JP2014000176A - 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド - Google Patents

歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド Download PDF

Info

Publication number
JP2014000176A
JP2014000176A JP2012136418A JP2012136418A JP2014000176A JP 2014000176 A JP2014000176 A JP 2014000176A JP 2012136418 A JP2012136418 A JP 2012136418A JP 2012136418 A JP2012136418 A JP 2012136418A JP 2014000176 A JP2014000176 A JP 2014000176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
color sample
sample
group
swatch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012136418A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6004769B2 (ja
Inventor
Eiichi Terakawa
栄一 寺川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Noritake Dental Inc
Original Assignee
Kuraray Noritake Dental Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Noritake Dental Inc filed Critical Kuraray Noritake Dental Inc
Priority to JP2012136418A priority Critical patent/JP6004769B2/ja
Publication of JP2014000176A publication Critical patent/JP2014000176A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6004769B2 publication Critical patent/JP6004769B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)

Abstract

【課題】シェードテイキングを簡便かつ効率よく行える方法の提供。
【解決手段】VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)を用い、A系色の色見本であるA1、A2、A3、A3.5およびA4の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択し(工程1)、次に、色の明るさを指標にして色見本を明るさの高低順に並べたときの、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けした下記のグループ1〜5のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中での評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する(工程2)。
グループ1:A1、B1、B2
グループ2:A2、C1、D2
グループ3:A3、C2、D3 又は A3、D3、D4
グループ4:A3.5、B3、B4
グループ5:A4、C3、C4
【選択図】なし

Description

本発明は、歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイドに関する。
歯の治療において、歯を修復する際、修復材料として歯科充填用コンポジットレジンを使用する場合、該材料の色を修復する歯の色若しくは周辺の歯の色と同じ色にすることが望ましい。そのため、歯の色を判定すること(以下、「歯の色を判定すること」を「シェードテイキング」と称することがある。)が重要になる。
シェードテイキングに使用される色調見本は、シェードガイドと呼ばれ、色見本の数や、色見本を保持する保持用具の構成等が、色の判定作業をしやすいように工夫されている。
最も一般的なシェードガイドに、VITA社製のVITA Classical(商品名)がある。これは全16種の色見本からなり、全16種の色見本は主に色相によってA系〜D系の4種類に大別される。A系とは赤味のある茶色、B系とは赤味のある黄色、C系とは灰色、D系とは赤味のある灰色である。そして、A系〜D系のそれぞれに属する色見本は、明度と彩度の混合指標によって1〜4までの番号が付与されて区別されている。本製品(VITA Classical)は、通常は、16種の色見本が、A系〜D系のグループ毎に1〜4までの番号の順序に並べられている。一方、VITA社は、明度、彩度及び色相の3つの要素全体を考慮した指標(「明るさ」)を考案し、かかる指標によって、VITA Classicalにおける16種の色見本を下記の表12に示す順に並べると、視覚的に明るい順となることを報告している。なお、VITA Classicalにおける下記表12に示す視覚的に明るい順に並べた色見本の配列(順番)は歯科医療分野の当業者において広く知られている。このように、色見本を視覚的に明るい順に並べることで、歯の明るさ(視覚的な明るさ)によって、比較すべき色見本をある程度絞り込むことができるため、シェードテイキングに要する時間を短縮することができる。
Figure 2014000176
一方、VITA社製の「VITA Classical」とは異なるシェードガイドやそれを用いて歯の色を判定する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2等)。しかし、いずれの提案も、色見本の選択は、明度に基づく色見本の選択と、色相による色見本の選択とを行うか、或いは、さらに彩度による色見本の選択を行う方法であり、シェードガイドにおける色見本の総数が多いため、シェードテイキングに時間がかかり、また、その際の作業も簡便とは言い難い。
特表2010―516355号公報 国際公開第2009/008044号パンフレット
したがって、本発明が解決しようとする課題は、シェードテイキングを簡便かつ効率よく行える方法および該方法を確実に実施できるシェードガイドを提供することにある。
本発明者は、VITA Classicalにおける、明度、彩度および色相の3つの要素を考慮した「明るさ」を指標にして並べられた16種の色見本の配列(前記表12参照)から、使用頻度が低い色見本D4を除いた15種の色見本を、最も明るい側から3種ずつグルーピングすると、5つのグループができ、該5つのグループのいずれのグループにもA系の色見本が1つ存在することを発見した。さらに、色見本D4は色見本C2と「明るさ」が近いため、「明るさ」を指標にして並べられた16種の色見本の配列(前記表12参照)から、色見本D4は除かず、色見本C2を除いた15種の色見本においても、最も明るい側から3種ずつグルーピングすると、5つのグループができ、該5つのグループのいずれのグループにもA系の色見本が1つ存在することが分かった。そこで、先ずA系の5種の色見本の中で評価対象歯に最も明るさが近い色見本を選択し、その後、かかる選択した色見本が存在するグループの3種の色見本の中での評価対象歯に最も明るさが近い色見本を選択すれば、正確にシェードテイキングを行えることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)またはこれに準ずるシェードガイドを用いて、歯の色を判定する方法であって、以下の工程1および工程2を含む方法。
工程1:前記シェードガイドのA系色の色見本であるA1、A2、A3、A3.5およびA4の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。
工程2:前記シェードガイドのA系色の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)、B系色の色見本(B1、B2、B3およびB4)、C系色の色見本(C1、C2、C3およびC4)及びD系色の色見本(D2、D3およびD4)の合計16種の色見本から、色見本D4を除くか、或いは、色見本C2を除いた15種の色見本を、VITA Classicalにおける色の明るさを指標にして下記の表1に示す明るさの高低順に並べるか、或いは、L*a*b*表色系に基づく下記式(1)で定義される色の明るさを指標にして下記表2に示す明るさの高低順に並べたときの、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けした下記のグループ1〜5のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中での評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。
グループ1:A1、B1、B2
グループ2:A2、C1、D2
グループ3:A3、C2、D3 又は A3、D3、D4
グループ4:A3.5、B3、B4
グループ5:A4、C3、C4
Figure 2014000176
Figure 2014000176
Figure 2014000176
[2] 上記[1]に記載の方法を実施するためのシェードガイドであって、
下記第1〜第5の色見本表示用具と、前記5つの色見本表示用具が抜き挿し可能に収容され、かつ、各色見本表示用具の一端の色見本が外部に突き出た状態に収容されるように構成された色見本用保持基盤とを含むことを特徴とする、シェードガイド。
第1の色見本表示用具:一端に色見本A1が保持され、該一端から離反して、色見本A1、B1およびB2が隣接状態で保持された色見本表示用具
第2の色見本表示用具:一端に色見本A2が保持され、一端から離反して、色見本A2、C1およびD2が隣接状態で保持された色見本表示用具
第3の色見本表示用具:一端に色見本A3が保持され、該一端から離反して、色見本A3、C2およびD3か、或いは、色見本A3、D3およびD4が隣接状態で保持された色見本表示用具
第4の色見本表示用具:一端に色見本A3.5が保持され、該一端から離反して、色見本A3.5、B3およびB4が隣接状態で保持された色見本表示用具
第5の色見本表示用具:一端に色見本A4が保持され、該一端から離反して、色見本A4、C3およびC4が隣接状態で保持された色見本表示用具
本発明によれば、シェードテイキングを簡便かつ効率よく行うことができる。
図1は5本の色見本表示用具の平面図である。 図2は図1に示す5本の色見本表示用具が色見本用保持基盤に収容されたシェードガイドの平面図である。 (A)は色見本表示用具の平面図、(B)は(A)のX−X線における断面図である。
以下、本発明をその実施形態に即して詳しく説明する。
本発明の歯の色を判定する方法(以下、単に「本発明方法」とも略称する)では、VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)を使用する。以下、「VITA社製シェードガイドVITA Classical (商品名)」は「VITA Classical シェードガイド」と称する。
先ず、VITA Classical シェードガイドのA系色の5種の色見本A1、A2、A3、A3.5、A4を用いて、それらの中から、評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する(工程1)。
次に、VITA Classical シェードガイドの全16種の色見本から使用頻度が低い色見本D4を除いた15種の色見本を、VITA社が報告するVITA Classical シェードガイドにおける「明るさ」を指標にした下記の表3に示される視覚的に明るい順に並べて、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けして得られる、グループ1(B1、A1、B2)、グループ2(D2、A2、C1)、グループ3(C2、A3、D3)、グループ4(B3、A3.5、B4)およびグループ5(C3、A4、C4)のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中で評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する(工程2)。
Figure 2014000176
なお、VITA Classical シェードガイドにおいて、色見本D4の色と色見本C2の色は視覚的な明るさにおいて近似しているため、色見本D4の代わりに色見本C2を除いた15種の色見本を下記の表4に示される視覚的に明るい順に並べ、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けして得られる、グループ1(B1、A1、B2)、グループ2(D2、A2、C1)、グループ3(D4、A3、D3)、グループ4(B3、A3.5、B4)およびグループ5(C3、A4、C4)のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中で評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択するようにしてもよい。
Figure 2014000176
表3及び表4を一つにまとめると、下記の表1となる。
Figure 2014000176
VITA Classical シェードガイドを用いて、かかる工程1および工程2の順に色見本を選択する方法であれば、従来のVITA Classical シェードガイドを用いた標準的な歯の色の判定方法、すなわち、VITA Classical シェードガイドを市販されたときの16種の色見本の配列状態(A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、D4の順番で並んでいる状態)で用いて評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する方法に比べて、効率よく歯の色を判定することできる。このことは、後述の実施例と比較例との対比結果から明らかである。
一方、VITA Classical シェードガイドの全16種の色見本(A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、D4)の色をL*a*b*表色系により数値化すると、下記の表(表5)に示す数値で表すことができる。
Figure 2014000176
表5の数値は、VITA Classical シェードガイドの16種の色見本と同じ色調に調整したレジンを用いて、以下の方法によりL*a*b*表色系(JIS Z8729−2004)での数値を測定することで得た。
<測定条件>
測色対象のサンプルは1mm厚のレジン硬化物。
測色機は「CM-3610d」(コニカミノルタ製)、光源はD65/2、背景はカラータイル(白)を使用。
<VITA Classical シェードガイドの色見本とレジンの色合わせ>
VITA Classical シェードガイド の色見本は実際の歯に近似する形状に作製されているため、色見本の一部に窩洞(「III級窩洞」)を形成し、その窩洞にレジンを埋めて目視で色見本との色合わせをした。なお、レジンの色調整は以下の手順によって行った。
80重量部の2,2−ビス[4−(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパンビスフェノールAジグリシジルメタクリレート(以下、「BIS−GMA」と略称する。)、20重量部のトリエチレングリコールジメタクリレート(以下、「TEGDMA」と略称する。)、0.4重量部のカンファーキノン、0.4重量部のN,N−ジメチルアミノエチル−p−安息香酸エチルに、白色、黒色、黄色および赤色の顔料を下記表6に示す量比で配合したものを「モノマー1」とした。「モノマー1」はシェードごとに調製した。表6中の数値は重量部である。
白色顔料には「日本薬局方酸化チタン」(和光純薬社製)、黒色顔料には「KN320」(戸田工業社製)、黄色顔料には「YELLOW48」(戸田工業社製)、赤色顔料には「100ED」(戸田工業社製)を使用した。
100重量部の「8235−UF0.7」(NEC SCHOTTコンポーネンツ社製)に対し、通法に従い2重量部のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以下、「γMPS」と略称する)で、シランカップリング処理をしたものを「F−1」とし、100重量部の「OX−50」(日本アエロジル社製)に対し、通法に従い10重量部のγMPSでシランカップリング処理をしたものを「F−2」とし、80重量部のBIS−GMA、20重量部のTEGDMA、1重量部のベンゾイルパーオキサイドの混合物を「モノマー2」とし、60重量部のF−2、40重量部のモノマー2の混合物を摂氏100度の温度環境下で1時間保持して熱重合させ、該熱重合硬化物をボールミルで20時間の回転粉砕によって微細化し、通法に従い3重量部のγMPSでシランカップリング処理をしたものを「F−3」とした。そして、22重量部のモノマー1、44重量部のF−1、34重量部のF−3の混合物を硬化させて、各シェードの色見本を作成した。
Figure 2014000176
なお、前記表5のVITA Classical シェードガイドの全16種の色見本(A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、D4)のL*a*b*表色系による数値の値のばらつきが少ない好ましい数値範囲は以下の表(表7)の通りである。
Figure 2014000176
VITA Classical シェードガイドの16種の色見本の色をL*a*b*表色系による数値で特定することができたので、VITA社が報告している、VITA Classical シェードガイドの色見本の配列指標である「明るさ」について、人間の色感覚(明度、彩度、色相)に関連付けた定義化を検討した。JIS Z8729−2004で規格されるL*a*b*表色系において、L*は明度(CIE1976明度)を表す。一方で、a*及びb*は色座標(クロマティクネス指数)であるが、JIS Z8729−2004に示す計算式を参考に、a*及びb*から色相h(CIE1976ab色相角)及び彩度C*(CIE1976abクロマ)が計算される。a*、b*で規定される座標は、h、C*でも規定可能となる。そこで、明度L*、色相h、彩度C*を用いて、下記式(1)の「色の視覚的な明るさ」の定義式を導いた。
Figure 2014000176
下記の表8はVITA Classical シェードガイドの色見本D4を除く15種の色見本と色合わせをした15種のレジン硬化物についての、L*a*b*表色系のL*値、a*値、b*、及びa*値、b*値から算出したh値、C*値、及び、式(1)に基づく「明るさ」の値(計算値)を示している。なお、表中の「シェード」は15種のレジン硬化物をVITA Classical シェードガイドの対応する色見本(シェード)の記号で示したものである。
Figure 2014000176
VITA社が報告している、VITA Classical シェードガイドの16種の色見本(シェード)の視覚的に明るい順の配列(前述の表12)から、色見本D4を除いた配列は、前述の表3である。一方、上記式(1)の「色の視覚的な明るさ」の定義式によって、VITA Classical シェードガイドの色見本D4を除く15種の色見本と色合わせをした15種のレジン硬化物の視覚的に明るい順の配列は、下記の表9の通りである。
Figure 2014000176
15種の色見本(レジン硬化物)を表9の順に並べて実際に目視で見たところ、明るい順に並んでいる印象を受けた。また、最も明るい側から3つ毎にグループ分けしてまとめた各グループを構成する色見本(レジン硬化物)の色調は、VITA社が報告している、VITA Classical シェードガイドの「明るい」順の配列(前記表4の配列)において最も明るい側から3つ毎にグループ分けしてまとめた各グループを構成する色見本の色調と同じであり、いずれのグループにもA系の色が一つ含まれることが確認できた。従って、VITA社が報告している、VITA Classical シェードガイドの「明るさ」の指標は一般化でき、また、VITA Classical シェードガイドの各色見本と色合わせをしたレジン硬化物は、VITA Classical シェードガイドに準ずるシェードガイドとなり得、かかるVITA Classical シェードガイドに準ずるシェードガイドを上記の式(1)で定義される「明るさ」を指標にして明るい順に並べても、本発明方法を実施できることが分かった。
なお、VITA Classical シェードガイドのA系の色見本(A1、A2、A3、A3.5、A4)のL*a*b*表色系によるa*値とb*値は、式:b* = 2.29×a*+21.83(付帯条件:L* + C* ≧ 115)によって、良好な相関関係を示し、A系の5種の色見本は、相互間の色差が明確であり、このことからも、先ずA系の色見本から評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する本発明方法は、色見本の選択がし易く、効率よく歯の色を判定できるものであるといえる。
また、前述の表5、7に示されるように、VITA Classical シェードガイドの色見本C2と色見本D4のL*値、a*値、およびb*値は同等である。従って、表9は下記の表10とも表すことができ、表9及び表10を一つにまとめて表すと、下記の表2となる。
Figure 2014000176
Figure 2014000176
図1及び図2は本発明方法の実施に好適なシェードガイドの一例を示した図である。図1は5本の色見本表示用具の平面図であり、図2は図1に示す5本の色見本表示用具が色見本用保持基盤に5本収容されたシェードガイドの平面図である。
図1に示す5本の色見本表示用具10a〜10eは、それぞれ、図3(図3(A)及び図3(B))に示される、一端に1個の色見本を保持する凹部1aが1個形成され、該一端から離反した位置に1個の色見本を保持する凹部1bが3個隣接して形成されたプレート状の色見本表示用具1に、所定の色見本を保持させることで作製される。
5本の色見本表示用具10a〜10eは、それぞれ、前述のVITA Classical シェードガイドまたはこれに準ずるシェードガイドの、色の明るさを指標にして最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けして得られる、グループ1(A1、B1、B2)、グループ2(A2、C1、D2)、グループ3(A3、C2、D3 又は A3、D3、D4)、グループ4(A3.5、B3、B4)およびグループ5(A4、C3、C4)に対応する。
すなわち、色見本表示用具10aはグループ1に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A1が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本B1、A1およびB2がそれぞれ保持されている。
色見本表示用具10bは、グループ2に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A2が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本D2、A2およびC1が隣接状態で保持されている。
色見本表示用具10cは、グループ3に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A3が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本C2、A3およびD3か、或いは、色見本D4、A3およびD3が隣接状態で保持されている。
色見本表示用具10dは、グループ4に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A3.5が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本B3、A3.5およびB4が隣接状態で保持されている。
色見本表示用具10eは、グループ5に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A4が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本C3、A4およびC4が隣接状態で保持されている。
なお、それぞれの色見本表示用具において、隣接状態で保持されている3個の色見本の配列順は特に限定されない。
色見本用保持基盤100は上述の5本の色見本表示用具10a〜10eが抜き挿し可能に収容される孔(図示せず)が形成されていて、各色見本表示用具の一端の色見本が外部に突き出た状態に収容されるように構成されており、図2は5個の色見本表示用具10a〜10eの一端のA系色の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)が外部に突き出た状態に色見本用保持基盤100に収容された状態を示している。
かかる5個の色見本表示用具10a〜10eと、これらを収容する色見本用保持基盤100とからなるシェードガイドであれば、本発明方法の、シェードガイドのA系の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する工程(工程1)を行う際、A系の色見本以外の色見本はケース内に隠れており、A系の色見本以外の色見本による影響を受けることなく、色見本の選択を行うことができ、色見本の選択作業時間を短縮化ができる。さらに、工程1で選択した色見本が存在するグループの中で評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する工程2においても、1個の色見本表示用具に保持されている3個の色見本から1個の色見本を選択すればよいので、工程2における色見本の選択作業時間も短縮化できる。
なお、プレート状の色見本表示用具1の材質、寸法等は特に限定されないが、透明度、強度の点から、通常、プラスチック(例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)等)製であり、また、収納等の観点から厚みが1〜3mm程度、患者の口の中でシェードテイキングが可能等の観点から長さが30〜80mm程度、幅が5〜15mm程度であるのが好ましい。色見本用保持基盤100の材質も特に限定されないが、強度の点から、通常、プラスチック(例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)等)製であり、寸法は色見本表示用具1の大きさによって適宜設定すればよい。
色見本表示用具1に保持する色見本は、前述のVITA Classical シェードガイドの色見本と色合わせをしたレジン硬化物を適用すればよく、色見本の大きさは特に限定はされないが、色の視認性の点から、平面視での面積が16〜100mm程度となるように設けるのが好ましい。また、VITA Classical シェードガイドの色見本の一部を切り取って用いてもよい。
以下、本発明の実施例および比較例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
VITA Classical シェードガイドのA2に色合わせをした評価対象歯に対して、VITA Classical シェードガイドを使って、下記の実施例1および比較例1の方法で色の判定を行い、所要時間及び判定した色を表11にまとめた。
実施例1
VITA Classical シェードガイドの色見本からD4を除いた15色を下記の5グループに分類して、各グループのA系色から最も近い明るさの色を選択し、次に選択したA系が属するグループの3色から最も近い明るさの色を選択して色を判定した。
グループ1:A1、B1、B2
グループ2:A2、C1、D2
グループ3:A3、C2、D3
グループ4:A3.5、B3、B4
グループ5:A4、C3、C4
比較例1
VITA Classical シェードガイドをグループ分けせず、色見本が市販された状態からD4を除いた下記の順番のままで、評価対象歯の色を判定した。
A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、
Figure 2014000176
実施例1は比較例1よりも所要時間が短く、選択した色も同一であった。これらのことから、本発明の方法により、効率の良い色の判定が可能であることが分かった。

Claims (2)

  1. VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)またはこれに準ずるシェードガイドを用いて、歯の色を判定する方法であって、以下の工程1および工程2を含む方法。
    工程1:前記シェードガイドのA系色の色見本であるA1、A2、A3、A3.5およびA4の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。
    工程2:前記シェードガイドのA系色の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)、B系色の色見本(B1、B2、B3およびB4)、C系色の色見本(C1、C2、C3およびC4)及びD系色の色見本(D2、D3およびD4)の合計16種の色見本から、色見本D4を除くか、或いは、色見本C2を除いた15種の色見本を、VITA Classicalにおける色の明るさを指標にして下記の表1に示す明るさの高低順に並べるか、或いは、L*a*b*表色系に基づく下記式(1)で定義される色の明るさを指標にして下記表2に示す明るさの高低順に並べたときの、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けした下記のグループ1〜5のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中での評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。
    グループ1:A1、B1、B2
    グループ2:A2、C1、D2
    グループ3:A3、C2、D3 又は A3、D3、D4
    グループ4:A3.5、B3、B4
    グループ5:A4、C3、C4
    Figure 2014000176
    Figure 2014000176
    Figure 2014000176
  2. 請求項1に記載の方法を実施するためのシェードガイドであって、
    下記第1〜第5の色見本表示用具と、前記5つの色見本表示用具が抜き挿し可能に収容され、かつ、各色見本表示用具の一端の色見本が外部に突き出た状態に収容されるように構成された色見本用保持基盤とを有することを特徴とする、シェードガイド。
    第1の色見本表示用具:一端に色見本A1が保持され、該一端から離反して、色見本A1、B1およびB2が隣接状態で保持された色見本表示用具
    第2の色見本表示用具:一端に色見本A2が保持され、一端から離反して、色見本A2、C1およびD2が隣接状態で保持された色見本表示用具
    第3の色見本表示用具:一端に色見本A3が保持され、該一端から離反して、色見本A3、C2およびD3か、或いは、色見本A3、D3およびD4が隣接状態で保持された色見本表示用具
    第4の色見本表示用具:一端に色見本A3.5が保持され、該一端から離反して、色見本A3.5、B3およびB4が隣接状態で保持された色見本表示用具
    第5の色見本表示用具:一端に色見本A4が保持され、該一端から離反して、色見本A4、C3およびC4が隣接状態で保持された色見本表示用具
JP2012136418A 2012-06-15 2012-06-15 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド Active JP6004769B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012136418A JP6004769B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012136418A JP6004769B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014000176A true JP2014000176A (ja) 2014-01-09
JP6004769B2 JP6004769B2 (ja) 2016-10-12

Family

ID=50033994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012136418A Active JP6004769B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6004769B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6004596B1 (ja) * 2015-04-01 2016-10-12 株式会社松風 口腔内補綴物の視覚的表現確認方法およびその補綴物
WO2020231339A1 (en) * 2019-05-15 2020-11-19 Agency For Science, Technology And Research A method of making dental articles
CN115120379A (zh) * 2022-06-30 2022-09-30 爱迪特(秦皇岛)科技股份有限公司 一种氧化锆贴面的比色方法
WO2023074456A1 (ja) * 2021-11-01 2023-05-04 株式会社トクヤマデンタル 歯科切削加工用ハイブリッドレジン系ブランク、及びクラウンの作製方法
KR102564373B1 (ko) * 2022-09-05 2023-08-07 양지연 사용자 맞춤형 치아 미백 솔루션 제공 시스템 및 방법

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6840394B2 (ja) * 2018-06-07 2021-03-10 株式会社トクヤマデンタル デモンストレーション用器具
CN117794487A (zh) 2021-09-06 2024-03-29 德山齿科株式会社 牙冠外观颜色确认方法、器具套件以及演示用器具

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001008952A (ja) * 1999-07-02 2001-01-16 Hobo Sumiya Kenkyusho:Kk 歯科用シェ−ド・システム
WO2009008044A1 (ja) * 2007-07-06 2009-01-15 Shofu Inc. シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001008952A (ja) * 1999-07-02 2001-01-16 Hobo Sumiya Kenkyusho:Kk 歯科用シェ−ド・システム
WO2009008044A1 (ja) * 2007-07-06 2009-01-15 Shofu Inc. シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6004596B1 (ja) * 2015-04-01 2016-10-12 株式会社松風 口腔内補綴物の視覚的表現確認方法およびその補綴物
JP2016193108A (ja) * 2015-04-01 2016-11-17 株式会社松風 口腔内補綴物の視覚的表現確認方法およびその補綴物
WO2020231339A1 (en) * 2019-05-15 2020-11-19 Agency For Science, Technology And Research A method of making dental articles
WO2023074456A1 (ja) * 2021-11-01 2023-05-04 株式会社トクヤマデンタル 歯科切削加工用ハイブリッドレジン系ブランク、及びクラウンの作製方法
CN115120379A (zh) * 2022-06-30 2022-09-30 爱迪特(秦皇岛)科技股份有限公司 一种氧化锆贴面的比色方法
KR102564373B1 (ko) * 2022-09-05 2023-08-07 양지연 사용자 맞춤형 치아 미백 솔루션 제공 시스템 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP6004769B2 (ja) 2016-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6004769B2 (ja) 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド
Nogueira et al. The effect of a coupling medium on color and translucency of CAD–CAM ceramics
Pérez et al. Whiteness difference thresholds in dentistry
Chang et al. The optical effect of composite luting cement on all ceramic crowns
Della Bona et al. Visual and instrumental agreement in dental shade selection: three distinct observer populations and shade matching protocols
Miotti et al. The use of resin composite layering technique to mask discolored background: a CIELAB/CIEDE2000 analysis
Kim et al. Effect of polishing and glazing on the color and spectral distribution of monolithic zirconia
Basso et al. Masking colored substrates using monolithic and bilayer CAD-CAM ceramic structures
Pérez et al. Recent advances in color and whiteness evaluations in dentistry
Stevenson et al. The effect of the substructure on the colour of samples/restorations veneered with ceramic: a literature review
Da Costa et al. Comparison of various resin composite shades and layering technique with a shade guide
Browning et al. A comparison of human raters and an intra-oral spectrophotometer
Burki et al. A randomised controlled trial to investigate the effects of dehydration on tooth colour
Hernandes et al. Influence of resin cement shade on the color and translucency of ceramic veneers
US20090233253A1 (en) Dental shade guide
Browning et al. Color differences: polymerized composite and corresponding Vitapan Classical shade tab
Shono et al. Contrast ratio and masking ability of three ceramic veneering materials
Li et al. In vivo spectroradiometric evaluation of colour matching errors among five shade guides
Gonuldas et al. The effect of repeated firings on the color change and surface roughness of dental ceramics
Posavec et al. Influence of light conditions and light sources on clinical measurement of natural teeth color using VITA Easyshade Advance 4, 0® spectrophotometer. Pilot study.
Ragain A review of color science in dentistry: shade matching in the contemporary dental practice
Nakhaei et al. The influence of dental shade guides and experience on the accuracy of shade matching
Sampaio et al. Dental Shade Guide Variability for Hues B, C, and D Using Cross-Polarized Photography.
Greta et al. Color comparison between non-vital and vital teeth
Ghinea et al. Gingival shade guides: Colorimetric and spectral modeling

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6004769

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150