JP2013535184A - がん幹細胞(csc)を除去するためのパルボウイルスの使用 - Google Patents

がん幹細胞(csc)を除去するためのパルボウイルスの使用 Download PDF

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Abstract

がん幹細胞(CSC)、好ましくは神経芽細胞腫幹細胞および神経膠芽腫幹細胞の治療的除去のための、パルボウイルス、好ましくはH−1PVの使用が記載される。

Description

本発明はがん幹細胞(CSC)、好ましくは神経芽細胞腫または神経膠芽腫の幹細胞の治療的除去のためのパルボウイルス、好ましくはH−1PVの使用に関する。
小児において、神経系を起源とする腫瘍は最も頻度の高い固形腫瘍である。それらの中で、神経芽細胞腫は最も頻度が高い頭蓋外の固形腫瘍である。神経芽細胞腫は交感神経系の前駆細胞に由来し、交感神経鎖に沿った高度の悪性腫瘍に至る。ハイリスクの神経芽細胞腫はしばしば、MYCNがん遺伝子の増幅およびN−mycタンパク質の継続的な過剰発現を特徴とする。外科手術、メタヨードベンジルグアニジンによる放射性医薬品治療、自家幹細胞救援を使用した高用量化学療法、局部照射およびレチノイン酸維持療法を包含する集学的治療概念の導入にもかかわらず、ハイリスク神経芽細胞腫の患者は長期生存率が約30%と転帰が非常に悪い。これらの腫瘍は治療上の課題が残っており、生き残った小児は治療に関連した急性および長期の毒性に苦しむ。
悪性のヒト神経膠芽腫はヒトの悪性脳腫瘍の最も大勢を占める。従来の神経膠腫治療のアプローチとしては、神経外科的手法(切除または定位処置)、放射線療法および化学療法が挙げられる。悪性神経膠腫の放射線療法(RT)は患者の生存期間を数カ月間延ばすが、他の標準療法同様、腫瘍の再発を防ぐことはできない。しかしながら、これらの療法にもかかわらず神経膠芽腫は不治と考えられており、その理由は電離放射線を使用した治療、化学療法および/または外科的な切除は患者寿命の非常に限定的な延長しか達成できないためである。典型的に、診断後の平均寿命は約12から16カ月である。したがって、特に神経芽細胞腫および神経膠芽腫のための新規の治療法が喫緊に必要とされている。
このように本発明の目的は、現行の療法の不都合を克服する、腫瘍、好ましくは神経芽細胞腫または神経膠芽腫の効率的な療法のための手段を提供することである。
本発明によると、この目的は特許請求の範囲に定義される発明の主題により達成される。驚くべきことにパルボウイルスはがん幹細胞を死滅させることにより効率的な療法に成功裡に用いられ得ることが見出された。
腫瘍溶解性ウイルスは有望な新種のがん細胞特異的生物剤であり、感染して正常な組織を残しながら形質転換された細胞を死滅させる。インビトロおよびインビボの両方で観察される腫瘍溶解作用に加えて、これらのウイルスはまた、ウイルス感染した腫瘍細胞の除去を誘導する免疫賦活性シグナルをももたらす。それによって自然免疫系および獲得免疫系は腫瘍抗原に到達し、交差提示およびワクチン作用に至る。神経芽細胞腫モデルにおいて、ニューカッスル病ウイルス、弱毒化ポリオウイルスならびに腫瘍溶解性単純ヘルペスウイルス1および2を包含する種々の遺伝子改変の腫瘍溶解性ウイルスが適用されている。
いくつかの自律性の齧歯類パルボウイルスは形質転換の、および腫瘍由来の齧歯類およびヒト細胞株をインビトロで優先的に死滅させることを示した一方、非形質転換細胞においては細胞破壊的な活動は観察されなかった。特に、H−1PVは種々の形質転換または腫瘍由来細胞中で複製して細胞変性作用を発揮することが見出された一方、非形質転換細胞はインビトロおよびインビボで影響されないままである。観察されたH−1PVの腫瘍溶解作用は、感染した細胞のアポトーシスや壊死、またはリソソーム内腔からサイトゾルへのカテプシン放出を引き起こすリソソーム膜の透過化処理を包含する異なった細胞死プログラムに起因している。異なる悪性腫瘍における細胞死の誘導による個々のメカニズムは、主に個々の細胞のバックグラウンドに依存すると思われる。
H−1PVは約5kbの直線状一本鎖DNAゲノムを含有する、小さな(20〜25nm)、無エンベロープのパルボウイルスである。核内でのその複製はS期関連因子に厳密に依存しており、溶解感染サイクルの完了は増殖および分化プロセスの結果として発現する細胞因子に密接に依存する。非構造タンパク質NS1はパルボウイルスの複製開始およびその細胞毒性の誘導に不可欠な役割を果たす。パルボウイルスは静止細胞をS期に入るように誘導する能力がなく、感染は宿主細胞がそれら自体でDNA複製に入るまで潜在したままである。この宿主細胞の複製への依存は、自律性齧歯類パルボウイルスの組織特異性、腫瘍親和性(oncotropism)および腫瘍溶解活性を部分的に説明する。
ラットが天然のH−1PV宿主であるが、他の齧歯類、例えばハムスターおよびマストミスなどに実験的に感染させることができる。時折、ヒトの感染および抗体陽転が報告されている。H1−PVは、ヒトにおいては全身に適用された場合でさえ非毒性のように見える。H−1PVの腫瘍溶解作用は、種々のヒト腫瘍実体(entity)、例えばリンパ腫、膵臓がん、神経膠芽腫細胞株、肝がんおよび乳がんなどに対して、インビトロおよびインビボで研究されている。しかしながら、小児腫瘍に対するH−1PVの腫瘍溶解作用はあまり研究されていなかった。
本発明に至る研究において、神経芽細胞腫細胞の治療のための腫瘍溶解性H−1PV適用についての前臨床インビトロ評価が実施された。H−1PVの感染効率、ウイルス複製および溶解活性は、MYCNステータスが異なる11個の神経芽細胞腫細胞株において分析された。ウイルスの腫瘍選択性は、起源が異なる非悪性乳児細胞の短期培養物の感染により確認された。短期培養でのグリア細胞、神経細胞、アストロサイトの混合培養は、細胞の生存率または形態に対してH−1PVが作用を持たないことを明らかにした。対照的に、0.001から1pfu/細胞のMOIで試験された全ての神経芽細胞腫細胞株において溶解感染が誘導された。H−1PVは活発に複製され、ウイルスの力価は感染後48から96時間以内に10.000倍まで増加した。H−1PVの溶解作用はMYCNがん遺伝子の増幅または分化ステータスと独立して観察された。その上、MYCNが増幅された神経芽細胞腫細胞株におけるウイルスタンパク質の発現はN−myc発現の下方制御と相関した。感染効率、迅速なウイルス複製および神経芽細胞腫細胞に対する徹底的な溶解作用は、非形質転換細胞へのH−1PVの低毒性と相まって、このパルボウイルスを神経芽細胞腫の腫瘍溶解ウイルス療法の有望候補とする。
要約すると、本発明に至る実験は、がん幹細胞、例として神経芽細胞腫幹細胞のパルボウイルスへの感染が、非常に低い副作用しか持たない新しく高度に有効な療法を提示することを示す。この種の療法は化学療法および放射線療法に抵抗性のCSCに関しても、なお有効である。
このように、本発明はがん幹細胞(CSC)を治療的に破壊する方法における使用のためのパルボウイルス、好ましくは齧歯類パルボウイルスを提供する。
本明細書で用いられる用語「がん幹細胞(CSC)」は、正常幹細胞に関連した特性を有する、具体的には特定のがん試料中で見出される全ての細胞型を生じさせる能力を有する、(腫瘍または血液がん内で見出される)がん細胞をいう。CSCはしたがって、FCS含有培地中で成長させる一般的に用いられる細胞培養よりもはるかに少ない細胞数で腫瘍原性(腫瘍形成性)である。CSCは幹細胞の自己再生および多様な細胞型への分化のプロセスを経て腫瘍を生成し得る。より最近の文献において、初期の用語「がん幹細胞」は用語「腫瘍幹様細胞」または「腫瘍始原細胞」に置き換えられている。このように、用語「腫瘍幹様細胞」または「腫瘍始原細胞」は用語「がん幹細胞」と本質的に同義である。
腫瘍内部のこの悪性細胞細画分は幹細胞マーカーの発現を特徴としており、神経外胚葉起源の腫瘍始原細胞、例えば神経膠芽腫または神経芽細胞腫などの場合、このマーカーはCD133、ネスチンおよびSOX2などである。いくつかの悪性疾患、その中でも神経膠芽腫の場合、従来の細胞増殖抑制薬での治療はこの画分内の細胞数を増加させることがインビトロおよびインビボで示されている。したがって、これらの腫瘍幹細胞は新たな腫瘍を生じさせることにより再発および転移を引き起こすという仮説が立てられている。したがって、とりわけ小児および転移性疾患を有する患者の場合、CSCを標的とする本発明の療法はがん患者の生存性および生活の質を改善する。
用語「がん幹細胞を治療的に破壊すること」は、腫瘍内のCSCの割合が治療に伴って減少するよう、CSCをパルボウイルスの腫瘍溶解および細胞毒性活性により死滅させることを意味する。
本明細書で用いられる用語「パルボウイルス」は、野生型またはその組換え派生体、同様にかかるウイルスまたは派生体をベースとする近縁のウイルスまたはベクターを含む。遺伝子療法に有用である適切なパルボウイルス、派生体などは当業者に公知である。
本発明の使用の好ましい実施形態において、CSCは(a)化学療法または放射線療法に抵抗性のがん幹細胞、または(b)潜在的に再発性のがん幹細胞である。
本発明の使用のさらに好ましい実施形態において、前記がん幹細胞は神経芽細胞腫幹細胞または神経膠芽腫幹細胞であり、これらは神経外胚葉起源のがん幹細胞のモデルを代表するものである。
さらに好ましい実施形態において、パルボウイルスは齧歯類パルボウイルス、好ましくはH1であるか、または近縁の齧歯類パルボウイルス、例えばLuIII、マウス微小ウイルス(MMV)、マウスパルボウイルス(MPV)、ラット微小ウイルス(RMV)、ラットパルボウイルス(RPV)もしくはラットウイルス(RV)などである。
投与のため、これらのパルボウイルスなどは好ましくは適切な医薬担体と組み合わされる。適切な医薬担体の例は当該技術分野で周知であり、リン酸緩衝生理食塩水、水、エマルション、例えば油/水エマルション、様々なタイプの湿潤剤、滅菌溶液などが挙げられる。その上、転移性ラット肝がんモデルにおいて、担体として役目を果たす自己腫瘍細胞の中に送達された場合にH−1PVが治療ワクチンとして働くことを示すことができた(Raykovら、2007年)。かかる担体は従来法により処方し、適切な用量で対象に投与することができる。適切な組成物の投与は異なる方法により、例として静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、局所または皮内投与により達成され得る。血液脳関門を通じて侵入する能力を持つ感染性ウイルス粒子が用いられる場合、例としてH−1ウイルスの静脈内投与により治療を実施、少なくとも開始することができる。しかしながら、長期の静脈内治療は、H1ウイルスに対する中和抗体の形成により不十分なものになる可能性がある。したがって、異なる様式の頭蓋内または腫瘍内へのウイルス適用が好ましいであろう。その上、腫瘍除去の間にまたは別々の処置により小さな皮下リザーバー(リッカム(Rickham)リザーバー)に連結されたシリコンカテーテルを留置した後は、さらなる外科手術を行うことなく様々な時にパルボウイルスを局所注入することができる。パルボウイルスまたは派生のベクターはまた、定位外科手術でまたはニューロナビゲーションを使用したターゲティングにより、CSC内に注入されることもできる。上述の適用方法の組み合わせもまた可能である。
投与計画は担当医および他の臨床要因により決定されるものである。医学分野で周知であるように、任意の一人の患者に対する用量は多くの要因に依存し、これらの要因としては患者のサイズ、体表面積、年齢、性別、投与される特定のウイルスや細胞など、投与の時間および経路、全体的な健康および同時に適用される他の薬剤または療法が挙げられる。
(A)NB124、MOI 1のH−1EGFPで感染後72時間。(B)NCH421、MOI 50のH−1EGFPで感染後36時間。(C)Kelly、MOI 1のH−1EGFPで感染後48時間。(D)IMR−32、MOI 1のH−1EGFPで感染後48時間。 (A)NB124神経芽細胞腫前駆細胞のNS1ウエスタンブロット。(B)3つの神経膠芽腫幹様細胞のNS1ウエスタンブロット。 神経芽細胞腫始原細胞および神経膠芽腫幹様細胞のwtH−1PVでの感染。詳細は実施例4を参照。 (A)NB124の細胞形態、wtH−1PVで感染後3週間。(B)NCH421の細胞形態、wtH−1PVで感染後3週間。 H−1PV感染は神経芽細胞腫始原細胞および神経膠芽腫幹様細胞において感染後15日以内に細胞生存率を顕著に低減させる。左のパネル:H−1PVでの感染後15日目のMTT NB124。右のパネル:H−1PVでの感染後15日目のMTT NCH421 H−1PVは神経芽細胞腫始原細胞および3つの神経膠芽腫幹様細胞株に対して用量依存的な様式で細胞増殖抑制作用を誘導する。詳細は実施例7を参照。 以下の例は本発明をより詳細に説明する。
材料と方法
(A)細胞培養
ヒト神経芽細胞腫ニューロスフェア培養細胞NB124はDr.Hedwig E.Deubzer(Clinical Cooperation Unti Pediatric Onocology、German Cancer Research Center)から入手した。ヒト神経膠腫幹様細胞株NCH421、NCH441、NCH620およびNCH644はDepartment of NeurosurgeryのPD Dr.Christel Herold−Mendeから入手した(Camposら、2010年)。基礎培地(幹細胞用):DMEM(Sigma Aldrich、ミュンヘン)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン、1%L−グルタミン。幹細胞培地:基礎培地、20%BIT100サプリメント(provitro GmbH、ベルリン)、0.02%bFGF(RELIA Tech GmbH、ヴォルフェンビュッテル)、0.02%EGF(RELIA Tech GmbH)。トリプシンブロッキング培地:DMEM(Sigma Aldrich、ミュンヘン)、10%熱不活化ウシ胎児血清、1%ペニシリン−ストレプトマイシン。先に公表されたように幹様細胞をニューロスフェア培養として増殖させ、37℃、5%COで各増殖培地中で培養した(Wanら、2010年)。
(B)ウイルス生産および感染
野生型H−1PVはNBK−324Kヒト胚腎臓細胞に感染させることにより生産し、ろ過(粒子の最大直径0.2μm)およびイオジキサノール勾配遠心分離により精製した。ウイルスストックのエンドトキシン混入は<2.5EU/mlであった。各増殖培地中で37℃でトリプシン処理を行った後、細胞を単一細胞懸濁液としてH−1PVに感染させた。
(C)感染性H−1PV粒子の検出
ウイルスの力価を先に記載されたように決定した(Angelovaら、2009年)。簡潔には、アッセイの24時間前にNB−324K細胞(7.6×10細胞/ウェル)を96ウェルプレートに播種した。予め感染させたニューロスフェア培養上清の10倍段階希釈により細胞を感染させ、37℃、5%COで72時間インキュベートした。
アルカリ溶解(0.75M NaOH)の後、DNAをナイロン膜に転写し、架橋し、P32で放射標識されたNS−1特異的プローブを使用してハイブリダイズした。ブロットをオートラジオグラフィー用X線フィルムに露光した。力価実験は常に2連で実施した。ウイルスは教科書中で指示されるように感染多重度(MOI、1細胞あたりのプラーク形成単位;pfuで表現される)で適用した。
(D)ウイルスDNAの抽出および定量的リアルタイムPCR
感染させたニューロスフェア細胞培養の上清を感染後の異なる時点で回収した。上清をTEバッファーに溶解した1M NaOH中で56℃で30分間アルカリ溶解に供した。等モル濃度のHClを使用して中和した後、滅菌水を使用して試料を1:100に希釈して直接的に分析した。ウイルスDNAの定量化は、他で記載されたように(Abschuetzら、2006年)、NS1特異的なTaqMan(商標)プローブ(Applied Biosystems(Life Technolgies、カールスバッド(カルフォルニア州)、アメリカによる))を使用したリアルタイムqPCRにより、ABI Prism7700サーマルサイクラー(Applied Biosystems(Life Technolgies、カールスバッド(カルフォルニア州)、アメリカによる))を用いて行い、SDS2.1ソフトウェア(Applied Biosystems(Life Technolgies、カールスバッド(カルフォルニア州)、アメリカによる))によって分析した。簡潔には、H−1PVの NS1遺伝子内にある141ヌクレオチドのDNA断片を増幅し、プローブ:5’−6−FAM−ATGCAGCCAG−ACAGTTA−Q−MGB 3’を用いて検出した。10〜10コピー/反応の範囲で段階希釈した、NS1配列を含有したプラスミドをqPCRの標準化に用いた。個々の反応混合液(20μl)は1×TaqMan Universal PCR Master Mix(商標)(Applied Biosystems)、0.3μMの標識NS1−TaqMan(商標)プローブ、0.3μMの各プライマーおよび3μlの鋳型から構成された。PCR条件は50℃で2分間(AmpErase(商標)による混入した鋳型の破壊)、次いで95℃で10分間、その後に95℃で15秒間の変性および60℃で60秒間のアニーリング/伸長を40サイクルであった。
(E)顕微鏡検査
Cell Bソフトウェア(Olympus Europa GmbH、ハンブルク、ドイツ)を用いた倒立位相差顕微鏡(Olympus;Model CKX41)を用いて位相差画像を生成した。他の位相差画像はLeica DFC350 FX(商標)カメラ(Leica Microsystems、ヴェッツラー、ドイツ)およびMacintosh用のLeica FireCam(商標)ソフトウェアを用いて取得した。
(F)細胞生存率および溶解の評価
神経芽細胞腫細胞の増殖を3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)アッセイを使用して、製造者(Sigma−Aldrich、セントルイス、ミズーリ州、アメリカ)により推奨されるように試験した。細胞(1ウェルあたり2,500個の細胞)を96ウェルプレート中で培養し、図中で指示されるMOIで感染させた。15日後、PBS中で細胞を洗浄し、0.5μg/mlのMTT溶液を使用して2時間までインキュベートした。上清を捨て細胞を乾燥させた後、1ウェルあたり100μlのイソプロパノールを添加した。消光値を570nmでの測光法で決定した(Multiscan Plus(商標)、Titertek Instruments Inc.、ハンツビル、アラバマ州、アメリカ)。
細胞溶解は、培地への乳酸デヒドロゲナーゼの放出をCytotox96細胞毒性アッセイキット(商標)(Promega Corporation、マディソン、ウィスコンシン州、アメリカ))を使用して製造者の説明書にしたがって測定することにより決定した。
神経芽細胞腫前駆細胞および神経膠芽腫幹様細胞はH−1PVに感染しやすいこと:
H−1PVが神経芽細胞腫前駆細胞に感染可能であるか決定するため、NB124細胞を、1細胞あたり1複製単位の、GFPを発現する組換えの複製欠損H−1ウイルス(H−1EGFP)に供した。NCH421神経膠芽腫ニューロスフェアをMOI 50のH−1EGFPで感染させた。MYCNを増幅させた神経芽細胞腫細胞株のKellyおよびIMR−32はProf.Dr.Olaf Witt、CCU Pediatric Oncology、German Cancer Research Center、ハイデルベルクにより好意で提供されたもので、陽性対照として役立った。免疫蛍光顕微鏡検査はGFPの発現がH−1EGFPに感染した後の神経芽細胞腫細胞株およびNB124ニューロスフェア培養の両方において検出され得ることを明らかにしたが、このことは神経芽細胞腫細胞の感染成功および感染した神経芽細胞腫前駆細胞中でのウイルスプロモーターが駆動する遺伝子発現を指し示すものである(図1、左のパネルは位相差顕微鏡検査、中央のパネルはマージ、右のパネルは蛍光顕微鏡検査)。
H−1PVタンパク質の発現は神経芽細胞腫前駆細胞および高グレードの神経膠腫幹細胞において15日間まで持続すること:
wtH−1PVタンパク質が感染した神経芽細胞腫および高グレードの神経膠腫前駆細胞において発現することを実証するため、感染細胞中のNS1およびNS2タンパク質についてのウエスタンブロット分析を実施した。NS1およびNS2は宿主細胞感染に必要とされる非構造タンパク質で、VP1/2はウイルスカプシドの構造タンパク質である(Chenら、1989年;Caillet−Fauquetら、1990年;Brandenburgerら、1990年)。1細胞あたり50pfuのwtH−1PVでの感染の後、これらのウイルスタンパク質は調査された全ての幹細胞株において、感染後9日目および15日目で発現した(図2A、B)。ヒト神経芽細胞腫(IMR−32)および神経膠芽腫(U87)非幹細胞様細胞株は陽性対照として役立った。標準条件下で成長させたU87ヒト神経膠芽腫細胞は陽性対照として役立った。
H−1PVは神経芽細胞腫前駆細胞および神経膠芽腫幹様細胞において活発に複製すること:
H−1PVが神経芽細胞腫前駆細胞中で増えることが可能かという問題に取り組むため、細胞をwtH−1PVで感染させた。上清中のウイルスゲノムコピー数をリアルタイムPCRにより感染後3日から21日までの時間範囲で決定した。NB124神経芽細胞腫細胞において、ウイルスゲノムコピー数は1,000倍まで増加し、感染性粒子の力価は100,000倍までにも増加したが、このことはこれらの細胞中での高度に効率的なウイルス増殖を指し示す。これらの神経芽細胞腫前駆細胞における完全な感染性を持つウイルス子孫の複製効率は、感染後72から144時間以内に10から10倍の増加で変動するという、ウイルスコピー数の顕著な増加を呈した標準の神経芽細胞腫細胞株における効率(Lacroixら、2010年)をなお超えるものであった。
NCH421神経膠芽腫幹様細胞において、ウイルスゲノムコピー数は感染後21日の間に10,000倍まで増加したが、これは幹細胞の性質を持たない他のヒト神経膠腫細胞株における複製効率(Geletnekyら、2005年)に相当する。
感染性の子孫H−1PVの発生を定量化するため、感染した同一の神経芽細胞腫前駆細胞株の培養上清を使用した感染性粒子アッセイを追加で実施した。子孫H−1ウイルスは生物学的に活性があった、すなわちNBK−324K細胞に感染することが可能であった。感染単位アッセイにおいて、感染性粒子は投入したウイルスと比較して神経芽細胞腫ニューロスフェア培養細胞NB124において4,000倍に増加し、および神経膠腫幹様細胞株NCH421において3,500倍に増加することを決定できた(図3、上の曲線:Vg/ml、下の曲線:IU/ml)。
まとめると、H−1PVは神経芽細胞腫前駆細胞および神経膠芽腫幹様細胞に増殖性感染することを明らかにできた。これらの細胞の感染が必須のウイルスタンパク質の発現、効率的なウイルス複製および感染性H−1PV子孫の生産を誘導することを実証できた。
H−1PVは神経芽細胞腫および高グレードの神経膠腫「幹」細胞株において溶解感染を誘導すること:
野生型H−1PVでの神経芽細胞腫細胞の感染がどの程度であれば溶解性であったのかを試験するため、感染細胞の細胞形態を位相差顕微鏡検査により記録した。感染後3週間で、H−1PVが1細胞あたり0.01p.f.u.以上のMOIを適用した培養NB124細胞に対して顕著な細胞変性作用を誘導するのを示すことができた(図4A)。感染後3週間で、H−1PVが1細胞あたり1p.f.u.以上のMOIを適用した培養NCH421細胞に対して顕著な細胞変性作用を誘導するのを示すことができた(図4B)。
H−1PV感染は神経芽細胞腫前駆細胞および神経膠芽腫幹様細胞において感染後15日以内に細胞生存率を顕著に低減させること:
H−1PVが培養された神経芽細胞腫ニューロスフェアに対する顕著な細胞変性作用を誘導するのを示すことができた。代謝活性および細胞の完全性に関して細胞変性作用を定量化するため、感染後15日目のNB124細胞およびNCH421細胞においてwtH−1PVのMOIを増加させながらMTT試験を実施した。1pfu/細胞のMOIの適用は、感染後15日以内に生存する神経芽細胞腫前駆細胞を80%、神経膠芽腫幹様細胞を60%低減させた(図5)。
H−1PVは神経芽細胞腫前駆細胞および3つの神経膠芽腫幹様細胞株に対して用量依存的な様式で細胞増殖抑制作用を誘導すること:
NB124神経芽細胞腫ニューロスフェア培養細胞ならびに神経膠芽腫幹様細胞NCH421、NCH620およびNCH644を1細胞あたり1pf(図6、左のパネル)または1細胞あたり50pfu(図6、右のパネル)のいずれかで感染させ、続いて生存細胞を1つの時点あたり6ウェルの多連でカウントした。感染後12日目から始まって15日目まで、生存細胞数の顕著な差を各腫瘍幹細胞について実証することができた。MOI 1を適用した場合、1細胞あたり50p.f.u.のより高いMOIの適用後よりも作用は明らかではなかった(図6、上の曲線:モック、下の曲線:H−1PV)。
「腫瘍幹細胞」に対する細胞増殖抑制作用はアポトーシスにより仲介されるものではないと考えらること:
神経芽細胞腫および高グレードの神経膠腫ニューロスフェア細胞培養をプロピジウムイオダイド(Idodine)染色により、およびその後にDNA断片化およびアポトーシスの指標であるサブG1 DNA含有(2n未満)細胞集団の存在についてのフローサイトメトリーにより、分析した。並行して、ウイルスタンパク質、例えばNS1などの検出のためのウエスタンブロットを実施した。しかしながらNS1発現の誘導は、NB124神経芽細胞腫幹細胞および高グレードの神経膠腫「幹」細胞のいずれにおいても、G2アレストともサブG1集団の出現とも相関しなかった。
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Claims (7)

  1. がん幹細胞(CSC)を治療的に破壊する方法における使用のためのパルボウイルス。
  2. CSCを破壊するための医薬組成物の調製のための、パルボウイルスの使用。
  3. 前記がん幹細胞が(a)化学療法または放射線療法に抵抗性のがん幹細胞、または(b)潜在的に再発性のがん幹細胞である、請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記がん幹細胞が神経芽細胞腫幹細胞または神経膠芽腫幹細胞である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記パルボウイルスがH1(H−1PV)または近縁の齧歯類パルボウイルスである、請求項1または4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 前記近縁の齧歯類パルボウイルスがLuIII、マウス微小ウイルス(MMV)、マウスパルボウイルス(MPV)、ラット微小ウイルス(RMV)、ラットパルボウイルス(RPV)またはラットウイルス(RV)である、請求項5に記載の使用。
  7. 前記パルボウイルスが静脈内(i.v.)、腫瘍内、頭蓋内または脳内投与により投与される、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用。
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