JP2013520459A - 獣医学領域における炎症および疼痛の治療のための、中枢作用性鎮痛剤と選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤抗炎症薬との組み合わせ - Google Patents

獣医学領域における炎症および疼痛の治療のための、中枢作用性鎮痛剤と選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤抗炎症薬との組み合わせ Download PDF

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Abstract

本発明は、トラマドールとフィロコキシブとの組み合わせを含んでなる、経口投与用の、疼痛および炎症を治療するための獣医学用医薬組成物に関する。

Description

本発明は、a)トラマドールとb)フィロコキシブとの組み合わせを含んでなる、疼痛および炎症の治療のための獣医学用医薬組成物に関する。
(導入)
獣医学の進歩、正しい食事、衛生状況の改善およびそれらに向けられた大きな注目のおかげで、動物、特にペットの平均余命が著しく増加し、その結果、動物が痛みを感知する場合が増えた。
例えば、充分に世話をしたネコまたはイヌの最近の平均余命は、少なくとも15年である。必然的に、どの動物も次第に老化につれて健康問題を呈し易くなってくる。老化に係わる問題は、程度の差はあるが疼痛の強い発現を伴うことが多く、疼痛を過小評価または無視した場合、動物およびその飼い主の両方の生活の質に悪影響を及ぼす。動物に払われる飼い主の配慮が増えているので、普通の老化過程に関わる場合でも、日々の生活において動物に作用する環境的影響から生じる場合でも、種々の疾患に係わる症状および発症ができる限り低下している。
動物は、全ての器官および系、すなわち、軟質組織(筋肉系、消化器系、生殖器系、呼吸器系、泌尿器系、外皮系、神経系、視覚および聴覚系)および硬質組織(骨格)の両方を含む障害を患い得る。障害はおおよそ炎症プロセスを特徴とするが、常に程度の差はあるが強い疼痛を含む。
若齢および老齢の両方の動物において起こり得る最も一般的な障害の一つが、どの関節にも作用し得る関節疾患である。動物に作用する関節疾患は、変形性(骨関節炎)または炎症性(関節炎)であり得、両者の特徴が、疼痛症状および慢性炎症状態または急性発作を次第に悪化させる。
老衰による老齢動物における骨関節炎/関節炎の存在は通常であるが、種族の特定の特徴を強調するように設計された次第に誇張されてきている選択基準によって、若年動物においてさえも変形性関節疾患が出現した。これはイヌ科股関節異形成の場合である。股関節異形成は股関節の異常な位置を引き起こす遺伝性疾患であり、次第に悪化する骨関節炎症状が直ぐに現れる。若年のイヌにおいて、疾患の発症は、通常、後肢の疼痛および結果としての身体活動の低下により示される(機能喪失)。これらの子犬は、起き上がる、階段を上がるおよび走ることに困難性を有し、多くの場合ぎくしゃくした歩行等を呈する。
イヌはヒトと同様に脊柱の障害も患い得る。例えば、バセットハウンドの形態学的特徴は、イヌが巣穴の中で獲物を追うことができるような選択により開発されたが、その脊柱を脆弱にし、重大な疼痛症状を伴う。
疼痛は、急性でも慢性でも、動物およびヒトの生活の質の劣化の主な原因の一つを表す。
動物の生活への衝撃および重症度を理解することは、最も適切な治療を示唆できることを意味し、その苦痛を軽減することによりその一般的健康状態を確保する。疼痛は、動物において、第一に症状としてのそれを除去するために治療されなくてはならず、第二に(食物および流体の摂取を低下させ、攻撃または抑鬱を引き起こし、運動性を低下させ、強直、筋委縮および胃腸活性低下を促進し、身体治癒過程を遅延および損なう等により)全身に悪影響を与えるので、治療されなくてはならない。疼痛は、単一の症状として、または急性もしくは慢性炎症状態の結果として発現され得る。従って、両方の症状への作用は、適切にモニタリングすれば、より持続的な治療成功を導くことができる。
診断、予後診断および治療は、常に、飼い主による動物の挙動の綿密な観察により始まり、続いて獣医が関与する。後者は、病気の動物の正しい管理について正確な指示を提供し、動物用活性成分/薬剤を用いて、それらが得られない場合はヒト薬剤を用いて、最も適切な治療を処方することができる。
これらの治療のために通常用いられる薬剤は、現時点では好ましい危険性/利益比を必ずしも有していない抗炎症薬および/または鎮痛剤のカテゴリーに属する。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は、炎症および疼痛を治療するための現在の外来診療において最も一般的に用いられる薬剤の種類の一つである。
薬物動態的観点から、NSAIDは経口経路により良好に吸収される傾向があり、その生物学的利用能は種の間で異なり、食物は、一部のNSAIDの経口吸収を低下させ得る。異なる動物種の間で排出速度の著しい相違も見られる。
それらの使用の主な制限の一つは、胃腸管、腎臓、止血系等に主に影響を与える副作用の出現である。
それらの作用機構は、炎症プロセスの重要なメディエイター、特にプロスタグランジンの生成を、メディエイターの合成を触媒する酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)の活性を抑制することにより低減させることを含む。
異なる機能が起因するCOX−1およびCOX−2と呼ばれる少なくとも2つのタイプのCOXが1990年代に確認された。
COX−1は体内に生理学的に存在し、胃腸および腎臓レベルでの種々の保護機能等を奏し、COX−2は一部の特別の領域を除いて細胞中に普通は存在しないようであるが、その合成は炎症過程により誘発されるようである。
治療投与量でのCOXの2つのアイソフォーム(COX−1およびCOX−2)の阻害は、消化器、造血系および腎臓での重い副作用を引き起こし、これは中/長期治療におけるその使用が得策でないことを意味している。
最近、COX−1阻害性NSAIDに典型的な胃腸副作用の著しい低下を示す選択的COX−2阻害剤と呼ばれる次世代の抗炎症剤が使用されるようになってきている(しかし、胃腸障害または出血を有する動物には投与すべきでないことがなお勧められる)。選択的COX−2阻害剤は、肝臓、心臓または腎臓機能障害または血液凝固障害を有する動物にはなお特に禁忌である。
フィロコキシブは、選択的にCOX−2を阻害することにより作用する、コキシブ群に属する非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)のカテゴリーの一員である。イヌにおいて、この薬剤の低治療投与量はCOX−1を著しく阻害しないが、高投与量では薬剤はその選択性を失い得ることが示された。
オピオイドは、中等度から重度の疼痛の治療のために用いられる中枢鎮痛活性を有する一群の薬である。
当該分野の条件によれば、トラマドールは、中枢作用性鎮痛剤と定義することができ、下行疼痛経路に沿って位置する受容体部位との相互作用によりその抗侵害受容作用を促進し、迅速活性を、モルヒネのような他のオピオイドよりも深刻さの軽い副作用と結びつける。
トラマドールは、多くのインビトロ(in vitro)およびインビボ(in vivo)研究により記録されている二重作用機構によりその薬理学的活性を奏し、そのために国際疼痛専門家はそれを「非定型オピオイド」と定義した。トラマドールの相乗作用は、
・他のオピオイド受容体への生理学的意義を有さない親和性の弱い中枢オピオイド受容体(特にμ)への選択的相互作用、
・シナプスレベルでのノルアドレナリン再取り込みの阻害および中枢シナプスレベルでの増加したセロトニン濃度
に基づく。
トラマドールは、効果的迅速鎮痛作用を、広範囲の耐容性の満足できるプロフィールと組み合わせる。治療投与量で投与すると、トラマドールは、呼吸を抑制せず、良好な心臓血管耐容性を有し、胃腸管に作用せず、耐性または依存性を誘発しない。
従って、トラマドールは、中等度または重度の種々のタイプおよび原因の急性および慢性有痛性状態(例えば、術後整形外科または婦人科疼痛等)の治療のための第一選択薬剤と考えることができる。
トラマドールの薬物動態プロフィールは、
・用いられる剤形に拘わらず、経口投与後の非常に優れた吸収、
・2時間以内のピーク血漿濃度、
・血漿タンパクとの結合の低さ、
・1.5〜7時間の排出半減期、
を示す。
排出は、腎臓経路を通して主に起こり、糞便経路を通しては最小限に起こる。
トラマドールおよびフィロコキシブの単独または組み合わせの抗炎症活性を示す。
(本発明の説明)
トラマドールとフィロコキシブとの組み合わせは、家畜における疼痛および炎症の治療において、高度に効果的であることが分かった。
従って、本発明は、トラマドールとフィロコキシブとの組み合わせを含んでなる、炎症および疼痛の治療のための獣医学用医薬組成物に関する。
より具体的には、本発明は、イヌ、ネコ、ウマ、愛玩鳥、齧歯動物、ウサギ目動物、イタチ科動物、反芻動物およびブタにおける炎症および疼痛の治療のための、トラマドールとフィロコキシブとの組み合わせに基づく組成物に関する。本発明の組成物は、それらが意図される動物に依存した種々の投与量の活性成分を含む。いずれにしても、各動物種へのフィロコキシブの投与量は、トラマドールと組み合わされていない治療において従来用いられているよりも低い。何故なら、トラマドールの存在により強化されると共に、他の哺乳動物よりもラットにおいてより高い治療投与量の抗炎症剤が必要であることに留意して、動物の異なる感受性に従って抗−COX2 NSAIDでの治療に適切に適用して、ラットにおいて用いられる投与量に基づいて、投与量を折々決めることができるからである。いずれにしても、これらの投与量は、フィロコキシブ単独での治療において通常用いられるよりも低い。おおまかに言えば、フィロコキシブの投与量は、トラマドールと組み合わされていない治療において従来用いられているよりも、少なくとも10%、好ましくは20%、より好ましくは30%、さらにより好ましくは少なくとも40〜50%低い。
指標としては、イヌへの投与の場合、本発明の組成物はトラマドール2〜8mg/kgと、フィロコキシブ約0.5〜4mg/kg、好ましくは1〜4mg/kg、より好ましくは2〜3mg/kgとを含む。
現在では、個別投与による本発明が関わる分子の臨床的使用により、疼痛症状を除去する(トラマドール)または疼痛症状を除去すると共に同時に炎症過程の程度を低下させる(フィロコキシブ)ように設計された治療方法が得られる。両方の分子が、投与量増加と共に生じるかも知れない可能な副作用を考慮して、密接な投与量と効果との関係により特徴付けられることを念頭に置くことが非常に重要である。トラマドールは、総投与量においても副作用の特別の危険性無くその鎮痛機能を奏するが、フィロコキシブの使用は、種々の器官および系に作用し、最悪の場合、動物の死に至り得る重度の副作用の高い危険性を含み得ることを強調すべきである。従って、副作用の発症の危険性を最少化しつつ、治療目的(抗炎症+鎮痛)をできる限り達成させる医薬品を獣医学診療において有することが非常に有用である。
出願人によりラットについて行われた研究室での研究は、異なる投与量でのトラマドールとフィロコキシブとの個々の分子の個別投与が密接な投与量と効果との関係を示すが、それらを組み合わせた投与が、試験され最少効果的抗炎症投与量であると認識されている有効性閾値を下回るフィロコキシブの投与量において驚くべき予想外の治療活性を示すことを明らかに示した。従って、本発明による組み合わせは、総投与量のフィロコキシブの投与後に得られるものと同等の望ましい臨床効果、すなわち鎮痛および特に抗炎症効果を、かなり低い投与量のフィロコキシブを用いて生み出し、その結果、関連する重度の副作用を含む副作用の発症の危険性をかなり低下させ、新規製剤の危険性/利益比を有利に変化させる。
さらに、これらの2つの分子の組み合わせは、組み合わせの個々の成分を別個の投与した後に得られる効果の合計から得られるよりも大きな効果も示す。この相乗効果は、NSAIDの通常投与量の減少にも拘わらず著しい抗炎症および疼痛軽減活性を得ることができ、NSAIDの既知の副作用(胃腸および腎臓への作用等)の発症および程度を低減させることを意味する。
結果として、本発明によるトラマドールとフィロコキシブとの組み合わせは、急性および慢性疾患の両方について、全ての種類および重症度の疼痛および炎症過程の治療において用いることができる計り知れない治療補助を構成し、全抗炎症活性をなお得ながらNSAIDの通常投与量を減少させ、結果としてNSAIDの副作用の可能性を著しく低下させる。
この薬剤の投与量を減少させながら著しい抗炎症効果を得る可能性は、NSAIDの悪影響への感受性が高いイヌおよびネコの場合に特に重要である。フィロコキシブの投与量の減少は、本発明による組み合わせの安全性をさらに増す。
さらに、鎮痛および抗炎症治療を必要とする障害はかなりの場合慢性であるので、フィロコキシブ単独での長期治療は副作用の可能性を増加させる欠点を有し、実用において長期間のその使用を制限する。逆に、本発明による組み合わせから得られる薬剤は、より効果的で安全な抗炎症および疼痛軽減治療を提供し、長期間用いることもできる。
本発明による組み合わせは、
・軟組織障害(急性および慢性の両方)の鎮痛/抗炎症治療;
・筋骨格系の障害(急性および慢性の両方)の鎮痛/抗炎症治療;
・手術周囲(手術前、手術中および手術後)領域における鎮痛/抗炎症治療
のために用いることができる。
本発明による組み合わせは、ペット、特にイヌ、ネコおよびウマにおける、筋骨系、軟または硬組織、関節疾患、関節炎、骨関節炎、痛風性関節炎、筋炎、腱炎、外傷後遺症、および癌疼痛、乳腺炎および馬疝痛を含む任意の起源の疼痛の有痛性炎症状態を治療するために用いられる。
組成物は、経口投与に適しているように処方される。経口投与用の組成物の例としては、水分散性錠剤、口当たりの良い錠剤、口当たりの良いボーラス、経口ゲルまたはペースト、ドロップが挙げられる。
(図面の簡単な説明)
添付の図面は、トラマドールおよびフィロコキシブの単独または組み合わせの抗炎症活性を示す。プレシスモメーター(Plethysmometer)で測定される浮腫の程度は、炎症を起こした肢と正常な肢との間の代数的相違(ml)として示される。
(薬理学的試験)
抗炎症効果の無い非常に低い投与量のフィロコキシブと、鎮痛投与量のトラマドールとを組み合わせる効果を評価するための試験を行った
広範囲に用いられラットにおいて確認された炎症モデルを、この研究のために用いた。
(実験プロトコール)
動物
200〜250グラムのスプラーグドーリーラットを用いた。動物を4つのグループで、温度22℃±2℃でケージに収容し、12/12時間の明暗サイクルを用い、食物および水を自由に採らせた。動物は、居住施設内での1週間の順応後に用いた。各試験グループは、8匹のラットからなっていた。
(炎症の誘発)
0.1mg/0.1mlの不活性化マイコバクテリウム結核菌(H37Ra、ATCC 25177)を含む完全フロイントアジュバント(CFA)を、パラフィン油およびモノオレイン酸マンニド中に含む懸濁液を投与することにより、ラットの一方の肢に炎症を誘発した。CFAをラットの左後肢の足底面に注射した。この方法は、浮腫および疼痛により特徴付けられる再現性炎症を誘発する。
(薬剤)
CFAで炎症を誘発した3日後に全ての薬剤を投与した。フィロコキシブを0.5%メトセルからなるキャリア中に再懸濁させ、体積1mlを2.5および5mg/kgの投与量で経口投与した。
2.5mg/kgの投与量を、4mg/kgの投与量のトラマドールと組み合わせた。生理食塩水に溶解されたトラマドールを、フィロコキシブの30分前に腹腔内経路(腹腔内、0.2ml/100g(体重))により投与した。炎症性浮腫を、フィロコキシブの90分後に相当するトラマドールの1時間後に評価した。この期間は、トラマドールの鎮痛効果およびフィロコキシブの抗炎症効果が総投与量において最も大きいことを示した先の研究に基づいて選択した。対照動物はキャリアで経口処理し、同じ体積の生理食塩水で腹腔内処理した。
(抗炎症効果の評価)
浮腫の程度を、CFAの足底内投与の3日後、トラマドールの腹腔内投与の1時間後に相当するフィロコキシブの90分後に測定した。浮腫が誘発された3日後に浮腫を評価する選択を行った。この時間に浮腫が最大になるからである。足の腫れ(浮腫)は、特定の装置であるプレシスモメーター(7150 plethysmometer,Basile,Comerio,Italy)を用いて両方の後肢の体積を測定することにより評価した。結果は、炎症を起こした肢(CFAを注射)の体積(ml)と正常な炎症を起こしていない肢との代数的相違として表され、相違が大きい程、より大きな浮腫が存在する。
(統計的分析)
値は、8/10匹のラットの平均±SDを意味する。
抗炎症活性の強さは、分散分析(ANOVA)試験を用い、続いてボンフェローニ多重比較試験を行って評価した。ANOVA試験は、2を超える処理群が存在する場合、最も好適な統計的試験である。これは、全ての試験グループの多様性を考慮するので限定的試験である。
(結果)
表および数値は、トラマドール(4mg/kg)単独、5.0および2.5mg/kgの投与量でのフィロコキシブ単独、およびトラマドール4mg/kgとフィロコキシブ2.5mg/kgとの組み合わせで治療した後の炎症性浮腫の程度を示す。
Figure 2013520459
平均±SD(動物6〜8匹)
*= p<0.01:生理食塩水について
# = p<0.01:フィロコキシブ2.5mg/kgについて
ANOVA + ボンフェローニt検定(多重比較用)。
中枢作用性鎮痛剤について予測されるように、トラマドール(4mg/kg)は抗炎症効果を有さなかった。投与量5.0mg/kgでのフィロコキシブは、ある程度の抗炎症効果(浮腫の約50%抑制)を誘発したが、投与量を2.5mg/kgに半減するとその抗炎症効果を完全に失った。驚くべきことに、効果のない投与量のフィロコキシブ(2.5mg/kg)をトラマドール(4mg/kg)と共に投与すると、抗炎症効果が再び現れ、それは、浮腫が著しく減少したことにより示された。4mg/kgのトラマドールと2.5mg/kgのフィロコキシブとの組み合わせで観察された抗炎症効果の程度は、より高い投与量のフィロコキシブ(5.0mg/kg)により誘発された効果と同等である。
この研究は、(少ないために)効果の無い投与量のフィロコキシブが、鎮痛投与量のトラマドールと共に投与すると、予期されない著しい抗炎症活性を得ることを明らかに示している。結果として、本発明が関わる組み合わせは、非常に少ない投与量のフィロコキシブを用いて全抗炎症活性を生み出し、肝臓、心臓、腎臓および胃腸機能への悪影響および血液凝固障害を著しく低下させる。
本発明による組成物は、動物への経口投与に適するように処方することができ、“Remington's Pharmaceutical Handbook”,Mack Publishing Co.,N.Y.,USAに記載されているような製薬技術において良く知られている従来の方法に従って、その最終用途に許容される賦形剤、希釈剤、充填剤および凝固防止剤を用いて、調製される。
経口投与用の組成物の例としては、水分散性錠剤、口当たりの良い錠剤、口当たりの良いボーラス、経口ゲルまたはペースト、ドロップが挙げられる。

Claims (4)

  1. a)トラマドールと
    b)フィロコキシブ
    との組み合わせを含んでなる、疼痛および炎症の治療のための経口投与用の獣医学用医薬組成物。
  2. 動物における疼痛および炎症の治療のための獣医学用途のための薬剤を調製するための、トラマドールとフィロコキシブとの組み合わせの使用。
  3. 動物がペット、愛玩鳥、齧歯動物、ウサギ目動物、イタチ科動物、反芻動物およびブタである、請求項2に記載の使用。
  4. ペットがイヌ、ネコおよびウマである、請求項3に記載の使用。
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