JP2014007899A - 回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法及びその装置 - Google Patents

回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】積層鉄心本体の磁石挿入孔に永久磁石を入れ樹脂封止して回転子積層鉄心を形成する際に用いるカルプレートを樹脂封止後に、樹脂封止部を損傷させることなく取り外すことが可能なカルプレートの除去方法及びその除去装置を提供する。
【解決手段】積層鉄心本体11の各磁石挿入孔に永久磁石を挿入し、積層鉄心本体11の片側端部に設けられたカルプレート12を介して上型及び下型で型締めし、磁石挿入孔に樹脂を充填して硬化させた後、別位置に搬送してカルプレート12をカルプレート12に付着して硬化した樹脂13と共に除去する方法であって、カルプレート12が積層鉄心本体11に接した状態で積層鉄心本体11をクランプ機構14で把持し、カルプレート12を積層鉄心本体11に対して相対回転させて、積層鉄心本体11内で硬化した樹脂とカルプレート12に付着した樹脂13との分離を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層鉄心本体に形成された磁石挿入孔に永久磁石を入れ樹脂封止して回転子積層鉄心を形成する際に用いられるカルプレート(ダミープレートともいう)の除去方法及びその除去装置に関する。
従来、モータに使用する回転子積層鉄心(ロータコア)の積層鉄心本体に永久磁石(マグネット)を固定する方法として、マグネットモールド工法がある。
この工法は、図8(A)に示すように、磁石挿入部(磁石挿入孔)100内に永久磁石101が配置された積層鉄心本体102を加熱し、これが一定温度に達した後に、磁石挿入部100の上端開口から磁石挿入部100内にモールド樹脂103を注入し、これを加熱し硬化させることで、永久磁石101を積層鉄心本体102に固定させる方法である(例えば、特許文献1参照)。しかし、特許文献1に記載のマグネットモールド工法では、注入後に硬化したモールド樹脂103が、積層鉄心本体102の上表面に固着して残るため、この残留樹脂を除去する工程が必要となり、リードタイムの短縮を妨げる要因となっていることが指摘されている。
このため、図8(B)に示すように、積層鉄心本体104の樹脂注入側の端面上に、例えば金属製のカルプレート105を配置し、このカルプレート105に形成した樹脂注入口であるゲート(注入用の小孔)106を介してモールド樹脂107を磁石挿入部108に注入するマグネットモールド工法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この工法では、図9(A)に示すように、注入後に硬化したモールド樹脂107が、積層鉄心本体104の表面ではなくカルプレート105の表面に固着して残留するため、積層鉄心本体104の端面からカルプレート105を取り外すことで残留樹脂も一緒に除去することができる利点がある。なお、符号109は磁石挿入部108内に配置された永久磁石である。
特許第3786946号公報 特許第4414417号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたカルプレート105を用いたマグネットモールド工法においては、積層鉄心本体104の端面からカルプレート105を取り外す際に、図9(B)に示すように、カルプレート105を積層鉄心本体104の端面から上方に(即ち、回転子積層鉄心のスラスト方向に)引き剥がしていたため、樹脂封止した積層鉄心本体104の磁石挿入部108のうち、カルプレート105のゲート106付近のモールド樹脂107がカルプレート105と一緒に引き剥がされてしまい、磁石挿入部108の樹脂注入側の端部にエグレ(陥没)110が発生するという問題が生じる。
そこで、ゲート106の孔径を従来より小さくすることにより、ゲート106と磁石挿入部108との接触領域を狭めて、エグレ110の発生を抑えようとしたところ、今度はモールド樹脂107の流入速度が低下してしまい、規定の樹脂注入時間では磁石挿入部108内へモールド樹脂107が行き渡らずモールド樹脂107の未充填部が発生するようになった。更には、ゲート106の孔径を小さくしたことで、カルプレート105からの残留樹脂の除去及びゲート106内の清掃が困難となり、マグネットモールド工法においてカルプレート105を繰り返し使用する回転率が低下するという弊害も発生した。一方、未充填部の発生を防ぐには、モールド樹脂107の流入速度を上げるためにゲート106の孔径を大きくしなければならず、エグレ110の発生防止と未充填部の発生防止は相反する関係にあり、両者を同時に解決することは不可能であった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、積層鉄心本体に形成された磁石挿入孔に永久磁石を入れ樹脂封止して回転子積層鉄心を形成する際に用いられるカルプレートを樹脂封止後に、樹脂封止部に損傷を与えることなく取り外すことが可能なカルプレートの除去方法及びその除去装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法は、積層鉄心本体に形成された各磁石挿入孔に永久磁石を挿入し、該積層鉄心本体の片側端部に設けられたカルプレートを介して上型及び下型で型締めし、前記磁石挿入孔に樹脂を充填して硬化させた後、別位置に搬送して前記カルプレートを該カルプレートに付着して硬化した前記樹脂と共に除去する方法であって、
前記カルプレートが前記積層鉄心本体に接した状態で前記積層鉄心本体をクランプ機構で把持し、前記カルプレートを前記積層鉄心本体に対して相対回転させて、前記積層鉄心本体内で硬化した樹脂と前記カルプレートに付着した樹脂との分離を行う。
ここで、相対回転とは、カルプレートを固定して積層鉄心本体を回転させる場合、又は積層鉄心本体を固定してカルプレートを回転させる場合をいう。
第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、前記積層鉄心本体は、該積層鉄心本体を載せる載置板と該載置板に立設されて前記積層鉄心本体の軸心に形成された軸孔に挿通する支持軸とを有する搬送治具に載置されていることが好ましい。
第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、前記カルプレートは、前記支持軸に設けられたキー溝に嵌入する位置決め用の突起を有し、前記カルプレートの載った前記積層鉄心本体を前記クランプ機構を用いて前記搬送治具に対して上昇させた後、前記カルプレートの回転を行うことが好ましい。
第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、前記積層鉄心本体から分離された前記カルプレートは、別場所に搬送され、前記カルプレートの上側に付着した前記樹脂をバキューム機構によって支持された状態で、前記カルプレートから除去することが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係るカルプレートの除去装置は、各磁石挿入孔に永久磁石を挿入した積層鉄心本体を、該積層鉄心本体の片側端部に設けられたカルプレートを介して上型及び下型で型締めした状態で、前記磁石挿入孔に樹脂を充填し硬化させてから別位置に搬送した後、前記カルプレートを該カルプレートに付着して硬化した前記樹脂と共に除去するカルプレートの除去装置であって、
前記積層鉄心本体を固定するクランプ機構と、前記積層鉄心本体を前記クランプ機構で保持した状態で、前記カルプレートを前記積層鉄心本体に対して水平回転させるカルプレート取外し回転機構とを有している。
第2の発明に係るカルプレートの除去装置において、前記積層鉄心本体は、該積層鉄心本体を載せる載置板と該載置板に立設されて前記積層鉄心本体の軸心に形成された軸孔に挿通する支持軸とを有する搬送治具に搭載され、前記クランプ機構は昇降手段を備え、該昇降手段は前記カルプレートの水平回転前に、前記カルプレートが載った前記積層鉄心本体を前記搬送治具に対して持ち上げることが好ましい。
第2の発明に係るカルプレートの除去装置において、前記カルプレート取外し回転機構は、矩形の前記カルプレートを挟持する対となる可動側部材と、該可動側部材を保持し前記積層鉄心本体の軸心を中心にスプリングリターンによって所定位置に保持される回動可能な基板部材と、該基板部材の片側に伸びるアームと、該アームを押圧して前記基板部材を前記スプリングリターンに対抗して回転させるシリンダとを有していることが好ましい。
第2の発明に係るカルプレートの除去装置において、前記カルプレート取外し回転機構とは別位置に、前記カルプレートに付着した前記樹脂を該カルプレートから除去するカル除去機構と、該カル除去機構が前記樹脂を該カルプレートから除去する際に、該樹脂を吸引するバキューム機構とを備えたカル回収部を有していることが好ましい。
第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法及び第2の発明に係るカルプレートの除去装置においては、カルプレートを介して、永久磁石が挿入された磁石挿入孔内に樹脂を充填して硬化させた後、カルプレートを積層鉄心本体に対して水平回転(相対回転)させるので、硬化した樹脂では、積層鉄心本体とカルプレートとの境界部においてせん断破壊を発生させることができる。このため、積層鉄心本体からカルプレートを引き剥がす際、硬化した樹脂において発生させたせん断破壊部位が起点となって、硬化した樹脂は、磁石挿入孔内で硬化した部分とカルプレートに付着して硬化した部分とに容易に分断される。その結果、磁石挿入孔内のカルプレート側で硬化した樹脂がカルプレートと一緒に引き剥がされることが防止され、磁石挿入部内のカルプレート側で硬化した樹脂に「エグレ(陥没)」が発生することを防止できる。
また、硬化した樹脂は、磁石挿入孔内で硬化した部分とカルプレートに付着して硬化した部分とに容易に分断されるので、カルプレートに形成する樹脂注入口(ゲート)と磁石挿入孔との重なり領域を大きくして、磁石挿入孔に樹脂の充填を行っても、積層鉄心本体からカルプレートを引き剥がす際に、磁石挿入部内のカルプレート側で硬化した樹脂に「エグレ」が発生することを防止できる。
第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、積層鉄心本体が、積層鉄心本体を載せる載置板と載置板に立設されて積層鉄心本体の軸心に形成された軸孔に挿通する支持軸とを有する搬送治具に載置されている場合、磁石挿入孔に樹脂を充填して硬化させた後、積層鉄心本体を容易かつ素早く別位置に搬送することができる。
第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、カルプレートが、支持軸に設けられたキー溝に嵌入する位置決め用の突起を有する場合、積層鉄心本体に支持軸を挿通させる際に、支持軸に対して積層鉄心本体の位置決めを予め行っておくと、積層鉄心本体にカルプレートを載せる際、積層鉄心本体に対するカルプレートの位置決めを容易かつ確実に行うことができると共に、カルプレートは積層鉄心本体に掛止された状態になるため、積層鉄心本体に載せたカルプレートのずれを防止することが可能になる。その結果、積層鉄心本体に形成した磁石挿入孔内への樹脂の充填を、カルプレートを介しても確実に行うことができる。
また、カルプレートの載った積層鉄心本体をクランプ機構を用いて搬送治具に対して上昇させた後、カルプレートの回転を行う場合、カルプレートの突起を支持軸に設けられたキー溝から外して、カルプレートの積層鉄心本体に対する掛止が解除された状態でカルプレートの回転が行われるので、カルプレート及び支持軸の損傷を防止することができる。
第1の発明に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、積層鉄心本体から分離されたカルプレートが、別場所に搬送され、カルプレートの上側に付着した樹脂を、バキューム機構によって支持された状態で、カルプレートから除去する場合、付着した樹脂の飛散を防止することができ、清掃作業の負担が軽減できる。
第2の発明に係るカルプレートの除去装置において、積層鉄心本体が、積層鉄心本体を載せる載置板と載置板に立設されて積層鉄心本体の軸心に形成された軸孔に挿通する支持軸とを有する搬送治具に搭載されている場合、積層鉄心本体を直接ハンドリングしないため、積層鉄心本体の損傷を防止することができると共に、積層鉄心本体の搬送を容易かつ迅速に行うことができる。
また、クランプ機構が昇降手段を備え、昇降手段はカルプレートの水平回転前に、カルプレートが載った積層鉄心本体を搬送治具に対して持ち上げる場合、カルプレートは搬送治具に対して自由状態となるため、カルプレートを水平回転させた際に、カルプレート及び搬送治具に損傷が生じることを防止できる。
第2の発明に係るカルプレートの除去装置において、カルプレート取外し回転機構が、矩形のカルプレートを挟持する対となる可動側部材と、可動側部材を保持し積層鉄心本体の軸心を中心にスプリングリターンによって所定位置に保持される回動可能な基板部材と、基板部材の片側に伸びるアームと、アームを押圧して基板部材をスプリングリターンに対抗して回転させるシリンダとを有する場合、小さな荷重で基板部材を回動できるので、カルプレートを積層鉄心本体に対して容易に水平回転させることができると共に、シリンダとアームを直接連結しなくても、シリンダの動作に連動させて基板部材を所定位置を起点として回動させることができる。
第2の発明に係るカルプレートの除去装置において、カルプレート取外し回転機構とは別位置に、カルプレートに付着した樹脂をカルプレートから除去するカル除去機構と、カル除去機構が樹脂をカルプレートから除去する際に、樹脂を吸引するバキューム機構とを備えたカル回収部を有している場合、除去した樹脂の飛散を防止しながら回収することができ、清掃作業の負担が軽減できる。
(A)、(B)は、本発明の一実施の形態に係るカルプレートの除去装置のカルプレート分離部の平面図、正面図である。 (A)、(B)は、同カルプレートの除去装置のカルプレート取外し回転機構の部分正断面図、部分底面図である。 (A)、(B)は待機状態のカルプレート分離部の平面図、正面図、(C)は本発明の一実施の形態に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法の第1工程におけるカルプレート分離部の正面図である。 (A)、(B)は同カルプレートの除去方法の第2、第3工程におけるカルプレート分離部の正面図である。 (A)、(B)は同カルプレートの除去方法の第4工程におけるカルプレート分離部の平面図、正面図、(C)は第5工程におけるカルプレート分離部の平面図である。 (A)、(B)、(C)は同カルプレートの除去方法の第6、第7、第8工程におけるカルプレート分離部の正面図である。 (A)、(B)は分離されたカルプレートからバキューム機構で吸引されたカルの状態を示す正断面図、底面図である。 (A)はカルプレートを使用しないマグネットモールド工法の説明図、(B)はカルプレートを使用したマグネットモールド工法の説明図である。 (A)はカルプレートを使用したマグネットモールド工法で充填したモールド樹脂の硬化が終了した状態の説明図、(B)は積層鉄心本体からカルプレートを引き剥がした際の状態を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
先ず、本発明の一実施の形態に係るカルプレートの除去装置10について説明する。
図1(A)、(B)、図2(A)、(B)、に示すように、カルプレートの除去装置10は、各磁石挿入孔(図示せず)に永久磁石(図示せず)を挿入した積層鉄心本体11を、積層鉄心本体11の上側端部(片側端部の一例)に設けられたカルプレート12を介して上型及び下型を有する金型装置(図示せず)で型締めした状態で、磁石挿入孔に、例えば熱硬化性の樹脂を充填し硬化させてから別位置に搬送した後、カルプレート12をカルプレート12に付着して硬化した樹脂13(以下、単にカル13ということもある)と共に除去する装置である。なお、カルプレート12は、矩形(正方形を含む)であって、角部は全て角取りされている。
そして、カルプレートの除去装置10は、積層鉄心本体11を固定するクランプ機構14と、積層鉄心本体11をクランプ機構14で保持した状態で、カルプレート12を積層鉄心本体11に対して水平回転させるカルプレート取外し回転機構15とを備え、カルプレート12を積層鉄心本体11から分離するカルプレート分離部16を有している。更に、カルプレートの除去装置10は、カルプレート取外し回転機構15とは別位置に、カルプレート12に付着したカル13をカルプレート12から除去するカル除去機構(図示せず)と、カル除去機構がカル13をカルプレート12から除去する際に、カル13を吸引するバキューム機構17とを備えたカル回収部18を有している。以下、詳細に説明する。
積層鉄心本体11は、積層鉄心本体11を載せる載置板19(平面視して、正方形状又は矩形状)と載置板19に立設されて積層鉄心本体11の軸心に形成された軸孔(図示せず)に挿通する支持軸20とを有する搬送治具21に搭載されている。このため、カルプレート12が載せられた積層鉄心本体11は、搬送治具21に搭載された状態で金型装置内に搬入されて樹脂の充填と硬化が行われた後、搬送治具21に搭載された状態で金型装置から取り出され、カルプレートの除去装置10に搬送される。
図1(A)に示すように、カルプレート分離部16には、搬送治具21に搭載された樹脂の硬化が行われた後の積層鉄心本体11を、クランプ機構14に搬送する長尺の搬送台22を備えている。ここで、搬送台22の上面の幅方向両側(長手方向に直交する方向の両側)には、対となるガイド部材23、24が取り付けられ、搬送台22の上面のガイド部材23、24で挟まれた領域には、長手方向に沿って搬送治具21をクランプ機構14に移動させるための搬送用ローラ(図示せず)が並べて配置されている。
ここで、図2(B)に示すように、カルプレート12の中央部には支持軸20が挿通する孔12aが形成され、孔12aの内周部には、対向する位置に支持軸20に設けられたキー溝(図示せず)に嵌入する位置決め用の突起12bが設けられている。なお、積層鉄心本体11の軸孔の内周面には、キー溝に嵌入するキーが設けられている。従って、積層鉄心本体11に支持軸20を挿通させる際に、支持軸20に対して積層鉄心本体11の位置決めを予め行っておくと、積層鉄心本体11にカルプレート12を載せる際、積層鉄心本体11に対するカルプレート12の位置決めを容易かつ確実に行うことができる。その結果、カルプレート12は積層鉄心本体11に掛止された状態になって、積層鉄心本体11に載せたカルプレート12のずれを防止することができる。更に、搬送治具21を搬送台22に載置する場合、載置板19の2組の対となる辺のうち、一方の対となる辺をそれぞれガイド部材23、24に沿って配置すると、積層鉄心本体11に載せられているカルプレート12の2組の対となる辺のうち、一方の対となる辺を搬送台22の搬送方向に沿って、他方の対となる辺を搬送台22の幅方向に沿ってそれぞれ配置することができる。
なお、カルプレート12において、搬送台22の搬送方向に沿った方向を前後方向、搬送台22の幅方向に沿った方向を左右方向ということもある。
図1(A)、(B)に示すように、クランプ機構14は、搬送台22の一方の端部に連接して水平状態で設けられ、搬送台22上を搬送されてきた搬送治具21の載置板19を受入れる支持部材25と、支持部材25を支える脚部材26とを備えた架台27を有している。なお、支持部材25の上面の縁部を除いた中央側領域には、搬送台22に設けた搬送用ローラと上端高さ位置を合わせてボールローラ28が並べて配置されている。また、支持部材25上部には、搬送台22のガイド部材23、24とそれぞれ連接し、支持部材25上にボールローラ28を介して受入れた搬送治具21の載置板19の上面の両側を掛止するフック部29をそれぞれ備えた側部材30、31が設けられている。
支持部材25の外側において、搬送台22の幅方向に沿った方向の両側には垂直状態で対となる壁部材32、33が配置され、対となる壁部材32、33の上、下端部はそれぞれ、水平配置された天井部材34及び底部材35を介して連結されて枠体36を構成している。なお、天井部材34の中央部には、支持部材25に支持された搬送治具21に載置され、カルプレート12が載せられた積層鉄心本体11の上端部が貫通する開口部が、底部材35には、脚部材26が挿通可能な寸法の挿通孔がそれぞれ設けられている。そして、底部材35と脚部材26のベース部材37の間には、昇降手段の一例であるエアシリンダ38が、エアシリンダ38の基側をベース部材37に固定し、ピストン39の先端部を底部材35の中央部に連結された状態で配置されている。
更に、クランプ機構14は、枠体36内において、支持部材25上に受入れられた載置板19に載置された積層鉄心本体11の軸心を挟んだ対称位置にそれぞれ配置され、積層鉄心本体11の外周部の高さ方向中間部と対向する把持部材40、41と、壁部材32、33の外側にそれぞれ取り付けられ、把持部材40、41の背面側(積層鉄心本体11の外周部に対向する側の反対側)と連結して、把持部材40、41を積層鉄心本体11の外周部に対して進退させる駆動手段の一例であるエアシリンダ42、43とを有している。
以上の構成とすることにより、支持部材25上に受入れた搬送治具21の載置板19に載置された積層鉄心本体11の外周部を把持部材40、41で押圧することができ、積層鉄心本体11を枠体36内で保持する(積層鉄心本体11と枠体36を機械的に一体化する)ことができる。そして、エアシリンダ38を運転して、枠体36を上昇させることにより、枠体36と共に積層鉄心本体11を上昇させることができる。ここで、支持部材25上の載置板19の上面において、支持部材25に設けられた側部材30、31とそれぞれ対向する両側部は、側部材30、31のフック部29でそれぞれ掛止されるので、載置板19は架台27側に固定されることになって、カルプレート12が載った積層鉄心本体11を搬送治具21(載置板19)に対して持ち上げることができる。ここで、積層鉄心本体11は、カルプレート12の高さ位置が搬送治具21の支持軸20の上端高さ位置を越えるまで(カルプレート12の突起12bが支持軸20のキー溝の上端から外れる高さ位置まで)少なくとも持ち上げればよい。
図1(A)、(B)、図2(A)、(B)に示すように、カルプレート分離部16のカルプレート取外し回転機構15は、クランプ機構14の枠体36の天井部材34の上方に図示しない第1の支持部により水平回動可能に保持され、天井部材34の上方に配置されたカルプレート12の両端部(搬送台22の搬送方向に沿った方向の両端部)を把持するカルプレート把持部44と、カルプレート把持部44の片側(搬送台22の幅方向に沿った方向の一方側)に伸びるアーム45と、アーム45と同一高さ位置となるように図示しない第2の支持部により保持され、アーム45の側部先側を押圧するシリンダ46とを有している。ここで、符号47は、アーム45の側部先側に取り付けられ、シリンダ46のピストン48の先端部と接触する当て板材である。
カルプレート把持部44は、第1の支持部を用いて、天井部材34の上方にあるカルプレート12に対向配置されると共に、天井部材34の上側に突出したカルプレート12を載せた積層鉄心本体11の軸心を中心にスプリングリターンによって所定位置に保持される水平回動可能な平面視して矩形(正方形を含む)の基板部材49を有している。ここで、所定位置における基板部材49では、天井部材34の上方にあるカルプレート12の各辺に対して、基板部材49の対向する各辺がそれぞれ平行になっている。
更に、カルプレート把持部44は、基板部材49の一方の両側(カルプレート12の左右方向に沿った方向の両側)にそれぞれ下方に向けて突出させて取り付けられた固定側部材50、51と、基板部材49の他方の両側(カルプレート12の前後方向に沿った方向の両側)の外側に、駆動手段の一例であるエアシリンダ52、53を介して、基板部材49に対してそれぞれ進退可能に設けられて、カルプレート12の前後方向の両側を挟持する対となる可動側部材54、55とを有している。そして、アーム45は、固定側部材50を介して、基板部材49に取り付けられている。ここで、可動側部材54、55の下端の高さ位置は、固定側部材50、51の下端の高さ位置より下側にある。
このような構成とすることにより、エアシリンダ38を運転して、枠体36の天井部材34の上方に配置されたカルプレート12の左右方向両側は、カルプレート把持部44の固定側部材50、51にそれぞれ当接して、カルプレート12の高さ方向の位置決めが行われる。そして、カルプレート12の高さ方向の位置決めが行われた後、エアシリンダ52、53を操作して可動側部材54、55をカルプレート12の前後方向両側に当接させて押圧することで、カルプレート12を把持することができる。次いで、シリンダ46を操作してピストン48の先端を当て板材47を介してアーム45に当接させることにより、基板部材49をスプリングリターンに対抗して回転させることができ、カルプレート12を積層鉄心本体11に対して水平回転させることができる。
なお、カルプレート12の高さ方向の位置決めは、必ずしも固定側部材50、51にカルプレート12を当接させて行う必要はなく、カルプレート12の高さ位置は、カルプレート12の前後方向両側を可動側部材54、55で把持することが可能な高さ範囲であれば、任意に決めることができる。
カルプレート12を水平回転させた後、シリンダ46を操作してピストン48をシリンダ46内に収納すると、水平回転した基板部材49は、スプリングリターンによって所定位置に復帰する。ここで、カルプレート12の水平回転は、積層鉄心本体11とカルプレート12との境界部において、硬化した樹脂にせん断破壊が発生する程度のねじりが生じるような(カルプレート12が積層鉄心本体11の上端面上で水平回転しても積層鉄心本体11の上端面に疵が付かない程度の)回転角度とする。
次いで、カルプレート把持部44(基板部材49)が所定位置に復帰した後、エアシリンダ38を運転して、枠体36を下降させると、カルプレート12はカルプレート把持部44に把持された状態であるため、枠体36と共に積層鉄心本体11だけが下降することになって、カルプレート12は積層鉄心本体11から引き剥がされ、積層鉄心本体11とカルプレート12は分離する。
図2に示すカル回収部18のバキューム機構17は、図示しない減圧源と、カルプレート把持部44の基板部材49に、カルプレート12上のカル13の形成位置にそれぞれ対向するように予め位置決めされて貫通状態で取り付けられた複数の吸引部56とを有している。ここで、吸引部56には図示しないバネ(弾性部材の一例)が内蔵されており、吸引口57は下方に向けて付勢された状態となっている。更に、吸引口57の下端の高さ位置は、カルプレート12の前後方向両側を可動側部材54、55で把持した際、吸引口57が上方に押し戻されるように、高さ位置が調整されている。
このような構成とすることにより、カルプレート把持部44に対してカルプレート12の高さ方向の位置決めが行われた際、カルプレート12上のカル13に吸引口57を押圧させることができる。これにより、カル13は、カルプレート12と吸引口57で挟持された状態となる。
カルプレート12を把持したカルプレート把持部44はアーム45と共に、第1の支持部に設けられた図示しない移動手段により、カルプレート取外し回転機構15とは別位置にあって、カルプレート12に付着したカル13をカルプレート12から除去するカル除去機構に搬送される。ここで、カル除去機構は、例えば、搬送されたカルプレート把持部44の位置決めを行ってカルプレート把持部44を固定する保持部と、保持部に固定されたカルプレート把持部44に把持されたカルプレート12の下方に近接配置される板部材と、カルプレート12に形成された複数の樹脂注入口(ゲート)にそれぞれ対向するように予め位置決めされて板部材に貫通状態で昇降可能に取り付けられた複数のピン部材と、ピン部材をそれぞれ昇降させる昇降機構とを有している。
このような構成とすることにより、減圧源を運転してカル13を吸引口57に吸着した後、各ピン部材を上昇させて樹脂注入口にそれぞれ挿入させることにより、吸引口57に吸着されているカル13を押し上げることができ、カル13は吸引口57に吸着された状態で吸引部56と共に上昇して、カルプレート12から分離される。なお、カル13は吸引口57に吸着された状態のため、カルプレート12から分離される際に飛散しない。カル13をカルプレート12から分離した後、ピン部材を下降させ、カルプレート把持部44によるカルプレート12の把持を解除し、保持部によるカルプレート把持部44の固定を解除してカルプレート把持部44を移動させると、カルプレート12をカルプレート把持部44から分離して板部材上に残留させることができる。その結果、板部材からカルプレート12を回収し、カルプレート12を清掃工程に搬送することができる。一方、カルプレート把持部44側には、吸引部56に吸着保持されたカル13が存在しているので、第1の支持部の移動手段を用いて、カルプレート把持部44を更に、図示しないカル回収場所に移動させ、吸引部56による吸着を停止すると、カル13を回収することができる。なお、カル13が分離されたカルプレート把持部44は、第1の支持部の移動手段を用いてクランプ機構14の枠体36の天井部材34の上方位置に戻される。
続いて、本発明の一実施の形態に係る回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法について説明する。
回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法は、積層鉄心本体11に形成された各磁石挿入孔に永久磁石を挿入し、積層鉄心本体11の上側端部に設けられたカルプレート12を介して上型及び下型を有する金型装置で型締めし、磁石挿入孔に樹脂を充填して硬化させた後、別位置に搬送してカルプレート12をカルプレート12に付着して硬化した樹脂13と共に除去する方法である。以下、詳細に説明する。
カルプレート12が上側端部に載置された積層鉄心本体11は、積層鉄心本体11を載せる載置板19と載置板19に立設されて積層鉄心本体11の軸心に形成された軸孔に挿通する支持軸20とを有する搬送治具21に載置された状態で金型装置内にセットされ、磁石挿入孔への樹脂の充填が行われ、次いで、充填した樹脂の硬化が行われた後、搬送治具21に搭載された状態で金型装置から取り出され、搬送台22を用いて、図3(A)、(B)に示すカルプレートの除去装置10に搬送して、図3(C)に示すように、支持部材25上に配置される。
ここで、カルプレート12に形成された孔12aの内周部には、孔12aを挿通する支持軸20に設けられたキー溝に嵌入する位置決め用の突起12bが設けられているので、積層鉄心本体11にカルプレート12を載せる際に、積層鉄心本体11の上端面内における回転角度位置を予め規定することができ、例えば、搬送台22に搬送治具21をセットした場合、搬送治具21の載置板19上の積層鉄心本体11に載せられているカルプレート12の2組の対となる辺のうち、一方の対となる辺を搬送台22の搬送方向に沿って配置することができる。
支持部材25上に載置板19を介して積層鉄心本体11が載置された後、図4(A)に示すように、枠体36の壁部材32、33に設けられたシリンダ42、43を操作して、積層鉄心本体11の外周部を把持部材40、41で押圧して、支持部材25上に載置板19を介して載置された積層鉄心本体11を枠体36内で把持する。
次いで、図4(B)に示すように、エアシリンダ38を運転して、枠体36を上昇させると、積層鉄心本体11は、把持部材40、41及びエアシリンダ42、43を介して枠体36と連結状態になっているので、枠体36と共に上昇させることができる。ここで、支持部材25上の載置板19の上面は、その一部が支持部材25に設けられた側部材30、31のフック部29で掛止されるので、載置板19は支持部材25に固定されることになって、カルプレート12が載った積層鉄心本体11は、搬送治具21(載置板19)に対して持ち上げられ、カルプレート12が載った積層鉄心本体11の上端部は、カルプレート取外し回転機構15(カルプレート把持部44)に向けて移動する。
図5(A)、(B)に示すように、カルプレート把持部44に接近したカルプレート12の左右方向両側は、カルプレート把持部44の固定側部材50、51にそれぞれ当接して、カルプレート12の高さ方向の位置決めが行われる。そして、カルプレート12の高さ方向の位置決めが行われた後、エアシリンダ52、53を操作して可動側部材54、55をカルプレート12の前後方向両側に当接させて押圧する。これにより、可動側部材54、55を介して、カルプレート12はカルプレート把持部44に把持される。ここで、カルプレート把持部44に対してカルプレート12の高さ方向の位置決めが行われる際、カルプレート把持部44の基板部材49に設けられた吸引部56の吸引口57は、カルプレート12上のカル13に当接し吸引部56に内蔵されたバネの弾性力によって、カル13をカルプレート12に対して押圧固定している。
続いて、図5(C)に示すように、シリンダ46を操作してピストン48の先端を当て板材47を介してアーム45に当接させ、カルプレート把持部44を水平回転させる。これにより、カルプレート把持部44に把持されているカルプレート12は、積層鉄心本体11に対して水平回転する。その結果、硬化した樹脂では、積層鉄心本体11とカルプレート12との境界部においてせん断破壊が発生する。なお、カル13は吸引部56によってカルプレート12に押圧固定されており、しかも、カルプレート12は、積層鉄心本体11とカルプレート12との境界部において硬化した樹脂にせん断破壊が発生する程度にしか水平回転させないので、カル13が飛び散ることはない。
カルプレート12を積層鉄心本体11に対して水平回転させた後、ピストン48をシリンダ46内に収納すると、スプリングリターンによって、水平回転したカルプレート把持部44及びアーム45は、所定位置(回転前の位置)に復帰する。
ここで、硬化した樹脂では、積層鉄心本体11とカルプレート12との境界部においてせん断破壊が発生しているため、カルプレート把持部44(カルプレート12)が回転前の位置に復帰した後、エアシリンダ38を運転して、枠体36を下降させると、カルプレート12はカルプレート把持部44に把持された状態であるため、カルプレート12が積層鉄心本体11から引き剥がされ、枠体36と共に積層鉄心本体11だけが下降して、図6(A)に示すように、積層鉄心本体11とカルプレート12が分離される。なお、カルプレート12が積層鉄心本体11から引き剥がされる際、せん断破壊部位が起点となって、硬化した樹脂は、積層鉄心本体11の磁石挿入孔内で硬化した部分と、カルプレート12に付着して硬化したカル13とに分断されるため、磁石挿入部内のカルプレート12側で硬化した樹脂に「エグレ(陥没)」が発生することが防止される。
そして、積層鉄心本体11の底が載置板19に当接するとエアシリンダ38の運転を停止し、図6(B)に示すように、エアシリンダ42、43を操作して、積層鉄心本体11の外周部を押圧している把持部材40、41を積層鉄心本体11から離して、クランプ機構14による積層鉄心本体11に対するクランプ状態を解除する。これにより、搬送治具21に搭載された状態の積層鉄心本体11を、搬送台22を用いてカルプレートの除去装置10(支持部材25上)から取り出すことができる。
次いで、減圧源を運転してカル13を吸引口57に吸着された後、図6(C)に示すように、カルプレート12を把持しているカルプレート把持部44は、アーム45と共に、第1の支持部に設けられた移動手段により別位置にあるカル除去機構に搬送され、カル除去機構の保持部によって固定される。次いで、カルプレート把持部44に把持されたカルプレート12の下方に当接配置されたカル除去機構の板部材に貫通状態で昇降可能に取り付けられた複数のピン部材をそれぞれ上昇させて、カルプレート12に形成された樹脂注入口に挿入する。これによって、吸引口57に吸着状態のカル13は押し上げられ、吸引部56と共に上昇してカルプレート12から分離する。ここで、カル13は吸引口57に吸着された状態のため、カルプレート12から分離される際に破断しても飛散しない。
カル13がカルプレート12から分離された後、ピン部材を下降させ、エアシリンダ52、53を操作して、カルプレート12を挟持している可動側部材54、55をカルプレート12から離してカルプレート把持部44によるカルプレート12の把持を解除する。次いで、保持部によるカルプレート把持部44の固定を解除してカルプレート把持部44を保持部から移動させると、カルプレート12はカルプレート把持部44から分離されて、板部材上に残留した状態となる。これにより、板部材からカルプレート12を回収し、カルプレート12を清掃工程に搬送することができる。
一方、カルプレート把持部44側には、図7(A)、(B)に示すように、吸引部56の吸引口57に吸着保持されたカル13が存在しているので、カルプレート把持部44を更に、図示しないカル回収場所に搬送し、減圧源の運転を止めて吸引部56による吸着を停止してカル13を吸引口57から離脱させて回収することができる。なお、カル13を分離したカルプレート把持部44は、第1の支持部の移動手段を用いてクランプ機構14の枠体36の天井部材34の上方位置に戻す。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
更に、本実施の形態とその他の実施の形態や変形例にそれぞれ含まれる構成要素を組合わせたものも、本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態では、積層鉄心本体の軸孔内にキーが、カルプレートの孔内に突起がそれぞれ設けられ、搬送治具の支持軸にはキー及び突起が嵌入するキー溝が形成されている場合について説明したが、積層鉄心本体の軸孔内、カルプレートの孔内、及び支持軸に、それぞれキー、突起、及びキー溝が存在しない場合についても、本発明は適用可能である。この場合、カルプレートを積層鉄心本体に対して相対回転させる際に、積層鉄心本体をクランプ機構で把持するのみで、積層鉄心本体を持ち上げる必要はない。
また、カルプレートに対して剥離性の高い樹脂を使用した場合は、減圧源を運転してカルを吸引部に吸着させた状態で、カルプレートを積層鉄心本体に対して相対回転させる(積層鉄心本体とカルプレートとの境界部において硬化した樹脂にせん断破壊を発生させる)ことが好ましい。これによって、カルプレートを積層鉄心本体に対して相対回転させた際に、カルがカルプレートの表面から分離することを防止できる。
更に、本実施の形態では、カルプレートを積層鉄心本体に対して相対回転させる一例として、積層鉄心本体を固定してカルプレートを水平回転させたが、カルプレートを固定して積層鉄心本体を水平回転させてもよい。
10:カルプレートの除去装置、11:積層鉄心本体、12:カルプレート、12a:孔、12b:突起、13:カルプレートに付着して硬化した樹脂(カル)、14:クランプ機構、15:カルプレート取外し回転機構、16:カルプレート分離部、17:バキューム機構、18:カル回収部、19:載置板、20:支持軸、21:搬送治具、22:搬送台、23、24:ガイド部材、25:支持部材、26:脚部材、27:架台、28:ボールローラ、29:フック部、30、31:側部材、32、33:壁部材、34:天井部材、35:底部材、36:枠体、37:ベース部材、38:エアシリンダ、39:ピストン、40、41:把持部材、42、43:エアシリンダ、44:カルプレート把持部、45:アーム、46:シリンダ、47:当て板材、48:ピストン、49:基板部材、50、51:固定側部材、52、53:エアシリンダ、54、55:可動側部材、56:吸引部、57:吸引口

Claims (8)

  1. 積層鉄心本体に形成された各磁石挿入孔に永久磁石を挿入し、該積層鉄心本体の片側端部に設けられたカルプレートを介して上型及び下型で型締めし、前記磁石挿入孔に樹脂を充填して硬化させた後、別位置に搬送して前記カルプレートを該カルプレートに付着して硬化した前記樹脂と共に除去する方法であって、
    前記カルプレートが前記積層鉄心本体に接した状態で前記積層鉄心本体をクランプ機構で把持し、前記カルプレートを前記積層鉄心本体に対して相対回転させて、前記積層鉄心本体内で硬化した樹脂と前記カルプレートに付着した樹脂との分離を行うことを特徴とする回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法。
  2. 請求項1記載の回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、前記積層鉄心本体は、該積層鉄心本体を載せる載置板と該載置板に立設されて前記積層鉄心本体の軸心に形成された軸孔に挿通する支持軸とを有する搬送治具に載置されていることを特徴とする回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法。
  3. 請求項2記載の回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、前記カルプレートは、前記支持軸に設けられたキー溝に嵌入する位置決め用の突起を有し、前記カルプレートの載った前記積層鉄心本体を前記クランプ機構を用いて前記搬送治具に対して上昇させた後、前記カルプレートの回転を行うことを特徴とする回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1記載の回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法において、前記積層鉄心本体から分離された前記カルプレートは、別場所に搬送され、前記カルプレートの上側に付着した前記樹脂をバキューム機構によって支持された状態で、前記カルプレートから除去することを特徴とする回転子積層鉄心の製造に用いるカルプレートの除去方法。
  5. 各磁石挿入孔に永久磁石を挿入した積層鉄心本体を、該積層鉄心本体の片側端部に設けられたカルプレートを介して上型及び下型で型締めした状態で、前記磁石挿入孔に樹脂を充填し硬化させてから別位置に搬送した後、前記カルプレートを該カルプレートに付着して硬化した前記樹脂と共に除去するカルプレートの除去装置であって、
    前記積層鉄心本体を固定するクランプ機構と、前記積層鉄心本体を前記クランプ機構で保持した状態で、前記カルプレートを前記積層鉄心本体に対して水平回転させるカルプレート取外し回転機構とを有していることを特徴とするカルプレートの除去装置。
  6. 請求項5記載のカルプレートの除去装置において、前記積層鉄心本体は、該積層鉄心本体を載せる載置板と該載置板に立設されて前記積層鉄心本体の軸心に形成された軸孔に挿通する支持軸とを有する搬送治具に搭載され、前記クランプ機構は昇降手段を備え、該昇降手段は前記カルプレートの水平回転前に、前記カルプレートが載った前記積層鉄心本体を前記搬送治具に対して持ち上げることを特徴とするカルプレートの除去装置。
  7. 請求項5又は6記載のカルプレートの除去装置において、前記カルプレート取外し回転機構は、矩形の前記カルプレートを挟持する対となる可動側部材と、該可動側部材を保持し前記積層鉄心本体の軸心を中心にスプリングリターンによって所定位置に保持される回動可能な基板部材と、該基板部材の片側に伸びるアームと、該アームを押圧して前記基板部材を前記スプリングリターンに対抗して回転させるシリンダとを有していることを特徴とするカルプレートの除去装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1記載のカルプレートの除去装置において、前記カルプレート取外し回転機構とは別位置に、前記カルプレートに付着した前記樹脂を該カルプレートから除去するカル除去機構と、該カル除去機構が前記樹脂を該カルプレートから除去する際に、該樹脂を吸引するバキューム機構とを備えたカル回収部を有していることを特徴とするカルプレートの除去装置。
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