JP2014011763A - D級増幅回路及びd級増幅方法 - Google Patents

D級増幅回路及びd級増幅方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014011763A
JP2014011763A JP2012149195A JP2012149195A JP2014011763A JP 2014011763 A JP2014011763 A JP 2014011763A JP 2012149195 A JP2012149195 A JP 2012149195A JP 2012149195 A JP2012149195 A JP 2012149195A JP 2014011763 A JP2014011763 A JP 2014011763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
signal
output
pseudo
class
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012149195A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotoshi Tsuchiya
裕利 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2012149195A priority Critical patent/JP2014011763A/ja
Publication of JP2014011763A publication Critical patent/JP2014011763A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】D級増幅回路の無信号時の出力パルスのパルス幅を狭くする。
【解決手段】D級増幅回路1Aは、第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmを発生するパルス発生回路10A、第1入力信号Inp及び第2入力信号Inmを積分して第1積分信号Intom及び第2積分信号Intopを出力する積分回路20A、第1積分信号Intom、第2積分信号Intop、三角波信号Triに基づいて第1入力信号Inp及び第2入力信号Inmをパルス幅変調した第1パルスP1及び第2パルスP2を出力するPWM回路30、第1パルスP1及び第2パルスP2を増幅して第1出力パルスOutp及び第2出力パルスOutmを外部負荷でスピーカSPに供給する駆動回路40を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力信号をD級増幅する技術に関する。
D級増幅回路は、入力信号を振幅が一定なパルス幅変調信号に変換して、電力増幅するものであり、例えばオーディオ信号の電力増幅に用いられる。D級増幅回路は、2値で動作するため、トランジスタの損失を大幅に下げることができる。さらに、入力信号の振幅の大小に係わらずリニア増幅器より効率が高いといった利点がある。
この種のD級増幅回路は、オペアンプを用いて入力信号を積分する積分回路と、積分回路の出力信号と三角波信号とを比較する比較回路と、比較回路の出力信号に基づいてパルス幅変調したパルス幅変調信号を生成する駆動回路とを備え、駆動回路の出力信号は、積分回路の入力側にフィードバックされるとともに、スピーカなどの負荷に供給される。
特許文献1には、無信号時の電力損失を回避するとともに微小信号時の歪みを低減するために、遅延回路を用いて、無信号時における出力パルスのデューティ比を数パーセントにするD級増幅回路が開示されている。このD級増幅回路において、三角波信号の周波数(以下、キャリア周波数と称する)における積分回路の減衰率が十分大きければ、無信号時の積分回路の出力信号は直流となる。この場合、積分回路の出力信号のレベルは三角波信号の振幅中心レベルと一致する。
特開2006−42296号公報
ところで、上述したD級増幅回路では、無信号時において出力パルスのパルス幅は、理想的には遅延回路の遅延時間と一致する。
しかしながら、積分回路が理想的でないと、キャリア周波数において、十分な減衰率を得ることができず、積分回路の出力信号はキャリア成分が重畳したものとなってしまう。無信号時にキャリア成分が重畳した信号が比較回路に入力されると、三角波信号の振幅中心レベルから若干ずれたタイミングで比較回路の出力信号の論理レベルが反転する。この結果、出力パルスのパルス幅は、遅延回路の遅延時間よりも大きくなる。
出力パルスのパルス幅が大きくなると、無信号時の消費電力が大きくなり、ゼロクロス歪が大きくなる。加えて、入力信号が無くなった場合に、出力パルスのパルス幅が大きいと、スピーカのコイルに大きなエネルギーが蓄積されるため、ポップノイズが大きくなるといった問題がある。
積分回路のキャリア漏れを低減するためには、キャリア周波数を高くすることが考えられるが、キャリア周波数を高くすると、高周波ノイズが大きくなり、EMI特性が劣化する。このため、地上デジタル放送を受信可能な装置にD級増幅回路を組み込むと受信妨害が発生することがある。
また、積分回路の時定数を大きくすることも考えられるが、回路素子が大きくなり装置を小型化することが困難になる。
くわえて、積分回路の次数を高次にすることも考えられる。しかし、実際の積分回路は、ハイパスフィルタを介して出力パルスを入力にフィードバックしている。ハイパスフィルタの位相回りを考慮して積分回路などを安定して動作させるためには、ハイパスフィルタの次数を制限する必要がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、無信号時の出力パルスのパルス幅を狭くすることを解決課題とする。
以上の課題を解決するために本発明に係るD級増幅回路は、差動形式の第1入力信号及び第2入力信号をパルス幅変調して差動形式の第1出力パルス及び第2出力パルスを生成するものであって、第1疑似パルス及び第2疑似パルスを発生するパルス発生手段と、前記第1入力信号、前記第1疑似パルス、及び前記第1出力パルスを合成して積分し第1積分信号を生成するとともに、前記第2入力信号、前記第2疑似パルス、及び前記第2出力パルスを合成して積分し第2積分信号を生成する積分手段と、前記第1積分信号を三角波信号と比較して、前記第1入力信号をパルス幅変調した第1信号を生成するとともに、前記第2積分信号を前記三角波信号と比較して、前記第2入力信号をパルス幅変調した第2信号を生成するパルス幅変調手段と、前記第2信号を遅延させて遅延第2信号を生成する遅延手段と、前記第1信号および前記遅延第2信号に基づいて、前記第1出力パルス及び前記第2出力パルスを生成する出力パルス生成手段とを備え、前記パルス発生手段は、前記第1出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第1疑似パルスを発生し、前記第2出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第2疑似パルスを発生する。
この発明によれば、積分手段は、第1疑似パルス及び第2疑似パルスを含めて積分を実行する。このため、積分手段の減衰率が、三角波信号のキャリア周波数において十分大きくなくても、第1積分信号及び第2積分信号のキャリア漏れを低減することが可能となる。この結果、無信号時における第1出力パルス及び第2出力パルスのパルス幅を狭くすることができ、消費電力を削減するとともにゼロクロス歪を低減することが可能となる。なお、パルス発生手段は、少なくとも第1入力信号及び第2入力信号が無信号となる期間において、第1疑似パルス及び第2疑似パルスを発生させればよい。
本発明に係る他のD級増幅回路は、差動形式の第1入力信号及び第2入力信号をパルス幅変調して差動形式の第1出力パルス及び第2出力パルスを生成するものであって、第1疑似パルス及び第2疑似パルスを発生するパルス発生手段と、前記第1疑似パルスと前記第1入力信号とを合成して第1合成信号を生成するとともに、前記第2疑似パルスと前記第2入力信号とを合成して第2合成信号を生成する合成手段と、前記第1合成信号と前記第1出力パルスとを合成して積分し第1積分信号を生成するとともに、前記第2合成信号と前記第2出力パルスとを合成して積分し第2積分信号を生成する積分手段と、前記第1積分信号を三角波信号と比較して、前記第1入力信号をパルス幅変調した第1信号を生成するとともに、前記第2積分信号を前記三角波信号と比較して、前記第2入力信号をパルス幅変調した第2信号を生成するパルス幅変調手段と、前記第2信号を遅延させて遅延第2信号を生成する遅延手段と、前記第1信号および前記遅延第2信号に基づいて、前記第1出力パルス及び前記第2出力パルスを生成する出力パルス生成手段とを備え、前記パルス発生手段は、前記第1出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第1疑似パルスを発生し、前記第2出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第2疑似パルスを発生する。
この発明によれば、第1入力信号に第1疑似パルスを合成した第1合成信号及び第2入力信号に第2疑似パルスを合成した第2合成信号が積分手段に供給される。このため、第1疑似パルス及び第2疑似パルスによって、積分手段の減衰率が、三角波信号のキャリア周波数において十分大きくなくても、第1積分信号及び第2積分信号のキャリア漏れを低減するように補正することが可能となる。この結果、無信号時における第1出力パルス及び第2出力パルスのパルス幅を狭くすることができ、消費電力を削減するとともにゼロクロス歪を低減することが可能となる。
上述したD級増幅回路において、前記パルス発生手段は、前記三角波信号と当該三角波信号の振幅中心となる基準電圧とを比較するコンパレータと、前記コンパレータの出力信号と当該出力信号を遅延した信号とに基づいて前記第1疑似パルス及び前記第2疑似パルスを発生する発生回路とを備えることが好ましい。この発明によれば、三角波信号が基準電圧をクロスするタイミングに同期して第1疑似パルス及び第2疑似パルスを発生させることができるので、積分手段のキャリア漏れを低減することが可能となる。
また、上述したD級増幅回路において、前記パルス発生手段には、前記三角波信号のレベルが当該三角波信号の振幅中心をよぎると反転する制御信号が供給され、前記パルス発生手段は、前記制御信号と当該制御信号を遅延した信号とに基づいて前記第1疑似パルス及び前記第2疑似パルスを発生することが好ましい。この発明によれば、コンパレータを省略することができるので、簡易な構成で積分手段のキャリア漏れを低減することが可能となる。
また、上述したD級増幅回路において、前記パルス発生手段は、第1出力端子と第2出力端子とを備え、前記第1疑似パルスがアクティブとなる期間において前記第1出力端子から前記第1疑似パルスを出力し、前記第1疑似パルスが非アクティブとなる期間において前記第1出力端子をハイインピーダンス状態とし、前記第2疑似パルスがアクティブとなる期間において前記第2出力端子から前記第2疑似パルスを出力し、前記第2疑似パルスが非アクティブとなる期間において前記第2出力端子をハイインピーダンス状態とすることが好ましい。この発明によれば、第1疑似パルス及び第2疑似パルスがアクティブな期間にのみパルスを出力し、非アクティブ期間にあっては出力端子をハイインピーダンス状態とする。このため、第1疑似パルス及び第2疑似パルスが電圧形式で与えられる場合においては、これらのパルスが入力抵抗を介して他の信号とミキシングされても入力抵抗で熱雑音が発生しないので、ノイズを抑制することが可能となる。なお、第1疑似パルス及び第2疑似パルスを電流形式で与えても良く、この場合には、第1疑似パルス及び第2疑似パルスが抵抗を介して入力されないので、アクティブ期間においても熱雑音が発生せず、SN比を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るD級増幅回路1Aの構成を示すブロック図である。 パルス発生回路10Aの構成を示す回路図である。 パルス発生回路10Aの動作を示すタイミングチャートである。 積分回路20A及びPWM回路30の構成を示す回路図である。 積分回路20A及びPWM回路30の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係るD級増幅回路1Bの構成を示す回路図である。 変形例に係るパルス発生回路10Cの構成を示す回路図である。 変形例に係るパルス発生回路10Dの構成を示す回路図である。 制御信号CTLと三角波信号Triとの関係を示すタイミングチャートである。 変形例に係るD級増幅回路1Cの構成を示すブロック図である。
<1.第1実施形態>
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るD級増幅回路1Aの主要構成を示すブロック図である。D級増幅回路1Aには、差動形式の第1入力信号Inp及び第2入力信号Inm、基準電圧Vref、並びに三角波信号Triが供給される。第1入力信号Inp及び第2入力信号Inmは基準電圧Vrefを振幅中心とする信号である。
D級増幅回路1Aは、第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmを発生するパルス発生回路10A、第1入力信号Inp及び第2入力信号Inmを積分して第1積分信号Intom及び第2積分信号Intopを出力する積分回路20A、第1積分信号Intom、第2積分信号Intop、三角波信号Triに基づいて第1入力信号Inp及び第2入力信号Inmをパルス幅変調した第1パルスP1及び第2パルスP2を出力するPWM回路30、第1パルスP1及び第2パルスP2をD級増幅して第1出力パルスOutp及び第2出力パルスOutmを外部負荷であるスピーカSPに供給する駆動回路40を備える。なお、本実施形態ではローパスフィルタを用いずに負荷を接続するフィルタレス型D級増幅回路とするが、ローパスフィルタを介して負荷を接続してもよい。
図2にパルス発生回路10Aの構成を示し、図3にパルス発生回路10Aのタイミングチャートを示す。第1実施形態のパルス発生回路10Aは、電圧形式で第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmを発生する。パルス発生回路10Aにおいて、コンパレータ11の正入力端子には三角波信号Triが供給され、負入力端子には基準電圧Vrefが供給される。このため、コンパレータ11の出力信号11aは、図3に示すように三角波信号Triが基準電圧Vrefを上回るとハイレベルとなり、三角波信号Triが基準電圧Vrefを下回るとローレベルになる。
抵抗12及びコンデンサ13はローパスフィルタを構成する。このため、出力信号11aが抵抗12及びコンデンサ13を通過してノードNに至ると、その電圧Vnは図3に示すように立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとが緩やかに変化する。電圧Vnはアンド回路15及びインバータ16に供給され、閾値電圧Vth(図3参照)をクロスするタイミングで論理レベルが定まる。これによって、出力信号11aを遅延させることができる。
アンド回路15の一方の入力には信号14aが供給され、他方の入力には電圧Vnが供給される。信号14aは、コンパレータ11の出力信号11aをインバータ14によって反転したものである。アンド回路15は、信号14aと電圧Vnの論理積を演算して得た信号15aをスイッチ18に供給する。信号15aは、図3に示すように三角波信号Triが基準電圧Vrefを下回ったタイミングでローレベルからハイレベルに変化する。
次に、アンド回路17の一方の入力には電圧Vnをインバータ16で反転した信号16aが供給され、他方の入力にはコンパレータ11の出力信号11aが供給される。アンド回路17はこれらの論理積を演算して得た信号17aをスイッチ19に出力する。信号17aは三角波信号Triが基準電圧Vrefを上回ったタイミングでローレベルからハイレベルに変化する。なお、信号15a及び信号17aのパルス幅は、抵抗12及びコンデンサ13の時定数によって定まる。
スイッチ18及び19の一方の端子はともに接地されており、スイッチ18の他方の端子は第1出力端子T1に接続され、スイッチ19の他方の端子は第2出力端子T2に接続されている。スイッチ18及び19はハイレベルでオン状態となり、ローレベルでオフ状態となる。このため、信号15aのハイレベル期間において、第1疑似パルスPpが第1出力端子T1より出力され、第1疑似パルスPpが非アクティブとなる期間では、第1出力端子T1がハイインピーダンス状態となる。また、信号17aのハイレベル期間において、第2疑似パルスPmが第2出力端子T2より出力され、第2疑似パルスPmが非アクティブとなる期間では、第2出力端子T2がハイインピーダンス状態となる。ここで、第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmは、無信号時に第1出力パルスOutp及び第2出力パルスOutmのパルス幅を狭くするように極性が定められている。
第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmをアクティブ期間に限って積分回路20Aに供給し、非アクティブ期間においては第1出力端子T1及び第2出力端子T2をハイインピーダンス状態としたのは、積分回路20Aの入力抵抗で発生するノイズを低減するためである。すなわち、第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmは、後述するように積分回路20Aにおいて、入力抵抗を介してオペアンプに供給されるところ、入力抵抗に電流が流れると熱雑音が発生する。本実施形態では、第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmの非アクティブ期間において、第1出力端子T1及び第2出力端子T2をハイインピーダンス状態にしたので、非アクティブ期間における熱雑音を大幅に抑制することができる。
図4に積分回路20A及びPWM回路30の詳細な構成を示す。積分回路20Aは、抵抗21a〜23a及び21b〜23b、オペアンプ210、並びにハイパスフィルタ221及び231を備える。
オペアンプ210の正入力端子には、抵抗21aを介して第1入力信号Inpが供給され、抵抗22aを介して第1疑似パルスPpが供給され、さらに抵抗23aを介して第1出力パルスOutpが第1の帰還経路でフィードバックされる。一方、オペアンプ210の負入力端子には、抵抗21bを介して第2入力信号Inmが供給され、抵抗22bを介して第2疑似パルスPmが供給され、さらに抵抗23bを介して第2出力パルスOutmが第2の帰還経路でフィードバックされる。
オペアンプ210の負出力端子と正入力端子との間には、T型の2次のハイパスフィルタ221が設けられており、オペアンプ210の正出力端子と負入力端子との間には、T型の2次のハイパスフィルタ231が各々設けられている。これによって、オペアンプ210の負出力端子から出力される第1積分信号Intomの高周波数成分が正入力端子に負帰還され、オペアンプ210の正出力端子から出力される第2積分信号Intopの高周波数成分が負入力端子に負帰還される。
積分回路20Aは、第1入力信号Inp、第1疑似パルスPp及び第1出力パルスOutpを合成し、これに2次の積分を施すとともに、第2入力信号Inm、第2疑似パルスPm及び第2出力パルスOutmを合成し、これに2次の積分を施す。
次に、PWM回路30は、抵抗31、コンデンサ32、インバータ33及び35、アンド回路34及び36、並びにコンパレータ310及び320を備える。コンパレータ310は、第1積分信号Intomのレベルが三角波信号Triのレベルを下回るとハイレベルとなり、第1積分信号Intomのレベルが三角波信号Triのレベルを上回るとローレベルとなる第1比較信号cmp1を出力する。コンパレータ320は、第2積分信号Intopのレベルが三角波信号Triのレベルを下回るとハイレベルとなり、第2積分信号Intopのレベルが三角波信号Triのレベルを上回るとローレベルとなる第2比較信号cmp2を出力する。
抵抗31及びコンデンサ32によってローパスフィルタが構成される。第2比較信号cmp2の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジは、抵抗31及びコンデンサ32で定まる時定数に従って緩やかに変化する。このため、ローパスフィルタは、遅延回路として機能する。第1比較信号cmp1はインバータ33を介してアンド回路34の一方に供給されるとともにアンド回路36の一方の入力に供給される。さらに、第2比較信号cmp2はローパスフィルタ及びインバータ35を介してアンド回路36の他方の入力に供給されるとともにローパスフィルタを介してアンド回路34の他方の入力に供給される。アンド回路34は第1パルスP1を出力し、アンド回路36は第2パルスP2を出力する。
図5に、積分回路20A及びPWM回路30のタイミングチャートを示す。上述したようにパルス発生回路10Aは、三角波信号Triのレベルが低下して基準電圧Vrefを下回る時刻t1で第1疑似パルスPpを発生する。第1疑似パルスPpは抵抗22aを介してオペアンプ210の正入力端子に供給される。第1疑似パルスPpによって、オペアンプ210の正入力端子の電圧Intipが下げられ、電圧Intipとオペアンプ210の負入力端子の電圧Intimの差分電圧Intip-Intimは、図5に示すように第1疑似パルスPpのアクティブ期間に低下する。この結果、第1積分信号Intomのレベルを低下させ基準電圧Vrefに近づけることができる。
また、パルス発生回路10Aは、三角波信号Triのレベルが上昇して基準電圧Vrefを上回る時刻t0で第2疑似パルスPmを発生する。第2疑似パルスPmは抵抗22bを介してオペアンプ210の負入力端子に供給される。第2疑似パルスPmによってオペアンプ210の負入力端子の電圧Intimが下げられ、差分電圧Intip-Intimは、図5に示すように第2疑似パルスPmのアクティブ期間に上昇する。この結果、第2積分信号Intopのレベルを低下させ基準電圧Vrefに近づけることができる。
無信号時において、第1積分信号Intom及び第2積分信号Intopは、基準電圧Vrefとなるのが理想であるが、オペアンプ210が安定して動作するためには入力にフィードバックされる信号の位相回りを考慮する必要があるため、ハイパスフィルタ221及び231の次数を上げることができない。本実施形態によれば、積分回路20Aに第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmを供給するので、オペアンプ210を安定して動作させつつ、第1積分信号Intom及び第2積分信号Intopを基準電圧Vrefに近づけることができる。
コンパレータ310は、第1積分信号Intomと三角波信号Triとを比較して第1比較信号cmp1を生成し、コンパレータ320は、第2積分信号Intopと三角波信号Triとを比較して第2比較信号cmp2を生成する。第2疑似パルスPmを積分回路20Aに供給したことによって、第2積分信号Intopの振幅が小さくなるので、第2比較信号cmp2の立ち上がりエッジを三角波信号Triが基準電圧Vrefとクロスする時刻t0に近づけ、第2比較信号cmp2の立ち下がりエッジを三角波信号Triが基準電圧Vrefとクロスする時刻t1に近づけることができる。また、第1疑似パルスPpを積分回路20Aに供給したことによって、第1積分信号Intomの振幅が小さくなるので、第1比較信号cmp1の立ち上がりエッジを時刻t0に近づけ、第1比較信号cmp1の立ち下がりエッジを時刻t1に近づけることができる。この結果、第1比較信号cmp1の立ち上がりエッジから第2比較信号cmp2の立ち上がりエッジまでの時間Δt1及び第1比較信号cmp1の立ち下がりエッジから第2比較信号cmp2の立ち下がりエッジまでの時間Δt2が短くなる。
第2比較信号cmp2は抵抗31及びコンデンサ32で構成されるローパスフィルタによって立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが鈍るのでインバータ35の入力信号mpwは図5に示すものとなる。このため、インバータ35の出力信号mpwnの立ち下がりエッジは第2比較信号cmp2の立ち上がりエッジより時間tdだけ遅れ、出力信号mpwnの立ち上がりエッジは第2比較信号cmp2の立ち下がりエッジより時間tdだけ遅れる。
無信号時の第1出力パルスOutpのパルス幅は「Δt2+td」となり、第2出力パルスOutmのパルス幅は「Δt1+td」となる。上述したように第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmを供給したことによって、時間Δt1及び時間Δt2が短くなるので、無信号時の第1出力パルスOutp及び第2出力パルスOutmのパルス幅を狭くできる。
このように本実施形態においては、回路の安定性を損なうことなく、第1出力パルスOutp及び第2出力パルスOutmのパルス幅を狭くできるので、無信号時の消費電力を低減し、ゼロクロス歪及びポップアップノイズを抑制することができる。
さらに、積分回路20Aのキャリア漏れを低減するために、キャリア周波数を高周波にする必要がないので、高周波ノイズを抑制し良好なEMI特性を得ることができる。また、積分回路20Aの時定数を大きくする必要がないので、装置を小型化することが可能となる。
<2.第2実施形態>
上述した第1実施形態では、電圧形式で第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmが与えられたが、第2実施形態では、第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmを電流形式で生成する点が相違する。
図6に第2実施形態に係るD級増幅回路1Bの回路図を示す。D級増幅回路1Bは、パルス発生回路10Aの替わりにパルス発生回路10Bを用いる点、積分回路20Aの替わりに積分回路20Bを用いる点を除いて、図1に示す第1実施形態のD級増幅回路1Aと同様に構成されている。
まず、パルス発生回路10Bは、電流源50を備える点を除いて、図2に示す第1実施形態のパルス発生回路10Aと同様に構成されている。パルス発生回路10Bでは、アンド回路15の出力信号がハイレベルになると、スイッチ18がオン状態となり、第1出力端子T1から第1疑似パルスPpが出力される。また、アンド回路17の出力信号がハイレベルになると、スイッチ19がオン状態となり、第2出力端子T2から第2疑似パルスPmが出力される。第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmの非アクティブ期間においては、第1出力端子T1及び第2出力端子T2がハイインピーダンス状態となる点は、第1実施形態と同様である。
次に、積分回路20Bは、抵抗22a及び抵抗22bが省略され、第1疑似パルスPpがオペアンプ210の正入力端子に直接供給されるとともに第2疑似パルスPmがオペアンプ210の負入力端子に直接供給される点を除いて、図4に示す第1実施形態の積分回路20Aと同様に構成されている。本実施形態では、第1疑似パルスPpのアクティブ期間においてスイッチ18がオン状態となり、オペアンプ210の正入力端子から電流が電流源50に向けて吸い込まれる。また、第2疑似パルスPmのアクティブ期間においてスイッチ19がオン状態となり、オペアンプ210の負入力端子から電流が電流源50に向けて吸い込まれる。
これにより、D級増幅回路1Bは、第1実施形態と同様に、無信号時において、第1積分信号Intom及び第2積分信号Intopの振幅を小さくして、第1出力パルスOutp及び第2出力パルスOutmのパルス幅を狭くできる。
また、第2実施形態では、第1疑似パルスPpと第2疑似パルスPmを電流の形式で出力するので、積分回路20Bにおいて抵抗22a及び22bが不要となる。
<3.変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる各種の変形が可能である。また、上述した実施形態と各変形例は適宜組み合わせてもよいことは勿論である。
(1)上述した実施形態では、パルス発生回路10A及び10Bおいて、コンパレータ11を用いて三角波信号Triと基準電圧Vrefとを比較したが、本発明はこれに限定されるものではなく、三角波信号Triと同期した制御信号CTLを外部から供給してもよい。
具体的には、第1実施形態のD級増幅回路1Aにおいて、パルス発生回路10Aに替わりに図7に示すパルス発生回路10Cを用いればよい。また、第2実施形態のD級増幅回路1Bにおいて、パルス発生回路10Bに替わりに図8に示すパルス発生回路10Dを用いればよい。この場合、制御信号CTLは、図9に示すように三角波信号Triが基準電圧Vrefとクロスするタイミングで反転すればよい。
(2)上述した実施形態及び変形例では、第1疑似パルスPp及び第2疑似パルスPmを三角波信号Triが基準電圧Vrefとクロスするタイミングで発生させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1出力パルスOutp及び第2出力パルスOutmのアクティブ期間の一部または全部で発生させてもよい。
(3)上述した実施形態及び変形例では、積分回路20A及び20Bにおいて、第1入力信号Inp、第1疑似パルスPp及び第1出力パルスOutpをミキシングして積分するとともに第2入力信号Inm、第2疑似パルスPm及び第2出力パルスOutmをミキシングして積分したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1入力信号Inpと第1疑似パルスPpとを合成して第1合成信号を生成し、第2入力信号Inmと第2疑似パルスPmとを合成して第2合成信号を生成し、第1合成信号及び第2合成信号を積分回路に供給してもよい。
より具体的には、図10に示すD級増幅回路1Cとしてもよい。この場合には、第1入力信号Inpと第1疑似パルスPpとを加算器60で加算して第1合成信号を生成し、第2入力信号Inmと第2疑似パルスPmと加算器70で加算して第2合成信号を生成し、第1合成信号及び第2合成信号を積分回路20Cに供給すればよい。積分回路20Cは、図4に示す積分回路20Aから抵抗22a及び抵抗22bを除いて構成される。この場合、積分回路20Cは、第1合成信号と第1出力パルスOutpとを合成して積分し第1積分信号Intomを生成するとともに、第2合成信号と第2出力パルスOutmとを合成して積分し第2積分信号Intopを生成する。
1A,1B,1C……D級増幅回路、10A,10B,10C,10D……パルス発生回路、11……コンパレータ、20A,20B,20C……積分回路、30……PWM回路、40……駆動回路、50……電流源、60,70……加算器(合成手段)、T1……第1出力端子、T2……第2出力端子、Inp……第1入力信号、Inm……第2入力信号、Outp……第1出力パルス、Outm……第2出力パルス、Pp……第1疑似パルス、Pm……第2疑似パルス、Intom……第1積分信号、Intop……第2積分信号、Tri……三角波信号、P1……第1パルス、P2……第2パルス、Vref……基準電圧、CTL……制御信号

Claims (5)

  1. 差動形式の第1入力信号及び第2入力信号をパルス幅変調して差動形式の第1出力パルス及び第2出力パルスを生成するD級増幅回路であって、
    第1疑似パルス及び第2疑似パルスを発生するパルス発生手段と、
    前記第1入力信号、前記第1疑似パルス、及び前記第1出力パルスを合成して積分し第1積分信号を生成するとともに、前記第2入力信号、前記第2疑似パルス、及び前記第2出力パルスを合成して積分し第2積分信号を生成する積分手段と、
    前記第1積分信号を三角波信号と比較して、前記第1入力信号をパルス幅変調した第1信号を生成するとともに、前記第2積分信号を前記三角波信号と比較して、前記第2入力信号をパルス幅変調した第2信号を生成するパルス幅変調手段と、
    前記第2信号を遅延させて遅延第2信号を生成する遅延手段と、
    前記第1信号および前記遅延第2信号に基づいて、前記第1出力パルス及び前記第2出力パルスを生成する出力パルス生成手段とを備え、
    前記パルス発生手段は、
    前記第1出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第1疑似パルスを発生し、前記第2出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第2疑似パルスを発生する、
    ことを特徴とするD級増幅回路。
  2. 差動形式の第1入力信号及び第2入力信号をパルス幅変調して差動形式の第1出力パルス及び第2出力パルスを生成するD級増幅回路であって、
    第1疑似パルス及び第2疑似パルスを発生するパルス発生手段と、
    前記第1疑似パルスと前記第1入力信号とを合成して第1合成信号を生成するとともに、前記第2疑似パルスと前記第2入力信号とを合成して第2合成信号を生成する合成手段と、
    前記第1合成信号と前記第1出力パルスとを合成して積分し第1積分信号を生成するとともに、前記第2合成信号と前記第2出力パルスとを合成して積分し第2積分信号を生成する積分手段と、
    前記第1積分信号を三角波信号と比較して、前記第1入力信号をパルス幅変調した第1信号を生成するとともに、前記第2積分信号を前記三角波信号と比較して、前記第2入力信号をパルス幅変調した第2信号を生成するパルス幅変調手段と、
    前記第2信号を遅延させて遅延第2信号を生成する遅延手段と、
    前記第1信号および前記遅延第2信号に基づいて、前記第1出力パルス及び前記第2出力パルスを生成する出力パルス生成手段とを備え、
    前記パルス発生手段は、
    前記第1出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第1疑似パルスを発生し、前記第2出力パルスがアクティブとなる期間の一部においてアクティブとなるように前記第2疑似パルスを発生する、
    ことを特徴とするD級増幅回路。
  3. 前記パルス発生手段は、
    前記三角波信号と当該三角波信号の振幅中心となる基準電圧とを比較するコンパレータと、
    前記コンパレータの出力信号と当該出力信号を遅延した信号とに基づいて前記第1疑似パルス及び前記第2疑似パルスを発生する発生回路とを備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のD級増幅回路。
  4. 前記パルス発生手段には、前記三角波信号のレベルが当該三角波信号の振幅中心をよぎると反転する制御信号が供給され、
    前記パルス発生手段は、前記制御信号と当該制御信号を遅延した信号とに基づいて前記第1疑似パルス及び前記第2疑似パルスを発生する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のD級増幅回路。
  5. 前記パルス発生手段は、
    第1出力端子と第2出力端子とを備え、
    前記第1疑似パルスがアクティブとなる期間において前記第1出力端子から前記第1疑似パルスを出力し、前記第1疑似パルスが非アクティブとなる期間において前記第1出力端子をハイインピーダンス状態とし、
    前記第2疑似パルスがアクティブとなる期間において前記第2出力端子から前記第2疑似パルスを出力し、前記第2疑似パルスが非アクティブとなる期間において前記第2出力端子をハイインピーダンス状態とする、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のD級増幅回路。
JP2012149195A 2012-07-03 2012-07-03 D級増幅回路及びd級増幅方法 Pending JP2014011763A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012149195A JP2014011763A (ja) 2012-07-03 2012-07-03 D級増幅回路及びd級増幅方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012149195A JP2014011763A (ja) 2012-07-03 2012-07-03 D級増幅回路及びd級増幅方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014011763A true JP2014011763A (ja) 2014-01-20

Family

ID=50108041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012149195A Pending JP2014011763A (ja) 2012-07-03 2012-07-03 D級増幅回路及びd級増幅方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014011763A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7425864B2 (en) Recovery from clipping events in a class D amplifier
US7446603B2 (en) Differential input Class D amplifier
US7378904B2 (en) Soft transitions between muted and unmuted states in class D audio amplifiers
US7242248B1 (en) Class D amplifier
US8729965B2 (en) Amplifier circuits and modulation signal generating circuits therein
US8446186B2 (en) Time-shared latency locked loop circuit for driving a buffer circuit
JP2003115730A (ja) Pwm変調回路及び電力増幅回路
EP2127070B1 (en) A data processing system for clipping correction
US8212612B2 (en) Closed-loop class-D amplifier with modulated reference signal and related method
US8159299B2 (en) Duplicate feedback network in class D amplifiers
JP2006222852A (ja) デジタルアンプ
US20120235742A1 (en) Power amplifier
US20170279422A1 (en) Btl output self-oscillating class d amplifier
US10931242B2 (en) Error amplifier
GB2610918A (en) Chopped triangular wave PWM quantizer and PWM modulator having quantizer with controllable analog gain
US20170250654A1 (en) Dynamic dead time management
JP6699073B2 (ja) 自励式d級増幅器
JP2013223202A (ja) パルス幅変調回路
JP6724996B2 (ja) D級増幅器
JP2014011763A (ja) D級増幅回路及びd級増幅方法
JP2007209038A (ja) 電力増幅回路
US20130328628A1 (en) Amplifier circuits and modulation signal generating circuits therein
US7889001B2 (en) Systems and methods of reduced distortion in a class D amplifier
JP4940795B2 (ja) D級増幅回路
WO2013186863A1 (ja) 増幅回路

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150410