JP2014015599A - 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014015599A
JP2014015599A JP2013053005A JP2013053005A JP2014015599A JP 2014015599 A JP2014015599 A JP 2014015599A JP 2013053005 A JP2013053005 A JP 2013053005A JP 2013053005 A JP2013053005 A JP 2013053005A JP 2014015599 A JP2014015599 A JP 2014015599A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
monomer
resin
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013053005A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6123384B2 (ja
Inventor
Koji Ichikawa
幸司 市川
Takayuki Miyagawa
貴行 宮川
Shingo Fujita
真吾 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2013053005A priority Critical patent/JP6123384B2/ja
Publication of JP2014015599A publication Critical patent/JP2014015599A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6123384B2 publication Critical patent/JP6123384B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】露光量の振れに対する線幅変動が小さいレジスト用樹脂を提供する。
【解決手段】ケト基とO含有複素環を有するアルコールと不飽和カルボン酸とのエステルと式(II)で表される構造単位と、酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂。
Figure 2014015599

[式(II)中、R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。Zは、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基などを表す。R32は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。環Tは、置換基を有していてもよいスルトン環を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂、該樹脂を含有するレジスト組成物及び該レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法等に関する。
半導体素子の製造にはフォトリソグラフィー技術が利用され、フォトリソグラフィー技術にはレジスト組成物が用いられる。
このようなレジスト組成物に用いられる樹脂として、例えば、特許文献1に、下記式(Ia)及び(Ib)
Figure 2014015599
(式中、R1、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示し、X1、X2及びX3は−CH2−又は−CO−O−を示す。X1、X2及びX3のうち少なくとも1つは−CO−O−である。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す)で表されるモノマー単位から選択された少なくとも1種のモノマー単位を含むフォトレジスト用高分子化合物が記載されている。
特許文献2には、下記一般式(a0−1)で表される構成単位(a0)と、酸解離性溶解抑制基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1)とを有する高分子化合物が記載されている。
Figure 2014015599
特許文献3には、少なくとも下記一般式(1a)、(1b)、(2a)、(2b)のいずれかに示される少なくとも1種の化合物から重合される単位を含む樹脂が記載されている。
Figure 2014015599
また、レジスト組成物から、フォトリソグラフィによりレジストパターンを形成する際、アルカリ現像液で現像するとポジ型レジストパターンが得られ、有機溶剤で現像するとネガ型レジストパターンが得られることが知られている(非特許文献1)。
特開2001−240625号公報 特開2010−113334号公報 特開2000−122294号公報
テクノタイムズ社発行 月刊ディスプレイ ’11 6月号 p.31
本発明の目的は、露光量の振れに対するレジストパターンの線幅変動が小さいレジスト組成物の材料として有用な樹脂を提供することにある。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕式(I)で表される構造単位と、式(II)で表される構造単位と、酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂。
Figure 2014015599
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、単結合、−A−O−、−A−CO−O−、−A−CO−O−A−CO−O−又は−A−O−CO−A−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
及びAは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
Figure 2014015599
[式(II)中、
31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又は−N(R32)−に置き換わっていてもよい。
32は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
環Tは、置換基を有していてもよいスルトン環を表す。]
〔2〕〔1〕記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
〔3〕 前記酸発生剤は、式(B1)で表される〔2〕記載のレジスト組成物。
Figure 2014015599
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、2価の炭素数1〜24の脂肪族飽和炭化水素基を表し、前記2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、フッ素原子又は水素原子を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
〔4〕さらに溶剤を含有する〔2〕又は〔3〕記載のレジスト組成物。
〔5〕(1)〔2〕〜〔4〕のいずれか一つ記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の樹脂によれば、優れた露光マージンでネガ型レジストパターンを製造できるレジスト組成物を得ることができる。
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
本発明の樹脂は、式(I)で表される構造単位と、式(II)で表される構造単位と、酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)である。
本明細書において、「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸と接触すると脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、式(I)で表される構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある)を有する。
Figure 2014015599
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、単結合、−A−O−、−A−CO−O−、−A−CO−O−A−CO−O−又は−A−O−CO−A−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
及びAは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
により表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
により表される、ハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基及びトリヨードメチル基等が挙げられる。
は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基である。
及びAにより表されるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
は、好ましくは、単結合又は−A−CO−O−であり、より好ましくは、単結合、−CH−CO−O−又は−C4−CO−O−である。
構造単位(I)の具体例を以下に示す。
Figure 2014015599
上記の構造単位において、Rに相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、構造単位(I)の具体例として挙げることができる。
構造単位(I)は、式(I’)で表される化合物(以下、場合により「化合物(I’)」という。)から誘導される。
Figure 2014015599
[式(I’)中、R及びAは上記と同じ意味を表す。]
が*−CH−CO−O−(*は−CO−O−との結合手を表す。)である化合物(I’)[式(I’−1)で表される化合物]は、式(I’−1−a)で表される化合物と、式(I’−1−b)で表される化合物とを溶剤中で反応させることにより得ることができる。ここで溶剤としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン及びアセトニトリル等が好ましく用いられる。
Figure 2014015599
[式中、Rは上記定義と同じ。]
式(I’−1−a)で表される化合物は、式(I’−1−c)で表される化合物と、式(I’−1−d)で表される化合物とを、反応させることにより得ることができる。この反応は、塩化メチレン、テトラヒドロフラン及びアセトニトリル等の溶媒の存在下で行われることが好ましい。
Figure 2014015599
[式中、Rは上記定義と同じ。]
この反応においては、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の縮合触媒を用いることもできる。
式(I’−1−c)で表される化合物としては、以下に表される化合物等が挙げられる。式(I’−1−c)および式(I’−1−d)で表される化合物は、市場から容易に入手できる。
Figure 2014015599
式(I’−1−c)で表される化合物として、目的の化合物(I’)に対応したA及びRを有する化合物を用いれば、目的の化合物(I’)を得ることができる。
化合物(I’)の具体例を以下に示す。
Figure 2014015599
上記の化合物(I’)において、Rに相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、化合物(I’)の具体例として挙げることができる。
樹脂(A)中の構造単位(I)の含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、好ましくは1〜80モル%であり、より好ましくは2〜75モル%であり、さらに好ましくは3〜70モル%であり、特に好ましくは5〜65モル%である。
樹脂(A)は、式(II)で表される構造単位(以下「構造単位(II)」という場合がある)を有する。
Figure 2014015599
[式(II)中、
31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又は−N(R32)−に置き換わっていてもよい。
32は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
環Tは、置換基を有していてもよいスルトン環を表す。]
31により表される、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基は、式(I)のRとして例示したものと同じものが挙げられる。R31は、水素原子又はメチル基が好ましい。
により表される2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、アルカンジイル基、2価の脂環式飽和炭化水素基及びこれらを組み合わせた基が挙げられる。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
これらを組合わせた基としては、式(Z1)〜式(Z3)でそれぞれ表される基等が挙げられる。
Figure 2014015599
[式(Z1)〜式(Z3)中、
は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
ただし、各式中の合計炭素数は、それぞれ17以下である。
各式において、Z側で、−CO−O−環Tと結合する。]
脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又は−N(R32)−に置き換わった基としては、例えば、−O−X11−、−X11−O−、−X11−CO−O−、−X11−O−CO−、−X11−O−X12−、−O−X11−O−、−O−X11−S−、−NR32−X11−、−X11−NR32−等が挙げられ、−O−X11−*、−NR32−X11−*が好ましい。各式において、R32は上記定義と同じであり、*は、−CO−O−環Tとの結合手を表す。
11及びX12は、炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。X11及びX12により表されるアルカンジイル基としては、上記Zにより表されるアルカンジイル基として例示したもののうち炭素数1〜15の基が挙げられる。
主鎖側のカルボニル基との結合位置にあるメチレン基は、酸素原子又は−N(R32)−(R32は上記定義と同じ)に置き換わっていることが好ましい。
32は、好ましくは水素原子である。
は、−O−X11−*又は−NR32−X11−*(各式において、X11及びR32は上記定義と同じであり、*は、−CO−O−環Tとの結合手である)が好ましい。X11は、炭素数1〜10のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜5のアルカンジイル基がより好ましい。
式(II)の環Tにおけるスルトン環とは、環を構成する原子団として、−SO−O−を含む環をいう。
スルトン環としては、例えば、以下の式(T−1)、式(T−2)、式(T−3)及び式(T−4)のいずれかで表される化合物を構成する水素原子のうちの1個を結合手に置き換えた構造が挙げられる。スルトン環は、単環式であってもよいが、多環式であることが好ましい。多環式のスルトン環とは、環を構成する原子団として−SO−O−を含む橋かけ環をいい、例えば、式(T−1)又は式(T−2)で表される環が挙げられる。なお、スルトン環は、式(T−2)で表される環のように、環を構成する原子団として、−SO−O−以外に、さらにヘテロ原子を含んでいてもよい。ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子が挙げられ、なかでも、好ましくは酸素原子である。
Figure 2014015599
スルトン環が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアラルキル基、グリシジルオキシ基及び炭素数2〜4のアシル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
式(T−1)〜式(T−4)で表される環の置換基におけるアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基が好ましい。
なお、構造単位(II)を誘導し得る化合物の製造が容易であるという観点から、スルトン環としては、置換基を有さないスルトン環が好ましい。
環Tとしては、式(T1)で表される環が好ましく、式(T2)で表される環がより好ましい。
Figure 2014015599

[式(T1)及び式(T2)中、
環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又は−N(R33)−に置き換わっていてもよく、環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアラルキル基、グリシジルオキシ基又は炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
33は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
*は、結合手を表す。]
式(T1)又は式(T2)で表されるスルトン環において、環を構成するメチレン基が置き換わるものとしては、酸素原子が好ましい。この場合のスルトン環としては、式(T10)又は式(T20)で表されるスルトン環が挙げられる。なお、式(T10)又は式(T20)で表されるスルトン環も、上述の置換基を有していてもよい。
Figure 2014015599
式(T1)で表されるスルトン環の具体例は以下のとおりである。
Figure 2014015599
Figure 2014015599
構造単位(II)は、好ましくは式(III)で表される構造単位である。
Figure 2014015599
[式(III)中、R34は、水素原子又はメチル基を表す。
13は、−O−又は−N(R35)−を表す。
14は、炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。
環Tは、置換基を有していてもよいスルトン環を表す。]
14は、炭素数1〜10のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜5のアルカンジイル基がより好ましい。X14のアルカンジイル基としては、上記Zにより表されるアルカンジイル基として例示したもののうち炭素数1〜15の基が挙げられる。
環Tの置換基を有していてもよいスルトン環としては、上記と同じ環が挙げられる。
構造単位(II)の具体例を以下に示す。
Figure 2014015599
上記の構造単位において、R31に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、構造単位(II)の具体例として挙げることができる。
構造単位(II)は、式(II’)で表される化合物(以下、場合により「化合物(II’)」という。)から誘導される。
Figure 2014015599
[式(II’)中、R31、Z及び環Tは上記定義と同じ。]
化合物(II’)は、以下の製造方法又はそれに準じた製造方法により製造することができ、公知の方法によって製造してもよい。
例えば、Zが−O−CH−*(*は−CO−O−環Tとの結合手を表す。)である化合物(II1’)は、式(II1−a)で表される化合物と、式(II1−b)で表される化合物とを、塩基性触媒の存在下で反応させることにより、式(II1−c)で表される化合物を得ることができる。塩基性触媒としては、ピリジン等が挙げられる。溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
続いて、式(II1−c)で表される化合物と、式(II1−d)で表される化合物とを、触媒の存在下、溶剤中で反応させることにより、化合物(II1’)を得ることができる。ここで、触媒としては、N−メチルピロリジン等が用いられ、溶剤としてはジメチルホルムアミド等が用いられる。
Figure 2014015599
[式中、T及びR31は、上記定義と同じ。
及びXは、それぞれ独立に、ハロゲン原子を表す。Xは、ヒドロキシ基又は(メタ)アクリロイルオキシ基を表す。]
及びXにより表されるハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。
式(II1−a)で表される化合物としては、特開2007−119696号公報に記載される5−ヒドロキシ−3−オキサ−2−チアトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2,2−ジオン等が挙げられる。
式(II1−b)で表される化合物としては、クロロアセチルクロライド等が挙げられる。
式(II1−d)で表される化合物としては、メタクリル酸及びメタクリル酸無水物等が挙げられる。
上述の製造方法において、式(II1−d)で表される化合物の代わりに、式(II1−e)で表される化合物を用いれば、Zが−NH−CH−*(*は−CO−O−環Tとの結合手を表す。)である化合物(II2’)を製造できる。
Figure 2014015599
[式中、R31は、上記定義と同じ。Xは、アミノ基又は(メタ)アクリロイルイミノ基を表す。]
また、例えば、Zが−NH−CH−*(*は−CO−O−環Tとの結合手を表す。)である化合物(II2’)は、式(II2−a)で表される化合物と、式(II2−b)で表される化合物とを反応させることにより、式(II2−c)で表される化合物を得ることができる。溶媒としては、塩化メチレン等が挙げられる。
Figure 2014015599
[式中、R31は、上記定義と同じ。]
式(II2−a)で表される化合物は、市場から入手することができる。市場から容易に入手できる式(II2−a)で表される化合物として、以下に示すものが挙げられる。

Figure 2014015599
式(II1−a)で表される化合物と、式(II2−c)で表される化合物とを反応させることにより、式(II2’)で表される化合物を得ることができる。溶媒としては、アセトニトリル等が挙げられる。
Figure 2014015599
[式中、T及びR31は、上記定義と同じ。]
樹脂(A)中の構造単位(II)の含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、好ましくは1〜60モル%であり、より好ましくは2〜50モル%であり、さらに好ましくは3〜40モル%であり、特に好ましくは5〜30モル%である。
〈酸不安定基を有する構造単位〉
酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。
Figure 2014015599
[式(1)中、
a1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2が互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 2014015599
[式(2)中、
a1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。]
a1、Ra2及びRa3により表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
a1、Ra2及びRa3により表される脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1、Ra2及びRa3により表される脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
Figure 2014015599
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、例えば、下記の基が挙げられる。2価の炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2014015599
式(1)で表される基としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げられる。
a1' 、Ra2'及びRa3' により表される炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせた基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、Ra1、Ra2'及びRa3''により表される炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
式(2)においては、Ra1'及びRa2'のうち少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例は、以下のとおりである。
Figure 2014015599
酸不安定基を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(a)」という。)は、酸不安定基を有するモノマー(以下、場合により「モノマー(a1)」という。)から誘導される。かかるモノマー(a1)は、化合物(I’)及び化合物(II’)と共重合することで容易に樹脂(A)を製造できる点で、酸不安定基と炭素−炭素二重結合とを有するものが好ましく、酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーがさらに好ましい。これらのモノマーは、酸不安定基として、式(1)で表される基及び/又は式(2)で表される基を有することが好ましい。
モノマー(a1)のうち、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)が好ましい。このようなモノマーから得られる樹脂(A)をレジスト組成物に使用すれば、レジスパターンの解像度が一層良好となる傾向がある。
構造単位(a)の中でも、式(a1−1)で表される構造単位又は式(a1−2)で表される構造単位が好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。本明細書では、式(a1−1)で表される構造単位及び式(a1−2)で表される構造単位を、それぞれ構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)と、構造単位(a1−1)を誘導するモノマー及び構造単位(a1−2)を誘導するモノマーを、それぞれモノマー(a1−1)及びモノマー(a1−2)という場合がある。
Figure 2014015599
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基を表し、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は*−O−(CH2k1−CO−O−で表される基であり、より好ましくは酸素原子である。k1は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−1)としては、式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)でそれぞれ表される構造単位が好ましく、式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)でそれぞれ表される構造単位がより好ましい。
Figure 2014015599
Figure 2014015599
構造単位(a1−1)を誘導するモノマー(a1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたもの等が挙げられる。
構造単位(a1−2)を誘導するモノマーとしては、例えば、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート及び1−イソプロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
構造単位(a1−2)としては、式(a1−2−1)〜式(a1−2−12)でそれぞれ表される構造単位が好ましく、式(a1−2−1)〜式(a1−2−4)及び式(a1−2−9)〜式(a1−2−10)でそれぞれ表される構造単位がより好ましく、式(a1−2−3)又は(a1−2−9)で表される構造単位がさらに好ましい。
Figure 2014015599
樹脂(A)が、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を有する場合、これらの合計含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましい。
モノマー(a1)としては、式(a1−5)で表されるモノマー(以下、場合により「モノマー(a1−5)」という。)も挙げられる。モノマー(a1−5)は、式(2)で表される基を有するモノマーである。
Figure 2014015599
[式(a1−5)中、
51は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
51〜L53は、酸素原子、硫黄原子又は−O−(CH2k4−CO−O−で表される基を表す。ここで、k4は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手である。
51は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
s1及びs1’は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。]
式(a1−5)において、R51は、水素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基が好ましい。
51は、酸素原子が好ましい。
52及びL53は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子であると好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
51は、単結合又は−CH−CO−O−が好ましい。
モノマー(a1−5)としては、以下のモノマーが挙げられる。

Figure 2014015599
樹脂(A)が、モノマー(a1−5)に由来する構造単位を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜50モル%が好ましく、3〜45モル%がより好ましく、5〜40モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)は、構造単位(a)を有することにより、酸の作用により分解し、後述のレジストパターンの製造方法に用いられる現像液に対する溶解性が変化するものであることが好ましい。具体的には、酸の作用を受けた樹脂(A)は、後述のアルカリ現像液に対する溶解性が増加し、有機系現像液に対する溶解性が減少する特性を有することがより好ましい。
<酸不安定基を有さない構造単位>
樹脂(A)は、さらに、構造単位(I)及び構造単位(II)とは異なり、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「構造単位(s)」といい、該構造単位を誘導するモノマーを、「モノマー(s)」という。)を有していてもよい。樹脂(A)は、構造単位(s)を1種のみ、又は、複数種有していてもよい。
構造単位(s)は、好ましくは、ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「構造単位(a2)」という。)又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「構造単位(a3)」という。)である。樹脂(A)が、これらの構造単位のいずれかをさらに有すると、レジストパターンの基板との密着性がより一層良好となる傾向がある。
レジストパターンを製造する際、露光光源としてKrFエキシマレーザ(波長:248nm)や、電子線あるいはEUV光等の高エネルギー線を用いる場合は、構造単位(a2)としては、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2−0)が好ましい。尚、本明細書において、電子線等の放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。
また、露光光源としてArFエキシマレーザ(波長:193nm)を用いる場合は、構造単位(a2)としては、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2−1)が好ましい。樹脂(A)は、構造単位(a2)を1種のみ、又は2種以上を有していてもよい。
構造単位(a2)としては、例えば、式(a2−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a2−1)」という)が挙げられる。
Figure 2014015599
式(a2−1)中、
a3は、酸素原子又は−O−(CH2k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)で表される基を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
a3は、好ましくは、酸素原子又は、k2が1〜4の整数である−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子又は、−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられ、好ましくは式(a2−1−1)、式(a2−1−2)、式(a2−1−3)及び式(a2−1−4)でそれぞれ表される構造単位であり、より好ましくは式(a2−1−1)又は(a2−1−3)で表される構造単位である。
Figure 2014015599
構造単位(a2−1)は、例えば、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーから誘導される。
樹脂(A)が構造単位(a2−1)を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜45モル%が好ましく、1〜40モル%がより好ましく、1〜35モル%がさらに好ましく、1〜20モル%が特に好ましい。
構造単位(a3)が有するラクトン環は、構造単位が(I)有するラクトン環以外のものであれば特に限定はなく、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。
構造単位(a3)としては、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a3−1)」等という。)が挙げられる。樹脂(A)は、これらのうち1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
Figure 2014015599
[式(a3−1)中、
a4は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a21は炭素数1〜4のアルキル基を表し、p1が2以上の場合、複数のRa21は互いに同一でも異なっていてもよい。
式(a3−2)中、
a5は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、q1が2以上の場合、複数のRa22は互いに同一でも異なっていてもよい。
式(a3−3)中、
a6は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、r1が2以上の場合、複数のRa23は互いに同一でも異なっていてもよい。]
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4、La5及びLa6は、式(a2−1)のLa3で説明したものと同じものが挙げられる。
a4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
a18、Ra19、Ra20及びRa21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。なお、p1が2である場合、2つのRa21は互いに同一でも異なっていてもよく、q1が2である場合、2つのRa22は互いに同一でも異なっていてもよく、r1が2である場合、2つのRa23は互いに同一でも異なっていてもよい。
構造単位(a3−1)としては、例えば、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−1−3)及び式(a3−1−4)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。
Figure 2014015599
構造単位(a3−2)としては、例えば、式(a3−2−1)、式(a3−2−2)、式(a3−2−3)及び式(a3−2−4)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。
Figure 2014015599
構造単位(a3−3)としては、例えば、式(a3−3−1)、式(a3−3−2)、式(a3−3−3)及び式(a3−3−4)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。
Figure 2014015599
構造単位(a3)を誘導するモノマーは、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。
構造単位(a3)は、式(a3−1−1)〜式(a3−1−2)、式(a3−2−3)〜式(a3−2−4)でそれぞれ表される構造単位が好ましく、式(a3−1−1)又は式(a3−2−3)で表される構造単位がより好ましい。
樹脂(A)が、構造単位(a3)を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜70モル%が好ましく、10〜65モル%がより好ましく、10〜60モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)が、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(a)とのみからなる樹脂である場合、これらの含有率はそれぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、
構造単位(I);1〜80モル%
構造単位(II);1〜60モル%
構造単位(a);19〜98モル%
が好ましく、
構造単位(I);5〜65モル%
構造単位(II);5〜30モル%
構造単位(a);30〜90モル%
がより好ましい。
樹脂(A)が、構造単位(I)と構造単位(II)と構造単位(a)と構造単位(s)とからなる樹脂である場合、これらの含有率はそれぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、
構造単位(I);1〜80モル%
構造単位(II);1〜60モル%
構造単位(a);15〜94モル%
構造単位(s);4〜83モル%
が好ましく、
構造単位(I);3〜70モル%
構造単位(II);3〜50モル%
構造単位(a);20〜87モル%
構造単位(s);7〜74モル%
がより好ましく、
構造単位(I);5〜55モル%
構造単位(II);5〜30モル%
構造単位(a);25〜75モル%
構造単位(s);15〜65モル%
がさらに好ましく、
構造単位(I);5〜35モル%
構造単位(II);5〜35モル%
構造単位(a);40〜65モル%
構造単位(s);20〜55モル%
が特に好ましい。
樹脂(A)は、化合物(I’)と、化合物(II’)と、モノマー(a1)と、必要に応じて用いられるモノマー(s)とを共重合させたものであり、好ましくは、化合物(I’)と化合物(II’)とモノマー(a1)とモノマー(s)とを共重合させたものであり、より好ましくは、化合物(I’)と、化合物(II’)と、モノマー(a1−1)及び/又はモノマー(a1−2)と、構造単位(a2)及び/又は構造単位(a3)を誘導するモノマーとを共重合させたものであり、さらに好ましくは、化合物(I’)と化合物(II’)とモノマー(a1−1)と構造単位(a2)及び/又は構造単位(a3)を誘導するモノマーとを共重合させたものである。
樹脂(A)は、上述したようなモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)に供し、共重合することにより製造できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは4,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。なお、ここでいう重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものである。この分析の詳細な分析条件は、本願の実施例に記載する。
〈レジスト組成物〉
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)と酸発生剤(B)とを含有する。
本発明のレジスト組成物は、さらに溶剤(E)を含有していることが好ましい。
また、本発明のレジスト組成物は、さらに塩基性化合物(C)を含有していることが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含有していてもよい。樹脂(A)以外の樹脂としては例えば、構造単位(I)及び/又は構造単位(II)を有さない樹脂等が挙げられ、レジスト分野で公知の樹脂を利用できる。
樹脂(A)の含有割合は、樹脂の総量に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、樹脂は実質的に樹脂(A)のみであることがさらに好ましい。
本発明のレジスト組成物においては、樹脂の含有割合は、固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。なお、本明細書において「固形分」とは、本発明のレジスト組成物から後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。固形分及びこれに対する樹脂の含有割合は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)は、非イオン系酸発生剤であっても、イオン系酸発生剤であっても、これらの組み合わせであってもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、及びスルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン及びスルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
また、酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載された、放射線によって酸を発生する化合物を使用することもできる。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表される酸発生剤(以下、場合により「酸発生剤(B1)」という。)である。
Figure 2014015599
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜24の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、フッ素原子又は水素原子を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
本発明のレジスト組成物が酸発生剤(B1)を含有すると、一層優れた露光マージンでレジストパターンを製造できる。
1及びQ2により表されるペルフルオロアルキル基は、アルキル基を構成する水素原子の全部がフッ素原子に置き換わったものであり、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
1及びQ2は、好ましくは、それぞれ独立に、トリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくは、フッ素原子である。
b1により表される脂肪族飽和炭化水素基は、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
b1により表される脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−7)でそれぞれ表される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−7)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、それぞれ*で表される2つの結合手のうち、左側でC(Q1)(Q2)と結合し、右側でYと結合している。以下の式(b1−1)〜式(b1−7)の具体例も同様である。
Figure 2014015599
式(b1−1)〜式(b1−7)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜15、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜19、好ましくは炭素数1〜12、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜13、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は20、好ましくは13である。
b5は、単結合又は炭素数1〜21、好ましくは炭素数1〜14、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b6は、炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜15、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb5及びLb6の合計炭素数の上限は22、好ましくは15である。
b7は、単結合又は炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜15、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b8は、炭素数1〜22、好ましくは15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb7及びLb8の合計炭素数の上限は16、好ましくは9である。
b9は、単結合又は炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜13、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b10は、炭素数1〜21、好ましくは炭素数1〜14、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は21、好ましくは14である。
b11及びLb12は、単結合又は炭素数1〜11の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b13は、炭素数1〜19、好ましくは炭素数1〜12、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb11、Lb12及びLb13の合計炭素数の上限は19、好ましくは12である。
b14及びLb15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜13、の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
b16は、炭素数1〜21、好ましくは炭素数1〜14、の脂肪族飽和炭化水素基を表す。但しLb14、Lb15及びLb16の合計炭素数の上限は21、好ましくは14である。
b1は、式(b1−1)で表される基が好ましく、Lb2が単結合又は炭素数1〜6の脂肪族飽和炭化水素基である式(b1−1)で表される基がより好ましい。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
式(b1−7)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
b1により表される脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子が、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換された場合の具体例は例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
Yにより表される脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基である。
Yにより表される脂環式炭化水素基としては、例えば、式(Y1)〜式(Y11)でそれぞれ表される基が挙げられ、メチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わった脂環式炭化水素基としては、例えば、式(Y12)〜式(Y26)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 2014015599
中でも、式(Y1)〜式(Y19)でそれぞれ表される基が好ましく、式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基がより好ましく、式(Y11)又は式(Y14)で表される基がさらに好ましい。
Yにより表される脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1で表される基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)等が挙げられる。ここでいう芳香族炭化水素基及びアラルキル基には、例えば、アルキル基、ハロゲン原子又はヒドロキシ基をさらに有していてもよい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
Yより表される置換基を有する脂環式炭化水素基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014015599
Yは、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基であり、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、より好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基であり、さらに好ましくは、置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、特に好ましくは、アダマンチル基、オキソアダマンチル基又はヒドロキシアダマンチル基である。
酸発生剤(B1)を構成するスルホン酸アニオンとしては、例えば、式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。以下の式において、符号の定義は前記と同じ意味であり、Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。かかるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Figure 2014015599
+により表される有機カチオンとしては、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、式(b2−1)〜式(b2−4)でそれぞれ表される有機カチオン〔以下、各式の番号に応じて、「カチオン(b2−1)」等ということがある。〕が好ましい。
Figure 2014015599
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、この炭化水素基のうちでは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ましい。前記アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表し、m2が2以上のとき、複数のRb7は同一又は相異なり、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一又は相異なる。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10とは、互いに結合してそれらが結合する硫黄原子とともに互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜18の炭化水素基を表す。炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基等が挙げられる。好ましくは、該炭化水素基は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、互いに結合してそれらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、該環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は、同一又は相異なる。。
b12により表されるアルキルカルボニルオキシ基としては、すでに例示したアシル基と酸素原子とが結合したものである。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(1−アダマンチル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基等が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2014015599
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基等が挙げられる。
b12により表される、水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
b9とRb10とが結合して形成する環としては、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが結合して形成する環としては、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環等が挙げられる。
式(b2−1)〜式(b2−4)でそれぞれ表される有機カチオンの具体例は、特開2010−204646号公報に記載されたものを挙げることができる。
中でも、有機カチオンZは、式(b2−1)で表されるカチオンが好ましく、式(b2−1−1)で表されるカチオンがより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)、ジフェニルトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=0、x2=1であり、Rb21がメチル基である。)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である。)がさらに好ましい。
Figure 2014015599
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になってイオウ原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一又は相異なる。
また、v2が2以上の場合、隣あう炭素原子にそれぞれ結合している2つのRb19が存在するとき、この2つのRb19は互いに結合し、それぞれが結合する炭素原子とともに、ヘテロ原子を含んでいてもよい環を形成してもよい。
w2が2以上の場合、隣あう炭素原子にそれぞれ結合している2つのRb20が存在するとき、この2つのRb20は互いに結合し、それぞれが結合する炭素原子とともに、ヘテロ原子を含んでいてもよい環を形成してもよい。
x2が2以上の場合、隣あう炭素原子にそれぞれ結合している2つのRb21が存在するとき、この2つのRb21は互いに結合し、それぞれが結合する炭素原子とともに、ヘテロ原子を含んでいてもよい環を形成してもよい。
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び上述の有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができるが、好ましくは、式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)のいずれかで表されるスルホン酸アニオンと、式(b2−1−1)の有機カチオンとの組合せ、並びに、式(b1−1−3)〜式(b1−1−5)のいずれかで表されるスルホン酸アニオンと、式(b2−3)で表される有機カチオンとの組合せが挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、式(B1−1)〜式(B1−20)でそれぞれ表されるものが好ましく、トリアリールスルホニウムカチオンを含む、式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6)、式(B1−7)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B1−14)、式(B1−18)、式(B1−19)又は式(B1−20)で表されるものがより好ましい。
Figure 2014015599
Figure 2014015599
Figure 2014015599
Figure 2014015599
酸発生剤(B)が酸発生剤(B1)を含む場合、その含有割合は、酸発生剤(B)の総量に対して、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、酸発生剤(B)は実質的に酸発生剤(B1)のみからなることがさらに好ましい。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは3質量部以上25質量部以下である。
<溶剤(E)>
溶剤(E)は、用いる樹脂(A)や酸発生剤(B)の種類及びその量等に応じ、さらに基板上にレジスト組成物を塗布する際の塗布性を考慮して適宜、最適なものを選ぶことができる。
本発明のレジスト組成物が溶剤(E)を含有する場合、その含有割合は、例えば、本発明のレジスト組成物の総量に対して、90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有割合は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類等を挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
<塩基性化合物(C)>
塩基性化合物(C)は、レジスト分野で「クエンチャー」と呼ばれるものであり、酸を捕捉するという特性、特に、酸発生剤(B)から発生する酸を捕捉する特性を有する化合物である。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)でそれぞれ表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014015599
[式(C1)中、
c1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Figure 2014015599
[式(C1−1)中、
c2及びRc3は、上記と同じ意味を表す。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は同一又は相異なる。]
Figure 2014015599
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、
c5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は同一又は相異なる。]
Figure 2014015599
[式(C5)及び式(C6)中、
c10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は同一又は相異なり、p3が2以上であるとき、複数のRc15は、同一又は相異なる。
c1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Figure 2014015599
[式(C7)及び式(C8)中、
c18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は同一又は相異なり、r3が2以上であるとき、複数のRc19は同一又は相異なり、及びs3が2以上であるとき、複数のRc20は同一又は相異なる。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)においては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基及びアルカンジイル基は、上述したものと同様のものが挙げられる。
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジン等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール及び4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン及び4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド及び2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
本発明のレジスト組成物が塩基性化合物(C)を含有する場合、その含有割合は、固形分に対して、好ましくは、0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
<その他の成分>
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「成分(F)」という場合がある)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料等を利用できる。成分(F)の含有量は、成分(F)の種類に応じて、適切な含有量を調節することができる。
<レジスト組成物の調製>
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)及び酸発生剤(B)、並びに必要に応じて用いられる溶剤(E)、塩基性化合物(C)及び成分(F)を混合することによって調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂(A)等の種類、樹脂(A)等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
<レジストパターンの製造方法>
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含む。
レジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーター等、通常、用いられる装置によって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄したり、反射防止膜等が形成されていてもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、組成物層を形成する。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベーク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行い、溶剤が除去された組成物層を形成することができる。この場合の温度は、50〜200℃程度が好ましい。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が好ましい。
得られた組成物層は、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。
露光後の組成物層を、脱保護基反応を促進するために加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)する。加熱温度としては、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げられる。現像温度は5〜60℃が好ましく、現像時間は5〜300秒間が好ましい。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤;アニソールなどの芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
<用途>
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に、ArFエキシマレーザ露光用の液浸露光用のレジスト組成物として好適である。また、特に、広い露光マージンを有するため、有機系現像液を用いてのネガ型レジストパターン製造に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型)を用い、分子ピークを測定することで確認した。
樹脂(A)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記の条件で求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
合成例1(モノマー(M−K)の合成)
Figure 2014015599
式(K−1)で表される化合物33.48部、ジシクロヘキシルカルボジイミド23.93部及び塩化メチレン40.00部を、反応器に仕込み、混合した。得られた混合物を0℃程度まで冷却した後、式(K−2)で表される化合物18.83部を加え、0℃程度のまま、1時間攪拌した。23℃まで昇温し、さらに30分間攪拌した。不溶物をろ過して除去し、得られたろ液を濃縮して、式(K−3)で表される化合物44.28部を得た。
Figure 2014015599
前記のようにして得られた式(K−3)で表される化合物19.42部、式(K−4)で表される化合物18.22部及びアセトニトリル200部を、反応器に仕込み、混合した。得られた混合物を50℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム300部及びイオン交換水150部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水150部で水洗した後、有機層を濃縮した。濃縮物を、カラム分取(カラム分取条件 固定相:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:酢酸エチル)することにより、式(M−K)で表される化合物12.89部を得た。
MS(質量分析):308.1(分子イオンピーク)
合成例2〔式(M−M)で表される化合物の合成〕
Figure 2014015599
式(M−1)で表される化合物33.25部、ジシクロヘキシルカルボジイミド23.93部及び塩化メチレン40.00部を、反応器に仕込み混合した。混合物を0℃程度まで冷却した後、式(M−2)で表される化合物18.83部を加え、0℃程度のまま、1時間攪拌した。23℃まで昇温し、さらに30分間攪拌した。不溶物をろ過して除去し、得られたろ液を濃縮して、式(M−3)で表される化合物44.19部を得た。
Figure 2014015599
このようにして得られた式(M−3)で表される化合物19.33部、式(M−4)で表される化合物19.02部及びアセトニトリル200部を、反応器に仕込んで混合し、この混合物を50℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム300部及びイオン交換水150部を加え、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水150部で水洗し、有機層を濃縮した。濃縮物を、カラム分取(カラム分取条件 固定相:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:酢酸エチル)することにより、式(M―M)で表される化合物14.58部を得た。
MS(質量分析):315.1(分子イオンピーク)
樹脂(A)の合成
樹脂(A)の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 2014015599
以下、これらのモノマーを、その符号に応じて、「モノマー(M−A)」〜「モノマー(M−M)」という。
実施例1〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−G)、モノマー(M−E)、モノマー(M−B)、モノマー(M−H)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−L)を用い、そのモル比〔モノマー(M−G):モノマー(M−E):モノマー(M−B):モノマー(M−H):モノマー(M−K):モノマー(M−L)〕が32:7:8:33:10:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×10の樹脂A1(共重合体)を収率84%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例2〔樹脂A2の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−L)を用い、そのモル比〔モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−K):モノマー(M−L)〕が45:14:2.5:12:16.5:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×10の樹脂A2(共重合体)を収率65%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例3〔樹脂A3の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−H)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−L)を用い、そのモル比〔モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−H):モノマー(M−K):モノマー(M−L)〕が45:14:2.5:6:6:16.5:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.9×10の樹脂A3(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例4 〔樹脂A4の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−G)、モノマー(M−E)、モノマー(M−B)、モノマー(M−H)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−M)を用い、そのモル比〔モノマー(M−G):モノマー(M−E):モノマー(M−B):モノマー(M−H):モノマー(M−K):モノマー(M−M)〕が32:7:8:33:10:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.1×10の樹脂A4(共重合体)を収率88%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例5 〔樹脂A5の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−M)を用い、そのモル比〔モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−K):モノマー(M−M)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.8×10の樹脂A5(共重合体)を収率63%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例6 〔樹脂A6の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−H)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−M)を用い、そのモル比〔モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−H):モノマー(M−K):モノマー(M−M)〕が45:14:2.5:17.5:5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.9×10の樹脂A6(共重合体)を収率65%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例7〔樹脂A7の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−L)を用い、そのモル比(モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−K):モノマー(M−L))が45:14:2.5:31.5:7となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.7×10の樹脂A7(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A7は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例8〔樹脂A8の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−M)を用い、そのモル比(モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−K):モノマー(M−M))が45:14:2.5:31.5:7となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.8×10の樹脂A8(共重合体)を収率58%で得た。この樹脂A8は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例9〔樹脂A9の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−G)、モノマー(M−I)、モノマー(M−B)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−L)を用い、そのモル比(モノマー(M−G):モノマー(M−I):モノマー(M−B):モノマー(M−K):モノマー(M−L))が、30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.0×10の樹脂A9(共重合体)を収率77%で得た。この樹脂A9は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例10〔樹脂A10の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−G)、モノマー(M−I)、モノマー(M−B)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−M)を用い、そのモル比(モノマー(M−G):モノマー(M−I):モノマー(M−B):モノマー(M−K):モノマー(M−M))が、30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.3×10の樹脂A10(共重合体)を収率75%で得た。この樹脂A10は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例11〔樹脂A11の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−G)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−L)を用い、そのモル比(モノマー(M−G):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−K):モノマー(M−L))が、35:15:3:27:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.3×10の樹脂A11(共重合体)を収率84%で得た。この樹脂A11は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
実施例12〔樹脂A12の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−G)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−M)を用い、そのモル比(モノマー(M−G):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−K):モノマー(M−M))が、35:15:3:27:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.3×10の樹脂A12(共重合体)を収率84%で得た。この樹脂A12は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
合成例3〔樹脂H1の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−A)、モノマー(M−B)及びモノマー(M−C)を用い、そのモル比〔モノマー(M−A):モノマー(M−B):モノマー(M−C)〕が40:20:40となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを78℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量6.5×10の樹脂H1(共重合体)を収率85%で得た。この樹脂H1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
合成例4〔樹脂H2の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−B)、モノマー(M−H)及びモノマー(M−L)を用い、そのモル比〔モノマー(M−F):モノマー(M−B):モノマー(M−H):モノマー(M−L)〕が51.7:7.8:23.3:17.2となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.7×10の樹脂H2(共重合体)を収率64%で得た。この樹脂H2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
合成例5〔樹脂H3の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−A)及びモノマー(M−C)を用い、そのモル比〔モノマー(M−A):モノマー(M−C)〕が40:60となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.4mol%及び4.2mol%添加し、これらを70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量5.0×10の樹脂H3(共重合体)を収率92%で得た。この樹脂H3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014015599
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
Figure 2014015599
なお、表1に示す各符号は、それぞれ以下の成分を表す。
<樹脂>
A1〜A12、H1〜H3:樹脂A1〜樹脂A12、樹脂H1〜樹脂H3
<酸発生剤>
B1:特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
Figure 2014015599
B2:トリフェニルスルホニウム トリフレート(TPS−105 ミドリ化学(株)製)
<塩基性化合物(C):クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
<溶剤(E)>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
実施例13〜21、比較例1〜3
<ネガ型レジストパターンの製造>
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が100nmとなるようにスピンコートした。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、、3/4Annular X−Y偏光照明]で、ラインアンドスペースパターン(ピッチ100nm/ライン幅50nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
得られたレジストパターンにおいて、ラインパターンの幅が50nmとなる露光量を実効感度とした。
<露光マージン評価(EL;Exposure Latitude)>
実効感度±10%の露光量で製造されたレジストパターンの線幅を走査型電子顕微鏡で測定した。露光量(mJ/cm)を横軸に、その露光量で製造された50nmのラインパターンの線幅(nm)を縦軸にプロットし、この直線の傾きの絶対値を露光マージンの評価値(EL)とした。結果を表2に示す。
Figure 2014015599
実施例22〜30、比較例4〜6
現像液を、2−ヘプタノン(協和醗酵(株)製)に代える以外は、上記と同様の操作を行ってネガ型レジストパターンを製造し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2014015599
実施例31〜39及び比較例7
<ネガ型レジストパターンの製造>
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が100nmとなるようにスピンコートした。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular σout=0.85 σin=0.65 XY−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ120nm/トレンチ幅40nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
得られたレジストパターンにおいて、トレンチパターンの幅が40nmとなる露光量を実効感度とした。
<フォーカスマージン評価(DOF)>
実効感度において、フォーカスを段階的に変化させて露光する以外は上記と同様の操作を行ってネガ型レジストパターン(トレンチパターン)を製造した。得られたレジストパターンにおいて、トレンチパターンの幅が40nm±5%(38〜42nm)となるフォーカス範囲をDOFとして評価した。結果を表4に示す。
Figure 2014015599
上記の結果から、本発明のレジスト組成物によれば、優れた露光マージンでネガ型のレジストパターンを製造できることがわかる。さらに、表4から、ネガ型レジストパターンを製造する際のフォーカスマージンが広いこともわかる。
実施例40〜45及び比較例8〜10
<ポジ型レジストパターンの製造>
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)して組成物層を形成した。こうしてレジスト組成物膜(組成物層)を形成したウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光]で、ラインアンドスペースパターン(ピッチ100nm/ライン幅50nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターンにおいて、50nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
<露光マージン評価(EL)>
実効感度±10%の露光量範囲において露光量を横軸に、その露光量で形成された50nmのラインパターンの線幅を縦軸にプロットした。
その結果を表5に示す。表5においては、EL欄に記載の数字は、回帰直線の傾きの絶対値〔nm/(mJ/cm)〕を示す。
Figure 2014015599
本発明のレジスト組成物は、レジストパターンを形成する際の露光マージンが広い。

Claims (5)

  1. 式(I)で表される構造単位と、式(II)で表される構造単位と、酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂。
    Figure 2014015599
    [式(I)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    は、単結合、−A−O−、−A−CO−O−、−A−CO−O−A−CO−O−又は−A−O−CO−A−O−を表す。
    *は−O−との結合手を表す。
    及びAは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
    Figure 2014015599
    [式(II)中、
    31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又は−N(R32)−に置き換わっていてもよい。
    32は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    環Tは、置換基を有していてもよいスルトン環を表す。]
  2. 請求項1記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
  3. 前記酸発生剤は、式(B1)で表される請求項2記載のレジスト組成物。
    Figure 2014015599
    [式(B1)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、2価の炭素数1〜24の脂肪族飽和炭化水素基を表し、前記2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、フッ素原子又は水素原子を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよい。
    +は、有機カチオンを表す。]
  4. さらに溶剤を含有する請求項2又は3記載のレジスト組成物。
  5. (1)請求項2〜4のいずれか一項記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
JP2013053005A 2012-03-23 2013-03-15 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Active JP6123384B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013053005A JP6123384B2 (ja) 2012-03-23 2013-03-15 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012066884 2012-03-23
JP2012066884 2012-03-23
JP2012135497 2012-06-15
JP2012135497 2012-06-15
JP2013053005A JP6123384B2 (ja) 2012-03-23 2013-03-15 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014015599A true JP2014015599A (ja) 2014-01-30
JP6123384B2 JP6123384B2 (ja) 2017-05-10

Family

ID=50110579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013053005A Active JP6123384B2 (ja) 2012-03-23 2013-03-15 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6123384B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014773A (ja) * 2013-06-05 2015-01-22 東京応化工業株式会社 レジスト組成物及びレジストパターン形成方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100323296A1 (en) * 2009-06-23 2010-12-23 Sumitomo Chemical Company, Limited Resin and resist composition
JP2011141494A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Fujifilm Corp パターン形成方法、化学増幅型レジスト組成物及びレジスト膜
JP2011191727A (ja) * 2010-02-18 2011-09-29 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジストパターン形成方法、ネガ型現像用レジスト組成物
JP2011219363A (ja) * 2010-04-02 2011-11-04 Idemitsu Kosan Co Ltd ホモアダマンタン誘導体、その製造方法及びフォトレジスト用感光性材料
JP2011232423A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Sumitomo Chemical Co Ltd レジスト組成物
JP2012173418A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジスト組成物、レジストパターン形成方法、高分子化合物
US20120282548A1 (en) * 2010-01-08 2012-11-08 Fujifilm Corporation Pattern forming method, actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition and resist film
JP2012220824A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジスト組成物、レジストパターン形成方法、高分子化合物
US20130089817A1 (en) * 2011-10-07 2013-04-11 Jsr Corporation Photoresist composition and resist pattern-forming method

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011102380A (ja) * 2009-06-23 2011-05-26 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂及びレジスト組成物
US20100323296A1 (en) * 2009-06-23 2010-12-23 Sumitomo Chemical Company, Limited Resin and resist composition
US20120282548A1 (en) * 2010-01-08 2012-11-08 Fujifilm Corporation Pattern forming method, actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition and resist film
JP2011141494A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Fujifilm Corp パターン形成方法、化学増幅型レジスト組成物及びレジスト膜
JP2011191727A (ja) * 2010-02-18 2011-09-29 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジストパターン形成方法、ネガ型現像用レジスト組成物
US20110244399A1 (en) * 2010-02-18 2011-10-06 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Method of forming resist pattern and negative tone-development resist composition
JP2011219363A (ja) * 2010-04-02 2011-11-04 Idemitsu Kosan Co Ltd ホモアダマンタン誘導体、その製造方法及びフォトレジスト用感光性材料
US20130022914A1 (en) * 2010-04-02 2013-01-24 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Homoadamantane derivative, method for producing the same and photosensitive materials for photoresist
JP2011232423A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Sumitomo Chemical Co Ltd レジスト組成物
JP2012173418A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジスト組成物、レジストパターン形成方法、高分子化合物
JP2012220824A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジスト組成物、レジストパターン形成方法、高分子化合物
US20130089817A1 (en) * 2011-10-07 2013-04-11 Jsr Corporation Photoresist composition and resist pattern-forming method
JP2013225094A (ja) * 2011-10-07 2013-10-31 Jsr Corp フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014773A (ja) * 2013-06-05 2015-01-22 東京応化工業株式会社 レジスト組成物及びレジストパターン形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6123384B2 (ja) 2017-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5898521B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5947052B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5829941B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6274755B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6208976B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6261876B2 (ja) 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6261878B2 (ja) 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2012190003A (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6150468B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6123384B2 (ja) 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6274761B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2014029507A (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6246495B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6181986B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6181996B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6246491B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6315748B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6261890B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6274762B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6181995B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6240414B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6240413B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6159592B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6246492B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2014029508A (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170320

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6123384

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350