JP2014012220A - 生体適合性のある転相可能なタンパク質の組成物 - Google Patents

生体適合性のある転相可能なタンパク質の組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】外科手術等にシーラントとして用いるためと、加えて他の適用で用いるための新規な生体適合性のある組成物の開発を提供する。
【解決手段】生体適合性のある転相可能なタンパク質の組成物ならびに同を作製および使用する方法が提供される。本発明による転相可能な組成物は液体のタンパク質基材と液体の架橋組成物とを組み合わせることによって調製され、この液体の架橋組成物は高分子の架橋剤を含む。さらに主題の組成物を調製する際に用いるキットが提供される。主題の組成物、キットおよびシステムは種々の異なる適用において用いられる。
【選択図】図1

Description

米国特許法§119(e)に従って、本願は、2007年12月3日に出願された米国仮特許出願第60/991,867号の出願日に対する優先権を主張する。米国仮特許出願第60/991,867号の開示は、参考により本明細書中に援用される。
外科手術をした部位での体液の漏出を制御するためと、それに加えて他の適用のために多数のシーラントの組成物が入手可能になっている。しかし、現在入手可能なシーラントの組成物は、これを用いることができる分野、ならびにその生体適合性および物理的性質に関して深刻な制限があり欠点となっている場合がある。炎症などの副作用があること、創傷部位で急性の線維形成があること、毒性があること、血液の領域には使用不可能であること、シーラントの物理的性質が不十分であること、および外科手術をした部位への接着性が弱いことから患者に深刻な影響を及ぼす場合があり、結果として修復を長引かせる働きに大きく関与することがある。さらに、有用なシーラントとは、外科手術の適用のためにより効果的になりうる特性を有するものである。シーリングの手順を首尾よく完了するためには、特定の位置に留まる能力などの特性、適切に長い、または適切に短い重合時間、および適切なin vivoでの吸収特性がきわめて重要である。
したがって、シーラントとして用いるためと、加えて他の適用で用いるための新規な生体適合性のある組成物の開発が引き続き求められている。
生体適合性のある転相可能なタンパク質の組成物ならびに同を作製および使用する方法が提供される。本発明の諸態様による転相可能な組成物は液体のタンパク質基材と液体の架橋成分とを組み合わせることによって調製され、この液体の架橋成分は高分子の架橋剤を含む。
高分子の架橋剤は、過剰な架橋剤、すなわち熱処理したジアルデヒドを、ある量の生理学的に許容されるグリコサミノグリカンなどのポリマーと組み合わせることによって生成される。過剰な架橋剤および生理学的に許容されるポリマーは反応して高分子の架橋剤を生成する。高分子の架橋剤がタンパク質基材と組み合わせられると、高分子の架橋剤は基材の成分内のタンパク質と反応して相互侵入網目の存在を特徴とする最終組成物を生成する。
さらに主題の組成物を調製する際に用いるキットが提供される。主題の組成物、キットおよびシステムは種々の異なる適用において用いられる。
以下の実施例の項目に記載したように、種々のシーラントの組成物について観察した結果の表を提供する。
生体適合性のある転相可能なタンパク質の組成物ならびに同を作製および使用する方法が提供される。主題の転相可能な組成物は液体のタンパク質基材と液体の架橋組成物とを組み合わせることによって調製され、この液体の架橋組成物は高分子の架橋剤を含む。さらに主題の組成物を調製する際に用いるキットが提供される。主題の組成物、キットおよびシステムは種々の異なる適用において用いられる。
本発明をより詳細に記載するにあたり、本発明は記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、このため当然変更可能であることが理解されるべきである。次も当然のことながら、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになるので、本明細書で用いられる用語は特定の実施形態を記載することのみを目的とし、限定することを意図するものではない。
値の範囲が提供されている場合、その範囲の上限値と下限値の間に入る各値で、文脈から判断して明らかに異なる場合以外は下限値の10分の1の位までの各値、および他の記載された範囲内の記載された値または間に入る値はどれも、本発明中に包含されるものと理解される。これらのより小さい範囲の上限値および下限値は、記載された範囲内に明らかに含まれないいずれかの端点の影響を受けて、そのより小さい範囲内に別個に含まれることがあり、これも本発明中に包含される。記載された範囲が1つまたは両方の端点を含む場合、その含まれた端点のどちらか一方または両方を含まない範囲も本発明中に含まれる。
“約(about)”という用語が先行する数値を用いて、範囲が本明細書に提示されていることがある。“約(about)”という用語は、その用語が先行する数字に近似しているかまたはほぼ等しい数字だけでなく、それが先行する正確な数字を字義通り補助するために本明細書で用いられている。数字が、明確に記載されている数字に近似しているのか、それともほぼ等しいのかの判定においては、近似している、またはほぼ等しい記載されていない数字は、それが提示されている文脈中で、明確に記載されている数字の実質的な同等物を提供する数字である可能性がある。
特に規定のない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語および科学用語は本発明が属する技術分野の当業者に広く理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似のまたは同等のどの方法および材料でも、本発明の実施または試験において用いることが可能ではあるが、典型的な実例となる方法および材料がここに記載される。
本明細書に引用する全ての出版物および特許は、個々の出版物または特許が具体的かつ個別に参照によって援用されるべきであるものとして、その内容を参照によって本明細書に援用し、出版物を引用した関連において方法および/または材料を開示および記述するために、その内容を参照によって本明細書に援用する。全ての出版物の引用は、出願日の前に本発明を開示するためであり、このような出版物が先行発明であるからという理由で本発明にはこれらに先行する権利がないと容認するものとは解釈されるべきではない。さらには、付記された出版日は実際の出版日とは異なる場合があり、個別に確認する必要がある。
本明細書および添付の特許請求の範囲に用いられている単数形の「1つの(“a”、“an”)」、および「前記(“the”)」は、文脈から判断して明らかに異なる場合以外は、複数の指示対象を含むことに注意されたい。さらに、特許請求の範囲は任意選択の要素を含めずに起草される可能性があることも注意されたい。このため、本記載は、請求項の要素の記述と関連して“唯一(solely)”“ただ単に(only)”および同類のものなどの排他的な用語を使用すること、または“ネガティブな(negative)”限定を使用することについての先行基準として役立つことを意図するものである。
本開示を読めば当業者には明らかになるであろうが、本明細書に記載され、説明されている個々の実施形態は、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、他のいくつかのどの実施形態の特色とも容易に分離されるかまたは組み合わせられる別々の構成要素および特色を有している。記述された方法はどれも記述された事象の順番で、または論理的に可能な他のどの順番でも実施することができる。
本主題の発明のさらなる記載において、最初に本発明による転相可能な組成物がより詳細に記載され、その後この組成物が用いられる適用のレビュー、ならびに主題の転相可能な組成物の作製または使用において用いられるキットおよびシステムのレビューが続く。
生体適合性のある転相可能なタンパク質の組成物
上記の要約の通り、本主題の発明は生体適合性のある転相可能なタンパク質の組成物を提供する。この組成物は、経時で最初は液体の状態から2番目には固体の状態に転相するものである。最初の液体の状態では、この転相可能な組成物は、医療用のカニューレ内を流れさせたり標的組織部位に噴霧したりできるのに十分な粘稠性を有する。この転相可能な組成物は、湿性の(すなわち血液)環境と乾燥した環境の両方において組織を接着することが可能であるという特徴があり、組成物の、組織への接着性は非常に強力である。この組成物の態様は、標的組織位置に適用されると、その標的組織位置に留まるということである。主題の組成物のさらなる態様は、身体による耐用性が高く、炎症反応は、あるとしても実質的なものは誘発しないということである。
主題の転相可能なタンパク質の組成物は、液体のタンパク質基材を液体の架橋組成物と組み合わせることまたは混合することによって調製される。これらの前駆物質成分または前駆物質組成物のそれぞれを、ここで別々により詳細にレビューする。
架橋剤組成物
上記に示した転相可能な組成物は、上記に記載した液体のタンパク質基材を、高分子の架橋剤を含む液体の架橋剤組成物と組み合わせることによって生成される。架橋成分の粘稠性は変更可能であるが、一定の実施形態では、約25℃でのセンチストーク(centistokes:cSt)で表されるタンパク質の成分の粘稠性は、概算で10cSt〜150cStの範囲であり、たとえば30cSt〜70cStである。架橋成分の滅菌は好都合なプロトコルのいずれに従ってもよく、対象とする滅菌プロトコルはガンマ線、電子線、および同類のものを含むがこれらに限定されない。液体の架橋成分は保存に安定性があるものである。保存に安定性があるというのは、少なくとも1年またはそれより長い期間、たとえば3年またはそれより長い期間、室温などの保存条件下で基材を保持しても、本発明の生体適合性のある転相可能な組成物の調製に使用することがもはや好適でないほどに基材の機能に悪影響を及ぼす実質的な変化を全くしないことを意味する。
架橋成分は過剰な架橋剤をある量の生理学的に許容されるポリマーと組み合わせることによって生成されるものである。架橋剤の例としては、光酸化分子と、カルボジイミドと、アジピン酸、グルタル酸および同類のものなどのジカルボン酸をはじめとするカルボン酸を含むモノカルボニルおよびジカルボニルといったカルボニルを含む化合物と、グルタルアルデヒドなどのモノアルデヒドおよびジアルデヒドを含むアルデヒドと、その他とを含むがこれらに限定されない。一定の実施形態では、使用する架橋剤はアルデヒド架橋剤である。これらのいくつかの実施形態では、アルデヒド架橋剤を前処理して安定化したアルデヒド架橋剤、たとえば安定化したグルタルハルデヒド架橋剤を生成する。その架橋剤は、たとえば、熱安定化グルタルアルデヒドなどの熱安定化アルデヒドである(米国特許第7,303,757号に記載されている通りであり、その開示はその内容を参照によって本明細書に援用する)。
組成物中の架橋剤の量は変更可能であるが、一定の実施形態では架橋剤の量は0.1〜20%(v/v)の範囲であり、たとえば0.5〜15%(v/v)であり、1〜10%(v/v)を含む。
架橋剤に加えて、架橋組成物はある量の生理学的に許容されるポリマーをさらに含む。生理学的に許容されるポリマーは身体による耐用性があるポリマーならどれでもよく、架橋剤と反応してプレポリマーの高分子の架橋生成物を生成する。このプレポリマー生成物は架橋剤とポリマーとの間の反応生成物であり、ポリマー骨格を含み、1つまたは複数の架橋分子がそれに共有結合しているので、ポリマー骨格は1つまたは複数の架橋官能基を含む。架橋官能基は少なくとも1つの反応性部位、たとえばアルデヒド部位を含み、それはタンパク質基材のタンパク質成分に共有結合することができる。このため、プレポリマー生成物は、タンパク質基材と接触すると架橋する能力を保持している。一定の実施形態でのプレポリマー生成物は、架橋剤の分子に結合しているポリマーの骨格の分子を含む可溶性の高分子であり、結合した架橋剤の分子の少なくとも一部がタンパク質基材中のタンパク質に結合できる遊離の架橋部位を保持している。このプレポリマー生成物の「高分子の」架橋剤の平均分子量は変更可能であり、一定の実施形態では分子量において10,000〜400万ダルトンの範囲であり、たとえば500,000〜200万ダルトンであってもよい。
一定の実施形態では、生理学的に許容されるポリマーはグリコサミノグリカン(すなわちムコ多糖)である。対象とする具体的なグリコサミノグリカンは、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、およびヒアルロナン(すなわちヒアルロン酸)を含むがこれらに限定されない。一定の実施形態では、グリコサミノグリカンの成分はヒアルロナンである。
架橋剤は架橋組成物中に生理学的に許容されるポリマーの量に対して過剰に存在する。一定の実施形態では、生理学的に許容されるポリマーの量は架橋組成物の0.01〜5%(w/v)を構成し、たとえば0.05〜3%(w/v)であり、0.1〜1%(w/v)を含む。
一定の実施形態では、架橋剤組成物はある量の粘稠性改質剤をさらに含んでもよい。対象とする粘稠性改質剤はポリオキシエチレンポリマーもしくはポリオキシプロピレンポリマー、またはそれらの共重合体、たとえばポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールと、非イオン性セルロースエーテル類、たとえばメチルセルロース,エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースと、追加のセルロース類、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチル澱粉と、同類のものとを含むがこれらに限定されない。特に対象とする一定の実施形態では、乳化剤はセルロースエーテルであり、特にカルボキシメチルセルロースなどの非イオン性セルロースエーテルである。カルボキシメチルセルロースは種々の商業的供給源から入手可能であり、商業的供給源はSigma、Hercules、FlukaおよびNoviantを含むがこれらに限定されない。一定の実施形態では、セルロースエーテルの平均分子量は少なくとも約1000ダルトンであり、たとえば少なくとも約5000ダルトンであり、平均分子量は10,000ダルトンまたはそれより高い、たとえば50,000ダルトンまたはそれより高い、100,000ダルトンまたはそれより高いくらいに高くてもよい。一定の実施形態では、約5,000〜約100,000ダルトンの範囲であり、たとえば約10,000〜約50,000ダルトンである。一定の実施形態では、シーラント中の粘稠性改質剤の割合は0.01〜10%(v/v)の範囲であり、たとえば0.1〜4%(v/v)であり、0.5〜2%(v/v)を含む。
タンパク質基材
主題の転相可能な組成物を調製する材料である液体のタンパク質基材は、液体の組成物であり、たとえば水性の組成物であり、少なくともタンパク質の成分および一定の実施形態では接着性調整剤で構成される。基材は1つまたは複数の追加の成分を含んでもよく、追加の成分は可塑剤、炭水化物、および同類のものを含むがこれらに限定されない。
基材の滅菌は好都合なプロトコルのいずれに従ってもよく、対象とする滅菌プロトコルはガンマ線、電子線、および同類のものを含むがこれらに限定されない。
液体のタンパク質基材は保存に安定性があるものである。保存に安定性があるというのは、少なくとも1年またはそれより長い期間、たとえば3年またはそれより長い期間、室温などの保存条件下で基材を保持しても、本発明の生体適合性のある転相可能な組成物の調製に使用することがもはや好適でないほどに基材の機能に悪影響を及ぼす実質的な変化を全くしないことを意味する。
タンパク質の成分
基材のタンパク質の成分(すなわちタンパク質材料)は、1つまたは複数の異なるタンパク質で構成される。この成分のタンパク質は、合成のタンパク質であっても天然のタンパク質であってもよく、タンパク質を得る/調製するのに好都合なプロトコルのいずれを用いてもよい。たとえば、天然の供給源からの精製、組み換え型の生成物、合成生成物、および同類のものである。一定の実施形態では、タンパク質は天然の供給源、たとえばウシ、ブタ、またはヒトの供給源から得られる。対象とする具体的なタンパク質は、アルブミン、コラーゲン、エラスチン、フィブリン、および同類のものを含むがこれらに限定されない。
基材の組成物中のタンパク質の量は変更可能であり、濃度の具体的な選択は所望される
適用およびそのために所望される生成物の特質、たとえば粘着力、硬さ、弾性、吸収特性および血小板の凝集効果によって決まる。一定の実施形態では、基材の組成物中の総タンパク質の総濃度は約1〜75%(w/w)の範囲であり、たとえば1〜50%(w/w)であり、5〜40%(w/w)を含む。
一定の実施形態では、この実施形態の基材の組成物の主要なタンパク質はアルブミンであり、このアルブミンはヒトアルブミン、ウシアルブミン、ブタアルブミンなどの天然のアルブミン、またはその変形であってもよい。当該技術分野で周知のように、アルブミンは粉末形態で購入し、その後可溶化して水性の懸濁液にしてもよいし、または水性の形態で購入してもよい。精製したアルブミンは、よく知られた方法に従って、ウシ、ヒツジ、ウマ、ヒト、またはトリを含む多くの異なる供給源のいずれからでも得ることができ(参照:Cohn et.Al,J.Amer.Chem.Soc.69:1753)、またはAldrich Chemical(St.Louis,MO)などの供給業者から精製した形態で、凍結乾燥形態または水性の形態で購入することもできる。アルブミンはヘパリン硫酸、成長因子、抗生物質などの薬物の担体として作用させるために誘導体化することができ、あるいは、粘稠性または親水性を加減する目的で変更を加えることもできる。無水コハク酸および塩化ラウリルには限らないが、こういったアセチル化剤を用いて誘導体化することは、有用な分子の付加のための結合部位を生成するのに有用である。タンパク質の成分がアルブミンを含むこれらの実施形態では、アルブミンは約10〜約50%(w/w)の範囲の濃度で存在してよく、たとえば約30〜約40%(w/w)で存在する。
一定の実施形態では、タンパク質の成分は、コラーゲン、たとえば天然のコラーゲン(ヒト、ウシ、ブタ)またはその合成変形物も含む。本発明によれば、アルブミンと混合するとき、コラーゲンは乾燥した形態または水性の形態であってもよい。コラーゲンは、その有用性を高めるために誘導体化してもよい。無水物または酸塩化物などのアシル化剤は、成長因子および抗生物質などの分子を結合するために有用な部位を生成することがわかっている。コラーゲンは、存在する場合、時には約1〜約20%(w/w)の範囲であり、約1〜約10%(w/w)を含み、たとえば約1〜約4%(w/w)であり、約2〜4%(w/w)を含む。
上記のように、主題のタンパク質の成分は、その中に存在する1つまたは複数の活性薬剤、たとえば薬物を、所望に応じて含めてもよいし含めなくてもよい。存在させる場合、薬剤(類)は、所望に応じてポリマーに結合することができる。
粘着性付与剤
1つまたは複数の粘着性付与剤も存在してよい。粘着性付与剤はシーラントの生物学的表面への粘着性を高める。多くの実施形態では、接着性調整剤は荷電した官能基、たとえばアミンなどを有する高分子化合物である。使用できる粘着性付与剤は多いが、特に適用性が高いものの1つにポリエチレンイミン(polyethyleneimine:PEI)がある。PEIは一級アミン、二級アミン、および三級アミンを含む長鎖分岐アルキルポリマーである。これらのイオン性が高い基が存在することによって、イオン相互作用を通じて下に重なる表面に十分付着する。さらに、基材中にPEIが存在していれば、架橋剤と架橋結合を形成するのに好適なアミン末端の存在を大幅に促進する。対象となる追加の粘着性剤は、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ブチルヒドロキシトルエン、キトサンなどを含むがこれらに限定されない。
本発明の一定の実施形態では、粘着性付与剤は生物学的基材への接着性に変更を加え、同時に凝固促進剤を創出するために用いられる。一定の実施形態では、粘着性剤は約0.1〜約10%(w/w)の濃度で存在し、たとえば約0.1〜約4%(w/w)で存在する。
任意選択の成分
上記の主題の組成物の基材の成分は、一定の実施形態では、基材および架橋剤から生成される転相可能な組成物の性質に変更を加える1つまたは複数の任意選択の成分を含んでもよい。対象となる典型的な任意選択の成分は、ここで以下に、より詳細に論じる。
可塑剤
本発明によれば、可塑剤が基材中に存在してもよい。可塑剤は多くの機能を提供し、その機能は、表面を湿らせること、または材料の弾性係数を高めること、さらには材料の混合および適用を助けることを含む。可塑剤は数多く存在し、オレイン酸、パルミチン酸などの脂肪酸、ジオクチルフタレート、リン脂質、およびホスファチジン酸を含む。可塑剤は一般的に水不溶性の有機物であり、水と混和しにくいので、適切な可塑剤をアルコールと予め混合し、その溶液に関連する表面張力を減少させることによって、可塑剤の水との混和性に変更を加えることが好都合である場合がある。この目的にはどのアルコールを用いてもよい。本発明の典型的な一実施形態では、オレイン酸をエタノールと混合して50%(w/w)の溶液を作製し、その後この溶液を用いて、製剤のプロセスの間にタンパク質基材を可塑化する。可塑剤のタイプおよび濃度は適用によって決まるが、一定の実施形態では、可塑剤の最終濃度は約.01〜10%(w/w)であり、約2〜約4%(w/w)を含む。対象となる他の可塑剤は、ポリエチレングリコール、グリセリン、ブチルヒドロキシトルエンなどを含むがこれらに限定されない。
炭水化物の凝固促進剤
一定の実施形態では、基材は炭水化物の凝固促進剤を含む。キトサンおよびキトサン誘導体は強力な血液の凝固剤であり、したがって、血管の損傷をシーリングすることが可能なシーラントの材料を製剤するのに有益である。ほぼ全てのキチン材料が、多少の凝固促進作用を有することがわかっているが、本発明によれば、血液の制御を意図したシーラントの製剤用の添加剤として、アセチル化キチンの使用を採用している。分子のアセチル化は多くの異なる方式で実施できるが、1つの一般的な方法は、コハク酸無水物などの酸無水物を用いてキトサン/酢酸の混合物を処理することである。この反応は室温で容易に実現される。本発明によれば、タンパク質基材と組み合わされ、in situで架橋されたこの仕方で創出されたゲルは、バイオ複合構造要素の創出に有益である。このため炭水化物の凝固促進剤は、キトサン、低分子量のキトサン、キチン、キトサンオリゴ糖、およびそのキトサン誘導体としてもよい。本発明の教示によれば、キトサンなどの炭水化物の成分は、約0〜約20%の範囲の濃度で存在してよく、たとえば約0.1〜約5%(w/w)である。
充填剤
対象となる充填剤は、強化性の充填剤と非強化性の充填剤の両方を含む。たとえば細断した繊維状のシルク、ポリエステル、PTFE、NYLON、カーボンファイバー、ポリプロピレン、ポリウレタン、ガラスなどの強化性の充填剤を含めてもよい。繊維は所望に応じて、たとえば水和性、混和性などを高めるために、たとえば他の成分について上に記載したように変更を加えることができる。強化性の充填剤は約0〜40%で存在してよく、たとえば約10〜約30%である。たとえば粘土、雲母、ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウム、骨片などの非強化性の充填剤も含めてよい。所望する場合、これらの充填剤は、たとえば上述のように変更を加えてもよい。非強化性の充填剤は約0〜40%で存在してよく、たとえば約10〜約30%である。
生物学的活性薬剤
生物学的活性薬剤は、たとえば、骨成長因子、組織活性化因子、軟骨成長活性化因子、小分子活性剤などを含めてよい。したがって生物学的活性薬剤は、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、サッカライド、多糖および炭水化物、核酸、ならびに小分子有機材料および小分子無機材料を含めることができる。具体的な生物学的活性薬剤は、抗生物質と、抗ウイルス剤と、ステロイド性および非ステロイド性の抗炎症薬と、抗新生物薬と、チャネル遮断薬を含む鎮痙薬と、細胞増殖阻害剤および抗接着分子を含む細胞−細胞外マトリックス相互作用調節因子と、酵素および酵素阻害剤と、抗凝固剤と、成長因子と、DNA合成阻害剤、RNA合成阻害剤およびタンパク質合成阻害剤と、抗細胞遊走剤と、血管拡張剤と、組織に対して損傷の処置のために用いる他の薬物とを含む。これらの化合物の例は、アンジオテンシン変換酵素阻害薬と、抗血栓剤と、プロスタサイクリンと、ヘパリンと、サリチレートと、血小板剤(thrombocytic agents)と、抗増殖剤と、ナイトレートと、カルシウムチャネル遮断薬と、ストレプトキナーゼと、ウロキナーゼと、組織プラスミノーゲン活性化因子(tissue plasminogen activator:TPA)およびアニソイル化(anisoylated)プラスミノーゲン活性化因子(plasminogen activator:PA)ならびにアニソイル化プラスミノーゲン−ストレプトキナーゼ活性化因子複合体(anisoylated plasminogen−streptokinase activator complex:APSAC)と、コルヒチンおよびアルキル化剤と、インターロイキンなどの増殖調整因子と、形質転換成長因子Pおよび血小板由来の成長因子の同類のものと、成長因子に対するモノクローナル抗体と、修飾した細胞外マトリックス成分またはその受容体と、脂質およびコレステロール捕捉剤と、血管の緊張、機能、動脈硬化症および介入後の血管または臓器の損傷に対する治癒反応を調節することができる他の薬剤とを含む。
起泡剤
一定の実施形態では、基材は、基材が架橋剤組成物と組み合わせられると起泡性の組成物、たとえば散らばったガス状の気泡を含む組成物になるような起泡剤を含んでよい。任意の好都合な起泡剤が存在してよく、起泡剤は架橋組成物と接触すると泡を発生させ、それゆえに組成物に所望する起泡性の特性を与えるガスを生成する薬剤とすることができる。たとえば、重炭酸ナトリウムなどの塩が約2〜約5%w/wの範囲の量で基材中に存在してもよい。基材が、たとえばpH約5を有する酸性の架橋剤組成物と組み合わせられると、起泡性の組成物が生成される。
追加の調整剤
追加の調整剤も存在してよい。たとえば、Teflon(登録商標)、PET、NYLON、ヒドロゲル、ポリプロピレンなどの、1つまたは複数のポリマーの混合物(すなわちポリブレンド)が存在してよい。ポリブレンドは所望の性質に備えて、たとえば上記のように変更を加えてもよい。これらの追加の調整剤は約0〜50%の範囲の量で存在してよく、約10〜約30%を含む。
緩衝液
タンパク質基材と架橋剤とを混合して主題の転相可能な組成物を生成するとき、一定の実施形態では、転相可能な組成物の緩衝液による処理がいくつかの理由で実施される。その理由は、組成物が付着する表面に対する接着強度を最適化するため、内部の架橋が発生するのに必要な条件を最適化するためなどである。たとえば、グルタルアルデヒド架橋剤を用いたタンパク質の最適な架橋は約6〜約8のpH範囲で発生する。この範囲の維持が可能な緩衝液は、架橋剤のカルボニル末端に干渉せず、アミノ酸のアミン末端に変更を加えない限り、本発明において有用である。たとえばリン酸緩衝液は、pH7.0の範囲でpKa値を有し、カルボキシル官能基もアミン官能基も含まないので架橋のプロセスに干渉しない。本発明においては濃度が1Mまでのリン酸緩衝液が緩衝液としての使用に好適であり、一定の実施形態では、リン酸緩衝液は、濃度が約0.01〜約0.3Mである。さらに強力な接着性が必要とされる適用においては、タンパク質基材の安定性のために、溶液をリン酸緩衝液で処理することが望ましいが、酸性緩衝液を用いてもよい。0.1〜1Mで約4.5〜約6.5のpH範囲を有するクエン酸緩衝液が、本発明にとって有用であることがわかっている。
緩衝液は、所望に応じて、最初の架橋剤成分もしくは最初のタンパク質基材成分のいずれか一方、または両方の成分中に存在してもよい。
転相可能な組成物を生成するための基材および架橋剤の組み合わせ
上記の要約の通り、主題の転相可能な組成物は、液体のタンパク質基材と液体の架橋剤とを、適切な量で、転相可能な組成物が生成されるのに十分な条件下で組み合わせることによって調製される。一定の実施形態では、基材と架橋剤とは、その割合(v/v)が約1/5〜約5/1の範囲で組み合わせられる。したがって、生成される転相可能な組成物は、総タンパク質濃度が約10〜約60%の範囲であり、たとえば約20〜約50%であり、約30〜約40%を含み、総架橋剤組成物が約0.1〜約20%の範囲であり、たとえば約0.5〜約15%であり、約1〜約10%を含む。
基材と架橋剤との組み合わせは、一般的に2つの液体の成分が互いに完全に組み合わせられたり、または混合されたりするような混合条件下で実施する。組み合わせまたは混合は、任意の好都合なプロトコルを用いて実施してよい。たとえば2つの成分を手作業で組み合わせること、2つの成分を組み合わせるデバイスを使用すること、その他がある。組み合わせまたは混合は一般的に、室温など、約20〜約40℃の範囲の温度で実施される。
上記のように、タンパク質基材と架橋剤との組み合わせによって転相可能な組成物が生成される。転相可能な組成物とは、最初の液体の状態から2番目の非流体の状態、たとえばゲルまたは固体に移行する組成物を意味する。2番目の非流体の状態では、組成物は、完全にではないにしても実質的に流体の流れが不可能である。転相可能な組成物が一般的に流体の状態を維持するのは、基材成分と架橋剤成分との組み合わせの後、約15℃〜約40℃の範囲の温度、たとえば約20℃〜約30℃で保持された場合、約10秒〜約10分の範囲の間であり、たとえば約20秒〜約5分であり、約30秒〜約120秒を含む。
具体的な転相可能な製剤は、成分として、(i)約30%〜50%のアルブミンおよび約0.1%〜0.3%の塩化キトサンを有するタンパク質基材組成物を含む第1の組成物と、(ii)約3%〜10%の熱処理したグルタルアルデヒド、約0.1%〜1%のヒアルロン酸、および必要に応じて約0%〜1.5%のカルボキシメチルセルロースの高粘稠性のナトリウム塩を有する架橋組成物を含む第2の組成物とを含む。このような転相可能な製剤は、ほぼ室温で測定すると、通常、平均的な硬化時間は第1の組成物と第2の組成物との混合後約5〜60秒であり、平均的な破裂は約125〜1000mmHgであり、より一般的には平均的な硬化時間は約10〜30秒であり、平均的な破裂は約200〜850mmHgである。
特定の実施形態では、成分として(i)約40%のアルブミン、および約0.2%の塩化キトサンを有するタンパク質基材組成物を含む第1の組成物と、(ii)約4.4%〜7.5%の熱処理したグルタルアルデヒド、約0.2%のヒアルロン酸、および必要に応じて約0%〜0.75%のカルボキシメチルセルロースの高粘稠性のナトリウム塩を有する架橋組成物を含む第2の組成物とを含む転相可能な製剤が提供される。このような転相可能な製剤は、ほぼ室温で測定すると、通常、平均的な硬化時間は第1の組成物と第2の組成物との混合後約10〜30秒であり、平均的な破裂は約250〜800mmHgであり、より一般的には平均的な硬化時間は約10〜25秒であり、平均的な破裂は約350〜700mmHgである。
次も上述のように、数種の目的のいずれにもかなうように、種々の追加の材料を転相可能な組成物中に組み入れることができる。目的は、組成物の物理的特性に変更を加えること、および/または組成物が適用される標的組織もしくは生物学的物質の修復を助けることなどである。たとえば、ペプチド、タンパク質、核酸、炭水化物分子、小分子および同類のものなどの生物学的活性薬剤を、白血球および血小板などの特定の細胞のタイプを引きつけて結合させるために組み入れることができ、フィブロネクチン、ビメンチン、およびコラーゲンなどの物質は、非特異結合によって治癒を促進するために用いることができる。バリウム、ヨウ素またはタンタル塩などの追跡用材料も、転相可能な組成物の可視化および/またはモニタリングを可能にするために含めることができる。一定の実施形態では、1つまたは複数の転相可能な組成物が別個に適用される場合、種々の生物学的活性薬剤を、異なる適用内で、または異なる層内に用いることができる。
一定の実施形態では、組成物を適用する前、適用中、および/または適用後に、細胞を転相可能な組成物中に組み入れたり、転相可能な組成物に関連して適用したりすることもできる。細胞は、使用する場合は通常、タンパク質基材組成物中に含めるか、または適用部位への接着を可能にする仕方で、転相可能な組成物と一緒にまたはそれとは別個に適用する。細胞は、所与の最終用途によって、生細胞、人工細胞、細胞のゴースト(すなわち赤血球ゴーストまたは血小板ゴースト)または偽ビリオンとすることができる。たとえば細胞は、適用部位で成長因子などの特定の薬剤を生成するために選択してもよい。細胞の生存能、分化、および/または増殖を調節する生物学的活性薬剤を含めることもできる。ある実施形態では細胞は幹細胞であり、別の実施形態では、処置位置での組織のタイプに対応する前駆細胞、または他の細胞であってもよく、これらは治療上の利点を提供する。たとえば、転相可能な組成物中に組み入れられ、患者の肝臓の創傷または表面に適用された肝臓の細胞は、その再生および修復の助けとなる可能性がある。これは、肝硬変、線維症、嚢胞性疾患または悪性腫瘍などの疾患が非機能性組織、瘢痕の形成またはがん性細胞への組織置換を引き起こすケースにおいて特別有用となる場合がある。類似の方法を他の臓器および組織にも適用してよい。
生物学的活性薬剤は、物理的におよび/または化学的な付着によって組み入れることができる。物理的な組み入れは、標的表面への適用および硬化の前、ならびに/または最中に生物学的活性薬剤を転相可能な材料と混合することによって実施される。材料は通常タンパク質基材の溶液中に混合され、溶液、懸濁液、または分散剤を形成する。一実施形態では、生物学的活性薬剤は、マイクロスフェア、マイクロカプセル、リポソーム、細胞のゴーストまたは偽ビリオンなどの送達デバイス内に被包することができ、これらは本来放出速度および細胞による取り込みを生じさせる。生物学的活性薬剤の化学的な組み入れは、重合(たとえばアミン基、ヒドロキシル基、チオール基、および類似のものなどの反応性官能基によるコンジュゲーションによる)の前または重合の時点で、タンパク質基材または架橋組成物のいずれか一方、通例タンパク質基材の高分子材料に、薬剤を化学的に結合することによって実施される。転相可能な組成物の所望の硬化時間および破裂の性質が確実に保持されるようにするために、生物学的活性薬剤の物理的および/または化学的な組み入れは、最終組成物中に存在するタンパク質基材および架橋剤の相対的な量を考慮し、適宜加減することができる。
方法
主題の生体適合性のある転相可能な組成物は、ある量の転相可能な組成物が、それを必要とする対象、患者または宿主の特定の部位または位置に送達される方法で使用される。対象、患者または宿主は一般的に「哺乳類(mammal)」または「哺乳類の動物(mammalian)」であり、これらの用語は哺乳網の中の生物を表すために広く用いられ、食肉目(たとえばイヌおよびネコ)、げっ歯目(たとえばマウス、モルモット、およ
びラット)、ウサギ目(たとえばウサギ)および霊長目(たとえばヒト、チンパンジー、およびサル)を含むがこれらに限定されない。多くの実施形態では、動物または宿主、すなわち対象(本明細書では患者とも称す)はヒトとすることになるであろう。
所与の適用のいずれにおいても対象に送達される量は、当然ながら適用の性質および組成物の使用に合わせて変更可能であるが、一定の典型的な実施形態では、約1〜約50mlの範囲であり、たとえば約1〜約25mlであり、約1〜約5mlを含み、たとえば約3mlである。
当然ながら主題の組成物が使用される特定の適用によって決まるのだが、多くの実施形態では、主題の組成物は、宿主の特定の領域、部位または位置に局所的に送達され、その部位または位置は当然変更可能である。典型的な部位または位置は、血管、臓器、および同類のものを含むがこれらに限定されない。特定の適用に合わせて、組成物は標的部位に手作業で、または送達デバイスを用いて送達してもよい。たとえばステント留置法の適用において組成物を送達するために使用する送達デバイスなどがあり、以下により詳細に記載する。
有用性
主題の生体適合性のある転相可能な組成物は種々の異なる適用において用いられる。主題の転相可能な組成物の典型的な適用は、米国特許第3,438,374号、同第5,092,841号、同第5,292,362号、同第5,385,606号、同第5,575,815号、同第5,583,114号、同第5,843,156号、同第6,162,241号、同第6,290,729号、同第6,302,898号、同第6,310,036号、同第6,329,337号、同第6,371,975号、同第6,372,229号、同第6,423,333号、同第6,458,147号、同第6,475,182号、同第6,547,806号および同第7,303,757号ならびに米国特許出願公開第2002/0015724号、同第2002/0022588号、同第2002/0133193号、同第2002/0173770号、同第2002/0183244号、同第2002/019490号、同第2002/0032143号に記載されたものを含み、これらの開示は、参照によってその内容を本明細書に援用する。
システム
主題の方法の実施において用いるシステムがさらに提供される。システムは基材および架橋組成物を投与部位に送達するための流体送達要素、混合用要素などを含んでもよい。このようなシステムの例は、米国特許第7,303,757号に記載されたものを含み、その開示は、参照によってその内容を本明細書に援用する。
キット
主題の方法の実施において用いるキットがさらに提供され、上記のように、キットは一般的に転相可能な流体の組成物の異なる液体の基材成分および液体の架橋組成物成分を含む。基材組成物および架橋組成物は、キット中の別個の容器の中に存在してよい。たとえば基材が第1の容器中に存在し、架橋剤が第2の容器中に存在し、容器は組み合わされた形態で存在してもよいし、しなくてもよい。
主題のキットは、基材と架橋剤とを一緒に混合して転相可能な組成物を生成するための混合用デバイスも含んでよい。上記のように、キットは送達デバイス(混合用要素を含めても含めなくてもよい)、たとえば二重バレルシリンジ、カテーテルデバイス、および同類のものをさらに含んでよい。
キットは他の構成要素、たとえばガイドワイヤー、センサーワイヤーなどをさらに含んでもよく、これらは主題の方法の実施において用いることができる。
上記の構成要素に加えて、主題のキットは一般的に、主題の方法を実施するためにキットの構成要素を用いるための説明書をさらに含む。主題の方法を実施するための説明書は通常好適な記録媒体上に記録される。たとえば、説明書は紙またはプラスチックなどの被印刷物に印刷してよい。このため、説明書は、パッケージの挿入物として、キットの容器またはキットの構成要素のラベル中に(すなわちパッケージまたはサブパッケージに関連して)、などの形でキット中に存在してよい。他の実施形態では、説明書は、CD−ROM、ディスケットなどの好適なコンピュータ可読記憶媒体上に記録された電子記憶データファイルとして存在する。さらに他の実施形態では、実際の説明書はキット中には存在しなく、インターネット経由などの遠隔供給源から説明書を得る手段が提供される。この実施形態の例は、説明書の閲覧が可能な、および/または説明書のダウンロードが可能なウェブアドレスを含むキットである。説明書と同様に、この説明書を得るための手段は好適な被記録物に記録される。
以下の実施例は説明の目的で提供され、限定を目的とするものではない。
タンパク質成分および架橋成分中にヒアルロン酸(hyaluronic acid:HA)のナトリウム塩を含めた転相可能な組成物の種々の製剤を調製した。表1に示す通り、実例となる製剤を試験した。

タンパク質溶液は10mM、pH6.2のリン酸緩衝溶液中で調製する。架橋剤溶液は10mM、pH7のリン酸緩衝溶液中で調製する。
in−vitro試験システムを用いて各製剤の破裂強度を測定した。1平方インチのブタの大動脈壁の片を直径5mmの穴を覆って圧力容器に固定する。14ゲージ針を用いて大動脈を貫通して孔をあける。14ga針の穴を覆ってシーラントを大動脈に適用し、硬化させる。シーラントが破れるまで圧力容器の内部に空気圧を適用する。破れを引き起こすために必要な空気圧はマノメーターを用いて計測する。
観察したこれらの製剤の性質を図1に表形式で示し、大動脈試験システムについては表2に示す。

図1および表2の結果によると、ヒアルロン酸(HA)が架橋成分中に提供され、タンパク質成分中には提供されない場合、タンパク質成分との望ましくない相互作用が排除され、架橋成分の粘稠性が高まることがわかる。これによって、全体で2成分の改良型シーラント組成物となる。
上記の本発明は説明の目的でいくらか詳細に、例示は明確な理解のために記載してきたが、本発明の教示に照らし合わせると、添付の特許請求の範囲の趣旨または範囲から逸脱することなくそこに何らかの変形および変更がなされてもよいことが当業者には容易にわかる。
したがって、上記は単に本発明の原理を説明しているに過ぎない。当然のことながら、当業者なら、本明細書に明瞭に記載も表示もされていないが、本発明の原理を具現化し、本発明の趣旨および範囲に含まれる種々の翻案を案出することができるであろう。さらに、本明細書に記述された全ての例示および条件を表す用語は、主に、本発明の原理、および当該技術を発展させるために発明者らが寄与したコンセプトを読者が理解するのを助けることを意図したものであり、このように明確に記述された例示および条件に限定されるものではないと解釈されるべきである。その上に、本発明の原理、態様、および実施形態ならびにその特定の実施例を記述している本明細書の全記載は、その構造上と機能上の両方の同等物を包含することを意図するものである。加えて、そのような同等物は、現在既知の同等物と将来開発される同等物の両方、すなわち構造にかかわらず、同機能を実現する開発されたどの要素も含むことが意図されている。したがって、本発明の範囲は、本明細書に表示され記載されている例示的な実施形態に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
(a)液体のタンパク質基材と、
(b)高分子の架橋剤を含む液体の架橋組成物と
を組み合わせることによって生成される転相可能な組成物。
(項目2)
上記高分子の架橋剤が過剰な架橋剤と生理学的に許容されるポリマーとの反応生成物である項目1に記載の転相可能な組成物。
(項目3)
上記生理学的に許容されるポリマーがグリコサミノグリカンである項目2に記載の転相可能な組成物。
(項目4)
上記グリコサミノグリカンがヒアルロナンである項目3に記載の転相可能な組成物。
(項目5)
上記液体のタンパク質基材が、アルブミンと、エラスチンと、フィブリンと、可溶性形態および不溶性形態のコラーゲンならびにそれらの組み合わせとからなる群から選択され
るタンパク質材料を含む、項目1に記載の転相可能な組成物。
(項目6)
上記タンパク質基材が粘着性付与剤をさらに含む項目1に記載の転相可能な組成物。
(項目7)
上記タンパク質基材が可塑剤をさらに含む項目1に記載の転相可能な組成物。
(項目8)
上記タンパク質基材が炭水化物をさらに含む項目1に記載の転相可能な組成物。
(項目9)
上記架橋剤がアルデヒドを含む項目1に記載の転相可能な組成物。
(項目10)
上記架橋剤がグルタルアルデヒドを含む項目9に記載の転相可能な組成物。
(項目11)
上記グルタルアルデヒドが熱安定化されている項目9に記載の転相可能な組成物。
(項目12)
転相可能な組成物を生成する方法であって、上記方法が、
上記転相可能な組成物を生成するために、
(a)液体のタンパク質基材と、
(b)高分子の架橋剤を含む液体の架橋組成物と
を組み合わせるステップを含む方法。
(項目13)
上記高分子の架橋剤が過剰な架橋剤と生理学的に許容されるポリマーとの反応生成物である項目12に記載の方法。
(項目14)
上記生理学的に許容されるポリマーがグリコサミノグリカンである項目13に記載の方法。
(項目15)
上記グリコサミノグリカンがヒアルロナンである項目14に記載の方法。
(項目16)
上記タンパク質基材が、アルブミンと、エラスチンと、フィブリンと、可溶性形態および不溶性形態のコラーゲンならびにそれらの組み合わせとからなる群から選択されるタンパク質材料を含む、項目12に記載の方法。
(項目17)
上記架橋剤がアルデヒドを含む項目12に記載の方法。
(項目18)
上記架橋剤がグルタルアルデヒドを含む項目16に記載の方法。
(項目19)
上記グルタルアルデヒドが熱安定化されている項目18に記載の方法。
(項目20)
項目12に記載の方法によって生成される固相の組成物。
(項目21)
転相可能な組成物を生成するためのキットであって、上記キットが
(a)タンパク質基材と、
(b)高分子の架橋剤を含む架橋組成物と
を含むキット。
(項目22)
上記高分子の架橋剤が過剰な架橋剤と生理学的に許容されるポリマーとの反応生成物である項目21に記載のキット。
(項目23)
上記生理学的に許容されるポリマーがグリコサミノグリカンである項目22に記載のキット。
(項目24)
上記グリコサミノグリカンがヒアルロナンである項目23に記載のキット。
(項目25)
上記キットが転相可能な流体の送達デバイスをさらに含む項目21に記載のキット。

Claims (1)

  1. 本明細書の一部に記載の発明。
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