JP2014002040A - 高精度温度表示ラベル - Google Patents
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Abstract
【課題】石油系ワックスや脂肪酸などの熱融解現象を利用し、0.1℃以下の精度で感知できる温度表示ラベルを提供すること。
【解決手段】常温で固体状を呈する石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物を主原料とし、主原料を粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤と溶剤とを混練してなり、主原料の分留精製温度に応じた固有の特定温度で、白濁した不透明状態から透明あるいは半透明に不可逆的に変化する温度物質を彩色面上に塗布した示温片を、シート状をなしたラベル基材の表面に位置せしめると共に、示温片近傍に、該示温片の変化開始温度と変化完了温度を併記した表示部を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】常温で固体状を呈する石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物を主原料とし、主原料を粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤と溶剤とを混練してなり、主原料の分留精製温度に応じた固有の特定温度で、白濁した不透明状態から透明あるいは半透明に不可逆的に変化する温度物質を彩色面上に塗布した示温片を、シート状をなしたラベル基材の表面に位置せしめると共に、示温片近傍に、該示温片の変化開始温度と変化完了温度を併記した表示部を設けた。
【選択図】図1
Description
この発明は、温度表示ラベル、詳しくは温度管理を必要とする各種機器類の所望部位に貼付し、あらかじめ設定された温度に達したとき、その事実を不可逆的に表示する温度表示ラベルに関するものである。
温度表示ラベルは各種機器類の所望部位に簡単に貼付出来るので、狭いスペースにも適用可能で、しかも電源等を必要としないので、各種機器類の温度管理の為、あらゆる産業分野において広く用いられている。
なし
この温度表示ラベルには、あらかじめ設定された温度に達すると、発色あるいは変色によりその事実を表示し、その後、被測定物の温度が設定温度以下に戻ったとしても、同じ表示をし続ける不可逆的温度表示ラベルと、被測定物の温度変化に応じて表示を変化させる可逆的温度表示ラベルとが存在するが、不可逆的温度表示ラベルは、半導体ウエハーの表面温度分布のチェック、食品の温度管理、遠隔地に設置された無人機器類の温度管理、一定期間毎の定期的な温度チェックを必要とする機器の温度管理などに広く用いられている。
この不可逆的温度表示ラベルの発色機構には種々のタイプのものが存在するが、現在主流となっているものは、あらかじめ設定された任意の温度で融解する石油系ワックスあるいは脂肪酸などの化学物質を粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤と溶剤とを混練してなる白濁した不透明な融解物質を彩色面上に塗布して乾燥させておき、設定温度超過の際に、それまで粉末状であった融解物質が融解して液状になり、透明あるいは半透明に変化する現象を利用し、彩色面が透けて見える様にすることにより、設定温度超過の事実を表示するものであった。
そして、その際に用いる融解物質は、設定温度で確実に融解するか否か実験を繰り返し、設定温度に最適なものを選び出していたが、この作業はかなり面倒で手間のかかるものであった。又、この様にして選び出された融解物質であっても、特定の設定温度で正確に融解を開始する訳ではなく、必ず誤差があり、0.1℃以下の精度を持たせることは、実際上かなり困難であった。
本発明者は、設定温度超過の事実を不可逆的に表示する不可逆タイプの温度表示ラベルの感知精度の向上を実現すべく研究を行った結果、発想を転換することにより、従来ものよりはるかに高精度で温度感知を行うことが出来る超高精度温度表示ラベルを開発することに成功し、本発明としてここに提案するものである。
常温で固体状を呈する石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物を主原料とし、前記主原料を粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤と溶剤とを混練してなり、前記主原料の分留精製温度に応じた固有の特定温度で、白濁した不透明状態から透明あるいは半透明に不可逆的に変化する温度物質を彩色面上に塗布して乾燥させた示温片を、シート状をなしたラベル基材の表面に位置せしめると共に、前記示温片近傍に、該示温片の変化開始温度と変化完了温度とを併記した表示部を設けることにより、上記課題を解決した。
温度測定の対象である機器類の所望部位に貼付して、その使用に供するものであり、この機器類の貼付部位が示温片に塗布されている感温物質の変化開始温度に達すると、感温物質は序々に融け始めて液状になり、それまで白濁した不透明な状態から透明あるいは半透明に変化し、それまで見えなかった彩色面の一部が透けて見え始め、そのことにより、示温片が変化開始温度に達したことが分かる。そして、温度の上昇が続き、変化完了温度に達すると、示温片はすべての領域において色彩面が透けて見える様になり、これにより示温片が変化完了温度に達したことが分かる。
本発明は、100℃、110℃あるいは60℃などと言った切りの良い設定温度を感知するものではなく、感温物質の主原料である石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物固有の融解温度を基に、示温片の変化開始温度と変化完了温度を示すものであるが、0.1℃以下の精度で、感温物質の変化開始温度と変化完了温度とを感知出来るので、この範囲に入る温度を感知したい場合には、従来の同種の温度表示ラベルに比べはるかに精密に温度感知を行うことが可能である。しかも、設定温度に合った感温物質を新たに調製するのではなく、温度特性に関する精密なデータが揃っている石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物を選択採用して感温物質とするので、製造が容易で高品質かつ低コストで提供できる効果を有する。
石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物の熱融解現象を利用した温度表示ラベルにおいて、設定温度に合った感温物質を調製するのではなく、既に融解温度に関するデータが揃っている石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物を感温物質の主原料として用い、感温物質の変化開始温度と変化完了温度とをラベル中に表示した点に最大の特徴がある。
図1はこの発明に係る高精度温度表示ラベルの実施例1の斜視図、図2はその拡大断面図である。
図中1は、シート状をなしたラベル基材であり、このラベル基材1の裏面には粘着層2が形成されており、この粘着層2を覆う様に剥離紙3が積層されている。一方、ラベル基材1の表面には、その中央に、円板状をなした示温片4が位置せしめられている。この示温片4は、常温で固体状を呈する石油系ワックスあるいは脂肪酸を主原料とし、この主原料を粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤と溶剤とを混練し、前記主原料の分留精製温度に応じた固有の特定温度で、白濁した不透明状態から透明あるいは半透明に不可逆的に変化する感温物質9を、円板状に打ち抜かれた基材5の彩色面6上に塗布して乾燥させたものである。
図中1は、シート状をなしたラベル基材であり、このラベル基材1の裏面には粘着層2が形成されており、この粘着層2を覆う様に剥離紙3が積層されている。一方、ラベル基材1の表面には、その中央に、円板状をなした示温片4が位置せしめられている。この示温片4は、常温で固体状を呈する石油系ワックスあるいは脂肪酸を主原料とし、この主原料を粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤と溶剤とを混練し、前記主原料の分留精製温度に応じた固有の特定温度で、白濁した不透明状態から透明あるいは半透明に不可逆的に変化する感温物質9を、円板状に打ち抜かれた基材5の彩色面6上に塗布して乾燥させたものである。
そして、ラベル基材1の示温片4の固定位置の近傍(この実施例においては上方)には、示温片4の変化開始温度と変化完了温度とを明示した表示部7が設けられており、ラベル基材1の表面全体は透明フィルム10で覆われている。
変化開始温度とは、示温片4に塗布されている感温物質が不透明から透明あるいは半透明に変化し始める温度、変化完了温度とは、示温片4に塗布されている温度物質がすべて透明あるいは半透明に変化し終える温度のことであり、示温片4は変化開始温度に達し、更に温度が上昇すると図3に示す様に、その透明あるいは半透明領域8が出現して拡大し、変化完了温度に達すると図4に示す様に、透明あるいは半透明領域8が示温片4の全面に達する。
この変化開始温度及び変化完了温度は、示温片4に塗布されている感温物質の主原料である石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物の分留精製温度によって決定されるものであり、感温物質に固有の温度であり、分留精製の際のデータ、JIS規格準拠の校正用温度計による事前の測定等により決定される。
変化開始温度とは、示温片4に塗布されている感温物質が不透明から透明あるいは半透明に変化し始める温度、変化完了温度とは、示温片4に塗布されている温度物質がすべて透明あるいは半透明に変化し終える温度のことであり、示温片4は変化開始温度に達し、更に温度が上昇すると図3に示す様に、その透明あるいは半透明領域8が出現して拡大し、変化完了温度に達すると図4に示す様に、透明あるいは半透明領域8が示温片4の全面に達する。
この変化開始温度及び変化完了温度は、示温片4に塗布されている感温物質の主原料である石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物の分留精製温度によって決定されるものであり、感温物質に固有の温度であり、分留精製の際のデータ、JIS規格準拠の校正用温度計による事前の測定等により決定される。
なお、本発明においては示温片4に塗布される感温物質は、所望の設定温度、(例えば、110℃)で融解するものを新たに調製するのではなく、既に融解温度に関する詳細なデータが揃っている石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物から、所望の設定温度に近いものを選び出し、そのまま使用するので、従来の同種の温度表示ラベルの様に、その表示は100℃、110℃、120℃などの様に区切りの良いものとはなっておらず、変化開始温度179.3℃、変化完了温度180.1℃という様に、実際のデータがそのまま表示されている。
なお、上記実施例においては、示温片4は1つであり、この示温片4の変化開始温度と変化完了温度のみを感知する様になっているが、図5に示すものの様に、それぞれ異なる変化開始温度と変化完了温度を有する示温片4a、4b、4cを併設しても良く、この場合には表示部7a、7b、7cは示温片4a、4b、4c毎に設けることは当然である。
この実施例は上記の通りの構成を有するものであり、従来の同種の温度表示ラベルと同様に、ラベル基材1の表面側の剥離紙3を剥がし取り、粘着層2を露出させて、この粘着層2によって、温度測定の対象である機器類の所望部位に貼付して、その使用に供する。
そして、この機器類の貼付部位が示温片4に塗布されている温度物資の変化開始温度に達すると、感温物質は序々に融け始めて液状になり、それまで白濁した不透明な状態から透明あるいは半透明に変化し、図3に示す様に、透明あるいは半透明領域8が出現して拡大し、それまで見えなかった基材5の彩色面6の一部が透けて見える様になり、そのことにより、変化開始温度に達したことが分かる。そして、温度の上昇が続き、変化完了温度に達すると、図4に示す様に、透明あるいは半透明領域8が示温片4の全面に拡大し、すべての色彩面6が透けて見える様になり、変化完了温度に達したことが分かる。
そして、この機器類の貼付部位が示温片4に塗布されている温度物資の変化開始温度に達すると、感温物質は序々に融け始めて液状になり、それまで白濁した不透明な状態から透明あるいは半透明に変化し、図3に示す様に、透明あるいは半透明領域8が出現して拡大し、それまで見えなかった基材5の彩色面6の一部が透けて見える様になり、そのことにより、変化開始温度に達したことが分かる。そして、温度の上昇が続き、変化完了温度に達すると、図4に示す様に、透明あるいは半透明領域8が示温片4の全面に拡大し、すべての色彩面6が透けて見える様になり、変化完了温度に達したことが分かる。
この様に、この実施例においては、100℃、110℃あるいは60℃などといった切りの良い設定温度を感知するものではなく、感温物質の主原料である石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物固有の融解温度を基に、示温片の変化開始温度と変化完了温度を示すものであるが、0.1℃以下の精度で、感温物質の変化開始温度と変化完了温度とを感知出来るので、この範囲に入る温度を感知したい場合には、従来の同種の温度表示ラベルに比べ、はるかに精密に温度感知を行うことが可能である。しかも、設定温度に合った感温物質を新たに調製するのではなく、温度特性に関する精密なデータが揃っている石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物を選択採用して感温物質とするので、製造が容易で高品質かつ低コストで提供できる効果を有する。
電力業界、食品製造業界、半導体製造業界をはじめ温度管理を必要とするあらゆる分野において利用可能である。
1.ラベル基材
2.粘着層
3.剥離紙
4.示温片
5.基材
6.彩色面
7.表示部
8.透明あるいは半透明領域
9.感温物質
10.透明フィルム
2.粘着層
3.剥離紙
4.示温片
5.基材
6.彩色面
7.表示部
8.透明あるいは半透明領域
9.感温物質
10.透明フィルム
Claims (1)
- 常温で固体状を呈する石油系ワックスや脂肪酸あるいはその化合物を主原料とし、前記主原料を粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤と溶剤とを混練してなり、前記主原料の分留精製温度に応じた固有の特定温度で、白濁した不透明状態から透明あるいは半透明に不可逆的に変化する温度物質を彩色面上に塗布して乾燥させた示温片を、シート状をなしたラベル基材の表面に位置せしめると共に、前記示温片近傍に、該示温片の変化開始温度と変化完了温度とを併記した表示部を設けたことを特徴とする高精度温度表示ラベル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012137461A JP2014002040A (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 高精度温度表示ラベル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012137461A JP2014002040A (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 高精度温度表示ラベル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014002040A true JP2014002040A (ja) | 2014-01-09 |
Family
ID=50035346
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012137461A Pending JP2014002040A (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 高精度温度表示ラベル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014002040A (ja) |
-
2012
- 2012-06-19 JP JP2012137461A patent/JP2014002040A/ja active Pending
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