JP2014025932A - 時計用トリップ防止機能付きヒゲゼンマイ - Google Patents

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Abstract

【課題】テンプの慣性を乱さないことにより、およびテンプの角度移動を回転の両方向に制限することにより、従来技術の問題を克服する。
【解決手段】ストリップ20がコイル3の中に巻かれたヒゲゼンマイ2を備える時計調整部材用トリップ防止機構1であって、内側のコイル4は旋回軸Dを基準にしてヒゲゼンマイ2に対して同軸なヒゲ玉6に固定され、外側のコイル5はフッキング要素7に固定され、ヒゲゼンマイ2の少なくとも1つのコイル3は、このコイル3と一体化して搭載され、かつトリップ防止機構1のフランジ11に含まれる移動制限チャネル10内で、ヒゲゼンマイ2の正常な伸長または収縮の間に接触なしに移動可能なフィンガ8を含み、このチャネル10は、ヒゲ玉6に与えられた旋回角が、決められた公称値より大きいときに、旋回軸Dを基準にしてフィンガ8の移動を制限するように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも1つのブレードまたはストリップが複数のコイルの中に巻かれたヒゲゼンマイであって、前記コイルの中でも、第1の端部で、内側のコイルが、旋回軸を基準にして前記ヒゲゼンマイに対して同軸のヒゲ玉に固定され、反対側の第2の端部で、外側のコイルがフッキング要素に固定されるヒゲゼンマイに関する。
本発明はまた、ストリップが複数のコイルの中に巻かれた少なくとも1つのヒゲゼンマイを備える時計調整部材用トリップ防止機構であって、第1の端部で、内側のコイルが、旋回軸を基準にして前記ヒゲゼンマイに対して同軸のヒゲ玉に固定され、反対側の第2の端部で、外側のコイルがフッキング要素に固定されるトリップ防止機構に関する。
本発明はさらに、バネ付きテンプ共振子が少なくとも1つのトリップ防止機構を備える調整部材を備える時計ムーブメントであって、前記少なくとも1つのヒゲゼンマイはプレートとフランジの間を旋回するテン真上に搭載される時計ムーブメントに関する。
本発明はまた、シリコンベースの材料から作られる最上層および低層を備える基板を使用する第1のステップを備えるトリップ防止機構を製造する方法に関する。
本発明は、時計用調整部材の分野に関し、より詳細にはヒゲゼンマイに関する。
機械式腕時計では、脱進機は、いくつかの安全基準を満たさなければならない。安全装置の1つであるトリップ防止システムは、テンプの角度の広がりが標準的な回転角を超えるのを防止するように設計される。このトリップ防止システムは、過大に加速する間に、詳細には衝撃を受けたときにテンプの旋回角を制限する。このシステムは、ある種のタイプの脱進機に、詳細にはデテント脱進機に不可欠である。このトリップ防止機構は、テンプの旋回の両方向に、すなわち、ヒゲゼンマイの伸長および収縮の両方の間に作動することができなければならない。
Montres Breguet SAの名義の欧州特許第1801668(B1)号明細書(特許文献1)は、構造が、テン真上に搭載されたピニオンを含むことを特徴とするシステムを提案している。このピニオンは歯車と噛み合い、歯車の少なくとも1つのクロッシングは、テンプがその正常な回転角を超えて駆動された場合、固定された停止具に接触する。しかしながら、この機構は、テンプの慣性に影響を及ぼし、テンプの往復を乱すことがある。そこに含まれる伝導装置は、効率を低下させ、かつ同じく調整システムを乱すことがある摩擦を発生させる。
Montres Breguet SAの名義の欧州特許第1666990(A2)号明細書(特許文献2)は、ヒゲゼンマイの展開に基づく他のトリップ防止システムを開示している。ヒゲゼンマイの外側のコイルに固定されたロッキングアームは、テンプと一体化したフィンガと、テンプバーと一体化した2つのカラムとの間に挿入される。ロッキングは、ヒゲゼンマイの正常な動作角を上回る角度を超えてヒゲゼンマイが過大に展開した場合にだけ発生する。しかしながら、この機構は、回転の1方向だけに回転角を制限するが、回転角を回転の両方向に制限することが好ましい。
Nivarox−Far SAの名義の欧州特許第2450756(A1)号明細書(特許文献3)で開示されているシステムは、螺旋形の溝の中にピンを誘導するテンプと一体化したプレートを使用する。往復が異常な間、旋回するアームと一体化したピンは停止させられ、突然、往復を制限する。この機構に固有の摩擦は、テンプの往復の間中、テンプに妨害を引き起こす。
Montres Breguet SAの名義の欧州特許第2196867(A1)号明細書(特許文献4)は、隆起コイルを備えるシリコン製ヒゲゼンマイを開示しており、隆起コイルは、外側のコイルおよび端コイルの間の、接続部材またはスペーサとして使用されるブレースを含んでもよい隆起装置により互いに接続された外側のコイルおよび端コイルを含む。コイルは、実際のヒゲゼンマイを除いて他の構成要素と接触しない。
George Ensignの名義の米国特許第3041819(A)号明細書(特許文献5)は、一方では、テンプ上に搭載された、テンプの軸に平行に伸びるピンにより、他方では、ヒゲゼンマイの外側のコイルに固定された停止具ブロックにより形成されるヒゲゼンマイ展開制限手段を備えるバネ付きテンプを開示している。
Philip Harlandの名義の米国特許第3696687(A)号明細書(特許文献6)は、成形中に材料が流れることが可能になる多数の接続ブリッジを含むプラスチックのヒゲゼンマイを開示しており、この場合、これらのブリッジは、他のどんな特定の機能も有することなく、コイルを解放するように切断される。
Montres Breguet SAの名義の欧州特許第2434353(A1)号明細書(特許文献7)は、連続するコイルに関係している切り欠きが、ヒゲゼンマイの収縮および伸長の両方の間、互いにフックで留められるトリップ防止機能付きヒゲゼンマイを開示している。
欧州特許第1801668(B1)号明細書 欧州特許第1666990(A2)号明細書 欧州特許第2450756(A1)号明細書 欧州特許第2196867(A1)号明細書 米国特許第3041819(A)号明細書 米国特許第3696687(A)号明細書 欧州特許第2434353(A1)号明細書
したがって、本発明は、テンプの慣性を乱さないことにより、およびテンプの角度移動を回転の両方向に制限することにより、これらの従来技術の問題を克服するように設計される。
本発明は、欧州特許第1666990(A2)号明細書および欧州特許出願公開第101899987号明細書で開示された機構の利点を結合すること、およびミクロ機械加工可能な材料から作られるテンプおよびヒゲゼンマイの製造に関連した技術を使用して製作することができる少数の構成要素を備える、信頼できる解決策を明示することを提案する。
したがって、本発明は、少なくとも1つのブレードまたはストリップが複数のコイルの中に巻かれたヒゲゼンマイであって、前記コイルの中でも、第1の端部で、内側のコイルは、旋回軸を基準にして前記ヒゲゼンマイに対して同軸のヒゲ玉に固定され、反対側の第2の端部で、外側のコイルはフッキング要素に固定されたヒゲゼンマイであって、前記ヒゲゼンマイの少なくとも1つの前記コイルは、前記少なくとも1つのコイルと一体化して搭載された少なくとも1つのフィンガを保持する、または含むことを特徴とするヒゲゼンマイに関する。
本発明の特徴によれば、前記フィンガは、前記旋回軸に好ましくは実質的に平行な方向に、すなわち、前記コイルが伸びる平面に実質的に垂直に展開する、少なくとも1つのフィーラスピンドルを含む。
本発明はまた、ストリップが複数のコイルの中に巻かれた少なくとも1つのヒゲゼンマイを備える時計調整部材用トリップ防止機構であって、第1の端部で、内側のコイルは、旋回軸を基準にして前記ヒゲゼンマイに対して同軸のヒゲ玉に固定され、反対側の第2の端部で、外側のコイルはフッキング要素に固定されたトリップ防止機構であって、前記ヒゲゼンマイの少なくとも1つの前記コイルは、前記少なくとも1つのコイルと一体化して搭載され、かつ前記トリップ防止機構のフランジに含まれる移動リミッタチャネル内で前記ヒゲゼンマイの正常な伸長または収縮の間に接触することなく移動可能な、少なくとも1つのフィンガを含み、前記チャネルは、前記ヒゲ玉に与えられる旋回角が、決められた公称値より大きくなるときに、前記旋回軸を基準にして前記フィンガの移動を制限するように構成されていることを特徴とするトリップ防止機構に関する。
本発明はさらに、バネ付きテンプ共振子が少なくとも1つのトリップ防止機構を備える調整部材を含む時計ムーブメントであって、前記少なくとも1つのヒゲゼンマイは、プレートと前記フランジの間を旋回するテン真上に搭載された時計ムーブメントであって、前記ヒゲゼンマイの前記ストリップは、弾性の戻り止めワッシャが前記テン真上に前記ヒゲゼンマイを位置決めするように前記ヒゲ玉を形成して、前記ストリップが前記テンプの旋回軸を基準にして伸びるアルキメデスの螺旋の基点の距離および向きを制御することにより伸ばされることを特徴とする時計ムーブメントに関する。
本発明はまた、
a)シリコンベースの材料から作られた最上層および低層を備える基板を使用する第1のステップ
を備えるトリップ防止機構製造方法であって、
b)前記最上層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングして、前記コイルの少なくとも1つのシリコンベースのフィンガを規定するステップと、
c)前記基板の前記エッチングされた最上層の上にシリコンベースの材料の付加層を固定するステップと、
d)前記付加層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのフィンガのパターンを継続し、ヒゲゼンマイのパターン、および要素のパターン、および前記ヒゲゼンマイのシリコンベースの材料でのヒゲ玉のパターンを規定するステップと、
e)前記低層内に少なくとも1つのキャビティを選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのフィンガのパターンを継続し、前記少なくとも1つのフィンガに対する少なくとも1つの移動リミッタチャネルを備えるフランジのパターンを規定するステップと、
f)前記基板からトリップ防止機構を解放するステップと
をさらに含むことを特徴とする方法に関する。
本発明の他の特徴および利点は、添付図面を参照して、以下の詳細な説明を読むと明らかになるであろう。
図1は、トリップ防止装置内に含まれるヒゲゼンマイの側面から見た、静止位置で示す本発明によるトリップ防止装置の概略斜視図を示す。 図2は、いくつかの構成要素を有する一実施形態におけるタイプのトリップ防止機構の概略分解斜視図を示す。 図3は、ヒゲゼンマイが静止位置で示される本発明によるトリップ防止装置の概略平面図を示す。 図4は、ヒゲゼンマイが最大伸長の位置にある図3に示す機構の概略平面図を示す。 図5は、ヒゲゼンマイが最大収縮の位置にある図3に示す機構の概略平面図を示す。 図6は、ヒゲゼンマイのコイルにより保持されるフィンガが、本発明の機構のフランジに含まれるリミッタチャネルと接触する衝撃がヒゲゼンマイまたは機構に印加された位置での、図3に示す機構の概略平面図を示す。 図7は、A−A線に沿った図3に示す機構の断面図であって、この機構は3層を有するウェーハから得られたミクロ機械加工可能な材料から作られた特定の一体成形による一変形形態で示され、フッキング要素はフランジと一体化した断面を示す。 図7Aは、2つの酸化物層間にあるシリコンの中間層が、図7に示す構成より得られるよりもはるかに大きなヒゲゼンマイとフランジの間の動作距離の寸法を決定する5層を有するウェーハから得られる他の変形形態を図7と同様の方法で示す断面図である。 図8は、フッキング要素がフランジに対して固定されていない他の変形形態を図7と同様の方法で示す断面図である。 図9は、本発明による機構が、単一のフランジの両側に2つのヒゲゼンマイを含む他の変形形態を図7Aと同様の方法で示す断面図である。 図10は、ヒゲゼンマイがいくつかのフィンガを保持し、各ヒゲゼンマイの移動が特定のリミッタチャネルにより制限される本発明の代替機構を図3と同様の方法で示す平面図である。 図11は、本発明によるトリップ防止機構を含むバネ付きテンプ調整部材を含む時計ムーブメントであって、ヒゲゼンマイは、プレートを基準にして旋回するテンプにヒゲゼンマイのヒゲ玉を介して固定される時計ムーブメントをブロック図で示す。 図12は、ミクロ機械加工可能な材料で作られた図7Aに示す一体成形の変形形態によるトリップ防止機構を作成する基本的な方法の一連のステップを概略的に示す図である。 図13は、リミッタチャネルの周囲面が制動手段を含む図3の一変形形態を示す概略平面図である。
本発明は、時計用調整部材の分野に関し、より詳細にはヒゲゼンマイに関する。
本発明は、テンプの慣性を乱さないことにより、詳細には動作中に摩擦を最小値まで低減することにより、およびテンプの角度移動を回転の両方向に制限することにより、従来技術の問題を克服するように設計される。
したがって、本発明は、少なくとも1つのブレードまたはストリップが複数のコイル3の中に巻かれるヒゲゼンマイ2に関する。これらのコイル3の中でも、第1の端部24で、内側のコイル4は旋回軸Dを基準にしてヒゲゼンマイ2に対して同軸のヒゲ玉6に固定されている。反対側の第2の端部25で、外側のコイル5は、フッキング要素7に固定されている。
本発明によれば、ヒゲゼンマイ2の少なくとも1つのコイル3は、少なくとも1つのフィンガ8を保持する、または含む。このフィンガ8は、前記少なくとも1つのコイル3と一体化して搭載される。好ましくは、このフィンガ8は、旋回軸Dに対して好ましくは実質的に平行に、すなわち、さまざまなコイル3が伸びる平面に対して実質的に垂直に展開する、少なくとも1つのフィーラスピンドルヒゲ持ち81を含む。
フィーラスピンドルヒゲ持ち81の方向が旋回軸に平行であるので、フィーラスピンドルヒゲ持ち81と実際のフィンガ8が区別される。このフィーラスピンドルヒゲ持ち81は、カム経路に類似する経路と協力するようなサイズを有する。
本発明はまた、時計調整部材100用トリップ防止機構1に関する。この機構1は、少なくとも1つのヒゲゼンマイ2を含む。
ヒゲゼンマイのフィンガ8は、前記少なくとも1つのコイル3と一体化して搭載され、少なくとも1つのフィーラスピンドルヒゲ持ち81は、ヒゲゼンマイ2の正常な伸長または収縮の間に、トリップ防止機構1のフランジ11に含まれる少なくとも1つの移動リミッタチャネル10内で、接触なしに移動可能である。前記フランジ11は、好ましくは、さまざまなコイル3が伸びる平面に平行な平面内で伸びる。
移動リミッタチャネル10は、ヒゲ玉6に与えられる旋回角が、特に衝撃または同種のものにより加速度が大きい間に、決められた公称値より大きいとき、旋回軸Dを基準にしてフィンガ8の移動を制限するように構成される。
フィンガ8の移動の制限、より詳細にはフィンガ8のフィーラスピンドルヒゲ持ち81の移動の制限は、差別的に達成されてもよい。各チャネル10が内面12および外面13を含む図2〜図9に示すように、チャネル10は、内側のリミッタ経路も外側のリミッタ経路も備えていてもよい。チャネル10は、また図2〜図9に示されていない一変形形態では、内側の経路だけ、または外側の経路だけを有していてもよい。たとえば、ヒゲゼンマイのフィンガ8は、チャネル10をそれぞれ含む2つのフランジ11間を移動可能であり、一方は内側の経路を有し、他方は外側の経路を有する。この場合、フィンガ8は、ヒゲゼンマイ2の両側に2つのフィーラスピンドル81を有する。この変形形態はまた、たとえば衝撃があった場合に、ヒゲゼンマイのどんな偶然のねじれも防止する。
図1〜図3は、ヒゲゼンマイ2が静止位置にある、同一機構1を示す。このとき、フィンガ8はチャネル10の壁と接触していない。
好ましくは、前記チャネル10は、その幅方向(径方向)の中央に位置する仮想の中位面14の両側で実質的に対称に、または対称に展開し、中位面14は、旋回軸Dに平行に伸び、かつ前記軸に垂直な平面では、好ましくは、この静止位置でフィンガ8を保持するコイル3の輪郭を採用する螺旋コイル形状の輪郭を有する。当然、中位面14は、類似の輪郭、たとえば円筒形または類似の扇形を採用してもよい。図1〜図6に示す、特定の限定をしない実施形態では、チャネル10は、ヒゲゼンマイ2の最大伸長の位置およびヒゲゼンマイの最大収縮の位置にそれぞれ対応する2つの端面18および19により、「長手方向」と呼ばれる方向に範囲が定められる。チャネル10は、内面12により、および外面13により、「径方向」と呼ばれる方向に、さらに範囲が定められる。当然、チャネル10の外形は連続していてもよく、かつ旋回軸Dに平行な可変キャビティの単一表面から形成されてもよい。
したがって、フィンガ8の移動は、チャネル10により平面のすべての方向に制限される。
したがって、フィンガ8は、正常動作では、チャネル10の内面12および外面13から遠く離れており、好ましくは、フィンガ8の固有の軌跡は、内面12および外面13から等距離にある中位面14の幾何形状と同一である。
図4からわかるように、端面18および19の端点間の、旋回軸D上に中心を置く中心での角度αは、好ましくは、ヒゲ玉6に固定された、関係するチャネル10に対応するフィンガ8に与えられた最大角度振幅に対応する。この角度はテンプ30の振幅に依存し、テンプ30のテン真31は、ヒゲ玉6を形成する戻り止めワッシャ26の中に駆動される。この点に関して、ヒゲ玉は、好ましくは、いくつかのアームを有する弾性のある星形の形状に形成され、テン真31の周囲全体に分散される締めつけ力を加える。コイル3が旋回軸Dに対してフィンガ8を保持するに近さに応じて、両端面18、19の間の曲線の距離は可変であり、この距離は、関係するコイル3が軸Dからさらに離れるほど、それだけ大きくなる。たとえば、中心に近接するコイル3のチャネル10に対する角度αは300°近くであってもよいが、より大きくなり、5番目のコイルのチャネルでは1回転上回ることがあり、各チャネル10のコイル形状の経路は、すべての角度値を可能にする。したがって、角度αは、(フィンガ8を軸Dから分離するコイルの数で表した)旋回軸からの距離に、およびテンプの振幅に依存し、したがって、それに応じて適合されなければならない。
径方向では、内面12および外面13は、選択された実施形態に応じて可変であっても一定であってもよい距離で隔てられる。ここでは、軸Dに垂直に測られたこの距離の最大値を「L」と呼ぶ。
図6は、衝撃がヒゲゼンマイ2または機構1に印加されたときの構成を示す。衝撃があった場合、フィンガ8、またはいくつか存在する場合には少なくとも1つのフィンガ8は、フランジ11内に形成されたリミッタチャネル10の内面の1つと接触する。
図7に示す有利で、限定していない実施形態では、フッキング要素7は、フランジ11に固定される、または意図的にフランジ11と一体化される。他の実施形態では、特に図8では、このフッキング要素7は、フランジ11に対して固定されず、この場合、プレート32に、ブリッジに、または他の要素に固定される。
図1〜図8に示す変形形態では、ヒゲゼンマイ2は、範囲を定める平面Pから第1の側面上に伸び、範囲を定める平面Pの反対側では、フランジ11は、少なくとも、ヒゲゼンマイ2の最大に張り出した表面内に伸びる。
特定の一実施形態では、図2からわかるように、ヒゲゼンマイ2は、ヒゲ玉6または戻り止めワッシャ26が前記ヒゲ玉6を形成し、かつフッキング要素7を備えて、一体成形で作成される。
好ましい一実施形態では、図7〜図9からわかるように、ヒゲゼンマイ2は、ヒゲ玉6または戻り止めワッシャ26が前記ヒゲ玉6を形成し、かつフッキング要素7を備え、かつフランジ11を備えて一体成形で作成される。
第1の厚さレベルE1は、軸Dに垂直な2つの平行平面P1とP2の間に、各フィンガ8の第1のセクション8Wに加えて、ヒゲゼンマイ2、ヒゲ玉6およびフッキング要素7を含む。
第2の厚さレベルE2は、図8からわかるように、軸Dに垂直な2つの平行平面P2とP3の間に、各フィンガ8の少なくとも第2のセクション8Xを含む。図7の好ましい事例では、この第2のレベルはまた、フッキング要素7とフランジ11の間に接続セクション7Xを含む。
第3の厚さレベルE3は、軸Dに垂直な2つの平行な平面P3とP4の間に、各フィンガ8の第3のセクション80、およびフランジ11またはフランジ11の少なくとも部分を含む。フランジ11は、ヒゲ玉6に固定された移動可能要素が通過するための中央開口15、および詳細にはテンプ30のテン真31を含む。フランジ11は、各フィンガ8の周囲にリミッタチャネル10を含む。当然、同一のリミッタチャネル10は、いくつかのフィンガ8を受け入れるのに適していてもよいが、この場合、同一のリミッタチャネル10は、前記フィンガに対して半径方向の制限だけを提供し、長手方向の制限を部分的にしか提供しない。すなわち、片側だけにしか提供しないか、またはまったく提供しない。したがって、好ましい実施形態は、リミッタチャネル10を各フィンガ8に割り当てることにあり、図10からわかるように、これらのチャネル10は連続していない。この構成はまた、最も内側のチャネル10の中心での角度αが、最も外側のチャネル10Aの角度αAより大きい図8のように角度制限において、もしくは、それぞれの幅LおよびLAが異なる図8のように半径方向の制限において、異なる方法でさまざまなフィンガ8の移動を制限することにより、異なる輪郭をフィンガ8のリミッタチャネル10に与えることにより、または、これらの制限の組合せにより、もしくは単にリミッタチャネル10の各々の外形の実際の形状により、機構1のトリップ防止に対して何らかの進歩性を提供する。
有利な変形の一実施形態では、ヒゲゼンマイ2は、ヒゲゼンマイの角度が変形させられる間にヒゲゼンマイ2の重心が常に中心に置かれるように工夫される。
図7〜図9からわかる好ましい変形の一実施形態では、トリップ防止機構1はミクロ機械加工可能な材料から、好ましくは、SOIウェーハを使って単結晶もしくは多結晶のシリコンおよび/またはシリコン酸化物から作られ、ヒゲゼンマイ2は素子層内にエッチングされ、フランジ11およびフィンガ8の第3の部分80は、ハンドル層内にエッチングされる。この実施形態は、図1、図3〜図6および図10に示す変形形態の実行に適しており、詳細には、典型的にはほぼマイクロメートルの、ヒゲゼンマイ2とフランジ11の間の非常に小さな距離を得るのに適している。
ミクロ機械加工可能な材料で実行することにより、同じく、図13の一変形形態の実行が可能になり、リミッタチャネル10の周囲面は、制動手段、すなわち、チャネル10とチャンバ58、59の間を移動可能な、両端面18、19に形成した、弾性のある突出部48および49、チャネル10をポケット52、53から分離する内面12および外面13が弾性のある薄い壁42および43を含む。
図9は、同軸に搭載された第2のヒゲゼンマイ2Aを含むトリップ防止機構1の一変形形態を示し、第2のヒゲゼンマイ2Aおよびヒゲゼンマイ2は、2つの外層内にエッチングにより形成され、フランジ11、およびフィンガ8の第3の部分80は、内層内にエッチングにより形成される。
図11からわかるように、本発明はまた、バネ付きテンプ共振子が少なくとも1つのトリップ防止機構1を備える調整部材100を備える時計ムーブメント200に関し、少なくとも1つのヒゲゼンマイ2は、プレート32と、有利には機構1のフランジであるフランジ11との間を旋回するテンプ30のテン真31上に搭載される。本発明によれば、ヒゲゼンマイ2のストリップ20は、弾性の戻り止めワッシャ26がテンプ30のテン真31上にヒゲゼンマイ2が位置決めするようにヒゲ玉6を形成して、ストリップ20がテンプ30の旋回軸Dを基準にして伸びるアルキメデスの螺旋の基点の距離および向きを制御することにより伸ばされる。
フランジ11はプレート32に固定される。有利には、フランジ11の位置は、特に角度を調節可能であり、その結果、ヒゲゼンマイを拍動させること、および詳細には静止点を調節することが容易である。
本発明によるトリップ防止機構1を一体成形で作成するために、さまざまな製造法を使用してもよい。
限定しない例として、以下の方法のうち1つにより、ミクロ機械加工可能な材料から作られる実施形態が達成されてもよい。
図7の機構1、または図8の機構1を作成する従来の方法は、2つのシリコンレベルおよび1つの酸化物層、特にSiO2を備えるSOIウェーハを実現することにある。ウェーハはサンドイッチ状の3つの層から形成される。平面P2とP3の間にある中間酸化物層8X、7Xの厚さはほぼ2μmであり、平面P3とP4の間にあるシリコンの底部の外側の層の厚さは、典型的には300μmであり、平面P1とP2の間にある最上部のシリコン層の厚さは100μmである。この場合、図7では、バネ2のコイル3と要素11の間の距離は2μmであり、酸化物により規定される。
ウェーハを形成した後、第1のステップは、最上部のシリコン層のエッチングを実施して、残す必要がある構成要素の、この場合、ヒゲゼンマイ2、ヒゲ玉6、フッキング要素7、およびフィンガ8の最上部部分8Wの外形を明瞭にすること、ならびに酸化物層の境界でエッチングを停止させることにある。
第2のステップは、底部のシリコン層のエッチングを実施して、残す必要がある構成要素の、この場合、フランジ11、およびフィンガ8のフィーラスピンドルヒゲ持ち81の本体80の外形を明瞭にすること、ならびに酸化物層の境界でエッチングを停止させることにある。
第3のステップは、中間シリコン酸化物層のエッチングを実施して、接続領域だけを、すなわち一方では、最上部部分8Wと本体80の間のフィンガ8内の8X、および他方では、フッキング要素7とフランジ11の間の7Xを残すことにある。
図7Aの機構1または図9の機構1を作成する他の方法は、3つのシリコンレベルを備え、2つの酸化物レベルがこれら3つのシリコンレベルを対で分離するSOIウェーハを実現することにある。付加層はSOIシリコン・ウェーハ・ベースに付加される(実際には、典型的には2μmの酸化物層、および典型的には100μmのシリコン層が付加される)。この場合、図7Aでは、ヒゲゼンマイ2のコイル3と要素11の間、すなわち、平面P3と平面P4の間の層は100μmであり、シリコン層8A、7Yにより規定される。酸化物はもはや機能層ではない。これは、ヒゲゼンマイ2のコイル3が要素11に固着する可能性が低いので有利である。この第2の方法を使って、酸化物層8X、7Xにより規定される、ヒゲゼンマイ2のコイル3と要素11の間の距離2μm、および酸化物層8Yおよび7AXにより規定される、ヒゲゼンマイ2Aのコイルと要素11の間の距離2μmを備える図9の変形形態を作成することが可能である。
図7Aの例で、および図12に示すように、第1の方法を達成することができる手順は、
a)シリコンベースの材料から作られた最上層420および低層430を備える基板410を使用する第1のステップ400
を含む。
この方法は、
b)最上層420内に少なくとも1つのキャビティ510を選択的にエッチングして、ヒゲゼンマイ2のシリコンベースの材料の少なくとも1つのフィンガ8を規定するステップ500と、
c)基板410のエッチングされた最上層420に、シリコンベースの材料の付加層440を固定するステップ600と、
d)前記付加層440内に少なくとも1つのキャビティ710を選択的にエッチングして、少なくとも1つのフィンガ8のパターンを継続し、ヒゲゼンマイ2のパターン、およびフッキング要素7のパターン、およびヒゲゼンマイのシリコンベースの材料のヒゲ玉6のパターンを規定するステップ700と、
e)低層430内に少なくとも1つのキャビティ810を選択的にエッチングして、少なくとも1つのフィンガ8のパターンを継続し、少なくとも1つのフィンガ8の移動を制限するための少なくとも1つのチャネル10を含むフランジ11のパターンを規定するステップ800と、
f)基板410からトリップ防止機構1を解放するステップ900と
をさらに含む。
当業者は当然、この方法の変形形態を提供することができる、または類似の方法を、詳細にはミクロ機械加工可能な材料から作られるヒゲゼンマイまたは時計ムーブメント構成要素の開発に関連する、Nivarox−Far SAにより公開された特許出願の教示に従う類似の方法を実現することができる。高い弾性係数、特に50000N/mm2より高い、詳細には100000N/mm2より高い弾性係数について選択された材料は、有利には、アモルファス合金または少なくとも部分的に非晶質の材料の中から選択される。
好ましくは、最大角度伸長αについて決められた公称値は、好ましくは300°である。
フィンガ8の位置決めは、好ましくは、図1〜図6に示されるように、軸に近接したコイルの1つで達成される。
簡単に言えば、本発明の原理は、リミッタチャネル10と共にこのフィンガ8を使用して、ヒゲゼンマイ2の振幅を制限することである。正常動作では、フィンガ8は、フィンガ8の固有の軌跡がチャネル10の幾何形状と同一であるので、チャネル10に当たって摺動しない。チャネル10は、振幅が過大な場合にテンプ30の移動を制限するようなサイズを有する。振幅が過大な間に依然として動作するフィンガ8と旋回軸Dの間に位置するコイル3は、本発明によるトリップ防止機構1の剛性を決定する。フィンガ8に関係するチャネル10内にそれぞれいくつかのフィンガ8を備える変形形態は、動作したままでいるバネのコイル3の数を差別的に変更することにより、機構1の作用を進歩的にする。
ムーブメントの総合的な厚さを低下させることのない非常に小さな厚さの機構を使って、本発明は、
−フィンガ8は正常動作中にフィンガ8のチャネル10内で摺動しないという事実のために、システムの正常な移動中に、バネ付きテンプシステムの慣性およびムーブメントが乱されない、
−本発明による機構1により提供される振幅制限は、回転の両方向に動作する
という利点を提供する。

Claims (14)

  1. ストリップ(20)が複数のコイル(3)の中に巻かれた少なくとも1つのヒゲゼンマイ(2)を備える時計調整部材(100)用トリップ防止機構(1)であって、第1の端部(24)で、内側のコイル(4)は、旋回軸(D)を基準にして前記ヒゲゼンマイ(2)に対して同軸のヒゲ玉(6)に固定され、反対側の第2の端部(25)で、外側のコイル(5)はフッキング要素(7)に固定されたトリップ防止機構(1)であって、前記ヒゲゼンマイ(2)の少なくとも1つの前記コイル(3)は、少なくとも1つのフィーラスピンドルヒゲ持ち(81)を備え、かつ前記少なくとも1つのコイル(3)と一体化して搭載された少なくとも1つのフィンガ(8)を含み、前記少なくとも1つのフィーラスピンドルヒゲ持ち(81)は、前記トリップ防止機構(1)のフランジ(11)に含まれる移動リミッタチャネル(10)内で、前記ヒゲゼンマイ(2)の正常な伸長および収縮の間に接触することなく移動可能であり、前記チャネル(10)は、前記ヒゲ玉(6)に与えられる旋回角が、決められた公称値より大きくなるときに、前記旋回軸(D)を基準にして前記フィンガ(8)の移動を制限するように構成されていることを特徴とするトリップ防止機構(1)。
  2. 前記少なくとも1つのフィーラスピンドルヒゲ持ち(81)は、前記旋回軸(D)に対して実質的に平行な方向に、前記異なるコイル(3)が伸びる平面に対して実質的に垂直に展開していることを特徴とする、請求項1に記載のトリップ防止機構(1)。
  3. 前記フッキング要素(7)は、前記フランジ(11)に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載のトリップ防止機構(1)。
  4. 前記ヒゲゼンマイ(2)は、範囲を定める平面(P)から第1の側面上に伸び、範囲を定める平面(P)の反対側では、前記フランジ(11)は、少なくとも、前記ヒゲゼンマイ(2)の最大に張り出した表面内に伸びることを特徴とする、請求項1に記載のトリップ防止機構(1)。
  5. 前記チャネル(10)は、コイルの形状であることを特徴とする、請求項1に記載のトリップ防止機構(1)。
  6. 前記フィンガ(8)は、正常動作時では前記チャネル(10)の内・外面(12;13)から離れていること、および前記フィンガ(8)の固有の軌跡は、前記チャネル(10)の前記内・外面(12;13)から等距離の中位面(14)の幾何形状と同一であることを特徴とする、請求項1に記載のトリップ防止機構(1)。
  7. 前記ヒゲゼンマイ(2)は、前記ヒゲ玉(6)、前記フッキング要素(7)および前記フランジ(11)と一体成形で製造されることを特徴とする、請求項1に記載のトリップ防止機構(1)。
  8. 前記機構は、SOIウェーハを使って単結晶または多結晶のシリコンから作られ、前記ヒゲゼンマイ(2)は素子層内でエッチングにより形成され、前記フランジ(11)および前記フィンガ(8)はハンドル層内でエッチングにより形成されることを特徴とする、請求項7に記載のトリップ防止機構(1)。
  9. 前記機構は、SOIウェーハを使ってシリコンから作られ、同軸に搭載された第2のヒゲゼンマイ(2A)を含み、前記第2のヒゲゼンマイ(2A)および前記ヒゲゼンマイ(2)は2つの外層内でエッチングにより形成され、前記フランジ(11)および前記フィンガ(8)は内層内でエッチングにより形成されることを特徴とする、請求項7に記載のトリップ防止機構(1)。
  10. 前記ヒゲゼンマイ(2)は、1つの半径方向に制限するチャネル(10)とそれぞれ協働するいくつかの前記フィンガ(8)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のトリップ防止機構(1)。
  11. 前記チャネル(10)は、不連続であることを特徴とする請求項10に記載のトリップ防止機構(1)。
  12. バネ付きテンプ共振子が請求項1に記載の少なくとも1つのトリップ防止機構(1)を備える調整部材(100)を含む時計ムーブメント(200)であって、前記少なくとも1つのヒゲゼンマイ(2)は、プレート(32)と前記フランジ(11)の間を旋回するテンプ(30)のテン真(31)上に搭載された時計ムーブメント(200)であって、前記ヒゲゼンマイ(2)の前記ストリップ(20)は、弾性の戻り止めワッシャが前記テンプ(30)の前記テン真(31)上に前記ヒゲゼンマイ(2)を位置決めするように前記ヒゲ玉を形成して、前記ストリップ(20)が前記テンプ(30)の旋回軸(D)を基準にして伸びるアルキメデスの螺旋の基点の距離および向きを制御することにより伸ばされることを特徴とする時計ムーブメント(200)。
  13. トリップ防止機構(1)を製作する方法であって、
    a)シリコンベースの材料から作られた最上層(420)および低層(430)を備える基板(410)を使用する第1のステップ(400)
    を備え、
    b)前記最上層(420)内に少なくとも1つのキャビティ(510)を選択的にエッチングして、前記ヒゲゼンマイ(2)のシリコンベースの材料の少なくとも1つのフィンガ(8)を規定するステップ(500)と、
    c)前記基板(410)の前記エッチングされた最上層(420)にシリコンベースの材料の付加層(440)を固定するステップ(600)と、
    d)前記付加層(440)内に少なくとも1つのキャビティ(710)を選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのフィンガ(8)のパターンを継続し、ヒゲゼンマイ(2)のパターン、およびフッキング要素(7)のパターン、および前記ヒゲゼンマイのシリコンベースの材料のヒゲ玉(6)のパターンを規定するステップ(700)と、
    e)前記低層(430)内に少なくとも1つのキャビティ(810)を選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのフィンガ(8)のパターンを継続し、前記少なくとも1つのフィンガ(8)の移動を制限するための少なくとも1つのチャネル(10)を含むフランジ(11)のパターンを規定するステップ(800)と、
    f)前記基板(410)からトリップ防止機構(1)を解放するステップ(900)と
    をさらに含むことを特徴とする方法。
  14. 前記トリップ防止機構(1)は、SOIウェーハを使ってシリコンから作られ、一方では前記ヒゲゼンマイ(2)、および他方では前記ヒゲゼンマイ(2)に固定され、かつ前記ヒゲゼンマイ(2)の境界を規定する2つの平行平面(P1;P2)の間に配置された前記少なくとも1つのフィンガ(8)の部分は素子層内にエッチングされ、同じく、一方では前記フランジ(11)、および他方では前記ヒゲゼンマイ(2)から遠く離れており、かつ前記2つの平面(P1;P2)の間に含まれる空間の外側に配置された前記少なくとも1つのフィンガ(8)の他の部分はハンドル層内でエッチングされることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
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