JP2013533834A - 容器用密閉器 - Google Patents

Abstract

【解決手段】
軸（Ａ）を定義する円形の開口と開口の周りのリップ（２Ａ）とを有する容器（２）のための密閉器であって、密閉器は内側部品（１）と外側部品（４）とを備え、内側部品は、容器のリップの下方の容器の外側の周りに位置するためのカラー部と、カラー部からリップの上面の上側に広がるシール部（６）と、を有し、外側部品は内側部品の上側に装着するためのものであり且つカラー部をリップの下に取り外し可能に固定するために内側部品と相互作用するためのものであり、外側部品は内側部品のカラー部の周りに位置するためのスカート部（４Ａ）を有し、カラー部はその外周の周りに間隔をあけて置かれた複数の半径方向可動部（３）を備え、複数の半径方向可動部はそれらの下端にてカラー部の全周の周りに延在するリング（３Ｂ）により枢動可能に結合される。シール部は、柔軟材料から形成されてよく、あるいは比較的強度な材料とそれにより支えられる柔軟なシール部材、例えばＯリング（１８）とから形成されてよい。
【選択図】図２

Description

本発明は容器用密閉器(a closure for a container)、例えば飲料又は食料品を収容するための容器用の密閉器に関する。本発明は特に、リップ(lip)及び開口を有し望ましくは容器の外側にネジ構造(thread features)のない容器用の密閉器に関する。

本願出願人は種々の容器用密閉器を提案してきており、その例はＷＯ２００６／０００７７４、ＷＯ２００７／０９１００８及びＷＯ２００７／０５７６５９に記載されており、その開示内容はここに援用のために組み込まれる。これらの既知の密閉器は、容器のリップの下方の容器の外側の周りに装着するカラー(collar)の上側に装着するキャップと、一片型プラスチック「クラウン」キャップ(one-piece plastic ‘crown’ cap)と、を備える。

これらは多くの場合に満足できるものであるが、本発明は、密閉器及び／又は容器の構造を単純にする一方でその性能を維持し又は高める改良を提供する。

本発明の第１の側面によると、軸を定義する円形の開口と開口の周りのリップとを有する容器のための密閉器が提供され、密閉器は内側部品と外側部品とを備え、内側部品は容器のリップの下方の容器の外側の周りに位置するためのカラー部と使用に際してカラー部からリップの上面の上側に広がるシール部とを有し、外側部品は内側部品の上側に装着するためのものであり且つ内側部品のカラー部をリップの下に取り外し可能に固定するために内側部品と相互作用するためのものであり、外側部品は内側部品のカラー部の周りに位置するためのスカート部を有し、カラー部はその外周の周りに間隔をあけて置かれた複数の半径方向可動部を備え、複数の半径方向可動部はそれらの下端にてカラー部の全周の周りに延在する構造により枢動可能に結合される。

従って、第１の側面はカラー上キャップ型密閉器(cap-on-collar closure)を提供することができ、この密閉器においては、カラーはシール部品と結合される（そして望ましくはシール部品と一体に形成される）。

本発明の第２の側面によると、軸を定義する開口を有する容器のための密閉器が提供され、容器は開口の周りで外側に向けて突出するリップを伴い、密閉器は、リップの外面に係合するための拡大可能／縮小可能部分を有する内側部材と、内側部材がリップの上側に装着されたときに内側部材に対する外側部材の軸方向及び／又は回転方向の動きが設定されてリップの下方の容器との固定係合に拡大可能／縮小可能部分を保持し且つ／又は押すように内側部材の上側に装着するための外側部材と、を備え、容器及び／又は容器の外面に接触する内側部材の内面は、内側部材と容器の間での高摩擦係合を提供するような性質のものであり、それにより内側部材及び外側部材の相対的回転は外側部材と容器の間に印加される回転力によって達成され得る。

従って、第２の側面はカラー上キャップ型密閉器を提供することができ、この密閉器においては、カラーと容器の間の高摩擦係合が抗回転構造(ant-rotation feature)の代わりに設けられる。

本発明は、本発明の第１及び／又は第２の側面において説明される密閉器を受け入れるように構成される容器、及び容器に装着されたときに容器開口を閉じるような密閉器にも関係する。

本発明は、容器に装着されたときに容器開口を閉じる上述した種類の密閉器にも関係する。本発明の望ましい又は随意的な構造は、補助的な特許請求の範囲及び以下の説明から明らかになるはずである。

ここで用いられる「上、上部、上側(upper)」や「下、下部、下側(lower)」等の方向を示す用語は、水平面上に立っている容器であってその開口を通過する実質的に垂直な軸を有する容器に対する方向を参照する（但し、文脈が明らかにそれ以外の方向を必要とする場合を除く）。

本発明の１つの利点は、容器の外面がネジ構造及び／又は抗回転構造を有する必要のない密閉器の提供を可能にすることである。これにより、容器は「リップ友好的(lip-friendly)」形態、例えば滑らかな外観を有することができる。そのような滑らかな外観は審美的理由からも大変望ましく、また、そのようなネック仕上げと高性能密閉器の組み合わせは、売買において好評である。幾つかの実施形態においては、本発明はまた、既存の標準的な容器又はネック仕上げと共に用いることができる密閉器の提供を可能にし、それによりネック仕上の特別な形態を加工するための工夫に対する投資を回避することができる。

容器は、典型的にはプラスチック材料、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）から形成され、そして射出成形及びそれに続くブロー成形により形成され、あるいはガラスから形成されることもある。そのような容器は極めてよく知られている。

本発明は、ボトル用及び広口容器用の既知の密閉器に対する改良を模索する。「クラウンキャップ」として知られる一片型金属製密閉器は、ボトル、例えばビール瓶を閉じるためのものとしてよく知られている。本発明は、従来のクラウンキャップの代わりに用いることができる二片型キャップの提供を模索する。加えて本発明は、ビール瓶等の飲料容器が殺菌されるときに生じる温度及び圧力に耐えることができるシールを有する密閉器の提供を模索する。これは金属製密閉器よりもむしろプラスチック密閉器が用いられる場合により挑戦的である。多くの場合に、密閉器は、気密シールを提供すること、即ちガスの進入及び退出、特に酸素の進入及び二酸化炭素の退出から容器をシールすることが望ましい。そのようなシールの許容基準は、製品の十分な保存寿命を提供し且つ製品の望ましい品質を維持するものとして、食料及び飲料のパッケージング産業においてよく知られている。

本発明の幾つかの実施形態においては、カラー部及びシール部が単一部品として設けられることにより、広口容器のための二片型密閉器が提供される。他の構成においては、別個のシール部材（Ｏリングシール等）がシール部によって支えられてよい。

次に、以下に示す添付図面を参照して、例示のみを目的として、本発明を更に説明する。

図１は、ボトルネックに適用される場合における本発明に従う密閉器の第１実施形態の断面図であって、ボトルネックへの固定に先立ち開口の上側に配置されるその部品を示している。 図２は、ボトルネックに適用される場合における本発明に従う密閉器の第１実施形態の断面図であって、密閉器がボトルネックとの固定係合へと動かされたときの部品を示している。 図３Ａは図１及び図２に示される密閉器の内側部品の側面図である。 図３Ｂは図１及び図２に示される密閉器の内側部品の断面図（図３ＡのＥ−Ｅ線に沿う）である。 図４Ａは図３Ａ及び図３Ｂの内側部品を上方から見た斜視図である。 図４Ｂは図３Ａ及び図３Ｂの内側部品を下方から見た斜視図である。 図５Ａは図１及び図２に示される密閉器の外側部品の側面図である。 図５Ｂは図１及び図２に示される密閉器の外側部品を下方から見た図である。 図６Ａは図５Ａ及び図５Ｂの外側部品を上方から見た斜視図である。 図６Ｂは図５Ａ及び図５Ｂの外側部品を下方から見た斜視図である。 図７は、容器ネックに適用される場合における本発明に従う密閉器の第２実施形態の断面図であって、容器ネックへの固定に先立ち開口の上側に配置されるその部品を示している。 図８は、容器ネックに適用される場合における本発明に従う密閉器の第２実施形態の断面図であって、密閉器が容器ネックとの固定係合へと動かされたときの部品を示している。 図９Ａは図７及び図８に示される密閉器の内側部品の側面図である。 図９Ｂは図７及び図８に示される密閉器の内側部品の断面図（図９ＡのＡ−Ａ線に沿う）である。

図１０Ａは図９Ａ及び図９Ｂの内側部品を上方から見た斜視図である。 図１０Ｂは図９Ａ及び図９Ｂの内側部品を下方から見た斜視図である。 図１１Ａは容器ネックに適用される場合における本発明に従う密閉器の第３実施形態の平面図である。 図１１Ｂは容器ネックに適用される場合における本発明に従う密閉器の第３実施形態の底面図である。 図１１Ｃは容器ネックに適用される場合における本発明に従う密閉器の第３実施形態の側面図である。 図１２Ａは図１１Ａ〜図１１Ｃに示される密閉器を上方から見た斜視図である。 図１２Ｂは図１１Ａ〜図１１Ｃに示される密閉器を下方から見た斜視図である。 図１３Ａは図１１Ａ〜図１１Ｃに示される密閉器のＡ−Ａ線に沿った側断面図である。 図１３Ｂは図１１Ａ〜図１１Ｃに示される密閉器のＡ−Ａ線に沿った斜視断面図である。 図１３Ｃは図１１Ａ〜図１１Ｃに示される密閉器のＢ−Ｂ線に沿った側断面図である。 図１３Ｄは図１１Ａ〜図１１Ｃに示される密閉器のＢ−Ｂ線に沿った斜視断面図である。 図１４Ａは図１１Ａ〜図１３Ｄに示される密閉器の内側部品の平面図である。 図１４Ｂは図１１Ａ〜図１３Ｄに示される密閉器の内側部品の底面図である。 図１４Ｃは図１１Ａ〜図１３Ｄに示される密閉器の内側部品の側面図である。 図１５Ａは図１４Ａ〜図１４Ｃに示される内側部品を上方から見た斜視図である。 図１５Ｂは図１４Ａ〜図１４Ｃに示される内側部品を下方から見た斜視図である。 図１６Ａは図１４Ａ〜図１４Ｃに示される内側部品の側断面図である。 図１６Ｂは図１４Ａ〜図１４Ｃに示される内側部品の斜視断面図である。 図１７Ａは図１１Ａ〜図１３Ｄに示される密閉器の外側部品の平面図である。 図１７Ｂは図１１Ａ〜図１３Ｄに示される密閉器の外側部品の底面図である。 図１７Ｃは図１１Ａ〜図１３Ｄに示される密閉器の外側部品の側面図である。 図１８Ａは図１７Ａ〜図１７Ｃに示される外側部品を上方から見た斜視図である。 図１８Ｂは図１７Ａ〜図１７Ｃに示される外側部品を下方から見た斜視図である。 図１９Ａは図１７Ａ〜図１７Ｃに示される外側部品の側断面図である。 図１９Ｂは図１７Ａ〜図１７Ｃに示される外側部品の斜視断面図である。

図２０Ａは図１３Ａ及び図１３Ｃの断面図と同様の断面図であるが、第３実施形態において用いることができる第１の種類の停止構造を示す面に沿っている。 図２０Ｂは図２０Ａの一部の拡大斜視図であり、停止構造を示している。 図２１Ａは第３実施形態において用いることができる容器の別の形態の側面図であり、その内部における代替的な種類の停止構造を示している。 図２１Ｂは第３実施形態において用いることができる容器の別の形態の断面図であり、その内部における代替的な種類の停止構造を示している。 図２１Ｃは第３実施形態において用いることができる容器の別の形態の斜視図であり、その内部における代替的な種類の停止構造を示している。 図２１Ｄは第３実施形態において用いることができる容器の別の形態の破断斜視図であり、その内部における代替的な種類の停止構造を示している。

図１〜６Ｂに示される密閉器は内側部品及び外側部品を備え、内側部品は、容器２の外側の周りに装着するためのカラー部(collar portion)、この例では軸Ａを定義する容器開口を有するボトルネックの周りに装着するためのカラー部を有し、またその外周の周りに間隔をあけて置かれ容器２のリップ２Ａの下方に係合するための複数の半径方向可動部３を有し、そして外側部品は、内側部品の半径方向可動部３の周りに配置するためのスカート部４Ａを有する。

この実施形態においては、外側部品４は、内側部品１の上側にこれらの間での実質的に軸方向の動きによって配置されるように設計され、またその内面上に１つ以上のカム面４Ｂを備えており、カム面４Ｂは、これら部品が軸方向に共に動かされるにつれて、半径方向可動部３を内側へと徐々に押圧して容器２のリップ２Ａの下方の容器の外側に緊密に摩擦係合するように、半径方向可動部３の上端に係合する。このカム作用は内側部品１及び外側部品４の間での軸方向の動きに起因しており、これらが共に軸方向に更に動けば動くほど、可動部３の内側への動きは、可動部３が容器との緊密な摩擦係合（図２に示される）へと動かされるまで大きくなる。

この手段により、内側部品は、外側部品と容器の間に単純に回転力を印加することによって外側部品が内側部品に対して回転させられ得るように、容器に対する回転に抗して効果的に固定される。このことは極めて重要であり、何故ならば、内側部品が容器上で回転するのを防止するために内側部品を直接保持する必要性なしに（内側部品が外側部品を越えて突出していない場合極めて困難でもある）且つ内側部品と容器の間に抗回転構造（１つ以上の相互係合突起及び凹部(inter-engaging projections and recesses)等）を設ける必要性なしに（容器の滑らかな外観が阻害されまた標準的な容器の使用が阻まれる）、容器に密閉器を適用するために高速キャッピングヘッド(high speed capping heads)が用いられ得ることを意味するからである。

このことはエンドユーザにとっても重要であり、何故ならば、内側部品とのいかなる相互作用の必要性もなしに、容器を保持しながら（又は容器の静止が保たれた状態で）必要な力を単純に密閉器の外側部品に印加することによって、密閉器を取り外し、また再適用することができるからである。

カム面４Ｂは、外側部品の環状部によって、その直径が図１及び図２に示されるように変化する位置に設けられてよい。従って、カム面４Ｂは、キャップが小径部（上部）から大径部（下部）に移行する位置にある。

半径方向可動部３を内側に向けて押圧するように外側部品４が内側部品１の上側で軸方向に一旦動かされたならば、外側部品４は、内側部品及び外側部品を共にこの位置で取り外し可能に固定する固定手段を係合するように、内側部品１に対して軸Ａの周りにねじられる。図示される実施形態においては、固定手段は、外側部品のスカート部４Ａの下端で内向き突起５の実質的に上を向く面５Ａと、半径方向可動部３の実質的に下向きの面３Ａと、を備える。面５Ａ及び３Ａは、内側部品と外側部品の間でのバヨネット形態(bayonet-form)の係合及び／又はそれらの間でのネジ状係合(thread-like engagement)を提供してよい。

内側部品１及び外側部品４を共にこのようにして取り外し可能に固定するために、これらの間での比較的小さなねじり又は回転が必要である。これは最大限でも３６０度以下、望ましくは１８０度以下、９０度以下、最も望ましくは４５度以下である（後で更に説明する）。

バヨネット又はネジ状係合は、望ましくは多条型(multi-start type)である。内側部品及び外側部品には、例えば、それらの周囲に８セットのネジ状構造が４つの始点と共に設けられていてよく、あるいは９セットのネジ状構造が３つの始点と共に設けられていてよい。従って、各ネジパス(thread path)は内側部品の周囲の周りで２つ又は３つの隣接ネジ状構造にわたって延在していてよいことが理解されるはずである。

図１及び図２に示される実施形態においては、内側部品１はまた、ボトルネック内の開口の上側で及び容器リップの上面の上側で広がり且つボトルネックの外側で下に向かって延びる柔軟シール部６を備える。柔軟部６は、例えばツーショット成型(two-shot moulding)処理によって、半径方向可動部と望ましくは一体に形成される。半径方向可動部は比較的強固な材料、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）から形成され、また柔軟部は比較的柔軟な材料、例えばエラストマーから形成される。柔軟シール部６の機能は後で更に説明する。

図１及び図２に示される実施形態においては、外側部品４は上部を備え、上部からはスカート部が垂下し、また上部はリップ２Ａの上面及び容器開口をまたいで広がっている。

図３Ａ及び図３Ｂを参照して内側部品１を更に詳細に説明する。

これらの図に示されるように、内側部品は２つの主要部を備え、これらは、リング３Ｂから隆起し且つリング３Ｂの周りに周方向に間隔をあけて置かれる複数の半径方向可動部３を有するリング３Ｂを備えるカラー部と、柔軟シール部（後で更に説明する）と、である。可動部３の各々は、上述したカム面４Ｂとの係合のため及び容器リップ２Ａの下側に係合するための丸みを帯びた上端３Ｃを有する。望ましくは、可動部３の上端３Ａは、リップ２Ａ（図２に示される）の下側上の容器の凹輪郭に実質的に一致するような形にされる。

可動部の各々の外面３Ｄは、密閉器が非固定位置（図１に示される）にあるときに外側部品４のスカート４Ａ内でのぴったりした装着(snug fit)になるように、実質的に平坦である。各可動部３はまた、上述したように下側の実質的に下に向く面３Ａを有する。これは非固定位置（図１に示される）において内側部品１を外側部品４内に維持するように作用するので、内側部品及び外側部品を容易に仮組み立てすることができ、即ち、内側部品１は、内側部品１及び外側部品４が共に軸方向に移動させられるにつれて外側部品４内でスナップフィット(snap fit)になり、可動部３はそれらが内向き突起５を通り越そうとするにつれて撓み、その後に外側へとスナップするので、可動部の下面３Ａは内向き突起５の上面５Ａに係合する。

図１に示される位置においては、面３Ａ及び５Ａは実質的に水平であり、即ち軸Ａに対して実質的に垂直である。しかし、内側部品及び外側部品が図２に示される位置へと互いに対して軸方向に動かされると、可動部３は内側に撓まされる。従って、可動部の下面３Ａは、水平に対して傾斜するように内側へと傾斜させられる。そのため、上面５Ａは、望ましくは、外側部品４が固定位置へとねじられたときに面５Ａも面３Ａと同様に傾斜させられるように成形される。

加えて、多くの場合、面３Ａ及び５Ａの間の係合のために望ましいのは、外側部品４が第２の位置へと軸Ａの周りに回転させられ又はねじられるにつれて、内側部品及び外側部品が共に軸方向に引き寄せられるようにすることであり、それにより、外側部品４は容器リップ２Ａの上面に向けて下方向に引き寄せられ、また可動部３は容器のリップ２Ａの下に向けて上方向に強固に引き寄せられる。従って、面３Ａ，５Ａは、内側部品及び外側部品が互いに対して軸Ａの周りに締まる又は閉じる方向に回転させられるにつれて容器への密閉器の強固な固定をもたらすネジの方式で、周方向に傾斜させられている。外側部品が内側部品に対して回転させられるにつれ、外側部品は、内側部品の柔軟シール部を容器リップの上面に押し付けるように下に引き寄せられ、また可動部材３は上に向けて押されて容器リップの下方で容器と固定係合される。

リング３Ｂは、断面において相対的に小さくてよく（可動部３と比較して）、そして可動部３の円周方向間隔を維持するためのものである。リング３Ｂはまた枢動中心(pivot point)を提供し、可動部３はそこを中心として半径方向に撓むことができる。可動部３は、それらの下端にて、部品の全周の周りに延在する他の構造（リングの代替）によって枢動可能に結合されていてもよい。

図示される実施形態においては、リング３Ｂは外側部品のスカート４Ａの下方に突出しているので、外部から見える（図１及び２に示されるように）。しかし、他の実施形態においては、少なくとも図２に示される位置に対応する固定位置にあるときに、リングはスカートによって隠されていてもよい。

内側部品のカラー部の重要な構造は、可動部の上端が半径方向内側及び外側に向かって自由に撓むことであり、この動きは、カラーの下端又はその近くの枢軸の周りに生じる（反対に位置しているカラー、即ちリング部から下に向けて延びる可動部を有するカラーとは対照的に）。

カラー部の機能はコレットチャック(collet chuck)の機能に多少は類似しており、即ち、カム表面がカラーの複数のアームに係合してこれらを内側に向けて押し、またそれらの間での更なる軸方向の動きがアームを更に内側に向けて動かすと、アームは容器の外側（容器リップの下）に緊密にくさび留めされ(wedged)、またそれらの間での摩擦係合は、密閉器と容器の間に回転力が印加されるときに（密閉器を締めたり緩めたりするため）カラーが容器の周りで回転することを阻むのに十分になる。このようにカラー部は、容器ネックを把持すると共に、カラーに付随する固定機構(securement features)がまるで容器ネックそれ自体に設けられているかのように効果的に容器ネックの一部となり、固定機構によって密閉器は容器に固定される。

内側部品の他の主要部は柔軟シール部６である。図示される実施形態においては、柔軟シール部６は、容器２の上端及びリップの上面をまたいで広がる上端６Ａと、カラーのリング３Ｂまでボトルネックの外側を下に向かって延びるスカート部と、を有するキャップの形態にある。

柔軟部６は幾つかの機能を行う。先ず、柔軟部６は、外側部品４と容器のリップ２Ａの上面との間に挟まれてそれらの間でのガスケットシールを提供するという点において、シール部品として作用する。図示される構成においては、柔軟部６はまた、容器の口をまたいで広がるので、容器開口を閉じる。加えて、柔軟部は、実質的に強固な可動部３とボトルネックの外面との間に介在するので、これらの面の間での高摩擦部品として作用する。他の構成（図示せず）においては、シール部は、容器のリップの上側で広がるが、容器の口をまたいでは広がらず、従って容器開口を閉じない。

このように、外側部品が内側部品に対して回転させられるとき、内側部品と容器の間の摩擦係合は、内側部品と外側部品の間の摩擦係合よりも大きい。

従って、内側部品は、抗回転構造（容器の外観を損ねる可能性がある）を設ける必要性なしに、また内側部品をユーザの手が把持することができる程度まで（回転を阻止するため）外側部品を越えて内側部品を延ばす必要性なしに、容器に対して回転することが抑制される。

柔軟部品の柔軟な性質は、図１に示される位置と図２に示される位置の間で可動部が内側に向かって押されるのに従って、可動部により柔軟部品が撓まされるのを可能にすることが理解されるはずである。また、密閉器が取り外されるべき場合には、柔軟部品の柔軟な性質は、可動部３がそれらの元の外側の位置に戻るのを促すことを支援する。

上述したように、カラー部及び柔軟シール部は望ましくは一体に形成される。このことは、例えばツーショット成形によって達成可能であり、ツーショット成型においては、異なる材料が連続的に射出され、それらが互いに一体的に結合され又は接続される。これは、密閉器が２つの部分、即ち内側部品及び外側部品を備えるという顕著な利点をも有する。既知のカラー上キャップ型密閉器(cap-on-collar closures)においては、通常、シール部品が外側部品の下側とは別体に又は何らかの方法で外側部品の下側に固定されて設けられる必要がある。

次に、図５Ａ、図５Ｂ、図６Ａ及び図６Ｂを参照して、外側部品４を更に詳細に説明する。

図示される実施形態においては、外側部品は、リップ２Ａの上面の上側で広がり且つ容器２の開口をまたいで広がる上部４Ｃを有するキャップの形態であり、また上部４Ｃから垂下するスカート部４Ａを有している。

スカート部４Ａには、その下端で又はその下端の近くで内側に向かって延びる突起５が設けられている。上述したように、各突起５の上面５Ａは、望ましくは周方向に傾斜しているのでネジ山として機能し、またそれが係合する可動部３の下面３Ａの傾斜に一致するように、その周方向長さに沿って相当な程度半径方向内側に向かって傾斜している。このネジパスは、２つ又は３つの隣接する可動部３の上側で延びていてよい。

また、上述したように、密閉器は、これを非固定（図１）位置から固定（図２）位置に動かすのに比較的小さなねじりで済むように設計される。図示される実施形態、約６０度のねじりしか必要とされない。従って、内側への突起５は、図５Ｂ及び６Ｂに示されるように、スカート部４Ａの内周の周りの６つの区域からなる。

上述したように、外側部品は、内側部品及び外側部品を共に軸方向に固定し且つ／又は締め付けるように、半径方向可動部の下に向かう面に係合する。この構成は内側部品及び外側部品の両方が軸方向で比較的短くなることを可能にするから、これらは従来のキャップ状密閉器のように形成され得るので、この構成は重要な特徴である。このことはまた、内側部品及び外側部品の間のネジ係合が、周方向に間隔をあけて置かれる構造（それぞれの可動部３の複数の面３Ａ）を備えていることを意味する。これにより、それらの間のネジ係合は、比較的小さな回転又はねじりしか必要としないで済む（連続的な螺旋ネジ形態により必要とされる数回の全回転は必要ない）。更に、これにより極めてコンパクト且つロバストな構成が提供される。外側部品の上に向く面５Ａは上に向く力を印加し、この力は、面３Ａを介して、強固な支柱状形態を有する可動部３を通ってリップ２Ａの下方に直接的に伝達される。

内側部品と容器の間の高摩擦接触を提供することもまた重要な特徴である。このことは、上述したように、可動部３と容器の外面との間に高摩擦柔軟部品を設けることによって容易になされる。このことは、これらの部品の間での、容器の外面の形状に一致する形状を有する可動部３の半径方向内面に少なくとも部分的に起因する、大きな表面積の接触を提供することによっても増強される。シール面は、例えば、リップの外面、リップの下側、及び／又はリップの下方の容器の外面の上に広がっていてよい。

この高摩擦係合は他の方法においてもたらされてもよい。カラー部品には高摩擦材料のライニングが設けられていてよく（これが容器リップの上面を通過するシール部品に接続されるかどうかにかかわらず）、あるいはカラー部品の内面に、容器との摩擦係合を必要なレベルまで増大するのに十分な粗化仕上げがもたらされてよい。別の代替案においては、例えばゴム製の高摩擦スリーブが容器ネックの周りに装着されてよく、あるいは容器ネックに高摩擦仕上げがもたらされてよい。

また、柔軟シール部品がリップ２Ａの上面の上側で広がることで、密閉器と容器の間のシール部材を提供している。容器の外側の周りに装着するためのカラー、及び密閉器と容器の間のシール部品の両方として機能する単一部品の提供は、本発明のこの実施形態の顕著な特徴である。

上述したように、外側部品が、可動部３を内側に向けて押すように内側部品に対して動かされるとき、この動きは主として軸方向である。他の実施形態においては、この軸方向の動きは小さなねじり運動によって提供されるが、これは可動部３を内側へ押すようにカムを下に向けて動かす軸方向成分である。ねじり運動は、望ましくは３６０度未満であり、更に望ましくは９０度未満又は６０度未満である。これは、例えば連続的な螺旋ネジパスによって提供される、内側部品に対する外側部品の数回の全回転の結果が小さい軸方向運動である構成とは対照的である。

場合によっては、半径方向可動部に対するカムの動きは、可動部を外側位置から内側位置へと撓ませ(deflects)、そして可動部が内側位置で容器本体に接触した状態で可動部を保持する。他の場合には、カムの動きは、可動部を極めて小距離だけ撓ませ（例えば可動部が既に概して内側位置にある場合）、そして可動部が容器本体に緊密に接触するように可動部を押し、内側部品と容器の間の摩擦係合を増大する等、これらが接触している状態を保持するように作用する。他の場合には、カムの動きは、可動部の感知し得る撓みをなんら生じさせないが、可動部が容器本体に緊密に接触するように可動部を単に押し、この位置で可動部を保持するように作用する。尚、いずれの場合にも、製造公差及び／又は経時的なプラスチック材料のクリープが、意図されたよりも僅かに外側の位置を可動部に受け入れさせてよく、それにより、カムの作用は、それらが容器と緊密に接触するように押され且つこの位置で保持されることを確実にする。容器との係合へと可動部が「押される(pressed)」ことに関するここでの言及は、そのようなあらゆる可能性を網羅するものとして理解されるべきである。図７〜図１０Ｂは本発明に従う密閉器の第２実施形態を示している。第２実施形態は図１〜図６Ｂに示されるのと同様であるが、広口容器等の容器との使用のために修正されており、容器の外壁は容器リップの下方で概ね垂直である（又は外に向かって僅かにのみ傾斜している）（図１及び図２に示されるようにリップの下方で発散する円錐面を有するボトルネックとは対照的に）。図１〜図６Ｂに示される実施形態における部分に対応する部分には、同じ参照番号が与えられるが、「’」が付されている。

図７及び図８は容器開口の直径が比較的大きくてよいことを示しており（例えばＷＯ２００６／０００７７４及びＷＯ２００７／０９１００８に記載されるような広口容器のために）、典型的には５０ｍｍ以上であり、あるいは従来の２８ｍｍボトルネック等のように比較的小さい。便宜上、図９Ａ〜図１０Ｂは、ボトルネック（図１〜図６Ｂに示されるような）との使用のための直径である内側部品１’を示しているが、広口容器と使用される場合にはもっと大きな直径であってよい。

図７〜図１０Ｂに示される密閉器の内側部品１’及び外側部品４’は、図１〜６Ｂに示されるものと極めて類似している。外側部品４’は本質的に同一であり、内側部品のリング３Ｂ’は僅かに短く、従って、固定位置（図８に示される）にあるときにリング３Ｂ’は外側部品４’のスカート４Ａ’を越えて突出することはない。半径方向可動部３の上端３Ｃ’もまた、容器リップ２Ａ’の下側との係合を最適化するような形にされている。

図７〜図１０Ｂに示される密閉器は図１〜図６Ｂに関連して上述した密閉器と極めて類似して動作するが、容器ネックの異なる形状を考慮して、可動部３’は、図８に示される内側の位置にあるときに、容器２’の外壁に対してぴったりとは装着しない。

どちらの場合においても、容器からの密閉器の取り外しは、カラー部の半径方向可動部を容器リップの下側に外側部品がもはや押し付けず又はそこで保持しないように、外側部品を緩める方向に回転させることによって達成される（この取り外しは、内側部品に対する外側部品の軸方向及び／又は回転方向の動きに起因していてよい）。半径方向可動部は、それら自身の復元力によって、及び／又は容器リップの下側との係合に起因して内側部品の垂直方向の動きを半径方向可動部がもはや阻まない位置へのシール部の復元力によって、外に向けて動く。幾つかの構成においては、半径方向可動部は、外側部品の何らかの他の部分との係合によって、緩める方向にそれが回転させられるのにつれて外に向けて駆動されてもよい。

密閉器は次いで垂直方向に自由に動かせるようになり、容器を開けることができる。このことは密閉器を垂直方向に引っ張ることにより達成することができ、この動きは、容器内の圧力が上昇している場合、例えば炭酸飲料が収容されている場合には、それにより支援されることになる。他の構成（図示せず）においては、緩める方向の密閉器の更なる回転が密閉器を容器から取り外すのを支援する。

どのような場合でも、内側部品及び外側部品が一緒に取り外れることが望ましい。図示される実施形態においては、このことは、上述したようにそれぞれの部品の突起３及び５の係合によって達成される。外側部品の上への動きは、従って、内側部品の上への同様の動きを結果としてもたらす（半径方向可動部が一旦容器のリップの下側に係合しなくなったら）。

更なる実施形態、特に広口容器のための密閉器においては、内側部品及び／又は外側部品は、容器の口を介して容器内部へと突出するボア機構(bore feature)を備えていてよい。

ボア機構は、望ましくは例えばＰＥＴ又は金属から形成される相対的に強固な部品を備え、この部品は、外側部品と一体的に形成されていてよく、あるいは外側部品に固定されていてよい。特に有利な構成においては、外側部品はボア機構に対して軸Ａの周りを回転することができる。外側部品はこのようにして回転させられて密閉器を取り付け又は取り外すことができる一方で、ボア機構はボア内で回転することなくボア内で軸方向に動くことができる。

ボア機構には、容器の内側（又は容器リップの上面）に係合してこれと共にシールするＯリングシールが設けられていてもよい。ボア機構は同時係属中の英国特許出願第ＧＢ１００９４２９．０号に開示されており、その開示内容はここに援用として組み込まれる。記載されているのは、ボア機構の外面上の溝又はグランド(gland)内に配置されるエラストマーの円環(troid)の形態にあるＯリングである。ボア機構の下側に装着されるように成形された弾性部材の一部であるＯリングも記載されている。上述の弾性シール部はそのような部材を含んでいてよい。従って、図２に示される外側部材が容器のボア内へと突出しており（平坦であるよりはむしろ）、弾性シール部がこの構造の下側に追随している（同様に平坦であるよりはむしろ）場合には、弾性部品は、容器の内側とのシールを提供するＯリングの機能と同様に機能する部分と共に形成されてよい。Ｏリングが別個の部材であって、それが設けられる部品の一部を形成する場合には、Ｏリングは密閉器の第３の部品を備えることが理解されるはずである。

尚、上述のようにＯリングシールを用いる実施形態においては、外側部品と容器リップの上面との間で内側部品の柔軟部を挟み込むことによって提供されるシールは、もはや必要ないであろう。この場合、外側部品は、柔軟シール部品と係合すること及び／又は柔軟シール部品をリップの上面に押し付けることを必要としない。

図１１Ａ〜図１９Ｂは本発明に従う密閉器の第３実施形態を示している。第３実施形態もまた、容器１２（図１１Ａ〜図１３Ｄ参照）のネックに装着するための内側部品１１（図１４Ａ〜図１６Ｂ参照）及び外側部品１４（図１７Ａ〜図１９Ｂ参照）を備える。内側部品１１は、円周方向に間隔をあけて置かれると共にリング１３Ｂから直立する複数の半径方向可動部１３を有する第１及び第２実施形態におけるのと同様なカラー部と、カラー部から容器のリップ１２Ａの上側に広がるシール部と、を備える（図１３Ａ〜図１３Ｄに最もよく示される）。

シール部はボア機構１７を備え、ボア機構１７は、既に参照した更なる実施形態において上述したように、Ｏリングシール１８を支える。ボア機構１７は、比較的強固な材料、例えばＰＥＴ等のプラスチック材料から形成されてよく、望ましくはカラー部と一体的に形成されると共に複数の接続部１７Ａによってカラー部に接続され、接続部１７Ａは、ボア機構１７から容器１２のリップ１２Ａの上側に広がり且つ複数の半径方向可動部１３の間でリング１３Ｂに向かって下に向けて延びる。

この実施形態においても、内側部品１１は、一旦外側部品１４内に装着されたならば、外側部品１４のスカートを超えて突出することなく、それにより効果的に隠されるように設計される（図１１Ａ〜図１２Ｂに示される）。

この実施形態の望ましい構成においては、図示されるように、半径方向可動部１３は、それらに応力がかかっていない状態で容器のリップ１２Ａの外径よりも小さい直径で置かれるように成形される。従って内側部品１１は容器のリップ１２Ａの上側でスナップフィットであり、即ち、内側部品１１がそこに軸方向に装着されるとき、半径方向可動部１３は外に向けて撓み、カラー部がリップ１２Ａの上側に装着され次いでリップ１２Ａの下方で内側に向けて回復する(snap back)ことが可能になるので、内側部品１１は、リップ１２Ａの下方での半径方向可動部１３（又は少なくともそれらの幾つか）の係合によって、容器２上で保持される（少なくともある程度は）。先の実施形態におけるのと同様に、カム面の第１のセットが外側部品上に設けられており、密閉器が固定位置にあるときに半径方向可動部を押し且つ／又はそれらを半径方向内側位置で保持するように、半径方向可動部と相互作用する。

以下に更に説明されるように、密閉器が容器１２から取り外されるべきである場合には、これら半径方向可動部１３は、それら上の直立タブ１３Ｃが外側部品１４上のカム面１５Ｄの第２のセットと係合していることによって、外側部品１４が内側部品１１に対して緩まる方向に回転させられるのに従って、外に向けて駆動される。

図１１Ａ及び図１２Ａに示されるように、外側部品１４はその上側周囲の周りに複数のスロット１４Ａを有している。これらは、図示される構成においては、密閉器の機能的な特徴ではないが、単に外側部品１４の他の構造の作製を容易にするために設けられている。それらは、外側部品４のスカートの内面上の構造を形成するための成形処理において用いられる「コアスルー(core throughs)」に対するアクセスを提供する。それらは、外側部品１４を製造する他の方法が用いられる場合には、省略されることがある。しかし、それらは、他の構成においては、既に参照されたカム面の第２のセットの少なくとも一部を提供してよく、且つ／又は例えば不正開封防止(tamper proof)表示としての密閉器の状態の視覚表示を提供するために用いられてよい。

図１３Ａ及び図１３Ｂに示される断面図は、内側部品１１の接続部１７Ａを通るように作成されており、接続部１７Ａがどのようにしてリング１３Ｂをボア機構１７とボア機構１７によって支えられるＯリングシール１８とに接続するのかを示している。図１３Ｃ及び図１３Ｄに示される断面図は、半径方向可動部１３を通るように作成されており、半径方向可動部１３がどのようにして容器のリップ１２Ａの下側に係合するのかを示している。

これらの図はまた、容器１２の内面に係合しているＯリングシール１８を示している。図示される構成においては、この面は開口のすぐ下方にあり両側で平行である。

次に図１４Ａ〜図１６Ｂ（明瞭さのためにＯリングシールは省略されている）を参照して内側部品１１を更に詳細に説明する。内側部品１１はカラー部及びシール部を備え、カラー部はリング１３Ｂと直立半径方向可動アーム１３とを備え、シール部は、ボア機構１７（Ｏリング１８を伴う）を備え、また容器のリップ１２Ａの上側で広がると共に接続部１７Ａによりカラー部のリング１３Ｂに接続される。半径方向可動アーム１３は、カラー部の周囲の周りに間隔をあけて置かれ、リング１３Ｂから上に向けて延びる。半径方向可動部１３の外面は、以下に説明するように外側部品１４の内面上の構造と相互作用するような形にされ、また半径方向可動部１３の上部の遠位端からは、上述した外側部品１４のカム面の第２のセットに係合するためのタブ１３Ｃが延びている。

上述したように、半径方向可動部１３は、それらが容器のリップ１２Ａの上側とスナップフィットになるような半径方向内側の位置を受け入れるように付勢される。半径方向可動部１３は、容器１２の外面とぴったりと係合するように設計されてよく、あるいは僅かに緩い装着になるように設計されてよい（容器１２との係合へと更にきつく押され得るように）。しかし、製造公差及び経時的なプラスチック材料のクリープに起因して、半径方向可動部１３の半径方向の位置には何らかのばらつきがあるのが典型的である。従って、使用に際しては、半径方向可動部は、外側部品のカム面の第１のセットとの相互作用によって、内側位置へと押され且つ／又はそこで保持される。

リング１３Ｂの下端１３Ｄは、望ましくは外に向けて広がるように傾斜しており、その結果、内側部品１１は、外側部品１４と共に軸方向に動かされるのにつれて外側部品１４とスナップフィットになる。即ち、外側部品１４にはそのスカート上に１つ以上の内側に向かう突起１４Ｂが設けられており、内側部品及び外側部品が互いに装着されると、突起１４Ｂは広がりリング１３Ｂの上側でスナップする。これにより、内側部品１１及び外側部品１４の互いの係合解除を防止することが支援される一方で、これらが一旦組み立てられたらこれらの間での限定された軸方向の動きが許容される。

第１及び第２実施形態においては、内側部品及び外側部品の間でのスナップフィットは、これらの間でのネジ接続をももたらす構造の相互係合によって提供されていた。この実施形態においては、スナップイン構造１３Ｂ，１４Ｂは、ネジ構造とは区別される（後で更に説明される）。

接続部１７Ａは、それらが容器のリップ１２Ａの湾曲部の上側を通過するそれらの上端で湾曲させられ、また容器リップ１２Ａの上面の半径方向内側縁上に位置する環状リング１７Ｂによって、この環状リング１７Ｂから下に向けて広がるボア機構１７と結合される。

ボア機構１７の外面は、Ｏリング１８を配置するためのグランド(gland)１７Ｃをもたらすような形にされる。図示される構成（炭酸を含まない飲料又は炭酸飲料を入れるための容器との使用に適している）においては、グランド１７Ｃは、上面１７Ｄ及び背面１７ＥとＯリングを所定の位置に保持するのを支援する小さな下部リップとを備える。グランドの背面１７Ｅと容器１２の内面との間の間隔は、内側部品１１が容器１２に装着されその内部にボア機構が配置されるときに（図１３Ａ〜図１３Ｄに示される）、Ｏリング１８が僅かに圧縮される（又はより正確には変形される）ように設計される。

Ｏリングを用いるシール構成の更なる詳細は、同時係属中の出願ＰＣＴ／ＧＢ２０１１／０００８４６及びディクトマティック北米により刊行されたディクトマティックＯリングハンドブック(Dichtomatik O-Ring Handbook published by Dichtomatik North America)において提供されており、それらは援用のためにここに参照される。

上述の説明において、「Ｏリング」の用語は、円形断面（又は他の断面）を有するエラストマー材料の円環及びＯリングと同様に機能する他の形態のシールを含むものとして理解されるべきである。

ボア機構１７は、容器１２内に入れられた飲料の上方の「上部空間(head space)」を小さくするように、望ましくは凸形状（下方から見たとき）を有している。凸形状はまた、容器１２内で上昇した圧力に起因する上向きの力に抵抗するための追加的な強度をもたらす。上向きの力の大部分は、ボア機構１７の弓形変形（平坦形状である場合に生じ易い）を生じさせるよりもむしろ、接続部１７Ａ及びリング１３Ｃを介してカラー部に伝達され、アーム１３は容器のリップ１２Ａの下に更に強固に配置される。従ってこの構成は炭酸飲料を伴う使用に対して特に有利である。

図１７Ａ〜図１９Ｂは外側部品１４の更に詳細な図を提供する。外側部品１４は、実質的に平坦な上部１４Ｃとその周囲から垂下する(depending from)スカート部１４Ｄとを有するキャップの形態にある。上述したように、上部１４Ｃの外周の周りには複数のスロット１４Ａが設けられており、これらは、外側部品の内側上の構造（例えばカム面の第２のセット）の形成において、モールドの部品が上部１４Ｃを通過するのを可能にすることによって、外側部品の製造を支援する。

スカート部１４Ｄの内面には、その周囲に構造が設けられる。上述したように、間隔をあけて置かれる複数の突起１４Ａがスカート部１４Ｄの遠位端に隣接して設けられているので、内側部品１１及び外側部品１４が共に軸方向に動かされると、内側部品１１は外側部品１４内へとスナップされ得る。連続的な円形突起が設けられてもよいが、一連のより短い突起１４Ａは、より大きな柔軟性をスカート１４Ｄに与えるので、スカート１４Ｄは必要に応じて撓むことで内側部品１１の広がりリング１４Ａの上側でスナップフィットする。内側部品１１と外側部品１４の間で同様のスナップフィット係合を提供するために、広範な他の構造が用いられてよいことが理解されるはずである。

カラー部の半径方向可動部１３と相互作用するために、以下のような多くの構造もまた、スカート部１４Ｄの内面上に設けられる。
i) 半径方向可動部１３が容器のリップ１２Ａとの係合解除のために外に向けて駆動されて内側部品が容器１２から取り外されるときに、半径方向可動部１３の各々を収容するために、深いポケット１５Ａが設けられる。
ii) 半径方向可動部１３の外面に係合すること、及びカム面１５Ｂの各々に繋がる傾斜１５Ｃを伴う最も内側の位置において半径方向可動部１３を押し且つ／又は保持することのために、カム面１５Ｂの第１のセットが設けられる。
iii) 半径方向可動部１３のタブ１３Ｃに係合するためのカム面１５Ｄの第２のセットが設けられており、半径方向可動部１３は、外側部品１４が内側部品１１に対して緩む方向に回転させられるにつれて、半径方向外側に向けて駆動される。
iv) 半径方向可動部の下に向く面１３Ｅ（図１４Ａ〜図１５Ｂ参照）と相互作用するためにネジ構造１５Ｅが設けられており、その結果、内側部品１１と外側部品１４が軸方向に一旦係合したら、例えばバヨネットネジによって、締める方向における回転は内側部品１１及び外側部品１４を互いに係合させる。望ましくは、内側部品１１及び／又は外側部品１４の１つ以上のネジ部は、内側部品１１に対する外側部品１４の締め付ける方向の回転がこれらを互いに軸方向に更に動かすように傾斜させられており、その結果、外側部品１４が容器のリップ１２Ａに向けて引き下ろされ且つ／又は内側部品１４（１１）が容器のリップ１２Ａに向けて引き上げられる。

上述した種類の円周方向に間隔をあけて置かれる複数のネジ構造は多条ネジを提供し、その結果、密閉器を取り付け／取り外し位置から緊密な固定位置へと動かすために（逆も同様）、内側部品１１に対する外側部品１４の約４５度の回転（円周上に８セットの構造が設けられている場合）で十分である。望ましくは１８０度以下の相対的回転、更に望ましくは９０度以下の相対的回転を必要とする他の多くの構造及び他の構成が、同様の効果を奏するために用いられてよい。

上述した密閉器は、種々の方法により容器に装着することができる。１つの特に有利な方法は、内側部品及び外側部品を一体に組み立てるのに先立ち先ず内側部品１１を容器に装着することである。内側部品１１が容器のリップ１２Ａの上側でスナップフィットにされると、ボア機構１７は容器１２の口を閉じ、Ｏリング１８が内側部品１１と容器１２の間のシールを提供する。

内側部品１１は従って、容器１２が充填された後に容器１２に装着されてよく、容器１２の一時的な密閉器を提供する。従って、内側部品１１及び容器１２の外面は、例えば容器１２が充填されている最中にこぼれた又は飛び散ったであろう内容物の残余を除去するために洗浄し、次いで内側部品１１上への外側部品１４の装着に先立ち乾燥することができる。これは自動充填ラインにおいて特に有利であり、例えば自動充填ラインにおいては、容器はビール等の飲料で充填され、この場合、内側部品と外側部品の構造の間、例えばそれらのネジ構造の間での相互作用が製品残渣によって妨げられないことを確実にするのが望ましい。

外側部品１４は、内側部品１１の広がりリング１３Ｄが外側部品１４のスカート部の突起１４Ｂを過ぎてスナップするように、外側部品１４及び内側部品１１を共に軸方向に動かすことによって、内側部品１１に装着される。半径方向可動部１３は、外側部品と係合するのに従って、望ましくは外側部品の深いポケット１５Ａに位置合わせされる。内側部品１１に対する外側部品１４の回転は、次いでカム面１５Ｂの第１のセットを半径方向可動アームとの係合へと動かし、半径方向可動アームが容器リップ１２Ａの下側と係合するようにこれらを押し且つ／又はその状態で半径方向可動アームを保持する。アーム１３はリップの下側との係合を保持され、またそこから係合解除するようには半径方向外側に向けて動くことはできないので、内側部品はこのようにして容器に固定される。

密閉器を容器から取り外すためには、カム面１５Ｄの第２のセットがそれぞれのタブ１３Ｃに係止してそれらを外に向けて駆動するように、外側部品が緩む方向に回転させられる。同時にカム面の第１のセットが半径方向可動アームとの係合を解除するように動き、また深いポケットが半径方向可動アームに位置合わせされるので、アームは外に向けて撓むことができる。アームはこのようにしてリップの下側から係合解除される。ユーザは次いで密閉器を軸方向上に向けて引くことで、ボア部品（及びＯリング）を容器から引き抜くことができる。従って、内側部品１１及び外側部品１４は１つの部品として取り外され、即ち、外側部品１４の突起１４Ｂは内側部品の広がり部１３Ｄの下側に係合したままであるので、外側部品に印加される上向きの力は、内側部品に上向きの力を印加する。

カム面の第２のセットは、外側部品内に設けられる構造の表面に外に向かって面している。外側部品が緩む方向に回転させられるのに従って、半径方向可動アーム１３のタブ１３Ｂはこれらの構造に係合し、それらのカム面１５Ｄはアーム１３を外に向かって駆動するので、アームは容器リップ１２Ａの下側から係合解除される。これにより、リップ１２Ａからのアーム１３の積極的な信頼性の高い係合解除が提供され、また密閉器が容器から取り外されるときに任意のアームがリップに引っかかる可能性が低減される。

容器が炭酸飲料を収容している場合（又は容器の内圧が容器外環境と比較して上昇させられている場合）、内圧が内側区画１１、従って外側区画１４を持ち上げるのを手助けするので、密閉器を取り外すのに極めて小さい（もしあるとすれば）上向きの力が印加されればよいことが見出されている。それどころか、Ｏリングが容器の内側から係合解除されるときに、「ポップ(pop)」と共に開く傾向がある。従ってそのような状況においては、密閉器は、容器内で上昇した内圧が密閉器を取り外すのに必要な上向きの力の相当な割合をもたらすように設計され得る。また、Ｏリングが容器から係合解除されるときに、容器の通気が達成されることも理解されるはずである。これにより、少なくとも広口容器に対しては、容器を開けるに際しての通気の効果的な方法が提供されるので、他の通気メカニズムは不要である。

上述の動作を容易にするために、外側部品を内側部品に対して回転させることが必要である。図示される実施形態においては、このことは、内側部品及び容器に、これらの間での相対的な回転を制限する１つ以上の相互係合可能な停止構造(mutually engageable stop features)を設けることによって達成される。容器上の停止構造は、１つ以上の突起、リブ、窪み又は溝を容器のリップ内又はリップの下方に備えていてよく、また内側部品上の停止構造は、容器上の停止構造に係合するための構造を半径方向部又は接続部の１つ以上の上に備えていてよい。

図２０Ａ及び図２０Ｂは停止構造の１つの形態を示している。この停止構造は、容器リップ１２Ａの下側から突出する半円形リブ１９を備える。図２０Ｂに示されるように、このリブ２９は半径方向可動アーム１３と接続部１７Ａの１つとの間の空間の１つ内へと突出し、従って、容器１２に対する内側部品１１の回転は、リブ１９と半径方向可動アーム１３又は接続部１７Ａのいずれかの側面との間の係合によって制限される（内側部品１１がどちらに回転させられているかによる）。望ましくは２つのリブ１９が互いに１８０度で設けられる。

停止構造２９は、容器１２に対する内側部品１１の回転を、半径方向可動アーム１３がリップ１２Ａの下側から係合解除されるのに十分遠くへと外に向けて駆動されるまで制限することが望ましい。従ってこれを達成するために、リブ１９は、リップ１２Ａから外に十分遠くへと突出するように設計される。

図２１Ａ〜図２１Ｄは容器１２上の停止構造の代替的な形態を示している。この形態では、停止構造は、リップ１２Ａを通る１つ以上の実質的に垂直な溝２０を備える。図２１Ｂ及び図２１Ｄに示される断面は、互いに１８０度で配置される２つのそのような溝を通って取られている。これらの溝２０に係合するための１つ以上のリブ（図示せず）が内側部品１１に設けられている。これらのリブは、半径方向可動アーム１３又は接続部１７Ａの１つ以上の内側上に設けられていてよい。後者の場合、内側部品１１が容器１２に装着されるときに、これらのリブは溝２０に位置合わせされる必要があることが理解されるはずである。

雄構造及び／又は雌構造を容器及び内側部品上に備える多くの他の形態の停止構造が用いられてよい。望ましくは容器上の停止構造は、容器リップ内又は容器リップ上に設けられる。容器上の停止構造は望ましくは、リップの外側内又は外側上に設けられるが（図２０Ａ〜図２１Ｄ）、リップ１２Ａの上側又は内側上に設けられてもよい。場合によっては、停止構造は、リップ１２Ａの下方へ短い距離で容器の壁上に設けられてもよい。望ましくは、停止構造は、射出成形により形成される容器の部分において、即ちリップ１２Ａ又はリップ１２Ａの下方へ短い距離の容器壁の一部において、その形態が次いで正確に決定されるときに設けられてよい（それほど正確ではない傾向があるブロー成形によって形成される容器１２の一部において設けられるのとは対照的に）。容器のブロー成形される一部は、容器への密閉器の固定に関与しないので、次いで任意の形状にされ得る。

この手段により、内側部品に対する外側部品の必要な回転は、外側部品と容器の間に回転力を印加することによって達成することができる。このことは、内側部品が外側部品内に埋め込まれておりユーザが容易にアクセスすることができない場合に、明らかに特に重要である。

代替的な構成において、容器のリップ上のいかなるそのような構造をも回避するのが望ましい場合には、他の実施形態に関連して上述したように、例えば内側部品及び／又は容器上の高摩擦表面の提供によって、高摩擦係合が内側部品と容器の間に設けられてよい。

他の状況においては、内側部品及び外側部品は、内側部品を容器に先立ち外側部品内へスナップフィットすることによって仮組み立てされてよい。この組み立て品は次いで、内側部品のカラー部がリップの上側に装着され（且つ望ましくはリップの下側との係合へとスナップし）またボア機構（及び望ましくはそれに支えられるＯリングシール）が容器の内側に押し付けられるように、密閉器を容器に軸方向に押し付けることによって、容器の口に装着することができる。次いで外側部品が上述したように締め付け方向に回転させられて、カム構造の第１のセットを半径方向可動アームとの係合へと動かす。

内側部品及び外側部品が互いに対して回転させられるとき、それらは望ましくは３つの位置の間で動き、これらの位置は、カムの第１のセットが半径方向可動アームに係合してこれらを内側位置に保持する閉位置と、カムの第２のセットが半径方向可動部を外に向けて促す開位置と、開位置及び閉位置の間の中立位置とであり、中立位置においては、半径方向可動アームは、半径方向内側位置において保持されておらず又は押されていないし、且つ半径方向外側位置に向けて促されてもいない。内側部品及び外側部品が互いに最初に組み立てられる場合、それらは望ましくは中立位置にある（しかし、それらは互いに対して任意の相対的回転位置において組み立てられてよい）。また、内側部品及び外側部品は、開位置において取り外し可能に保持されることが望ましい。このことは、外側部品の内面上に１つ以上の小さな突起（図示せず）を設けることによって達成可能であり、タブ１３Ｃの１つ以上は、カム面１５Ｄの第２のセットをタブ１３Ｃと係合させるために、上記小さな突起を超える(bump over)必要がある。これらの突起は次いで、一旦それらが第２のカム面１５Ｄによって外に向けて駆動されたならば、タブ１３Ｃが中立位置へと滑り戻ることに対する抵抗を提供するが、外側部品を中立位置に向けて手動で回転させることによって容易に克服可能である。

図１〜図１９Ｂに示される実施形態は全て、シール部及びカラー部を備える内側部品を有している。上述したように、シール部は容器に対するシールを提供することに関与している。場合によっては、シール部は比較的柔軟な材料から形成され、使用に際しては、シール機能を提供するように外側部品と容器の間に挟まれる（例えば図１〜図１０Ｂに示されるように）。他の場合には、シール部はカラー部の材料と同様に比較的強固な材料、例えばプラスチック材料から形成され、そして容器とのシールを提供する柔軟シール部、例えばＯリングを支える（例えば図１１Ａ〜図１９Ｂに示されるように）。いずれの場合にも、シール部はまた、開口をまたいで広がり、従って容器の口を閉じる（これら図面に示されるように）。しかし、他の実施形態においては、シール部は容器のリップの上側で広がるが、容器の口はまたがない。そのような場合には、外側部品は、容器の口をまたいで広がって容器を閉じるキャップの形態にある。

図示される実施形態においては、外側部品は、容器を閉じるように容器の口をまたいで広がるキャップの形態にある（容器が内側部品のシール部によっても閉じられているか否かにかかわらず）。キャップは単純な平坦な上部を有していてよく且つ／又は容器内へ延びる（且つ容器を閉じる）ボア機構を備えていてよい。しかし、他の実施形態においては、キャップは容器のリップ（及びそこから垂下しているスカート部）の上方に位置する上部を有する環状形態を有していてよいが、容器を閉じるために容器の口をまたいで広がっていない。この場合には、明らかに、内側部品のシール部が容器の口をまたいで広がりこれを閉じることが必須である。

図１１Ａ〜図１９Ｂを参照して説明した実施形態の種々の修正が可能である。幾つかの構成においては、特に炭酸を含まない飲料を収容している容器又は比較的狭い開口（例えば２８ｍｍ以下の直径）を有する容器に対しては、容器リップの上面を又は容器の内面に直面するリップの縁をシールするようにシールを配置することができる。そのような配置においては、ボア機構は省略されてよく、また例えば容器の口又は開口をまたいで広がりこれを閉じる実質的に平坦な部分によって代替されてよい（この場合、図１５Ａ及び図１５Ｂにおいて符号１７で示される区域は平坦であるか開口であるかのいずれかである）。シールはＯリング又は他の形態の圧縮シールであってよい。

図面に示される全ての実施形態において、内側部品のカラー部の半径方向可動部又はアームは上に向けて延びており、即ちそれらはそれらの下端で結合され（カラーの周囲の周りに延在し且つ周方向に間隔をあけて置かれるアームの位置にアームを維持するように機能するリング又は他の構造によって）、またそれらの上端は容器のリップの下に係合する。この構成は特に既知の構成に対して多くの利点を有しており、既知の構成においては、密閉器又は密閉器の部品が半径方向可動部又はアームを有しているが、これらは下に向けて延びており、これらの上端にて、例えば容器の口をまたいで広がり且つ／又は容器の口を閉じる部品の上部によって結合される。

図面に示される構成の他の重要な構造は、カラー部から容器のリップの上側に広がるシール部を設けていることである。これを達成するために、下に向けて延びるアームを有するカラー部を伴う２つの特定の構成が開示される。第１の構成においては、柔軟シール部がカラー部から容器のリップの上側に広がる（また場合によっては、容器の口をまたいで広がり且つ／又は容器の口を閉じてもよい）。第２の構成においては、カラー部と同じ又は同等の剛性の（且つ典型的にはカラー部と一体的に形成される）接続部が、カラー部のリングから延び且つ容器のリップの上側に延びる。これらの接続部は典型的にはそれらの上端にて環状リングによって共に接続され、またここから容器の内側へとボア機構が広がっていてよい。この種のシール部は、望ましくは、容器の上面又は内面に係合するためのＯリング又は圧縮シール等の柔軟シール部材を支える。

内側部品がボア機構を有していない場合には、リップの上面とのシール部の係合によって、及び／又は例えば容器の外側が膨らんでいる又は外に突出するショルダ又はリブを有する場合における容器の外部とのカラー部の下端の係合によって、容器を滑り落とすことが防止される（容器が外側部品によって保持されていない場合）。

疑義の回避のため、ここで用いられる「〜を備える、〜からなる(comprise)」の動詞は、通常の辞書的な意味、即ち非排他的な包含を示すものとしての意味を有する。従って、「〜を備える、〜からなる」の語（又はその任意の派生語）は、更なる構造が含まれている可能性を排除しない。

この出願書類（添付の特許請求の範囲及び図面を含む）に開示される全ての構造は、任意の組み合わせ（少なくとも幾つかの構造が相互排他的である組み合わせを除く）において組み合わされてよい。

この出願書類（添付の特許請求の範囲及び図面を含む）に開示される各構造は、明示的に別段の説明がなされていない限り、同一の、均等な又は同様の目的のために機能する代替的な構造によって置換されてよい。従って、明示的に別段の説明がなされていない限り、開示される各構造は、一般的な一連の均等な又は同様の構造の例である。

また、本発明は、ここに説明される実施形態の詳細に限定されない。本発明は、特許請求の範囲及びここに説明される任意の１つ以上の構造（添付の特許請求の範囲及び図面に説明されるものを含む）によって網羅される任意の新規な概念、構造又は任意の組み合わせに及ぶ。

Claims (31)

1. 軸を定義する円形の開口と前記開口の周りのリップとを有する容器のための密閉器であって、前記密閉器は内側部品と外側部品とを備え、前記内側部品は前記容器の前記リップの下方の前記容器の外側の周りに位置するためのカラー部と使用に際して前記カラー部から前記リップの上面の上側に広がるシール部とを有し、前記外側部品は前記内側部品の上側に装着するためのものであり且つ前記内側部品の前記カラー部を前記リップの下に取り外し可能に固定するために前記内側部品と相互作用するためのものであり、前記外側部品は前記内側部品の前記カラー部の周りに位置するためのスカート部を有し、前記カラー部はその外周の周りに間隔をあけて置かれた複数の半径方向可動部を備え、前記複数の半径方向可動部はそれらの下端にて前記カラー部の全周の周りに延在する構造により枢動可能に結合される密閉器。
2. 前記カラー部は比較的強固であり、前記シール部は比較的柔軟である請求項２に記載の密閉器。
3. 前記シール部は比較的強固であり、前記密閉器が容器に装着されるときに前記容器の前記リップ又は内側に接触して位置するような比較的柔軟なシール部材を前記シール部が支える請求項１に記載の密閉器。
4. 前記カラー部及び前記シール部は互いに一体に形成される請求項２又は３に記載の密閉器。
5. 前記外側部品は１つ以上のカム構造を有し、前記１つ以上のカム構造は、前記外側部品の前記スカート部が前記内側部品の前記カラー部の上側に装着されると共に前記内側部品に対して軸方向に且つ／又は回転方向に動かされるときに、前記リップの下方の前記容器の外側と係合している前記半径方向可動構造を押し且つ／又は保持するように前記内側部品と軸方向に且つ／又は回転方向に相互作用する先行するいずれかの請求項に記載の密閉器。
6. 前記外側部品は前記内側部品に対する前記軸の周りの１８０度以下、望ましくは９０度以下の回転により前記内側部品に取り外し可能に固定される先行するいずれかの請求項に記載の密閉器。
7. 前記外側部品は前記スカート部の内周の周りで実質的に上を向く間隔をあけて置かれた複数の第１の面を有し、前記複数の第１の面は前記半径方向可動部の実質的に下を向く第２の面と係合するためのものであり、前記内側部品に対して締める方向における１８０度以下の前記外側部品の回転並びにその結果としての前記第１の面及び前記第２の面の係合により前記内側部品及び前記外側部品が前記軸の方向で互いに固定される請求項６又は７に記載の密閉器。
8. 前記第１の面及び／又は前記第２の面は前記第１の部品及び前記第２の部品の間での相対的な回転がそれらの間での軸方向の動きを生じさせるように形成され又は傾斜させられる請求項８に記載の密閉器。
9. 前記外側部品は前記容器のリップの上面上にある上部を有し、前記軸方向の動きは直接的に又は前記シール部を介して前記上部を動かして前記上面と係合させる請求項９に記載の密閉器。
10. 前記シール部は前記容器のリップの前記上面の上側で広がって前記開口を閉じる先行するいずれかの請求項に記載の密閉器。
11. 前記密閉器と前記容器の上面又は内面との間のシールを提供するためのＯリングシールを有する先行するいずれかの請求項に記載の密閉器。
12. 前記Ｏリングシールは前記シール部の一部である又は前記シール部によって支えられるエラストマー材料の円環を備える請求項１２に記載の密閉器。
13. 前記Ｏリングはボア機構上に設けられ、前記ボア機構は使用に際して前記開口を介して前記容器の内部へと突出し、前記ボア機構は前記外側部品の内側及び／又は外側の一部である請求項１２又は１３に記載の密閉器。
14. 前記シール部は前記容器の口をまたいで広がっておらず従って前記容器の開口を閉じない請求項１〜１０のいずれかに記載の密閉器。
15. 前記外側部品はボア機構を備え、前記ボア機構は使用に際して前記容器の前記口を介してその内部へと突出する請求項１５に記載の密閉器。
16. 前記ボア機構は比較的強固な部品とそれにより支えられるＯリングとを備える請求項１６に記載の密閉器。
17. 前記外側部品の前記スカート部は前記ボア機構に対して回転可能である請求項１６又は１７に記載の密閉器。
18. 前記１つ以上のカム構造は前記半径方向可動構造を前記リップの下方の前記容器の外側との緊密な摩擦係合へと押すように構成される請求項５に記載の密閉器。
19. 前記内側部品と前記容器の外側との間での摩擦係合は前記外側部品と前記容器の間に印加された回転力によって前記相対的な回転が達成されることを可能にする先行するいずれかの請求項に記載の密閉器。
20. 前記半径方向可動部の内面は前記容器の外面との高摩擦係合を提供する請求項２０に記載の密閉器。
21. 前記半径方向可動部は比較的強固な材料から形成され、前記高摩擦係合は前記内面を形成する比較的柔軟な材料の層によって提供される請求項２１に記載の密閉器。
22. 前記比較的柔軟な材料の層は前記シール部の一部であり、使用に際して前記容器のリップの上面の上側で広がる請求項２２に記載の密閉器。
23. 前記外側部品はカム構造の第２のセットを有し、前記カム構造の第２のセットは前記外側部品が緩む方向に回転させられるにつれて前記半径方向可動部を半径方向外側に向けて駆動するように前記半径方向可動部と相互作用するように構成される請求項５に記載の密閉器。
24. 前記内側部品はボア機構を備え、前記ボア機構は使用に際して前記開口を介して前記容器の内部へと突出し、前記ボア機構は前記容器の内面とシールするように構成されるＯリングシールを支える請求項３、１１、１２及び１３のいずれかに記載の密閉器。
25. 前記内側部品が前記容器の前記リップの上側に装着されるのに従って前記半径方向可動構造はそれらが前記容器とのスナップフィットを提供するように半径方向内側の位置に向かって付勢される請求項３又は１１に記載の密閉器。
26. 前記内側部品は前記外側部品内にこれらが軸方向に組み立てられるにつれてスナップフィットになる先行するいずれかの請求項に記載の密閉器。
27. 前記内側部品は、前記容器の構造に係合して前記外側部品が回転させられるときの前記内側部品の前記容器に対する回転を抑制し又は制限するための停止構造を有する先行するいずれかの請求項に記載の密閉器。
28. 軸を定義する開口を有する容器のための密閉器であって、前記容器は前記開口の周りで外側に向けて突出するリップを伴い、前記密閉器は、前記リップの外面に係合するための拡大可能／縮小可能部分を有する内側部材と、前記内側部材が前記リップの上側に装着されたときに前記内側部材に対する前記外側部材の軸方向及び／又は回転方向の動きが設定されて前記リップの下方の前記容器との固定係合に前記拡大可能／縮小可能部分を保持し且つ／又は押すように前記内側部材の上側に装着するための外側部材と、を備え、前記容器及び／又は前記容器の外面に接触する前記内側部材の内面は、前記内側部材と前記容器の間での高摩擦係合を提供するような性質のものであり、それにより前記内側部材及び前記外側部材の相対的回転は前記外側部材と前記容器の間に印加される回転力によって達成され得る密閉器。
29. 容器に装着されたときに前記容器の開口を閉じる先行するいずれかの請求項に記載の容器用密閉器。
30. 請求項１〜２８のいずれかに記載の密閉器を受け入れるように構成される容器。
31. 請求項２７に記載の密閉器の停止構造と相互作用するための、容器のリップ内又はリップ上の停止構造を有する請求項３０に記載の容器。

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