JP2014023646A - 人工膝関節インプラント - Google Patents

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Abstract

【課題】 人工膝関節置換術において、後十字靭帯が使用できない被施術者に、CRタイプの人工膝関節インプラントを適用可能にする。
【解決手段】 大腿骨1の遠位部1aに固定した大腿骨コンポーネント10と、脛骨2の近位部2aに固定した脛骨コンポーネント40とを、大腿骨コンポーネント10と脛骨コンポーネント40との間の角変位を許容する紐状の連結部材Sで連結する。連結部材Sは、後十字靭帯に類似する機能を発揮するから、後十字靭帯を損傷して使用できない被施術者に、CRタイプの人工膝関節を適用して、自然な膝の屈曲動作を実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、膝関節を人工膝関節に置換する手術において用いられる人工膝関節インプラントに関する。
膝関節が損傷した場合に、膝関節の全体を置換する人工膝関節には、いくつか種類がある。膝関節が大きな損傷を受けている場合には、例えば特許文献1に示されるような、ヒンジ型人工膝関節が用いられる。
また、膝関節の前十字靭帯および後十字靭帯を双方ともに切除する場合で、側副靭帯が残っているときなどには、たとえば特許文献2に示されるような、PS(Posterior Stabilized)タイプの人工膝関節が用いられる。さらに、前十字靭帯は切除するものの、後十字靭帯を利用できる場合には、CR(Cruciate Retaining)タイプの人工膝関節が用いられる。
PSタイプまたはCRタイプの人工膝関節を構成する人工膝関節インプラントは、一般に、大腿骨の遠位部に固定される大腿骨コンポーネントと、脛骨の近位部に固定される脛骨コンポーネントとを有する。大腿骨コンポーネントは、生体の膝関節面大腿骨側を模した、一部凹曲面を含む概略凸曲面状の大腿骨関節面を備え、脛骨コンポーネントは、湾曲凹面状の脛骨関節面を備える。PSタイプの人工膝関節インプラントは、大腿骨コンポーネントに設けたカムと脛骨関節面に設けたポストとで靭帯機能を代替し、カムとポストとを接触させることによって、屈曲運動を案内する。
CRタイプの人工膝関節インプラントは、大腿骨関節面や脛骨関節面を生体に近い形態とし、後十字靭帯や側副靭帯と協働して、大腿骨関節面を脛骨関節面に対して摺動させることにより、自然な膝の屈曲運動を実現するものである。
特開2004−97817号公報 特許第4290803号公報
特許文献1に示すようなヒンジ型人工膝関節は、膝関節がヒンジで構成されるため、屈曲動作の可能な範囲が限定されるという欠点がある。特許文献2に示すようなPSタイプの人工膝関節は、自然な膝の屈曲動作を再現するのが難しいばかりでなく、ポストまたはカムの破損や、ポストとカムとの係合状態が離脱する脱臼の危惧がある。
これに対し、CRタイプの人工膝関節インプラントは、ヒンジ型やPSタイプの人工膝関節よりも自然な膝の屈曲動作を再現することができ、PSタイプの人工膝関節と比べると、ポストやカムなどの構造物を持たないため、人体に対する悪影響が少ないという利点を持つ。しかし、後十字靭帯を利用できない場合は、適用することができないという制限がある。
本発明は、後十字靭帯を利用できない場合でも、CRタイプの人工膝関節を適用することを可能にする人工膝関節インプラントを提供することを目的とする。
本発明は、大腿骨と脛骨との間に人工膝関節を形成するための人工膝関節インプラントであって、
大腿骨の遠位部に固定される大腿骨コンポーネントと、
脛骨の近位部に固定され、前記大腿骨コンポーネントと接触する脛骨コンポーネントと、
前記大腿骨コンポーネントと前記脛骨コンポーネントとを連結し、前記大腿骨コンポーネントと前記脛骨コンポーネントとの間の角変位を許容する紐状の連結部材とを含むことを特徴とする人工膝関節インプラントである。
また本発明は、前記大腿骨コンポーネントが、前記連結部材の一端が取着される第1の取着部を含み、
前記脛骨コンポーネントは、前記連結部材の他端が取着される第2の取着部を含み、
前記連結部材を、前記第1の取着部に対し係止するための第1の係止部材および第2の取着部に対し係止するための第2の係止部材をさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、前記大腿骨コンポーネントが、二股状に形成された内側顆と外側顆とを含み、
前記内側顆と前記外側顆とによって入り江状の湾曲面部が形成され、
前記第1の取着部は、前記入り江状の湾曲面部のうちの前記内側顆の部分に設けられ、
前記第2の取着部は、前記脛骨コンポーネントの側面部に設けられることを特徴とする。
また本発明は、前記脛骨コンポーネントが、脛骨に固定され前記第2の取着部を含む脛骨トレイと、前記大腿骨コンポーネントと接触する脛骨プレートとを含んで成ることを特徴とする。
本発明によれば、人工膝関節インプラントを構成する大腿骨コンポーネントと脛骨コンポーネントとを、両者間の角変位を許容する紐状の連結部材で連結するので、被施術者に人工膝関節置換術を施術するにあたり、後十字靭帯を活用できない場合でも、CRタイプの人工膝関節を適用することが可能である。従来、後十字靭帯が使用できないときは、PSタイプの人工膝関節を適用していた。これに対し、本発明では、CRタイプの人工膝関節の適用が可能となるから、被施術者に、より自然な膝の屈曲動作を実現することができる。
また本発明によれば、連結部材を、大腿骨コンポーネントの第1の取着部、および、脛骨コンポーネントの第2の取着部に対し、第1および第2の係止部材によって後付けすることが可能であるから、被施術者にCRタイプの人工膝関節置換術を施術するにあたり、膝の損傷程度に応じ、医師の判断によって、連結部材を使用するか否かを選択できる。すなわち、後十字靭帯を利用できる場合は、連結部材が不要であるから、通常のCRタイプの人工膝関節として適用する。後十字靭帯が損傷して使用できない場合は、連結部材を、係止部材によって、大腿骨コンポーネントおよび脛骨コンポーネントに取着し、両者を連結する。このように、膝の後十字靭帯の損傷程度が異なっても、人工膝関節インプラントを交換する必要がなくなり、適用範囲の広い人工膝関節インプラントを提供できる。
本発明によれば、連結部材の第1の取着部を内側顆の湾曲面部に設け、第2の取着部を脛骨コンポーネントの側面部に設けるので、連結部材の配置が、本来の後十字靭帯に近い配置となる。よって、膝の屈曲動作をより自然な状態に近づけることができる。
また本発明によれば、脛骨コンポーネントを、脛骨トレイと脛骨プレートとを含むものとし、第2の取着部を脛骨トレイに設けるので、第2の取着部は、強度の大きい部材に設けられることになり、連結部材の取付強度を大きくすることができる。また、大腿骨コンポーネントと接触する脛骨プレートが、脛骨に固定される脛骨トレイとは別個に製作されるので、大腿骨コンポーネントとの長期にわたる接触によって摩耗した場合に、脛骨プレートだけを交換するのが容易である。
本発明の一実施形態に係る人工膝関節インプラントJの使用状況を示す側面断面図である。 大腿骨コンポーネント10の斜視図である。 図(a)は、大腿骨コンポーネント10の背面図、図(b)は、大腿骨コンポーネント10の平面図、図(c)は、大腿骨コンポーネント10の底面図である。 脛骨プレート20の斜視図である。 連結部材Sを大腿骨コンポーネント10に取着する構造の一例を示すものであって、図(a)は第1の係止部材50と連結部材Sの端部と第1の取着部T1とを分解して示す一部断面側面図、図(b)は第1の係止部材50で連結部材Sの端部を第1の取着部T1に取り付けた状況を示す一部断面側面図である。 本発明の一実施形態に係る人工膝関節インプラントJの使用状況を示すものであって、大腿骨1と脛骨2との成す角度がおよそ90度程度に膝を屈曲させた状態の側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る人工膝関節インプラントJの使用状況を示すものであって、大腿骨1と脛骨2との成す角度がおよそ135度程度に膝を屈曲させた状態の側面断面図である。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。なお本実施形態は、本発明をCRタイプの人工膝関節インプラントに適用したものである。
なお以下の説明において、「内側」または「外側」は、人工膝関節インプラントJが処置される被施術者の膝の内側または外側を言うものとする。また「前」または「後」は、被施術者にとっての前または後を言うものとする。また、「上」または「下」は、被施術者にとっての上または下を言うものとする。さらに本実施形態では、人工膝関節インプラントJを、被施術者の左足に施術した状態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る人工膝関節インプラントJの使用状況を示す側面断面図、図2は大腿骨コンポーネント10の斜視図、図3の図(a)は、大腿骨コンポーネント10の背面図、同図(b)は大腿骨コンポーネント10の平面図、同図(c)は大腿骨コンポーネント10の底面図、図4は脛骨プレート20の斜視図である。
人工膝関節インプラントJは、例えば、変形性膝関節症や慢性関節リウマチ等により膝関節が高度に変形した被施術者に対し、膝の屈曲機能を回復させるため、損傷した膝関節を人工膝関節に置換する手術において用いられる。
本実施形態の人工膝関節インプラントJは、図1に示すごとく、大腿骨1の遠位部1aに固定される大腿骨コンポーネント10と、脛骨2の近位部2aに固定される脛骨コンポーネント40と、大腿骨コンポーネント10と脛骨コンポーネント40とを連結する連結部材Sとを含んでなる。また脛骨コンポーネント40は、脛骨2の近位部2aに固定される脛骨トレイ30と、脛骨トレイ30の上面に固定されて大腿骨コンポーネント10と接触する脛骨プレート20との2つの部分を含んで成る。なお大腿骨コンポーネント10および脛骨プレート20は、形状や寸法の異なるものを複数種類用意し、人工膝関節置換術の施術の時に、施術する医師が最適なものを選択できるようにしてもよい。
大腿骨コンポーネント10および脛骨プレート20は、膝の屈曲動作に伴い、相対位置を変位させる。この位置変位は、大腿骨コンポーネント10と脛骨プレート20との接触面で、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一つが行われることで実現される。
大腿骨コンポーネント10は、例えばコバルトクロムモリブデン合金やジルコニアセラミックスなどの生体親和性を有する材料を用いて製作される。図2および図3に示すように、本実施形態の大腿骨コンポーネント10の全体的な外観形状は、側面視において釣り針状であり、平面視においてU字状である。
大腿骨コンポーネント10は、大腿骨1に接触する固定部12の表面が、大腿骨1の遠位部1aを覆うことができるように、一部平面状の部分を有する曲面に形成される。そして、固定部12とは反対側の表面が、生体の膝関節面大腿骨側を模した、一部凹曲面を含む概略凸曲面状の部分を有する大腿骨関節面11となされている。
大腿骨コンポーネント10は、主部10aの後方に、内側顆14および外側顆15が、二股状に突出形成される。内側顆14が被施術者の膝の内側に位置し、外側顆15が被施術者の膝の外側に位置する。また、内側顆14と外側顆15とによって、両者間に入り江状の湾曲面部16が形成される。内側顆14および外側顆15は主として、遠位部1aの後方の領域を覆っている。さらに、内側顆14および外側顆15の固定部12には、それぞれ凸部13が形成されている。各凸部13は、例えば円柱状である。
大腿骨コンポーネント10は、次のようにして、大腿骨1に固定される。はじめに、大腿骨1の遠位部1aの一部を施術者が適宜の切断具により切除して、固定部12の形状に沿う形状の切削面1bを形成する。さらに、固定部12の凸部13の位置に合わせて、切削面1bに一対の凹部1cを形成する。そして、固定部12と切削面1bとを、間に骨セメントを塗布した状態で、当接させるとともに、凸部13と凹部1cとを嵌合させる。これにより、大腿骨コンポーネント10を大腿骨1に固定することができる。
内側顆14および外側顆15は、それぞれ固定部12とは反対側の表面に大腿骨関節面11を有する。大腿骨関節面11は、脛骨プレート20と接触する概略凸曲面状の部分を有し、被施術者の膝の屈伸運動に伴って脛骨プレート20上を摺動する。なお内側顆14の大腿骨関節面11の形状と、外側顆15の大腿骨関節面11の形状とは、ほぼ同様であるが、生体膝関節の自然な動き(屈曲に伴う回旋運動など)を促すため、サイズや曲面の曲率等を適宜変更しても良い。
脛骨コンポーネント40は、脛骨プレート20と脛骨トレイ30とを含んで構成される。脛骨トレイ30は、金属、セラミックスまたはプラスチックスで製作され、平板状のトレイ本体31と、トレイ本体31の下面から突出する軸状のステム部32とを備える。トレイ本体31は、脛骨2の近位部2aの切削処理した端面上に配置され、該トレイ本体31の上面に、脛骨プレート20が、着脱可能に固定される。
脛骨プレート20は、合成樹脂やセラミックスなどで製作され、偏平で、左右に長い小判形の板状に形成される。ただし、脛骨プレート20の後方中央部には、入り江状の湾曲凹部23が形成されている。
脛骨プレート20の上面20aの中間部22は、大腿骨コンポーネント10と接触しないように構成されており、中間部22の左右に、大腿骨コンポーネント10の内側顆14および外側顆15を摺動可能に接触させる凹曲面状の脛骨関節面21が形成されている。
脛骨2に脛骨コンポーネント40を固定するには、まず、脛骨2の近位部2aを切削処理して、平坦な切削端面2bを形成する。次いで、切削端面2bに、施術者によってドリル等で取付穴部2cを穿設する。そして、切削端面2bに骨セメントを塗布したのち、脛骨トレイ30のステム部32を取付穴部2cに嵌合させるとともに、トレイ本体31を脛骨2の切削端面2bに当接させる。これにより脛骨トレイ30が脛骨2に固定される。
このようにして、大腿骨1に固定された大腿骨コンポーネント10と、脛骨2に固定された脛骨コンポーネント40とを、本実施形態では、紐状の連結部材Sで連結する。連結部材Sには、たとえばケブラー(登録商標)等のアラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、人工靱帯に用いられているダクロン(登録商標)などのPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維などの高強度の高分子繊維や、ステンレスワイヤなどの金属繊維や、これらを適宜組み合わせた複合繊維、および、これらをアテロコラーゲンや、ポリ(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)などの生体親和性材料にてコーティングしたものを用いることが出来る。これらの繊維を通常は複数本束ね、紐状として連結部材を構成する。
連結部材Sは、人工膝関節において擬似的な後十字靭帯として機能させるものであるから、後十字靭帯と類似する位置に取り付けることが望ましい。本実施形態では、大腿骨コンポーネント10の内側顆14と外側顆15とで形成される入り江状の湾曲面部16のうちの内側顆14の部分に、連結部材Sの一端が取着される第1の取着部T1を設け、脛骨コンポーネント40の脛骨トレイ30の後方側の側面部31aに、連結部材Sの他端が取着される第2の取着部T2を設ける。そして、連結部材Sの両端を、第1の係止部材50および第2の係止部材60を用いて、第1の取着部T1および第2の取着部T2それぞれに係止する。
連結部材Sを第1の取着部T1に取着するための構造の一例を、図5に例示する。図5の図(a)は、第1の係止部材50と連結部材Sの端部と第1の取着部T1とを分解して示す一部断面側面図であり、図(b)は第1の係止部材50で連結部材Sの端部を第1の取着部T1に係止した状況を示す一部断面側面図である。
図5に示すように、大腿骨コンポーネント10の第1の取着部T1は、開口部55を小径に形成した収納凹部56により形成される。連結部材Sの一端には、内径を前記開口部55の孔径よりも大きく形成したリング状の係止端部54を設ける。第1の係止部材50は、外径がリング状の係止端部54の内径よりも大きい頭部51と、外径がリング状の係止端部54の内径より小さい保持部52と、側方から押圧することにより幅寸法を開口部55の孔径より小さくできる拡縮可能な先端部53aおよび首部53bより成る係止突起部53とを備えて成る。
連結部材Sを第1の取着部T1に取り付けるには、第1の係止部材50の係止突起部53を、連結部材Sのリング状の係止端部54に挿通した状態で、第1の取着部T1である収納凹部56内へ挿入する。これにより図5(b)に示すごとく、リング状の係止端部54が、大腿骨コンポーネント10の表面と、第1の係止部材50の頭部51との間に挟持される。係止突起部53は、幅寸法を縮小させた状態で開口部55を通過したのち、収納凹部56内で元の寸法に復帰するから、収納凹部56から容易に離脱することがない。このようにして、第1の係止部材50によって、連結部材Sの一端部を、大腿骨コンポーネント10の第1の取着部T1に係止する構造が構築される。
連結部材Sの他方の端部の係止構造は、例えば、脛骨トレイ30の側面部31aに形成する第2の取着部T2をねじ穴とし、第2の係止部材60をねじとし、両者の螺合により構築することができる。すなわち、連結部材Sの他端部にリング状の係止端部を設け、これに挿通した状態のねじ(第2の係止部材60)を、脛骨トレイ30のねじ穴(第2の取着部T2)に螺合することで、連結部材Sの他端を、脛骨トレイ30に係止することが可能である。
連結部材Sで連結された大腿骨コンポーネント10と脛骨コンポーネント40とによって構築される人工膝関節は、次のように動作する。図1に示す膝をまっすぐに伸ばした状態、すなわち、大腿骨1および脛骨2の軸線がほぼ同一方向になっているとき、大腿骨関節面11は、脛骨プレート20の脛骨関節面21の広い範囲で接触している。
大腿骨1と脛骨2との屈曲角度が0度から増大するに従い、大腿骨関節面11は、脛骨関節面21の上を摺動しながら後方に向けて回動する。そして、図6Aに示すように、屈曲角度が90度のときは、大腿骨関節面11は、脛骨関節面21に線接触する。さらに屈曲角度が増大するに従い、大腿骨関節面11は、脛骨関節面21上を後方に向けて回動し、図6Bに示す屈曲角度が約135度のときには、大腿骨関節面11が、脛骨関節面21の後部領域に接触する。
この屈曲動作の間、連結部材Sは、大腿骨関節面11と脛骨関節面21との接触状態を維持するように機能して、大腿骨1の遠位部1aと脛骨2の近位部2aとの間隔が変動するのを抑制する。また、連結部材Sは、膝の屈曲動作を行なうに際し、大腿骨コンポーネント10と脛骨コンポーネント40との間に、後十字靭帯によって付与されるのと類似するテンションを発生させるので、被施術者に、より自然な膝の屈曲動作を行わせることができる。
よって、従来、後十字靭帯を損傷した場合は、PSタイプの人工膝関節しか適用できなかったのに対し、本発明によれば、後十字靭帯を損傷した被施術者に、CRタイプの人工膝関節を適用することが可能となり、PSタイプの人工膝関節に比べて、より自然な膝の屈曲動作を実現することが可能となる。また、PSタイプの人工膝関節に比べて、生体骨の切除量が少ないため、健常な骨をより多く温存できるという利点を持つ。
ところで本発明では、被施術者に人工膝関節を施術するにあたり、手術時に、被施術者の後十字靭帯の状態に合わせて、最適なタイプに人工膝関節インプラントを変更することが可能である。たとえば、手術前は、従来のCRタイプの人工膝関節インプラントの施術が可能であると判断していた場合であって、手術時に、後十字靭帯の損傷が予想以上にひどいことが発見され、使用することができないと判断されたときは、従来であれば、PSタイプに変更することが必要であった。しかるに本発明によれば、前記判断変更時に、連結部材Sを、第1の係止部材50および第2の係止部材60を用いて、大腿骨コンポーネント10の第1の取着部T1および脛骨コンポーネント40の第2の取着部T2に係止することにより、後付けすることが可能であるから、人工膝関節インプラントJを交換する必要が生じない。また、本発明の人工膝関節は、PSタイプを用意する必要がないので、製造販売業者の在庫保有数を抑制でき、低コスト化につながるという利点もある。
本発明の実施形態は、前述したものに限定されず、種々の変更が可能である。例えば、脛骨コンポーネント40を、脛骨プレート20と脛骨トレイ30とを備えるものとしたが、脛骨プレート20と脛骨トレイ30とを一体化した形状の部材とすることも可能である。この場合、部品点数を削減できる。
J 人工膝関節インプラント
1 大腿骨
1a 遠位部
10 大腿骨コンポーネント
10a 主部
11 大腿骨関節面
12 固定部
13 凸部
14 内側顆
15 外側顆
16 湾曲面
20 脛骨プレート
20a 上面
21 脛骨関節面
22 中間部
23 湾曲凹部
30 脛骨トレイ
31 本体部
31a 側面部
32 ステム部
40 脛骨コンポーネント
50 第1の係止部材
60 第2の係止部材
T1 第1の取着部
T2 第2の取着部

Claims (4)

  1. 大腿骨と脛骨との間に人工膝関節を形成するための人工膝関節インプラントであって、
    大腿骨の遠位部に固定される大腿骨コンポーネントと、
    脛骨の近位部に固定され、前記大腿骨コンポーネントと接触する脛骨コンポーネントと、
    前記大腿骨コンポーネントと前記脛骨コンポーネントとを連結し、前記大腿骨コンポーネントと前記脛骨コンポーネントとの間の角変位を許容する紐状の連結部材とを含むことを特徴とする人工膝関節インプラント。
  2. 前記大腿骨コンポーネントは、前記連結部材の一端が取着される第1の取着部を含み、
    前記脛骨コンポーネントは、前記連結部材の他端が取着される第2の取着部を含み、
    前記連結部材を、前記第1の取着部に対し係止するための第1の係止部材および第2の取着部に対し係止するための第2の係止部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の人工膝関節インプラント。
  3. 前記大腿骨コンポーネントは、二股状に形成された内側顆と外側顆とを含み、
    前記内側顆と前記外側顆とによって入り江状の湾曲面部が形成され、
    前記第1の取着部は、前記入り江状の湾曲面部のうちの前記内側顆の部分に設けられ、
    前記第2の取着部は、前記脛骨コンポーネントの側面部に設けられることを特徴とする請求項2に記載の人工膝関節インプラント。
  4. 前記脛骨コンポーネントは、脛骨に固定され前記第2の取着部を含む脛骨トレイと、前記大腿骨コンポーネントと接触する脛骨プレートとを含んで成ることを特徴とする請求項2または3に記載の人工膝関節インプラント。
JP2012165145A 2012-07-25 2012-07-25 人工膝関節インプラント Pending JP2014023646A (ja)

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