JP2013537181A - 抗血栓活性及び改善された代謝安定性を有するビオチン化多糖類 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ビオチン又はビオチン誘導体との共有結合を少なくとも1個持つ抗血栓活性を有する新規な多糖類であって、前記共有結合が代謝的開裂に対して耐性であり、−O−、−N(R)−、−N(R)−CO−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択される鎖Xを含み、Rはアルキル基であり、R′及びR″は水素原子又はアルキル基であることを特徴とする多糖類に関するものである。本発明は、前記多糖類の製造及び治療におけるその使用に関するものでもある。

Description

本発明は、ビオチン若しくはビオチン誘導体との共有結合を少なくとも1個有し、ヘパリンの抗凝固及び抗血栓薬理活性を有する新規なオリゴ糖類及び多糖類に関する。
特許出願WO02/24754は、ビオチン(ヘキサヒドロ−2−オキソ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−ペンタン酸)との、又はビオチン誘導体との共有結合を有する合成多糖類について記載している。このような多糖類は、抗血栓活性を有することで、抗凝血薬として使用可能であり、さらに緊急事態において、特効薬によりすぐに中和することが可能な利点も有する。この特効薬は、アビジン(The Merck Index, Twelfth edition, 1996, M. N. 920, pages 151−152)及びストレプトアビジンであり、これら2種は、それぞれ質量が約66000Da及び60000Daの四量体タンパク質であり、ビオチンに対して非常に強い親和力を有する。
特許出願WO02/24754は特には、イドラバイオタパリヌクスと称される下記の化合物を記載している。
Figure 2013537181
特許出願WO2010/023374に記載のように、哺乳動物の身体において、イドラバイオタパリヌクスは、ビオチン基に隣接するアミド結合のレベルで部分的に代謝されることで、第1のグルコサミン単位上にアミン鎖−NH−CO−(CH−NHを有する五糖類化合物が生じる。
国際公開第2002/24754号 国際公開第2010/023374号
The Merck Index, Twelfth edition, 1996, M. N. 920, pages 151−152
特には製薬上の興味がある分子の臨床的開発の文脈において、この種の化合物の代謝を制限又は防止することが望ましいことがあり得る。
特許出願WO02/24754に記載のものの一部と類似した構造を有する新規な多糖類であって、抗血栓特性及び例えばアビジンによる中和能力を有し、それが前記特許出願に記載のものに匹敵するが、代謝安定性は改善されている多糖類が確認されている。
従って本発明は、ビオチン又はビオチン誘導体との共有結合を少なくとも1個有する抗血栓活性を持った合成多糖類であって、前記共有結合が代謝的開裂に対して耐性であり、−O−、−N(R)−、−N(R)−CO−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択される連結基Xを含み、Rはアルキル基であり、R′及びR″は同一であっても異なっていても良く互いに独立に水素原子又はアルキル基であることを特徴とする合成多糖類に関するものである。
本発明に関して、本文中で別段の断りがない限り、「アルキル」という用語は、1から6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐の飽和脂肪族基を意味するものであり、有利にはメチル基である。
ビオチン、すなわちヘキサヒドロ−2−オキソ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−ペンタン酸は、下記式を有する化合物である。
Figure 2013537181
ビオチン誘導体と言う場合、Pierceカタログ1999−2000、62−81頁または特許出願WO02/24754に示されているものを指す可能性がある。
詳細には、本発明は、ビオチン又はビオチン誘導体との共有結合を少なくとも1個有する抗血栓活性を持つ合成多糖類であって、前記共有結合が、以下において下記式Tの連結基であることを特徴する合成多糖類に関するものである。
Figure 2013537181
式中、jは1から10のいずれかの値を取り得る整数であり、Xは連結基−O−、−N(R)−、−N(R)−CO−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択され、Rはアルキル基であり、R′及びR″は同一であっても異なっていても良く互いに独立に水素原子又はアルキル基である。
さらに詳細には、本発明は、ビオチン又はビオチン誘導体との共有結合を少なくとも1個有する抗血栓活性を持つ合成多糖類であって、ビオチン又は前記ビオチン誘導体との前記共有結合は下記の式に相当することを特徴とする合成多糖類に関するものである。
Figure 2013537181
式中、jは1から10のいずれかの値を取ることができる整数であり、kは4から10のいずれかの値を取ることができる整数であり、Xは連結基−O−、−N(R)−、−N(R)−CO−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択され、Rはアルキル基であり、R′及びR″は同一であっても異なっていても良く互いに独立に水素原子又はアルキル基である。
本発明のある有利な実施形態によれば、前記多糖類は5糖の長さであり、すなわちそれらは五糖類である。
概して、本発明の主題は、下記式(I)の多糖類およびその医薬として許容される塩である。
Figure 2013537181
[式中、
−波線は、ピラノース環の面の上下いずれかに位置する結合を示し、
−式:
Figure 2013537181
は、n個の同一又は異なった単糖単位を含有する多糖を示し、この多糖はアノマー炭素を介してPeに結合しており、
−式:
Figure 2013537181
は、六炭糖類、五炭糖類及び相当するデオキシ糖類から選択されるピラノース構造を有する単糖単位の模式図であり、この単位はこのアノマー炭素を介して別の単糖単位に結合しており、この単位のヒドロキシル基は同一若しくは異なるR基で置換され、R基は下記で定義の通りであり、
−Peは以下の構造:
Figure 2013537181
を有する五糖類であり、
−hは、1又は2に等しく、
−nは整数であり、0から25のいずれかの値を取ることができ、
−Rは、連結基−T−Biot、(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
−Rは、連結基−T−Biot、(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
−Rは、連結基−T−Biot又は(C−C)アルコキシ基であり、
−Rは、連結基−T−Biot、(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であるか、Rは−O−CH−架橋を構成しており、その−CH−基は同じ環上のカルボン酸官能基を有する炭素原子に結合しており;
前記置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも一つが連結基−T−Biotであり、
−Wは酸素原子又はメチレン基であり、
−Tは下記の連結基:
Figure 2013537181
であり、
jは1から10のいずれかの値を取ることができる整数であり、Xは連結基−O−、−N(R)−、−N(R)−CO−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択され、Rはアルキル基であり、R′及びR″は同一であっても異なっていても良く互いに独立に水素原子又はアルキル基であり、
−Biotは、下記の基:
Figure 2013537181
であり、
kは4から10のいずれかの値を取ることができる整数である。
本発明によるそのような多糖類は、特許出願WO02/24754に記載されているものなどのTが連結基−NH−CO−(CH−NH−CO−であり、jが1から10のいずれかの値を取ることができる整数である多糖類と比較して、改善された代謝安定性を有する。
前記で示したように、本明細書の説明において、波線はピラノース環の面の上または下にある結合を示すことがわかる。
Poに含まれる単糖類は互いに同一であっても異なっていてもよく、グリコシド間結合はα型でもβ型でもよい。
これらの単糖類は、有利には、D又はL六炭糖類、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース(galose)、イドース、ガラクトース及びタロース(この場合h=2)から、又はD又はL五炭糖類、リボース、アラビノース、キシロース及びリキソース(この場合h=2)から選択される。
他の単糖類(例えば、デオキシ糖類など)も用いることができる(h=1及び/又は−CH=CH)。
多糖部分Poは、アルキル化されたジ又はトリ硫酸化単糖単位0から25個からなるものであることができる。
多糖部分Poは、アルキル化されたモノ又はジ硫酸化単糖単位0から25個からなるものであることもできる。
多糖部分Poは、無電荷の及び/又は部分的に電荷を帯びた及び/又は全体に電荷を帯びたアルキル化単糖単位0から25個からなるものであることができる。
電荷を帯びた又は無電荷の単位は、鎖全体にわたって分散していてもよいし、これとは逆に集団で電荷を帯びた又は無電荷の糖ドメインであることができる。
単位間の結合は、1.2でも、1.3でも、1.4でも、1.5でも、1.6でもよく、α型のものでもβ型のものでもよい。
本記載において、L−イズロン酸は配座を、D−グルクロン酸は配座を示すように選択されていたが、一般に、単糖単位の溶液中の配座は変動することが常識である。従って、L−イズロン酸は配座、配座または配座のものであることができる。
本発明の態様の一つに従って、本発明は式(I.1)の多糖類及びこれらの医薬として許容される塩に関するものである。
Figure 2013537181
式中、
−下記式:
Figure 2013537181
は、(I)について定義した通りこれらのアノマー炭素を介してPeに結合した多糖類Poの特定のファミリーを示し;
−下記式:
Figure 2013537181
は(I)について定義の通りであり、
−R基は、(I)について定義した通りであり、1個及び同一の単糖においては、同一であっても異なっていてもよく、
−[ ]に含まれる単糖はm回繰り返されるものであり、[ ]に含まれる単糖はt回繰り返されるものであり、[ ]に含まれる単糖はp回繰り返されるものであり、
−mは1から5の範囲の整数であり、tは0から24の範囲の整数であり、pは0から24の範囲の整数であり、1≦m+t+p≦25である。
式(I.1)のこれら多糖類のうち、置換基R、R、R又はRのうちの1個のみが連結基T−Biotであり、T及びBiotが式(I)に関して定義の通りである多糖類、及びこれらの医薬として許容される塩は、本発明の下位群を構成する。
本発明の態様の別のものによれば、本発明は、下記式(I.2)の五糖類及びその医薬として許容される塩に関するものである。
Figure 2013537181
式中、R、R、R、R及びWは式(I)について定義の通りである。
式(I.2)のこれら五糖類のうち、置換基R、R、R又はRのうちの1個のみが連結基T−Biotであり、T及びBiotが式(I)に関して定義の通りである五糖類、及びこれらの医薬として許容される塩は、本発明の別の下位群を構成する。
式(I.2)のこれらの五糖類の中で、本発明の主題は下記式(I.3)の五糖類及びその医薬として許容される塩でもある。
Figure 2013537181
式中、
−T及びBiotは前記で定義の通りであり、
−Rは(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
−Rは(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
−Rは(C−C)アルコキシ基であり、
−Rは(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であるか、Rは−O−CH−架橋を構成しており、その−CH−基は同じ環上のカルボン酸官能基を有する炭素原子に結合しており;
−Wは酸素原子又はメチレン基である。
本発明の化合物の中で、1下位群の化合物は、指数j(連結基Tに存在)が4又は5に等しいものである。
別の下位群の化合物は、指数k(Biot基に存在)が4又は5に等しいものである。
本発明の1主題は、より詳細には、Xが連結基−O−、−N(R)−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択され、Rがアルキル基であり、R′及びR″が同一であっても異なっていても良く互いに独立に水素原子又はアルキル基である前記で定義の化合物である。
そのような化合物の構造は、それがビオチン基をそのまま含まなくなっているという点で特に独創的である。それは、天然ビオチンのアルキレン腕のレベルで自然に存在するカルボニル基(ペンタン酸末端基)(その基は、アルキレン連結基を介してビオチンと五糖類の間に結合を提供するアミド結合のレベルでイドラバイオタパリヌクス化合物に存在する。)が本発明によるこれらの化合物には存在しないからである。この構造的変化にも拘わらず、本発明による化合物は、後述で示されるように、アビジンによって中和される能力を保持している。
本発明の態様の別のものによれば、本発明は、下記の五糖類に関するものである。
−メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−({5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号1);
−メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}アミノ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号2);
−メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタノイル}アミノ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号3);
−メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−({5−[({4−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ブチル}カルバモイル)アミノ]ペンタノイル}アミノ)−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号4)。
本発明は、多糖類でその酸の形のもの及びそれらの医薬として許容される塩の形のものを包含する。酸の形では、−COO及び−SO 官能基は、それぞれ、−COOH及び−SOHの形である。
「本発明の多糖類の医薬として許容される塩」という表現は、1個以上の−COO及び/又は−SO 官能基が医薬として許容されるカチオンとイオン結合している多糖を意味するものとする。本発明に従って好ましい塩は、カチオンがアルカリ金属カチオンから選択されるもの、さらにより好ましくはカチオンがNa又はKであるものである。
基本的に、本発明による化合物の製造方法は、文献に既報の方法で製造される二糖又はオリゴ糖の基本シントンを用いる。詳細には以下の特許又は特許出願:EP0300099、EP0529715、EP0621282及びEP0649854、並びに論文C. van Boeckel, M. Petitou, Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1993, 32, 1671−1690を参照することができる。次いで、これらのシントンを互いにカップリングさせて、本発明による多糖の完全に保護された等価物を提供する。次いで、この保護された等価物を本発明による化合物に変換する。
上記シントンの一つは、その後のビオチン又はビオチン誘導体の導入を可能とする特定の保護官能基、例えばアジド基の形での潜在的なアミン官能基又はN−フタルイミドの形で保護されたアミン官能基を含む。
上記のカップリング反応において、「ドナー」二糖又はオリゴ糖は、このアノマー炭素が活性化されて、遊離ヒドロキシルを有する「アクセプター」二糖又はオリゴ糖と反応する。
本発明は、式(I)の化合物の製造方法であって、第1段階において、保護されたPeドメイン前駆体を含有し、この前駆体の還元されていない末端に保護された硫酸化多糖Po前駆体が結合して延びている、所望の多糖(I)の完全に保護された等価物を合成し、これらの前駆体の一つが、詳細には、その後のビオチン又はビオチン誘導体の導入に適するように保護されているアミン官能基を含有する;第2段階において、負の電荷を帯びた基を導入及び/又は露出し;第3段階において、多糖のアミン官能基を脱保護し、次いでビオチン又はビオチン誘導体を導入することを特徴とする方法に関するものである。
Peの合成は、詳細には、番号WO98/03554及びWO99/36443下に公開された特許出願、並びに多糖類に関する文献に記載の方法に従って行なう。
Poの前駆体である多糖部分の合成は、オリゴ糖合成法を用いて、当業者に既知である反応に従って行う(G. J. Boons, Tetrahedron, 1996, 52, 1095−1121,WO98/03554及びWO99/36443)。代表的には、グリコシド結合ドナーであるオリゴ糖をグリコシド結合アクセプターであるオリゴ糖とカップリングして、前記2種類の反応種の大きさの合計に等しい大きさを有する別のオリゴ糖を得る。所望の式(I)の化合物が得られるまでこの手順を繰り返す。所望の最終化合物の電荷の性質及びプロファイルが、当業者に既知である規則に従って、合成の様々な段階で用いられる化学物質の性質を決定する。例えば、C. van Boeckel, M. Petitou, Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1993, 32, 1671−1690又はH. Paulsen, ″Advances in selective chemical syntheses of complex oligosaccharides″ Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 21, 155−173(1982)を挙げることができる。
本発明の化合物は、以下の一連の反応を用いて、完全に保護された該化合物の多糖前駆体から得られる。
−骨格形成時に用いられた保護基を外すことで、O−スルホ基に変換されるべきアルコール官能基及びカルボン酸を脱保護し、
−次いでスルホ基を導入し、
−ビオチン又はビオチン誘導体の導入を可能とする多糖のアミン官能基を脱保護し、
−従来のアミノ/酸カップリング反応によってビオチン又はビオチン誘導体を導入する。
本発明の化合物は、当然ながら、オリゴ糖合成に関して当業者に既知である各種戦略を用いることで製造することができる。
上記の方法は、本発明の好ましい方法である。しかしながら、式(I)の化合物は、糖化学における他の公知の方法、例えば、″Monosaccharides, Their chemistry and their roles in natural products″, P. M. Collins and R. J. Ferrier, J. Wiley & Sons, 1995、及びG. J. Boons, Tetrahedron, 1996, 52, 1095−1121に記載される方法によって製造することができる。
従って、五糖類Peは、C. van Boeckel, M. Petitou, Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1993, 32, 1671−1690の論文に記載される方法で、二糖シントンから得ることができる。
一般に、化合物(I)の製造方法で用いられる保護基は、糖化学で一般に用いられるもの、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, TW Greene, John Wiley & Sons, New York, 1981に記載されるものなどである。保護基は、例えば、アセチル、ハロメチル、ベンゾイル、レブリニル(levulinyl)、ベンジル、置換ベンジル、置換されていても良いトリチル、テトラヒドロピラニル、アリル、ペンテニル、tert−ブチルジメチルシリル(tBDMS)又はトリメチルシリルエチル基から選択される。
活性化基は、糖化学で、例えば、G. J. Boons, Tetrahedron, 1996, 52, 1095−1121に従って、従来から用いられているものである。これらの活性化基は、例えば、イミダート、チオグリコシド、ペンテニルグリコシド、キサンタート、ホスファイト及びハライドから選択される。
ビオチンがオリゴ糖に結合する方式並びにビオチン誘導体の性質に関して、化学文献には、当業者には公知の保護基の組み合わせを用いて行うことができる他の可能性が提案されている。好ましくは、活性化エステル、マレイミド、ヨードアセチル又は1級アミン型の反応性基を含むビオチン誘導体と反応するアミン官能基、又はチオール官能基、又はカルボン酸官能基、又はアルデヒド官能基を用いるものであり、その反応は文献に記載の条件に従って行われる(Savage et al., Avidin−Biotin Chemistry: A Handbook; Pierce Chemical Company, 1992参照)。
上記の方法により、本発明の化合物を塩の形で得ることが可能になる。対応する酸を得る目的で、塩の形の本発明の化合物を酸型カチオン交換樹脂と接触させる。次いで、酸の形の本発明の化合物を塩基で中和して、所望の塩を得ることができる。式(I)の化合物の塩を製造するには、式(I)の化合物と医薬として許容される塩を与える無機塩基又は有機塩基を用いることができる。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム又は水酸化マグネシウムが、塩基として好ましく用いられる。式(I)の化合物のナトリウム塩及びカルシウム塩が好ましい塩である。
本発明については、本発明による化合物の製造に関係する下記の詳細な実施例から理解がさらに深まる。これらの実施例は限定的なものではなく、本発明を説明するもにすぎない。
出発化合物及び試薬は、それらの製造方法が明瞭に記載されていない場合、市販されているか、文献に記載されており、或いはその文献に記載されている方法又は当業者には公知の方法に従って製造することができる。下記の略称を用いる。
[α]:旋光度
ESI:エレクトロスプレーオン化
h:時間
LC−MS:質量分析と組み合わせた液体クロマトグラフィー
Me:メチル
min:分
ml:ミリリットル
TFA:トリフルオロ酢酸
:LC−MSによって測定された保持時間。
LC−MS操作は、Waters ZQ4000装置で行う。使用されるカラムは、Symmetry C18 3.5 μm(2.1×50mm)である。溶離液Aは、HO+0.005%TFA、pH3.15からなる。溶離液Bは、アセトニトリル+0.005%TFAからなる。勾配は、10分(又は30分)で0から90%の溶離液B+90%の溶離液Bで5分間の範囲である。流量は0.4mL/分である。
図式1:化合物13の製造
Figure 2013537181
5−[(3aS,4S,6aR)−1,3−ビス(4−メトキシベンジル)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタン酸メチル(6)の製造
D(+)−ビオチンのメチルエステル又は5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタン酸メチル5(1.80g、6.97mmol)(Tetrahedron Letters 1989, 30, 3089−3092に記載の方法に従って製造)のN,N−ジメチルホルムアミド(42mL)中溶液に0℃で、水素化ナトリウム(0.613g、15.3mmol、次にp−メトキシベンジルクロライド(2.9mL、20.9mmol)をその順で加える。℃で4時間撹拌後、メタノール(1.5mL)を加える。30分間撹拌後、反応媒体を酢酸エチル(400mL)で希釈する。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒留去して乾固させる。得られた残留物を次の反応に直接用いる。
LC−MSm/z499.2[(M+H)]。T=9.157分。
(3aS,4S,6aR)−4−(5−ヒドロキシペンチル)−1,3−ビス(4−メトキシベンジル)テトラヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−2(3H)−オン(7)の製造
粗化合物6(6.97mmol)をテトラヒドロフラン(140mL)に溶かし、次に0℃で、1MのLiAlHのテトラヒドロフラン中溶液(7mL)を加える。1時間30分撹拌後、0℃で5%の水を含むテトラヒドロフラン(30mL)と次にtert−ブタノール(30mL)を加えることで過剰のLiAlHを分解し、飽和硫酸ナトリウム水溶液(25mL)で錯体を分解する。溶媒を留去し、得られた残留物をジクロロメタン(400mL)で希釈する。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒留去して乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(66/34トルエン/アセトン)によって精製して、化合物7を得る(3.05g、2段階で93%)。
LC−MSm/z471.2[(M+H)]。T=8.251分。
(3aS,4S,6aR)−1,3−ビス(4−メトキシベンジル)−4−[5−(プロプ−2−エン−1−イルオキシ)ペンチル]テトラヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−2(3H)−オン(8)の製造
化合物7(3.05g、6.48mmol)の溶液に0℃で、水素化ナトリウム(1.30g、32.4mmol)及び3−ヨードプロペン(2.4mL、26mmol)をその順で加える。0℃で5時間撹拌後、メタノール(2.7mL)を加える。30分間撹拌後、反応媒体を濃縮して乾固させ、酢酸エチル(450mL)に取る。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒留去して乾固させる。得られた残留物を、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(85/15トルエン/アセトン)によって精製して、化合物8を得る(3.02g、91%)。
LC−MSm/z511.3[(M+H)]。T=1.670分。
(4E,Z)−6−({5−[(3aS,4S,6aR)−1,3−ビス(4−メトキシベンジル)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキス−4−エン酸メチル(9)の製造
8(2.16g、4.23mmol)、4−ペンタン酸メチル(1.05mL、8.47mmol)及びグラブス触媒(177mg、0.21mmol)のジクロロメタン(42mL)中溶液化合物を45℃で16時間加熱する。反応媒体の濃縮後、得られた残留物をシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(36/64トルエン/酢酸エチル)によって精製して、化合物9を得る(675mg、27%)。
LC−MSm/z597.5[(M+H)]。T=1.654分。
6−({5−[(3aS,4S,6aR)−1,3−ビス(4−メトキシベンジル)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキサン酸メチル(10)の製造
化合物9(915mg、1.53mmol)のジクロロメタン(77mL)及びtert−ブタノール(77mL)の混合物中溶液をPd/C10%(2.3g)の存在下に4時間にわたり、水素雰囲気(0.5MPa(5バール))下に撹拌する。濾過後、媒体を濃縮して乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して(3/2トルエン/酢酸エチル)、化合物10を得る(756.8mg、82%)。
LC−MSm/z599.4[(M+H)]。T=1.71分。
6−({5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキサン酸メチル(11)の製造
化合物10(358mg、0.6mmol)をトリフルオロ酢酸(15mL、25mL/mmol)に溶かす。環境温度で16時間撹拌後、反応媒体をトルエンと共蒸留させ(50mLで3回)、濃縮して乾固させる。得られた残留物を、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(9/1ジクロロメタン/メタノール)によって精製して、化合物11を得る(176mg、82%)。
LC−MSm/z359.2[(M+H)]。T=1.085分。
の製造6−({5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキサン酸(12)
化合物11(170mg、0.47mmol)のジオキサン(6mL、12mL/mmol)中溶液を、1M塩酸水溶液(6mL、12mL/mmol)の存在下に95℃で16時間加熱する。反応混合物を濃縮して乾固させ、トルエンと共蒸留させる(10mLで3回)。得られた残留物を次の反応で直接用いる。
LC−MSm/z345.2[(M+H)]。T=0.904分。
1{[6−({5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキサノイル]オキシ}ピロリジン−2,5−ジオン(13)の製造
化合物12(60mg、0.17 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.5mL)中懸濁液に、0℃でトリエチルアミン(147μL、1.05mmol)及びクロルギ酸エチル(99.5μL、1.05mmol)をその順に加える。0℃で1時間撹拌後、N−ヒドロキシコハク酸イミド(120mg、1.05mmol)を加える。環境温度で16時間撹拌後、反応媒体を濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(6/1ジクロロメタン/メタノール)によって精製して、化合物13を得る(66.7mg、86%)。
LC−MSm/z442.2[(M+H)]。T=6.904分。
図式2:化合物21の製造
Figure 2013537181
6−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサン酸メチル(15)の製造
トリメチルアミン(30.6mL、220mmol)を6−アミノカプリル酸メチル14(20.0g、110mmol)のジクロロメタン(50mL)中溶液に加え、次にジ−tert−ブチルジカーボネート(26.4g、121.1mmol)のジクロロメタン(50mL)中溶液を45分間かけて0℃で加える。0℃で2時間後、反応混合物を水で洗浄し、有機相を脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮する。得られた残留物(27g)を精製せずに次の段階で用いる。
[M+H]=246.3。
6−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]ヘキサン酸メチル(16)の製造
水素化ナトリウム(60%品2.2g、53.8mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)中懸濁液に、粗化合物15(12.0g)のテトラヒドロフラン(60mL)中溶液及びヨウ化メチル(9.15mL、146.7mmol)を環境温度で5分間の時間をかけて滴下する。50℃で1時間後、追加量のヨウ化メチル(3.05mL、48.9mmol)を加える。この操作を再度2回繰り返す。冷却した後、反応混合物を水(240mL)で洗浄し、有機相を脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮する。得られた残留物(11.5g)を精製せずに次の段階で用いる。
[M+H]=260.4。
6−(メチルアミノ)ヘキサン酸メチル(17)の製造
粗化合物16(12.0g)のジオキサン(120mL)中溶液に、2M塩酸のジエチルエーテル中溶液(463mL)を加える。反応混合物を環境温度で5時間撹拌し、濃縮して乾固させる。得られた残留物を、シリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(40分の時間をかけて95/5→80/20ジクロロメタン/メタノール)によって精製して、化合物17を得る(3.91g)。
[M+H]=196.7。
6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタノイル}アミノ)ヘキサン酸メチル(19)の製造
−5℃でD−ビオチン又は5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタン酸18(4.9g、20mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(39mL)中溶液に、トリエチルアミン(3.3mL、23.7mmol)及びクロルギ酸エチル(2.3mL、24mmol)をその順で加える。1時間30分後、化合物17(3.9g、20mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中溶液を反応混合物に加える。3.5時間後、反応媒体をジクロロメタンで希釈し、0.1N塩酸水溶液、次に0.5%の炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、水で洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(3/2アセトン/エタノール)によって精製して、化合物19を得る(7.68g)。
[M+H]=386.5。
6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}アミノ)ヘキサン酸メチル(20)の製造
化合物19(2.5g、6.48mmol)をテトラヒドロフラン(125mL)に溶液で入れる。2Mボランジメチルスルフィドのテトラヒドロフラン中溶液(13mL)を加える。反応混合物を16時間還流させる。メタノール(125mL)を加えた後、反応媒体を2時間還流させ、濃縮して乾固させる。得られた残留物を、C18シリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(45分の期間をかけて1/0→0/1水/アセトニトリル)によって精製して、化合物20を得る(55mg)。
[M+H]=372.6。
6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}アミノ)ヘキサン酸(21)の製造
化合物20(80mg、0.21mmol)のテトラヒドロフラン/水混合物(1/1、1.6mL)中溶液に20℃で、35%の水酸化ナトリウムの水溶液(88.6μL、1.07mmol)を加える。20℃で1時間撹拌後、反応混合物を酢酸(49.3μL、0.86mmol)で中和し、濃縮して乾固させる。得られた残留物を、C18シリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(20分間の期間をかけて1/0→3/2水/アセトニトリル)によって精製して、化合物21を得る(88mg)。
[M+H]=358.5。
図式3:化合物26の製造
Figure 2013537181
5−[({4−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ブチル}カルバモイル)アミノ]ペンタン酸tert−ブチル(24)の製造
イソシアネート(3aS,4S,6aR)−4−(4−イソシアナトブチル)テトラヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−2(3H)−オン(23)(2.04mmol)に0℃で、5−アミノペンタン酸tert−ブチル(22)(640mg、3.06mmol)及びトリエチルアミン(458μL、3.3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド及びアセトニトリルの4:3混合物(3.5mL)中溶液を加える(Murakami、Nobutoshi;Kawanishi、Motoyuki;Itagaki、Sawako;Horii、Toshihiro;Kobayashi、Motomasa;Bioorganic Medicinal Chemistry Letters;14;13;2004;3513−3516)。混合物の温度を環境温度に戻し、撹拌を16時間維持する。反応混合物を水及び酢酸エチルで希釈し、水相の抽出後、合わせた有機相を脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮して、化合物24(405mg)を得る。得られた残留物を精製せずに次の段階で用いる。
LC−MSm/z415.4[(M+H)]。T=6.497分。
5−[({4−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ブチル}カルバモイル)アミノ]ペンタン酸(25)の製造
磁気による高撹拌下に環境温度で5.5時間にわたり、粗化合物24(396mg)のギ酸(11.5mL)中溶液を維持する。反応混合物を高真空下に濃縮し、化合物25に相当する固体が得られるまで(395mg)、トルエン及び次にアセトンとともに共蒸留する。得られた残留物を精製せずに次の段階で用いる。
LC−MSm/z359.1[(M+H)]。T=4.848分。
1−{5−[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]−5−オキソペンチル}−3−{4−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ブチル}尿素(26)の製造
粗化合物25(150mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(4.2mL)中溶液に0℃で、トリエチルアミン(70μL、0.502mmol)及びクロルギ酸エチル(48μL、0.502mmol)を加える。0℃で1時間磁気撹拌後、N−ヒドロキシコハク酸イミド(58mg、0.502mmol)を0℃で加え、この温度で1時間撹拌後、反応混合物を環境温度に戻して1時間経過させる。沈殿を濾去し(Millipore LS 5μm)、濾液を高真空下に濃縮し、残留物を水に取り、濾過して(Millipore LS 5μm)、所望の化合物26を得る(8.1mg)。
LC−MSm/z456.1[(M+H)]。T=5.355分。
図式4:実施例1の製造
Figure 2013537181
実施例1:メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−({5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号1)
化合物27(52mg、0.03mmol)の0.5%の炭酸水素ナトリウム水溶液(607μL)中溶液に0℃で、化合物13(40.2mg、0.091mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(607μL)中溶液を加える。環境温度で16時間撹拌後、反応混合物をSephadex G−25 fineのカラム(90×3cm)に負荷し、0.2MのNaCl水溶液で溶離を行う。予想される化合物を含む分画を合わせ、Sephadex G−25 fine(90×3cm)に負荷し、水で溶離を行う。予想される化合物を含む分画の濃縮及び凍結乾燥後、化合物1 47.8mgが得られる。
アノマープロトンの化学シフト(600MHz、DO)δ5.48GlcIII、5.31 Glc、5.21 Glc、5.18IdoUAII、4.73GlcUAIV
[α]60°(c0.99;HO)。
図式5:実施例2の製造
Figure 2013537181
実施例2:メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}アミノ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号2)
化合物21(76mg、170mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.8mL)中溶液に−5℃で、トリエチルアミン(23.7μL、170mmol)及びクロルギ酸エチル(16.3μL、170mmol)をその順で加える。1時間後、化合物27(180mg、85.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.8mL)中溶液を反応混合物に加える。−5℃で2時間撹拌後、反応媒体を濃縮して乾固させる。得られた残留物を、溶離液A(70%)から開始して溶離液B(53%)とする勾配を用いるCarbopac PA100ゲルカラムでのクロマトグラフィーによって精製し、溶離液Aは水/アセトニトリル(89/11)混合物からなるものであり、溶離液Bは2N塩化ナトリウム溶液とアセトニトリルの混合物(89/11)からなる。予想される化合物を含む分画を合わせ、Sephadex G−25媒体ゲルのカラムに負荷し、水で溶離を行う。予想される化合物を含む分画を濃縮した後、化合物2 32.6mgが得られる。
アノマープロトンの化学シフト(500MHz、DO)δ5.42GlcIII、5.29Glc、5.16Glc、5.08IdoUAIII、4.71GlcUAIV
「ESI」法、陰イオンモード:検出された多価イオンm/z1002.09[M−2Na]2−
図式6:実施例3の製造
Figure 2013537181
実施例3:メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタノイル}アミノ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号3)
6−(メチル{5−[(3aR,4R,6aS)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタノイル}アミノ)ヘキサン酸28(105.4mg、283.8mmol;特許出願WO97/46098に記載)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中溶液に−5℃で、トリエチルアミン(39.5μL、283.8mmol)及びクロルギ酸エチル(21.7μL、283.8mmol)をその順で加える。1時間後、化合物27(300mg、142mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.0mL)中溶液を反応混合物に加える。−5℃で2時間撹拌後、反応媒体を濃縮して乾固させる。得られた残留物を、溶離液A(55%)から開始して溶離液B(66%)とする勾配を用いるCarbopac PA100ゲルカラムでのクロマトグラフィーによって精製し、溶離液Aは水/アセトニトリル(89/11)混合物からなるものであり、溶離液Bは2N塩化ナトリウム溶液及びアセトニトリルの混合物(89/11)からなるものである。予想される化合物を含む分画を合わせ、Sephadex G−25媒体ゲルのカラムに負荷し、水で溶離する。予想される化合物を含む分画を濃縮後、化合物3 22.0mgを得る。
アノマープロトンの化学シフト(500MHz、DO)δ5.44GlcIII、5.26Glc、5.17Glc、5.23IdoUAII、4.71GlcUAIV
「ESI」法、陰イオンモード:検出された多価イオンm/z1009.0[M−2Na]2−
図式7:実施例4の製造
Figure 2013537181
実施例4:メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−({5−[({4−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ブチル}カルバモイル)アミノ]ペンタノイル}アミノ)−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩(化合物番号4)
0.5%塩化ナトリウム(0.5mL)を含む化合物27(44mg、20μmol)の水溶液に、化合物26(11.2mg、20μmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)中溶液を滴下する。10分間撹拌後、水0.25mL及びN,N−ジメチルホルムアミド0.25mLを加える。環境温度で16時間高撹拌後、反応媒体をSephadex(登録商標)G−25カラムの頂部に負荷し、0.2M塩化ナトリウム水溶液で溶離する。生成物を含む分画を濃縮し、同じカラムを用いて水で溶離することで脱塩を行う。生成物を含む分画を高真空下に濃縮する。得られた残留物を、溶離液Aから開始して溶離液Bとする勾配によるDionex CarboPac(登録商標)PA100半分取カラム(9×250mm)を用いるイオン交換クロマトグラフィーによって精製し、溶離液Aは水/アセトニトリル(4/1)+0.01%ジメチルスルホキシドの混合物からなるものであり、溶離液Bは2N塩化ナトリウム溶液及びアセトニトリルの混合物(4/1)からなるものである。生成物を含む分画を濃縮し、水で溶離を行うSephadex(登録商標)G25カラムを用いて脱塩を行う。生成物を含む分画を高真空下に濃縮して、所望の化合物4を得る(18.5mg、37%)。
アノマープロトンの化学シフト(600MHz、DO)δ5.48GlcIII、5.32Glc、5.22Glc、5.11IdoUAII、4.74GlcUAIV
「ESI」法、陰イオンモード:検出された多価イオンm/z462.2941[M−4H]4−(酸型)。
薬理作用
本発明による化合物について、生化学的試験及び薬理試験を行ったところ、医薬として興味ある化合物としてのそれらの利点が示された。
抗Xa活性
本発明による化合物の活性を、J. −M. Herbert et al., Blood, 1998, 91, 4197−4205に記載の方法に従って、アンチトロンビンの存在下(アンチトロンビン依存性抗因子Xa活性)に凝固因子Xaの阻害のイン・ビトロモデルにおいて調べた。このモデルでは、本発明による化合物の抗血栓特性が確認され、化合物番号1、2、3及び4のIC50値(50%阻害を行うことができる用量)は、それぞれ18.4、18.4、17.8及び17.1ng/mLである。
アビジンによる中和
本発明による化合物がアビジンに良好に結合することを示すため、生成物を、濃度を上昇させながら、表面でアビジン分子を示すビーズで希釈する。得られた混合物を遠心し、上清において抗因子Xa活性のアッセイを行う。下記の表からわかるように、上清における活性が低いことから、ビオチン化化合物がアビジンに結合して、遠心によってビーズとともに除去されたことが明らかである。
Figure 2013537181
このように、化合物イドラバイオタパリヌクスについて観察されるものと同様の形態で、90%を超える本発明による化合物がビーズに結合したアビジンによって上清から除去される。
pH6.0での血漿培地での代謝安定性
ビオチニダーゼ活性に関しての本発明による化合物の代謝安定性を、抗凝血としてのクエン酸ナトリウムに関して、採取したヒト血漿で調べた。評価マトリクスを構成する男性5名及び女性5名由来のヒト血漿の10の個々のバッチを用い、合わせて、化合物の代謝安定性を評価した。ヒト血漿を下記の条件下にインキュベートした。
−インキュべーション培地(調製したばかり):1.08mMのEDTA・2ナトリウム及び4.3mMのシステアミン塩酸塩を含む54mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)740μL
−ヒト血漿:40μL
−調べた化合物の濃度:1μM
−インキュベーション時間:24時間
−インキュベーション温度:37℃。
血漿及びインキュベーション培地の前インキュベーションを10分間行った後、調べる化合物を加えることで反応を開始する。インキュベーション期間(24時間)終了後、反応を停止する。
本発明による化合物を、特異的LC/MS−MS法に従って定量する。
未変化生成物の消失をモニタリングし、0時間及び24時間の時点での各インキュベーションサンプルについて濃度を測定し、下記式に従って代謝パーセントを計算することで、各被験化合物の代謝を測定する。
Figure 2013537181
[24時間時点の化合物]及び[0時間時点の化合物]という用語は、それぞれ24時間後及び反応開始前における反応性培地中での被験化合物の濃度に相当する。
結果は、培地への24時間の曝露後に代謝された化合物のパーセントとして表される。そうして、化合物イドラバイオタパリヌクスに関する15.9%の代謝パーセントと比較して、本発明による化合物番号1、2、3及び4については、それぞれ1.7、−3.3、0.8及び5.3%の代謝パーセントが測定される。
これは、このイン・ビトロ培地での本発明による化合物の代謝安定性を示すものであり、イドラバイオタパリヌクスとは異なり、ビオチダーゼ存在下に、それらが分解しないか、分解しても極めて低量であることを示している。
本発明のオリゴ糖類は、その薬理的プロファイルにより、非常に有利な薬剤を構成するものである。それらの毒性はこの用途にまったく差し支えないものである。ビオチダーゼに関する安定性により、それらは医薬専門製品の有効成分を構成する上で特に好適なものとなる。
それらは、特には心血管系及び脳血管系の障害時に生じる凝固系の恒常性の変化に続発する各種病的状態、例えば粥状動脈硬化及び糖尿病に関連する血栓塞栓性障害(不安定狭心症、脳卒中、血管形成術後の再狭窄、動脈内膜切除術、血管内補綴物の挿入など);又は、血栓溶解後の再血栓形成に関連した、梗塞に関連した、虚血起源の認知症に関連した、末梢動脈疾患に関連した、血液透析に関連した、心房細動に関連した血栓塞栓性障害、又は大動脈冠状動脈バイパス用人工血管の使用時の血栓塞栓性障害に用いることができる。これらの製造物は、その上、静脈起源の血栓塞栓性の病的状態(肺塞栓症及び深部静脈血栓症など)の治療又は予防に用いることができる。それらは、例えば外科手術、腫瘍増殖又は細菌性、ウイルス性若しくは酵素性活性化因子により誘発される凝血障害後に観察される血栓性合併症の予防又は治療のいずれかに用いることができる。補綴物の挿入時に用いる場合、本発明の化合物は、補綴物を覆うことで、その補綴物を血液適合性とすることができる。特に、それらは、血管内補綴物(ステント)に付着させることができる。この場合、それらは、EP649854に記載の方法に従って、適切な腕部の非還元性末端又は還元性末端で、導入によって化学的に修飾されていても良い。本発明の化合物は、多孔質バルーンを用いて行なわれる動脈内膜切除術時のアジュバントとして用いることもできる。
本発明による化合物は、上記の疾患の治療又は予防に用いることができる。
従って、本発明の別の態様によれば、本発明の主題は、適宜に1種以上の好適な不活性賦形剤と組み合わせて、有効成分として本発明による合成多糖又はその医薬として許容される塩を含む医薬組成物である。
前記賦形剤は、医薬の形態及び所望の投与様式(経口、舌下、皮下、筋肉、静脈、経皮、経粘膜、局所、又は直腸)に従って選択される。
有効成分は、シクロデキストリン、例えば、α−、β−若しくはγ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、又はメチル−β−シクロデキストリンとの複合体の形で提供することもできる。
有効成分は、それを含有するバルーンによって、又は血管に導入された血管内エキスパンダによって放出させることもできる。従って有効成分の薬理的効力は影響を受けない。
各用量単位において、有効成分は所望の予防効果又は治療効果を得るのに適した量で存在する。各用量単位は、有効成分を0.1から100mg、好ましくは0.5から50mg、より好ましくは2.5から3.0mgを含むことができる。
本発明による化合物は、所望の治療法に有用な1種類以上の他の有効成分、例えば抗血栓剤、抗凝血剤、血小板凝集阻害剤(例えば、ジピリダモール、アスピリン、チクロピジン又はクロピドグレル)、又は糖タンパク質IIb/IIIa複合体拮抗薬などと併用することもできる。

Claims (17)

  1. ビオチン又はビオチン誘導体との共有結合を少なくとも1個有する抗血栓活性を有する合成多糖類であって、共有結合が代謝的開裂に対して耐性であり、−O−、−N(R)−、−N(R)−CO−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択される連結基Xを含み、Rはアルキル基であり、R′及びR″は同一であっても異なっていても良く互いに独立に水素原子又はアルキル基であることを特徴とする、合成多糖類。
  2. 共有結合が、下記式Tの連結基であることを特徴とする、請求項1に記載の多糖類。
    Figure 2013537181
    [式中、jは1から10のいずれかの値を取り得る整数であり、Xは請求項1で定義の通りである。]
  3. ビオチン又はビオチン誘導体との共有結合が下記式に相当することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の多糖類。
    Figure 2013537181
    [式中、jは1から10のいずれかの値を取ることができる整数であり、kは4から10のいずれかの値を取ることができる整数であり、Xは請求項1で定義の通りである。]
  4. 五糖類であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の多糖類。
  5. 下記式(I)に相当することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の多糖類および該多糖類の医薬として許容される塩。
    Figure 2013537181
    [式中、
    −波線は、ピラノース環の面の上下いずれかに位置する結合を示し、
    −式:
    Figure 2013537181
    は、n個の同一又は異なった単糖単位を含有する多糖を示し、この多糖は該多糖のアノマー炭素を介してPeに結合しており、
    −式:
    Figure 2013537181
    は、六炭糖類、五炭糖類及び相当するデオキシ糖類から選択されるピラノース構造を有する単糖単位の模式図であり、この単位は該単位のアノマー炭素を介して別の単糖単位に結合しており、この単位のヒドロキシル基は同一若しくは異なるR基で置換され、R基は下記で定義の通りであり、
    −Peは以下の構造:
    Figure 2013537181
    を有する五糖類であり、
    −hは、1又は2に等しく、
    −nは整数であり、0から25のいずれかの値を取ることができ、
    −Rは、連結基−T−Biot、(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
    −Rは、連結基−T−Biot、(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
    −Rは、連結基−T−Biot又は(C−C)アルコキシ基であり、
    −Rは、連結基−T−Biot、(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であるか、Rは−O−CH−架橋を構成しており、その−CH−基は同じ環上のカルボン酸官能基を有する炭素原子に結合しており;
    置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも一つは、連結基−T−Biotであり、
    −Wは酸素原子又はメチレン基であり、
    −Tは下記の連結基:
    Figure 2013537181
    であり、
    jは1から10のいずれかの値を取ることができる整数であり、Xは連結基−O−、−N(R)−、−N(R)−CO−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択され、Rはアルキル基であり、R′及びR″は同一であっても異なっていても良く互いに独立に水素原子又はアルキル基であり、
    −Biotは、下記の基:
    Figure 2013537181
    であり、
    kは4から10のいずれかの値を取ることができる整数である。]
  6. 下記式(I.1)に相当することを特徴とする、請求項1から3又は5のいずれか1項に記載の多糖類および該多糖類の医薬として許容される塩。
    Figure 2013537181
    [式中、
    −下記式:
    Figure 2013537181
    は、(I)について定義した通りアノマー炭素を介してPeに結合した多糖類Poの特定のファミリーを示し;
    −下記式:
    Figure 2013537181
    は請求項2に記載の(I)について定義の通りであり、
    −R基は、請求項2に記載の(I)について定義した通りであり、1個及び同一の単糖においては、同一であっても異なっていてもよく、
    −[ ]に含まれる単糖はm回繰り返されるものであり、[ ]に含まれる単糖はt回繰り返されるものであり、[ ]に含まれる単糖はp回繰り返されるものであり、
    −mは1から5の範囲の整数であり、tは0から24の範囲の整数であり、pは0から24の範囲の整数であり、1≦m+t+p≦25である。]
  7. 下記式(I.2)に相当する五糖類からなることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の多糖類および該多糖類の医薬として許容される塩。
    Figure 2013537181
    [式中、R、R、R、R及びWは請求項5に記載の定義通りである。]
  8. 置換基R、R、R又はRのうちの1個のみが連結基T−Biotであり、T及びBiotは請求項5に記載の定義通りであることを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載の多糖類。
  9. 下記式(I.3)に相当することを特徴とする、請求項7又は請求項8に記載の五糖類および該五糖類の医薬として許容される塩。
    Figure 2013537181
    [式中、
    −T及びBiotは請求項5で定義の通りであり、
    −Rは(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
    −Rは(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であり、
    −Rは(C−C)アルコキシ基であり、
    −Rは(C−C)アルコキシ基又は−OSO 基であるか、Rは−O−CH−架橋を構成しており、その−CH−基は同じ環上のカルボン酸官能基を有する炭素原子に結合しており;
    −Wは酸素原子又はメチレン基である。]
  10. 指数jが4又は5に等しいものであることを特徴とする、請求項2から9のいずれか1項に記載の多糖類。
  11. 指数kが4又は5に等しいものであることを特徴とする、請求項3から10のいずれか1項に記載の多糖類。
  12. Xが連結基−O−、−N(R)−及び−N(R′)−CO−N(R″)−から選択され、R及びR′が請求項2で定義の通りであることを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の多糖類。
  13. 下記化合物:
    −メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−({5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}オキシ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩;
    −メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンチル}アミノ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩;
    −メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−{[6−(メチル{5−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ペンタノイル}アミノ)ヘキサノイル]アミノ}−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩;
    −メチル(2−デオキシ−3,4−ジ−O−メチル−2−({5−[({4−[(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル]ブチル}カルバモイル)アミノ]ペンタノイル}アミノ)−6−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−β−D−グルコピラノシルウロネート)−(1→4)−(2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシル)−(1→4)−(2,3−ジ−O−メチル−α−L−イドピラノシルウロネート)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−スルホナト−α−D−グルコピラノシド、ナトリウム塩
    から選択されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の多糖類。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の多糖を含むことを特徴とする、医薬品。
  15. 有効成分として、請求項1から13のいずれか1項に記載の多糖と、更には1種類以上の好適な不活性賦形剤を含む医薬組成物。
  16. 心血管系及び脳血管系の障害時に生じる凝固系の恒常性の変化に続発する各種病的状態、例えば粥状動脈硬化及び糖尿病に関連する血栓塞栓性障害、例えば不安定狭心症、脳卒中、血管形成術後の再狭窄、動脈内膜切除術、血管内補綴物の挿入;又は、血栓溶解後の再血栓形成に関連した、梗塞に関連した、虚血起源の認知症に関連した、末梢動脈疾患に関連した、血液透析に関連した、心房細動に関連した血栓塞栓性障害;大動脈冠状動脈バイパス用人工血管の使用時の血栓塞栓性障害の治療及び予防のための、静脈起源の血栓塞栓性の病的状態、例えば肺塞栓症及び深部静脈血栓症の治療又は予防における、或いは外科手術、腫瘍増殖又は細菌性、ウイルス性若しくは酵素性活性化因子により誘発される凝血障害後に観察される血栓性合併症の予防又は治療のための請求項1から13のいずれか1項に記載の多糖の使用。
  17. 補綴物を覆うための、又は多孔質バルーンを用いて行なわれる動脈内膜切除術時のアジュバントとしての請求項1から13のいずれか1項に記載の多糖の使用。
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