JP2014016948A - ユーザインタフェース装置、ユーザインタフェース方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示装置10は、表示面141に画像を表示するとともに、指Fを表示面141に非接触により近接させて行う近接操作、及び、表示面141に指Fを接触させて行接触操作を検出可能である。表示装置10は、選択可能なオブジェクト(ソフトボタンなど)を含む画像を表示面141に表示させ、オブジェクトを指示する近接操作を検出した場合に、このオブジェクトのサイズが閾値未満であるときには、このオブジェクトを拡大表示させる(図7(b)のオブジェクトb2M)。一方で、表示装置10は、近接操作を検出したオブジェクトのサイズが閾値以上であるときには、このオブジェクトを拡大表示させない(図7(a)のオブジェクトb2)。
【選択図】図7
Description
そこで、本発明の目的は、表示したオブジェクトのうち、ユーザの誤操作を招きやすいオブジェクトを拡大表示させることである。
この発明において、前記第1操作で指示されたオブジェクトと、前記表示面に表示された他のオブジェクトとの配置関係を特定する配置関係特定部を備え、前記表示制御部は、前記配置関係特定部により特定された配置関係が特定条件を満たした場合に、前記第1操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させるようにしてもよい。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、表示装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、表示装置10は、制御部11と、操作部12と、通信部13と、表示部14と、記憶部15とを備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を有するマイクロコンピュータを備える。CPUは、ROMや記憶部15に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、表示装置10の各部を制御する。通信部13は、無線通信回路やアンテナを有し、ネットワークに接続して通信するためのインタフェースである。表示部14は、液晶パネルなどの複数画素を配置した矩形の表示面141を有し、表示面141に画像を表示する。記憶部15は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリなどの記憶装置を備え、制御部11により実行されるプログラムを記憶する。
近接センサ121及び接触センサ122は、ユーザの指で指示された位置を検出すると、検出した位置を示す位置情報を制御部11に供給する。ここで、近接センサ121及び接触センサ122が供給する位置情報を用いて特定可能な操作について説明する。
本実施形態では、図2(a)に示すように表示装置10を正面から見て、表示面141の上下方向における位置と、表示面141の左右方向における位置と、表示面141の法線方向における位置とを表す座標情報によって、近接センサ121及び接触センサ122の検出位置を示す位置情報を表す。
なお、近接センサ121及び接触センサ122が位置を検出する指示体は、ユーザの指に限らず、スタイラスペンなどのユーザが手に持って動かす指示用の器具であってもよい。また、操作部12は、ユーザに操作される対象として、物理キーなどの他の操作子を有していてもよい。
次に、表示装置10が表示面141に表示する画面について説明する。
図3(a)に示す画面SC1は、アプリケーションのダウンロード画面であり、ダウンロードの開始を、ユーザが表示装置10に指示するために操作するオブジェクトb1を含む。オブジェクトb1は、面積がa1の矩形画像で表されるソフトボタンである。オブジェクトb1は比較的大きなサイズの画像で、画面SC1に唯一含まれるオブジェクトである。よって、画面SC1において、オブジェクトb1の近くには他のオブジェクトは配置されていない。図3(b)に示す画面SC2は、楽曲データに基づく楽曲再生時に表示される画面であり、楽曲の再生開始をユーザが指示するためのオブジェクトb2と、楽曲のスキップをユーザが指示するためのオブジェクトb3,b4とを含む。オブジェクトb2〜b4は、それぞれ面積がa2の矩形画像で表されるソフトボタンである。オブジェクトb2〜b4は比較的小さなサイズの画像であり、オブジェクトb1に比べて小サイズである。また、オブジェクトb2〜b4は、画面SC2において、互いに近い位置に配置されている。図3(b)に「(画像)」と示した領域にはジャケット写真などの画像が表示されるが、ここではオブジェクトに該当しないものとする。
なお、本実施形態のオブジェクトは、例えばソフトボタンであるが、デスクトップ画面などに配置される、アプリケーションプログラムに対応したアイコン画像や、ハイパーリンクが選択された文字列などであってもよい。このように本実施形態のオブジェクトは、ユーザが選択可能であり、ユーザにより選択されたことを契機に、表示装置10が選択オブジェクトに応じた特定の処理を行うものであればよい。
次に、表示装置10におけるユーザインタフェースに関わる機能の構成を説明する。
操作検出部111は、ユーザにより表示面141に対して行われた近接操作及び接触操作を検出する。操作検出部111は、近接センサ121から供給された位置情報に基づいて、ユーザの近接操作を検出する。操作検出部111は、接触センサ122から供給された位置情報に基づいて、ユーザの接触操作を検出する。
なお、オブジェクトのサイズは、ここではオブジェクトの面積(例えば、画素数)によって特定され、ここでは面積a2<Th≦面積a1の関係を満たすものとする。
処理実行部114は、選択オブジェクト特定部113により特定された選択オブジェクトに応じた処理を実行する。処理実行部114は、選択オブジェクトに対応する機能をユーザに利用させるための特定の処理を実行する。
次に、表示装置10の動作を説明する。
表示装置10の制御部11は、近接センサ121から供給された位置情報に基づいて、近接操作を検出したか否かを判断する(ステップS1)。ここにおいて、制御部11は、検出可能領域内の位置を示す位置情報が近接センサ121から供給されるまで待機する(ステップS1;NO)。そして、制御部11は、近接センサ121から検出可能領域内の位置情報が供給されると、近接操作を検出したと判断する(ステップS1;YES)。
例えば、制御部11は、図6(a)に示すように、指Fによる画面SC1のオブジェクトb1を指示する近接操作を検出する。また、制御部11は、図6(b)に示すように、指Fによる画面SC2のオブジェクトb2を指示する近接操作を検出する。
なお、図6及び他の図面において、オブジェクトに付した文字を見やすくするため、指Fの位置とオブジェクトの位置とをずらして記載しているが、実際には、オブジェクトのほとんどをユーザの指が覆うことが多い。
次に、制御部11は、オブジェクトを指示する接触操作を検出したか否かを判断する(ステップS4)。制御部11は、近接操作を検出してからオブジェクトを指示する接触操作を検出しなければ、ステップS4の処理で「NO」と判断する。次に、制御部11は、近接操作を検出中であるか否かを判断する(ステップS5)。制御部11は、近接操作を検出中であれば、ステップS5の処理で「YES」と判断し、ステップS4の処理に戻る。一方、制御部11は、近接操作を検出しなくなったと判断した場合には(ステップS5;NO)、ステップS1の処理に戻る。
なお、制御部11が実行する選択オブジェクトに応じた処理はどのようなものでもよい。制御部11は、例えばURL(Uniform Resource Locator)を用いてハイパーリンクが設定されたオブジェクトが選択された場合には、そのURLに対応したwebページを表示面141に表示させる。また、制御部11は、ユーザの入力データの送信を指示するためのオブジェクトが接触操作により選択された場合には、そのデータを通信部13により送信する。
以上が、近接操作で指示されたオブジェクトのサイズが閾値Th以上である場合の表示装置10の動作である。
なお、拡大表示されるオブジェクトは、図7(b)に示すように画面の背景部のみに重なるように表示されるとよいが、近接操作が検出されていない他のオブジェクト(例えば、オブジェクトb3,b4)に重なるようにして拡大表示されてもよい。また、オブジェクトがアイコン画像などの画像であれば、制御部11は、同様にしてこの画像を拡大表示させる。オブジェクトが文字列であれば、制御部11は文字サイズを大きくしたり、文字列を含む文字領域のサイズを大きくしたりするとよい。
以降、制御部11は、近接操作を検出するたびに、図5に示す処理ステップを実行して、近接操作を検出したオブジェクトのサイズに応じて、そのオブジェクトを拡大表示させたり、拡大表示させずにそのまま表示させたりする表示制御を行う。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
上述した第1実施形態では、表示装置10は、オブジェクトのサイズに応じて拡大表示の要否を判断していたが、この第2実施形態では、表示装置10は、更に、オブジェクト同士の配置関係を加味して、拡大表示の要否を判断する。
この実施形態の表示装置10のハードウェア構成は、上述した第1実施形態と同じであるから、ここではその説明を省略する。以下の説明において、上述した第1実施形態と同じハードウェア構成、機能構成及び処理ステップについては同一の符号を付して表し、その説明については適宜省略する。
配置関係特定部115は、近接操作で指示されたオブジェクトと、表示面141に表示された他のオブジェクトとの配置関係を特定する。配置関係特定部115は、例えば、近接操作で指示されたオブジェクトの位置から所定範囲内に他のオブジェクトがあるか否かを示す配置関係を特定する。
表示制御部112は、配置関係特定部115により特定された配置関係が特定条件を満たした場合に、近接操作で指示されたサイズが閾値Th未満のオブジェクトを拡大表示させる。ここでは、表示制御部112は、近接操作で指示されたオブジェクトの位置を基準として、所定範囲(後述の参照範囲)内に他のオブジェクトがある場合に、このオブジェクトを拡大表示させる。
次に、表示装置10の動作を説明する。
参照範囲Tは、近接操作で指示されたオブジェクトの近傍に他のオブジェクトが配置されているか否かを判断するために、設計段階などで決められた範囲を有している。これにより、ステップS8の処理によれば、制御部11は近接操作で指示されたオブジェクトと、他のオブジェクトとの近接度合いの指標となる配置関係を特定することができる。
なお、本実施形態では、参照範囲Tを円形の範囲としたが、例えば正方形や長方形、楕円形などの他の形状であってもよいし、必ずしも、近接操作で指示されたオブジェクトの位置を円形範囲の中心に一致させなくてもよい。また、参照範囲Tは、オブジェクトの位置から全方向に均一に広がる範囲でなくてもよく、一部の方向に広がる範囲であってもよい。
以降、表示装置10は、上述した第1実施形態と同じ手順でステップS4以降の処理ステップを実行する。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
上述した第2実施形態では、表示装置10は、オブジェクト同士の配置関係を加味して拡大表示の要否を判断していたが、この第3実施形態では、更に、ユーザの指の移動方向を加味して拡大表示の要否を判断する。
この実施形態の表示装置10のハードウェア構成は、上述した第1,2実施形態と同じであるから、ここではその説明を省略する。以下の説明において、第1,2実施形態と同じハードウェア構成、機能構成及び処理ステップについては同一の符号を付して表し、その説明については適宜省略する。
次に、表示装置10の動作を説明する。
次に、制御部11は、指の移動方向とオブジェクト同士の配置関係とに基づく特定条件を満たすか否かを判断する(ステップS11)。ここでは、制御部11は、ステップS8の処理で定めた参照範囲Tに他のオブジェクトが含まれ、且つ、近接操作が検出されたオブジェクトの位置から、指の移動方向の反対方向に他のオブジェクトが配置されているか否かを判断する。例えば、制御部11は、オブジェクトの位置(例えば、重心)を基準として、指Fの移動方向の反対方向に位置する領域に、他のオブジェクト(例えば、オブジェクトの重心)があるか否かを判断する。そして、制御部11は、参照範囲Tに他のオブジェクトが含まれ、指Fの移動方向の反対方向に他のオブジェクトがあると判断した場合には(ステップS11;YES)、オブジェクトを拡大表示させる(ステップS3)。
以降、表示装置10は、上述した第1実施形態と同じ手順でステップS4以降の処理ステップを実行する。なお、本実施形態でも、参照範囲Tを円形の範囲としなくてもよく、例えば正方形や長方形、楕円形などの他の形状であってもよいし、必ずしも、近接操作で指示されたオブジェクトの位置を円形範囲の中心に一致させなくてもよい。また、参照範囲Tは、オブジェクトの位置から全方向に均一に広がる範囲でなくてもよく、一部の方向に広がる範囲であってもよい。
図15(a)に示すように、表示装置10は、指の移動方向を特定すると、各オブジェクト(ここでは、オブジェクトbを代表させて説明する)の重心Gを基準として、指の移動方向の反対方向に角度θ(例えば、0度<θ<180度)で広がる角度領域Taに、他のオブジェクトが配置されていれば、オブジェクトbを拡大表示の対象とする。このように表示装置10は、オブジェクトbから遠ざかるほど広がる角度領域Taを定めれば、オブジェクトbを選択する前に上方を通過しやすいオブジェクトの存在を条件として、オブジェクトbを拡大表示させることができる。また、表示装置10は、図15(b)に示すように、指の移動方向を特定すると、オブジェクトbの重心Gを基準として、指の移動方向の反対方向に対する重心Gからの距離に関わらず幅が一定である領域Tbに、他のオブジェクトが配置されていれば、オブジェクトbを拡大表示させてもよい。
なお、ここではオブジェクトの重心Gをオブジェクトの位置としているが、オブジェクトの内のどの点をオブジェクトの位置としてもよい。また、表示装置10は、上記以外の方法で、指の移動の軌跡(移動方向)に応じた領域に他のオブジェクトがある場合に、近接操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させてもよい。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
この第4実施形態の表示装置10は、前述した第2又は第3実施形態の構成に加えて、ユーザによる接触操作の方法に応じて参照範囲を異ならせる構成を有している。以下、本構成を第2実施形態の表示装置10に適用した場合について説明する。
この実施形態の表示装置10のハードウェア構成は、上述した第2実施形態と同じであるから、ここではその説明を省略する。以下の説明において、第2実施形態と同じハードウェア構成、機能構成及び処理ステップについては同一の符号を付して表し、その説明については適宜省略する。
例えば図16(a)に示すように、ユーザは、指Fと表示面141とが成す角度が比較的小さくなるように、指Fを表示面141に対して或る程度寝かした状態で、接触操作を行うことがある。この接触操作の場合、指Fと表示面141との接触領域のサイズ(以下、「接触サイズ」といい、ここでは接触面積とする。)は比較的大きい。このときの接触サイズをc1とする。一方で、図16(b)に示すように、ユーザは、指Fと表示面141とが成す角度が比較的大きくなるように、指Fを表示面141に対して立てた状態で接触操作を行うことがある。この接触操作の場合、指Fと表示面141との接触サイズは、図16(a)に示す場合よりも小さい。このときの接触サイズをc2(<c1)とする。
次に、表示装置10におけるユーザインタフェースに関わる機能の構成を説明する。
配置関係特定部115は、操作検出部111により接触操作が検出された場合、その接触操作時における指Fと表示面141との接触サイズを記憶部15に記憶させる。配置関係特定部115は、オブジェクトを指示する接触操作のみに基づいて接触サイズを特定して蓄積させてもよいし、オブジェクトを指示するものでない接触操作も含めて、接触サイズを蓄積させてもよい。
次に、表示装置10の動作を説明する。
また、表示装置10は、接触サイズそのものを記憶部15に蓄積させるのではなく、接触操作時の表示面141に対する指の傾きの大きさを検出できるのであれば、指の傾きの大きさを蓄積して、参照範囲の大きさに反映させてもよい。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。
この第5実施形態の表示装置10は、上述した第1〜第4実施形態のいずれかの構成2加えて、オブジェクトの拡大の要否を表示画面に応じて異ならせる構成を有している。
この実施形態の表示装置10のハードウェア構成は、上述した第1〜第4実施形態のいずれかと同じであるから、ここではその説明を省略する。以下の説明において、第1〜第4実施形態と同じハードウェア構成、機能構成及び処理ステップについては同一の符号を付して表し、その説明については適宜省略する。
図19(a)に示すように、テンキーモードの場合、操作領域K1には、テンキーキーボードを意味するソフトウェアキーボードが表示され、テンキーキーボードの各キーに対応したオブジェクトが配置されている。一方で、図19(b)に示すように、QWERTYモードの場合、操作領域K2には、キーがQWERTY配列されたQWERTYキーボードを意味するソフトウェアキーボードが表示される。一般に、テンキーボードに比べてQWERTYキーボードの方がキーの数が多く、表示面141においてもこれと同様のオブジェクトの数の関係になっている。よって、表示装置10は、テンキーモード時よりもQWERTYモード時の方が、より多くのオブジェクトを表示させることになり、この結果、各オブジェクトのサイズも小さくなる。このような理由から、テンキーモード時よりも、QWERTYモード時の方が、ユーザが目的外のオブジェクトを選択してしまう誤操作が発生しやすい。
なお、表示装置10は、メール作成画面以外の画面表示時(電話番号入力画面やその他の文字入力画面など)においても、画面に含まれるオブジェクトのサイズや数などの情報に応じて、その画面表示時におけるオブジェクトの拡大表示の要否を異ならせるようにしてもよい。
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した各実施形態において、表示装置10は、表示面141の一部である特定領域に表示したオブジェクトのみを拡大表示の対象としてもよい。
図21は、拡大表示の対象となる特定領域Tsを説明する図である。
図21(a)に示すように、斜線で示した特定領域Tsは、表示面141のうち、四辺の端部を含む除外領域Teを除いた領域である。特定領域Tsでは、例えば、或るオブジェクトに対して上下左右のすべて位置にオブジェクトが近接する可能性があり、ユーザの誤操作を比較的招きやすい領域といえる。一方で、除外領域Teでは、或るオブジェクトに対して上下左右のすべての位置にオブジェクトが近接することはなく、少なくともいずれか一方向にはオブジェクトが近接しない。例えば、除外領域Teに小サイズのオブジェクトが配置されても、少なくとも一方向は開放しているから、この方向から指が進入すれば誤操作は発生しにくい。この理由から、表示装置10は、特定領域Tsに表示したオブジェクトを拡大表示の対象とする一方で、除外領域Teに表示したオブジェクトを拡大表示の対象としない。
表示装置10は、これ以外の特定領域Ts及び除外領域Teを設定してもよく、例えば、特定領域Ts又は除外領域Teをユーザが手動設定してもよい。
上述した第2〜第4実施形態の表示装置10のように、オブジェクト同士の配置関係に基づいてオブジェクトの拡大表示の要否を判断する場合、表示装置10は、ステップS2の処理、つまり、オブジェクトのサイズが閾値以上であるか否かの判断を行わないようにしてもよい。この構成の場合、表示装置10は、例えば図3(a)に示す画面SC1の表示時のように、サイズが大きいオブジェクトについても、参照範囲を用いて他のオブジェクトとの配置関係と特定することになる。
このようにオブジェクトのサイズを特定しない構成であっても、表示装置10は、参照範囲を用いて、近接操作で指示されたオブジェクトの近傍にある他のオブジェクトがあると判断して、オブジェクトの拡大表示の要否を判断する構成を有する。したがって、この表示装置10によっても、誤って付近のオブジェクトに触れてしまうことによるユーザの誤操作の発生を抑えることができる。
上述した各実施形態において、表示装置10は、オブジェクトのサイズを面積によって特定していたが、別の方法でオブジェクトのサイズを特定してもよい。例えば、表示装置10は、オブジェクトが正方形又は長方形であれば一辺の長さ(例えば、最大の長さ)や、対角線の長さなどの、所定方向の長さによってオブジェクトのサイズを特定してもよい。また、表示装置10は、オブジェクトが円形であれば径方向の長さ(例えば、最大の長さ)でオブジェクトのサイズを特定してもよい。これ以外の形状であっても、表示装置10は、面積でなく任意の方向の長さによってサイズを特定してもよい。また、表示装置10は、面積と長さとによってオブジェクトのサイズを特定してもよい。
また、第4実施形態で説明した接触サイズについても、面積で特定される代わりに長さによって特定されてもよいし、面積と長さとによって特定されてもよい。
上述した第2から第4実施形態において、表示装置10は、参照範囲に含まれる他のオブジェクトの数が閾値以上(例えば3以上)であることを特定条件に含めてもよい。近接するオブジェクトの数が多いほど、ユーザの誤操作を招きやすいので、表示装置10は、オブジェクトの数が少なく誤操作の可能性が低い場合には、オブジェクトの拡大表示をしなくてもよい。このように表示装置10は、近接操作で指示されたオブジェクトの周辺における他のオブジェクトの密集度合いに応じて、拡大表示の要否を判断する。
また、上述した第3実施形態において、表示装置10は、近接操作で指示されたオブジェクトの位置から、ユーザの指の移動方向以外のいずれかの方向にオブジェクトがあることを特定条件として、オブジェクトの拡大表示をしてもよい。また、表示装置10は、複数の位置情報に基づいて特定した指の移動の軌跡から、将来における移動の軌跡を予測し、予測した軌跡上に位置するオブジェクトが近接操作で指示された場合に、これを拡大表示させてもよい。
上述した各実施形態において、表示装置10は、拡大表示後のサイズについてはどのように決めてもよい。例えば、表示装置10は、他のオブジェクトと重ならない範囲でできる限り大きくしてもよいし、予め決められたサイズになるように拡大表示させてもよい。また、表示装置10は、各方向に同じ倍率で拡大するのではなく、方向に応じて倍率を異ならせてもよい。
上述した各実施形態において、表示装置10は、オブジェクトのサイズのほか、形状に応じて拡大表示の要否を判断してもよい。例えば、正方形又は長方形であれば拡大表示の対象とせず、円形であれば拡大表示の対象としてもよい。
上述した各実施形態において、表示装置10は、近接操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させ、接触操作で指示されたオブジェクトを選択オブジェクトとして特定していた。この接触操作に代えて、表示装置10は、オブジェクトを拡大表示するための近接操作よりも更に指などの指示体をオブジェクトに近接させた、非接触の操作(第2操作)で指示されたオブジェクトを、選択オブジェクトとして特定してもよい。この場合、表示装置10は、例えば、近接センサ121の検出可能領域のうち、表示面141からその法線方向に第1距離までの操作に応じて選択オブジェクトを特定すればよい。このように本発明の表示装置は、表示面141に指示体が接触した状態を検出する接触センサを備えていなくてもよい。
また、表示部14の表示面141に表示されるオブジェクトを含む画像(画面)はどのような画面であってもよい。
上述した各実施形態において、表示装置10は、接触操作を検出するセンサと近接操作を検出するセンサとを別個に備えていたが、接触操作と近接操作を単一のセンサによって検出する構成であってもよい。
また、本発明のユーザインタフェース装置は、少なくとも、オブジェクトを表示してから選択オブジェクトを特定するまでの処理を行うものであればよく、選択オブジェクトに応じた処理を行う処理装置とは独立して構成された装置であってもよい。
上述した各実施形態において、表示装置10の制御部11が実現する各機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の協働によって実現されうる。
また、本発明のユーザインタフェース装置は、コンピュータや制御部11が実行するプログラムやユーザインタフェース方法として把握することも可能である。
Claims (10)
- 表示面に画像を表示する表示部と、
指示体を前記表示面に非接触により近接させて行う第1操作、及び、前記第1操作よりも前記指示体を前記表示面に近接させて行う第2操作をそれぞれ検出する操作検出部と、
選択可能なオブジェクトを含む画像を前記表示面に表示させ、前記オブジェクトを指示する前記第1操作が前記操作検出部により検出された場合に、当該オブジェクトのサイズが閾値未満であるときには、当該オブジェクトを拡大表示させる表示制御部と、
前記表示面に表示されたオブジェクトを指示する前記第2操作が前記操作検出部により検出されると、当該オブジェクトを、ユーザの選択オブジェクトとして特定する選択オブジェクト特定部と
を備えることを特徴とするユーザインタフェース装置。 - 前記第1操作で指示されたオブジェクトと、前記表示面に表示された他のオブジェクトとの配置関係を特定する配置関係特定部を備え、
前記表示制御部は、
前記配置関係特定部により特定された配置関係が特定条件を満たした場合に、前記第1操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載のユーザインタフェース装置。 - 表示面に画像を表示する表示部と、
指示体を前記表示面に非接触により近接させて行う第1操作、及び、前記第1操作よりも前記指示体を前記表示面に近接させて行う第2操作をそれぞれ検出する操作検出部と、
選択可能なオブジェクトを含む画像を前記表示面に表示させる表示制御部と、
前記オブジェクトを指示する前記第1操作が前記操作検出部により検出された場合に、当該オブジェクトと、前記表示面に表示された他のオブジェクトとの配置関係を特定する配置関係特定部と、
前記表示面に表示されたオブジェクトを指示する前記第2操作が前記操作検出部により検出されると、当該オブジェクトを、ユーザの選択オブジェクトとして特定する選択オブジェクト特定部と
を備え、
前記表示制御部は、前記配置関係特定部により特定された配置関係が特定条件を満たした場合には、前記第1操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させる
ことを特徴とするユーザインタフェース装置。 - 前記表示制御部は、
前記第1操作で指示されたオブジェクトの位置から、所定範囲内に前記他のオブジェクトが配置されていることを、前記特定条件とする
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のユーザインタフェース装置。 - 前記第1操作における前記指示体の移動の軌跡を特定する軌跡特定部を備え、
前記表示制御部は、
前記軌跡特定部により特定された軌跡と前記配置関係とに基づく前記特定条件を満たした場合に、前記第1操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させる
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のユーザインタフェース装置。 - 前記表示制御部は、
前記第1操作で指示されたオブジェクトの位置から、前記指示体の移動方向の反対方向に位置する領域に前記他のオブジェクトが配置されていることを、前記特定条件とする
ことを特徴とする請求項5に記載のユーザインタフェース装置。 - 画像が表示される表示面に指示体を前記表示面に非接触により近接させて行う第1操作、及び、前記第1操作よりも前記指示体を前記表示面に近接させて行う第2操作をそれぞれ検出する操作検出ステップと、
選択可能なオブジェクトを含む画像を前記表示面に表示させ、前記オブジェクトを指示する前記第1操作が前記操作検出ステップで検出された場合に、当該オブジェクトのサイズが閾値未満であるときには、当該オブジェクトを拡大表示させる表示制御ステップと、
前記表示面に表示されたオブジェクトを指示する前記第2操作が前記操作検出ステップで検出されると、当該オブジェクトを、ユーザの選択オブジェクトとして特定する選択オブジェクト特定ステップと
を有するユーザインタフェース方法。 - 画像が表示される表示面に指示体を前記表示面に非接触により近接させて行う第1操作、及び、前記第1操作よりも前記指示体を前記表示面に近接させて行う第2操作をそれぞれ検出する操作検出ステップと、
選択可能なオブジェクトを含む画像を前記表示面に表示させる表示制御ステップと、
前記オブジェクトを指示する前記第1操作が前記操作検出ステップで検出された場合に、当該オブジェクトと、前記表示面に表示された他のオブジェクトとの配置関係を特定する配置関係特定ステップと、
前記表示面に表示されたオブジェクトを指示する前記第2操作が前記操作検出ステップで検出されると、当該オブジェクトを、ユーザの選択オブジェクトとして特定する選択オブジェクト特定ステップと
を有し、
前記表示制御ステップにおいて、前記配置関係特定ステップで特定された配置関係が特定条件を満たした場合には、前記第1操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させるユーザインタフェース方法。 - 表示面に画像を表示する表示装置のコンピュータに、
前記表示面に指示体を前記表示面に非接触により近接させて行う第1操作、及び、前記第1操作よりも前記指示体を前記表示面に近接させて行う第2操作をそれぞれ検出する操作検出ステップと、
選択可能なオブジェクトを含む画像を前記表示面に表示させ、前記オブジェクトを指示する前記第1操作が前記操作検出ステップで検出された場合に、当該オブジェクトのサイズが閾値未満であるときには、当該オブジェクトを拡大表示させる表示制御ステップと、
前記表示面に表示されたオブジェクトを指示する前記第2操作が前記操作検出ステップで検出されると、当該オブジェクトを、ユーザの選択オブジェクトとして特定する選択オブジェクト特定ステップと
を実行させるためのプログラム。 - 表示面に画像を表示する表示装置のコンピュータに、
前記表示面に指示体を非接触により近接させて行う第1操作、及び、前記第1操作よりも前記指示体を前記表示面に近接させて行う第2操作をそれぞれ検出する操作検出ステップと、
選択可能なオブジェクトを含む画像を前記表示面に表示させる表示制御ステップと、
前記オブジェクトを指示する前記第1操作が前記操作検出ステップで検出された場合に、当該オブジェクトと、前記表示面に表示された他のオブジェクトとの配置関係を特定する配置関係特定ステップと、
前記表示面に表示されたオブジェクトを指示する前記第2操作が前記操作検出ステップで検出されると、当該オブジェクトを、ユーザの選択オブジェクトとして特定する選択オブジェクト特定ステップと
を実行させ、
前記表示制御ステップにおいて、前記配置関係特定ステップで特定された配置関係が特定条件を満たした場合には、前記第1操作で指示されたオブジェクトを拡大表示させるためのプログラム。
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