JP2013533473A - コンパクト核融合炉 - Google Patents

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Abstract

中性子源として使用するためのコンパクト核融合炉が記載される。炉は、トロイダルプラズマチャンバと、当該プラズマチャンバの中にプラズマを閉じ込めるための磁場を生成するべく構成されるプラズマ閉じ込めシステムとを含む。プラズマ閉じ込めシステムは、大半径が0.75m以下となるように構成される。炉は、2MA以下のプラズマ電流によって動作するべく構成される。磁場は、5T以下のトロイダル成分を含む。これらの低い値にもかかわらず、炉は1MW以上の中性子出力を生成することができる。

Description

本願はコンパクト核融合炉に関する。詳しくは、本発明は、排他的にというわけではないが、中性子源としての使用に適した球状トカマク炉に関する。
世界的な核融合研究は、ITERプロジェクトの建設開始後新たなフェーズに入っている。しかしながら、商業用核融合炉の成功への道のりには、経済的に発電するのに必要な高効率を伴う長パルス、安定動作が要求される。これら3つの条件は、同時に達成することが特に難しい。当該プログラムには、理論的かつ技術的研究のみならず、ITER及び他の核融合施設での実験的な研究の長年の継続が必要となる。
より直接的な核融合の適用は、核融合装置を中性子源として使用することである。様々な適用例(同位体生成を含む)があるが、最も明らかなのは、急速にウラン燃料の消尽と放射性廃棄物貯蔵の蓄積との双方をしている現在拡大中の核分裂プログラムに役立てることである。高速核融合中性子の適用は、膨大な蓄積量の劣化ウランを、新たな燃料に変換することと、核種変換による廃棄物問題低減に役立つこととが可能である(非特許文献1)。当該適用は、長い間企図されている。非特許文献2の当初の核融合炉特許は、その価値を中性子源と認識していたが、これはほとんど無視され、理想のエネルギー源として「純粋な」核融合を探求することが望まれてきた。
核融合炉を中性子源として実現可能とするには、十分な中性子収率をもたらす一方で建築及び運転が経済的な装置を製造することが望まれる。具体的には、科学的研究、材料試験、同位体生成等に理想的な少なくとも1MWの核融合中性子を生成する一方で定常状態運転、プラズマ制御、トリチウム運転等のような幅広い未試験領域を評価することが望ましい。
14MeV(高速)核融合中性子は、ジュウテリウム・トリチウム(D-T)プラズマが、当該原子核が融合する程度まで非常にホットとなって高速中性子を放出する場合に生成される。当該プラズマは、このプロセスを最適化する高閉じ込め時間、高温度、及び高密度を有する必要がある。
これを達成する一つの方法がトカマクの使用である。トカマクは、当該核融合が生じ得るようなホットな安定プラズマを生成するべく、強いトロイダル磁場B(数テスラ)と高いトロイダルプラズマ電流Ip(数メガアンペア)との組み合わせ、及び、通常は大きなプラズマ体積と著しい補助加熱を特徴とする。当該補助加熱(通常、非常に高エネルギーの中性H又はD若しくはTの、数十メガワットの中性ビーム入射を介する)は、温度を十分高い値にまで増加させるのに必要となる。例外は、IGNITORプロジェクトである。これは、極端に大きなトロイダル磁場(〜13テスラ)を特徴とし、補助加熱なしで点火に達することができる。
問題なのは、一般に必要とされる大きな磁場及び高いプラズマ電流ゆえに、建設コスト及び維持コストが非常に高くなり、磁石システム及びプラズマ双方に存在する当該大きな貯蔵エネルギーに対処するべく工学技術に非常な忍耐力が必要となることである。当該プラズマは、「ディスラプション」、すなわちメガアンペア電流が、猛烈な不安定性において数千分の1秒でゼロまで低減すること、を引き起こす傾向がある。
当該状況は、従来型トカマクの自動車タイヤチューブ状トーラスをその限界にまで収縮させ、芯のあるリンゴの外観を有する「球状」トカマク(‘spherical’tokamak(ST))とすることによって改善することができる。Culhamにおける当該概念の最初の実現が、膨大な効率増加を実証した。ホットなプラズマを包含するのに必要な磁場を10分の1まで低減することができる。加えて、プラズマ安定性が改善され、建設コストも低減される。STの大きな欠点は、中心プラズマ柱の空間制約により、中性子環境における中心巻線を保護するべく必要な実質的遮蔽の設置が制限されることにある。これにより、従来型トロイダル磁場巻線及び従来型中心ソレノイド(プラズマ電流を誘導及び維持するべく使用される)が実用的でなくなる。しかしながら、STに基づく発電プラントが設計されている(限られた遮蔽を有する中実の銅中心ポストが使用される。当該ポストは中性子による損傷の場合毎年程度交換される)。これに関する欠点は、暖められた銅の相対的に高い抵抗に起因する中心柱での高エネルギー散逸により、発電を経済的にするべく大きな装置が必要となることである。
より実用的には、STは、上記セクションに記載した中性子源として適用される。以下に記載のとおり、いくつかの設計がなされている。磁場及び電流要件は、発電プラントに必要な当該要件よりも大きく低減されるが、依然本質的であり、明らかな設置コスト及び維持コストに加え、電流駆動及び補助加熱を与えるプラズマへのエネルギー投入は典型的に、数十メガワットになる。定常状態において、このパワーは、当該プラズマを同じままとする。すなわち、核融合プラズマにおいて、当該パワーは大抵、非常に小さな占有面積のダイバータにある真空容器と交差する当該プラズマの周縁における非常に狭い領域である「スクレイプ・オフ層」に沿って現れ、可能であれば多数メガワットの熱を小面積に付与する。
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実用的とされるSTに基づく核融合中性子源にとって、以下の課題の少なくともいくつかを解決することが望まれる。
・従来型中心ソレノイドなしでプラズマ電流を立ち上げること。
・当該電流を必要な値までランプアップさせること。
・当該電流を最小パワー投入によって維持すること。
・当該プラズマを最小パワー投入で加熱して中性子を生成すること。
・当該プラズマからダイバータ領域への熱負荷が確実に許容可能であること。
・中性子損傷に対して自身を保護する一方で科学的な及び処理の適用のための中性子フルエンスを生成する能力のある構造を設計すること。
本発明の第1側面によれば、中性子源として使用するためのコンパクト核融合炉が与えられる。炉は、トロイダルプラズマチャンバと、当該プラズマチャンバの中にプラズマを閉じ込めるための磁場を生成するべく構成されるプラズマ閉じ込めシステムとを含む。プラズマ閉じ込めシステムは、閉じ込められるプラズマの大半径が0.75m以下、好ましくは0.5m以下、より好ましくは0.3m以下となるように構成される。炉は、2MA以下、好ましくは1.5MA以下、より好ましくは1MA以下のプラズマ電流によって動作するべく構成される。磁場は、5T以下、好ましくは3T以下、より好ましくは1.5T以下のトロイダル成分を含む。
小型核融合炉の従前の設計は通常、壁負荷、すなわちプラズマチャンバの壁を介したプラズマ熱の分散、に関する課題を抱えている。この課題は、低磁場及び低プラズマ電流の使用が、分散されなければならない熱の量を低減することによって解決する。同じ理由により、いくつかの実施例において、プラズマへのパワー投入は10MW以下であり、又は6MW以下でさえある。炉は球状トカマクであり得る。
かかる炉からの中性子出力は、好ましくは少なくとも1MWである。低い電流、磁場、及び投入パワーで運転される炉から、このような大規模な中性子生成が得られることは驚きである。しかしながら、中性子生成は、中性ビームを、マクスウェルプラズマ分布の高温テールと相互作用させるべくプラズマの中に向けることによって向上させることができる。中性ビームは、少なくとも80keV、好ましくは100keV、より好ましくは130keVのエネルギーを有する。
一実施例において、プラズマは、10秒超過、好ましくは100秒超過、より好ましくは1000秒超過して定常状態に維持することができる。これは、中性子生成の有用性を劇的に増加させる。長パルスによって放出中性子の総数が増加するからである。かかる長パルスを達成するべく、誘導なしでプラズマ電流を駆動することができる。プラズマは、マージング圧縮、振動電流がプラズマリングを生成してプラズマ電流を増大させる磁気ポンピング、トロイダルチャンバの中心コアに配置される一以上の引き込み可能ソレノイドのアクティベーション、及び/又は、ジャイロトロンによる電子バーンスタイン波電流立ち上げを使用して立ち上げることができる。プラズマ電流は、当該一以上の引き込み可能ソレノイドのアクティベーション、電子バーンスタイン波電流駆動、及び/又は、プラズマをその成長に合わせて包含するのに必要なポロイダル磁場急増によって、プラズマ電流を所望動作値までランプアップさせるのにほぼ十分な磁束が投入されるようにプラズマを加熱することを使用してプラズマ電流をランプアップさせることができる。引き込み可能なソレノイドは、予め冷却された高温超伝導ソレノイドを含む。
中性ビーム及び/又はプラズマは、中性子生成を向上させるべくトリチウムを含む。トリチウムは高価かつ放射性なので、ジュウテリウムのみを使用して炉を動作させるのが好ましい。いくつかの中性子が依然、D-D核融合反応により生成される(同じトロイダル磁場、プラズマ電流、及びプラズマ加熱条件下のD-T核融合により生成される数の約1/80)。しかしながら、D-D核融合は、トリチウムを使用する前に炉を試験する上で、及び、例えば、コスト、複雑性、安全性、規制、又は入手可能性等の理由によりトリチウムの使用が望ましくない場合において、重要となり得る。
D-D核融合によって驚くべき高い中性子束が達成できる所定の場合が存在する。これは、トロイダル磁場を増加させることにより、中性ビーム入射の慎重な使用により、及びプラズマ加熱方法を最適化することにより達成することができる。
炉から放出される中性子は、とりわけ、医療等の用途の同位体形成、水素生成(例えば電気分解による)、核廃棄物の処理、リチウムの中性子ボンバードメントによるトリチウム製造、核分裂燃料の増殖、中性子分光法、材料とコンポーネントの試験、及び/又は科学的研究を目的として使用され得る。
従来型核融合炉において、プラズマにおいて生成されるα粒子が保持される。当該粒子はプラズマ加熱を補助するが、同時に、蓄積すると不安定性及び汚染の問題を引き起こす。提案される装置においてはプラズマ電流及び磁場が低いので、α粒子を閉じ込めないオプションもある。
炉が運転されている間、トーラスの中心にはソレノイドを存在させないオプションもある。高い中性子フルエンスによる損傷のためである。
核融合炉は、プラズマチャンバ壁の単位面積当たりの負荷を低減するべく最適化されたダイバータ板、並びに/又は、プラズマの排出プルームを配向させ、前記排出プルームの占有面積を大きな半径まで拡張させ、及び/若しくは当該排出面積全体の接触領域を掃引させるべく構成されるダイバータコイルを含む。ダイバータの一以上は液体リチウムで被覆される。
炉はまた、放出される中性子の束を(個別の中性子エネルギーを犠牲にして)増加させるべく構成される増倍ブランケットを含む。束密度の局所的増加をもたらし及び/又はポロイダルコイル等のトカマクコンポーネントを大規模な中性子照射から保護するように中性子を炉の外に向けるべく、リフレクタを設けることができる。
本発明の他側面によれば、トロイダルプラズマチャンバを含む核融合炉を動作させることによって中性子を生成する方法が与えられる。本方法は、プラズマチャンバにおいてプラズマを立ち上げることと、当該プラズマチャンバの中に、大半径が0.75m以下のプラズマを閉じ込めるべく5T以下、好ましくは3T以下、より好ましくは1.5T以下のトロイダル成分を有する磁場を生成することと、当該プラズマにおけるプラズマ電流を2MA以下にまでランプアップさせることと、中性子を放出することとを含む。
本発明のいくつかの好ましい実施例が、例示のみによって、及び添付図面を参照して以下に記載される。
核融合パワーにおけるトリチウムの割合の効果を例示する。 従来型かつ球状のトカマクにおける磁力線の挙動を例示する。 球状トカマクの断面を示す。
少なくとも1MWの核融合出力を有するトカマクに基づいて、14MeV中性子源のためのいくつかのオプションが考慮された。当該オプションは以下を含む。
(a)超伝導磁石及びアスペクト比A=3から4(A=R/aすなわち小半径aに対するトーラスの大半径Rの比)を有するトカマク。
(b)銅又は超伝導磁石及びアスペクト比A=2を有する低アスペクト比のトカマク。
(c)銅磁石及びアスペクト比A=1.5から1.8を有するコンパクト球状トカマク。
(d)アスペクト比1.5から1.8を有する銅又は超伝導磁石を有する球状トカマク。
技術的見地からは、すべてのオプションが実現可能、すなわち必要なパワーレベルを与えることができそうである。オプション(a)は、最低のプラズマ及び中性子負荷を有するがコストは1兆ユーロを超える。
オプション(b)は、オプション(a)と比較すると、トカマクの製造における所定の利点及び低減されたコストを有する。しかしながら、その大きなサイズゆえ、オプション(b)は、磁気システム及び電流生成システムに対するパワー要件が著しい。これは、磁石におけるパワー散逸及び他のシステムのパワー消費が500MW近くになり得るので、高い運転コストにつながる。
オプション(c)は、50MWまでの受容可能パワー散逸レベル及び最小建設コストを有する最小サイズを与え、数メガワットの中性子パワーが得られる。
オプション(d)は、超伝導(又は高温超伝導)磁気コイルの使用によりエネルギー消費がさらに低減され得るので、さらに効率的である。このオプションは、磁石のための、特に中心スタックのための、空間を大きくする必要があり、コンパクトなオプション(c)と比較して、当該装置の大半径増加につながる。トカマクプラズマの大半径とは、トカマク全体(当該装置の中心にある穴の中心から当該プラズマの中心まで)の半径であり、小半径とは当該プラズマ自体の半径である。
本明細書は、オプション(c)、すなわちコンパクト球状トカマク(ST)概念に基づくコンパクト核融合中性子源(CFNS)にフォーカスする。
本装置を詳細に記載する前に、球状トカマクに基づく核融合装置の従前の研究を考慮しておくことが役に立つ。
非特許文献3は、大半径R〜0.7m(プラズマ電流Ip〜10MA、中心トロイダル磁場BTo〜2.8T)のパイロットプラントを含む球状トカマク(ST)ファミリーを記載する。これは、著しい出力(400から800MW)を有する。積極的なH因子(従来型トカマクのスケーリング則に対するエネルギー閉じ込め増加)は〜7であり、β(効率の尺度すなわち必要な磁場圧力に包含されるプラズマ圧力の比)は〜9であり、壁負荷は8MW/mであり(半径Ro+2aにおいて仮定される壁)、これらは経済的に発電するべく設計される。
非特許文献4は、試験核融合炉コンポーネントを試験するのに十分な中性子フルエンスを与えるべく設計された、同様の中程度サイズのST(適度なH因子〜1.3、β〜2.6、及び壁負荷(R+2a)〜0.75MW/mにおいてR〜0.7m、Ip〜10.3MA、BTo〜3T、核融合出力〜40MW)に基づくコンポーネント試験施設(CTF)を考慮する。
非特許文献10は、非特許文献4の作業を拡張し、再びA〜1.6のCTFを提案する。これは、毎年1kg未満のトリチウムを消費するように設計され、特に、コンポーネント及び材料を試験することによって核融合パワーへの野心的アプローチを促す。当該装置は、R〜0.75m、Ip〜8MA、BTo〜2.8、H〜1.3、PNBI〜60MW、及び、その約25%がビーム・プラズマ相互作用(以下でさらに述べる)からもたらされる収率Pfus〜50MWを有する。
非特許文献12は、非特許文献10の設計を進展させる。サイズをR=0.85m、a=0.55mまでわずかに増加させ、電流及び磁場を6.5MA及び2.5Tまでわずかに減少させ、再びH=1.3を仮定し、PNBI=44MW及びPfus=35MWを有する。
非特許文献15は、非特許文献10のCTFのDINAコードシミュレーションを与える。NBIエネルギー(40keVにおいて6MW及び150keVにおいて44MW)の異なる混合を使用することにより、電流をランプアップさせ、70%(50%と対比)という大きなトリチウム割合による補助を受けて同じ核融合出力(50MW)ではあるが相当に低いプラズマ電流(8MAと対比して5.5MA)が得られることを見出す。トリチウムは稀少かつ高価であるが、大きなトリチウム割合を使用して同じ中性子出力ではあるが低いプラズマ圧力(それゆえプラズマ安定性が改善される)を得るというオプションは魅力的である。この研究における熱中性子及びビーム熱中性子の割合を、トリチウム割合の関数として図1に示す。
上記研究はすべて、電流駆動にNBIを用い(α粒子加熱を伴う加熱を与え(なお、α粒子は、最初の3つの研究において用いられた高プラズマ電流では即時損失が低い))、十分に理解された技術(例えば銅巻線)、及びアスペクト比1.4から1.6を使用する(当該アスペクト比においては十分なトリチウムが中心柱ブランケットの必要なしで供給できるが、考慮される小さなサイズでは、トリチウム消費は低く、既存資源から見て十分である)。
非特許文献16は、R=1.2m、A=1.5、k=3.07、Bt=1.1から2.2T、Ip=3.4から8.2MA、加熱パワー15から31MW、ブートストラップ(自己駆動電流)割合〜0.5、Q(投入パワーからの核融合パワー比)=0.5から2.5、Pfus=7.5から75MWを有する大きなCTFを提案する。このCTFはまた、トリチウム増殖というオプションを有する。
非特許文献13及び14は、核廃棄物の核種変換を目的としたSTを提案する。これは、R=1.4m、A=1.4、k=2.5、Bt=2.5T、Ip=9.2MA、n=1.1 1020−3、ブートストラップ電流割合=0.81、加熱パワー19MW、及び壁負荷1MW/mを有する。下限近くのアスペクト比(中心ポストにある限られた空間に起因する)を有するこの設計は、トロイダル磁場磁石の一部として非遮蔽中心伝導体ポストを必要とする。
最近では、非特許文献18が、重要なダイバータ熱負荷問題を解決する「スーパーX」ダイバータを使用して、100MWの核融合出力(R=1.35m、アスペクト比1.8、BTo=3.1T、Ip=10から14MA)を有する大きなCFNSを提案する。当該装置は、CTFとして核融合・核分裂ハイブリッドの基礎又は純粋な核融合炉の開発いずれかを使用するべく設計される。
本発明の場合、要件の厳しさは、上記研究、特に、コスト効率のよい発電を保証するべく安定性限界に近くかつ高壁負荷での長パルス運転を必要とする非特許文献3の研究、よりも著しく少ない。非特許文献4及び10は、十分なコンポーネント試験を与えかつ高プラズマ電流で動作するべく、長い周期の高中性子束を必要とする。本発明の提案においては、要求は緩和され得る。すなわち、必要なのは、同位体を生成する又は燃料又は廃棄物を処理するのに十分な中性子フルエンスを生成する低パワー安定動作である。加えて、運転コストを最小化しかつ可能なディスラプション負荷を低減するべく、安定性から離れる動作及び壁負荷限界のオプションが、低プラズマ電流での動作とともに探求される。建設コストを最小化することも重要である。
さらに2つの最近の研究が特に関連する。
非特許文献11は、我々の本研究と同じ目的により設計される「多機能コンパクトトカマク炉概念」を研究する。非特許文献11は、大半径R=1.2(larMAST及びNSTXよりも50%程度大きい)の装置を提案する。A=1.6、Ip=5MA、BTo=3.5T、及び、5MWから40MWの補助加熱パワー範囲に対して得られる核融合利得(Q)〜1である。興味深いことに、低パワーにおいて、最大Q〜1の利得がかなり低い密度で生じる一方で、ブートストラップ電流が密度に対してほぼ直線的に増加する。その結果、当該高性能オプションは、最大自己駆動電流という利点を有する。しかしながら、この研究は、ビーム・プラズマ相互作用により与えられる付加的な中性子生成を考慮していないようである。
非特許文献6は、小型施設の必要性に具体的に対処する。これは、核融合パワー10MWまで発展する一方で、補助加熱と電流駆動パワーの合計が15MW未満、かつ、パワー消費の合計が30MWであることを要求する。非特許文献6は、非特許文献3の範囲の最小(Ro〜0.5m)部材を、Ip〜3MA、BTo〜1.35T、核融合パワー〜1MW及び中性子負荷0.1MW/mに対応する中性子フルエンス〜3×1017n/sという極めて低減された条件下で再評価する。モデル化は、中性子生成が、ビーム・オン・テール効果により2倍を超過することを示す。第1パイロット装置にとって重要なのは、建設コストが2億ポンド未満に見積もられたことである。
したがって、高プラズマ電流での運転よりむしろ、著しいNBI補助加熱を用いることが可能である。α粒子の高い即時損失を受容するが、非特許文献5が注目したNBIのビーム・オン・テール相互作用からの著しい中性子生成を享受する。この効果は、高エネルギービームが熱トカマクプラズマにおいて減速するときに生じ、ここで考慮されるSTプラズマにおいて非常に有効となる。
CFNS原型炉(CFNS-P)を建設する目的は、少なくとも1MWの著しい中性子収率をもたらすことにある。3つの矛盾する要求は以下のとおりである。
1)建設コストを最小化すること(これが小サイズを奨励する)。
2)平方メートル当たりの熱及び中性子の壁負荷を最小化すること(これが大サイズを奨励する)。
3)電気及びトリチウム双方の維持コストを最小化すること(これが小サイズを奨励する)。
非特許文献6は、R=0.5mのトカマクを記載する。同様の中性子出力を有するスケールアップされたR〜0.75設計も考慮されている。これは、高い初期建設コストだが同様の運転コストであり、低い熱壁負荷、及び高性能へのアップグレード能力という利点を有する。これは、非特許文献3に示されており、核融合パワーの中心ポスト散逸に対する比がサイズの4乗で増加するので、大きなバージョンが非常に効率的となる。注目すべきことだが、何人かの著者が、大半径約0.5mのコンパクトバージョンを提案したが、ダイバータへの熱負荷低減及び増大出力獲得双方を目的として大きな装置に移行した。本発明の提案は、従前使用されているものよりも一層低い電流及び磁場で著しい出力が達成できることを示す。これは、ダイバータ負荷を低減し、コンパクト装置を実現可能とする。
上記まとめられた装置すべての成功の鍵は、球状トカマクの出現にある。球状トカマクは、従来型トカマクの低アスペクト比バージョンを代表する。
球状トカマク(ST)の概念は、最初は非特許文献7により、その後非特許文献8により導入された。同時に、小型低アスペクト比トカマクGUTTAが、ロシアのIoffe研究所において建設及び運転され、ST概念のいくつかの独特な特徴が確認された。しかしながら、球状トカマクの主要な利点(すなわち、高いベータ、高度の自然延伸、改善された安定性、及び向上した閉じ込めすなわちHモード)の第1実証は、START装置(非特許文献9)に帰する。これは、Culham研究所において1990年から1998年まで運転された。STARTは、小型トカマクであったが、正規化プラズマ圧力β〜40%(これは依然トカマクの記録である)を達成した。プラズマ柱のアスペクト比A=R/a(ここで、R及びaは大及び小半径)が、従来型トカマクアスペクト比範囲(A≒3÷4)に対して実質的に低減される場合、プラズマ安定性特性が著しく増加する。この10年間で運転された15を超える小型及び中型サイズのSTにおいて確認された単純な構造、優れた結果、及び高い信頼性の組み合わせが、核融合プログラムの次のステップとしてSTへの強力な動機をもたらし、当該高性能及び小型サイズによってSTは、建設コスト及びトリチウム消費双方において経済的となっている。
図2は、アスペクト比低減の効果を例示する。当該図面は、従来型トカマク21及び球状トカマク22における周縁磁力線を示す。従来型トカマク21において、磁力線は、好ましい曲率の領域(内側の高磁場の安定領域)及び好ましくない曲率の磁場(外側の不安定領域)において同等の長さを有する。球状トカマク22において、内側の安定領域にある磁力線経路は、外側の不安定領域よりも著しく長く、当該磁力線は一般に、トロイダル磁場が高いプラズマ柱の中心コアに巻きつく。磁気トラップにおける粒子の動きは当該磁力線に拘束されるので、アスペクト比減少の最も直接的な結果は、プラズマ柱の電磁流体力学的(MHD)安定性の増加となる。この改善されたMHD安定性により、プラズマ電流の著しい増加又はトロイダル磁場強度の減少のいずれかが許容される。この特徴は、とりわけ、UKAEAのCulhamにおけるSTARTという非常に成功したST実験(非特許文献9)において開拓された。当該図面は、STARTトカマクにおけるプラズマ柱23を示す。非常に鮮明なプラズマ周縁が、STプラズマにおいて得ることができる非常に良好な閉じ込め特性(Hモード)を実証している。
主要な球状トカマクにおいて達成されたパラメータ、及び大半径0.5及び0.75mのCFNS原型炉(CFNS-P5、CFNS-P75)に対して提案されたパラメータが以下の表に提示される。
Figure 2013533473
現在のところ、STは良好な物理的性能をもたらしているが、これまでは低磁場かつ低加熱パワーであり、これらのほとんどは短パルス装置である。トリチウムが使用されていないので、中性子束は無視できる。いずれにせよ、モデル化は、たとえD-T混合が用いられても、中性子収率は非常に小さくなることを示す。これは主に、低トロイダル磁場(中性子生成は、ほぼトロイダル磁場(TF)の立方体ととしてスケーリングされる)に起因する。
提案されたCFNS原型炉(CFNS-P)は、高磁場、高入手可能性、高中性子フルエンス、低維持コストを有する最初のSTであり、相対的に低コストで高性能を与える世界で最もパワフルな中性子源である。
主要パラメータ
CFNS-Pは、延伸したプラズマ及びダブルヌル配位ダイバータを有する長パルス球状トカマクである。原型炉して、その設計目的は、相当な中性子フルエンスがもたらされるであろうジュウテリウム−トリチウム(DT)混合に進む前に、水素(放射能の問題なしに最適化及び任意の必要な修正ができる)においてルーチン定常状態運転を実証することにある。当該設計は、試験目的での中性子出力制御を可能とする特徴(とりわけ、遮蔽/中性子リフレクタ及び重水包囲ブランケット)を組み入れる。
標準運転により、ほとんどの工学技術要件に対して「準定常状態」として決定される1000秒よりも長い燃焼長さに対し、1から5MWのD-T核融合パワーが生成される。80keV以上の中性ビームを6から10MW入射することにより、補助パワーの主要ソースが与えられる。電子バーンスタイン波(EBW)加熱も考慮される。参照トカマクパラメータが以下の表に与えられる。
Figure 2013533473
スタートアップ及びランプアップ
中性子源に対する従前の設計は、世界で最大のトカマクにおけるものに匹敵する大プラズマ電流を特徴とする。本発明の設計の特徴は、一層低いプラズマ電流しか必要とされないことにある。しかしながら、大きな中心ソレノイドを使用せずに当該電流のスタートアップ及びランプアップを得ることが計画される。最終設計において、大きな中性子フルエンスは、従来型中心ソレノイドは、当該巻線を保護するのに必要な大規模な遮蔽にとって不十分な空間しか存在しないので使用が禁止されるからである。(可能な例外は、高温超伝導中心柱巻線の使用によりもたらされ得る。これは、非常にコンパクトであり、遮蔽の使用が許容されるが、これは本設計に対しては不必要な複雑化とみなされる。)
しかしながら、球状トカマクを使用する大きな利点は、プラズマ(低アスペクト比及び高延伸を有する)が非常に低いインダクタンスを有するので、大プラズマ電流が容易に得られることにある。プラズマを拘束するのに必要な増加垂直磁場からの入力束は、低アスペクト比において非常に著しい(非特許文献19)。
MASTでの実験が、0.7A/ワットの効率にある28GHzの100kWジャイロトロン(垂直磁場ランプにより補助される)を使用したスタートアップを実証している(非特許文献20)。CFNS-Pに適合されたジャイロトロンは、1MWのパワーを有するので、CFNS-Pにおいて〜700kAのスタートアップ電流を生成することが予想される。
代替的スキームが、小さな遮蔽によるミネラル隔離を使用して作られた小さなソレノイド(又は一対の上側/下側ソレノイド)を使用する(又はD-T運転が開始する前に引っ込められるよう設計される)。当該コイルは、MAST、NSTXにおいて使用されたものと同等のソレノイドとして約25%の電圧・秒出力を有する。0.5MAオーダの立ち上げ電流が期待される。双方のスキームの組み合わせが特に効率的となる。
「引き込み可能ソレノイド」概念という新規な開発が、高温超伝導体(HTS)由来のソレノイド巻線を使用し、これを当該トカマクの外側にある液体窒素の円筒において冷却し、これを中心管に挿入する一方、依然超伝導が当該電流を通過させて立ち上げプラズマをもたらし、D-T運転前に当該ソレノイドが引っ込められる。HTSを使用する利点は、低い電源要件、及び鋼支持HTS巻線が許容する高い応力を含む。
この立ち上げプラズマ電流は、低エネルギーNBIビームにとって適切な標的であり、当該ビームが生成する加熱及び電流駆動は、動作レベル1から2MAまでの電流ランプアップを与える。
加熱及び電流駆動
上述のように、建設コスト、維持コストを最小化するべく、及び、最も重要なことには、ダイバータ熱負荷を許容可能レベルに維持するべく、最小補助加熱及び最小電流駆動において著しい中性子フルエンス(例えば1MW)を得ることが望ましい。新たなモデル化(最新のエネルギー閉じ込めスケーリングを利用し、ビーム・オン・テール効果、入射角、密度、及びトリチウム比を最適化する)が、5MWもの低いNBI入射パワーに対し、〜1MWの著しい中性子生成が達成できることを示す。
CCFEにおけるMAST及びプリンストンにおけるNSTX双方における最近の結果から導出された最近のエネルギー閉じ込めスケーリングは、STにおけるエネルギー閉じ込めが、従来型トカマクに対して導出されたITERスケーリングと比べ、磁場に強い依存性を有し、かつ、プラズマ電流に低い依存性を有することを示唆する。これにより、エネルギー閉じ込めは、CFNS-P設計の相対的に高い磁場及び低い電流に対して改善される。
NBI、及び所定範囲の無線周波数(RF)法を含む様々な加熱(及び電流駆動)の方法が適切である。NBIは、最も広く使用されているスキームであり、プラズマへの容易な入射というる利点を有し、ほとんどのRF法よりもプラズマパラメータに対する感受性が少ない。
NBIは、最も一般的に使用される電流駆動方法でもある。その効率は、多くのパラメータ、すなわちビームエネルギー、入射角、プラズマ密度、に依存する。典型的には1MWのNBIが、0.1MAのプラズマ電流を駆動する。NBIのコストはMW当たり約300万ポンドであってこれが主要なコストである。潜在的に役立つ特徴は、ホットな高エネルギープラズマにおいて生成される自己駆動「ブートストラップ」電流である。これは、可能であれば必要な電流の半分を占め得る。しかしながら、ブートストラップ電流が密度とともに増加する一方、NBI電流駆動は高密度において低減するので、慎重な最適化が必要とされる。本設計を実現可能とする主要な成果は、モデル化によって、CFNS-Pに必要とされるプラズマ電流が、1.5MA、可能であれば1MAと非常に低いということである。これにより、電流駆動に必要なパワーを約6MWにまで低減される。これは、上述のように、必要な中性子フルエンスを得るのに十分である。プラズマ電流に対するこの非常に穏当な要件も、改善された閉じ込めスケーリングに帰する。
ダイバータへの熱負荷
加熱又は電流駆動生成のいずれかを目的としてプラズマの中にポンピングされるエネルギーは主に、当該プラズマ周縁にあるスクレイプ・オフ層(SOL)に沿って現れ、ダイバータコイルによって局所的なダイバータ衝撃点に向けられる。ここで単位面積当たりのパワーが、すべての核融合装置において重要な関心事となり、通常であれば、小さな中性子源に受容可能とはならない。しかしながら、本提案におけるプラズマ電流は非常に小さいので、投入パワーが大幅に低減される(他設計における数十MWに対し6MWオーダである)。これに対応して、ダイバータ負荷が低減される。単位面積当たりの当該負荷をさらに低減するべく付加的な方法が使用される。これは、衝撃点掃引、STARTにおいて観測された特徴「天然ダイバータ」の使用、排出プルームを配向させるダイバータコイルの使用(非特許文献17が提唱している)、非特許文献18が提唱している「スーパーX」ダイバータにおいてのような、占有面積を可能であれば大半径まで拡張することの組み合わせによる。この後者は通常、ダイバータ制御コイルに大電流を必要とする。当該コイルは、保護のため当該中性子源からある程度は除去する必要がある。しかしながら、この要求は、ここでは扱いやすい。必要なのは非常に低いプラズマ電流だからである。例えば閉じたリチウム流ループにおいて、当該容器からガスをポンピングするためにも使用される標的面積全体に液体リチウムの流れを使用することにより、さらなる利点が得られる。
CFNS-Pの一般的概要
中性子源としての使用に適した球状トカマク30の断面図を図3に示す。当該トカマクの主要コンポーネントは、トロイダル磁場磁石(TF)31、オプションの小中心ソレノイド(CS)32、及びポロイダル磁場(PF)コイル33である。これらは、プラズマをトロイダル真空容器34の内側に、磁気的に閉じ込め、形成、及び制御する。D字形状TFコイル31に作用する中心力は、これらのコイルが、直線セクションが形成するボールトに割り込むことによって反作用を受ける。TFコイル31の外側部分及び外部PFコイルが、DOブランケット及び遮蔽35によって中性子束から保護される。TFコイルの中心部分、中心ソレノイド、及びダイバータコイル36は遮蔽のみによって保護される。
真空容器34は二重壁であり、プラズマに面するタイルを有するハニカム構造を含み、下部ポート及び他の構造を介して直接支持される。容器に統合されるのは、中性子リフレクタ37である。これは、高速中性子の閉じ込めを与える。当該高速中性子は、中性子束の10倍までの増倍を、ポートを介して外側ブランケットへ与える。ここでは、中性子を、標的の照射若しくは他の高速中性子適用に使用するか、又は、低速中性子の強力なソースを与える低エネルギーまで熱運動化することができる。かかるアセンブリとする理由は、当該トカマクの構造における低速中性子の相互作用及び捕獲を回避することにある。外側容器は、他タイプのブランケット(Pb、塩等)による交換又は異なる試験及び研究目的で他要素を含める将来のためのオプションを有するDOを包含する。外側遮蔽は、TF及びPFコイル、及び他のすべての外側構造を中性子照射から保護する。磁石システム(TF、PF)は、重力サポートにより支持される。その一つが各TFコイルの下にある。
外側容器の内側において、内部コンポーネント(及びその水冷システム)はまた、DOに加え、プラズマからの放射熱及び中性子を吸収し、当該外側構造及び磁石コイルを過剰な中性子照射から保護する。内部コンポーネント及び容器に付与された熱は、冷却水システム(CWS)を使用して環境に放出される。真空ポンピングシステムとともに特別の構成が用いられ、容器内のプラズマに面する表面がベーキングされ、その結果、トラップされた不純物及び燃料ガスを放出させることによって清浄化される。
トカマク燃料供給システムは、水素、ジュウテリウム、及びトリチウムの燃料ガス又は固体ペレット、並びに気体又は固体の形態をとる不純物を入射するべく設計される。プラズマのスタートアップ中、低密度の気体燃料が、ガス入射システムにより真空容器チャンバ内に導入される。プラズマは、プラズマ電流がランプアップされるにつれて電子サイクロトロン加熱及びEBW補助立ち上げから進展し、可能であれば、小さな単数若しくは複数の引き込み可能ソレノイド及び/又は「マージング圧縮」スキーム(START及びMASTにおいて使用されるような)からの磁束とともに、延伸ダイバータ構成にまで至る。ST概念の主な利点は、プラズマ(低アスペクト比及び高延伸を有する)が非常に低いインダクタンスを有することにある。その結果、大プラズマ電流が容易に得られ、プラズマを拘束するのに必要な増加垂直磁場からの束投入が非常に著しい(非特許文献19)。簡単な内部大半径伝導体が生成するプラズマリングのシーケンスを加えることも、当該電流のランプアップに用いることができる。
電流フラットトップ(標準運転に対し名目上1から2MA)に到達した後、付加的加熱を伴う引き続いてのプラズマ燃料供給(ガス又はペレット)が、約1MWの核融合パワーを有するD-T燃焼をもたらす。加熱システムからの非誘導電流駆動により、燃焼持続時間が約1000秒を超えることが企図され、システムは定常状態運転のために設計される。診断センサからのフィードバックに基づくPFシステム、ポンピング、燃料供給(H、D、T、及び、必要であれば、He、並びに、N、Ne、及びArのような不純物)、及び加熱システムによって、統合プラズマ制御が与えられる。
補助加熱及び電流駆動システムのパワーを低減し、引き続いての電流のランプダウン及びプラズマ終了により、パルスを終了させることができる。加熱及び電流駆動システム並びに冷却システムは、長パルス動作のために設計されるが、当該パルス持続時間は、プラズマに面するコンポーネントのホットスポットの進展及び当該プラズマ内の不純物増加により決定することができる。
図1に戻ると、注目すべきことに、当該図面は、非常に大きな(50MW)核融合装置に言及し、熱・熱部分及びビーム(ホット・熱・テール)部分からなる合計D-T核融合中性子パワーを示す。これは、2つの寄与が50−50のD-T混合においては同様であるが、より高いトリチウム割合においてはビーム及びテール間相互作用が支配的となることを示す。本明細書に概要を示した非常にコンパクトな装置においては、50−50のD-T混合においてでさえ、熱寄与は低く、ビーム・テール寄与が支配的である。
したがって、上記概要のアプローチにより、従前の設計よりもはるかに小さく、これに対応して低い建設及び運転コスト(既存設計の1/5から1/15の体積、磁場エネルギー及びトリチウム消費が10から100倍低い)を有するコンパクト核融合中性子源(CFNS)の設計が可能となる。本提案は、定常状態運転、プラズマ制御、トリチウム運転等のような従前は未試験であった領域を評価する一方、科学的研究、材料試験、医療等の適用のための同位体生成等にとって理想的な少なくとも1MWの核融合中性子を生成するのに理想的な最初の装置である。
この設計は、新しくかつ確立された技術の新規な組み合わせによって可能となる。当該技術は、プラズマ立ち上げと、プラズマ電流のランプアップと、相対的に低い電流、磁場、及び補助加熱において中性子生成を向上させる鍵となる方法と、改善されたエネルギー閉じ込めの使用と、中性子エネルギーを制御可能かつチューニング可能な態様で変える手段と、定常状態運転をもたらす効率的な手段と、排出熱負荷に対処する方法と、コイル巻線保護及び中性子出力制御双方に対する遮蔽/リフレクタを特徴とする特別な建設方法とをカバーする広範囲にわたる。
プラズマ立ち上げ:方法は、マージング圧縮と、プラズマ電流を増大させるプラズマリングを振動電流が生成するための磁気ポンピングと、引き込み可能ソレノイドの使用と、ジャイロトロンによる電子バーンスタイン波(EBW)電流立ち上げとを含む。
電流ランプアップ:方法は、予め冷却された高温超伝導体ソレノイドであり得る単数又は複数の引き込み可能ソレノイドと、EBW電流駆動と、プラズマをその成長に合わせて包含するのに必要なポロイダル磁場急増が、プラズマ電流を所望動作値までランプアップさせるのにほぼ十分な磁束を投入するべく、増加プラズマを加熱することによりもたらされる非常に効率的な駆動とを含む。
向上した中性子生成:従来型核融合装置においては、ほぼすべての中性子生成がプラズマの中心最高温度領域から生じる。本提案装置においては、ほとんどの中性子生成は、非常にホットな中性ビーム(100keV超過、好ましくは130keV超過のエネルギーを有する)と、マクスウェルプラズマ分布の高温テールとの相互作用に由来する。加えて、新たなモデル化により、当該中性子生成は、高度に延伸したプラズマ(ST本来の特徴)を通って最適角で配向される場合のNBIビームの相対的に長い経路によって、及びトリチウム割合を最適化することによって、さらに向上されることが示されている。
可変中性子エネルギー:従来型核融合装置においては、中性子エネルギーは、D-T核融合に対しては14MeV、D-D核融合に対しては2.5MeVに固定される。本提案装置の一バージョンにおいては、イオンサイクロトロン共鳴加熱(ICRH)を誘導するべく構成されるアンテナがトロイダルチャンバの内側に取り付けられる。このICRHシステムはまた、放出される中性子のエネルギーを、制御可能かつチューニング可能な態様で数MeVまで増加させるべく構成される。
D-D核融合からの中性子出力最適化:いくつかの適用に対しては最高中性子束及びエネルギーを達成するのにD-T核融合が最善の方法である一方、トリチウムに関連する問題(例えば、コスト、複雑性、安全性、規制、又は入手可能性)を回避し、代わりにICRHを使用して中性子エネルギーを増加させ及び/又はD-Dプラズマ加熱で中性子束を増加させることが有効であり得る。このICRHの使用は、高トロイダル磁場及び高プラズマ電流と組み合わせることにより、同じ中性子束を生成するD-T核融合システムよりもコスト効率がよいシステムにおいて、D-D核融合由来の驚くべきほど高い中性子出力を与えることができる。
好ましい閉じ込めスケーリング:最近の研究は、STにおけるエネルギー閉じ込めが、従来型トカマクに対して導出されたITERスケーリングよりも磁場依存性が強く、プラズマ電流依存性が低いことを示唆する。トロイダル磁場を1.5テスラ(大半径0.5mにおいて)まで増加させることにより、プラズマ電流1.5MA、及び可能であれば1MAもの低さで十分な中性子生成を得ることができる。
定常状態運転:プラズマ電流の維持は、高「ブートストラップ」電流(これは安定性限界に近接する運転を必要とする)とNBIからの直接電流駆動(これはコストがかかるNBI設置を必要とする)との組み合わせにより6から12MAという大電流が維持される従前の設計において主要な要求である。本設計における相対的に低い電流(1から1.5MA)は当該要求を相当に低減する。
ダイバータ負荷:加熱又は電流駆動生成のいずれかを目的としてプラズマの中にポンピングされるエネルギーは主に、当該プラズマ周縁にあるスクレイプ・オフ層(SOL)に沿って現れ、ダイバータコイルによって局所的なダイバータ衝撃点に向けられる。ここで単位面積当たりのパワーが、すべての核融合装置において重要な関心事となり、通常であれば、小さな中性子源に受容可能とはならない。しかしながら、本提案におけるプラズマ電流は非常に小さいので、投入パワーが大幅に低減される(他設計における数十MWに対し6MWオーダである)。これに対応して、ダイバータ負荷が低減される。単位面積当たりの当該負荷をさらに低減するべく付加的な方法が使用される。これは、衝撃点掃引、STARTにおいて観測された特徴「天然ダイバータ」の使用、排出プルームを配向させるダイバータコイルの使用(非特許文献17が提唱している)、非特許文献18が提唱している「スーパーX」ダイバータにおいてのような、占有面積を可能であれば大半径まで拡張することの組み合わせによる。この後者は通常、ダイバータ制御コイルに大電流を必要とする。当該コイルは、保護のため当該中性子源からある程度は除去する必要がある。しかしながら、この要求は、ここでは扱いやすい。必要なのは非常に低いプラズマ電流だからである。熱負荷を発散する上記技術をしたので、標的面積全体に液体リチウムの流れを使用することにより、さらなる利点が得られる。
建設上の特徴:低電圧トロイダル磁場(TF)コイルセグメントが、高強度と相対的に高い抵抗とを組み合わせるステンレス鋼によって隔離され得ること、TFシステムが、CCFEにおけるVossが開発したフェルト金属の取り付け解除可能な、高デューティーバージョンを利用すること、当該装置自体が、PFコイル及び外部TFコイルを低エネルギー中性子から保護し並びに中性子の主要ストリームを研究及び処理タスクに向けるべく、重水タンクと鉛遮蔽/リフレクタ層との組み合わせを特徴とすること。
磁場を遮蔽する鉄管を通して正イオンビームをプラズマの中に直接打ち込むことも可能である。
上記実施例からの変形も依然本発明の範囲内にあることがわかる。

Claims (41)

  1. 中性子源として使用されるコンパクト核融合炉であって、
    トロイダルプラズマチャンバと、
    前記プラズマチャンバの中にプラズマを閉じ込める磁場を生成するべく構成されるプラズマ閉じ込めシステムと
    を含み、
    前記プラズマ閉じ込めシステムは、閉じ込められたプラズマの大半径が0.75m以下となるように構成され、
    前記炉は、2MA以下のプラズマ電流によって動作するべく構成され、
    前記磁場は、5T以下、好ましくは3T以下、より好ましくは1.5T以下のトロイダル成分を含む核融合炉。
  2. 前記閉じ込められたプラズマの大半径が0.5m、より好ましくは0.3m未満である、請求項1に記載の核融合炉。
  3. 前記炉は、1.5MA未満、好ましくは1MA未満のプラズマ電流によって動作するべく構成される、請求項1又は2に記載の核融合炉。
  4. 前記炉は球状トカマク炉である、請求項1から3のいずれか一項に記載の核融合炉。
  5. 前記プラズマへのパワー投入が、10MW未満、好ましくは6MW未満となるように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の核融合炉。
  6. 少なくとも0.5MW、より好ましくは1MW、より好ましくは2MW、より好ましくは5MWの核融合出力において動作するべく構成される、請求項1、2、又は3に記載の核融合炉。
  7. 前記磁場は、1.35T以下、好ましくは1.2T以下のトロイダル成分を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の核融合炉。
  8. 前記プラズマは、10秒超過、好ましくは100秒超過、より好ましくは1000秒超過の間、定常状態に維持可能である、請求項1から7のいずれか一項に記載の核融合炉。
  9. 前記プラズマ電流は誘導なしで駆動される、請求項8に記載の核融合炉。
  10. マージング圧縮と、
    振動電流がプラズマリングを生成して前記プラズマ電流を増大させる磁気ポンピングと、
    前記トロイダルチャンバの中心コアに配置される一以上の引き込み可能ソレノイドのアクティベーションと、
    ジャイロトロンによる電子バーンスタイン波電流立ち上げと
    の一以上を使用して前記プラズマを立ち上げるべく構成される、請求項9に記載の核融合炉。
  11. 前記一以上の引き込み可能ソレノイドのアクティベーションと、
    電子バーンスタイン波電流駆動と、
    前記プラズマをその成長に合わせて包含するのに必要なポロイダル磁場急増によって、前記プラズマ電流を所望動作値までランプアップさせるのにほぼ十分な磁束が投入されるように前記プラズマを加熱することと
    の一以上の動作を使用してプラズマ電流をランプアップさせるべく構成される、請求項10に記載の核融合炉。
  12. 前記一以上の引き込み可能ソレノイドは、一以上の予め冷却された高温超伝導ソレノイドを含む、請求項10又は11に記載の核融合炉。
  13. 中性ビームをマクスウェルプラズマ分布の高温テールと相互作用させるべく前記プラズマの中に向けることにより中性子生成を向上させるべく構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載の核融合炉。
  14. 前記中性ビームは、少なくとも80keV、好ましくは少なくとも100keV、より好ましくは少なくとも130keV、より好ましくは少なくとも180keVのエネルギーを有する、請求項13に記載の核融合炉。
  15. 前記中性ビームはトリチウム原子を含む、請求項14に記載の核融合炉。
  16. 前記プラズマはトリチウムイオンを含む、請求項14又は15に記載の核融合炉。
  17. 前記中性ビームは、ジュウテリウム原子を含むがトリチウム原子は含まず、
    前記プラズマは、ジュウテリウムイオンを含むがトリチウムイオンは含まない、請求項14に記載の核融合炉。
  18. 少なくとも1MWの中性子出力を供給するべく構成される、請求項1から17のいずれか一項に記載の核融合炉。
  19. 前記出力中性子は、
    医学及び他の使用のための同位体形成と、
    水素生成と、
    化学工学技術処理のための熱生成と、
    核廃棄物処理と、
    リチウムの中性子ボンバードメントによるトリチウム製造と、
    核分裂燃料の増殖と、
    中性子分光法及び/又は中性子撮像及び/又は中性子アクティベーション分析を含む材料分析と、
    中性子照射による材料処理と、
    秘密材料の検知と、
    医学的撮像と、
    中性子捕獲治療及び/又は中性子ビーム治療を含む医学的治療と、
    材料及びコンポーネントの試験と、
    科学的研究と
    の一以上に対して使用可能である、請求項1から18のいずれか一項に記載の核融合炉。
  20. 前記プラズマ閉じ込めシステムは、前記プラズマの中で生成されるα粒子が閉じ込められないように構成される、請求項1から19のいずれか一項に記載の核融合炉。
  21. 前記プラズマ閉じ込めシステムは、前記炉がジュウテリウム及びトリチウムの核融合動作にある場合、前記トロイダルプラズマチャンバの中心にソレノイドが配置されないように構成される、請求項1から20のいずれか一項に記載の核融合炉。
  22. 前記プラズマチャンバの壁上の単位面積当たりの負荷を低減するべく最適化されるダイバータをさらに含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の核融合炉。
  23. 前記プラズマの排気プルームを配向させ、前記排気プルームの占有面積を大きな半径及び/若しくは大半径まで拡張し並びに/又は前記ダイバータ全体の接触領域を掃引するべく構成されるダイバータコイルをさらに含む、請求項22に記載の核融合炉。
  24. 前記ダイバータの表面の一部又はすべてがリチウムで被覆される、請求項22又は23に記載の核融合炉。
  25. イオンサイクロトロン共鳴加熱(ICRH)を誘導するべく構成され、及び放射される前記中性子のエネルギーを制御可能かつチューニング可能な態様で増加させるべく構成されるアンテナをさらに含む、請求項1から24のいずれか一項に記載の核融合炉。
  26. コアプラズマと開磁力線の領域とを分離するセパラトリックスにおける前記閉じ込められたプラズマの垂直延伸は、約3である、請求項1から25のいずれか一項に記載の核融合炉。
  27. 放射される中性子の束を増加させるべく構成される増倍ブランケットをさらに含む、請求項1から26のいずれか一項に記載の核融合炉。
  28. 束密度の局所的増加をもたらすべく前記炉から外に中性子を向けるリフレクタをさらに含む、請求項1から27のいずれか一項に記載の核融合炉。
  29. トロイダルプラズマチャンバを含む核融合炉を運転することにより中性子を生成する方法であって、
    前記プラズマチャンバの中にプラズマを立ち上げることと、
    前記プラズマチャンバの中に、0.75m以下の大半径を有する前記プラズマを閉じ込めるべく5T以下、好ましくは3T以下、より好ましくは1.5T以下のトロイダル成分を有する磁場を生成することと、
    前記プラズマにおけるプラズマ電流を2MA以下までランプアップさせることと、
    中性子を放出することと
    を含む方法。
  30. 前記閉じ込められたプラズマの大半径が0.5m、より好ましくは0.3m未満である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記炉は、1.5MA未満、好ましくは1MA未満のプラズマ電流によって動作するべく構成される、請求項29又は30に記載の核融合炉。
  32. 前記プラズマに10MW未満、好ましくは6MW未満のエネルギーを投入することをさらに含む、請求項29、30、又は31に記載の方法。
  33. 少なくとも10秒、好ましくは少なくとも100秒、より好ましくは少なくとも1000秒の間、前記プラズマを定常状態に維持することをさらに含む、請求項29から32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記プラズマは、
    マージング圧縮と、
    振動電流がプラズマリングを生成して前記プラズマ電流を増大させる磁気ポンピングと、
    前記トロイダルチャンバの中心コアに配置される一以上の引き込み可能ソレノイドのアクティベーションと、
    ジャイロトロンによる電子バーンスタイン波電流立ち上げと
    の一以上を使用して立ち上げられる、請求項29から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記プラズマ電流は、
    前記一以上の引き込み可能ソレノイドのアクティベーションと、
    電子バーンスタイン波電流駆動と、
    前記プラズマをその成長に合わせて包含するのに必要なポロイダル磁場急増によって、前記プラズマ電流を所望動作値までランプアップさせるのにほぼ十分な磁束が投入されるように前記プラズマを加熱することと
    の一以上を使用してランプアップされる、請求項29から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記一以上の引き込み可能ソレノイドは、一以上の予め冷却された高温超伝導ソレノイドを含む、請求項34又は35に記載の方法。
  37. 好ましくは少なくとも100keVのエネルギーを有する中性ビームを、マクスウェルプラズマ分布の高温テールと相互作用させて中性子生成を向上させるべく前記プラズマの中に向けることをさらに含む、請求項29から36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 毎秒少なくとも3×1017個の速度で前記中性子が生成される、請求項29から37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記中性ビーム及び前記プラズマの少なくとも一つはトリチウムを含む、請求項29から38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記中性ビーム及びプラズマはそれぞれ、核融合がD-D反応としてのみ動作するようにジュウテリウムを含む、請求項29から38のいずれか一項に記載の方法。
  41. 医学及び他の使用のための同位体形成と、
    水素生成と、
    化学工学技術処理のための熱生成と、
    核廃棄物処理と、
    リチウムの中性子ボンバードメントによるトリチウム製造と、
    核分裂燃料の増殖と、
    中性子分光法及び/又は中性子撮像及び/又は中性子アクティベーション分析を含む材料分析と、
    中性子照射による材料処理と、
    秘密材料の検知と、
    医学的撮像と、
    中性子捕獲治療及び/又は中性子ビーム治療を含む医学的治療と、
    材料及びコンポーネントの試験と、
    科学的研究との一以上に対して前記中性子を使用することをさらに含む、請求項29から40のいずれか一項に記載の方法。
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