JP2014018983A - 情報記録媒体および情報記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材1と、基材1の一部にパターン形成され、赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層2と、赤外線吸収層2、および赤外線吸収層2が形成されていない基材1の赤外線吸収層非形成部に形成され、赤外線による励起光で励起され励起光とはピーク波長が異なる赤外線を発光する蛍光材料を含む赤外線発光層3と、赤外線発光層3に形成され、赤外線を透過しかつ可視光を吸収および/または反射する可視光隠蔽層4と、を含む情報記録媒体5であって、赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚が、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚よりも薄い情報記録媒体。
【選択図】図1
Description
偽造や改ざんを防止する技術としては、紫外線で励起して可視光を発光するインキで肉眼では見えない画像情報を基材に形成し、可視光受光センサを用いてこれを読み取る方法が一般的に用いられている。しかし、この方法は広く認知されており、かつ、インキ材料の入手が容易であるため、偽造や改ざんを防止する効果が低いという課題があった。
そこで、赤外線で励起され赤外線を発光する赤外線蛍光材料により形成された赤外線発光層と、赤外線吸収材料により画像情報が形成された赤外線吸収層とを、基材に塗布して積層する技術が知られている。例えば、特許文献1には、カード基材の面上に、励起光の波長と蛍光波長とが赤外線領域内にある蛍光インキと、赤外線吸収インキにより形成されたバーコードとを積層した積層部に、励起光の波長と蛍光波長とを透過し可視光の一部を吸収する隠蔽層が形成された、プリペードカードが提案されている。また、特許文献2には、基材上に、赤外線を吸収する印刷部が形成され、この印刷部上に、紫外光または赤外光により励起され赤外光を発する蛍光体を用いて形成された印刷部が重ねられている印刷物と、これらの印刷物を読取装置で読み取る方法が提案されている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、情報記録媒体における赤外線吸収層のパターンの情報読取精度を向上させることを目的とする。
第2の発明は、基材を準備する第1工程と、基材の一部に赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層をパターン形成する第2工程と、赤外線吸収層、および赤外線吸収層が形成されていない基材の赤外線吸収層非形成部に、赤外線吸収層に形成される赤外線発光層の膜厚が、赤外線吸収層非形成部に形成される赤外線発光層の膜厚よりも薄くなるように、赤外線による励起光で励起され励起光とはピーク波長が異なる赤外線を発光する蛍光材料を含む赤外線発光層形成用液を塗布することで、赤外線吸収層および赤外線吸収層非形成部に赤外線発光層を形成する第3工程と、赤外線発光層に、赤外線を透過しかつ可視光を吸収および/または反射する可視光隠蔽層を形成する第4工程と、を有することを特徴とする、情報記録媒体の製造方法である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報記録媒体5は、基材1と、基材1の一部にパターン形成され、赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層2と、赤外線吸収層2、および赤外線吸収層2が形成されていない基材1の赤外線吸収層非形成部に形成され、赤外線による励起光で励起され励起光とはピーク波長が異なる赤外線を発光する蛍光材料を含む赤外線発光層3と、赤外線発光層3に形成され、赤外線を透過しかつ可視光を吸収および/または反射する可視光隠蔽層4と、を含むものであり、赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚が、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚よりも薄いことを特徴とするものである。
本実施形態に係る情報記録媒体5は、赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚が、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚よりも薄いので、赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3から発光される赤外線に対する、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3から発光される赤外線の相対強度が、赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚と赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚とが同じ場合における相対強度よりも大きくなり、情報記録媒体5における赤外線吸収層2のパターンの情報読取精度が向上する。
以下に、本実施形態に係る情報記録媒体の各構成について詳しく説明する。
<基材>
基材1は、仕様または用途に応じて適宜選定され、特にその材質および形状等に限定はなく、例えば、印刷用の各種用紙、その他プラスチック、木材、金属等が挙げられる。基材1を透過して赤外発光層3に赤外線を照射する場合は、励起光となる赤外線を透過する材質であればよく、例えば、印刷用の各種用紙、ガラス、高分子化合物等が好ましい。
基材1は、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、表面酸化法や表面凹凸化法により表面処理を施すことができる。表面酸化法としては、例えばコロナ放電処理、火炎処理、熱風処理、オゾン処理、紫外線照射処理、プラズマ照射処理、クロム酸処理等があげられ、表面凹凸化法としては、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理法は、基材の種類に応じて適宜選定され、特に限定はない。
基材1の厚さは、仕様または用途に応じて適宜選定され、特に限定はない。基材1を透過して赤外発光層3に赤外線を照射する場合は、励起光となる程度の赤外線を透過する厚みであればよく、通常、1mm以下であることが好ましい。基材が厚すぎると赤外線が透過しにくくなり、赤外線発光層3に照射される赤外線が不十分となるおそれがあるからである。
<赤外線吸収層>
赤外線吸収層2は、励起および/または発光した赤外線を吸収する材料を含めば特に制限はない。例えば、一般に用いられているカーボンを含んだ黒色のインキを用いればよい。
赤外線吸収層2の厚さは、仕様または用途に応じて、赤外線吸収材料の塗布方法、固形分濃度、粘度等を調整することにより適宜選定され、特に制限はない。通常、10nm〜100μm、好ましくは、100nm〜10μm、より好ましくは、1μm〜10μmの範囲である。赤外線吸収層2の厚さが小さすぎると赤外線吸収性が不十分になるおそれがあり、赤外線吸収層2の厚さが大きすぎるとクラック等の不具合が生じるおそれがあるからである。
赤外線吸収層2のパターンは、仕様または用途に応じて適宜選定され、特に限定はない。例えば、Japanese article number(JANコード)等のバーコード、Optical Character Recognition(OCR)用数字、OCR用文字、数字、文字、絵柄、記号等のパターンであればよい。
<赤外線発光層>
赤外線発光層3は、励起する赤外線を吸収し励起光とはピーク波長が異なる赤外線を発光する蛍光材料を含み、赤外線を照射することにより励起され、赤外線を発光すればよく、特に限定はされない。蛍光材料は、例えば、無機系材料および/又は有機系材料からなる群から選択される。無機材料としては、例えば、イッテルビウム(Yb)、ネオジム(Nd)、ランタン(La)、YPO4:Yb、CaMoO4:Yb、CaTiO3:Dy、ZnO:Nd等の公知の材料が挙げられる。有機材料としては、例えば、シアニン類、キノール系、オキサゾール系、ローダミン類、オキサゾール系、フェナジン系、アゾーヒドラゾン系、ビオラントロン系、ビラントロン系、フラバントロン系、フルオレセイン類、キサンテン系、ピレン類、ナフタルイミド系、アントラキノン系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系等の公知の材料があげられる。また、これらの蛍光体を組み合わせて使用してもよい。特に、無機材料のイッテルビウム(Yb)やネオジム(Nd)の付活蛍光体は、耐光性が高い点で好ましい。
上記蛍光材料は、水系または溶剤系の溶媒によってインキ化し、赤外線発光層形成用液とする。溶媒は、塗工方法に応じて適宜選定され、特に限定はないが、例えば、水系の溶媒であれば水、IPA(イソプロピルアルコール)などのアルコール類が好ましく、溶剤系の溶媒であれば、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、MEK(メチルエチルケトン)、IPA(イソプロピルアルコール)などのアルコール類、ミネラルスピリット等が好ましい。
赤外線吸収層2、および赤外線吸収層2が形成されていない基材1の赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚は、上記赤外線発光層形成用液の塗布方法、固形分濃度、粘度等を調整することにより適宜制御され、特に限定はない。通常、100μm以下、好ましくは10μm以下であることが好ましい。赤外線発光層3の厚みが小さすぎると密着性が不十分となるおそれがあり、厚すぎるとクラック等の不具合が生じるおそれがある。
赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚は、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚よりも、薄く形成されていれば良く、好ましくは0.1μm以上、さらに好ましくは5μm以上薄い範囲である。上記範囲とすることで、赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3から発光される赤外線に対する、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3から発光される赤外線の相対強度が、赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚と赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚とが同じ場合における相対強度よりも大きくなり、情報記録媒体5における赤外線吸収層2のパターンの情報読取精度が向上するからである。
<可視光遮蔽層>
可視光遮蔽層4は、励起および/または発光した赤外線を透過し、可視光を吸収および/または反射すればよく、仕様または用途に応じて適宜選定され、特に限定はない。例えば、一般に用いられているシアン、イエロー、マゼンタの顔料を混合したカーボンを含まない黒色のインキを塗布して用いてもよいし、印刷用の各種用紙、その他プラスチック、木材等を用いてもよい。可視光遮蔽層4を透過して基材1の赤外蛍光層3に赤外線を照射するので、赤外線発光層3の蛍光材料が赤外線を発光する程度の赤外線が透過する材質であることが好ましく、例えば、シアン、イエロー、マゼンタの顔料を混合したカーボンを含まない黒色のインキを塗布したもの、印刷用の各種用紙、ガラス、高分子化合物等、特にその材質等は問わない。
可視光遮蔽層4の厚さは、赤外線発光層3の蛍光材料が赤外線を発光する程度の赤外線が透過すれば特に限定されないが、通常、1mm以下であることが好ましい。基材が厚すぎると赤外線が透過しにくくなり、赤外線発光層3に照射される赤外線が不十分となるおそれがあるからである。
<情報記録媒体>
情報記録媒体5は、上記した基材1、上記した赤外線吸収層2、上記した赤外線発光層3、および上記した可視光遮蔽層4とを含み、上記赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚が、赤外線吸収層非形成部に形成された上記赤外線発光層3の膜厚よりも薄いものである。該情報記録媒体5によれば、パターンの情報読取精度を向上することができる。
<情報記録媒体の製造方法>
本実施形態に係る情報記録媒体の製造方法について、図を参照して詳しく説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る情報記録媒体の製造方法において、基材を準備する第1工程(A)は、基材を準備する工程である。基材の一部に赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層をパターン形成する第2工程(B)は、基材を準備する第1工程で準備された基材に、基材の一部に赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層をパターン形成する工程である。赤外線吸収層および前記赤外線吸収層非形成部に赤外線発光層を形成する第3工程(C)は、基材を準備する第1工程で準備された基材に、基材の一部に赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層をパターン形成する第2工程で形成した赤外線吸収層、および赤外線吸収層が形成されていない基材の赤外線吸収層非形成部に、赤外線吸収層に形成される赤外線発光層の膜厚が、赤外線吸収層非形成部に形成される赤外線発光層の膜厚よりも薄くなるように、赤外線による励起光で励起され励起光とはピーク波長が異なる赤外線を発光する蛍光材料を含む赤外線発光層形成用液を塗布する工程である。可視光隠蔽層を形成する第4工程(D)は、赤外線吸収層および前記赤外線吸収層非形成部に赤外線発光層を形成する第3工程で形成した赤外線発光層に、赤外線を透過しかつ可視光を吸収および/または反射する可視光隠蔽層を形成する工程である。
(第1工程)
基材1を準備する第1工程は、上記した基材1を準備する工程である。基材1は、市販品を用いてもよいし、適宜作製しても良い。
(第2工程)
赤外線吸収層2をパターン形成する第2工程は、例えば、一般に用いられているカーボンを含んだ黒色インキを準備し、画像情報を有するパターンとして該インキを基材1の一部にパターン状に塗布した後に乾燥、固化することで、基材1上に赤外線吸収層2を形成する工程である。
インキの塗布方法としては、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等で行ってもよいし、インクジェット方式で印刷することにより形成してもよい。インキの固化方法としては、乾燥、冷却、硬化等の公知の方法を適宜選択して用いることができる。
その他の赤外線吸収層2のパターン形成方法として、予め画像情報が赤外線吸収インキで形成されている転写シート、ラベル等を用いて基材1に形成するようにしてもよいし、基材1にレーザーを照射し、基材表面を炭化させることにより形成するようにしてもよい。さらに、ロールツーロール法によって製造されてもよい。ロールツーロール法を用いることで、連続的かつ高速に大量生産することができる。
(第3工程)
赤外線吸収層2および前記赤外線吸収層非形成部に赤外線発光層3を形成する第3工程は、例えば、上記赤外線発光層形成用液を準備し、該赤外線発光層形成用液を基材1に塗布した後に固化することで、基材1に赤外線発光層3を形成する工程である。
上記赤外線発光層形成用液の塗布方法としては、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等で行ってもよいし、スプレー方式やインクジェット方式で印刷することにより形成してもよい。赤外線発光層形成用液の固化方法としては、乾燥、冷却、硬化等の公知の方法を適宜選択して用いることができる。
赤外線吸収層2表面に対する上記赤外線発光層形成用液の接触角は、好ましくは40°以上の範囲であり、赤外線吸収層非形成部表面に対する上記赤外線発光層形成用液の接触角は、好ましくは25°以下の範囲である。上記赤外線発光層形成用液の接触角が上記範囲となることで、赤外線吸収層表面の上記赤外線発光層形成用液の濡れ性が、赤外線吸収層非形成部表面の上記赤外線発光層形成用液の濡れ性よりも小さくなり、赤外線吸収層2に形成される赤外線発光層3の膜厚が、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚よりも薄くすることができる。
基材1における赤外線発光層3の形成位置および形成面積は、赤外線吸収層2が設けられる位置や大きさにより適宜調整される。
(第4工程)
可視光隠蔽層4を形成する第4工程は、例えば、一般に用いられているシアン、イエロー、マゼンタの顔料を混合したカーボンを含まない黒色のインキを、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等で行ってもよいし、スプレー方式やインクジェット方式で印刷することにより形成してもよい。また、予め赤外線発光層3が形成された転写シートやラベル等を用いてもよい。さらに、中身が透けて見えない封筒で覆ってもよい。
<情報記録媒体の使用方法>
次に、本実施形態に係る情報記録媒体5の使用方法について図3、図4を参照して説明する。
また、励起を行うための赤外線と、赤外線発光層3が発光する赤外線のピーク波長が異なるので、情報記録媒体5の読み取り時に赤外線カメラ8で赤外線の受光を行う際、励起に用いた赤外線をカットして赤外線発光層3が発光した赤外線のみを受光することができ、情報記録媒体5の読み取りの精度が向上する。
<測定方法>
乾燥後の層の膜厚は、走査型電子顕微鏡FE−SEM SU8000YIT(日立ハイテクノロジーズ製)を用いて測定することができる。
[実施例1]
(基材)
基材1として、コピー用紙上質紙ホワイトエコノミー314−051(Biznet製 B5版)を用いた。
(赤外線吸収材料)
赤外線吸収層2を形成するためのインクとして、カーボンブラックを含む黒色トナーを用いた。
(赤外線発光材料)
赤外線発光層3を形成するための蛍光材料として、赤外線励起・赤外線発光顔料をインキ化し、赤外線発光層形成用液として用いた。
水溶性アクリル系樹脂:20%
水系溶媒(水):74%
水系溶媒(アルコール系):0.5%
分散剤:0.5%
(可視光隠蔽材料)
可視光隠蔽層4を形成するためのインクとして、C(シアン)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)の材料を分散させた、オフセット印刷用の黒色インキを用いた。
(赤外線吸収層2の形成)
基材1に、電子写真方式のプリンタApeosPort‐■C4300(富
士ゼロックス社製)で、上記のインクを用いて、パターン(JANコード)を形成した。数字サイズは12ポイントと設定して形成した。
(赤外線発光層3の形成)
赤外線吸収層2、および赤外線吸収層2が形成されていない基材1の赤外線吸収層非形成部に、液滴塗布用スプレーバブルシステム(サンエイテック社製、スプレーバブルsv91)により上記赤外線発光層形成用液を塗布した。塗布面積は3cm×5cmとした。このとき、赤外線吸収層2に塗布した赤外線発光層3を形成するための赤外線発光層形成用液の接触角は70°、赤外線吸収層非形成部に塗布した赤外線発光層3を形成するための赤外線発光層形成用液の接触角は25°であった。
さらに、赤外線発光層形成用液を塗布して形成された赤外線発光層3を、45℃の乾燥機で10分間乾燥した。赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚は8μm、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚は16μmで、赤外線発光層3の膜厚は赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚よりも薄かった。
(可視光隠蔽層4の形成)
赤外線吸収層2および前記赤外線吸収層非形成部に赤外線発光層3を形成した赤外線発光層3に、卓上小型オフセット印刷機 アルファーNa(アルファー技研製)により上記インキを塗布した。
[実施例2]
(基材)
実施例1と同様の材料を用いた。
(赤外線吸収材料)
赤外線発光層3を形成するための蛍光材料として、赤外線励起・赤外線発光顔料をインキ化し、赤外線発光層形成用液として用いた。
塩化ビニール・酢酸ビニール系樹脂 ACT800(DICグラフィックス社製)
:28%
溶剤系溶媒 SS−E(ミネラルスピリット)(DICグラフィックス社製):69%
分散剤:1.0%
(可視光隠蔽材料)
実施例1と同様の材料を用いた。
(赤外線吸収層2の形成)
実施例1と同様に形成した。
(赤外線発光層3の形成)
赤外線吸収層2、および赤外線吸収層2が形成されていない基材1の赤外線吸収層非形成部に、半自動スクリーン印刷機 アクセスII(ミノグループ社製)により上記赤外線発光層形成用液を塗布した。塗布面積は3cm×5cmとし、スクリーンメッシュは、250メッシュを使用した。このとき、赤外線吸収層2に塗布した赤外線発光層3を形成するための赤外線発光層形成用液の接触角は40°、赤外線吸収層非形成部に塗布した赤外線発光層3を形成するための赤外線発光層形成用液の接触角は20°であった。
さらに、赤外線発光層形成用液を塗布して形成された赤外線発光層3を、45℃の乾燥機で20分間乾燥した。赤外線吸収層2に形成された赤外線発光層3の膜厚は5μm、赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚は10μmで、赤外線発光層3の膜厚は赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層3の膜厚よりも薄かった。
(可視光隠蔽層4の形成)
実施例1と同様に形成した。
これにより、実施例2に係る情報記録媒体を得た。
<読取装置>
赤外線照射装置7として波長810nmの赤外線を照射するものを用い、赤外線カメラ8として、波長1000nmの赤外線を受光する赤外線受光センサを用い、情報記録媒体5の表面上をスキャン速度500mm/sにてスキャンした。センサにて受光した信号は、画像データとしてモニタ上に映した。なお、フィルタ9としては、波長810nmの赤外線をカットし、波長1000nmの赤外線を透過するものを用いた。
いずれの実施例においても、情報記録媒体5からは視認できない赤外線吸収層2のパターンが、モニタ上に表示された。表示された画像は、赤外線吸収層2のパターンは黒く、基材1の赤外線吸収層2が形成されていない赤外線吸収層非形成部は白く表示された。本読取装置にて表示された画像を読み取ることにより、遮蔽された情報記録媒体の赤外線吸収層2のパターンを読み取ることができた。
2………赤外線吸収層
3………赤外線発光層
4………可視光隠蔽層
5………情報記録媒体
6………読取装置
7………赤外線照射装置
8………赤外線カメラ
9………フィルタ
10……情報処理装置
11……画像データ
Claims (2)
- 基材と、
前記基材の一部にパターン形成され、赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層と、
前記赤外線吸収層、および前記赤外線吸収層が形成されていない前記基材の赤外線吸収層非形成部に形成され、赤外線による励起光で励起され励起光とはピーク波長が異なる赤外線を発光する蛍光材料を含む赤外線発光層と、
前記赤外線発光層に形成され、赤外線を透過しかつ可視光を吸収および/または反射する可視光隠蔽層と、
を含む情報記録媒体であって、
前記赤外線吸収層に形成された赤外線発光層の膜厚が、前記赤外線吸収層非形成部に形成された赤外線発光層の膜厚よりも薄いことを特徴とする情報記録媒体。 - 基材を準備する第1工程と、
前記基材の一部に赤外線を吸収する材料を含む赤外線吸収層をパターン形成する第2工程と、
前記赤外線吸収層、および前記赤外線吸収層が形成されていない前記基材の赤外線吸収層非形成部に、前記赤外線吸収層に形成される赤外線発光層の膜厚が、前記赤外線吸収層非形成部に形成される赤外線発光層の膜厚よりも薄くなるように、赤外線による励起光で励起され励起光とはピーク波長が異なる赤外線を発光する蛍光材料を含む赤外線発光層形成用液を塗布することで、前記赤外線吸収層および前記赤外線吸収層非形成部に赤外線発光層を形成する第3工程と、
前記赤外線発光層に、前記赤外線を透過しかつ可視光を吸収および/または反射する可視光隠蔽層を形成する第4工程と、
を有することを特徴とする、情報記録媒体の製造方法。
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JP2001096889A (ja) * | 1999-10-01 | 2001-04-10 | Hitachi Maxell Ltd | 印刷物と印刷物読み取り装置 |
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