JP2013540807A - オピオイド過量投与によって誘発される呼吸抑制を減弱する製剤および方法 - Google Patents
オピオイド過量投与によって誘発される呼吸抑制を減弱する製剤および方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013540807A JP2013540807A JP2013535564A JP2013535564A JP2013540807A JP 2013540807 A JP2013540807 A JP 2013540807A JP 2013535564 A JP2013535564 A JP 2013535564A JP 2013535564 A JP2013535564 A JP 2013535564A JP 2013540807 A JP2013540807 A JP 2013540807A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- naltrexone
- opioid
- respiratory depression
- formulation
- pharmaceutically acceptable
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/48—Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
- A61K9/50—Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals
- A61K9/5073—Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals having two or more different coatings optionally including drug-containing subcoatings
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/48—Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
- A61K9/50—Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals
- A61K9/5073—Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals having two or more different coatings optionally including drug-containing subcoatings
- A61K9/5078—Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals having two or more different coatings optionally including drug-containing subcoatings with drug-free core
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/435—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
- A61K31/47—Quinolines; Isoquinolines
- A61K31/485—Morphinan derivatives, e.g. morphine, codeine
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K45/00—Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
- A61K45/06—Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P11/00—Drugs for disorders of the respiratory system
- A61P11/16—Central respiratory analeptics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P25/00—Drugs for disorders of the nervous system
- A61P25/04—Centrally acting analgesics, e.g. opioids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K2300/00—Mixtures or combinations of active ingredients, wherein at least one active ingredient is fully defined in groups A61K31/00 - A61K41/00
Abstract
本発明は、オピオイド誘発性呼吸抑制を減弱するための組成物および方法に関する。こうした組成物は、多粒子投与製剤中にオピオイドおよび隔離されたオピオイドアンタゴニストを含む。
【図1】
【図1】
Description
製剤を誤用または乱用したときの過剰なオピオイドおよび薬物嗜好の効果を低減する手段として、King Pharmaceuticals社のデアクタコアプラットフォーム(deactacore platform)、すなわち、隔離用ポリマーマトリクスの崩壊時にのみ放出される隔離されたナルトレキソンの、制御放出型オピオイド剤形のコアへの組込みが開発された。デアクタコア技術は、米国特許第7,682,633号および同第7,682,634号、米国特許出願公開第20080233156号、同第20090131466号、同第20040131552号、同第20100152221号、同第20100151014号、および同第20100143483号、ならびに国際出願PCT/US08/087030、同出願PCT/US08/087043、同出願PCT/US08/87047、および同出願PCT/US08/087055に詳細に記載されており、これらを参照により本明細書に組み込む。
鎮痛薬Embeda(登録商標)(ALO−01とも呼ばれる)は、デアクタコア技術を組み込んだ市販製剤の一例である。(処方情報:Embeda(登録商標)(硫酸モルヒネおよび塩酸ナルトレキソン)持続放出型カプセル。Alpharma Pharmaceuticals LLC、King Pharmaceuticals,Inc.、テネシー州ブリストルの完全所有子会社。2009年6月)。2009年に商業化されたEmbeda(登録商標)は、治療量の硫酸モルヒネを長時間にわたりゆっくりと放出する、制御放出型ペレットを含有するカプセル製剤である。ナルトレキソンHClは、モルヒネと共に1:20の比で内部コア中に隔離されており、隔離用ポリマーマトリクスの崩壊時にのみ放出される。丸ごと飲み込んだとき、内部コアは無傷のままであり、ナルトレキソンは、モルヒネの鎮痛潜在力に影響を及ぼさない。しかし、Embeda(登録商標)が咀嚼、破砕、または物理的に操作された場合、ナルトレキソンは、放出され、経口吸収され、μ−オピオイド受容体に競争的に結合し、それによって、モルヒネの多幸感効果が無効になるまたは減退される。
デアクタコアプラットフォームのナルトレキソンの量は、オピオイド鎮痛薬の効力に応じて変わる。Embedaは、4%のナルトレキソンを利用している(モルヒネとナルトレキソンの比が20:1)。研究から、オキシコドンおよびヒドロコドンでは、12%またはそれ以上のナルトレキソンが最適な可能性があることが実証された。オピオイドとオピオイドアンタゴニストの組合せにおける多幸感および薬物嗜好に関する用量応答は調査されているが、致命的なオピオイド過量投与の主要機序:呼吸抑制を含むオピオイドの他の薬理学的効果に対するナルトレキソンの用量応答関係ついてはほとんど知られていない。(White JMおよびIrvine RJ、Mechanisms of fatal opioid overdose.Addiction.1999;94(7):961〜72;Dahan A、Aarts L、およびSmith TW、Incidence,reversal,and prevention of opioid−induced respiratory depression.Anesthesiology.2010;112:226〜38)。
現在、ナロキソンは、オピオイド誘発性活性および有害反応からの急速な回復における救済薬としての治療的使用に最適な薬物である。(Longnecker DE、Grazis PA、およびEggers GWN、Naloxone for antagonism of morphine−induced respiratory depression.Anesthesia and Analgesia Current Researches1973;52(3):447〜53)。非経口投与されたナロキソンの、オピオイド誘発性呼吸抑制からの回復に対する薬力学的効果は、十分に特徴付けられている。(Yassen A、Olofsen E、van Dorp E、Sarton E、Teppema L、Danhof M、およびDahan A、Mechanism−based pharmacokinetic−pharmacodynamic modelling of the reversal of buprenorphine−induced respiratory depression by naloxone.Clin Pharmacokinet.2007;46(11):965〜80;Kaufman RD、Gabthuler ML、およびBellville W、Potency,duration of action and pA2 in man of intravenous naloxone measured by reversal of morphine−depressed respiration.J of Pharmacol and Exp Ther.1981;219:156〜62 オピオイド過量服用が認められる、または疑われる場合、オピオイド誘発性呼吸抑制から回復させるためのナロキソンの通常のIV用量は0.4〜2mgである。(Amercian Hospital Formulary Services (AHFS) Information.Naloxone hydrochloride.2003:2088〜89)。この初期注入は、ノロキソン(noloxone)の頻繁な反復注射によって、または持続静脈内注入によって補充することができる。術後設定では、呼吸抑制から回復させるのに、ナロキソンのボーラス用量を毎時3.7mcg/kgのナロキソン連続IV注入で補充することができる。
米国特許第5,834,477号は、最小限の呼吸抑制を誘発する、オピオイドのアゴニストとアンタゴニストの両方を含有する均質な混合物の組成物を記載している。この特許は、モル比が15:1のシュウ酸スフェンタニルとナルメフェンの使用を記載している。
ラットの呼吸抑制に対する酒石酸水素ヒドロコドンと塩酸ナルトレキソンの組合せの効果が評価されている。(K.Hew、S.Mason、およびH.Penton、A Respiratory Safety Pharmacology Assessment of Hydrocodone Bitartrate and Naltrexone Hydrochloride)。患者の呼吸抑制に関するオキシコドンおよびモルヒネの比較がなされている(Changeら、A comparison of the respiratory effects of oxycodone versus morphine:a randomized,double−blind,placebo controlled investigation,Anaesthesia 2010)。この研究から、オキシコドン誘発性呼吸抑制の発症の範囲および速度が、用量依存的であり、同等用量のモルヒネよりも大きかったことが確認された。
ナルトレキソンは麻薬およびアルコール依存症を治療するために主として経口で慢性的に投与されるので、ヒトにおける救済薬としてのナルトレキソンの使用は、この薬物では新規な使用である。デアクタコア製剤中に隔離されていない場合、例えば、製剤を破砕または咀嚼し、次いで、摂取した後、ナルトレキソンはオピオイドと少なくとも同じくらい素早く吸収されるが(図2)、オピオイドはナルトレキソンよりも長く持続する。これは、ナルトレキソンが、吸収された各薬物の量に応じて、急性のオピオイド過量投与状況での呼吸抑制を、回復させるまたは無効にする場合と同様に阻止する可能性を有することを示唆している。したがって、ナルトレキソンとオピオイド誘発性呼吸抑制との間の用量応答関係についてより理解を発展させることは、臨床的に重要な事柄である。
本発明は、不正使用(例えば、破砕、咀嚼、または溶解)後に摂取したとき、オピオイドアンタゴニストを放出し、不正使用後の投与または摂取時の呼吸抑制を減弱する、隔離されたオピオイドアンタゴニストを含むオピオイド組成物に関する。本発明の組成物は、複数の多層ペレットを含む固形の制御放出型経口剤形を含む麻薬性鎮痛薬製剤であって、各ペレットが、水溶性コアと、コアをコーティングする、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩を含むアンタゴニスト層と、アンタゴニスト層をコーティングする隔離用ポリマー層と、隔離用ポリマー層をコーティングする、オピオイドまたは薬学的に許容できるオピオイドの塩を含むアゴニスト層と、アゴニスト層をコーティングする制御放出層とを含む、製剤を含む。組成物が無傷でヒトに投与された場合、これは組成物が不正使用されていないことを意味するが、ナルトレキソンは実質的にすべて隔離されたままである。しかし、組成物が不正使用されている場合、これは組成物が破砕、咀嚼、溶解、または変質され、その結果組成物中のナルトレキソンおよびオピオイドがもとの剤形から放出されていることを意味するが、この組成物は、不正使用された形態の組成物を摂取した個体におけるオピオイド媒介性呼吸抑制を減弱するのに十分なナルトレキソンを有している。
本発明は、複数の多層ペレットを含む固形の制御放出型経口剤形を含む麻薬性鎮痛薬製剤であって、各ペレットが、水溶性コアと、コアをコーティングする、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩を含むアンタゴニスト層と、アンタゴニスト層をコーティングする隔離用ポリマー層と、隔離用ポリマー層をコーティングする、オピオイドまたは薬学的に許容できるオピオイドの塩を含むアゴニスト層と、アゴニスト層をコーティングする制御放出層とを含み、無傷でヒトに投与された場合、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩が実質的に放出されず、ヒトに投与される前に製剤が不正使用されている場合に最小限の呼吸抑制がヒトにおいて誘発される、製剤に関する。
本発明はまた、呼吸抑制を媒介する薬物をヒトに投与すると起こりやすい、ヒトにおける薬物媒介性呼吸抑制を減弱する方法であって、複数の多層ペレットを含む固形の制御放出型経口剤形を含む麻薬性鎮痛薬製剤をヒトに投与するステップを含み、各ペレットが、水溶性コアと、コアをコーティングする、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩を含むアンタゴニスト層と、アンタゴニスト層をコーティングする隔離用ポリマー層と、隔離用ポリマー層をコーティングする、オピオイドまたは薬学的に許容できるオピオイドの塩を含むアゴニスト層と、アゴニスト層をコーティングする制御放出層とを含む、方法に関する。
本明細書において、in vivoでのある活性剤の別の活性剤に対する効果を最小限にする形態および様式で、複数の活性剤を含む組成物を哺乳動物に投与する組成物および方法を提供する。具体的には、本発明は、ヒトに投与されたときに呼吸抑制を減弱するオピオイド組成物に関する。ある種の実施形態では、少なくとも2種の活性剤を医薬組成物の一部として製剤化する。第1の活性なオピオイド薬剤は、in vivoで治療効果を提供することができる。第2の活性剤は、第1の活性剤のアンタゴニストとすることができ、組成物が不正使用された場合に呼吸抑制を減弱するのに有用であり得る。組成物は、患者による正常な使用時には無傷のままであり、アンタゴニストは放出されない。しかし、組成物を不正使用(例えば、組成物を破砕、咀嚼、または溶解)すると、アンタゴニストが放出され、それによって、オピオイドによる著しい呼吸抑制の誘発を阻止する、無効にする、または減弱することができる。ある種の実施形態では、活性剤は両方とも、層の形態で、ペレットやビーズなどの単一単位内に含有されている。活性剤は、組成物からのアンタゴニストの放出が最小限になるように、例えば、制御放出型組成物として実質的に不浸透性のバリアを伴って製剤化することができる。ある種の実施形態では、アンタゴニストは、in vitroアッセイでは放出されるが、in vivoでは実質的に放出されない。組成物からの活性剤のin vitroおよびin vivo放出は、いくつかのよく知られている技術のいずれかによって測定することができる。例えば、in vivo放出は、活性剤またはその代謝産物の血漿中レベル(すなわち、AUC、Cmax)を測定することによって決定することができる。
一実施形態では、本発明は、オピオイドアンタゴニストおよび遮断剤を含む隔離用サブユニットであって、遮断剤が、24時間超の期間、胃腸管において隔離用サブユニットからのオピオイドアンタゴニストの放出を実質的に阻止する隔離用サブユニットを提供する。この隔離用サブユニットは、オピオイドアゴニストも含む単一の医薬単位に組み込まれる。したがって、医薬単位は、オピオイドアンタゴニストが適用されるコア部を含む。次いで、アンタゴニスト上にシールコートを場合により適用する。次いで、シールコート上に、放出可能な形態で薬学的に活性な薬剤を含む組成物を適用する。次いで、同一または異なる遮断剤を含有するさらなる層を、オピオイドアゴニストが消化管内で経時的に放出されるように(すなわち、制御放出)、場合により適用することができる。あるいは、オピオイドアゴニストの層は、即時放出型形態とすることができる。したがって、オピオイドアンタゴニストとオピオイドアゴニストは共に、典型的にはビーズの形態で、単一の医薬単位内に含有される。
本明細書で使用する用語「隔離用サブユニット」は、アンタゴニストを含有し、無傷の場合、すなわち、不正使用されていない場合、胃腸管内でアンタゴニストの放出を阻止、または実質的に阻止する手段を含む任意の医薬単位(例えば、ビーズまたはペレット)を指す。本明細書で使用する用語「遮断剤」は、隔離用サブユニットがアンタゴニストの放出を実質的に阻止することができる手段を指す。遮断剤は、例えば、以下により詳細に記載するような隔離用ポリマーとすることができる。
本明細書で使用する用語「実質的に阻止する」、「阻止する」、またはそれらの派生語は、アンタゴニストが、胃腸管内で隔離用サブユニットから実質的に放出されないことを意味する。「実質的に放出されない」とは、アンタゴニストは少量放出され得るが、剤形は、意図された宿主、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)に経口投与された場合、放出量が鎮痛効能に影響を及ぼさない、または有意に影響を及ぼさないことを意味する。本明細書で使用する用語「実質的に阻止する」、「阻止する」、またはそれらの派生語は、必ずしも完全または100%の阻止を意味していない。むしろ、阻止には、当業者が、潜在的利益を有するものとして認識する様々な程度がある。この点に関して、遮断剤は、胃腸管内での隔離用サブユニットからの少なくとも約80%のアンタゴニストの放出を24時間超阻止する程度に、アンタゴニストの放出を実質的に阻止するか、または阻止する。好ましくは、遮断剤は、胃腸管内での隔離用サブユニットからの少なくとも約90%のアンタゴニストの放出を24時間超阻止する。より好ましくは、遮断剤は、隔離用サブユニットからの少なくとも約95%のアンタゴニストの放出を阻止する。最も好ましくは、遮断剤は、胃腸管内での隔離用サブユニットからの少なくとも約99%のアンタゴニストの放出を24時間超阻止する。
本発明の目的に関して、経口投与後に放出されるアンタゴニストの量は、米国薬局方(USP26)の<711>章の溶解に記載されている溶解試験によってin vitroで測定することができる。例えば、0.1NのHCl900mL、装置2(パドル)を使用して、75rpm、37℃で、種々の時間で投与単位からの放出を測定する。所与の期間にわたって隔離用サブユニットからのアンタゴニストの放出を測定する他の方法は、当技術分野で知られている(例えば、USP26を参照)。
特定の理論のいずれにも束縛されるものではないが、本発明の隔離用サブユニットが隔離用サブユニットからのアンタゴニストの浸透圧に駆動される放出を減少させる点で、当技術分野で既知のアンタゴニストの隔離形態の制限は本発明の隔離用サブユニットによって克服されると考えられる。さらに、当技術分野で既知のアンタゴニストの隔離形態と比較して、本発明の隔離用サブユニットは、より長時間(例えば、24時間超)アンタゴニストの放出を減少させると考えられる。誘発禁断症状は、治療剤が放出され、作用した時間の後に生じる可能性があるので、本発明の隔離用サブユニットがアンタゴニストの放出に関してより長時間の阻止を提供するという事実は特に関連がある。個体の胃腸管の通過時間が集団内で大いに変わることはよく知られている。したがって、剤形の残留は、24時間を超えて、ある場合では48時間を超えて、管内に留まる可能性がある。オピオイド鎮痛剤が、腸運動の低下を引き起こし、さらに胃腸管の通過時間を延長させることはさらによく知られている。現在、24時間超の効果を有する徐放放出型形態は、食品医薬品局(Food and Drug Administration)により承認されている。この点に関して、本発明の隔離用サブユニットは、隔離用サブユニットが不正使用されなかった場合、24時間超のアンタゴニストの放出の阻止を提供する。
本発明の隔離用サブユニットは、無傷の場合、アンタゴニストの放出を実質的に阻止するように設計されている。「無傷」とは、剤形が不正使用を受けていないことを意味する。したがって、アンタゴニストおよびアゴニストは、無傷の剤形内で互いに分離している。用語「不正使用」は、剤形の物理的性質を変化させる、機械的、熱的、および/または化学的手段による任意の操作を含むことを意味する。不正使用は、例えば、破砕(例えば、乳鉢および乳棒によって)、せん断、粉砕、咀嚼、溶媒中での溶解、加熱(例えば、約45℃超)、または任意のそれらの組合せとすることができる。本発明の隔離用サブユニットが不正使用された場合、アンタゴニストは、隔離用サブユニットから直ちに放出される。アンタゴニストが剤形から放出されるように不正使用された剤形は、剤形を対象(例えば、ヒト)に投与したとき、アンタゴニストが、呼吸抑制を誘発するアゴニストの性能を妨害することを含めて、対象内のアゴニストの活性を抑制または妨害する「実質的な崩壊」と考えられる。アンタゴニストがアゴニストの活性を抑制または妨害しているかどうかは、本明細書に記載のものを含むがこれらに限らない当業者に利用可能な任意の薬力学的(PD)または薬物動態学的(PK)測定を使用して、決定することができる。アンタゴニストがアゴニストの作用を妨害している場合、1種または複数のPDまたはPK測定の測定における統計的有意差が、剤形間で一般に観察される。
「サブユニット」は、別のサブユニットと組み合わされた場合、剤形(例えば、経口用剤形)を提供することができる組成物、混合物、粒子などを含むことを意味する。サブユニットは、ビーズ、ペレット、粒状、球状などの形態とすることができ、剤形を、例えば、経口用剤形を提供するために、カプセル、錠剤などの形態でさらに同じかまたは異なるサブユニットと組み合せることができる。サブユニットは、層などの、単位の一部を形成する、より大きな単一単位の一部であってもよい。例えば、サブユニットは、アンタゴニストおよびシールコートでコーティングされたコアであってもよく;次いで、このサブユニットを、オピオイドアゴニストなどの薬学的に活性な薬剤を含む別の組成物でコーティングすることができる。
「治療剤のアンタゴニスト」は、治療剤の同じ標的分子(例えば、受容体)に結合するが、治療応答、細胞内応答、またはin vivo応答を生じない任意の天然または合成の薬物または分子を意味する。この点に関して、治療剤のアンタゴニストは、治療剤の受容体に結合し、それによって、その受容体に対する治療剤の作用が阻止される。オピオイドの場合、アンタゴニストが、呼吸抑制を阻止することができる。
標準的な薬力学的(PD)および薬物動態学的(PK)測定は、対象に対する様々な剤形(例えば、無傷対「不正使用済み」または「実質的に崩壊済み」)の効果の比較、または剤形が不正使用または実質的な崩壊を受けたかどうかの判断に使用することができる。標準的な測定としては、例えば、とりわけ、VAS−薬物嗜好(Balster&Bigelow、2003;Griffithsら、2003)、VAS−全薬物嗜好、ARCI簡易型(Martinら、1971)、Cole/ARCI(Coleら、1982)、Cole/ARCI−刺激多幸感、主観的薬物価値(Girffithsら、1993;Griffithsら、1996)、Cole/ARCI乱用潜在性、ARCI−モルヒネベンゼドリン群(MBG)、VAS−良効果、VAS−高揚感、VAS−悪効果、VAS−悪体調、VAS−嘔気、ARCI−LSD、Cole/ARCI−不快−肉体的、Cole/ARCI−不快−精神不安、VAS−任意の効果、VAS−眩暈、ARCI−アンフェタミン、ARCI−BG、Cole/ARCI−刺激−運動、VAS−眠気、ARCI−PCAG、Cole/ARCI−鎮静−精神、鎮静−運動、および/または瞳孔測定(Knaggsら、2004)のうちの1種または複数を含むがそれらだけに限らない既知のPD標準またはスケールが挙げられる。測定値としては、平均および/または中央の、投与後0〜2時間の効果曲線下の面積(AUE(0〜2h))、投与後0〜8時間の効果曲線下の面積(AUE(0〜8h))、投与後0〜24時間の効果曲線下の面積(AUE(0〜24h))、見掛けの投与後瞳孔径(例えば、PCmin、PAOC(0〜2h)、PAOC(0〜8h)、PAOC(0〜24h))、投与後1.5時間の素点(HR1.5)、最大効果(Emax)、最大効果到達時間(TEmax)を挙げることができる。特に有益なのは、VAS−薬物嗜好、VAS−全薬物嗜好、Cole/ARCI−刺激多幸感、主観的薬物価値、Cole/ARCI乱用潜在性、ARCI−MBG、VAS−良効果、VAS−高揚感、および瞳孔測定に関するEmax測定値である。
本明細書に記載の組成物に関して、モルヒネおよびナルトレキソンの放出に関係のあるPK測定が有用であり得る。血液(例えば血漿)中の、すなわち、様々な剤形が投与された患者のモルヒネ、ナルトレキソン、および/または6−β−ナルトレキソールのレベルを測定することが有用である。測定することができる特定のPKパラメータとしては、例えば、平均および/または中央の、最高血漿中濃度のピーク濃度(Cmax)、ピーク濃度到達時間(Tmax)、消失速度定数(λz)、終末半減期(T1/2)、投与後0時間〜投与後8時間の濃度−時間曲線下の面積(AUC0〜8h)(pg*h/ml)、0時間〜濃度測定が可能な最終時点の濃度−時間曲線下の面積(AUClast)(pg*h/ml)、ならびに0時間〜無限大時間の血漿中濃度−時間曲線下の面積(AUCinf)(pg*h/ml)、消失速度(ke)(1/h)、クリアランス(L/h)、ならびに/または分布容積(L)が挙げられる。サンプル(例えば血液)は、剤形が投与されたヒトから様々な時点で採取することができる(例えば、投与後約0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、10、12時間のいずれか)。サンプルが血液である場合、標準的な技術を使用して、こうしたサンプルから血漿を準備することができ、そこから測定を行うことができる。次いで、様々な剤形に関して、平均および/または中央血漿測定値を計算し、比較することができる。
ある種の実施形態では、剤形の投与後に観察されたこうした標準的な測定値の1種または複数は、剤形の効果間の差が次の範囲のいずれか:約、5〜10%、10〜15%、15〜20%、10〜20%、20〜25%、25〜30%、20〜30%、30〜35%、35〜40%、30〜40%、40〜45%、45〜50%、40〜50%、50〜55%、55〜60%、50〜60%、60〜65%、65〜70%、60〜70%、70〜75%、75〜80%、70〜80%、80〜85%、85〜90%、80〜90%、90〜95%、95〜100%、および90〜100%である場合、異なる剤形の投与後に観察された測定値とは異なる、減少、または増大したと考えることができる。いくつかの実施形態では、差が約、0%、5%、10%、15%、20%、または25%のいずれかよりも小さい場合、測定値は、互いに「類似している」と考えることができる。また、差を分数または比として表してもよい。例えば、無傷投与または実質的に崩壊した剤形で観察される測定値は、それぞれ、実質的に崩壊または無傷の剤形の測定値の、例えば、約、1/2(2分の1)、1/3(3分の1)、1/4(4分の1)、1/5(5分の1)、1/6(6分の1)、1/7(7分の1)、1/8(8分の1)、1/9(9分の1)、1/10(10分の1)、1/20(20分の1)、1/30(30分の1)、1/40(40分の1)、1/50(50分の1)、1/100(100分の1)、1/250(250分の1)、1/500(500分の1)、または1/1000 1000分の1)のいずれかとして表すことができる。また、差を比として表してもよい(例えば、約、0.001:1、0.005:1、0.01:1、0.1、0.2:1、0.3:1、0.4:1、0.5:1、0.6:1、0.7:1、0.8:1、0.9:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、または1:10のいずれか)。
「有意」、「統計的な差」、「有意な低下」、または「有意な上昇」を評価するために、例えば、観察された差に関係する数値または測定値を統計分析にかけることができる。ベースライン測定値を収集し、有意なベースライン効果を見つけることができる。ベースライン共変量調整を共分散分析(ANCOVA)モデルで行った後、治療効果を評価することができる。モデルには、固定効果として治療、期間、およびシーケンスを含めることができ、対象は変量効果としてシーケンス内に入れられる。投与前値を有する薬力学的測定値では、モデルに共変量として投与前ベースライン値を含めることができる。線形混合効果モデルは、プロトコールに従った集団に基づき得る。5%のタイプI誤判別率は、p値が0.05未満の場合、すべての個々の仮説検定に関して「統計的に有意である」と考えることができる。統計検定はすべて両側有意基準を使用して行うことができる。主効果の各々に関しては、帰無仮説は「主効果がなかった」、対立仮説は「主効果があった」とすることができる。対比の各々に関しては、帰無仮説は「検定したペア間に効果差がなかった」、対立仮説は「検定したペア間に効果差があった」とすることができる。BenjaminおよびHochberg法は、すべての主要エンドポイントに対する複数の治療比較から生じるタイプI誤判別の制御に使用することができる。
統計的有意性はまた、有意水準5%で分散分析法(ANOVA)およびSchuimannの二重片側t−検定法を使用して、測定することができる。例えば、対数変換したPK曝露パラメータのCmax、AUClast、およびAUCinfを比較して、剤形間の統計的有意差を決定することができる。相乗平均の比(試験/標準)の90%信頼区間を計算することができる。ある種の実施形態では、対数変換したパラメータの信頼区間の下限および上限が互いに約、70〜125%、80%〜125%、または90〜125%のいずれかにある場合、剤形は、「生物学的に同等である」と言うことができ、または「生物学的同等性」であると言明することができる。生物学的に同等または生物学的同等性は、好ましくは、対数変換したパラメータの信頼区間の下限および上限が約80%〜125%である場合に言明される。
in vitroでの様々な組成物からのモルヒネ、ナルトレキソン、および6−β−ナルトレキソールの放出は、様々な時点の投与単位からの放出を測定するために、米国薬局方(USP26)の<711>章の溶解に記載の技術(例えば、0.1NのHCl900mL、装置2(パドル)、75rpm、37℃;37℃および100rpm)または0.05MのpH7.5リン酸緩衝液500mLなどの適切な緩衝液中で72時間)などの標準的な溶解試験技術を使用して、決定することができる。所与の期間にわたって隔離用サブユニットからのアンタゴニストの放出を測定する他の方法は、当技術分野で知られており(例えば、USP26を参照)、また利用することもできる。こうしたアッセイはまた、例えば、界面活性剤を含有する緩衝系を使用することで変形形態として使用することができる(例えば、0.2%Triton X−100/0.2%酢酸ナトリウム/0.002NのHCl、pH5.5中に72時間)。モルヒネ、ナルトレキソン、および6−β−ナルトレキソールの血中レベル(例えば、血漿中レベルを含む)は、標準的な技術を使用して、測定することができる。
アンタゴニストは、治療剤の効果を取り消すか、またはオピオイド誘発性呼吸抑制の有害作用を減少させる任意の薬剤とすることができる。
治療剤は、オピオイドアゴニストとすることができる。「オピオイド」は、鎮静効果、麻酔効果、あるいはアヘンまたはその天然もしくは合成の誘導体を含有するものと同様の効果を有する、天然または合成の、薬物、ホルモン、または他の化学的もしくは生物学的物質を含むことを意味する。時には本明細書で用語「オピオイド」および「オピオイド鎮痛剤」と互換的に使用される「オピオイドアゴニスト」は、1種または複数のオピオイドアゴニストを単独でまたは組合せで含むことを意味し、さらに、オピオイドの塩基、アゴニスト−アンタゴニストの混合または組合せ、部分アゴニスト、薬学的に許容できるそれらの塩、それらの立体異性体、それらのエーテル、それらのエステル、およびそれらの組合せを含むことを意味する。
オピオイドアゴニストとしては、例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロエトルフィン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、エトルフィン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、オピウム、オキシコドン、オキシモルホン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェナゾシン、フェノモルファン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、それらの誘導体または複合体、薬学的に許容できるそれらの塩、およびそれらの組合せが挙げられる。好ましくは、オピオイドアゴニストは、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、オキシコドン、ジヒドロコデイン、コデイン、ジヒドロモルヒネ、モルヒネ、ブプレノルフィン、それらの誘導体または複合体、薬学的に許容できるそれらの塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される。最も好ましくは、オピオイドアゴニストは、モルヒネ、ヒドロモルホン、オキシコドン、またはヒドロコドンである。好ましい一実施形態では、オピオイドアゴニストは、オキシコドンまたはヒドロコドンを含み、約15〜約45mgの量で剤形中に存在し、オピオイドアンタゴニストは、ナルトレキソンを含み、約0.5〜約5mgの量で剤形中に存在する。15mg用量のヒドロコドンと比較して、これらオピオイドの等鎮痛剤用量の計算値(mg)は、以下の通りである:オキシコドン(13.5mg);コデイン(90.0mg)、ヒドロコドン(15.0mg)、ヒドロモルホン(3.375mg)、レボルファノール(1.8mg)、メペリジン(15.0mg)、メサドン(9.0mg)、およびモルヒネ(27.0)。
ヒドロコドンは、多神経系作用および胃腸管作用を有する半合成の麻薬性鎮痛剤および鎮咳剤である。化学的に、ヒドロコドンは、4,5−エポキシ−3−メトキシ−17−メチルモルヒナン−6−オンであり、ジヒドロコデイノンとしても知られている。他のオピオイドと同様に、ヒドロコドンは、習慣性となる可能性があり、モルヒネタイプの薬物依存性を生じる可能性がある。他のオピウム誘導体と同様に、過剰用量のヒドロコドンは、呼吸を抑制する。
経口用ヒドロコドンはまた、ヨーロッパ(例えば、ベルギー国、ドイツ国、ギリシャ国、イタリア国、ルクセンブルグ国、ノルウェー国、およびスイス国)において鎮咳剤として利用されている。非経口製剤はまた、ドイツ国において鎮咳剤として利用されている。鎮痛剤としての使用では、酒石酸水素ヒドロコドンが、米国において、中程度から中重症度の痛みの軽減のために非麻薬性薬物(例えば、イブプロフェン、アセトアミノフェン、アスピリンなど)との固定併用としてのみ一般に利用されている。
オピオイドアゴニストがヒドロコドンを含む実施形態では、徐放放出型の経口用剤形は、1用量単位当り約8mg〜約50mgのヒドロコドンの鎮痛剤用量を含むことができる。ヒドロモルホンが、治療上活性なオピオイドである徐放放出型の経口用剤形では、約2mg〜約64mgの量で塩酸ヒドロモルホンが含まれる。別の一実施形態では、オピオイドアゴニストは、モルヒネを含み、本発明の徐放放出型の経口用剤形は、重量で約2.5mg〜約800mgのモルヒネを含んでいる。さらに別の一実施形態では、オピオイドアゴニストは、オキシコドンを含み、その徐放放出型の経口用剤形は、約2.5mg〜約800mgのオキシコドンを含んでいる。
好ましい一実施形態では、オピオイドアンタゴニストは、ナルトレキソンまたはナルトレキソンの塩を含む。以前にオピオイド中毒になった患者の治療では、オピオイドアゴニストの多幸感を起こす効果を阻止するために、ナルトレキソンが大用量(100mg超)で経口的に使用されている。ナルトレキソンは、δよりもμ部位に対して強い優先的遮断作用を及ぼすことが報告されている。ナルトレキソンは、オピオイドアゴニスト特性を有さないオキシモルホンの合成同種物質として知られており、オキシモルホンの窒素原子上に位置するメチル基がシクロプロピルメチル基に置換されているためオキシモルホンとは構造を異にする。ナルトレキソンの塩酸塩は、最大約100mg/ccまで水に溶解する。ナルトレキソンの薬理学的および薬物動態学的特性は、複数の動物および臨床研究において評価されてきた。例えば、Gonzalezら、Drugs35:192〜213(1988)を参照されたい。経口投与後、ナルトレキソンは急速に吸収され(1時間以内)、5〜40%の範囲で経口生物学的利用能を有する。ナルトレキソンのタンパク質結合は約21%であり、単回投与後の分布容積は16.1L/kgである。
ナルトレキソンは、アルコール依存症の治療用および外因的に投与されたオピオイドの遮断用に錠剤形態(Revia(登録商標)、DuPont(ウィルミントン、デラウェア州))で市販されている。例えば、Revia(塩酸ナルトレキソン錠剤)、Physician’s Desk Reference、第51版、モントヴェーレ、ニュージャージー州;およびMedical Economics51:957〜959(1997)を参照されたい。用量50mgのRevia(登録商標)は、25mgのIV投与ヘロインの薬理学的効果を最大24時間遮断する。慢性基準でモルヒネ、ヘロイン、または他のオピオイドと同時投与された場合、ナルトレキソンは、オピオイドに対する身体的依存症の発生を遮断することが知られている。ナルトレキソンがヘロインの効果を遮断する方法は、オピオイド受容体における競合的結合によるものであると考えられている。ナルトレキソンは、オピオイドの効果を完全に遮断することで麻薬依存を治療するのに使用されている。麻薬依存に対するナルトレキソンの最も成功した使用は、行動管理または他のコンプライアンスを増進する方法を含む包括的な職業的プログラムまたはリハビリプログラムの一部として、良好な予後を有する麻薬中毒者に見出されている。ナルトレキソンを用いて麻薬依存症を治療するためには、患者は、少なくとも7〜10日間オピオイドフリーであることが望ましい。こうした目的のナルトレキソンの初回用量は、典型的には約25mgであり、離脱徴候が生じない場合、この用量を1日当り50mgに増加することができる。50mgの1日用量は、非経口的に投与されたオピオイドの作用の適切な臨床的遮断を生じると考えられている。ナルトレキソンはまた、社会的および精神療法での補助剤としてアルコール依存症の治療に使用されている。他の好ましいオピオイドアンタゴニストとしては、例えば、シクラゾシンおよびナルトレキソンが挙げられ、それらの両方は、窒素上のシクロプロピルメチル置換を有し、経口経路によりその効能の多くを保持し、経口投与後約24時間にわたって、より長く持続する。
ナロキソンの全身クリアランスおよび半減期の推定に基づいて、ナロキソンを4時間にわたって持続注入した場合およびしなかった場合の0.4mgIV注射後のナロキソン濃度プロファイルを、図1に示すようにシミュレートすることができ、赤色の実線は、単回ボーラス投与後の血漿ナロキソン濃度プロファイルを表し、点線は、ボーラス投与および4時間にわたる持続注入後のプロファイルを表している。
ナロキソンに関する治療上の濃度プロファイルと、薬物すべてが用量80mgの12%ナルトレキソン含有ALO−02(オキシコドン80mg)から放出された場合のナルトレキソンの濃度プロファイルを比較する。理論的には、ナルトレキソンのピーク濃度が2500pg/mLもの高さに達し、体循環に至るナルトレキソンの量は、オキシコドンから隔離されたナルトレキソン製剤を咀嚼または破砕して製剤を誤用してしまった場合に救済薬として働く。(Gonzalez JPおよびBrogden RN、Naltrexone:A review of its pharmacodynamic and pharmacokinetic properties and therapeutic efficacy in the management of opioid dependence、Drugs、1988;35:192〜213;Verebey K、Volavka J、Mute SJ、およびResnick RB、Naltrexone:Disposition,metabolism,and effects after acute and chronic dosing、Clin Pharm and Ther、1976;20(3):315〜28;Willette REおよびBarnett G、Narcotic antagonists:naltrexone pharmacochemistry and sustained−release preparation、Department of Health and Human Services、National Institute on Drug Abuse(NIDA)、Division of Research、NIDA Research Monotraph28、1981)
オピオイド誘発性呼吸抑制を減弱するオピオイドアゴニスト/ナルトレキソン比は、オピオイドアゴニストに部分的に依存する。理想的には、比は、製剤が不正使用された場合、不正使用時に放出されるナルトレキソンの量が、不正使用された製剤がヒトに投与されたときに呼吸抑制が誘発されるのを阻止するような比である。本発明の製剤はまた、オピオイド乱用で誘発された呼吸抑制の重症度を低下させるオピオイドアゴニスト/ナルトレキソン比を含む。ある種の実施形態では、組成物中のオキシコドンとナルトレキソンの比は、約2%〜約30%である。別の一実施形態では、組成物中のオキシコドンとナルトレキソンの比は、約2%〜約20%である。一実施形態では、組成物中のオキシコドンとナルトレキソンの比は、約2:1(50%)〜約50:1(2%)である。好ましい一実施形態では、組成物中のオキシコドンとナルトレキソンの比は、約5:1(20%)〜約25:1(4%)である。好ましい一実施形態では、組成物中のオキシコドンとナルトレキソンの比は、約10:1(10%)〜約20:3(15%)である。
一実施形態では、組成物中のヒドロコドンとナルトレキソンの比は、約1:1(100%)〜約100:1(1%)である。好ましい一実施形態では、組成物中のヒドロコドンとナルトレキソンの比は、約5:1(20%)〜約25:1(4%)である。好ましい一実施形態では、組成物中のヒドロコドンとナルトレキソンの比は、約10:1(10%)〜約20:3(15%)である。
一実施形態では、組成物中のモルヒネとナルトレキソンの比は、約1:1(100%)〜約100:1(1%)である。好ましい一実施形態では、組成物中のモルヒネとナルトレキソンの比は、約5:1(20%)〜約25:1(4%)である。好ましい一実施形態では、組成物中のモルヒネとナルトレキソンの比は、約50:1(2%)〜約20:3(15%)である。
呼吸は、酸素と二酸化炭素の交換である。呼吸の適正性は、正常範囲内における動脈血二酸化炭素および酸素の分圧維持の観点から測定することができる。換気は、通常、動脈血CO2およびO2を維持するのに十分な肺胞換気量の観点から説明される。残念なことに、動脈血液ガス分圧の連続的な非観血的測定は、利用できない。せいぜい断続的な血液ガスサンプリングが可能であるが、これは、観血的動脈ラインの留置を必要とし、ある研究集団では臨床的に不適当であると考えられる可能性がある。したがって、動脈血CO2およびO2の代替として、それぞれ、例えば、呼気終末のCO2(身体から吐出される空気中の二酸化炭素レベル、正常値は4%〜6%;35〜45mmHgに相当)およびSpO2(パルスオキシメトリでは、選択した光の波長を利用して、オキシヘモグロビンの飽和度を非観血的に決定することによって、動脈血オキシヘモグロビン飽和度(SaO2)が推定される)が求められる。
換気は、無傷の呼吸器系(肺単位、開放気道)および無傷の神経駆動(脳幹呼吸中枢、脊髄)の両方を必要とする。換気の物理的要素(例えば、呼吸速度、一回呼吸量)を測定することができ、単独または組合せ(分時換気量=呼吸速度×一回呼吸量)として報告することができる。誘発された低酸素症および/または高炭酸症に対する換気応答を測定することによって、神経駆動を測定することができる。呼吸速度は、特に低速または不規則な速度では、観察者による測定が困難な可能性がある。ECGの電気インピーダンス変化を使用する呼吸速度の間接測定から呼吸速度を得ることができるが、これらは誤差を生じやすい。呼気終末のCO2追跡測定は、呼吸流量計による一回呼吸量測定のように開放気道に依存する。
オピオイド誘発性呼吸抑制の特徴パターンは、深いため息のような換気を伴う呼吸速度の低下(緩徐呼吸)である。患者は、多くの場合、意識はあるが、呼吸意欲に欠ける。言葉で呼吸をするよう命令すると、そうするように指示されたとき、患者は応じ、呼吸する。中枢呼吸駆動の損失はオピオイドに典型的であるが、この特徴は定量化が困難である。
平均動脈血二酸化炭素分圧は、38mmHgであり、年齢による変化はない。対照的に、動脈血酸素分圧は、年齢に応じて変化する(一般に、年齢20〜29歳では94mmHg;年齢60〜69歳では81mmHg)。さらに、動脈血酸素分圧は、酸素補給下では著しく変化する。したがって、動脈血酸素分圧を報告する場合は常に、吸気酸素分画を明示することが重要である。呼吸研究目的では、対象が酸素補給ではなく大気を呼吸している状態で研究を行うことが好ましい。
呼吸が適切な動脈血CO2およびO2分圧の維持である場合、呼吸抑制は、動脈血CO2およびO2分圧の維持不全として定義することができる。いくつかの論文では、動脈血液ガスデータを通常入手する方法がないため、呼吸抑制の特定閾値を定義する難しさが強調されており、したがって、他の呼吸パラメータが選択されている。個々のパラメータまたはパラメータの組合せのどれが呼吸抑制を適切に判定するかについての見解は現在一致していない。
したがって、本出願の目的においては、呼吸抑制の主閾値は、高炭酸症の発症、循環血液中に異常に高レベルな二酸化炭素が存在する身体状態(PaCO2が>45mmHg)とする。臨床的に有意な呼吸抑制の間、高炭酸症は、通常、換気性能の低下と共に起こり、しばしば、呼吸速度の低下、呼気終末量の減少、分時量の減少、動脈血pHの低下、O2飽和の低下、および呼気終末CO2(ET CO2)または経皮CO2レベルの増加の任意の組合せとして示される。ナルトレキソンによるオピオイド誘発性呼吸抑制の減弱は、PETCO2の顕著な減少、換気性能の増大、pHの上昇、O2の増大、および高炭酸ガス換気応答(HCVR)に基づく換気−PETCO2関係の傾きの増大によって証明することができる。オピオイド誘発性呼吸抑制の減弱は、PETCO2の少なくとも5%の減少、または換気の少なくとも5%の増大、または高炭酸ガス換気応答に基づく換気−PETCO2関係の傾きの少なくとも5%の増大として定義することができる。好ましい実施形態では、オピオイド誘発性呼吸抑制の減弱は、PETCO2の少なくとも10%の減少、または換気の少なくとも10%の増大、または高炭酸ガス換気応答に基づく換気−PETCO2関係の傾きの少なくとも10%の増大をもたらす。より好ましい実施形態では、オピオイド誘発性呼吸抑制の減弱は、PETCO2の少なくとも20%の減少、または換気の少なくとも20%の増大、または高炭酸ガス換気応答に基づく換気−PETCO2関係の傾きの少なくとも20%の増大をもたらす。
したがって、本発明は、麻薬性鎮痛薬製剤、およびヒトに投与される前に製剤が不正使用されている場合にヒトにおいて呼吸抑制を減弱する製剤を投与する方法に関する。
本発明のさらなる実施形態および特徴を、以下の非限定的な実施例において提供する。
(実施例1)
健常なボランティアにおけるモルヒネ誘発性呼吸抑制に対するi.v.ナルトレキソンの効果
呼吸抑制研究は、年齢21〜35歳、および研究者が決定した全般的に良好な健康状態にある男性または女性対象者の健常なボランティアにおける二重盲検無作為化4期クロスオーバー研究である。
健常なボランティアにおけるモルヒネ誘発性呼吸抑制に対するi.v.ナルトレキソンの効果
呼吸抑制研究は、年齢21〜35歳、および研究者が決定した全般的に良好な健康状態にある男性または女性対象者の健常なボランティアにおける二重盲検無作為化4期クロスオーバー研究である。
パートAの投与期間Iでは、15日間のスクリーニング期間後、研究の組み入れ/除外要件を満たす4対象からなるコホートを登録し、3:1の比で無作為化して、硫酸モルヒネ注射10mg(N=3)またはプラセボ(N=1)を投与する。
各治療期間中、1日前の夜に各対象を臨床部門に入院させる。1日目、対象に研究薬物を投与し、薬力学的、薬物動態学的、および安全性評価手順を受けさせる。対象は、2日目の朝まで臨床部門に留まり、その時点で、研究者の判断で臨床部門から退院する。
パートAの投与期間1の完了時、研究者および研究依頼者は、非盲検の安全性データおよびPDエンドポイントデータを調査し、硫酸モルヒネの用量を20mgに漸増させる妥当性を決定する。
医学的に安全で、適切であると見なされれば、4対象からなる第2コホートを3:1の比で無作為化して、硫酸モルヒネ注射20mg(N=3)またはプラセボ(N=1)を投与する。投与期間2の完了時、研究者および研究依頼者は、非盲検の安全性データおよびPDエンドポイントデータを調査し、硫酸モルヒネの用量を30mgに漸増させる妥当性を決定する。
医学的に安全で、適切であると見なされれば、4対象からなる第3コホートを3:1の比で無作為化して、硫酸モルヒネ30mg(N=3)またはプラセボ(N=1)を投与する。投与期間3の完了時、研究者および研究依頼者は、非盲検の安全性データおよびPDエンドポイントデータを調査し、フェーズBに移るために硫酸モルヒネ注射の適切な用量を決定する。
パートA(IA〜IIIA)の各投与期間中、対象を臨床部門に約40時間(2泊3日)収容し、各投与期間の間には少なくとも7日間の休薬期間を設ける。
最小4対象から最大12対象がパートAに参加する。
パートB:治療フェーズ
パートBは、12人の健常なボランティアにおける無作為化二重盲検プラセボ対照4期クロスオーバー研究である。パートBの15日間のスクリーニング期間後、研究の組み入れ/除外要件を満たす対象を登録し、以下に示す4種の治療シーケンス群(1〜4)のうちの1種に無作為化する。各対象は4種の治療すべて(A、B、C、およびD)を受け、各治療の間には少なくとも1週間の休薬期間を設ける。パートBで利用する硫酸モルヒネ注射用量は、パートAで医学的に安全かつ適切であると決定された用量である。
パートBは、12人の健常なボランティアにおける無作為化二重盲検プラセボ対照4期クロスオーバー研究である。パートBの15日間のスクリーニング期間後、研究の組み入れ/除外要件を満たす対象を登録し、以下に示す4種の治療シーケンス群(1〜4)のうちの1種に無作為化する。各対象は4種の治療すべて(A、B、C、およびD)を受け、各治療の間には少なくとも1週間の休薬期間を設ける。パートBで利用する硫酸モルヒネ注射用量は、パートAで医学的に安全かつ適切であると決定された用量である。
各治療期間中、1日前の夜に各対象を臨床部門に入院させる。1日目、対象に研究薬物を投与し、薬力学的、薬物動態学的、および安全性評価手順を受けさせる。対象は、2日目の朝まで臨床部門に留まり、その時点で、研究者の判断で臨床部門から退院する。対象は、2日目の朝まで臨床部門に留まり、その時点で、研究者の判断で臨床部門から退院する。
パートBの4種の各治療期間(I〜IV)中、対象を臨床部門に約40時間(2泊3日)収容し、各治療の間には少なくとも7日間の休薬期間を設ける。最終安全性評価は、研究の最後に行う。
硫酸モルヒネおよびナロキソンHClおよびナルトレキソンの静脈注射溶液の入手には、商業的供給業者を使用する。静脈内投与溶液をシリンジに引き込み、通常の生理食塩水(注射用の0.9%塩化ナトリウム)で希釈して、各薬物の投与溶液の最終体積が同じになるようにする:硫酸モルヒネ=生理食塩水10mL中に10mg;ナルトレキソン=生理食塩水10mL中に0.4mg;ナロキソン=生理食塩水10mL中に0.4mg、およびプラセボ=生理食塩水10mL。すべての研究薬物(すなわち、モルヒネ+プラセボ;モルヒネ+ナルトレキソン;モルヒネ+ナロキソン;およびプラセボ+ナルトレキソン)を、シリンジ注入ポンプで送達する超小体積管に接続された2ヒューズ装置を利用して、静脈内に併用投与する。この送達方法によって、任意の2種の薬物を最小限の混合で一度に注入することが可能になり、それにより、静脈内での適合関係のリスクが低減される。各薬物を2分間かけて注入する。この研究の実施に関する時間およびイベントスケジュールを02に示す。
時間およびイベントスケジュール(表2)に概説したように、投与期間IA〜IIIA(パートA)およびI〜IV(パートB)では、対象は、デューク臨床研究部門(Duke Clinical Research Unit)(DCRU)での各40時間の滞在中、以下に概説する手順に従う。各治療には、研究薬物の各投与の間に少なくとも1週間の休薬期間を設ける。
研究1日目(投与の前夜)
スクリーニング評価に基づく参加基準を満たす対象は、投与の少なくとも10時間前にDCRUに報告する。対象は、手続き時間に応じて適切な食事および/または軽食を取ることができる。以下に記す手順を行う:
・対象は、無作為化スケジュールに従って治療シーケンスを割り当てられる(パートBのみ)。
・尿妊娠検査(女性のみ)。
・尿中薬物スクリーニング。試験を継続するには対象は陰性でなければならない。
・尿中アルコール検査。試験を継続するには対象は陰性でなければならない。
・併用薬の使用を決定し、eCRFに記録する。
・口腔温を含むバイタルサイン。
全対象は、治療前の最低6時間は監視下で絶食する。水は、所望により、投与前後2時間を除いて許可する。入院期間中、対象は、常に監視下にある。研究中、スタッフの医師は同席または待機している。
スクリーニング評価に基づく参加基準を満たす対象は、投与の少なくとも10時間前にDCRUに報告する。対象は、手続き時間に応じて適切な食事および/または軽食を取ることができる。以下に記す手順を行う:
・対象は、無作為化スケジュールに従って治療シーケンスを割り当てられる(パートBのみ)。
・尿妊娠検査(女性のみ)。
・尿中薬物スクリーニング。試験を継続するには対象は陰性でなければならない。
・尿中アルコール検査。試験を継続するには対象は陰性でなければならない。
・併用薬の使用を決定し、eCRFに記録する。
・口腔温を含むバイタルサイン。
全対象は、治療前の最低6時間は監視下で絶食する。水は、所望により、投与前後2時間を除いて許可する。入院期間中、対象は、常に監視下にある。研究中、スタッフの医師は同席または待機している。
治療日
監視下で一晩、少なくとも6時間絶食した後、研究手順を開始する。対象は、少なくとも6時間、約35度の角度でベッドに横たわるよう制限され、この間、対象は、静かにしており、研究薬物の投与、安全性の監視、および実験データの取得を担う研究者およびスタッフに全面的に協力する。パートAおよびBにおいて研究薬物の投与1時間前にオンダンセトロン0.4mgをi.v.で投与する。すべての研究薬物を、2種の薬物を一度に注入することができる2ヒューズ付き小型ポンプ装置を使用して、2分間かけて静脈内に併用投与する。投与後6時間の間、呼吸流量計を2時間毎に15分間取り外し(パートAおよびB)、この間、対象は、許容されるなら、全流動食を提供されてもよい。
監視下で一晩、少なくとも6時間絶食した後、研究手順を開始する。対象は、少なくとも6時間、約35度の角度でベッドに横たわるよう制限され、この間、対象は、静かにしており、研究薬物の投与、安全性の監視、および実験データの取得を担う研究者およびスタッフに全面的に協力する。パートAおよびBにおいて研究薬物の投与1時間前にオンダンセトロン0.4mgをi.v.で投与する。すべての研究薬物を、2種の薬物を一度に注入することができる2ヒューズ付き小型ポンプ装置を使用して、2分間かけて静脈内に併用投与する。投与後6時間の間、呼吸流量計を2時間毎に15分間取り外し(パートAおよびB)、この間、対象は、許容されるなら、全流動食を提供されてもよい。
6時間後、研究者の判断で、研究被験者は、DCRUスタッフの許可がある場合、歩き回ることができる。その時、対象は、標準昼食を配られる。その後、水または歩行に制限はなく、夜間に標準夕食が配られる。対象は投与24時後(2日目)までDCRUに留まり、研究の要件を満たした後、対象は退院する。
各治療には、各投与の間に少なくとも1週間の休薬期間を設ける。
薬力学的測定
パートAおよびパートBに記載した各治療に関して、次の手順を行う。すべてのサンプリング時間は、研究薬物の注入開始時間に関連して決定される。
パートAおよびパートBに記載した各治療に関して、次の手順を行う。すべてのサンプリング時間は、研究薬物の注入開始時間に関連して決定される。
投与の30分、10、および5分前(投与前ベースライン値)、ならびに研究薬物の投与の5、15、30、および45分、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、および6時間後に、呼吸流量測定を行って、分時換気量、呼吸速度、呼気終末量およびCO2を決定する。
15分前(投与前)、ならびに投与の5、15、および30分、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、および6時間後に、動脈血の断続的なサンプリングを行って、動脈血二酸化炭素レベル(PaCO2)、動脈血pH、および酸素飽和度(SaO2)を測定する。
投与30分前から投与6時間後まで、パルスオキシメトリを連続的に行って、酸素飽和度(SpO2)を監視する。同様に、同じ期間にわたって、心電図遠隔測定を使用して、心拍数および血圧を監視し、SenTec装置を使用して、経皮二酸化炭素(PtcCO2)を連続的に監視し、バイスペクトラルインデックス(BIS)モニターを使用して、意識レベルを監視する。15分前(投与前)、ならびに投与の5、15、および30分、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、8、12、および24時間後に測定値を記録する。
同じ期間にわたって、SenTec装置を使用して、経皮二酸化炭素(PtcCO2)を連続的に監視し、バイスペクトラルインデックス(BIS)モニターを使用して、意識レベルを監視する。
投与の20分前、ならびに投与の10、20、および40分、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、8、12、および24時間後に、瞳孔測定を行う。
投与30分前から投与6時間後まで、呼吸インダクタンス式プレチスモグラフィー(RIP)を第2測定として使用して、呼吸速度および分時量を監視する。
研究者の判断で、ベースライン時(投与前1時間以内)ならびに投与の1時間および4時間後に高炭酸ガス換気応答(HCVR)チャレンジを行う。高炭酸ガス換気応答は、ベースライン時、呼吸抑制の最下点、および呼吸抑制の回復後に評価する。
30分前から投与6時間後まで、心電図遠隔測定を連続的に使用して、心拍数、血圧、呼吸速度を監視する。その後、投与の8、12、および24時間後の時点で、対象が椅子に座って床に足裏が平らに着く状態でバイタルサインを得る。対象を約2分間静かに座らせた後に、血圧および心拍数の測定値を得るべきである。
以下に記載するように、静脈血の逐次サンプリングを行う。
薬物動態学的測定
血液サンプルの採取および保存
パートA:研究のパートAの間、血漿中のモルヒネ、M3G、およびM6Gの濃度を定量化するために、血液を合計で最高195mL(1治療につき13サンプル×1サンプルにつき5mL×3治療)抜き取る。0時間(投与前)、ならびに投与の0.25、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、12、および24時間後に、血液サンプルを、適切にラベル表示したK2−EDTA Vacutainer(登録商標)(採取)チューブに採取する。研究のこのパート中、ナロキソンもナルトレキソンもアッセイしない。
血液サンプルの採取および保存
パートA:研究のパートAの間、血漿中のモルヒネ、M3G、およびM6Gの濃度を定量化するために、血液を合計で最高195mL(1治療につき13サンプル×1サンプルにつき5mL×3治療)抜き取る。0時間(投与前)、ならびに投与の0.25、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、12、および24時間後に、血液サンプルを、適切にラベル表示したK2−EDTA Vacutainer(登録商標)(採取)チューブに採取する。研究のこのパート中、ナロキソンもナルトレキソンもアッセイしない。
サンプリングの直後、各血液採取チューブを穏やかに数回反転して、抗凝血剤が血液と完全に混合されるようにし、次いで、クライオブロック(または氷浴)で冷却する。採取後45分以内に、血液サンプルを4℃にて3,000RPMで10分間遠心分離機にかける。適切なピペッティング技術を使用して、各サンプルの血漿を、研究および対象情報(すなわち、研究依頼者の名前、研究ナンバー、対象ID、日付、名目上の時間、分析物)をラベル表示した2本のポリプロピレン製ねじ蓋付き移送チューブ(1本が主、もう1本が予備)に移す。アッセイを行うまで、血漿サンプルを−20±10℃以下で垂直に立てて保存する。
パートB:研究のパートBの間、血漿中のモルヒネ、およびナロキソンまたはナルトレキソンのどちらか、および関連する代謝産物(M3G、M6G、6−β−ナルトレキソール)の濃度を定量化するために、血液を合計で最高520mL(1治療につき13サンプル×1サンプルにつき10mL×4治療)抜き取る。0時間(投与前)、ならびに投与の0.25、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、12、および24時間後に、血液サンプルを、適切にラベル表示したK2−EDTA Vacutainer(登録商標)(採取)チューブに採取する。
サンプリングの直後、各血液採取チューブを穏やかに数回反転して、抗凝血剤が血液と完全に混合されるようにし、次いで、クライオブロック(または氷浴)で冷却する。採取後45分以内に、血液サンプルを4℃にて3,000RPMで10分間遠心分離機にかける。適切なピペッティング技術を使用して、各サンプルの血漿を、研究および対象情報(すなわち、研究依頼者の名前、研究ナンバー、対象ID、日付、名目上の時間、分析物)をラベル表示した2本のポリプロピレン製ねじ蓋付き移送チューブ(1本がモルヒネ用、もう1本がナロキソン/ナルトレキソン用)に移す。アッセイを行うまで、血漿サンプルを−20±10℃以下で垂直に立てて保存する。
問題の主要な薬力学的(PD)パラメータには、研究薬物を投与してから4時間以内に生じる最大効果(例えば、PaCO2およびET CO2のEmax)または最小効果(例えば、MV、RR、ET CO2、傾き、および動脈血pHのEmin)がある。PaCO2、MVに関する別の支持パラメータには、ベースライン(0時間)から投与1時間後(AUE0〜1h)、投与2時間後(AUE0〜2h)、投与3時間後(AUE0〜3h)、投与4時間後(AUE0〜4h)、および投与6時間後(AUE0〜6h)までの経時的効果曲線下の面積、ならびに最大効果到達時間(Tmax)がある。
主要エンドポイント
・ピーク動脈血二酸化炭素(PaCO2)
・ピーク動脈血二酸化炭素(PaCO2)
副次的エンドポイント
・分時換気量(MV)
・呼吸速度
・呼気終末CO2(ET CO2)
・MV対PaCO2曲線の傾き(高炭酸ガス換気応答)
・動脈血pH
・動脈血O2飽和
・経皮二酸化炭素レベル(PtcCO2)
・瞳孔径
・バイスペクトラルインデックス(BIS)
・分時換気量(MV)
・呼吸速度
・呼気終末CO2(ET CO2)
・MV対PaCO2曲線の傾き(高炭酸ガス換気応答)
・動脈血pH
・動脈血O2飽和
・経皮二酸化炭素レベル(PtcCO2)
・瞳孔径
・バイスペクトラルインデックス(BIS)
薬物動態学的エンドポイント
モルヒネ、モルヒネ−3−グルクロニド(M3G)、モルヒネ−6−グルクロニド(M6G)、ナルトレキソン、6−β−ナルトレキソール、およびナロキソンに関して、該当する場合、次の薬物動態学的パラメータを計算する:
・ピーク濃度(Cmax)およびピーク濃度到達時間(Tmax)
・血漿中濃度−時間曲線下の面積(AUC)
・分布および消失半減期(t1/2αおよびt1/2β)および平均滞留時間(MRT)
・全身クリアランス(CL)
モルヒネ、モルヒネ−3−グルクロニド(M3G)、モルヒネ−6−グルクロニド(M6G)、ナルトレキソン、6−β−ナルトレキソール、およびナロキソンに関して、該当する場合、次の薬物動態学的パラメータを計算する:
・ピーク濃度(Cmax)およびピーク濃度到達時間(Tmax)
・血漿中濃度−時間曲線下の面積(AUC)
・分布および消失半減期(t1/2αおよびt1/2β)および平均滞留時間(MRT)
・全身クリアランス(CL)
(実施例2)
非依存性オピオイド嗜好の男性対象におけるモルヒネ誘発性呼吸抑制に対するi.v.ナルトレキソンの効果
28人のオピオイド経験のある非依存性の男性対象における単回用量3期クロスオーバー研究では、硫酸モルヒネ30mgを併用したナルトレキソンHCl1.2mgの静脈投与(治療A)は、硫酸モルヒネ30mg単独の静脈投与(治療B)または通常の生理食塩水(プラセボ、治療C)と比較して、モルヒネ誘発性呼吸抑制が有意に減少したことが示されている(図4)。クロスオーバーデザインを使用して、全対象を3連続治療投与に無作為化した。対象は、二重盲検クロスオーバー法において各投与日に1回投与を受けた(間には6日間の外来休薬期間がある)。EtCO2の探索的分析から、Emaxおよび部分的AUEに関して、全治療群にわたるLS法において統計的有意差が検出された(p<0.0001)。EtCO2レベルでは、モルヒネ+ナルトレキソン併用群とプラセボ群との間に差は検出されず(p=0.3064)、ナルトレキソンによるμ−オピオイド受容体に対するモルヒネ置換のPD効果が強調されている。
非依存性オピオイド嗜好の男性対象におけるモルヒネ誘発性呼吸抑制に対するi.v.ナルトレキソンの効果
28人のオピオイド経験のある非依存性の男性対象における単回用量3期クロスオーバー研究では、硫酸モルヒネ30mgを併用したナルトレキソンHCl1.2mgの静脈投与(治療A)は、硫酸モルヒネ30mg単独の静脈投与(治療B)または通常の生理食塩水(プラセボ、治療C)と比較して、モルヒネ誘発性呼吸抑制が有意に減少したことが示されている(図4)。クロスオーバーデザインを使用して、全対象を3連続治療投与に無作為化した。対象は、二重盲検クロスオーバー法において各投与日に1回投与を受けた(間には6日間の外来休薬期間がある)。EtCO2の探索的分析から、Emaxおよび部分的AUEに関して、全治療群にわたるLS法において統計的有意差が検出された(p<0.0001)。EtCO2レベルでは、モルヒネ+ナルトレキソン併用群とプラセボ群との間に差は検出されず(p=0.3064)、ナルトレキソンによるμ−オピオイド受容体に対するモルヒネ置換のPD効果が強調されている。
(実施例3)
オキシコドン誘発性呼吸抑制を遮断するナルトレキソンの用量設定研究
デザインおよび調査計画:
健常な男性および女性成人ボランティアにおけるオキシコドン誘発性呼吸抑制に対する経口ナルトレキソンの効果を評価する研究は、無作為化二重盲検5期クロスオーバー研究である。呼吸抑制を生じるオキシコドンの閾値用量を2パートからなる研究として調査する。パートA(オキシコドン用量応答)では、オキシコドン即時放出(IR)錠剤の単回用量を漸増させながら健常なボランティアに経口投与して、健常なボランティアにおいて呼吸機能の識別可能な低下(分時換気量の低下として測定)を安全にもたらすオキシコドンの適切な用量を決定する。パートAから選択されたオキシコドン用量を、健常なボランティアにおいてパートB(ナルトレキソン用量応答)で使用して、オキシコドン誘発性呼吸抑制の減弱についてのナルトレキソン用量応答関係を評価する。
オキシコドン誘発性呼吸抑制を遮断するナルトレキソンの用量設定研究
デザインおよび調査計画:
健常な男性および女性成人ボランティアにおけるオキシコドン誘発性呼吸抑制に対する経口ナルトレキソンの効果を評価する研究は、無作為化二重盲検5期クロスオーバー研究である。呼吸抑制を生じるオキシコドンの閾値用量を2パートからなる研究として調査する。パートA(オキシコドン用量応答)では、オキシコドン即時放出(IR)錠剤の単回用量を漸増させながら健常なボランティアに経口投与して、健常なボランティアにおいて呼吸機能の識別可能な低下(分時換気量の低下として測定)を安全にもたらすオキシコドンの適切な用量を決定する。パートAから選択されたオキシコドン用量を、健常なボランティアにおいてパートB(ナルトレキソン用量応答)で使用して、オキシコドン誘発性呼吸抑制の減弱についてのナルトレキソン用量応答関係を評価する。
スクリーニング
研究のパートAまたはBに参加するには、全対象が研究の組み入れ/除外規準を満たし、スクリーニング要件を完了することが必要である。スクリーニングは、研究薬物投与前30日以内に行われる。
研究のパートAまたはBに参加するには、全対象が研究の組み入れ/除外規準を満たし、スクリーニング要件を完了することが必要である。スクリーニングは、研究薬物投与前30日以内に行われる。
パートA:オキシコドン用量応答およびナルトレキソン「試験」用量
研究のパートAは、6人の健常な男性または女性成人ボランティアにおいて用量漸増法で行う。研究は、以下に記載の手順に従って、ブレンドされていない投与条件下における単回用量40mgの経口投与IRオキシコドンに関する安全性および薬力学的(PD)エンドポイントを評価する。IRオキシコドンの単回用量40mgに十分耐えられた場合、IRオキシコドンの単回用量80mgからなる第2治療を適用する。しかし、IRオキシコドンの用量40mgに十分に耐えられなかった場合、オキシコドンの用量を20mgに減らす。全治療には、少なくとも1週間の休薬期間を設ける。
研究のパートAは、6人の健常な男性または女性成人ボランティアにおいて用量漸増法で行う。研究は、以下に記載の手順に従って、ブレンドされていない投与条件下における単回用量40mgの経口投与IRオキシコドンに関する安全性および薬力学的(PD)エンドポイントを評価する。IRオキシコドンの単回用量40mgに十分耐えられた場合、IRオキシコドンの単回用量80mgからなる第2治療を適用する。しかし、IRオキシコドンの用量40mgに十分に耐えられなかった場合、オキシコドンの用量を20mgに減らす。全治療には、少なくとも1週間の休薬期間を設ける。
各用量を漸増する前に安全性およびPDを評価するが、目的は、パートB用の最大オキシコドン用量を選択することであり、この用量は、安全に耐えられ、PaCO2値が45mmHg超になる抑制された分時換気量として定義されている顕著な呼吸抑制を生じるものである(図3)。適切なオキシコドン用量を同定したら、「試験用量」のナルトレキソン25mgを適切な用量のオキシコドンと共に投与して、ナルトレキソンとオキシコドンとの併用投与がオキシコドン誘発性呼吸抑制を減弱することを決定する。効能は、分時換気量の増加、それに付随するPaCO2の低下、および呼吸抑制の「臨床的回復」と見なされるベースライン値への回帰によって決定される。
パートB:ナルトレキソン用量応答
研究のパートBは、12人の健常な男性および女性成人ボランティアにおいて、標準用量のオキシコドン(例えば80mg)を、表1および下記の「研究薬物および投与計画」に記載するオキシコドン用量の1%として決定する可変(および盲検)用量のナルトレキソンと同時投与する無作為化5期クロスオーバーデザインを利用して行う。最終的に、治療A〜Eに利用されるナルトレキソンの用量は、研究のパートAから選択されたオキシコドンの用量(20mg、40mg、または80mg)に依存する。
研究のパートBは、12人の健常な男性および女性成人ボランティアにおいて、標準用量のオキシコドン(例えば80mg)を、表1および下記の「研究薬物および投与計画」に記載するオキシコドン用量の1%として決定する可変(および盲検)用量のナルトレキソンと同時投与する無作為化5期クロスオーバーデザインを利用して行う。最終的に、治療A〜Eに利用されるナルトレキソンの用量は、研究のパートAから選択されたオキシコドンの用量(20mg、40mg、または80mg)に依存する。
研究手順
各投与期間中、1日前の夜に対象を臨床研究部門(CRU)に入院させる。1日目、一晩、少なくとも10時間絶食した後、研究手順を開始する。高酸素および低酸素の両方のチャレンジ条件下で、HCVRのベースライン測定を行う。同様に、動脈血二酸化炭素(PaCO2)のベースライン値、全身pH、経皮二酸化炭素(PtcCO2)、一回呼吸量、および呼吸インダクタンス式プレチスモグラフィー(RIP)を使用した呼吸速度を確定する。対象が35度の角度で6時間座っている状態で研究を行い、この間、対象は、静かにしており、研究条件の制御、研究薬物の投与、安全性の監視、ならびに主要および副次的エンドポイントに関係するデータの取得を担う研究者(またスタッフ)に協力する。
各投与期間中、1日前の夜に対象を臨床研究部門(CRU)に入院させる。1日目、一晩、少なくとも10時間絶食した後、研究手順を開始する。高酸素および低酸素の両方のチャレンジ条件下で、HCVRのベースライン測定を行う。同様に、動脈血二酸化炭素(PaCO2)のベースライン値、全身pH、経皮二酸化炭素(PtcCO2)、一回呼吸量、および呼吸インダクタンス式プレチスモグラフィー(RIP)を使用した呼吸速度を確定する。対象が35度の角度で6時間座っている状態で研究を行い、この間、対象は、静かにしており、研究条件の制御、研究薬物の投与、安全性の監視、ならびに主要および副次的エンドポイントに関係するデータの取得を担う研究者(またスタッフ)に協力する。
固定用量のIRオキシコドン±様々な量のナルトレキソンからなる水性溶液中の研究薬物(治療A〜E)を経口投与する。該当する場合、プロトコールに従って、いくつかのPD評価(PtcCO2、呼吸速度、一回呼吸量)を連続的に追跡し、記録し、他のもの(PaCO2、全身pH)を特定の時点(0、0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、12、および24時間)で決定する。同様に、血漿中のオキシコドン、ナルトレキソン、および関連する代謝産物の濃度を決定するために、投与前(0時間)、投与の0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、12、および24時間後に、静脈血の逐次サンプリングを行う。
動脈血PaCO2を推定する非観血的手段として、経皮二酸化炭素(PtcCO2)を耳クリップを使用して測定する。心臓モニターを使用して、基本的なバイタルサインを測定する。さらに、呼吸中の胸部および腹部の相対的拡張を測定する、弾性バンドが入っているヴィヴォメトリクスライフシャツ(VivoMetrics Life Shirt)を、対象に着用させて、呼吸インダクタンス式プレチスモグラフィー(RIP)に基づく一回呼吸量および呼吸速度を測定する。
高酸素および低酸素のチャレンジ条件下のHCVRは、最も多くの労力を要する手順であり、各試験を完了するのに最高20分かかる。これを、0時間(ベースライン)、ならびに研究薬物投与の1、2、4、および6時間後に行う。手順には、対象の顔に透明なプラスチック製リスペアクト(RespirAct)マスクを固定し、次いで、対象へのCO2/O2混合ガスの送達を制御することが含まれる。この「再呼吸」技術は、一般に、2種の異なるO2条件、低酸素(PO2、50mmHg)および高酸素(PO2、150mmHg)の下で行われる。低酸素条件では未梢化学受容体の活性が増強されて、換気応答が、中枢化学受容体と末梢化学受容体の両方の活性が生じている状態を維持するようになる。対照的に、高酸素条件では末梢化学受容体の活性が抑止され、それによって、致命的なオピオイド誘発性呼吸抑制と関係があると考えられる重要要素である中枢化学受容体の活性を反映(または分離)させる。
投与の6時間後、6時間のHCVR試験が十分に完了した後に動脈ラインを除去する。投与の約8時間後、対象は、研究者の判断で標準食を摂る。その後、対象は、所望により、歩き回ることができる。対象は、2日目の朝までCRUに留まり、その時点で、研究者の判断でCRUから退院する。少なくとも7日間の休薬期間後、対象は、CRUに戻り、治療期間II〜Vの間、上述の研究手順を繰り返す。最終安全性評価は、研究の最後に行う。各治療期間中、対象をCRUに約40時間(2泊3日)収容する。
対象の参加期間:
スクリーニングを含めて約10週間
スクリーニングを含めて約10週間
研究集団:
パートAでは6対象およびパートBでは12対象をそろえるために、最大24対象を研究に登録することができる。
パートAでは6対象およびパートBでは12対象をそろえるために、最大24対象を研究に登録することができる。
研究薬物および投与計画:
オキシコドンは、5mgの即時放出型錠剤として供給される。
オキシコドンは、5mgの即時放出型錠剤として供給される。
ナルトレキソンは、50mgの錠剤として供給され、これをナルトレキソンの「ストック溶液」(0.5mg/mL)の調製に使用し、そこからナルトレキソンの用量を調製する。用量80mgのオキシコドンに関連するナルトレキソン治療の例を以下に示す。
治療A ストック溶液0mLをリンゴジュース150mLに添加
治療B ストック溶液2.0mLをリンゴジュース148mLに添加
治療C ストック溶液9.6mLをリンゴジュース140.4mLに添加
治療D ストック溶液19.2mLをリンゴジュース130.8mLに添加
治療E ストック溶液50mLをリンゴジュース100mLに添加
治療A ストック溶液0mLをリンゴジュース150mLに添加
治療B ストック溶液2.0mLをリンゴジュース148mLに添加
治療C ストック溶液9.6mLをリンゴジュース140.4mLに添加
治療D ストック溶液19.2mLをリンゴジュース130.8mLに添加
治療E ストック溶液50mLをリンゴジュース100mLに添加
治療A〜Eに水90mLを続けて添加し、各治療で投与される液体の全量を240mLにする。
統計的方法:
サンプルサイズ
フェーズAでは6対象およびフェーズBでは12対象をそろえるために、最大24対象を研究に登録する。
サンプルサイズ
フェーズAでは6対象およびフェーズBでは12対象をそろえるために、最大24対象を研究に登録する。
分析集団
安全性の集団は、オキシコドンを少なくとも1回摂取した全患者からなる。PK/PDの集団は、少なくとも6時間の集中的PKサンプリングおよびPD評価を受けた全患者からなる。
安全性の集団は、オキシコドンを少なくとも1回摂取した全患者からなる。PK/PDの集団は、少なくとも6時間の集中的PKサンプリングおよびPD評価を受けた全患者からなる。
効能および/またはPK/PD分析
主要エンドポイントは、分時換気量、動脈血PaCO2、および換気応答のCO2曲線に対する傾きである。しかし、すべてのPDおよびPKエンドポイントのデータを、グラフにまとめ、評価可能集団に関する平均、標準偏差、中央、最小、最大、および95%信頼区間(CI)を含む記述的統計を使用して、治療によって分類する。ナルトレキソンの用量応答をグラフから検討する。すべてのPD測定の時間的経過を治療によってグラフで示す。
主要エンドポイントは、分時換気量、動脈血PaCO2、および換気応答のCO2曲線に対する傾きである。しかし、すべてのPDおよびPKエンドポイントのデータを、グラフにまとめ、評価可能集団に関する平均、標準偏差、中央、最小、最大、および95%信頼区間(CI)を含む記述的統計を使用して、治療によって分類する。ナルトレキソンの用量応答をグラフから検討する。すべてのPD測定の時間的経過を治療によってグラフで示す。
すべてのPDエンドポイントを、治療、期間、およびシーケンスを固定効果とし、シーケンス内の対象を変量効果とするクロスオーバー研究の混合効果モデルを使用して分析する。すべての治療差の統計的有意性は、両側有意基準を使用して報告する。
安全性分析
すべてのAEを、医薬品規制用語集(MedDRA)を使用して、器官別大分類(System Organ Class)および基本語(Preferred Term)にコード分類し、年齢群および治療群によって要約する。治療下で出現したAEは、オキシコドンの投与時または投与後に始まるAEとして定義する。治療下で出現した有害事象は、以下のように要約する:
・器官別大分類および基本語によって分類されるAEを有する患者の数;
・最大強度、器官別大分類、および基本語によるAEを有する患者の数;
・研究薬物との関係、器官別大分類、および基本語によるAEを有する患者の数;
・器官別大分類および基本語によって分類されるSAEを有する患者の数。
すべてのAEを、医薬品規制用語集(MedDRA)を使用して、器官別大分類(System Organ Class)および基本語(Preferred Term)にコード分類し、年齢群および治療群によって要約する。治療下で出現したAEは、オキシコドンの投与時または投与後に始まるAEとして定義する。治療下で出現した有害事象は、以下のように要約する:
・器官別大分類および基本語によって分類されるAEを有する患者の数;
・最大強度、器官別大分類、および基本語によるAEを有する患者の数;
・研究薬物との関係、器官別大分類、および基本語によるAEを有する患者の数;
・器官別大分類および基本語によって分類されるSAEを有する患者の数。
臨床検査データ(化学的検査、血液学的検査、および尿検査)は、スクリーニング来院、術後および治療期間、該当する場合、ならびに治療後安全性継続評価で要約する。バイタルサインは各時点で要約する。
(実施例4)
健常なボランティアにおけるオキシコンドン(oxycondone)誘発性呼吸抑制に対するi.v.ナルトレキソンの効果
オピオイド経験のある成人対象におけるオキシコドン誘発性多幸感に対するナルトレキソン(12%w/w)の効果を評価するために、無作為化プラセボ対照6期クロスオーバー研究を行った。この研究の安全性要素として、オキシコドン誘発性呼吸抑制の徴候および症状を監視するために、パルスオキシメトリを規定通りに監視した。図5は、オキシコドン60mg;オキシコドン60mg+ナルトレキソン7.2mg(12%);およびプラセボの経口投与後のパルスオキシメトリから決定された経時的な平均(±SE)酸素飽和度(SpO2)レベルを示している。
健常なボランティアにおけるオキシコンドン(oxycondone)誘発性呼吸抑制に対するi.v.ナルトレキソンの効果
オピオイド経験のある成人対象におけるオキシコドン誘発性多幸感に対するナルトレキソン(12%w/w)の効果を評価するために、無作為化プラセボ対照6期クロスオーバー研究を行った。この研究の安全性要素として、オキシコドン誘発性呼吸抑制の徴候および症状を監視するために、パルスオキシメトリを規定通りに監視した。図5は、オキシコドン60mg;オキシコドン60mg+ナルトレキソン7.2mg(12%);およびプラセボの経口投与後のパルスオキシメトリから決定された経時的な平均(±SE)酸素飽和度(SpO2)レベルを示している。
結果は、ナルトレキソンが、オキシコドン60mgの多幸感効果を緩和することに加えて、オキシコドンの呼吸抑制効果を減弱したことを示している。減弱効果は、投与約1時間後のオキシコドンおよびナルトレキソン吸収の概算ピーク時に最も明確であった。
Claims (12)
- 複数の多層ペレットを含む固形の制御放出型経口剤形を含む麻薬性鎮痛薬製剤であって、各ペレットが、
a)水溶性コアと、
b)前記コアをコーティングする、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩を含むアンタゴニスト層と、
c)前記アンタゴニスト層をコーティングする隔離用ポリマー層と、
d)前記隔離用ポリマー層をコーティングする、オピオイドまたは薬学的に許容できるオピオイドの塩を含むアゴニスト層と、
e)前記アゴニスト層をコーティングする制御放出層と
を含み、無傷でヒトに投与された場合、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩が実質的に放出されず、ヒトに投与される前に前記製剤が不正使用されている場合に前記ヒトにおいて誘発される呼吸抑制が、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩の放出によって減弱される、製剤。 - 前記呼吸抑制の減弱が、PETCO2の減少によって測定される、請求項1に記載の製剤。
- 前記PETCO2の減少が、少なくとも5%である、請求項2に記載の製剤。
- 呼吸抑制の減弱が、酸素飽和度(SpO2)レベルの増加によって測定される、請求項1に記載の製剤。
- 前記オピオイドが、モルヒネまたは薬学的に許容できるモルヒネの塩である、請求項1に記載の製剤。
- 前記オピオイドが、オキシコドンまたは薬学的に許容できるオキシコドンの塩である、請求項1に記載の製剤。
- 呼吸抑制を媒介するオピオイド薬物をヒトに投与した後の前記ヒトにおける薬物媒介性呼吸抑制を減弱する医薬の製造における麻薬性鎮痛薬製剤の使用であって、前記製剤が、複数の多層ペレットを含み、各ペレットが、
a)水溶性コアと、
b)前記コアをコーティングする、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩を含むアンタゴニスト層と、
c)前記アンタゴニスト層をコーティングする隔離用ポリマー層と、
d)前記隔離用ポリマー層をコーティングする、オピオイドまたは薬学的に許容できるオピオイドの塩を含むアゴニスト層と、
e)前記アゴニスト層をコーティングする制御放出層と
を含み、無傷でヒトに投与された場合、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩が実質的に放出されず、ヒトに投与される前に前記製剤が不正使用されている場合に前記ヒトにおいて誘発される呼吸抑制が、ナルトレキソンまたは薬学的に許容できるナルトレキソンの塩の放出によって減弱される、使用。 - 前記呼吸抑制の減弱が、PETCO2の減少によって測定される、請求項7に記載の製剤。
- 前記PETCO2の減少が、少なくとも5%である、請求項8に記載の製剤。
- 呼吸抑制の減弱が、酸素飽和度(SpO2)レベルの増加によって測定される、請求項7に記載の製剤。
- 前記オピオイドが、モルヒネまたは薬学的に許容できるモルヒネの塩である、請求項7に記載の製剤。
- 前記オピオイドが、オキシコドンまたは薬学的に許容できるオキシコドンの塩である、請求項7に記載の製剤。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US40675210P | 2010-10-26 | 2010-10-26 | |
US61/406,752 | 2010-10-26 | ||
PCT/IB2011/054767 WO2012056402A2 (en) | 2010-10-26 | 2011-10-25 | Formulations and methods for attenuating respiratory depression induced by opioid overdose |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013540807A true JP2013540807A (ja) | 2013-11-07 |
JP2013540807A5 JP2013540807A5 (ja) | 2014-10-09 |
Family
ID=45470606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013535564A Pending JP2013540807A (ja) | 2010-10-26 | 2011-10-25 | オピオイド過量投与によって誘発される呼吸抑制を減弱する製剤および方法 |
Country Status (14)
Country | Link |
---|---|
US (3) | US20140030343A1 (ja) |
EP (1) | EP2632442A2 (ja) |
JP (1) | JP2013540807A (ja) |
KR (3) | KR20170102571A (ja) |
CN (1) | CN103189055A (ja) |
AU (1) | AU2011322147A1 (ja) |
BR (1) | BR112013009267A2 (ja) |
CA (1) | CA2814230A1 (ja) |
IL (1) | IL225966A0 (ja) |
MX (1) | MX2013003832A (ja) |
RU (1) | RU2541159C2 (ja) |
SG (1) | SG189234A1 (ja) |
WO (1) | WO2012056402A2 (ja) |
ZA (1) | ZA201302363B (ja) |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RS50407B (sr) | 2000-02-08 | 2009-12-31 | Euro-Celtique S.A., | Oralne formulacije opijatnog agonista otporne na mehaničke,termičke i/ili hemijske promene fizičkih osobina doznog oblika |
US20110104214A1 (en) | 2004-04-15 | 2011-05-05 | Purdue Pharma L.P. | Once-a-day oxycodone formulations |
JP2013540807A (ja) * | 2010-10-26 | 2013-11-07 | アルファーマ ファーマシューティカルズ エルエルシー | オピオイド過量投与によって誘発される呼吸抑制を減弱する製剤および方法 |
US20140141090A1 (en) * | 2011-02-02 | 2014-05-22 | Edward S. Wilson | Pharmaceutical Composition Comprising Opioid Agonist And Sequestered Antagonist |
US20140206667A1 (en) | 2012-11-14 | 2014-07-24 | Michela Gallagher | Methods and compositions for treating schizophrenia |
US9549909B2 (en) | 2013-05-03 | 2017-01-24 | The Katholieke Universiteit Leuven | Method for the treatment of dravet syndrome |
US9861629B1 (en) | 2015-10-07 | 2018-01-09 | Banner Life Sciences Llc | Opioid abuse deterrent dosage forms |
IL286391B (en) | 2015-12-22 | 2022-08-01 | Zogenix International Ltd | Penfluramine preparations and methods for their preparation |
US10689324B2 (en) | 2015-12-22 | 2020-06-23 | Zogenix International Limited | Metabolism resistant fenfluramine analogs and methods of using the same |
WO2017180659A1 (en) * | 2016-04-11 | 2017-10-19 | Arizona Board Of Regents On Behalf Of University Of Arizona | Opioid receptor modulators |
US10335405B1 (en) | 2016-05-04 | 2019-07-02 | Patheon Softgels, Inc. | Non-burst releasing pharmaceutical composition |
IL290727B2 (en) | 2016-08-24 | 2023-12-01 | Zogenix International Ltd | A formulation for inhibiting the formation of 5–HT 2B agonists and methods of using it |
US10335375B2 (en) | 2017-05-30 | 2019-07-02 | Patheon Softgels, Inc. | Anti-overingestion abuse deterrent compositions |
US10682317B2 (en) | 2017-09-26 | 2020-06-16 | Zogenix International Limited | Ketogenic diet compatible fenfluramine formulation |
US11571397B2 (en) | 2018-05-11 | 2023-02-07 | Zogenix International Limited | Compositions and methods for treating seizure-induced sudden death |
US10517841B1 (en) * | 2018-06-14 | 2019-12-31 | Zogenix International Limited | Compositions and methods for treating respiratory depression with fenfluramine |
US20240100120A1 (en) * | 2019-10-11 | 2024-03-28 | Board Of Regents, The University Of Taxas System | Compositions and methods for preventing, reducing and reversing opioid-induced respiratory depression |
US11612574B2 (en) | 2020-07-17 | 2023-03-28 | Zogenix International Limited | Method of treating patients infected with severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) |
WO2023081185A1 (en) * | 2021-11-02 | 2023-05-11 | Enalare Therapeutics Inc. | Methods of treating respiratory depression modulated by a non-opioid agent |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010506833A (ja) * | 2006-10-11 | 2010-03-04 | アルファーマ,インコーポレイテッド | 医薬組成物 |
US20100152221A1 (en) * | 2007-12-17 | 2010-06-17 | Alpharma Pharmaceuticals, Llc | Pharmaceutical composition |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MXPA04001210A (es) * | 2001-08-06 | 2004-07-08 | Euro Celtique Sa | Formulaciones de agonista opioide con antagonista liberable y aislado. |
AU2004296821B2 (en) * | 2003-12-05 | 2011-05-12 | Carefusion 303, Inc. | Patient-controlled analgesia with patient monitoring system |
EP1931593A4 (en) | 2005-10-07 | 2009-04-22 | Univ Florida | MULTIPLE COMPONENT NANOPARTICLES FOR MULTIPLEX SIGNALING AND OPTICAL CODING |
AU2008296905A1 (en) * | 2007-09-04 | 2009-03-12 | Alpharma Pharmaceuticals, Llc | A multilayer pharmaceutical composition comprising an antagonist in a first layer and an agonist in a second layer |
WO2009079521A1 (en) * | 2007-12-17 | 2009-06-25 | Alpharma Pharmaceuticals, Llc | Pharmaceutical composition |
IT1391530B1 (it) | 2008-07-31 | 2012-01-11 | Cyanagen S R L | Particelle attive per applicazioni bio-analitiche e metodi per la loro preparazione |
BRPI0911715A2 (pt) | 2008-07-31 | 2019-09-24 | Alma Mater Studiorum - Universita' Di Bologna | partículas ativas para aplicações bio-analíticas e métodos para sua preparação. |
JP2013540807A (ja) * | 2010-10-26 | 2013-11-07 | アルファーマ ファーマシューティカルズ エルエルシー | オピオイド過量投与によって誘発される呼吸抑制を減弱する製剤および方法 |
-
2011
- 2011-10-25 JP JP2013535564A patent/JP2013540807A/ja active Pending
- 2011-10-25 SG SG2013024583A patent/SG189234A1/en unknown
- 2011-10-25 AU AU2011322147A patent/AU2011322147A1/en not_active Abandoned
- 2011-10-25 KR KR1020177024247A patent/KR20170102571A/ko not_active Application Discontinuation
- 2011-10-25 WO PCT/IB2011/054767 patent/WO2012056402A2/en active Application Filing
- 2011-10-25 EP EP11807744.5A patent/EP2632442A2/en not_active Withdrawn
- 2011-10-25 CA CA2814230A patent/CA2814230A1/en not_active Abandoned
- 2011-10-25 BR BR112013009267A patent/BR112013009267A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2011-10-25 KR KR1020167003000A patent/KR20160017668A/ko not_active Application Discontinuation
- 2011-10-25 US US13/881,758 patent/US20140030343A1/en not_active Abandoned
- 2011-10-25 CN CN201180051633XA patent/CN103189055A/zh active Pending
- 2011-10-25 RU RU2013117274/15A patent/RU2541159C2/ru not_active IP Right Cessation
- 2011-10-25 MX MX2013003832A patent/MX2013003832A/es not_active Application Discontinuation
- 2011-10-25 KR KR1020137010558A patent/KR20130097211A/ko active Application Filing
-
2013
- 2013-04-02 ZA ZA2013/02363A patent/ZA201302363B/en unknown
- 2013-04-25 IL IL225966A patent/IL225966A0/en unknown
-
2015
- 2015-10-26 US US14/922,474 patent/US20160045449A1/en not_active Abandoned
-
2017
- 2017-04-27 US US15/498,617 patent/US20170367987A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010506833A (ja) * | 2006-10-11 | 2010-03-04 | アルファーマ,インコーポレイテッド | 医薬組成物 |
US20100152221A1 (en) * | 2007-12-17 | 2010-06-17 | Alpharma Pharmaceuticals, Llc | Pharmaceutical composition |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
BR112013009267A2 (pt) | 2016-07-26 |
KR20170102571A (ko) | 2017-09-11 |
US20160045449A1 (en) | 2016-02-18 |
KR20130097211A (ko) | 2013-09-02 |
ZA201302363B (en) | 2014-06-25 |
KR20160017668A (ko) | 2016-02-16 |
CA2814230A1 (en) | 2012-05-03 |
RU2013117274A (ru) | 2014-12-10 |
EP2632442A2 (en) | 2013-09-04 |
US20170367987A1 (en) | 2017-12-28 |
WO2012056402A2 (en) | 2012-05-03 |
MX2013003832A (es) | 2013-10-01 |
RU2541159C2 (ru) | 2015-02-10 |
WO2012056402A3 (en) | 2012-10-04 |
CN103189055A (zh) | 2013-07-03 |
SG189234A1 (en) | 2013-05-31 |
AU2011322147A1 (en) | 2013-04-18 |
IL225966A0 (en) | 2013-06-27 |
US20140030343A1 (en) | 2014-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20170367987A1 (en) | Formulations and Methods for Attenuating Respiratory Depression Induced by Opioid Overdose | |
US20210000819A1 (en) | Abuse resistant transmucosal drug delivery device | |
JP6235962B2 (ja) | オキシコドンおよびナロキソンを含有する剤形 | |
US8623418B2 (en) | Pharmaceutical composition | |
KR20130105935A (ko) | 요폐의 치료를 위한 아편유사제 길항제의 용도 | |
US20150104519A1 (en) | Pharmaceutical Compositions | |
JP2023109829A (ja) | 治療方法及びその剤形 | |
AU2008338439A1 (en) | Pharmaceutical composition | |
AU2019201397A1 (en) | Formulations and methods for attenuating respiratory depression induced by opioid overdose | |
AU2019202760A1 (en) | Pharmaceutical composition | |
CA2427330A1 (en) | Inhibitors of abc drug transporters at the blood-brain barrier | |
US20120283283A1 (en) | Methods for detecting enhanced risk of opioid-induced hypoxia in a patient | |
AU2014216026A1 (en) | Pharmaceutical composition |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140819 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140819 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150706 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20151214 |