[第1の実施の形態]
(システム構成)
図1は,本実施の形態の情報処理システムSYSのハードウェアブロック図の一例である。情報処理システムSYSは,第1の端末装置1_1〜第N(Nは2以上の整数)の端末装置1_Nと,管理装置2とを有する。第1の端末装置1_1〜第Nの端末装置1_Nと,管理装置2とは,ネットワークNTを介して,相互に接続されている。なお,ネットワークNTは,例えば,LAN(Local Area Network)である。
第1の端末装置1_1は,外部装置として,液晶ディスプレイなどの表示装置121と,キーボードやマウスなどの操作装置131とを有する。なお,表示装置121,操作装置131を端末装置1_1の内部装置としてもよい。端末装置1_1は,例えばバスBを介して相互に接続された,CPU(Central Processing Unit)11と,表示制御部12と,操作制御部13と,記憶装置14と,メモリ15と,通信装置16とを有する。
CPU11は,端末装置1_1の全体を制御するコンピュータ(制御部)である。表示制御部12は,表示装置121に各種画像を表示する処理を実行する。ここで各種画像とは,後述する管理装置2に対するユーザインターフェイス(User Interface)画面である。以下,このユーザインターフェイス画面を,UI画面と適宜記す。
操作制御部13は,操作装置131から入力される操作指示に対して,操作指示に応じた各種処理を実行する。
記憶装置14は,例えば,ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)などの磁気記憶装置や,不揮発性のメモリ(Non-volatile memory)であり,後記するプログラムや,各種データを記憶する。
メモリ15は,CPU11が実行する各種情報処理において処理されたデータや各種プログラムを一時的に記憶する。
メモリ15の入出力制御部151は,UI画面を介する各種情報の入力処理,UI画面を介する各種情報の出力処理を制御する。入出力制御部151は,いわゆるプログラムであり,このプログラムは,例えば,記憶装置14に記憶されている。CPU11は,起動時に,このプログラムを記憶装置14から読み出して,メモリ15に展開することにより,このプログラムをソフトウェアモジュールとして機能させる。このプログラムの一例として,ウェブブラウザ(Web Browser)がある。
通信装置16は,例えばネットワークインターフェイスカード(NIC:Network Interface Card)であり,ネットワークNTに接続し,管理装置2との通信処理を実行する。
なお,他の端末装置も第1の端末装置1_1と同様の構成を有する。
管理装置2は,複数のタスクの流れを業務プロセスとして表現して,業務プロセスのタスクの進行を管理する。管理装置2は,例えば,業務プロセスの管理者が,第1の端末装置1_1の操作装置131を操作して入力したタスクの名前,担当者,タスクの処理順序を業務プロセスとして設定(記憶とも呼ぶ)する。管理装置2は,タスクの担当者が,操作装置131を介して入力した,タスクの実行開始指示,タスクの実行完了指示に応じて,業務プロセス,この業務プロセスにおけるタスクの実行状態を管理する。さらに,管理装置2は,タスクの担当者が,操作装置131を介して入力した,タスクのコメントを,タスク毎に記憶する。また,管理装置2は,タスクの履歴を,タスク毎に記憶する。この履歴とは,例えば,タスクの開始年月日,完了年月日,一時停止年月日,再開年月日である。他にも,この履歴とは,タスクの担当者が変更したこと,タスクの実行が担当者により受理されたこと,タスクの実行が担当者により拒否されたことなどがある。
管理装置2は,例えばバスBを介して相互に接続された,CPU21と,メモリ22と,通信装置23と,記録媒体読み取り装置24と,記憶装置25とを有する。
CPU21は,管理装置2の全体を制御するコンピュータ(制御部)である。メモリ22は,CPU21が実行する各種情報処理において処理されたデータや各種プログラムを一時的に記憶する。
通信装置23は,例えばNICであり,ネットワークNTに接続し,第1の端末装置1_1などとの通信処理を実行する。
記録媒体読み取り装置24は,記録媒体241に記録されたデータを読み取る装置である。記録媒体241は,例えば,CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc),USB(Universal Serial Bus)メモリなどの可搬型記録媒体である。なお,図2で説明するプログラムをこの記録媒体241に記録してもよい。
記憶装置25は,例えば,ハードディスクドライブなどの磁気記憶装置や,不揮発性のメモリである。記憶装置25は,図15で説明するプロセス情報テーブルT1,図16で説明するタスク情報テーブルT2,図17で説明するプロセス-タスク対応付け情報テーブルT3,図18で説明するタスク履歴情報テーブルT4を記憶する。以下,プロセス-タスク対応付け情報テーブルを対応付け情報テーブルと適宜記す。さらに,記憶装置25は,後記するプログラムを記憶する。
(管理装置2のソフトウェアモジュールブロック図)
図2は,図1の管理装置2が実行するソフトウェアモジュールのブロック図の一例である。なお,図2において,図1で説明した第1の端末装置1_1と,端末装置1_1に接続する表示装置121,操作装置131を図示している。また,管理装置2におけるハードウェア要素である記憶装置25や,テーブルであるプロセス情報テーブルT1,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3,タスク履歴情報テーブルT4を点線で図示している。
全体管理部221は,管理装置2が実行する各種処理を管理する。全体管理部221は,例えば,業務プロセス制御部222,タスク制御部223,タスク移動制御部224を管理する。他にも,全体管理部221は,第1の端末装置1_1などとの通信処理を実行したり,UI画面用のデータ作成処理を行う。
業務プロセス制御部222は,業務プロセス情報の管理など業務プロセスに関する各種制御を行う。業務プロセス制御部222は,例えば,第1の端末装置1_1から入力された業務プロセスの名前,起票者名などを記憶装置25に記憶する処理や,記憶内容へのアクセス制御を行う。業務プロセスの名前,起票者名などが,業務プロセスに関連する業務プロセス関連情報の一例である。
タスク制御部223は,タスク情報の管理などタスクに関する各種制御を行う。タスク制御部223は,例えば,第1の端末装置1_1から入力されたタスクの名前,担当名,コメントなどを記憶装置25に記憶する処理や,記憶内容へのアクセス制御を行う。タスクの名前,担当者,コメントなどが,タスクに関連するタスク関連情報の一例である。
タスク移動制御部224は,タスクの移動処理に関する各種制御を行う。タスク移動制御部224は,例えば,第1の業務プロセスにおける移動対象のタスクを,第1の業務プロセスに後続する第2の業務プロセスに移動する移動指示に応答して,以下の処理を実行する。すなわち,タスク移動制御部224は,第2の業務プロセスの業務プロセス関連情報と移動対象のタスクのタスク関連情報とを対応付ける対応情報を,例えば,プロセス-タスク対応付け情報テーブルT3として作成し,記憶装置25に記憶する。記憶装置25は,記憶部とも呼ばれる。そして,タスク移動制御部224は,この対応情報に基づき,第1の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報,第2の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報にアクセスし,取得する。
この第1の業務プロセスは,移動元の業務プロセスとも呼ばれ,第2の業務プロセスは,移動先の業務プロセスとも呼ばれる。
業務プロセス制御部222は,前記した対応情報として,業務プロセスを識別する業務プロセス識別子を有する対応情報を作成する。タスク制御部223は,前記した対応情報として,業務プロセスにおけるタスクを識別するタスク識別子,タスクの移動回数を示す版数値を有する対応情報を作成する。以下,業務プロセス識別子を業務プロセスID,タスク識別子をタスクIDと適宜記す。
全体管理部221,業務プロセス制御部222,タスク制御部223,タスク移動制御部224は,いわゆるプログラムである。これらのプログラムは,例えば,図1の記憶装置25に記憶されている。図1のCPU21は,起動時に,これらのプログラムを記憶装置25から読み出して,図1のメモリ22に展開することにより,これらのプログラムをソフトウェアモジュールとして機能させる。
なお,このプログラムを,図1で説明した記録媒体読み取り装置24により読み取られる記録媒体241に記録してもよい。この場合,図1のCPU21は,起動時に,これらのプログラムを記録媒体読み取り装置24に装着された記録媒体241から読み出して,メモリ22に展開することにより,これらのプログラムをソフトウェアモジュールとして機能させる。
(業務プロセスの概要説明)
管理装置2は,多種類の作業内容を有する開発業務,企画業務,調査業務などの複雑な業務プロセスを管理することがある。このような複雑な業務プロセスは,非定型的業務プロセスとも呼ばれる。このような非定型的業務プロセスにおいて,管理者や担当者の判断により,既に入力したタスクの順序を動的に変更したり,この業務プロセスにおいて,既に入力したタスクの実行を一時中止または継続し,他の業務プロセスに引き継がせることがある。図3,図4に基づき,非定型的な業務プロセスの概要を説明する。
図3は,非定型的な業務プロセスを模式的に示した図である。業務プロセスP1は,バージョンV1の製品XXを開発する業務プロセスを示している。業務プロセスP1は,タスクの作業内容として,バージョンV1の製品XXの企画タスクTS11,同製品の機能開発タスクTS12,同製品の評価タスクTS13,同製品の出荷タスクTS14として表現されている。これらのタスクは,図面左から右に,各タスクの担当者が時系列的に順次実行するような流れで表現される。業務プロセスP1の管理者は,企画タスクTS11,機能開発タスクTS12,評価タスクTS13,出荷タスクTS14を管理装置2に入力する。
企画タスクTS11は,製品XXの企画作業の内容を示し,機能開発タスクTS12は,製品XXの機能開発作業の内容を示し,評価タスクTS13は,製品XXの評価作業の内容を示し,出荷タスクTS14は,製品XXの出荷作業の内容を示す。
あるタスクの担当者は,前段のタスクの実行が完了した後に,自分のタスクの実行を行う。担当者は,例えば,作業内容のコメントなどのタスクに関連する情報を管理装置2に入力する。
機能開発タスクTS12は,機能開発タスクTS12のサブタスクである,機能Aの開発タスクTS121と,機能Bの開発タスクTS122とを有する。あるタスクを細分するタスクをサブタスクと呼び,前記あるタスクをメインタスクとも呼ぶ。機能Aの開発タスクTS121は,機能Aの開発タスクTS121のサブタスクである,機能設計タスクTS1211と,実装タスクTS1212と,機能テストタスクTS1213とを有する。機能Bの開発タスクTS122は,機能Bの開発タスクTS122のサブタスクである,機能設計タスクTS1221と,実装タスクTS1222と,機能テストタスクTS1223とを有する。これらのサブタスクも,メインタスクの実行において,図面左から右に,各タスクの担当者が時系列的に順次実行するような流れで表現される。
ここで,企画タスクTS11,機能Aの開発タスクTS121の実行が完了し,機能Bの開発タスクTS122が実行中であるとする。タスクが実行中とは,タスクの担当者が,タスクに関する様々な作業を実行している状態である。このとき,例えば,製品XXの開発スケジュールの関係上,バージョンV1の製品XXでは,機能Bの開発を断念し,次の評価タスクTS13の実行を行う必要が生じたとする。この場合,機能Bの開発は,この製品のバージョンアップ製品の開発時に行うとする。換言すれば,機能Bの開発タスクTS122を次のバージョンV2の開発業務プロセスP2に移動するとする。このような移動対象のタスクは,複数の業務プロセスに跨るタスクとも呼ばれる。
管理者は,バージョンV2の製品XXの業務プロセスP2を作成する。業務プロセスP2は,タスクの作業内容として,バージョンV2の製品XXの企画タスクTS21,同製品の機能開発タスクTS22,同製品の評価タスクTS23,同製品の出荷タスクTS24として表現されている。業務プロセスP2の管理者は,企画タスクTS21,製品の機能開発タスクTS22,製品の評価タスクTS23,出荷タスクTS24を管理装置2に入力する。
そして,管理者は,業務プロセスP1における機能Bの開発タスクTS122(図中点線囲み参照)を業務プロセスP2に移動する指示を管理装置2に対して行う。ここで,符号A1の矢印は,業務プロセスP1の実行開始から完了までの継続期間を模式的に示し,符号A2の矢印は,移動対象の機能開発タスクの実行開始から完了までの継続期間を模式的に示している。このように,移動対象のタスクの継続期間は,1つの業務プロセスの継続期間よりも長い。
本実施の形態の管理装置2は,この移動指示に応答して,業務プロセスP2に機能Bの開発タスクTS122を移動する(図中点線矢印参照)。このとき,管理装置2は,サブタスクも同時に移動する。そして,管理装置2は,移動対象の機能B開発タスクTS122に関連するコメントなどの情報を,移動先の業務プロセスP2に引き継がせる。そのため,管理者は,移動対象の開発タスクT122に関連する情報を新たに入力する必要がない。さらに,管理装置2は,移動元の業務プロセスにおいても,移動対象の機能B開発タスクTS122に関連する情報を残す。そのため,管理装置2は,移動元の業務プロセスにおいて,移動対象の機能B開発タスクTS122に関連する情報にアクセスすることができる。
図4は,非定型的な業務プロセスを模式的に示した他の図である。業務プロセスP3は,ある製品の調査を行う業務プロセスを示している。業務プロセスP3は,タスクの作業内容として,ある製品の調査計画タスクTS31,この製品の調査タスクTS32,調査資料1の作成タスクTS33,調査資料1のレビュータスクTS34として表現されている。調査資料1の作成タスクは,調査タスクTS32の実行において,タスクの担当者が得た調査結果をまとめた資料の作成作業の内容を示すタスクである。これらのタスクは,図面左から右に,時系列的に順次実行される。業務プロセスP3の管理者は,調査計画タスクTS31,調査タスクTS32,調査資料1の作成タスクTS33,調査資料1のレビュータスクTS34を管理装置2に入力する。
あるタスクの担当者は,前段のタスクの実行が完了した後に,自分のタスクの実行を行う。担当者は,作業内容のコメントなどのタスクに関連する情報を管理装置2に入力する。
調査タスクTS32は,調査タスクTS32のサブタスクである,A社の製品の調査タスク(A社の調査タスク)T321と,B社の製品の調査タスク(B社の調査タスク)T322とを有する。A社の調査タスクTS321は,A社の調査タスクTS321のサブタスクである,A社の製品の機能調査タスクTS3211と,A社の製品の価格調査タスクTS3212とを有する。B社の調査タスクTS322は,B社の製品の調査タスクTS322のサブタスクである,B社の製品の機能調査タスクTS3221と,B社の製品の価格調査タスクTS3222とを有する。
ここで,調査計画タスクTS31,A社の調査タスクTS321の実行が完了し,B社の調査タスクTS322が実行中であるとする。このとき,例えば,業務プロセスである調査報告のスケジュールの関係上,初回調査報告では,実行途中のB社の製品の調査を断念し,第2回調査報告で,B社の製品の調査を行うとする。換言すれば,調査タスクTS32を第2回調査報告の業務プロセスP4に移動するとする。この場合,業務プロセスP3において,B社の調査タスクTS322の実行を途中でやめて,資料1作成タスクTS33の実行に移ることになる。
ここで,管理者は,第2回調査報告の業務プロセスP4を作成する。業務プロセスP4は,タスクの作業内容として,初回調査報告の業務プロセスP3における調査対象の製品の調査タスクTS32,調査資料2の作成タスクTS43,調査資料2のレビュータスクTS44として表現されている。調査資料2の作成タスクは,調査タスクT32の実行において,タスクの担当者が得た調査結果をまとめた資料の作成内容を示すタスクである。業務プロセスP4の管理者は,調査資料2の作成タスクTS43,調査資料2のレビュータスクTS44を管理装置2に入力する。
そして,管理者は,業務プロセスP3における調査タスクTS32(図中点線囲み参照)を業務プロセスP4に移動する指示を管理装置2に対して行う。ここで,符号A11の矢印は,業務プロセスP3の実行開始から完了までの継続期間を模式的に示し,符号A21の矢印は,移動対象の調査タスクの実行開始から完了までの継続期間を模式的に示している。このように,移動対象のタスクの継続期間は,1つの業務プロセスの継続期間よりも長い。
本実施の形態の管理装置2は,この移動指示に応答して,業務プロセスP4に調査タスクTS32を移動する(図中点線矢印参照)。このとき,管理装置2は, 調査タスクTS32のサブタスクである,A社の調査タスクTS321と,B社の調査タスクTS322とを移動する。そして,管理装置2は,移動対象の調査タスクTS32に関連する情報を,移動先の業務プロセスP4に引き継がせる。そのため,管理者は,移動対象の調査タスクTS32に関連する情報を新たに入力する必要がない。さらに,管理装置2は,移動元の業務プロセスにおいても,移動対象の調査タスクT32に関連する情報を残す。そのため,管理装置2は,移動元の業務プロセスにおいて,移動対象の調査タスクT32に関連する情報にアクセスすることができる。
(UI画面)
図2を参照し,図5〜図14に基づき,管理者による業務プロセス,タスクの作成について説明する。以下の説明においては,図4で説明した,ある製品の調査を行う業務プロセスを例示して説明する。この説明において,図4に示した製品機能調査タスクTS3211,TS3221,価格調査タスクTS3212,TS3222については,本実施の形態の管理装置2の機能を説明する上で不要なので,省略している。
図5〜図14で説明するUI画面は,図2の第1の端末装置1_1の表示装置121が表示する画面である。このUI画面は,例えば,HTML(HyperText Markup Language)形式や,XML(Extensible Markup Language)形式で記述されたデータ(以下,画面データと適宜記す)に基づき,入出力制御部151が,表示制御部12を介して表示装置121に表示するものである。この画面データは,例えば図2の管理装置2の全体管理部221が作成したものである。
図5〜図14の説明において,管理者が,図2の第1の端末装置1_1の操作装置131を操作すると,この操作に応答して,入出力制御部151が,この操作に対応する制御コマンドを管理装置2に送信する。管理装置2の全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,この制御コマンドに応答して,この制御コマンドに対応する処理を実行する。
図5は,業務プロセス作成用の画面の一例を示す図である。管理者が,図2の端末装置1_1の操作装置131を操作して,管理装置2の全体管理部221に業務プロセス作成指示を行う。全体管理部221は,この指示に応答して,業務プロセス作成画面用データを作成し,端末装置1_1に送信する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この業務プロセス作成画面用データを受信し,表示装置121に,図5の業務プロセス作成画面U1として表示する。業務プロセス作成画面U1は,業務プロセスの名前欄,起票者欄の右側に,各欄に対応してテキストボックスを有し,さらに,作成ボタンを有する。
管理者は,図2の端末装置1_1の操作装置131を操作して,業務プロセス作成画面U1の名前欄に対応するテキストボックスに,業務プロセスの名前を入力し,起票者欄に対応するテキストボックスに,起票者の名前を入力する。ここで,起票者とは,例えば,業務プロセスの管理者である。
図5においては,管理者は,操作装置131を操作して,名前欄に対応するテキストボックスに業務プロセスの名前"初回調査報告"を入力し,起票者欄に対応するテキストボックスに起票者の名前"AAA"を入力する。そして,管理者は,操作装置131を操作して,作成ボタンを押下する。ここで,押下とは,操作者が,例えば,操作装置131のマウス(図示しない)を操作して,押下対象となる要素に,表示装置121に表示されているマウスポインタ(図示しない)を移動し,マウスの左ボタンをクリックすることを意味する。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。全体管理部221は,この制御コマンドを受信し,業務プロセス表示画面用データを作成し,端末装置1_1に送信する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この業務プロセス表示画面用データを受信し,表示装置121に,業務プロセス表示画面として表示する。また,管理装置2の全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,入力操作に対応するプロセス情報テーブルT1の更新を業務プロセス制御部222に指示する。業務プロセス制御部222は,この指示に応答して,プロセス情報テーブルT1の更新を行う。なお,この更新については後記する。
図6は,図5で説明した業務プロセス表示画面の一例を示す図である。業務プロセス表示画面U2は,業務プロセスリスト表示欄R1と,業務プロセス詳細表示欄R2と,タスク作成表示欄R3と,タスクリスト表示欄R4とを有する。業務プロセスリスト表示欄R1は,業務プロセスの一覧を表示し,ID欄と,名前欄と,状態欄と,起票者欄とを有する。
ID欄は,業務プロセスの識別子を表示し,名前欄は,この業務プロセスの名前を表示する。状態欄は,この業務プロセスが,未だ開始されていない状態を示す未開始,この業務プロセスが,実行中の状態を示す実行中,この業務プロセスが,既に完了した状態を示す完了を表示する。起票者欄は,この業務プロセスの起票者を表示する。以下,識別子をIDと適宜記す。
業務プロセス詳細表示欄R2は,業務プロセスリストに表示された業務プロセスの中で,管理者または担当者が,選択した業務プロセスの詳細内容を表示する。例えば,管理者が,業務プロセスリストの中のID11で示す業務プロセスを選択すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,業務プロセス表示画面U2において,この選択された業務プロセスの詳細内容を表示する。ここで,選択とは,操作者が,例えば,操作装置131のマウスを操作して,選択対象となる要素に,表示装置121に表示されているマウスポインタを移動し,マウスの左ボタンをクリックすることを意味する。業務プロセス詳細表示欄R2は,業務プロセスの詳細として,選択された業務プロセスのID,この業務プロセスの名前,この業務プロセスの状態を,対応するテキストボックスに表示する。
タスク作成表示欄R3は,タスク作成ボタンを表示する。タスクリスト表示欄R4は,管理者が,業務プロセスリストの中から選択した業務プロセスリストに属するタスクのリストを表示する。
管理者が,業務プロセスリスト表示欄R1の業務プロセスリストの中からタスクを所属させる業務プロセスを選択し,タスク作成表示欄R3のタスク作成ボタンを押下すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,タスク作成画面U21を表示する。
タスク作成画面U21は,名前欄と,担当欄と,コメント欄と,作成ボタンとを有する。タスク作成画面U21は,各欄(名前欄,担当欄,コメント欄)の右側に,各欄に対応してそれぞれテキストボックスを有する。
管理者が,操作装置131を操作し,作成指示するタスクの名前を名前欄に対応するテキストボックスに入力し,このタスクの担当者を担当欄に対応するテキストボックスに入力し,作成ボタンを押下する。図6では,タスクの名前として"調査計画",担当者名として"E"を入力する。なお,コメント欄に対応するテキストボックスにはコメントを入力しない。端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,入力操作に対応するタスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3の更新をタスク制御部223に指示する。タスク制御部223は,この指示に応答して,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3の更新を行う。なお,この更新については後記する。
管理者は,図6で説明した,初回調査報告の業務プロセスにおけるタスクの作成指示操作を順次行う。
図7は,図6で説明したタスクの作成指示操作により,タスクが順次作成された状態を示す業務プロセス表示画面の一例を示す図である。業務プロセス表示画面U3のタスクリスト表示欄R4は,作成されたタスクのID,このタスクの名前,このタスクの担当者,このタスクの状態,このタスクのコメントを表示している。
管理者は,図6で説明したように,"調査計画"タスク,"調査"タスク,"資料1作成"タスク,"レビュー"タスクの作成指示を行い,このとき,担当者として,それぞれ,"E","A","A","B"を入力する。
管理者は, "調査"タスクのサブタスクである"A社の調査"タスクの作成指示を行うため,タスクリストの中から,サブタスクのメインタスクである"調査"タスクを選択し,例えば操作装置131のマウスを右クリックすると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,ドロップダウンリストU31を表示する。以下,あるタスクを選択した状態でマウスを右クリックする操作を,ドロップダウンリスト表示指示操作と適宜記す。ドロップダウンリストU31は,項目として,"サブタスク作成","完了","コメント追加","移動","コメント編集","担当者変更","履歴","…"を表示する。各項目の詳細については後記する。
管理者は,ドロップダウンリストU31の項目の中から"サブタスク作成"を選択すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,タスク作成画面U32を表示する。タスク作成画面U32は,図6のタスク作成画面U21と同じ画面構成を有する。
管理者が,作成指示するタスクの名前を名前欄に対応するテキストボックスに入力し,このタスクの担当者を担当欄に対応するテキストボックスに入力し,作成ボタンを押下する。図7では,管理者は,タスクの名前として"A社の調査",担当者名として"A"を入力する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。さらに,管理者は,タスクの名前として"B社の調査",担当者名として"A"を入力する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,入力操作に対応するタスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3の更新をタスク制御部223に指示する。タスク制御部223は,この指示に応答して,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3の更新を行う。なお,この更新については後記する。
全体管理部221は,さらに,この更新に対応する業務プロセス表示画面用データを作成し,端末装置1_1に送信する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この業務プロセス表示画面用データを受信し,表示装置121に,業務プロセス表示画面として表示する。
その結果,端末装置1_1の入出力制御部151は,業務プロセス表示画面U3のタスクリスト表示欄R4に,"調査"タスクのサブタスクとして,"A社の調査"タスクを表示する。なお,"B社の調査"タスクについては,図11で示す。
さて,担当者が,業務プロセスである"初回調査報告"を開始する。換言すれば,担当者が,最初のタスクである"調査計画"を開始すると,この開始指示操作を端末装置1_1に行う。端末装置1_1の入出力制御部151は,この開始指示操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。全体管理部221は,この制御コマンドに応答して,開始指示操作に対応するプロセス情報テーブルT1,タスク情報テーブルT2,タスク履歴情報テーブルT4の更新を業務プロセス制御部222に指示する。業務プロセス制御部222は,この指示に応答して,プロセス情報テーブルT1,タスク情報テーブルT2,タスク履歴情報テーブルT4の更新を行う。なお,この更新については後記する。
ここで,初回調査報告の業務プロセスに後続する第2回調査報告の業務プロセスの作成指示操作を行う。なお,UI画面の説明を簡略化するため,この第2回調査報告の業務プロセスの作成開始タイミングを,図4の説明よりも早くしている。
管理者は,図5で説明したように,端末装置1_1の操作装置131を操作して,管理装置2の全体管理部221に業務プロセス作成指示を行う。すると,表示装置121は,業務プロセス作成画面を表示する。
図8は,業務プロセス作成画面U4の一例を示す図である。管理者は,操作装置131を操作して,業務プロセス作成画面U4の名前欄に対応するテキストボックスに業務プロセスの名前"第2回調査報告"を入力し,起票者欄に対応するテキストボックスに起票者の名前"BBB"を入力する。そして,管理者は,操作装置131を操作して,作成ボタンを押下する。
表示装置121は,図6で説明したように,図7の業務プロセス表示画面U3の更新画面である業務プロセス作成画面を表示する。
図9は,図7の業務プロセス表示画面U3の更新画面である業務プロセス表示画面U5の一例を示す図である。端末装置1_1の入出力制御部151は,業務プロセス表示画面U5の業務プロセスリスト表示欄R1に,図8で説明した,第2回調査報告の業務プロセスを追加表示する。具体的には,端末装置1_1の入出力制御部151は,業務プロセスリスト表示欄R1におけるID欄に"22",名前欄に"第2回調査報告",状態欄に"未開始",起票者欄に"BBB"を表示する。なお,端末装置1_1の入出力制御部151は,前記した管理者の開始指示操作に応答して,"初回調査報告"の状態欄における"未開始"(図7参照)を"実行中"に変更表示する。
管理者は,図6で説明したように,業務プロセスリストの中からタスクを作成する業務プロセスである"第2回調査報告"を選択し,タスクの作成ボタンを押下する。すると,表示装置121は,タスク作成画面U51を表示する。タスク作成画面U51は,図6のタスク作成画面U21と同じ画面構成を有する。
管理者は,作成指示するタスクの名前を,タスク作成画面U51の名前欄に対応するテキストボックスに入力し,このタスクの担当者を担当欄に対応するテキストボックスに入力し,作成ボタンを押下する。図9のタスク作成画面U51では,管理者は,タスクの名前として"資料2作成",担当者名として"C"を入力する。
管理者は,さらに,"レビュー"タスクの作成指示操作を行う。このとき,管理者は,図9で説明したように,"レビュー"をタスク作成画面U51の名前欄に対応するテキストボックスに入力し,このタスクの担当者"B"を担当欄に対応するテキストボックスに入力し,作成ボタンを押下する。
図10は,図9のタスクリストが更新された状態を示す業務プロセス表示画面U6の一例である。
タスクリスト表示欄R4は,ID"25"の"資料2作成"タスク,担当者"C",状態"未開始"を表示し,さらに,ID"26"の"レビュー"タスク,担当者"B",状態"未開始"を表示する。
ここで,管理者は,業務プロセス表示画面U6の業務プロセスリストの中から,初回調査報告を選択する操作を行う。すると,業務プロセス表示画面U6が切り替わる。
図11は,選択操作により切り替わり,さらに各種操作が行われた状態を示す業務プロセス表示画面の一例を示す図である。図11の業務プロセス表示画面U7は,図10の業務プロセス詳細表示欄R2,タスクリスト表示欄R4の内容が異なっている画面である。図11の業務プロセス表示画面U7において,前記した選択操作により切り替わった直後では,"調査計画"タスクの状態は,"実行中"であり,"調査"タスク," A社の調査"タスク,"B社の調査"タスクの状態は,"未開始"である。さらに,"A社の調査"タスクのコメント"CMT"は表示されていない。
ここで,"調査計画"タスクの担当者"E"が,このタスクの作業内容を完了したとする。この場合,担当者"E"は,図11の業務プロセス表示画面U7のタスクリストの中から"調査計画"タスクを選択し,完了設定指示操作を端末装置1_1に行う。完了設定指示操作とは,操作者が,タスクリストの中から,完了したタスクを選択し,ドロップダウンリスト表示指示操作を行うことにより,表示されるドロップダウンリスト(ドロップダウンリストU71参照)の中から,項目"完了"を選択することを意味する。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この完了設定操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。なお,入出力制御部151は,ドロップダウンリストU71を消去する。
全体管理部221は,この制御コマンドに応答して,完了設定操作に対応するタスク情報テーブルT2,タスク履歴情報テーブルT4の更新をタスク制御部223に指示する。タスク制御部223は,この指示に応答して,タスク情報テーブルT2,タスク履歴情報テーブルT4の更新を行う。なお,この更新については後記する。
その結果,端末装置1_1の入出力制御部151は,図11の業務プロセス表示画面U7のタスクリスト表示欄R4における,"調査計画"タスクの状態を"実行中"(図示しない)から"完了"に表示変更する。さらに,"調査計画"タスクの次のタスクである"調査"タスクを"実行中"に表示変更する。さらに,"調査計画"タスクのサブタスクの最初のサブタスクである"A社の調査"タスクの状態を"実行中"(図示しない)に変更する。
次いで,"A社の調査"タスクの担当者"A"が,このタスクを実行し,このタスクの作業内容に関連したコメントを入力する。この場合,担当者"A"は,図11の業務プロセス表示画面U7のタスクリストの中から"A社の調査"タスクを選択し,ドロップダウンリスト表示指示操作を行う。
端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,ドロップダウンリストU71を表示する。
担当者"A"が,ドロップダウンリストU71の項目の中から"コメント追加"を選択すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,コメント編集画面U72を表示する。コメント編集画面U72は,コメント入力用のテキストボックスと,コメント作成者名入力用のテキストボックスと,保存ボタンとを有する。
担当者"A"が,コメントをコメント入力用のテキストボックスに入力し,担当者名"A"をコメント作成者名入力用のテキストボックスに入力し,保存ボタンを押下する。担当者"A"は,例えば,このコメントとして"本調査の参考文献は…。"を入力し,担当者名として"A"を入力する。以下,このコメントを文字列"CMT"と適宜記す。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。なお,入出力制御部151は,ドロップダウンリストU71,コメント編集画面U72を消去する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,入力操作に対応するタスク情報テーブルT2の更新をタスク制御部223に指示する。タスク制御部223は,この指示に応答して,タスク情報テーブルT2の更新を行う。なお,この更新については後記する。
その結果,端末装置1_1の入出力制御部151は,業務プロセス表示画面U7のタスクリスト表示欄R4における,"A社の調査"タスクのコメント欄に"CMT"を表示する。この"CMT"は,前記した文字列"本調査の参考文献は…。"を意味している。
さらに,担当者"A"が,"A社のタスク"の作業内容を完了したとする。この場合,担当者"A"は,図11の業務プロセス表示画面U7のタスクリストの中から"A社の調査"タスクを選択し,完了設定指示操作を端末装置1_1に行う。
その結果,端末装置1_1の入出力制御部151は,図11の業務プロセス表示画面U7のタスクリスト表示欄R4における,"A社の調査"タスクの状態を"実行中"から"完了"に表示変更する。さらに,業務プロセス表示画面U7は,"A社の調査"タスクの次のタスクである"B社の調査"タスクを"実行中"に表示変更する。
さて,管理者は,図4で説明したように,初回調査報告の業務プロセスにおけるタスクである"調査"タスクを2回目調査報告の業務プロセスに移動する。この場合,管理者は,業務プロセス表示画面U7の項目の中から移動対象のタスクである"調査"タスクを選択し,ドロップダウンリスト表示指示操作を行う。
端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,ドロップダウンリストU71を表示する。
管理者は,ドロップダウンリストU71の項目の中から"移動"を選択すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,初回調査報告の業務プロセスにおけるタスクである"調査"タスクの移動指示操作が行われたことを示す制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。全体管理部221は,この制御コマンドに応答して,移動対象のタスクが属している業務プロセス以外の移動先の業務プロセスのID,名前をプロセス情報テーブルT1から検索する。さらに,全体管理部221は,移動先の業務プロセスにおけるタスクのID,名前を検索し,検索結果を表示する画面データを作成し,端末装置1_1に送信する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この画面データを受信すると,表示装置121に表示する。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この画面データを例えば,図11の検索結果画面U73として表示する。検索結果画面U73は,業務プロセス検索欄と,タスク欄と,移動ボタンとを有する。
業務プロセス検索欄は,全体管理部221から送信された移動先の業務プロセスのID,名前を表示し,タスク欄は,移動先の業務プロセスにおけるタスクのID,名前を表示する。検索結果画面U73は,移動先の業務プロセスのID"22",名前"第2回調査報告"を表示し,タスク欄は,移動先の業務プロセスにおけるタスクのID"25","26",タスクの名前"資料2作成","レビュー"を表示する。
ここで,管理者が,検索結果画面U73の"移動"ボタンを押下する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。なお,入出力制御部151は,ドロップダウンリストU71,プロセス検索画面U73を消去する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,この制御コマンドに対応するタスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3,タスク履歴情報テーブルT4の更新をタスク移動制御部224に指示する。タスク移動制御部224は,この指示に応答して,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3,タスク履歴情報テーブルT4の更新を行う。なお,この更新については後記する。管理者は,次いで,業務プロセス表示画面U7の業務プロセスリストの中から,移動先の業務プロセスである"第2回調査報告"を選択する。すると,業務プロセス表示画面U7から図12の業務プロセス表示画面に切り替わる。
図12は,切り替わった後の業務プロセス表示画面U8の一例を示す図である。図12の業務プロセス表示画面U8は,図10の業務プロセス表示画面U6に対応し,タスクリスト表示欄R4の内容が異なる。
図12の業務プロセス表示画面U8のタスクリスト表示欄R4において,移動対象のタスクのID,名前,担当者,状態が,図11の業務プロセス表示画面U7から引き継がれている。具体的には,タスクID欄はタスクID"15","18","19"を表示し,担当者欄は,各タスクIDに対応する担当者"A"を表示する。状態欄は,各タスクIDに対応する状態"実行中","完了","実行中"を表示し,コメント欄は,タスクID"18"に対応するコメント"CMT"を表示する。
図12で説明したように,管理者は,移動対象のタスクを選択し,移動指示操作を行うだけで,移動対象のタスクに関連するコメントなどの情報が,移動先の業務プロセスに引き継がれ,表示される。その結果,管理者は,このタスクに関連する情報を管理装置2に入力する必要がなく,作業負荷が削減される。
担当者は,図12の業務プロセス表示画面U8のタスクリストの中から,コメント編集対象のタスクを選択し,ドロップダウンリスト表示指示操作を行う。すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,ドロップダウンリストを表示する。
図13は,図12において,ドロップダウンリストU91が表示されている状態の一例を示す図である。
担当者は,ドロップダウンリストU91から"コメント編集"を選択する。すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,コメント編集画面U92を表示する。コメント編集画面U92は,図11のコメント編集画面U7と同じ画面構成を有する。端末装置1_1の入出力制御部151は,図11で説明したように,コメント編集画面U7を介して入力されたコメントをコメント欄のテキストボックスに表示し,さらに,コメント者をコメント者欄のテキストボックスに表示する。担当者が,コメント欄のテキストボックスに表示されたテキストを編集し,保存ボタンを押下すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。なお,入出力制御部151は,ドロップダウンリストU91,コメント編集画面U92を消去する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,入力操作に対応するタスク情報テーブルT2の更新をタスク制御部223に指示する。タスク制御部223は,この指示に応答して,タスク情報テーブルT2の更新を行う。なお,この更新については後記する。
その結果,業務プロセス表示画面U9は,"A社の調査"タスクのコメント欄に"CMT'"を表示する。この"CMT'"は,前記した編集後のコメントを意味している。
また,管理者は,図13の業務プロセス表示画面U9のタスクリストの中から,担当者変更対象のタスクを選択し,ドロップダウンリスト表示指示操作を行う。すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,ドロップダウンリストを表示する。管理者は,ドロップダウンリストU91から"担当者変更"を選択する。すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,担当者変更画面U93を表示する。担当者変更画面U93は,担当者変更欄と,保存ボタンを有する。担当者変更欄は,変更後の担当者の名前を入力するテキストボックスを有する。管理者は,変更後の担当者名"D"を担当者変更欄のテキストボックスに入力し,保存ボタンを押下すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。また,端末装置1_1の入出力制御部151は,業務プロセス表示画面U9のタスクリスト表示欄R4における"調査"タスクに対応する担当者名を変更後の担当者名"D"として表示する。なお,入出力制御部151は,ドロップダウンリストU91,担当者変更画面U93を消去する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,入力操作に対応するタスク情報テーブルT2,タスク履歴情報テーブルT4の更新をタスク制御部223に指示する。タスク制御部223は,この指示に応答して,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3,タスク履歴情報テーブルT4の更新を行う。なお,この更新については後記する。
図13で説明したように,タスクを他の業務プロセスに移動しても,管理者は,移動後のタスクの担当者名を必要に応じて変更することができる。その結果,移動先の業務プロセスにおいて,タスクの担当者を変更した場合でも,その変更内容を管理装置2に反映することができる。
担当者が,業務プロセス表示画面U9の業務プロセスリストの中から,"初回調査報告"を選択する。すると,業務プロセス表示画面U9から図14の業務プロセス表示画面に表示装置121の表示画面が切り替わる。
図14は,切り替わった後の業務プロセス表示画面U10の一例を示す図である。図14の業務プロセス表示画面U10は,図11の業務プロセス表示画面U7に対応し,タスクリスト表示欄R4の内容が異なる。
図14の業務プロセス表示画面U10のタスクリスト表示欄R4において,状態欄は,タスクID"15","18","19"に対応する状態を"完了"と表示する。
また,管理者は,図14の業務プロセス表示画面U10のタスクリストの中から,履歴を表示したいタスクを選択し,ドロップダウンリスト表示指示操作を行う。すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,受信した業務プロセス表示画面用データに基づき,ドロップダウンリストU101を表示する。
担当者は,ドロップダウンリストU101から"履歴"を選択する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この選択操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,図2のタスク履歴情報テーブルT4におけるこの選択されたタスクの履歴情報にアクセスし,端末装置1_1の入出力制御部151に送信する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この履歴情報を表示装置121に表示する。図14の履歴表示画面U102は,タスクの履歴情報を表示する画面である。履歴表示画面U102は,管理者により選択された"調査"タスクの履歴情報を表示している。
図14で説明したように,タスクを他の業務プロセスに移動しても,管理者,担当者は,移動元の業務プロセスにおけるタスクの履歴を知ることができる。その結果,管理者,担当者は,移動元の業務プロセスの進捗状況を知ることができる。
(テーブル)
以下,図5〜図14で説明したUI画面を介して行われた各種操作に応答して,管理装置2が実行する処理を説明する。まず,図2のプロセス情報テーブルT1,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3,タスク履歴情報テーブルT4について説明する。
図15は,図2のプロセス情報テーブルT1の一例を示す図である。プロセス情報テーブルT1は,業務プロセスに関連する業務プロセス関連情報と,業務プロセスを識別する業務プロセスIDとを対応付けて記憶する第3のテーブルの一例である。プロセス情報テーブルT1は,業務プロセスID欄と,名前欄と,状態欄と,起票者欄と,その他欄とを有する。
業務プロセスID欄は,業務プロセスのIDを記憶し,名前欄は,この業務プロセスの名前を記憶する。状態欄は,この業務プロセスの状態を記憶し,起票者欄は,この業務プロセスの起票者を記憶する。状態欄における,"未開始→実行中"は,状態が"未開始"から"実行中"に変化することを模式的に示している。実際には,"未開始"または"実行中"の何れか1つが記憶されている。
これら各欄の内容は,図6,図9などで説明した業務プロセス表示画面の業務プロセスリストに対応する。その他欄は,この業務プロセスに関連する各種情報を記憶する。なお,各欄の内容については後記する。なお,以下のテーブルにおいて,"…"は空白であることを示している。
図16は,図2のタスク情報テーブルT2の一例を示す図である。タスク情報テーブルT2は,第1の実施の形態において,タスクに関連するタスク関連情報と,タスクを識別するタスクIDとバージョン値とを対応付けて記憶する第1のテーブルの一例である。タスク情報テーブルT2は,タスクID欄と,名前欄と,状態欄と,担当者欄と,バージョン値欄と,コメント欄と,その他欄を有する。タスクID欄は,タスクのIDを記憶し,名前欄は,このタスクの名前を記憶し,状態欄は,このタスクの状態を記憶する。状態欄における,"未開始→実行中→完了"は,状態が"未開始"から"実行中"に変化し,さらに,"実行中"から"完了"に変化することを模式的に示している。実際には,"未開始","実行中",または"完了"の何れか1つが記憶されている。
バージョン値欄は,このタスクのバージョン値(版数値とも呼ぶ)を記憶し,コメント欄は,このタスクに対して入力されたコメントを記憶し,その他欄は,このタスクに関連する各種情報を記憶する。
これら各欄の内容は,図6,図9などで説明した業務プロセス表示画面のタスクリストに対応する。なお,各欄の内容については後記する。
図17は,図2の対応付け情報テーブルT3の一例を示す図である。対応付け情報テーブルT3は,第1の実施の形態において,業務プロセスIDとタスクIDとバージョン値とを対応付けて記憶する第2のテーブルの一例である。対応付け情報テーブルT3は,業務プロセスID欄と,タスクID欄と,バージョン値欄とを有する。業務プロセスID欄は,図15の業務プロセスIDを記憶し,タスクID欄は,業務プロセスID欄の業務プロセスIDにより識別される業務プロセスにおけるタスクのIDを記憶する。バージョン値欄は,このタスクのバージョン値を記憶する。なお,各欄の内容については後記する。
図18は,図2のタスク履歴情報テーブルT4の一例を示す図である。タスク履歴情報テーブルT4は,第1の実施の形態において,タスクIDとタスクのバージョン値とタスクの履歴とを記憶する第4のテーブルの一例である。タスク履歴情報テーブルT4は,履歴ID欄と,タスクID欄と,バージョン値欄と,履歴欄と,その他欄とを有する。履歴ID欄は,タスクの実行開始日時,このタスクの実行完了日時などのタスクの履歴情報を識別するIDを記憶し,タスクID欄は,このタスクのIDを記憶する。バージョン値欄は,このタスクのバージョン値を記憶し,履歴欄は,このタスクの履歴情報を記憶し,その他欄は,この履歴に関連する各種情報を記憶する。以下,履歴情報を履歴と適宜記す。なお,各欄の内容については後記する。
(テーブルの作成とUI画面)
図2,図5〜図11,図15〜図18を参照して,プロセス情報テーブルT1,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3,タスク履歴情報テーブルT4の作成処理について説明する。以下の説明では,図5〜図11で説明した各種操作に応答して,管理装置2が,プロセス情報テーブルT1,タスク情報テーブルT2,対応付け情報テーブルT3,タスク履歴情報テーブルT4を作成する処理を説明している。
管理者が,図5の業務プロセス作成画面U1に,業務プロセスの名前,起票者名を入力し,作成ボタンを押下する。ここでは,業務プロセスの名前"初回調査報告",起票者名"AAA"を入力する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,入力された業務プロセスの名前,起票者名を有する。
全体管理部221は,この制御コマンドを業務プロセス制御部222に送信する。業務プロセス制御部222は,この制御コマンドを受信すると,業務プロセスIDを作成し,図15のプロセス情報テーブルT1の業務プロセスID欄に記憶する。
ここで,業務プロセス制御部222は,業務プロセスID"11"を作成し,プロセス情報テーブルT1の業務プロセスID欄に記憶する。次いで,業務プロセス制御部222は,制御コマンドの業務プロセスの名前"初回調査報告"をこの業務プロセスIDに対応する名前欄に記憶し,制御コマンドの起票者名"AAA"をこの業務プロセスIDに対応する起票者欄に記憶する。業務プロセス制御部222は,この業務プロセスIDに対応する状態欄に"未開始"を記憶する。同時に,全体管理部221は,この業務プロセスIDに対応する図15の業務プロセス情報テーブルT1の名前欄,状態欄,起票者欄の内容を有する業務プロセス表示画面用データを作成し,端末装置1_1の入出力制御部151に送信する。
入出力制御部151は,この業務プロセス表示画面用データを受信すると,図6に示したように,業務プロセス表示画面U2を表示する。業務プロセス表示画面U2は,この業務プロセスID"11"と,入力された業務プロセスの名前"初回調査報告"と,起票者名"AAA"とを表示する。
管理者が,図6で説明したように,図6のタスク作成画面U21にタスクの名前,担当者名を入力して作成ボタンをクリックする。ここでは,タスクの名前"調査計画",担当者名"E"を入力する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,入力されたタスクの名前,担当者名,タスクが属する業務プロセスのIDを有する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,タスクIDを作成し,図16のタスク情報テーブルT2のタスクID欄に記憶する。ここで,業務プロセス制御部222は,タスクID"14"を作成し,タスク情報テーブルT2のタスクID欄に記憶する。次いで,タスク制御部223は,制御コマンドのタスクの名前"調査計画"をこのタスクのIDに対応する名前欄に記憶し,制御コマンドの担当者名"E"をこのタスクIDに対応する担当者欄に記憶する。さらに,タスク制御部223は,このタスクの状態"未開始"をこのタスクIDに対応する状態欄に記憶し,バージョン値"-1"をこのタスクIDに対応する状態欄に記憶する。
さらに,タスク制御部223は,この制御コマンドのタスク"調査計画"が属する業務プロセスのID"11"と,このタスクのID"14"とを,ぞれぞれ,図17の対応付け情報テーブルT3の業務プロセスID欄,タスクID欄に記憶する。そして,タスク制御部223は,このタスクのバージョン値"-1"を,このタスクのIDに対応するバージョン値欄に記憶する。
全体管理部221は,このタスクIDに対応する図16のタスク情報テーブルT2の名前欄,状態欄,担当者欄,コメント欄の内容を有する業務プロセス表示画面用データを端末装置1_1の入出力制御部151に送信する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この業務プロセス表示画面用データを受信すると,図7に示したように,業務プロセス表示画面U3を表示する。業務プロセス表示画面U3は,タスクリスト表示欄R4のID欄に,タスクID"14"を表示し,名前欄に入力されたタスクの名前を表示し,担当者名欄に担当名"E"を表示し,状態欄に"未開始"を表示する。
さらに,図6,図7で説明したように,管理者が,タスクの作成指示操作を順次行う。図6,図7では,"調査"タスク,"資料1作成"タスク,"レビュー"タスクの作成指示操作を行う。このとき,担当者として,それぞれ,"A","A","B"を入力し,作成ボタンを押下する。さらに,図7で説明したように,管理者は,"調査"のサブタスクとして,タスク名"A社の調査","B社の調査",担当者名"A","B"を入力し,作成ボタンを押下する。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。なお,サブタスクの入力操作,押下操作に対応する制御コマンドの場合には,入力されたタスクの名前,担当者名,タスクが属する業務プロセスの特定情報(例えば,業務プロセスID)に加えて,このサブタスクが属するメインタスクの特定情報を有する。メインタスクの特定情報は,例えば,メインタスクのIDである。
図2のタスク制御部223は,制御コマンドを受信すると,タスクIDを作成し,図16のタスク情報テーブルT2を追加更新する。タスク制御部223は,タスク情報テーブルT2のタスクID欄に,作成した,"調査"タスクのID"15","資料1作成"タスクのID"16","レビュー"タスクのID"17"を記憶する。さらに,タスク制御部223は,タスク情報テーブルT2において,"調査"タスクのID"15"の下行に,"調査"タスクのサブタスクである"A社の調査"タスクのID"18","B社の調査"タスクのID"19"を記憶する。タスク制御部223は,各タスクIDに対応する状態欄に"未開始"を記憶し,バージョン値欄に"-1"を記憶する。さらに,業務プロセス制御部222は,タスクID"15","16","18","19"に対応する担当者欄に"A"を記憶し,タスクID"17"に対応する担当者欄に"B"を記憶する。なお,図示はしないが,タスク制御部223は,メインタスクのIDと,サブタスクのIDとを対応付けを記憶装置25に記憶する。
また,タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図17の対応付け情報テーブルT3を追加更新する。タスク制御部223は,前記したタスクID"15","18","19","16"をタスクID欄に記憶する。タスク制御部223は,このタスクIDにより識別されるタスクが属する業務プロセスのID"11"を,このタスクIDに対応する業務プロセスID欄に記憶し,このタスクIDに対応するバージョン値欄に"-1"を記憶する。
なお,全体管理部221は,新たに作成したタスクIDに対応する図16のタスク情報テーブルT2の名前欄,状態欄,担当者欄,コメント欄の内容を有する業務プロセス表示画面用データを端末装置1_1の入出力制御部151に送信する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この業務プロセス表示画面用データを受信すると,図7で説明したように,業務プロセス表示画面U3を表示する。業務プロセス表示画面U3は,タスクリスト表示欄R4のID欄に,このタスクID"15","18","19"(図7では図示しない),"16","17"を表示し,名前欄に各IDに対応するタスクの名前"調査","A社の調査","B社の調査"(図7では図示しない),"資料1作成","レビューを表示する。さらに,業務プロセス表示画面U3は,タスクリスト表示欄R4の担当者欄に,各IDに対応するタスクの担当者"A","A","A"(図7では図示しない),"A","B"を表示し。タスクリスト表示欄R4の状態欄に,各IDに対応する"未開始"を表示する。
ここで,図7で説明したように,担当者が,業務プロセスである"初回調査報告"の最初のタスクである"調査計画"を開始すると,この開始指示操作を端末装置1_1に行う。端末装置1_1の入出力制御部151は,この開始指示操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。全体管理部221は,この制御コマンドに応答して,開始指示操作に対応するプロセス情報テーブルT1の更新を業務プロセス制御部222に指示し,この開始指示操作に対応するタスク情報テーブルT2,タスク履歴情報テーブルT4の更新をタスク制御部223に指示する。この制御コマンドは,"初回調査報告"の最初のタスクである"調査報告"の開始指示操作がなされたことを示す制御コマンドである。この制御コマンドは,開始された業務プロセスである"初回調査報告"のID"11"を有する。
業務プロセス制御部222は,この制御コマンドを受信すると,図15のプロセス情報テーブルT1において,業務プロセスである"初回調査報告"に対応する状態欄を"実行中"に変更する("未開始"→"実行中"参照)。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図17の対応付け情報テーブルT3から,"初回調査報告"の業務プロセスID"11"に対応する先頭のタスクのID"14"を検索する。そして,タスク制御部223は,図16のタスク情報テーブルT2において,この検索したタスクID"14"に対応する状態欄に"実行中"を記録する("未開始"→"実行中"参照)。
また,タスク制御部223は,新たに履歴IDを作成し,図18のタスク履歴情報テーブルT4の履歴ID欄に記憶する。そして,業務プロセス制御部222は,実行中のタスク"調査報告"のタスクID"14"をこの履歴IDに対応するタスクID欄に記憶し,このタスクのバージョン値"-1"をバージョン値欄に記憶する。さらに,業務プロセス制御部222は,例えば,前記した制御コマンドを受信した年月日および時分秒と共に文字列"開始"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶する。この日時は,例えば,"yyyy1/mm1/dd1 hh1:mm1:ss1"である。なお,"yyyy/mm/dd"は年月日を示し,"hh:mm:ss"は時分秒を示す。以下,履歴欄に記憶する年月日および時分秒を日時と適宜記す。
次いで,図8で説明したように,管理者は,図8の業務プロセス作成画面U4に,業務プロセスの名前,起票者名を入力し,作成ボタンを押下する。ここでは,業務プロセスの名前"第2回調査報告",起票者名"BBB"を入力する。
すると,業務プロセス制御部222は,図15で説明したように,全体管理部221から制御コマンドを受信すると,業務プロセスIDを作成し,図15のプロセス情報テーブルT1の業務プロセスID欄に記憶する。ここで,業務プロセス制御部222は,業務プロセスID"22"を作成し,プロセス情報テーブルT1の業務プロセスID欄に記憶する。次いで,業務プロセス制御部222は,制御コマンドの業務プロセスの名前"第2回調査報告"をこの業務プロセスIDに対応する名前欄に記憶し,制御コマンドの起票者名"BBB"をこの業務プロセスIDに対応する起票者欄に記憶する。業務プロセス制御部222は,この業務プロセスIDに対応する状態欄に"未開始"を記憶する。
さらに,図9で説明したように,管理者が,タスクの作成指示操作を順次行う。図9では,管理者は,"資料2作成"タスク,"レビュー"タスクの作成指示操作を行う。このとき,管理者は,担当者として,それぞれ,"C","B"を入力し,作成ボタンを押下する。
図2のタスク制御部223は,全体管理部221から制御コマンドを受信すると,図16のタスク情報テーブルT2を追加更新する。タスク制御部223は,タスク情報テーブルT2のタスクID欄に,"資料2作成"タスクのID"25","レビュー"タスクのID"26"を記憶する。タスク制御部223は,タスク情報テーブルT2において,各タスクIDに対応する状態欄に"未開始"を記憶し,バージョン値欄に"-1"を記憶する。さらに,タスク制御部223は,タスクID"25","26"に対応する担当者欄に"C","B"を記憶する。
また,タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図17の対応付け情報テーブルT3を追加更新する。タスク制御部223は,前記したタスクID"25","26"をタスクID欄に記憶する。タスク制御部223は,このタスクIDにより識別されるタスクが属する業務プロセスのID"22"を,このタスクIDに対応する業務プロセスID欄に記憶し,このタスクIDに対応するバージョン値欄に"-1"を記憶する。
次に,図11で説明したように,管理者は,"調査計画"タスクの完了設定操作を端末装置1_1に行う。端末装置1_1の入出力制御部151は,この完了設定操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,完了設定操作の対象となるタスクのID,このタスクが属する業務プロセスのID,完了設定操作がなされたことを示す情報を有する。全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。
図11の例では,この制御コマンドは,タスクID"14",業務プロセスID"11",完了設定操作がなされたことを示す情報を有する。
タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図16のタスク情報テーブルT2において,タスクID"14"に対応する状態欄に"完了"を記憶する("実行中"→"完了"参照)。次いで,タスクID"14"の"調査計画"の次のタスクである"調査"および"A社の調査"の状態を"実行中に"変更する("未開始"→"実行中"参照)。次のタスクとは,現在の状態欄が"実行中"に対応するタスクID欄に記憶されているタスクIDの下行のタスクIDにより特定されるタスクである。なお,この特定されたタスクがメインタスクである場合,このメインタスクにおける最初のサブタスクも次のタスクである。
また,タスク制御部223は,新たに履歴ID"31"を作成し,図18のタスク履歴情報テーブルT4の履歴ID欄に記憶する。そして,タスク制御部223は,完了したタスク"初回調査報告"のタスクID"14"をこの履歴IDに対応するタスクID欄に記憶し,このタスクのバージョン値"-1"をバージョン値欄に記憶する。さらに,タスク制御部223は,例えば,前記した制御コマンドを受信した日時と共に文字列"完了"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶する。この日時は,例えば,"yyyy2/mm2/dd2 hh2:mm2:ss2"である。
そして,タスク制御部223は,次のタスクである"調査"タスク,"A社の調査"タスクの履歴を特定するために,このタスクの履歴ID"32","33"を作成し,タスク履歴情報テーブルT4の履歴ID欄に記憶する。タスク制御部223は,次のタスクである"調査"タスクのID"15","A社の調査"タスクのID"18"を,この履歴ID"32","33"に対応するタスクID欄に記憶し,このタスクのバージョン値"-1"をバージョン値欄に記憶する。さらにタスク制御部223は,例えば,前記した制御コマンドを受信した日時と共に文字列"開始"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶する。この日時は,例えば,"yyyy2/mm2/dd2 hh2:mm2:ss2"である。
次に,図11のコメント編集画面U72で説明したように,"A社の調査"タスクの担当者"A"が,このタスクを実行し,このタスクの作業内容に関連したコメントを入力する。
担当者"A"が,コメントをコメント編集画面U72における,コメント入力用のテキストボックスに入力し,担当者名"A"をコメント作成者名入力用のテキストボックスに入力し,保存ボタンを押下する。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,コメントの入力対象となるタスク,換言すれば,担当者が,図11の業務プロセス表示画面U7のタスクリストの中から選択したタスクのID,コメント編集画面U72に入力されたコメント,コメント者を有する。さらに,この制御コマンドは,このタスクが属する業務プロセスのIDを有する。この制御コマンドは,図11の例では,タスクID"18",コメント"CMT",コメント者"A",業務プロセスID"11"を有する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図16のタスク情報テーブルT2において,この制御コマンドのタスクIDに対応するコメント欄に,このコメントおよびコメント者を記憶する。タスク制御部223は,タスク情報テーブルT2の場合,タスクID"18"に対応するコメント欄に"CMT"を記憶する。ここでは,コメント者の図示は省略している。
なお,タスク制御部223は,新たに履歴IDを作成し,図18のタスク履歴情報テーブルT4の履歴ID欄に記憶しても良い。そして,タスク制御部223は,この制御コマンドのタスクIDをタスク履歴情報テーブルT4のタスクID欄に記憶し,履歴欄にコメントを受信した日時を記憶し,この日時の後に例えば"CMT入力"を記憶してもよい。そして,タスク制御部223は,この制御コマンドの業務プロセスIDおよびタスクIDにより特定されるタスクのバージョン値を,図17の対応付け情報テーブルT3から検索し,図18のタスク履歴情報テーブルT4のバージョン値欄に記憶してもよい。
次に,図11で説明したように,管理者は,"A社の調査"タスクの完了設定操作を端末装置1_1に行う。端末装置1_1の入出力制御部151は,この完了設定操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。図11の例では,この制御コマンドは,タスクID"18",業務プロセスID"11",完了設定操作がなされたことを示す情報を有する。
タスク制御部223は,全体管理部221からこの制御コマンドを受信すると,図16のタスク情報テーブルT2において,タスクID"18"に対応する状態欄に"完了"を記憶する("実行中"→"完了"参照)。次いで,タスクID"18"の"A社の調査"の次のタスクである"B社の調査"の状態を"実行中に"変更する("未開始"→"実行中"参照)。
また,タスク制御部223は,新たに履歴ID"34"を作成し,図18のタスク履歴情報テーブルT4の履歴ID欄に記憶する。そして,業務プロセス制御部222は,完了したタスク"A社の調査"のタスクID"18"をこの履歴IDに対応するタスクID欄に記憶し,このタスクのバージョン値"-1"をバージョン値欄に記憶する。さらに,業務プロセス制御部222は,例えば,前記した制御コマンドを受信した日時と共に文字列"完了"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶する。この日時は,例えば,"yyyy3/mm3/dd3 hh3:mm3:ss3"である。
そして,業務プロセス制御部222は,次のタスクである"B社の調査"タスクの履歴を特定するために,このタスクの履歴ID"35"を作成し,タスク履歴情報テーブルT4の履歴ID欄に記憶する。業務プロセス制御部222は,実行中のタスク"B社の調査"(次のタスク)のタスクID"19"をこの履歴ID"35"に対応するタスクID欄に記憶し,このタスクのバージョン値"-1"をバージョン値欄に記憶する。さらに,業務プロセス制御部222は,例えば,前記した制御コマンドを受信した日時と共に文字列"開始"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶する。この日時は,例えば,"yyyy3/mm3/dd3 hh3:mm3:ss3"である。
(タスク移動処理)
図2,図11,図15〜図18を参照し,図19〜図22に基づき,管理装置2が実行するタスク移動処理の流れを説明する。
図19は,管理装置2が実行するタスク移動処理の流れを説明するフロー図の一例である。
図20は,図16のタスク情報テーブルT2が更新された状態の一例を示す図である。なお,図20の担当者欄における,"A→D"は,担当者が"A"から"D"に変更されたことを模式的に示している。実際には,"A"または"D"の何れか1つが記憶されている。
図21は,図17の対応付け情報テーブルT3が更新された状態の一例を示す図である。
図22は,図18のタスク履歴情報テーブルT4が更新された状態の一例を示す図である。
図19の処理の実行前に,以下の処理が行われているとする。すなわち,図11で説明したように,管理者は,タスクリストの中から移動対象のタスクを選択しドロップダウンリスト表示指示操作を行うことにより表示されるドロップダウンリストU71の中から,"移動"を選択する。さらに,管理者は,この選択操作により表示される検索結果画面U73の"移動ボタン"を押下する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。
この制御コマンドは,タスクの移動指示として管理装置2に入力されるタスク移動指示コマンドの一例である。この制御コマンドは,移動元の業務プロセスの業務プロセスIDと,移動対象のタスクのタスクIDと,移動先の業務プロセスの業務プロセスIDとを有する。図11の例の場合,制御コマンドは,移動対象のタスクID"15"と,移動元の業務プロセスID"11"と,このタスクの移動先の業務プロセスID"22"とを有する。
管理装置2の全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク移動制御部224に送信する。タスク移動制御部224は,この制御コマンドを受信すると,タスクの移動指示に対する応答として,移動先の業務プロセスにおける移動対象のタスクのバージョン値を第1の値に設定し,移動元の業務プロセスにおける移動対象のタスクのバージョン値を移動回数に対応する第2の値に変更する。この第1の値は,例えば"-1"である。以下,具体的な処理を図19を用いて説明する。
ステップS1:タスク移動制御部224は,図17の対応付け情報テーブルT3から,制御コマンドの移動対象のタスクIDと同じタスクIDに対応する最大バージョン値を取得する。ここで,このタスクIDにより識別されるタスクがメインタスクの場合,このメインタスクのサブタスクも移動対象のタスクである。
前記例の場合,移動対象の"調査"タスクは,メインタスクであり,このサブタスクは,"A社の調査"タスク,"B社の調査"タスクであり,各サブタスクのIDは"18","19"である。従って,タスク移動制御部224は,図17の対応付け情報テーブルT3から,タスクID"15","18","19"に対応する最大バージョン値"-1"を取得する。
ステップS2:タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2から,移動対象のタスクに関連する情報を取得し,図18のタスク履歴情報テーブルT4から,タスク履歴を取得する。
前記例の場合,タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2から,移動対象のタスクのID"15","18","19"に関連する情報であるタスク名,状態,担当者,バージョン値,コメントを取得する。さらに,タスク移動制御部224は,図18のタスク履歴情報テーブルT4から,移動対象のタスクのID"15","18","19"のタスク履歴を取得する。
ステップS3:タスク移動制御部224は,ステップS1で取得した最大バージョン値が"-1"か"-1"以外かを判定する。この最大バージョン値が"-1"の場合(ステップS3/-1),ステップS4に移り,この最大バージョン値が"-1"以外の場合(ステップS3/-1以外),ステップS5に移る。
ステップS4:タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2,図17の対応付け情報テーブルT3,図18のタスク履歴情報テーブルT4における,移動対象のタスクのバージョン値を,移動回数に対応する"1.0"に変更する。
前記の例では,タスク移動制御部224は,図20のタスク情報テーブルT21,図21の対応付け情報テーブルT31,図22のタスク履歴情報テーブルT41に示すように,移動対象のタスクのID"15","18","19"のバージョン値を"1.0"に変更する。
ステップS5:タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2,図17の対応付け情報テーブルT3,図18のタスク履歴情報テーブルT4における,移動対象のタスクのバージョン値を,ステップS1で取得した最大バージョン値に"1"を加算(+1)した値に変更する。この変更後の値が,移動回数に対応する値である。
ステップS6:タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2における,移動対象のタスクの状態を"完了"に変更する。さらに,タスク移動制御部224は,移動対象のタスクに対応する履歴IDを新たに作成し,図18のタスク履歴情報テーブルT4における履歴ID欄に記憶し,このタスクのIDをタスクID欄に記憶する。タスク移動制御部224は,例えば,この履歴IDを作成した日時と共に文字列"完了"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶し,この履歴IDに対応するバージョン値欄に"1.0"を記憶する。タスク移動制御部224は,移動対象のタスクの状態が既に完了になっている場合には,履歴IDを作成しない。
前記の例では,タスク移動制御部224は,図20のタスク情報テーブルT21に示すように,移動対象のタスクのID"15","18","19"の状態を完了にする。また,タスク移動制御部224は,図22のタスク履歴情報テーブルT41に示すように,移動対象のタスクのID"15","19"に対応する履歴ID"36","37"を履歴ID欄に記憶し,タスクID"15","19"をタスクID欄に記憶し,バージョン値"1.0"をバージョン値欄に記憶し,履歴欄に日時である"yyyy4/mm4/dd4 hh4:mm4:ss4 "と"完了"を記憶する。
ステップS7:タスク移動制御部224は,移動元の業務プロセスにおいて,移動対象のタスクの次に実行されるタスクの有無を判定する。ここで,移動対象のタスクがメインタスクの場合には,このメインタスクのサブタスクではないタスクが,移動対象のタスクの次のタスクとなる。
次のタスクがある場合(ステップS7/YES),ステップS8に移り,次のタスクがない場合(ステップS7/NO),ステップS9に移る。
前記例の場合,図16のタスク情報テーブルT2を参照すると,移動対象のタスクは,"調査"であり,このタスクはメインタスクである。従って,次のタスク"資料1作成"があるので,ステップS8に移る。なお,移動対象のタスクが,"レビュー"タスクの場合には,次のタスクがないので,ステップS9に移る。
ステップS8:タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2における,次のタスクの状態を"実行中"に変更する。タスク移動制御部224は,図18のタスク履歴情報テーブルT4における,次のタスクに対応する履歴IDを新たに作成し,図18のタスク履歴情報テーブルT4の履歴ID欄に記憶し,この次のタスクのIDをタスクID欄に記憶する。タスク移動制御部224は,この履歴IDを作成した日時と共に文字列"実行中"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶し,この履歴IDに対応するバージョン値欄に"-1"を記憶する。
前記の例では,タスク移動制御部224は,図20のタスク情報テーブルT21における,次のタスクのID"16"の状態を"実行中"に変更する。また,タスク移動制御部224は,図22のタスク履歴情報テーブルT41に示すように,次のタスク("資料1作成")のID"16"に対応する履歴ID"38"を履歴ID欄に記憶し,タスクID"16"をタスクID欄に記憶し,バージョン値"-1"をバージョン値欄に記憶し,履歴欄に日時である"yyyy5/mm5/dd5 hh5:mm5:ss5"と文字列"開始"を記憶する。
ステップS9:タスク移動制御部224は,移動元の業務プロセスの状態を"完了"に変更する。例えば,移動対象のタスクが,"レビュー"タスクの場合には,タスク移動制御部224は,図15のプロセス情報テーブルT1において,移動元の業務プロセスである"初回調査報告"を識別する業務プロセスID"11"に対応する状態欄を"完了"に変更する。
ステップS10:タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2から,移動前における移動対象のタスクの情報(タスク情報)を取得し,図18のタスク履歴情報テーブルT4から,移動前における移動対象のタスクのID,バージョン値,履歴を取得し,各テーブルの後段に複製する。
前記の例では,図16のタスク情報テーブルT2において,移動前における移動対象のタスクの情報は,このタスクのID"15","18","19",このタスクの名前"調査","A社の調査","B社の調査",このタスクの状態"実行中","完了","実行中",バージョン値"-1"である。さらに,このタスクの情報は,"A社の調査"タスクのコメント"CMT"である。タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2から,タスクID"15","18","19"の名前,状態,担当者,バージョン値,コメントを取得し,図20のタスク情報テーブルT21に示すように追加する(符号X1参照)。
さらに,前記の例では,図18のタスク履歴情報テーブルT4において,移動前における移動対象のタスクのIDは,"15","18","18","19",このタスクのバージョン値は,"-1"である。このタスクの履歴は"yyyy2/mm2/dd2 hh2:mm2:ss2 開始","yyyy2/mm2/dd2 hh2:mm2:ss2 開始","yyyy3/mm3/dd3 hh3:mm3:ss3 完了","yyyy3/mm3/dd3 hh3:mm3:ss3 開始"である。
タスク移動制御部224は,移動前におけるタスクのIDの個数分,履歴IDを作成し,図22のタスク履歴情報テーブルT41に示すように,この履歴IDを履歴欄に記憶する。前記例の場合,このタスクのIDの個数は"4"なので,タスク移動制御部224は,履歴ID"39"〜"42"の履歴IDを作成し,タスク履歴情報テーブルT41の履歴ID欄に記憶する。そして,タスク移動制御部224は,前記したタスクのID ,タスクのバージョン値,タスクの履歴を,タスク履歴情報テーブルT41のタスクID欄,バージョン値欄,履歴欄にそれぞれ記憶する(符号X3参照)。
ステップS11:タスク移動制御部224は,移動対象のタスクと移動先の業務プロセスとの対応情報(対応付け)を追加する。具体的には,タスク移動制御部224は,移動対象のタスクのIDを,図17の対応付け情報テーブルT3のタスクID欄に追加し,この追加したタスクIDに対応する業務プロセスID欄に,移動先の業務プロセスのIDを記憶し,この追加したタスクIDに対応するバージョン値欄に"-1"を記憶する。
前記の例では,タスク移動制御部224は,図21の対応付け情報テーブルT31に示すように,移動対象のタスクのID"15","18","19"をタスクID欄に記憶し,このタスクのID"15","18","19"に対応する業務プロセスID欄に,移動先の業務プロセスである"第2回調査報告"のID"22"を記憶する。タスク移動制御部224は,このタスクのID"15","18","19"に対応するバージョン値欄に"-1"を記憶する(符号X2参照)。
図19で説明したタスク移動制御部224の処理内容をまとめると以下の通りである。すなわち,ステップS4,S5で説明したように,タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2において,移動対象のタスクのバージョン値を第2の値に変更する。タスク移動制御部224は,図17の対応付け情報テーブルT3において,移動元の業務プロセスの業務プロセスIDと移動対象のタスクのタスクIDとに該当するバージョン値を第2の値に変更する。
ステップS10で説明したように,タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2において,移動前における移動対象のタスクのタスクIDとタスクに関連する情報との複製を記憶し,複製したタスクに関連する情報と対応して"-1"のバージョン値を記憶する。さらに,タスク移動制御部224は,図18のタスク履歴情報テーブルT4において,移動対象のタスクのタスクIDと履歴との複製を記憶し,複製した履歴と対応して"-1のバージョン値を記憶する。
さらに,ステップS11で説明したように,タスク移動制御部224は,図17の対応付け情報テーブルT3において,移動対象のタスクのタスクIDと移動先の業務プロセスの業務プロセスIDとバージョン値"-1"とを対応付けて記憶する。
図19の処理によれば,ステップS10で説明したように,管理装置2は,図21の対応付け情報テーブルT31のテーブルにより,移動対象のタスクを,移動元の業務プロセスおよび移動先の業務プロセスと対応付けて管理することができる。その結果,管理装置2は,業務プロセス間でタスクを移動させる場合であっても,移動元の業務プロセスにおけるタスクと,このタスクに関連する情報を,移動先の業務プロセスに自動的に引き継がせる制御を実行することができる。
ここで,ステップS5における処理について説明する。例えば,管理者が,業務プロセスである第2回調査報告に後続する業務プロセスとして第3回調査報告の作成指示を管理装置2に行うとする。そして,第2回調査報告における"調査"タスクを,第3回調査報告に移動するとする。この場合,タスク移動制御部224は,図19のステップS1において,バージョン値"1"を取得する。そして,タスク移動制御部224は,図16のタスク情報テーブルT2,図17の対応付け情報テーブルT3,図18のタスク履歴情報テーブルT4における,移動対象のタスクのバージョン値を,ステップS1で取得した最大バージョン値"1"に"1"を加算した値"2"に変更する。
このようにバージョン値を,移動回数に対応して変更することで,業務プロセス間で,タスクが移動した場合であっても,各プロセスにおけるタスクの履歴を管理することができる。
(業務プロセスリスト,タスクリストの表示)
図11,図12で説明したように,業務プロセス表示画面における,業務プロセスリスト表示欄R1に業務プロセスリストを表示し,タスクリスト表示欄R4に,タスクリストを表示する処理について,図11,図12,図15,図20,図21を参照し,図23に基づき説明する。
図23は,業務プロセスリスト,タスクリストを表示する処理する処理の流れを説明するフロー図の一例である。ここで,管理装置2は,図23の処理を実行する前に,図19のフロー図で説明したタスクの移動処理を実行し,図20のタスク情報テーブルT21,図21の対応付け情報テーブルT31を記憶装置14に記憶している。さらに,図11で説明したように,管理者が,業務プロセス表示画面U7の業務プロセスリストの中から,"第2回調査報告"を選択しているとする。
その結果,端末装置1_1の入出力制御部151は,この選択操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,表示対象の業務プロセスの業務プロセスIDを有する表示対象の業務プロセスの表示指示コマンドの一例である。換言すれば,この制御コマンドは,選択された業務プロセスのIDと,タスクリスト表示を示す情報を有する。図11の場合,制御コマンドは,業務プロセスID"22"を有する。
管理装置2の全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク移動制御部224に送信する。タスク移動制御部224は,この制御コマンドを受信すると,図23の処理を実行する。
ステップS21:業務プロセス制御部222は,図15のプロセス情報テーブルT1から,表示対象の業務プロセスに関連する情報を取得する。この表示対象の業務プロセスは,選択された業務プロセスである。
具体的には,業務プロセス制御部222は,図15のプロセス情報テーブルT1から,制御コマンドの業務プロセスIDに対応する業務プロセス名,状態,起票者を取得する。前記例の場合,業務プロセス制御部222は,業務プロセスID"22"に対応する業務プロセス名"第2回調査報告",状態"未開始",起票者"BBB"を取得する。
ステップS22:業務プロセス制御部222は,図21の対応付け情報テーブルT31から,表示対象の業務プロセスにおけるタスクのIDと,このタスクのバージョン値を取得する。前記例の場合,業務プロセス制御部222は,業務プロセスID"22"により特定される業務プロセスである"第2回調査報告"に属するタスクのID"15","18","19","25","26"を取得し,バージョン値"-1"を取得する。
ステップS23:業務プロセス制御部222は,図20のタスク情報テーブルT21から,前記取得した各タスクIDとバージョン値に該当する,表示対象の業務プロセスにおけるタスクに関連する情報を取得する。業務プロセス制御部222は,この取得処理を取得したタスクIDの数だけ繰り返す(ループLP21〜ループLP22参照)。前記例の場合,取得したタスクIDは,タスクID"15","18","19","25","26"であり,取得したバージョン値は,"-1"である。従って,業務プロセス制御部222は,図20のタスク情報テーブルT21から,タスクに関連する情報として,タスクの名前"調査","A社の調査","B社の調査","資料2作成","レビュー",状態として,それぞれ"実行中","完了","実行中","未開始","未開始"を取得する。業務プロセス制御部222は,タスク情報テーブルT21から,起票者"A","A","A","C","B"を取得し,タスク情報テーブルT21から,タスクに関連する情報として,"A社の調査"タスクのコメント"CMT"を取得する。
ステップS24:業務プロセス制御部222は,取得したタスクIDと,取得したタスクに関連する情報と,取得した業務プロセスに関連する情報とをマージして端末装置1_1に送信する。具体的には,業務プロセス制御部222は,取得したタスクIDと,取得したタスクに関連する情報と,取得した業務プロセスに関連する情報を全体管理部221に送信する。全体管理部221は,このタスクIDとタスクに関連する情報と業務プロセスに関連する情報とに基づき,業務プロセスリスト用の画面データと,タスクリスト用の画面データとを作成し,端末装置1_1に送信する。この画面データが,取得したタスクに関連する情報と,取得した業務プロセスに関連する情報との表示用データの一例である。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この画面データを受信すると,この画面データに基づき,業務プロセス画面の業務プロセスリスト欄と,タスクリスト欄とを表示する。前記例では,図12の業務プロセス表示画面U8の業務プロセスリスト表示欄R1,タスクリスト表示欄R4に示すように,業務プロセスリスト,タスクリストを表示する。
図23の処理は他にも様々な場面で実行される。例えば,図11において,管理者による移動対象のタスクリストの選択操作に応答して,端末装置1_1の入出力制御部151は,ドロップダウンリストU71を表示した。そして,管理者が,ドロップダウンリストU71の項目の中から"移動"を選択すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信した。この制御コマンドは,移動対象のタスクのIDと,移動対象のタスクが属する業務プロセスのIDと,"移動"選択操作が行われたことを示す情報を有する。図11の例では,移動対象のタスクのIDは,"15"であり,移動対象のタスクが属する業務プロセスのIDは,"11"である。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,業務プロセス制御部222に送信する。業務プロセス制御部222は,制御コマンドの業務プロセスID以外の業務プロセスIDを,図15のプロセス情報テーブルT1の中から検索し,この検索した業務プロセスIDを,図23のステップS21における制御コマンドの業務プロセスIDとして,ステップS21以下の処理を実行する。この処理の実行においては,未だ,タスクの移動処理が実行されていない。そのため,図23のステップS22において,業務プロセス制御部222は,図17の対応付け情報テーブルT3から,前記検索された業務プロセスIDにより特定される業務プロセスにおけるタスクのIDと,このタスクのバージョン値を取得する。そして,図23のステップS23において,業務プロセス制御部222は,図16のタスク情報テーブルT2から,前記取得した各タスクIDとバージョン値に該当するタスクに関連する情報を取得する。次いで,図23のステップS24において,業務プロセス制御部222は,取得したタスクIDと,取得したタスクに関連する情報と,取得した業務プロセスに関連する情報とをマージして端末装置1_1に送信する。具体的には,業務プロセス制御部222は,取得したタスクIDと,取得したタスクに関連する情報と,取得した業務プロセスに関連する情報を全体管理部221に送信する。全体管理部221は,このタスクIDとタスクに関連する情報と業務プロセスに関連する情報とに基づき,業務プロセスリスト用の画面データと,タスクリスト用の画面データを作成し,端末装置1_1に送信する。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この画面データを受信すると,この画面データに基づき,図11の検索結果画面U73に示した画面を表示する。
図23で説明した処理よれば,管理装置は,業務プロセスの情報,この業務プロセスにおけるタスクの情報を管理者,担当者に提示することができる。
なお,図11の業務プロセス表示画面U7などのタスクリスト表示欄R4におけるタスクリストの表示順序について説明する。管理装置2の全体管理部221は,移動元の業務プロセスにおけるタスクリスト表示用の画面データを作成する場合には,例えば以下のように行う。
全体管理部221は,例えば,図20のタスク情報テーブルT21において,移動先の業務プロセスにおけるタスクのIDの行の順序,すなわちテーブルの上から下に沿って,タスクに関連する情報が表示されるように,画面データを作成する。図20の例では,全体管理部221は,タスクID"14","15","18","19","16","17"の順でタスクに関連する情報が表示されるように画面データを作成する。
一方,管理装置2の全体管理部221は,移動先の業務プロセスにおけるタスクリスト表示用の画面データを作成する場合には,例えば以下のように行う。全体管理部221は,例えば,図20のタスク情報テーブルT21において,移動先の業務プロセスにおけるタスクのIDの数値が小さいほど,タスクに関連する情報がタスクリストの上側に表示されるようにする。図20の例では,全体管理部221は,タスクID"15","18","19","25","26"の順でタスクに関連する情報が表示されるように画面データを作成する。
(タスク関連情報変更)
図13で説明したように,タスクに関連する情報である,タスクの担当者を変更したり,タスクのコメントを変更する処理について,図13,図20,図21を参照し,図24,図25 に基づき説明する。以下,この変更をタスク関連情報変更と適宜記す。
具体例として,タスクの担当者の変更を例示するが,コメントの変更も同様である。
図24は,タスク関連情報変更処理の流れを説明するフロー図の一例である。
図25は,図22のタスク履歴情報テーブルT41が更新された状態の一例を示す図である。なお,タスク履歴情報テーブルT42の"〜"(波線)は,図22のタスク履歴情報テーブルT41における履歴ID欄が記憶する履歴ID"34"〜"38"の行が省略されていることを意味している。
図24の処理の実行前に,以下の処理が行われているとする。すなわち,図13で説明したように,管理者は,図13の業務プロセス表示画面U9のタスクリストの中から,担当者変更対象のタスクを選択し,ドロップダウンリストU91から"担当者変更"を選択する。なお,管理者は,図12で説明したように,業務プロセスリストの中から,"第2回調査報告"を選択している。 管理者が,変更後の担当者名"D"を,担当者変更画面U93における担当者変更欄のテキストボックスに入力し,保存ボタンを押下すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。
この制御コマンドは,変更対象のタスクのタスクIDと,変更対象のタスクが属する業務プロセスの業務プロセスIDと,変更対象タスクの変更後の関連情報とを有するタスク変更指示コマンドの一例である。以下の説明において,変更対象タスクの変更後の関連情報を変更内容と適宜記す。前記例の場合,業務プロセスIDは"22",タスクIDは"15"であり,変更内容は,入力された担当者名である。この変更対象タスクが,選択されたタスクである。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図24の処理を実行する。
ステップS31:タスク制御部223は,選択されたタスクのバージョン値が"-1"か,"-1"以外か確認(判定とも呼ぶ)する。選択されたタスクのバージョン値が"-1"の場合,ステップS32に移り,選択されたタスクのバージョン値が"-1"以外の場合,ステップS34に移る。
具体的には,タスク制御部223は,図21の対応付け情報テーブルT31から,制御コマンドの業務プロセスIDとタスクIDとに該当するバージョン値を取得する。そして,タスク制御部223は,取得したバージョン値が"-1"か,"-1"以外か確認する。
前記例の場合,業務プロセスID"22"とタスクID"15"とに該当するバージョン値は,"-1"である。そのため,ステップS32に移る。
ステップS32:タスク制御部223は,変更内容を記憶する。具体的には,タスク制御部223は,図20のタスク情報テーブルT21において,制御コマンドのタスクIDと取得したバージョン値"-1"とに該当する関連情報を変更後の関連情報である変更内容に変更する。前記例の場合,タスク制御部223は,タスクID"15"とバージョン値"-1"とに該当する担当者名欄の担当者を"D"("A→D")に変更する。
ステップS33:タスク制御部223は,変更履歴を記憶する。具体的には,タスク制御部223は,新たに履歴IDを作成し,図25のタスク履歴情報テーブルT42の履歴ID欄に記憶し,この履歴ID欄に対応するタスクID欄に制御コマンドのタスクIDを記憶し,この履歴ID欄に対応するバージョン値欄に"-1"を記憶する。そして,タスク制御部223は,例えば履歴IDを作成した年月日時分秒を,履歴欄に記憶し,さらに制御コマンドの変更内容を記憶する。前記例の場合,図25に示すように,作成した履歴ID"43"を履歴ID欄に記憶し,タスクID"15"をタスクID欄に記憶し,履歴欄に"yyyy4/mm4/dd4 hh4:mm4:ss4 担当者A→Dに変更"を記憶する。
ステップS34:タスク制御部223は,読み取り専用である旨のエラー通知を端末装置1_1の入出力制御部151に送信する。入出力制御部151は,エラー通知を受信すると,読み取り専用である旨を表示装置121に表示する。
このステップS34は,例えば,以下の場合に実行される。すなわち,管理者が,図14の業務プロセス表示画面U10のタスクリストの中から,担当者変更対象のタスクを選択し,ドロップダウンリストU101から"担当者変更"を選択する。なお,管理者は,図11で説明したように,業務プロセスリストの中から,"初回回調査報告"を選択している。
管理者が,変更後の担当者名"D"を,担当者変更画面(図13参照)における担当者変更欄のテキストボックスに入力し,保存ボタンを押下すると,前記したように,選択されたタスクのID"15"と,選択された業務プロセスのID"11"などを有する制御コマンドを,管理装置2の全体管理部221に送信する。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,ステップS31の処理を実行する。この場合,制御コマンドの業務プロセスID"11"とタスクID"15"とに該当するバージョン値は"1.0"であるので("-1"以外),ステップS34に移る。この場合,移動元の業務プロセス移動済みのタスクの内容に対して変更操作が行われたので,管理装置2は,変更処理を実行しない。
図24で説明した処理によれば,管理装置2は,移動先の業務プロセスに属しているタスクに関連する情報を変更することができる。その結果,管理者,担当者は,実際の作業に即した,情報更新が可能になる。
さらに,管理装置2は,移動先の業務プロセスに属しているタスクの情報が変更された場合にのみ,変更内容を記憶している。例えば,担当者が,タスクリストから,移動済みのタスクを誤って選択し,例えば,このタスクの担当者名の変更操作を行うことがある。この場合であっても,移動元の業務プロセスにおけるタスクの内容は変更されないので,変更前のタスクの内容を維持することができる。その結果,管理者,担当者は,移動元の業務プロセスにおけるタスク情報と,移動先の業務プロセスにおけるタスク情報とを比較することにより,移動対象のタスク情報が,どのように変化したのかを知ることができる。
(タスクの履歴表示)
図14で説明した,タスクの履歴表示処理について,図14,図20,図21を参照し,図26に基づき説明する。
図26は,タスクの履歴表示処理の流れを説明するフロー図の一例である。図26の処理の実行前に,以下の処理が行われているとする。すなわち,管理者が,図14の業務プロセス表示画面U10のタスクリストの中から,履歴を表示したいタスクを選択する。すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,ドロップダウンリストU101を表示する。なお,管理者は,図11で説明したように,業務プロセスリストの中から,"初回調査報告"を選択している。
担当者は,ドロップダウンリストU101から"履歴"を選択する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この選択操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。
この制御コマンドは,履歴表示対象のタスクのタスクIDと,履歴表示対象のタスクが属する業務プロセスの業務プロセスIDを有する履歴表示指示コマンドの一例である。履歴表示対象のタスクが,選択されたタスクであり,履歴表示対象のタスクが属する業務プロセスが,選択された業務プロセスである。前記例の場合,業務プロセスIDは"11",タスクIDは"15"である。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図26の処理を実行する。
ステップS41:タスク制御部223は,タスクIDとバージョン値とに該当する履歴を取得する。
具体的には,タスク制御部223は,図21の対応付け情報テーブルT31から,制御コマンドの業務プロセスIDとタスクIDとに該当するバージョン値を取得する。前記例の場合,業務プロセスID"11"とタスクID"15"とに該当するバージョン値は,"1.0"である。そして,タスク制御部223は,図22のタスク履歴情報テーブルT41から,制御コマンドのタスクIDと,取得したバージョン値に該当する履歴を取得する。前記の例では,タスク制御部223は,図22のタスク履歴情報テーブルT41から,タスクID"15"とバージョン値"1.0"に該当する,"yyyy2/mm2/dd2 hh2:mm2:ss2 開始"と,"yyyy4/mm4/dd4 hh4:mm4:ss4 完了"とを取得する。
なお,図14において,M個(Mは整数)のタスクが同時選択された場合,端末装置1_1の入出力制御部151は, M個のタスクIDを有する制御コマンドを送信する。この場合,タスク制御部223は,M回分,換言すれば履歴を取得するタスクの数分,ステップS41の処理を繰り返す(ループLP41〜ループLP42参照)。
ステップS42:タスク制御部223は,取得した履歴を端末装置1_1に送信する。
具体的には,業務プロセス制御部222は,取得した履歴を全体管理部221に送信する。全体管理部221は,この履歴に基づき,履歴表示用の画面データを作成し,端末装置1_1に送信する。
端末装置1_1の入出力制御部151は,この画面データを受信すると,この画面データに基づき,履歴表示画面を表示する。前記例では,入出力制御部151は,図14の履歴表示画面U102を表示する。
図26で説明した処理によれば,管理装置2は,タスクの履歴を端末装置1_1に表示することができる。その結果,管理者,担当者は,タスクの履歴を知ることができ,業務プロセスの詳細な進捗状況を知ることができる。
本実施の形態の管理装置によれば,業務プロセス間でタスクを移動させる場合であっても,移動対象のタスクに関連する情報を移動先の業務プロセスに引き継がせることができる。そのため,管理者は,移動対象のタスクを選択し,移動指示操作を行うだけでよいので,移動対象のタスクに関連する情報を管理装置に自ら入力する必要がなくなる。その結果,管理者の入力作業量を削減することができる。特に,移動対象のタスクが多数ある場合や,移動対象のタスクに関連する情報の種類,この情報の量が多い場合には,入力作業量の軽減効果が顕著である。
また,管理装置において,タスクIDは,タスクの移動前後で変化しないので,タスクの管理処理が複雑化しない。
さらに,タスクを移動しても,移動元の業務プロセスにおいて,このタスクに関連する情報を管理している。そのため,管理者,担当者は,移動元の業務プロセスの実行履歴と共に,このタスクに関連する情報を知ることができる。その結果,管理者,担当者は,移動元の業務プロセスの進捗状況などを知ることができる。特に,移動元の業務プロセスの進捗状況,業務内容の検討会を後日開催する場合には,検討会参加者は,移動元の業務プロセスにおけるタスクに関連する情報を知ることができるので,検討資料が増え検討会参加者にとって好ましい。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では,対応情報にバージョン値を含めたが,第2の実施の形態では,対応情報にフラグを含める例について説明する。
第1の実施の形態と,第2の実施の形態との相違は,テーブルの内容が異なり,それに伴い,図2の全体管理部221,業務プロセス制御部222,タスク制御部223,タスク移動制御部224の処理内容が異なっている。例えば,タスク制御部223は,タスクの移動の有無を示すフラグを有する対応情報を作成する。
(テーブル)
図27は,第1の実施の形態で説明した図16のタスク情報テーブルT2の他の例を示す図である。図27のタスク情報テーブルT25は,タスク情報テーブルT2と異なり,バージョン値欄を有さず,それ以外の構成は,タスク情報テーブルT2と同様である。
タスク情報テーブルT25は,第2の実施の形態において,タスク関連情報とタスクIDとを対応付けて記憶する第1のテーブルの一例である。
図28は,第1の実施の形態で説明した図17の対応付け情報テーブルT3の他の例を示す図である。図28の対応付け情報テーブルT35は,第2の実施の形態において,業務プロセスIDとタスクIDとフラグとを対応付けて記憶する第2のテーブルの一例である。図28の対応付け情報テーブルT35は,対応付け情報テーブルT3と異なり,バージョン値欄の替わりに,読み取りフラグ欄を有し,それ以外の構成は,タスク情報テーブルT2と同様である。
読み取りフラグ欄は,タスクID欄により識別されるタスクが,業務プロセス間で移動したタスクか,業務プロセス間で移動していないかを判定するフラグを記憶する。このタスクが,業務プロセス間で移動したタスクの場合には,読み取りフラグ欄は,"true"を記憶する。一方,このタスクが,業務プロセス間で移動していないタスクの場合には,読み取りフラグ欄は,"false"を記憶する。
図29は,第1の実施の形態で説明した図18のタスク履歴情報テーブルT4の他の例を示す図である。図29のタスク履歴情報テーブルT45は,第2の実施の形態において,タスクIDとタスクの履歴とを記憶する第4のテーブルの一例である。タスク履歴情報テーブルT45は,タスク履歴情報テーブルT4と異なり,バージョン値欄を有さず,それ以外の構成は,タスク履歴情報テーブルT4と同様である。
なお,業務プロセス情報テーブルについては,第1の実施の形態で説明した,図15のプロセス情報テーブルT1と同様である。
(テーブルの作成)
次に,図27のタスク情報テーブルT25,図28の対応付け情報テーブルT35,図29のタスク履歴情報テーブルT45の作成処理について説明する。
図2の業務プロセス制御部222は,第1の実施の形態における,図16で説明したように,図27のタスク情報テーブルT25におけるタスクID欄,名前欄,状態欄,担当者欄,コメント欄に,タスクの名前,状態,担当者,コメントを記憶する。
図2のタスク制御部223は,第1の実施の形態における,図17で説明したように,図28の対応付け情報テーブルT35における業務プロセスID欄,タスクID欄に,業務プロセスID,タスクIDを記憶する。このとき,タスク制御部223は,タスクID欄に記憶したタスクIDに対応する読み取りフラグ欄に"false"を記憶する。
図2のタスク制御部223は,第1の実施の形態における,図18で説明したように,図29のタスク履歴情報テーブルT45における履歴ID欄,タスクID欄,履歴欄に,履歴ID,タスクID,履歴を記憶する。
(タスク移動処理)
図11,図28,図29を参照し,図30〜図33に基づき,管理装置2が実行するタスク移動処理の流れを説明する。
図30は,管理装置2が実行するタスク移動処理の流れを説明するフロー図の他の例である。
図31は,図27のタスク情報テーブルT25が更新された状態の一例を示す図である。
図32は,図28の対応付け情報テーブルT35が更新された状態の一例を示す図である。
図33は,図29のタスク履歴情報テーブルT45が更新された状態の一例を示す図である。
図30の処理の実行前に,以下の処理が行われているとする。すなわち,図11で説明したように,管理者は,タスクリストの中から移動対象のタスクを選択しドロップダウンリスト表示指示操作を行うことにより表示されるドロップダウンリストU71の中から,"移動"を選択し,さらに,この選択操作により表示される検索結果画面U73の"移動ボタン"を押下する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。
この制御コマンドは,移動対象のタスクのIDと,このタスクの移動元の業務プロセスのIDと,このタスクの移動先の業務プロセスのIDとを有する。図11の例の場合,制御コマンドは,移動対象のタスクID"15"と,移動元の業務プロセスID"11"と,このタスクの移動先の業務プロセスID"22"とを有する。
管理装置2の全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク移動制御部224に送信する。タスク移動制御部224は,この制御コマンドを受信すると,タスクの移動指示に対する応答として,移動先の業務プロセスにおける移動対象のタスクのフラグを第1の値に設定し,移動元の業務プロセスにおける移動対象のタスクのフラグを第2の値に変更する。第1の値が,例えば"false"であり,第2の値が,例えば"true"である。以下,具体的な処理を図30を用いて説明する。
ステップS51:タスク移動制御部224は,移動元の業務プロセスにおける移動対象のタスクに対応する読み取りフラグを"true"に設定する。具体的には,タスク移動制御部224は,図32の対応付け情報テーブルT36において,制御コマンドの移動元の業務プロセスIDとタスクIDに該当するフラグを"true"に変更する。ここで,図19で説明したように,このタスクIDにより識別されるタスクがメインタスクの場合,このメインタスクのサブタスクも移動対象のタスクである。
前記例の場合,移動対象のタスクは,メインタスクであり,このサブタスクは,"A社の調査"タスク,"B社の調査"タスクであり,各サブタスクのIDは"18","19"である。従って,タスク移動制御部224は,図32の対応付け情報テーブルT36において,業務プロセス"11"とタスクID"15","18","19"に対応する読み取りフラグ欄に"true"を記憶する。
ステップS52:移動対象のタスクと移動先の業務プロセスとの対応情報を追加する。具体的には,タスク移動制御部224は,移動対象のタスクのIDを,図28の対応付け情報テーブルT35のタスクID欄に追加し,この追加したタスクIDに対応する業務プロセスID欄に,移動先の業務プロセスのIDを記憶する。タスク移動制御部224は,対応付け情報テーブルT35において,この追加したタスクIDに対応する読み取りフラグ欄に"false"を記憶する。
前記の例では,タスク移動制御部224は,図32の対応付け情報テーブルT36に示すように,移動対象のタスクのID"15","18","19"をタスクID欄に記憶する。タスク移動制御部224は,このタスクのID"15","18","19"に対応する業務プロセスID欄に,移動先の業務プロセスである"第2回調査報告"のID"22"を記憶し,このタスクのID"15","18","19"に対応する読み取りフラグ欄に"false"を記憶する(符号X11参照)。
換言すれば,タスク移動制御部224は,移動対象のタスクのタスクIDと移動先の業務プロセスの業務プロセスIDと第1の値("false")を有するフラグとを対応付けて記憶する。
ステップS53:タスク移動制御部224は,移動元の業務プロセスにおいて,移動対象のタスクの次に実行されるタスクがあるか判定する。ステップS53の処理は,図19のステップS7と同じ処理なので詳細な説明を省略する。次のタスクがある場合(ステップS53/YES),ステップS54に移り,次のタスクがない場合(ステップS53/NO),ステップS54に移る。
ステップS54:タスク移動制御部224は,図27のタスク情報テーブルT25における,次のタスクの状態を"実行中"に変更する。タスク移動制御部224は,図29のタスク履歴情報テーブルT45における,次のタスクに対応する履歴IDを新たに作成し,図29のタスク履歴情報テーブルT45の履歴ID欄に記憶し,この次のタスクのIDをタスクID欄に記憶する。タスク移動制御部224は,例えば,この履歴IDを作成した日時と共に文字列"開始"を,この履歴IDに対応する履歴欄に記憶する。
前記の例では,タスク移動制御部224は,図31のタスク情報テーブルT26に示すように,次のタスクのID"16"の状態を"実行中"に変更する。また,タスク移動制御部224は,図33のタスク履歴情報テーブルT46に示すように,次のタスク("資料1作成")のID"16"に対応する履歴ID"51"を履歴ID欄に記憶し,タスクID"16"をタスクID欄に記憶し,履歴欄に"yyyy6/mm6/dd6 hh6:mm6:ss6 開始"を記憶する。
ステップS55:タスク移動制御部224は,移動元の業務プロセスの状態"完了"に変更する。ステップS55の処理は,図19のステップS9と同じ処理なので詳細な説明を省略する。
図30の処理によれば,ステップS52で説明したように,管理装置2は,図32の対応付け情報テーブルT36のテーブルにより,移動対象のタスクを,移動元の業務プロセスおよび移動先の業務プロセスと対応付けて管理することができる。その結果,管理装置2は,業務プロセス間でタスクを移動させる場合であっても,移動元の業務プロセスにおけるタスクと,このタスクに関連する情報を,移動先の業務プロセスに自動的に引き継がせる制御を実行することができる。
(業務プロセスリスト,タスクリストの表示)
図11,図12で説明したように,業務プロセス表示画面における,業務プロセスリスト表示欄R1に業務プロセスリストを表示し,タスクリスト表示欄R4に,タスクリストを表示する処理について,図11,図12,図15,図31,図32を参照し,図34に基づき説明する。
図34は,業務プロセスリスト,タスクリストを表示する処理する処理の流れを説明するフロー図の他の例である。ここで,管理装置2は,図34の処理を実行する前に,図30のフロー図で説明したタスクの移動処理を実行し,図31のタスク情報テーブルT26,図32の対応付け情報テーブルT36を記憶装置14に記憶している。さらに,図11で説明したように,管理者が,業務プロセス表示画面U7の業務プロセスリストの中から,移動先の業務プロセスである"第2回調査報告"を選択しているとする。
その結果,端末装置1_1の入出力制御部151は,この選択操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,選択された業務プロセス(表示対象の業務プロセスとも呼ぶ)のIDと,タスクリスト表示を示す情報を有する。図11の場合,制御コマンドは,業務プロセスID"22"を有する。
管理装置2の全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク移動制御部224に送信する。タスク移動制御部224は,この制御コマンドを受信すると,図34の処理を実行する。
ステップS61:業務プロセス制御部222は,図15のプロセス情報テーブルT1から,選択された業務プロセスに関連する情報を取得する。具体的には,業務プロセス制御部222は,図15のプロセス情報テーブルT1から,制御コマンドの業務プロセスIDに対応する業務プロセス名,状態,起票者を取得する。前記例の場合,業務プロセス制御部222は,業務プロセスID"22"に対応する業務プロセス名"第2回調査報告",状態"実行中",起票者"BBB"を取得する。
ステップS62:業務プロセス制御部222は,図32の対応付け情報テーブルT36から,選択された業務プロセスにおけるタスクのIDと,このタスクの読み取りフラグを取得する。前記例の場合,業務プロセス制御部222は,業務プロセスID"22"により特定される業務プロセスである"第2回調査報告"に属するタスクのID"15","18","19","25","26"を取得し,読み取りフラグ"false"を取得する。
ステップS63:業務プロセス制御部222は,図31のタスク情報テーブルT26から,取得した各タスクIDに該当するタスクに関連する情報を取得する。業務プロセス制御部222は,この取得処理を取得したタスクIDの数だけ繰り返す(ループLP61〜ループLP62参照)。前記例の場合,取得したタスクは,タスクID"15","18","19","25","26"であり,取得した読み取りフラグは"false"である。従って,業務プロセス制御部222は,図31のタスク情報テーブルT26から,タスクに関連する情報として,タスクの名前"調査","A社の調査","B社の調査","資料2作成","レビュー"を取得し,状態として,それぞれ"実行中","完了","実行中","未開始","未開始"を取得する。業務プロセス制御部222は,タスク情報テーブルT21から,起票者"A","A","A","C","B"を取得し,タスク情報テーブルT21から,"A社の調査"タスクのコメント"CMT"を取得する。
ステップS64:業務プロセス制御部222は,取得したタスクIDと,取得したタスクに関連する情報と,取得した業務プロセスに関連する情報とをマージして端末装置1_1に送信する。
ステップS64の詳細な処理は,図23のステップS24で説明したので,説明を省略する。
図34で説明した処理よれば,管理装置は,業務プロセスの情報,この業務プロセスにおけるタスクの情報を管理者,担当者に提示することができる。
(タスク関連情報変更)
図13で説明したように,タスクの担当者を変更したり,タスクのコメントを変更する処理について,図13,図31,図32を参照し,図35,図36に基づき説明する。以下,具体例として,タスクの担当者の変更を例示するが,コメントの変更も同様である。
図35は,タスク関連情報変更処理の流れを説明するフロー図の他の例である。
図36は,図33のタスク履歴情報テーブルT46が更新された状態の一例を示す図である。
図35の処理の実行前に,以下の処理が行われているとする。すなわち,図13で説明したように,管理者は,図13の業務プロセス表示画面U9のタスクリストの中から,担当者変更対象のタスクを選択し,ドロップダウンリストU91から"担当者変更"を選択する。なお,管理者は,図12で説明したように,業務プロセスリストの中から,"第2回調査報告"を選択している。
担当者名"D"を,担当者変更画面U93における担当者変更欄のテキストボックスに入力し,保存ボタンを押下すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,この入力操作,押下操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,選択されたタスクのIDと,このタスクが属する業務プロセスのID(選択された業務プロセスのID)と,変更内容を有する。前記例の場合,業務プロセスIDは"22",タスクIDは"15"であり,変更内容は,入力された担当者名である。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図35の処理を実行する。
ステップS71:タスク制御部223は,選択されたタスクの読み取りフラグが"false"か,"true"か確認する。選択されたタスクの読み取りフラグが"false"の場合,ステップS72に移り,選択されたタスクの読み取りフラグが"true"の場合,ステップS74に移る。
具体的には,タスク制御部223は,図32の対応付け情報テーブルT36から,制御コマンドの業務プロセスIDとタスクIDとに該当する読み取りフラグを取得する。そして,タスク制御部223は,取得したフラグが,"false"か判定する。
前記例の場合,業務プロセスID"22"とタスクID"15"とに該当する読み取りフラグは,"false"である。そのため,ステップS72に移る。
ステップS72:タスク制御部223は,変更内容を記憶する。具体的には,タスク制御部223は,図31のタスク情報テーブルT26において,制御コマンドのタスクIDに該当する関連情報を変更後の関連情報である変更内容に変更する。前記例の場合,タスク制御部223は,タスクID"15"に該当する担当者名欄の担当者を"D"("A→D")に変更する。
ステップS73:タスク制御部223は,変更履歴を記憶する。具体的には,タスク制御部223は,新たに履歴IDを作成し,図36の履歴情報テーブルT47の履歴ID欄に記憶し,この履歴ID欄に対応するタスクID欄に制御コマンドのタスクIDを記憶する。そして,タスク制御部223は,例えば履歴IDを作成した日時を履歴欄に記憶し,さらに制御コマンドの変更内容を記憶する。前記例の場合,図36に示すように,作成した履歴ID"52"を履歴ID欄に記憶し,タスクID"15"をタスクID欄に記憶し,履歴欄に"yyyy7/mm7/dd7 hh7:mm7:ss7 担当者A→Dに変更"を記憶する。
ステップS74:タスク制御部223は,読み取り専用である旨のエラー通知を端末装置1_1の入出力制御部151に送信する。入出力制御部151は,エラー通知を受信すると,読み取り専用である旨を表示装置121に表示する。
図24で説明した処理によれば,管理装置2は,移動先の業務プロセスに属しているタスクに関連する情報を変更することができる。その結果,管理者,担当者は,実際の作業に即した,情報更新が可能になる。さらに,移動元の業務プロセスにおけるタスクの内容は変更されないので,変更前のタスクの内容を維持することができる。
(タスクの履歴表示)
図14で説明した,タスクの履歴表示処理について,図14,図33を参照し,図37に基づき説明する。
図37は,タスク履歴表示処理の流れを説明するフロー図の他の例である。図37の処理の実行前に,以下の処理が行われているとする。すなわち,管理者が,図14の業務プロセス表示画面U10のタスクリストの中から,履歴を表示したいタスクを選択する。すると,端末装置1_1の入出力制御部151は,ドロップダウンリストU101を表示する。なお,管理者は,図11で説明したように,業務プロセスリストの中から,"初回調査報告"を選択している。
担当者は,ドロップダウンリストU101から"履歴"を選択する。端末装置1_1の入出力制御部151は,この選択操作に対応する制御コマンドを管理装置2の全体管理部221に送信する。この制御コマンドは,選択されたタスクのIDと,選択された業務プロセスのIDとを有する。前記例の場合,業務プロセスIDは"11",タスクIDは"15"である。
全体管理部221は,この制御コマンドを受信すると,タスク制御部223に送信する。タスク制御部223は,この制御コマンドを受信すると,図37の処理を実行する。
ステップS81:タスク制御部223は,タスクIDに基づき,履歴を取得する。
具体的には,タスク制御部223は,図33のタスク履歴情報テーブルT46から,制御コマンドのタスクIDに該当する履歴を取得する。前記の例では,タスク制御部223は,図33のタスク履歴情報テーブルT46から,タスクID"15"に該当する,"yyyy2/mm2/dd2 hh2:mm2:ss2 開始"を取得する。
なお,図14において,M個(Mは整数)のタスクが同時選択された場合,端末装置1_1の入出力制御部151は, M個のタスクIDを有する制御コマンドを送信する。この場合,タスク制御部223は,M回分,換言すれば履歴を取得するタスクの数分,ステップS81の処理を繰り返す(ループLP81〜ループLP82参照)。
ステップS82:タスク制御部223は,取得した履歴を端末装置1_1に送信する。ステップS82の処理は,図26のステップS42と同じ処理なので詳細な説明を省略する。
図37で説明した処理によれば,管理装置2は,タスクの履歴を端末装置1_1に表示することができる。その結果,管理者,担当者は,タスクの履歴を知ることができ,業務プロセスの詳細な進捗状況を知ることができる。
本実施の形態の管理装置によれば,業務プロセス間でタスクを移動させる場合であっても,移動対象のタスクに関連する情報を移動先の業務プロセスに引き継がせることができる。
また,管理装置において,タスクIDは,タスクの移動前後で変化しないので,タスクの管理処理が複雑化しない。
また,タスクを移動しても,移動元の業務プロセスにおいて,このタスクに関連する情報を管理している。そのため,管理者,担当者は,このタスクに関連する情報を知ることができる。 さらに,関連付けテーブルのみが,移動対象のタスクを識別するためにフラグを記憶している。そのため,テーブル構成が複雑にならず,管理装置において,テーブルの作成処理負荷,管理処理負荷を削減できる。更に,テーブルの記憶容量を削減することができ,記憶装置の容量を節約できる。
以上の実施の形態をまとめると,次の付記のとおりである。
(付記1)
複数のタスクの流れを業務プロセスとして表現して,業務プロセスのタスクの進行を管理する管理装置であって,
前記業務プロセスに関連する業務プロセス関連情報と前記業務プロセスおけるタスクに関連するタスク関連情報とを記憶する記憶部と,
前記業務プロセス関連情報と前記タスク関連情報とを対応付ける対応情報を作成し,前記記憶部に記憶する制御部とを有し,
前記制御部は,第1の業務プロセスにおける移動対象のタスクを第2の業務プロセスに移動する移動指示に応答して,前記第2の業務プロセスの業務プロセス関連情報と前記移動対象のタスクのタスク関連情報とを対応付ける前記対応情報を作成し,前記対応情報に基づき,前記第1の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報,前記第2の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報にアクセスし,取得する
ことを特徴とする管理装置。
(付記2)
付記1において,
前記制御部は,前記タスクの移動回数を示す版数値を有する前記対応情報を作成し,
前記移動指示に応答して,前記第2の業務プロセスにおける移動対象のタスクの版数値を第1の値に設定し,前記第1の業務プロセスにおける前記移動対象のタスクの版数値を移動回数に対応する第2の値に変更する
ことを特徴とする管理装置。
(付記3)
付記2において,
前記制御部は,前記業務プロセスを識別する業務プロセス識別子と,前記業務プロセスにおけるタスクを識別するタスク識別子とを有する前記対応情報を作成し,
前記記憶部は,前記タスク関連情報と前記タスク識別子と前記版数値とを対応付けて記憶する第1のテーブルと,前記業務プロセス識別子と前記タスク識別子と前記版数値とを対応付けて記憶する第2のテーブルとを記憶し,
前記制御部は,前記移動指示として入力される,前記第1の業務プロセスの業務プロセス識別子と,移動対象のタスクのタスク識別子と,前記第2の業務プロセスの業務プロセス識別子とを有するタスク移動指示コマンドに応答して,前記第1のテーブルにおいて,前記移動対象のタスクのタスク識別子とタスク関連情報との複製を記憶し,前記複製したタスク関連情報と対応して前記第1の値の版数値を記憶し,前記移動対象のタスクの版数値を前記第2の値に変更し,前記第2のテーブルにおいて,前記第1の業務プロセスの業務プロセス識別子と前記移動対象のタスクのタスク識別子とに該当する版数値を前記第2の値に変更し,さらに,前記移動対象のタスクのタスク識別子と前記第2の業務プロセスの業務プロセス識別子と前記第1の値を有する版数値とを対応付けて記憶する
ことを特徴とする管理装置。
(付記4)
付記3において,
前記記憶部は,前記業務プロセスの業務プロセス関連情報と業務プロセス識別子とを対応付けて記憶する第3のテーブルを記憶し,
前記制御部は,表示対象の業務プロセスの業務プロセス識別子を有する前記表示対象の業務プロセスの表示指示コマンドに応答し,前記第3のテーブルから,前記表示対象の業務プロセスの業務プロセス関連情報を取得し,前記第2のテーブルから,前記表示対象の業務プロセスにおけるタスクのタスク識別子と版数値とを取得し,前記第1のテーブルから,前記取得したタスク識別子と版数値とに該当する前記表示対象の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報を取得し,前記取得した業務プロセス関連情報とタスク関連情報との表示用データを作成する
ことを特徴とする管理装置。
(付記5)
付記4において,
前記制御部は,変更対象のタスクのタスク識別子と,前記変更対象のタスクが属する前記業務プロセスの業務プロセス識別子と,前記変更対象タスクの変更後のタスク関連情報とを有するタスク変更指示コマンドに応答し,前記第2のテーブルから,前記変更対象のタスクが属する前記業務プロセスの業務プロセス識別子と前記変更対象のタスクの前記タスク識別子とに該当する版数値を取得し,前記取得した版数値が,前記第1の値か判定し,前記取得した版数値が前記第1の値の場合には,前記第1のテーブルにおける,前記変更対象のタスクのタスク識別子と前記取得した版数値とに該当するタスク関連情報を前記変更後のタスク関連情報に変更する
ことを特徴とする管理装置。
(付記6)
付記4において,
前記記憶部は,前記タスクのタスク識別子と前記タスクの版数値と前記タスクの履歴とを記憶する第4のテーブルを記憶し,
前記制御部は,前記タスク移動指示コマンドに応答して, 前記第4のテーブルにおいて,前記移動対象のタスクのタスク識別子と履歴との複製を記憶し,前記複製した履歴と対応して前記第1の値の版数値を記憶し,前記移動対象のタスクの版数値を前記第2の値に変更し,
履歴表示対象のタスクのタスク識別子と,前記履歴表示対象のタスクが属する前記業務プロセスの業務プロセス識別子を有する履歴表示指示コマンドに応答し,前記第2のテーブルから,前記履歴表示対象のタスクが属する前記業務プロセスの業務プロセス識別子と履歴表示対象のタスクの前記タスク識別子とに該当する版数値を取得し,前記第4のテーブルから,前記履歴表示対象のタスクの前記タスク識別子と前記取得した版数値とに該当する履歴を取得し,前記履歴の表示用データを作成する
ことを特徴とする管理装置。
(付記7)
付記1において,
前記制御部は,前記タスクの移動の有無を示すフラグを有する前記対応情報を作成し,
前記移動指示に応答して,前記第2の業務プロセスにおける移動対象のタスクのフラグを第1の値に設定し,前記第1の業務プロセスにおける前記移動対象のタスクのフラグを第2の値に変更する
ことを特徴とする管理装置。
(付記8)
付記7において,
前記制御部は,前記業務プロセスを識別する業務プロセス識別子と,前記業務プロセスにおけるタスクを識別するタスク識別子とを有する前記対応情報を作成し,
前記記憶部は,前記タスク関連情報と前記タスク識別子とを対応付けて記憶する第1のテーブルと,前記業務プロセス識別子と前記タスク識別子と前記フラグとを対応付けて記憶する第2のテーブルとを記憶し,
前記制御部は,前記移動指示として入力される,前記第1の業務プロセスの業務プロセス識別子と,移動対象のタスクのタスク識別子と,前記第2の業務プロセスの業務プロセス識別子とを有するタスク移動指示コマンドに応答して, 前記第2のテーブルにおいて,前記第1の業務プロセスの業務プロセス識別子と前記移動対象のタスクのタスク識別子とに該当するフラグを前記第2の値に変更し,前記移動対象のタスクのタスク識別子と前記第2の業務プロセスの業務プロセス識別子と前記第1の値を有する前記フラグとを対応付けて記憶する
ことを特徴とする管理装置。
(付記9)
付記8において,
前記記憶部は,前記業務プロセスの業務プロセス関連情報と業務プロセス識別子とを対応付けて記憶する第3のテーブルを記憶し,
前記制御部は,表示対象の業務プロセスの業務プロセス識別子を有する前記表示対象の業務プロセスの表示指示コマンドに応答し,前記第3のテーブルから,前記表示対象の業務プロセスの業務プロセス関連情報を取得し,前記第1のテーブルから,前記表示対象の業務プロセスにおけるタスクのタスク識別子に該当する前記表示対象の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報とを取得し,前記取得した業務プロセス関連情報とタスク関連情報との表示用データを作成する
ことを特徴とする管理装置。
(付記10)
付記9において,
前記制御部は,変更対象のタスクのタスク識別子と,前記変更対象のタスクが属する前記業務プロセスの業務プロセス識別子と,前記変更対象タスクの変更後のタスク関連情報とを有するタスク変更指示コマンドに応答し,前記第2のテーブルから,前記変更対象のタスクが属する前記業務プロセスの業務プロセス識別子と前記変更対象のタスクの前記タスク識別子とに該当するフラグを取得し,前記取得したフラグが,前記第1の値か判定し,前記取得したフラグが前記第1の値の場合には,前記第1のテーブルにおける,前記変更対象のタスクのタスク識別子に該当するタスク関連情報を前記変更後のタスク関連情報に変更する
ことを特徴とする管理装置。
(付記11)
付記9において,
前記記憶部は,前記タスクのタスク識別子と前記タスクの履歴とを記憶する第4のテーブルを記憶し,
前記制御部は,前記履歴表示対象のタスクのタスク識別子を有する履歴表示指示コマンドに応答し,前記第4のテーブルから,前記履歴表示対象のタスクのタスク識別子に該当する履歴を取得し,前記履歴の表示用データを作成する
ことを特徴とする管理装置。
(付記12)
複数のタスクの流れを業務プロセスとして表現して,業務プロセスのタスクの進行を管理する管理装置で実行される管理プログラムであって,
前記業務プロセスに関連する業務プロセス関連情報と前記業務プロセスおけるタスクに関連するタスク関連情報とを対応付ける対応情報を作成し,記憶部に記憶し,
第1の業務プロセスにおける移動対象のタスクを第2の業務プロセスに移動する移動指示に応答して,前記第2の業務プロセスの業務プロセス関連情報と前記移動対象のタスクのタスク関連情報とを対応付ける前記対応情報を作成し,前記対応情報に基づき,前記第1の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報,前記第2の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報にアクセスし,取得する処理をコンピューターに実行させる
ことを特徴とする管理プログラム。
(付記13)
複数のタスクの流れを業務プロセスとして表現して,業務プロセスのタスクの進行を管理する管理装置で実行される管理方法であって,
前記業務プロセスに関連する業務プロセス関連情報と前記業務プロセスおけるタスクに関連するタスク関連情報とを対応付ける対応情報を作成し,記憶部に記憶し,
第1の業務プロセスにおける移動対象のタスクを第2の業務プロセスに移動する移動指示に応答して,前記第2の業務プロセスの業務プロセス関連情報と前記移動対象のタスクのタスク関連情報とを対応付ける前記対応情報を作成し,
前記対応情報に基づき,前記第1の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報,前記第2の業務プロセスにおけるタスクのタスク関連情報にアクセスし,取得する
ことを特徴とする管理方法。