JP2013521517A - 角膜再造形コンタクトレンズおよび角膜再造形を用いて屈折異常を処置する方法 - Google Patents

角膜再造形コンタクトレンズおよび角膜再造形を用いて屈折異常を処置する方法 Download PDF

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Abstract

角膜再造形効果を有するコンタクトレンズについて説明されている。この角膜再造形効果は、広範囲の角膜再造形および局所的な再造形の一方または双方である。このコンタクトレンズは、更に、屈折力を有していてもよい。屈折力は、レンズの全域で異なっていてもよい。また、近視のために、中心の屈折力が、増加されていてもよい。増加された屈折力は、局所的再造形のために厚さが増加されたレンズ領域の全面に与えられてもよい。

Description

本発明の分野は、角膜コンタクトレンズ、および、コンタクトレンズが装着される眼の角膜の形状を再造形することを取り入れた、屈折異常を処置する方法(場合によって角膜矯正処置と呼ばれる)である。特定の実施形態は、近視を処置するためのコンタクトレンズ、および、近視を処置するための方法に関する。特定の実施形態は、近視の進行を制御するためのコンタクトレンズ、および、近視の進行を制御するための方法に関する。本発明の特定の実施形態は、多領域コンタクトレンズに関する。特定の実施形態は、遠視を処置するためのコンタクトレンズ、および、遠視を処置する方法に関する。
多くの人々が、近視(近眼視)または遠視(遠眼視)のいずれかを患っている。近視の有病率が増加しつつあることから、近視に対処する解決策の開発に注目が集まっている。更に、多くの人々にとって、近視は、何らかの既存の方法を用いて補正しても、時間と共に進行するものである。
図1は、正常な視力の眼(つまり、遠視の眼および近視の眼のいずれでもなく、「正視眼」とも呼ばれる)を示している。図2は、遠くの対象を見ている近視の眼を示している。像の焦点が、網膜の前に位置している。このように網膜に対して焦点がずれることによって、ぼやけが生じる。近視の眼が異なれば、近視によるぼやけの程度も異なる可能性がある。例えば、別の眼の網膜が、図2に示した破線の位置にある場合、この他の眼が蒙る、近視によるぼやけの程度は、より低くなる。近視とは逆に、遠視の眼の場合は、網膜の背後に焦点があり、このせいで、同様に、ぼやけが生じる。
いくつもの技術が、近視および遠視を補正するために使用されてきている。これらの技術として、処方眼鏡レンズまたはコンタクトレンズ、眼内レンズ(例えば、前眼房有水晶体眼内レンズ)の外科的インプラント、角膜の外科的整形/再造形、およびハードまたはソフトコンタクトレンズによる角膜の一時的な整形/再造形が挙げられる。ソフトコンタクトレンズ用いる角膜再造形は、その内容の全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2005/022242号パンフレットに記載されている。
その内容の全体が同様に本明細書に組み込まれる国際公開第2005/055891号パンフレットは、近視または遠視の進行を制御する目的で、相対的な像面湾曲を制御するコンタクトレンズの使用について記載している。この方法は、明瞭な中心視を可能としながら、周辺部網膜における像点を、網膜に対して前方または後方のそれぞれに移動させることを含む。所望の周辺屈折を得るための角膜再造形は、その内容の全体が同様に本明細書に組み込まれる国際公開第2008/014544号パンフレットに記載されている。
近くの対象を見ている場合に、近視を有する多くの人は、像を前方に移動させて網膜に結ばせるのに必要とされるものよりも少ない量で調節を行うことが観察されてきた。この不十分な調節は、しばしば、調節ラグ(または「調節的ラグ」)と呼ばれる。図3は、調節ラグを伴う近視の眼を示している。像の焦点が、網膜の背後に位置している。主にヨーロッパ系の子供に関する研究では、自動屈折計を用いて33センチメートルの距離で測定された調節ラグは、8歳から11歳までの子供で1.26D(−0.75〜2.82Dの範囲)の中央値ラグであった。中華民族の子供では、33センチメートルの距離で測定された調節ラグは、0.74+/−0.27Dであった。調節ラグを処置するために、様々な試みが行われてきた。例えば、米国特許出願公開第20040237971号明細書は、調節ラグを修正するために、視像の中および高空間周波数ピークを再配置する、光学収差の制御について記載している。
本明細書における任意の従来技術に対する言及は、この従来技術が、何らかの権威をもった共通の一般的知識の一部を形成していること、または、この従来技術が適切であると確認され、理解され、考えられることが当業者によって当然のように期待されていることの承認または何らかの形の示唆であると考えられないし、また、考えられるべきではない。
一般的に見た場合、本発明の実施形態は、屈折力を有するレンズが、更に角膜再造形効果を有する場合に、近視の進行に影響を与える能力に関して強化されるという驚くべき発見に関する。この角膜再造形効果は、実施形態によっては、広範囲にわたって角膜を再造形するものであってもよく、また、他の実施形態では、局所的に再造形を行うものであってもよい。
本発明の他の実施形態は、一般に、広範囲の角膜再造形に加えて、更に、1つ以上の局所的な再造形効果をもたらすレンズに関する。局所的な再造形のための構造は、別種の従来の角膜矯正処置用レンズに適用することもできる。
様々に異なる実施形態では、角膜は、3つの方法で再造形されてもよい。一つ目は、中心角膜を広範囲にわたって平らにする、既存の角膜矯正処置タイプのレンズを使用する方法である。二つ目は、内側領域の厚さを(近視処置のために)増加させて、中心角膜のより明確な領域を局所的に再造形する方法である。これにより、角膜矯正処置用レンズの近視処置を強化することができ、または、従来のレンズに局所的な再造形のみを付与することができる。三つ目は、外側光学領域の第2の(より周辺側の)サブ領域の厚さを(近視処置のために)増加させることによって、内側領域が行う中心角膜の局所的な再造形を強化する方法である。
厚さ修正に関する適切なプロファイリングによって、内側領域は、外側光学領域に対して正である差分屈折力を同時に有することができる。実施形態によっては、この相対的に正の屈折力は、調節ラグの処置に適している。同様に、外側光学領域の第2のサブ領域の厚さの増加に関する適切なプロファイリングは、同時に、外側光学領域に対して正の(第3の)屈折力をもたらすことができる。この相対的に正の屈折力は、前方に向けて周辺像点を、網膜のより近く、網膜上、または網膜の前に再配置することに適している。この周辺像点の再配置は、正常な屈折力変化を用いて達成されてもよく、したがって、先に言及した、第2のサブ領域の厚さ修正を含まないレンズにおいて行われ得る。
レンズは、遠視力を補正する屈折力に対して正の差分屈折力を有する、実質的に均一な屈折力の中心領域、または、様々な中心領域の屈折力を含めて、様々な屈折力プロファイルをもち得る。外側光学領域は、一定の屈折力、リング状構造、および/または周辺像を処置するための領域を含むことができる。
眼のためのレンズを用意する方法は、角膜再造形機能を有する、眼のためのレンズを用意する直観的および/または経験的な実践を反映させるために、繰り返されてもよい。厚さ変動のサイズおよび範囲ならびにレンズの屈折力プロファイルの双方が、許容可能なレンズまたは最適なレンズに影響を及ぼす変数として使用されてもよい。
遠視を有する眼の場合、レンズは、遠視を補正するために、屈折力を有するレンズと、角膜整形との組み合わせを有していてもよい。一般に、広範囲の角膜整形は、遠視を処置する場合、角膜プロファイルを急勾配にする。また、局所的な厚さの変化は、増加された厚さの領域の代わりに、より薄い厚さの領域である。
本発明の更に一般的な態様およびこれまでの段落に記載された態様の更なる実施形態は、以下の説明および/または添付図面から明らかとなる。
本明細書で使用される場合、文脈によって他の意味が要請されている場合を除いて、「を備える(comprise)」という用語およびこの用語の変化形、例えば、「を備えている(comprising)」、「を備える(comprises)、および「備えられる(comprised)」などは、更なる付加物、構成要素、完全体、またはステップを排除することを意図されていない。
正常な視力の眼(正視眼)を示している。 遠くの対象を見ている近視の眼を示している。 調節ラグを伴う近視の眼を示している。 屈折力および角膜造形部を含む、コンタクトレンズの実施形態を概略的に示している。 厚さを増加させた中心領域を含む、コンタクトレンズの別の実施形態を概略的に示している。 厚さを増加させた中央周辺領域を含む、コンタクトレンズの別の実施形態を概略的に示している。 図6のレンズに対する眼瞼の効果を示している。 様々な光学領域を含む、コンタクトレンズの実施形態の平面図を示している。 図8に示されているレンズの断面図を示している。 レンズの複数の実施形態に関して、屈折力と半径との相関グラフを示している。 回転非対称的な屈折力プロファイルを含む、コンタクトレンズの実施形態の平面図を示している。
説明を目的として、本明細書では、近視の眼のためのレンズに焦点を当ててきた。本発明は、特に、この分野に適用される。一般に、近視の眼には、例えば、調節ラグに対処するため、および/または、周辺像の制御を行うために、負の屈折力(随意に、相対的に正の屈折力を有する1つ以上の領域と伴に)が必要である。近視を補正する従来の角膜再造形は、例えば硬質ガス透過性(RGP)レンズを用いて、角膜を平らにする傾向にある。この平坦化は、幅広い範囲(広範囲)の中心角膜に適用される。
遠視の眼の場合、レンズは、周辺像の制御を行うために相対的に負の屈折力を有する、随意の1つ以上の領域と共に、正の屈折力を有する。遠視を補正するという目的をもつ角膜再造形では、角膜の中心を急勾配にする傾向にある。本発明の実施形態は、同様に、遠視の眼に適用することができる。
1.導入:角膜再造形の方法
角膜再造形は、屈折異常を補正する実用的な方法として認められており、特に硬質コンタクトレンズを用いる角膜再造形が、広く使用されてきた。最近になって、シリコーンハイドロゲルレンズなどのソフトコンタクトレンズにも同様に、角膜再造形の効果があり得ることが確認されてきた。このことは、例えば、その内容の全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2008/014544号パンフレットに記載されている。
角膜再造形の原因となる角膜コンタクトレンズの正確なメカニズムは、研究途上の主題であるが、レンズの使用後に結果として得られる角膜の形状は、コンタクトレンズの厚さの変動、相対的な後面像面湾曲、瞼の影響、弾性係数などのレンズの材料特性、および/または角膜の元の形状の関数であり得る。したがって、所望の角膜再造形を得るための適切なレンズの選択は、直観的および/または経験的な実践であり得る。本発明との関連で使用される場合の角膜再造形の目的は、像を後方に移動させるために中心領域を平らにすること、または、像を前方に移動させるために中心領域を急勾配にすることであり、選択プロセスでは、これらの目的が考慮される。
2.屈折力および角膜再造形効果の双方を有するレンズ
本発明の実施形態は、一般に、角膜の再造形も行う、屈折力を有するレンズを用いる、眼の屈折異常の補正に関する。レンズの屈折力の効果と、レンズの再造形機能の効果とを組み合わせることによって、公知の従来の屈折異常補正レンズおよび従来の角膜矯正処置用のレンズに優る利点を得ることができる。
図4には、本発明のコンタクトレンズ100の断面厚さプロファイルが示されている。コンタクトレンズ100は、角膜矯正処置用のコンタクトレンズであり、広範囲の角膜の再造形に適用されることを意図された厚さと背面形状とを備えるように設計されている。コンタクトレンズ100は、硬質コンタクトレンズ、例えば、RGPレンズである。光学領域110は、レンズが着用されている間に、遠視力を補正する適切な屈折力を有する。コンタクトレンズ100の周辺領域120は、従来のコンタクトレンズまたは角膜矯正処置用のコンタクトレンズの周辺部と同様に、つまり、視覚の快適性および安定性を最大化するために光学領域から端までの厚さを調和させるように、働く。
他の実施形態では、レンズ100は、広範囲の角膜の再造形に適用されるように設計されたソフトコンタクトレンズ、例えば、シリコーンハイドロゲルレンズである。シリコーンハイドロゲルレンズは、例えば、組み込まれる国際公開第2008/014544号パンフレットに記載されているような外にめくり返ったレンズであってもよい。これらの実施形態では、光学領域110は、同様に、遠視力を補正する適切な屈折力を有する。
周辺領域120の形状については、ソフトコンタクトレンズの場合は、眼の強膜によって決められ、硬質ガス透過性レンズまたはハードレンズの場合は、眼の周辺角膜によって決められる。また、周辺領域120は、コンタクトレンズ100を適正な位置に配置して保持するように働く。コンタクトレンズ100が、ハードコンタクトレンズまたは硬質ガス透過性コンタクトレンズの場合、周辺領域120のサイズを縮小してもよい。
更に他の実施形態では、レンズ100の屈折力プロファイルが、中心の屈折力を増加させた領域を有する多焦点レンズを提供するために選択される。したがって、レンズ100の様々な実施形態は、本明細書において以下に記載される屈折力プロファイルの任意の1つを有する。
3.中心に局所化された再造形部を有するレンズ
レンズの実施形態は、遠視力を補正するために選択された屈折力、および、中心に局所化された角膜再造形部を備える光学領域を有する。これらの実施形態では、局所化された再造形部が、別種の従来の(非角膜矯正処置用の)コンタクトレンズ、つまり、局所化された再造形機能がなければ、角膜再造形効果を生み出さないコンタクトレンズに付け加えられてもよい。この場合、局所化された再造形部は、角膜に対してのみ再造形効果を発揮することができる。
レンズの他の実施形態は、角膜を平らにすることによって、角膜を広範囲にわたって再造形するように設計され、かつ追加の局所化された中心再造形機能を含む角膜矯正処置用のレンズの形状をしている。
再造形部が中心に局所化されたこれらの実施形態は、特に、ソフトコンタクトレンズ(例えば、シリコーンハイドロゲルレンズを含めた)として実現されることに適していてもよい。なお、このようなソフトコンタクトレンズでは、a)これらの材料によって、レンズの厚さおよび弾性係数などの材料特性の適切な選択によって調節される、眼瞼から角膜表面への力の伝達が可能になり、b)患者が目覚めている間にレンズが着用され得る場合に、着用者の快適性が高められる。しかしながら、他の実施においては、角膜整形ハードコンタクトレンズに、本明細書において以下に記載される特徴が備わっていてもよい。
図5は、コンタクトレンズ200の断面厚さプロファイルの図である。コンタクトレンズ200は、遠視力を補正するための屈折力および/または広範囲の角膜再造形効果を有する(外側)光学領域210と、近視を軽減するための中心角膜の局所的再造形を、(従来のコンタクトレンズの場合は)もたらし、(角膜矯正処置用のコンタクトレンズの場合は)強化するために厚さを増加させた内側領域220とを備える。したがって、図5は、3つの異なるカテゴリーのレンズの典型例である。
1.厚さを増加させた内側領域が付け加えられた従来の(非角膜矯正処置用の)コンタクトレンズ、
2.広範囲にわたって角膜を整形し、かつ内側領域によって追加的に再造形を行うように設計された角膜矯正処置用のコンタクトレンズ、
3.広範囲にわたって角膜を整形し、内側領域によって追加的に再造形を行うように設計され、かつ遠視力を補正するための屈折力を有する(外側)光学領域を有する角膜矯正処置用のコンタクトレンズ。
外側光学領域210は、着用者の遠視力を適切に補正する。内側領域220の厚さは、(近視処置のために)増加されており、これにより、中心角膜が局所的に再造形され、近視が軽減される。内側領域220と外側光学領域210との接続部は、移行領域230を設けることによって平滑に(つまり、融合されるように)接続されてもよい。
図5によって表されるすべての実施形態において、内側領域220の厚さは、外側光学領域210と比べて相対的に大きくなっている。この厚さは、近視を軽減するために、所要量の中心角膜の局所的再造形をもたらすように選択される。角膜に加わる力は、厚さの変動に応じて決まるため、内側領域220の厚さは、外側光学領域210の「射影された」中心厚のパーセンテージとして表すのが最もよい。この射影された中心厚は、内側領域220が存在しない場合に、レンズ200が外側光学領域のために(つまり、レンズの中心に外側光学領域の形状を外挿することによって)有するであろう厚さである。内側領域220の厚さは、外側光学領域の射影された中心厚の約105%(つまり、5%分より厚い)〜外側光学領域の射影された中心厚の約200%の範囲から選択することができる。しかしながら、多くの患者には、105%〜150%の範囲または110%〜120%の範囲から、適切な内側領域の厚さを選択することが期待される。実施形態によっては、この厚さが、最大110%未満または最大120%未満であってもよい。
実施形態によっては、内側領域220の厚さのプロファイルが、外側光学領域210によって与えられる遠距離補正屈折力と比べて相対的により正である光学的な屈折力(ADD屈折力)を同時に与えるようになっていてもよい。このようなADD屈折力を与えることは、調節ラグの処置に有用である。様々な実施形態において、内側領域220のADD屈折力は、約0.5D〜4.00Dの範囲から選択される。例えば、外側光学領域210の屈折力が、−1.50Dの場合、内側領域の屈折力は、約−1.00D〜+2.50Dであってもよい。実施形態によっては、ADD屈折力が、約1.25Dであってもよいし、約0.5D〜2.75Dの範囲にあってもよい。これは、調節ラグを相当に軽減するか、または、これを取り除くのに適している場合がある。ADD屈折力は、実質的に一定であってもよいし、内側領域の全域にわたって変化をつけられていてもよい。他の実施形態では、内側領域の厚さプロファイルは、調節ラグを補正するために必要とされるのよりも相当に大きいADD屈折力、例えば、2.75Dより大きいADD屈折力がもたらされるように選択される。
図6は、屈折力の付与および/または広範囲の角膜再造形によって遠視力を補正し、近視を軽減するために中心角膜を局所的に再造形し、および、中央周辺角膜に増加された圧力を(瞼の力によって)加えるコンタクトレンズ300の断面厚さプロファイルの図である。図5に示したレンズと同様に、図6は、3つのカテゴリーのレンズ、すなわち、広範囲にわたって角膜を整形する/しないレンズ、および、広範囲にわたる角膜整形部および屈折力を有するレンズを表している。
コンタクトレンズ300は、外側光学領域310および内側領域320を備える。内側領域320の厚さは、(近視処置のために)増加されており、これにより、中心角膜が局所的に再造形され、近視が軽減される。厚さが増加される範囲については、図5を参照して本明細書に上記した。内側領域320と外側光学領域310との接続部は、移行領域330を設けることによって融合されていてもよい。外側光学領域310は、更に、内側サブ領域340と、外側サブ領域350とに分けられる。特定の実施形態では、内側サブ領域340が、着用者の遠視力を補正する適切な屈折力を与える。これは、単独、または、特定の範囲の角膜再造形との組み合わせのいずれかにおいて行われる。
外側サブ領域350の厚さは、(近視処置のために)増加されている。このように厚さが増加されていることによって、内側領域320がもたらす中心角膜の局所的再造形が、容易になり、また強化される。内側領域220、320と同様に、外側サブ領域350の増加された厚さは、外側光学領域310の「射影された」中心厚のパーセンテージとして表すことができる。この射影された中心厚は、外側サブ領域350が存在しない場合に、レンズ300が外側光学領域のために(つまり、レンズの中央周辺部に外側光学領域の形状を外挿することによって)有するであろう厚さである。外側サブ領域350の最大厚さ点は、射影された最大厚さの約105%(つまり、5%分より厚い)〜射影された最大厚さの約250%とすることができる。多くの患者には、105%〜200%の範囲または110%〜200%の範囲から、適切な厚さを選択することが期待される。実施形態によっては、内側領域320の最大厚さと、外側サブ領域350の最大厚さとは、同一である。他の実施形態では、双方が互いに異なっている。
レンズの実施形態によっては、内側領域320のレンズの厚さのプロファイルが、外側光学領域310の内側サブ領域340によって与えられる遠距離補正屈折力と比べて相対的により正である光学的な屈折力(ADD屈折力)を同時に与えるようになっていてもよい。ADD屈折力の選択は、調節ラグを顧慮して行われてもよいし、図5に示した実施形態を参照して上記したように、調節ラグを処置するために必要とされるものより大きくてもよい。
実施形態によっては、外側サブ領域350の厚さプロファイルが、外側光学領域310によって与えられる遠距離補正屈折力と比べて相対的により正である光学的な屈折力(ADD屈折力)を同時に与えるようになっていてもよい。このような正の屈折力は、周辺像点を、網膜のより近くに、網膜上に、または網膜の前に再配置することができる。このADD屈折力は、組み込まれる国際公開第2005/055891号パンフレットに記載されているように、近視の進行に影響を与える目的で、周辺像(十分に大きい画角で、中心窩の外側の網膜が受け取った像)の焦点位置を制御するために使用することができる。例えば、25度以上の画角において、周辺像の焦点位置は制御されてもよい。
図5および図6に示したレンズは、更に、図4を参照して上記した周辺領域120と同一または同様の機能を果たす周辺領域を含む。
図7は、図6のコンタクトレンズ300を示しており、どのようにして中心角膜の局所的再造形が、内側領域320によってもたらされ得るのか、および、外側サブ領域350によって容易になるのかに関する可能なメカニズムを示している。説明したように、角膜が再造形される正確なメカニズムは、研究途上の主題であり、したがって、上記のメカニズムに関する説明は、他のメカニズムが、本明細書に記載したレンズに対して働いている場合に、これを限定することを意図されていない。目が閉じられている間、または、瞬きの瞬間、眼瞼は、コンタクトレンズ300に動的力を加える。この力は、コンタクトレンズの表面に対して垂直である。この瞼の力は、コンタクトレンズ300を介して角膜に伝達され、角膜再造形をもたらす、角膜表面に対する圧力を与える。角膜に対する圧力の量は、瞼の力、材料特性(例えば、ヤング率)、およびコンタクトレンズ300の厚さを含む変数に応じて決まる。
ソフトコンタクトレンズの場合、局所的により厚い断面にすることによって、より厚い場所の直下の角膜に対する局所的再造形圧力が、より大きくなる。コンタクトレンズ300では、内側領域320の厚さが、増加されている。これにより、角膜の中心の所定の範囲に対して局所的圧力360が加わるようになる。このようにして、再造形効果が、中心角膜に局所化される。コンタクトレンズ300が、従来タイプである場合(つまり、本来的に、角膜再造形をもたらすことを意図されていない場合)、内側領域320は、部分的または全体的に近視を軽減するために、中心角膜を局所的に平らにする。コンタクトレンズ300が、角膜矯正処置タイプである場合、内側領域320を設けることによって、中心角膜の平坦化の強化によって、近視の軽減が更に強化される。
眼瞼の力が、コンタクトレンズ300の外側サブ領域350などの周辺位置に加えられる場合、局所的再造形圧力370が、角膜の中央周辺に加えられるようになる。しかしながら、圧力370が分散(つまり、拡散)するため、更に、力380および390の半径方向の成分が生じる。外側サブ領域350の周辺側の領域では、半径方向の力の成分は、外方向(遠心方向)380に向かう。一方、外側サブ領域350の中心側の領域では、半径方向の力の成分は、内方向(向心方向)390に向かう。この向心方向の力390は、中心角膜領域を「押圧」および緩和するように働き、これにより、同様に、内側領域320が発生させる局所的圧力360による中心角膜の再造形が容易になる。
4.レンズの屈折力プロファイル
図8は、コンタクトレンズ400の実施形態の平面図を示している。コンタクトレンズ400は、図4〜図7を参照して上記したレンズ100、200、300の任意のレンズであってもよい。
レンズ400は、3つの領域および1つの移行領域を含んでいる。3つの領域は、外側光学領域410、内側光学領域420、および周辺領域430である。移行領域440は、内側光学領域420と外側光学領域410との間に位置している。すべての領域が、レンズの外周端450の内側にある。一般に内側光学領域420は、位置、形状、および寸法に関して、図5および図6の内側領域220および320と一致するが、本項では、その角膜再造形特性の代わりに、その光学的特性に関して説明する。同様に、一般に外側光学領域410は、位置、形状、および寸法に関して、図5および図6の外側領域210および310と一致する。実施形態によっては、外側光学領域410の屈折力プロファイルは変化をつけられている。実施形態によっては、外側光学領域410は、サブ領域410aおよびサブ領域410bを含む。サブ領域410bが設けられる場合、一般にサブ領域410bは、位置、形状、および寸法に関して、図6の外側サブ領域350と一致する。
図9は、レンズ400の直径における断面を示している。レンズ200および300を参照して説明した厚さの変動が、通常は、2〜100ミクロンの範囲であり、これまでの図が、例示のために厚さの変化について誇張されていたことが理解されよう。
図示した実施形態では、レンズ400は、回転対称である。回転対称レンズの製造は、非対称レンズの製造よりも単純である。しかしながら、以下に説明するように、実施形態によっては、レンズは非対称である。レンズ400は、前面460および後面470を含んでいる。
通常の室内光条件で近距離を見ている間、内側光学領域420の直径D1は、瞳孔径P1に近似しているか、または、瞳孔径P1未満である。P1は、通常は、2〜4mmであり、レンズの装着者によって決まる。近距離というのは、無視できない調節ラグまたは実質的影響のある調節ラグが発生する距離に対応する場合がある。内側光学領域420は、P1の約10%であってもよく、P1の最大で約100%であってもよい。しかしながら、多くの患者には、P1が3mmの眼については、D1が、1.5mm〜3.0mmとなるように、内側光学領域420の適切な直径D1を、P1の50%〜100%の範囲から選択することが期待される。
外側光学領域410は、環状であり、D1と等しい内径(移行領域440の中心点から両領域を測定した場合)および外径D2を有する。通常の室内光条件で遠くの対象を見ている間、外径D2は、少なくとも、瞳孔径P2に近似している。P2は、通常は、3〜8mmであり、患者によって決まる。他の実施形態では、外側光学領域410は、P2よりも大きい。
外側光学領域410が屈折力を与える実施形態の場合、この屈折力は、コンタクトレンズ400が装着されるべき眼の近視の状態を考慮して選択される。多くの実施形態では、この屈折力は、眼に対して十分に明瞭な遠視力を与えるように選択される。実施形態によっては、外側光学領域410は、半径が大きくなっても、実質的に一定の屈折力を有する。以下に説明するように、他の実施形態では、外側光学領域410が、厚さおよび屈折力の異なる複数のサブ領域を含んでいてもよい。これらの他の実施形態では、相当な比率の外側光学領域410が、依然として、近視の患者の遠視力の補正に割り当てられている。この比率は、例えば、外側光学領域410の面積の少なくとも50%、または、他の実施形態では、外側光学領域410の面積の約70%以上である。
図10は、内側光学領域420および外側光学領域410の全域にわたる可能な屈折力プロファイルの例を示すグラフを示している。この屈折力プロファイルは、レンズの半径に対してプロットされている。このグラフは、近視の患者の遠視力を補正するために必要とされる屈折力に対するレンズの屈折力差を示すために描かれた。図10では、相対的な屈折力差が、ディオプトリ(D)という屈折力の単位で縦軸にプロットされており、光軸からの半径方向距離(または、単に半径)が、ミリメートル単位で横軸にプロットされている。図10は、7つの異なる複数領域レンズL1〜L7のプロファイルを示している。
L1は、中心(半径0mm)にピークがある、最大2Dの、遠視力のための屈折力を上回る差分屈折力(ADD屈折力)を有する内側光学領域420を有する。外側光学領域410は、半径約0.5〜1.0mmの任意の位置から始まっていると考えてもよい。2つの領域は、連続的で相対的に平滑な屈折力プロファイルを形成するように結合されている。外側光学領域410は、2つのサブ領域、すなわち、遠視力を補正するために選択された実質的に一定の屈折力を有する内側サブ領域410aと、約半径約2.25mmから始まり、かつ可変の(増加する)正の屈折力差を有する外側サブ領域410bとを含んでいる。この実施形態の屈折力プロファイルは、図6に示したレンズと組み合わせることが有用であり得る。このようなレンズでは、一般に外側サブ領域410bが、位置、サイズ、および形状に関して、図6に示した外側サブ領域350と一致している。しかしながら、図5に示したレンズ構造は、同様に、屈折力プロファイルL1を備えていてもよい。
L2は、外側光学領域410が、全体的に、遠視力を補正することに充てられている点を除いて、L1と同様の屈折力差プロファイルを有している。言い換えれば、内側光学領域420は、2Dの軸上ADD屈折力を有する。これは、中心半径1.0mmにかけて、要求される遠距離屈折力にまで減少していき、これより外側は、変わらずにこの遠距離屈折力となる。この実施形態の屈折力プロファイルは、図5を参照して説明した構造を有するレンズと組み合わせることが有用である。屈折力プロファイルL2は、同様に、図6に示したレンズ構造を備えることができる。この場合、厚くした外側サブ領域350によって、平坦な屈折力プロファイルを変更することができる。平坦な屈折力プロファイルのこの変更は、光学設計によって最小限に抑えることができる。
L3は、L2と同様の屈折力差プロファイルを有するが、内側光学領域420の直径がより大きくなっており、この内側領域420の全域にわたる変化率がよりゆるやかとなっている。半径1.0mmの位置で、レンズは、依然として、約0.3DのADD屈折力を有している。内側光学領域420の増加面積は、内側領域220または内側領域320の増加面積に対応していてもよい。
L4は、代わりの近距離および遠距離「リング」構造を有し、約2DのADD屈折力の正の屈折力内側光学領域420を含む。外側光学領域410は、半径約1mmの位置から始まっている。外側光学領域410は、3つサブ領域、すなわち、遠視力を補正する屈折力のリングと、半径1.5mm〜約1.9mmの、遠視力を補正するために必要とされる屈折力と比べてより正の屈折力2Dを有する正の屈折力リングと、これより外側の、遠視力を補正するための別のリングとを含む。他の実施形態では、遠距離補正のための屈折力と、相対的に正の屈折力とが交互に配置されたより多くのリングが、設けられてもよい。相対的に正の屈折力を有する各リングは、他の各リングと同一の屈折力を有していてもよいし、これらのリングの屈折力は、互いに異なっていてもよい。正の屈折力リングプロファイルL4は、外側光学領域の第2のサブ領域に追加の屈折力を与えることによって、瞳孔の中心とレンズの中心との位置合わせ不良に対処する際の補助となることができる。L2と同様に、L4は、特に、図5を参照して説明した構造を有するレンズの実現に適する場合がある。
L5は、屈折力が実質的に一定であり、かつ直径が約2.0mmである内側光学領域420を有する。外側光学領域410に対して、狭い移行領域440が設けられており、領域間の差分屈折力は、3Dである。外側光学領域410は、遠視力を補正するために必要とされる屈折力において、実質的に一定の屈折力を有する。L5は、特に、図5を参照して説明した構造を有するレンズの用意に適する場合がある。
L6は、直径がより大きい内側光学領域420と、一般に半径1.0mm〜1.75mmに位置する移行領域440とを有する。外側光学領域410は、半径に関して一定の屈折力を有する。L5は、特に、図5を参照して説明した構造を有するレンズの用意に適する場合がある。
L7は、約1.5Dの相対的に一定であるADD屈折力を有する内側光学領域420を有する。内側領域の直径は、約2mmである(軸から1mmの半径方向距離)。外側光学領域410は、半径方向距離約1mm〜2mmの内側サブ領域410aと、半径約2mmの位置から始まる外側サブ領域410bとに分かれている。内側サブ領域410aは、遠距離屈折異常の補正のために一定の屈折力を有する。一方、外側サブ領域410bは、周辺の屈折力を増加させる(最大で+1.5D)ことによって、周辺像点を前方に再配置する。L7は、特に、図6を参照して説明した構造を有するレンズの用意に適している場合がある。しかしながら、レンズL1と同様に、図5を参照して説明したレンズは、使用され、また、L7の屈折力プロファイルを有するように設計される。
様々な組み合わせのレンズが、例えば、周辺像の位置を制御するために、屈折力プロファイルL1またはL7と、屈折力プロファイルL4〜L6の1つとを組み合わせることによって、形成されてもよい。
説明したように、実施形態によっては、コンタクトレンズは、周辺処置プロファイル、例えば相対的な像面湾曲を与えるように設計される。このことによって、周辺部網膜における像点が、近視のために、網膜のより近く、網膜上、または網膜の前に移動させられてもよい。この目的のために、相対的な像面湾曲を制御するコンタクトレンズの使用が、組み込まれる国際公開第05/055891号パンフレットに記載されている。したがって、コンタクトレンズの実施形態は、以下の双方の機能を果たすことができる。
1.角膜再造形部と1つ以上の適切な屈折力を有する領域との組み合わせ、または、広範囲の角膜再造形部および局所的な角膜再造形部の組み合わせによる、近視の補正。これらの補正のメカニズムの組み合わせは、所望の全体的補正を実現するように選択される。
2.近視の患者に対して周辺像処置を与えるための、周辺部網膜における像の前方への移動。
したがって、レンズの実施形態は、これらの双方の機能を考慮している。遠視の場合は、周辺部網膜の像点を、網膜のより近く、網膜上、または網膜の後方に移動させるために、屈折力プロファイルが反転される。
この目的に適した例示的な屈折力プロファイルは、図10におけるL1およびL7である。図10に示されている「リング」設計レンズL4も、同様に、近視に対して周辺処置プロファイルを与える。このレンズでは、半径1.5mmの位置から始まるリングが、周辺部網膜の像を前方にずらす働きをする。他の実施形態では、それぞれが周辺部網膜の像を網膜上または網膜の前に移動させる複数のリングが存在してもよい。これらのリングの幅は、一定であってもよいし、そうでなければ変化していてもよい。例えば、外側リングの幅が、内側リングより広くなっていてもよい。これらのリングの屈折力は、図示したように、その幅の全体にわたって一定であってもよいし、または、例えば、像面湾曲制御の形態でその幅の全体にわたって周辺処置プロファイルをもたらすために、変化をつけられていてもよい。
外側光学領域2の相対的に正の屈折力のサブ領域は、周辺部網膜における像制御という目的を有し、かつ近くの対象を明瞭に見るために必要とされる屈折力とは無関係である。2つ以上の相対的に正の屈折力のサブ領域がある場合、内側の正の屈折力のサブ領域は、近くの対象を見るための要件を考慮した屈折力を有していてもよく、外側サブ領域は、例えば、眼の調節ラグを補正するために必要とされるものよりも大きい屈折力差を有することによって、周辺部網膜における像制御に関して設計された屈折力を有していてもよい。
相対的に正の屈折力のサブ領域の位置および形状は、任意の像優先領域が、外側光学領域2内にあるか、または、外側光学領域2にまで広がることを避けるように選択されてもよい。周辺像収差を有する像優先領域の組み合わせについては、その内容の全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2007/082268号パンフレットに記載されている。
3.角膜再造形部を有し、屈折力を有するレンズの処方
本発明の更なる実施形態は、一般に、コンタクトレンズを処方する方法に関する。この方法は、より最適なレンズを提供するために、上記したタイプのレンズの組み合わされた角膜整形効果を考慮している。
要求される角膜再造形部を得るための現在の経験的アプローチを考慮しながら、補正屈折力を有し、かつ角膜再造形をもたらすコンタクトレンズを処方するために、開業医は、2つの段階を経てこれに近づくことができる。一般に、第1の段階では、
1.要求される近視補正を特定し(これにより、コンタクトレンズの屈折力が設定される)、
2.角膜の中心部を平らにすることによって、角膜を再造形すると期待されるレンズを処方する。
処置期間の後、この第1のレンズは、近視を過剰に補正している場合がある。これは、外側光学領域の組み合わされた効果および角膜再造形の範囲の結果に起因する。第2の段階では、
3.数日後、例えば10日後に患者の視力を評価し、これにより、角膜再造形を安定させるための時間を決め、その後、角膜再造形に必要とされる新しい(弱められた)近視補正を特定し、
4.調節された屈折力プロファイルを有する第2のレンズを処方する。
ほとんどの場合、第1のレンズと第2のレンズとの間の再造形特性の変更は、わずかであることが期待される(可能な限り屈折力プロファイルを要求に合わせて変更しながらも、これらのレンズは、同じ特性を有すべきである)。したがって、第2のレンズは、明瞭な視覚を与えるべきである。しかしながら、必要ならば、第2の段階の1回以上の更なる繰り返しが、完遂されてもよい。
開業医は、角膜再造形の屈折効果を見積もり、これを段階1で処方された第1のレンズの設計に取り入れる。その後、段階2は、この見積もりが許容可能なレンズをもたらすか、または、以前の通り進行するかを検証する。しかしながら、要求される変化の減少されたレベルが期待され、これにより、改良された正確さがもたらされる。
コンタクトレンズが、図5および図10を参照して本明細書に上記したような、近視のために設計された多領域レンズである場合、このプロセスは、以下を含む場合がある。
第1の段階:
1.要求される近視補正を特定し(これにより、レンズの外側光学領域410の屈折力が、屈折力として、または、角膜矯正処置用のレンズによって、角膜を期待通りに全体的に平らにするものとして、設定される)、
2.中心角膜を局所的に再造形するために必要とされる増加される厚さを決定し(これにより、内側領域220または内側領域320の厚さが決定される)、
3.外側サブ領域350が設けられる場合、中心角膜の平坦化をもたらすか、または、これを強化する、角膜の中央周辺を介する再造形力を与えるために必要とされる増加される厚さを決定し(これにより、外側サブ領域350の厚さが決定される)、
4.随意に、近くの対象からの光線の焦点を、網膜により近い像点、網膜上の像点、または網膜の前方の像点に結ばせる(つまり、調節ラグを軽減するか、または、これを取り除く)正の屈折力を同時に生み出すために必要とされる厚さプロファイルを決定し(これは、ステップ2との組み合わせで、内側領域420の屈折力を決定し、内側領域220または内側領域320(説明したように、一般に、内側領域420に一致する)の厚さおよび厚さプロファイルに影響を与えることができる)、
5.随意に、要求される周辺像処置プロファイル、例えば、相対的な像面湾曲を得るために周辺部網膜像の焦点を合わせる正の屈折力を同時に生み出すために必要とされる厚さプロファイルを決定し(これは、ステップ3との組み合わせで、外側光学領域410の屈折力を決定し、外側サブ領域350(説明したように、一般に、外側光学領域410に一致する)の厚さおよび厚さプロファイルに影響を与えることができる)、
6.ステップ1および2もしくはステップ1〜3のみによって、または、ステップ1および2もしくはステップ1〜3と、ステップ4および5の一方もしくは双方との組み合わせによって特定された屈折力および厚さプロファイルを有するレンズを処方する。このレンズには、角膜の中心部を平らにすることによって角膜を再造形し、視力補正のための第1の屈折力と、調節ラグを処置するための第2の屈折力(随意)とを与えることが期待される)。
第2の段階:
7.数日後、例えば10日後に患者の視力を評価し、これにより、角膜再造形を安定させるための時間を決め、
A)角膜再造形に必要とされる新しい(弱められた)近視補正を特定し、
B)随意に、適切な量の局所的再造形を中心角膜に与え、近くの対象からの光線の焦点を、網膜により近い像点、網膜上の像点、または網膜の前方の像点に結ばせるために必要とされる新しい厚さ、厚さプロファイル、および屈折力を特定し、
8.厚さおよび屈折力プロファイルが調節された第2のレンズを処方する。
当然ながら、第1の段階の最後に処方されたレンズが許容可能であるならば、第2の段階は省略してもよい。あるいは、開業医およびレンズの着用者が、許容可能なレンズまたは最適なレンズを見つけようとする試みが、複数回繰り返されてもよい。
相当数存在する使用可能な変数については、着用者にとっての許容可能なレンズまたは最適なレンズに辿り着くために、1つだけ変更することもできるし、2つ以上の変数の組み合わせを変更することもできる。
例えば、遠距離補正領域に対するプラスの屈折力の比率は、以下の変数の任意の1つまたは任意の組み合わせを調節することによって、調節することができる。すなわち、内側領域220または内側領域320のサイズおよび内側光学領域420のサイズ、内側領域220または内側領域320の厚さの変動範囲、外側サブ領域350の厚さの変動範囲、内側光学領域420の屈折力プロファイル(例えば、これが、その半径の全域にわたって実質的に均一な屈折力を有するか否か、屈折力に変化をつけられているか否か)、外側光学領域410の屈折力プロファイル、および移行領域440の幅である。
実施形態によっては、視野の全体の約40%〜50%が、遠視力の補正に割り当てられる。他の実施形態では、約50%〜60%が、遠視力の補正に割り当てられる。他の実施形態では、少なくとも70%が、遠視力の補正に割り当てられる。実施形態によっては、レンズを処方する方法が、中心におよび/またはレンズの外側領域にADD屈折力を有する上記の任意のタイプのレンズを用意すること、着用者の遠視力を評価すること、および許容可能な遠視力を維持しながらも、プラスの屈折力領域が要求される比率に達するか、または、これに近づくように、遠視力補正領域および相対的ADD屈折力領域が占める面積の相対的比率を変更することを含む。この要求される比率は、許容可能な遠視力を維持する限り最大であってもよい。
例えば、上記の方法は、患者が通常の室内光条件で近くの対象を見ている場合の瞳孔径P1と実質的に等しい直径D1を有する内側領域220または230および内側光学領域420と、患者が遠くの対象を見ている場合の瞳孔径P2と実質的に等しいか、または、これよりも大きい直径D2を有するレンズから始めることを含んでもよい。次に、患者の遠視力が評価されてもよい。遠視力が許容可能であるならば、プラスの屈折力の比率は、随意に、内側領域の直径を大きくすること、および/または、外側光学領域にプラスの屈折力を有するサブ領域を設けることによって、増加させてもよい。次に、患者の遠視力が再評価されてもよく、必要ならば、比率が調節される。比率を限定するための基準としての許容可能な遠視力(患者の承諾を含めてもよい)に対してプラスの屈折力の比率を増加させるこのプロセスは、例えば、患者の近視が特定のレベルを超えて進行中の場合に、採用されてもよい。例えば、このプロセスは、患者が0.5D/年を上回ってまたは0.7Dまたは0.8D/年を上回って進行中の場合に、採用することができる。遠視力が、許容可能ではない場合、内側領域の直径の縮小、および/または、外側光学領域のプラスの屈折力を有する任意の領域のサイズの縮小もしくはこの領域の除去が行われてもよい。
6.回転対称的な実施形態および回転非対称的な実施形態
これまでの説明は、回転対称レンズに焦点を当ててきたが、他のレンズ構成を使用することもできる。例えば、略円形の内側光学領域420(レンズの中心軸/光軸上から見た場合)の代わりとして、内側光学領域420は、レンズにわたって広がるメリディアンであってもよい。メリディアンの幅は、0.5〜3mmであってもよく、上記した内側光学領域420の直径に一致している。メリディアンは、周辺領域120において終端していてもよい。この実施形態では、外側光学領域410は、2つのメリディアンであり、内側光学領域1の両側に1つずつある。図11は、メリディアン内側光学領域51、第1のメリディアン外側光学領域52、第2のメリディアン外側光学領域53、および周辺領域54を有するこの構成を有するレンズ50の一般的構造を示している。図3および図4に示したレンズ構造と同様に、ハードコンタクトレンズまたは角膜アンレーの場合は、周辺領域54を省略することができる。垂直方向半分のメリディアン(図11に示したレンズ50の向きを参照)に沿う屈折力プロファイルは、図10を参照して上記した任意のプロファイルであってもよい。レンズの厚さプロファイルは、レンズの光学特性を得るために必要な変更を除いて、依然として概して回転対称的である。したがって、このプロファイルは、実質的に、図5または図6を参照して上記したようなプロファイルである。
レンズが、安定化され、または、そうでなければ、眼に対して正しい方向に配置されるように形成され、眼が動いたときに適切な位置にあり続けるならば、内側光学領域420および内側領域220または内側領域330は、中心から外れて配置されてもよい。この配置は、近くの対象を見ている場合の瞳孔の内側への動き(鼻に向かう)を反映していてもよい。この動きは、約0.5mmである場合がある。
本明細書に開示され、規定された本発明が、本文または図面によって指摘されたか、または、これらより明らかである2つ以上の個々の特徴の、あらゆる他の組み合わせにまで及ぶことが理解されよう。これらの異なる組み合わせのすべてが、本発明の他の様々な態様を構成する。

Claims (30)

  1. 近視を有する眼を処置するためのコンタクトレンズであって、該コンタクトレンズが、
    前記眼の遠視力を補正する、第1の屈折力を有する領域を備える光学領域を有し、かつ、
    前記コンタクトレンズが前記眼に装着された場合に、該眼の角膜を平らに再造形する構造プロファイルを備えるコンタクトレンズ。
  2. 前記コンタクトレンズが、中心領域と、該中心領域を取り囲む外側領域とを備え、該中心領域が、該外側領域と比べて増加された厚さを有し、該増加された厚さによって、前記構造プロファイルの少なくとも一部が、前記角膜を平らに再造形する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  3. 前記中心領域の少なくとも一部分は、前記外側領域の形状が、前記レンズの中心に外挿された場合の、前記外側領域の射影された中心厚の少なくとも105%の厚さを有する、請求項2に記載のコンタクトレンズ。
  4. 前記中心領域の少なくとも一部分が、前記外側光学領域の形状が、前記レンズの中心に外挿された場合の、前記外側光学領域の射影された中心厚の少なくとも110%の厚さを有する、請求項2に記載のコンタクトレンズ。
  5. 前記中心領域の最大厚さが、前記外側光学領域の形状が、前記レンズの中心に外挿された場合の、前記外側光学領域の射影された中心厚の120%である、請求項3または4に記載のコンタクトレンズ。
  6. 前記光学領域が、前記第1の屈折力に対して正である差分屈折力を有する中心光学領域を備える、請求項2〜5のいずれか一項に記載のコンタクトレンズ。
  7. 前記差分屈折力が、0.5D〜4.0D、1.0D〜4.0D、または1.5D〜4.0Dである、請求項6に記載のコンタクトレンズ。
  8. 中心領域と、該中心領域を取り囲む第1の外側サブ領域と、該第1の外側サブ領域を取り囲む第2の外側サブ領域とを備え、前記中心領域が、前記第1の外側サブ領域と比べて増加された厚さを有し、前記増加された厚さによって、前記構造プロファイルの一部が、前記角膜を再造形し、前記第2の外側サブ領域が、前記第1の外側サブ領域と比べて増加された厚さを有し、これにより、前記構造プロファイルの別の部分が、前記角膜を再造形する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  9. 前記第2の外側サブ領域が、前記第1の外側サブ領域の形状が前記第2の外側サブ領域に外挿された場合の射影された最大中心厚と比べて、少なくとも105%、少なくとも110%、少なくとも120%、または少なくとも150%の増加された厚さを有する、請求項8に記載のコンタクトレンズ。
  10. 前記中心領域の少なくとも一部分が、前記外側光学領域の形状が前記レンズの中心に外挿された場合の、該外側光学領域の射影された中心厚と比べて、少なくとも105%、または少なくとも110%の厚さを有する、請求項8または9に記載のコンタクトレンズ。
  11. 前記光学領域が、中心光学領域を備え、該中心光学領域が、前記第1の屈折力に対して正である差分屈折力を有し、該差分屈折力が、0.5D〜4.0D、1.0D〜4.0D、または1.5D〜4.0Dである、請求項8〜10のいずれか一項に記載のコンタクトレンズ。
  12. 前記光学領域が、外側視覚サブ領域を備え、該外側視覚サブ領域が、前記第1の屈折力を有する領域によって前記中心光学領域から分離され、前記外側視覚サブ領域が、前記第1の屈折力に対して正である差分屈折力を有する、請求項11に記載のコンタクトレンズ。
  13. 前記差分屈折力が、半径が大きくなると共に増加し、これにより、対象の像が、前記眼の中心窩の外側の網膜によって受け取られるような画角において、該像に対する相対的な像面湾曲を与える、請求項12に記載のコンタクトレンズ。
  14. 前記外側視覚サブ領域の外周側が、前記第1の屈折力を有する第2の領域によって取り囲まれている、請求項12または13に記載のコンタクトレンズ。
  15. 広範囲の前記角膜にわたり角膜プロファイルを平らにすることによって、前記角膜を再造形する構造プロファイルを有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載のコンタクトレンズ。
  16. 近視を有する眼を処置するためのコンタクトレンズであって、
    広範囲の角膜にわたり角膜プロファイルを平らにすることによって、前記眼の角膜を再造形する構造プロファイルと、
    外側領域によって取り囲まれ、かつ厚さが増加された中心領域であって、前記コンタクトレンズが前記眼に装着されるときに、前記広範囲の角膜の全面に配置されるような位置および寸法で前記コンタクトレンズに形成される中心領域とを備えるコンタクトレンズ。
  17. 前記中心領域が、前記外側領域の形状が前記レンズの中心に外挿された場合の射影された中心厚と比べて、少なくとも105%、または少なくとも110%の増加された厚さを有する、請求項16に記載のコンタクトレンズ。
  18. 前記レンズが、前記外側領域を取り囲む更なる外側領域を有し、該更なる外側領域が、前記外側領域の形状が前記更なる外側領域に外挿された場合の射影された最大中心厚と比べて、少なくとも105%、または少なくとも110%、または少なくとも120%、または少なくとも150%の増加された厚さを有する、請求項16または17に記載のコンタクトレンズ。
  19. 遠視を有する眼を処置するためのコンタクトレンズであって、
    前記眼の近視力を補正する、第1の屈折力を有する領域を備える光学領域を有し、かつ、
    前記コンタクトレンズが前記眼に装着された場合に、前記眼の前記角膜を急勾配に再造形する構造プロファイルを備えるコンタクトレンズ。
  20. 遠視を有する眼を処置するためのコンタクトレンズであって、
    広範囲の角膜にわたる角膜プロファイルを急勾配にすることによって、前記眼の前記角膜を再造形する構造プロファイルと、
    外側領域によって取り囲まれ、かつ厚さが減少された中心領域であって、前記コンタクトレンズが前記眼に装着されたときに、前記広範囲の角膜の全面に配置されるような位置および寸法で前記コンタクトレンズに形成される中心領域とを備えるコンタクトレンズ。
  21. 前記減少された厚さが、前記レンズの中心に対して射影された前記外側領域の厚さの95%〜50%である、請求項20に記載のコンタクトレンズ。
  22. 前記レンズは、厚さが減少された第2の領域を含み、該第2の領域が、環状部を備え、該環状部が、前記外側領域を取り囲み、かつ前記環状部の中心点において射影された前記外側領域の厚さの95%〜50%の減少された厚さを有する、請求項21に記載のコンタクトレンズ。
  23. 近視を有する眼を処置するためのコンタクトレンズであって、
    前記眼の遠視力を補正する、第1の屈折力を有する領域を備える光学領域と、
    中心領域、および、該中心領域を取り囲む外側領域であって、該中心領域の少なくとも一部分は、前記外側領域の形状が前記レンズの中心に外挿された場合の、前記外側領域の射影された中心厚の少なくとも105%の厚さを有する、中心領域および外側領域とを含み、
    前記第1の屈折力を有する領域が、前記中心領域を取り囲むコンタクトレンズ。
  24. 前記中心領域は、前記外側領域の形状が前記レンズの中心に外挿された場合の、前記外側領域の射影された中心厚の110%〜120%の範囲の厚さを有する、請求項23に記載のコンタクトレンズ。
  25. 前記中心領域が、前記外側領域の形状が前記レンズの中心に外挿された場合の、前記外側領域の射影された中心厚の120%超の厚さを有する、請求項23に記載のコンタクトレンズ。
  26. 前記コンタクトレンズが、中心領域と、該中心領域を取り囲む第1の外側サブ領域と、該第1の外側サブ領域を取り囲む第2の外側サブ領域とを備え、前記中心領域は、前記レンズの中心に対して外挿された前記第1の外側サブ領域の厚さと比べて増加された厚さを有し、前記第2の外側サブ領域は、該第2の外側サブ領域に対して外挿された前記第1の外側サブ領域の厚さと比べて増加された厚さを有する、請求項23に記載のコンタクトレンズ。
  27. 前記コンタクトレンズが、中心光学領域を備え、該中心光学領域が、前記中心領域とほぼ同じ位置、形状、および寸法に形成されており、前記中心光学領域が、前記第1の屈折力と比べて相対的に正の屈折力を有する、請求項23〜26のいずれか一項に記載のコンタクトレンズ。
  28. 前記相対的に正の屈折力が、0.5D〜4.0Dである、請求項27に記載のコンタクトレンズ。
  29. 前記第1の屈折力を有する領域を取り囲む外側視覚サブ領域を備え、前記外側視覚サブ領域が、前記第1の屈折力と比べて相対的に正の屈折力を有する、請求項27または28に記載のコンタクトレンズ。
  30. 近視の眼を処置する方法であって、該眼に対して、請求項1〜29のいずれか一項に記載のコンタクトレンズを用意する方法。
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