JP2014003996A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】リーチ演出中等の始動記憶についての予告演出を実行でき且つ役物等の誤作動・故障を低減できる遊技機を提供する。
【解決手段】演出図柄変動演出中(例えばリーチ中等)の始動入賞により取得される乱数情報を始動記憶として記憶する特別乱数記憶手段と、始動記憶についての予告演出の有無及びその内容を決定する予告決定手段78と、リーチ中等に演出動作可能で且つ複数の演出動作を同時処理可能な第1演出手段 (第1,第2特別保留個数表示手段26a,26b、音声出力手段66)及び同時処理不可能な第2演出手段(電飾手段67、可動体68)と、リーチ中等に予告演出を伴う始動記憶が発生すると、当該予告演出が第1演出手段による演出(音又は液晶予告)である場合にはそのまま予告を実行し、第2演出手段による演出(ランプ又は役物予告)である場合には音又は液晶予告に変更して行う予告演出制御手段72と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】演出図柄変動演出中(例えばリーチ中等)の始動入賞により取得される乱数情報を始動記憶として記憶する特別乱数記憶手段と、始動記憶についての予告演出の有無及びその内容を決定する予告決定手段78と、リーチ中等に演出動作可能で且つ複数の演出動作を同時処理可能な第1演出手段 (第1,第2特別保留個数表示手段26a,26b、音声出力手段66)及び同時処理不可能な第2演出手段(電飾手段67、可動体68)と、リーチ中等に予告演出を伴う始動記憶が発生すると、当該予告演出が第1演出手段による演出(音又は液晶予告)である場合にはそのまま予告を実行し、第2演出手段による演出(ランプ又は役物予告)である場合には音又は液晶予告に変更して行う予告演出制御手段72と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
例えばパチンコ機では、図柄始動手段への遊技球の入賞等(図柄始動条件の成立)に基づいて、大当たり判定用乱数等の乱数を取得すると共にそれら乱数値に対応する図柄変動が表示画面に表示される。また、例えば図画変動表示中に図柄始動手段への遊技球の入賞があった場合には、当該入賞に基づいて取得された大当たり判定用乱数等の乱数値を図柄変動に供されるまで所定の保留上限数を限度として記憶し、当該保留数を図柄変動表示画面の隅部に保留画像表示する。そして、図柄変動可能な状態となった場合に(変動開始条件の成立)、記憶されていた大当たり判定用乱数値が大当たり判定値と一致するか否かの大当たり判定、その他の乱数判定を行うと共に前記保留数を「1」減じて表示し、その判定結果に基づいて図柄変動を行い、その図柄変動後の停止図柄が大当たり態様(特定態様)となることに基づいて大入賞手段の開放等の利益状態を発生させるものがある。
またこの種の遊技機では、保留記憶された乱数値を、例えばそれらが取得された直後(図柄始動手段への入賞直後)に先読み判定し、その先読み判定結果に基づいて図柄変動内容(リーチや大当たりの可能性)を予告する先読み予告を保留画像表示の表示態様を変更することで行うものがある(例えば特許文献1)。
しかしながら、始動入賞時に予告演出(役物駆動やランプ点灯の予告演出)を行う遊技機では、図柄変動のリーチ表示に伴って行われる演出(役物駆動又はランプ点灯によるリーチ演出)中に、役物又はランプによる予告演出を伴う始動記憶が発生した場合には、どちらかの演出を優先させる必要がある。もし仮に、両演出を複合させたり、始動入賞時に予告演出をリーチ演出中に割り込ませたりすると、始動入賞の発生タイミングが不定であり、役物・ランプ等の誤作動や故障に繋がる可能性があるからである。
例えば前述の先読み予告の遊技機では、リーチ演出中に、予告演出を伴う始動記憶が発生した場合には、当該始動入賞時に予告演出を行わず、所定期間経過後(例えばリーチ演出終了後)に行っているので、時機に遅れた予告演出となり、遊技者を混乱させる可能性がある。このことからも、遊技者にとってみれば、リーチ演出中に始動記憶についての予告演出が発生した場合には、始動入賞時に予告演出を提供できるのが望ましい。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、リーチ演出中等の始動記憶についての予告演出を実行でき且つ役物等の誤作動・故障を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、遊技盤11の遊技領域13に設けられた図柄始動手段16a,16bへの遊技球の入賞に基づいて遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無に関する図柄を表示画面21aに変動表示する図柄変動表示手段21を備える遊技機において、図柄変動演出中に遊技球が前記図柄始動手段16a,16bに入賞することにより取得される乱数情報を始動記憶として所定の保留上限数まで記憶可能である始動記憶手段55と、前記始動記憶についての予告演出の有無及びその内容を決定する予告決定手段78と、図柄変動演出中に演出動作可能で且つ複数の演出動作を同時処理可能な第1演出手段26a,26b、66及び同時処理不可能な第2演出手段67、68と、図柄変動演出中に予告演出を伴う始動記憶が発生すると、当該予告演出が前記第1演出手段26a,26b、66による演出である場合にはその予告演出を実行し、当該予告演出が前記第2演出手段67、68による演出である場合には前記第1演出手段26a,26b、66による演出に変更して予告演出を行う予告演出制御手段72と、を備えるものである。
なお、第1演出手段26a,26b、66としては、例えば音及び/又は画像表示による演出を行う音出力手段66及び/又は画像表示手段21が挙げられる。また、第2演出手段67、68としては、例えば発光及び/又は可動役物による演出を行う発光手段67及び/又は可動演出手段68が挙げられる。また、乱数情報としては、図柄変動演出に関する乱数情報が挙げられ、例えば図柄変動演出の当否、その演出内容を特定可能な乱数情報等がある。
また、前記第1演出手段26a,26b、66による予告演出と前記第2演出手段67、68による予告演出とは、特別利益状態当選の信頼度の異なる第1〜第nの予告演出にそれぞれ区別され、前記予告演出制御手段72は、前記第2演出手段67、68による予告演出である場合にその演出よりも信頼度の高い、第1演出手段26a,26b、66による予告演出に変更する上位信頼度予告変更手段83を備えるとしてもよい。
なお、第2演出手段67、68による第1〜第nの予告演出のうちで決定された予告演出よりも信頼度の高いものが、第1演出手段26a,26b、66による第1〜第nの予告演出の中から選択実行されることが挙げられる。また、第1演出手段26a,26b、66による第1〜第nの予告演出と、第2演出手段67、68による第1〜第nの予告演出とが、それぞれ同一又は同程度の信頼度で一対一に対応したものとしてもよい。
また、前記図柄変動演出において前記第2演出手段67、68による予告演出を伴う始動記憶の発生から所定期間内に当該第2演出手段67、68の動作有無を判定する動作判定手段84を備え、前記予告演出制御手段72は、前記動作判定手段84で動作なしと判定された場合には、前記第2演出手段67、68による予告演出を行うように制御するとしてもよい。
なお、始動記憶の発生から所定期間内としては、当該始動記憶にかかる第2演出手段67、68による予告演出期間が挙げられる。
また、前記始動記憶手段55による始動記憶に伴って図柄変動の実行保留数を1つ増加表示し、前記保留上限数まで表示可能な保留表示手段26a,26bを備え、前記保留表示手段26a,26bは、前記第1演出手段26a,26b、66又は第2演出手段67、68による予告演出と同期して当該増加にかかる保留表示を行うとしてもよい。
なお、保留表示手段26a,26bは、始動記憶手段55による始動記憶に伴って図柄変動の実行保留数を1つ増加表示し、前記保留上限数まで表示可能であり、且つ、実行保留されていた図柄変動演出の終了に伴って保留数を1つ減少表示する構成が挙げられる。また、保留表示手段26a,26bとしては、例えば、図柄変動表示手段21の表示画面21aの一部箇所に保留表示画像を表示するものや、図柄変動表示手段21とは別の表示手段等が挙げられ、予告演出についての増加保留を通常の保留とは異なる態様で表示することが挙げられる。例えば、通常の保留が点灯表示である場合に予告演出にかかる増加保留を点滅表示としたり発光強度を高くしたり違う発光色としたりすることで異なる態様で表示することが挙げられる。
本発明によれば、リーチ演出中において始動記憶についての予告演出を実行でき且つ役物等の誤作動・故障を低減できる遊技機を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図11は本発明をパチンコ機に採用した一実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。前枠3の前側には、ガラス扉4と前面板5とが上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
前面板5には、その前側に、発射手段(図示省略)に供給するための遊技球を貯留する貯留皿6、発射手段を作動させるための発射ハンドル7等が設けられている。
ガラス扉4に設けられた窓孔8には例えば2枚のガラス板9が嵌め込まれている。このガラス板9の後側には図2に示す遊技盤11が位置しており、前枠3に対して例えば前側から遊技盤11が着脱自在に装着されている。図2に示すように、遊技盤11の前面側には、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール12が環状に装着されると共に、そのガイドレール12の内側の遊技領域13に、センターケース14、普通図柄始動手段15、第1特別図柄始動手段16a(図柄始動手段)、第2特別図柄始動手段16b(図柄始動手段)、大入賞手段17、普通入賞手段18等の各種遊技部品が配置されている。なお、ガラス扉4の閉状態では、ガラス板9は、図2に示す遊技盤11の遊技領域13に対して、遊技球が流下可能な間隔(遊技球の直径よりも大きく遊技球2個分よりも小さい間隔)を空けて位置している。
センターケース14は、例えば遊技領域13の略中央に配置されており、発射手段により遊技領域13の上部側に打ち込まれた遊技球はこのセンターケース14の左右何れかを流下するようになっている。このセンターケース14には、左右方向の一方側、例えば左側に向けて開口するワープ入口19と、このワープ入口19に入球した遊技球を左右に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部20a又はその左右から再び遊技領域13内に落下させるステージ20とが設けられると共に、画像表示手段21(図柄変動表示手段)、普通図柄表示手段22、第1,第2特別図柄表示手段23a,23b、普通保留個数表示手段24等の各種表示手段が設けられている。
さらに、図2に示すように、センターケース14の上部には、駆動機構68a(例えばモータ)により駆動される例えばイルカを象った可動体68(可動演出手段)が設けられ、センターケース14における可動体68の外周箇所には、複数のLED(例えば、複数色で発光可能なチップタイプの3色LED67a(フルカラーLED)が挙げられる)を当該外周箇所に沿って配設した電飾手段67が設けられている。この可動体68や電飾手段67は演出手段に相当する。また、画像表示手段21は、例えば液晶式の表示手段(プラズマ表示手段や有機EL表示手段等としてもよい)であり、演出図柄表示手段25、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26b(第1演出手段、画像表示手段、保留表示手段)等を構成している。なお、普通図柄表示手段22、第1,第2特別図柄表示手段23a,23b又は普通保留個数表示手段24の少なくとも一つを、センターケース14ではなく、画像表示手段21において画像表示するようにしても良い。
普通図柄始動手段15は、普通図柄表示手段22による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成されており、例えばセンターケース14の右側に配置されている。
普通図柄表示手段22は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成されており、普通図柄始動手段15が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段15による遊技球検出時に取得された当たり判定用乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
また、普通図柄表示手段22の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段15が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定用乱数値が予め定められた保留上限数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば保留上限個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段24がその発光個数により当たり判定用乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
第1特別図柄始動手段16aは、第1特別図柄表示手段23aによる図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段により構成されており(開閉手段等を有する開閉式入賞手段により構成されるとしてもよい)、例えばセンターケース14の下側で且つ中央落下部20aの真下に配置されている。第2特別図柄始動手段16bは、第2特別図柄表示手段23bによる図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段28により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段により構成されており、例えば普通図柄始動手段15と同じセンターケース14の右側で且つ普通図柄始動手段15よりも下流側に配置されている。この第2特別図柄始動手段16bは、普通図柄表示手段22の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉手段28が所定時間、所定回数だけ閉状態から開状態に変化するように構成されている。なお、第2特別図柄始動手段16bは閉状態のときにも入賞可能な構成であってもよい。
第1,第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)23a,23bは、夫々1個又は複数個、例えば各1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄表示手段23aは第1特別図柄始動手段16a、第2特別図柄表示手段23bは第2特別図柄始動手段16bに遊技球が入賞し、それら第1,第2特別図柄始動手段16a,16bが遊技球を検出することを条件に第1,第2特別図柄を所定時間変動表示して、それら第1,第2特別図柄始動手段16a,16bへの入賞時に取得された第1,第2大当たり判定用乱数値(第1乱数値)が予め定められた大当たり判定値(第1判定値)と一致する場合には所定の大当たり態様(特定態様)で、それ以外の場合には外れ態様(所定態様)で停止するようになっている。
第1,第2特別図柄は、例えば数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が大当たり態様、それ以外が外れ態様に設定されている。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中、又は後述する特別利益状態中に第1,第2特別図柄始動手段16a,16bに遊技球が入賞した場合には、その入賞時に取得された大当たり判定用乱数値等が夫々所定の保留上限数、例えば各4個を限度として記憶されると共に、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bが夫々大当たり判定用乱数値の記憶個数(以下、第1,第2特別保留個数)を表示して、その時点での第1,第2特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
なお、本実施形態では、特別利益状態中には第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの図柄変動を開始しない他、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの何れか一方の図柄変動中には他方の図柄変動を開始せず、両方が同時に変動中となることはないように制御される。更に、本実施形態では、第1,第2特別保留個数が共に1以上である場合には、その保留記憶順に拘わらず、第1特別図柄表示手段23aの図柄変動よりも第2特別図柄表示手段23bの図柄変動を優先して行うように構成されている。
演出図柄表示手段25は、例えば第1,第2特別図柄表示手段23a,23bによる第1,第2特別図柄の変動表示と時間的に同調して演出図柄を変動表示するもので、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄を例えば各種の演出画像と共に画像表示手段21の表示画面21aに変動表示可能に構成されており、第1,第2特別図柄始動手段16a,16bに遊技球が入賞することを条件に、第1,第2特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って演出図柄の変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
演出図柄には、例えば「0」〜「9」の10種類の数字図柄が用いられ、「6・6・6」「7・7・7」等、3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものが大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものが外れ態様となっている。また、演出図柄表示手段25による演出図柄の変動後の停止図柄は、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bによる第1,第2特別図柄が大当たり態様で停止する場合には大当たり態様となり、第1,第2特別図柄が外れ態様で停止する場合には任意の外れ態様となる。なお、演出図柄表示手段25は、第1,第2特別図柄の変動内容とは直接関係のない演出を行う場合があってもよい。
演出図柄の変動パターンには、大きく分けて、リーチ状態を経ることなく外れ態様となるリーチなし外れ変動パターン、リーチ状態を経由して外れ態様となるリーチ外れ変動パターン、リーチ状態を経由して大当たり態様となるリーチ大当たり変動パターンがあり、更に変動時間の違い等によって夫々複数種類用意されている。
第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bは、第1,第2特別保留個数分の第1,第2保留表示画像X,Yの表示個数により第1,第2特別保留個数を表示するもので、表示画面21aの所定箇所(例えば下部側箇所)に、第1,第2保留個数分の第1,第2保留表示画像X,Yを例えば横一列に表示するようになっている。なお、第1,第2保留表示画像X,Yを表示画面21aの左部側又は右部側に縦一列に表示したり、第1,第2保留表示画像X,Yを例えば上下二段で横並びに表示したりしてもよい。また、第1,第2保留表示画像X,Yについて、その画像X,Yの一部が他の画像X,Yの一部に重なるような態様で表示してもよい。例えば、4個の第1保留表示画像Xのうち1番目(図2の表示画面21aの左端の画像Xが1番目)の画像Xの背後に2番目の画像Xの一部が隠れて表示され、2番目の画像Xの背後に3番目の画像Xの一部が隠れて表示され、3番目の画像Xの背後に4番目の画像Xの一部が隠れて表示されるとの表示態様が挙げられる。第2保留表示画像Yについてもこれと同様としてもよい。
大入賞手段17は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板29を備えた開閉式入賞手段で、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの変動後の第1,第2特別図柄が大当たり態様となることに基づいて特別利益状態が発生したときに、開閉板29が例えば複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。なお、開閉板29は単一種類の開放パターンで開放してもよい。
図3は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図3において、主制御基板31、演出制御基板32は、遊技盤11に装着されたセンターケース14、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤11を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板31は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通図柄処理手段41、普通利益状態発生手段42、普通図柄表示制御手段43、特別図柄処理手段44、特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)45、特別図柄表示制御手段46、特別遊技状態発生手段47、制御コマンド送信手段48等を備えている。
普通図柄処理手段41は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄始動手段15が遊技球を検出することに基づいて、当たり判定乱数値を取得すると共にその当たり判定乱数値を予め定められた保留上限数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段41aに記憶させ、また普通図柄表示手段22が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段41aに1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段41aから待ち行列の先頭の当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行い、また普通図柄の変動後の停止図柄及び変動時間を選択するように構成されている。
なお本実施形態では、当たり判定に用いる当たり判定値の数を後述する特別遊技状態中とそれ以外の通常遊技状態中とで異ならせることにより、特別遊技状態中の当たり確率(例えば1/1.3)が通常遊技状態中の当たり確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また特別遊技状態中における変動時間(例えば2.7秒)が通常遊技状態中における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通利益状態発生手段42は、普通図柄処理手段41によって当たりの判定結果が得られ、普通図柄表示手段22の変動後の停止図柄が当たり態様となったときに、第2特別図柄始動手段16bの開閉手段28を複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させるようになっている。
本実施形態では、第2特別図柄始動手段16bの開閉パターンとして、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間及び/又は開放回数が大となるように設定された特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類が設定されており、通常遊技状態中は通常開閉パターンが、特別遊技状態中は特別開閉パターンが選択されるようになっている。
普通図柄表示制御手段43は、普通図柄処理手段41による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段22の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段22が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段41aに1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段22による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段41で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段41で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
特別図柄処理手段44は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、図4に示すように、始動入賞時処理手段51、割込み時処理手段52、乱数カウンタ53、一時記憶手段54、特別乱数記憶手段55等を備えている。また、特別乱数記憶手段55には、図5に示すように乱数値記憶領域55a、保留記憶領域55b、変動用記憶領域55c等が設けられている。
始動入賞時処理手段51は、第1特別図柄始動手段16aと第2特別図柄始動手段16bとの何れかに遊技球が入賞した時点で始動入賞時処理を行うものである。この始動入賞時処理では、例えば乱数生成用IC等よりなる乱数カウンタ53からカウント値(2バイト)が取得され、そのカウント値が一時記憶手段54に格納される。
割込み時処理手段52は、所定時間毎(ここでは4ms毎)の定期割込み時に割込み時処理を実行するもので、始動入賞確認処理手段61、乱数管理処理手段62、始動入賞処理手段63、特別図柄処理手段64等を備えている。また、乱数管理処理手段62は乱数取得処理手段62a、乱数更新処理手段62b等を、始動入賞処理手段63は乱数記憶処理手段63a、先読み判定処理手段63b等を、特別図柄処理手段64は変動開始処理手段64a、変動中処理手段64b、確認時間中処理手段64c等を夫々備えている。更に変動開始処理手段64aは変動開始時判定手段65等を備えている。
この割込み時処理手段52によって定期割込み時(4ms毎)に実行される割込み時処理は例えば図6に示すような手順で実行される。即ち、まず始動入賞確認処理手段61によって始動入賞確認処理 (S1)が実行される。この始動入賞確認処理(S1)では、前回の割込み時から今回までの間に第1特別図柄始動手段16aと第2特別図柄始動手段16bとの何れかに遊技球の入賞があったか否か(図柄始動条件が成立したか否か)が判定される。
続いて乱数管理処理手段62によって乱数管理処理(S2)が実行される。この乱数管理処理では、例えば図7に示すように、乱数取得処理手段62aによる乱数取得処理(S11〜S14)と、乱数更新処理手段62bによる乱数更新処理(S15)とが実行されるようになっている。
乱数取得処理(S11〜S14)では、始動入賞確認処理(S1)によって第1特別図柄始動手段16aへの入賞があったと判定されたことを条件に(S11:Yes)、一時記憶手段54に格納されているカウント値(2バイト)が、第1大当たり判定用乱数値(第1乱数値)として、図11(a)に示すように特別乱数記憶手段55の乱数値記憶領域55aにおける第1大当たり判定用乱数バッファ(第1領域)に格納される(S12)。同様に、始動入賞確認処理(S1)によって第2特別図柄始動手段16bへの入賞があったと判定されたことを条件に(S13:Yes)、一時記憶手段54に格納されているカウント値(2バイト)が、第2大当たり判定用乱数値(第1乱数値)として、図11(a)に示すように特別乱数記憶手段55の乱数値記憶領域55aにおける第2大当たり判定用乱数バッファ (第1領域)に格納される(S14)。
このように、乱数取得処理(S11〜S14)では、第1,第2特別保留個数に拘わらず、第1,第2大当たり判定用乱数値(第1乱数値)を乱数値記憶領域55aにおける第1,第2大当たり判定用乱数バッファ(第1領域)に上書きにより格納されるようになっている。
また、乱数更新処理(S15)では、特別乱数記憶手段55の乱数値記憶領域55aにおける特別図柄用乱数カウンタ領域(第2領域)に格納されているカウント値(1バイト)、即ち特別図柄用乱数値(第2乱数値)が更新(例えば1加算)される(図11(a)参照)。図5,図11に示すように、乱数値記憶領域55aには、第1,第2大当たり判定用乱数バッファ、特別図柄用乱数カウンタ領域、変動パターン用乱数1カウンタ領域、変動パターン用乱数2カウンタ領域等が設けられており、それらのうち、第1,第2大当たり判定用乱数バッファには上述したようにハードウェア乱数値が格納されるが、特別図柄用乱数カウンタ領域、変動パターン用乱数1カウンタ領域、変動パターン用乱数2カウンタ領域等に格納される各乱数はプログラムによって更新されるソフトウェア乱数となっている。但し本実施形態では、ソフトウェア乱数の全てがこの4ms毎の割込み時処理で更新されるのではなく、例えば変動パターン用乱数1カウンタ領域、変動パターン用乱数2カウンタ領域の各乱数についてはメインループで更新されるようになっている。なお、変動パターン用乱数1及び2についても4ms毎の割込み時処理で更新するようにしてもよい。
乱数管理処理手段62による乱数管理処理(S2)が終了すると、続いて始動入賞処理手段63による第1始動入賞処理(S3)及び第2始動入賞処理(S4)が実行される(始動入賞処理)。図8は、第1始動入賞処理(S3)の詳細を示したものである。なお、第1始動入賞処理(S3)と第2始動入賞処理(S4)とは、対象とする始動手段が異なるだけで基本的処理内容は共通であるため、第2始動入賞処理(S4)が第1始動入賞処理(S3)と異なる部分について図8にカッコ書きで示し、第2始動入賞処理(S4)の詳細については説明を省略する。
第1始動入賞処理(図8)では、まず第1特別図柄始動手段16aへの入賞があったか否かが判定され(S21)、第1特別図柄始動手段16aへの入賞がなかった場合にはここで第1始動入賞処理は終了する。
S21において第1特別図柄始動手段16aへの入賞があったと判定された場合には(S21:Yes)、保留加算コマンド(2バイト)の下位バイトを構成する入賞コマンドデータに、オーバーフローを示す00Hがセットされ(S22)、第1特別保留個数が保留上限数(ここでは4個)に達しているか否かが判定される(S23)。そして、S23において保留上限数に達していると判定された場合には、S24〜S35の処理がスキップされ、S36において、第1特別保留個数等に基づいて作成した上位バイトと入賞コマンドデータ(下位バイト)とで保留加算コマンドが作成され、その保留加算コマンドが演出制御基板32に送信される(S37)。
ここで、保留加算コマンドの上位バイト及び下位バイトは、例えば図10に示すように規定されている。S23において保留上限数に達していると判定された場合には、入賞コマンドデータにはオーバーフローに対応する00Hが格納されているため、保留加算コマンドは例えば“B400H”となる。なお、オーバーフローの場合には保留加算コマンドを送信しないようにしてもよい。
S23において第1特別保留個数が保留上限数未満であると判定された場合には、第1特別保留個数に1が加算される(S24)と共に、乱数記憶処理手段63aにより、乱数値記憶領域55aに記憶されている複数種類の乱数値(乱数情報)を保留記憶領域55b上の待ち行列の最後尾に記憶させる乱数記憶処理(S25,S26)が行われる(図11(a)参照)。即ち、加算後の第1特別保留個数に対応する保留記憶領域55bのアドレスが算出され(S25)、乱数値記憶領域55aに格納されている各乱数値が、その算出されたアドレスに対応する記憶領域に格納される(S26)。ここで、保留記憶領域55bには、例えば乱数値記憶領域55aと同容量の記憶領域が、第1,第2特別図柄に対して夫々保留上限数分確保されている(図5)。例えば加算後の第1特別保留個数が3個の場合には、第1特別図柄保留3記憶領域のアドレスが算出され、この第1特別図柄保留3記憶領域に、乱数値記憶領域55aに格納されている第1大当たり判定用乱数値、特別図柄用乱数値、変動パターン用乱数値1、変動パターン用乱数値2が夫々格納される。
続いて、先読み抽選の当落を判定する(S26A)。つまり、先読み抽選が落選(外れ)の場合にはS27に進み、先読み抽選が当選(当たり)の場合にはS28に進む。S27では、入賞コマンドデータに先読み禁止を示す01Hがセットされる。そして、先読み判定処理を行わない先読み禁止条件が満たされているか否かが判定される(S28)。例えば、先読み禁止条件が満たされていると判定された場合には(S28:Yes)、S29〜S35の先読み判定処理等がスキップされ、保留加算コマンドの作成、送信処理(S36,S37)が実行される。この場合(先読み抽選が落選の場合)には、入賞コマンドデータには先読み禁止に対応する01Hが格納されているため、保留加算コマンドは例えば “B401H”となる。
この先読み抽選は、例えば、ハードウェア乱数生成手段による先読み抽選用のハードウェア乱数値が、保留数が多いほど当選し易く設定された先読み判定テーブルの当選値に該当するのか落選値に該当するのかを判定することで行われる。先読み判定テーブルは、例えば、保留4個の場合には30%当選し、保留3個の場合には15%当選し、保留2個の場合には5%当選し、保留1個の場合には1%当選するものが挙げられる。また、前記の当選確率以外の設定を採用してもよいし、何れの保留数においても一定の確率で当選するようにしてもよい。また、保留数以外の情報として、前回の大当たり(特別利益状態の発生)後からパチンコ機に回収された遊技球数や遊技経過時間等に応じて先読み当選確率を設定するようにしてもよい。なお、前記ハードウェア乱数に替えてソフトウェア乱数によって先読み抽選を行うようにしてもよい。
S28において先読み禁止条件が満たされていないと判定された場合には(S28:No)、乱数値記憶領域55aに記憶されている各乱数値(乱数情報)を用いて先読み判定処理手段63bによる先読み判定処理(S29〜S34)が行われる(図11(a)参照)。即ち、まず第1大当たり判定用乱数バッファから第1大当たり判定用乱数値が取得され(S29)、その第1大当たり判定用乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定が行われる(S30)。また、特別図柄用乱数カウンタ領域から特別図柄用乱数値が取得され(S31)、その特別図柄用乱数値と、大当たり/外れの判定結果に基づいて選択される大当たり図柄テーブル又は外れ図柄テーブルとに基づいて第1特別図柄の停止図柄を判定する特別停止図柄判定処理(S32)が行われる。
更に、変動パターン用乱数1カウンタ領域から変動パターン用乱数値1が取得され(S33)、その変動パターン用乱数値1と、大当たり/外れの判定結果に基づいて選択される大当たり変動パターン選択テーブル1又は外れ変動パターン選択テーブル1とに基づいて演出図柄表示手段25の変動パターンを判定する変動パターン判定処理(S34)が行われる。なお本実施形態では、変動パターン用乱数値1に基づいて大分類の変動パターンを選択し、更に変動パターン用乱数値2に基づいてより詳細な小分類の変動パターンを選択するようになっているが、この先読み判定処理では、変動パターン用乱数値1に基づく大分類の変動パターンのみを判定するようになっている。
以上の先読み判定処理(S29〜S34)が終了すると、その先読み判定結果に基づいて入賞コマンドデータ、即ち保留加算コマンドの下位バイトのデータが作成される(S35)。本実施形態では、保留加算コマンドの下位バイトは図10(b)のように規定されている。例えば大当たり/外れの判定結果が大当たりであると判定され、変動パターンがスーパーリーチ1であると判定された場合には、入賞コマンドデータには“11H”がセットされる。また、大当たり/外れの判定結果が大当たりであると判定され、変動パターンがスーパーリーチ2であると判定された場合には、入賞コマンドデータには “12H”がセットされる。また、大当たり/外れの判定結果が大当たりであると判定され、変動パターンがスーパーリーチ3であると判定された場合には、入賞コマンドデータには“13H”がセットされる。
なお、図10(b)では、保留加算コマンドの下位バイトが“03H”の場合は「不定(ノーマルリーチ又はリーチなし)」となっているが、これは先読み判定処理では変動パターン用乱数値1に基づく大分類の変動パターンのみを判定しているため、最終的にノーマルリーチ変動パターンとリーチなし変動パターンのどちらが選択されるかまでは判定できないことを示している。
先読み判定結果に基づく入賞コマンドデータが作成されると(S35)、第1特別保留個数等に基づいて作成される上位バイト(図10(a)参照)と入賞コマンドデータにセットされている下位バイト(図10(b)参照)とを結合して保留加算コマンドが作成され(S36)、その保留加算コマンドが演出制御基板32に送信される(S37)。
演出制御基板32に送信された保留加算コマンドの上位バイトが例えば“B6H”であり、下位バイトである入賞コマンドデータが“12H”の場合には、演出制御基板32の後述する先読み表示制御手段81は、上位バイトが“B6H”であることから第2保留表示画像Yの左から2番目を特定でき、かつ、入賞コマンドデータが“12H”であることからスーパーリーチ2に対応する予告演出を実行することが特定できる。
以上の第1始動入賞処理(S3)及び第2始動入賞処理(S4)では、乱数記憶処理(S25,S26)後の保留記憶領域55bではなく、乱数値記憶領域55aに記憶されている各乱数値に基づいて先読み判定処理(S29〜S34)を行うようになっているため、保留個数に応じて乱数値の読み出し位置を決定する必要がなく、常に一定の記憶領域から先読み判定用の乱数を読み出すことができる。
始動入賞処理手段63による第1始動入賞処理(S3)及び第2始動入賞処理(S4)が終了すると、続いて第1,第2特別図柄の変動に関する状況を示す図柄変動ステータスに応じて、特別図柄処理手段64による特別図柄処理が行われる。即ち、まず図柄変動ステータスが「変動待機中」であれば、変動開始処理手段64aによる特別図柄変動開始処理(S6a)が実行される。
この特別図柄変動開始処理(S6a)では、例えば図9に示すように、まず第2特別保留個数が0であるか否かが判定され(S41)、第2特別保留個数が0でないと判定された場合には、第2特別保留個数が1減算される(S41a)と共に、第2特別図柄についてS43以下の処理が実行される。また、S41において第2特別保留個数が0であると判定された場合には、第1特別保留個数が0であるか否かが判定され(S42)、第1特別保留個数が0でないと判定された場合には、第1特別保留個数が1減算される(S42a)と共に、第1特別図柄についてS43以下の処理が実行される。第1,第2特別保留個数が共に0であれば、ここで特別図柄変動開始処理は終了する。なお、特別図柄変動開始処理が終了後、所定期間入賞がなければ、デモコマンドが送信される。このような構成により、第1特別図柄の図柄変動よりも第2特別図柄の図柄変動の方が優先して処理される。
なお、第1,第2特別図柄の変動中でなく、特別利益状態中でもなく、更にS41,S42において第1,第2特別保留個数の何れかが1以上であると判定されることが、変動開始条件の成立の一例である。
以下、S41において第2特別保留個数が0でないと判定されたものとしてS43以下の処理を説明する。S41において第2特別保留個数が0でないと判定され、第2特別保留個数が1減算されると (S41a)、続いて保留減算コマンドが演出制御基板32に送信され(S43)、乱数シフト処理 (S44)が行われる。
この乱数シフト処理(S44)では、保留記憶領域55b上の待ち行列の先頭に記憶されている各乱数値が変動用記憶領域55cに格納されると共に、待ち行列の2番目以降の各乱数値が待ち行列の前側にシフトされる(図11(b)参照)。なお、変動用記憶領域55cには、保留記憶領域55bにおける保留1個分の記憶領域と同容量(例えば5バイト)が確保されている。例えば、第2特別保留個数が3個の場合、第2特別図柄保留1記憶領域に格納されている各乱数値が変動用記憶領域55cに格納され、第2特別図柄保留2記憶領域及び第2特別図柄保留3記憶領域に格納されている各乱数値が夫々第2特別図柄保留1記憶領域及び第2特別図柄保留2記憶領域に格納され、第2特別図柄保留3記憶領域は例えばクリアされる。
乱数シフト処理(S44)が終了すると、変動用記憶領域55cに記憶されている各乱数値に基づいて変動開始時判定手段65による変動開始時判定処理(S45〜S50)が実行される(図11(b)参照)。即ち、まず変動用記憶領域55cから第2大当たり判定用乱数値が取得され(S45)、その第2大当たり判定用乱数値(第1乱数値)が予め定められた大当たり判定値(第1判定値)と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定が行われる(S46)。また、変動用記憶領域55cから特別図柄用乱数値(第2乱数値)が取得され(S47)、その特別図柄用乱数値と、大当たり/外れの判定結果に基づいて選択される大当たり図柄テーブル又は外れ図柄テーブルとに基づいて第2特別図柄の停止図柄を作成する特別停止図柄作成処理(S48)が行われる。
更に、変動用記憶領域55cから変動パターン用乱数値1及び変動パターン用乱数値2が取得され (S49)、その変動パターン用乱数値1,2と、大当たり/外れの判定結果に基づいて選択される大当たり変動パターン選択テーブル1,2又は外れ変動パターン選択テーブル1,2とに基づいて演出図柄表示手段25の変動パターンを選択する変動パターン選択処理(S50)が行われる。なお、この変動パターン選択処理(S50)において、選択された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドが演出制御基板32に送信される。
以上の変動開始時判定処理(S45〜S50)が終了すると、第2特別図柄の変動が開始される(S51)と共に、S48で作成された停止図柄に対応する特別図柄指定コマンドが演出制御基板32に送信され(S52)、図柄変動ステータスが「変動中」に変更されて(S53)この特別図柄変動開始処理は終了する。
この特別図柄変動開始処理(S6a)では、保留記憶領域55b上の待ち行列の先頭に記憶されている各乱数値を変動用記憶領域55cに格納し、その変動用記憶領域55cに記憶されている各乱数値に基づいて変動開始時判定処理(S45〜S50)を実行するようになっているため、変動開始する図柄が第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかに拘わらず常に一定の記憶領域から変動開始時判定用の乱数を読み出すことができる。
特別図柄変動開始処理(S6a)が終了して図柄変動ステータスが「変動中」になると、次回の割り込み時処理(図6)からは変動中処理手段64bにより特別図柄変動中処理(S6b)が実行される。この特別図柄変動中処理(S6b)では、例えば第1,第2特別図柄の変動開始から、S50で選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、第1,第2特別図柄の変動が停止されると共に変動停止コマンドが演出制御基板32に送信され、また図柄変動ステータスが「確認中」に変更される。
また、特別図柄変動中処理(S6b)が終了して図柄変動ステータスが「確認中」になると、次回の割り込み時処理(図6)からは確認時間中処理手段64cにより特別図柄確認時間中処理(S6c)が実行される。この特別図柄確認時間中処理(S6c)では、第1,第2特別図柄の変動に係る各種変数等を初期化すると共に、その変動後の停止図柄が大当たり態様となった場合には、例えば特別利益状態に係る各種変数等に初期値を設定するなど、特別利益状態を開始するための準備処理を行うようになっている。
特別利益状態発生手段45は、変動開始時判定手段65による大当たり判定処理(S46)において大当たりと判定され、第1特別図柄表示手段23a又は第2特別図柄表示手段23bの変動後の停止図柄が大当たり態様となることに基づいて遊技者に有利となる特別利益状態を発生させるものである。特別利益状態中は、大入賞手段17が所定の開放パターンに従って開放されるようになっている。大入賞手段17の開放パターンは例えば複数種類用意されており、特別利益状態発生手段45によってそれらのうちの1つが選択されるようになっている。
なお、特別利益状態によって遊技者が得られる平均利益は、第1特別図柄で大当たり態様となった場合よりも第2特別図柄で大当たり態様となった場合の方が大きくなるように設定することが望ましい。
特別図柄表示制御手段46は、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの表示制御を行うもので、特別図柄処理手段44による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bによる第1,第2特別図柄の変動開始、変動停止等を制御するようになっている。
特別遊技状態発生手段47は、特別利益状態の発生後の所定期間に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えばこの特別遊技状態中は、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられると共に、例えば第1,第2特別図柄に関して、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの変動時間が夫々通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられ、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2特別図柄始動手段16bの開閉手段28の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。
制御コマンド送信手段48は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板32等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、例えば第1,第2特別図柄の変動に関しては、特別図柄処理手段44による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄始動手段16a,16bへの遊技球入賞時に演出制御基板32に対して保留加算コマンドを送信し、また第1,第2特別図柄の変動開始時に、保留減算コマンド、変動パターン指定コマンド、特別図柄指定コマンドを演出制御基板32に送信すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止時に変動停止コマンドを演出制御基板32に送信するようになっている。
演出制御基板32は、図3に示すように、演出図柄表示手段25、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26b(第1演出手段、画像表示手段)、音声出力手段66(第1演出手段、音出力手段)、電飾手段67(第2演出手段)、可動体68(第2演出手段)等の各種演出手段を制御するためのものであり、演出制御手段71、予告演出制御手段72を備えている。
演出制御手段71は、演出図柄表示制御手段73、特別保留個数表示制御手段74、音声制御手段75、発光制御手段76、駆動制御手段77を備えている。予告演出制御手段72は、始動記憶についての予告演出の有無及びその内容を決定する予告決定手段78と、前記決定された予告演出を変更条件成立の場合(図14のS66で「NO」と判定された場合)に変更する予告内容変更手段79とを備えている。予告決定手段78は、先読み表示制御手段81、予告種別抽選手段82を備えている。
演出図柄表示制御手段73は、演出図柄表示手段25の表示制御を行うもので、主制御基板31から変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを受信した場合に、その変動パターン指定コマンドに対応する変動パターンに基づいて画像表示手段21の表示画面21a上で演出図柄の変動を開始させると共に演出図柄の変動後の停止図柄を抽選により決定し、その後に変動停止コマンドを受信したときに、抽選により決定した停止図柄で演出図柄の変動を停止させる。演出図柄表示制御手段73は、図12に示すように、例えば変動パターンが外れ又は当りのスーパーリーチ1〜4の場合には、スーパーリーチ1〜4に対応した演出図柄変動表示(以下、適宜に「液晶G1〜G4」と呼ぶ)を表示画面21aにそれぞれ表示させる。
特別保留個数表示制御手段74は、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bの表示制御を行うもので、主制御基板31から保留加算コマンドを受信したときに、その保留加算コマンドに基づいて、画像表示手段21の表示画面21a上の所定位置に増加後の第1,第2特別保留個数分の第1,第2保留表示画像X,Yを表示し、例えば主制御基板31から保留減算コマンドを受信することに基づいて、表示中の第1,第2保留表示画像X,Yの数を1個減少させて前側にシフトさせるように構成されている。また、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bは、特別保留個数表示制御手段74からの制御に従って、第1,第2保留表示画像X,Yのうちで対応する画像に後述する液晶予告1〜4(保留四角枠画像、保留星枠画像、保留「熱」文字画像、保留「激」文字画像)を重ねて表示可能となっている。例えば液晶予告3としては、後述する図15(d)に示すように、3個目の第1保留表示画像X中に「熱」の文字画像を重ね合わせた予告表示が挙げられる。
音声制御手段75は、演出図柄の変動表示に合わせて音声出力手段66から所定の音声(音楽、効果音、メッセージなどの各種の音)を出力するように制御する。音声制御手段75は、図12に示すように、例えば外れ又は当りのスーパーリーチ1〜4の場合には、当該スーパーリーチ1〜4に対応した音楽M1〜M4を音声出力手段66からそれぞれ出力させる。音声出力手段66としては、複数音を同時再生可能なもの(例えばアミューズメント機器用サウンドLSI)が挙げられ、例えば音楽M1〜M4の何れかの再生中に後述する音予告1〜4(効果音が1回〜4回)の何れかを同時に再生することが可能である。
発光制御手段76は、演出図柄の変動表示に合わせて電飾手段67(図2参照)を所定のパターンで発光させるように制御する。この電飾手段67は、図2に示すように、センターケース14での可動物の外周箇所に複数の3色LED67aを配設したものである。この3色LED67aは、そのパッケージの中に赤LED、緑LED、青LEDの3つが入って構成されており、赤、緑、青、オレンジ、紫、水色、白の7色に発光可能である。具体的には、この3色LED67aは、赤LEDのみの点灯で赤色に発光し、緑LEDのみの点灯で緑色に発光し、青LEDのみの点灯で青色に発光し、赤及び緑LEDの点灯でオレンジ色(赤+緑=オレンジ)に発光、赤及び青LEDの点灯で紫色(赤+青=紫)に発光し、緑及び青LEDの点灯で水色(緑+青=水色)に発光し、赤、緑及び青LEDの全点灯で白色(赤+緑+青=白)に発光する。発光制御手段76は、図12に示すように、例えば外れ又は当りのスーパーリーチ1〜4の場合には、スーパーリーチ1〜4に対応したオレンジ色、水色、青色、紫色で電飾手段67をそれぞれ発光させる。
なお、電飾手段67は、演出図柄の変動表示(例えばスーパーリーチ)中で所定の色(オレンジ色、水色、青色、紫色)で発光している状態において、後述するランプ予告1〜4(緑色で1回〜4回点灯する)を実行すると異なる発光色となってしまうため、スーパーリーチ中の所定色発光と当該ランプ予告とを同時に成立させることは不可能である。
駆動制御手段77は、演出図柄の変動表示に合わせて可動体68を所定のパターンで動作させるように制御する。具体的には、駆動制御手段77は、可動体68を駆動する駆動機構68a(図2参照)を制御し、図12に示すように、例えば外れ又は当りのスーパーリーチ1〜4の場合には、スーパーリーチ1〜4に対応した動作C1〜C4で可動体68をそれぞれ動作させる。具体的には、動作C1は可動体68を下側へ小往復動作させ、動作C2は可動体68を下側へ大往復動作させ、動作C3は可動体68を下側へ落下させた状態を所定期間維持した後に当該落下前状態に復帰させ、動作C4は可動体68を下側へ落下させた状態とし、さらに下側へ小往復動作させた後に当該落下前状態に復帰させることが挙げられる。
なお、可動体68は、演出図柄の変動表示(例えばスーパーリーチ)中でそのスーパーリーチ1〜4に対応した動作C1〜C4で動作している状態(図12参照)では、後述する役物予告1〜4(上側へ1回〜4回往復動作する)の実行が不可能である。これは、可動体68が図2に示す姿勢状態(基準姿勢状態)にあるときに当該可動体68を役物予告1〜4(上側へ1回〜4回往復動作する)させることが可能であるとの駆動機構68a(図2参照)の構成上の理由からである。
先読み表示制御手段81は、予告演出条件成立(例えば、保留の先読み条件成立)の場合、つまり受信した保留加算コマンドの下位バイトである入賞コマンドデータが例えばスーパーリーチ以上(“04H”以上)の場合(図10(b)参照)に、始動記憶についての予告演出が有りと判定し、かかる入賞コマンドの内容に対応した予告内容(入賞コマンドが“04H”であればスーパーリーチ1に対応した予告内容)と判定する。
予告種別抽選手段82は、保留加算コマンドの入賞コマンドデータが例えばスーパーリーチ以上( “04H”以上)の場合(図10(b)参照)に、予告種別(音声出力手段66からの出力音(音)、画像表示手段21での表示(液晶)、電飾手段67(ランプ)又は可動体68(役物)のいずれによる予告とするか)の抽選を行う。
具体的には、この予告種別抽選は、例えば、ハードウェア乱数生成手段による予告種別抽選用のハードウェア乱数値が、予告種別判定テーブルの4分割された第1〜第4範囲値の何れに該当するのかを判定することで行われ、第1範囲値内の場合に音予告とし、第2範囲値内の場合に液晶予告とし、第3範囲値内の場合にランプ予告とし、第4範囲値内の場合に役物予告とする。この実施形態では、図13に示すように4種の予告(音、液晶、ランプ又は役物による予告)を同一確率(25%ずつ)としている。
なお、図16に示すように4種の予告(音、液晶、ランプ又は役物による予告)の各確率を異ならせてもよい。例えば図16(a)では音予告(40%)、液晶予告(30%)、ランプ予告(20%)、役物予告(10%)の順で後になる程確率が低くなるようにしているが、その逆としてもよい。また、図16(b)では、スーパーリーチ1〜4(SP1〜4)毎に、音、液晶、ランプ又は役物による予告確率内容を異ならせている。図16(b)に示すように、スーパーリーチ1(SP1)ではスーパーリーチ4に比べて大当たり期待度が小さいため音予告が出易くなっており、スーパーリーチ4(SP4)では役物予告が出易くなっている。なお、前記ハードウェア乱数に替えてソフトウェア乱数によって予告種別抽選を行うようにしてもよい。
予告内容変更手段79は、図13に示すように、図柄変動演出中(例えばスーパーリーチ中)に予告演出を伴う始動記憶が発生すると、当該予告演出が第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告又は音声出力手段66による音予告である場合にはその予告を実行し、当該予告演出が電飾手段67によるランプ予告又は可動体68による役物予告である場合には第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告又は音声出力手段66による音予告に変更するようになっている。例えば、変更先決定抽選手段によって音予告又は液晶予告の何れかを選択抽選することが挙げられる。また、変更先決定抽選手段に替えて、ランプ予告の場合には音予告に、役物予告の場合には液晶予告に変更するとしたり、その逆としたりする画一的変更を採用してもよい。
各予告についての大当たり信頼度は、図13に示すように、スーパーリーチの番号が大きい程に高くなっている。つまり、音予告1の信頼度T1<音予告2の信頼度T2<音予告3の信頼度T3<音予告4の信頼度T4となっており、液晶予告1〜4、ランプ予告1〜4及び役物予告1〜4についてもこれと同様となっている。
ここで演出制御基板32における始動記憶の予告演出処理について、図14を用いて説明する。なお、始動記憶の予告演出処理は所定時間毎(例えば4ms毎)に実行されるようになっている。
予告演出制御手段72は、保留加算コマンドを受信(S61)すると、S62に進み、受信していなければ本処理を終了する。S62では、先読み表示制御手段81は、受信した保留加算コマンドの下位バイトである入賞コマンドデータが例えばスーパーリーチ以上(“04H”以上)の場合(図10(b)参照)には、始動記憶について予告演出ありと判定し、S63に進み、入賞コマンドデータが“00H”〜“02H”の場合には、始動記憶について予告演出なしと判定し、S67に進む。S67では、特別保留個数表示制御手段74は、保留加算コマンドの上位バイトに基づいてそれに対応する第1,第2保留表示画像X,Yを表示画面21aに表示させ、本処理を終了する。
S63では、予告種別抽選手段82は、予告種別(音声出力手段66からの出力音(音)、画像表示手段21での表示(液晶)、電飾手段67(ランプ)又は可動体68(役物)のいずれによる予告とするか)の抽選を行い、S64に進む。
S64では、予告演出制御手段72は、S63で抽選決定された予告種別と、保留加算コマンドの入賞コマンドデータとに基づいて、予告内容を決定し、S65に進む。この予告内容の決定は、図13に示すように、S63で抽選決定された予告種別が例えば音予告であり、保留加算コマンドの入賞コマンドデータが例えば“06H”であった場合には、音予告3(効果音が3回繰り返し音出力される)が決定される。また、S63で抽選決定された予告種別が例えば役物予告であり、保留加算コマンドの入賞コマンドデータが例えば“12H”であった場合には、役物予告2(上側へ2回往復動作)が決定される。
S65では、予告演出制御手段72は、現在実行中の演出図柄の変動表示が例えばリーチ中であるか否かを判定し、リーチ中であればS66に進み、そうでなければS68に進む。なおS65の判定時点でリーチ中でなく且つランプ予告又は役物予告であるときに当該ランプ予告又は役物予告の完了までにリーチ中となる場合にはリーチ中であるとしてS66に進むようになっている。つまり、当該変動がリーチに発展(移行)する場合に、S65の判断時点でリーチ中でないが始動記憶の予告演出としてランプ予告又は役物予告が決定され、その予告が完了までにリーチ中となるような場合には、ランプ予告又は役物予告と、リーチ中に行われる電飾手段67のリーチランプ演出又は可動体68のリーチ役物演出とが同時発生(かち合う)してしまうことから、このようなことを防ぐために「みなしリーチ中」としてS66に進むことにしているのである。
S66では、予告演出制御手段72は、始動記憶についての予告演出つまりS63で決定された予告種別が音予告又は液晶予告である場合にはS68に進み、ランプ予告又は役物予告である場合にはS69に進む。
S68では、予告演出制御手段72は、決定した予告演出を実行するように演出制御手段を制御するとともに、保留表示を行うように特別保留個数表示制御手段74を制御する。例えばS65の時点でスーパーリーチ1のリーチ中であり、予告演出が音予告3である場合には、音楽M1とともに音予告3が同時に音声出力手段66から音出力させるとともに、保留加算コマンドの上位バイトに基づいてそれに対応する第1,第2保留表示画像X,Yを表示画面21aに追加表示させる。また、S65でリーチ中でないと判定されてS68に至った場合には、S64で音予告、液晶予告、ランプ予告及び役物予告の中から決定された一の予告演出を実行させるとともに、保留加算コマンドの上位バイトに基づいてそれに対応する第1,第2保留表示画像X,Yを表示画面21aに追加表示させ、本処理を終了する。
S69では、予告内容変更手段79は、ランプ予告又は役物予告を音予告又は液晶予告に変更し、予告演出制御手段72は当該変更後の予告を実行させるとともに、保留加算コマンドの上位バイトに基づいてそれに対応する第1,第2保留表示画像X,Yを表示画面21aに追加表示させ、本処理を終了する。
なおここで、前述した各種の予告演出(音、液晶、ランプ又は役物による予告)について、図15を用いて説明する。図15(a)に示すように、画像表示手段21の表示画面21aに演出図柄の変動表示が開始され、2個分の第1保留表示画像Xが表示され、図15(b)に示すように、例えばスーパーリーチ1のリーチ中において始動入賞が発生したとする。このように演出図柄の変動表示中に始動入賞が発生すると、当該始動入賞することにより取得される乱数情報(例えば図5に示す5バイト分の乱数)を始動記憶として所定の保留上限数(各4個)まで記憶する。
始動記憶についての予告演出がある場合において、例えば当該予告演出が音予告(音予告3)であるときは、図15(c)に示すようにスーパーリーチ1の音楽M1の音出力中に音予告3(効果音を3回繰り返す)も音出力させるとともに、3個目の第1保留表示画像Xを点灯表示させる。
始動記憶についての予告演出がある場合において、例えば当該予告演出が液晶予告(液晶予告3)であるときは、図15(d)に示すように3個目の第1保留表示画像Xの点灯表示に重ねて液晶予告3 (保留「熱」文字画像)を表示させる。
始動記憶についての予告演出がある場合において、例えば当該予告演出がランプ予告(ランプ予告3)であるときは、図15(e)に示すように電飾手段67はスーパーリーチ1に対応するオレンジ色で点灯しており、当該電飾手段67でランプ予告3(緑色で3回点灯)を行うことができないことから、ランプ予告3を音又は液晶予告3に変更して実行させるとともに、3個目の第1保留表示画像Xを点灯表示させる。
始動記憶についての予告演出がある場合において、例えば当該予告演出が役物予告(役物予告3)であるときは、図15(f)に示すように可動体68はスーパーリーチ1の動作C1(下側へ小往復動作)で駆動しており、当該可動体68で役物予告3(上側へ3回往復動作)を行うことができないことから、役物予告3を音又は液晶予告3に変更して実行させるとともに、3個目の第1保留表示画像Xを点灯表示させる。
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機では、遊技盤11の遊技領域13に設けられた第1,第2特別図柄始動手段16a,16bへの遊技球の入賞に基づいて遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無に関する演出図柄を表示画面21aに変動表示する画像表示手段21と、演出図柄変動演出中(例えばリーチ中)に遊技球が第1,第2特別図柄始動手段16a,16bに入賞することにより取得される乱数情報を始動記憶として所定の保留上限数(例えば各4個)まで記憶可能である特別乱数記憶手段55と、始動記憶についての予告演出の有無及びその内容を決定する予告決定手段78と、演出図柄変動演出中(例えばリーチ中)に演出動作可能で且つ複数の演出動作を同時処理可能な第1演出手段(第1,第2特別保留個数表示手段26a,26b、音声出力手段66)及び同時処理不可能な第2演出手段(電飾手段67、可動体68)と、演出図柄変動演出中(例えばリーチ中)に予告演出を伴う始動記憶が発生すると、当該予告演出が第1演出手段による演出(音又は液晶予告)である場合にはその音又は液晶予告を実行し、当該予告演出が第2演出手段による演出(ランプ又は役物予告)である場合には第1演出手段による演出(音又は液晶予告)に変更して予告演出を行う予告演出制御手段72と、を備えている。したがって、演出図柄変動演出(例えばリーチ演出)中において予告演出を伴う始動記憶が発生すると、その予告演出が第1演出手段による演出(例えば音予告及び/又は液晶予告による演出)の場合には当該予告演出をそのまま実行し、第2演出手段による演出(ランプ予告及び/又は役物予告による演出)の場合には第1演出手段による演出(音予告及び/又は液晶予告)に変更して予告演出を実行するので、演出図柄変動演出中等に必ず予告演出を行うことができる。また、複数の演出動作を同時処理不可能な第2演出手段(電飾手段67及び可動体68)については、演出図柄変動演出等と予告演出とが競合することを回避でき、第2演出手段(電飾手段67及び可動体68)の誤作動・故障を低減できる。よって、演出図柄変動演出中等(例えばリーチ演出中)において始動記憶についての予告演出を実行でき且つ第2演出手段(電飾手段67及び可動体68)の誤作動・故障を低減できるパチンコ機(遊技機)を提供することができる。
また、特別乱数記憶手段55による始動記憶に伴って演出図柄変動の実行保留数を1つ増加表示し、保留上限数(各4個)まで表示可能な第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bを備え、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bは、第1演出手段による予告演出(音声出力手段66による音予告、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告)又は第2演出手段による予告演出(電飾手段67によるランプ予告、可動体68による役物予告)と同期して当該増加にかかる保留表示を行うので、第1演出手段による予告(音声出力手段66による音予告、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告)又は第2演出手段による予告演出(電飾手段67によるランプ予告、可動体68による役物予告)が始動記憶に関するものであることを示唆でき、始動記憶についての予告演出であることを遊技者に知らせ易くできる。
また、大当たり判定用乱数値を含む一又は複数種類の乱数値よりなる一組の乱数情報を記憶可能な乱数値記憶領域55aを備え、図柄始動条件が成立することに基づいて、図柄始動条件の成立時に取得された第1大当たり判定用乱数値又は第2大当たり判定用乱数値(第1乱数値)を乱数値記憶領域55aの第1大当たり判定用乱数バッファ又は第2大当たり判定用乱数バッファ(第1領域)に格納する乱数取得処理を含む乱数管理処理を実行し、図柄始動条件が成立し且つ保留記憶領域55bに記憶されている乱数情報の数が保留上限数未満であることに基づいて、乱数値記憶領域55aに記憶されている乱数情報を保留記憶領域55b上の待ち行列の最後尾に記憶させる乱数記憶処理と、乱数値記憶領域55aに記憶されている乱数情報を用いて先読み判定処理手段63bによる判定を行う先読み判定処理とを含む始動入賞処理を実行するように構成されているため、先読み判定処理を行う際に第1,第2特別保留個数に応じて乱数値の読み出し位置を決定する必要がなく、常に一定の記憶領域から先読み判定用の乱数値を読み出すことができ、先読み判定処理における乱数読み出し処理が簡素化される利点がある。
また、一組の乱数情報を記憶可能な変動用記憶領域55cを備え、変動開始条件が成立することに基づいて、変動開始時判定手段65による判定処理に先立って、保留記憶領域55b上の待ち行列の先頭の乱数情報を変動用記憶領域55cに格納すると共に、その他の乱数情報を待ち行列の前側にシフトする乱数シフト処理を実行するように構成され、変動用記憶領域55cに記憶されている乱数情報に基づいて変動開始時判定手段65による判定処理を実行するように構成されているため、変動開始時判定処理においては、第1特別図柄と第2特別図柄との何れが変動対象であるかに拘わらず常に一定の記憶領域から変動開始時判定処理用の乱数値を読み出すことができ、変動開始時判定処理における乱数読み出し処理が簡素化される利点がある。
次に、図17、図18を用いて本発明の第2実施形態を例示する。前述した第1実施形態では図13に示すように始動記憶についての予告演出がランプ予告又は役物予告であり、且つ、演出図柄の変動表示がリーチ中の場合には、当該ランプ予告又は役物予告と同等の信頼度の音予告又は液晶予告に変更しているが、この第2実施形態では、信頼度の高い音予告又は液晶予告に変更して実行する構成としている点が、前述した第1実施形態とは異なっている。他の構成は第1実施形態と同様である。
前述の第1実施形態と同様に、音声出力手段66による音予告1〜4は、大当たり(特別利益状態当選)の信頼度がT1〜T4とそれぞれ異なるように区別されている(図13参照)。また、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告1〜4、電飾手段67によるランプ予告1〜4、可動体68による役物予告1〜4についても前記と同様に区別されている。
予告演出制御手段72は、図18に示すように、第2演出手段による予告演出(電飾手段67によるランプ予告又は可動体68による役物予告)である場合には、その演出よりも信頼度の高い、第1演出手段による予告演出(音声出力手段66による音予告又は第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告)に変更する上位信頼度予告変更手段83(図17参照)を備えている。
具体的には、図18に示すように、ランプ予告1〜3の場合にはそれよりも信頼度の高い音予告2〜4又は液晶予告2〜4に変更して実行される。また、ランプ予告4の場合はそれよりも信頼度の高い音予告又は液晶予告がないので当該ランプ予告4と同程度の音予告4又は液晶予告4に変更して実行される。なお、ランプ予告4よりも信頼度の高い音予告5又は液晶予告5を備える構成の場合には当該ランプ予告4についてもそれよりも信頼度の高い音予告5又は液晶予告5に変更して実行してもよい。また、役物予告1〜4についても前記と同様に、信頼度の高い音予告又は液晶予告に変更して実行される。
このように第2実施形態では、第1演出手段による予告演出(音声出力手段66による音予告1〜4、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告1〜4)と第2演出手段による予告演出(電飾手段67によるランプ予告1〜4又は可動体68による役物予告1〜4)とは、大当たり信頼度(特別利益状態当選の信頼度)の異なる第1〜第4の予告演出にそれぞれ区別され、予告演出制御手段72は、第2演出手段による予告演出である場合にその演出よりも信頼度の高い、第1演出手段による予告演出に変更する上位信頼度予告変更手段83を備えている。したがって、演出図柄変動演出 (例えばリーチ演出)中において予告演出を伴う始動記憶が発生し、その予告演出が第2演出手段による演出(例えばランプ予告2又は役物予告2)の場合には、第2演出手段による予告演出(ランプ予告2又は役物予告2)が、その演出よりも大当たり信頼度の高い、第1演出手段(音予告3又は液晶予告3)による予告演出に変更されて実行されるので、第2演出手段による予告演出の代わりにそれよりも信頼度の高い第1演出手段による予告演出を提供することができ、より期待感のある予告演出を提供することができる。
なお、第2実施形態では、第2演出手段による予告演出(ランプ予告1又は役物予告1)をその信頼度よりも一つ高い第1演出手段による予告演出(例えば音予告2又は液晶予告2)に変更しているが、2つ(それ以上であってもよい)高い第1演出手段による予告演出(例えば音予告3、4又は液晶予告3、4)に変更してもよい。
次に、図19〜図21を用いて本発明の第3実施形態を例示する。前述した第1、第2実施形態では演出図柄の変動表示がリーチ中であれば始動記憶のランプ予告又は役物予告を音予告又は液晶予告に変更しているが、この第3実施形態では、演出図柄の変動表示のリーチ中においてランプ予告又は役物予告を伴う始動記憶が発生したときに電飾手段67又は可動体68が動作なしである場合には、当該ランプ予告又は役物予告を変更することなく実行する構成としている点が、前述した第1、第2実施形態とは異なっている。つまり、電飾手段67又は可動体68が動作なしの場合とは、電飾手段67が非発光状態の場合や、可動体68が図2に示す基準姿勢状態であり往復動作などをしていない状態の場合などが挙げられる。
予告演出制御手段72は、図19に示すように、演出図柄の変動演出(例えばリーチ状態)において第2演出手段による予告演出(電飾手段67によるランプ予告又は可動体68による役物予告)を伴う始動記憶の発生から所定期間内に、当該第2演出手段の動作有無(ランプ予告の場合は電飾手段67の動作有無、役物予告の場合は可動体68の動作有無)を判定する動作判定手段84を備えている。
前記「始動記憶の発生から所定期間内」としては、当該始動記憶にかかる第2演出手段(電飾手段67、可動体68)による予告演出期間が挙げられる。例えば、リーチ中に例えばランプ予告3を伴う始動記憶が発生した場合に、当該始動記憶の発生からランプ予告3が終了するまでの期間内に、電飾手段67が当該リーチによる動作を行うか否かが動作判定手段84によって判定される。また、リーチ中に例えば役物予告4を伴う始動記憶が発生した場合に、当該始動記憶の発生から役物予告4が終了するまでの期間内に、可動体68が当該リーチによる動作を行うか否かが動作判定手段84によって判定される。
予告演出制御手段72は、始動記憶についての予告演出が電飾手段67によるランプ予告であり、動作判定手段84で電飾手段67の動作なしと判定された場合には、電飾手段67によるランプ予告を行うように制御し、電飾手段67の動作ありと判定された場合には前述の第1実施形態と同様に音予告又は液晶予告に変更して実行する。また、始動記憶についての予告演出が可動体68による役物予告である場合も前記と同様である。
なおここで、第3実施形態の演出制御基板32における始動記憶の予告演出処理について、図21を用いて説明する。第3実施形態では、図21に示すように、S66Aが第1実施形態(図14参照)に追加されている点が異なるため、S66Aを中心に以下に説明し、それ以外についてはここでの詳細な説明を省略する。
S65でリーチ中であると判定(S65で「YES」と判定)され、予告演出がランプ予告又は役物予告であると判定(S66で「NO」と判定)された場合に、S66Aに進む。S66Aでは、動作判定手段84(図19参照)は、電飾手段67又は可動体68の動作有無を判定し、動作なしの場合にはS68に進み、動作ありの場合にはS69に進む。
S68では、S63,S64で決定した予告演出(ランプ予告又は役物予告)を変更することなく実行する。また、S69では、S63,S64で決定した予告演出(ランプ予告又は役物予告)を音予告又は液晶予告に変更して実行する。
具体的には図21のS63,S64で決定した予告演出がランプ予告1〜4(又は役物予告1〜4)であり、図21のS65において演出図柄の変動表示(例えばスーパーリーチ)がリーチ中であると判定され、S66の「NO」を経て、S66Aに進む。なお図20に示すようにスーパーリーチ1〜4の実行期間中のうち特定期間では第2演出手段(電飾手段67、可動体68)が当該リーチに応じた動作をし、特定期間以外の期間では第2演出手段(電飾手段67、可動体68)が動作をしていない。図21のS66Aでは、動作判定手段84は電飾手段67(又は可動体68)の動作なしと判定した場合にはS68に進み、動作ありと判定した場合にはS69に進む。S68では、予告演出制御手段72は、図20,図21に示すように電飾手段67によるランプ予告1〜4(又は可動体68による役物予告1〜4)を変更することなく実行させる。S69では、予告演出制御手段72は、図20,図21に示すように電飾手段67によるランプ予告1〜4(又は可動体68による役物予告1〜4)を音声出力手段66による音予告1〜4又は、第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bによる液晶予告1〜4に変更して実行させる。
このように第3実施形態では、図柄変動演出が例えばリーチ中において第2演出手段(電飾手段67、可動体68)による予告(ランプ予告、役物予告)を伴う始動記憶の発生から所定期間内に当該第2演出手段(電飾手段67、可動体68)の動作有無を判定する動作判定手段84を備え、予告演出制御手段72は、動作判定手段84で動作なしと判定された場合には、第2演出手段(電飾手段67、可動体68)による予告(ランプ予告、役物予告)を行うように制御する。したがって、図柄変動演出が例えばリーチ中に、第2演出手段(電飾手段67、可動体68)による予告(ランプ予告、役物予告)を伴う始動記憶が発生した場合であっても、当該始動記憶発生から所定期間内において第2演出手段(電飾手段67、可動体68)が動作しない場合には当該第2演出手段(電飾手段67、可動体68)による予告(ランプ予告、役物予告)を行うことができ、第2演出手段(電飾手段67、可動体68)をより有効活用することができる。また、第2演出手段(電飾手段67、可動体68)の動作中には当該第2演出手段(電飾手段67、可動体68)による予告(ランプ予告、役物予告)動作をさせないので、第2演出手段(電飾手段67、可動体68)を演出図柄変動演出等と予告演出とで競合させることを回避でき、第2演出手段(電飾手段67、可動体68)の誤作動・故障を低減できる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記各実施形態では、液晶予告として、図13、図15(d)に示すように、第1,第2保留表示画像X,Yのうちで対応する画像に重ね合わせて表示する液晶予告1〜4(保留四角枠画像、保留星枠画像、保留「熱」文字画像、保留「激」文字画像)を採用しているが、表示画面21aの背景を複数種類(例えば4種類)の表示態様(例えば、色、模様、風景又はこれらの結合を異ならせた4種の表示態様)としてもよい。また、表示画面21aでの予告演出表示領域(例えば演出図柄表示手段25の表示領域内の所定箇所)に表示される複数種類(例えば4種類)の予告演出画像(例えばキャラクタの登場表示態様が異なる4種の演出画像や、キャラクタが異なる4種の演出画像など)としてもよい。
上記各実施形態では、第1演出手段としては、音予告を行う音声出力手段66と、画像予告(例えば液晶予告)を行う画像表示手段(第1,第2特別保留個数表示手段26a,26b、演出図柄表示手段25)との両方を挙げているが、音声出力手段66又は前記画像表示手段の一方としてもよい。また、第2演出手段としては、ランプ予告を行う電飾手段67と、役物予告を行う可動体68との両方を挙げているが、電飾手段67又は可動体68の一方としてもよい。
上記各実施形態では、演出図柄の変動演出中(例えばリーチ中)に生じた始動記憶の予告演出について説明しているが、特別利益状態中(大当たり状態中)に生じた始動記憶の予告演出についても前述の各実施形態と同様に変更実行することができる。
上記各実施形態では、保留表示手段としては、例えば、画像表示手段21の表示画面21aの一部箇所(下部箇所)に第1,第2保留表示画像X,Yを表示する第1,第2特別保留個数表示手段26a,26bを例に挙げて説明しているが、画像表示手段21とは別の表示手段等を採用してもよい。また、予告演出についての増加保留を通常の保留とは異なる態様で表示するようにしてもよい。例えば、通常の保留が点灯表示である場合に予告演出にかかる増加保留を点滅表示としたり発光強度を高くしたり違う発光色としたりすることで異なる態様で表示することが挙げられる。
例えば、実施形態では二つの特別図柄表示手段、即ち第1,第2特別図柄表示手段23a,23bを搭載したパチンコ機の場合を例示したが、特別図柄表示手段を一つしか搭載していない遊技機でも同様に実施可能である。
先読み判定結果に基づく予告演出としては、音予告、液晶予告、ランプ予告又は役物予告を例に挙げて説明してきたが、連続予告演出を採用してもよい。例えば、予告演出制御手段72は、先読み判定結果に基づく予告演出の一例としての連続予告演出を制御可能で、主制御基板31から受信した保留加算コマンドが所定の連続予告開始条件を満たしている場合に、その保留記憶が図柄変動に供されるまでの複数回の演出図柄変動において、図2に示す画像表示手段21の表示画面21aでの予告演出表示領域(演出図柄表示手段25の表示領域内の所定箇所)に所定の連続予告演出を行うようにしてもよい。例えば、加算後の保留個数が所定個数(例えば3個)以上であり、先読み判定結果が大当たり且つ大当たり用の予告開始抽選で当選するか、先読み判定結果がリーチ外れで且つ外れ用の予告開始抽選で当選した場合(いわゆるガセの連続予告)に、連続予告開始条件を満たしたものと判定される。なお、大当たり用の予告開始抽選と外れ用の予告開始抽選とでは、大当たり用の予告開始抽選の方が高い当選確率に設定されている。
先読み判定処理による判定内容は任意である。例えば、大当たり判定用乱数値に基づく大当たり判定のみを行うようにしてもよいし、変動開始時判定処理と全く同じ判定を行うようにしてもよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の遊技機においても同様に実施することが可能である。
また、上述した複数の実施形態や変形例のうちいくつかを組み合わせた構成としてもよいし、ある実施形態の一部の手段等(手段、構成、装置、部品、機能、要素、処理ステップ、工程又はこれらの結合)を他の実施形態(いくつかの実施形態を組み合わせたものを含む)に組み合わせた構成としてもよいし、ある実施形態の一部の手段等と他の実施形態における一部の手段等とを組み合わせた構成としてもよいし、ある実施形態の一部の手段等を削除した構成としてもよい。
11 遊技盤
13 遊技領域
16a 第1特別図柄始動手段(図柄始動手段)
16b 第2特別図柄始動手段(図柄始動手段)
21 画像表示手段(図柄変動表示手段)
21a 表示画面
26a 第1特別保留個数表示手段(第1演出手段、画像表示手段、保留表示手段)
26b 第2特別保留個数表示手段(第1演出手段、画像表示手段、保留表示手段)
55 特別乱数記憶手段(始動記憶手段)
66 音声出力手段(第1演出手段、音出力手段)
67 電飾手段(第2演出手段)
68 可動体(第2演出手段)
72 予告演出制御手段
78 予告決定手段
83 上位信頼度予告変更手段
84 動作判定手段
13 遊技領域
16a 第1特別図柄始動手段(図柄始動手段)
16b 第2特別図柄始動手段(図柄始動手段)
21 画像表示手段(図柄変動表示手段)
21a 表示画面
26a 第1特別保留個数表示手段(第1演出手段、画像表示手段、保留表示手段)
26b 第2特別保留個数表示手段(第1演出手段、画像表示手段、保留表示手段)
55 特別乱数記憶手段(始動記憶手段)
66 音声出力手段(第1演出手段、音出力手段)
67 電飾手段(第2演出手段)
68 可動体(第2演出手段)
72 予告演出制御手段
78 予告決定手段
83 上位信頼度予告変更手段
84 動作判定手段
Claims (4)
- 遊技盤の遊技領域に設けられた図柄始動手段への遊技球の入賞に基づいて遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無に関する図柄を表示画面に変動表示する図柄変動表示手段を備える遊技機において、図柄変動演出中に遊技球が前記図柄始動手段に入賞することにより取得される乱数情報を始動記憶として所定の保留上限数まで記憶可能である始動記憶手段と、前記始動記憶についての予告演出の有無及びその内容を決定する予告決定手段と、図柄変動演出中に演出動作可能で且つ複数の演出動作を同時処理可能な第1演出手段及び同時処理不可能な第2演出手段と、図柄変動演出中に予告演出を伴う始動記憶が発生すると、当該予告演出が前記第1演出手段による演出である場合にはその予告演出を実行し、当該予告演出が前記第2演出手段による演出である場合には前記第1演出手段による演出に変更して予告演出を行う予告演出制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
- 前記第1演出手段による予告演出と前記第2演出手段による予告演出とは、特別利益状態当選の信頼度の異なる第1〜第nの予告演出にそれぞれ区別され、前記予告演出制御手段は、前記第2演出手段による予告演出である場合にその演出よりも信頼度の高い、第1演出手段による予告演出に変更する上位信頼度予告変更手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記図柄変動演出において前記第2演出手段による予告演出を伴う始動記憶の発生から所定期間内に当該第2演出手段の動作有無を判定する動作判定手段を備え、前記予告演出制御手段は、前記動作判定手段で動作なしと判定された場合には、前記第2演出手段による予告演出を行うように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記始動記憶手段による始動記憶に伴って図柄変動の実行保留数を1つ増加表示し、前記保留上限数まで表示可能な保留表示手段を備え、前記保留表示手段は、前記第1演出手段又は第2演出手段による予告演出と同期して当該増加にかかる保留表示を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。
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