タイミングを決定する。キャリアセンス部54は、抽出部52から、キャリアセンスの実行を指示された場合、フレームの構成を考慮せずに、CSMAを実行することによって、送信タイミングを決定する。キャリアセンス部54は、決定した送信タイミングを生成部62へ通知する。
取得部58は、図示しないGPS受信機、ジャイロセンサ、車速センサ等を含んでおり、それらから供給されるデータによって、車載用端末装置14の存在位置、進行方向、移動速度等(以下、「位置情報」と総称する)を取得する。なお、存在位置は、緯度・経度によって示される。これらの取得には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。取得部58は、位置情報を生成部62へ出力する。
転送決定部56は、メッセージヘッダの転送を制御する。転送決定部56は、パケット信号からメッセージヘッダを抽出する。パケット信号が基地局装置10から直接送信されている場合には、例えば、「2回転送」などに設定されているが、パケット信号が他の車載用端末装置14へ送信されている場合には、転送回数を1回減らして「1回転送」の値に設定されている。転送決定部56は、抽出したメッセージヘッダから、転送すべきメッセージヘッダを選択する。ここでは、例えば、転送回数が最も多いメッセージヘッダが選択される。また、転送決定部56は、複数のメッセージヘッダに含まれた内容を合成することによって新たなメッセージヘッダを生成してもよい。転送決定部56は、選択対象のメッセージヘッダを生成部62へ出力する。その際、転送決定部56は、転送回数を1減少させる。
生成部62は、取得部58から位置情報を受けつけ、転送決定部56からメッセージヘッダを受けつける。生成部62は、MACフレームが含まれたパケット信号を生成するとともに、キャリアセンス部54において決定した送信タイミングにて、変復調部44、RF部42、アンテナ40を介して、生成したパケット信号をブロードキャスト送信する。これは、車車・歩車通信に相当する。なお、送信タイミングは、車車送信期間に含まれている。
通知部60は、抽出部52を介して、図示しない基地局装置10からのパケット信号を取得するとともに、図示しない他の車載用端末装置14、携帯用端末装置18からのパケット信号を取得する。通知部60は、取得したパケット信号に対する処理として、パケット信号に格納されたデータの内容に応じて、図示しない他の車両12や歩行者16の接近等を運転者へモニタやスピーカを介して通知する。さらに、通知部60は、障害物検知情報、渋滞情報、灯色情報等も運転者へモニタやスピーカを介して通知する。
図6(a)−(e)は、通信システム100にて規定されるレイヤ構造を示す。図6(a)は物理レイヤのフレームフォーマットを示し、図6(b)はMACレイヤのフレームフォーマットを示し、図6(c)は、LLCレイヤのフレームフォーマットを示し、図6(d)は車車間・路車間共用通信制御情報レイヤのフレームフォーマットを示し、図6(e)はL7レイヤのフレームフォーマットを示す。この中の、車車間・路車間共用通信制御情報レイヤに含まれた「IR制御フィールド」の中で路車送信期間の伝搬に関する情報が定義されている。
図7は、通信システム100において規定されるIR制御フィールドの構造と路車間通信期間情報の詳細を示す。IR制御フィールドのフィールドの先頭から、4ビットのバージョン情報、4ビットの識別情報、3ビットの同期情報、1ビットの予約、20ビットの送信時刻、128ビットの路車間通信期間情報、16ビットの拡張領域が配置されている。IR制御フィールドは、合計で22バイトである。
ここでは、路車間通信期間情報のさらなる詳細を示す。図4に示したように100msの制御周期に、16個のサブフレームが定義される構造となっているので、路車間通信期間は16個定義できる構造となっている。ここでの「路車間通信期間」は、前述の「路車送信期間」に相当する。各々が路車間通信期間1から路車間通信期間16で示され、各通信期間に1バイトが割り当てられている。ここでは、この上位2ビット(b7とb6)が転送回数を示し、b7、b6がともに0の場合、転送しないことを示し、b7が0、b6が1の場合、1回転送、b7が1、b6が0の場合、2回転送、b7,b6がともに1の場合、3回転送を意味する。
下位6ビット(b5〜b0)が路車間通信期間長を示しており、0(b5〜b0まですべて0)の場合、路車間通信期間は存在しないことを示し、0以外の場合は、路車間通信期間が存在することを示しており、数字の大きさで路車間通信期間長を示すことになる。1(b5〜b1までが0、b0が1)の場合、路車間通信期間長が48μs、2(b5〜b2、b0が0、b1が1)の場合96μsとなる。さらに、1増える毎に48μs期間長が増えていき、63(b5〜b0まですべて1)の場合、路車間通信期間長は最大の3024μsとなる。
図8は、車載用端末装置14による路車間通信期間情報転送動作を示す。例えば、基地局装置10は、図7の路車間通信期間情報の路車間通信期間1で、転送回数1回(b7が0,b6が1)、路車間通信期間長が3024μs(b5〜b0が63)である情報を送信する。それを受け取ったエリア212内の第4車載用端末装置14dは、路車間通信期間1に転送回数が1回で3024μsの路車送信期間が定義されていることを確認するとともに、次の発信の際に、この情報を転送する。具体的には、路車間通信期間1を転送回数0回(b7,b6がともに0)、路車間通信期間長が3024μs(b5〜b0が63)として送信を行うことで路車間通信期間1を転送することになる。
エリア外214の第9車載用端末装置14iは、この送信信号を受信した場合、路車間通信期間1に転送回数が0回で3024μsの路車送信期間が定義されていることを確認するが、転送回数0のために転送しない。具体的には、路車間通信期間1を転送回数0回(b7,b6がともに0)、路車間通信期間長も0(b5〜b0がすべて0)として送信がなされる。エリア外214の第10車載用端末装置14jは、この送信信号を受信した場合、路車間通信期間1に路車間通信期間が定義されていないことを認識する。
IR制御フィールドは、路車間通信期間を示す以外に、基地局装置10の基準時刻に車載用端末装置14を時刻同期させるための仕組みも備える。IR制御フィールドの同期情報、送信時刻が使用されることによって、制御周期の100msが同期される。その結果、路車送信期間と車車送信期間の切り替えが、基地局装置10とエリア212内の車載用端末装置14との間で同期される。図8は、1台の基地局装置10に対する路車間通信期間情報の転送の例であるが、実際の車載用端末装置14は、複数の基地局装置10と複数の他の車載用端末装置14からの送信信号を受信して路車間通信期間情報をアップデートしている。
図9は、車載用端末装置14における路車間通信期間の内部設定を示す。これは、複数の基地局装置10と複数の他の車載用端末装置14から信号を受信した車載用端末装置14における路車間通信期間の内部設定の状態に相当する。16箇所に設定可能な路車間通信期間の中で、路車間通信期間1、路車間通信期間4、路車間通信期間6、路車間通信期間9の4つの路車送信期間が設定されている。各路車間通信期間の転送回数は、2回、2回、1回、0回となっている。また各々の路車間通信期間長は、3024μs、3024μs、1440μs、1920μsである。前述のごとく、ひとつのサブフレームは100msを16分割したものであるが、ひとつのサブフレーム長は、最後の第16サブフレームを除き、すべて6.24msであり、第16サブフレームのみ6.40mと定義されている。
図9には、各路車通信期間の開始時間が示されている。この開始時間と路車間通信期間長から路車間通信期間1の範囲は0ms〜3.024ms、路車間通信期間長4の範囲は18.72ms〜21.744ms、路車間通信期間長6の範囲は31.20ms〜32.640ms、路車間通信期間長9の範囲は49.92ms〜51.840msとなる。車載用端末装置14側では、これらの通信期間長の間、送信禁止するように、NAV(Network Allocation Vector)を設定することになる。さらに詳細に説明すると、この期間長の前後にガードタイムを設け、さらにその前に送信パケットの送信時間相当分をNAV期間に追加する。このガードタイムは、車載用端末装置14の時刻の同期誤差を吸収するためであり、送信パケットの送信時間相当分は、パケット送信を行う際に、パケット送信が終わる前に路車間通信期間に入ることを避けるためである。
図10は、車載用端末装置14における路車間通信期間の転送設定を示す。路車間通信期間1、4、6に対する転送回数と、路車間通信期間長9とが図9と異なる。転送回数が0以外のものに対しては、転送回数を1減らしている。路車間通信期間1、路車間通信期間4、路車間通信期間6がそれに対応している。転送回数が0である路車間通信期間9は、これ以上転送しないので、路車間通信期間長を0としている。
図11は、歩行者16に携帯された携帯用端末装置18の構成を示す。携帯用端末装置18は、アンテナ70、RF部72、変復調部74、処理部76、制御部78を含む。また、処理部76は、取得部80、生成部82、タイミング特定部84、抽出部86、通知部94を含み、タイミング特定部84は、キャリアセンス部90、パターン保持部92を含む。アンテナ70、RF部72、変復調部74、取得部80は、図5のアンテナ40、RF部42、変復調部44、取得部58と同様の処理を実行する。そのため、ここでは差異を中心に説明する。
RF部72、変復調部74は、路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置10からのパケット信号であって、かつIR制御フィールドが格納されたパケット信号を受信する。RF部72、変復調部74は、フレームのうちの車車送信期間において、車載用端末装置14からもパケット信号を受信する。前述のごとく、車載用端末装置14は、基地局装置10からのパケット信号に格納された路車間通信期間長等を転送するための機能を有する。
車載用端末装置14のタイミング特定部50は、抽出部52とキャリアセンス部54を含んでいるが、携帯用端末装置18のタイミング特定部84は、キャリアセンス部90とパターン保持部92を含む。車載用端末装置14の場合、抽出部52が基地局装置10からの路車送信期間を特定し、それ以外を車車送信期間に決定しているが、携帯用端末装置18の場合、基地局装置10が定義可能な全領域を路車間通信期間とし、それ以外を車車送信期間に決定する。携帯用端末装置18におけるこのようなパターンはパターン保持部92に予め保持される。これは、タイミング特定部84が、路車送信期間が実際に設定されているかにかかわらず、フレームのうち、路車送信期間を設定可能な期間以外を車車送信期間に設定することに相当する。基地局装置10が定義可能な全領域、つまり路車送信期間を設定可能な期間とは、図4に示された16の路車送信期間(3024μs)である。
車載用端末装置14は、転送決定部56を含むが、携帯用端末装置18は、転送決定部56を含まない。携帯用端末装置18は、路車間通信期間情報の転送は行わないからである。したがって、携帯用端末装置18における抽出部86は、受信したパケット信号のIR制御フィールド内の路車間通信期間の監視を実行しない。その結果、構成が容易となる。ただし、IR制御フィールドの同期情報と送信時刻を使った時刻同期は、携帯用端末装置18も車載用端末装置14と同様に行う。変復調部74、RF部72は、フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する。ここで、受信したパケット信号に格納されたIR制御フィールド内の路車間通信期間を非転送とする。
図12は、携帯用端末装置18による路車間通信期間情報転送動作を示す。これは、1台の基地局装置10に対する携帯用端末装置18の路車間通信期間情報を転送する場合である。例えば、基地局装置10は、図7の路車間通信期間情報の路車間通信期間長1、転送回数1回(b7が0,b6が1)、路車間通信期間長3024μs(b5〜b0が63)であるIR制御フィールドを送信する。それを受信したエリア212内の携帯用端末装置18は、転送回数0回(b7が0,b6が0)、路車間通信機関長0μs(b5〜b0が0)としたIR制御フィールドを転送する。
図13は、携帯用端末装置18における路車間通信期間の内部設定を示す。これは、複数の基地局装置10と複数の他の車載用端末装置14から信号を受信した携帯用端末装置18における路車間通信期間の内部設定の状態を示す。図9と同様に、16箇所に設定可能な路車間通信期間の中で、路車間通信期間1、路車間通信期間4、路車間通信期間6、路車間通信期間9の4つの路車送信期間が設定されている。各路車間通信期間の転送回数は、2回、2回、1回、0回となっている。また各々の路車間通信期間長は、3024μs、3024μs、1440μs、1920μsである。
前述のごとく、ひとつのサブフレームは100msを16分割したものであるが、ひとつのサブフレーム長は、最後の第16サブフレームを除き、すべて6.24msであり、第16サブフレームのみ6.40mと定義されている。図9の車載用端末装置14の例では、設定された路車間通信期間長に対応した路車期間に対して、路車間通信期間設定が使用される。一方、携帯用端末装置18の場合には、基地局装置10からの受信したパケット信号に依存せず、路車間通信期間として設定可能な最大期間と決まっているので、図13のように一意に決まる。
携帯用端末装置18側では、最大期間の間、送信禁止するように、NAVを設定する。したがって、携帯用端末装置18の送信期間は、100msの周期の中で、3.024ms〜6.24ms、9.264ms〜12.48ms、15.504ms〜18.72ms、21.774ms〜24.96ms、27.984ms〜31.20ms、34.224ms〜37.44ms、40.464ms〜43.68ms、46.704ms〜49.92ms、52.944ms〜56.16ms、59.184ms〜62.40ms、65.424ms〜68.64ms、71.664ms〜74.88ms、77.904ms〜81.12ms、84.144ms〜87.36ms、90.384ms〜93.60ms、96.624ms〜100.00msの間に設定される。
詳細に説明すると、この期間長の前後に64μsのガードタイムが設けられ、さらにその前にパケット信号の送信時間相当分がNAV期間に追加される。パケット信号の送信時間を300μsとすると、制御周期100msの間のNAVの設定は、0ms〜3.088ms、5.876ms〜9.328ms、12.116ms〜15.568ms、18.356ms〜21.808ms、24.596ms〜28.048ms、30.836ms〜34.288ms、37.076ms〜40.528ms、43.316ms〜46.768ms、49.556ms〜53.008ms、55.796ms〜59.248ms、62.036ms〜65.488ms、68.276m〜71.728ms、74.516ms〜77.968ms、80.756ms〜84.208ms、86.996ms〜90.448ms、93.236ms〜96.688ms、99.636ms〜99.999msとなる。
したがって、送信期間は、100ms周期で、3.088ms〜5.876ms、9.328ms〜12.116ms、15.568ms〜18.356ms、21.808ms〜24.596ms、28.048ms〜30.836ms、34.288ms〜37.076ms、40.528ms〜43.316ms、46.768ms〜49.556ms、53.008ms〜55.796ms、59.248ms〜62.036ms、65.488ms〜68.276ms、71.728ms〜74.516ms、77.968ms〜80.756ms、84.208ms〜86.996ms、90.448ms〜93.236ms、96.688ms〜99.636msとなる。
図14は、携帯用端末装置18における路車間通信期間の転送設定を示す。携帯用端末装置18は、路車間通信期間を転送しないので、路車間通信期間長をオール0に設定する。
本発明の実施例によれば、基地局装置および車載用端末装置から送信される路車間通信期間情報を転送しないので、転送するための処理を省略できる。転送するための処理が省略されるので、処理量を軽減できる。路車間通信期間情報を転送しないので、路車間通信期間情報の監視機能を削減でき、処理量を軽減できる。また、路車送信期間を設定可能な最大期間以外を車車送信期間に自動的に設定するので、路車間通信期間情報に対する監視処理を省略できる。処理量が軽減されるので、消費電力を低減できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、携帯用端末装置18は、路車間通信期間長を転送しないとしている。しかしながらこれに限らず例えば、基地局装置10によって設定された指示回数が2回である場合、携帯用端末装置18は転送を1回とするように、携帯用端末装置18は、基地局装置10によって設定された転送回数よりも少ない回数の転送を実行してもよい。つまり、携帯用端末装置18は、受信したパケット信号に格納された転送回数よりも少ない転送回数の範囲において、転送を実行する。本変形例によれば、転送回数を少なくするので、処理量を軽減できる。
本発明の実施例において、携帯用端末装置18は、(1)IR制御フィールドの転送を実行しないとともに、(2)設定可能な路車送信期間のすべてに対してNAVを設定している。しかしながらこれに限らず例えば、携帯用端末装置18は、(1)と(2)とのいずれか一方だけを実行してもよい。本変形例によれば、処理量を低減できる。
本発明の一態様の概要は、次の通りである。本発明のある態様の携帯用端末装置は、路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号であって、かつ路車送信期間に関する期間情報が格納されたパケット信号を受信する受信部と、フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する送信部とを備える。受信部は、フレームのうちの車車送信期間において、基地局装置からのパケット信号に格納された期間情報を転送するための機能を有した車載用端末装置から、パケット信号を受信し、送信部は、受信部において受信したパケット信号に格納された期間情報を非転送とする。
この態様によると、基地局装置からのパケット信号に格納された期間情報を非転送とするので、処理量を軽減できる。
送信部は、路車送信期間が実際に設定されているかにかかわらず、フレームのうち、路車送信期間を設定可能な期間以外を車車送信期間に設定してもよい。この場合、路車送信期間を設定可能な期間以外を車車送信期間に自動的に設定するので、基地局装置からのパケット信号に格納された期間情報に対する監視処理を省略できる。
本発明の別の態様もまた、携帯用端末装置である。この装置は、路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号であって、かつ路車送信期間に関する期間情報と期間情報の転送回数に関する回数情報とが格納されたパケット信号を受信する受信部と、フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する送信部とを備える。送信部は、受信部において受信したパケット信号に格納された回数情報によって示された転送回数よりも少ない転送回数の範囲において、受信部において受信したパケット信号に格納された期間情報を転送する。
この態様によると、パケット信号に格納された回数情報によって示された転送回数よりも少ない転送回数の範囲において、受信したパケット信号に格納された期間情報を転送するので、処理量を軽減できる。
本発明のさらに別の態様もまた、携帯用端末装置である。この装置は、路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号を受信する受信部と、フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する送信部とを備える。送信部は、路車送信期間が実際に設定されているかにかかわらず、フレームのうち、路車送信期間を設定可能な期間以外を車車送信期間に設定する。
この態様によると、路車送信期間を設定可能な期間以外を車車送信期間に自動的に設定するので、基地局装置からのパケット信号に格納された期間情報に対する監視処理を省略できる。
10 基地局装置、 14 車載用端末装置、 18 携帯用端末装置、 20 アンテナ、 22 RF部、 24 変復調部、 26 処理部、 28 ネットワーク通信部、 30 制御部、 32 フレーム規定部、 34 選択部、 36 生成部、 40 アンテナ、 42 RF部、 44 変復調部、 46 処理部、 48 制御部、 50 タイミング特定部、 52 抽出部、 54 キャリアセンス部、 56 転送決定部、 58 取得部、 60 通知部、 62 生成部、 70 アンテナ、 72 RF部、 74 変復調部、 76 処理部、 78 制御部、 80 取得部、 82 生成部、 84 タイミング特定部、 86 抽出部、 90 キャリアセンス部、 92 パターン保持部、 94 通知部、 100 通信システム。

Claims (4)

  1. 路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号であって、かつ路車送信期間に関する期間情報が格納されたパケット信号を受信する受信部と、
    フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する送信部とを備え、
    前記受信部は、フレームのうちの車車送信期間において、基地局装置からのパケット信号に格納された期間情報を転送するための機能を有した車載用端末装置から、パケット信号を受信し、
    前記送信部は、前記受信部において受信したパケット信号に格納された期間情報を非転送とすることを特徴とする携帯用端末装置。
  2. 前記送信部は、路車送信期間が実際に設定されているかにかかわらず、フレームのうち、路車送信期間を設定可能な期間以外を車車送信期間に設定することを特徴とする請求項1に記載の携帯用端末装置。
  3. 路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号であって、かつ路車送信期間に関する期間情報と期間情報の転送回数に関する回数情報とが格納されたパケット信号を受信する受信部と、
    フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する送信部とを備え、
    前記送信部は、前記受信部において受信したパケット信号に格納された回数情報によって示された転送回数よりも少ない転送回数の範囲において、前記受信部において受信したパケット信号に格納された期間情報を転送することを特徴とする携帯用端末装置。
  4. 路車送信期間と車車送信期間とが時分割多重されたフレームのうち、路車送信期間において、基地局装置からのパケット信号を受信する受信部と、
    フレームのうちの車車送信期間において、パケット信号を送信する送信部とを備え、
    前記送信部は、路車送信期間が実際に設定されているかにかかわらず、フレームのうち、路車送信期間を設定可能な期間以外を車車送信期間に設定することを特徴とする携帯用端末装置。
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