JP2013539643A - ステレオ又は疑似ステレオ信号を時間的に評価及び最適化するための装置及び方法 - Google Patents

ステレオ又は疑似ステレオ信号を時間的に評価及び最適化するための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ステレオ又は疑似ステレオ信号を生成するための装置又は方法に関する。特に、立体音響の技術パラメータの相関関係を調べて、それを最適化する新たな手法を提案する。更に、インバースプロブレムを変換の最適化問題に予想外の手法で適用している。本発明は、特に、オーディオ信号の符号化に関して重要である。

Description

本発明は、モノラル信号をステレオ音響化する、或いは疑似ステレオ信号を取得するための装置及び方法に関する。
特に、一方では音響特性を推定できるようにし、他方では理想的な形の同様の信号又は別の音響特性を有するステレオ又は疑似ステレオ信号(これらの用語には、三つ以上のチャネルの信号も含まれる)を合成するために、異なる信号の間の遅延時間差又は位相差を詳しく解析する。
特に、音響心理学的な特性に関して最適化するか、或いは音響心理学的な特性に関して、与えられたステレオ又は疑似ステレオ信号に適用される特許文献1〜5に記載された装置又は方法により生成されたステレオ又は疑似ステレオ信号を解析する。
特許文献1又は2と関連した従来の方法は、専ら従来のMS構成の角度に依存した仮想化に関してパラメータを最適化している。本発明では、そのような構成に対して、更に時間に依存する仮想化を実施している。
本発明は、特許文献2〜5、11及び12による構成のシステムの一部の大幅な簡略化による、そのような仮想化手法全体を提供するだけでなく、ノイズ及び干渉フィルタに関して周知の所謂インバースプロブレムの予想外の変換によって、その自動化までも可能としている。
以下において、特に、ステレオ又は疑似ステレオオーディオ信号の取得、改良又は最適化のための装置又は方法に関する従来技術を説明する。
特許文献1(トムソンブラント社)は、フィルタリングによりモノラル入力信号から異なる形態の信号を生成することを提案しており、(例えば、ローリドセン氏が提案する、録音状況に依存する振幅及び遅延時間補正に基づく方法を用いて)、そのモノラル入力信号から、仮想的なシングルバンド・ステレオ信号を別個に生成した後、その信号を二つの出力信号として組み合わせている。
特許文献2と3は、特に、(システムに基づき補間できる)当初の録音状況の関数に依存する遅延時間差と振幅補正を使用して、マイクロホンの主軸と音源の方位軸により規定されるマッピングすべき音事象に関する入射角を求める方法を記載している。これに関しては、特許文献2と3の内容を参照して挿入する。
特許文献7(ベゴールデュラン)は、それぞれ異なる形の遅延を有するが、一体的に増幅されたモノラル入力信号に対して、90、120、240及び270度の方位と関連するHRTF(ヘッド関連伝達関数)を適用しており、この生成された信号は、次に、当初のモノラル信号に重畳されている。この場合、振幅補正も遅延時間補正も録音状況と関係無く選定されている。
特許文献8(Michael A. Gerzon)は、特に、疑似ステレオ信号を生成するための多段接続のオールパスフィルタを提案している。別の提案は、周波数に依存する回転行列を後続したオールパスフィルタを二つのチャネルに使用することに関し、この方法によって、確かに同じ周波数の音源を分散させることはできるが、特許文献2〜5、12で実現されている通りの、それらの音源の感知できる程の空間的な分離を行なうことはできない。
特許文献9は、特許文献2と3による装置において、強度ステレオ信号の場合、即ち、専らレベルによって弁別されるが、遅延時間又は位相の差、或いは周波数スペクトルの違いによっては弁別されないステレオ信号などのように、マッピング幅を規定通り縮小させるか、或いは与えられたステレオ信号のマッピング方向をスライドさせるのではなく、むしろ相関度を増減させるステレオ変換を行った後(次の関係式
L=(M+S)*1/√2
及び
R=(M−S)*1/√2
が成り立つMSマトリックスに通した後)に、一つ以上のパノラマ電位差計又はそれと同等の補助手段を後続することを提案している。これに関しては、特許文献4と9の内容を参照して挿入する。
特許文献5によって、ステレオ又は疑似ステレオ信号を生成する際にベースとすべきパラメータの最適な選択が可能である。ユーザは、音響心理学的な観点に基づき、与えられた信号の相関度、定義範囲、ラウドネス及びそれ以外のパラメータを規定して、それによりアーチファクトを防止する手段が入手可能となっている。これに関しては、特許文献5と10の内容を参照して挿入する。
特許文献11又は12は、例えば、少なくとも部分的に僅かに無相関な二つ以上の信号の結合又はその伝達関数の不変式の解析を初めて可能としており、それらの信号又は伝達関数は、(例えば、オーディオ信号のように)完全にランダムな法則の下で発生すると考えられおり、そのため、例えば、二つ以上の異なる信号区間に対して、その特性(例えば、x(t)が時点tでの左側の入力信号の関数値を表し、y(t)が時点tでの右側の入力信号の関数値を表す場合のステレオオーディオ信号x(t),y(t)に関する次の伝達関数の合計の特性)を推定することができ、
[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
従って、例えば、ステレオ又は疑似ステレオオーディオ信号の取得、改良又は最適化のための装置又は方法を相応に校正することができる。この特許文献の内容は本発明の出願時点では開示されていないため、その内容を完全に掲載する(以下を参照)。
欧州特許第0825800号明細書 国際特許公開第2009/138205号明細書 欧州特許第1850639号明細書 国際特許公開第2011/009649号明細書 国際特許公開第2011/009650号明細書 スイス国特許第2010/01264号明細書 米国特許第5173944号明細書 米国特許第5671287号明細書 スイス国特許第701497号明細書 スイス国特許第2009/01776号明細書 スイス国特許第2010/01264号明細書 欧州PCT出願第2011/063322号明細書
(特許文献12に関して)David Hilbert: Ueber die vollen Invariantensysteme. Mathematische Annalen Bd.42, S. 313−373 (1893).−Springer: Berlin, Heidelberg 1970 Henrik Schulze: Digital Audio Broadcasting. Das Uebertragungssystem im Mobilfunkkanal.−Seminarskriptum der Universitaet − Gesamthochschule Paderborn (2002). www.fh−meschede.de/public/schulze/docs/dab−seminar.pdf ITU−R勧告BS.1770 ITU−R勧告BS.775−1 ITU−R勧告BS.774−1 Tony Hirvonen, Athanasios Mouchtaris: On the Multichannel Sinusoidal Model for Coding Audio Object Signals.−AES Convention Paper 8418
本発明の一つの課題は、計算した遅延時間差が、それをステレオ音響化するモノラル信号に適用する前に、ゼロよりも大きい時間パラメータ(s)と乗算され、それによって新たな遅延時間差(L’=L*s,L’=L*s;Lα’=Lα*s,Lβ’=Lβ*s)とする、モノラル信号をステレオ音響化する、或いは疑似ステレオ信号を取得するための方法を提案することである。
本発明の別の課題は、特許文献2の場合においてステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β及び与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρの外に、或いは特許文献3の場合において主軸と音源により規定される角度φ及び与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρの外に、更に別のパラメータsを導入することである。そのパラメータは、(特許文献2の場合には)遅延時間差Lα及びLβ、或いは(特許文献3の場合には)遅延時間差L及びLと乗算されて、古い遅延時間差Lα及びLβ、或いはL及びLと置き換わる(特許文献2の場合には)新たな遅延時間差Lα’及びLβ’、或いは(特許文献3の場合には)新たな遅延時間差L’及びL’を決定するものである。
従って、基本的に任意のs>0に関して、先ずは次の式が成り立つ。
(特許文献2の場合)
(1D)Lα’=Lα*s={−f(α)/(2sinα)+√[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]}*s
及び
(2D)Lβ’=Lβ*s={−f(β)/(2sinβ)+√[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]}*s
或いは
(特許文献3の場合)
(3D)L’=L*s=[√(5/4−sinφ)−1/2]*s
及び
(4D)L’=L*s=[√(5/4+sinφ)−1/2]*s
sの選択は、現実が示す通り簡単なことではない。小さ過ぎるsを選択すると、目標とする疑似ステレオ音響効果が消滅し、大き過ぎるsを選択すると、邪魔なアーチファクトが発生する。例えば、sを100ミリ秒とすると、特許文献2〜5、11又は12による装置又は方法に関して、従来のMS録音技術と同じ品質を示す理想的な疑似ステレオ信号が得られる。
実験は、全体としてsの理想的な範囲が29ミリ秒と146ミリ秒の間に有ることを示している。
従って、ユーザに有利な本発明の変化形態は、s>0を自由に選択する手法である。同じく、特許文献2〜5、11又は12に記載の装置、方法又はシステムによって、新たなパラメータsを自動又は対話方式により決定できる。例えば、図15Dには、ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α及び仮想的な右開口角βの外に、(x(t)が時点tでの左側の入力信号の関数値を表し、y(t)が時点tでの右側の入力信号の関数値を表すとした)ステレオオーディオ信号x(t),y(t)に関する次の伝達関数の合計に直接的な影響を与える新たなパラメータsもf(又はn)、φ、α、βと同様に反復して最適化される。
詳細には、そのことは、ステレオ又は疑似ステレオ信号を生成する際のベースとなる各パラメータを自動的かつ最適に選定すること、或いは特に、パラメータ(φ、λ、ρ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなs)を、その取得時に自動的かつ最適に決定するための方法と装置を意味する。
そのような方法又はそのような装置を用いて、特に、疑似ステレオの、複数の無相関の信号の変化形態から、無相関が特に有利であると分かった信号の変化形態を選定する。
特に、異なる特性(例えば、音楽録音と比べた音声録音)の信号を最適に再生できるようにするために、出来る限り効率的でコンパクトな形で選択用の判断基準自体を調節することができる。
特許文献5では、一つの観点において、ステレオ変換器により疑似ステレオ出力信号x(t)とy(t)を得るための装置と方法が提案されており、x(t)は、時点tで与えられた左の出力チャネルの関数値を表し、y(t)は時点tで与えられた右の出力チャネルの関数値を表し、そのような取得は、<x(t),y(t)>が所定の定義範囲内となるまで反復して最適化される。
しかし、ドロップアウト又はそれと同様の欠陥が生じている場合、個々の点が僅かに定義範囲外に存在する可能性が有る。その場合、そのような取得は、<x(t),y(t)>の一部が所定の定義範囲内となるまで反復して最適化される。
望ましい定義範囲は、有利には、単一の数値パラメータaによって決定され、有利には、0≦a≦1である。このパラメータと、そのため定義範囲とは、例えば、次の不等式によって、
Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1
有効に決定することができ、出力信号x(t),y(t)の複素伝達関数f[x(t)]及びg[y(t)]に関して、次の式が成り立つ。
[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
及び
[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
ユーザは、(出力信号x(t),y(t)の最大レベルが単位円に関して正規化されている場合に)複素数平面又は虚軸の単位円を出発点として、パラメータa(0≦a≦1)に基づき、そのような定義範囲を任意に決定することができる。
この原理は、複素数平面の単位円以外の座標系を選定して、別の新しい定義範囲を定義した場合でも有効である。そのため、「定義範囲」とは、一般的に、全体として<x(t),y(t)>を完全に、或いは(例えば、所謂ドロップアウトを有する欠陥の有る録音の場合に)部分的に含む、出力信号x(t),y(t)の<x(t),y(t)>に関して許容される値の範囲であると理解する。
有利な変化形態では、出力信号(x(t)とy(t))の相関度が正規化される。有利な変化形態では、与えられた左と右チャネルの最大レベルが正規化される。そのようにして、与えられた左と右チャネルの相関度又は最大レベルに影響を与えること無く、望ましい定義範囲を得るために、一定のパラメータを反復して最適化することができる。
|<x(t),y(t)>|に応じたφ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsの様々なパラメータ設定のための判断基準を規定することが有効である。従って、本発明では、そのために、|<x(t),y(t)>|に応じた相応の値の範囲を正規化して、それが、パラメータの最適化に関する判断基準となるようにする。
そのため、一つの実施構成では、一つの変換器により疑似ステレオ出力信号x(t)とy(t)を得るための方法を提案し、x(t)は、時点tで与えられた左出力チャネルの関数値を表し、y(t)は、時点tで与えられた右出力チャネルの関数値を表し、これらの出力信号の複素伝達関数f[x(t)]とg[y(t)]は、次の通り定義され、
[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
この取得は、次の判断基準が満たされるまで、反復して最適化される。
Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1
ここで、0≦a≦1は望ましい定義範囲を規定する。
特許文献2又は3による疑似ステレオ信号の取得方法では、常に非の打ち所の無いセンター信号を供給するとの事実が特徴的である。そのため、時間間隔[−T,T]及び左チャネルの出力信号x(t)と右チャネルの出力信号y(t)に関する次の短時間相関式をここに挿入する。

(1B)r=(1/2T)*∫x(t)y(t)dt*(1/x(t)effy(t)
−T
ff
前述した通り、φ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsの様々なパラメータ設定のために、画一的な相関度を取得するのが有効である。従って、本発明では、そのために、出力信号(x(t)とy(t))の相関度を正規化する。この正規化は、有利には、λ(左の減衰率)又はρ(右の減衰率)を所定通り変化させることによって規定することができる。
ここで、この画一的な相関度に基づき、目標とする信号に対して、ユーザによって調節可能な判断基準による検査を系統的に実施することができる。
φ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsの様々なパラメータ設定のために、与えられた左と右チャネルの画一的な最大レベルを取得することも有効である。従って、図示されたシステムでは、そのために、与えられた左と右チャネルの最大レベルを正規化して、そのレベルがパラメータの最適化によって影響を受けないようにしている。
例えば、先ずは第一の論理素子を用いた、例えば、0dBへの画一的な左信号Lと右信号Rの最大レベル制御を規定することが有効である。
φ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsの様々なパラメータ設定のために、<x(t),y(t)>又は|<x(t),y(t)>|に応じた判断基準を規定することも有効である。従って、本発明では、そのために、それぞれ相応の値の範囲を正規化して、それが、パラメータの最適化に関する判断基準となるようにする。
x(t)とy(t)は、複素数平面の単位円内にマッピングされる。ここで、例えば、特許文献2又は3による装置の各出力信号の品質を推定するために、関数f[x(t)]+g[y(t)]を詳しく調査する。ここでは、関数f[x(t)]+g[y(t)]を解析する場合、二つの信号f[x(t)]とg[y(t)]の如何なる無相関化も実軸上での偏位と等しい。
従って、ステレオ変換器の最適化は、例えば、|Re{f[x(t)]+g[y(t)]}|と|Im{f[x(t)]+g[y(t)]}|に関する前記の判断基準、即ち、以下の式に基づき行われ、
Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1
ここで、0≦a≦1は望ましい定義範囲を規定する。
この方法は、特に、特許文献2又は3による装置又は方法の出力信号の異なる特性の単一のパラメータ、即ち、aを用いて、最適な計算を行っているので、特に有利であることが分かっている。このパラメータは、例えば、音声又は音楽を異なる形で手動又は自動処理するために、有利には、オーディオ信号の形式に応じて決定することができる。音声の場合、音楽録音の場合と異なり、aにより決定される定義範囲は、例えば、切点での高周波の周辺雑音などのアーチファクトの擾乱のために、有利には大きく制限される。
更に、単一のパラメータaを制限する場合、単位円又は虚軸を出発点として、f[x(t)]+g[y(t)]に関する如何なる最適なマッピング範囲も選定することができる。
本発明では、信号x(t)とy(t)が前述した条件を満たさない場合、最適化するとの意味において、関数値x[t(φ,f,α,β,s)]とy[t(φ,f,α,β,s)]又はx[t(φ,n,α,β,s)]とy[t(φ,n,α,β,s)]に適合した反復措置により、パラメータφ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsを新たに決定して、x(t)とy(t)が前述した条件を満たすまで、これまでに説明した工程を実施する。
ここで、別の工程において、例えば、関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフをその関数値を最適化するとの意味で解析する。そのような措置が次の式の最適化と同じであることを示すことができ、

(6B)∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt
−T
この式自体は、次の式の値以下である。

(7aB)∫a*{1/√[1−(1−a)*sin arg{f[x(t)]
−T
+g[y(t)]}]}dt
この場合でも、この最大化に関する限界値R又は不等式(8aB)により定義される偏差Δ(以下を参照)を式(8aB)の範囲内で自由に選定できる手段がユーザの手に委ねられている。全体として、信号が取り得る変化形態x(t),y(t)の全数に関して、次の条件を満たさなければならない。

(8aB)0≦R−Δ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt
−T

≦max{f[x(t)],g*[y(t)]}∈Φ∫|f[x(t)]+g
−T
[y(t)]|dt
≦R+Δ

≦∫a*{1/√[1−(1−a)*sinarg{f[x(t)]+g[y−
−T
T(t)]}]}dt
とΔは、目標とする出力信号のラウドネス(即ち、聞き手もステレオ音響マッピングの有効性を判定するためのパラメータ)と直接的な関係を有する。
Δにより定義される限界値Rの範囲又は全ての可能な積分されたレリーフの最大値が得られなかった場合、限界値Rと偏差Δ又は(関数値x[t(φ,f,α,β,s)]とy[t(φ,f,α,β,s)]又はx[t(φ,n,α,β,s)]とy[t(φ,n,α,β,s)]に適合した反復措置による)前記の最大値に関して最適化するとの意味で、新しいパラメータφ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsを決定して、最適なステレオ音響化に相当する信号x(t)とy(t)又はパラメータφ、λ、ρ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsが得られるまで、これまでに説明した全ての工程を実施する。
相関度r、(それぞれ望ましい定義範囲を規定する)パラメータa及び限界値Rとその偏差Δを相応に選定した場合、入力信号の各特性に関して、各適用範囲(例えば、音声又は音楽の再生)に最適なシステムを構成することができる。
しかし、特許文献12に記載された代数的不変式(以下を参照)に基づき、次の通り、本発明の対象の一部である新たな重み付けを定義することができる。
そのために、長さtの信号区間において、特許文献5、図15D、2B、3B〜5Bによる第一の最適化を実施する。図5Bの出力は、例えば、図16Dのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξh1において作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξh1は、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)に保存されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξh1)/k
=1
これは、前記の第一の最適化により決定したパラメータφ1,(又はn),α1,β及びここでの新たなsと共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書に保存される。
ここで、第二の工程において、動作コマンド6004に基づき、特許文献5、図15D,2B,3B〜5Bによる第二の最適化が任意の長さの信号区間tに対して実施される。図5Bの出力は、又もや図16Dのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξh2において作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξh2は、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)内のξh1に追加されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξh2)/k
=1
これは、又もや前記の第二の最適化により決定したパラメータφ2,(又はn),α,β2、及びここでの新たなsと共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書内の第一の平均値ξ°及びそのパラメータφ1,(又はn),α1,β,sに追加される。ここで、このメモリ(「スタック」)は複数の平均値を保存しているので、図16Dのモデル6002が作動される。
それは、次の式により、スタックに保存されている全ての交点ξh1,,ξh2の平均値ξ を計算して、辞書から、平均値ξ°,ξ°の中で、ξ に最も近い平均値を、それに属するパラメータと共に選定する。

ξ :=(Σξh1+Σξh2)/(k1+
=1 h=1
それが二つの平均値ξ°,ξ°に関して満たされる場合、ξ°又はパラメータφ,f(又はn),α1,βが辞書から選定される。次に、辞書から選定された平均値は、ξ と共にモジュール6003に引き渡される。そのモジュールは、モジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有るか否かを検査し、ここで、σ>0は、次の通り、零点としてのξ において作り出された仮想的なガウス分布のユーザにより任意に選定可能な標準偏差を表す。
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((z2*−ξ*2)^2)/σ^2)
図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有る場合、図6D又は図15Dの装置の(明確化のために再度説明するが、一回だけ通過する増幅器717とMSマトリックスを表す)部分6010におけるモジュール6002により選定されたパラメータ又は図15Dの出力6006及び6007が作動され、同様に図2Bの出力6008及び6009が作動される。出力6006は図16Dの入力6006に合流し、出力6007は図16Dの入力6007に合流し、出力6008は図16Dの入力6008に合流し、出力6009は図16Dの入力6009に合流する。図16Dの符号6006は図16Dのモジュール6003の出力信号x(t)自体を表し、図16Dの符号6007は図16Dのモジュール6003の出力信号y(t)自体を表し、図16Dの符号6008は図16Dのモジュール6003の出力信号Re f[x(t)]+g[y(t)]自体を表し、図16Dの符号6009は図16Dのモジュール6003の出力信号Im f[x(t)]+g[y(t)]自体を表す。これらの信号は、図5Bの出力信号を表すように、本発明の実施例の図16Dにおいて分離できないユニットを構成する前述した別の信号処理部で処理される。
モジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]外に有る場合、q番目の工程において、特許文献5、図15D,2B,3B〜5Bによるq回目の最適化が任意の長さの信号区間tに対して行われる。図5Bの出力は、又もや図16Dのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξhqにおいて作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξhqは、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)内のξh1,ξh2,...,ξhq−1に追加されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξhq)/k
=1
これは、又もや前記のq番目の最適化により決定したパラメータφq,(又はn),αq,β、及びここでの新たなsと共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書内の平均値ξ°1,ξ°1,...,ξ°q−1及びそれに付属するパラメータパラメータφ1,(又はn),α,β,s;φ,f(又はn),α,β,s;...;φq−1,fq−1(又はnq−1),αq−1,βq−1,sq−1に追加される。ここで、このメモリ(「スタック」)は複数の平均値を保存しているので、図16Dのモデル6002が作動される。
そのモデルは、次の式により、スタックに保存されている全ての交点ξh1,,ξh2,,...,ξhqの平均値ξ を計算して、辞書から、平均値ξ°,ξ°,...,ξ°の中で、ξ に最も近い平均値を、それに属するパラメータφf(又はn),α,β及びここでの新たなsと共に選定する。

ξ :=(Σξh1+Σξh2+...+Σξhq)/(k+k+...k
=1 h=1 h=1
異なるパラメータに関する平均値が同じ場合、最も頻繁に辞書に存在するパラメータが選定される。複数のパラメータが同じ頻度で存在する場合、辞書において、最も広い分散を示す、即ち、dがそれぞれ通過する最適化工程の最後の指数を表し、cが最初の指数を表す場合に、差d−cが最大となるパラメータが選定される。それが複数のパラメータに関して該当する場合、最初に存在するパラメータが選定される。ξ°,ξ°,...,ξ°の中の二つの平均値がξ に最も近く、q−1番目の工程において、それらの二つの平均値の中の一方又はそれに付属するパラメータが辞書から選定されていた場合、正しくその平均値とそれに付属するパラメータが維持される。次に、辞書から選定された平均値は、ξ と共に図16Dのモジュール6003に引き渡される。そのモジュールは、図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有るか否かを検査し、ここで、σ>0は、次の通り、零点としてのξ において作り出された仮想的なガウス分布の(ここで説明したプロセス全体の最初にユーザにより任意に選定可能な)標準偏差を表す。
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((zq*−ξ*q)^2)/σ^2)
図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有る場合、図6D又は図15Dの装置の部分6010におけるモジュール6002により選定されたパラメータ又は図1Bの出力6006及び6007が作動され、同様に図15Dの出力6008及び6009とそれに対応する図16Dの入力及び出力が作動される。図16Dの符号6006は、又もや図16Dのモジュール6003の出力信号x(t)自体を表し、図16Dの符号6007は図16Dのモジュール6003の出力信号y(t)自体を表し、図16Dの符号6008は図16Dのモジュール6003の出力信号Re f[x(t)]+g[y(t)]自体を表し、図16Dの符号6009は図16Dのモジュール6003の出力信号Im f[x(t)]+g[y(t)]自体を表す。これらの信号は、又もや図5Bの出力信号を表すように、本発明の実施例の図16Dにおいて分離できないユニットを構成する以下の別の信号処理部で処理される。
図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]外に有る場合、q+1番目の工程において、q+1回目の最適化がq番目の工程及びq回目の最適化での説明と同様の形態で行われる。このプロセスは、辞書の一つの構成要素が前記の用件を満たすか、或いは許容される最適化工程の最大回数に到達するまで続けられる。
図5Cは、三つの最適化工程に関して、前述した重み関数の収斂挙動を図示している。この場合、符号5001は第一の平均値ξ°を表し、符号5002は第二の平均値ξ°を表し、符号5003は零点としてのξ において作り出された、次の第一の仮想的なガウス分布を表し、
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((z2*−ξ*2)^2)/σ^2)
ここで、σ>0は、ここで説明したプロセス全体の最初にユーザにより任意に選択可能な標準偏差を表し、符号5004は、第三の平均値ξ°を表し、その平均値は、零点としてのξ°において作り出された、同じ標準偏差の仮想的なガウス分布5005のσにより定義される変曲点内に有り、そのため前記の収斂基準を満たす。
如何なる場合でも、平均的に全ての代数的不変式に関して最適な疑似ステレオ音響マッピングを提供するパラメータφ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsが得られる。
信号区間の数を増やすと、それぞれ解析している半平面上における代数的不変式と複素数平面との交点ξの分布がガウス分布と似てくる。標準偏差σを小さくする程、得られるパラメータが理想的となる。しかし、有限数の信号区間だけを与えれば、σを小さく選定する必要はない。
それにも関わらず、代数的不変式は、初めて重み付けに関して有効な「拠り所」として既に説明したパラメータを提供するので、図16Dに図示された方法は、充分な長さの信号区間に対する収斂に関して、前記のシミュレーションモデルよりも明らかに速い。
本発明による装置において、特許文献2〜5、11又は12に基づき、(特許文献3に関して、以下の図面のパラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1,sinφ=0,sinα=sinβ=1の通り置き換えた)特殊な場合φ=0、(特許文献3に関する)特殊な場合Lα=Lβ又は(特許文献2に関する)特殊な場合L=Lだけを解析すると、図17D又は図19Dの形で簡略化した回路、図20D、図21D又は図23Dの形で簡略化した回路、図24D、図25D又は図27Dの形で簡略化した回路、図28D、図E9又は図E10の形で簡略化した回路、図E11、図E12又は図E13の形で簡略化した回路、図E14、図E15又は図E16の形で簡略化した回路、図E17、図18D、図22D又は図26Dの形で簡略化した回路が得られる。従って、特許文献3の場合、疑似ステレオ信号は、遅延時間差に関して、僅かに定数(√5−1)/2又はsに依存するか、或いは増幅率に関して、定数又は減衰率λ又はρに依存し(下記を参照)、特許文献2の場合、新たなsの外に、Lα=Lβに依存するか、或いは増幅率に関して、Pα又はPβ、P’又はPβ’、P’’又はP’α(特許文献2を参照)、減衰率λ又はρ、増幅率1/λ、1/τ又はλ’に依存する(下記を参照)。
本発明による装置では、特許文献2〜5、11又は12、図E3〜E8、図9D〜12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2、或いは図17D又は図19Dの形の同様の図示された装置、図20D、図21D、図23Dの簡略化された装置、図24D、図25D、図27Dの簡略化された装置、図28D、図E9、図E10の簡略化された装置、図E11〜E13の簡略化された装置、図E14〜E16の簡略化された装置、図E17、図18D、図22D、図26Dの簡略化された装置に基づき、特許文献4、5、11又は12に代わる最適なパラメータφ、f(又はn)、α、β、λ、ρ又はs、最適な遅延、或いはそれらのパラメータの組合せを決定するシステムを構成することができる。例えば、φ=0に設定した場合、従って、α=β、並びに更に、λ=ρと仮定した場合、与えられた指向特性fに関して、α、β及びλの最適な値が次の通り計算され、重みを定義して、その重みが(複数のマイクロホンの仮想化が当然のことながら作用するので)0≦λ≦1の出来る限り小さい値を提供し、同じ重みを用いて、同様に出来る限り短い(アーチファクトを回避するための)遅延時間を提供するようにする。二つの判断基準は互いに両立しない、即ち、λの小さい値は、大きな仮想的な開口角αとβを有利とし、逆に、短い遅延時間は小さな仮想的な開口角αとβに対応する。
従って、事前に定めた、或いはユーザが任意に選択した目標とする相関度k、事前に定めた、或いはユーザが任意に選択した、仮想的な開口角αとβの大きさに関する重みp(例えば、0≦p≦10)及びそのような相反する挙動を全体として均衡化する変数g(α)を導入することができる。システム全体の高い安定性のためには、例えば、それぞれ5°のステップにより、仮想的な開口角α=βを解析することができ、そのことは、相応に実装されたアルゴリズムに関して明らかに計算時間を低減することを意味する。
g(α)は、遅延時間差Lα=Lβを前提として(上記を参照)、例えば、次の通り定義することができる。
g(α):=2^(−20*(Lα+Lβ))
そして、それに対応するαに依存する重み関数h(α)は、例えば、次の通り定めることができる。
h(α):=λ(α)^p*g(α)^(10−p)
ここで、λ(α)は、例えば、図1Bの論理素子125又はフィードバック126によりそれぞれ決定される、所定の仮想的な開口角α=βに関して目標とする相関度kのステレオ信号を提供する値と一致する。
p=0では、g(α)は、専ら事前に定めた、或いはユーザが任意に選択した重みpに基づき決定される最適な仮想的な開口角αopt=βoptの以下における計算に影響を与え、p=10では、専らλ(α)に影響を与える。
ここで、最適な開口角αopt及びβoptは、この例では次の式により計算され、この実際の応用例では区間[5°;90°]に渡って、或いはアーチ形態では区間[π/36;π/2]に渡って、次の通り積分される(実際の考察から、下記の積分は、5°ステップで計算した合計として解釈することができる)。
π/2 π/2
αopt=(∫α*h(α)dα*π/36)/∫h(α)dα
π/36 π/36
h(α)は、αとβの対称性と、φが0に等しいとの事実に基づき、専らαの関数として表すことができることに注意されたい。
ここで、最終的に、中間値を採ることもできるαopt=βoptに関して、λ(αopt)の値は、例えば、αopt=βoptに対して、正確に目標とする相関度kのステレオ信号を提供する図1Bの論理素子125又はフィードバック126により決定される。
(無数の定義可能な重みを許容し、そのため包括的に表現できない)同じ原理は、本発明による特許文献2〜5、11又は12、図E3〜E8、図9D〜12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2に基づく装置、或いは図17D又は図19Dの形の同様の図示された装置、図20D、図21D、図23Dの簡略化された装置、図24D、図25D、図27Dの簡略化された装置、図28D、図E9、図E10の簡略化された装置、図E11〜E13の簡略化された装置、図E14〜E16の簡略化された装置、図E17、図18D、図22D、図26Dの簡略化された装置と関連して、Lα及びLβ或いはLα’及びLβ’を用いて、システム全体で最適な立体感を決定するパラメータsにも、更に、それ以外のパラメータにも拡張することができる。
特許文献2の場合におけるステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β、及び与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρ、特許文献3の場合における主軸と音源により規定される角度φ及び与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρ、或いは特許文献4、5、11又は12、図E3〜E8、図9D〜12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2による装置、図17D又は図19Dの形の同様の図示された装置、図20D、図21D、図23Dの簡略化された装置、図24D、図25D、図27Dの簡略化された装置、図28D、図E9、図E10の簡略化された装置、図E11〜E13の簡略化された装置、図E14〜E16の簡略化された装置、図E17、図18D、図22D、図26Dの簡略化された装置のパラメータと時間パラメータsとの全体的な相互作用は、全体として一方では与えられたステレオ又は疑似ステレオ信号の立体的な感覚(音響パラメータ)に合わせることができ、他方では正確に立体的な感覚(音響パラメータ)に基づき厳密に規定すべき立体感を生じさせる。例えば、そのような立体感は、一次又は二次の主反射、或いは拡散音に依存する。特に、パラメータsには、重要な意味が有る。
数学的なフィルター理論から、特に、所謂ウェーブレットと関連して、所謂インバースプロブレムとその解決策が知られている。それは、測定システム(例えば、画像を生成する光学カメラ又は磁気共鳴システム)の雑音に関係無く、高分解能の信号を取得できるシステムである。与えられた測定信号は、次の通り規定できる。
Y[q]=Uf[q]+W[q]
この場合、演算子Uは、測定システム特有の伝達関数を含み、fは、高分解能の信号を表し、Wは測定信号の雑音を表し、qは時間を表す。与えられた測定数が解析する(構成要素が取得する高分解能の信号である)複素空間の次元nを明らかに下回る場合、インバースプロブレムが悪化したと称する。
主反射は、この場合のステレオ音響化する入力信号を表す基本信号から導き出すことができる。興味深いことに、このインバースプロブレムの理論は、幾つかの要素を変更して、前記のステレオマッピングの空間パラメータを決定する問題に適用することができ、(基本信号が既知であるので)それは、如何なる場合でも新たな悪化したインバースプロブレムとはならず、そのため一義的な解決策を提示する。
先ずは、上記の式を次の式として解釈し、
Y[q]=UY[q−t]+W[q]+D[q]
ここで、Y[q]は、時点qで得られるステレオ信号を表し、Y[q−t]は、時点q−tで与えられたステレオ信号を表し、t≧0であり,tは、一次主反射に適用される遅延を表し、W[q]は、残響の無い信号を表し、D[q]は、その他の点を統計的に容易に想定できる一次主反射の無い残響を表す。ここで、演算子Uは、ステレオ信号Y[q−t]に特有の伝達関数を含み、そのため、その信号は、一次主反射の音響特性を有する。
聞き手は真っ先に一次主反射により音響パラメータを判定するので、この分解は最適であることが分かる。
ここで、二つの用途を区別することができる。
第一の用途は、既に存在するステレオ信号Y[q]の音響パラメータに基づき疑似ステレオ信号Y[q]を新たに生成するとの最適化問題である。即ち、第一の工程において、前記の「高分解能の信号」が実際に信号Y[q]の一次主反射を最大化するtを調べ、次に、特許文献2の場合のステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β、及び与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρ、特許文献3の場合の主軸と音源により規定される角度φ及び与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρのパラメータ設定、或いは特許文献4、5、11、12、図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2による装置、同様の図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された形の装置のパラメータ設定を全体として次の考察に基づき時間係数sに関して最適化する。
[q]=U[q−t]+W[q]+D[q]との式は、前述した生成する疑似ステレオ信号Y[q]に関する第二の一義的に解決可能なインバースプロブレムを表し、ここで、U又はDは、前記の特許文献2の場合のステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、特許文献3の場合の主軸と音源により規定される角度φ、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、或いは特許文献4、5、11、12、図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2による装置、同様の図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された形の装置のパラメータの関数に直接依存する。ここで、当初の式Y[q]=UY[q−t]+W[q]+D[q]において、UをUで置き換え、DをDで置き換えると、特許文献2の場合の求める最適なステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、特許文献3の場合の求める最適な主軸と音源により規定される角度φ、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、或いは特許文献4、5、11、12、図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2による装置、同様の図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された形の装置の求める最適なパラメータを次の式に基づき理想的又はほぼ理想的な形で計算することができる。
Y[q]−UY[q−t]−W[q]−D[q]=0
第二の用途では、疑似ステレオ信号Y[q]を最適化するためのステレオ信号Y[q]は存在しない。むしろ、ユーザの手には、特許文献2の場合のステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、特許文献3の場合の主軸と音源により規定される角度φ、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、或いは特許文献4、5、11、12、図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2による装置、同様の図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された形の装置のパラメータを直接最適化する、即ち、実際に疑似ステレオマッピングの空間パラメータを直接制御するためのツールを与えるべきである。それは、次の式に基づき、理想的又はほぼ理想的な形で満足な結果が得られるまで最適化されるパラメータt、U又はDを直接制御することによって実現される。
[q]−U[q−t]−W[q]−D[q]=0
特に、W[q]は、ステレオ音響化するモノラルの基本信号によって直接表すことができる。
又はDを入手可能な演算子U又はDの既存の辞書に適合させる場合、又もや下記の式を用いた前述した最適化問題の解決可能な第一の用途が得られる。
[q]−UY[q−t]−W[q]−D[q]=0
既に存在するステレオ信号Y[q]の音響パラメータに基づき疑似ステレオ信号Y[q]を新たに生成する最適化問題の第一の用途に関する別の判断基準は、従来技術に属する空間オーディオオブジェクト符号化(SAOC)を提供することができる。この場合、空間演算子U,D又はU,Dの外に、例えば、Y[q]とY[q]の正弦モデル、即ち、SAOCにおいてローカリゼーションに関与するスペクトル成分も比較される。特に、そのような正弦モデルの偏差を互いに定量化することができる。そして、特許文献2の場合のステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、特許文献3の場合の主軸と音源により規定される角度φ、減衰率λ又はρ、与えられたステレオ信号を生成するための時間パラメータs、或いは特許文献4、5、11、12、図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2による装置、同様の図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された形の装置のパラメータは、その偏差が一方では最小となり、他方では理想的又はほぼ理想的な形で次の式を満たすように選定される。
Y[q]−UY[q−t]−W[q]−D[q]=0
ステレオ又は疑似ステレオ出力信号の左及び/又は右チャネルの後に接続することによって、モノラル信号における3dB上昇したセンター音源を解消するとともに、ステレオ又は疑似ステレオサウンドマッピングを変化させるために、所謂オールパスフィルタを使用できることは従来技術である。基本的には、例えば、合算又は引き算によって、そのようなオールパスフィルタの出力信号を新たなステレオ又は疑似ステレオ信号として組み合わせることもできる(例えば、特許文献8を参照)。それを三つ以上のチャネルのステレオ又は疑似ステレオ信号に適用することも同じく可能である。そのようなオールパスフィルタは、その文献では一次、二次又はn次のオールパスフィルタとして規定されており、そのモノラル、ステレオ又は疑似ステレオ信号への適用全体が同じく従来技術であり、有利には、ここで説明した、或いはここで引用した幾つかのシステムと協力して動作する。それらは、ここで説明した、或いはここで引用した幾つかの回路構成により得られるステレオ又は疑似ステレオ信号を更に処理するために使用するだけでなく、更に、ここで説明した、或いはここで引用した幾つかの回路構成に直接何重にも統合することもでき、それも同じく従来技術により行なわれる。一次のオールパスフィルタの基本回路の例は図1Fに図示され、二次のオールパスフィルタの基本回路の例は図2Fに図示されている。
同様に、更にステレオ又は疑似ステレオ信号の位相差の調整を可能な位相コントローラを用いることができる。そのような位相コントローラも、ここで説明した、或いはここで引用した幾つかの回路構成により得られるステレオ又は疑似ステレオ信号を更に処理するために使用するだけでなく、更に、ここで説明した、或いはここで引用した幾つかの回路構成に直接何重にも統合することもでき、それも同じく従来技術により行なわれる。同様に、それを三つ以上のチャネルのステレオ又は疑似ステレオ信号に適用することも可能である。位相コントローラの基本的な回路構成の例が図3Fに図示され、そこでは、正弦信号に関して簡略化した形で図示されている。
その無数の可能な実施形態の最も簡単な例は、例えば、図4Fに図示され、そこでは、例えば、特許文献2〜5、12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2の装置、或いは図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された構成の装置の疑似ステレオ出力信号の左及び右チャネルの後に、それぞれ一つのオールパスフィルタが接続されている。特許文献2〜5、11、12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2の装置、或いは図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された構成の装置の疑似ステレオ出力信号がセンター音源の良好な強勢を有する一方、例えば、図4Fは、音源の良好なローカリゼーション時に相応の拡散を提供する。
移相器を用いる無数の可能な実施形態の最も簡単な例は、例えば、図5Fに図示されており、そこでは、例えば、特許文献2〜5、11、12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1、図E2の装置、或いは図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D、図26Dに図示された構成の装置の疑似ステレオ出力信号の左及び右チャネルの後に、一つの位相コントローラが接続されており、そのため、調整可能な拡散を提供する。
以下において、図面を参照して、本発明の異なる実施構成を例示して説明する。
周知のパノラマ電位差計の基本回路図 (MSマトリックスの前に配置された増幅器を通過する前の)入力信号MとSを図10Bの後に任意に接続できる図7Bの回路に任意に供給できる、ステレオ変換器(例えば、特許文献2又は3によるステレオ変換器)の出力信号のレベルを正規化する、或いは相関度を正規化するための二つの論理素子に関する回路例の図 マッピングS、S‘及びΣ’に関する無極性条件を示すグラフ 本発明に基づきパラメータsを拡張した特許文献3による回路図 従来技術に属する一次のオールパスフィルタの回路図 オーバーベース領域及びそれに対応するマッピング角を図示しない形のパノラマ電位差計の左及び右チャネルの減衰グラフ 与えられた信号x(t)、y(t)を伝達関数f[x(t)]及びg[y(t)]を用いて複素数平面上にマッピングするか、或いはその合計f[x(t)]+g[y(t)]の偏角を求めるための回路例の図 対応する複素数平面の第一象限の視点から見たデカルト座標システムx=u1、=u2、=uに関するマッピングS、S‘及びΣ’のグラフ 本発明に基づきパラメータsによって拡張した特許文献2又は4による第一の回路図 従来技術に属する二次のオールパスフィルタの回路図 ステレオ変換から得られた左チャネルL‘又は右チャネルR’をそれぞれ共通の母線LとRを備えた一つのパノラマ電位差計に供給する特許文献4による装置又は方法の第一の実施構成図 パラメータaを用いて定義範囲を選択するための回路例の図 同じく、対応する複素数平面の第一象限の視点から見たデカルト座標システムx=u1、=u2、=uに関するマッピングS、S‘及びΣ’のグラフ 本発明に基づきパラメータsによって拡張した特許文献2又は4による第二の回路図 従来技術に属する移相器の回路図 ステレオ変換から得られた左チャネルL‘又は右チャネルR’をそれぞれ共通の母線LとRを備えた一つのパノラマ電位差計に供給する特許文献4による装置又は方法の第二の実施構成図 図1Bにより生成され、図2Bにより複素数平面上にマッピングされた信号を図3Bに基づき新たにパラメータaにより定義された許容される定義範囲を条件Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1に基づき検査するための第三の論理素子に関する回路例の図 対応する複素数平面の第四象限の視点から見たデカルト座標システムx=u1、=u2、=uに関するマッピングS、S‘及びΣ’のグラフ 本発明に基づきパラメータsによって拡張した特許文献2又は4による第三の回路図 特許文献2〜5、11又は12による本発明の装置のステレオ又は疑似ステレオ出力信号の左又は右チャネルにそれぞれオールパスフィルタを後置した簡単な回路図 ステレオ変換から得られた左チャネルL‘又は右チャネルR’をそれぞれ共通の母線LとRを備えた一つのパノラマ電位差計に供給する特許文献4による装置又は方法の第三の実施構成図 ユーザが最大化のために不等式(8aB)により定義される限界値R又は不等式(8aB)により同じく定義される偏差Δを自由に選択できる、関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフをその関数値を最大化するとの意味で最終的に解析するための第四の論理素子に関する回路例の図 ここでは、例えば、複素数平面上にマッピングした三つの同じ長さの疑似ステレオ信号部分とベクトル(1,1,−2)及び(1,1,1)又は(−1,−1,2)及び(1,1,1)により規定される平面との第一又は第三象限における交点の平均値に基づきパラメータφ、f(又はn)、α、βを最適化する重み関数の収斂挙動を示すグラフ 本発明に基づきパラメータsによって拡張した特許文献2又は4による第一の回路の第一の変化形態の図 右の入力信号を出力信号として調整せずに保持した結果、修正したステレオ又は疑似ステレオ信号が得られる、特許文献2〜5、11又は12による本発明の装置のステレオ又は疑似ステレオ出力信号の左又は右チャネルにそれぞれオールパスフィルタを後置した簡単な回路図 MSマトリックスを僅かに改修してパノラマ電位差計の後続を不要とした図3Aと同様の回路を備えた特許文献4による装置又は方法の第四の実施構成図 信号のローカライズ形態を求めるための図10Bによる回路に引き渡される前の既に存在するステレオ信号用の入力回路図 この例では、全体の回路構成内で、図6Cの出力が図5Bの何れかとなるように処理され、ここで、図6Cの回路がその前に接続されたオーディオ信号の異なる部分のための素子を通るように作用し、その結果が複素数平面上にマッピングされた信号部分とベクトル(1,1,−2)及び(1,1,1)又は(−1,−1,2)及び(1,1,1)により規定される平面との第一又は第三象限における交点の平均値に基づき最適化されたパラメータ形態φ、f、α、βである、図5Bによる回路の直後に接続でき、その回路と共に本実施例で切り離すことができないユニットを構成する、代数的不変式に基づき疑似ステレオ信号を最適化するための以下で説明する回路例の図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した特許文献2又は4による第一の回路の第二の変化形態の図 ステレオ2/0形式へのダウンミックス後にほぼ(増幅された)信号L,Rとなり、モノラル1/0形式へのダウンミックス後にほぼ(増幅された)信号Mとなる非特許文献4に基づく5チャネル信号の符号変換の原理図 図3Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の図3A又は図6Aと同等の回路図 パラメータzが入力信号として与えられ、増幅率λの初期値がパラメータzを引き渡された場合の図1Bの増幅率λの最終値と一致する、図10Bによる回路の後に接続された場合に動作する、ステレオ又は疑似ステレオ信号を正規化するための回路の別の例の図 入力信号s(t),s(t),...,sδ(t)の二乗平均エネルギーと定義可能な重みG,G,...,Gδの決定に基づき、これらの入力信号の正規化を行い、次に、これらの入力信号の一つの結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)の不変式を求めるための回路例の図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、図4Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の図4A又は図13Aと同等の回路図 ステレオ2/0形式へのダウンミックス後には確かに(増幅された)信号L,Rと一致しないが、モノラル1/0形式へのダウンミックス後には正確に(増幅された)信号Mと一致する非特許文献4に基づく5チャネル信号の符号変換の原理図 ステレオ変換器の出力信号レベルを正規化するための図7Aによる回路を拡張した回路図 与えられた信号x(t)、y(t)を伝達関数f[x(t)]及びg[y(t)]を用いて複素数平面上にマッピングするための回路例の図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、図5Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の図5A又は図14Aと同等の回路図 ステレオ2/0形式へのダウンミックス後にほぼ(増幅された)信号L,Rとなり、モノラル1/0形式へのダウンミックス後にほぼ(増幅された)信号L+Rとなる非特許文献4に基づく5チャネル信号の符号変換の原理図 図8Aの拡張形態としての、与えられた信号x(t)、y(t)を伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)及びg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計として複素数平面上にマッピングするための回路例の図 オーディオ信号のマッピング幅を合わせるための回路例の図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、以下で説明する式3AAと4AAに基づく図7Dと同等の回路図 非特許文献4に基づく5チャネルの信号用のスピーカ配置図 図9Aの拡張形態としてステレオ信号のマッピング幅を決定するための回路例の図 入力が図5Bの出力又は図6Bの出力と接続された、信号のローカライズ形態を求めるための回路図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、以下で説明する式3AAAと4AAAに基づく図7Dと同等の回路図 非特許文献4に基づく5チャネル信号に関するダウンミックスの標準的な混合比率のグラフ L°、即ちl(t)と、R°、即ちr(t)とを伝達関数f[l(t)]=[l(t)/√2]*(−1+i)及びg[r(t)]=[r(t)/√2]*(1+i)の合計として複素数平面上にマッピングするための(信号のローカライズ形態を求めるための)図12Aによる回路に引き渡される前の既に存在するステレオ信号L°、R°に関する入力回路例の図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、以下で説明する式3AAと4AAに基づく図8Dと同等の回路図 ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、ステレオ音響化するモノラル信号の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、及び仮想的な右開口角βのパラメータの全部の可能な組合せ表 入力を図10Aの出力又は図11Aの出力と接続できる信号のローカライズ形態を求めるための回路図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、以下で説明する式3AAAと4AAAに基づく図8Dと同等の回路図 MSマトリックスを僅かに改修してパノラマ電位差計の後続を不要とした図4Aと同様の回路を備えた特許文献4による装置又は方法の第五の実施構成図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した図13Aによる回路図 MSマトリックスを僅かに改修してパノラマ電位差計の後続を不要とした図5Aと同様の回路を備えた特許文献4による装置又は方法の第五の実施構成図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した図14Aによる回路図 ここでは、本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(MSマトリックスの前に配置された増幅器を通過する前の)入力信号MとSを図10Bの後に任意に接続できる図7Bの回路に任意に供給できる、ステレオ変換器(例えば、特許文献2又は3によるステレオ変換器)の出力信号のレベルを正規化する、或いは相関度を正規化するための二つの論理素子に関する回路例の図 ここでは、本発明に基づきパラメータsによって拡張した、この例では、全体の回路構成内で、図16Dの出力が図5Bの何れかとなるように処理され、ここで、図16Dの回路がその前に接続されたオーディオ信号の異なる部分のための素子を通るように作用し、その結果が複素数平面上にマッピングされた信号部分とベクトル(1,1,−2)及び(1,1,1)又は(−1,−1,2)及び(1,1,1)により規定される平面との第一又は第三象限における交点の平均値に基づき最適化されたパラメータ形態φ、f、α、β,sである、図5Bによる回路の直後に接続でき、その回路と共に本実施例で切り離すことができないユニットを構成する、代数的不変式に基づき疑似ステレオ信号を最適化するための以下で説明する回路例の図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2による回路を簡略化した第一の形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2による回路を簡略化した別の形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図6Dの回路を簡略化した第一の変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図6Dの回路をパラメータλの導入により更に簡略化した第二の変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2による回路を簡略化した第二の形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2による回路を簡略化した別の形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図3Dの回路を簡略化した第一の変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図3Dの回路をパラメータλの導入により更に簡略化した第二の変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2による回路を簡略化した第三の形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2による回路を簡略化した別の形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図4Dの回路を簡略化した第一の変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図4Dの回路をパラメータλの導入により更に簡略化した第二の変化形態図 図3Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の図3A又は図6Aと同等の回路図 図3Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の図3A又は図6Aと同等の回路図 図4Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の図4Aと同等の回路図 図4Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の式3AAと4AAに基づく図4Aと同等の回路図 図4Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の式3AAAと4AAAに基づく図4Aと同等の回路図 図5Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の図5Aと同等の回路図 図5Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の式3AAと4AAに基づく図5Aと同等の回路図 図5Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰量λ及びρに関して関係式λ=ρが成り立つ場合の式3AAAと4AAAに基づく図5Aと同等の回路図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図6Dの回路を簡略化した新たな変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図6Dの回路を簡略化した新たな変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図E10の回路をパラメータλ’の導入により更に簡略化した第二の変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図3Dの回路を簡略化した新たな変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図3Dの回路を簡略化した新たな変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図3Dの回路をパラメータλ’の導入により更に簡略化した新たな変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図4Dの回路を簡略化した新たな変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図4Dの回路を簡略化した新たな変化形態図 本発明に基づきパラメータsによって拡張した、(特許文献3に対しては、パラメータをf(φ)=f(α)=f(β)=1、sinφ=0、sinα=sinβ=1として設定する)等しい遅延時間差L‘α=L’βに関する特許文献2又は4による図4Dの回路をパラメータλ’の導入により更に簡略化した新たな変化形態図
一般的に、二つ以上のスピーカから放出されるオーディオ信号が、異なる振幅、周波数、遅延時間又は位相差を有するか、或いは相応にフェードアウトしてゆく場合に、聞き手に立体的な印象を与えることが知られている。
そのような無相関の信号は、一方では異なる位置に置かれたサウンド変換システムによって生成され、任意選択として、その信号を更に処理するか、或いは所謂疑似ステレオ技術を用いて、モノラル信号から、そのような好適な無相関を作り出すことができる。
本発明の以下における実施例を理解してもらうために、以下において、特許文献4の内容全体を説明する。
多くの疑似ステレオ信号は、二つのチャネル間に大きな「位相関係」、即ち、明らかに聞き取れる遅延時間差を有する。多くの場合、二つのチャネル間の相関度も小さ過ぎる(互換性の欠如)か、或いは大き過ぎる(望ましくないモノラル音響パターンに類似している)。従って、疑似ステレオ信号、さもなければステレオ信号は、放出される信号の無相関性が無いか、或いは大き過ぎることに起因する欠点を持つ場合が有る。
従って、特許文献4の目的は、そのような問題を解決して、(疑似ステレオ信号を含む)ステレオ信号を同じにするか、或いはそれとは逆に大きな差を与えることである。
別の目的は、ステレオ又は疑似ステレオ信号の改善、生成、伝送、変換及び再生である。
特許文献4では、これらの課題は、特に、疑似ステレオ変換装置に対して、深い意味も無く、目的も明確でなく、パノラマ電位差計を後に接続することによって解決されている。
(パンポット、パノラマコントローラ又はパノラマ調整器とも呼ばれる)パノラマ電位差計は、周知であり、強度ステレオ信号、即ち、遅延時間又は位相の差、或いは周波数スペクトルの違いではなく、専らレベルが異なるステレオ信号に対して用いられている。周知のパノラマ電位差計の基本回路図が図1Aに図示されている。その装置は、一つの入力101と、グループチャネルL(左のオーディオチャネル)及びR(右のオーディオチャネル)の母線204,205に印加される二つの出力202,203とを有する。中間位置(M)では、二つの母線のレベルは同じであり、左(L)と右(R)の側方の位置では、左か右の母線にのみ信号が転送される。パノラマ電位差計は、スピーカ、ベースにおけるファントム音源の異なる位置に対応するレベル差を中間位置に発生させる。
図2Aは、オーバーベース領域及びそれに対応するマッピング角を図示しない形のパノラマ電位差計の左チャネルと右チャネルの減衰グラフである。中間位置では、各チャネルの減衰量が3dBであり、そのため、音の重畳によって、一つのチャネルだけがL又はRの位置に存在する場合と同じ音量の印象が生じる。
パノラマ電位差計は、例えば、分圧器として、与えられた左又は右の出力(これらの出力は母線とも呼ばれる)に対して異なる聞き取れる比率で左チャネルの方に配分するか、或いは同様に同じ左又は右の出力(同じ母線)に対して異なる聞き取れる比率で右チャネルの方に配分することができる。従って、強度ステレオ信号の場合、マッピング幅を狭めるとともに、その方向をシフトさせることができる。
遅延時間又は位相の差、異なる周波数スペクトル、或いはフェードアウトを使用する疑似ステレオ信号では(一般的に、そのようにして得られたステレオ信号の場合でも)、パノラマ電位差計により、そのようなマッピング幅の狭隘化又はマッピング方向のシフトは不可能である。そのため、基本的に、そのような信号にパノラマ電位差計を適用することが意図的に見過ごされてきた。
しかし、特許文献4に記載されている通り、その前に知られていなかった、疑似ステレオ変換回路の後にパノラマ電位差計を接続することが予想外の利点を奏することが確認された。確かに、そのような後置は、前記の与えられたステレオ信号のマッピング幅の狭隘化又はマッピング方向のシフトを発生させることはできない。しかし、この方法により、そのようなパノラマ電位差計を用いて、左信号と右信号の間の相関度を増減することができる。
有利な実施構成では、疑似ステレオ信号を得るための回路の右と左の出力の後に、それぞれ一つのパノラマ電位差計が接続される。この場合、有利には、二つのパノラマ電位差計の母線が共通に、有利には、同じ音量で使用される。
この場合、各パノラマ電位差計は、一つの入力と二つの出力を有する。第一のパノラマ電位差計の入力は、前記の回路の第一の出力と接続され、第二のパノラマ電位差計の入力は、その回路の第二の出力と接続される。第一のパノラマ電位差計の第一の出力は、第二のパノラマ電位差計の第一の出力と接続される。第一のパノラマ電位差計の第二の出力は、第二のパノラマ電位差計の第二の出力と接続される。
それに代わって、同様にパノラマ電位差計の代わりに、ステレオ変換器とそのステレオ変換器の前に接続されたステレオ変換器の入力信号を増幅するための増幅器とを備えた疑似ステレオ変換用の第一の回路によっても相関度を合わせることができ、それはパノラマ電位差計を使用していない。それによって、より少ないコンポーネントを用いて、同等の相関度の適合を実現できる。
それに代わって、同様にパノラマ電位差計の代わりに、それぞれ所定の倍率で増幅された入力信号(M,S)を加算するための加算器と減算するための減算器を備えるように改修されたステレオ変換器によっても相関度を変化させて、パノラマ電位差計の母線信号と同じ信号を生成することができる。それによって、更により少ないコンポーネントを用いて、同等の相関度の適合を実現できる。
この実情は、三つ以上のスピーかによって再生される信号を生成する装置及び方法(例えば、従来技術に属するサラウンド設備)にも適用できる。
図3A〜5Aは、疑似ステレオ変換回路309、409又は509の直後にそれぞれパノラマ電位差計311と312、411と412、511と512が接続された前述した基本回路の異なる実施構成を図示している。そこに図示されている例では、特許文献2と3に記載されている通り、疑似ステレオ変換回路309、409又は509は、MSマトリックス310、410又は510を備えた回路から構成されている。
これらのパノラマ電位差計311と312、411と412、511と512を用いて、与えられた母線信号L304,404,504と信号R305,405,505の相関度を増減することができる。その後、ステレオ変換から(MSマトリックスの通過後に)与えられた左チャネルL‘302,402,502又は右チャネルR’303,403,503は、母線信号LとRを共通に使用しているパノラマ電位差計に供給される。
装置309、409又は509から得られたステレオ信号302と303、402と403、502と503のパノラマ電位差計311、411又は511の左の入力信号L‘の減衰率λとパノラマ電位差計312、412又は512の右の入力信号R‘の減衰率ρが0〜3dBの範囲に狭められている場合、逆比例した形で次の関係式を与えることができる。
1≧λ≧0
及び
1≧ρ≧0
ここで、1は値0dBに対応し、0は値3dBに対応する。
従って、λとρは、図3A〜図5Aに図示されたパノラマ電位差計の減衰率と逆比例して、0〜3dBの範囲に狭められた減衰率に相当する。
そのため、与えられた(母線の)ステレオ信号LとR(304と305、404と405、504と505)又はパノラマ電位差計311,411,511の出力信号L’’313,413,513とR’’314,414,514及びパノラマ電位差計312,412,512の出力信号L’’’315,415,515とR’’’316,416,516に関して、次の関係式が得られる。
(1A)L=L’’+L’’’=1/2*L’(1+λ)+1/2*R’(1−ρ)
及び
(2A)R=R’’+R’’’=1/2*L’(1−λ)+1/2*R’(1+ρ)
図6Aは、パノラマ電位差計の直後の接続を不要とするようにMSマトリックスを僅かに改修した図3Aと同様の回路による別の実施構成を図示している。ステレオ変換部(MSマトリックス)と同等の次の関係を考慮して、
L’=(M+S)*1/√2
及び
R’=(M−S)*1/√2
以下の関係式が得られる。
(1A)L=[M(2+λ−ρ)+S(λ+ρ)]*1/2√2
(2A)R=[M(2−λ+ρ)−S(λ+ρ)]*1/2√2
それによって、ステレオ変換回路の入力信号MとSから直接、母線信号LとRを導き出すことができる。
λ=ρ(左と右のチャネルの減衰率が同じ)である場合には、次の式が成り立つ。
(3A)L=(M+λ*S)*1/√2
(4A)R=(M−λ*S)*1/√2
即ち、左と右のチャネルの減衰率が同じである場合の信号Sの振幅変化は、パノラマ電位差計を直後に接続した場合と同等である。この前提の下では、これらの出力信号LとRは、図3Aの母線信号LとRと等しい。
従って、増幅率(2+λ−ρ)で増幅されたM信号と増幅率(λ+ρ)で増幅されたS信号から構成される母線信号と、増幅率(2−λ+ρ)で増幅されたM信号から増幅率(λ+ρ)で増幅されたS信号を差し引いた信号から構成される差分信号とが生成される、例えば、図6A、13A又は14Aの構成の(僅かな変更が可能である)回路又は方法が得られ、式(1A)と(2B)と同等の信号LとRを得るために、全体として、係数1/2√2による補正を行っている。
図7Aは、図3Aに図示されたパノラマ電位差計の逆比例する減衰率λとρに関して、λ=ρの関係式が成り立つ、図3A又は図6Aと同等の回路を図示している。この回路は、(ここでは説明しない)録音角又は開口角を変化させるための強度ステレオ音響法(MSマイクロホン法)として周知の構成と混同してはならない。
ここでは、ステレオ信号の同等化又は差分化のためには、多くの場合ここで提案したパノラマ電位差計又は前に図示した改修したMSマトリックスに対して画一的な減衰率で十分であることを出発点としている。そこで、λ=ρによって、前に図示した装置が、前記の式(3A)と(4A)に基づき、次の通り簡単となる。
(3A)L=(M+λ*S)*1/√2
(4A)R=(M−λ*S)*1/√2
これは、S信号(717)の振幅の簡単な補正と同じである。
そのようなS信号の振幅の補正は、これまでMSマイクロホン法に関してのみ知られており、ここでは、理想的な範囲で(ここでは説明しない)録音角又は開口角を変化させることとなる。同じ作用方式の転用は不可能である(そのため、MSマイクロホン法の本回路への適用も容易ではない)。
従って、図7Aでは、最終的にMSマトリックスを通過する前に減衰率λ(1≧λ≧0)でS信号を補完的に減衰させている。その結果与えられたステレオ信号は、減衰率が画一的である図3Aの母線信号304と305、図4Aの母線信号404と405及び図5Aの母線信号504と505と、λ=ρの場合の図6Aの出力信号L及びRと同等である。
実際には、この回路又は方法により、相関度を精密に決定できる、即ち、減衰率λと相関度rの間の直接的な関数関係を実現でき、理想的には、次の式が成り立つ。
0.2≦r≦0.7
一連の実験において、λに関して、大抵の用途では、0.07≦λ≦0.46が有利であることが分かっている。
この装置又は方法により、特に、(遅延時間差、位相シフト又はそれと同等の擾乱などの)アーチファクトを容易に除去することができ、それは、手動又は(アルゴリズムにより)自動で行われる。
そのため、減衰率が画一的であり、最終的なMSマトリックス化前に減衰率λ(1≧λ≧0)でS信号の振幅を補正するパノラマ電位差計の後続と同等の形態により、当初のモノラル信号を出発点として、包括的であるが非常に簡単な後処理手段を聞き手に提供して、満足できる疑似ステレオ音響法を実現することができ、それは、基本的に互換性を維持しつつ、アーチファクトの擾乱を防止することができる。
それに代わって、M信号を増幅率1/λで増幅することもできる。そして、式3A又は4Aと同等の信号を得るために、式3Aと4Aは、次の式で置き換えられる。
(3AA)(1/λ)*L=[(1/λ)*M+S]*1/√2
又は
(4AA)(1/λ)*R=[(1/λ)*M−S]*1/√2
この場合、図7Aは、図E1で置き換えられ、以下で説明する図E3は図4によって置き換えられ、以下で説明する図E6は図E7で置き換えられる。
それに代わって、M信号とS信号の両方を増幅する場合、M信号の新たな増幅率1/τとS信号の新たな増幅率λ’に対して、関係式1≧τ+λ’≧0及びλ=τ+λ’が得られる。そして、式3A又は4Aと同等の信号を得るために、式3Aと4Aは、次の式で置き換えられる。
(3AAA)(1/τ)*L=[(1/τ)*M+λ’*S]*1/√2
又は
(4AAA)(1/τ)*R=[(1/τ)*M−λ’*S]*1/√2
この場合、図7Aは、図E2で置き換えられ、以下で説明する図E3は図5によって置き換えられ、以下で説明する図E6は図E8で置き換えられる。同じく、新たな増幅率1/λ、1/τ又はλ’は、逆比例する減衰率λ又はρと同様に、特許文献2〜5、11、12又は本発明による疑似ステレオ信号を最適化するために用いられる。
全体として、本発明による装置、方法又はシステムは、例えば、電話において、非常に簡単であるが効率的な操作が必要なオーディオ信号の専門的な後処理の分野又は高価な消費者用電子機器の分野に使用することができる。
マッピング幅の縮小又は拡大のために:
そのような用途に対しては、従来技術に属する圧縮アルゴリズム又はデータ削減方法の追加採用、或いは本発明による算出を加速するために、例えば、与えられた疑似ステレオ信号の最小値又は最大値などの特異な特徴の解析が推奨される。
与えられたステレオ信号の相関度r又は(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρの所定通りの変化による、与えられたステレオ信号のマッピング幅の追加的な縮小又は拡大が、(例えば、自動車でのステレオ信号の再生に関して)特に重要である。この場合、ステレオ音響化する信号の指向特性を表す事前に調べておいたパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角αと仮想的な右開口角βを維持することができ、このようなマッピング幅の縮小又は拡大を手動で行う場合には、この目的に適うこととして、例えば、図8Aの論理素子120による最終的な振幅補正だけが僅かに必要である。
それが自動的に行われる場合、音響心理学による一連の実験は、ステレオ出力信号x(t),y(t)又は次の複素伝達関数
(5A)f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
(6A)g[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
に関する一定のマッピング幅は、基本的に、次の判断基準
(7A)0≦S−ε≦max|Re{f[x(t)]+g[y(t)]}|≦S+ε≦1
及び次の判断基準

(8A)0≦U−κ≦∫|{f[x(t)]+g[y(t)]}|dt≦U+κ
−T
に依存する(例えば、電話信号に関するSとε又はUとκは、音楽録音の場合と異なる形で決定される)。従って、フィードバックに基づく反復動作方式により、与えられたステレオ信号の相関度r又は(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρ、或いは図8Aの論理素子120に応じた好適な関数値x(t),y(t)だけを僅かに決定する。
従って、図示されている装置は、例えば、図8A〜10Aに図示された構成の装置とするとの意味で、以下の通り拡張することができる。
この場合、図1A〜7Aによる装置から得られる出力信号は、二つの信号の最大値が正確に0dBのレベルを有するように(複素数平面の単位円の正規化)、画一的に増幅率ρで増幅される(図8の増幅器118,119)。これは、例えば、左又は右チャネルの最大レベルが0dBとなるまで、フィードバック121と122によって、増幅器118と119の増幅率ρを変化又は補正する論理素子120を後続することによって実現される。
ここで、次の工程において、その結果与えられた信号x(t)123とy(t)124をマトリックスに供給して、そこで、これらの信号は、それぞれ増幅率√2で増幅された後(図9Aの増幅器229,230)、同じ音量の実数部と虚数部に分割され、増幅器229を用いて増幅された信号x(t)から生成された実数部が、更に増幅率−1の増幅器231も通過する。それにより、次の伝達関数が得られる。
(5A)f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
及び
(6A)g[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
ここで、各実数部又は虚数部が合算され、それにより伝達関数f[x(t)]+g[y(t)]の合計の実数部又は虚数部が得られる。
ここで、ユーザにより目標とするステレオ信号のマッピング幅に関して好適に選定された限界値S又は好適に選定された偏差εに対して、次の不等式(7A)により、
(7A)0≦S−ε≦max|Re{f[x(t)]+g[y(t)]}|≦S+ε≦1
これらを定義して、この条件が満たされるか否かを検査する、例えば、図10Aの論理素子640による装置を後続することができる。この条件が満たされない場合、フィードバック641によって、相関度r又は(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρに関する新たな最適値を決定して、上記の条件(7A)が満たされるまで、図8A〜10Aに図示されている通り、これまで説明してきた工程を実行する。
ここで、論理素子640の入力信号は、例えば、図10Aの論理素子による装置に伝送される。その装置は、最終的に目標とするステレオ信号のマッピング幅に関して関数値を最適化するとの意味で、関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフを解析し、ユーザは、限界値S及び偏差κを不等式(8A)により定義して、目標とするステレオ信号のマッピング幅に関して、これらを好適に選定することができる。全体として、次の条件
(8A)0≦U−κ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt≦U+κ
を満たさなければならない。この条件が満たされない場合、フィードバック643によって、相関度r又は(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρに関する新たな最適値を決定して、関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフがユーザによって好適に選定された限界値U又は偏差κを考慮したマッピング幅に関する関数値の目標とする最適化を満たすまで、図8A〜10Aに図示されている通り、これまで説明してきた工程を実行する。
従って、信号x(t)123とy(t)124は、相関度r又は(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρによって決定されるマッピング幅に関して、ユーザの設定目標と等しくなり、前述した装置の出力信号L**とR**となる。
ここで用いた変換は、虚数平面の単位円以外の座標系を選定した場合でも全体として有効である。例えば、個々の関数値の代わりに、軸の長さを正規化し、それに応じて計算負荷を軽減することもできる。
マッピング方向を決定するために:
時として、与えられたステレオ音響マッピングをステレオ音響化のベースとなる指向特性の主軸の周りに鏡映することも、例えば、そのような主軸に関して鏡映して反転されたマッピングが得られるので重要である。それは、左と右チャネルの置換によって、手動で実施できる。
本システムによって、既に存在するステレオ信号L°,R°をマッピングする場合、図示された疑似ステレオ音響方式を用いて生成されたファントム音源の正しいマッピング方向も、例えば、図12Aにより自動的に算出することができ、この図12Aの構成は、図10Aの直後に接続され、既に存在するステレオ信号L°,R°の複素伝達関数の合計f(l(t))+g(r(t))を決定するための図11Aも同様に図12Aに接続することができる(図9Aの説明を参照)。この場合、(伝達関数f(x(t))+g(y(t)又はf(l(t))+g(r(t))の以下で述べる補正された全ての関数値が少なくとも一つの場合にゼロとならない)好適に選定された時点tにおいて、図9Aにより既に算出された伝達関数f(x(t))+g(y(t))が当初のステレオ信号L°,R°の左信号l(t)又は右信号r(t)の複素伝達関数f(l(t))+g(r(t))と比較される。これらの伝達関数が複素数平面の同じ象限又は対角線に関して反対の象限内を移動した場合、複素数平面の同じ象限又は対角線に関して反対の象限内に有る前記の伝達関数の関数値の全数mがそれぞれ1だけ上昇する。
ここで、伝達関数f(x(t))+g(y(t)又はf(l(t))+g(r(t))の補正された関数値の(ゼロではない)数以下である経験的に(或いは統計調査により)決定可能な数bは、必要なヒット数を決定する。その数以内では、例えば、図8A〜10Aによる装置から得られたステレオ信号の左チャネルx(t)と右チャネルy(t)が置き換えられる。
指向特性を規定する関数f(又はその簡略化したパラメータn)及び(例えば、データ圧縮のための)パラメータφ、α、β、λ又はρに加えて、当初のステレオ信号をモノラル信号に(例えば、パラメータzだけ拡張できる出力640aに関して、以下を参照)符号変換する場合、与えられた左チャネルを与えられた右チャネルと置き換えるべきか否かの(例えば、0又は1の数を取るパラメータzによって表される)情報を一緒に符号化することが有効である。
僅かな変更により、図11Aと12Aによる回路と同様の回路を構成して、図3A、4A、5A、6A又は7Aの直後に接続するか、或いは電気回路又はアルゴリズム内の別の位置に挿入することもできる。
特許文献4に基づく安定したFMステレオ信号を得るための、二つ以上のスピーかによって再生可能な既存のステレオ信号の算出に関する例として:
特許文献4は、不利な受信条件の下(例えば、自動車)での安定したFMステレオ信号の取得に関しても特に重要である。この場合、安定したステレオ音響化は、当初のステレオ信号の左と右チャネルの合計である入力信号としてのメインチャネル信号(L+R)だけの助けを借りて実現することができる。ここで、使用可能なS信号を生成するか、或いはステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、手動で、或いは測定により検出する角度φ、主軸と音源によって規定される仮想的な左開口角αと仮想的な右開口角β、与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρ、それから得られる(例えば、図8Aの論理素子120と同様に決定される)MSマトリックス又はそれ以外の本発明による装置から得られる左と右チャネルを単位円に関して正規化する(この場合、1はρを用いて正規化された0dBの最大レベルに対応し、x(t)はそのような正規化から得られた左の出力信号を表し、y(t)はそのような正規化から得られた右の出力信号を表す)ための増幅率ρ、与えられたステレオ信号の相関度r、例えば、後述する不等式(9aA)により定義される、与えられた出力信号の伝達関数(例えば、次の前述した複素伝達関数
(5A)f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
及び
(6A)g[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
ここで、例えば、0≦a≦1に関して、次の式が成り立つ。
(9aA)Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1)
)の合計の許容値範囲を定義するパラメータa、前記の伝達関数の合計の関数値の絶対値を決定又は最大化するための後述する不等式(11aA)により定義される限界値R又は同様に後述する不等式(11aA)により定義される偏差Δ(このような決定又は最大化と時間間隔[−T,T]又は可能な出力信号x(t),y(t)の全数に関しては、例えば、次の式が成り立つ、

(11aA)0≦R−Δ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt
−T

≦max{f[x(t)],g*[y(t)]}∈Φ∫|f[x(t)]+g
−T
[y(t)]|dt
≦R+Δ

≦∫a*{1/√[1−(1−a)*sinarg{f[x(t)]+g[y
−T
(t)]}]}dt)
)、目標とするステレオ信号のマッピング幅を決定するための全ての(例えば、以下の式(7A)0≦S*−ε≦max|Re{f*[x(t)]+g*[y(t)]}|≦S*+ε≦1)
を満たさなければならない)前記の定義された限界値S又は前記の定義された偏差ε、(例えば、以下の式

(8A)0≦U−κ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt≦U+κ)
−T
を満たさなければならない)前記の定義された限界値U又は前記の定義された偏差κ、或いは再現された音源のマッピング方向を前述した構成に基づき決定又は最適化するために、当初のステレオ信号の左チャネルから右チャネルを引き算した結果である完全又は不完全なサブチャネル信号(L−R)を一緒に使用することができる。
特に、この場合においても、従来技術に属する圧縮アルゴリズム又はデータ削減方法の採用、或いは前述した判断基準によるステレオ又は疑似ステレオ信号の算出を加速するために、例えば、最小値又は最大値などの特異な特徴の分析が推奨される。
以下において、本発明の以下における実施例を理解してもらうために、特許文献5の内容全体を説明する。
特許文献2〜4による装置では、ステレオ変換器において、疑似ステレオ信号を生成するための様々なパラメータを選定することができる。多くの場合、複数のパラメータ又はパラメータセットにより、疑似ステレオ信号を得ることができるが、そのようなパラメータの選定は、聞き取れる立体的な音響パターンに影響を与える。しかし、所定の位置又は所定のオーディオ信号に関して最適なパラメータの選定は簡単ではない。
更に、そのようなパラメータの適合は、多くの場合左と右チャネルの間の相関度にも影響を与える。しかし、特許文献5の枠組みでは、φ又はf(又は簡略化したパラメータn)、α、βの異なるパラメータ値の評価のためには、画一的な相関度を決定することが有効であることが分かっている。
そこでの目的は、疑似ステレオ信号を得るための新しい方法と新しい装置、ステレオ又は疑似ステレオ信号を生成する際のベースとなる各パラメータを自動的かつ最適に選定するための新しい方法と新しい装置、或いは特に、パラメータ(φ、λ、ρ、f(又はn)、α、β)を、その取得時に自動的かつ最適に決定する方法と装置を提供することである。
そのような方法又はそのような装置を用いて、特に、疑似ステレオによる、複数の無相関の信号の変化形態から、無相関が特に有利であると分かった信号の変化形態を選定する。
特に、異なる特性(例えば、音楽録音と比べた音声録音)の信号を最適に再生できるようにするために、出来る限り効率的でコンパクトな形で選択用の判断基準自体を調節することができる。
特許文献5では、一つの観点において、ステレオ変換器により疑似ステレオ出力信号x(t)とy(t)を得るための装置と方法が提案されており、x(t)は、時点tで与えられた左の出力チャネルの関数値を表し、y(t)は時点tで与えられた右の出力チャネルの関数値を表し、そのような取得は、<x(t),y(t)>が所定の定義範囲内となるまで反復して最適化される。
しかし、ドロップアウト又はそれと同様の欠陥が生じている場合、個々の点が僅かに定義範囲外に存在する可能性が有る。その場合、そのような取得は、<x(t),y(t)>の一部が所定の定義範囲内となるまで反復して最適化される。
望ましい定義範囲は、有利には、単一の数値パラメータaによって決定され、有利には、0≦a≦1である。このパラメータと、そのため定義範囲とは、例えば、次の不等式によって、
Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1
有効に決定することができ、出力信号x(t),y(t)の複素伝達関数f[x(t)]及びg[y(t)]に関して、次の式が成り立つ。
[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
及び
[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
ユーザは、(出力信号x(t),y(t)の最大レベルが単位円に関して正規化されている場合に)複素数平面又は虚軸の単位円を出発点として、パラメータa(0≦a≦1)に基づき、そのような定義範囲を任意に決定することができる。
この原理は、複素数平面の単位円以外の座標系を選定して、別の新しい定義範囲を定義した場合でも有効である。そのため、「定義範囲」とは、一般的に、全体として<x(t),y(t)>を完全に、或いは(例えば、所謂ドロップアウトを有する欠陥の有る録音の場合に)部分的に含む、出力信号x(t),y(t)の<x(t),y(t)>に関して許容される値の範囲であると理解する。
有利な変化形態では、出力信号(x(t)とy(t))の相関度が正規化される。有利な変化形態では、与えられた左と右チャネルの最大レベルが正規化される。そのようにして、与えられた左と右チャネルの相関度又は最大レベルに影響を与えること無く、望ましい定義範囲を得るために、一定のパラメータを反復して最適化することができる。
|<x(t),y(t)>|に応じたφ、f(又はn)、α、βの様々なパラメータ設定のための判断基準を規定することが有効である。従って、本発明では、そのために、|<x(t),y(t)>|に応じた相応の値の範囲を正規化して、それが、パラメータの最適化に関する判断基準となるようにする。
そのため、一つの実施構成では、一つの変換器により疑似ステレオ出力信号x(t)とy(t)を得るための方法を提案し、x(t)は、時点tで与えられた左出力チャネルの関数値を表し、y(t)は、時点tで与えられた右出力チャネルの関数値を表し、これらの出力信号の複素伝達関数f[x(t)]とg[y(t)]は、次の通り定義され、
[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
この取得は、次の判断基準が満たされるまで、反復して最適化される。
Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1
ここで、0≦a≦1は望ましい定義範囲を規定する。
特許文献2又は3による疑似ステレオ信号の取得方法では、常に非の打ち所の無いセンター信号を供給するとの事実が特徴的である。そのため、時間間隔[−T,T]及び左チャネルの出力信号x(t)と右チャネルの出力信号y(t)に関する次の短時間相関式をここに挿入する。

(1B)r=(1/2T)*∫x(t)y(t)dt*(1/x(t)effy(t)
−T
eff
前述した通り、φ、f(又はn)、α、βの様々なパラメータ設定のために、画一的な相関度を取得するのが有効である。従って、本発明では、そのために、出力信号(x(t)とy(t))の相関度を正規化する。この正規化は、有利には、λ(左の減衰率)又はρ(右の減衰率)を所定通り変化させることによって規定することができる。
ここで、この画一的な相関度に基づき、目標とする信号に対して、ユーザによって調節可能な判断基準による検査を系統的に実施することができる。
φ、f(又はn)、α、βの様々なパラメータ設定のために、与えられた左と右チャネルの画一的な最大レベルを取得することも有効である。従って、図示されたシステムでは、そのために、与えられた左と右チャネルの最大レベルを正規化して、そのレベルがパラメータの最適化によって影響を受けないようにしている。
例えば、先ずは第一の論理素子を用いた、例えば、0dBへの画一的な左信号Lと右信号Rの最大レベル制御を規定することが有効である。
φ、f(又はn)、α、βの様々なパラメータ設定のために、<x(t),y(t)>又は|<x(t),y(t)>|に応じた判断基準を規定することも有効である。従って、本発明では、そのために、それぞれ相応の値の範囲を正規化して、それが、パラメータの最適化に関する判断基準となるようにする。
x(t)とy(t)は、複素数平面の単位円内にマッピングされる。ここで、例えば、特許文献2又は3による装置の各出力信号の品質を推定するために、関数f[x(t)]+g[y(t)]を詳しく調査する。ここでは、関数f[x(t)]+g[y(t)]を解析する場合、二つの信号f[x(t)]とg[y(t)]の如何なる無相関化も実軸上での偏位と等しい。
従って、ステレオ変換器の最適化は、例えば、|Re{f[x(t)]+g[y(t)]}|と|Im{f[x(t)]+g[y(t)]}|に関する前記の判断基準に基づき行われる。
この方法は、特に、特許文献2又は3による装置又は方法の出力信号の異なる特性の単一のパラメータ、即ち、aを用いて、最適な計算を行っているので、特に有利であることが分かっている。このパラメータは、例えば、音声又は音楽を異なる形で手動又は自動処理するために、有利には、オーディオ信号の形式に応じて決定することができる。音声の場合、音楽録音の場合と異なり、aにより決定される定義範囲は、例えば、切点での高周波の周辺雑音などのアーチファクトの擾乱のために、有利には大きく制限される。
更に、単一のパラメータaを制限する場合、単位円又は虚軸を出発点として、f[x(t)]+g[y(t)]に関する如何なる最適なマッピング範囲も選定することができる。
本発明では、信号x(t)とy(t)が前述した条件を満たさない場合、最適化するとの意味において、関数値x[t(φ,f,α,β)]とy[t(φ,f,α,β)]又はx[t(φ,n,α,β)]とy[t(φ,n,α,β)]に適合した反復措置により、パラメータφ、f(又はn)、α、βを新たに決定して、x(t)とy(t)が前述した条件を満たすまで、これまでに説明した工程を実施する。
ここで、別の工程において、例えば、関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフをその関数値を最適化するとの意味で解析する。そのような措置が次の式の最適化と同じであることを示すことができ、

(6B)∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt
−T
この式自体は、次の式の値以下である。

(7aB)∫a*{1/√[1−(1−a)*sin arg{f[x(t)]
−T
+g[y(t)]}]}dt
この場合でも、この最大化に関する限界値R又は不等式(8aB)により定義される偏差Δ(以下を参照)を式(8aB)の範囲内で自由に選定できる手段がユーザの手に委ねられている。全体として、信号が取り得る変化形態x(t),y(t)の全数に関して、次の条件を満たさなければならない。

(8aB)0≦R−Δ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt
−T

≦max{f[x(t)],g*[y(t)]}∈Φ∫|f[x(t)]+g
−T
[y(t)]|dt
≦R+Δ

≦∫a*{1/√[1−(1−a)*sinarg{f[x(t)]+g[y−
−T
T(t)]}]}dt
とΔは、目標とする出力信号のラウドネス(即ち、聞き手もステレオ音響マッピングの有効性を判定するためのパラメータ)と直接的な関係を有する。
Δにより定義される限界値Rの範囲又は全ての可能な積分されたレリーフの最大値が得られなかった場合、限界値Rと偏差Δ又は(関数値x[t(φ,f,α,β)]とy[t(φ,f,α,β)]又はx[t(φ,n,α,β)]とy[t(φ,n,α,β)]に適合した反復措置による)前記の最大値に関して最適化するとの意味で、新しいパラメータφ、f(又はn)、α、βを決定して、最適なステレオ音響化に相当する信号x(t)とy(t)又はパラメータφ、λ、ρ、f(又はn)、α、βが得られるまで、これまでに説明した全ての工程を実施する。
相関度r、(それぞれ望ましい定義範囲を規定する)パラメータa及び限界値Rとその偏差Δを相応に選定した場合、入力信号の各特性に関して、各適用範囲(例えば、音声又は音楽の再生)に最適なシステムを構成することができる。
ここに提示した解析は、虚数平面の単位円以外の座標系を選定した場合でも全体として有効である。例えば、幾つかの関数値の代わりに、軸の長さを正規化し、それに応じて計算負荷を軽減することもできる。
一つの観点では、(周知の)圧縮アルゴリズム又はデータ削減方法の採用、或いは算出を加速するために、例えば、特許文献2又は3により与えられた疑似ステレオ信号の最小値又は最大値などの特異な特徴の解析が推奨される。
ステレオ音響の最適化のためには、提案した|<x(t),y(t)>|の解析の代わりに、|<x(t),y(t)>|を用いることもできる。それによって、計算負荷が明らかに軽減される。
その他に、特許文献5は、三つ以上のスピーかにより再生されるステレオ信号を生成する装置又は方法(例えば、従来技術に属するサラウンド設備)に適用することができる。
特許文献5は、一つの観点において、(例えば、特許文献2又は3による)ステレオ変換器の後に、パラメータに関して部分的に調整可能な複数の手段を縦続接続することを提案しており、それに対して、前記の装置又は方法に関するフィードバックは、論理素子の全ての条件が満たされるまで、パラメータφ、λ、ρ、f(又はn)、α、βの最適な変更が行われるように構成されている。
その他に、これらの手段(論理素子)は、別の位置に配置することができ、一定の制約の下で、完全に、或いは部分的に省略することもできる。
例えば、特許文献2又は3による装置におけるステレオ変換器では、減衰率λとρが同様に反比例する場合に対して最適なパラメータφ、λ、f(又は簡略化したパラメータn)、α、βを決定して、一つのモノラル信号をそれに対応する最適な無相関とラウドネス(聞き手がステレオ信号の良さを判定するための二つの判断基準)を有する疑似ステレオ信号に変換することができる。そのような決定は、出来る限り少ない技術手段により実施すべきである。
図1Bは、MSマトリックス110を備えたステレオ変換器(例えば、特許文献2又は3によるステレオ変換器)の出力信号レベルの正規化及び相関度の正規化のための前述した二つの第一の論理素子に関する基本回路を図示しており、(MSマトリックスの前に配置された増幅器を通過する前の)入力信号MとSは、任意選択として、並びに理想的には、図10Bの後に接続され、図10Bにより与えられたパラメータzが決定されるや否や作動する図7Bによる回路に任意に供給することができる(以下を参照)。
この場合、レベルの正規化のための第一の論理素子120は、増幅率ρの同様の二つの増幅器と接続されて、左信号Lと右チャネルRを0dBに最大レベル制御する役割を果たす。
この装置110(例えば、特許文献2又は3によるMSマトリックス)から得られた信号LとRは、画一的に増幅率ρで増幅されて(増幅器118,119)、二つの信号の最大レベルが正確に0dBとなる(複素数平面の単位円に関する正規化)。それは、例えば、フィードバック121と122及び増幅器118と119の増幅率ρ*の変更又は補正によりLとRの最大値の0dBへのレベル制御を行う論理素子120を後続することによって実現される。
振幅に関してLとRに直接比例する、与えられたステレオ信号x(t)123とy(t)124は、第二の工程において、次の短時間相関を用いて、

(1B)r=(1/2T)*∫x(t)y(t)dt*(1/x(t)effy(t)
−T
eff
相関度rを決定する別の論理素子125に供給される。rは、ユーザによって、−1≦r≦1の範囲内で決定され、理想的には、0.2≦r≦0.7の範囲内で変動する。
rの変更によって、フィードバック126を介して、S信号のための増幅器117の増幅率λが最適に適合されることとなる。
与えられた信号LとRは、再び増幅器118及び119と、フィードバック121及び122によりLとRの最大値の0dBへの新たなレベル制御を行う論理素子120とを通過した後、再び論理素子125に供給される。
この措置は、ユーザにより決定された相関度rに到達するまで最適に実施される。
その結果、複素数平面の単位円に関して正規化されたステレオ信号x(t),y(t)が得られる。
図2Bは、入力信号x(t),y(t)を複素数平面にマッピングするか、或いはその合計f[x(t)]+g[y(t)]の偏角を決定する基本回路を図解している。この回路では、与えられた信号x(t)とy(t)がマトリックスの図1Bの出力に供給され、そこで、それぞれ増幅率1/√2で増幅された(増幅器229,230)後、同じ音量の実数部と虚数部に分割され、増幅器229を用いて増幅された信号x(t)から生成される実数部は、更に増幅率−1の増幅器231を通過する。そのため、次の伝達関数が得られる。
(2B)f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
及び
(3B)g[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
ここで、各実数部又は虚数部は、合算され、それにより、伝達関数の合計f[x(t)]+g[y(t)]の実数部と虚数部が得られる。
この素子232によって、f[x(t)]+g[y(t)]の偏角が決定される。
図3Bによって、パラメータa(0≦a≦1)に関して、定義範囲の選択が可能であり、aにより、複素数平面の単位円又は虚軸を出発点として、無段階の調節が可能である。従って、ユーザは、複素数平面上の単位円内において、aにより決まる定義範囲を自由に決定することができる。そのために、f*[x(t)]+g*[y(t)]の実数部の二乗333a又は虚数部の二乗334aを計算する。333aから得られた信号は、次に、増幅器335aに供給されて、ユーザが自由に選定可能な増幅率1/aで増幅される。更に、伝達関数の合計f[x(t)]+g[y(t)]の偏角の正弦の二乗を計算する。
図4Bは、図3Bの出力の後に接続される新しい第三の論理素子のための基本回路を図示しており、その素子は、図1Bで生成されて、図2Bにより複素数平面上にマッピングされた信号を次の条件により検査する。
(4aB)Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1
ここでは、伝達関数の合計f*[x(t)]+g*[y(t)]の実数部の二乗及び虚数部の二乗と334a及び335aから得られた信号とは、上記の判断基準を満たすか否かに従って、伝達関数の合計f*[x(t)]+g*[y(t)]の値がユーザによりaを用いて定義された新しい値の範囲内に有るか否かを検査する別の論理素子436aに供給される。
それが満たされない場合、フィードバック437aを介して、新しい最適値φ、f(又はn)、α、βが決定されて、伝達関数の合計f*[x(t)]+g*[y(t)]の値がユーザによりaを用いて定義された新しい値の範囲内となるまで、これまでに説明したシステム全体を再び通過する。ここで、論理素子436aの出力信号は、最後の論理素子538a(図5B)に引き渡される。
その素子は、最終的に関数値を最大化するとの意味で関数f*[x(t)]+g*[y(t)]のレリーフを解析し、ユーザは、そのような最大化のために不等式(8aB)により決まる限界値R(及び同様に不等式(8aB)により決まる偏差Δ)を自由に選定することができる。全体として、次の条件を満たさなければならない。

(8aB)0≦R−Δ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt
−T

≦max{f[x(t)],g*[y(t)]}∈Φ∫|f[x(t)]+g
−T
[y(t)]|dt
≦R+Δ

≦∫a*{1/√[1−(1−a)*sin arg {f[x(t)]+g
−T
T[y(t)]}]}dt
この条件が満たされない場合、フィードバック539aを介して、新しい最適な値φ、f(又はn)、α、βが反復して決定されて、関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフがユーザによって定義された限界値R又は偏差Δを考慮して関数値の目標とする最大化が満たされるまで、これまでに説明したシステム全体を通過する。
そのため、例えば、特許文献2又は3の実施形態による従来の疑似ステレオ変換器を用いて(ここでは、減衰率λとρが同様に反比例する場合を仮定して)、x(t)とy(t)が前述した条件(4aB)と(8aB)を満たすまで、新しいパラメータφ、f(又はn)、α、βが反復して決定される。
従って、信号x(t)123とy(t)124は、(選定可能な相関度rにより決まる)互換性、(選定可能な増幅度aにより決まる)定義範囲及び(選定可能な限界値R又は選定可能な偏差Δにより決まる)ラウドネスに関して、ユーザの設定基準に合致して、前述した装置の出力信号LとRを表すこととなる。
マッピング方向の決定のために:
場合によっては、与えられたステレオ音響マッピングをステレオ音響化の主軸に基づく指向特性の周りに鏡映させることも、例えば、その主軸に関して鏡面反転されたマッピングが得られるので重要である。それは、左と右チャネルを手動で置き換えることによって実現することができる。
既に存在するステレオ信号L°,R°を本システムによりマッピングする場合、ここで説明した疑似ステレオ手法を用いて生成されたファントム音源の正しいマッピング方向は、例えば、図10Bよっても自動的に計算することができる(図5Bを直後に接続し、既に存在するステレオ信号L°,R°の複素伝達関数の合計f(l(t))+g(r(t))を決定するための図6Bを同じく図10Bに接続することができる)。この場合、(以下で述べる伝達関数f(x(t))+g(y(t)又はf(l(t))+g(r(t))の相関する全ての関数値が少なくとも一つの場合にゼロと等しくならない)好適に選定された時点tにおいて、図2Bにより既に計算した伝達関数f(x(t))+g(y(t))が(図2Bの入力信号x(t),y(t)に関する回路の第一の部分と構造が同じである図6Bの回路により計算される)当初のステレオ信号L°,R°の左信号l(t)又は右信号r(t)の伝達関数f(l(t))+g(r(t))と比較される。これらの伝達関数が複素数平面の同じ象限又は対角線に関して反対の象限内を動く場合、複素数平面の同じ象限又は対角線に関して反対の象限内に有る前記の伝達関数の関数値の総数mがそれぞれ1だけ上昇する。
ここで、伝達関数f(x(t))+g(y(t)又はf(l(t))+g(r(t))の相関する関数値のゼロでない数以下である、経験的に(或いは統計調査により)決定可能な数bは、必要なヒット数を決定する。この数以内では、例えば、図1B,2B,3B〜5Bの装置から得られるステレオ信号の左チャネルx(t)と右チャネルy(t)は、置き換えられる。
前述した関数f(又はその簡単化されたパラメータn)の指向特性と(例えば、データ圧縮のために)パラメータφ、α、β、λ又はρに加えて、(例えば、パラメータzだけ拡張可能な出力640aのために、以下を参照)当初のステレオ信号をモノラル信号に符号変換する場合、与えられた左チャネルを与えられた右チャネルと置き換えるべきか否かの(例えば、0又は1の数を採るパラメータzにより表され、望ましい場合には、図7Bの回路を同時に起動することができる)情報も一緒に符号化することが有効である。
僅かに変更して、電気回路又はアルゴリズム内の別の位置に挿入することもできる、図6Bと10Bの回路と同様の回路を構成することができる。
マッピング幅の縮小又は拡大のために:
この用途に関しても、従来技術に属する圧縮アルゴリズム又はデータ削減手法の追加的な採用、或いは本発明による算出を加速するための、例えば、与えられた疑似ステレオ信号の最小値又は最大値などの特異な特徴の解析も推奨される。
与えられたステレオ信号の相関度r又は(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρを所定通り変更することによる、与えられたステレオ信号のマッピング幅の補足的な縮小又は拡大は(例えば、自動車でのステレオ信号の再生のためには)特に重要である。この場合、ステレオ音響化する信号の指向特性を規定する事前に求めたパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α及び仮想的な右開口角βを含めることができ、本発明の目的に適うこととして、このようなマッピング幅の縮小又は拡大を手動で行う場合、例えば、図1Bの論理素子120による最終的な振幅補正だけが僅かに必要である。
これを自動化する場合、音響心理学による一連の実験は、一定のマッピング幅が基本的に次の判断基準に依存することを示している(ここで、Sとε又はUとκは、例えば、電話信号に関して、音楽録音と異なる形で決定される)。
(9B)0≦S−ε≦max|Re{f[x(t)]+g[y(t)]}|≦S+ε≦1
及び

(10B)0≦U−κ≦∫|{f[x(t)]+g[y(t)]}|dt≦U
−T
+κ
従って、与えられたステレオ信号の相関度r又は(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρ、場合によっては、図1Bの論理素子120と同様の論理素子に応じた好適な関数値x(t),y(t)だけが、フィードバックに基づく関数方式を反復することにより僅かに決定される。
そのため、図1B,2B,3B〜5B,6B,10Bの装置は、配置構成との意味において、例えば、図7B,8B及び/又は9Bに図示された構成を拡張することができる。ここでは、図7Bは、図10Bが後に接続されている場合に、パラメータzが入力信号として与えられると作動される、ステレオ又は疑似ステレオ信号を正規化するための回路の別の例を図示している。この場合、増幅率λの初期値は、パラメータzが引き渡された場合の図1Bの増幅率λの最終値と一致し、そのような引き渡された時点では、図1Bの入力信号は、図7Bの入力信号として直接引き渡される。
図7B〜9Bの回路は、その他の点では、それ以外の回路又はアルゴリズムに独立して使用することもできる。
この構成では、MSマトリックス110内において、(パラメータzが入力信号として与えられると同時に、このMSマトリックスを作動する)論理素子110aにより、パラメータzが1と等しい場合に、左と右チャネルが置き換えられ、それ以外の場合には、そのような置き換えは行われない。
ここで、MSマトリックス110の与えられた出力信号LとRは、二つの信号の最大値が正確に0dBのレベルを有するように(複素数平面の単位円に関する正規化)、増幅率ρで画一的に増幅される(増幅器118,119)。これは、例えば、フィードバック121と122及び増幅器118と119の増幅率ρの変更又は補正によりLとRの最大値の0dBへのレベル制御を行う論理素子120を後に接続することによって実現される。
ここで、更なる工程において、与えられた信号x(t)123とy(t)124は、図8Bのマトリックスに供給され、そこで、それぞれ増幅率1/√2による増幅後(増幅器229,230)、同レベルの実数部と虚数部に分割され、増幅器229を用いて増幅された信号x(t)から生成された実数部は、更に増幅率−1の増幅器231に通される。それにより、図2Bと関連して既に説明した複素伝達関数f[x(t)]とg[y(t)]が得られる。ここで、各実数部又は虚数部は、合算され、それにより、伝達関数の合計f[x(t)]+g[y(t)]の実数部又は虚数部が得られる。
ここで、例えば、図9Bの論理素子640による装置が後に接続され、この装置は、ユーザにより目標とするステレオ信号のマッピング幅に関して好適に選定された限界値S又は好適に選定した偏差εが次の条件を満たすか否かを検査する。
(9B)0≦S−ε≦max|Re{f[x(t)]+g[y(t)]}|≦S+ε≦1
この条件を満たさない場合、フィードバック641を介して、相関度r或いは(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρに関する新しい最適な値が決定されて、上記の条件(9B)が満たされるまで、図7B〜9Bに図示された通りのこれまでに説明した工程に通される。
ここで、論理素子640の出力信号は、例えば、図9Bの論理素子642による装置に引き渡される。その装置は、最終的に目標とするステレオ信号のマッピング幅に関して関数値を最適化するとの意味で関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフを解析し、その場合、ユーザは、目標とするステレオ信号のマッピング幅に関して、次の不等式(10B)により定義される限界値Uと偏差κを好適に選定することができる。全体として、次の条件を満たさなければならない。

(10B)0≦U−κ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt≦U+κ
−T
この条件が満たされない場合、フィードバック643を介して、相関度r或いは(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρに関して新しい最適な値を決定して、関数f[x(t)]+g[y(t)]のレリーフが、ユーザにより好適に選定された限界値U又は偏差κを考慮して、マッピング幅に関する関数値の目標とする最適化を満たすまで、図7B〜9Bに図示されている通り、これまでに説明した工程を実施する。
従って、信号x(t)123とy(t)124は、相関度r或いは(与えられたステレオ信号を生成するための)減衰率λ又はρにより決まるマッピング幅に関して、ユーザの設定基準に合致して、前述した装置の出力信号L**とR**を表すこととなる。
前述した装置又はその装置の一部は、パラメータφ、f(又は簡単化されたn)、α、β、λ又はρに追加して、完璧なステレオ信号を一つのモノラル信号に減縮する符号器として使用することができる。
既に存在するステレオ信号は、r、a、R、Δ、マッピング方向(又は以下で説明するパラメータS又はε或いはU又はκ)に関して評価された後、同じく特許文献2又は3による装置又は方法に関して、パラメータφ、f(又はn)、α、β、λ又はρに基づき新たにモノラル信号として符号化することができる。
同様に、場合によっては、後続の素子により補完される、前述した装置は、モノラル信号のための復号器として使用することができる。φ、f(又はn)、α、β、λ又はρ、(例えば、0又は1の値を採ることができるパラメータzにより表される)マッピング方向が分かると、そのような復号器は特許文献2〜5による装置に減縮される。
全体として、そのような符号器又は復号器は、オーディオ信号を記録、変換、伝送又は再生する如何なる所でも用いることができる。それらは、マルチチャネルステレオ方式の優れた代替方式である。
具体的な応用範囲は、通信(ハンズフリー機器)、グローバルネットワーク、コンピュータシステム、送信・伝送機器、特に、衛星伝送機器、専門的なオーディオ方式、テレビ、映画、放送及び消費者用電子機器である。
本発明は、不利な受信条件の下(例えば、自動車)で安定したFMステレオ信号の取得に関しても特に重要である。その場合、安定したステレオ音響化は、当初のステレオ信号の左と右チャネルの合計を表す、入力信号としてのメインチャネル信号(L+R)だけの助けを借りて実現することができる。この場合、使用可能なS−信号を生成するために、或いはステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α、仮想的な右開口角β、与えられたステレオ信号を生成するための減衰率λ又はρ、それから得られる、MSマトリックス又はそれ以外の本発明による装置から得られた左と右チャネルを単位円に関して正規化する(この場合、1は、例えば、ρを用いて正規化された0dBの最大レベルに相当し、x(t)はその正規化から得られた左の出力信号を表し、y(t)はその正規化から得られた右の出力信号を表す)ための図1Bの増幅率ρ、与えられたステレオ信号の相関度r、与えられた出力信号の伝達関数(例えば、次の複素伝達関数
(2B)f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
及び
(3B)g[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
ここで、例えば、0≦a≦1に関して、次の式が成り立つ。
(4aB)Re{f[x(t]+g[y(t)]}*1/a+Im{f[x(t]+g[y(t)]}≦1
)の合計に関する許容値範囲を定義するための増幅率a、前記の伝達関数の合計の関数値の絶対値を決定又は最大化するための限界値R*又は偏差Δ(この場合、そのような決定又は最大化と時間間隔[−T,T]又は可能な出力信号x(t),y(t)の全数に関して、例えば、次の式が成り立つ

(8aB)0≦R−Δ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt
−T

≦max{f[x(t)],g*[y(t)]}∈Φ∫|f[x(t)]+g
−T
[y(t)]|dt
≦R+Δ

≦∫a*{1/√[1−(1−a)*sinarg{f[x(t)]+g[y−
−T
T(t)]}]}dt
)、例えば、図6Bにより計算された、(例えば、それに続いて与えられた左と右チャネルを置き換えることにより最適化することができる、上記を参照)当初のステレオ信号の左と右チャネルの伝達関数の合計の関数値が属する象限の決定により再現される音源のマッピング方向、(例えば、次の式が
(9B)0≦S−ε≦max|Re{f[x(t)]+g[y(t)]}|≦S+ε≦1
成り立たなければならない)限界値S*又は偏差ε、或いは全体として目標とするステレオ信号のマッピング幅を決定するための(例えば、次の式が

(10B)0≦U−κ≦∫|f[x(t)]+g[y(t)]|dt≦U+κ
−T
成り立たなければならない)限界値U*又は偏差κを決定又は最適化するために、当初のステレオ信号の左チャネルから右チャネルを減算した結果を表す、完全又は不完全なサブチャネル(L−R)を一緒に使用することができる。この結果は、如何なる場合でもFM信号に関する一定のステレオ音響マッピングとなる。
この場合においても、従来技術に属する圧縮アルゴリズム又はデータ削減手法、或いは例えば、算出の加速のために構成又は与えられた信号又は信号部分の最小値と最大値などの特異な特徴の解析を更に採用することができる。
如何なる実施構成及び如何なる図面、例えば、如何なる構成要素においても、図示された回路、変換器、装置又は論理素子は、例えば、同等のソフトウェアプログラムとプログラミングされたプロセッサ、或いはDSP又はFPGA解決手法によって実現することができる。
使用しているシンボル:
φ(ファイ) 録音角度
α(アルファ) 仮想的な左開口角
β(ベータ) 仮想的な右開口角
λ 左の入力信号に関する減衰率
ρ 右の入力信号に関する減衰率
減衰率λとρを用いて、ステレオ信号の相関度を合わせることができる。
Ψ 極角
f M信号の指向特性を規定する極距離
α,β α又はβに関する増幅率
α,β α又はβに関する遅延時間
α S−信号のシミュレーションした左信号部分
β S−信号のシミュレーションした右信号部分
x(t) 左の出力信号
y(t) 右の出力信号
[x(t)] 複素伝達関数
[y(t)] 複素伝達関数
a 与えられた出力信号x(t),y(t)の伝達関数の合計に関する許容値範囲を定義するための増幅率
r 短時間相互相関から導き出される相関度
与えられた出力信号x(t),y(t)のラウドネスに関する限界値
Δ 偏差
与えられた出力信号x(t),y(t)のマッピング幅に関する第一の限界値
ε 偏差
与えられた出力信号x(t),y(t)のマッピング幅に関する第二の限界値
κ 偏差
特許文献11又は12は、本発明の出願時点では公開されていない。そのため、本発明の以下における実施例を理解してもらうために、以下において、その内容全体を説明する。
特許文献11又は12も、信号(例えば、オーディオ信号)と、一般的にその信号を生成、伝送、評価、変換及び再生する装置及び方法とに関し、特に、一つ以上の信号の一つの以上の任意のマッピング、或いは二つ以上の信号の一つ以上の結合に基づく推定を実施できる方法、装置又はシステムに関する。x(t)が時点tでの左側の入力信号の関数値を表し、y(t)が時点tでの右側の入力信号の関数値を表す場合のステレオオーディオ信号x(t),y(t)の例では、例えば、次の伝達関数の合計を解析して、それらの信号の特性を推定することができる。
[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)
[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)
このような推定は、特に、完全にランダムな法則の下で発生すると考えられる(例えば、オーディオ信号などの)二つの異なる信号の共通の特性に対して実施できる。
これまでの方法は、そのようなランダムな法則を(相応の大きさで重み付けした上で)シミュレーションして、解析する信号に関して利用できるようにすることを追求していた。例えば、DAB(デジタルオーディオ放送)では、所謂タップ付遅延線モデルによりガウスプロセスをシミュレーションするか、或いは移動無線チャネルのシミュレーションのためにモンテカルロ法(二次元での色複素ガウス雑音)を用いていた。
全体として、従来技術では、これまでの代数的不変式は、相応の根拠を欠いているために音事象又はそれと同様のプロセスの解析又は最適化に適用されていないと言える。
デービッド・ヒルベルト氏以降、代数的不変式の画期的な研究が、100年以上前から、特に、ガウスプロセスに関して(並びに、特に、オーディオ信号に関して)、そのような代数的不変式の存在を基本的に予想していたにも関わらず、その証明が成功していなかった。
特許文献11又は12は、そのような代数的不変式の存在を証明するだけでなく、それを実際に商業的な信号技術に関して、例えば、ステレオ又は疑似ステレオ信号を取得、改良又は最適化する装置又は方法の校正のためにも利用できるようにすることである。
特許文献11又は12には、先ずは、複素数平面上における、少なくとも二つの信号s(t),s(t),...,s(t)又はそれらの伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,t(s(t))の一つの結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)、或いは一つの信号s (t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sΩ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf(t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t)を解析するか、或いは複素数平面上の全ての点のノルムによって定義されるレリーフ(頂点が複素数平面の原点に有り、対称軸が複素数平面に対して垂直である単位円錐)上へのそれらのマッピングを解析する。
ここでは、そのような円錐の実軸、虚軸及び対称軸は、座標(x,x,x)によるデカルト座標として表される。この円錐の頂角の変化は、次の円錐の式となる。
+x −(1/g*2)*x=0
次の式が成り立ち、
aA’+bB’+cC’+2fF’+2gG’+2hH’=0
SとΣ’は、次の通り無極性となる。
1*1+1*1−(1/g)*(1/g’’)=0
又は
(1/g)*(1/g’’)=2
従って、g’=g’’=1とg=1/√2が成り立つ場合、SとS‘及びΣ’との無極性が保証される。
そのため、単位円錐S’=1*x +1*x −1*x =0の解析は、次のSに関する同様の僅かな不変式の解析と同時に行われる。
S=1*x +1*x −2*x =0
又は
Σ’=1*u +1*u +1*u +2*1*u+2*1*u+2*1*u=0
従って、次の関係式は、
a’ :=1*1+1*1−2*1=0
次の式
S=1*x +1*x −2*x =0
又は係数[1 1 −1/g*2]に関して線形的である。ここで、次の二つの円錐の式を解析する。
S:=a :=1*x +1*x −(1/g)*x =0
及び
S’:=a’ :=1*x +1*x −(1/g’)*x =0
従って、次の不変式が既知となる。
a’ :=1*1+1*1−(1/g)*(1/g’
次の式が成り立つ場合、二つの円錐S,S‘は無極性である。
(1/g)*(1/g’)=2
この場合、SはS‘に調和して内接すると称する。
ここで、例えば、二つの時間区間t,tに関する二つ以上の信号s(t),s(t),...,s(t)又はそれらの伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,t(s(t))の一つの任意の結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)、或いは二つの時間区間t,tに関する一つの信号s(t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sΩ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf(t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t)と、マッピングS,S‘及び次のΣ’とを解析する。
Σ’:=ua’ :=A’u +B’u +C’u2+2F’u+2G’u+2H’u
=1*u +1*u +(1/g’’)*u +2*1*u+2*1*u+2*1*u
=0
本システムにおいて、ヒルベルトにより有名な不変体に関する法則(ヒルベルト、291頁の第2章)に基づき、次の線形結合
φ[1,1,−2]*[1,1,−1]+Θ[1,1,−2]*[1,1,1]=0は、又もや不変式を表す。従って、例えば、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)により規定される平面上において解析するf^(t)とf^(t)、ξとξを通る任意の直線は、SとS‘又はSとΣ’の無限に多くの不変式に相当する。
複素数平面上において鏡映関係の単位円錐を解析すると、円錐の頂角の変化は、次の円錐の式
−x −x +(1/g*2)*x
又は係数[−1 −1 1/g*2]で表される。ここで、次の二つの円錐の式を解析する。
S:=a :=−1*x −1*x +(1/g)*x =0
及び
S’:=a’ :=−1*x −1*x +(1/g’)*x =0
従って、次の不変式が既知となる。
a’ :=−1*(−1)−1*(−1)+(1/g)*(1/g’
次の式
(1/g)*(1/g’)=2
が成り立つ場合、二つの円錐S,S‘は無極性となる。
この場合、Sは、S‘に調和して内接する。
ここで、例えば、二つの時間区間t,tに関する二つ以上の信号s(t),s(t),...,s(t)又はそれらの伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,t(s(t))の一つの任意の結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)、或いは二つの時間区間t,tに関する一つの信号s(t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sΩ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf (t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t)と、マッピングS,S‘及び次のΣ’とを解析する。
Σ’:=ua’ :=A’u +B’u +C’u2+2F’u+2G’u+2H’u
=1*u +1*u +(1/g’’)*u +2*1*u+2*1*u+2*1*u
=0
次の式が成り立ち、
aA’+bB’+cC’+2fF’+2gG’+2hH’=0
SとΣ’は、次の通り無極性となる。
−1*1−1*1+(1/g)*(1/g’’)=0
又は
(1/g)*(1/g’’)=2
従って、又もやg’=g’’=1とg=1/√2が成り立つ場合、SとS‘及びΣ’との無極性が保証される。
そのため、次の単位円錐
S’=−1*x −1*x +1*x =0
の解析は、次のS
S=−1*x −1*x +2*x =0
又は
Σ’=1*u +1*u +1*u +2*1*u+2*1*u+2*1*u2=
に関する同様の僅かな不変式の解析と同時に行われる。
従って、次の関係式は、
a’ :=−1*(−1)−1*(−1)+2*1
=−1*1−1*1+2*1=0
次の式
S=−1*x −1*x +2*x =0
及び
Σ’=1*u +1*u +1*u +2*1*u+2*1*u+2*1*u2=
の係数に関して線形的である。
本システムにおいて、不変体に関するヒルベルトの法則(ヒルベルト、291頁の第2章)に基づき、次の線形結合
φ[−1,−1,2]*[−1,−1,1]+Θ[−1,−1,2]*[1,1,1]=0
は、又もや不変式を表す。従って、例えば、ベクトル(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される平面上において解析するf^(t)とf^(t)、ξとξを通る任意の直線は、SとS‘又はSとΣ’の無限に多くの不変式に相当する。
そのため、容易に理解される通り、S,S‘及びΣ’の位置に関する全ての可能な結合は、同じ平面内の結果に関して論じ尽くされることとなる。
このような実態を実際に信号技術に応用することによって、例えば、前記の不変式を求めることにより、少なくとも二つの信号s(t),s(t),...,s(t)又はそれらの伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,t(s(t))の一つの結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)、或いは一つの信号s(t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sΩ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf(t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t)の解析が可能となる。この場合、そのような少なくとも二つの信号s(t),s(t),...,s(t)又はそれらの伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,t(s(t))の一つの結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)、或いは一つの信号s(t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sΩ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf(t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t)は、例えば、(x軸が、例えば、実軸と一致し、x軸が、例えば、虚軸と一致する)複素数平面上にマッピングされて、次に、この例では、これらのマッピングと、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される平面との交点が解析され、ここで、それらは、絶対的に、或いは統計的な分布に関しても、更なる解析、処理又は最適化のための正確な拠り所となる。例えば、特許文献4又は5に基づき、疑似ステレオ信号の最適化を行い、次に、伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)及びg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計(以下を参照)と、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される平面との交点を求める。これらの通過点を好適な方法により重み付けすると(以下の詳細な記述を参照)、解析するオーディオ信号に関して特に有利であることが実証されている、特許文献4又は5に基づくパラメータ化手法が得られる。
一つの観点では、(周知の)圧縮アルゴリズム又はデータ削減方法を採用すること、或いは本発明による算出を加速するために、例えば、解析する信号、伝達関数、結合又はマッピングの最小値又は最大値などの特異な特徴を解析することが推奨される。
先ずは、図1C〜4Cに基づき本発明の代数的な基礎を具体的に説明する。
図1Cは、SとS‘又はSとΣ’に関する無極性の条件を示している。符号1001は、f(g’)によって表されるS及びS’に関する無極性の条件を示し、符号1002は、f(g’’)によって表されるSとΣ’に関する無極性の条件を示す。符号1001と第一象限の対角線1003との交点1004は、SとS‘の一致を示し、符号1001と1002の交点1005が求める無極性の条件自体を示し、g’=g’’=1が直接読み取れる。
図2Cは、対応する複素数平面の第一象限から見た、マッピングS(2001)、S‘(2002)、Σ’(2003)とベクトル(1,1,−2)及び(1,1,1)により規定される平面2004とを図示しており、この平面上には、SとS’又はSとΣ’の求める代数的不変式が存在する。符号2005、2006及び2007はデカルト座標システムx=u,x=u,x=uにより規定される平面を図示している。
図3Cは、同じく対応する複素数平面の第一象限から見た、マッピングS(2001)、S‘(2002)、Σ’(2003)と、ベクトル(1,1,−2)及び(1,1,1)により規定される平面2004とを図示しており、この平面上には、SとS’又はSとΣ’の求める代数的不変式が存在する。符号2005、2006及び2007はデカルト座標システムx=u,x=u,x=uにより規定される平面を図示している。
図4Cは、ここでは対応する複素数平面の第四象限から見た、マッピングS(2001)、S‘(2002)、Σ’(2003)と、ベクトル(1,1,−2)及び(1,1,1)により規定される平面2004とを図示しており、この平面上には、SとS’又はSとΣ’の求める代数的不変式が存在する。符号2005、2006及び2007はデカルト座標システムx=u,x=u,x=uにより規定される平面を図示している。
前述した代数的不変式の実際の商業用途は、ほぼ信号処理分野全体に渡る。特に、例えば、デジタル・オーディオ放送(DAB)で通常行われているような、オーディオ信号の確率論的な解析は重要であり、そこでは、これまで、ガウスプロセスをシミュレーションするために、例えば、所謂タップ付き遅延線モデル又はモンテカルロ法(二次元での色複素ガウス雑音)などの方法が使用されていた(非特許文献参照)。そこで使用されていた動作原理を特許文献5などに記載されている最適化プロセスの安定化に応用することは、確かに考えられるが、実際には余り効率的でない。
しかし、ここで示した代数的不変式に基づき、次の通り、本発明の対象の一部、例えば、重み付けを定義することができる。
そのために、長さtの信号区間において、特許文献5、図1B、2B、3B〜5Bによる第一の最適化を実施する。図5Bの出力は、例えば、図6Cのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξh1において作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξh1は、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)に保存されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξh1)/k
=1
これは、前記の第一の最適化により決定したパラメータφ1,(又はn),α1,βと共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書に保存される。
ここで、第二の工程において、動作コマンド6004に基づき、特許文献5、図1B,2B,3B〜5Bによる第二の最適化が任意の長さの信号区間tに対して実施される。図5Bの出力は、又もや図6Cのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξh2において作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξh2は、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)に保存されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξh2)/k
=1
これは、又もや前記の第二の最適化により決定したパラメータφ2,(又はn),α,β2、第一の平均値ξ°及びそのパラメータφ1,(又はn),α1,βと共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書に保存される。ここで、このメモリ(「スタック」)は複数の平均値を保存しているので、図6Cのモデル6002が作動される。
それは、次の式により、スタックに保存されている全ての交点ξh1,,ξh2の平均値ξ を計算して、辞書から、平均値ξ°,ξ°の中で、ξ に最も近い平均値を、それに属するパラメータと共に選定する。

ξ :=(Σξh1+Σξh2)/(k1+
=1 h=1
それが二つの平均値ξ°,ξ°に関して満たされる場合、ξ°又はパラメータφ,f(又はn),α1,βが辞書から選定される。次に、辞書から選定された平均値は、ξ と共に図6Cのモジュール6003に引き渡される。そのモジュールは、図6Cのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有るか、否かを検査し、ここで、σ>0は、次の通り、零点としてのξ において作り出された仮想的なガウス分布のユーザにより任意に選定可能な標準偏差を表す。
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((z2*−ξ*2)^2)/σ^2)
図6Cのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有る場合、図7A又は図1Bの装置の(明確化のために再度説明するが、一回だけ通過する増幅器717とMSマトリックスを表す)図6Cの部分6010における図6Cのモジュール6002により選定されたパラメータ又は図1Bの出力6006及び6007が作動され、同様に図2Bの出力6008及び6009が作動される。図1Bの出力6006は図6Cの入力に合流し、図1Bの出力6007は図6Cの入力6007に合流し、図2Bの出力6008は図6Cの入力6008に合流し、図2Bの出力6009は図6Cの入力6009に合流する。図6Cの符号6006は図6Cのモジュール6003の出力信号x(t)自体を表し、符号6007はモジュール6003の出力信号y(t)自体を表し、図6Cの符号6008は図6Cのモジュール6003の出力信号Re f[x(t)]+g[y(t)]自体を表し、図6Cの符号6009は図6Cのモジュール6003の出力信号Im f[x(t)]+g[y(t)]自体を表す。これらの信号は、図5Bの出力信号を表すように、本発明の実施例の図6Cにおいて分離できないユニットを構成する前述した別の信号処理部で処理される。
図6Cのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]外に有る場合、q番目の工程において、特許文献5、図1B,2B,3B〜5Bによるq回目の最適化が任意の長さの信号区間tに対して行われる。図5Bの出力は、又もや図6Cのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξhqにおいて作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξhqは、ξh1,ξh2,...,ξhq−1と共に更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)に保存されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξhq)/k
=1
これは、又もや前記のq番目の最適化により決定したパラメータφq,(又はn),αq,β、平均値ξ°1,ξ°1,...,ξ°q−1及びそれに付属するパラメータパラメータφ1,(又はn),α,β;φ,f(又はn),α,β;...;φq−1,fq−1(又はnq−1),αq−1,βq−1と共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書に保存される。ここで、このメモリ(「スタック」)は複数の平均値を保存しているので、図6Cのモデル6002が作動される。
そのモデルは、次の式により、スタックに保存されている全ての交点ξh1,,ξh2,,...,ξhqの平均値ξ を計算して、辞書から、平均値ξ°,ξ°,...,ξ°の中で、ξ に最も近い平均値を、それに属するパラメータφf(又はn),α,βと共に選定する。

ξ :=(Σξh1+Σξh2+...+Σξhq)/(k+k+...k
=1 h=1 h=1
異なるパラメータに関する平均値が同じ場合、最も頻繁に辞書に存在するパラメータが選定される。複数のパラメータが同じ頻度で存在する場合、辞書において、最も広い分散を示す、即ち、dがそれぞれ通過する最適化工程の最後の指数を表し、cが最初の指数を表す場合に、差d−cが最大となるパラメータが選定される。それが複数のパラメータに関して該当する場合、最初に存在するパラメータが選定される。ξ°,ξ°,...,ξ°の中の二つの平均値がξ に最も近く、q−1番目の工程において、それらの二つの平均値の中の一方又はそれに付属するパラメータが辞書から選定されていた場合、正しくその平均値とそれに付属するパラメータが維持される。次に、辞書から選定された平均値は、ξ と共に図6Cのモジュール6003に引き渡される。そのモジュールは、図6Cのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有るか否かを検査し、ここで、σ>0は、次の通り、零点としてのξ において作り出された仮想的なガウス分布の(ここで説明したプロセス全体の最初にユーザにより任意に選定可能な)標準偏差を表す。
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((zq*−ξ*q)^2)/σ^2)
図6Cのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有る場合、図7A又は図1Bの装置の図6Cの部分6010における図6Cのモジュール6002により選定されたパラメータ又は図1Bの出力6006及び6007が作動され、同様に図2Bの出力6008及び6009とそれに対応する図6Cの入力及び出力が作動される。図6Cの符号6006は、又もや図6Cのモジュール6003の出力信号x(t)自体を表し、図6Cの符号6007は図6Cのモジュール6003の出力信号y(t)自体を表し、図6Cの符号6008は図6Cのモジュール6003の出力信号Re f[x(t)]+g[y(t)]自体を表し、図6Cの符号6009は図6Cのモジュール6003の出力信号Im f[x(t)]+g[y(t)]自体を表す。これらの信号は、又もや図5Bの出力信号を表すように、本発明の実施例の図6Cにおいて分離できないユニットを構成する前述した別の信号処理部で処理される。
図6Cのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]外に有る場合、q+1番目の工程において、q+1回目の最適化がq番目の工程及びq回目の最適化での説明と同様の形態で行われる。このプロセスは、辞書の一つの構成要素が前記の用件を満たすか、或いは許容される最適化工程の最大回数に到達するまで続けられる。
図5Cは、三つの最適化工程に関して、前述した重み関数の収斂挙動を図示している。この場合、符号5001は第一の平均値ξ°を表し、符号5002は第二の平均値ξ°を表し、符号5003は零点としてのξ において作り出された、次の第一の仮想的なガウス分布を表し、
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((z2*−ξ*2)^2)/σ^2)
ここで、σ>0は、ここで説明したプロセス全体の最初にユーザにより任意に選択可能な標準偏差を表し、符号5004は、第三の平均値ξ°を表し、その平均値は、零点としてのξ°において作り出された、同じ標準偏差の仮想的なガウス分布5005のσにより定義される変曲点内に有り、そのため前記の収斂基準を満たす。
如何なる場合でも、平均的に全ての代数的不変式に関して最適な疑似ステレオ音響マッピングを提供するパラメータφ、f(又はn)、α、βが得られる。
信号区間の数を増やすと、それぞれ解析している半平面上における代数的不変式と複素数平面との交点ξの分布がガウス分布と似てくる。標準偏差σを小さくする程、得られるパラメータが理想的となる。しかし、有限数の信号区間だけを与えれば、σを小さく選定する必要はない。
それにも関わらず、代数的不変式は、初めて重み付けに関して有効な「拠り所」として既に説明したパラメータを提供するので、本方法は、充分な長さの信号区間に対する収斂に関して、前記のシミュレーションモデルよりも明らかに速い。
しかし、基本的に、前述した不変式の使用は、必ずしも図3A〜12A、1B〜6B、10B、7B〜9B、5C及び6Cと関連したシステムに限定されず、ほぼ任意に信号方式全体に適用することができる。この場合、例えば、二つの信号x(t)とy(t)を画一的に増幅率ρで増幅して(図1Bの増幅器118,119)、二つの信号の最大値が正確に0dBのレベルを持つようにする、前述した複素数平面の単位円に対する正規化は不要である。そのため、本発明では、解析している結合又は解析している結合に関する(或いは前記の一つ以上の信号の一つの任意のマッピング又は複数のマッピング又はそのようなマッピングに関する)値の範囲は、実数又は複素数平面の値の範囲全体を包含することができ、そのため、単位円に制限されない。
正規化の必要性が無いにも関わらず、少なくとも二つの信号s(t),s(t),...,s(t)又はその伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,t(s(t))の一つの結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)(或いは一つの信号s(t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sΩ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf(t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t))を正規化する場合、その正規化は任意に定義可能である。
即ち、例えば、この例では0dBへのLとRの最大値の有効なレベル制御(図1Bの増幅器118と119及び論理素子120)の代わりに、二つのチャネル毎の二乗平均エネルギーの合計に基づく正規化を行うことができる、即ち、x(t)に等しいLとy(t)に等しいRに関して、次の式の合計zLi+zRiに基づき、

Li=(1/T)*∫x(t)dt

及び

Ri=(1/T)*∫y(t)dt

基準値zrefに対して、x(t)とy(t)をそれぞれ次の比率で乗算するとの手法による正規化を行うことができる。
ref/(zLi+zRi
例えば、図7Cに関して、この手法を一般化すると、この手法は、全数δの任意の数の信号s(t)に拡張することができ(7001)、それらの信号に関して、それぞれ次の二乗平均エネルギーを計算し(7002)、

sj(ti)=(1/T)*∫s(t)dt

ここで、Tは時間間隔tの時間長を表す、
次に、各信号s(t)に関して定義された重みGを乗算する(7003)。
それに続いて、そのようにして7004により与えられた積G*Zsj(ti)を合算する。この合計は、それぞれ当初の入力信号s(t),s(t),...,sδ(t)と個別に組み合わせるための符号7005の増幅器に引き渡され、ここで、これらの信号s(t),s(t),...,sδ(t)は、次の増幅率で
δ
ref/(ΣG*Zsj(ti)
j=1
画一的に増幅されて、例えば、モジュール7006に引き渡され(上記を参照)、そのモジュールは、本発明の開示に基づき、少なくとも二つの信号s(t),s(t),...,sδ(t)又はその伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,tδ(sδ(t))の一つの結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)(或いは一つの信号s(t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sδ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf(t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t))を決定する。
特に、同様の考えは、例えば、ITU−R BS.1770によるオーディオ信号に拡張することもでき、その場合、モジュール7002〜7005が省略されて、信号がモジュール7006に直接供給することができる。
少なくとも二つの信号s(t),s(t),...,s(t)又はその伝達関数t(s(t)),t(s(t)),...,t(s(t))の一つの結合f^(t)又は複数の結合f^(t),f^(t),...,f^(t)(或いは一つの信号s(t)又は複数の信号s (t),s (t),...,sΩ (t)の一つの任意に定義可能なマッピングf(t)又は複数の任意に定義可能なマッピングf (t),f (t),...,fμ (t))に関して単一の充分に長い時間間隔を解析する場合でも、本発明の開示による不変式を決定して(上記を参照)、所定通り商業技術的に(例えば、幾つかの信号の算出、或いは任意の信号又は伝送パラメータの処理又は最適化のために)使用することができる。従って、全体として、本発明の使用は、前記の例に限定されず、基本的に本発明の開示に基づく任意の信号又は任意の長さの信号区間に関する前述した不変式の決定を目的としている。
図1Dは、本発明による第一の実施例を図示している。特許文献3の基本回路が、更に別の時間パラメータsによって拡張されており、そのパラメータは、それぞれ遅延時間差L又はLを乗算されて、それにより新たな遅延時間差L’又はL’が次の通り得られる。
(3D) L’=L*s=[√(5/4−sinφ)−1/2]*s
及び
(4D) L’=L*s=[√(5/4+sinφ)−1/2]*s
この新たな回路構成は、図1Dから直接読み取れる。s>0は、定数(本装置に関するsの理想的な値は、例えば、100msである)を表すか、或いはユーザにより自由に選択できる。実際には、図1Dの遅延A’又は遅延B’の値は、聞き手の立体感を決定するために重要である。
この作用原理を特許文献2に適用すると、例えば、本発明による(より良い図解のためには特許文献4による構成要素が付加される)図2D、3D、4D、5D,6Dの装置及び図7D、8D、9D、10D、11D、12D、13D、14Dの装置が得られる。又もや遅延時間差Lα及びLβがそれぞれ同じパラメータs>0と乗算されて、新たな遅延時間差Lα’及びLβ’が得られる。従って、新たに次の関係式が得られる。
(1D) Lα’=Lα*s={−f(α)/(2sinα)+√[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]}*s
及び
(2D) Lβ’=Lβ*s={−f(β)/(2sinβ)+√[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]}*s
この新たな回路構成は、(より良い図解のためには特許文献4による構成要素が付加される)図2D、3D、4D、5D、6D及び図7D、8D、9D、10D、11D、12D、13D、14Dから直接読み取れる。
図2Dの回路構成309、図3Dの回路構成409又は図4Dの回路構成509において、f(φ)=f(α)=f(β)=1及びsinα=sinβ=1に設定されている場合、本発明に基づきパラメータs及び主軸と音源により規定される角度φだけに依存する特許文献3の変化形態が得られることに注意されたい。特に、図2Dの回路構成309では、次の関係式が成り立ち、
(3D) Lα’=Lα*s=[√(5/4−sinφ)−1/2]*s
及び
(4D) Lβ’=Lβ*s=[√(5/4+sinφ)−1/2]*s
並びに、
α=5/4−sinφ
及び
β=5/4+sinφ
図3Dの回路構成409では、次の関係式が成り立ち、
(3D) Lα’=Lα*s=[√(5/4−sinφ)−1/2]*s
及び
(4D) Lβ’=Lβ*s=[√(5/4+sinφ)−1/2]*s
並びに
’=1/(5/4−sinφ)
及び
β’=(5/4+sinφ)/(5/4−sinφ)
ここで、1/P’=(5/4−sinφ)はゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくなく、図4Dの回路構成509では、次の関係式が成り立つ。
(3D) Lα’=Lα*s=[√(5/4−sinφ)−1/2]*s
及び
(4D) Lβ’=Lβ*s=[√(5/4+sinφ)−1/2]*s
並びに
’’=1/(5/4+sinφ)
及び
α’=(5/4−sinφ)/(5/4+sinφ)
ここで、1/P’’=(5/4−sinφ)はゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくない。
また、図2Dの回路構成309、図3Dの回路構成409又は図4Dの回路構成509では、α=β=π/2、そのためsinα=sinβ=1と設定できるが、f(φ)、f(α)又はf(β)を維持する、即ち、音源とステレオ音響化するモノラル信号の主軸が規定する角度φ及び(極座標で表現可能な)ステレオ音響化するモノラル信号の指向特性の排他的な依存性を実現することが可能である。そして、特に、図2Dの回路構成309では、次の関係式が成り立ち、
α’=Lα*s={−f(α)/2+√[f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)]}*s
及び
β’=Lβ*s={−f(β)/2+√[f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)]}*s
並びに
α=f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)
及び
β=f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)
図3Dの回路構成409では、次の関係式が成り立ち、
α’=Lα*s={−f(α)/2+√[f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)]}*s
及び
β’=Lβ*s={−f(β)/2+√[f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)]}*s
並びに
’=1/[f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)]
及び
β’=[f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)]/[f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)]
ここで、1/P’=[f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)]はゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくなく、図4Dの回路構成509では、次の関係式が成り立ち、
α’=Lα*s={−f(α)/2+√[f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)]}*s
及び
β’=Lβ*s={−f(β)/2+√[f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)]}*s
並びに
’’=1[f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)]
及び
α’=[f(α)/4+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)]/[f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)]
ここで、1/P’’=[f(β)/4+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)]はゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくない。上記の式において前提条件Lα’=Lβ’とすると、図17D、18D、19D、20D、21D、22D、23D,24D,25D、26D、27D、28D、E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16、E17をsinα=sinβ=によって更に簡略化することができる(下記を参照)。特に、この場合でも、図E14において(増幅率P’と乗算される)増幅率1/τを利得Mに算入するか、或いは図E17において(増幅率P’’と乗算される)増幅率1/τを利得Mに算入することができる(下記を参照)。
全体として、sの選択は、現実が示す通り簡単なことではない。小さ過ぎるsを選択すると、目標とする疑似ステレオ音響効果が消滅し、大き過ぎるsを選択すると、邪魔なアーチファクトが発生する。例えば、sを100ミリ秒とすると、本発明に基づき改修した特許文献2又は4による装置又は方法に関して、従来のMS録音技術と同じ品質を示す理想的な疑似ステレオ信号が得られる。
本発明の対象を特許文献4又は5、特に、図1B、図4B(フィードバック437a)及び図5B(フィードバック539a)に適用すると、図15Dに図示されている通り、前述した手法でパラメータφ、f(又はn)、α又はβが新たに反復して最適化されるだけでなく、前述した同じ評価方法でも本発明により導入したパラメータs>0も新たに反復して最適化される。この場合、特許文献4、5、11又は12に記載されたシステム全体は、前記の構成要素を追加した形で完全に維持される(従って、図1Bは図15Dによって置き換えられる)。
本発明に基づき特許文献11又は12によるシステムに追加する場合、図6Cを図16Dによって置き換える。詳細には、特許文献5又は10、図15D、2B、3B〜5Bによる第一の最適化が長さtの信号区間において実施される。図5Bの出力は、例えば、図16Dのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξh1において作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξh1は、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)に保存されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξh1)/k
=1
これは、前記の第一の最適化により決定したパラメータφ1,(又はn),α1,β、sと共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書に保存される。
ここで、第二の工程において、図16Dの動作コマンド6004に基づき、特許文献5、図15D,2B,3B〜5Bによる第二の最適化が任意の長さの信号区間tに対して実施される。図5Bの出力は、又もや図16Dのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξh2において作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξh2は、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)のξh1に追加されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξh2)/k
=1
これは、又もや前記の第二の最適化により決定したパラメータφ2,(又はn),α,β2、と共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書内の第一の平均値ξ°及びそのパラメータφ1,(又はn),α1,β,sに追加される。ここで、このメモリ(「スタック」)は複数の平均値を保存しているので、図16Dのモデル6002が作動される。
それは、次の式により、スタックに保存されている全ての交点ξh1,ξh2の平均値ξ を計算して、辞書から、平均値ξ°,ξ°の中で、ξ に最も近い平均値を選定する。

ξ :=(Σξh1+Σξh2)/(k1+
=1 h=1
それが二つの平均値ξ°,ξ°に関して満たされる場合、ξ°又はパラメータφ,f(又はn),α1,β,sが辞書から選定される。次に、辞書から選定された平均値は、ξ と共に図16Dのモジュール6003に引き渡される。そのモジュールは、モジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有るか否かを検査し、ここで、σ>0は、次の通り、零点としてのξ において作り出された仮想的なガウス分布のユーザにより任意に選定可能な標準偏差を表す。
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((z2*−ξ*2)^2)/σ^2)
図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有る場合、例えば、図6D又は図15Dの装置の(明確化のために再度説明するが、一回だけ通過する増幅器717とMSマトリックスを表す)部分6010における図16Dのモジュール6002により選定されたパラメータ又は図15Dの出力6006及び6007が作動され、同様に図2Bの出力6008及び6009が作動される。図15Dの出力6006は図16Dの入力6006に合流し、図15Dの出力6007は図16Dの入力6007に合流し、図2Bの出力6008は図16Dの入力6008に合流し、図2Bの出力6009は図16Dの入力6009に合流する。図16Dの符号6006は図16Dのモジュール6003の出力信号x(t)自体を表し、図16Dの符号6007は図16Dのモジュール6003の出力信号y(t)自体を表し、図16Dの符号6008は図16Dのモジュール6003の出力信号Re f[x(t)]+g[y(t)]自体を表し、図16Dの符号6009は図16Dのモジュール6003の出力信号Im f[x(t)]+g[y(t)]自体を表す。これらの信号は、図5Bの出力信号を表すように、本発明の実施例の図16Dにおいて分離できないユニットを構成する前述した別の信号処理部で処理される。
モジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]外に有る場合、q番目の工程において、特許文献5、図15D,2B,3B〜5Bによるq回目の最適化が任意の長さの信号区間tに対して行われる。図5Bの出力は、又もや図16Dのモジュール6001に供給され、(複素伝達関数f[x(t)]=[x(t)/√2]*(−1+i)とg[y(t)]=[y(t)/√2]*(1+i)の合計と複素数平面の第一又は第三象限に有る(この場合、ここで説明した代数モデルのx1,の軸は実軸と一致し、x2,の軸は虚軸と一致する)、ベクトル(1,1,−2)と(1,1,1)又は(−1,−1,2)と(1,1,1)により規定される半平面との交点ξhqにおいて作り出された)不変式をその統計分布に関して解析する。全数kの全ての交点ξhqは、更に説明する動作フロー全体に関して適用されるメモリ(「スタック」)内のξh1,ξh2,...,ξhq−1に追加されて、同様に、次の平均値が計算される。

ξ°:=(Σξhq)/k
=1
これは、又もや前記のq番目の最適化により決定したパラメータφq,(又はn),αq,β、sと共に、更に説明する動作フロー全体に関して適用される辞書内の平均値ξ°1,ξ°1,...,ξ°q−1及びそれに付属するパラメータパラメータφ1,(又はn),α,β,s;φ,f(又はn),α,β,s;...;φq−1,fq−1(又はnq−1),αq−1,βq−1,sq−1に追加される。ここで、このメモリ(「スタック」)は複数の平均値を保存しているので、図16Dのモデル6002が作動される。
そのモデルは、次の式により、スタックに保存されている全ての交点ξh1,,ξh2,,...,ξhqの平均値ξ を計算して、辞書から、平均値ξ°,ξ°,...,ξ°の中で、ξ に最も近い平均値を、それに属するパラメータφf(又はn),α,β,sと共に選定する。

ξ :=(Σξh1+Σξh2+...+Σξhq)/(k+k+...k
=1 h=1 h=1
異なるパラメータに関する平均値が同じ場合、最も頻繁に辞書に存在するパラメータが選定される。複数のパラメータが同じ頻度で存在する場合、辞書において、最も広い分散を示す、即ち、dがそれぞれ通過する最適化工程の最後の指数を表し、cが最初の指数を表す場合に、差d−cが最大となるパラメータが選定される。それが複数のパラメータに関して該当する場合、最初に存在するパラメータが選定される。ξ°,ξ°,...,ξ°の中の二つの平均値がξ に最も近く、q−1番目の工程において、それらの二つの平均値の中の一方又はそれに付属するパラメータが辞書から選定されていた場合、正しくその平均値とそれに付属するパラメータが維持される。次に、辞書から選定された平均値は、ξ と共に図16Dのモジュール6003に引き渡される。そのモジュールは、図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有るか否かを検査し、ここで、σ>0は、次の通り、零点としてのξ において作り出された仮想的なガウス分布の(ここで説明したプロセス全体の最初にユーザにより任意に選定可能な)標準偏差を表す。
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((zq*−ξ*q)^2)/σ^2)
図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]内に有る場合、例えば、図6D又は図15Dの装置の図16の部分6010における図16のモジュール6002により選定されたパラメータ又は図15Dの出力6006及び6007が作動され、同様に図2Bの出力6008及び6009とそれに対応する図16Dの入力及び出力が作動される。図15Dの出力6006は図16Dの入力6006に合流し、図15Dの出力6007は図16Dの入力6007に合流し、図2Bの出力608は図16Dの入力6008に合流し、図2Bの出力6009は図16Dの入力6009に合流する。従って、図16Dの符号6006は、又もや図16Dのモジュール6003の出力信号x(t)自体を表し、図16Dの符号6007は図16Dのモジュール6003の出力信号y(t)自体を表し、図16Dの符号6008は図16Dのモジュール6003の出力信号Re f[x(t)]+g[y(t)]自体を表し、図16Dの符号6009は図16Dのモジュール6003の出力信号Im f[x(t)]+g[y(t)]自体を表す。これらの信号は、又もや図5Bの出力信号を表すように、本発明の実施例の図16Dにおいて分離できないユニットを構成する前述した別の信号処理部で処理される。
図16Dのモジュール6002により選定された平均値が区間[−σ+ξ ,ξ +σ]外に有る場合、q+1番目の工程において、q+1回目の最適化がq番目の工程及びq回目の最適化での説明と同様の形態で行われる。このプロセスは、辞書の一つの構成要素が前記の用件を満たすか、或いは許容される最適化工程の最大回数に到達するまで続けられる。
図5Cは、三つの最適化工程に関して、前述した重み関数の収斂挙動を図示している。この場合、符号5001は第一の平均値ξ°を表し、符号5002は第二の平均値ξ°を表し、符号5003は零点としてのξ において作り出された、次の第一の仮想的なガウス分布を表し、
(z )=(1/(√(2π)*σ))*e−(1/2)*(((z2*−ξ*2)^2)/σ^2)
ここで、σ>0は、ここで説明したプロセス全体の最初にユーザにより任意に選択可能な標準偏差を表し、符号5004は、第三の平均値ξ°を表し、その平均値は、零点としてのξ°において作り出された、同じ標準偏差の仮想的なガウス分布5005のσにより定義される変曲点内に有り、そのため前記の収斂基準を満たす。
如何なる場合でも、平均的に全ての代数的不変式に関して最適な疑似ステレオ音響マッピングを提供するパラメータφ、f(又はn)、α、β及びここでの新たなsが得られる。
信号区間の数を増やすと、それぞれ解析している半平面上における代数的不変式と複素数平面との交点ξの分布がガウス分布と似てくる。標準偏差σを小さく選定する程、得られるパラメータが理想的となる。しかし、有限数の信号区間だけを与えれば、σを小さく選定する必要はない。
それにも関わらず、代数的不変式は、初めて重み付けに関して有効な「拠り所」として既に説明したパラメータを提供するので、図16Dに図示された方法は、充分な長さの信号区間に対する収斂に関して、前記のシミュレーションモデルよりも明らかに速い。
以下において、式1Aと2Aにより規定される改修されたMSマトリックスを使用している、図13Dと図14Dに図示された二つの変化形態を説明する。
同様に、(反比例する減衰率が同じである(λ=ρ)特別な場合に関して式3Aと4A又は図4Aと図5Aから導き出される)図E3と図E6から導き出される、図7Dと図8Dに図示された、図3Dと図4Dの回路に対する別の二つの変化形態を説明する。この場合、図3Dのパノラマ電位差計411と412は、増幅率λの増幅器717によって置き換えられ、同じことが図4Dのパノラマ電位差計511と512にも言える。
図7Dと図8Dから、式3AAと4AAに基づき図9Dと図11Dの変化形態を導き出すことができ、同様に、式3AAAと4AAAに基づき図10Dと図12Dの変化形態を導き出すことができる。
図17Dは、L’α=L’βの場合に対して図2Dの回路構成を簡略化した構成を図示している。その場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。
図18Dは、L’α=L’βの場合に対して図6Aの回路構成を簡略化した構成を図示している。その場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。
図19Dは、同様にL’α=L’βの場合に対して図6Dの回路構成を簡略化した構成を図示している。その場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化は、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を既に挙げている。
図20Dは、増幅率λを利得S’αに直接算入した図19Dと同等の回路を図示している。それは、最も簡略化した回路構成を図示しているが、従来技術のMS装置を角度に依存して精密に仮想化していることにおいて簡単なことではない。
図21Dは、同様にL’α=L’βの場合に対して図3Dの回路構成409を簡略化した構成を図示している。その場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
図22Dは、同様にL’α=L’βの場合に対して図13Dの回路構成を簡略化した構成を図示している。その場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
図23Dは、同様にL’α=L’βの場合に対して図3Dから導き出される本発明に基づく簡略化した構成を図示しており、構成要素411と412は、(左の入力信号に関する減衰率λが右の入力信号に関する減衰率ρと等しいとの仮定において)ここで図示されているS信号を増幅率λで増幅する部分によって置き換えられている(そのような状況を導き出すためには、前述した式3Aと4Aを参照)。L’α=L’βの場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を既に挙げている。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
図24Dは、増幅率λを利得S’βに直接算入した、図23Dと同等の回路を図示している。それは、簡略化した回路構成を図示しているが、従来技術のMS装置を角度に依存して精密に仮想化していることにおいて簡単なことではない。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
図25Dは、同様にL’α=L’βの場合に対して図4Dの回路構成509を簡略化した構成を図示している。その場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ
図26Dは、同様にL’α=L’βの場合に対して図14Dの回路構成を簡略化した構成を図示している。その場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ
図27Dは、同様にL’α=L’βの場合に対して図4Dから導き出される本発明に基づく簡略化した構成を図示しており、構成要素511と512は、(左の入力信号に関する減衰率λが右の入力信号に関する減衰率ρと等しいとの仮定において)ここで図示されているS信号を増幅率λで増幅する部分によって置き換えられている(そのような状況を導き出すためには、前述した式3Aと4Aを参照)。L’α=L’βの場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を既に挙げている。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ
図28Dは、増幅率λを利得S’αに直接算入した図27Dと同等の回路を図示している。それは、簡略化した回路構成を図示しているが、従来技術のMS装置を角度に依存して精密に仮想化していることにおいて簡単なことではない。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ
更に、図示されている変化形態は、図E1と図E2に関する考察(上記を参照)を用いて、以下における反比例する減衰率が同じである特別な場合(λ=ρ)に関する図E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16及びE17による新たな変化形態とすることができる。
図E9は、図E1又は式3AAと4AAを考慮した、又もやL’α=L’βの場合に関する図6Dを簡略化した構成を図示している。この場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を既に挙げている。
図E10は、図E2又は式3AAAと4AAAを考慮した、又もやL’α=L’βの場合に関する図6Dを簡略化した構成を図示している。この場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を既に挙げている。
図E11は、図E2又は式3AAAと4AAAを考慮して、増幅率λ’を利得S’αに直接算入した図E10と同等の回路を図示している。それは、最も簡略化した回路構成を図示しているが、従来技術のMS装置を角度に依存して精密に仮想化していることにおいて簡単なことではない。
図E12は、図23D又は式3AAと4AAを考慮して、同様にL’α=L’βの場合に対して図3Dから導き出される本発明に基づく簡略化した構成を図示しており、構成要素411と412は、(左の入力信号に関する減衰率λが右の入力信号に関する減衰率ρと等しいとの仮定において)ここで図示されているM信号を増幅率1/λで増幅する部分によって置き換えられている(そのような状況を導き出すためには、前述した式3AAと4AAを参照)。L’α=L’βの場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を挙げている。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
図E13は、図23D又は式3AAAと4AAAを考慮して、同様にL’α=L’βの場合に対して図3Dから導き出される本発明に基づく簡略化した構成を図示しており、構成要素411と412は、(左の入力信号に関する減衰率λが右の入力信号に関する減衰率ρと等しいとの仮定において)ここで図示されているM信号を増幅率1/τで増幅する部分又はS信号を増幅率λ’で増幅する部分によって置き換えられている(そのような状況を導き出すためには、前述した式3AAAと4AAAを参照)。L’α=L’βの場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を挙げている。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
図E14は、図23D又は式3AAAと4AAAを考慮して、増幅率λ’を利得S’βに直接算入した図E13と同等の回路を図示している。それは、最も簡略化した回路構成を図示しているが、従来技術のMS装置を角度に依存して精密に仮想化していることにおいて簡単なことではない。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
図E15は、図27D又は式3AAと4AAを考慮して、同様にL’α=L’βの場合に対して図4Dから導き出される本発明に基づく簡略化した構成を図示しており、構成要素511と512は、(左の入力信号に関する減衰率λが右の入力信号に関する減衰率ρと等しいとの仮定において)ここで図示されているM信号を増幅率1/λで増幅する部分によって置き換えられている(そのような状況を導き出すためには、前述した式3AAと4AAを参照)。L’α=L’βの場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を挙げている。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ
図E16は、図27D又は式3AAAと4AAAを考慮して、同様にL’α=L’βの場合に対して図4Dから導き出される本発明に基づく簡略化した構成を図示しており、構成要素511と512は、(左の入力信号に関する減衰率λが右の入力信号に関する減衰率ρと等しいとの仮定において)ここで図示されているM信号を増幅率1/τで増幅する部分又はS信号を増幅率λ’で増幅する部分によって置き換えられている(そのような状況を導き出すためには、前述した式3AAAと4AAAを参照)。L’α=L’βの場合は、例えば、仮想的な開口角が主軸に関して対称的な場合、即ち、α=βで、φ=0が成り立つ場合である。そのような簡略化も、最上級のMS録音に匹敵する、そのため簡単なことではない確かな成果を挙げている。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ
図E17は、図27D又は式3AAAと4AAAを考慮して、増幅率λ’を利得S’αに直接算入した図E16と同等の回路を図示している。それは、最も簡略化した回路構成を図示しているが、従来技術のMS装置を角度に依存して精密に仮想化していることにおいて簡単なことではない。そのような簡略化に関しても、特許文献2に記載されている通り、次の式がゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくないとの条件が成り立つ。
(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ
それ以外に、同様に、図E14において、(増幅率P’と乗算される)増幅率1/τを利得Mに算入するか、或いは図E17において、(増幅率P’’と乗算される)増幅率1/τを利得Mに算入することができる。
同じく、図E12において、(増幅率P’と乗算される)増幅率1/λを利得Mに算入するか、或いは図E15において、(増幅率P’’と乗算される)増幅率1/λを利得Mに算入することができる。
図11Fがパラメータ、即ち、ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータf(又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φ、仮想的な左開口角α及び仮想的な右開口角βの全ての可能な組合せを図示していることに注意されたい。これらのパラメータの組合せは、図11Fの各欄に記載されており、特許文献2に基づき次の式1Dと2D又は式1Dと2Dの判別式から算出される増幅率Pα,β、Pα’,Pβ’又はP’,P’’から直接導き出され、「X」は、それぞれの回路が依存する次の式のパラメータを表し、それ以外のパラメータは、定数或いは1又は0に等しい値である。それらに対応する備考は、パラメータの組合せがそれぞれ得られる具体的な場合を表している。特に、特許文献2の図15に関しては、次の式が成り立ち、
(1D) Lα’=Lα*s={−f(α)/(2sinα)+√[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]}*s
及び
(2D) Lβ’=Lβ*s={−f(β)/(2sinβ)+√[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]}*s、
並びに
α=f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα
及び
β=f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ、
特許文献2の図16に関しては、次の式が成り立ち、
(1D) Lα’=Lα*s={−f(α)/(2sinα)+√[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]}*s
及び
(2D) Lβ’=Lβ*s={−f(β)/(2sinβ)+√[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]}*s、
並びに
’=1/[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]
及び
β’=[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]/[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]、
ここで、[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]との式は、ゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくなく、
特許文献2の図17に関しては、次の式が成り立ち、
(1D) Lα’=Lα*s={−f(α)/(2sinα)+√[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]}*s
及び
(2D) Lβ’=Lβ*s={−f(β)/(2sinβ)+√[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]}*s、
並びに
’’=1/[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]
及び
α’=[f(α)/(4sinα)+f(φ)−(f(α)*f(φ)*sinφ)/sinα]/[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]、
ここで、[f(β)/(4sinβ)+f(φ)+(f(β)*f(φ)*sinφ)/sinβ]との式は、ゼロ又はゼロの周囲の要素と等しくない。同様に、場合によっては反比例する減衰率λ又はρ、或いは増幅率1/λ、1/τ又はλ’と組み合わせた、Lα’=Lβ’又はPα=Pβの場合、或いはLα’とLβ’の判別式が同じ場合に対する特許文献2又は3の図15、図16又は図17の回路構成の簡略化に関する前に例示した原理は、図11Fにより得られる回路構成にも適用できる。特に、図11Fは、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度φを任意に選定又は決定できることを図示している(例えば、角度φの値が一定である場合を参照)。
φがステレオ音響化するモノラル信号の主軸から左側の角度を表す場合、φは正であり、それに対して、φがステレオ音響化するモノラル信号の主軸から右側の角度を表す場合、φは負であることに注意されたい。
特に、場合によっては、逆比例する減衰率λ又はρ或いは増幅率1/λ、1/τ又はλ’を考慮して、遅延時間差Lα,Lβ;L,L;Lα’,Lβ’;L’,L’又は増幅率Pα,Pβ;Pα’,Pβ’,P;P’,P’’;P,Pをそれぞれ計算する代わりに、ステレオ音響化する入力信号の本発明による遅延又は増幅に関する相応の値を有する辞書を使用することもできる。例えば、α、β又はφは、5°ステップで変化させて、場合によっては、逆比例する減衰率λ又はρ或いは増幅率1/λ、1/τ又はλ’を考慮して、そのようにして得られた遅延時間差Lα,Lβ;L,L;Lα’,Lβ’;L’,L’又は増幅率Pα,Pβ;Pα’,Pβ’,P;P’,P’’;P,Pの値に基づき、相応の辞書に保存しておくことができる。
図4Fは、オールパスフィルタを本発明の対象に適用した最も簡単な構成を図示している。その役割は、特許文献2〜5、11又は12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1又は図E2の装置、或いは前述した図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D又は図26Dの構成の装置に関して特徴的な、音響パターンを拡散させるためのセンター音源の良好な強勢を音源の良好なローカリゼーションにより増大させることである。この場合、例えば、特許文献2〜5、11又は12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1又は図E2の装置、或いは前述した図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D又は図26Dの構成の装置のステレオ又は疑似ステレオ出力信号の左及び/又は右チャネルの後には、任意の次数のオールパスフィルタが接続される(例えば、図1F又は2Fを参照)。従って、図4Fは、本発明の対象と関連して、与えられた信号のファントム音源を確実に拡散させる役割を果たす。
同様に、特許文献2〜5、11又は12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1又は図E2の装置、或いは前述した図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D又は図26Dの構成の装置のステレオ又は疑似ステレオ出力信号の左及び/又は右チャネルの後に接続された移相器(例えば、図3Fを参照)も音響パターンを更に拡散させる役割を果たす(例えば、図5Fを参照)。特に、音響パターンを目的通り更に調整するために、オールパスフィルタと移相器を組み合わせることも可能である。
ここで説明した全ての装置は、特に、三つ以上のスピーカを備えた再生システムに使用することができる。特に、図6F、図7F又は図8Fに図示されている通り、本発明による装置によって、複数チャネルの信号の近似が可能である。
例えば、図6Fにより、一つのモノラル信号から非特許文献5に基づく5チャネルの信号(図9Fを参照)を側方に強勢を持つ形で導き出すことが可能である。そのために、図6Fによるモノラル信号Mは、特許文献2〜5、11又は12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1又は図E2の装置、或いは前述した図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D又は図26Dの構成の装置を用いて、疑似ステレオ信号L,Rに符号変換される。同じく、信号Lは、同じ手法で疑似ステレオ信号LS,Cに符号変換され、信号Rは、同じ手法で疑似ステレオ信号C,RSに符号変換される。この符号変換時において、CがほぼCに等しいことに注意すると、非特許文献4に基づき導き出された5チャネルの信号(図9Fを参照)は、非特許文献4の表2(図10Fを参照)に関して、そのステレオ2/0形式へのダウンミックス後には、(増幅された)信号L,Rとほぼ同じであり、そのモノラル1/0形式へのダウンミックス後には、(増幅された)信号Mとほぼ同じである。例えば、そのようにして得られた非特許文献4に基づく5チャネルの信号は、本発明の開示に基づき、一つのモノラル信号を用いて、各フィルタパラメータf(又はn)、φ、α、β、λ、ρ、1/λ、1/τ、λ’又はsに加えて、L,R、LS,C又はC,RSに関して符号変換することができ、そのため、約80%のバンド幅を節約することができる。
図7Fは、非特許文献4に基づき5チャネルの信号をセンターが良好に強勢された形で導き出すための第一の変化形態例を図示している。この場合、モノラル信号Mは、センターチャネルCとして直接使用されて、それから、特許文献2〜5、11又は12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1又は図E2の装置、或いは前述した図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D又は図26Dの構成の装置を用いて、疑似ステレオ信号L,Rに符号変換されている。同様に、信号M又はCは、疑似ステレオ信号LS,RSに符号変換されている。非特許文献4に基づき導き出された5チャネルの信号(図9Fを参照)は、非特許文献4の表2(図10Fを参照)に関して、そのステレオ2/0形式へのダウンミックス後には、(増幅された)信号L,Rと一致しないが、そのモノラル1/0形式へのダウンミックス後には、(増幅された)信号Mと正確に一致する。例えば、そのようにして得られた非特許文献4に基づく5チャネルの信号は、本発明の開示に基づき、一つのモノラル信号を用いて、各フィルタパラメータf(又はn)、φ、α、β、λ、ρ、1/λ、1/τ、λ’又はsに加えて、L,R、LS,C又はC,RSに関して符号変換することができ、そのため、約80%のバンド幅を節約することができる。
バンド幅の節約だけを非常に重要視する場合、例えば、図8Fの通り、非特許文献4に基づき側方を良好に強勢された5チャネルの信号を導き出すための次の変化形態も可能である。この場合、信号Lは、信号Mとして直接使用されて、それから、特許文献2〜5、11又は12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1又は図E2の装置、或いは前述した図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D又は図26Dの構成の装置を用いて、疑似ステレオ信号LS,Cに符号変換されている。同様に、信号Rは、信号Mとして直接使用されて、それから疑似ステレオ信号C,RSに符号変換されている。特に、この符号変換時において、CがほぼCに等しいことに注意すると、非特許文献4に基づき導き出された5チャネルの信号(図9Fを参照)は、非特許文献4の表2(図10Fを参照)に関して、そのステレオ2/0形式へのダウンミックス後には、(増幅された)信号L,Rとほぼ同じであるが、そのモノラル1/0形式へのダウンミックス後には、(増幅された)信号M+Mとほぼ同じである。例えば、そのようにして得られた非特許文献4に基づく5チャネルの信号は、本発明の開示に基づき、一つのモノラル信号を用いて、各フィルタパラメータf(又はn)、φ、α、β、λ、ρ、1/λ、1/τ、λ’又はsに加えて、LS,C又はC,RSに関して符号変換することができ、そのため、約60%のバンド幅を節約することができる。
同様に、nチャネルの再生システムに使用する構成を実現することができ、全体として、特許文献2〜5、11又は12、本発明による図E3〜E8、図9D、図10D、図11D、図12D、図13A、図14A、図13D、図14D、図E1又は図E2の装置、或いは前述した図17D、図19D、簡略化された図20D、図21D、図23D、簡略化された図24D、図25D、図27D、簡略化された図28D、図E9、図E10、簡略化された図E11、図E12、図E13、簡略化された図E14、図E15、図E16、簡略化された図E17、図18D、図22D又は図26Dの構成の装置を用いた符号変換は、一つ以上の信号により各フィルタパラメータf(又はn)、φ、α、β、λ、ρ、1/λ、1/τ、λ’又はsを加えて行なうことができる。
前述した回路の一連の構成要素を容易に交換したり、別の構成としたり、一つの単一の構成要素に纏めることや、当初の構成要素の単一のパラメータに基づき複数の構成要素に分解することや、更に、複数の増幅器の直列接続などの一連の簡単な改変などが可能であることに注意されたい。そのようなことが明示的に言及されていない場合でも、そのような変化形態は本発明の対象の一部である。
図示されている本発明の装置又はプロセスでは、更に、従来技術に属する圧縮アルゴリズム、データ削減手法を使用すること、或いは例えば、生成又は取得した信号又は信号成分の本発明による評価を加速するために、最小値及び最大値などの特異な特徴を分析することが可能である。

Claims (46)

  1. 一つのモノラル信号をステレオ音響化する、或いは疑似ステレオ信号を取得するための装置において、
    算出した遅延時間差(L,L又はLα,Lβ)が、それをステレオ音響化するモノラル信号に適用する前に、ゼロよりも大きい時間パラメータ(s)と乗算されて、それにより、新たな遅延時間差(L’=L*s,L’=L*s又はLα’=Lα*s,Lβ’=Lβ*s)が得られることを特徴とする装置。
  2. 当該の遅延時間差が、音源とステレオ音響化する信号の主軸により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)に基づき算出されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 当該の時間パラメータ(s)が29ミリ秒と146ミリ秒、有利には、100ミリ秒との間であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 当該の時間パラメータ(s)がユーザにより自由に選択可能であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の装置。
  5. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’、ρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するためのパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、一つのマッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、偏差(ε)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)又は当該の時間パラメータ(s)が自動的に、或いは反復して最適化可能であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載の装置。
  6. 疑似ステレオ変換用の一つのステレオ変換器と、その後に接続された二つのパノラマ電位差計とを通過させて、各パノラマ電位差計が二つの母線信号を生成するか、或いは
    疑似ステレオ変換用の一つのステレオ変換器と、そのステレオ変換器の前に接続された、ステレオ変換器の一つの入力信号を増幅するための一つの増幅器とを通過させるか、
    疑似ステレオ変換用の一つのステレオ変換器と、そのステレオ変換器の前に接続された、ステレオ変換器の各入力信号用の各増幅器とを通過させるか、
    それぞれ所定の増幅率で増幅された入力信号(M,S)を加算又は減算するための加算器と減算器を備えた、疑似ステレオ変換用の一つの改修されたステレオ変換器を通過させて、前記の母線信号と同一の信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の装置。
  7. データ圧縮又はデータ削減用の手段が配備されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の装置。
  8. 少なくとも一つの一次又は二次のオールパスフィルタが配備されていることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一つに記載の装置。
  9. 少なくとも移相器が配備されていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一つに記載の装置。
  10. 一つのモノラル信号Mから第一の疑似ステレオ信号L,Rを取得するための手段、
    前記の与えられた信号Lから第二の疑似ステレオ信号LS,Cを取得するための手段、
    前記の与えられた信号Rから第三の疑似ステレオ信号C,RSを取得するための手段、
    が配備されていることを特徴とする請求項1から9までのいずれか一つに記載の装置。
  11. n個(n≧2)のスピーカを備えた再生システム用の信号出力が配備されていることを特徴とする請求項1から10までのいずれか一つに記載の装置。
  12. 場合によっては、反比例する減衰率(λ又はρ)又は増幅率(1/λ、1/τ、λ’)を考慮して、遅延時間差(Lα,Lβ;L,L;Lα ,Lβ ;L ,L )又は増幅率(Pα,Pβ;Pα ,Pβ ;P,P ,P ’’;P,P)をそれぞれ計算する代わりに使用される、ステレオ音響化する入力信号の遅延又は増幅に関する値を保存した辞書が配備されていることを特徴とする請求項1から11までのいずれか一つに記載の装置。
  13. 間隔[0,π/2]において、π/36ずつ変化させた値に基づき、当該の辞書を取得する手段が配備されていることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 一つのモノラル信号をステレオ音響化する、或いは疑似ステレオ信号を取得するための方法において、
    算出した遅延時間差(L,L又はLα,Lβ)が、それをステレオ音響化するモノラル信号に適用する前に、ゼロよりも大きい時間パラメータ(s)と乗算されて、それにより、新たな遅延時間差(L’=L*s,L’=L*s又はLα’=Lα*s,Lβ’=Lβ*s)が得られることを特徴とする方法。
  15. 当該の遅延時間差が、音源とステレオ音響化する信号の主軸により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)に基づき算出されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 当該の時間パラメータ(s)が29ミリ秒と146ミリ秒、有利には、100ミリ秒との間であることを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。
  17. ユーザが当該の時間パラメータ(s)を自由に選択することを特徴とする請求項14から16までのいずれか一つに記載の方法。
  18. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’、ρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するためのパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、一つのマッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、偏差(ε)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)又は当該の時間パラメータ(s)が自動的に、或いは反復して最適化されることを特徴とする請求項14から17までのいずれか一つに記載の方法。
  19. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’、ρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するためのパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、一つのマッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、偏差(ε)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)又は当該の時間パラメータ(s)が代数的不変式に基づき最適化されることを特徴とする請求項14から18までのいずれか一つに記載の方法。
  20. (a)当該の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)を求めるか、
    (aa)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して左側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(α)を求め、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が正である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が主軸に対して左側の角度を規定する仮想的な開口角(α)以下であるとの条件を満たすものであるか、
    (bb)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して右側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(β)を求め、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が負である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)の絶対値が主軸に対して右側の角度を規定する仮想的な開口角(β)以下であるとの条件を満たすものであるか、
    (cc)手動で、或いは測定により検出又は決定される、ステレオ音響化するモノラル信号の指向特性を求め、併せて、
    (b)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性に依存する増幅率(Pα)を計算するか、
    (c)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(β)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性に依存する増幅率(Pβ)を計算し、併せて、
    (d)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性、並びに当該の時間パラメータ(s)に依存する遅延時間(L’α)を計算するか、
    (e)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(β)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性、並びに当該の時間パラメータ(s)に依存する遅延時間(L’β)を計算し、併せて、
    (f)ステレオ音響化するモノラル信号を主信号として直接使用し、並びに
    (g)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせた後、増幅率(Pα)だけ増幅させるか、それに代わって、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの増幅率が等しい場合(Pα=Pβ)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせた後、増幅率(Pβ)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの増幅率が等しい場合(Pα=Pβ)に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pα)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα)だけ増幅させた後、遅延時間(L’β)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しく(L’α=L’β)、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pβ)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しく(L’α=L’β)、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ)だけ増幅させた後、遅延時間(L’β)だけ遅らせるか、
    (h)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pβ)だけ増幅させるか、それに代わって、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの増幅率が等しい場合(Pα=Pβ)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pα)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの増幅率が等しい場合(Pα=Pβ)に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα)だけ増幅させた後、遅延時間(L’β)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせた後、増幅率(Pβ)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しく(L’α=L’β)、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせた後、増幅率(Pα)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しく(L’α=L’β)、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α)だけ遅らせて、
    (i)前記の(g)と(h)で与えられた信号を加算して、側方信号を取得するか、或いは前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、
    (j)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせた後、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、増幅率(2*Pα=2*Pβ)だけ増幅させるか、或いは前記の二つの増幅率が等しくない(Pα≠Pβ)場合に、増幅率(Pα+Pβ)だけ増幅させて、側方信号を取得するか、それに代わって、
    (k)ステレオ音響化するモノラル信号を、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、増幅率(2*Pα=2*Pβ)だけ増幅させるか、或いは前記の二つの増幅率が等しくない(Pα≠Pβ)場合に、増幅率(Pα+Pβ)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせて、側方信号を取得するか、それに代わって、
    (l)ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα)だけ増幅させるとともに、遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせた後、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、増幅率(Pα)だけ増幅させるか、或いは前記の二つの増幅率が等しくない(Pα≠Pβ)場合に、増幅率(Pβ)だけ増幅させか、それに代わって、
    (m)ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ)だけ増幅させるとともに、遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせた後、前記の二つの増幅率が等しい(Pα=Pβ)場合に、増幅率(Pβ)だけ増幅させるか、或いは前記の二つの増幅率が等しくない(Pα≠Pβ)場合に、増幅率(Pα)だけ増幅させ、併せて、
    (j)前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なうか、それに代わって、それぞれ所定の増幅率で増幅された入力信号(M,S)を加算又は減算するための加算器又は減算器を備えた改修されたステレオ変換器による前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なう、
    ことを特徴とする請求項14から19までのいずれか一つに記載の方法。
  21. (a)当該の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)を求めるか、
    (aa)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して左側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(α)を求め、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が正である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が主軸に対して左側の角度を規定する仮想的な開口角(α)以下であるとの条件を満たすものであるか、
    (bb)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して右側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(β)を求め、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が負である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)の絶対値が主軸に対して右側の角度を規定する仮想的な開口角(β)以下であるとの条件を満たすものであるか、
    (cc)手動で、或いは測定により検出又は決定される、ステレオ音響化するモノラル信号の指向特性を求め、併せて、
    (b)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性に依存する増幅率(P’)を計算し、1/P’がゼロ又はゼロの周囲の要素ではなく、
    (c)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α又はβ)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性に依存する増幅率(Pβ’)を計算し、併せて、
    (d)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性、並びに当該の時間パラメータ(s)に依存する遅延時間(L’α)を計算するか、
    (e)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(β)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性、並びに当該の時間パラメータ(s)に依存する遅延時間(L’β)を計算し、併せて、
    (f)ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(P’)だけ増幅し、並びに
    (g)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせて、
    (h)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pβ’)だけ増幅させるか、それに代わって、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ’)だけ増幅させた後、遅延時間(L’β)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせた後、増幅率(Pβ’)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ’)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α)だけ遅らせて、
    (i)前記の(g)と(h)で与えられた信号を加算して、側方信号を取得するか、或いは前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、
    (j)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pβ’)だけ増幅させて、側方信号を取得するか、それに代わって、
    (k)ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pβ’)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせて、側方信号を取得し、併せて、
    (j)前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なうか、それに代わって、それぞれ所定の増幅率で増幅された入力信号(M,S)を加算又は減算するための加算器又は減算器を備えた改修されたステレオ変換器による前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なう、
    ことを特徴とする請求項14から19までのいずれか一つに記載の方法。
  22. (a)当該の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)を求めるか、
    (aa)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して左側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(α)を求め、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が正である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が主軸に対して左側の角度を規定する仮想的な開口角(α)以下であるとの条件を満たすものであるか、
    (bb)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して右側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(β)を求め、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が負である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)の絶対値が主軸に対して右側の角度を規定する仮想的な開口角(β)以下であるとの条件を満たすものであるか、
    (cc)手動で、或いは測定により検出又は決定される、ステレオ音響化するモノラル信号の指向特性を求め、併せて、
    (b)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性に依存する増幅率(P’’)を計算し、1/P’’がゼロ又はゼロの周囲の要素ではなく、
    (c)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α又はβ)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性に依存する増幅率(Pα’)を計算し、併せて、
    (d)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(α)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性、並びに当該の時間パラメータ(s)に依存する遅延時間(L’α)を計算するか、
    (e)前記の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)、前記の仮想的な開口角(β)又はステレオ音響化するモノラル信号の指向特性、並びに当該の時間パラメータ(s)に依存する遅延時間(L’β)を計算し、併せて、
    (f)ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(P’’)だけ増幅し、並びに
    (g)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせた後、増幅率(Pα’)だけ増幅させるか、それに代わって、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα’)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pα’)だけ増幅させるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα’)だけ増幅させた後、遅延時間(L’β)だけ遅らせて、
    (h)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’β)だけ遅らせるか、それに代わって、前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α)だけ遅らせて、
    (i)前記の(g)と(h)で与えられた信号を加算して、側方信号を取得するか、或いは前記の二つの遅延時間が等しい場合(L’α=L’β)に、
    (j)ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせた後、増幅率(Pα’)だけ増幅させて、側方信号を取得するか、それに代わって、
    (k)ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率(Pα’)だけ増幅させた後、遅延時間(L’α=L’β)だけ遅らせて、側方信号を取得し、併せて、
    (j)前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なうか、それに代わって、それぞれ所定の増幅率で増幅された入力信号(M,S)を加算又は減算するための加算器又は減算器を備えた改修されたステレオ変換器による前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なう、
    ことを特徴とする請求項14から19までのいずれか一つに記載の方法。
  23. (a)当該の手動で、或いは測定により検出又は決定される角度(φ)を一定の値と仮定するか、
    (aa)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して左側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(α)を一定の値と仮定し、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が正である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が主軸に対して左側の角度を規定する仮想的な開口角(α)以下であるとの条件を満たすものであるか、
    (bb)任意に、或いはアルゴリズムにより決定される、主軸に対して右側の角度を規定する、ゼロの周囲の要素又はゼロと等しくない仮想的な開口角(β)を一定の値と仮定し、その開口角が、前記の手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)が負である場合に、その手動で、或いは測定により検出又は決定された角度(φ)の絶対値が主軸に対して右側の角度を規定する仮想的な開口角(β)以下であるとの条件を満たすものであり、
    (cc)手動で、或いは測定により検出又は決定される、ステレオ音響化するモノラル信号の指向特性を任意に設定し、併せて、
    (b)前記の一定の値から計算した一定の遅延時間(Lα’又はLβ’)又は前記の一定の値から計算した増幅率(Pα,Pβ;Pα’,Pβ’;P’,P’’)を請求項1から9までのいずれか一つに記載の装置で使用する、
    ことを特徴とする請求項14から22までのいずれか一つに記載の方法。
  24. 当該の時間パラメータ(s>1)に定数(√5−1)/2を乗算することによって、遅延時間(Lα’=Lβ’)を計算するか、或いは当該の時間パラメータ(s)に関する予め設定された値を前記の定数と乗算して遅延時間(Lα’=Lβ’)として使用し、
    増幅率(P’=P’’)が定数4/5と等しいものとして、
    ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率4/5だけ増幅して、主信号を取得し、
    ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(Lα’=Lβ’)だけ遅らせて、側方信号を取得し、
    前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なうか、それに代わって、それぞれ所定の増幅率で増幅された入力信号(M,S)を加算又は減算するための加算器又は減算器を備えた改修されたステレオ変換器による前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なう、
    ことを特徴とする請求項14から23までのいずれか一つに記載の方法。
  25. 当該の時間パラメータ(s>1)に定数(√5−1)/2を乗算することによって、遅延時間(Lα’=Lβ’)を計算するか、或いは当該の時間パラメータ(s)に関する予め設定された値を前記の定数と乗算して遅延時間(Lα’=Lβ’)として使用し、
    増幅率(P’=P’’)が定数5/4と等しいものとして、
    ステレオ音響化するモノラル信号を主信号として直接使用し、
    ステレオ音響化するモノラル信号を遅延時間(Lα’=Lβ’)だけ遅らせた後、増幅率5/2だけ増幅して、側方信号を取得するか、それに代わって、ステレオ音響化するモノラル信号を増幅率5/2だけ増幅した後、遅延時間(Lα’=Lβ’)だけ遅らせて、側方信号を取得するか、それに代わって、ステレオ音響化する主信号を増幅率Pだけ増幅した後、遅延時間(Lα’=Lβ’)だけ遅らせ、次に、増幅率Qで増幅して、側方信号を取得し、ここで、増幅率PとQに関して、関係式P*Q=5/2が成り立ち、
    前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なうか、それに代わって、それぞれ所定の増幅率で増幅された入力信号(M,S)を加算又は減算するための加算器又は減算器を備えた改修されたステレオ変換器による前記の主信号と側方信号の一つのステレオ信号へのステレオ変換を行なう、
    ことを特徴とする請求項14から23までのいずれか一つに記載の方法。
  26. 当該のステレオ変換を行なう前の側方信号に対して、更に、減衰率(λ=ρ)による減衰又は増幅率(λ’)による増幅を行なうことを特徴とする請求項14から25までのいずれか一つに記載の方法。
  27. 当該のステレオ変換を行なう前の主信号に対して、更に、減衰率の逆数(1/λ)又は増幅率(1/τ)による増幅を行ない、ここで、1≧τ+λ’≧0かつλ=τ+λ’であることを特徴とする請求項14から26までのいずれか一つに記載の方法。
  28. 疑似ステレオ変換用のステレオ変換器と、その後に接続された二つのパノラマ電位差計とを通過させ、各パノラマ電位差計が二つの母線信号を生成するか、
    疑似ステレオ変換用のステレオ変換器と、そのステレオ変換器の前に接続された、そのステレオ変換器の一つの入力信号を増幅するための増幅器とを通過させるか、
    疑似ステレオ変換用のステレオ変換器と、そのステレオ変換器の前に接続された、そのステレオ変換器の各入力信号を増幅するための各増幅器とを通過させるか、或いは
    それぞれ所定の増幅率で増幅された入力信号(M,S)を加算又は減算するための加算器又は減算器を備えた改修されたステレオ変換器を通過させて、当該の母線信号と同じ信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項14から27までのいずれか一つに記載の方法。
  29. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の自動的又は反復的な最適化が一つ以上の重み関数に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から28までのいずれか一つに記載の方法。
  30. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の自動的又は反復的な最適化が、与えられたステレオ又は疑似ステレオ信号の残響又はユーザにより定義された残響に関する特性に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から29までのいずれか一つに記載の方法。
  31. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の最適化が、与えられたステレオ又は疑似ステレオ信号の第一の主反射に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から30までのいずれか一つに記載の方法。
  32. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の最適化が、目標とする残響又は目標とする第一の主反射の特性に関して設定できるか、或いはユーザにより調整できることを特徴とする請求項14から31までのいずれか一つに記載の方法。
  33. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の最適化が、遅延時間(t)だけ遅らせたステレオ又は疑似ステレオ信号の第一の主反射を生成する特別な伝達関数を含む演算子(U)又は(U)に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から32までのいずれか一つに記載の方法。
  34. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の最適化が、遅延させた、或いは遅延させないステレオ又は疑似ステレオ信号から残響を生成する特別な伝達関数を含む一つ以上の演算子に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から33までのいずれか一つに記載の方法。
  35. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の最適化が、所謂インバースプロブレムを技術的に変換した形態に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から34までのいずれか一つに記載の方法。
  36. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の最適化が、辞書又は演算子の辞書に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から35までのいずれか一つに記載の方法。
  37. ステレオ音響化する信号の指向特性を規定するパラメータ(f又はn)、当該の主軸と音源により規定される手動で、或いは測定により検出する角度(φ)、仮想的な左開口角(α)、仮想的な右開口角(β)、減衰率(λ)、減衰率(ρ)、増幅率(1/λ、1/τ、λ’又はρ)、相関度(r)、許容値範囲を定義するパラメータ(a)、絶対値を決定又は最大化するための限界値(R)、偏差(Δ)、マッピング方向を決定するパラメータ(z)、マッピング幅を選定するための限界値(S)、マッピング幅に関して関数値を最適化するための偏差(ε)又は限界値(U)、与えられたステレオ信号を生成するための偏差(κ)、或いは当該の時間パラメータ(s)の最適化が、与えられたステレオ又は疑似ステレオ信号の正弦モデル、それ以外のローカリゼーションモデル、或いはそれ以外の特性との比較に基づき行なわれることを特徴とする請求項14から36までのいずれか一つに記載の方法。
  38. 圧縮手法又はデータ削減手法を更に使用することを特徴とする請求項14から37までのいずれか一つに記載の方法。
  39. 少なくとも一つの一次、二次又はn次のオールパスフィルタを使用することを特徴とする請求項14から38までのいずれか一つに記載の方法。
  40. 少なくとも一つの移相器を使用することを特徴とする請求項14から39までのいずれか一つに記載の方法。
  41. 一つのモノラル信号(M)から第一の疑似ステレオ信号(L,R)を取得し、
    与えられた左信号(L)から第二の疑似ステレオ信号(LS,C)を取得し、
    与えられた右信号(R)から第三の疑似ステレオ信号(C,RS)を取得し、
    任意選択により、前記の取得した信号(CとC)を順番に調整する、
    ことを特徴とする請求項14から40までのいずれか一つに記載の方法。
  42. 一つのモノラル信号(M)を信号(C)として直接使用し、
    前記のモノラル信号(M)から第一の疑似ステレオ信号(L,R)を取得し、
    前記のモノラル信号(M)から第二の疑似ステレオ信号(LS,RS)を取得する、
    ことを特徴とする請求項14から41までのいずれか一つに記載の方法。
  43. ステレオ信号の左チャネル(L=M)から第一の疑似ステレオ信号(LS,C)を取得し、
    ステレオ信号の右チャネル(R=M)から第二の疑似ステレオ信号(C,RS)を取得し、
    任意選択により、前記の取得した信号(CとC)を順番に調整する、
    ことを特徴とする請求項14から42までのいずれか一つに記載の方法。
  44. n個(n≧2)のスピーカを備えた再生システム用の信号を生成することを特徴とする請求項14から43までのいずれか一つに記載の方法。
  45. 場合によっては、反比例する減衰率(λ又はρ)又は増幅率(1/λ、1/τ又はλ’)を考慮して、遅延時間(Lα,Lβ;L,L;Lα’,Lβ’;L’,L’)又は増幅率(Pα,Pβ;Pα’,Pβ’;P,P’,P’’;P,P)をそれぞれ計算する代わりに、ステレオ音響化する入力信号の遅延又は増幅に関する相応の値を有する辞書を使用することを特徴とする請求項14から44までのいずれか一つに記載の方法。
  46. 当該の辞書が、間隔[0,π/2]において、仮想的な開口角(α又はβ)又は手動で、或いは測定により検出する角度(φ)をπ/36ずつ変化させた値に基づき生成されることを特徴とする請求項14から45までのいずれか一つに記載の方法。
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