JP2014023981A - マイクロ流路装置、及びマイクロ流路 - Google Patents

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真一 大川原
Yusuke Shimoyama
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慶寿 松下
Shiro Yoshikawa
史郎 吉川
Hiroki Kobayashi
博樹 小林
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Abstract

【課題】超臨界二酸化炭素に適用可能であり、マイクロ流路の可視化を実現しつつ、設計自由度が高く、さらに耐衝撃性に優れるマイクロ流路、及びマイクロ流路装置を提供する。
【解決手段】マイクロ流路装置100を、長手軸方向に流路が延在され、超臨界二酸化炭素を気密に移送可能なチューブ状のマイクロ流路3と、マイクロ流路に超臨界二酸化炭素を供給する超臨界二酸化炭素供給部1と、マイクロ流路に液相系流体を供給する液相供給部2から構成し、マイクロ流路を、透明性、及び可撓性を有する樹脂成形体により形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超臨界二酸化炭素−液相系のスラグ流に好適に用いられるマイクロ流路装置、及びマイクロ流路に関する。
化学反応、抽出、分析等を行う装置として、マイクロ流路装置が知られている。マイクロ流路装置は、バッチ式マクロ反応装置に比べて反応条件の制御性に優れるため、高純度化合物の効率合成に有用である。また、複数の流体を流したときにマイクロ流路内に層流を形成しやすいため、流体間の界面を利用する化学反応や抽出等に好適である。マイクロ流路装置は、このようにマイクロスケールの分析・反応を行うシステムを提供できるので、環境・バイオ・創薬・医療・食品等の幅広い分野において発展が期待されている。近年においては、より高性能なマイクロ流路装置の提案がなされ、様々な用途展開が図られている。
例えば、特許文献1には、金属酸化物、金属含水酸化物等のナノ粒子が集合して形成される、マイクロメートルオーダーの平均粒子径を有し、粒度分布が狭い集合体粒子を、高速かつ環境への影響を少なくして製造する超臨界二酸化炭素を利用したステンレス製のマイクロ流路が開示されている。また、非特許文献1には、溝を掘ったSi基板をガラス板でカバーすることで、450気圧に耐え得るマイクロチャネルが開示されている。また、非特許文献2には、キャピラリーガラスをタンタルキャピラリーの鞘に入れることで、超臨界の水を流通可能なマイクロ流路が開示されている。キャピラリーガラスを用いた他の例としては、非特許文献3に水−二酸化炭素エマルションを利用した微粒子分散水溶液乾燥実験において、エマルションを高速度カメラにより観察した例が報告されている。
特開2011−162416号公報
Jensen et al, Ind. Eng. Chem. Res., 49, 11310-11320, 2010David R. Miller et al, AIChE Journal, Vol. 47, No. 5F, May 2001 化学工学会第77年会(2012年3月15日-17日)、講演番号H216 予稿集P316
超臨界二酸化炭素は、様々な物質をよく溶解し、臨界点以下にすることにより二酸化炭素を気化させて除去できるので、取り扱い性に優れ、環境負荷低減も実現できる物質として注目を集めている。
超臨界二酸化炭素に適用可能なマイクロ流路装置において、マイクロ流路内の移送試料の挙動を視覚化して流体の挙動に関する十分な知見が得られれば、プロセスの最適化を実現し、さらなる応用展開を図ることが期待できる。また、流路長等の設計自由度が高く、かつ、耐衝撃性に優れるマイクロ流路を提供できれば、用途拡大等を図ることが期待できる。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、超臨界二酸化炭素に適用可能であり、マイクロ流路の可視化を実現しつつ、設計自由度が高く、さらに耐衝撃性に優れるマイクロ流路、及びマイクロ流路装置を提供することである。
本発明に係るマイクロ流路装置は、長手軸方向に流路が延在され、超臨界二酸化炭素を気密に移送可能なチューブ状のマイクロ流路と、前記マイクロ流路に超臨界二酸化炭素を供給する超臨界二酸化炭素供給部と、前記マイクロ流路に液相系流体を供給する液相供給部とを具備し、前記マイクロ流路は、透明性、可撓性を有する樹脂成形体からなるものである。
本発明に係るマイクロ流路の先端部は、その外壁に接続フェラルが嵌合されていることが好ましい。
また、本発明に係るマイクロ流路の好適な材料として、ポリフェニルサルフォンが挙げられる。
本発明に係るマイクロ流路は、超臨界二酸化炭素を気密に移送可能なチューブ状のマイクロ流路であって、透明性、可撓性を有する樹脂成形体からなるものである。
本発明に係るマイクロ流路の先端部外壁には、接続フェラルが嵌合されていることが好ましい。
また、本発明に係るマイクロ流路の好適な材料として、ポリフェニルサルフォンが挙げられる。
本発明によれば、超臨界二酸化炭素に適用可能であり、マイクロ流路の可視化を実現しつつ、設計自由度が高く、さらに耐衝撃性に優れるマイクロ流路、及びマイクロ流路装置を提供することができるという優れた効果を有する。
実施形態に係るマイクロ流路装置の概略説明図。 実施形態に係るマイクロ流路の概略説明図。 実施形態に係るマイクロ流路の端面の概略説明図。 実施形態に係るマイクロ流路の先端部の概略説明図。 実施形態に係るマイクロ流路の先端部の概略断面図。 実施例に係るマイクロ流路装置の概略模式図。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。また、以降の図における各部材のサイズや比率は、説明の便宜上のものであり、実際のものとは異なる。また、同一の要素には、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
本発明に係るマイクロ流路装置は、超臨界二酸化炭素を気密に移送可能なチューブ状のマイクロ流路と、このマイクロ流路に超臨界二酸化炭素を供給する超臨界二酸化炭素供給部、及び液相系流体を供給する液相供給部とを少なくとも有するものである。マイクロ流路は、透明性、及び可撓性を有する樹脂成形体からなる。マイクロ流路装置は、化学・バイオ反応、抽出、分析、精製等を行う装置として用いられ、超臨界二酸化炭素を利用するプロセスに好適である。なお、本発明のマイクロ流路装置は、超臨界二酸化炭素−液相系のスラグ流に好適に適用可能なものであるが、超臨界二酸化炭素−液相系のスラグ流以外の用途、例えば、成層流(層状流;stratified flow)、プラグ流(plug flow)、気泡流(bubbly flow)、チャーン流(churn flow)、環状流(annular flow)等に適用することを排除するものではない。
本発明に係るマイクロ流路装置は、図1に示すように、超臨界二酸化炭素供給部1、液相供給部2、マイクロ流路3、混合部4、圧力制御部5、排出部6を有する。マイクロ流路3には、超臨界二酸化炭素供給部1から超臨界二酸化炭素が、液相供給部2から液相系流体が混合部4を介して送出される。そして、マイクロ流路3を移送された試料は、圧力制御部5により適切な圧力(通常は大気圧)に調整されて排出部6から排出される。なお、圧力制御部5と超臨界二酸化炭素供給部1及び液相供給部2の間は、圧力制御部5によって二酸化炭素が超臨界となる圧力に保たれる。
超臨界二酸化炭素供給部1は、超臨界二酸化炭素を供給するユニットである。超臨界二酸化炭素供給部1の構成は特に限定されないが、二酸化炭素供給源、流量制御手段、加圧手段、加温手段、フィルター、配管を有する。例えば、二酸化炭素供給源として液体二酸化炭素ボンベ、加圧手段、配管、フィルター、流量制御手段として高速液体クロマトグラフィー (High performance liquid chromatography(以下、「HPLC」と称する))ポンプ、加温手段として恒温槽が挙げられる。加圧手段、及び流量制御手段としては、シリンジポンプなどでもよい。その他、超臨界二酸化炭素供給部1は、圧力計、逆止弁、リリーフ弁等を通常有している。
超臨界二酸化炭素は、温度31.17℃以上、圧力7.386MPa以上にすることにより得られる。超臨界流体の密度は液体に近く、拡散係数は液体に比して高く、無極性、弱極性油脂を溶解させることができる。なお、本発明のマイクロ流路装置においては、超臨界二酸化炭素−液相系のスラグ流の形成に好適なものであるが、超臨界二酸化炭素に代えて液体二酸化炭素、又は亜臨界二酸化炭素を適用することも可能である。
液相供給部2は、液相系流体の供給部である。液相供給部2の構成は、マイクロ流路3に所望の液相系流体を供給できる構成であれば特に限定されない。液相供給部2は、例えば、液相貯留槽、配管、送液手段、圧力制御手段、フィルター等を有する。また、加温手段等を設けてもよい。送液手段、圧力制御手段としては、HPLCポンプ、シリンジポンプ等が挙げられる。適用可能な液相系流体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において特に限定されないが、いわゆる液体の他、液晶等の流体を含む。液相は、単一でも混合系でもよい。また、液相は、溶質が溶解した溶液や溶質が分散した分散液等でもよい。例えば、モノマー等の反応基質や触媒が溶解、若しくは分散した組成物流体を用いることができる。溶媒の例としては、水、有機溶媒、イオン液体、液体の無機化合物等が挙げられる。有機溶媒としては、ヘキサン等の脂肪族系炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン類、アルデヒド類、エーテル類など、特に限定されない。
超臨界二酸化炭素供給部1から連続的に供給された超臨界二酸化炭素と、液相供給部2から連続的に供給される液相を混合部4で混合し、マイクロ流路3に混合物を移送する。なお、ここでは、二酸化炭素と液相系流体を混合する例を挙げたが、2種類以上の液相系流体を混合してもよい。混合部4は、例えば、T字型混合部である。混合部4は、マイクロ流路3と一体的に構成されていてもよい。また、混合部4とマイクロ流路3との間には、例えば、高圧マイクロミキサー等を配設してもよい。高圧マイクロミキサーとしては、流路多段分割型の高圧ミキサーや、中心衝突型マイクロミキサー等を設けることができる。また、混合部4としてT字型マイクロミキサーやスワールミキサーを用いてもよい。また、超臨界二酸化炭素、及び液相系流体を連続的にマイクロ流路3に供給する例を述べたが、断続的、所定タイミング毎に供給するものであってもよい。
本発明に係るマイクロ流路3は、長手軸方向に流路が延在され、透明性と可撓性を兼ね備えるチューブ状の樹脂成形体とする。マイクロ流路3の一例を示す模式的説明図を図2Aに、端面説明図を図2Bに示す。マイクロ流路3は、図2A、図2Bに示すように、流路31、樹脂チューブ32から構成される。マイクロ流路3は、流路31内に超臨界二酸化炭素を気密に移送させることが可能な材料とする。換言すると、超臨界二酸化炭素に対して、気密性・耐圧性を備え、さらに、超臨界二酸化炭素に対して耐腐食性を備えている必要がある。
マイクロ流路3の流路31、及び樹脂チューブ32の断面形状は、図2Bに示すように円形状であることが好ましいが、目的に応じて、それぞれ独立に矩形形状等の多角形状としたり、楕円形状としたりしてもよい。
マイクロ流路3の樹脂成形体は、可撓性・透明性を備えていれば特に限定されないが、移送方向の流路長を容易に調整する観点から、図2Bに示すようなチューブ形状とする。チューブ形状のマイクロ流路3を用いることにより、マイクロ流路3の長さを容易に調整できる。なお、ここでいう「透明」とは、無色透明の他、着色透明や半透明も含むものとする。また、可撓性の程度は任意に設計可能であるが、R形状に屈曲させたり、螺旋構造を形成したりできる程度であることが好ましい。
マイクロ流路3の材料は、超臨界二酸化炭素に対する耐圧性、耐腐食性(耐膨潤性)、気密性を兼ね備え、さらに、透明性、可撓性を有する条件を満たすものであれば特に限定されない。二酸化炭素に対する親和性が低い樹脂であって、かつ結晶化度が高い樹脂が好ましい。好ましい材料例としてポリフェニルサルフォン(PPSU)製チューブが挙げられる。マイクロ流路3の樹脂チューブ32の厚みは、流路31の寸法に応じて耐圧性を有するように適宜設計すればよい。
マイクロ流路3の形状は特に限定されないが、可撓性を利用して屈曲構造や螺旋構造とすることができる。曲線形状を適用することにより流体混合が良くなり、その結果として反応や分離抽出を促進させたりすることができる。マイクロ流路3の流路径は、通常、1mm以下である。マイクロ流路3の流路長は、高圧条件において用いるものであるので、例えば、数m以上の長さでの利用も可能である。
次に、マイクロ流路3の先端部の構造について図3Aの概略図、図3Bの模式的断面図を用いて説明する。マイクロ流路3の先端部は、他のユニットと接続するための接続手段35が設けられている。接続手段35は、他のユニットと接続可能な構成であれば特に限定されないが、例えば、図3Aのように、マイクロ流路3の先端部の外壁に接続フェラル36が嵌合されている構成が例示できる。接続フェラル36は、押圧型の接続ネジ37とともに接続手段35として機能する。接続フェラル36の先端部は、超臨界二酸化炭素や、液相系流体と接触するので、これらに対して耐腐食性を有するものを選定する。接続フェラル36の好適な材料としては、例えば、ステンレス等の金属や、樹脂等を挙げることができる。超臨界二酸化炭素や液相系流体に対する耐腐食性、耐久性、耐圧性を考慮するとステンレス材料が好ましい。
マイクロ流路3の先端部において、図3Aのような接続手段35を採用する場合には、樹脂チューブ32が接続フェラル36の押圧によって流路31が塞がれないようにマイクロ流路3に強靭性が必要となる。なお、接続手段35の構成は、図3A,図3Bの例に限定されるものではなく、マイクロ流路3の内部に接続手段の一部を挿入するものであってもよい。但し、マイクロ流路3の流路径は、細孔であるため、マイクロ流路3の外壁に嵌合する方が簡便である。
排出部6は、マイクロ流路3を通過した試料を外部へ排出するユニットである。排出部6とマイクロ流路3の間には、圧力制御部5が設けられ、圧力が調整される。圧力制御部5は、例えば、背圧弁である。排出部6から排出された生成物は、流動抵抗に応じた流量で不図示の貯留槽等に貯留される。
マイクロ流路装置100は、その他、フィルター、二酸化炭素の循環機構、生成物回収槽などを有していてもよい。また、マイクロ流路3は、複数本設けられていてもよい。例えば、2つのマイクロ流路の間にスタティックミキサーを設けたり、圧力制御手段を設けたりすることも可能である。また、1つ目のマイクロ流路を通過した後に、異なる液相をT字混合部により流入させて2つ目のマイクロ流路で混合するようにしたり、マイクロ流路3を通過した試料を再度マイクロ流路3に循環させる切り替え弁等を設けたりしてもよい。
従来、高圧用のマイクロ流路としては、ステンレス製配管が利用されてきた。しかしながら、ステンレス製配管においては、マイクロ流路内の流動状態を可視化することができなかった。可視化した例としては、可視窓付きの高圧容器中にガラスキャピラリーを装備することで超臨界二酸化炭素相−液相系スラグ流の可視化した例がある(上記非特許文献3)が、可視化範囲が数cm程度と非常に小さいという問題があった。高圧条件下で可視化を可能にする材料としてキャピラリーガラス等も考えられ得るが、特に流路長の長い用途において耐衝撃性に問題がある。
本発明に係るマイクロ流路3によれば、可撓性を有する樹脂成形体を用いているので、キャピラリーガラス等を用いる場合に比して耐衝撃性に優れる。また、本発明に係るマイクロ流路装置によれば、透明な樹脂成形体からなるマイクロ流路を用いているので、流路長を自在に設計可能である。また、マイクロ流路の可視化が可能となるため、マイクロ流路内を流通させる流体の抽出・反応・精製等のプロセスの設計・操作条件を容易に最適化できる。従って、流体のマイクロスケール・高圧条件下での挙動に関する新たな知見を得ることが期待できる。また、本発明に係るマイクロ流路装置によれば、マイクロスケールの分析・反応を行うシステムを提供できるので、環境・バイオ・創薬・医療・食品等の幅広い分野において利用できる。
また、マイクロ流路3が透明であることを利用して、活性光線を照射して反応を進行させたりする用途にも利用できる。また、上記実施形態では、超臨界二酸化炭素を充填した後に液相を送液する構成でも、液相系を一定量送液した後に超臨界二酸化炭素を供給する構成でもよい。また、必要に応じて、マイクロ流路3の内壁を表面処理してもよい。
[実施例]
以下、本発明のマイクロ流路装置をより具体的な実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。図4に、本実施例に係るマイクロ流路装置の概略説明図を示す。
マイクロ流路装置101は、超臨界二酸化炭素供給部1、液相供給部2、マイクロ流路3、混合部4、圧力制御部5、排出部6、恒温槽7を有する。超臨界二酸化炭素供給部1は、液体二酸化炭素ボンベ11、配管12、第1HPLCポンプ13、三方バルブ14、パージライン15等を有する。また、流体供給部2は、液相貯留槽21、配管22、第2HPLCポンプ23等を有する。配管12として、ステンレス製配管を用いた。第1HPLCポンプとしてPU-980(JASCO社製)を、第2HPLCポンプとしてLC-20AD(島津社製)を用いた。
マイクロ流路3は、内径500μm、外径1.59mmのポリフェニルサルフォン(PPSU)製チューブを用いた。混合部4は、T字混合部とした。また、圧力制御部5として背圧弁(Back Pressure Regulator Model 880-81、JASCO社製)を用いた。また、恒温槽7は、マイクロ流路3、混合部4において設置した。また、混合部4に供給される前であって第1HPLCポンプ13から送出された液化二酸化炭素、及び混合部4に供給される前であって第2HPLCポンプ23から送出された液相系流体も恒温槽7内に設置するようにした。マイクロ流路3は、マイクロ流路3の両先端部において図3A,図3Bに示すような接続手段35を設けた。
上記のように構成されたマイクロ流路装置において、まず、恒温槽7を所定の温度まで昇温する。次に、三方バルブ14を閉にした状態で、第2HPLCポンプ23を作動させ、液相系流体を液相貯留槽21から導入し、圧力制御部(背圧弁)5によって所定の圧力まで系内を加圧する。実施例においては、液相として水を用いた。水の温度は40〜60℃、圧力8MPa、流量が50μL/minとなるように調整した。系内が所定の圧力まで上昇したところで、第1HPLCポンプ13を作動させ、液体二酸化炭素ボンベ11から二酸化炭素を導入し、三方バルブ14までを二酸化炭素で満たし、系内の圧力よりは少し高い程度まで加圧した。最後に三方バルブ14を開くことで、超臨界二酸化炭素を系内に導入し、超臨界流体と液相系流体の両流体を混合部4を介してマイクロ流路に移送した。超臨界二酸化炭素の温度は40〜60℃、圧力8MPa、第1HPLCポンプ13から排出される流量が100μL/minとなるように調整した。
マイクロ流路3は、透明樹脂によって構成されているので、マイクロ流路3の接続手段35を除く部分において目視によりマイクロ流路3内の状態を観察できる。また、目視観察に代えて、撮像装置によるイメージや反射装置による反射光を用いてスラグ流を分析してもよい。また、これらの測定結果を自動解析するシステムを設けてもよい。
マイクロ流路3の流通方向終端部において、接続手段35を介して配管に接続される。そして、試料を恒温槽7から取出し、室温付近まで降温する。圧力は、圧力制御部(背圧弁)5により調整し、排出部6から試料が取り出す。二酸化炭素は、常温・常圧に戻すことにより気化する。気化した二酸化炭素は、不図示の回収機構により回収し再利用してもよい。
1 超臨界二酸化炭素供給部
2 液相供給部
3 マイクロ流路
4 混合部
5 圧力制御部
6 排出部
7 恒温槽
11 液体二酸化炭素ボンベ
12 配管
13 第1HPLCポンプ
14 三方バルブ
15 パージライン
21 液相貯蔵槽
22 配管
23 第2HPLCポンプ
100、101 マイクロ流路装置

Claims (6)

  1. 長手軸方向に流路が延在され、超臨界二酸化炭素を気密に移送可能なチューブ状のマイクロ流路と、
    前記マイクロ流路に超臨界二酸化炭素を供給する超臨界二酸化炭素供給部と、
    前記マイクロ流路に液相系流体を供給する液相供給部と、を具備し、
    前記マイクロ流路は、透明性、及び可撓性を有する樹脂成形体であるマイクロ流路装置。
  2. 前記マイクロ流路の先端部は、その外壁に接続フェラルが嵌合されている請求項1に記載のマイクロ流路装置。
  3. 前記マイクロ流路は、ポリフェニルサルフォンである請求項1又は2に記載のマイクロ流路装置。
  4. 長手軸方向に流路が延在され、超臨界二酸化炭素を気密に移送可能なチューブ状のマイクロ流路であって、
    透明性、及び可撓性を有する樹脂成形体からなるマイクロ流路。
  5. 先端部外壁に接続フェラルが嵌合されている請求項4に記載のマイクロ流路。
  6. 前記樹脂成形体は、ポリフェニルサルフォンである請求項4又は5に記載のマイクロ流路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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