JP2014004497A - 造水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜蒸留による造水装置であって、有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分を含む排水を処理水とする場合であっても、膜蒸留により浄水を回収でき、かつ膜の洗浄等メンテナンスコストも低い造水装置を提供する。
【解決手段】処理水の流路、前記処理水と接し前記処理水より発生する水蒸気を透過する貫通孔を有する疎水性多孔質膜、及び前記疎水性多孔質膜を透過した水蒸気を凝結回収する凝結部を有する造水装置であって、前記疎水性多孔質膜が、その処理水と接する面側に耐水圧が1MPa以上であって厚みが2μm以下の微細孔層を有することを特徴とする造水装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、膜蒸留により、海水や生活排水、工場排水等から飲用等に利用可能な水を取り出すための造水装置に関する。
近年、生活に必要な水資源確保のために、海水、使用済みの生活排水、毒性のある成分を含む井戸水等の飲用等の利用に適さない水(以下、「処理水」と言うことがある。)から、利用可能な水(以下、「浄水」と言うことがある。)を分離回収するための造水装置が検討されている。そして、途上国の一部、離島、洋上の船舶等の浄水を得ることが困難な地域のみならず、所謂先進国においても、生活排水や工業排水の濃縮・減容、水の再利用等のために、この造水装置の開発が望まれている。
処理水から塩分や有毒成分等を含まない浄水を分離回収する造水技術は、水から発生させた水蒸気を凝結して回収する蒸発法と、水を通すが塩分等を通さない逆浸透膜に浸透圧以上の高圧をかけて濾過して水を分離回収する逆浸透法に大きく分類される。蒸発法としては、フラッシュ法、効用缶法等とともに、処理水を加熱して、塩分や水は透過しないが水蒸気は透過する疎水性多孔質膜の一方の面に接触させ、膜を透過してくる水蒸気を他方の面から回収する膜蒸留法が知られている。
逆浸透法には、高圧ポンプの設置費用とそれを運転する電力の費用及び膜の洗浄等のメンテナンス費用が問題とされている。一方、一般に蒸発法では蒸気を発生させるための大容量の設備と熱源を要する点が問題である。しかし、膜蒸留法では、疎水性多孔質膜をモジュール化することで設備をコンパクトにすることが可能であり、蒸発法の問題として指摘されている設備の大型化の問題は緩和されている。
又、膜蒸留法は、比較的低温の水例えば80℃以下の水を処理できるので、熱源の問題もクリアしやすく、太陽光の利用による運転コストの低減も容易である。そこで、近年、膜蒸留法の検討が盛んに行われており、例えば、特許文献1には、「海水または黒みを帯びた水または工程水から脱塩水を生じさせる目的で液体を膜蒸留で浄化する方法」が記載されている。又、特許文献2には、熱源として太陽光を利用した膜蒸留による海水浄水化装置が記載されている。
さらに、工場排水や中でも原子力発電所等の周囲の環境への物質の排出が制限される場所における生活排水の濃縮・減容では、逆浸透法では排水中の汚染物質による膜の汚染が激しく膜の洗浄や前処理工程の負担が大きくなるのに対し、膜蒸留法は、工場排熱例えば発電に伴う排熱を水の加熱に利用でき、蒸発手段の確保が比較的容易な点でも有利であるので、これらの用途に膜蒸留法が注目されている。
特許4491153号公報(請求項1) 特許3450939号公報(請求項1、図1)
しかし、生活排水や工場排水等には、有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分が含まれている場合が多い。界面活性成分は、(洗剤が油分の周囲を覆って水に懸濁させるように)疎水性を親水性に変える働きがあるので、界面活性成分をある濃度以上含む排水の膜蒸留を行うと、界面活性成分が疎水性多孔質膜の表面を覆ってその疎水性を阻害する。
疎水性多孔質膜の疎水性が阻害されると、処理水は膜の表面を徐々に濡らして浸透し、処理水が膜を透過し浄水に混入する問題(原水漏れ)が生じる。その結果、膜蒸留による造水装置、造水システムが機能阻害を受け、その運転が困難になる。機能阻害を受けた造水システムを回復し、その運転を再開可能にするためには、疎水性多孔質膜の洗浄等を行う必要があるが、そのためにメンテナンスコストが増加する。
本発明は、膜蒸留による造水装置であって、従来技術の前記の問題を解決する造水装置、すなわち、有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分を含む排水を処理水とする場合であっても、膜蒸留により浄水を回収でき、かつ膜の洗浄等のメンテナンスコストも低い造水装置を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討をした結果、疎水性多孔質膜の処理水に接する面に、耐水圧が1MPa以上であってかつ厚みが2μm以下の微細孔層を設けることにより、有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分を含む汚水・排水からも、膜蒸留により浄水を取り出すことができ、膜の洗浄等メンテナンスコストも低減できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、前記の課題は以下に述べる構成からなる造水装置により達成される。
請求項1の発明は、処理水の流路、前記処理水と接し前記処理水より発生する水蒸気を透過する貫通孔を有する疎水性多孔質膜、及び前記疎水性多孔質膜を透過した水蒸気を凝結回収する凝結部を有する造水装置であって、前記疎水性多孔質膜が、その処理水と接する面側に耐水圧が1MPa以上であって厚みが2μm以下の微細孔層を有することを特徴とする造水装置である。
本発明の造水装置は、従来の膜蒸留による造水装置と同様に、処理水の流路、前記処理水と接し前記処理水より発生する水蒸気を透過する貫通孔を有する疎水性多孔質膜、及び前記疎水性多孔質膜を透過した水蒸気を凝結回収する凝結部を有する造水装置であるが、前記疎水性多孔質膜の処理水と接する面に、耐水圧が1MPa以上でありかつ厚みが2μm以下の微細孔層が設けられていることを特徴とする。
ここで耐水圧とは、膜の一方側の面に水圧を加えたとき、他方側から水が漏れ始める圧力を言い、漏水圧とも言われる。疎水性多孔質膜は、気体である水蒸気が透過可能な貫通孔を有するが、疎水性の材質よりなるので水を弾き、かつ貫通孔の孔径は微細であるので、通常の状態では水の多孔質体への浸入を阻み水が貫通孔を通ることはない。しかし膜の一方の面を水と接しその水圧を上昇させると、ある圧力(すなわち、耐水圧、漏水圧)以上になると水が貫通孔を通るようになる。一般に、貫通孔の孔径が大きい方が水は漏れやすく耐水圧は低く、逆に孔径が小さい方が耐水圧は高い。耐水圧が1MPa以上の疎水性多孔質膜は、公称孔径で0.03μm以下との非常に小さい孔径を有する。
本発明で使用される疎水性多孔質膜に設けられる微細孔層は、疎水性多孔質であってその耐水圧が1MPa以上であることを特徴とする。従って、公称孔径で0.03μm以下との非常に小さい孔径の貫通孔を有する。本発明者等の検討により、疎水性多孔質膜がこのような非常に小さい孔径の貫通孔を有する場合は、処理水に界面活性成分等の疎水性を阻害する成分が含まれていても、膜の濡れはほとんど生じないことが見出された。従って、請求項1の造水装置を使用することにより、界面活性成分等が含まれている処理水からも浄水を得ることができ、又、メンテナンスコストも低くすることができる。
従来は、微小孔径の膜は気体の透過抵抗も高く、又孔径が小さいと気孔率(膜の体積に占める気孔の体積の割合)が小さくなり水蒸気が透過しにくくなるとの理由により、0.1μm未満の孔径を有する疎水性多孔質膜は適当ではないと考えられていた。本発明者等は、検討の結果、貫通孔の孔径が非常に小さいときは、処理水に界面活性成分が含まれていても、膜の濡れがほとんど生じないことを見出すとともに、孔径が非常に小さい場合に生じると考えられていた問題は、後述のように、膜厚を小さくすることにより解決できることを見出し、本発明を完成したのである。
耐水圧が1MPa以上の疎水性多孔質膜は、その貫通孔の孔径が非常に小さいので、孔内部に水が浸入し表面を界面活性剤が覆って疎水性を失うまでに時間を要する。その結果、膜の濡れが生じにくい。又、耐水圧が1MPa以上の疎水性多孔質膜が有する貫通孔の孔径サイズ数十nmは、0.18nmの大きさの水分子として存在する水蒸気に対しては十分大きいが、水分子同士が水素結合で引き合い相互作用を及ぼす液体の水の通過には大きな障壁となる。すなわち、疎水性多孔質膜が表面の疎水性を失った場合でも物理的な透過抵抗が大きいため、処理水は膜をほとんど透過できず、たとえ透過したとしてもその量は非常に小さい。
疎水性多孔質膜に設けられる微細孔層は、又、厚みが2μm以下であることを特徴とする。前記のように、孔径が非常に微小な場合は水蒸気の透過が阻害されると考えられていたが、本発明者等が鋭意検討した結果、膜蒸留のように圧力差の小さい気体透過の場合は、微細孔層の厚みが2μm以下であっても透過の阻害は軽微となり、実質的に造水性能を低下させないことが見出された。微細孔層の厚みは、好ましくは1μm以下であり、水蒸気の透過の阻害をより確実に防止することができる。
本発明の造水装置で行われる膜蒸留では、疎水性多孔質膜を水蒸気が透過し、その透過しやすさが性能に影響する。そこで、ガレー秒が小さい疎水性多孔質膜が好ましく用いられる。ここで、ガレー秒とは、100mlの空気を、膜有効面積6.42平方センチ、差圧1.22kPaで透過させるのに要する時間(秒)として定義される膜の透気度を表す指標である。具体的には、ガレー秒が、デジタル型王権式透気度試験機を用いた値で1000以下の疎水性多孔質膜が好ましい。より好ましくはガレー秒が500以下、さらに好ましくは100以下の疎水性多孔質膜である。
本発明において使用される疎水性多孔質膜は、通常、前記微細孔層の他に、前記微細孔層を支持する機能を有する層を有する。以下、この層を、疎水性多孔質膜の「支持層」と言うことがある。支持層は、前記微細孔層の、処理水側とは反対の面に接する層であり、疎水性の材質からなり、貫通孔を有する層である。
疎水性多孔質膜には、操業中に処理水から受ける圧力に十分耐える機械的強度が求められるので、従来は、厚みが50〜100μmまたは100μm以上の疎水性多孔質膜が使用されてきた。本発明においても、疎水性多孔質膜の支持層を、従来の疎水性多孔質膜と同様な膜で構成することにより、十分な機械的強度を得ることができる。
又、疎水性多孔質膜の支持層は、十分な機械的強度が得られる厚みを有するとともに、その厚みであっても水蒸気の透過を阻害しない気孔率と貫通孔の孔径を有するものである。従って、その貫通孔の孔径は、微細孔層の貫通孔の孔径よりはるかに大きい。又、微細孔層も支持層も、同じ疎水性の材質から形成されてもよいが、疎水性である限りは異なった材質から形成されてもよい。
請求項2の発明は、前記疎水性多孔質膜の処理水に接する側と反対側の面とが、冷水と接していることを特徴とする請求項1に記載の造水装置である。
冷水とは、処理水より温度の低い水である。疎水性多孔質膜を透過した水蒸気は、この冷水により冷やされて凝結する。すなわち、この冷水が、疎水性多孔質膜を透過した水蒸気を凝結回収する凝結部を構成する。
水蒸気が冷水中で凝結することにより、冷水中に浄水が生成する。従って、冷水として浄水を用いることにより、浄水の量が増大するので浄水の製造を行うことができる。
水蒸気が冷水中で凝結することにより、凝結熱が発生し冷水の温度が上昇する。冷水の温度が処理水の温度に近くなると浄水が生成されなくなるので、冷水の温度を低く保つために、冷水の冷却や冷水の循環を行うことが好ましい。
請求項3の発明は、前記疎水性多孔質膜の処理水に接する側と反対側の面とが、気相と接しており、かつ前記気相を介して水蒸気を凝結する凝結面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の造水装置である。
この造水装置では、疎水性多孔質膜を透過した水蒸気は、気相中に放出され凝結面で冷やされて凝結する。すなわち、気相及び凝結面が、疎水性多孔質膜を透過した水蒸気を凝結回収する凝結部を構成する。
凝結面は、気相中に放出された水蒸気を冷却して凝結する冷却面であるので、処理水より低い温度に冷却されている。例えば、金属等の熱伝導率の良い材質からなる板である。又、凝結面は、水蒸気の凝結により発生する凝結熱により加熱される。そこで、凝結面を処理水より低い温度に保つために、好ましくは、凝結面の冷却手段が設けられる。凝結面の冷却手段としては、気相とは反対側に設けられる放熱手段や冷却水等を挙げることができる。気相中に放出された水蒸気を効率よく凝結するため、気相は密封されていることが好ましい。
請求項3の造水装置では、疎水性多孔質膜と凝結面が気相を介して離れているので、例え処理水の一部が膜を透過した場合であっても、凝結面で生成した浄水への混入を防ぐことができる。すなわち、1MPaを越える耐水圧の疎水性多孔質膜では、膜を透過する処理水量が極端に少ないために、その処理水は、凝結面や気相よりも高温の疎水性多孔質膜の表面で蒸発し、浄水には混入しない。この態様は、処理水に毒性の物質が入っている場合や高純度の水を得たいときに特に有用である。一方、耐水圧が1MPa以上の微細孔層を設けない疎水性多孔質膜(耐水圧が1MPa未満の疎水性多孔質膜)を使用した場合では、膜を透過した処理水量が多くなるので、疎水性多孔質膜の気相に接した面で溜まり落下する可能性が大きく、回収する浄水に混入することが懸念される。
気相の厚みすなわち疎水性多孔質膜と凝結面の距離は、2mm〜20mmが好ましく、より好ましくは3mm〜10mmである。凝結面で生成した浄水が重力落下等により浄水槽への移動する速度よりも浄水の生成速度が大きいと、凝結面上の浄水の厚みが増す場合がある。この場合、気相が薄く特にその厚みが2mm未満であると、凝結面上の浄水が疎水性多孔質膜に接し、気相で疎水性多孔質膜と凝結面を隔てている効果が無くなるので、気相の厚みは、2mm以上が好ましい。一方、疎水性多孔質膜と凝結面の距離が長すぎると、疎水性多孔質膜からの水蒸気の凝結面への移動が効率的ではなくなるため、20mm以下が好ましい。
請求項4の発明は、前記疎水性多孔質膜が、ポリテトラフルオロエチレン又はその変性樹脂からなる延伸多孔質膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の造水装置である。
疎水性多孔質膜を形成する疎水性の材質としては、その微細孔層及び支持層についても、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、およびその混合物、その変性樹脂等の疎水性の樹脂を挙げることができる。
本発明においては、容易に多孔質膜を得られる点で、延伸法により製造されるPTFEおよびその変性樹脂や、溶媒相転移法により製造されるPVDFが、疎水性多孔質膜の主材料として適している。中でも、延伸法により製造されるPTFEおよびその変性樹脂は、疎水性、機械的強度、化学的耐久性(耐薬品性)に優れるとともに、延伸法により、容易に均一孔径を有し高い気孔率のPTFE延伸多孔質膜を製造できるので好適である。なお延伸法とは、PTFE又はその変性樹脂の微粒子を膜状等に成形し、延伸して多孔質化する方法である。
PTFEの変性樹脂とは、テトラフルオロエチレンを主体としながらも、本発明の趣旨及び機械的強度、耐薬品性、作りやすさ等を大きく阻害しない範囲で、他のフッ素系モノマーが共重合された樹脂を言う。例えば、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)やパーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)等が少量共重合されたPTFEを挙げることができる。なお、主体とするとは、テトラフルオロエチレンの共重合比が50モル%以上、好ましくは80モル%以上であることを意味する。
本発明の造水装置により膜蒸留を行えば、処理水が有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分を含む場合であっても、処理水の浄水への混入を最小限に抑え安全な状態で浄水を回収できる。又、膜の洗浄等のメンテナンスコストも低くできる。
請求項2の発明の造水装置の一例を模式的に表す断面図である。 請求項3の発明の造水装置の一例を模式的に表す断面図である。 本発明の試験装置と試験方法の主な手順を示す図である。 実施例と比較例の実験後の疎水性多孔質膜を示す写真である。 従来技術の膜蒸留法を用いた造水装置を模式的に表す断面図である。
次に、本発明を実施するための形態を具体的に説明する。なお、本発明はこの形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない限り、他の形態へ変更することができる。
耐水圧1MPa以上で膜厚が2μm以下の微細孔層を持つ疎水性多孔質膜であって、PTFEからなる延伸多孔質膜であるものは、例えば、特許4371176号記載の方法等により製造することができる。以下に、その一例を説明する。
PTFEファインパウダーを水に懸濁分散させたフッ素樹脂ディスパージョンを、コーター等を使って金属箔の上に5〜10μm程度の厚みで塗布し塗膜を形成させる。水分を蒸発・乾燥させたのちに塗膜をPTFEの融点以上に加熱してPTFEの無孔質膜である薄膜を形成させる。形成された薄膜の上にPFA等のディスパージョンを接着剤として薄く塗り、さらにその上に、延伸法で作成された膜厚50〜100μmのPTFE延伸多孔質膜を密着させる。
次にPTFE多孔質膜が収縮しないように保持した状態で、接着剤であるPFAの融点以上の約320℃まで加熱することで金属箔上のPTFE薄膜とPTFE延伸多孔質膜を接着する。いったん340℃程度まで加熱後、310℃前後で等温結晶化処理(アニール)を行った後金属箔を剥離除去する。その後、100℃前後で150〜200%程度延伸する。延伸することにより、PTFEの無孔質膜である前記の薄膜は、多孔質化され耐水圧1MPa以上で厚みが2μm以下の微細孔層となる。膜厚50〜100μmのPTFE延伸多孔質膜もさらに延伸されて疎水性多孔質膜の支持層となる。このようにして、片面に耐水圧1MPa以上で厚みが2μm以下の微細孔層を有するPTFE製疎水性多孔質膜を得ることができる。
次に、本発明の造水装置の具体的態様を図に基づいて説明する。
図1は、請求項2の発明に該当する造水装置の一例について、その断面を模式的に示す図である。図1において、10は疎水性多孔質膜であり、11は疎水性多孔質膜の支持層であり、12は微細孔層であり、13は疎水性多孔質膜の支持層11が有する貫通孔である。なお、微細孔層12も貫通孔を有するが、その孔径は、貫通孔13よりもはるかに小さい。そこで、煩雑さを避けるため図示は省略されている。図中の実線の矢印は処理水や浄水の流れの方向を示し、破線の矢印は水や水蒸気が疎水性多孔質膜10を透過する方向を示す。以後に示す他の図においても同じである。
図1の造水装置は、処理水が流れる処理水室20と、冷水としての浄水が流れる浄水室30とが、疎水性多孔質膜10により隔てられた構造である。疎水性多孔質膜10は、微細孔層12が、処理水室20側となるように設けられている。
処理水室20には、処理水が流入する処理水流入口21及び処理水が流出する処理水流出口22が設けられ、浄水室30には、冷水(浄水)が流入する浄水流入口31及び浄水が流出する浄水流出口32が設けられており、加熱された処理水は、処理水流入口21より処理水流出口22の方向(すなわち、図中の下から上)に流れ、浄水は、浄水流入口31より浄水流出口32の方向(すなわち、図中の上から下)に流れる。他にこの造水装置は、処理水の加熱手段、貯留水槽等に接続する配管、処理水等を処理水流入口21に送る送液手段等を備えるが図示は省略されている。なお、送液手段としては、従来の膜蒸留における送液手段と同様な手段、例えば送液ポンプが使用できる。
この造水装置を使用しての膜蒸留は次のようにして行われる。先ず、太陽光や排熱、ボイラー等で加熱された処理水が、処理水路の入口21より処理水室20に入り、微細孔層12の気液界面で一部の水が水蒸気28となる。水蒸気28は、微細孔層12の貫通孔を透過し、貫通孔13内に拡散する。貫通孔13内に拡散した水蒸気28は、浄水室30内を通る浄水(冷水)に到達し凝結して浄水となり、浄水流入口31より流入した浄水(冷水)と混合する。従って、浄水量は増加し浄水の製造を行うことができる。
水蒸気28として一部の水及び蒸発熱を失い減量、降温された処理水は、処理水流出口22より流出する。浄水(冷水)は処理水が失った水と熱を受けとって増量、昇温して浄水流出口32から流出する。この時の増量分が処理水から得られた浄水となるため、浄水(冷水)の経路は清浄に維持するべきである。
図5は、疎水性多孔質膜に微細孔層が設けられていない場合(すなわち、従来技術の膜蒸留法を用いた造水装置の場合)を模式的に表す断面図であり、この造水装置を使用して図1の場合と同様にして処理水及び浄水(冷水)を流した場合の様子を模式的に示している。図5において、図1と同じ符号が示されている部分は、図1の場合と同じ部分を表わす。
この装置を使用して膜蒸留を行うと、処理水に有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分が含まれている場合は、耐水圧以上の差圧が加わっていない場合であっても、疎水性多孔質膜の貫通孔の内表面が徐々に親水化される。界面活性成分により疎水性多孔質膜の疎水性表面が親水化された場合は、疎水性多孔質膜の多孔質内に水が浸入して濡れた状態になり、図に示すように処理水側から浄水側に流れる経路29が発生して、処理水が浄水(冷水)に混入し(処理水漏れ)、その量は無視できない量となる。
疎水性多孔質膜10に微細孔層12が設けられている図1の造水装置でも、処理水に有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分が含まれている場合、界面活性成分による疎水性多孔質膜の表面親水化及び親水化による処理水漏れは起こりうるが、処理水漏れに至るまでの時間ははるかに長い。又、気体の水蒸気と液体の処理水とで透過抵抗に大きな差があり、膜を通過する処理水量は非常に小さい。発明者等が検討したところ、耐水圧が1MPa以上の疎水性多孔質膜は、界面活性成分で濡れた状態でも水蒸気の透過量に対する処理水の透過量は0.1質量%以下である。従って、例えば塩分4%前後の海水を処理する場合でも、1000倍以上の40ppm以下に希釈されることになり、無視できる程度の量である。
図2は、請求項3の発明に該当する造水装置の一例について、その断面を模式的に示す図である。図2において、疎水性多孔質膜、疎水性多孔質膜の支持層、微細孔層、疎水性多孔質膜の支持層が有する貫通孔、処理水室、処理水流入口、処理水流出口、処理水から発生する水蒸気には、図1と同じ符号が示されている。図2中、50は浄水の凝結面であり、60は凝結した浄水であり、70は凝結した浄水を受ける浄水槽であり、80は冷却水室、81は冷却水流入口、82は冷却水流出口である。さらに40は、疎水性多孔質膜10と凝結面50の間に設けられた気相である。
この造水装置では、所定の温度に加熱された処理水が処理水室20を流れ、微細孔層12の気液界面で一部の水が水蒸気28となり、水蒸気28は微細孔層12の貫通孔を透過し貫通孔13内に拡散する点では、図1に示す造水装置と同じである。しかし、貫通孔13内に拡散され疎水性多孔質膜10を透過した水蒸気28は、気相40に放出される。気相40に放出された水蒸気28は、疎水性多孔質膜10に対向して設けられている凝結面50に到達し、液化して凝結水60となり、その滴が自然落下して凝結面50の下部に設けられた浄水槽70にて回収される。
凝結面50では、水蒸気28が液化して凝結水60となり凝結熱が発生する。そこで、凝結面50の気相40側とは反対の面には冷却水室80が設けられて冷却水による冷却が行われる。冷却水は、冷却水流入口81より冷却水室80に流入し、凝結面50により加熱されて冷却水流出口82より流出する。
この例の造水装置では、加熱前の処理水を冷却水として利用することができる。このようにすることで、凝結熱を処理水の加熱に利用して熱回収が出来るため、加熱の負担を下げて効率的な運用が可能となるメリットがある。
この造水装置においても、界面活性成分等により疎水性多孔質膜が親水化された場合は、微量の処理水が疎水性多孔質膜10を通過して気相40側の表面に到達することも考えられる(処理水の漏れ)。しかし、疎水性多孔質膜10と凝結面50(浄水60)とは気相40を介して離れているので、処理水の漏れが起こっても処理水が直接浄水に混じることはない。また、微細孔層12が設けられているため処理水の漏れの量は僅かである。そして、疎水性多孔質膜10の表面は処理水と同じように比較的高温であるので疎水性多孔質膜10の気相40側の表面で蒸発し、その表面をしたたり落ちて浄水槽70に混入することはない。一方、微細孔層12が設けられていない疎水性多孔質膜が用いられる場合は、処理水の漏れの量は大きくなり、疎水性多孔質膜の表面をしたたり落ちて浄水槽7に混入してしまう恐れがある。
図3は、実施例、比較例での手順を模式的に示す断面図である。図3中、11及び12は、図1等と同様にそれぞれ疎水性多孔質膜の支持層及び微細孔層を表わし、25は恒温水槽であり、27は人工海水であり、35は樹脂製の円筒であり、37は氷水であり、90は秤である。
実験1
耐水圧1MPa以上、厚み約1μmの微細孔層を表面に持つ疎水性多孔質膜として、住友電工ファインポリマー社製のポアフロンNM−30(公称孔径0.03μm)を用いた。この疎水性多孔質膜は、図中に示すように支持層11及び微細孔層12よりなる。
先ず、図3(a)に示すように、樹脂製の円筒35の一方の開口部を、外側が微細孔層12となるようにして疎水性多孔質膜(ポアフロンNM−30)により覆い、疎水性多孔質膜を底とする容器を形成する。その容器中に氷水37を入れた後、秤90により全体の重量を測定する。次に、図3(b)に示すように、氷水37を入れた容器を80℃の4%(質量濃度)人工海水27を入れた恒温水槽25に入れて、微細孔層12側の面に人工海水27を3分間接触させる。その後、容器を人工海水27から取出し、図3(c)に示すように、再び容器の重量を測定し、人工海水27から発生する水蒸気が氷水37に移動した量を求めた。
実験2(比較)
疎水性多孔質膜として、ポアフロンNM−30の代わりに、微細孔層のないWP−045−80(公称孔径0.45μm)を使用した以外は実験1と同様に行い、人工海水27から発生する水蒸気が氷水37に移動した量を求めた。
実験3
人工海水として、実験1で用いた人工海水に台所用中性洗剤を界面活性成分約400ppmとなるように添加したものを用いた以外は実験1と同様の実験を行い、人工海水27から発生する水蒸気が氷水37に移動した量を求めた。
実験4(比較)
人工海水として、実験1で用いた人工海水に台所用中性洗剤を界面活性成分約400ppmとなるように添加したものを用いた以外は実験2と同様の実験を行い、人工海水27から発生する水蒸気が氷水37に移動した量を求めた。
実験1〜4で測定された移動した水の量を単位時間・単位面積当たりに換算した造水量を、表1に示す。又、実験3及び4の後の疎水性多孔質膜の写真を図4に示した。なお表1中のガレー秒とは、デジタル型王権式透気度試験機を用いて測定した値である。
微細孔層を有する疎水性多孔質膜(ポアフロンNM−30)を用いた実験1、3の造水量(速度)は、微細孔層を有しない疎水性多孔質膜(WP−045−80)を用いた実験2の造水量の2/3で少し劣るが、実験3の結果が示すように界面活性成分を含む海水を使用した場合でも塩分の流出は見られなかった。界面活性成分を含む海水に対しても膜は濡れなかったことを示すと考えられる。一方、微細孔層を有しない疎水性多孔質膜を用いた実験4では、氷水側が人工海水よりも水位が上にあったため、氷水側より人工海水側へ逆流を起こし(氷水側の)重量が減少した。又、僅かであるが氷水側への塩分の混入が認められた。界面活性成分の添加により、膜が濡れてしまい、液体の水が膜を透過したものと考えられる。
本発明の造水装置により処理される処理水としては、使用済みの生活排水、工場排水、中でも原子力発電所等の周囲の環境への物質の排出が制限される場所における生活排水等であって、有機物等の汚染成分や洗剤等の界面活性成分が含まれている水を挙げることができる。
さらに、摂取又は使用の限界以上のミネラル分や塩分、ヒ素等の重金属、藻類や大腸菌等のバクテリア、ウィルス等の人体に不要および有害な成分を含み飲用や生活用水に適さないような井戸や河川、海からの取水等も挙げることができる。例えば、本発明の造水装置は、海水淡水化や、バングラディッシュにおけるヒ素汚染井戸水やエジプトの沙漠における塩分を含む井戸水の浄化・飲用水化等にも適用できる。
10 疎水性多孔質膜
11 支持層
12 微細孔層
20 処理水室
21 処理水流入口
22 処理水流出口
28 水蒸気
29 (処理水透過)経路
30 浄水室
31 浄水流入口
32 浄水流出口
40 気相
50 凝結面
60 浄水
70 浄水槽
80 冷却水室
81 冷却水流入口
82 冷却水流出口
90 秤
本発明の造水装置で行われる膜蒸留では、疎水性多孔質膜を水蒸気が透過し、その透過しやすさが性能に影響する。そこで、透気度が小さい疎水性多孔質膜が好ましく用いられる。ここで、透気度とは、100mlの空気を、膜有効面積6.42平方センチ、差圧1.22kPaで透過させるのに要する時間(秒)として定義される膜の透気度を表す指標である。具体的には、透気度が、デジタル型王研式透気度試験機を用いた値で1000以下の疎水性多孔質膜が好ましい。より好ましくは透気度が500以下、さらに好ましくは100以下の疎水性多孔質膜である。
実験1〜4で測定された移動した水の量を単位時間・単位面積当たりに換算した造水量を、表1に示す。又、実験2及び4の後の疎水性多孔質膜の写真を図4に示した。なお表1中の透気度とは、デジタル型王研式透気度試験機を用いて測定した値である。

Claims (4)

  1. 処理水の流路、前記処理水と接し前記処理水より発生する水蒸気を透過する貫通孔を有する疎水性多孔質膜、及び前記疎水性多孔質膜を透過した水蒸気を凝結回収する凝結部を有する造水装置であって、前記疎水性多孔質膜が、その処理水と接する面側に耐水圧が1MPa以上であって厚みが2μm以下の微細孔層を有することを特徴とする造水装置。
  2. 前記疎水性多孔質膜の処理水に接する側と反対側の面とが、冷水と接していることを特徴とする請求項1に記載の造水装置。
  3. 前記疎水性多孔質膜の処理水に接する側と反対側の面とが、気相と接しており、かつ前記気相を介して水蒸気を凝結する凝結面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の造水装置。
  4. 前記疎水性多孔質膜が、ポリテトラフルオロエチレン又はその変性樹脂からなる延伸多孔質膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の造水装置。
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