JP2014024208A - 転写箔及びその転写物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、小さな力で基材を剥離可能とするか又はバリや欠けなどの不良が生じ難く、且つ、安価で、生産安定性に優れた転写箔を提供することにある。
【解決手段】支持基材1上に、高分子液晶材料を含む転写部3、接着層4を順に積層し、支持基材1と接着層4間に配した転写部3の周りにセキュリティ機能層2を設けて構成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば転写材層を支持基材から銀行券、商品券、パスポートなどの有価証券や認証媒体等の転写物へと転写する転写技術に関するものである。
従来より、銀行券、商品券、パスポートなどの有価証券や認証媒体は、偽造防止対策として偽造の困難な媒体を貼付ける方法が採られている。この方法では、目視による判定(オバート機能)又は検証器を用いた判定(コバート機能)により、真贋判定が行われる。
しかし、この目視により真贋判定が行える偽造防止媒体は、偽造され易いという問題を有する。
そこで、近年、コバート機能を発現できる高分子液晶材料を用いた偽造防止技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、このような偽造防止媒体は、例えば、粘着ラベル又は転写箔の形態で利用されている。このうち転写箔の形態で利用した場合には、粘着ラベルの形態で利用した場合に比して薄くすることができる。
この偽造防止媒体を薄くすることは、物品に貼り付けられた媒体を剥離する際に、その破壊を容易に生じさせることができる。即ち、偽造防止媒体の再使用を不可能とすることができる。そのため、偽造防止媒体は、特に偽造防止の目的で利用する場合、転写箔の形態とすることが多い。
この転写箔は、ストライプ状に転写するか、スポットで転写するのが一般的である。このうちスポットで転写される場合には、剥離時にスタンパーの輪郭形状に剥離保護層から接着層までが破断するが、剥がし始めでは、剥離抵抗と破断抵抗が同時にかかり、接着層の接着力が及ばずに転写欠けを起こすことがあり、剥がし終わりでは、破断抵抗によりバリが発生することがある。特に、高分子液晶材料を用いた塗膜は、高強度であり、上記した問題がおき易い。
そこで、特許文献2のように破断が生じる縁取り部分の高分子液晶材料のメソゲン基を剥離方向を交差する方向に配向させたり、特許文献3のように転写部にハーフカット処理を施したり、特許文献4のように破断が生じる縁取り部分の高分子液晶材料をポリドメイン構造もしくはアイソロトピック相にすることで、剥離時に生じる抵抗の低減を図ったり、転写欠けやバリを軽減させる手法が提案されている。
また、特許文献5のように高分子液晶材料部分のみをパターンで設けて、転写欠け等の問題を回避する手法が提案されている。
特開平8−43804号公報 特開2009−90464号公報 特開2010−105327号公報 特開2010−105183号公報 特開2011−191769号公報
しかし、従来の手法では、いずれも高コストである高分子液晶材料を全面に設ける必要があるため、高価となるという問題を有する。
また、上記手法では、特許文献2の手法の場合、破断強度のために縁取り部分を別途配向処理を必要とし、特許文献3の手法の場合、別工程にてハーフカット処理をしなくてならず、工程が多くなり、特許文献4の手法の場合、縁取り部分をポリドメイン構造もしくはアイソロトピック相にするために、別途処理が必要とり、その製造が煩雑であるという問題を有する。そして、特許文献4の場合には、配向させない部分となるため、不透明になるという不都合も有する。
特許文献5の手法では、生産時を考慮した場合、巻き取った原反において、高分子液晶材料をパターンで設けた部分だけ盛り上っていってしまい、シワや巻きずれ等が生じやすいという問題を有する。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、高分子液晶材料を含んだ転写材層を基材から物品上へと部分的に転写させる場合、より小さな力で基材を剥離可能とするか又はバリや欠けなどの不良が生じ難く、且つ、安価で、生産安定性に優れた転写箔及びその転写物を提供することにある。
本願請求項1に係る発明は、支持基材上に、高分子液晶材料を含む転写部、接着層を順に積層してなり、前記転写部の周りにセキュリティ機能層を配置した転写箔にある。
また、請求項2に係る発明は、請求項1の転写箔において、転写部を、2方向以上に配向しているネマチック液晶で形成したことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2の転写箔において、転写部を、2色性染料を含む液晶で形成したことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1の転写箔において、転写部を、少なくとも1種類のコレステリック液晶で形成したことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1の転写箔において、転写部を、2層以上で構成したことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項5の転写箔において、転写部を、少なくとも1方向に配向しているネマチック液晶、2色性染料を含む液晶、コレステリック液晶の2つ以上を組み合わせて構成したことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかの転写箔において、転写部及びセキュリ機能層と前記接着層の間にパターンもしくは全面に反射層を設けたことを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかの転写箔において、転写部及びセキュリ機能層と接着層の間にパターンもしくは全面に吸収層を設けたことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかの転写箔において、支持基材と、転写部及びセキュリティ機能層の間に剥離層を設けたことを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれかの転写箔を、転写してなる転写物を特徴とする。
本発明によれば、高分子液晶材料を含んだ転写材層を基材から物品上へと部分的に転写させる場合、より小さな力で基材を剥離可能とするか又はバリや欠けなどの不良が生じ難く、且つ、安価で、生産安定性の向上を図ることができる。
本発明の一実施の形態に係る転写箔を示す断面図である。 図1の平面を示す平面図である。 転写動作の概念を説明するために示した概念図である。 転写物への転写状態を示した断面図である。 図4の転写状態の平面を示した平面図である。 図1の転写箔をロール状に巻き取った生産原反を示した断面図である。 図6の生産原反を斜めから見た状態を示した斜視図である。 図1の転写部の実施形態を示した断面図である。 図1の転写部の他の実施形態を示した断面図である。 図1の転写部の他の実施形態を示した断面図である。 図1の転写部の他の実施形態を示した断面図である。 図1の転写箔の実施例を説明するために示した断面図である。 図12に示す転写箔の平面を示した平面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る転写箔及びその転写物について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る転写箔の要部を示すもので、支持基材1上には、転写部3及び該転写部3の周りにセキュリティ機能層2が同一面的に積層される(図2参照)。そして、この転写部3及びセキュリティ機能層2上には、接着層4に積層される。この転写部3の周りのセキュリティ機能層2は、転写欠け及びバリを減少させると共に、偽造防止耐性の向上を図る機能を奏する。
上記構成において、図3に示すように転写物5に転写する場合には、転写物5を台座Xに載置して、この転写物5の所定の位置に接着層4が載置される。この状態で、支持基材1上には、ホットスタンプ6が、その淵がセキュリティ機能層2部分になるように設置される。これにより、転写箔は、ホットスタンプ6の淵に対向するP1及びP2の部分に沿って支持基材1、セキュリティ機能層2、支持基材1が破断され、図4及び図5に示すように転写部3が接着層4を介して転写物5に転写される。ここで、転写物5には、セキュリティ機能層2と転写部3とで構成される転写部分Yが転写される。
上記転写箔は、その生産時、原反が、図6及び図7に示すように接着層4側を下面(あるいは上面)として巻き取られてロール状に形成される。この際、転写部3とその周りに段差がないため、巻き取った原反は、シワ及び巻きずれ等なく巻き付けることができ、生産安定性の向上が図れる。
上記転写部3は、例えば図8乃至図13に示す形態に構成される。
図8の実施形態では、2方向に配向したネマチック液晶7と2色性染料を含む液晶8の2層構造に構成され、その周りにセキュリティ機能層2が配置されて構成される。
図9の実施形態では、2方向に配向したネマチック液晶層7からなり、その周りにセキュリティ機能層2が配置され、更に接着層4の間に反射層9が設けられて構成される。
図10の実施形態では、コレステリック液晶11からなり、その周りにセキュリティ機能層2が配置され、更に接着層4の間に吸収層10が設けられて構成される。
図11の実施形態では、剥離強度調整のため、ネマチック液晶7及びセキュリティ機能層2と支持基材1の間に剥離層12が設けられて構成される。
上記転写部3に使用する高分子液晶材料としては、メソゲン基の両端にアクリレートを設けた光硬化型液晶モノマー、EB若しくはUVで硬化させる高分子液晶、ポリマー主鎖にメソゲン基を提げた高分子液晶、分子主鎖自体が配向する液晶性高分子を用いることができる。これらの液晶は、塗布後、相転移を起こすNI点より少し下の温度で熱処理することにより、配向を促進することが可能である。また、高分子液晶材料中に2色性染料を添加し、吸収型偏光子にしても良い。
また、上記コレステリック液晶11には、コレステリック構造を有するあるいは温度条件でなどでコレステリック構造をとなる化合物が用いられ、特に限定されるものではなく公知のコレステリック液晶材料が使用可能である。コレステリック液晶形成性化合物としては従来公知の低分子量及び中分子量のコレステリック液晶形成性化合物も単独もしくは上記した高分子量のコレステリック液晶形成性化合物と併用して使用される。
上記液晶7及びコレステリック液晶11は、高強度であるため、転写欠けやバリが発生しやすい。そこで、これらの層にフィラー等を添加して、脆くすることで転写性の向上をすることも出来るが、液晶の配向を乱すため、偽造防止効果が低下する恐れがある。そこで本発明では、高分子液晶材料を含む転写部3の周りに、転写性の良い材料を用いることで転写欠けやバリを軽減させる転写箔について提案を行う。また本発明においては、高分子液晶材料を含む転写部3は、公知の印刷方法にてパターンで設けられる。
ここで、液晶を配向する手法について説明する。
液晶を配向させる手法としては、配向膜を配向処理し、その上に液晶を塗布することで配向された液晶を得ることができる。液晶材料を配向させるための配向膜の配向処理には、例えば光配向法もしくはラビング配向法を用いることができる。
光配向法とは、配向膜に偏光等の異方性を有する光を照射もしくは非偏光光を斜めから照射し、配向膜内の分子の再配列や異方的な化学反応を誘起する方法で、配向膜に異方性を与え、これによって液晶分子が配向することを利用したものである。光配向のメカニズムとしては、アゾベンゼン誘導体の光異方化、桂皮酸エステル、クマリン、カルコンやベンゾフェノン等の誘導体の光二量化や架橋、ポリイミド等の光分解等があげられる。
具体的には、適当な波長帯域の偏光光もしくは斜めからの非偏光光によりパターン露光することにより行われる。例えば、2軸方向に配向させる場合は、フォトマスクで配向方向を変えたい部分をカバーしてパターン露光し、さらにフォトマスクでカバーされていた未露光部を処理するため方向を変えて露光すれば良い。または、一度全面をパターン露光した後に、部分的にフォトマスクでカバーして方向を変えて再度露光しても良い。
ラビング配向法は、基材上にポリマー溶液を塗布して作成した配向膜を布で擦る方法で、擦った方向に配向膜表面の性質が変化し、この方向に液晶分子が並ぶという性質を利用したものである。配向膜には、ポリイミド、PVA等が用いられる。
光軸を2軸方向に配向させる場合には、配向方向を変えたい部分をマスクでカバーして布で擦った後にマスクを除去し、今度は先ほどラビングした部分をマスクでカバーし、再び方向を変えて布で擦った後、マスクを除去する。または、全面を布で擦った後に、部分的にマスクでカバーし、方向変えて布で擦った後、マスクを除去しても良い。
これら配向膜を形成する方法としては、グラビアコーティング法、マイクログラビアコーティング法等の公知の手法を用いることができる。
上記のような手法にて配向処理を行った配向膜上に高分子液晶材料を塗布し、2方向以上に配向したネマチック液晶を得ることが出来る。また、1方向のみに配向処理を行った場合は、2色性染料を含む液晶及びコレステリック液晶に有効である。
支持基材1としては、押出加工やキャスト加工により作製された無延伸フィルム及び、延伸加工により作製された延伸フィルム等を用いる事ができる。延伸フィルムには、伸ばし方により、1軸延伸フィルム及び2軸延伸フィルムがあり、両者とも使用できる。
これらの無延伸フィルム及び延伸フィルムの材料としては、セロハン、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリオレフィン(PO)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等があげられる。
延伸加工により処理された延伸フィルムに高分子液晶材料を塗布することでも、1方向に配向させることができる。
上記セキュリティ機能層2は、目視により真偽判定が可能な材料を用いることが好ましい。このような材料として、OVD機能材料があげられる。
ここで、OVD(Optical Variable Device)とは、光の干渉を利用した画像であり、立体画像の表現や見る角度により色が変化するカラーシフトを生じる表示体であって、目視により真偽判定が可能な媒体である。その中でホログラムや回折格子などのようなOVDとしては、光の干渉縞を微細な凹凸パターンとして平面に記録するレリーフ型や、体積方向に干渉縞を記録する体積型が挙げられる。
また、ホログラムや回折格子とは手法が異なるが、光学特性の異なるセラミックスや金属材料の薄膜を積層した多層膜など、見る角度により色の変化(カラーシフト)を生じる材料もその例である。これらOVDは、立体画像やカラーシフトといった独特な印象を与え、また高度な製造技術を要することから、偽造防止の有効な手段と言える。
レリーフ型ホログラム又はレリーフ型回折格子は、それぞれホログラム又は回折格子を成す微細な凹凸パターンからなるレリーフ型のプレス版を用いて量産を行う。すなわち、このプレス版でOVD形成層を加熱・加圧して、微細な凹凸パターンを複製する。
OVD形成層は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂や、反応性水酸基を有するアクリルポリオールやポリエステルポリオール等にポリイソシアネートを架橋剤として添加、架橋したウレタン樹脂や、メラミン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂等の熱硬化樹脂を単独もしくはこれらを複合して使用できる。また、前記以外のものであっても、前記凹凸を形成可能であれば適宜使用してよい。さらに、OVDの効果を損なわない程度にフィラー等の添加を行い、さらなる転写性向上を行っても良い。
このOVD形成層に関しては、公知の印刷方法にてパターンで設けられ、さらに前述の転写部と毛抜き合わせで配置することが望ましい。
回折効率を高めるため、レリーフ面を構成する材料は、TiO2、Si2O3、SiO、Fe2O3、ZnS、などの高屈折率材料や、より反射効果の高いAl、Sn、Cr、Ni、Cu、Au等の金属材料が挙げられ、これらの材料が単独あるいは積層して使用される。これらの材料は、真空蒸着法、スパッタリング等の公知の薄膜形成技術にて形成される。これらの材料は、反射層9としても使用できる。
多層薄膜方式を用いる場合、前述したように、OVD形成層は、異なる光学適性を有する多層薄膜層からなり、金属薄膜、セラミックス薄膜又はそれらを併設してなる複合薄膜として積層形成される。例えば,屈折率の異なる薄膜を積層する場合、高屈折率の薄膜と低屈折率の薄膜を組み合わせても良く、また特定の組み合わせを交互に積層するようにしてもよい。それらの組み合わせにより、所望の多層薄膜を得ることができる。
この多層薄膜層は、セラミックスや金属などの材料が用いられ、おおよそ2つ以上の高屈折率材料と屈折率が1.5程度の低屈折率材料を所定の膜厚で積層したものである。以下に、用いられる材料の例を挙げる。
先ず、セラミックスとしては、Sb(3.0=屈折率n:以下同じ)、Fe(2.7)、TiO(2.6)、CdS(2.6)、CeO(2.3)、ZnS(2.3)、PbCl(2.3)、CdO(2.2)、Sb(2.0)、WO(2.0)、SiO(2.0)、Si(2.5)、In(2.0)、PbO(2.6)、Ta(2.4)、ZnO(2.1)、ZrO(2.0)、MgO(1.6)、SiO(1.5)、MgF(1.4)、CeF(1.6)、CaF(1.3〜1.4)、AlF(1.6)、Al(1.6)、GaO(1.7)等がある。
そして、金属単体又は合金の薄膜としては、例えば、Al、Fe、Mg、Zn、Au、Ag、Cr、Ni、Cu、Si等が挙げられる。
また、低屈折率の有機ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(1.51)、ポリプロピレン(1.49)、ポリテトラフロロエチレン(1.35)、ポリメチルメタアクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.60)等が挙げられる。
これらの高屈折率材料、または30%〜60%透過の金属薄膜から少なくとも一種を選択し、低屈折率材料から少なくとも一種選択し、所定の厚さで交互に積層させる事により、特定の波長の可視光に対する吸収または反射を示すようになる。
上記した各材料から屈折率、反射率、透過率等の光学特性や耐候性、層間密着性などに基づき適宜選択され、薄膜として積層され多層薄膜層を形成する。形成方法は公知の手法を用いることができ、膜厚、成膜速度、積層数、あるいは光学膜厚(=n・d、n:屈折率、d:膜厚)などの制御が可能な、通常の真空蒸着法、スパッタリング法にて形成される。
上記接着層4としては、熱をかけたとき粘着性が現れる感熱接着剤を用いる。接着層は、これら性能を満たす樹脂をグラビアコータ、マイクログラビアコータ、ロールコータなどを用いて基材に設ける。用いることができる材質としては、アクリル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、エポキシ、EVAなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。
また、上記吸収層10は、特に転写部3にコレステリック液晶を用いたときに有効であり、コレステリック液晶によって吸収される光の波長を吸収できる色であれば特に限定はなく、一般的には濃色の色を用いるが、黒色が一般的に使用される。
上記剥離層12としては、樹脂単体でもよく、樹脂に滑剤を添加したものが使用できる。樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が使用できる。例えば、アクリル樹脂やポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂である。また、滑剤としてはポリエチレンパウダーや、カルナバロウ等のワックスを使用する事ができる。これらは剥離層11として、支持基材1上にグラビア印刷法やマイクログラビア法等、公知の塗布方法によって形成される。
ここで、転写方法について説明する。
転写方法は、アップダウン方式によるスポット転写もしくはロール転写方式によるストライプ転写方式により転写物に転写箔を転写する。この転写物としては、紙のほか、樹脂フィルム、金属板、ガラス板などシート状のものであれば特に問わず、用いることができる。
先ず、転写するには、アップダウン方式の転写機を用いる。アップダウン方式の転写機は、図3に示すように台座X上に転写物5を配置し、転写箔を接着層側から重ね、加熱したホットスタンプ6を用いて加圧することにより、該ホットスタンプ6の形状に、接着層を軟化させ、転写物5に接着させた後、支持基材1を剥離、転写する。
分子配向性を持たせた液晶材料では、配向方向は共有結合により強く結合しているので破断強度が強くなる。これに対し、セキュリティ機能層等に使用する高分子樹脂は、液晶材料よりも破断強度が低く、剥離時にかかる抵抗も少なく、転写性が向上する。
そこで、転写の際は、セキュリティ機能層部分がホットスタンプ6の淵になるように設置し転写を行うことによって、高分子液晶材料を含む転写部3を、転写欠け及びバリを軽減させて転写することができる。
以下、本発明の実施の形態に基づく具体例について図12及び図13を参照して説明する。
即ち、ルミラー19F60を支持基材1として、配向膜用樹脂を溶解した配向膜溶液をマイクログラビア法で塗布し成膜を行った。その後、マスクを用いてカバーをし、原反の流れ方向にラビング布で擦り、擦った部分をマスクでカバーし原反の幅方向にラビング布で擦り、配向膜を作製した。
次に、セキュリティ機能層2としてアクリルポリオールとイソシアネートからなるOVD形成層14を、ダイレクトグラビア印刷法にてパターンで設け、インラインでOVD形成層14のパターンと毛抜きあわせで、転写部3として2色性染料を含む液晶13を厚みが3μmになるようにダイレクトグラビア印刷法にて、パターンで塗工し、酸素雰囲気下でUV硬化を行った。このとき、2色性染料を含む液晶13は、ラビング布で擦った2方向に配向した。しかし、人間の目では、この2方向は判別できないので、ただの有色透明な転写部3が形成されている。
その後、回折構造を形成した版で加熱エンボスをかけて、回折構造を形成した。このとき、転写部3は、高強度であるためエンボスされず、OVD形成層14のみに回折構造が形成される。その後、銀ペーストインキを反射層として、OVD形成層14上にのみにダイレクトグラビア印刷法にて印刷を行った。その後、アクリル樹脂を接着層4としマイクログラビアにて全面に設け、転写箔を得た。
得られた転写箔を転写物5にホットスタンプを用いて転写部分Xを転写した。ホットスタンプ6の淵がセキュリティ機能2層上に沿っている転写箔は、欠け、バリなく転写できた。転写物5のホットスタンプ6の淵が転写部3に重ねると、破断強度が大きいために、転写欠け及びバリが発生した。
また、転写部3は、2色性染料を含む液晶13が2方向に配向しているため(図13参照)、この転写部3に対し、偏光子を翳して回転させると、ネガ画像とポジ画像が出現する。さらに、転写部3の周りにホログラムが配置されているので、意匠性及びオバート機能も付与されている。また、高価な液晶が必要部分のみに配置されているので、コストダウンすることができた。
なお、本発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。更に、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより、種々の発明が抽出され得る。
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明によれば、高分子液晶材料を含んだ転写材層を基材から物品上へと部分的に転写させる場合、より小さな力で基材を剥離可能とするか又はバリや欠けなどの不良が生じ難く、且つ、安価で、生産安定性に優れた転写箔及びその転写物を提供することができる。
1…支持基材
2…セキュリティ機能層
3…転写部
4…接着層
5…転写物
6…ホットスタンプ
7…2方向に配向しているネマチック液晶
8…2色性染料を含む液晶
9…反射層
10…吸収層
11…コレステリック液晶
12…剥離層
13…2方向に配向した2色性染料を含む液晶層
14…OVD形成層
15、16…互いに配向の異なる領域
X…台座
Y…転写部分
P1 P2…転写箔の破断部

Claims (10)

  1. 支持基材上に、高分子液晶材料を含む転写部、接着層を順に積層してなり、前記転写部の周りにセキュリティ機能層を配置したことを特徴とする転写箔。
  2. 前記転写部は、2方向以上に配向しているネマチック液晶であることを特徴とする請求項1記載の転写箔。
  3. 前記転写部は、2色性染料を含む液晶であることを特徴とする請求項1又は2記載の転写箔。
  4. 前記転写部は、少なくとも1種類のコレステリック液晶であることを特徴とする請求項1記載の転写箔。
  5. 前記転写部は、2層以上で構成されていることを特徴とする請求項1記載の転写箔。
  6. 前記転写部は、少なくとも1方向に配向しているネマチック液晶、2色性染料を含む液晶、コレステリック液晶の2つ以上の組み合わせで構成されていることを特徴とする請求項5記載の転写箔。
  7. 前記転写部及び前記セキュリ機能層と前記接着層の間にパターンもしくは全面に反射層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の転写箔。
  8. 前記転写部及び前記セキュリ機能層と前記接着層の間にパターンもしくは全面に吸収層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の転写箔。
  9. 前記支持基材と、前記転写部及び前記セキュリティ機能層の間に剥離層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか記載の転写箔。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の転写箔が、転写されてなることを特徴とする転写物。
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