JP2013542306A - ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去するための添加剤及び方法 - Google Patents

ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去するための添加剤及び方法 Download PDF

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Abstract

低pH同様に高pHで、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤及び方法が提供される。特に、また、塩基性又はアルカリ性条件下及び低pH同様に約5から11へ変動する高pH条件下で、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤及び方法が提供される。

Description

本発明は、ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去するための添加剤及び方法に関し、前記添加剤は、原油処理システムで使用される脱塩のための洗浄水の低pHのみならず高pHでもカルシウムを除去するために有効である。
特に本発明は、ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去するための添加、及び方法に関し、前記添加剤は、原油処理システムで使用される脱塩のための洗浄水の塩基性又はアルカリ条件、約5から11、好ましくは約6から11、より好ましくは約7から11、さらに好ましくは約9から11のpH範囲を持つpH条件で効果的に除去し得る。
DOBAは西アフリカのチャドから採掘される高酸性原油である。DOBAは、ナフテン酸カルシウムを含むこと、及びナフテン酸カルシウムの含有量は約150から約700ppmの範囲で変動することが知られている。通常供給されるDOBA原油には、ナフテン酸カルシウムが約250から約300ppmの範囲で含まれる。
DOBAは全酸性度数「TAN」が、4.0mgKOH/(サンプルg)より多い範囲を持ち、API比重が約19である重酸性原油である。DOBAの硫黄含有量は非常に低いかゼロである。
DOBAは通常、多くの残渣を含み、適切なブレンドのために、通常は国際的に、精製業者はそれを非常に軽い原油又はコンデンセートとブレンドし、得られるブレンドのAPIが30を超えるようにする。軽原油又はコンデンセートとのかかるブレンドは、原油精製ユニットでの生成収率を達成するための十分役立つ最終製品を作ることを助ける。かかる選択される軽原油又はコンデンセートの大部分は非常に僅かな硫黄を含むか全く含まず、これは全体として非常に低い硫黄含有量であることを意味する。さらに、石油溶解性HSは、このタイプのブレンドには相対的に高い含有量では存在しない。
本発明者は以下の知見を得た、即ち、例えばトルエンなどの有機溶媒中に約2247ppmのCa濃度を持つナフテン酸カルシウム溶液、すなわち非常に僅か又はゼロ硫黄含有量である、又は硫黄化合物不存在である原油に等しい溶液を、Parrオートクレーブ中で窒素圧下で当重量の水と約130℃に加熱することで処理し、さらに分液漏斗で有機層と水層に分離する場合には、水相の存在する境界では黒い層が形成されないこと、このことは即ち0.2%未満である非常に僅か又はゼロ硫黄含有量の存在を示す、ということである。分離された有機層をトルエンを蒸発させて乾燥させると、その酸性度が非常に低く約48.36(mgOH/g)であることが見出された。この低酸性度は、ナフテン酸カルシウムが水の存在下、即ち非常に僅かな硫黄含有量で0.2%未満ではほとんど加水分解されないことを示す。
本発明者は次の知見を得た、即ち、硫黄不含有又は硫黄含有量が非常に低い(0.2%未満)のナフテン酸カルシウムを含むDOBA又はそのブレンドが、当該技術分野で知られる添加剤、例えばグリコール酸で処理される場合、これは、カルシウムを含む金属をかかるDOBA原油又はそのブレンドから除去することを阻害しない、ということである。
しかし本発明者は実験的に次の知見を得た、即ち、非常に僅かな又はゼロ硫黄含有量が存在すれば、グリコール酸の、ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去する効果は非常に低く、驚くべきことに、脱塩のための洗浄水中の水酸化アンモニア又はアンモニア又は他の窒素化合物の存在により原油のpHが約6又は約11へ増加する場合には、さらに低くなる、ということである。
本発明者はさらに次の知見を得た、即ち、硫黄不含有又は非常に僅かな硫黄含有量(0.2%未満)のナフテン酸カルシウムを含有するDOBA又はそのブレンドが、当該技術分野で知られる添加剤、例えばリンゴ酸で処理される場合、これはかかるDOBA原油又はそのブレンドからカルシウムを含む金属を除去することを邪魔しない、ということである。
しかし本発明者は実験的に次の知見を得た、即ち、非常に僅かな又はゼロ硫黄含有量が存在すれば、リンゴ酸の、ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去する効果は非常に低く、驚くべきことに、脱塩のための洗浄水中の水酸化アンモニア又はアンモニア又は他の窒素化合物の存在により原油のpHが約6又は約9又は11へ増加する場合には、さらに低くなる、ということである。
本発明者の前記知見は、先行技術による添加剤−グリコール酸及びリンゴ酸は、DOBA原油からカルシウムを除去するために有効であるが、非常に効率が低いということ、及びこの効率は驚くべきことに、原油又は洗浄水のpHが約6又は約9又は約11へ増加すると驚くべきことにさらに低くなる、ということを確認するものである。
本発明者はまた、次の知見を得た、即ち、従来技術の添加剤−リンゴ酸、クエン酸、D−グルコン酸のDOBA原油からカルシウムを除去する効率は非常に低く、特に原油又は洗浄水のpHが約6又は好ましくは約9又は11へ増加する場合には非常に低くなる、ということである。
従って、非常に僅か又は不含有硫黄であってもナフテン酸カルシウムを含むDOBA原油又はそのブレンドを処理する産業は、脱塩のための洗浄水の約6から約11を変動するpHで、かかる原油又はブレンドからカルシウムを除去する場合に深刻な問題に直面している。
従って、本発明の解決しようとする課題は、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤又は方法を提供することであり、これらは、原油又はそのブレンドから、低pHのみならず高pH条件、特に原油精製システムで使用される脱塩装置のための洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件下でもカルシウム除去に効果的である。
本発明者は、従来の知られる添加剤−グリコール酸(一塩基性ヒドロキシ酸)及びリンゴ酸(二塩基性ヒドロキシ酸)及び無水マレイン酸、D−グルコン酸についての前記産業上の問題を解決することを試み、次の知見を得た、即ち、トルエン中のナフテン酸カルシウム溶液を、添加剤−グリコール酸、リンゴ酸、無水マレイン酸又はD−グルコン酸を含む当重量の水と処理すると、これらの酸のナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去する効果は非常に低く、原油の(脱塩装置の洗浄水の)pHが約6から約9又は約11へ増加すると驚くべきことにさらに低くなる、ということである。
前記の記載から理解されるべきことは、従来の添加剤は、DOBA原油からカルシウム除去のために効果的であるが、非常に低効率であるこということ、及び原油又は洗浄水のpHが約6から約9又は約11へ増加する場合にはさらに低くなる、ということである。
グリコール酸、リンゴ酸、無水マレイン酸及びD−グルコン酸のナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウム除去のための効率減少、特に脱塩装置の洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件下及び約5から約11,好ましくは約6から11、より好ましくは約7から11、さらに好ましくは約9から11の範囲を変動するpHでの条件下でグリコール酸、リンゴ酸、無水マレイン酸及びD−グルコン酸のナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウム除去のための効率のさらなる減少のメカニズムは、現時点では明らかではない。しかし、脱塩装置の洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件下でのナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去する問題はなお未解決である。
従って、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去する添加剤及び方法であって、脱塩装置の洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件、及び約5から約11、好ましくは約6から11、より好ましくは約7から11、さらに好ましくは約9から11の範囲を変動するpHでの条件下でカルシウム除去のための効率的な添加剤及び方法の必要性が存在する。
従って、本発明の主要な課題は、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを、低pH条件下のみではなく、原油精製システムで使用される脱塩装置の洗浄水の高pH条件下でも、除去するために有効な添加剤及び方法を提供することである。
特に、本発明の主要な課題は、添加剤及びその使用の方法を提供するものであり、これはナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを、脱塩装置の洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件及び約5から約11の範囲のpH条件下で、効果的に除去する。
他の具体的な実施態様では、本発明の課題は、添加剤及びその使用の方法を提供するものであり、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを、脱塩装置の洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件下で、効果的に除去するものであり、
これは、水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される化合物の存在により、及び約5から約11、好ましくは約6から11、より好ましくは約7から11、さらに好ましくは約9から11の範囲のpHである。
本発明の他の課題及び利点については、以下の記載を、本発明の範囲を限定することを意図するものではない以下の実施例及び添付図面を参照することでより明らかとなる。
従来技術の前記産業上の問題を解決するため、本発明者は次の知見を得た、即ち、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドを処理する際に水の存在下でグリオキシル酸を添加剤として適用される場合、それは低pHでナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するだけでなく、驚くべきことに、効率的に、これはまた原油精製システムで使用される脱塩装置洗浄水の約6から約11、特に約7から約11、より特には約9から約11の高pHでもいかなる問題を起こすことなく、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去する、ということである。
従って、本発明は、低pH同様高pHでナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤に関し、前記添加剤がグリオキシル酸である。
他の実施態様では、本発明は、低pH同様高pHでナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤に関し、原油又はそのブレンド又は脱塩装置の洗浄水に添加される添加剤がグリオキシル酸である。
他の実施態様では、本発明は、グリオキシル酸化物を、低pH同様高pHでナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための使用に関する。
本発明の実施態様の一つによれば、グリオキシル酸は、原油又はそのブレンド又は前記脱塩装置の洗浄水へ添加され得る。
留意すべきことは、発明者は特に次の知見を得たことであり、即ち、非常に僅か又はゼロの硫黄含有量であっても、ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去するための従来の知られる添加剤の効率は低く、驚くべきことに、原油のpHが約7又は約9又は約11まで、塩基性又はアルカリ性条件により増加する場合いはさらに低くなり、これは、脱塩装置の洗浄水中の水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される化合物の存在によるものであり得る、ということである。
従来技術の前記産業上の問題を解決するために、本発明者は次の知見を得た、即ち、グリオキシル酸を、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドを処理する際に、水の存在でかつ塩基性又はアルカリ性条件下で添加剤として適用する場合には、脱塩装置の洗浄水中の水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される化合物の存在により、驚くべきことに及び予想を超えて、これは、原油又はそのブレンドからカルシウムを、たとえ原油処理混合物のpHが約7又は約9又は約11まで塩基性又はアルカリ性条件下で増加しても、除去でき、これは脱塩装置の洗浄水中の水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物の存在によるものであり得る、ということである。
従って、好ましい実施態様では、本発明は、塩基性又はアルカリ性条件及び約5から11の範囲のpHで、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤であり、前記添加剤がグリオキシル酸である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、原油処理システムの塩基性又はアルカリ性条件(原油又はそのブレンド又は洗浄水)は、水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物の存在による。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHは約6から約11の範囲で変動する。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHはより好ましくは約7から約11の範囲である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHはより好ましくは約9から約11の範囲である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、好ましいpHは、前記原油処理システムで使用される脱塩装置の洗浄水のものである。
他の実施態様では、本発明は、塩基性又はアルカリ性条件で、及び約5から約11へ変動するpHで、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための方法に関し、原油又はそのブレンド又は脱塩装置の洗浄水に添加される添加剤がグリオキシル酸である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、原油処理システムの塩基性又はアルカリ性条件(原油又はそのブレンド又は洗浄水)は、水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物の存在による。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHは約6から約11の範囲で変動する。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHはより好ましくは約7から約11の範囲である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHはより好ましくは約9から約11の範囲である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、好ましいpHは、前記原油処理システムで使用される脱塩装置の洗浄水のものである。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、前記添加剤は、原油相又は脱塩装置の洗浄水へ添加される。
なお他の実施態様では、本発明はまた、塩基性又はアルカリ性及び約5から11へ変動するpHを持つ、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するためのグリオキシル酸の使用に関する。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、原油処理システムの塩基性又はアルカリ性条件(原油又はそのブレンド又は洗浄水)は、水酸化アンモニウム、アンモニア、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物の存在による。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHは約6から約11の範囲で変動する。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHはより好ましくは約7から約11の範囲である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、pHはより好ましくは約9から約11の範囲である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、好ましいpHは、前記原油処理システムで使用される脱塩装置の洗浄水のものである。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、前記添加剤は、原油又は脱塩装置の洗浄水へ添加される。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、前記グリオキシル酸はCAS番号294−12−4である。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、グリオキシル酸は、カルシウム対グリコール酸のモル比が約1:1から1:3の範囲の量が採用される。
本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、グリオキシル酸は、前記原油又はそのブレンド又は脱塩装置の洗浄水中に約1から約2000ppmの範囲の量で採用される。
本発明者は次の知見を得た、即ち、水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物の約500ppmまでの少量でさえも他の酸を不活性化するが、驚くべきことにかつ予想を超えて、グリオキシル酸(本発明の添加剤)への不活性効果はまったくないということである。
従って、本発明の好ましい実施態様のひとつによれば、本発明はより具体的には、次の条件下で適用可能である:
(a)塩基性又はアルカリ性の洗浄水;
(b)洗浄水のpH、好ましくは6以上、より好ましくは9以上;
(c)脱塩装置の混合物のpH、6以上、好ましくは約6から約11の間のpH;
(d)洗浄水又は脱塩システムのpH,約6から約11へ変動し得るものであり、これは塩基性又はアルカリ性による。
留意すべきことは、塩基性又はアルカリ性は、アンモニウム、水酸化アンモニウム、窒素化合物、アミン化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物により達成される、ということである。
また留意すべきことは、原油又は洗浄水をカルシウム除去のために処理することは、全ての知られる方法で実施され得る、ということである。
本発明の実施態様のひとつによれば、前記処理は、以下の実施例で記載されるように実施され、実施例は、塩基性又はアルカリ性条件下でナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去する方法を説明し請求するために参照されるものである。
本発明の実施態様のひとつによれば、ナフテン酸カルシウムを含む原油からカルシウムを除去する方法を記載及び請求する目的のための前記処理は、前記反応混合液を約130℃に加熱することで実施される。
本発明は、発明者により実施された以下の実験的研究により説明され、これはその最良形態を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
以下の実施例では、それぞれの添加剤−グリオキシル(本発明の添加剤)、グリコール酸、リンゴ酸、無水マレイン酸及びD−グルコン酸(従来技術添加剤)は個別に、トルエン中のナフテン酸カルシウム(又は「Ca−ナフテネート」とも記載される)に加え、ステンレススチール製オートクレーブに入れて130℃で反応させた。
実施態様のひとつによれば、Ca−ナフテネートをトルエン中で調製し、これに選択された添加剤と超純粋[脱イオン(DM)水]をpH調節剤不含有で(本発明の添加剤及び従来技術添加剤−グリコール酸、無水マレイン酸)、及びpH調節剤含有で(本発明の添加剤及び従来技術添加剤−グリコール酸、リンゴ酸、無水マレイン酸及びD−グルコン酸)を添加した。個々得られた溶液を、10、20及び30分、130℃に加熱し、続いて室温へ冷却した。個々得られた反応溶液を分液漏斗へ入れて振盪した。2層が形成され、上部層は炭化水素層であり下層は水層であった。上部層のCa含有量を、誘導結合プラズマ[ICP]により分析し、上部層を乾燥させてその酸性度をまた測定した。
実施例での好ましい方法として、炭化水素層に2247ppmのCa量を持つトルエン中のCa−ナフテネートの約75グラム、及び表−I、II、III及びIVに示される選択された添加剤を含むDM水75グラムであり、選択された添加剤の量は、10、20、30分について反応した活性をその100%で表した。
実験番号4から8[表−II]、9から11「表−III]及び12から14「表−IV]の場合のDM水中の添加剤の溶液のpHは、pH9に水酸化アンモニアを用いて調節された。
pH調節剤なし、及びpH9にpH調節された後の実験結果は、10分について表−IIに、20分について表−IIIに、30分について表−IVに与えられる。
Ca除去の本発明の添加剤の効率は99%を超えていることから、20分及び30分の処理でのさらなる実験はpH調節剤なしでは実施しなかった。
実験番号1、2及び3;pH調節剤なし[表−I]:
pH調節剤なしで選択された添加剤を添加した後抽出に使用された水のpHは以下であった:グリコキシル酸のpHは2.17;グリコール酸のpHは2.52;及び
リンゴ酸のpHは2.52。
Figure 2013542306
実験番号4、5、6、7及び8;10分間処理後、pH調節剤でpH9[表−III]:
Figure 2013542306
実験番号9、10及び11;20分間処理後、pH調節剤でpH9[表−III]:
Figure 2013542306
実験番号12、13及び14;30分間処理後、pH調節剤でpH9[表−IV]:
Figure 2013542306
前記表から、次のことが観察されかつ結論される、即ち、上部層中のCa含有量は驚くべきことにかつ予想に反して、本発明の添加剤で処理した後に得られた層について、従来技術添加剤で処理した後に得られた層に比較して、ずっと低い値であるということである。
本発明の添加剤で処理した後上部層を乾燥させて得られる酸性度値は、従来技術添加剤で処理した後に得られた層に比較して、高い値であった。
前記実験は次のことを確認した、即ち、本発明の添加剤は、Ca−ナフテネートを含む原油(又はそのブレンド)からCaを除去するための効率が、10分間の処理直後の約2.17の低pHでだけでなく、約10、20、30分間の処理後約9の高pHの場合でさえも、Ca−ナフテネートを含む原油(又はそのブレンド)からCaを除去するための効率がずっと優れている、ということである。
従って、前記実験から、次のことが結論され得る、即ち、本発明のグリコキシル酸は従来技術添加剤に比較してずっと優れた添加剤であり、グリコキシルさんのカルシウム除去効率は、驚くべきことにかつ予想に反して、
・低pHであっても;10分間の処理直後、グリコール酸及びリンゴ酸それぞれの79.3%及び83.6%に比較して99%を超え[表−I];
・約9の高pHでアルカリ性条件であっても、10分間処理の後、グリコール酸、リンゴ酸、無水マレイン酸及びD−グルコン酸それぞれの34%、42.5%、24.7%及び41.5%に比較して60%を超え[表−II];
・約9を超える高pHでアルカリ性条件であっても、20分間処理の後、グリコール酸、リンゴ酸それぞれの34.7%、46.86%に比較して70%を超え[表−III];及び、
・約9を超える高pHでアルカリ性条件であっても、30分間処理の後、グリコール酸、リンゴ酸それぞれの36.5%、45.7%に比較して75%を超える[表−IV]、ということである。
実験番号15、16及び17;10分間処理後、pH調節剤でpH10.4[表−V]:
他の一連の実験[実験番号15,16及び17−表V]では、カルシウムナフテネート(カルシウム含有量は約400ppm)を含む650mlの原油が、100ppmのアンモニアを含むpHが10.4の洗浄水73mlに混合後試験された。原油と水の比率は約90対10に維持された。前記混合は高速ブレンダーで30秒間実施された。前記混合物をEDDAチューブ(静電脱塩脱水装置,Inter AV,USA)内に注ぎ込み約100ml印に合わせ、及びカルシウム除去剤−グリコール酸及びdlリンゴ酸(従来技術添加剤)、グリコキシル酸(本発明の添加剤)、解乳化剤(約30ppm)を個別にチューブに添加した。全ての試験では、カルシウム除去剤を含まないブランク試験が比較するために実施された。それぞれのカルシウム除去剤を含むチューブは、望ましい温度130℃で加熱されたEDDA加熱ブロック内に置かれた。チューブは次に電極キャップでキャップされ、約10分間前記加熱ブロック内に置かれた。チューブを2分間振盪し、再び10分間加熱するために加熱ブロック内に戻された。前記電極カバーを次にチューブ上に置いてロックした。3000ボルト電圧を8分間供給した。8分が経過した後、チューブを取り出し水含有量、水滴パーセントを測定するために取り出した。原油層のカルシウム含有量は、それぞれのチューブ内で10分後にICP(融合結合プラズマ)を用いて測定され、結果は表−Vに与えられる。
Figure 2013542306
前記ブランクの原油層のカルシウム含有量は274ppmであった。
従って、表−Vから結論されることは、たとえ約10.4のpHでアルカリ性条件下でも、驚くべきことに、かつ予想に反して、グリコール酸及びリンゴ酸のそれぞれの51ppm及び45ppmと比較して、前記上部層内のカルシウム含有量から分かるように、本発明のグリコキシル酸は、カルシウム除去のための添加剤として従来技術添加剤よりもずっと優れている、ということである。従って、また次のことが表−Vから結論できる、即ち、グリコキシル酸は原油層から、高pH及びアルカリ性条件下で従来技術の添加剤よりもずっと迅速にカルシウムを除去する、ということである。
本発明の添加剤の10分間隔での性能が従来技術の添加剤よりもより優れた/非常に優れたものであったことから、さらなる実験はより長い時間間隔を必要とせず、実施しなかった。
他の一連の実験番号18から20、21から23及び24から26では、DM水への添加剤溶液のpHは水酸化アンモニアを用いてpH6に調節され、これらはpH調節剤なしの場合と比較された。
pH6へpH調節後10分処理後の実験結果が表−VIに、20分処理後の実験結果が表−VIIに、30分処理後の実験結果が表−VIIIに与えられる。
実験番号18から20;10分間処理後及びpH6へpH調節[表−VI]:
Figure 2013542306
実験番号21から23;20分間処理後及びpH6へpH調節[表−VII]:
Figure 2013542306
実験番号24から26;30分間処理後及びpH6へpH調節[表−VIII]:
Figure 2013542306
従って、前記実験から、次のことが結論され得る、即ち、本発明のグリコキシル酸は従来技術添加剤に比較してずっと優れた添加剤であり、グリコキシルさんのカルシウム除去効率は、驚くべきことにかつ予想に反して、
・10分間の処理直後、グリコール酸及びリンゴ酸それぞれの46%及び44.1%に比較して67.9%を超え[表−VI];
・pH6及びアルカリ性条件下であっても、20分間処理の後、グリコール酸、リンゴ酸それぞれの46.5%、46.4%に比較して78.2%を超え[表−VII];及び、
・pH6及びアルカリ性条件下であっても、30分間処理の後、グリコール酸、リンゴ酸それぞれの46.8%、47.9%に比較して81%を超える[表−VIII]。
実験番号27から29:10分間処理後及び原油でpH6へpH調節[表−VIII]:
他の一連の実験において、等重量のトルエンに溶解させたカルシウムナフテネートを含み、カルシウム含有量が約24ppmを含む原油を添加剤の水溶液(1:1)と処理し、Parrオートクレーブ内で窒素圧下で10分間約130℃に加熱し、その後分液漏斗で有機層と水層に分離した。下部水層のカルシウム含有量をイオンクロマトグラフィで分析し結果を表−IXに与える。
Figure 2013542306
表−IXから、次のことが結論できる、即ち、原油からのカルシウム除去効率が驚くべきことに、かつ予想に反して、従来技術添加剤よりも優れていることから、本発明のグリコキシル酸は、従来技術添加剤に比較してより優れた添加剤である、ということである。留意すべきことは、10分間の処理直後、グリコキシル酸のカルシウム除去効率はグリコール酸及びリンゴ酸それぞれの51.6%及び46.7%に比較して約66.9%である、ということである[表−IX]。
表I、II、III及びIVの実験結果を1つの表にまとめると、次のことが観察される、即ち、塩基性及びアルカリ性条件及び約9の高pH条件下では、グリコキシル酸の効率の減少は従来技術添加剤に比較してずっと低いということである。さらに、時間増加させることで、グリコキシル酸の効率のみが、30分処理で約75%へ増加し、このことは、グリコキシル酸が前記従来技術に問題を解決することが可能である、ということを確認するものである。この驚くべき、予想に反する挙動のメカニズムは現在まで知られてないが、グリコキシル酸は従来技術添加剤に比較してずっと優れていることが結論される「表−X]。
Figure 2013542306
表I、VI、VII及びVIIIの実験結果を1つの表にまとめると、次のことが観察される、即ち、塩基性又はアルカリ性条件下で、Ca除去効率は全ての添加剤で減少するが、しかし、グリコキシル酸の効率の減少は従来技術添加剤に比較してずっと低い、ということである。さらに、時間増加させる場合、グリコキシル酸の効率のみが、30分間の処理で約81%へ増加し、このことは、グリコキシル酸が前記従来技術に問題を解決することが可能である、ということを確認するものである。この驚くべき、予想に反する挙動のメカニズムは現在まで知られてないが、グリコキシル酸は従来技術添加剤に比較してずっと優れていることが結論される「表−XI]。
Figure 2013542306
前記実験結果は明らかに、塩基性又はアルカリ性条件下で、グリコキシル酸のカルシウム除去効率は従来技術添加剤に比較して顕著に優れていることを示す。
従って、次のことが結論され得る、即ち、グリコキシル酸は、驚くべきことに、かつ予想に反して、カルシウムナフテネートを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを容易にかつ経済的に除去するために、たとえアンモニアやその他のアルカリ性又は塩基性化合物の存在においてpHが約5から11、好ましくは約6から11,より好ましくは約7から11、さらに好ましくは約9から11の範囲で変動する場合でさえ有用であり、従って、本発明は、アルカリ性又は塩基性条件下でカルシウムナフテネートを含む原油又はそのブレンドの混合物を処理する際の長く待たれていた問題の解決を提供するものである、ということである。
留意すべきことは、値又は値の範囲の前に表される用語「約」は、対応する値又は値の範囲を広げることを意図するものではなく、本発明の範囲内で本発明の技術分野において実験誤差の許容レベルを意味するものである。
留意すべきことは、本発明は、前記実験により説明されており、これは実験室規模で実施されたものである、ということである。
当業者に明確なことは、本発明の範囲から外れることなく本発明を工業規模へ改変すること、及び本発明のかかる応用は、本発明に含まれる、ということである。

Claims (24)

  1. 塩基性又はアルカリ性条件下でナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤であり、前記添加剤がグリオキシル酸である、添加剤。
  2. 請求項1に記載の添加剤であり、前記原油又はそのブレンド又は洗浄水の塩基性又はアルカリ性が、水酸化アンモニウム、アンモニア、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物の存在による、添加剤。
  3. 請求項1又は2のいずれか一項に記載の添加剤であり、前記pHが約6から約11に変動する、添加剤。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の添加剤であり、前記pHが約7から約11に変動する、添加剤。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の添加剤であり、前記pHが約9から約11に変動する、添加剤。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の添加剤であり、前記pHが、前記原油処理システムで使用される脱塩装置の洗浄水のpHである、添加剤。
  7. 塩基性又はアルカリ性条件下及びpHが約5から11へ変動する条件で、ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための方法であり、前記原油又はそのブレンド又は前記脱塩装置の洗浄水に添加される添加剤がグリオキシル酸である、方法。
  8. 請求項7に記載の方法であり、前記原油又はそのブレンド又は前記脱塩装置の洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件が、水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物の存在による、方法。
  9. 請求項7又は8のいずれか一項に記載の方法であり、前記pHが約6から約11へ変動する、方法。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の方法であり、前記pHが約7から約11へ変動する、方法。
  11. 請求項7乃至10のいずれか一項に記載の方法であり、前記pHが約9から約11へ変動する、方法。
  12. 請求項7乃至11のいずれか一項に記載の方法であり、前記pHが、前記原油処理システムで使用される脱塩装置の洗浄水のpHである、方法。
  13. 請求項7乃至12のいずれか一項に記載の方法であり、前記添加物が、前記原油又は前記脱塩装置の洗浄水へ添加される、方法。
  14. ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドから、塩基性又はアルカリ性条件下でかつpHが約5から11へ変動する条件下で、カルシウムを除去するための、グリコキシル酸の使用。
  15. 請求項14に記載のグリコキシル酸の使用であり、記原油又はそのブレンド又は前記脱塩装置の洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件が、水酸化アンモニウム、アンモニウム、窒素化合物、塩基性化合物及びアルカリ性化合物からなる群から選択される1以上の化合物の存在による、使用。
  16. 請求項14又は15のいずれか一項に記載の使用であり、前記pHが約6から約11へ変動する、使用。
  17. 請求項14乃至16のいずれか一項に記載の使用であり、前記pHが約7から約11へ変動する、使用。
  18. 請求項14乃至17のいずれか一項に記載の方法であり、前記pHが約9から約11へ変動する、使用。
  19. 請求項14乃至18のいずれか一項に記載の使用であり、前記pHが、前記原油処理システムで使用される脱塩装置の洗浄水のpHである、使用。
  20. 請求項14乃至19のいずれか一項に記載の使用であり、前記添加剤が前記原油又はそのブレンド又は前記脱塩装置の洗浄水に添加される、使用。
  21. 請求項1乃至20に記載の添加剤であり、前記グリコキシル酸が、CAS番号298−12−4である、添加剤。
  22. 請求項1乃至21に記載の添加剤であり、前記グリコキシル酸が、カルシウム対グリコキシル酸とのモル比が1:1から1:3の範囲である量を使用する、添加剤。
  23. 請求項1乃至22に記載の添加剤であり、前記グリコキシル酸が、前記原油又は前記脱塩装置の洗浄水中で、約1から約2000ppmの範囲の量を使用される、添加剤。
  24. ナフテン酸カルシウムを含む原油又はそのブレンドからカルシウムを除去するための添加剤であり、前記添加剤がグリコキシル酸であり、次の条件下:
    (a)洗浄水の塩基性又はアルカリ性条件;
    (b)洗浄水pHが6以上;
    (c)脱塩装置の混合物のpHが6以上;
    (d)洗浄水又は脱塩システムのpHが約6から約11へ変動する条件下、で効果的である、添加剤。
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