JP2013534272A - リグノセルロース材の焙焼のための方法およびシステム - Google Patents
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Abstract
積み重ねられたトレイ(42、74、102、104)を有する焙焼反応槽(10、70、100)を使用するリグノセルロース系バイオマスの焙焼のための方法であって、この方法は、バイオマス材料が反応槽内に垂直に積み重ねられた複数のトレイの上部トレイ上に載置されるように、バイオマス材料を焙焼反応槽の上部入口(14)に連続的に供給し;バイオマス材料がトレイの上部表面を横切って移動するときに、バイオマス材料を、少なくとも20バールゲージの圧力下および少なくとも200℃の温度下で反応槽に注入されたバイオマス材料を実質的に酸化しない気体(18)で加熱および乾燥し;バイオマス材料を下部のトレイ上に載置するために、バイオマス材料をトレイのそれぞれにある開口部(46)を通過させることによって、トレイ(42、74、102、104)からバイオマス材料を落下させ;焙焼反応槽の下部の出口(16、81、116)から焙焼済みのバイオマスを排出し、反応槽の下部の高さから抽出された気体(30、31、24、64、76、77、78、79)を反応槽の上部領域(15)に循環させることを含むものである。
Description
本出願は2010年8月17日に出願された米国出願61/374,412号の優先権を主張するものであり、この先願が参考文献として本明細書に包含されている。
本発明は、一般にリグノセルロース材、例えば木材や他のバイオマスの焙焼(torrefaction)のためのシステムおよび方法に関し、特にそのような材料の焙焼のための加圧された反応槽に関する。
焙焼は、バイオマス、例えば木材を、投入されるバイオマスに比べて増大したエネルギー密度を有する効率的な燃料に変換するために使用されている。例えば、木材は一般にヘミセルロース、セルロースおよびリグニンを含むが、焙焼は、木材から水分および低重量の有機揮発性化合物を除去するものである。焙焼はバイオマスのヘミセルロース部分の多糖類の長鎖を解重合し、(質量ベースで)増大したエネルギー密度および改善された粉砕性を有する疎水性の固体可燃性燃料生成物を生成することもある。焙焼はバイオマスの化学構造を、石炭火力による施設で燃焼させるのに適した形態に変換する。焙焼された木材またはバイオマスは、低品位の石炭と同様な特徴を有し、高品位の燃料ペレットに圧縮することができる。
焙焼は、通常、酸素欠乏雰囲気(本明細書において「不活性雰囲気」とも言う)の下で、摂氏200度(℃)から400℃の比較的低い温度でバイオマスを熱処理することを意味する。焙焼プロセスは、関連する米国仮特許出願61/235,114号に記載されており、その明細書全体が参考文献として本明細書に包含されている。
複数のトレイを有する加圧されていない反応槽が焙焼に使用されており、そのことが米国特許出願公開公報2010/0083530(‘530出願)に記載されている。‘530出願は、焙焼は大気圧で操作している反応槽で行われるべきであることを述べている。反応槽を大気圧で操作することに利点があることを述べることで、‘530出願は反応槽が大気圧を超える圧力で操作されるべきではないことを教示している。‘530出願、段落0061参照。
複数のトレイを有する加圧反応槽がパルプ製造工場でパルプを酸化により脱リグニン化するために使われてきている。複数のトレイを有するパルプ化反応槽の例は、米国特許3,742,735(‘735特許)および米国特許3,660,225(‘225特許)に開示されている。複数のトレイを有する反応槽は、パルプが反応槽内の垂直配置トレイを通って落下することを可能にする。トレイは、パルプが個々のバッチで反応槽を通って下方に落下することを可能にする。パルプ化反応槽で酸素が多い環境であると、パルプの脱リグニン化および漂白が促進される。‘735特許および‘225特許は、パルプ化反応槽を木材または他のバイオマス材料の焙焼のために使用することを示唆していない。
加圧されていない反応槽における困難性は大気圧で気体が低質量であることである。バイオマスに熱を伝導する気体の能力は、気体の質量に比例する。気体の質量がより大きければ、気体はバイオマスをより速く加熱できる。大規模な反応槽が、大気圧で気体を用いてバイオマスを加熱するために必要となる。なぜなら大きな体積の気体がバイオマスを加熱するために必要であるからである。
大気圧での気体の質量は、実質的な加圧、例えば20バールゲージ(290psig)超での気体の質量より実質的に小さい。バイオマスをある温度に加熱するために必要とされる、実質的な加圧下での気体の体積は、バイオマスを加熱するために必要とされる大気圧での気体よりはるかに少ない。類似の、しかし加圧されていない槽と比較して、小規模の加圧された槽がバイオマスを加熱するために使用される。
加圧された反応槽は、反応槽内の気体および材料を加圧状態に維持するためシールおよび他の装置を必要とする。同様に、圧力搬送装置が、加圧槽への入口または加圧槽のための供給システムにおいて必要とされ、反応槽に供給される材料を加圧する。さらに、加圧された反応槽は、加圧された気体および加圧された気体のための導管を必要とする。
本発明によれば、バイオマスの焙焼のための新規な反応槽が提供され、この反応槽は、実質的な圧力下で不活性高温気体を用いてバイオマスを乾燥および加熱するための垂直に積み重ねられたトレイを有する。この反応槽は、大気圧で行われる焙焼のための反応槽よりも実質的に小さくてよい。加圧された不活性の気体は、反応槽および気体を再加熱する加圧導管を循環される。
積み重ねられたトレイ(42、74、102、104)を有する焙焼反応槽(10、70、100)を使用するリグノセルロース系バイオマスの焙焼のための方法であって、この方法は、
バイオマス材料が反応槽内に垂直に積み重ねられた複数のトレイの上部トレイ上に載置されるように、バイオマス材料を焙焼反応槽の上部入口(14)に連続的に供給し;
バイオマス材料がトレイのそれぞれの上部表面を横切って移動するときに、バイオマス材料を、少なくとも20バールゲージの圧力下および少なくとも200℃の温度下で反応槽に注入されたバイオマス材料を実質的に酸化しない気体(18)で加熱および乾燥し;
バイオマス材料を下部のトレイ上に載置するために、バイオマス材料をトレイのそれぞれにある開口部(46)を通過させることによって、トレイ(42、74、102、104)からバイオマス材料を落下させ;
焙焼反応槽の下部の出口(16、81、116)から焙焼済みのバイオマスを排出し、反応槽の下部の高さから抽出された気体(30、31、24、64、76、77、78、79)を反応槽の上部領域(15)に循環させることを含むものである。
バイオマス材料が反応槽内に垂直に積み重ねられた複数のトレイの上部トレイ上に載置されるように、バイオマス材料を焙焼反応槽の上部入口(14)に連続的に供給し;
バイオマス材料がトレイのそれぞれの上部表面を横切って移動するときに、バイオマス材料を、少なくとも20バールゲージの圧力下および少なくとも200℃の温度下で反応槽に注入されたバイオマス材料を実質的に酸化しない気体(18)で加熱および乾燥し;
バイオマス材料を下部のトレイ上に載置するために、バイオマス材料をトレイのそれぞれにある開口部(46)を通過させることによって、トレイ(42、74、102、104)からバイオマス材料を落下させ;
焙焼反応槽の下部の出口(16、81、116)から焙焼済みのバイオマスを排出し、反応槽の下部の高さから抽出された気体(30、31、24、64、76、77、78、79)を反応槽の上部領域(15)に循環させることを含むものである。
気体は過熱された水蒸気、窒素または二酸化炭素でよい。バイオマスは反応槽に供給される前に圧力搬送装置を用いて加圧されてもよい。上部トレイはメッシュ、スクリーンでよく、または穴を有していてもよく、バイオマスの加熱および乾燥は気体をバイオマスおよびトレイを通過させることを含む。上部トレイの下のトレイは気体がトレイを通過しないように中実体であってもよい。気体は複数のトレイうちの下部のトレイに隣接していればよい。
気体は2つの高さで反応槽内へ注入されてもよく、気体は、2つの高さのうちの下部の高さで注入されたときに2つの高さのうちの上部の高さで注入された気体より高温である。気体が抽出されるところから下の反応槽の高さでは、バイオマスはトレイを通って落下し続ける。気体はバイオマスから酸素をパージすためにバイオマス中に注入されることもあり、この注入はバイオマスが反応槽に入る前に行われる。
本発明によれば、加圧された焙焼反応槽アセンブリ(10、70、100)が提供され、このアセンブリは、
反応槽内に内蔵された積み重ねられたトレイ(42、70、102、104);
気体を反応槽の少なくとも上部領域に流入させるために反応槽に連結された、少なくとも20バールゲージと少なくとも200℃の温度の加圧された低酸素気体(18)の供給源;
バイオマスを加圧された反応槽に流入させるための反応槽への上部入口(14);
トレイのそれぞれの上部表面に設けられたスクレーパー装置(52);
焙焼済みのバイオマスが焙焼反応槽から排出される反応槽内の低部出口(16、81、116);および
反応槽の下部の高さから抽出された気体を反応槽の上部の高さ(15)に流通させる気体循環システム(30、31、24、64、76、77、78、79)
を含み、上記反応槽の上部入口とともに配置されたシュート(54)がバイオマスを上部入口から積み重ねられたトレイの上部トレイに指向させるものであり、上記スクレーパー装置とトレイの少なくとも一方が反応槽内を回転するものである。
反応槽内に内蔵された積み重ねられたトレイ(42、70、102、104);
気体を反応槽の少なくとも上部領域に流入させるために反応槽に連結された、少なくとも20バールゲージと少なくとも200℃の温度の加圧された低酸素気体(18)の供給源;
バイオマスを加圧された反応槽に流入させるための反応槽への上部入口(14);
トレイのそれぞれの上部表面に設けられたスクレーパー装置(52);
焙焼済みのバイオマスが焙焼反応槽から排出される反応槽内の低部出口(16、81、116);および
反応槽の下部の高さから抽出された気体を反応槽の上部の高さ(15)に流通させる気体循環システム(30、31、24、64、76、77、78、79)
を含み、上記反応槽の上部入口とともに配置されたシュート(54)がバイオマスを上部入口から積み重ねられたトレイの上部トレイに指向させるものであり、上記スクレーパー装置とトレイの少なくとも一方が反応槽内を回転するものである。
加圧された焙焼反応槽アセンブリにおいて、加圧された低酸素気体(18)の供給源は、過熱水蒸気、二酸化炭素および窒素のうち少なくとも一つである。圧力搬送装置(22)はバイオマスを加圧し、反応槽にバイオマスを供給する。積み重ねられたトレイ(42、74、102)の上部トレイの少なくとも一つは、メッシュ、スクリーンであり、または穴を有する。上部トレイの下のトレイ(104)は気体がトレイを通過しないように中実体である。気体が循環のために抽出される反応槽の下部の高さ部分(72)は、下部トレイ(104)に隣接している。気体循環システムは、さらに熱交換器を含む。垂直回転シャフト(44)は、反応槽の中心軸を通って伸び、スクレーパー装置およびトレイの少なくとも一つがシャフトに固定されている。さらに、反応槽の下部領域は、トレイがなく、バイオマス材を受け入れている。さらに、バイオマス供給ビン(12)は、気体の供給源から導かれる導管(90)から、バイオマス供給ビンへの加圧された低酸素気体を受け入れることもある。
図1は、供給システムからバイオマスを受け入れる加圧された処理槽の概略図である。
図2は、供給システムからバイオマスを受け入れる加圧された処理槽の第2の態様の概略図である。
図3は、加圧された処理槽の第3の態様の概略図である。
図1は、貯蔵ビン12からバイオマス材料、例えば木材チップ、木材パルプおよび他の粉砕セルロース系材料を受け入れるための加圧された処理槽10の概略図である。バイオマスは、上部入口14を通って加圧された処理槽に入る。上部入口は、大気圧にあるバイオマスが高圧槽の中へ搬送されることを可能にする高圧搬送装置でもよい。あるいは、加圧されたバイオマスが導管23を通ってオープンバルブである上部入口へ流れる間に、バイオマスは高圧フィーダー(HPF)または一連のチップポンプ22によって加圧されてもよい。
処理槽内では、バイオマスは焙焼反応に供され、処理槽の下部の排出出口16から焙焼済みバイオマス14として排出される。焙焼反応が処理槽で起こる前に、バイオマスは不活性環境下で200℃〜400℃の温度に乾燥および加熱されてもよい。バイオマスは、分離したドライヤー11または処理槽10の上部乾燥ゾーン15で乾燥および加熱されてもよい。加圧された処理槽10内で、バイオマスは処理槽の上部乾燥ゾーン13で加熱されてもよい。バイオマスは、バイオマスに接触する表面を有する熱交換器9によって間接的に加熱されてもよい。熱交換器は、ドライヤーまたは処理槽にあってもよい。あるいは、バイオマスは処理槽またはドライヤーに注入される酸素欠乏気体18、例えば過熱水蒸気で直接加熱されてもよい。
処理槽は大気圧を超える比較的高い圧力、例えば20バールゲージ(290psig)を超える圧力で操作されてもよい。処理槽10を加圧することによって、処理槽内の気体温度をより高くすることができ、バイオマスと反応することができる単位体積当たりの気体の量が増大する。
処理槽のために必要とされる高温の不活性気体の体積は、大気圧で操作されている槽と比べて、加圧された反応槽10では劇的に減少する。処理槽10を加圧することによって、バイオマスを加熱するために必要とされる高温気体の体積を、大気圧での槽と比べて2〜35倍減少させることができる。処理槽のための減少倍率は、処理槽内の圧力に依存する。
加圧された反応槽で必要とされる高温気体の体積が減少するので、大気圧で操作される反応槽と比べて反応槽の容積、それに伴う反応槽のサイズおよび反応槽のコストは大幅に減少される。高温の気体が注入される加圧された反応槽によって、反応槽内で気体からバイオマスへの効率的かつ経済的な熱伝導が可能になる。
反応槽10は、不活性気体18、例えば酸素欠乏気体を、35バールゲージ(barg)までの圧力、例えば20barg〜35bargの範囲の圧力で注入することによって加圧されてもよい。酸素欠乏気体(不活性気体とも言う)は、実質的に窒素、二酸化炭素または水蒸気でよい。加圧された反応槽10は、加熱された加圧気体18がバイオマスを直接加熱し、バイオマスとの焙焼反応を促進するために反応槽中を循環している不活性気体環境下で操作される。
加圧された反応槽への上部入口14は、大気圧にあるバイオマスの供給源から加圧された反応槽にバイオマスを供給するために、連続供給・圧力隔離装置20、例えば従来の回転バルブまたはプラグスクリューフィーダーに連結されていてもよい。反応槽10は、乾燥されたバイオマスが反応槽内で乾燥状態のままにある気相で操作される。
バイオマスは、例えば80℃〜120℃の温度で、又はドライヤー11が反応槽に入る前のバイオマスを加熱するならば、上記よりも高い温度で、反応槽への入口14に供給される。バイオマスは、加圧された高温の酸素欠乏気体18によって反応槽内で加熱される。反応槽に入る気体は、200℃〜600℃の範囲の温度でよく、特に250℃〜400℃または300℃〜380℃の範囲でよい。高温の気体18は、反応槽10の上部レベルに配置されたノズルを含む気体注入マニホールド24を通って反応槽に注入されてもよい。
高温の不活性気体18は、供給システム26にある入口、例えば圧力隔離装置の下流または高圧搬送装置28の下流にある入口からパルプに注入されてもよい。高圧搬送装置28があれば、圧力隔離装置は反応槽10への入口において必要ないかもしれない。
高温の気体18は、反応槽内でバイオマスと一緒に流れ、パルプにおける焙焼反応を促進する温度までバイオマスを直接加熱する。高温の気体および反応槽で発生するあらゆる気体は、底部気体排出マニホールド30で反応槽から排出される。気体は約280℃の温度で反応槽から排出される。排出された気体の一部32は、焙焼システムの外での使用のために反応槽から除去される。排出された気体の別の一部は、熱交換器34(または他の熱伝導装置)で間接的に加熱され、反応槽10の頂部にある気体注入マニホールド24に戻される。熱交換器34は排出された気体を、例えば約280℃から300℃〜380℃に加熱するために熱エネルギーを加えることもある。排出された気体を再加熱および再計算することによって、反応槽の気体注入マニホールドに供給されるために必要とされる追加の加圧された加熱気体38の量が減少する。
バイオマスは、上部入口14を通って加圧された処理槽10に入るが、上部入口は、処理槽の頂部または上部部分にある単一の入口オリフィスまたは一連の入口オリフィスである。バイオマスは、処理槽に入る前に事前に乾燥されていてもよく、または処理槽の上部領域の任意の乾燥ゾーン15で乾燥されてもよい。乾燥ゾーンの下で、処理槽は焙焼ゾーン40を含む。
乾燥ゾーン15(もしあれば)および焙焼ゾーン40を含む処理槽10は、一般的なトレイ42の積み重ねを含み、これらのトレイのそれぞれは処理槽を通って伸びる垂直中心シャフト44に取り付けられる。トレイは、一般に平面の上部サポート表面を有する円形ディスクでよい。トレイ42は、開口46、例えば円形ディスクのパイ形状の開口部をそれぞれ含む。開口部はそれぞれのトレイにおいて一つまたはそれ以上の開口があってもよい。開口部46は、トレイの上部表面上のバイオマスが下部のトレイに落下することを可能にする。
それぞれのトレイの開口部46(“開口”とも言う)は、トレイの直上および直下のトレイの開口部46と垂直に位置合せされないことが好ましい。もし開口部が垂直に位置合せされると、バイオマスは一つの開口部から落下し、下部のトレイのサポート表面上に留まることなく、下部のトレイの開口部を直ちに通って落下することになる。
開口部46は垂直に互い違いに配置され、それ故、それぞれの開口は、開口の直下のトレイの上部部分のトレイリング領域47の上にある。トレイのトレイリング領域47は、開口部46に隣接しており、トレイの方向56において、開口部46の後にある。開口部46を下部のトレイ上のトレイリング領域47の上に位置合せすることによって、バイオマスは開口部を通って、トレイリング領域の上に落下する。トレイが回転するにつれて、バイオマスは、トレイリング領域から開口部までの円弧状の道においてトレイの上部表面の全体を横切ってスライドする。それぞれのトレイの上部表面上でバイオマスを維持することによって、トレイ上のバイオマスの保持時間が最大となり、これによりバイオマスが加熱、乾燥される。
トレイ42はシャフト44と共に回転してもよく、あるいは、トレイは静止しており、処理槽の側壁に備え付けられて、スクレーパー装置52がシャフトと共に、それぞれのトレイの上部表面を横切って回転してもよい。シャフト44は、処理槽10の下部ベースにあるギア・モーターアセンブリ50によって、回転可能に駆動される。シャフトの回転速度は、処理槽を通るバイオマスの流速をコントロールするために調節される。シャフトおよびトレイの回転速度が、それぞれのトレイ上のバイオマスの保持時間を支配する。シャフトの回転速度が高ければ、低い回転速度と比較して、バイオマスは処理槽をより速く流れる。
トレイ42は穴を有していてもよく、またオープンネットワーク状のサポートビームを有するワイヤーフレームでもよく、そうでなくても、高温気体がトレイおよびトレイ上のバイオマスを通過することを可能にするために開放されているものである。高温気体がバイオマスおよびトレイを通過することを可能にすることによって、バイオマス粒子の表面の高温気体への暴露が促進される。
バイオマスは、高温気体の暴露によって、処理槽内で加熱される。バイオマスは処理槽に入った後、30秒〜20分以内に焙焼を促進するために十分な温度に到達し得る。
トレイ上を移動しているバイオマスの温度を上昇させるのに必要な不活性気体の流速は、焙焼のために望ましい温度にバイオマスを維持するために必要とされる不活性気体の流速より大きい。焙焼ゾーン40の上部部分を通る不活性気体の流速を高くするために、穴のあるトレイが、バイオマスへの高温気体の暴露を高め、気体がトレイを通過することを可能にするために使用される。中実体のトレイ42は、バイオマスが所望の焙焼温度に達している処理槽の高さの下で使用される。焙焼ゾーン40の中間および下部領域の中実体のトレイの使用は、高温気体を処理槽の上部の高さに閉じ込めることになる。高い流速の高温不活性気体を焙焼ゾーンおよび乾燥ゾーン15の上部高さに閉じ込めることによって、処理槽で必要とされる気体の体積は、バイオマスを焙焼のために望まれる温度まで加熱するために必要とされる気体の体積に最適化される。
トレイは、バイオマスに間接的な熱を供給するために、例えば電気加熱コイル48を用いて任意に加熱されてもよい。加熱コイル48はトレイの上部表面上に配置され、シャフトを通って電源に電気的に接続されている。
バイオマスは、5〜100分の期間、処理槽10内に保持される。保持時間は、バイオマスが上部入口14に入ったときに開始し、バイオマスが処理槽の底部で出口16を通って排出されたときに終了する。バイオマスは、処理槽を連続的に流れる。バイオマスが上部入口に入るとき、既に処理槽にあるバイオマスはそれぞれのトレイ上にあり、処理槽の底部のバイオマスは出口16を通って排出されている。
入口14の直下の処理槽10の内部に、シュート54があり、シュート54は入口からバイオマスを受け入れ、バイオマスを上部トレイのトレイリング部分47へと指向させる。シュートによって、処理槽に入るバイオマスがトレイのほぼ全回転期間中に上部トレイ上に保持されることが保証される。
スクレーパー装置52、例えばシャフトから放射状に外側に伸びるアームは、それぞれのトレイの上部表面上に伸び、処理槽の外壁に固定されていてもよい。スクレーパー装置はシャフトおよびトレイと共に回転しなくてもよい。もしスクレーパー装置が回転しないならば、スクレーパー装置は、シャフトに回転可能に備え付けられ、それぞれのトレイの上部表面上に静止するカラー60によってシャフト44に取り付けられてもよい。もしスクレーパー装置が回転するならば、スクレーパー装置はシャフトに取り付けられてもよく、静止したトレイがシャフトよりもむしろ処理槽の壁に固定されていてもよい。
スクレーパー装置52は、トレイが回転するに従い、バイオマスをトレイの上部表面を横切ってスライドさせる。バイオマスがトレイの開口部46に到達し、処理槽内の次の下部のトレイに落下するまで、バイオマスはトレイを横切ってスライドする。
従来の底部スクレーパー装置(図示せず)は、処理槽10の底部に配置されており、底部スクレーパー装置は、それぞれのトレイを通り落下したバイオマスを排出出口16へと指向させる。底部スクレーパー装置は、処理槽の底部のバイオマスを出口16へ移動させるために、シャフトに固定され、シャフトと共に回転する。
排出出口16は処理槽の底部またはその近傍にあればよい。排出出口の形状は円錐、半円、楕円形または幾何学パネルからなるシュート(米国特許5,000,083に開示されているようなもの)でよい。
加熱気体の加圧反応槽10への流れ、加圧反応槽中の流れ、加圧反応槽からの流れは、反応槽10の上部の高さのトレイを通る高温の加圧された気体の流れを促進するために設計されており、この反応槽10では、バイオマスが焙焼のために所望の温度まで加熱され続けている。図1に示すように、高温の不活性気体は、注入マニホールド24を通って反応槽10の上部部分へ注入されてもよく、この注入マニホールド24は、一つまたはそれ以上の気体注入ノズル64を有し、注入ノズルは反応槽の同じ高さに、または種々の高さ、例えばバイオマスの温度を上昇させるために使用される複数の上部トレイの高さに配置されている。導入された高温の不活性気体は、図1に示すように、反応槽の直頂部に供給されるか、または図2に示すように、反応槽の複数の高さに供給される。
気体が複数の高さに流入する場合に、それぞれの高さに流入する不活性気体は、反応槽の他の高さで気体ノズルに供給される気体源と異なる温度、圧力または組成の気体源となり得る。例えば、反応槽の最上部の高さに導入される高温の不活性気体18は、反応槽に供給され続けているバイオマスの温度、例えば100℃よりわずかに、例えば10℃〜40℃だけ高い温度である。反応槽の最上部に続く下部の複数の高さに導入される複数の高温の不活性気体は、注入された高温気体に近似している反応槽内のバイオマスの温度よりもわずかに高くなるように次第に高温となる。気体によって加熱され続けているバイオマスよりもわずかに高い温度で不活性気体を注入することによって、加熱の効率は、反応槽に入るバイオマスよりも実質的に高い単一の温度で気体を注入することと比べて増大する。
加圧槽の高温の気体は、加圧槽において種々の高さから抽出、例えばパージされる。高温の気体は加圧槽の中へ注入された不活性気体および例えば加圧槽中の加熱されたバイオマスによって発生した水蒸気などの気体を含む。これらの気体は底部気体ベントマニホールド30を通って抽出される。底部気体ベントマニホールド30からの高温気体の抽出に代えて、またはこの抽出に加えて、気体をトレイ42がある複数の高さの間の一つまたはそれ以上の出口31から抽出してもよい。気体出口31に直近するトレイ42は、バイオマスが焙焼反応のための所望の温度、例えば250℃〜300℃に達するトレイである。バイオマスが所望の温度に達する槽内の高さで出口31を介して気体を抽出することによって、高温の気体を、バイオマスの温度が所望の温度に上昇された加圧槽10の上部部分に指向させ、循環させることが可能になる。
気体出口31の下の加圧槽の部分は加圧され、バイオマスを所望の焙焼温度に維持する。加圧槽の上部領域からの高温の不活性気体は、加圧槽の下部部分に流れ落ち、加圧槽の下部部分においてバイオマスを所望の温度に維持する。さらに、比較的少量の高温の不活性気体を、図2に示すように、加圧槽の側壁に配置された一つまたはそれ以上のノズル77を介して加圧槽のそれらの下部部分に注入してもよい。
図2に示すように、加圧された処理槽70は上部部分72を有し、この上部部分72は、穴のあるトレイ74と、処理槽の上部および中間部の高さに高温の不活性気体を受け入れるための気体入口76、77と、処理槽の下部の高さに処理槽内のバイオマスからの気体をパージするための気体出口78とを有する。上部部分72は、バイオマスの温度が焙焼反応のために望まれる温度に上げられている処理槽内の体積に相当する。処理槽の最上部分は、図1に示す処理槽10内の乾燥部分15に類似する乾燥部分を含んでもよい。
図2において、処理槽の上部部分72は、高温不活性気体を気体入口76および77において受け入れるが、気体入口76および77は、処理槽の上部部分の異なる高さにおいておよび処理槽の頂部の種々の位置において、または処理槽の周囲に配置されている。気体入口への高温の不活性気体は、処理槽70の下部の高さにある排出ベント78からおよび不活性気体の外部供給源18から不活性気体を回収することによって供給される。
処理槽の外部にある、例えばパイプなどの循環導管79は、処理槽の下部の高さから処理槽の上部の高さへ不活性気体を搬送し、不活性気体が気体供給源18からの循環に加えられることを可能にする。熱エネルギーが、熱交換器34および85によって循環導管内の不活性気体に加えられてもよい。熱交換器34は、処理槽の下部の高さから抽出された抽出不活性気体の温度を増大させ、それによって、不活性気体は、バイオマスを乾燥させバイオマスの焙焼を促進するためにより高い温度で処理槽の上部の高さへ再導入される。
熱交換器85は、処理槽の上部部分72の上部トレイよりも、処理槽の上部部分72の下部トレイ74にノズル77を介して供給される不活性気体の温度を上昇させるために使用してもよい。上部部分の下部トレイは、下部トレイ上のバイオマスを所望の焙焼温度に加熱するために最も高温の不活性気体を受け入れてもよい。処理槽の上部部分72の上部トレイ74は、気体ノズル76からわずかに低温の不活性気体を受け入れる。なぜならバイオマスは所望の焙焼温度に未だ達していなく、下部トレイ上のバイオマスより低温だからである。熱エネルギーは、気体入口76、77に近接するバイオマスの温度をわずかに超える温度、例えば10℃〜20度だけ超える温度で不活性気体を加えることによって保存される。
処理槽の下部部分80は、バイオマスの焙焼反応を促進するために十分な圧力および温度で維持されるが、下部部分のバイオマスの温度を上昇させる必要はない。下部部分80は一般にトレイがないオープンチェンバーでよい。処理槽の下部部分80内の圧力および温度を維持するために必要とされる高温気体の流速または体積は、バイオマスが処理槽の下部部分80において下方へ流れ、所望の温度で留まることを可能にするに十分なものであればよい。
さらに、高温の不活性気体85が、下部部分80、例えば排出ポート81に加えられてもよい。高温の不活性気体85は、導管79から導かれる循環された気体でもよい。熱交換器34は、熱交換器を通って回収装置89に流れる水蒸気源87からの水蒸気熱を間接的に伝導することによって、循環された気体に熱エネルギーを加える。
気体出口78の下にある処理槽70の下部部分80は、下部部分を処理槽の上部部分から隔離する中実の表面を有するトレイ42を有する。あるいは、処理槽の下部部分80は、トレイを有さず、比較的にオープンな空間からなっており、この空間でバイオマスが処理槽から排出される前に焙焼反応が起こり続けて焙焼反応が完了するまで高温のバイオマスが保持される。
処理槽の下部部分80は、処理槽の下方へのバイオマスの流れを促進するための形状となっている。処理槽70の下部部分80の幾何学形状、例えば横断面の幾何学形状は、バイオマスのために実質的に円断面のオープンな頂部82および実質的に方形のオープンな底部排出部84であり得る。下部部分80は、対向する非垂直で徐々に先細る平面側壁86を有し、この平面側面86は垂直に対して約20度〜30度の角度をなしている。これらの角度は、チップビン11によって取り扱われる特定のバイオマス材料、例えばチップビンに通常供給される木材チップの特定の種類に依存して設定される。対向する平面側壁86の間には、平面側壁に連結された対向する湾曲側壁86がある。平面側壁のそれぞれは、平面視で一般的に三角形である。これらの平面側壁は、図2に示すようにダイヤモンド形状で垂直に配置される。
処理槽70のための排出ポート81は、焙焼済みのバイオマスス14を処理槽70から別の槽または他のプロセスに搬送するスクリューコンベヤー83に連結されてもよい。スクリューコンベヤー83は、処理槽から収集槽または他のプロセスへの焙焼済みのバイオマスの流量を測定するものでもよい。
シャフト44は、処理槽70内に下部端部を有している。下部端部は、処理槽内にあるギアボックス・モーター96によって駆動される。処理槽内のブラケット、例えば放射状のリブは、処理槽内のシャフトの下部端部およびギアボックス・モーターを支持する。処理槽内にシャフトの末端およびギアボックス・モーターを取り付けることによって、加圧されたシャフトシールが処理槽内のシャフトと開口の間で不要となる。
処理槽70から抽出された高温の加圧不活性気体の一部は、導管90を通ってチップフィードシステム14に流れてもよい。高温の気体は、チップフィードシステムから空気をパージするためにチップフィードシステムに流れてもよい。例えば、高温の気体は、下部気体マニホールド92を通ってチップビン12の一つまたはそれ以上の位置へ流れてもよい。マニホールドからの気体はチップビンに入り、チップビン内の空気を上部空気ベント94を通って外に強制排出させ、従来の非凝縮性気体処理システムに送る。チップビンに入る高温の気体はバイオマスに熱を加え、これにより処理槽70でバイオマスに加えられる必要熱エネルギーを減少させる。
図3は、バイオマスの焙焼のための加圧された処理槽100の概略図である。処理槽100は、トレイ102、104が静止している以外は、図1および図2に示されている処理槽10および70に類似している。スクレーパーバー106は、ギアボックス・モーター96によって回転されるシャフト108に固定されている。スクレーパーバーは中実体のロッド、サポーティングリブを有するフレームまたは他の放射状に伸びる剛性または半剛性のアームである。スクレーパーバー106がシャフトと共に回転するにつれて、スクレーパーバーは静止トレイの表面上のバイオマスを掃動させる。バイオマスがトレイ上をスライドする間に、処理槽を循環し、不活性気体源110から一つまたはそれ以上の上部気体入口112に供給される高温の不活性気体によって、バイオマスは乾燥、加熱される。
トレイ102、104のそれぞれの上に放射状配列に配置された一つまたはそれ以上のスクレーパーバーがあってもよい。スクレーパーバーは放射状に外側に伸びているかまたは放射ラインに対して0〜90度の角度で伸びていてもよい。バーは、直線、湾曲、凹状、凸状またはトレイ上のバイオマスの移動を促進する他の形状でよい。
少なくとも上部トレイ102は、高温の不活性気体がバイオマスおよび処理槽を通って流れるのを促進するために穴あき、メッシュ、スクリーンまたは他のオープンなフレームとするのがよい。下部トレイ104は、処理槽の上部領域から下部領域への高温の不活性気体の流れを減速させるために中実体がよい。あるいは、下部トレイ104は上部トレイ102のようにオープンなフレームでもよい。
トレイは加圧槽の壁112の内部表面によって支持されてもよい。壁112の内部表面は、トレイの外側リムが安置されるハンガー、リッジまたは他の支持表面114を含み得る。トレイは、加圧槽を開け、加圧槽内におよび加圧槽外にトレイをスライドさせることによって、加圧槽内で取り外されたり、付け替えられたり、位置を換えられたりすることができる。トレイ102、104のそれぞれの開口部46は、取り外しや取り付けのためにトレイがシャフト108を通してスライドすることを可能にしている。
最下部のトレイは、加圧槽の下部部分80にバイオマスを指向させるために中心シュート116を有してもよい。最下部のトレイは、中心排出シュート116を有する逆円錐であり、バイオマスを加圧槽の中心排出出口116に直接流すことを可能にする。
シュート116を通って流れるバイオマスは加圧槽の任意の下部部分80へ落下する。バイオマスは、バイオマスを一時的に保持する下部部分で堆積物を形成することもある。堆積物中においてもバイオマスは焙焼反応を行ない続ける。焙焼済みのバイオマスは出口116から排出される。
現時点で最も実用的で好ましい態様と考えられているものとの関連で本発明を記載したが、本発明は、本明細書に開示された態様に限定されるものではなく、添付の請求の範囲に含まれる種々の変形例および等価物を含むことを意図していると理解されたい。
Claims (20)
- 積み重ねられたトレイ(42、74、102、104)を有する焙焼反応槽(10、70、100)を使用するリグノセルロース系バイオマスの焙焼のための方法であって、この方法は、
バイオマス材料が反応槽内に垂直に積み重ねられた複数のトレイの上部トレイ上に載置されるように、バイオマス材料を焙焼反応槽の上部入口(14)に連続的に供給し;
バイオマス材料がトレイのそれぞれの上部表面を横切って移動するときに、バイオマス材料を、少なくとも20バールゲージの圧力下および少なくとも200℃の温度下で反応槽に注入されたバイオマス材料を実質的に酸化しない気体(18)で加熱および乾燥し;
バイオマス材料を下部のトレイ上に載置するために、バイオマス材料をトレイのそれぞれにある開口部(46)を通過させることによって、トレイ(42、74、102、104)からバイオマス材料を落下させ;
焙焼反応槽の下部の出口(16、81、116)から焙焼済みのバイオマスを排出し、反応槽の下部の高さから抽出された気体(30、31、24、64、76、77、78、79)を反応槽の上部領域(15)に循環させること
を含むリグノセルロース系バイオマスの焙焼のための方法。 - 気体(18)が過熱水蒸気、二酸化炭素および窒素の少なくとも一つである請求項1に記載の方法。
- 圧力搬送装置(22)を用いてバイオマスを反応槽へ供給する前に、バイオマスを加圧することをさらに含む請求項1または2に記載の方法。
- 少なくとも上部トレイ(42、74、102)がメッシュ、スクリーンであるかまたは穴を有し、バイオマスの加熱および乾燥が、気体をバイオマスおよびトレイを通過させることを含む請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 上部トレイの下のトレイ(104)が、気体がトレイを通過しないように中実体である請求項4に記載の方法。
- 気体が抽出される反応槽の下部の高さ(72)が複数のトレイの下部のトレイ(104)に隣接している請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 気体(18)が2つの高さ(31、64、76、77)で反応槽へ注入され、2つの高さのうちの下部の高さで注入される気体が2つの高さのうちの上部の高さで注入された気体より高温である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 気体が抽出される反応槽の高さの下に、バイオマスがトレイ(42、74、104)の少なくとも一つを通って落下し続ける請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- バイオマスから酸素をパージするために、気体(18)をバイオマスに注入することをさらに含む請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- バイオマスが反応槽に入る前またはバイオマスが反応槽に入るときに注入を行う請求項9に記載の方法。
- 加圧された焙焼反応槽アセンブリ(10、70、100)であって、このアセンブリは、
反応槽内に内蔵された積み重ねられたトレイ(42、70、102、104);
気体を反応槽の少なくとも上部領域に流入させるために反応槽に連結された、少なくとも20バールのゲージ圧と少なくとも200℃の温度の加圧された低酸素気体(18)の供給源;
バイオマスを加圧された反応槽に流入させるための反応槽への上部入口(14);
トレイのそれぞれの上部表面に設けられたスクレーパー装置(54);
焙焼済みのバイオマスが焙焼反応槽から排出される反応槽内の低部出口(16、81、116);および
反応槽の下部の高さから抽出された気体を反応槽の上部の高さ(15)に流通させる気体循環システム(30、31、24、64、76、77、78、79)
を含み、上記反応槽の上部入口とともに配置されたシュート(54)がバイオマスを上部入口から積み重ねられたトレイの上部トレイに指向させるものであり、上記スクレーパー装置とトレイの少なくとも一方が反応槽内を回転する
加圧された焙焼反応槽アセンブリ。 - 加圧された低酸素気体(18)の供給源が、過熱水蒸気、二酸化炭素および窒素の少なくとも一つの供給源である請求項11に記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- バイオマスを加圧し、反応槽に供給する圧力搬送装置(22)をさらに含む請求項11または12に記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- トレイ(42、74、102)の積み重ねのうちの上部トレイの少なくとも一つがメッシュ、スクリーンであるかまたは穴を有する請求項11〜13のいずれかに記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- 上部トレイの下のトレイ(104)が、気体がトレイを通過しないように中実体である請求項14に記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- 気体が循環のために抽出される反応槽の下部の高さ(72)が下部のトレイ(104)に隣接している請求項11〜15のいずれかに記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- 気体循環システムが熱交換器をさらに含む請求項11〜16のいずれかに記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- 反応槽の中心軸を通って伸びる垂直回転シャフト(44)および少なくとも一つのスクレーパー装置をさらに含み、トレイがシャフトに固定されている請求項11〜17のいずれかに記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- 反応槽が、トレイがなく、バイオマス材を受け入れる下部領域を含む請求項11〜18のいずれかに記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
- バイオマス供給ビン(12)、加圧された低酸素気体をバイオマス供給ビンに運ぶ導管(90)をさらに含む請求項11〜19に記載の加圧された焙焼反応槽アセンブリ。
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