JP2013526705A - 神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法 - Google Patents

神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013526705A
JP2013526705A JP2013510115A JP2013510115A JP2013526705A JP 2013526705 A JP2013526705 A JP 2013526705A JP 2013510115 A JP2013510115 A JP 2013510115A JP 2013510115 A JP2013510115 A JP 2013510115A JP 2013526705 A JP2013526705 A JP 2013526705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stem cell
determining
neurodegenerative disease
subject
disease
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013510115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013526705A5 (ja
Inventor
シー. シェカー マヤニール,
俊介 伊地
タダノリ トミタ
Original Assignee
アン アンド ロバート エイチ. ルーリー チルドレンズ ホスピタル オブ シカゴ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アン アンド ロバート エイチ. ルーリー チルドレンズ ホスピタル オブ シカゴ filed Critical アン アンド ロバート エイチ. ルーリー チルドレンズ ホスピタル オブ シカゴ
Publication of JP2013526705A publication Critical patent/JP2013526705A/ja
Publication of JP2013526705A5 publication Critical patent/JP2013526705A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6893Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to diseases not provided for elsewhere
    • G01N33/6896Neurological disorders, e.g. Alzheimer's disease
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2440/00Post-translational modifications [PTMs] in chemical analysis of biological material
    • G01N2440/12Post-translational modifications [PTMs] in chemical analysis of biological material alkylation, e.g. methylation, (iso-)prenylation, farnesylation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/28Neurological disorders
    • G01N2800/2814Dementia; Cognitive disorders
    • G01N2800/2821Alzheimer
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/28Neurological disorders
    • G01N2800/2835Movement disorders, e.g. Parkinson, Huntington, Tourette
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/50Determining the risk of developing a disease

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Abstract

本発明は一般的に、被験体における神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法に関する。一実施形態では、本方法は、被験体の脳脊髄液から幹細胞を単離する工程、および幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程を包含する。被験体は、H3K27のメチル化のレベルが上昇している場合、神経変性疾患の発症リスクが増大していると決定される。種々の実施形態では、神経変性疾患はアルツハイマー病、パーキンソン病または筋萎縮性側索硬化症である。

Description

本発明は一般的に、神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法、およびそのような疾患を予防および処置する方法に関する。
神経変性疾患は、神経変性の過程の結果としてのニューロンの死などニューロンの構造または機能の漸進的な喪失を表す用語である。そのような疾患には、パーキンソン病、アルツハイマー病および筋萎縮性側索硬化症(ALS)がある。
アルツハイマー病は、認知症の最も一般的な形態である。一般に、アルツハイマー病は65歳を超える人に診断されるが、あまり見られないものの早期発症型アルツハイマー病はかなり早期に生じる場合がある。2006年には罹患者が世界全体で2660万人にのぼった。アルツハイマー病は、臨床症状が出現する前の未確定の期間に進行し、何年間も診断されないままとなることもある。アルツハイマー病の経過は一人一人特有であるとはいえ、多くの共通の臨床症状がある。最も初期に観察できる症状は、加齢性の問題またはストレスの発現であると誤解されている場合が多い。初期の段階に最も一般的に認識される症状は、最近記憶した事柄を思い出すことが困難であるなどの記憶喪失である。疾患が進行したとき、症状としては、錯乱、被刺激性および攻撃性、気分変動、失語(language breakdown)、長期記憶の喪失、ならびに患者の一般的な引きこもり(general withdrawal)が挙げられる。いずれは身体の機能が失われ、最終的には死亡に至る。
パーキンソン病は、多くの場合、罹患者の運動機能(motor skill)、言語および他の機能を障害する中枢神経系変性障害である。その臨床症状は、筋硬直、振戦、身体運動(physical movement)の緩慢化、および極端な場合、身体運動の喪失を特徴とする。主な症状は通常、脳のドーパミン作動性ニューロンで産生されるドーパミンの形成および作用が不十分であることによって引き起こされる、基底核による運動皮質の低下した刺激の結果である。二次的な臨床症状としては、高レベルの認知機能障害および軽い言語障害を挙げることができる。
筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリック病)は、運動ニューロンが選択的に変性の標的となる疾患である。ALSの発症は非常に軽度であることがあるため、臨床症状が見過ごされることが多い。最も初期の臨床症状は、明らかな衰弱および/または筋萎縮である。これらの症状に、上位運動ニューロンおよび下位運動ニューロンが共に変性するにつれて、全身の筋肉の衰弱および萎縮が続く。筋肉は機能することができず、徐々に衰弱し、攣縮を起こし、最終的には萎縮症を発症する。患者は最終的に全ての随意運動を開始および制御する能力を失うことがある。
神経変性疾患の最初の臨床症状は、疾患の発症から何年も経過してから生じることがある。たとえば、パーキンソン病の場合、神経変性による細胞消失の大部分が、臨床症状が出現する前に起こる。臨床症状が出現する前に疾患を早期検出すれば、発症前処置および細胞喪失の予防、あるいは少なくともその低減が見込まれる。したがって、疾患の発症初期、好ましくは臨床症状の開始前に患者の神経変性疾患を検出する方法の開発が求められている。
本発明の一態様は、被験体における神経変性疾患を発症するリスクを決定する方法を提供する。本方法は、被験体の脳脊髄液から幹細胞を単離する工程、および幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程を含む。H3K27のメチル化のレベルの上昇は、神経変性疾患を発症するリスクの増大の指標である。一実施形態では、幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程は、K27でジメチル化されたヒストンH3およびK27でトリメチル化されたヒストンH3の少なくとも1つに対する抗体と幹細胞とを接触させることを含む。別の実施形態では、幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程は、K27でジメチル化されたヒストンH3およびK27でトリメチル化されたヒストンH3に特異的な抗体と幹細胞とを接触させることを含む。
種々の実施形態では、神経変性疾患はアルツハイマー病、パーキンソン病または筋萎縮性側索硬化症である。ある種の実施形態では、神経変性疾患の任意の臨床症状を有する前に被験体を検査する。
他の実施形態では、本方法は、CD133、Sox2、Oct4またはNanogの各幹細胞マーカーのうちの少なくとも1つが、幹細胞に存在するかまたは存在しないかを決定する工程をさらに含む。なお他の実施形態では、本方法は、Brn3a、TuJ1、GFAPおよびO4からなる群より選択される少なくとも1つの分化マーカーが、幹細胞に存在するかまたは存在しないかを決定する工程をさらに含む。
種々の実施形態では、本方法は、βアミロイド抗体と幹細胞とを接触させることによって幹細胞内のβアミロイドタンパク質の存在または量を決定する工程、あるいは、αシヌクレイン抗体と幹細胞とを接触させることによって幹細胞内のαシヌクレインタンパク質の存在または量を決定する工程、あるいは、インターロイキン−6抗体と幹細胞とを接触させることによって幹細胞内のインターロイキン−6タンパク質の存在または量を決定する工程をさらに含む。
本発明の別の態様は一般的に、神経変性疾患のリスクがある被験体の処置をモニタリングする方法に関する。一実施形態では、本方法は、被験体の脳脊髄液から幹細胞を単離する工程、および幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程を含む。H3K27のメチル化のレベルが通常より高い場合、被験体は、神経変性疾患のリスクが増大していると決定される。本方法は、被験体が神経変性疾患のリスクが増大していると決定された場合、ビタミンBまたはその代謝産物を被験体に投与する工程をさらに含む。一実施形態では、ビタミンB代謝産物はL−メチルフォレートである。
図1(a)〜1(c)は、葉酸塩−レスキューSplotchホモ接合胚におけるH3K27のメチル化およびKDM6B発現の逆転を示す図である。付録1は、これらの図面のカラー図を含む。
神経変性疾患の早期検出
本発明の一態様は一般的に、被験体における神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法に関する。一実施形態では、被験体はヒト被験体である。種々の実施形態では、神経変性疾患はアルツハイマー病、パーキンソン病または筋萎縮性側索硬化症である。本発明の別の態様は、そのような被験体における神経変性疾患の処置をモニタリングする方法に関する。
成人の脳には、主に脳室下帯(sub−ventricular zone)および顆粒細胞下帯(sub−granular zone)の神経幹細胞に由来する神経修復能力がある。こうした幹細胞は増殖、移動、分化して脳の様々な部位に統合される。神経変性疾患では、この神経修復能力が低下し、ニューロンが徐々に失われる。
Pax遺伝子は、細胞発生のある種の局面を調節する。これらの遺伝子の突然変異は、胚形成期に明らかになる半優性欠損をもたらす。Pax−3変異体マウスSplotchは、二分脊椎についての葉酸塩反応性のマウスモデルである。本出願人らは、Splotchマウスモデルを用いてPax3がHes1遺伝子およびNeurog2遺伝子を制御することを明らかにした[Nakazakiら、Development Biology 316,pp.510〜523(2008)]。Splotchのホモ接合胚は開放性の神経管閉鎖不全を示し、ヒストン3の27位でのメチル化が増加し、かつヒストンデメチラーゼKDM6Bが減少する。
ヒストンは、DNAを一まとめにする真核細胞核に認められる強アルカリ性のタンパク質である。ヒストンは5つの主要なクラス:H1/H5、H2A、H2B、H3およびH4に分類することができる。これらのクラスは、コアヒストン−H2A、H2B、H3およびH4と、リンカーヒストン−H1およびH5との2つのスーパークラスに体系づけられる。
ヒストンは、DNAおよび核タンパク質との相互作用を変化させる翻訳後修飾を受ける。ヒストンは、たとえばメチル化、アセチル化およびリン酸化により数か所で共有結合的に修飾されることがある。ヒストンの修飾は、有糸分裂の間の遺伝子制御、DNA修復および染色体凝縮など多様な生物学的プロセスで作用する。ヒストン修飾の一般的な命名法は、ヒストン名の後に、修飾されたアミノ酸のアミノ酸の1文字略語、およびタンパク質中のそのアミノ酸の位置を表記し、最後に修飾の種類を表記する。たとえば、H3K27me2は、H3タンパク質のN末端から27番目の残基(リジン)のジメチル化を示す。
Hes1遺伝子およびNeurog2遺伝子は、幹細胞の維持および神経発生に関与している。これらの遺伝子の発現レベルの減少は、Hes1およびNeurog2のプロモーター上のH3K27meレベルの増加に起因し得ると考えられる。神経幹細胞のH3K27meレベルの上昇は、幹細胞の増殖能の低下の指標であり、ニューロンが徐々に失われ、最終的に神経変性が起こると考えられる。
本発明の一態様は、被験体の脳脊髄液から単離された神経幹細胞のH3K27のメチル化のレベルを決定することにより、被験体において神経変性疾患が発症するリスクを検出する方法を提供する。H3K27のメチル化のレベルの上昇は、神経変性疾患のリスクの増大の指標である。本発明の別の態様は、そのような神経幹細胞のKDM6Bのレベルを決定することにより、神経変性疾患のリスクを検出する方法を提供する。KDM6Bの通常レベル未満のレベルは、神経変性疾患のリスクの増大の指標である。一実施形態では、神経変性疾患が発症するリスクを検出する方法は、免疫染色法である。
一実施形態では、被験体はヒト被験体である。ある種の実施形態では、神経変性疾患のリスクを、ヒト被験体が疾患の任意の臨床症状を示す前に検出する。種々の実施形態では、神経変性疾患のリスクを臨床症状の開始の少なくとも15年前、10年前、5年前または1年前に検出する。
ある種の実施形態では、幹細胞マーカー:CD133、Sox2(HMGボックス転写因子)、Oct4(Octamer−4)またはNanog(NANOGタンパク質)のうちの少なくとも1つに関して陽性の細胞として幹細胞を同定する。好ましくは、幹細胞は未分化の幹細胞である。ある種の実施形態では、未分化の幹細胞は、分化マーカー:Brn3a(脳特異的ホメオボックス/POUドメインタンパク質3A(Brain−specific homeobox/POU domain protein 3A))、TuJ1(ニューロン特異的クラスIIIβチューブリン(Neuron−specific class III beta−tubulin))、GFAP(グリア線維性酸性タンパク質)およびO4(希突起膠細胞マーカー)のうちの少なくとも1つに関して陰性の幹細胞である。
一実施形態では、核染色剤4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)を細胞と接触させる。DAPIを細胞に加えると、DNAが青色に染色される。他の実施形態では、上述の他のマーカーの少なくとも1つに対する抗体を検出可能なプローブで標識し、細胞と接触させる。たとえば、これらのマーカーの少なくとも1つに対するマウスモノクローナル抗体を蛍光性化合物で標識する。
標識した抗体を細胞と接触させる。細胞内の検出可能なプローブの存在を検出することによって、標識抗体が細胞に結合するかどうかを観察することにより特定のマーカーの存在または不在を決定する。一実施形態では、異なる吸収または発光スペクトルを有する様々な蛍光性化合物で様々なマーカーに特異的な抗体を標識して、同じ細胞内で複数のマーカーの検出を可能にする。
本発明の一実施形態は、被験体の脳脊髄液から未分化神経幹細胞を単離する工程、および幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程を含む方法を提供する。未分化神経幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルが上昇している場合、被験体は、神経変性疾患を発症するリスクが増大していると決定される。一実施形態では、H3K27ジ−メチル化のレベルが上昇している場合、被験体は、神経変性疾患を発症するリスクが増大していると決定される。別の実施形態では、H3K27トリ−メチル化のレベルが上昇している場合、被験体は、神経変性疾患を発症するリスクが増大していると決定される。なお別の実施形態では、H3K27トリ−メチル化および/またはジ−メチル化のレベルが上昇している場合、被験体は、神経変性疾患を発症するリスクが増大していると決定される。
一実施形態では、K27でジメチル化されたヒストンH3およびK27でトリメチル化されたヒストンH3の少なくとも1つに特異的な抗体と幹細胞とを接触させる工程を含む方法により、幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する。抗体はモノクローナル抗体でも、またはポリクローナル抗体でもよい。ある種の実施形態では、抗体を検出可能なプローブ、たとえば、放射性プローブ、蛍光プローブまたは化学発光プローブで標識する。他の実施形態では、抗体をプローブで標識しない。代わりに、そのような検出可能なプローブで標識した二次抗体と抗体を接触させることにより、抗体の存在を検出する。
別の実施形態では、脳脊髄液のホモシステインレベルの決定と組み合わせて幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する。研究によれば、タンパク質合成に組み込まれないアミノ酸、ホモシステインのレベルの上昇は、神経変性疾患の病因における主要な危険因子である。Troen,A.M.ら、Proc.Natl.Acad.Sci U.S.A.,105(34),pp.12474−9(2008)。一実施形態では、脳脊髄液の上昇したレベルのホモシステインと組み合わせた、上昇したレベルのH3K27のメチル化は、神経変性疾患のリスクの増大の指標である。別の実施形態では、脳脊髄液の正常範囲内のレベルのホモシステインと組み合わせた、上昇したレベルのH3K27のメチル化は、初期段階の病因の指標である。
他の実施形態では、H3K27のメチル化のレベルの決定を二次検査と組み合わせて行い、被験体が発症するリスクがある神経変性疾患の種類を分類する。一実施形態では、たとえば、幹細胞のβアミロイドタンパク質またはトランスフォーミング増殖因子β1(TGFβ1)の存在または量を、βアミロイドまたはTGFβ1抗体と幹細胞とを接触させる工程を含む方法により決定する。この実施形態では、βアミロイドタンパク質またはTGFβ1の存在または増大した量は、アルツハイマー病を発症するリスクの増大の指標である。
別の実施形態では、たとえば、幹細胞のαシヌクレインタンパク質またはp−タウの存在または量を、αシヌクレイン抗体またはp−タウ抗体と幹細胞とを接触させる工程を含む方法により決定する。この実施形態では、βアミロイドタンパク質またはp−タウの存在または増大した量は、パーキンソン病を発症するリスクの増大の指標である。
なお別の実施形態では、たとえば、インターロイキン−6抗体または色素上皮由来因子(PEDF)抗体と幹細胞とを接触させることにより幹細胞のインターロイキン−6またはPEDFの存在または量を決定する。この実施形態では、インターロイキン−6またはPEDFの存在または増大した量は、ALSを発症するリスクの増大の指標である。
別の実施形態では、KDM6Bに対する抗体と神経幹細胞とを接触させる工程を含む方法により神経幹細胞内に存在するKDM6Bの存在または量を測定して神経変性疾患のリスクを決定する。一実施形態では、本方法は免疫染色法である。KDM6Bの通常レベル未満のレベルは、神経変性疾患を発症するリスクの増大の指標である。
神経変性疾患の処置のモニタリング
本発明の別の態様は、神経変性疾患の発症を予防する、または神経変性疾患の処置をモニタリングする方法を提供する。一実施形態では、神経幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルが上昇した被験体をビタミンBまたはその代謝産物、たとえば、生物学的に活性な葉酸塩の形態である、L−メチルフォレートで処置する。H3K27のメチル化のレベルは、処置の過程で間隔を置いて測定する。処置が進行するにつれてのH3K27のメチル化のレベルの減少は、神経変性疾患を発症するリスクの低下の指標である。
二分脊椎のPax3変異体Splotch−葉酸反応性マウスモデルにおいて、splotch胚での葉酸によるマーカーH3K27me2の逆転および神経管閉鎖不全のレスキューを示す。Splotchホモ接合胚は開放性の神経管閉鎖不全を示し、H3K27のメチル化が増加し、かつKDM6Bが減少する。図1は、葉酸塩−レスキューSplotchホモ接合胚におけるH3K27のメチル化およびKDM6Bの発現の逆転を示す。図1(A)は、増殖因子EGFおよびbFGFの存在下で最初に増殖させたE10.0(30体節)の野生型胚、Sp−/−胚、および葉酸塩−レスキューSp−/−胚との下部腰椎神経管領域由来の神経管の外植片を示す。140時間後、神経堤細胞を、増殖因子の非存在下で2日間分化させた。分化後、野生型およびSp−/−胚の外植片培養物に由来する神経堤細胞をDAPI、H3K27me2、H3K27me3およびKDM6Bの抗体(Abcam,Inc Cambridge,MA 02139−1517)で染色した。5つの異なる外植片培養物からのDAPI、H3K27me2、H3K27me3およびKDM6Bの陽性細胞をカウントし、DAPI陽性細胞に対する比率として表した。スチューデントのT検定によって決定した場合、Sp−/−胚の神経管外植片のH3K27me2(p<0.001)およびH3K27me3(p<0.05)の陽性染色は有意に増加し、KDM6B染色は有意に減少した(p<0.001)。
葉酸−レスキューSp−/−胚は、H3K27me2、H3K27me3およびKDM6Bの野生型での発現近くまでの逆転を示した。図1(B)は、野生型胚の尾側の閉鎖性神経管、Sp−/−胚の尾側の開放性神経管、および葉酸塩−レスキューSp−/−胚の尾側の閉鎖性神経管から酸抽出したヒストンのH3K27me2のイムノブロットを示す(E10.0;30体節)。タンパク質のローディングコントロールは、Ponseau S染色で確認した。
図1(C)は、Applied BioSystem 7500 Fast Real−Timeサーマルサイクラーを使用してRT−PCRによって分析したマウスのKDM6B発現を示す。データ(n=4;平均+S.E.M)は、野生型同腹仔と比較した、Sp−/−胚、葉酸塩−レスキューSp−/−胚におけるKDM6Bの転写物レベルについてのΔΔCt値を示す。陽性対照としてβアクチンを使用した。データは、β−アクチンレベルに対して正規化している。ΔΔCt値は、βアクチンでの正規化後のSp−/−または葉酸塩−レスキューSp−/−から野生型KDM6BのCt値を引くことによって得られる。ΔΔCt値がゼロに近いと、野生型の遺伝子発現により近い。ΔΔCt値がゼロより大きいと、遺伝子発現が野生型より増加したことを示し、値がゼロより小さいと、野生型より遺伝子発現が減少したことを示す。ΔΔCt値の1サイクルの変化は、遺伝子発現における2倍の変化であることを示す。実験は、各データポイントで二連、4回行った。
神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングするためのキットおよび試薬
本発明はまた、神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングするためのキットおよび試薬を提供する。一実施形態では、キットはパッケージまたは容器に少なくとも、緩衝液と組み合わせて、K27でジメチル化されたヒストンH3およびK27でトリメチル化されたヒストンH3のうちの少なくとも1つに特異的な抗体を含む試薬を含む。抗体はモノクローナル抗体でも、またはポリクローナル抗体でもよい。ある種の実施形態では、抗体を検出可能なプローブ、たとえば、放射性プローブ、蛍光プローブまたは化学発光プローブで標識する。他の実施形態では、抗体をプローブで標識しない。代わりに、キットは、そのような検出可能なプローブで標識した二次抗体をさらに含む。これらの実施形態、および下記の実施形態では、緩衝液は液体形態でも、凍結形態でも、または凍結乾燥形態でもよい。
ある種の実施形態では、キットはパッケージまたは容器に、緩衝液と組み合わせて幹細胞マーカーを含む試薬をさらに含む。そのようなマーカーの例には、CD133、Sox2、Oct4またはNanogが挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、キットはパッケージまたは容器に、緩衝液と組み合わせて幹細胞分化のマーカーを含む試薬をさらに含む。そのようなマーカーの例には、Brn3a(感覚ニューロンマーカー)、TuJ1(神経細胞マーカー)、GFAP(星状細胞マーカー)およびO4(希突起膠細胞マーカー)が挙げられるが、これらに限定されない。別の実施形態では、キットはパッケージまたは容器に、緩衝液と組み合わせてDAPIなどの核染色剤を含む試薬をさらに含む。
他の実施形態では、キットはパッケージまたは容器に1種または複数種の洗浄用緩衝液(たとえば、リン酸緩衝化生理食塩水)および/またはブロッキング緩衝液(たとえば、PBS中、5%正常ロバ血清/0.01%Triton X−100/0.01%アジ化ナトリウム)を含む。なお他の実施形態では、キットは、シグナルを発する部分(signaling moiety)から検出可能なシグナルが発生されるように、シグナル発生試薬を含んでもよい。キットは、1つまたは複数のサンプル採取デバイス、たとえば腰椎穿刺を行うのに好適なシリンジまたは針をさらに含んでもよい。他の実施形態では、キットは好適なパッケージまたは容器に陽性および/または陰性対照サンプルをさらに含む。
キットを供給する場合、様々な成分を別々の容器に包装し、使用直前に混合してもよい。そのように成分を別々に包装すると、活性成分の機能を失うことなく長期間の保存を可能にする。また、キットは、指示資料と共に供給してもよい。指示は、紙または他の支持体に印刷したものでもよいし、および/または、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、Zipディスク、ビデオテープおよび録音テープなどの電子読み取り可能な媒体として供給してもよい。詳細な指示は、キットに物理的に付随していなくてもよい。代わりに、キットの製造者または販売業者が指定するインターネットウェブサイトに利用者を誘導しても、または電子メールとして供給してもよい。
(予測)
実施例1 − 神経幹細胞におけるH3K27のメチル化の免疫化学的検出
腰椎穿刺を使用して、被験体から脳脊髄液のサンプルを得る。サンプル内の細胞を分離し、リン酸緩衝化生理食塩水、pH7.5(PBS)で3回洗浄する。細胞をスライドガラスに塗抹し、PBS中の4%パラホルムアルデヒド(PFA)中で10分間インキュベートすることによって固定する。次いで細胞をPBSで再び3回洗浄する。
ブロッキング溶液(PBS中、5%正常ロバ血清/0.01%Triton X−100/0.01%アジ化ナトリウム)を少なくとも1時間加える。ブロッキング溶液を除去し、製造者の指示通りブロッキング溶液で希釈したH3K27メチル化(methylated)に対するウサギ一次抗体(Abcam,Inc Cambridge,MA 02139−1517)を加える。細胞を抗体溶液と4℃で一晩インキュベートする。抗体溶液を除去し、細胞をPBSで3回洗浄する。西洋わさびペルオキシダーゼに結合体化させ、ブロッキング溶液で製造者の指示通り希釈したロバ−抗ウサギ二次抗体の溶液を加え、細胞を1時間インキュベートする。二次抗体溶液を除去し、細胞を再びPBSで3回洗浄する。基質溶液を加え、発色量を測定することによりH3K27のメチル化の存在または量を決定する。
実施例2 − 未分化神経幹細胞におけるH3K27のメチル化の免疫化学的検出
実施例1と同様に被験体の脳脊髄液から細胞を単離する。単離した細胞を、幹細胞マーカーCD133、Sox2、Oct4またはNanogに対して生じた第1のモノクローナル抗体と接触させる。第1のモノクローナル抗体を、第1の発光周波数範囲を有する第1の蛍光プローブで標識する。単離した細胞を、分化マーカーBrn3a、TuJ1、GFAPまたはO4に対して生じた第2のモノクローナル抗体とも接触させる。第2のモノクローナル抗体を、第1の蛍光プローブの存在下で検出可能な第2の発光周波数範囲を有する第2の蛍光プローブで標識する。さらに、細胞を、第1および第2の蛍光プローブの存在下で検出可能な第3の蛍光プローブで標識した、H3K27メチル化(methylated)に対して生じた抗体と接触させる。
第1のモノクローナル抗体に結合するが、第2のモノクローナル抗体に結合しない細胞として未分化の幹細胞を同定する。第3の蛍光プローブの量を測定することにより、これらの細胞に存在するH3K27のメチル化のレベルを決定する。
実施例3 − アルツハイマー病のリスクについての早期検出検査
被験体から脳脊髄液のサンプルを得、サンプルに含まれる細胞を洗浄し、実施例1に記載したプロトコルを用いて固定する。細胞をさらに室温で10〜20分間ギ酸/pH1.6〜2.0中でインキュベートして抗原賦活化(antigen retrieval)を促進してもよい。
ヒトβアミロイドタンパク質に対するマウスモノクローナル抗体を室温で60分間加える。(クローン:6F/3D、マウス抗ヒト、Novocastra Labs、カタログ番号:NCL−B−Amyloid)。IHC−Tek(商標)抗体希釈液(カタログ番号IW−1000またはIW−1001)を用いて抗体を1:100に希釈してバックグラウンドおよび非特異的染色を低減する。正常ロバ血清を用いた別個の血清ブロッキング工程は必要ない。次いで細胞を0.3%Hとインキュベートして内在性ペルオキシダーゼ活性をブロックする。
ブロッキング後、細胞を、ビオチン化二次抗体を含むPBS中で30分間室温にてインキュベートする。結合していない抗体を洗い流した後、ImmunoPure ABC Stainingキット(Thermo Fisher Scientific,Rockford IL 61105)を用いて、結合したビオチン化抗体の存在を検出する。アルツハイマー病のリスクの増大は、老人斑のコア、斑の周辺およびびまん性斑におけるβアミロイドタンパク質の過剰な存在により示される。
実施例4 − パーキンソン病のリスクについての早期検出検査
基本的な手順は、一次抗体マウス抗αシヌクレインモノクローナル抗体、クローン:KM51(Novocastra Laboratories Newcastle upon Tyne NE12 8EW UK)以外は実施例3と同様である。パーキンソン病のリスクの増大は、レビー小体および神経網の染色の過剰な存在により示される。
実施例5 − ALSのリスクについての早期検出検査
基本的な手順は、一次抗体ウサギIL−6ポリクローナル抗体、カタログ番号:ab6672(Abcam,Inc Cambridge,MA 02139−1517)以外は実施例3と同様である。IL−6のレベルの上昇は、ALSのリスクの増大の指標である。
本発明についてその特定の例示的実施形態を参照しながら記載および図示してきたが、本発明をそのような例示的実施形態に限定することを意図するものではない。当業者であれば、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の真の範囲および精神を逸脱することなく変形および修正が可能であることを理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲に包含されるものとしてそのような変形および修正をすべて本発明に含むことを意図している。

Claims (19)

  1. 被験体における神経変性疾患を発症するリスクを決定する方法であって、該方法は:
    該被験体の脳脊髄液から幹細胞を単離する工程;
    該幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程を包含し、ここで、
    H3K27のメチル化のレベルの上昇は、該神経変性疾患を発症するリスクの増大の指標である、
    方法。
  2. 前記幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程が、K27でジメチル化されたヒストンH3およびK27でトリメチル化されたヒストンH3のうちの少なくとも1つに対する抗体と該幹細胞とを接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記幹細胞内のH3K27のメチル化のレベルを決定する工程が、K27でジメチル化されたヒストンH3およびK27でトリメチル化されたヒストンH3のうちの少なくとも1つに特異的な抗体と該幹細胞とを接触させることを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記神経変性疾患が、アルツハイマー病、パーキンソン病および筋萎縮性側索硬化症からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記神経変性疾患がアルツハイマー病である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記神経変性疾患がパーキンソン病である、請求項4に記載の方法。
  7. 前記神経変性疾患が筋萎縮性側索硬化症である、請求項4に記載の方法。
  8. CD133、Sox2、Oct4およびNanogからなる群より選択される少なくとも1つの幹細胞マーカーが、前記幹細胞に存在するかまたは存在しないかを決定する工程をさらに包含し、該幹細胞マーカーの該決定する工程は、CD133、Sox2、Oct4およびNanogのうちの少なくとも1つに対する抗体と該幹細胞とを接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記幹細胞が、CD133、Sox2、Oct4およびNanogからなる群より選択される少なくとも1つの幹細胞マーカーに関して陽性である、請求項8に記載の方法。
  10. Brn3a、TuJ1、GFAPおよびO4からなる群より選択される少なくとも1つの分化マーカーが、前記幹細胞に存在するかまたは存在しないかを決定する工程をさらに包含し、該分化マーカーの該決定する工程は、Brn3a、TuJ1、GFAPおよびO4のうちの少なくとも1つに対する抗体と該幹細胞とを接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記幹細胞が、Brn3a、TuJ1、GFAPおよびO4からなる群より選択される少なくとも1つの分化マーカーに関して陰性である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記幹細胞とβアミロイド抗体とを接触させることにより、該幹細胞におけるβアミロイドタンパク質の存在または量を決定する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記幹細胞とαシヌクレイン抗体とを接触させることにより、該幹細胞におけるαシヌクレインタンパク質の存在または量を決定する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記幹細胞とインターロイキン−6抗体とを接触させることにより、該幹細胞におけるインターロイキン−6タンパク質の存在または量を決定する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記被験体は、前記神経変性疾患の任意の臨床症状を有する前に検査される、請求項1に記載の方法。
  16. 神経変性疾患のリスクがある被験体を処置する方法であって、該方法は:
    該被験体の脳脊髄液から幹細胞を単離する工程;
    該幹細胞内のH3K27m2メチル化のレベルを決定する工程であって、ここで、H3K27のメチル化のレベルが通常レベルよりも高い場合、該被験体は、該神経変性疾患のリスクが増大していると決定される、工程;ならびに
    該被験体は前記神経変性疾患のリスクが増大していると決定される場合、ビタミンBまたはその代謝産物を該被験体に投与する工程
    を包含する、方法。
  17. 前記ビタミンBの代謝産物が、L−メチルフォレートである、請求項16に記載の方法。
  18. CD133、Sox2、Oct4およびNanogからなる群より選択される少なくとも1つの幹細胞マーカーが、前記幹細胞に存在するかまたは存在しないかを決定する工程をさらに包含し、該幹細胞マーカーの該決定する工程は、CD133、Sox2、Oct4およびNanogのうちの少なくとも1つに対する抗体と該幹細胞とを接触させることを含む、請求項16に記載の方法。
  19. Brn3a、TuJ1、GFAPおよびO4からなる群より選択される少なくとも1つの分化マーカーが、前記幹細胞に存在するかまたは存在しないかを決定する工程をさらに包含し、前記分化マーカーの該決定する工程は、Brn3a、TuJ1、GFAPおよびO4のうちの少なくとも1つに対する抗体と該幹細胞とを接触させることを含む、請求項16に記載の方法。
JP2013510115A 2010-05-11 2011-04-21 神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法 Pending JP2013526705A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US39532110P 2010-05-11 2010-05-11
US61/395,321 2010-05-11
PCT/US2011/033387 WO2011142952A1 (en) 2010-05-11 2011-04-21 Method of detecting and profiling progression of the risk of neurodegenerative diseases

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013526705A true JP2013526705A (ja) 2013-06-24
JP2013526705A5 JP2013526705A5 (ja) 2014-03-27

Family

ID=44914644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013510115A Pending JP2013526705A (ja) 2010-05-11 2011-04-21 神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20130029998A1 (ja)
EP (1) EP2569625A4 (ja)
JP (1) JP2013526705A (ja)
CA (1) CA2795438A1 (ja)
WO (1) WO2011142952A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019521953A (ja) * 2016-04-20 2019-08-08 エアラン セル テクノロジーズ, インコーポレイテッド K180ジメチル化h1.0タンパク質に関連する組成物および方法
JP2021500893A (ja) * 2017-10-25 2021-01-14 エアラン セル テクノロジーズ, インコーポレイテッド H1.0k180me2抗体、その作製および使用の方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10282875B2 (en) 2015-12-11 2019-05-07 International Business Machines Corporation Graph-based analysis for bio-signal event sensing
JP7136790B2 (ja) 2017-02-17 2022-09-13 ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー アルファ-シヌクレインに対する抗体およびその使用

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7025A (en) * 1850-01-15 Buckle
US11016A (en) * 1854-06-06 Method of turning hubs
WO2009058102A1 (en) * 2007-11-02 2009-05-07 Agency For Science, Technology And Research Methods and compounds for preventing and treating a tumour
WO2010001933A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 学校法人日本大学 標的遺伝子特異的ヒストン修飾制御剤

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050037992A1 (en) * 2003-07-22 2005-02-17 John Lyons Composition and method for treating neurological disorders

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7025A (en) * 1850-01-15 Buckle
US11016A (en) * 1854-06-06 Method of turning hubs
WO2009058102A1 (en) * 2007-11-02 2009-05-07 Agency For Science, Technology And Research Methods and compounds for preventing and treating a tumour
WO2010001933A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 学校法人日本大学 標的遺伝子特異的ヒストン修飾制御剤

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN5013008714; SEONG: 'HUNTINGTIN FACILITATES POLYCOMB REPRESSIVE COMPLEX 2' HUMAN MOLECULAR GENETICS V19 N4, 20100215, P573-583 *
JPN5013008715; SUBIRA: 'FLOW CYTOMETRIC ANALYSIS OF CEREBROSPINAL FLUID SAMPLES AND ITS USEFULNESS IN ROUTINE CLINICAL PRACT' AMERICAN JOURNAL OF CLINICAL PATHOLOGY V117 N6, 200206, P952-958, AMERICAN SOCIETY FOR CLINICAL PATHOLOGY *
JPN5013008718; MORICI: HUNTINGTON'S OUTREACH PROJECT FOR EDUCATION, AT STANFORD , 20050830 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019521953A (ja) * 2016-04-20 2019-08-08 エアラン セル テクノロジーズ, インコーポレイテッド K180ジメチル化h1.0タンパク質に関連する組成物および方法
JP6994469B2 (ja) 2016-04-20 2022-02-04 エアラン セル テクノロジーズ, インコーポレイテッド K180ジメチル化h1.0タンパク質に関連する組成物および方法
JP2021500893A (ja) * 2017-10-25 2021-01-14 エアラン セル テクノロジーズ, インコーポレイテッド H1.0k180me2抗体、その作製および使用の方法
JP7252953B2 (ja) 2017-10-25 2023-04-05 エアラン セル テクノロジーズ, インコーポレイテッド H1.0k180me2抗体、その作製および使用の方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2569625A4 (en) 2013-12-04
WO2011142952A1 (en) 2011-11-17
EP2569625A1 (en) 2013-03-20
CA2795438A1 (en) 2011-11-17
US20130029998A1 (en) 2013-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Irwin et al. Deep clinical and neuropathological phenotyping of P ick disease
Nijholt et al. The unfolded protein response is associated with early tau pathology in the hippocampus of tauopathies
Guan et al. Decreased protein levels of nicotinic receptor subunits in the hippocampus and temporal cortex of patients with Alzheimer’s disease
Caccamo et al. Reducing ribosomal protein S6 kinase 1 expression improves spatial memory and synaptic plasticity in a mouse model of Alzheimer's disease
Yarchoan et al. Abnormal serine phosphorylation of insulin receptor substrate 1 is associated with tau pathology in Alzheimer’s disease and tauopathies
Olson et al. Brain region-specific expression of MeCP2 isoforms correlates with DNA methylation within Mecp2 regulatory elements
Petzold Neurofilament phosphoforms: surrogate markers for axonal injury, degeneration and loss
Hamilton et al. Widespread deficits in adult neurogenesis precede plaque and tangle formation in the 3xTg mouse model of Alzheimer’s disease
Rodríguez-Martín et al. Tau phosphorylation affects its axonal transport and degradation
Eller et al. α-Synuclein in Parkinson disease and other neurodegenerative disorders
Barba et al. Alpha and beta synucleins: from pathophysiology to clinical application as biomarkers
WO2011094535A2 (en) Biomarkers of aging for detection and treatment of disorders
Wu et al. HDAC1 dysregulation induces aberrant cell cycle and DNA damage in progress of TDP‐43 proteinopathies
Costa et al. Galanin and α-MSH autoantibodies in cerebrospinal fluid of patients with Alzheimer's disease
Bernstein et al. Partial loss of parvalbumin‐containing hippocampal interneurons in dementia with Lewy bodies
JP2013526705A (ja) 神経変性疾患のリスクの推移を検出およびプロファイリングする方法
Min et al. Insulin‐like growth factor I regulates G2/M progression through mammalian target of rapamycin signaling in oligodendrocyte progenitors
Douglas et al. Antibodies to the RNA binding protein heterogeneous nuclear ribonucleoprotein A1 colocalize to stress granules resulting in altered RNA and protein levels in a model of neurodegeneration in multiple sclerosis
Liu et al. Calcium sensing receptor absence delays postnatal brain development via direct and indirect mechanisms
Nakagaki et al. Development of α-synuclein real-time quaking-induced conversion as a diagnostic method for α-synucleinopathies
US20220057409A1 (en) Combinatorial temporal biomarkers and precision medicines with detection and treatment methods for use in neuro injury, neuro disease, and neuro repair
Crespo et al. Tbr1 misexpression alters neuronal development in the cerebral cortex
Delacourte Pathological tau proteins of Alzheimer's disease as a biochemical marker of neurofibrillary degeneration
Iacono et al. Reduced number of pigmented neurons in the substantia nigra of dystonia patients? Findings from extensive neuropathologic, immunohistochemistry, and quantitative analyses
Sun et al. Dopamine‐related oxidative stress and mitochondrial dysfunction in dopaminergic neurons differentiated from deciduous teeth‐derived stem cells of children with Down syndrome

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140204

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140922

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150624