JP2014009623A - 火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法及び火力発電システム - Google Patents

火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法及び火力発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】
火力発電システムの運転制御を複雑にすることなく、ボイラ排ガスを冷却してボイラ排ガスの浄化性能を向上することができる火力発電システムを提供する。
【解決手段】
ボイラ排ガスの浄化性能を向上するためにボイラ排ガスを冷却する際にボイラ排ガスから回収した熱エネルギーを最終的に火力発電システムの復水器の冷却系に廃棄する。さらに、好ましくは、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルやカリーナサイクルで発電を行う系統を付加し、ランキンサイクルやカリーナサイクルの作動媒体を冷却する際に回収した熱エネルギーを火力発電システムの復水器の冷却系に廃棄する。
【選択図】 図4

Description

本発明は火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法及び火力発電システムに関する。
火力発電システムでは、ボイラで発生させた蒸気により蒸気タービンを駆動して発電を行う。ボイラからの排ガスは排煙処理を行い煙突から排出される。排煙処理における浄化性能を向上させるために、排煙処理の前に排ガスの冷却が行われている。特許文献1では、排ガスの冷却を行う際に、排ガスが有する熱エネルギーを復水の加熱に用いて発電プラントのエネルギー効率の向上を図るようにしている。
特開2009-8365号公報
ボイラ排ガスを冷却して浄化性能を向上させるにはボイラ排ガスからの回収熱量を多くする必要がある。従来、回収した熱エネルギーは、例えば、特許文献1に記載のように、復水などの加熱に用いられることが多い。特許文献1では、ボイラ排ガスの熱エネルギーによって復水を加熱することにより蒸気タービンからの抽気蒸気量を低減し、発電効率を向上できる利点がある。しかし、一方でボイラ排ガスからの回収熱量の多少に応じて蒸気タービン側を制御する連携運転が必要になり、そのための制御が複雑になる。
本発明の目的は、火力発電システムの運転制御を複雑にすることなく、ボイラ排ガスを冷却してボイラ排ガスの浄化性能を向上することができる火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法及び火力発電システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、ボイラ排ガスを冷却する際にボイラ排ガスから回収した熱エネルギーを火力発電システムの復水器の冷却系に廃棄することを特徴とする。
本発明によれば、火力発電システムの運転制御を複雑にすることなく、ボイラ排ガスを冷却してボイラ排ガスの浄化性能を向上することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、復水器の冷却系に冷却塔を用いた火力発電システムを示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、復水器の冷却系に河川水・海水を用いた場合の火力発電システムを示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、復水器の冷却系の冷却媒体と、ボイラ排ガスからの熱を伝える熱回収媒体を混合しないようにした火力発電システムを示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図1の火力発電システムに、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加した火力発電システムを示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図2の火力発電システムに、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加した火力発電システムを示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図3の火力発電システムに、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加した火力発電システムを示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図6に示す火力発電システムの変形例を示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図5に示す火力発電システムの変形例を示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図6に示す火力発電システムの他の変形例を示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図6に示す火力発電システムの他の変形例を示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図1の火力発電システムに、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてカリーナサイクルで発電を行う系統を付加した火力発電システムを示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図4に示す火力発電システムの変形例を示す。 本発明の他の一実施例である火力発電システムの概要を示す図で、図4に示す火力発電システムの他の変形例を示す。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
本実施例の構成を図1に示す。本実施例は、蒸気タービンなどの蒸気膨張機を用いて発電を行う火力発電システムにおいて、熱交換器で熱回収媒体を介してボイラ排ガスから熱回収し、熱交換器で回収した熱を、蒸気タービンなどの蒸気膨張機の復水器の冷却系に廃棄するようにしたもので、復水器の冷却系に冷却塔を用いたものである。
火力発電システムにおいて、ボイラ(図示省略)で発生した高圧高温の蒸気は蒸気タービン10で膨張し、それによって発生した運動エネルギーで発電機11を駆動して発電を行う。蒸気タービン10で仕事をしたボイラ蒸気(排気蒸気)は、復水器12において、復水器冷却管を流れる冷却媒体と熱交換することで凝縮し、ボイラ給水送液手段(給水ポンプ)16によって再びボイラに送られる。ボイラへの給水を行うボイラ給水系には給水ポンプの他に復水ポンプや、脱気器、給水加熱器などが設けられているが図示を省略している。
通常、復水器冷却管を流れる冷却媒体には水が用いられる。復水器12でボイラ蒸気と熱交換して温度上昇した冷却媒体は、冷却塔13によって外気と接触し、蒸発作用によって冷却される。温度が低下した冷却媒体は冷却媒体送液手段(ポンプ)15によって復水器内の冷却管に送液される。
一方、ボイラで燃焼した排ガス1は、ボイラ排ガス浄化システムに送られる。ボイラ排ガス浄化システムでは、排ガス1は、浄化装置である脱塵装置3によって灰分などガス中の固体成分が除去され、後流側の浄化装置である脱硫装置や煙突に送られる。脱塵装置3の性能を向上させるために、脱塵装置3の入口でボイラ排ガス1の温度を排ガスの酸露点未満とすることが行われている。そのために脱塵装置3の上流側に排ガス熱交換器2を設置して、熱回収媒体(排ガス側から見れば冷却媒体)に熱を伝えることで排ガス1を冷却することが行われている。
本実施例では排ガス熱交換器2で排ガスから熱を受け取る熱回収媒体(冷却媒体)として、蒸気タービン10で仕事をしたボイラ蒸気を冷却凝縮させる冷却媒体の流通系から冷却媒体を一部分岐して使用する。即ち、本実施例では、復水器12の冷却系の冷却媒体を復水器入側の上流側で分岐し排ガス熱交換器2に送液する管路を有し、ボイラ蒸気の冷却媒体送液手段15から輸送された冷却媒体は、流量調節手段200によって一部が排ガス熱交換器2に送られる。流量調節手段には例えばオリフィスやバルブを用いることができる。冷却媒体(熱回収媒体)は排ガス熱交換器2で熱を受け取り温度上昇する一方、ボイラ排ガス1は酸露点未満の温度に冷却される。排ガス熱交換器2で温度上昇した冷却媒体(熱回収媒体)は、復水器12でボイラ蒸気と熱交換し熱を与えられた冷却媒体と合流して冷却塔13で冷却される。即ち、本実施例では、排ガス熱交換器において熱回収した媒体を復水器12の冷却系の復水器出側に合流させる管路を有する。
本実施例においては、ボイラ蒸気、あるいはボイラ給水系が有する熱と、ボイラ排ガス1から廃棄される熱がそれぞれ直接影響し合う部分がないために、蒸気タービン10による発電の制御において、ボイラ排ガス1から廃棄される熱を考慮する必要がない。従って、本実施例によれば、蒸気タービン側に複雑な制御が必要となる連携運転を行うことなく、ボイラ排ガスの温度を熱交換により低下して脱塵効率を向上させることができる。また、本実施例によれば、既存のシステムを用いて排ガスの熱エネルギーを廃棄することができるので、新たに冷却設備を設置することなく、脱塵効率を向上させるためにボイラ排ガスを効果的に冷却することができる。
本実施例の構成を図2に示す。本実施例は、基本的には上述の実施例1と同様であり、実施例1と相違する点は、復水器の冷却系に流す冷却媒体として海水または河川水を用いた点である。なお、図1に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例では復水器12の冷却管に流す冷却媒体として、海または河川から取水した海水または河川水14を用いている。冷却媒体である海水または河川水14は、実施例1と同様に、一部が排ガス熱交換器2に送液され、排ガス熱交換器2においてボイラ排ガス1と熱交換する。ボイラ排ガス1から熱回収し温度上昇した冷却媒体(熱回収媒体)は、復水器12においてボイラ蒸気(排気蒸気)と熱交換し温度上昇した冷却媒体と合流して海や河川に放流される。冷却媒体として湖水を用いても良い。
本実施例においても、実施例1と同様に、ボイラ蒸気、あるいはボイラ給水系が有する熱と、ボイラ排ガス1から廃棄される熱がそれぞれ直接影響し合う部分がないために、蒸気タービン10による発電の制御において、ボイラ排ガス1から廃棄される熱を考慮する必要がない。従って、本実施例においても実施例1と同様な効果が得られる。
本実施例の構成を図3に示す。本実施例は、基本的には上述の実施例2と同様であり、実施例2と相違する点は、復水器の冷却系の冷却媒体とボイラ排ガスからの熱を伝える冷却媒体(熱回収媒体)を混合しないようにした点である。なお、図1や図2に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。なお、後述の実施例との関係を明確化するため、本実施例では排ガス熱交換器2においてボイラ排ガス1の熱を受け取る冷却媒体(熱回収媒体)を第一媒体とする。第一媒体は復水器の冷却系の冷却媒体と同一の物質でも良いし、異なる物質でも良い。
第一媒体は第一媒体送液手段(ポンプ)4によって輸送され、排ガス熱交換器2においてボイラ排ガス1から熱を受け取って温度上昇する。一方でボイラ排ガス1の温度は酸露点未満となる。温度上昇した第一媒体が流れる配管系(第一媒体流通管5)は復水器12内を通過するように配置されている。
復水器12において、排ガス熱交換器2から送られてきた第一媒体は復水器の冷却系の冷却媒体との間で熱交換することよって冷却され、再び第一媒体送液手段4により排ガス熱交換器2へ輸送される。実施例1や実施例2では回収した熱エネルギーを冷却媒体に直接廃棄していると言えるのに対して、本実施例では回収した熱エネルギーを冷却媒体に間接的に廃棄していると言える。即ち、本実施例においてもボイラ排ガスから回収した熱エネルギーを火力発電システムの復水器の冷却系に廃棄している。なお、復水器12における第一媒体の冷却は、例えば第一媒体流通管5を復水器の冷却管と熱伝達が容易であるように接触して敷設することにより達成可能である。また、冷却された第一媒体は第一媒体送液手段4を用いて送液するために、全て液体であることが必要である。
本実施例において、ボイラ蒸気(排気蒸気)が冷却凝縮した液の温度は、第一媒体の流通の有無で大きく変わらない。これはボイラ蒸気(排気蒸気)の凝縮潜熱に比べて、第一媒体の有するボイラ排ガス1からもたらされた熱がはるかに小さいことによる。このため本実施例においても、実施例1や実施例2と同様、蒸気タービン10による発電の制御において、ボイラ排ガス1から廃棄される熱を考慮する必要がない。従って、本実施例においても実施例1や実施例2と同様な効果が得られる。また、本実施例では第一媒体が復水器の冷却媒体と直接接しないので、復水器の冷却媒体に含まれる不純物によって劣化しない。従って、不純物による排ガス熱交換器2の劣化を防止することができる。
なお、本実施例では、復水器の冷却系を流れる冷却媒体として実施例2と同様に海水または河川水14を用いているが、復水器の冷却系として実施例1と同様な冷却塔を用いた場合にも適用可能である。
本実施例の構成を図4に示す。本実施例は、ボイラ排ガスから回収した熱エネルギーを復水器の冷却系に最終的に廃棄する点では、上述の実施例1と同様であり、実施例1と相違する点は、実施例1の火力発電システムに、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加した点である。なお、図1に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例で付加した系統では、排ガス熱交換器で第一媒体を介してボイラ排ガスから熱回収し、さらに別の熱交換器(第二媒体蒸発器)を用いて第一媒体から第二媒体に熱を移動させ、第二媒体を用いて発電を行い、残った熱を蒸気タービンの復水器の冷却系に廃棄するようにしている。
本実施例では、ボイラ排ガスから回収した熱に由来する熱を最終的に復水器の冷却系に廃棄していると言える。言い換えれば、排ガス熱交換器で回収した熱は別の熱交換器(及び別の媒体)を介して間接的に復水器の冷却系に廃棄していると言える。即ち、本発明において、ボイラ排ガスから回収した熱エネルギーを復水器の冷却系に廃棄するということは、火力発電システム(蒸気タービン)の運転制御に直接関係しない範囲において、回収した熱エネルギーを有効利用して、ボイラ排ガスから回収した熱に由来する熱として最終的に復水器の冷却系に廃棄する場合も含むものである。
本実施例では、排ガス熱交換器2においてボイラ排ガス1から熱を受け取る第一媒体は、第一媒体送液手段(ポンプ)4によって、排ガス熱交換器2と第二媒体蒸発器100の間で循環する。排ガス熱交換器2において第一媒体はボイラ排ガス1から熱を受け取り温度上昇する。その一方で、ボイラ排ガス1の温度は酸露点未満に低下する。そして、排ガス熱交換器2で熱を受け取り温度上昇した第一媒体は、第二媒体蒸発器100において、持っている熱を第二媒体に受け渡して第二媒体を蒸発させる。一方、第一媒体自身は温度が低下する。温度が低下した第一媒体は再度第一媒体送液手段4によって排ガス熱交換器2に送液される。
本実施例において、第二媒体には比較的沸点が低い物質、例えば炭化水素や代替フロン等の含フッ素化合物などを用いることができる。
第二媒体蒸発器100で蒸発した気体の第二媒体は、タービンなどの第二媒体膨張機101で膨張し、それによって生じた運動エネルギーによって第二媒体膨張機に接続した発電機11を駆動して発電を行う。膨張した第二媒体は、第二媒体凝縮器102において、復水器の冷却系からの冷却媒体によって冷却凝縮され液体となる。冷却されて液体となった第二媒体は第二媒体送液手段(ポンプ)103によって昇圧され、第二媒体蒸発器100に送られる。
本実施例において、第二媒体によるランキンサイクルは、第二媒体蒸発器100、第二媒体膨張機101、第二媒体凝縮器102、第二媒体送液手段103、およびこれらを接続する第二媒体流通管110で構成される。
また、ランキンサイクル中で、付随する熱のやりとりがある場合も考えられる。例えば、第二媒体送液手段103と第二媒体蒸発器100の間に予熱器を設けて第二媒体を加熱することも可能である。
なお、図4に示す実施例では、第二媒体のランキンサイクルを用いて発電する例を示しているが、第二媒体膨張機101に接続した発電機11の代わりに、第二媒体膨張機101に機械装置を接続し第二媒体膨張機の運動エネルギーをそのまま動力として回収することも可能である(後述の実施例5〜13も同様)。
第二媒体凝縮器102において第二媒体を冷却する冷却媒体は、実施例1と同様に冷却媒体送液手段15を用いて輸送され、その一部が流量調節手段200を介して第二媒体凝縮器102に送られる。第二媒体凝縮器102において第二媒体から熱を受け取り温度上昇した冷却媒体は、復水器12においてボイラ蒸気(排気蒸気)と熱交換した冷却媒体と合流したのち、冷却塔13に入って冷却される。冷却された冷却媒体は再度冷却媒体送液手段15によって循環輸送される。
本実施例においても、ボイラ蒸気、あるいはボイラ給水系が有する熱と、ボイラ排ガス1から廃棄される熱がそれぞれ直接影響し合う部分がないために、蒸気タービン10による発電の制御において、ボイラ排ガス1から廃棄される熱を考慮する必要がない。従って、本実施例においても実施例1と同様な効果が得られる。
また、通常、ランキンサイクルにおいては冷却温度が変動することによって取り出せるエネルギーが大きく変動する。本実施例においては、ボイラ排ガス1から与えられる熱(ボイラ排ガスの廃熱量)に比べて、復水器12で熱交換される熱(蒸気タービンの復水器の冷却系で扱う熱量)がはるかに大きい。従って、第二媒体凝縮器102に入る冷却媒体の温度は変動が極めて小さい。このため、本実施例においては第二媒体のランキンサイクルを用いた発電や動力回収を安定的に実施することができる。また、第二媒体による発電や動力回収を行う場合には、通常、第二媒体専用の冷却設備が必要であるが、本実施例では蒸気タービンの復水器の冷却系を使用するために、冷却設備の数を削減することができる。
本実施例の構成を図5に示す。本実施例は、図2に示す実施例2の火力発電システムに、図4の実施例と同様に、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加したものである。なお、図1、図2、図4に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例は、実施例2による効果と実施例4による効果を併せ持つ。なお、第二媒体送液手段103と第二媒体蒸発器100の間に予熱器を設けて第二媒体を加熱することなど、図示した構成からの一部変更は、実施例4と同様に可能である。
本実施例の構成を図6に示す。本実施例は、図3に示す実施例3の火力発電システムに、図4の実施例と同様に、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加したものである。なお、図1、図3、図4に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例では、ボイラ排ガス1に由来する熱を廃棄するために使用する媒体を、復水器の冷却系の冷却媒体とは別の媒体(本実施例においては第三媒体)とし、復水器の冷却系の冷却媒体と第三媒体を混合しないようにしたものである。
本実施例では、第二媒体は第二媒体凝縮器102において第三媒体によって冷却、凝縮される。第二媒体の熱を受け取って温度上昇した第三媒体は、復水器12において、冷却媒体によって冷却され、第三媒体送液手段(ポンプ)300によって再び第二媒体凝縮器102に循環輸送される。
ここで第三媒体は第一媒体、第二媒体、冷却媒体のいずれかと同一の物質であっても良いし、またいずれとも異なっていても良い。
復水器12における第三媒体の冷却は、実施例3と同様に、例えば第三媒体流通管301を復水器の冷却管と熱伝達が容易であるように接触して敷設することにより達成可能である。また、冷却された第三媒体は第三媒体送液手段300を用いて送液するために、全て液体であることが必要である。
本実施例においては、実施例3と同様に、ボイラ蒸気が冷却凝縮した液の温度は、第三媒体の流通の有無で大きく変わらない。これはボイラ蒸気の凝縮潜熱に比べて、第三媒体の有するボイラ排ガス1に由来する熱がはるかに小さいことによる。このため本実施例においても、蒸気タービン10による発電の制御において、ボイラ排ガス1から廃棄される熱を考慮する必要がない。従って、本実施例においても実施例3と同様な効果が得られる。
また本実施例においては、実施例4と同様に、ボイラ排ガス1から与えられる熱に比べて、復水器12で熱交換される熱がはるかに大きいので、第二媒体凝縮器102に入る第三媒体の温度は変動が極めて小さい。このため、本実施例においても第二媒体のランキンサイクルを用いた発電や動力回収を安定的に実施することができる。
なお、本実施例は、復水器の冷却系として実施例1や実施例4と同様な冷却塔を用いた場合にも適用可能である。また、第二媒体送液手段103と第二媒体蒸発器100の間に予熱器を設けて第二媒体を加熱することなど、図示した構成からの一部変更は、実施例4や実施例5と同様に可能である。
本実施例の構成を図7に示す。本実施例は、図3に示す実施例3の火力発電システムに、実施例4〜実施例6と同様に、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加したものである。なお、図1、図3〜6に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例で付加した系統は、実施例4〜実施例6と同様に、排ガス熱交換器で第一媒体を介してボイラ排ガスから熱回収し、さらに別の熱交換器(第二媒体蒸発器)を用いて第一媒体から第二媒体に熱を移動させ、第二媒体を用いて発電を行い、残った熱を蒸気タービンの復水器の冷却系に廃棄するようにしている。実施例4〜実施例6と異なる点は、ランキンサイクルの作動媒体(本実施例では第二媒体)の冷却、凝縮を、第二媒体凝縮器102ではなく、復水器12において行うことである。
即ち、第二媒体膨張機で仕事をした第二媒体は、復水器12において、冷却媒体によって冷却、凝縮される。液体となった第二媒体は、第二媒体送液手段103によって昇圧され第二媒体蒸発器100に送られる。
復水器12における第二媒体の冷却は、実施例3や実施例6と同様に、例えば第二媒体流通管110を復水器の冷却管と熱伝達が容易であるように接触して敷設することにより達成可能である。また、冷却された第二媒体は第二媒体送液手段103を用いて送液するために、全て液体であることが必要である。
本実施例においては、実施例3や実施例6と同様に、ボイラ蒸気が冷却凝縮した液の温度は、第二媒体の流通の有無で大きく変わらない。これはボイラ蒸気の凝縮潜熱に比べて、第二媒体の有するボイラ排ガス1に由来する熱がはるかに小さいことによる。このため本実施例においても、蒸気タービン10による発電の制御において、ボイラ排ガス1から廃棄される熱を考慮する必要がない。従って、本実施例においても実施例3や実施例6と同様な効果が得られる。
また本実施例においては、実施例4と同様に、ボイラ排ガス1から与えられる熱に比べて、復水器12で熱交換される熱がはるかに大きいので、復水器12を通過した後の第二媒体の温度(第二媒体凝縮器102に入る第二媒体の温度)は変動が極めて小さい。このため、本実施例においても第二媒体のランキンサイクルを用いた発電や動力回収を安定的に実施することができる。
なお、本実施例は、復水器の冷却系として実施例1や実施例4と同様な冷却塔を用いた場合にも適用可能である。また、第二媒体送液手段103と第二媒体蒸発器100の間に予熱器を設けて第二媒体を加熱することなど、図示した構成からの一部変更は、実施例4〜実施例6と同様に可能である。
本実施例の構成を図8に示す。本実施例は、図2に示す実施例2の火力発電システムに、実施例4〜実施例7と同様に、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加したものである。なお、図1、図2、図4〜7に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例で付加した系統は、実施例4〜実施例7と同様に、排ガス熱交換器でボイラ排ガスから熱回収し、回収した熱を利用して発電を行い、残った熱を蒸気タービンの復水器の冷却系に廃棄するようにしている。実施例4〜実施例7と異なる点は、別の熱交換器(第二媒体蒸発器)を用いることなく、排ガス熱交換器においてランキンサイクルの作動媒体(本実施例では第二媒体)を直接蒸発させることである。従って、本実施例では、排ガス熱交換器は、排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104となる。また、本実施例においては、作動媒体(第二媒体)の冷却、凝縮を、実施例4〜6と同様に、第二媒体凝縮器102で行っている。
ボイラ排ガス1は、排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104において、第二媒体と熱交換して温度が酸露点未満に低下する。一方で第二媒体は排ガス熱交換器兼媒第二体蒸発器104において蒸発して気体になり、第二媒体膨張機101で膨張し、それによって生じた運動エネルギーによって第二媒体膨張機に接続した発電機11を駆動して発電を行う。
第二媒体膨張機101で仕事をした第二媒体は第二媒体凝縮器102において冷却媒体によって冷却凝縮され液体となる。冷却されて液体となった第二媒体は第二媒体送液手段103によって昇圧され、排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104に送られる。
本実施例において、第二媒体には実施例4と同様比較的沸点が低い物質、例えば炭化水素や代替フロン等の含フッ素化合物などが用いられるが、ボイラ排ガスの温度が高い場合にはそれよりも沸点が高い水などの物質を用いることも可能である。
本実施例においては、実施例4や実施例5と同様に、ボイラ蒸気、あるいはボイラ給水系が有する熱と、ボイラ排ガス1から廃棄される熱がそれぞれ直接影響し合う部分がないために、蒸気タービン10による発電の制御において、ボイラ排ガス1から廃棄される熱を考慮する必要がない。従って、本実施例においても実施例4や実施例5と同様な効果が得られる。
また本実施例においては、ボイラ排ガス1から与えられる熱に比べて、復水器12で熱交換される熱がはるかに大きいので、第二媒体凝縮器102に入る冷却媒体の温度は変動が極めて小さい。このため、本実施例においても第二媒体のランキンサイクルを用いた発電や動力回収を安定的に実施することができる。
なお、本実施例は、復水器の冷却系として実施例1や実施例4と同様な冷却塔を用いた場合にも適用可能である。また、第二媒体送液手段103と排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104の間に予熱器を設けて第二媒体を加熱することなど、図示した構成からの一部変更は、実施例4〜実施例7と同様に可能である。
本実施例の構成を図9に示す。本実施例は、図3に示す実施例3の火力発電システムに、実施例4〜実施例8と同様に、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加したものである。なお、図1、図3、図4〜8に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例で付加した系統は、実施例4〜実施例8と同様に、排ガス熱交換器でボイラ排ガスから熱回収し、回収した熱を利用して発電を行い、残った熱を蒸気タービンの復水器の冷却系に廃棄するようにしている。本実施例では、実施例8と同様に、別の熱交換器(第二媒体蒸発器)を用いることなく、排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104においてランキンサイクルの作動媒体(本実施例では第二媒体)を直接蒸発させている。また、本実施例においては、作動媒体(第二媒体)の冷却、凝縮を、実施例4〜6と同様に、第二媒体凝縮器102で行っている。そして、本実施例においては、実施例6と同様に、ボイラ排ガス1に由来する熱を廃棄するために使用する媒体を、復水器の冷却系の冷却媒体とは別の媒体(本実施例においては第三媒体)とし、復水器の冷却系の冷却媒体と第三媒体を混合しないようにしたものである。本実施例においも、第三媒体は、実施例6と同様に、第一媒体、第二媒体、冷却媒体のいずれかと同一の物質であっても良いし、またいずれとも異なっていても良い。
本実施例においても、実施例3や実施例6と同様に、ボイラ蒸気が冷却凝縮した液の温度は、第三媒体の流通の有無で大きく変わらない。従って、本実施例においても実施例3や実施例6と同様な効果が得られる。
また本実施例においては、実施例6と同様に、ボイラ排ガス1から与えられる熱に比べて、復水器12で熱交換される熱がはるかに大きいので、第二媒体凝縮器102に入る第三媒体の温度は変動が極めて小さい。このため、本実施例においても第二媒体のランキンサイクルを用いた発電や動力回収を安定的に実施することができる。
なお、本実施例は、復水器の冷却系として実施例1や実施例4と同様な冷却塔を用いた場合にも適用可能である。また、第二媒体送液手段103と排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104の間に予熱器を設けて第二媒体を加熱することなど、図示した構成からの一部変更は、実施例4〜実施例8と同様に可能である。
本実施例の構成を図10に示す。本実施例は、図3に示す実施例3の火力発電システムに、実施例4〜実施例9と同様に、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統を付加したものである。なお、図1、図3、図4〜9に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例で付加した系統は、実施例4〜実施例9と同様に、排ガス熱交換器でボイラ排ガスから熱回収し、回収した熱を利用して発電を行い、残った熱を蒸気タービンの復水器の冷却系に廃棄するようにしている。本実施例では、別の熱交換器(第二媒体蒸発器)を用いることなく、実施例8や実施例9と同様に、排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104においてランキンサイクルの作動媒体(本実施例では第二媒体)を直接蒸発させている。そして、本実施例においては、作動媒体(第二媒体)の冷却、凝縮を、第二媒体凝縮器102を用いることなく、復水器2内で行っている。復水器2内における作動媒体(第二媒体)の冷却、凝縮は、実施例3と同様に、復水器の冷却系の冷却媒体と第二媒体を混合しないようにして行っている。
第二媒体膨張機101で仕事をした第二媒体は復水器2の冷却系の冷却媒体によって冷却凝縮され液体となる。冷却されて液体となった第二媒体は第二媒体送液手段103によって昇圧され、排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104に送られる。
復水器12における第二媒体の冷却は、実施例3などと同様に、例えば第二媒体流通管110を復水器の冷却管と熱伝達が容易であるように接触して敷設することにより達成可能である。なお、復水器12で冷却された後の第二媒体は第二媒体送液手段103を用いて送液するために、全て液体となっていることが必要である。
本実施例においても、実施例3などと同様に、ボイラ蒸気が冷却凝縮した液の温度は、第二媒体の流通の有無で大きく変わらない。従って、本実施例においても実施例3などと同様な効果が得られる。
また本実施例においては、実施例4などと同様に、ボイラ排ガス1から与えられる熱に比べて、復水器12で熱交換される熱がはるかに大きいので、復水器12を通過した後の第二媒体の温度は変動が極めて小さい。このため、本実施例においても第二媒体のランキンサイクルを用いた発電や動力回収を安定的に実施することができる。
なお、本実施例は、復水器の冷却系として実施例1や実施例4と同様な冷却塔を用いた場合にも適用可能である。また、第二媒体送液手段103と排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104の間に予熱器を設けて第二媒体を加熱することなど、図示した構成からの一部変更は、実施例4〜実施例9と同様に可能である。
本実施例の構成を図11に示す。本実施例は、図4に示す実施例4における、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてランキンサイクルで発電を行う系統に代えて、実施例1の火力発電システムに、ボイラ排ガスから回収した熱を用いてカリーナサイクルで発電を行う系統を付加したものである。なお、図1や図4に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例のカリーナサイクルで発電を行う系統では、第二媒体蒸発器100において第二媒体が一部蒸発気化される。即ち、本実施例においては、第二媒体には沸点の異なる二成分以上の物質が混合された溶液が用いられる。例としてはアンモニア水が知られている。
第二媒体蒸発器100において、第二媒体は低沸点成分が優勢に蒸発し、低沸点成分が多く占める気相を生成する。気相と液相が混合した第二媒体は気液分離器105に入って、気相が上部から、液相が下部から排出される。
気液分離器105上部から出た第二媒体の気相成分は第二媒体膨張機101で膨張し、それによって生じた運動エネルギーによって第二媒体膨張機に接続した発電機11を駆動して発電を行う。
一方、気液分離器105下部から排出される第二媒体の液相は、有している熱を予熱器106で、温度の低い第二媒体に与え、自身は温度低下する。予熱器を出た第二媒体液相は、圧力調節手段(バルブ)107によって減圧され、第二媒体膨張機101で仕事をした第二媒体気相と合流する。圧力調節手段107による減圧は、第二媒体膨張機101を通過した第二媒体気相の圧力と同程度になるように調節される。
合流した第二媒体の液相と気相は、第二媒体凝縮器102において冷却媒体によって冷却されるとともに、気相が液相に吸収されて液体となる。このことでわかるように、第二媒体は第二媒体凝縮器102において比較的容易に全て液化が可能であるような二成分以上の物質の組み合わせである必要がある。
液化された第二媒体は、第二媒体送液手段103によって昇圧され、予熱器106に送られて高温の第二媒体液相から熱を受けて温度上昇した後、第二媒体蒸発器100に至る。
以上の説明から明らかなように、本実施例において、カリーナサイクルは、第二媒体を作動媒体とし、第二媒体送液手段103、予熱器106、第二媒体蒸発器100、気液分離器105、第二媒体膨張機101、圧力調節手段107、第二媒体凝縮器102、およびこれらの構成間を接続する第二媒体流通管110によって構成される。また、カリーナサイクル中で、予熱器106のように付随する熱のやりとりを、別の部分に挿入して熱を有効利用することもできる。
本実施例においても、ボイラ蒸気、あるいはボイラ給水系が有する熱と、ボイラ排ガス1から廃棄される熱がそれぞれ直接影響し合う部分がない。従って、本実施例においても実施例1や実施例4などと同様な効果が得られる。
また、カリーナサイクルにおいても、通常、冷却温度が変動することによって取り出せるエネルギーが大きく変動する。本実施例においても、ボイラ排ガス1から与えられる熱に比べて、復水器12で熱交換される熱がはるかに大きいので、第二媒体凝縮器102に入る冷却媒体の温度は変動が極めて小さい。このため、本実施例においても第二媒体のカリーナサイクルを用いた発電や動力回収を安定的に実施することができる。また、第二媒体による発電や動力回収を行う場合には、通常、第二媒体専用の冷却設備が必要であるが、本実施例でも蒸気タービンの復水器の冷却系を使用するために、冷却設備の数を削減することができる。
なお、本実施例は、復水器の冷却系に流す冷却媒体として海水または河川水を用いた場合にも適用可能である。また、カリーナサイクルを用いた本実施例に、上述したランキンサイクルを用いた数々の実施例を適用することができる。例えば、実施例6、実施例9のように復水器12の冷却系の冷却媒体の代わりに第三媒体を用いて第二媒体の冷却液化を行ったり、実施例7、実施例10のように第二媒体膨張機101で仕事をした第二媒体を復水器12内において液化したり、実施例8〜10のように排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器104において第二媒体の一部を蒸発気化させることも可能である。
本実施例の構成を図12に示す。本実施例は、図4に示す実施例4の火力発電システムに、復水器12と第二媒体凝縮器102とに冷却媒体を分岐させる場合、それぞれに分岐する冷却媒体の流量を調節する装置を付加したものである。なお、図1、図4に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
冷却媒体が第二媒体凝縮器102で受け取る熱はボイラ排ガス1に由来するものである。すなわち、ボイラ排ガス1の熱は排ガス熱交換器2で第一媒体に移動し、第二媒体蒸発器100で第一媒体から第二媒体に移動する。さらにこの熱は第二媒体凝縮器102で冷却媒体に移動する。
冷却媒体は冷却媒体送液手段15によって2つの流路に送られる。一方はボイラ蒸気(排気蒸気)の復水器12に送られてそこで蒸気タービン10で仕事をしたボイラ蒸気から熱を受け取る流路であり、もう一方は第二媒体凝縮器102に送られてそこで第二媒体膨張機101で仕事をした第二媒体から熱を受け取る流路である。
2つの流路への分岐量を制御するために、流量調節手段200が用いられる。本実施例においては、流量調節手段200は随時流量を調節可能である、例えば流量調節バルブが用いられる。また本実施例においては、冷却媒体が第二媒体凝縮器102の出口から、復水器12を経由した冷却媒体と合流するまでの間に温度計測手段(センサ)201を挿入する。温度計測手段201は計測した部位の温度を信号として信号伝達手段(有線または無線)204を介して演算手段(制御装置)203に送達する。演算手段203は適宜演算を実施し、信号伝達手段203を介して流量調節手段200に信号を送達する。演算手段203から流量調節手段200に送られる信号は、流量調節手段200において第二媒体凝縮器102側に流入する冷却媒体の流量を調整するための信号であり、例えば、流量調節手段200が流量調節バルブの場合は、バルブ開度を調節する信号である。
演算手段においては、温度計測手段201が計測した温度が設定した温度を上回らないように、流量調節手段200の流量を調節する。すなわち第二媒体から受け取る熱量が一定とすると、第二媒体凝縮器102出口における冷媒媒体温度は、冷却媒体流量が少ないほど高くなるからであり、設定温度を上回る温度が温度計測手段201で検出されると、それが信号伝達手段204、演算手段203を介して結果として流量調節手段200における、第二媒体凝縮器102への冷却媒体の流量を増す。
なお、本実施例は、実施例4と同様に冷却媒体が冷却媒体送液手段15によって2つの流路に送られる実施例5、8、11にも適用できる。
また、本実施例は冷却媒体が2つの流路に分岐する場合について述べている。冷却する側の媒体が熱を受け取り上昇する温度を計測して、それを用いて冷却する側の媒体の流量を調節するという観点からは、本実施例は、実施例1や実施例2などにおいて排ガス熱交換器2を出た冷却媒体の温度を計測して、流量調節手段200から排ガス熱交換器2側に流入する冷却媒体の流量を調節したり、実施例3などにおいて排ガス熱交換器2を出た第一媒体の温度を計測して、第一媒体送液手段4の流量を調節したり、実施例6や実施例9などにおいて第二媒体凝縮器102を出た第三媒体の温度を計測して第三媒体送液手段300の流量を調節することにも同様に適用できる。
本実施例の構成を図13に示す。本実施例は、図4に示す実施例4の火力発電システムに、復水器12と第二媒体凝縮器102とに冷却媒体を分岐させる場合、それぞれに分岐する冷却媒体の流量を調節する装置を付加したもので、実施例12における、第二媒体凝縮器102の出口の温度を測定して流量調節手段200を制御することに代えて、第二媒体凝縮器102側へ流れる冷却媒体の流量を測定してその値により流量調節手段200を制御するようにしたものある。なお、図1、図4、図12に示す構成と同一のものについては、同一の符号を付しており、また、説明を省略する。
本実施例では、流量調節手段200から、復水器12を経由した冷却媒体と合流するまでの間に流量計測手段202を挿入している。流量計測手段(センサ)202は計測した部分の流量を信号として信号伝達手段204を介して演算手段203に送達する。演算手段203においては、流量計測手段202が計測した流量が設定した流量の範囲に収まるように、流量調節手段200の流量を調節する。
なお、本実施例は、実施例4と同様に冷却媒体が冷却媒体送液手段15によって2つの流路に送られる実施例5、8、11にも適用できる。
また、本実施例は冷却媒体が2つの流路に分岐する場合について述べている。冷却する側の媒体の流量を計測して、それを用いて冷却する側の媒体の流量を調節するという観点からは、本実施例は、実施例1や実施例2などにおいて、流量調節手段200から、復水器12を経由した冷却媒体と合流するまでの間のいずれかの部分の流量を計測して、排ガス熱交換器2側に流入する流量を調節したり、実施例3などにおいて第一媒体流通管5のいずれかの部分の流量を計測して、第一媒体送液手段4の流量を調節したり、実施例6や実施例9において第三媒体流通管301のいずれかの部分の流量を計測して第三媒体送液手段300の流量を調節することにも同様に適用できる
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加,削除,置換をすることが可能である。
また、水や蒸気の流れ,熱交換などは説明上必要と考えられるものを示しており、火力発電システムにおける全ての水や蒸気の流れ,熱交換などを示しているとは限らない。実際には火力発電システムの熱効率などを向上させるために、水や蒸気の流れ、熱交換などの工夫が種々行われている。
1 ボイラ排ガス
2 排ガス熱交換器
3 脱塵装置
4 第一媒体送液手段
5 第一媒体流通管
10 蒸気タービン
11 発電機
12 復水器
13 冷却塔
14 海水または河川水
15 冷却媒体送液手段
16 ボイラ給水送液手段
100 第二媒体蒸発器
101 第二媒体膨張機
102 第二媒体凝縮器
103 第二媒体送液手段
104 排ガス熱交換器兼第二媒体蒸発器
105 気液分離器
106 予熱器
107 圧力調節手段
110 第二媒体流通管
200 流量調節手段
201 温度計測手段
202 流量計測手段
203 演算手段
204 信号伝達手段
300 第三媒体送液手段
301 第三媒体流通管

Claims (15)

  1. ボイラと、蒸気タービンと、復水器と、ボイラ給水系、ボイラ排ガス浄化システムとを備えた火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法であって、
    前記ボイラ排ガス浄化システムの浄化装置上流側に設置された熱交換器によりボイラ排ガスから熱回収し、
    前記熱交換器において回収した熱を前記復水器の冷却系に廃棄することを特徴とする火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法。
  2. 請求項1において、
    前記蒸気タービンとは別の膨張機を備え、
    前記熱交換器で回収した熱を用いて、前記膨張機の作動媒体を蒸発させ、
    前記復水器の冷却系への熱廃棄を、前記膨張機で仕事をした前記作動媒体の冷却により行うことを特徴とする火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法。
  3. 請求項1において、
    前記蒸気タービンとは別の膨張機を備え、
    前記熱交換器における熱回収を、前記膨張機の作動媒体を用いて行い、
    前記復水器の冷却系への熱廃棄を、前記膨張機で仕事をした前記作動媒体の冷却により行うことを特徴とする火力発電システムにおけるボイラ排ガス浄化方法。
  4. ボイラと、蒸気タービンと、復水器と、ボイラ給水系、ボイラ排ガス浄化システムとを備えた火力発電システムであって、
    前記ボイラ排ガス浄化システムの浄化装置上流側に設置されボイラ排ガスから熱回収する熱交換器と、
    前記熱交換器と直接又は間接的に接続し前記熱交換器において熱回収した媒体又は前記熱回収した媒体と熱交換した他の媒体を前記復水器の冷却系の復水器出側に合流させる管路と、
    前記復水器の冷却系の冷却媒体を復水器入側の上流側で分岐し前記熱交換器に直接又は間接的に送液する管路を有することを特徴とする火力発電システム。
  5. ボイラと、蒸気タービンと、復水器と、ボイラ給水系、ボイラ排ガス浄化システムとを備えた火力発電システムであって、
    前記ボイラ排ガス浄化システムの浄化装置上流側に設置されボイラ排ガスから熱回収する熱交換器と、
    前記熱交換器と入側と出側でそれぞれ直接又は間接的に接続し、前記熱交換器で熱回収した媒体又は前記熱回収した媒体と熱交換した他の媒体と前記復水器の冷却管を流れる冷却媒体との間で熱交換を行うように前記復水器内に配置した管路を有することを特徴とする火力発電システム。
  6. 請求項4において、
    前記蒸気タービンとは別の設けられた膨張機と、
    前記熱交換器で熱回収した媒体と前記膨張機の作動媒体との間で熱交換を行う作動媒体蒸発器と、
    前記膨張機で仕事をした作動媒体と前記復水器の冷却系の冷却媒体との間で熱交換を行う作動媒体凝縮器を備えることを特徴とする火力発電システム。
  7. 請求項5において、
    前記蒸気タービンとは別の設けられた膨張機と、
    前記熱交換器で熱回収した媒体と前記膨張機の作動媒体との間で熱交換を行う作動媒体蒸発器と、
    前記膨張機で仕事をした作動媒体と前記復水器の冷却系の冷却媒体で冷却された媒体との間で熱交換を行う作動媒体凝縮器を備えることを特徴とする火力発電システム。
  8. 請求項5において、
    前記蒸気タービンとは別の設けられた膨張機と、
    前記熱交換器で熱回収した媒体と前記膨張機の作動媒体との間で熱交換を行う作動媒体蒸発器と、
    前記膨張機で仕事をした作動媒体と前記復水器内に配置した管路を流れる媒体との間で熱交換を行う作動媒体凝縮器を備えることを特徴とする火力発電システム。
  9. 請求項4において、
    前記熱交換器で熱回収した媒体により駆動する膨張機と、
    前記膨張機で仕事をした媒体と前記復水器の冷却系の冷却媒体との間で熱交換を行う作動媒体凝縮器を備えることを特徴とする火力発電システム。
  10. 請求項5において、
    前記熱交換器で熱回収した媒体により駆動する膨張機と、
    前記膨張機で仕事をした媒体と前記復水器の冷却系の冷却媒体で冷却された媒体との間で熱交換を行う作動媒体凝縮器を備えることを特徴とする火力発電システム。
  11. 請求項5において、
    前記熱交換器で熱回収した媒体により駆動する膨張機と、
    前記膨張機で仕事をした媒体と前記復水器内に配置した管路を流れる媒体との間で熱交換を行う作動媒体凝縮器を備えることを特徴とする火力発電システム。
  12. 請求項4、5、9のいずれかにおいて、
    前記分岐した管路に前記冷却媒体の流量調節手段としてオリフィスを設置したことを特徴とする火力発電システム。
  13. 請求項4、5、9のいずれかにおいて、
    前記分岐した管路に前記冷却媒体の流量調節手段として流量調節バルブを設置したことを特徴とする火力発電システム。
  14. 請求項13において、
    前記流量調節バルブの流量制御を冷却媒体の温度を測定することにより行うことを特徴とする火力発電システム。
  15. 請求項13において、
    前記流量調節バルブの流量制御を冷却媒体の流量を測定することにより行うことを特徴とする火力発電システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105222229A (zh) * 2015-10-15 2016-01-06 江苏骠马智能装备股份有限公司 一种喷漆室循环风系统
CN112880221A (zh) * 2021-01-14 2021-06-01 山东大学 一种中低温热源驱动的功冷气联供系统

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