JP2014027410A - 路側通信機、無線通信システム、及び送信方法 - Google Patents

路側通信機、無線通信システム、及び送信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 路路間通信の通信情報が移動通信機に取得されるのを防止しつつ、暗号鍵が漏洩したとしても、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】 本発明の路側通信機2は、複数の移動通信機3及び複数の路側通信機2が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムにおいて用いられる。各通信機2,3の間で行われる通信において送信される通信情報は、当該通信情報を暗号化する暗号鍵によって暗号化されている。路側通信機2は、他の路側通信機2との間で行う路路間通信に用いる暗号鍵として、各通信機2,3の間で行われる通信であって路路間通信以外の通信に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いる制御部23を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)の構成要素として好適に用いることができる路側通信機、無線通信システム、及び送信方法に関するものである。
近年、交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、道路に設置されたインフラ装置からの情報を受信し、この情報を活用することで車両走行の安全性を向上させる高度道路交通システムが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる高度道路交通システムにおいて用いられる無線通信システムは、主として、インフラ側の無線通信装置である複数の路側通信機と、各車両に搭載される無線通信装置である複数の車載通信機(移動通信機)とによって構成される。
この場合、各通信主体間で行う通信の組み合わせには、路側通信機と車載通信機とが行う路車(又は車路)間通信、及び、車載通信機同士が行う車車間通信のほか、路側通信機同士が行う路路間通信が含まれることになる(例えば、特許文献2参照)。
上記高度道路交通システムにおいては、安全運転支援サービスの提供の他、当該システムの路車間、又は車車間通信におけるセキュリティ対策についても検討がなされている。
下記非特許文献1では、セキュリティ対策として、前記各通信における発信元の真正性の確認、メッセージの完全性の確認、及び通信情報の機密性の維持について検討されている。
前記各通信における発信元の真正性や、メッセージの完全性を確認するための方法としては、公開鍵アルゴリズムによる電子署名を適用した公開鍵認証方式と、共通鍵アルゴリズムによるメッセージ認証コードを適用した共通鍵認証方式が紹介されている。
また、通信情報の機密性の維持については、共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式が紹介されている。
特許第2806801号公報 特開2011−114647号公報
ITS情報通信システム推進会議、″運転支援通信システムに関するセキュリティガイドライン ITS FORUM RC−009 1.1版″[online]、2012年4月25日、[平成24年7月9日検索]、インターネット〈http://www.itsforum.gr.jp/Public/J7Database/p41/p41.pdf〉
上記無線通信システムの路車間通信、及び車車間通信におけるセキュリティ対策の内、通信情報の機密性の維持については、共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式が好適であると考えられる。
上記無線通信システムでは、時々刻々と移動する移動通信機との間で通信を行うことから、路車間通信、及び車車間通信における通信情報の送信は、送信相手先を特定する必要のない同報送信で行われる。
一般的に、共通鍵アルゴリズムでは、送信元と、送信先との2者間で同一の共通鍵を備え、前記送信元と、前記送信先とは異なる他の送信先との関係においては、前記共通鍵とは異なる他の共通鍵を備える。
このため、上記システムに共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式を適用した場合、送信元の通信機は、送信先となりうる全ての通信機ごと個別に共通鍵(暗号鍵)を備える必要がある。
送信先となりうる全ての通信機ごと個別に暗号鍵を備えることは、同報送信を採用する上記システムでは現実的には不可能である。しかし、全ての路側通信機、及び移動通信機それぞれが、同一の暗号鍵を備えれば、路車間通信、及び車車間通信において同報送信を行ったとしても、送信先(受信側)の通信機は、必ず同一の暗号鍵を備えているので、受信した通信情報を復号することができる。
上記のように、共通の暗号鍵を各通信機が備えれば、暗号化した通信情報を同報送信することができるので、路車間通信、及び車車間通信における通信情報の機密性の維持については、共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式が好適であると考えられる。
上記無線通信システムでは、路車間通信、及び車車間通信以外に、路路間通信も存在し、これら各通信は、所定の周波数帯域を時分割によって共用している。
よって、路車間通信、及び車車間通信にて共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式を採用した場合、路路間通信における通信情報の機密性の維持においても、ハードウェアの共通性や、同一の暗号鍵を備えればよいという利便性から、共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式が好適であると考えられる。
ここで、路路間通信と路車間通信とを行う路側通信機は、送信先として、移動通信機、及び他の路側通信機の双方に通信情報を送信することとなるが、例えば、他の路側通信機に対しては、インフラ側の機器の保守に関する情報や、緊急事態が発生したときにおける交通管理に関する情報等、移動通信機には取得されたくない情報を送信することがある。
しかし、例えば、各通信で同一の暗号鍵を使用するように構成したとすると、移動通信機は、路側通信機が無線送信する通信情報を全て復号し取得することができる。このため、路路間通信によって送信される情報の内、移動通信機には取得されたくない情報まで移動通信機によって取得されてしまう。
また、各通信で同一の暗号鍵を使用するように構成した場合、暗号鍵が漏洩してしまうと、システム内の全ての通信における機密性の維持が困難となり、全ての通信機の暗号鍵を変更する必要が生じる等、システム全体に影響が及ぶこととなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、路路間通信の通信情報が移動通信機に取得されるのを防止しつつ、暗号鍵が漏洩したとしても、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる路側通信機、無線通信システム、及び送信方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための本発明に係る路側通信機は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムにおいて用いられる路側通信機であって、前記各通信機の間で行われる通信において送信される通信情報が、当該通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化されており、他の路側通信機との間で行う路路間通信に用いる暗号鍵として、前記各通信機の間で行われる通信であって前記路路間通信以外の通信に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いる通信制御部を備えていることを特徴としている。
上記構成の路側通信機によれば、路路間通信以外の通信において用いられている暗号鍵と異なる暗号鍵を路路間通信に用いるので、移動通信機は、路路間通信の通信情報を復号することができない。よって、路路間通信の通信情報が移動通信機に取得されるのを防止できる。
さらに、例えば、路路間通信以外の通信において用いられている暗号鍵が漏洩したとしても、路路間通信における機密性は維持することができ、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる。
(2)上記路側通信機において、前記通信制御部は、前記路路間通信が行われる時間に応じて前記路路間通信に用いる暗号鍵を変更することが好ましい。
この場合、路路間通信で用いている暗号鍵が漏洩したとしても、漏洩した暗号鍵を用いることによる路路間通信の機密性維持は困難となるが、漏洩した暗号鍵以外の暗号鍵を用いる時間においては、路路間通信における機密性は維持できる。よって、漏洩した暗号鍵を用いるはずであった時間の暗号鍵のみを変更すればよく、システム全体に影響が及ぶのをより抑制することができる。
また、漏洩した暗号鍵を特定することで、漏洩した時間を特定することができる。
(3)さらにこの場合、前記通信制御部は、さらに、自機の設置場所に応じて前記路路間通信に用いる暗号鍵を変更するものであってもよい。
これにより、さらにシステム全体への影響を抑制できる。
また、漏洩した暗号鍵を特定すれば、当該暗号鍵が使用されていた時間及び場所を特定でき、暗号鍵が漏洩した時間及び場所を特定することができる。この結果、暗号鍵漏洩の原因把握や漏洩対策等、セキュリティをより強化するために必要な情報を得ることができる。
(4)前記複数の移動通信機、及び複数の路側通信機は、前記各通信機が用いる通信フレームに配置された複数のタイムスロットの内の少なくとも1つが割り当てられることで、前記所定の周波数帯域を時分割によって共用している場合には、前記通信制御部は、自機に割り当てられているタイムスロットに応じて前記路路間通信に用いる暗号鍵を変更するものであってもよい。
(5)(6)また、上記路側通信機において、互いに異なる複数の暗号鍵を記憶した記憶部をさらに備え、前記複数の暗号鍵は、当該複数の暗号鍵を複数グループに分けることで構成された複数の暗号鍵群を含んでおり、前記通信制御部は、前記複数の暗号鍵群のいずれかが対応付けられた複数のモードの中から一のモードを選択し、選択したモードに対応付けられた暗号鍵群の中から、前記路路間通信に用いる暗号鍵を選択するものであってもよい。
さらにこの場合、前記複数の暗号鍵群が、通常使用される暗号鍵群と、通常使用される場合以外の特定の状況で使用されることで前記通常使用される暗号鍵群よりも使用頻度が低い暗号鍵群とを含んでいることが好ましい。
この場合、使用頻度が低い暗号鍵群は、通常使用される暗号鍵群と比較して通信情報の機密性が相対的に高くなる。このため、通信情報の機密性に複数の段階レベルを設けることができ、モードを選択することで、通信情報の機密性のレベルを選択することができる。
(7)よって、前記通信制御部は、通常時には、通常使用される暗号鍵群に対応するモードを選択し、自機の周囲が緊急事態、又は前記無線通信システムの保守作業が行われている場合に、前記使用頻度が低い暗号鍵群に対応するモードを選択することができる。
これによって、より通信情報の機密性が要求される緊急事態や、移動通信機には認識されたくないシステム上の情報が取り扱われる保守作業においては、通常使用される暗号鍵群よりもより機密性が高い使用頻度が低い暗号鍵群を選択して路路間通信に用いることができる。
(8)上記路側通信機において、前記通信情報は、共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式によって暗号化されていることが好ましい。
(9)また、本発明は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムであって、前記各通信機の間で行われる通信において送信される通信情報が、当該通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化されており、前記複数の路側通信機同士の間で行う路路間通信に用いる暗号鍵として、前記各通信機の間で行われる通信であって前記路路間通信以外の通信に用いる暗号鍵と異なる暗号鍵を用いることを特徴としている。
上記構成の無線通信システムによれば、上記同様、路路間通信の通信情報が移動通信機に取得されるのを防止しつつ、暗号鍵が漏洩したとしても、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる。
(10)また、本発明は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムであって、前記各通信機の間で行われる通信において送信される通信情報が、前記通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化されているとともに、公共性の高い用途に使用される公共車両によって利用される情報を含んでおり、前記公共車両によって利用される情報は、前記複数の路側通信機及び前記公共車両に搭載される移動通信機が有する暗号鍵であって、前記公共車両によって利用される情報以外の情報に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いて送信されることを特徴としている。
上記構成の無線通信システムによれば、公共車両によって利用される情報は、公共車両によって利用される情報以外の情報に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いて送信されるので、公共車両によって利用される情報に用いられる暗号鍵を有していない通信機は、公共車両によって利用される情報を復号することができない。よって、公共車両によって利用される情報が、公共車両以外の車両に搭載された移動通信機や、歩行者に携帯された移動通信機に取得されるのを防止できる。
(11)本発明は、複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムにおいて用いられる路側通信機が、前記各通信機に対して送信する通信情報を、当該通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化して送信する送信方法であって、他の路側通信機との間で行う路路間通信に用いる暗号鍵として、前記各通信機の間で行われる通信であって前記路路間通信以外の通信に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いることを特徴としている。
上記構成の送信方法によれば、路路間通信の通信情報が移動通信機に取得されるのを防止しつつ、暗号鍵が漏洩したとしても、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる。
本発明によれば、路路間通信の通信情報が移動通信機に取得されるのを防止しつつ、暗号鍵が漏洩したとしても、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。 無線通信システムの通信フレームの一例を示す図である。 路側通信機と移動通信機の内部構成を示すブロック図である。 路側通信機、及び移動通信機によって送信される通信パケットの構成の一例を示す図である。 路側通信機の記憶部に記憶されている暗号鍵を示す概念図である。 移動通信機の記憶部に記憶されている暗号鍵を示す概念図である。 道路交通上をエリアごとに区分けした一例を示す図である。 暗号鍵の使用スケジュールの一例を示す図である。 各路側通信機に割り当てられたタイムスロットと、タイムスロットごとに路路間通信に用いる鍵IDを割り当てられた一例を示す図である。 他の実施形態に係る移動通信機の記憶部に記憶されている暗号鍵を示す概念図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔システムの全体構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。なお、図1では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、高度道路交通システムは、交通信号機1、路側通信機2、車両5に搭載された移動通信機3(図2参照)、中央装置4、及び、各種の車両感知器よりなる路側センサ6などを含む。
交通信号機1と路側通信機2は、複数の交差点Ji(図例では、i=1〜12)のそれぞれに設置されており、電話回線等の通信回線7を介してルータ8に接続されている。このルータ8は交通管制センター内の中央装置4に接続されている。
中央装置4は、自身が管轄するエリアに含まれる各交差点Jiの交通信号機1及び路側通信機2とLAN(Local Area Network)を構成している。従って、中央装置4は、各交通信号機1及び各路側通信機2との間で双方向通信が可能である。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
図1では、図示を簡略化するために、十字路交差点である各交差点Jiに信号灯器が1つだけ描写されているが、実際の各交差点Jiには、互いに交差する道路の上り下り用として少なくとも4つの信号灯器が設置されている。
路側センサ6は、各交差点Jiに流入する車両台数をカウントしたり、渋滞末尾を検出したりする目的で、管轄エリア内の適所に設置された各種の車両感知器よりなる。
この車両感知器としては、例えば、超音波式車両感知器、マイクロ波式車両感知器、光学式車両感知器(光ビーコン)、「画像式車両感知器」及び「旅行時間計測用感知器」などを採用することができる。
〔中央装置〕
中央装置4は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなる制御部を有している。この制御部は、路側通信機2や路側センサ6からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
具体的には、中央装置4の制御部は、自身のネットワークに属する交差点Jiの交通信号機1に対して、同一道路上の交通信号機1群を調整する系統制御や、この系統制御を道路網に拡張した広域制御(面制御)を行うことができる。
また、中央装置4は、通信回線7を介してLAN側と接続された通信インタフェースである通信部を有している。この通信部は、信号灯器の灯色切り替えタイミングに関する信号制御指令S1や、渋滞情報等を含む交通情報S2を所定時間ごとに交通信号機1及び路側通信機2に送信している(図1参照)。
信号制御指令S1は、前記系統制御や広域制御を行う場合の信号制御パラメータの演算周期(例えば、1.0〜2.5分)ごとに送信され、交通情報S2は、例えば5分ごとに送信される。
また、中央装置4の通信部は、各交差点Jiに対応する路側通信機2から、当該路側通信機2が移動通信機3から受信した車両5の位置や速度等を含む車両情報(アプリケーションデータ)S3を受信し、各道路に設置された路側センサ6から前記感知情報S4を受信する。
中央装置4の制御部は、管轄エリア内の路側通信機2や路側センサ6などから通信部が取得した車両情報S3及び感知情報S4に基づいて、前記系統制御や広域制御を実行することができる。
〔無線通信の方式等〕
本実施形態の高度道路交通システムは、移動通信機3との間で無線通信が可能な複数の路側通信機2と、CSMA方式で無線通信を行う複数の移動通信機3とを有する、無線通信システムを含んでいる。
路側通信機2は、それぞれ路側の交差点Jiごとに設置されていて、図1に例示するように、例えば交通信号機1の支柱に取り付けられている。
移動通信機3は、道路を走行する車両5に搭載されている。また、移動通信機3は、歩行者に携帯されていることもある。
路側通信機2は、自身の受信エリア内にある移動通信機3からの無線信号を受信可能であり、その受信エリアが他の路側通信機2のアンテナに到達している場合には、当該他の路側通信機2からの無線信号も受信可能である。
本実施形態の高度道路交通システムでは、路側通信機2同士の通信(路路間通信)については無線通信が用いられ、また、路側通信機2と移動通信機3との間の通信(路車間通信、「路」から「車」への路車間通信と「車」から「路」への車路間通信との双方を含む。)と移動通信機3同士(車車間通信)についても、無線通信が用いられている。
なお、前記した通り、交通管制センターに設けられた中央装置4は、各路側通信機2と有線での双方向通信が可能となっているが、これらの間も無線通信であってもよい。
路側通信機2には、自身が無線送信するための専用のタイムスロットがTDMA方式で割り当てられる。路側通信機2は、割り当てられたタイムスロット以外の時間帯には無線送信を行わない。従って、路側専用のタイムスロット以外の時間帯は、移動通信機3のためのCSMA方式による送信時間として開放されている。
すなわち、上記無線通信システムでは、路側通信機2及び移動通信機3によって行われる各通信が、TDMA方式によって所定の周波数帯域を共用している。
図2は、無線通信システムの通信フレームの一例を示す図である。路側通信機2及び移動通信機3は、この通信フレームに従って通信を行う。
通信フレームは、所定の時間長さ(例えば、100m秒)に設定されている。図に示すように、通信フレームは、タイムスロットを時間軸方向に並べることで構成されている。
図2に示すように、タイムスロットには第1スロットT1と第2スロットT2とが含まれている。これらタイムスロットT1,T2は、通信フレーム内に交互に時間軸方法に並べられている。
第1スロットT1は、路側通信機2用のタイムスロットであり、この時間帯においては路側通信機2による無線送信が許容される。第1スロットT1にはスロット番号iが付されており、このスロット番号iは周期的にインクリメント又はデクリメントされる。
各路側通信機2には、通信フレーム中のいずれか1つの第1スロットT1が割り当てられる。よって、一の路側通信機2に対しては、当該一の路側通信機2に割り当てられた第1スロットT1が通信フレームの時間長さの周期で設定される。
路側通信機2は、自機に割り当てられた第1スロットT1において無線送信が許容される。よって、路路間通信、及び路側通信機2から移動通信機3への路車間通信は、第1スロットT1で行われる。
第2スロットT2は、移動通信機3用のタイムスロットである。この時間帯は移動通信機3による無線送信用として開放するため、路側通信機2は第2スロットT2では無線送信を行わない。
移動通信機3は、第2スロットT2において送信が許容される。よって、車車間通信、及び移動通信機3から路側通信機2への路車間通信は、第2スロットT2において行われる。
以上のようにして、本システムでは、路側通信機2及び移動通信機3によって行われる各通信が、TDMA方式によって所定の周波数帯域を共用している。
また、図2に示す通信フレームにおいて、各第1スロットT1には、複数の路側通信機2の送信時間が割り当てられることがある。
すなわち、図2に示す例では、スロット番号(1)の第1スロットT1には、交差点J1とJ7(図1参照)にある路側通信機2の送信時間が割り当てられ、スロット番号(2)の第1スロットT1には、交差点J2とJ8にある路側通信機2の送信時間が割り当てられ、スロット番号(3)の第1スロットT1には、交差点J3とJ9にある路側通信機2の送信時間が割り当てられている。他の第1スロットT1も、上記同様に路側通信機2の送信時間が割り当てられる。
このように、各路側通信機2の送信時間は、第1スロットT1に対して1対1対応で割り当てられるのではなく、互いに電波干渉が生じない交差点Jiに設置された路側通信機2同士について、同じスロット番号iに重複して割り当て可能となっている。
かかるスロット割当は、中央装置4が総括的に行うこともできるし、他装置から取得した設置位置やスロット情報を利用して各路側通信機2が自律的に行うこともできる。
また、複数の路側通信機2,2…の中から1つの親機を予め選定しておき、この親機が、他の路側通信機2である子機同士で電波干渉が生じない送信タイミングとなるように、スロット割当を行うようにすることもできる。
〔路側通信機〕
図3は、路側通信機2と移動通信機3の内部構成を示すブロック図である。
路側通信機2は、無線通信のためのアンテナ20を有する無線通信部(送受信部)21と、中央装置4と双方向通信する有線通信部22と、それらの通信制御を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)等よりなる制御部23と、制御部23に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部24とを備えている。
記憶部24は、制御部(コンピュータ)23が実行する通信制御処理のためのコンピュータプログラムや、各通信機2,3の通信機ID、自機に割り当てられているタイムスロットの割当情報、後述する暗号鍵などを記憶している。制御部23が実行する処理は、コンピュータプログラムが制御部23によって実行されることで行われる。
制御部23は、無線通信部21や有線通信部22が送受信するITS用アプリケーションデータを総括的に制御する通信制御機能を有する。
例えば、制御部23は、無線通信部21が移動通信機3から受信した車両情報(アプリケーションデータ)S3を記憶部24に一時的に記憶させ、有線通信部22を通じて中央装置4に転送する。また、制御部23は、有線通信部22が中央装置4から受信した交通情報(アプリケーションデータ)S2等を、記憶部24に一時的に記憶させ、当該交通情報S2を含む通信パケットを無線通信部21からブロードキャスト送信する。
また、制御部23は、自機に割り当てられた送信時間である第1スロットT1(図2)において無線送信を行うように無線通信部21を制御する。
さらに、制御部23は、記憶部24に記憶されたタイムスロットの割当情報(アプリケーションデータ)S5を含む通信パケットを、無線通信部21を介してブロードキャスト送信する。この割当情報S5は、路側通信機2の送信時間である第1スロットT1(図2)を移動通信機3に通知するための情報である。
路側通信機2から割当情報S5を取得した車両5の移動通信機3は、割当情報S5の送信元である路側通信機2に割り当てられている第1スロットT1を把握することができる。さらに、移動通信機3は、その割当情報S5を送信した路側通信機2が送信を行わない時間帯である第2スロットT2(図2)においてキャリアセンス方式による無線送信を行う。
制御部23は、後述するように、路路間通信において、通常モード、緊急モード、及び保守モードの3つの動作モードの中から1の動作モードを選択する機能を有している。制御部32は、有線通信又は無線通信を介して受信する保守関連情報S6や、緊急情報S7に応じて動作モードを選択する。
保守関連情報(アプリケーションデータ)S6とは、路側通信機2や交通信号機1等のインフラ側の機器をメンテナンスする際に送信される情報であり、インフラ側の機器の保守に関する情報である。
緊急情報(アプリケーションデータ)S7とは、自然災害や交通事故等の緊急事態の発生に応じて送信される情報であり、緊急事態の発生を報知するための情報や、緊急事態による交通管理に関する情報等を含んでいる。
保守関連情報S6、及び緊急情報S7は、中央装置4から有線通信によって一又は複数の路側通信機2に与えられ、路路間通信によって、その他の路側通信機2に転送される。
なお、これら保守関連情報S6、及び緊急情報S7は、車両5のドライバや、歩行者には取得されたくない情報であり、路車間通信によっては送信されず、路路間通信のみによって送信される。
制御部23は、路車間通信、及び路路間通信において共にブロードキャスト送信を行う。このため、制御部23は、例えば、自機に割り当てられているタイムスロット(第1スロットT1)の中で、路車間通信の送信を行うための送信時間(路車間通信用スロット)と、路路間通信の送信を行うための送信時間(路路間通信用スロット)とを設定する。これによって、路側通信機2は、路車間通信のためのブロードキャスト送信と、路路間通信のためのブロードキャスト送信とを行うことができる。
この場合、制御部23は、交通情報S2や、車両情報S3を路車間通信用スロットでブロードキャスト送信し、保守関連情報S6や、緊急情報S7を路路間通信用スロットでブロードキャスト送信する。
また、制御部23は、通信フレームごとに周期的に自機に割り当てられているタイムスロットの内、例えば、複数周期ごとに1回の割合で、路路間通信専用のタイムスロットを設定することもできる。
路側通信機2は、タイムスロットに一致するように送信タイミングを制御する必要があるため、他の路側通信機2との時刻同期機能を有している。この路側通信機2の時刻同期は、例えば、自身の時計をGPS時刻に合わせるGPS同期や、自身の時計を他の路側通信機2からの送信信号に合わせるエア同期等によって行われる。
〔移動通信機〕
移動通信機3は、無線通信のためのアンテナ30を有する通信部(送受信部)31と、この通信部31に対する通信制御を行うプロセッサ等よりなる制御部32と、この制御部32に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部33とを備えている。
記憶部33は、制御部(コンピュータ)32が実行する通信制御処理のためのコンピュータプログラムや、各通信機2,3の通信機ID、後述する暗号鍵等を記憶している。制御部23が実行する処理は、コンピュータプログラムが制御部32によって実行されることで行われる。
移動通信機3の制御部32は、車車間通信のためのキャリアセンス方式による無線通信を通信部31に行わせるものであり、路側通信機2との間の時分割多重方式での通信制御機能は有していない。
従って、移動通信機3の通信部31は、所定の搬送波周波数の受信レベルを常時感知しており、その値がある閾値以上である場合は無線送信を行わず、当該閾値未満になった場合にのみ無線送信を行うようになっている。
なお、移動通信機3の制御部32は、車両5(移動通信機3)の現時の位置、方向及び速度等を含む車両情報(アプリケーションデータ)S3を含む通信パケットを、通信部31を介して外部にブロードキャストで無線送信させている。
また、移動通信機3の制御部32は、他の車両5から直接受信した車両情報S3や、路側通信機2から受信した他の車両5の車両情報S3に含まれる、位置、速度及び方向に基づいて、右直衝突や出合い頭衝突等を回避するための安全運転支援制御を行うことができる。
さらに、車載通信機3の制御部32は、路側通信機2がブロードキャスト送信したタイムスロットの割当情報S5を通信部31が受信すると、この割当情報S5を通信部31を介してブロードキャスト送信し、他の移動通信機3に割当情報S5を転送する。
これにより、路側通信機2がダウンリンク送信した無線信号と、その路側通信機2の送信エリア外の移動通信機3がブロードキャスト送信した無線信号とが、その路側通信機2の送信エリア内の移動通信機3に同時に届くことはない。
〔通信パケットの構成〕
図4は、路側通信機2、及び移動通信機3によって送信される通信パケットの構成の一例を示す図である。図に示すように、この通信パケットには、先頭から順に、PHYヘッダ(物理ヘッダ)、通信制御ヘッダ、L7ヘッダ(レイヤ7ヘッダ)、セキュリティ管理ヘッダ、暗号化処理情報、アプリケーションデータ本体、及びFCS(Frame Check Sequence)が含まれている。
PHYヘッダには、物理層における処理に用いられる情報が含まれている。
通信制御ヘッダには、MAC層やLLC層等のデータリンク層や、IVC−RVC層における処理に用いられる情報等が含まれている。
L7ヘッダには、レイヤ7における処理に用いられる情報が含まれている。
セキュリティ管理ヘッダには、セキュリティ処理に関する情報が含まれている。セキュリティ処理としては、後述する、電子署名による認証処理や、アプリケーションデータの暗号化処理が含まれている。
なお、L7ヘッダと、セキュリティ管理ヘッダとの間には、EL(Extended Layer:拡張レイヤ)ヘッダが付加されることがある。ELヘッダには、拡張レイヤによって行われる処理に関する情報が含まれる。拡張レイヤはセキュリティ管理に関する処理も行うため、ELヘッダにおいても、セキュリティ処理に関する情報が含まれている。
本実施形態においては、通信情報の機密性を維持するために、暗号化処理を行う。従って、図4に示すように、通信パケットには、暗号化処理に伴って必要な情報が含まれている暗号化処理フィールドが付加されている。
暗号化処理フィールドには、暗号化処理に関するプロトコルバージョン等を示す情報や、暗号化処理に用いられる暗号鍵の鍵ID、同一の暗号鍵を用いて暗号化処理を行っても異なる暗号処理結果が得られるようにするための変数情報、暗号化処理の対象となるデータ長が含まれている。
この暗号化処理フィールドの後には、送信側の通信機2,3による暗号化処理によって所定のデータ長の範囲で暗号化データとされたアプリケーションデータ本体が含まれている。この通信パケットを受信した通信機2,3は、暗号化処理フィールド内の情報と、後述する暗号鍵とを用いて、暗号化されたアプリケーションデータ本体を復号することができる。暗号化されたアプリケーションデータ本体は、前記暗号鍵が無ければ復号することはできない。
従って、暗号化されたアプリケーションデータ本体は、前記暗号鍵を持たない第三者によってはその内容を取得することができないため、通信情報の機密性が維持される。
なお、アプリケーションデータの内容には、上述の交通情報S2や、車両情報S3、割当情報S5、保守関連情報S6、緊急情報S7が含まれる。
〔通信のセキュリティについて〕
上記無線通信システムにおいて、アプリケーションデータを不正に取得したり、路側通信機2や移動通信機3になりすまして、偽の情報や改ざんした情報を送信するといった攻撃を受けることで、システムの利用者やサービスに影響を受ける場合がある。
このため、通信セキュリティを確保するために、本実施形態の無線通信システムでは、各通信機2,3間の通信における発信元の真正性の確認、受信メッセージ(アプリケーションデータ)の完全性の確認、及び通信情報(アプリケーションデータ)の機密性の維持を図るための処理が行われる。
発信元の真正性の確認、及び受信メッセージの完全性の確認については、公開鍵アルゴリズムによる電子署名を適用した公開鍵認証方式、又は、共通鍵アルゴリズムによるメッセージ認証コードを適用した共通鍵認証方式のいずれかの方式が採用される。
各通信機2,3の制御部23,32は、上記方式に基づいた認証処理を行う機能を有しており、これら処理を行いつつ通信を行うことで、発信元の真正性、及びメッセージの完全性を担保する。
また、本実施形態において、通信情報の機密性の維持については、上述のように通信パケットに含まれるアプリケーションデータに対して暗号化処理が行われる。アプリケーションデータに対して暗号化処理を行うことで、本システムに属する通信機2,3以外の第三者が本システム内で送受信される通信情報を傍受したとしても、その内容が取得されるのを防止している。
〔暗号化処理について〕
本実施形態では、共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式が採用されている。
この共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式は、送信元と、送信先との2者間それぞれで共通の暗号鍵を備える。送信元は、暗号鍵を用いて暗号化の対象となるアプリケーションデータ等の通信情報を暗号化し暗号化データを送信する。暗号化データを受信した送信先は、暗号化の際に用いられた暗号鍵と同一の暗号鍵を備えているので、この暗号鍵を用いることで暗号化データを復号でき、通信情報を取得することができる。
共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式は、上記のように共通の暗号鍵を送信元と送信先とが備えていれば処理が可能なので、例えば、電子署名を利用する公開鍵アルゴリズムによって暗号化を行う場合と比較して、通信の際のオーバーヘッドが小さく処理負荷が小さい。このため、車両5に搭載されたり歩行者が携帯することからコストや機器サイズが制限される移動通信機3にとって好適な方式である。
但し、共通鍵アルゴリズムでは、一般に、送信元と、送信先との2者間で同一の共通鍵を備え、前記送信元と、前記送信先とは異なる他の送信先との関係においては、前記共通鍵とは異なる他の共通鍵を備える。
このため、上記システムに共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式を適用した場合、送信元の通信機は、送信先となりうる全ての通信機ごと個別に共通鍵(暗号鍵)を備える必要がある。しかし、アプリケーションデータをブロードキャスト送信する本実施形態のシステムでは、全ての通信機ごとに個別に暗号鍵を備えることが現実的に不可能である。
そこで、本実施形態のシステムでは、相互に通信する各通信機2,3で、同一の暗号鍵を備えることで共通鍵アルゴリズムによる暗号化を行う。
各通信機2,3の制御部23,32は、上記方式に基づいた暗号化処理を行う機能を有している。また、記憶部24,33には、暗号化処理に用いられる暗号鍵が記憶されている。
ここで、本実施形態の無線通信システムでは、路路間通信に用いられる暗号鍵と、各通信機2,3の間で行われる通信であって路路間通信以外の通信(路車間通信及び路路間通信)に用いられる暗号鍵との間で異なる暗号鍵を用いるように構成されている。
図5は、路側通信機2の記憶部24に記憶されている暗号鍵を示す概念図である。
記憶部24には、自機以外の他の通信機2,3との間の通信に用いる暗号鍵が複数記憶されている。記憶部24に記憶されている複数の暗号鍵は、それぞれが互いに異なる鍵情報を有している。
複数の暗号鍵は、当該複数の暗号鍵を複数グループに分けることで構成された鍵グループを複数含んでいる。より具体的に、記憶部24に記憶されている複数の暗号鍵は、路路間通信に用いられる路側機用鍵グループと、路車間通信及び車車間通信に用いられる移動機用鍵グループとを含んでいる。
移動機用鍵グループは、複数の暗号鍵S1,S2,S3・・・を含んでいる。
制御部23は、移動機用鍵グループに含まれる暗号鍵S1,S2,S3・・・の中から、路車間通信及び車車間通信に用いる暗号鍵を選択する。
路側機用鍵グループは、当該路側機用鍵グループに含まれる複数の鍵を複数グループに分けることで複数の鍵グループが構成されている。路側機用鍵グループは、複数の鍵グループとして、通常用鍵グループと、緊急用鍵グループと、保守用鍵グループとを含んでいる。これら通常用鍵グループ、緊急用鍵グループ、及び保守用鍵グループは、暗号鍵P1,P2,P3・・・、暗号鍵Q1,Q2,Q3・・・、及び暗号鍵R1,R2,R3・・・を含んでいる。
制御部23は、後述するように、路路間通信において、3つの動作モード(通常モード、緊急モード、及び保守モード)の中から一の動作モードを選択する機能を有している。各動作モードには、当該各動作モードにおいて使用する鍵グループとして、通常用鍵グループ、緊急用鍵グループ、及び保守用鍵グループの内のいずれかの鍵グループが対応付けて設定されている。
制御部23は、選択する動作モードに対応付けられた鍵グループの中に含まれる暗号鍵の中から、路路間通信に用いる暗号鍵を選択する。
このように制御部23は、路路間通信に用いる暗号鍵を路側機用鍵グループに含まれる暗号鍵から選択し、路車間通信及び車車間通信に用いる暗号鍵を移動機用鍵グループに含まれる暗号鍵から選択する。
これによって、路路間通信の用いる暗号鍵と、路車間通信及び車車間通信に用いる暗号鍵とが、互いに異なる暗号鍵となるように制御部23によって選択される。
また、記憶部24には、路側機用鍵スケジュール情報と、移動機用鍵スケジュール情報とが記憶されている。
これら路側機用鍵スケジュール情報、及び移動機用鍵スケジュール情報には、制御部23が各鍵グループの中から暗号鍵を選択する際にいずれの暗号鍵を選択するかについてのスケジュールを含んでいる。
路側機用鍵スケジュール情報は、期間及び設置場所に応じてどの暗号鍵を使用するかについて予め設定された使用スケジュールを示す内容を含んでいる。
各路側通信機2は、互いに同一の路側機用鍵スケジュール情報を備えている。これによって、例えば、通常用鍵グループ含まれる複数の暗号鍵P1,P2,P3・・・の中からいずれかの暗号鍵を選択して路路間通信する場合にも、路側機用鍵スケジュール情報に基づいて暗号鍵を選択すれば、送信元及び送信先双方において、同一の暗号鍵を選択することができる。
これにより、路側通信機2は、例えば、通常用鍵グループ含まれる複数の暗号鍵P1,P2,P3・・・の中からいずれかの暗号鍵を選択することで、使用する暗号鍵を変更したとしても、他の路側通信機2との間で同一の暗号鍵を用いて暗号化処理を行うことができ、路路間通信を行うことができる。
また、移動機用鍵スケジュール情報は、期間に応じてどの暗号鍵を使用するかについて予め設定された使用スケジュールを示す内容を含んでいる。
この移動機用鍵スケジュール情報は、後述するように、移動通信機3の記憶部33にも記憶されている。
図6は、移動通信機3の記憶部33に記憶されている暗号鍵を示す概念図である。
記憶部33には、自機以外の他の通信機2,3との間の通信に用いる暗号鍵が複数記憶されている。記憶部33には、路側通信機2の記憶部24に記憶されている移動機用鍵グループに含まれる暗号鍵と同一の暗号鍵S1,S2,S3・・・が記憶されている。
また、移動通信機3の記憶部33には、路側通信機2の記憶部24に記憶されている移動機用鍵スケジュール情報と同一内容の移動機用鍵スケジュール情報も記憶されている。
よって、移動通信機3が、暗号鍵S1,S2,S3・・・の中からいずれかの暗号鍵を選択して路車間通信する場合にも、移動機用鍵スケジュール情報に基づいて暗号鍵を選択すれば、送信元及び送信先双方において、同一の暗号鍵を選択することができる。これにより、路側通信機2との間で同一の暗号鍵を用いて暗号化処理を行いつつ路車間通信を行うことができる。
また、各移動通信機3同士は、互いに同一の暗号鍵S1,S2,S3・・・、及び移動機用鍵スケジュール情報を備えている。よって、移動通信機3は、他の移動通信機3との間で車車間通信する場合にも、送信元及び送信先双方において、同一の暗号鍵を選択することができる。これにより、暗号化処理を行いつつ車車間通信を行うことができる。
なお、移動通信機3は、路側機用鍵グループを備えていないので、路路間通信の通信情報を受信したとしても復号できず当該通信情報を取得することはできない。
このように、本実施形態では、路車間通信及び車車間通信において用いられている暗号鍵と異なる暗号鍵を路路間通信に用いるので、移動通信機3は、路路間通信の通信情報を復号することができない。よって、路路間通信の通信情報が移動通信機3に取得されるのを防止できる。
さらに、例えば、路車間通信及び車車間通信において用いられている移動機用鍵グループに含まれる暗号鍵が漏洩したとしても、路路間通信における機密性は維持することができ、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる。
〔暗号鍵の使用スケジュールについて〕
本実施形態の無線通信システムでは、上述したように、期間や設置場所に応じてどの暗号鍵を使用するかについて予め使用スケジュールが設定されている。設定されたスケジュールは、各通信機2,3の記憶部24,33に記憶された路側機用鍵スケジュール情報、及び移動機用鍵スケジュール情報に反映されている。
図7は、道路交通上をエリアごとに区分けした一例を示す図である。図中の斜め線は道路を表し、交差点の丸印は路側通信機2を表している。
各路側通信機2の設置場所は、図7中のエリアA1〜A9ごとに特定される。また、移動通信機3の現在位置についても、図7中のエリアA1〜A9ごとに特定される。
図8は、暗号鍵の使用スケジュールの一例を示す図である。なお、図8では、路路間通信においては、通常用鍵グループについての使用スケジュールを示している。また、図8では、上述の暗号鍵P1,P2・・・の「P1」,「P2」を鍵IDとして表している。
図に示すように、路路間通信に用いられる暗号鍵、及び路車、車車間通信に用いられる暗号鍵は、それぞれ、期間、及びエリア(設置場所又は現在位置)に応じて設定されている。
例えば、期間h1〜h2の間において、エリアA1では、路路間通信の暗号鍵には、暗号鍵P1が選択され、路車、車車間通信の暗号鍵には、暗号鍵S1が選択される。よって、図7中、エリアAに設置されている路側通信機2aは、期間h1〜h2の間において、暗号鍵P1を用いて暗号化処理を行い、路路間通信を行う。
また、期間h1〜h2の間において、エリアA1に位置する移動通信機3は、暗号鍵S1を用いて暗号化処理を行い、路車、路路間通信を行う。
また、期間h1〜h2の間において、エリアA2では、路路間通信の暗号鍵には、暗号鍵P2が選択され、路車、車車間通信の暗号鍵には、暗号鍵S2が選択される。よって、図7中、エリアA2に設置されている路側通信機2b,2c,2dは、期間h1〜h2の間において、暗号鍵P2を用いて暗号処理を行い、路路間通信を行う。
また、期間h1〜h2の間において、エリアA2に位置する移動通信機3は、暗号鍵S2を用いて暗号化処理を行い、路車、路路間通信を行う。
期間h2〜h3になると、エリアA1では、路路間通信の暗号鍵には、暗号鍵P2が選択され、路車、車車間通信の暗号鍵には、暗号鍵S2が選択される。
また、期間h2〜h3では、エリアA2では、路路間通信の暗号鍵には、暗号鍵P3が選択され、路車、車車間通信の暗号鍵には、暗号鍵S3が選択される。
なお、上記期間h1〜h2、h2〜h3の間隔は、例えば、数10分や数時間といった単位で設定される。
このように、本実施形態の無線通信システムでは、各通信機2,3が、所定のスケジュールに基づき、期間(時間)、及び設置場所(現在位置)に応じて複数の暗号鍵の中から選択するように構成されているので、道路交通上のエリアごとに、異なる暗号鍵を使用し、また、同じエリアでも現在時刻が属する期間ごとに異なる暗号鍵を使用する。
この場合、路路間通信で用いている暗号鍵が漏洩したとしても、その漏洩した暗号鍵を特定することで、当該暗号鍵が使用されていた期間及びエリアを特定でき、暗号鍵が漏洩した期間及びエリアを特定することができる。この結果、暗号鍵漏洩の原因把握や漏洩対策等、セキュリティをより強化するために必要な情報を得ることができる。
なお、本実施形態の路側通信機2(移動通信機3)では、期間、及び設置場所(現在位置)に応じて路路間通信(路車、車車間通信)に用いる暗号鍵を、複数の暗号鍵の中から選択するように構成したが、例えば、期間のみに応じて選択するように構成してもよいし、設置場所(現在位置)のみに応じて選択するように構成してもよい。
〔動作モードと鍵グループについて〕
本実施形態の路側通信機2は、自機の周囲の状況に基づいて、通常モード、緊急モード、及び保守モードの3つの動作モードの中から1の動作モードを選択する。
緊急モードは、自然災害や交通事故等の発生によって、緊急事態と判断されるときに選択される動作モードである。
また、保守モードは、路側通信機2や交通信号機1等のインフラ設備のメンテナンスを行う際に選択される動作モードである。
通常モードは、上述のような特定の状況以外のときに選択されるモードであり、通常使用されるモードである。
路側通信機2の制御部23は、保守関連情報S6、及び緊急情報S7の受信の有無によって、自機の周囲の状況を判断する。保守関連情報S6を受信すれば、制御部23は、自機の周囲でインフラのメンテナンスが実施されていると判断する。この場合、制御部23は、動作モードとして保守モードを選択する。
また、緊急情報S7を受信すれば、制御部23は、自機の周囲で緊急事態が発生していると判断する。この場合、制御部23は、動作モードとして緊急モードを選択する。
緊急事態が発生していると判断せず、かつインフラのメンテナンスが実施されていないと判断する場合、制御部23は、通常モードを選択する。
制御部23は、通常モードを選択している場合、通常用鍵グループに含まれる暗号鍵P1,P2,P3・・・の中から、路路間通信に用いる暗号鍵を選択する。
また、制御部23は、緊急モードを選択している場合、緊急用鍵グループに含まれる暗号鍵Q1,Q2,Q3・・・の中から、路路間通信に用いる暗号鍵を選択する。同様、制御部23は、保守モードを選択している場合、保守用鍵グループに含まれる暗号鍵R1,R2,R3・・・の中から、路路間通信に用いる暗号鍵を選択する。
このように、制御部23は、選択したモードに対応付けられた鍵グループの中から、路路間通信に用いる暗号鍵を、期間及びエリアに応じて選択し、変更する。
ここで、インフラのメンテナンスや、緊急事態は頻繁に生じるものではないので、ほとんどの場合、制御部23は、通常モードを選択することとなる。このため、緊急用鍵グループ及び保守用鍵グループに含まれる暗号鍵は、通常用鍵グループの暗号鍵よりも使用頻度が低くなる。
このように、記憶部24が記憶している複数の暗号鍵は、通常使用される暗号鍵群としての通常用鍵グループの他、通常用鍵グループよりも使用頻度が低い暗号鍵群としての緊急用鍵グループ及び保守用鍵グループを含んでいる。
この場合、使用頻度が低い緊急用鍵グループ及び保守用鍵グループは、通常使用される通常用鍵グループと比較して通信情報の機密性が相対的に高くなる。このため、通信情報の機密性に複数の段階レベルを設けることができ、動作モードを選択することで、通信情報の機密性のレベルを選択することができる。
よって、路側通信機2の制御部23は、通常時には、通常使用される暗号鍵群を用い、自機の周囲が緊急事態である場合、又は本システムにおいて保守作業が行われている場合には、使用頻度が低い鍵グループを選択して路路間通信に用いることができる。
これによって、より通信情報の機密性が要求される緊急事態や、移動通信機には認識されたくないシステム上の情報が取り扱われる保守作業においては、通常用鍵グループよりもより機密性が高い使用頻度が低い鍵グループを選択して路路間通信に用いることができる。
〔効果について〕
上記のように構成された路側通信機2及び無線通信システムによれば、路車間通信及び車車間通信において用いられている暗号鍵と異なる暗号鍵を路路間通信に用いるので、移動通信機3は、路路間通信の通信情報を復号することができない。よって、路路間通信の通信情報が移動通信機3に取得されるのを防止できる。
また、例えば、路車間通信及び車車間通信において用いられている暗号鍵が漏洩したとしても、路路間通信における機密性は維持することができ、システム全体に影響が及ぶのを抑制することができる。
また、本実施形態の路側通信機2は、期間、及び設置場所に応じて路路間通信に用いる暗号鍵を複数の暗号鍵(路側機用鍵グループ)の中から選択するので、路路間通信で用いている暗号鍵が漏洩したとしても、漏洩した暗号鍵を用いて路路間通信の機密性維持は困難となるが、漏洩した暗号鍵以外の暗号鍵を用いる期間及びエリアにおいては、路路間通信における機密性は維持することができる。よって、漏洩した暗号鍵を用いるはずであった期間及びエリアの暗号鍵のみを変更すればよく、システム全体に影響が及ぶのをより抑制することができる。
〔他の実施形態について〕
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、暗号鍵の使用スケジュールにおいて、同一の暗号鍵を選択する期間を数10分や数時間といった単位で設定した場合を例示したが、例えば、よりもっと短い期間で設定することもできる。
例えば、路側通信機2が割り当てられるタイムスロットに応じて路路間通信に用いる暗号鍵を選択、変更することもできる。
図9は、各路側通信機2に割り当てられたタイムスロットと、タイムスロットごとに路路間通信に用いる鍵IDを割り当てられた一例を示す図である。
図9に示すように、例えば、交差点J2(j7)(図1)の路側通信機2は、スロット番号(1)の第1スロットT1が割り当てられている。また、図中、左側に位置する無線フレームに含まれるスロット番号(1)の第1スロットT1には、交差点J2の路側通信機2が路路間通信に用いる暗号鍵として暗号鍵P1を選択するようにスケジュールされている。
また、次の無線フレームに含まれるスロット番号(1)の第1スロットT1には、交差点J2の路側通信機2が路路間通信に用いる暗号鍵として暗号鍵P2を選択するようにスケジュールされている。
このように、無線フレーム単位ごとに、暗号鍵を選択して変更するように設定することもできる。
また、上記実施形態では、移動通信機3が、路車間通信に用いる暗号鍵として、移動機用鍵グループに含まれる暗号鍵S1,S2,S3・・・のみを備えることで、移動通信機3によって路路間通信の通信情報が取得されるのを防止し、移動通信機3に対する路路間通信の通信情報の秘匿性を高めた場合を示した。
しかし、例えば、救急車や、消防車、パトカーといった緊急車両(公共性の高い用途に使用される公共車両)に搭載される移動通信機3は、緊急事態が発生した場合、その緊急事態に関連する情報である緊急情報S7を必要とすることがある。
この場合、公共車両によって利用される情報である緊急情報S7について、公共車両以外の一般車両に搭載された移動通信機3や、歩行者が携帯している移動通信機3には取得させずに、公共車両に搭載される移動通信機3には取得させる必要がある。
つまり、一般車両等に搭載された移動通信機3以外の通信機2,3の間で行われる通信情報について、一般車両等に搭載された移動通信機3に対して秘匿する必要がある。
このため、緊急車両等の公共車両に搭載される移動通信機3については、図10に示すように、移動機用鍵グループに含まれる暗号鍵の他、路側通信機2が備えている緊急用鍵グループに含まれる暗号鍵と同一の暗号鍵Q1,Q2,Q3・・・を備えていてもよい。
この場合、前記公共車両に搭載される移動通信機3は、通常、路路間通信でのみ行われる緊急情報S7に関する送受信について、緊急用鍵グループに含まれる暗号鍵を用いることで路車間通信を行うことができる。
なお、前記公共車両に搭載される移動通信機3は、緊急用鍵グループに含まれる暗号鍵Q1,Q2,Q3・・・とともに、これらを用いるために必要なスケジュールを含んでいる路側機用鍵スケジュール情報も備えている。
これによって、前記公共車両の移動通信機3は、緊急事態の発生やその状況等を報知するための情報を緊急情報S7として路側通信機2に対して送信することができる。また、緊急モード時において路路間通信によって送信される緊急情報S7を取得し、この緊急情報S7に含まれている種々の情報を利用して、当該公共車両の活動のために利用することができる。
また、上記の場合、緊急情報S7のように公共車両によって利用される情報は、路側通信機2及び公共車両に搭載される移動通信機3が有する暗号鍵であって、公共車両によって利用される情報以外の情報に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いて送信される。
つまり、緊急情報S7のように公共車両によって利用される情報は、路側通信機2及び公共車両に搭載される移動通信機3が有する暗号鍵であって、公共車両以外の一般車両等に搭載された移動通信機3が有している暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いて送信されるので、公共車両によって利用される情報に用いられる暗号鍵を有していない一般車両等に搭載された移動通信機3は、公共車両によって利用される情報を復号することができない。
よって、公共車両によって利用される情報が、公共車両以外の車両に搭載された移動通信機3や、歩行者に携帯された移動通信機3に取得されるのを防止できる。
この結果、公共車両によって利用される情報を一般車両等に搭載された移動通信機3に対して秘匿することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 路側通信機
3 移動通信機
4 中央装置
5 車両
23 制御部
24 記憶部

Claims (11)

  1. 複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムにおいて用いられる路側通信機であって、
    前記各通信機の間で行われる通信において送信される通信情報が、当該通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化されており、
    他の路側通信機との間で行う路路間通信に用いる暗号鍵として、前記各通信機の間で行われる通信であって前記路路間通信以外の通信に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いる通信制御部を備えていることを特徴とする路側通信機。
  2. 前記通信制御部は、前記路路間通信が行われる時間に応じて前記路路間通信に用いる暗号鍵を変更する請求項1に記載の路側通信機。
  3. 前記通信制御部は、自機の設置場所に応じて前記路路間通信に用いる暗号鍵を変更する請求項1又は2に記載の路側通信機。
  4. 前記複数の移動通信機、及び複数の路側通信機は、前記各通信機が用いる通信フレームに配置された複数のタイムスロットの内の少なくとも1つが割り当てられることで、前記所定の周波数帯域を時分割によって共用しており、
    前記通信制御部は、自機に割り当てられているタイムスロットに応じて前記路路間通信に用いる暗号鍵を変更する請求項1〜3のいずれか一項に記載の路側通信機。
  5. 互いに異なる複数の暗号鍵を記憶した記憶部をさらに備え、
    前記複数の暗号鍵は、当該複数の暗号鍵を複数グループに分けることで構成された複数の暗号鍵群を含んでおり、
    前記通信制御部は、前記複数の暗号鍵群のいずれかが対応付けられた複数のモードの中から一のモードを選択し、選択したモードに対応付けられた暗号鍵群の中から、前記路路間通信に用いる暗号鍵を選択する請求項1〜4のいずれか一項に記載の路側通信機。
  6. 前記複数の暗号鍵群は、通常使用される暗号鍵群と、通常使用される場合以外の特定の状況で使用されることで前記通常使用される暗号鍵群よりも使用頻度が低い暗号鍵群とを含んでいる請求項5に記載の路側通信機。
  7. 前記通信制御部は、自機の周囲が緊急事態、又は前記無線通信システムの保守作業が行われている場合に、前記使用頻度が低い暗号鍵群に対応するモードを選択する請求項6に記載の路側通信機。
  8. 前記通信情報は、共通鍵アルゴリズムによる暗号化方式によって暗号化されている請求項1〜7のいずれか一項に記載の路側通信機。
  9. 複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムであって、
    前記各通信機の間で行われる通信において送信される通信情報が、当該通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化されており、
    前記複数の路側通信機同士の間で行う路路間通信に用いる暗号鍵として、前記各通信機の間で行われる通信であって前記路路間通信以外の通信に用いる暗号鍵と異なる暗号鍵を用いることを特徴とする無線通信システム。
  10. 複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムであって、
    前記各通信機の間で行われる通信において送信される通信情報が、前記通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化されているとともに、公共性の高い用途に使用される公共車両によって利用される情報を含んでおり、
    前記公共車両によって利用される情報は、前記複数の路側通信機及び前記公共車両に搭載される移動通信機が有する暗号鍵であって、前記公共車両によって利用される情報以外の情報に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いて送信されることを特徴とする無線通信システム。
  11. 複数の移動通信機及び複数の路側通信機が所定の通信周波数帯域を時分割によって共用している無線通信システムにおいて用いられる路側通信機が、前記各通信機に対して送信する通信情報を、当該通信情報を暗号化するための暗号鍵によって暗号化して送信する送信方法であって、
    他の路側通信機との間で行う路路間通信に用いる暗号鍵として、前記各通信機の間で行われる通信であって前記路路間通信以外の通信に用いる暗号鍵とは異なる暗号鍵を用いることを特徴とする送信方法。
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