JP2014028509A - セラミックハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

セラミックハニカム構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オフラインによる検査の必要性を低減することにより、生産効率を向上させることが可能なセラミックハニカム構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】一方の端面61から他方の端面62まで延びる複数のセル52が隔壁51によって区画形成されたセラミックハニカム乾燥体50の外周形状を測定して、規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体50を除去する形状判定工程Aと、規定された条件を満たしたセラミックハニカム乾燥体50を、一方の端面から前記他方の端面に向かう方向Lにおける長さが、仕上げ寸法となるように、仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体70を得る仕上げ工程Bと、仕上げセラミックハニカム乾燥体70を焼成して、セラミックハニカム構造体100を得る焼成工程Cとを備えるセラミックハニカム構造体100の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミックハニカム構造体の製造方法に関する。更に詳しくは、オフラインによる検査の必要性を低減することにより、生産効率を向上させることが可能なセラミックハニカム構造体の製造方法に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体として、セラミック製のハニカム構造体(セラミックハニカム構造体)が採用されている。また、セラミック製のハニカム構造体は、排ガス浄化用のフィルタとしても用いられている。このようなセラミック製のハニカム構造体は、耐熱性、耐食性に優れたものであり、上述したような種々の用途に採用されている。ハニカム構造体は、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有する構造体である。以下、一方の端面から他方の端面に向かう方向を、軸方向ということがある。
従来、ハニカム構造体は、以下の方法によって製造されている。まず、成形原料を含む坏土をハニカム状に成形して、ハニカム成形体を得る。ハニカム成形体は、一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが隔壁によって区画形成された円筒状のものである。このハニカム成形体を、上記軸方向の長さが、仕上げ寸法の長さよりも長くなるように切断する。次に、切断されたハニカム成形体を乾燥して、ハニカム乾燥体を得る。次に、ハニカム乾燥体の軸方向の長さを、仕上げ寸法となるように仕上げ加工して「仕上げハニカム乾燥体」を得る。次に、「仕上げハニカム乾燥体」の外周形状の歪を確認するために抜取寸法検査を行う。抜取寸法検査において、外周形状が許容範囲(規定された条件)を超えて歪んでいる「仕上げハニカム乾燥体」は、不合格となり、生産ラインから除去される。更に、不合格の仕上げハニカム乾燥体が検出されたロット(例えば、同一のパレットに載った数百個の「仕上げハニカム乾燥体」)に対して、全数寸法検査(不合格ロットの全数検査)を行い、不合格品を排除する。次に、「仕上げハニカム乾燥体」を焼成して、ハニカム構造体を得る(例えば、特許文献1参照)。また、このような方法よって製造されたハニカム構造体については、その外周寸法が、仕上げ寸法の寸法公差(製品規格)を満たしているか否かの検査が行われ、検査に合格したものが製品として出荷される。
特開2002−046856号公報
上記のような方法でハニカム構造体を作製する場合、「全数検査」は、通常、オフラインで(生産ラインから抜き出して)行われる。そして、「全数検査」は、抜取寸法検査で不合格となったロットと同じロットの「仕上げハニカム乾燥体」全てについて行われるため、多くのハニカム構造体について、オフラインで手動検査を行う必要があった。そのため、生産効率が低下することがあった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものである。本発明は、オフラインによる検査の必要性を低減することにより、生産性を向上させることが可能なセラミックハニカム構造体の製造方法を提供する。
本発明によれば、以下のセラミックハニカム構造体の製造方法が提供される。
[1] 一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが隔壁によって区画形成されたセラミックハニカム乾燥体の外周形状を測定して、規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体を除去する形状判定工程と、前記規定された条件を満たした前記セラミックハニカム乾燥体を、前記一方の端面から前記他方の端面に向かう方向における長さが、仕上げ寸法となるように、仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得る仕上げ工程と、前記仕上げセラミックハニカム乾燥体を焼成して、セラミックハニカム構造体を得る焼成工程とを備えるセラミックハニカム構造体の製造方法。
[2] 前記形状判定工程における外周形状の測定が、前記セラミックハニカム乾燥体の外壁表面における、前記一方の端面から前記他方の端面に向かう方向に離間した少なくとも3つの測定開始位置を含む周方向のコンツァーを測定するものである[1]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[3] 前記セラミックハニカム乾燥体を、前記一方の端面が底面となるように測定台に載置して、前記コンツァーを測定する[2]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[4] 前記セラミックハニカム乾燥体と前記測定台との間の少なくとも3箇所に、スペーサーを配置する[3]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[5] 前記セラミックハニカム乾燥体を前記測定台に載置した際の、水平面に対する前記セラミックハニカム乾燥体の底面の傾きの高低差が4mm以下である[3]又は[4]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[6] 前記コンツァーを、反射式の非接触レーザー変位計によって測定する[2]〜[5]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[7] 前記外周形状を測定する際の前記セラミックハニカム乾燥体の温度が、20〜150℃である[1]〜[6]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[8] 前記セラミックハニカム乾燥体が、外壁表面に凹凸を有する[1]〜[7]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[9] 前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法が、100mm以上である[1]〜[8]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[10] 前記セラミックハニカム乾燥体が、コージェライト、炭化珪素、及びアルミナからなる群より選択される少なくとも一種を含む成形原料からなる[1]〜[9]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[11] 前記仕上げセラミックハニカム乾燥体又は前記セラミックハニカム構造体のセルの端部に封止材料を充填する目封止部作製工程を更に備えた[1]〜[10]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法によれば、形状判定工程において、「外周形状の、規定された条件」を満たさないセラミックハニカム乾燥体が除去されるため、「抜取寸法検査」を行う必要がない。そのため、生産効率が向上する。また、「抜取寸法検査」を行ったとしても、「外周形状の、規定された条件」を満たさないセラミックハニカム乾燥体が除去されているため、「不合格ロットの全数検査」をなくすか、少なくともその割合を例外的少数にすることが可能である。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、セラミックハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。 形状判定工程における外周形状の測定方法の一例を模式的に示す斜視図である。
次に本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(1)セラミックハニカム構造体の製造方法:
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法の一の実施形態は、図1に示すように、形状判定工程Aと、仕上げ工程Bと、焼成工程Cとを備えたセラミックハニカム構造体の製造方法である。図1は、本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、セラミックハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。形状判定工程Aは、セラミックハニカム乾燥体50の外周形状を測定して、規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体50を除去する工程である。仕上げ工程Bは、規定された条件を満たしたセラミックハニカム乾燥体50を、「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」における長さが、仕上げ寸法mとなるように、仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体70を得る工程である。セラミックハニカム乾燥体50は、一方の端面61から他方の端面62まで延びる複数のセル52が隔壁51によって区画形成されたものである。セラミックハニカム乾燥体50は、筒状(例えば、円筒状、底面が楕円形の筒状、底面が多角形の筒状、等)であることが好ましい。焼成工程Cは、仕上げ工程Bにて得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体70を焼成して、セラミックハニカム構造体100を得る工程である。以下、セラミックハニカム乾燥体50を、単に「ハニカム乾燥体50」ということがある。仕上げセラミックハニカム乾燥体70を、単に「仕上げハニカム乾燥体70」ということがある。セラミックハニカム構造体100を、単に「ハニカム構造体100」ということがある。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法によれば、形状判定工程において、「外周形状の、規定された条件」を満たさないセラミックハニカム乾燥体が除去されるため、「抜取寸法検査」を行う必要がない。そのため、生産効率が向上する。また、例え「抜取寸法検査」を行ったとしても、「外周形状の、規定された条件」(規定条件)を満たさないセラミックハニカム乾燥体が除去されているため、「不合格ロットの全数検査」を行う必要がない。尚、従来「抜取寸法検査」において規定条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体が確認された場合には、当該セラミックハニカム乾燥体のロットと同一ロットのセラミックハニカム乾燥体の全体について、抜取寸法検査と同様の検査が当該ロット全数について行われていた。「形状判定工程」は、オンラインで(生産ライン上で)自動的且つ連続的に行うことができるのに対して、「不合格ロットの全数検査」は、生産ラインから取り出された状態であるオフラインで手動で行う必要がある。本発明の「形状判定工程」は、オンラインで(生産ライン上で)自動的且つ連続的に行うことができるため、効率的に形状判定を行うことができる。これに対し、「不合格ロットの全数検査」は、独立した切断工程と焼成工程との間で、どちらの工程とも切り離された状態にあるため、自動検査ラインには乗らず(オフラインで)、全数手動検査になる。このように、「不合格ロットの全数検査」は、オフラインで手動によって行う必要があるため、非常に効率が悪い。そして、オンラインで行う「形状判定工程」は、形状判定の回数が多くなったとしても、オフラインによる手動での検査と比べて、自動検査を行えることによるメリットが、はるかに大きい。そのため、本発明では形状判定工程を有することにより、オフラインで行われる非効率な操作である「不合格ロットの全数検査」をなくすことができ、または少なくともその割合を例外的少数にすることができ、これにより、生産効率を向上させることができる。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、形状判定工程Aが、以下に示すような方法で行われる。ここで、図2は、形状判定工程における外周形状の測定方法の一例を模式的に示す斜視図である。また、セラミックハニカム乾燥体50は、外壁を有している。そして、外周形状は、外壁表面63の形状のことである。
まず、図1、図2に示すように、セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面63における、「「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向(軸方向)L」に離間した」3つの測定開始位置を、測定開始位置P1,P2,P3とする。そして、測定開始位置P1,P2,P3を含む周方向のコンツァーを測定する。具体的には、測定開始位置P1,P2,P3のそれぞれを含み周方向Rに一周するそれぞれの部分を、コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3とする。そして、図1の「A:形状判定工程」に示されるように、コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3のそれぞれのコンツァーを、測定する。仕上げ加工における切断位置は、Q1及びQ3であることが好ましい。コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3は、セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面63を、周方向に一周する環状の部分である。図2においては、コンツァーが測定される外壁表面上の位置(コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3)が、外周を一周する環状の3本の破線で示されている。コンツァー測定部分は、3箇所あれば、十分に本発明の効果が発揮されるが、4箇所以上であってもよい。ここで、「周方向R」とは、セラミックハニカム乾燥体50のセル52の延びる方向に略垂直な「断面」において、ハニカム乾燥体50の外壁表面63に沿って、当該「断面」の周縁を一周する方向のことである。
そして、コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3において周方向に測定したコンツァーの最大値及び最小値が、規定された数値範囲内である場合、「規定された条件を満たす」とする。そして、コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3において周方向に測定したコンツァーの最大値及び最小値が、規定された数値範囲外である場合、「規定された条件を満たさない」とする。コンツァーの最大値及び最小値の数値の大きさは特に限定されない。コンツァー測定部分における180度対向する位置の測定データから、外径寸法も算出することができる。これにより、外径寸法の規格判定も実施できる。
ここで、「コンツァー」とは、理論的に正確な寸法によって定められた幾何学的輪郭からの、実際の輪郭のずれの大きさのことを意味する。従って、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法において測定されるコンツァーは、基準の外径寸法からの、当該セラミックハニカム乾燥体のずれの大きさということになる。このようなコンツァーを測定することにより、曲面を構成する線要素のバラツキを、2次元の平面的な公差域で規定することができる。即ち、セラミックハニカム乾燥体の外周面を構成する線要素のバラツキを、2次元の平面的な公差域で規定することができる。コンツァーは、測定データを、最小二乗法等により、基準の外径寸法に対してベストフィット処理(基準値からのずれ量を最小とする処理)した値である。即ち、形状判定の際には、Q1,Q2,Q3の測定データを個々にベストフィット処理して得られたコンツァーと、規定された条件とを比較して合否判定を実施する。
また、「セラミックハニカム乾燥体の仕上げ寸法」とは、最終製品としてのセラミックハニカム構造体に要求される仕上げ寸法から導かれる、セラミックハニカム乾燥体の仕上げ寸法のことを意味する。例えば、セラミックハニカム乾燥体の仕上げ寸法は、セラミックハニカム乾燥体を焼成時の収縮量等を考慮して、セラミックハニカム構造体に要求される仕上げ寸法から求めることができる。
形状判定工程Aにおいては、コンツァーは、上述した「コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3」のそれぞれにおける複数点で測定される。また、形状判定工程は、オンラインで行われることが好ましい。「オンラインで行われる」とは、「生産ライン上で行われる」ことを意味する。つまり、形状判定工程は、生産ラインに組み込まれた工程であることが好ましい。「規定された条件」を満たしたセラミックハニカム乾燥体を、次の仕上げ工程に搬送する操作は、機械等により自動で行われることが好ましい。また、形状判定工程の前に、セラミックハニカム乾燥体を作製する工程を有する場合には、作製されたセラミックハニカム乾燥体が、機械等により自動で形状判定工程に搬送されることが好ましい。
図2においては、測定対象物を水平に載置可能な測定台65上に、セラミックハニカム乾燥体50を載置して、コンツァーを測定した場合の例を示している。セラミックハニカム乾燥体50は、一方の端面61が下向きとなるような状態で、測定台65上に載置されている。これにより、一方の端面61が底面となっている。この測定台65を水平面内で回転させることにより、セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面63の周方向Rにおける、Q1,Q2,Q3のコンツァーを、連続的に測定することができる。測定台65を回転させる際には、セラミックハニカム乾燥体50の外周(外壁表面)が、回転方向Tに回転するようにする。図2においては、レーザー変位計67によってコンツァーを測定している。また、測定台65と、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61との間には、スペーサー66を配置している。ハニカム乾燥体50は、成形時の切断、乾燥操作により、端面61,62の平面性が悪化しているため、測定台65が回転する際、ハニカム乾燥体50が遠心力で移動する可能性がある。形状測定精度を確保するため、スペーサー66を3箇所配置することが好ましい。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、形状判定工程Aの後に、仕上げ工程Bが行われる。仕上げ工程Bは、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61及び他方の端面62を、仕上げ加工する工程である。
仕上げ加工は、ハニカム乾燥体50の「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」における長さを、仕上げ寸法にするために行われるものである。仕上げ加工においては、ハニカム乾燥体50の端面を砥石により切断し、その長さを切り揃えることが好ましい。必要に応じ、切断後、研削加工しても良い。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、仕上げ工程Bの後に、焼成工程Cが行われる。焼成工程Cは、仕上げハニカム乾燥体を焼成してセラミックハニカム構造体を得る工程である。
以下、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法について、更に詳細に説明する。
(1−1)セラミックハニカム乾燥体の作製:
まず、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法に用いられるセラミックハニカム乾燥体の作製方法について説明する(セラミックハニカム乾燥体作製工程)。セラミックハニカム乾燥体の作製方法については、以下の作製方法に限定されることはない。即ち、セラミックハニカム乾燥体は、「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」(図1,2参照)における長さが、仕上げ寸法となるように仕上げ加工される前のものであれば、その作製方法等については、特に制限はない。
セラミックハニカム乾燥体の作製方法としては、一般的な押出成形法を用いてハニカム成形体を作製し、得られたハニカム成形体を乾燥させる方法が挙げられる。ハニカム成形体は、一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが隔壁によって区画形成された筒状の成形体である。押出成形法としては、間欠(ラム)押出成形法及び連続押出成形法が挙げられる。間欠押出成形法は、セラミック材料と成形助剤を含有する成形原料を混練し、その後、真空土練機等により坏土を形成し、得られた坏土を押出成形してハニカム成形体を作製する方法である。また、連続押出成形法は、混合粉末を直接坏土化し、押出成形してハニカム成形体を作製する方法である。成形原料に含まれるセラミック材料としては、特に制限はなく、従来公知のセラミックハニカム構造体の製造方法において、成形原料として用いられるセラミック材料を用いることができる。例えば、セラミック材料としては、コージェライト、コージェライト化原料、炭化珪素、アルミナ等を挙げることができる。なお、コージェライト化原料とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料である。コージェライト化原料は、焼成されてコージェライトになるものである。押出成形に際しては、所望の全体形状、セル形状、隔壁厚さ、セル密度等を有する口金を用いることが好ましい。
また、成形原料には、分散媒となる水を含有させる。更に、成形原料には、必要に応じて、造孔材、バインダ、分散剤、界面活性剤等を含有させてもよい。造孔材、バインダ、分散剤、界面活性剤等は、従来公知のセラミックハニカム構造体の製造方法に用いられるものを好適に用いることができる。
次に、得られたハニカム成形体の両端部を切断する。なお、ハニカム成形体を切断する際には、切断された各ハニカム成形体の「一方の端面から他方の端面に向かう方向」における長さが、ハニカム構造体の仕上げ寸法よりも長くなるようにする。切断された各ハニカム成形体の、仕上げ寸法よりも長い部分は、仕上げ工程において切断除去される。
次に、得られたハニカム成形体を乾燥して、ハニカム乾燥体を得ることが好ましい。乾燥の方法は特に限定されず、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等を挙げることができる。なかでも、誘電乾燥、マイクロ波乾燥又は熱風乾燥を単独で又は組み合わせて行うことが好ましい。
このようにして得られたセラミックハニカム乾燥体は、ハニカム成形体を搬送する際や、ハニカム成形体を乾燥する際に、外周に歪みや凹凸を生じることがある。本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、セラミックハニカム乾燥体が、外周に凹凸面を有するものであっても、コンツァーを測定することができる。そのため、セラミックハニカム乾燥体が、規定された条件を満たすか否かを判断することができ、不合格品をあらかじめ除去することができる。そして、それにより、抜き取り検査によって「規定された条件を満たさない」と判断されたハニカム乾燥体のロットと、同一のロットのハニカム乾燥体について行われる「不合格ロットの全数検査」をなくすか、少なくとも割合(全数検査割合)を、例外的少数にすることが可能となる。
(1−2)形状判定工程:
形状判定工程において、コンツァーの測定方法については、特に制限はない。例えば、図2に示すように、レーザー変位計67によってコンツァーを測定することができる。レーザー変位計67としては、反射式の非接触レーザー変位計を好適に用いることができる。このようなレーザー変位計は、セラミックハニカム乾燥体50の仕上げ寸法に対するコンツァーをより正確に測定することができる。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、形状判定工程における外周形状の測定が、以下の方法で行われることが好ましい。まず、図2に示すように、セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面63における、「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」に離間した3つの測定開始位置P1,P2,P3を含む周方向のコンツァーを測定する。具体的には、図2に示されるように、測定開始位置P1,P2,P3のそれぞれを含み周方向に一周する部分を、それぞれ、コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3とする。そして、これらコンツァー測定部分Q1,Q2,Q3の、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーを、測定する。測定箇所は、規定された条件によって、適宜選択することが好ましい。
セラミックハニカム乾燥体の形状を測定する際の、セラミックハニカム乾燥体の温度については、特に制限はないが、セラミックハニカム乾燥体の温度が、20〜150℃であることが好ましい。但し、セラミックハニカム成形体を乾燥した後のセラミックハニカム乾燥体は、50〜150℃程度となっており、このセラミックハニカム乾燥体を一旦室温まで冷却した後にコンツァーを測定することも可能である。但し、熱効率、作業効率が悪くなる。これまでに説明したコンツァーの測定においては、測定結果に対する温度の影響を補正することが望ましい。セラミック材料、成形助剤を含むセラミックハニカム乾燥体の熱膨張係数を予め測定し、セラミックハニカム乾燥体の「基準の外径寸法」を、温度に対応した「基準の外径寸法」に補正することが望ましい。「基準の外径寸法」の補正により、セラミックハニカム乾燥体の温度が20〜150℃であっても、良好な測定を行うことが可能となる。即ち、セラミックハニカム成形体を乾燥した後のセラミックハニカム乾燥体を、速やかにコンツァーの測定に供することができる。これにより、作業効率をより向上させることができる。
コンツァーの測定は、図2に示すように、測定対象物を水平に載置可能な測定台65上に、セラミックハニカム乾燥体50を載置して行われることが好ましい。このような測定台65を用いると、セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面の周方向の全域を簡便に測定することができる。即ち、レーザー変位計67を固定し、セラミックハニカム乾燥体50を載置した測定台65を水平面内で1回転させることにより、セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面63のQ1,Q2,Q3のコンツァーを同時に、連続的に測定することができる。レーザー変位計67は、可動式としても良い。生産性に影響がなければ、1回転ごとに、Q1,Q2,Q3に移動する測定法でも特に問題はない。また、このような測定方法においては、以下のことがいえる。すなわち、水平面に直交する方向(鉛直方向)対してセラミックハニカム乾燥体50の「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」が傾いていたとしても、コンツァーの最大値及び最小値の算出時における、上記傾きによる影響が極めて小さい。このため、測定台65にセラミックハニカム乾燥体50を載置する際には、セラミックハニカム乾燥体50の「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」が、水平面に直交する方向(鉛直方向)に対して多少傾いていてもよい。本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、セラミックハニカム乾燥体50を測定台65に載置した際の、「水平面に対するセラミックハニカム乾燥体50の端面61の傾きの高低差」(端面の傾きの高低差)が4mm以下であることが好ましい。ここで、上記「端面の傾きの高低差」とは、以下の通りである。「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」が鉛直方向を向くようにハニカム乾燥体50を測定台65の上に配置したとする。そのときに、ハニカム乾燥体50の底面のなかの「鉛直方向において最も高い位置」の測定台65表面からの高さと、「鉛直方向において最も低い位置」の測定台65表面からの高さとの差が、「端面の傾きの高低差」である。
(1−3)仕上げ工程:
図1に示すように、仕上げ工程Bにおいては、規定された条件を満たしたセラミックハニカム乾燥体50を、「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」における長さが、仕上げ寸法mとなるように、仕上げ加工する。そして、これにより、仕上げセラミックハニカム乾燥体70を得る。仕上げセラミックハニカム乾燥体70は、「両端面が、「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」に直交する」ように形成されることが好ましい。
(1−4)抜取寸法検査:
仕上げ工程の後(焼成工程の前)に、確認のために、抜取寸法検査を行ってもよい。抜取寸法検査では、仕上げセラミックハニカム乾燥体の外周形状を測定して、規定された条件を満たすか否かを確認する。そして、規定された条件を満たさない仕上げセラミックハニカム乾燥体があった場合には、その仕上げセラミックハニカム乾燥体のロットと同一ロットの仕上げセラミックハニカム乾燥体全体について、外周形状の測定(全数検査)を行う。そして、規定された条件を満たさないものについては、工程から取り除かれる。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法は、仕上げ工程の前に形状判定工程を有する。そのため、仕上げ工程の後(焼成工程の前)に行われる抜取寸法検査では、規定された条件を満たさない仕上げセラミックハニカム乾燥体は極めて例外的である。
(1−5)焼成工程:
焼成工程においては、仕上げセラミックハニカム乾燥体を焼成して、セラミックハニカム構造体を得る。
焼成を行うときは、本焼成の前に、成形助剤等を除去するため、脱脂を行う。その後、脱脂を行ったセラミックハニカム乾燥体を本焼成してセラミックハニカム構造体を形成する。脱脂の条件については特に制限はない。セラミックハニカム乾燥体の成形原料に適した条件にて、脱脂を行うことが好ましい。例えば、脱脂は、成形原料中の成形助剤である有機物及び添加量に応じて行われることが好ましい。上記有機物としては、有機バインダ、分散剤、造孔材等を挙げることができる。
本焼成とは、脱脂を行ったセラミックハニカム乾燥体中の成形原料を焼結させて所定の強度を確保するための操作を意味する。本焼成条件(温度・時間)は、セラミック成形原料の種類により異なるため、その種類に応じて適切な条件を選択すればよい。例えば、本焼成温度は一般的には、約1400〜1600℃前後程度であるが、これに限定されるものではない。脱脂及び本焼成を行う際には、脱脂後に、引き続き温度を上げて、連続的に本焼成を行うことが好ましい。尚、脱脂と本焼成とを別工程としてもよい。脱脂及び本焼成は、電気炉、ガス炉等を用いて行うことができる。
(1−6)目封止部作製工程:
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、目封止部作製工程を更に備えていてもよい。目封止部作製工程は、仕上げセラミックハニカム乾燥体又はセラミックハニカム構造体のセルの内に封止材料を充填する工程である。このような目封止部作製工程を備えることにより、セラミックハニカム構造体のセルの開口端部に目封止部が配設された、目封止セラミックハニカム構造体を製造することができる。セラミックハニカム構造体の両端面に、目封止部とセルの開口部とにより市松模様が形成されるように、目封止部が形成されることが好ましい。
目封止セラミックハニカム構造体は、流体中の不純物を除去するためのフィルタとして用いることができる。このようなフィルタとしては、例えば、排ガス中の粒子状物質を取り除くための排ガス浄化用のフィルタを挙げることができる。排ガス浄化用のフィルタとしては、ディーゼルエンジンから排出される排ガス中の粒子状物質を除去するためのディーゼルパティキュレートフィルタを挙げることができる。
目封止部作製工程については、従来公知の目封止セラミックハニカム構造体の製造方法における目封止部作製工程と同様の工程に準じて行うことができる。目封止部作製工程は、仕上げ工程を行った後、又は、焼成工程を行った後に行うことが好ましい。
以下、仕上げ工程を行った後の仕上げセラミックハニカム乾燥体に対して、目封止部作製工程を行う場合の例について説明する。まず、仕上げセラミックハニカム乾燥体の所定のセルの一方の開口端部及び残余のセルの他方の開口端部に、スラリー状の封止材料を充填する。仕上げセラミックハニカム乾燥体のセルの開口端部に封止材料を充填する際には、まず、一方の開口端部に封止材料を充填し、その後、他方の開口端部に封止材料を充填する。
一方の開口端部に封止材料を充填する方法としては、以下の方法を挙げることができる。まず、仕上げセラミックハニカム乾燥体の一方の端面にシートを貼り付ける。次に、このシートに、封止材料を充填するための孔を開ける。封止材料を充填するための孔は、目封止部を形成しようとするセルが存在する位置とする。シートが貼り付けられた仕上げセラミックハニカム乾燥体を、封止材料が貯留された容器内に圧入する。即ち、シートが貼り付けられた仕上げセラミックハニカム乾燥体の端部を、上記容器内に圧入する。これにより、シートの孔を通じて、所定のセル内に、封止材料が充填される。
セルの一方の開口端部に封止材料を充填した後、セルの他方の開口端部についても、これまでに説明した方法と同様の方法で、封止材料を充填する。即ち、仕上げセラミックハニカム乾燥体の他方の端面についても、一方の端面と同様にシートを貼り付け、上記と同様の方法で、封止材料を充填する。
仕上げセラミックハニカム乾燥体のセルに充填された封止材料を乾燥させることにより、目封止部を形成することができる。一方の端面側の端部に目封止部が形成されたセルと、他方の端面側の端部に目封止部が形成されたセルとが交互に並び、ハニカム構造体の両端面に市松模様が形成される。通常、セルに充填された封止材料を乾燥した後に焼成して、ディーゼルパティキュレートフィルタを製造する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、仕上げ工程を行うためのセラミックハニカム乾燥体を作製した。セラミックハニカム乾燥体を作製するため、セラミック原料としてコージェライト化原料を用いた。コージェライト化原料に、成形助剤を所定量添加するとともに、水を添加して、混合粉末を調製した。
次に、得られた混合粉末を、セラミックハニカム成形体を成形するための金型を用いて押出成形した。押出成形は、連続成形によって行い、一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが区画形成された円筒状のセラミックハニカム成形体を作製した。次に、セラミックハニカム成形体を、仕上げ寸法よりも「一方の端面から他方の端面に向かう方向」における長さが長くなるように、切断した。
次に、切断されたセラミックハニカム成形体を乾燥して、セラミックハニカム乾燥体を作製した。乾燥は、誘電乾燥と熱風乾燥とを組み合わせて行った。
次に、図2に示すように、得られたセラミックハニカム乾燥体50を、水平面内で回転可能な測定台65上に載置した。尚、スペーサーは用いなかった。セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面63の「コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3」の、それぞれについて、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーを測定した(コンツァー測定)。「コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3」は、「「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」に離間した3つの測定開始位置P1,P2,P3のそれぞれを含み周方向に一周する、それぞれの部分」である。コンツァーは、レーザー変位計67によって連続的に測定した。レーザー変位計67は、反射式の非接触レーザー変位計を用いた。コンツァーの測定は、1つのコンツァー測定部分について、3000点行った。即ち、コンツァーの測定基準位置(測定開始位置)から、0.12°刻みで、セラミックハニカム乾燥体50の外壁表面63のコンツァー測定部分上の各点におけるコンツァーを測定した。コンツァーの測定は、常温(20℃)で行った。
得られた測定結果から、コンツァーの最大値及び最小値を求めた(形状判定工程)。
次に、セラミックハニカム乾燥体を、「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」における長さが「仕上げ寸法」となるように、仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得た(仕上げ工程)。仕上げ加工は、セラミックハニカム乾燥体の端面を、円盤状の砥石を用いて切断することにより行った。
得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体を脱脂し、更に本焼成して、セラミックハニカム構造体を製造した(焼成工程)。脱脂及び本焼成は、酸化雰囲気で行った。焼成時における最高温度は、1430℃とした。
実施例1のセラミックハニカム構造体の形状(大きさ)は、以下の通りであった。外径寸法が100mmであった。「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」における長さが130mmであった。セル密度が62セル/cmであった。隔壁の厚さが150μmであった。セラミックハニカム構造体についての各データを表1に示す。
このような方法(実施例1の方法)により、100ロットのセラミックハニカム構造体を製造した。尚、1ロットを100個とした。そして、得られたセラミックハニカム構造体について、抜取検査を行った。抜取検査においては、上記方法と同様にして、「コンツァー測定」を行った。そして、規定された条件を満たさないセラミックハニカム構造体のロットと同一のロットについては、全数検査を行った。ここで、「規定された条件」を、「コンツァーの、最大値が1mm以下且つ最小値が「−1mm」以上」とした。
また、各セラミックハニカム構造体の製造過程における形状判定工程において、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーの最大値及び最小値が規定された条件を満たさない場合には、当該セラミックハニカム乾燥体は、工程(生産ライン)から除外した。セラミックハニカム乾燥体の仕上げ寸法に対するコンツァーを測定し、コンツァーの最大値及び最小値が、規定された条件を満たした場合に、セラミックハニカム乾燥体を次の工程(仕上げ工程)に進ませ、ハニカム構造体まで作製した。ここで、「規定された条件」を、「コンツァーの、最大値が1mm以下且つ最小値が「−1mm」以上」とした。
得られたセラミックハニカム構造体についての、全数検査割合(%)を算出した。得られた結果を表1に示す。得られたセラミックハニカム構造体の全ロット数に対する、全数検査を行ったセラミックハニカム構造体のロット数の比率を、全数検査割合(%)とした。
Figure 2014028509
(実施例2,3)
仕上げ寸法が表1に示すような値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、実施例1と同様の方法で、セラミックハニカム構造体を製造した。実施例1と同様の方法で、全数検査割合を求めた。結果を表1に示す。
(実施例4)
図2に示されるように、セラミックハニカム乾燥体と測定台との間の3箇所に、スペーサーを配置した以外は、実施例1と同様にしてセラミックハニカム構造体を製造した。実施例1と同様の方法で、全数検査割合を求めた。結果を表1に示す。
(実施例5)
コンツァーの測定を120℃で行った以外は、実施例4と同様にしてセラミックハニカム構造体を製造した。実施例1と同様の方法で、全数検査割合を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
「各データが表1に示すような値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、形状判定工程を行わなかった」こと以外は、実施例1と同様にしてセラミックハニカム構造体を製造した。実施例1と同様の方法で、全数検査割合を求めた。結果を表1に示す。
実施例1〜3の製造方法によれば、比較例1〜3の製造方法に比して、全数検査割合が著しく低下していることがわかる。これは、実施例1〜3の製造方法は、形状判定工程において、規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体が除外されたため、ハニカム構造体の検査において、「規定された条件を満たさないもの」が検出されなかった。実施例1〜3の製造方法において、「形状判定工程」は、オンラインで(生産ライン上で)連続的に行うことができるため、効率的に形状判定を行うことができた。これに対し、「不合格ロットの全数検査」は、自動検査ラインには乗らず、オフラインで手動によって行う必要があったため、非常に効率が悪いものであった。そして、オンラインで行う「形状判定工程」は、ハニカム構造体の製造過程において必ず行う必要があるが、オフラインによる手動での検査と比べて、自動測定を行えることによるメリットが、非常に大きかった。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法は、触媒装置用の担体、排ガス浄化用のフィルタ等として用いられるセラミックハニカム構造体を製造する方法に利用することができる。
50:セラミックハニカム乾燥体、51:隔壁、52:セル、61:一方の端面、62:他方の端面、63:外壁表面、65:測定台、66:スペーサー、67:レーザー変位計、70:仕上げセラミックハニカム乾燥体、100:セラミックハニカム構造体、A:形状判定工程、B:仕上げ工程、C:焼成工程、L:一方の端面から他方の端面に向かう方向(軸方向)、m:仕上げ寸法、P1,P2,P3:測定開始位置、Q1,Q2,Q3:コンツァー測定部分、T:回転方向。

Claims (11)

  1. 一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが隔壁によって区画形成されたセラミックハニカム乾燥体の外周形状を測定して、規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体を除去する形状判定工程と、
    前記規定された条件を満たした前記セラミックハニカム乾燥体を、前記一方の端面から前記他方の端面に向かう方向における長さが、仕上げ寸法となるように、仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得る仕上げ工程と、
    前記仕上げセラミックハニカム乾燥体を焼成して、セラミックハニカム構造体を得る焼成工程とを備えるセラミックハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記形状判定工程における外周形状の測定が、前記セラミックハニカム乾燥体の外壁表面における、前記一方の端面から前記他方の端面に向かう方向に離間した少なくとも3つの測定開始位置を含む周方向のコンツァーを測定するものである請求項1に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記セラミックハニカム乾燥体を、前記一方の端面が底面となるように測定台に載置して、前記コンツァーを測定する請求項2に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記セラミックハニカム乾燥体と前記測定台との間の少なくとも3箇所に、スペーサーを配置する請求項3に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  5. 前記セラミックハニカム乾燥体を前記測定台に載置した際の、水平面に対する前記セラミックハニカム乾燥体の端面の傾きの高低差が4mm以下である請求項3又は4に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  6. 前記コンツァーを、反射式の非接触レーザー変位計によって測定する請求項2〜5のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  7. 前記外周形状を測定する際の前記セラミックハニカム乾燥体の温度が、20〜150℃である請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  8. 前記セラミックハニカム乾燥体が、外壁表面に凹凸を有する請求項1〜7のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  9. 前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法が、100mm以上である請求項1〜8のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  10. 前記セラミックハニカム乾燥体が、コージェライト、炭化珪素、及びアルミナからなる群より選択される少なくとも一種を含む成形原料からなる請求項1〜9のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  11. 前記仕上げセラミックハニカム乾燥体又は前記セラミックハニカム構造体のセルの端部に封止材料を充填する目封止部作製工程を更に備えた請求項1〜10のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
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