JP2013522578A - 高溶解性のプラスチックを含む消耗性の分析用プラスチック製品 - Google Patents

高溶解性のプラスチックを含む消耗性の分析用プラスチック製品 Download PDF

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Abstract

約9.5(cal/cm1/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具が本明細書において記載される。消耗性の分析用プラスチック器具を用いて、例えば、生体サンプルからの核酸などの生体分子の収量を増加させる方法も開示される。
【選択図】図1

Description

関連出願に対するクロスリファレンス
本出願は、全体が参照により本明細書に組み込まれる、2010年1月21日に提出された米国仮特許出願第61/297,035号に対する優先権を主張する。
消耗性の分析用プラスチック器具は、生体サンプルの収集、貯蔵、調製、および処理のために、分析研究所、医療研究所、法医学研究所、病院、大学などで一般に用いられている。かかるプラスチック器具は、ポリプロピレンからしばしば作製されている。これらの生体サンプルからの生体分子の収量を増加させるプラスチック器具が高度に望ましい。
本発明は、とりわけ、サンプルから核酸を単離するためのプロセスであって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含むプロセスを提供する。ポリマーは、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有してよい。プラスチック器具は、プランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の部分、フィルタ、フィルタバスケット、または別のベッセルもしくはデバイスであってよい。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。ポリマーは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。該プロセスは、サンプルをシリカ、セルロース、粒子、樹脂、または常磁性材料と接触させることをさらに含んでよい。該プロセスは、サンプルをイオン交換樹脂またはサイズ排除樹脂と接触させることをさらに含んでよい。該プロセスは、サンプルを9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させて、核酸を、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具に向かって動かすことをさらに含んでよい。例えば、該プロセスは、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含むプランジャーを、9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含むカートリッジと併せて用いてよい。サンプルは、水性サンプルであってよい。
本発明は、其の上、サンプルから核酸を単離するためのプロセスであって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、ポリプロピレンの溶解度パラメータよりも高い溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含むプロセスをさらに提供する。プラスチック器具は、プランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の接合部、フィルタ、フィルタバスケット、または別のベッセルもしくはデバイスであってよい。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。ポリマーは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。該プロセスは、サンプルをシリカ、セルロース、粒子、樹脂、または常磁性材料と接触させることをさらに含んでよい。該プロセスは、サンプルをイオン交換樹脂またはサイズ排除樹脂と接触させることをさらに含んでよい。該プロセスは、サンプルを、ポリプロピレンの溶解度パラメータ未満またはこれに等しい溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させて、核酸を、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有する消耗性の分析用プラスチック器具に向かって動かすことをさらに含んでよい。例えば、該プロセスは、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有するポリマーを含むプランジャーを、ポリプロピレンの溶解度パラメータ未満またはこれに等しい溶解度パラメータを有するポリマーを含むカートリッジと併せて用いてよい。サンプルは、水性サンプルであってよい。
本発明は、とりわけ、約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を提供する。ポリマーは、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有してよい。プラスチック器具は、プランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の接合部、フィルタ、フィルタバスケット、または別のベッセルもしくはデバイスであってよい。プラスチック器具は、粒子結合または表面結合核酸を操作するのに用いられてよい。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。ポリマーは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。
本発明は、其の上、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具をさらに提供する。プラスチック器具は、プランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の接合部、フィルタ、フィルタバスケット、または別のベッセルもしくはデバイスであってよい。プラスチック器具は、粒子結合または表面結合核酸を操作するのに用いられてよい。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。ポリマーは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。
本発明は、其の上、約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含むプランジャーをさらに提供する。ポリマーは、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有してよい。プランジャーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。プランジャーは、約20mm未満の長さおよび約5mm未満の幅であってよい。
本発明は、其の上、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有するポリマーを含むプランジャーをさらに提供する。プランジャーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。プランジャーは、約20mm未満の長さおよび約5mm未満の幅であってよい。
本発明は、約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を含むキットをさらに提供する。ポリマーは、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有してよい。プラスチック器具は、内部または上で粒子結合または表面結合核酸が操作されるプランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の接合部、フィルタ、フィルタバスケット、または別のベッセルもしくはデバイスであってよい。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。キットは、ポリプロピレンを含む消耗性のプラスチック器具をさらに含んでよい。
本発明は、其の上、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を含むキットをさらに提供する。プラスチック器具は、内部または上で粒子結合または表面結合核酸が操作されるプランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の接合部、フィルタ、フィルタバスケット、または別のベッセルもしくはデバイスであってよい。ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロン)、またはアクリロニトリルを含んでよい。キットは、ポリプロピレンを含む消耗性のプラスチック器具をさらに含んでよい。
本発明は、其の上、特にサンプルから核酸を単離するためのプロセスにおいて単離される核酸の収量を増加させる方法であって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含む方法をさらに提供する。ポリマーは、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有してよい。該方法は、サンプルをシリカ、セルロース、粒子、樹脂、または常磁性材料と接触させることをさらに含んでよい。該方法は、サンプルをイオン交換樹脂またはサイズ排除樹脂と接触させることをさらに含んでよい。該方法は、サンプルを、9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させて、核酸を、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具に向かって動かすことをさらに含んでよい。例えば、本発明は、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含むプランジャーを、9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含むカートリッジと併せて用いてよい。サンプルは、水性サンプルであってよい。
本発明は、其の上、サンプルから核酸を単離するためのプロセスにおいて単離される核酸の収量を増加させる方法であって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含む方法をさらに提供する。該方法は、サンプルをシリカ、セルロース、粒子、樹脂、または常磁性材料と接触させることをさらに含んでよい。該方法は、サンプルをイオン交換樹脂またはサイズ排除樹脂と接触させることをさらに含んでよい。該方法は、サンプルを、ポリプロピレンの溶解度パラメータ未満またはこれに等しい溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させて、核酸を、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有するポリマーに向かって動かすことをさらに含んでよい。例えば、本発明は、ポリプロピレンの溶解度パラメータより高い溶解度パラメータを有するポリマーを含むプランジャーを、ポリプロピレンの溶解度パラメータ未満またはこれに等しい溶解度パラメータを有するポリマーを含むカートリッジと併せて用いてよい。サンプルは、水性サンプルであってよい。
本発明は、其の上、サンプルから核酸を単離するためのプロセスにおいて単離される核酸の収量を増加させる方法であって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含む方法をさらに提供する。該方法は、サンプルをシリカ、セルロース、粒子、樹脂、または常磁性材料と接触させることをさらに含んでよい。該方法は、サンプルをイオン交換樹脂またはサイズ排除樹脂と接触させることをさらに含んでよい。該方法は、サンプルを、9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させて、核酸を、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーに向かって動かすことをさらに含んでよい。例えば、本発明は、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含むプランジャーを、9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含むカートリッジと併せて用いてよい。サンプルは、水性サンプルであってよい。
本発明は、其の上、特にサンプルから生体分子を単離するためのプロセスにおいて単離される生体分子の収量を増加させる方法であって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含む方法をさらに提供する。該方法は、サンプルをシリカ、セルロース、粒子、樹脂、または常磁性材料と接触させることをさらに含んでよい。生体分子は、タンパク質、脂質、糖、炭化水素、および酵素からなる群から選択されてよい。
本発明は、其の上、サンプルから生体分子を単離するためのプロセスにおいて単離される生体分子の収量を増加させる方法であって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含む方法をさらに提供する。該方法は、サンプルをシリカ、セルロース、粒子、樹脂、または常磁性材料と接触させることをさらに含んでよい。生体分子は、タンパク質、脂質、糖、炭化水素、および酵素からなる群から選択されてよい。
本発明の他の態様は、詳細な説明および添付の図を考慮することによって明らかになるであろう。
本発明によるプランジャーの実施形態を示す。 本発明によるピペットチップの実施形態を示す。 本発明による微量遠心管の実施形態を示す。 本発明によるマルチウェルプレートの実施形態を示す。 サンプルを接触させるのに用いられる一連のポリマーのDNA抽出効率を比較する。 サンプルを接触させるのに用いられるポリマーのDNA抽出効率を比較する。
本発明は、約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を提供する。約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具をサンプルからの核酸の単離に用いることで、約9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を用いるよりも、単離された核酸の収量が良好となることが見出された。さらに、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーの使用は、約9.5(cal/cm31/2を超えるが約11.0(cal/cm31/2未満である溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を用いるよりも、単離された核酸の収量がさらに良好となる場合がある。
ポリマーの溶解度パラメータ(δ)は、Flory‐Huggins理論から生じる値である、ポリマーの凝集エネルギー密度の平方根として定義される。全体が参照により本明細書に組み込まれる、Heimenz and Lodge、Polymer Chemistry、2d.Ed.pp.254−280(2007)を参照されたい。δは平方根関数であるため、単位は、(cal/cm31/2で典型的には表される。溶解度パラメータは、特定の溶媒によって溶解されている特定のポリマーの混和性を記載しており、ここで、該溶媒も、対応する溶解度パラメータを有する。ポリマーと溶媒とが類似するほど、これらは混和性になりやすい。表1は、ポリマーおよび溶媒の溶解度パラメータの代表的な数値を示しているが、表1は、本発明での使用に好適な材料を何ら限定していない。
Figure 2013522578
本発明による使用に好適なポリマーは、約9.5(cal/cm31/2を超える溶解度パラメータを有するポリマーも本発明による使用に好適であるため、全て同じモノマーを含有するポリマー(すなわち、ホモポリマー)に限定される必要はない。本発明に好適なコポリマーは、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、テーパー状ブロックコポリマーおよびこれらのコポリマーを含んでよい。コポリマーの溶解度パラメータは、典型的には、実験的に測定されなければならず、コモノマーの割合およびコポリマーを作り出す条件に応じて変動する。いくつかの実施形態において、約9.5(cal/cm31/2を超える溶解度パラメータを有する、BASF(Ludwigshafen、Germany)によって販売されているTERLUX(登録商標)などのアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)コポリマー、またはDELRIN(登録商標)などのポリオキシメチレン樹脂ポリマーが、本発明による使用に好適である。いくつかの場合において、架橋は約9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーの溶解度パラメータを増加させ得るため、本発明による使用に好適である。
消耗性の分析用プラスチック器具は、生体サンプルの収集、貯蔵、調製、および処理のために、分析研究所、医療研究所、法医学研究所、病院、大学などで一般に用いられている。いくつかの実施形態において、核酸、特にデオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)が、本発明による消耗性の分析用プラスチック器具を用いてサンプルから単離される。いくつかの実施形態において、限定されないが、タンパク質、脂質、糖、炭化水素、および酵素を含めた生体分子が、本発明による消耗性の分析用プラスチック器具を用いてサンプルから単離される。消耗性の分析用プラスチック器具は、単回使用後に廃棄されても、数回使用後に廃棄されても、数ダース回使用後に廃棄されても、数百回使用後に廃棄されてもよい。
消耗性の分析用プラスチック器具は、生体サンプルの取り扱いと併せて用いられるいずれの消耗性の容器、サンプルホルダー、サンプル調製デバイスまたは用具を含んでもよいが、プラスチック器具の使用は、核酸の単離に限定される必要はない。プラスチック器具はまた、限定されないが、タンパク質、脂質、糖、炭化水素、および酵素を含めた他の生体分子の単離に用いられてもよい。いくつかの実施形態において、プラスチック器具は、約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーから全体的に構成される。他の実施形態において、プラスチック器具は、約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーから部分的に構成される。消耗性の分析用プラスチック器具は、限定される必要はないが、内部または上で粒子結合または表面結合核酸が操作されるプランジャー、カートリッジ、ピペット、ピペットチップ、サンプルバイアル、管類、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、管類、フィルタ、フィルタバスケット、または他のベッセルもしくはデバイスを含んでよい。
理論によって拘束されることを望まないが、約9.5(cal/cm31/2を超える溶解度パラメータを有するポリマーは、水性サンプル内で生体分子を攻撃して、生体分子がサンプルからより効率的に単離されることを可能にし得ることが示唆される。逆に、約9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマー(例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン)は、水性サンプル内で生体分子を退け得ることが示唆される。したがって、約9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーにおいては、単離された生体分子を貯蔵するには有利であり得るが、単離プロセスの間には約9.5(cal/cm31/2を超える溶解度パラメータを有するポリマーを用いることが有利であり得る。さらに、約9.5(cal/cm31/2を超える溶解度パラメータを有するポリマーと9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーとの組み合わせを用いた単離プロトコルは、サンプルから生体分子を単離する際により効率的であり得る。例えば、自動核酸分離装置においてABS(TERLUX(登録商標))プランジャーおよびポリプロピレン試薬カートリッジを用いて生体分子を単離することが有益であり得る。
プランジャーは、生体サンプルを撹拌、混合、剪断、置換するのに用いられる、またはサンプルもしくはサンプルの成分を攻撃、捕捉、保持、移動もしくは操作するための表面を付与するのに用いられるデバイスを含む。サンプルは、核酸、または、限定されないが、タンパク質、脂質、糖、炭化水素、および酵素を含めた他の生体分子を含んでよい。プランジャーは、生体サンプルの処理に好適である多くの形状で構成されてよい。いくつかの実施形態において、プランジャーは、実質的に円筒形であり、閉口端および開口端を有してよい。本発明によるプランジャーは、約50mmの長さ、典型的には約20mm未満の長さ、より典型的には約10mm未満の長さである。本発明によるプランジャーは、約20mm未満の幅、典型的には約5mm未満の幅、より典型的には約1mm未満の幅である。いくつかの実施形態において、本発明のプランジャーは、例えばMAXWELL(登録商標)システム(Promega Corporation、Madison、WI)を用いた、ロボットによる自動DNA単離に用いられる。本発明のプランジャーは、DNAの手動単離にも用いられてよい。本発明のプランジャーは、約9.5(cal/cm31/2を超える溶解度パラメータを有するポリマーから完全に作製されていてよいが、本発明のプランジャーは、約9.5(cal/cm31/2を超える溶解度パラメータを有さないさらなる材料を含んでよい。本発明のプランジャーは、核酸のより効率的な単離のために機能化された表面を有してよい。本発明のプランジャーはまた、限定されないが、シリカ粒子などの、表面に結合した粒子を有してもよい。例示的なプランジャーを図1に示す。
本発明のカートリッジは、生体サンプルを洗浄、収集、反応、分析または単離するのに用いられてよい。本発明のカートリッジはまた、核酸の単離における使用のための試薬、プローブ、核酸、または粒子を貯蔵、調製、希釈、または搬送するのに用いられてもよい。本発明のカートリッジは、例えば、MAXWELL(登録商標)システムなどの、ロボットによる自動化DNA単離における使用のための試薬および粒子のセットを調製および搬送するのに用いられてよい。本発明のカートリッジは、多くの種々の形状を有してよいが、いくつかの実施形態において、本発明のカートリッジは、種々の試薬などの分離のための複数の分離された区画を有する略矩形である。
本発明のピペットチップは、液体を測定、抽出、輸送、分配、または除去するのに用いられてよい。本発明のピペットチップは、いずれの好適な体積を有してもよいが、典型的には約6mL未満、典型的には約300μL未満、または約50μL未満である。本発明のピペットチップは、約9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含み、標準の寸法および体積を有して、Eppendorf(Hauppauge、NY)によって販売されているピペットなどの商業的に販売されているピペットに適合可能にすることができる。標準サイズとして、限定される必要はないが10μL、20μL、200μL、1000μL、および5000μLが挙げられる。本発明のピペットチップは、特化された用途または機器のために構築されてよく、標準サイズに限定される必要はない。例示的なピペットチップを図2に示す。一実施形態において、本発明のピペットチップは、ピペットチップの内面と接触するシリカ粒子をさらに含む。本発明は、より大きな体積の生体サンプルの処理に用いられる例えば1、5、10、25、50、100mLのプラスチックピペットをさらに含む。
本発明の管として、試験管、微量遠心管(微小管)、サンプル管、キュベット、および円錐管(例えば、15および50mLの円錐管は、大きな体積の生体材料に一般的に用いられる)が挙げられる。本発明の管は、液体、固体、ならびに液体および固体の混合物を処理、凍結、反応、混合または遠心分離するのに用いられてよい。本発明の微量遠心管は、いずれの好適な体積を有してもよいが、典型的には約20mL未満、典型的には約10mL未満、または約2mL未満である。本発明の微量遠心管は、約9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含み、標準寸法を有して、市販の遠心管、シェーカー、またはトレイに適合可能にすることができる。微量遠心管は、典型的には1.5mLの体積である。例示的な微量遠心管を図3に示す。
本発明のマルチウェルプレートは、液体、固体、ならびに液体および固体の混合物を反応、観察、アッセイ、混合または調製するのに用いられてよい。マルチウェルプレートは、単一の物品の消耗性の分析用プラスチック器具内に1個を超えるウェルを有する。マルチウェルプレートは、液体または液体および固体の混合物を保持するために4個を超える、典型的には20個を超える、より典型的には80個を超えるウェルを有する。各ウェルは同一の体積を有してもよく、または、これらウェルが異なる体積を有してもよい。ウェルの体積は、15mL未満、より典型的には5mL未満、より典型的には2.5mL未満である。マルチウェルプレートは、24ウェル、96ウェル、または384ウェルを有し得る。例示的なマルチウェルプレートを図4に示す。
本発明は、約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を含むキットをさらに含む。キットは、試薬、粒子、蛍光マーカー、酵素、および核酸をさらに含んでよい。キットは、例えば、生体サンプルからの核酸の単離、ならびに単離された核酸の増幅および量子化に特化されていてよい。
本発明は、サンプルから核酸を単離するためのプロセスにおいて単離される核酸の収量を増加させる方法であって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含む方法をさらに含む。概して、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具の使用は、サンプルから核酸を単離するためのプロセスにおいて核酸の損失を低減することが示された。一実施形態において、核酸を単離するプロセスは、サンプル溶解物の調製、続いての、結合緩衝液、および核酸が結合する結合表面(粒子または活性表面)の添加を含む。核酸か結合する粒子または表面を洗浄して、サンプル、溶解緩衝液、および結合緩衝液の成分を除去する。最後に、核酸を適切な貯蔵緩衝液内で回収(溶離)する。しかし、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具を用いる利点は、サンプルからの核酸の単離に限定される必要はない。
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別途示さない限り、該範囲内にあるそれぞれ別個の値を個々に称する簡潔な方法として機能することを単に意図しており、それぞれ別個の値は、あたかも本明細書において個々に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されている全ての方法は、本明細書において別途示さない限り、または、文脈によって明確に否定されない限り、いずれの好適な順序で実施されてもよい。いずれかおよび全ての例の使用、または本明細書において付与されている例示的な用語(例えば、「など」)は、本発明をより良好に理解することを単に意図しており、別途特許請求されない限り、本発明の範囲に対する限定を提示するものではない。本明細書におけるいずれの用語も、本発明の実施に必須であるとしてあらゆる特許請求されていない要素を示すと解釈されるべきではない。
本明細書に列挙されているあらゆる数値範囲が、下限から上限まで全ての値を含むことも理解される。例えば、濃度範囲が1%〜50%と記述されているとき、例えば、2%〜40%、10%〜30%、または1%〜3%などの値が、この明細書において明示的に並べられていることが意図される。これらは、具体的に意図されているものの単なる例であり、並べられた最低値と最高値との間およびこれらを含めた数値の全ての起こり得る組み合わせが、この明細書において明示的に記述されているとみなされるべきである。
さらに、この明細書に列挙したいずれの特許または特許文献を含めたいずれの参照文献も先行技術を構成するとは認識されない。特に、別途記述されない限り、本明細書におけるいずれの文献への参照も、米国またはあらゆる他の国において共通の一般知識の一部を形成するという認識を構成しないことが理解されよう。参照文献のあらゆる議論が、これらの著者が主張することを記述しており、本出願人は、本明細書に列挙したあらゆる文献の正確さおよび適切性に挑戦する権利を有する。
実施例
実施例1−ポリマー材料の関数としてのDNA単離効率
全血からのDNA抽出効率に対するポリマー組成の影響を、自動DNA精製装置(MAXWELL(登録商標)16システム、Promega Corp.、Madison、WI)およびリアルタイムPCR装置(STRATAGENE MX3005P PCRシステム、Agilent Technologies、La Jolla、CA)を用いて測定した。
種々のポリマーから、1セット6個のプランジャーを5セット製作した。プランジャーは図1と形状が類似しており、約5.4mmの長さで1mmの幅であった。バージンポリプロピレン(PP)樹脂から1セットのプランジャーを製作し、1セットをポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(VALOX(登録商標)、SABIC Innovative Plastics、Pittsfield、MA、溶解度パラメータ:約9.9(cal/cm31/2)から調製し、2セットをポリオキシメチレン樹脂(DELRIN(登録商標)、I.E.du Pont de Nemours、Wilmington、DE、溶解度パラメータ:約11.0〜11.1(cal/cm31/2)から調製し、1セットをアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂(TERLUX(登録商標)2802HD、BASF、Ludwigshafen、Germany、溶解度パラメータ:約9.5(cal/cm31/2超)から調製した。1セットのDELRIN(登録商標)プランジャーは無香であり、第2のセットのDELRIN(登録商標)プランジャーは、プランジャーに形成される前に溶融したDELRIN(登録商標)に添加された約1%のバニラ抽出物を有した。
市販のDNA単離プロトコルおよび試薬のセット(MAXWELL(登録商標)16用のDNA IQ(商標)Caseworkサンプルキット、Promega Corp.)を用いて全血サンプルからゲノムDNAを単離し、短反復配列(STR)マーカーの増幅のための、単離されたDNAを調製した。全体が本明細書において参照により組み込まれるPromega Corporation、「DNA Purification」(Chapter9)Protocol and Applications Guide(2009)を参照されたい。30個の、500nLのヒト全血サンプルを、MAXWELL(登録商標)16装置用の50個の別個の参照サンプルカートリッジ(DNA IQ(商標)、Promega Corp.)に置いた。カートリッジはポリプロピレンから構成された。上記の適切なポリマー材料から調製した同一形状のプランジャーを、各サンプルカートリッジに置いた。したがって、同じポリマーから作製されたプランジャーを有する6個の別個のカートリッジが5セット、合計で30個のカートリッジが存在した。カートリッジをサンプルおよびプランジャーと共に準備したら、カートリッジを、推奨される溶離管および緩衝液と共に自動DNA精製装置(MAXWELL(登録商標)16)に置き、自動DNA精製装置を単離プロトコルの製造者の推奨にしたがって操作した。
自動DNA精製サイクルの終わりに、単離されたDNAを含有する溶離管を装置から除去した。次いでDNAを増幅し、蛍光プローブを伴う、STRに特異的なPCRプライマーを用いたリアルタイムPCR装置(STRATAGENE MX3005P)を用いてアッセイし、結果を定量化した(PLEXOR HY(商標)システム、Promega Corp.)。次いで市販のPCRアッセイ分析ソフトウェア(PLEXOR ANALYSIS(商標)、Promega Corp.)を用いて各サンプルから単離されたDNAの量を定量化した。分析の結果を表2に示す。
追加の対照として、5個の500nLの同じ血液サンプルからのDNAを、自動DNA単離(上記)のためのプロトコルにおいて用いたものと類似する試薬および磁性粒子を用いた手動分離技術を用いて抽出した。全体が本明細書において参照により組み込まれるPromega Corporation、「Maxwell(登録商標)16用DNA IQ(商標)Caseworkサンプルキット」(Technical Bulletin)(2009)を参照されたい。全ての手動単離ステップを1.5mLのポリプロピレン微量遠心管において実施した。手動抽出から単離されたDNAを増幅し、上記のリアルタイムPCR装置(STRATAGENE MX3005P)によってアッセイした。手動単離の結果もまた、表2に含まれる。
Figure 2013522578
各サンプルからの平均の単離DNAを図5のグラフに示す。エラーバーは、平均された結果についての1つの標準偏差を表す。図5から分かるように、DELRIN(登録商標)およびTERLUX(登録商標)プランジャーは、ポリプロピレンと比較して、DNAの抽出にほぼ2倍効果的である。
実施例2−ナイロン6,6ポリマー材料を用いたDNA単離効率
バージンポリプロピレン(PP)樹脂から製作した1セットのプランジャーおよびナイロン6,6樹脂(溶解度パラメータ:約13.6(cal/cm31/2)から調製した1セットを用いて、実施例1に記載のように実験を行った。
各サンプルからの平均の単離されたDNAを図6のグラフに示す。エラーバーは、平均された結果についての1つの標準偏差を表す。図6から分かるように、ナイロン6,6プランジャーは、ポリプロピレンと比較して、DNAの抽出に2倍を超えて効果的である。
本明細書において列挙した全ての特許、公開公報および参照文献は、参照により完全に本明細書に組み込まれる。本開示と、組み込まれた特許、公開公報および参照文献との間に矛盾がある場合には、本開示が支配すべきである。

Claims (18)

  1. サンプルから核酸を単離するためのプロセスであって、サンプルから核酸を単離しながら、サンプルを、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させることを含むプロセス。
  2. ポリマーが、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有する、請求項1に記載のプロセス。
  3. プラスチック器具が、プランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の接合部、フィルタ、フィルタバスケット、またはベッセルである、請求項1〜2のいずれかに記載のプロセス。
  4. プラスチック器具が、プランジャーである、請求項1〜3のいずれかに記載のプロセス。
  5. ポリマーが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ナイロンまたはアクリロニトリルを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のプロセス。
  6. ポリマーが、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のプロセス。
  7. ポリマーが、ポリオキシメチレンを含む、請求項1〜6のいずれかに記載のプロセス。
  8. サンプルをシリカまたはセルロースと接触させることをさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載のプロセス。
  9. サンプルをシリカ粒子と接触させることをさらに含む、請求項1〜8のいずれかに記載のプロセス。
  10. サンプルを常磁性粒子と接触させることをさらに含む、請求項1〜9のいずれかに記載のプロセス。
  11. サンプルを、9.5(cal/cm31/2未満の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具と接触させて、核酸を、9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具に向かって動かすことをさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載のプロセス。
  12. 約9.5(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有するポリマーを含む消耗性の分析用プラスチック器具。
  13. プランジャー、カートリッジ、ピペットチップ、サンプルバイアル、管、マルチウェルプレート、皿、シリンジ、スパチュラ、プローブ、スワブ、管類の接合部、フィルタ、フィルタバスケット、またはベッセルである、請求項12に記載の消耗性の分析用プラスチック器具。
  14. ポリマーが、約11.0(cal/cm31/2以上の溶解度パラメータを有する、請求項12〜13のいずれかに記載の消耗性の分析用プラスチック器具。
  15. ポリマーが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ナイロン、またはアクリロニトリルを含む、請求項12〜14のいずれかに記載の消耗性の分析用プラスチック器具。
  16. プランジャーである、請求項12〜15のいずれかに記載の消耗性の分析用プラスチック器具。
  17. ポリマーが、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)を含む、請求項12〜16のいずれかに記載の消耗性の分析用プラスチック器具。
  18. ポリマーが、ポリオキシメチレンを含む、請求項12〜17のいずれかに記載の消耗性の分析用プラスチック器具。
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