JP2013511999A - 乳癌細胞についての多剤応答マーカー - Google Patents

乳癌細胞についての多剤応答マーカー Download PDF

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Abstract

本発明は、遺伝子発現プロファイルが多剤耐性を示す1つ以上の遺伝子発現シグネチャーについて評価され得るものである、乳癌細胞、腫瘍、または細胞株の遺伝子発現プロファイルを作成するための方法を提供する。このシグネチャーは、Taxol(例えば、ドセタキセルまたはパクリタキセル)、抗生物質(例えば、ドキソルビシンまたはエピルビシン)、代謝拮抗物資(例えば、フルオロウラシルおよび/またはゲムシタビン)、およびアルキル化剤(例えば、シクロホスファミド)から選択される1つ以上の化学療法薬に対する耐性を示し得る。概して、この遺伝子発現プロファイルは、図3、図4、および/または図5に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含む。ER陽性乳癌およびER陰性乳癌についての多剤耐性を評価するための遺伝子発現プロファイルも提供する。
【選択図】なし

Description

優先権
本仮特許出願は、2009年12月1日に出願された米国仮特許出願第61/265,588号、および2010年7月15日に出願された米国仮特許出願第61/364,446号の優先権を主張しており、当該仮特許出願の両方は、その全体について参照により本明細書に援用される。
背景
化学療法薬での乳癌の効果的処置における主要な障害は、多剤耐性という現象である。腫瘍組織が外科的に除去され、続いて化学療法で患者が処置される場合に最大の成功が見出されることから、ケアの基準には、化学療法および外科的切除に対する種々の新補助療法アプローチが含まれてきた。一般的に、成功率は、原発性乳癌については50%未満であり、再発性疾患の処置においては、化学療法薬は、薬剤耐性に起因して有効性が低下する。さらに言えば、耐性患者は、多数の薬剤に対し、それらの異なる細胞毒性機構にもかかわらず、耐性である傾向がある。
多剤耐性の分子機構を理解することは、例えば、患者治療を個別化することに加え、薬剤選択試験を促進すること、新たな治療標的を同定することにより、重要な生物学的意義ならびに潜在的な臨床的、診断的、および予防的有用性を有している。
近年のゲノム技術の進歩は、抗癌剤耐性に関連する遺伝子を同定する機会を提供してきた。乳癌患者からの腫瘍組織を用いた研究により、臨床結果に潜在的に関連する遺伝子発現プロファイルが同定された(van de Vijver, He et al. 2002; Chang, Wooten et al. 2003; Gianni, Zambetti et al. 2005; Iwao-Koizumi, Matoba et al. 2005; Wang, Klijn et al. 2005; Hess, Anderson et al. 2006; Paik, Tang et al. 2006; Liedtke, Hatzis et al. 2009)。しかしながら、臨床的または生物学的意義を有する遺伝子発現プロファイルの同定において、組織供給源が限られており、臨床結果を評価するのに長時間を要し、各患者は最初に1つの薬剤パネルでしか処置され得ないという現実があるため、患者腫瘍組織の使用は不利であり得る。これらの問題を克服するために、化学療法感受性および耐性アッセイ(CSRA)を用いて、患者腫瘍組織の代用となるものとして、細胞株が使用され得る(Staunton, Slonim et al. 2001; Dan, Tsunoda et al. 2002; Mariadason, Arango et al. 2003; Kang, Kim et al. 2004);(Gyorffy, Surowiak et al. 2006)。遺伝子発現プロファイルは多剤応答との何らかの相関性をもって同定されてきたが、多くの研究は、例えば乳癌細胞株に限らない、雑多な起源の細胞株を使用してきた。さらに、乳癌細胞株は、ER陽性細胞株およびER陰性細胞株を含め、非常に雑多であるので、乳癌細胞は、化学療法薬に対していくつかの異なる応答パターンを有し得る。すなわち、それぞれ異なる細胞機構が多剤耐性に寄与し得る。
多剤応答遺伝子発現プロファイルが、ER+およびER−乳癌細胞を含む、乳癌細胞における化学療法感受性/耐性を評価するために必要とされる。
発明の概要
本発明は、乳癌細胞、腫瘍、または細胞株の遺伝子発現プロファイルを作成するための方法であって、遺伝子発現プロファイルは、多剤応答性(感受性または耐性)であることを示す遺伝子についての発現レベルを含む、方法を提供する。このプロファイルは、1つ以上の薬剤に応答性であることを示す1つ以上の遺伝子発現シグネチャー(gene expression signature)の存在について評価され得る。遺伝子発現シグネチャーは、タキソール(例えば、ドセタキセルまたはパクリタキセル)、抗生物質(例えば、ドキソルビシンまたはエピルビシン)、代謝拮抗物資(例えば、フルオロウラシルおよび/またはゲムシタビン)、およびアルキル化剤(例えば、シクロホスファミド)から選択される1つ以上の化学療法薬に感受性であること、または耐性であることを示し得る。遺伝子発現シグネチャーは、多剤耐性の乳癌細胞であることを示し得る。
概して、本明細書に記載される遺伝子発現シグネチャーは、薬剤耐性乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルに対する、薬剤感受性乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルによって定義され得る。薬剤感受性細胞株および薬剤耐性細胞株は、本明細書においてより十分に記載されるように、インビトロ化学療法感受性アッセイにおけるそれらの薬剤応答によって定義される。一般に入手可能な乳癌細胞株群およびそれらの化学療法薬パネルに対する相対的な感受性が、本明細書に記載されている(図2参照)。
特定の実施形態において、遺伝子発現プロファイルは、本明細書に詳細に記載するように図5に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含む。特定の実施形態において、プロファイルは、エストロゲン受容体(ER)陽性およびER陰性の両方の多剤耐性乳癌細胞株で示差的に(differentially)発現されるDBI、TOP2A、およびPMVKの発現レベルを含む。
特定の実施形態において、薬剤応答(例えば、多剤耐性)を示す遺伝子発現シグネチャーについての遺伝子発現プロファイルの評価に役立ち得る、腫瘍のER状態が決定されるか、既知である。
例えば、乳癌、腫瘍、または細胞株がER陽性である場合、遺伝子発現プロファイルは、エストロゲン受容体(ER)陽性乳癌細胞について薬剤感受性であること、または薬剤耐性であることを示す遺伝子発現シグネチャーの存在について評価される。そのような実施形態において、ER陽性遺伝子発現シグネチャーは、ER陽性薬剤耐性乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルに対する、ER陽性薬剤感受性乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルによって定義され得る。例えば、ER陽性遺伝子発現プロファイルは、本明細書に詳細に記載するように図3に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含み得る。
乳癌、腫瘍、または細胞株がER陰性である場合の他の実施形態において、遺伝子発現プロファイルは、ER陰性乳癌細胞について薬剤感受性であること、または薬剤耐性であることを示す遺伝子発現シグネチャーの存在について評価される。そのような実施形態において、遺伝子発現シグネチャーは、ER陰性薬剤耐性乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルに対する、ER陰性薬剤感受性乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルによって定義され得る。ER陰性遺伝子発現プロファイルは、本明細書に詳細に記載されるように、図4に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含み得る。
他の態様において、本発明は、乳腫瘍が、タキソール(例えば、ドセタキセルまたはパクリタキセル)、抗生物質(例えば、ドキソルビシンまたはエピルビシン)、代謝拮抗物資(例えば、フルオロウラシルおよび/またはゲムシタビン)、およびアルキル化剤(例えば、シクロホスファミド)から選択される複数の薬剤などの多数の薬剤に対して感受性であるか、耐性であるかを決定するための方法を提供する。この方法は、概して、本明細書に記載される遺伝子発現プロファイルを乳腫瘍またはその悪性細胞について決定する工程と、多剤応答(例えば、耐性)を示す遺伝子発現シグネチャーの有無についてそのプロファイルを評価する工程とを含む。一部の実施形態において、ER状態はまた決定されるか、ER状態は既知であり、ER陽性乳癌細胞およびER陰性乳癌細胞に特異的な遺伝子発現シグネチャーは本明細書に記載されている。
本明細書に例示されるように、27種のよく研究された乳癌細胞株を用いて、ER−乳癌細胞株およびER+乳癌細胞株における多剤耐性に関係する遺伝子を同定した。乳癌患者を処置するために一般的に使用される7種の化学療法薬へのこれらの細胞株の感受性を決定するために、薬剤応答の代用として、インビトロ化学反応アッセイを使用した。乳癌細胞株の薬剤応答プロファイルは、そのインビトロアッセイが薬剤応答の適当な代用となることを証明した。薬理ゲノミクス分析により、524種の遺伝子の発現レベルは全ての乳細胞株の多剤耐性に関係するものとして同定された(図5)。これらの遺伝子の多くはER状態に関係しており、このことはER状態が薬剤応答に関係するという事実と一致する。さらに、ER陰性乳癌細胞株における多剤応答に関係する32種の遺伝子を同定し(図4)、ER陽性細胞株における多剤応答に関係する188種の遺伝子を同定した(図3)。3種の遺伝子のみが、両方のプロファイルにおいて共通している(DBI、PMVKおよびTOP2A)。したがって、本出願は、異なる遺伝子が、ER陽性乳癌細胞およびER陰性乳癌細胞における多剤応答に関連していることを開示している。
図1は、CHEMOFXアッセイによって決定された、27種の乳癌細胞株についての薬剤応答のヒートマップである。より濃いボックスが感受性を表わす。上部を横切る横棒は、その下の行における細胞株のER状態を示す。黒はER陽性に対応し、灰色はER陰性に対応する。 図2は、CHEMOFXによって測定された、7つの異なる薬剤への27種の乳癌細胞株の化学療法感受性をまとめたものである。より小さい数が感受性を示す。 図3は、発現レベルがER陽性乳癌細胞株における多剤耐性に関連している188種の遺伝子を列挙している(図3A)。図3は、感受性細胞株と耐性細胞株との間の倍率変化(fold change)の測定値を含む(図3B)。 図4は、発現レベルがER陰性乳癌細胞株における多剤耐性に関連している32種の遺伝子を列挙している(図4A)。図4は、感受性細胞株と耐性細胞株との間の倍率変化の測定値を含む(図4B)。 図5は、発現レベルが全ての乳癌細胞株における多剤耐性に関連している524種の遺伝子を列挙している(図5A)。図5は、感受性細胞株と耐性細胞株との間の倍率変化の測定値を含む(図5B)。
発明の詳細な説明
本発明は、乳腫瘍検体または細胞株についての遺伝子発現プロファイルを作成するための方法、ならびに1つ以上の化学療法薬または薬剤の組み合わせに対する乳癌の感受性および/または耐性を評価するための方法を提供する。例えば、腫瘍検体またはそれに由来する培養細胞について生成された遺伝子発現プロファイルが、1つ以上の指示的な遺伝子発現シグネチャーの存在について評価される。遺伝子発現シグネチャーは、本明細書に記載されるような1つ以上の化学療法薬に対する応答(感受性または耐性)を示すものである。この態様において、本発明は、個々の乳癌患者に合わせた個別の化学療法レジメンを計画/投与する際に医師をガイドする情報を提供し得る。
患者は概して乳癌患者であり、腫瘍は概して上皮起源の充実性腫瘍である。腫瘍検体は外科的処置により患者から得られ得るか、または新補助療法の選択/開始に先立って細針生検などの生検もしくは他の処置によって得られ得る。特定の実施形態において、乳癌は、術前乳癌または術後乳癌である。特定の実施形態において、患者は、乳腫瘍を除去する処置を受けておらず、従って、新補助療法の候補である。
乳癌は、原発性であっても再発性であってもよく、かつ、任意の種類(上記のとおり)、段階(例えば、ステージI、II、III、もしくはIVまたは他の病期分類系に対応するもの)、および/または組織構造の乳癌であってもよい。患者は、任意の年齢、性別、活動状態、ならびに/または寛解の程度および期間の患者であってもよい。
特定の実施形態において、患者は、タキソール(例えば、ドセタキセルまたはパクリタキセル)、ドキソルビシン、エピルビシン、代謝拮抗物質(例えば、フルオロウラシルおよび/またはゲムシタビン)、およびアルキル化剤(例えば、シクロホスファミド)のうちの1つ以上での処置のための候補である。
遺伝子発現プロファイルは、外科的処置または生検によって患者から除去した腫瘍試料などの、腫瘍組織または細胞試料について決定される。腫瘍試料は、それが処理の約5日以内に患者から除去されたものであり、依然として培養に適しているまたは適用できる状態にあるという点で、「新鮮」であり得る。一部の実施形態において、腫瘍試料は、試料が培養に適していないまたは適用できないという点で、「新鮮」でない。腫瘍試料は、概して、患者からの除去から3〜7日(例えば、約5日)後には新鮮でなくなる。試料は患者からの除去後に凍結され、その後のRNA単離のために保存され得る。RNA単離のための試料は、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織であり得る。特定の実施形態において、組織試料は、単層培養下で悪性細胞を成長させるのに適していない。
特定の実施形態において、組織検体は、経皮的生検サイズの検体であり、概して約100mg未満の組織を含有するか、または、特定の実施形態において、約50mg以下の組織を含有する。腫瘍検体(または生検材料)は、約35mgの組織などの、約20mg〜約50mgの組織を含有し得る。組織は、例えば、1個以上(例えば、1個、2個、3個、4個、または5個)のコア針生検材料として(例えば、14ゲージ針または他の適切なサイズを用いて)得られ得る。
特定の実施形態において、悪性細胞は、腫瘍試料外植片から単層培養物を形成することにより、培養下で増殖または拡大される。例えば、凝集性多細胞粒子(外植片)が、患者の組織試料(例えば、生検試料または外科的検体)から、機械的破砕を用いて調製される。この外植片の機械的破砕は、外植片を消化し得る酵素を実質的に含んでいない培地中で行われ得る。卵巣または結腸直腸の腫瘍などについて、特定の実施形態においては、いくらかの酵素消化が行われ得る。
例えば、腫瘍中に存在する非悪性細胞に関して悪性細胞を培養下で拡大および/または増殖させることが望ましい場合には、組織試料は、鋏様の動きで2つの滅菌小刀を用いて、または、機械的に同等の、手動のもしくは自動化された対向するインサイザーブレード(incisor blades)を用いて、規則正しく切り刻まれる。この交差切断動作は、得られる組織多細胞粒子上に平滑な切り口を作り出す。腫瘍粒子は、それぞれ、約0.25〜約1.5mm(例えば、約1mm)という寸法である。組織試料が切り刻まれた後、粒子は、培養フラスコ中に播種される。フラスコ1個当りに播種される外植片の数は、例えば、フラスコ1個当たり5個〜20個の外植片など、1個〜25個の間で変動する。例えば、約9個の外植片が、T−25フラスコ1個当たりに播種され得、20個の粒子が、T−75フラスコ1個当たりに播種され得る。説明のために述べると、外植片は、フラスコの底面一面に均一に分布され、続いて約10〜15分間最初の転置が行われ得る。次いでこのフラスコは、約5〜10分間、非転置で、37℃のCOインキュベータ内に入れられ得る。フラスコは、成長および汚染について定期的に確認される。数日〜数週間かけて、細胞単層が形成される。
さらに、悪性細胞は、間質細胞に先立って多細胞外植片から成長すると考えられる。したがって、最初は組織細胞を外植片内に維持し、所定の時間に(例えば、約10〜約50パーセントコンフルエンシーの時点で、または約15〜約25パーセントコンフルエンシーの時点で)外植片を除去することによって、(間質細胞に対して)腫瘍細胞の単層への成長が促進される。特定の実施形態において、腫瘍外植片は、腫瘍外植片から腫瘍細胞を十分に放すまたは解放するために攪拌され得、解放された細胞は、細胞培養単層を生成するために培養され得る。細胞培養単層を形成するためのこの手順の使用は、組織試料からの代表的な悪性細胞の成長を最大化するのに役立つ。単層成長速度および/または細胞形態(例えば、上皮特性)は、例えば倒立型位相差顕微鏡を用いて観察され得る。一部の実施形態において、細胞は、継代培養され得る。概して、単層の細胞は、細胞がRNA抽出のために懸濁されるときに、活発に成長中であるべきである。
培養下で悪性細胞を成長または増殖させるための方法は、米国特許第5,728,541号、同第6,900,027号、同第6,887,680号、同第6,933,129号、同第6,416,967号、同第7,112,415号、同第7,314,731号、同第7,642,048号、同第7,501,260号、および同第7,642,048号(これらの特許文献は全て、その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている。当該方法は、さらに、米国特許出願公開第2007/0059821号(この特許文献は、その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている変形形態を使用し得る。
乳腫瘍は、任意の好適な方法(ERに対する抗体を用いた免疫組織化学または他の免疫測定を含む)によって、エストロゲン受容体陽性(ER+)および陰性(ER−)サブタイプに分類され得る。代替的に、ER状態は、例えばGruvberger, S. et al., (2001) Estrogen receptor status in breast cancer is associated with remarkably distinct gene expression patterns. Cancer Res., 61, 5979-5984; West, M. et al. (2001) Predicting the clinical status of human breast cancer by using gene expression profiles. Proc. Natl Acad. Sci. USA, 98, 11462-11467;およびKun Yu et al., Classifying the estrogen receptor status of breast cancers by expression profiles reveals a poor prognosis subpopulation exhibiting high expression of the ERBB2 receptor, Human Molecular Genetics 12(24):3245-3258 (2003)に記載されているように、ER+またはER−遺伝子発現シグネチャーによって決定され得る。
遺伝子発現プロファイルを作成する際に、RNAは、任意の公知の方法によって腫瘍組織または培養細胞から抽出される。例えば、RNAは、例えばRNA Methodologies, A laboratory guide for isolation and characterization, 2nd edition, 1998, Robert E. Farrell, Jr., Ed., Academic Pressに記載されているように、種々の標準的な手順を用いて細胞から精製され得る。また、RNA単離に利用可能な、使用され得る種々の製品が市販されている。全RNAまたはポリA+RNAが、本発明に従って遺伝子発現プロファイルを作成するために使用され得る。
次いで、遺伝子発現プロファイルが、当該技術分野において知られている種々の技術のうちの任意のものを用いて、試料について生成される。そのような方法は、概して、マイクロアレイ分析および類似の方式(例えば、Whole Genome DASL(商標)Assay、Illumina, Inc.)などのハイブリダイゼーションベースのアッセイ、RT−PCR(例えば、Taqman(商標))などのポリメラーゼベースのアッセイ、フラップエンドヌクレアーゼベースのアッセイ(例えば、Invader(商標))、および分岐状DNAを用いる直接的なmRNA捕捉(QuantiGene(商標))またはHybrid Capture(商標)(Digene)を含むが、これらに限定されない。特定の実施形態において、遺伝子発現プロファイルは、Affymetrix HGU133Aなどのマイクロアレイ方式またはその関連プローブを使用して決定される。図3〜5に列挙される遺伝子のポリヌクレオチド配列は、一般に入手可能であり、参照により本明細書に援用される。さらに、HGU133Aアレイとともに使用される遺伝子などのAffymetrixプローブ配列もまた、参照により本明細書に援用される。
遺伝子発現プロファイルは、発現レベルが1つの化学療法薬または化学療法薬の組み合わせに対する腫瘍の耐性を予測するまたは示す、複数の遺伝子についての遺伝子発現レベルを含む。遺伝子発現シグネチャーは、薬剤耐性(多剤耐性)乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルに対する、薬剤感受性乳癌細胞株(不死細胞株)によって示される遺伝子発現レベルによって定義され得る。薬剤感受性および薬剤耐性細胞株は、インビトロ化学療法感受性アッセイ(本明細書に記載される)におけるそれらの薬剤応答によって定義される。特定の実施形態において、遺伝子発現シグネチャーは、化学療法感受性プロファイルおよび/またはER状態に従ってグループ化されるような、図2の乳癌細胞株の遺伝子発現レベルによって定義される。
本明細書で使用される場合、用語「遺伝子」は、試料中でRNA転写物として発現されるDNA配列をいい、全長遺伝子(タンパク質コードまたは非コード)であるか、または、発現配列タグもしくは「EST」などの、その発現部分であり得る。したがって、図3〜5に列挙される遺伝子は、各々独立して、発現産物が試料中に存在する全長遺伝子配列であるか、またはEST配列などの、試料中で検出可能な発現配列の一部である。
図3〜5に列挙される遺伝子は、薬剤耐性細胞(例えば、多剤耐性試料)に対し、薬剤感受性細胞において示差的に発現され得る。本明細書で使用される場合、「示差的に発現される」とは、RNA転写物のレベルまたは存在量(またはスプライスバリアントRNAの群などの、共通の標的(またはプローブがハイブリダイズする)配列を有するRNA個体群の存在量)が、参照レベル(例えば、薬剤感受性試料)と比較して、試料(例えば、薬剤耐性試料)において顕著に高いまたは低いということを意味する。例えば、RNAまたはRNA個体群のレベルは、参照レベルより高いことも、低いこともあり得る。参照レベルは、コントロール試料またはコントロール個体群における同一のRNAまたはRNA個体群のレベル(例えば、薬剤感受性細胞についての平均または中央値レベル)であってもよいし、感受性または耐性指定についてのカットオフまたは閾値レベルであってもよい。
遺伝子発現プロファイルは、概して、図3〜5のうちの1つ以上に列挙される少なくとも約3種、5種、7種、10種、25種、50種、100種またはそれ以上(例えば、全てまたは実質的に全て)の遺伝子についての発現レベルを含む。前述されるように、これらの遺伝子についての発現レベルは、患者の悪性細胞または腫瘍の遺伝子発現状態を表わすとともに、このプロファイルは、化学療法薬に対する腫瘍の感受性および/または耐性を示す1つ以上の遺伝子シグネチャーの存在について評価される。一部の実施形態において、当該プロファイルは、図3〜5に列挙される遺伝子を含む、500種以下の遺伝子、250種以下の遺伝子、150種以下の遺伝子、または100種以下の遺伝子のレベルを定量化するための、カスタムアレイまたはビーズセット(または他の遺伝子発現検出方式)を用いて作成される。
あるいは、またはさらに、遺伝子発現プロファイルは、少なくとも約3種の図3に列挙される遺伝子についての発現レベルを含み得る。一部の実施形態において、患者の遺伝子発現プロファイルは、薬剤感受性ER陽性乳癌細胞に対して多剤耐性ER陽性乳癌細胞において示差的に発現される、図3に列挙される少なくとも約5種、7種、10種、12種、15種、20種、25種、50種、または全ての遺伝子についての発現レベルを含む。一部の実施形態において、遺伝子発現プロファイルは、図3に列挙される全ての、または実質的に全ての遺伝子についての発現レベルを含み得る。一部の実施形態において、当該プロファイルは、図3に列挙される遺伝子を含む、500種以下の遺伝子、250種以下の遺伝子、150種以下の遺伝子、または100種以下の遺伝子のレベルを定量化するための、カスタムアレイまたはビーズセット(または他の遺伝子発現検出方式)を用いて作成される。
あるいは、またはさらに、遺伝子発現プロファイルは、少なくとも約3種の図4に列挙される遺伝子についての発現レベルを含み得る。一部の実施形態において、患者の遺伝子発現プロファイルは、薬剤感受性ER陰性乳癌細胞に対して多剤耐性ER陰性乳癌細胞において示差的に発現される、図4に列挙される少なくとも約5種、7種、10種、12種、15種、20種、25種、または全ての遺伝子についての発現レベルを含む。一部の実施形態において、遺伝子発現プロファイルは、図4に列挙される全ての、または実質的に全ての遺伝子についての発現レベルを含み得る。一部の実施形態において、当該プロファイルは、図4に列挙される遺伝子を含む、500種以下の遺伝子、250種以下の遺伝子、150種以下の遺伝子、または100種以下の遺伝子のレベルを定量化するための、カスタムアレイまたはビーズセット(または他の遺伝子発現検出方式)を用いて作成される。
特定の実施形態において、遺伝子発現プロファイルは、複数の遺伝子(例えば、5種、7種、10種、12種、15種、50種など)の発現レベルの測定値を含み、それらの遺伝子は、各々独立して、薬剤耐性試料に対し、少なくとも約1.2(増)または約0.8(減)という倍率変化の大きさ(増または減)で、多剤感受性試料において発現される。倍率変化の大きさは、平均感受性スコア/平均耐性スコアとして定義される。一部の実施形態において、複数の遺伝子は、薬剤耐性細胞に対し、少なくとも1.5、もしくは少なくとも約1.7、もしくは少なくとも約2、もしくは少なくとも約2.5の倍率変化の大きさ(増)で、または約0.7未満、約0.5未満、もしくは約0.4未満の倍率変化の大きさ(減)で、薬剤感受性細胞において示差的に発現される。あるいは、発現レベル(平均感受性および平均耐性)は、少なくとも約2倍、3倍、4倍、または5倍、10倍もしくはそれ以上異なり得る。
本発明の本態様に従って作成される遺伝子発現プロファイルは、薬剤応答性であることを示す1つ以上の遺伝子発現シグネチャー(例えば、多剤耐性シグネチャー)の存在について評価される。1つもしくは複数の遺伝子発現シグネチャーは、感受性または耐性としての腫瘍のプロファイルの分類を可能にするように、薬剤感受性および/もしくは多剤耐性細胞であることを示す遺伝子発現レベルを含むか、またはそのような遺伝子発現レベルから(数学的に)導出される。具体的には、遺伝子発現シグネチャーは、図3〜5のうちの1つ以上に列挙される少なくとも5種、7種、10種、12種、15種、20種、25種、40種、50種、75種、100種、200種、250種、300種、400種、もしくは500種の遺伝子などの、図3〜5のうちの1つ以上に列挙される複数の遺伝子についての指示的な遺伝子発現レベルを含むか、またはそのような遺伝子発現レベルから導出される。当該シグネチャーは、平均もしくは中央値発現レベルを含み得るか、またはそのような発現レベルから導出され得るか、あるいは他の統計的基準を使用し得る。
1つもしくは複数の遺伝子発現シグネチャーは、本明細書に記載されるものなど、任意の核酸検出方式と適合する方式であり得、概して、患者試料のプロファイルを作成するために使用される方式と比較できるものである。例えば、遺伝子発現シグネチャーおよび患者プロファイルは共に、核酸ハイブリダイゼーション法によって、かつ、比較を容易にするために、同一のハイブリダイゼーションプラットホームおよびコントロールを用いて、作成され得る。遺伝子発現シグネチャーは、平均もしくは中央値発現レベルおよび/またはカットオフ値もしくは閾値を含む、薬剤感受性および/または薬剤耐性レベルを区別するための、任意の数の統計的尺度をさらに含み得る。そのようなシグネチャーは、本明細書に開示されるデータセット、または独自の遺伝子発現データセットから作成され得る。
患者試料についての遺伝子発現プロファイルが作成されれば、その患者プロファイルを各遺伝子シグネチャーに対してスコア付けまたは分類することによって、1つ以上の遺伝子シグネチャーの存在について、プロファイルが評価される。
2つ以上のクラスまたはグループ間で試料を分類するための種々の分類方法が知られており、これらは、主成分分析(Principal Components Analysis)、単純ベイズ(Naive Bayes)、サポートベクターマシン(Support Vector Machines)、最近隣法(Nearest Neighbors)、決定樹(Decision Trees)、ロジスティック(Logistic)、人工神経回路網(Artificial Neural Networks)、およびルールベース方式(Rule-based schemes)を含むが、これらに限定されない。また、総合的な予測を生成するために、複数のモデルからの予測が合わされ得る。例えば、「多数決原理」予測が、単純ベイズモデル、サポートベクターマシンモデル、および最近隣法モデルの結果から行い得る。
したがって、分類アルゴリズムまたは「クラス予測子(class predictor)」が、試料を分類するために構築され得る。好適なクラス予測子を作成するための方法は、R. Simon, Diagnostic and prognostic prediction using gene expression profiles in high-dimensional microarray data, British Journal of Cancer (2003) 89, 1599-1604において総説されており、この総説は、その全体が参照により本明細書に援用される。
概して、患者検体についての遺伝子発現プロファイルは、薬剤感受性または薬剤耐性シグネチャーとして、スコア付けまたは分類される(薬剤耐性または感受性を反映した層別化もしくは連続的中間分類またはスコアを用いるスコア付けまたは分類を含む)。前述されるように、このようなシグネチャーは、一般に入手可能な遺伝子発現データから収集されるか、または独自のデータセットから作成され得る。シグネチャーは、データベースに保存され、ユーザ入力に応答して患者腫瘍遺伝子発現プロファイルと互いに関連付けられ得る。
患者の遺伝子発現プロファイルを薬剤感受性および/または薬剤耐性シグネチャーと比較した後、試料は、薬剤感受性プロファイルまたは薬剤耐性プロファイル(例えば、多剤耐性プロファイル)として分類されるか、または、例えば、そうである確率が示される。分類は、上記のような公知の方法に基づいて、コンピュータ計算により決定され得る。その計算の結果は、コンピュータスクリーンに表示され得るか、または、例えば患者が所与の処置に応答する確率(例えば、0〜100%)として、容易に理解できる形態で示され得る。このレポートは、医師が癌患者のための一連の処置を選択するのを助けるであろう。例えば、本発明の特定の実施形態において、患者の遺伝子発現プロファイルは、確率に基づき薬剤感受性プロファイルであると決定され、その後、患者は、その薬剤または組み合わせで処置されるであろう。他の実施形態において、患者のプロファイルは、多剤耐性プロファイルなどの薬剤耐性プロファイルであると決定され、その結果、患者のための1つ以上の候補処置を医師が除外することを可能にし、それにより、患者を不要な毒性から免れさせるであろう。
種々の実施形態において、本発明の本態様に従う方法は、少なくとも約60%、75%、80%、85%、90%、95%またはそれよりも高い精度で、多剤感受性腫瘍と多剤耐性腫瘍とを区別する。この点に関し、本態様に従う方法は、例えば当該技術分野において知られている遺伝子発現試験、または化学反応試験などの、標準的な方法により、追加的または代替的な予測値を与え得る。
本発明の方法は、例えば確率に基づき、処置の結果の予測を助ける。すなわち、遺伝子発現シグネチャーは、それぞれ、候補薬剤または組み合わせでの処置による結果を予測するものである。この結果は、多くの方法で定量化され得る。例えば、結果は、候補処置に対する、客観的応答、臨床的応答、または病理学的応答であり得る。結果は、Therasse et al., New Guidelines to Evaluate the Response to Treatment in Solid Tumors, J. of the National Cancer Institute 92(3):205-207 (2000)(この文献は、その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されているような充実性腫瘍の処置に対する応答を評価する技術に基づき決定され得る。例えば、結果は、生存(全生存または生存期間を含む)、無進行期間(progression-free interval)、または再発後の生存であり得る。そのような事象のタイミングまたは持続期間は、おおよそ診断の時期から、またはおおよそ処置(例えば、化学療法)が開始される時期から決定され得る。あるいは、結果は、腫瘍の大きさ、腫瘍体積、もしくは腫瘍代謝の減少に基づくか、または全腫瘍負荷量に基づくか、または、特に疾患状態において上昇した場合には、血清マーカーレベルに基づき得る。一部の実施形態における結果は、完全寛解、部分寛解、安定疾患、および進行性疾患として、これらの用語が当該技術分野において理解されているとおりに特徴付けられ得る。
特定の実施形態において、ある遺伝子シグネチャーの存在または不在は、特定の候補薬剤または組み合わせ(既述のとおり)での処置による病理学的完全寛解を示すものである。病理学的完全寛解(例えば、外科的処置時に除去された組織(例えば、乳癌の場合は乳房または結節)の試験の結果、病理医により判断されるとおり)は、概して、外科的検体中の侵襲性腫瘍細胞の組織学的証拠の不在をいう。
本発明は、癌患者由来の培養細胞に対して化学療法薬パネルを用いて化学反応試験を実施して、それにより、さらなる予測値を追加することをさらに含み得る。すなわち、腫瘍細胞中の1つ以上の遺伝子発現シグネチャーの存在および腫瘍検体についてのインビトロ化学反応結果が、処置の結果(例えば、生存、pCRなど)を予測するために使用される。例えば、遺伝子発現プロファイルおよび化学反応試験が共に、腫瘍が特定の処置に感受性であること、または耐性であることを示す場合、当該方法の予測値は、とりわけ高くなり得る。化学反応試験は、本明細書に記載されるように、かつ当該技術分野において知られているように、CHEMOFX試験により行われ得る。
材料および方法
本研究において、27種の乳癌細胞株(図1に示されるとおり)は、American Type Culture Collection(Manassas, VA, USA)から入手した。細胞は、RPMI 1640(Mediatech, Herndon, VA, USA)で培養した。FBSは、HyClone(Logan, UT, USA)から購入した。以下の化学療法薬を本研究において使用し、細胞増殖に使用される増殖培地中に、製造業者により推奨されるように調製した:パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、シクロホスファミド、フルオロウラシル、ドキソルビシン、およびエピルビシン。
CHEMOFXアッセイを、以前に記載されているように行った(Mi, Holmes et al. 2008)。手短に言えば、化学療法薬で細胞を処理した(未処理の細胞をコントロールとして使用した)。各化学療法薬について、順次希釈した10種の薬剤濃度を三重反復試験で試験した。72時間のインキュベーション期間後、この細胞を固定し、染色し、計数した。薬剤処理後に残る細胞の数を用いて、生存率(survival fraction)(SF=平均細胞計数量x/コントロール平均細胞数)を決定した。用量反応曲線を、曲線下面積(AUC)に基づく化学療法感受性を決定するためにプロットした[(Mi, Holmes et al. 2008)]。より低い薬剤応答スコアは、より高い感受性を示す。より低い薬剤応答スコアは、より高い感受性を示す。3分の1の最も低いAUC値を有する細胞を「感受性」と見なし、高い方から3分の1までのAUC値を有する細胞を「耐性」と見なした。
CHEMOFXアッセイ分析の結果として得られた化学療法感受性データに、二次元階層的クラスタリングを適用した。試験された薬剤に対して類似の感受性パターンを示した細胞を一緒にグループ化した。同様に、試験された細胞株間で類似の応答パターンを示した薬剤を一緒にグループ化した。例えば、2種のタキサン類(パクリタキセルおよびドセタキセル)および2種のアントラサイクリン抗腫瘍抗生物質(エピルビシンおよびドキソルビシン)を、それぞれ一緒にクラスター化した。
生の遺伝子発現データは、ArrayExpressからダウンロードし、Affymetrixの公的IDを遺伝子記号にマッピングした。遺伝子記号が複数のAffymetrixIDと関連付けられた場合は、IQRが最大のものを選択した。Bioconductorソフトウェアを使用して、これらのデータセットに非特異的遺伝子フィルタリングを適用した。手短に言えば、このプログラムは、データを以下のとおりにフィルタリングする:xが遺伝子iの発現値を示すと仮定すると、以下の2つの条件を満たさない遺伝子は、取り除かれる:1)IQR(x)<0.5;2)中央値(x)<log2(100)。
遺伝子発現が乳細胞株、ER陽性乳細胞またはER陰性乳細胞における多剤応答とどのように関係しているかを分析するために、乳細胞株、ER陽性乳細胞株、およびER陰性乳細胞株についてのメタ分析を別個に実施した。
メタ分析を行うために使用されたアルゴリズムは、以下のとおりである。合計G種の遺伝子およびK個の検討(本件についてはK=7)があると仮定する。xgskは、薬剤k、sに対する、遺伝子g、細胞株s(1≦g≦G、1≦s≦S、1≦k≦K)の遺伝子発現値を示すとする。yskは、薬剤kに対する細胞株sについてのAUC値を示すものとする。薬剤kに対する遺伝子gについての回帰係数β1gkは、標準的な線形回帰モデルysk=β0gk+β1gkgsk+εsgkを用いて計算した。ここで、εsgkは正規誤差である。tgk=β1gk/sgkとし、ここで、sgkはβ1gkの標準偏差であり、sgkはβ1gkの標準偏差である。
各薬剤について、各遺伝子のp値を、以下の工程によって算出した。
a.遺伝子gおよび薬剤kについてtgkを計算する。
b.B回にわたって細胞株のラベルを置換し、置換統計(permuted statistics)tgk (b)(ここで、1≦g≦G、1≦k≦K、1≦b≦B)を同様に算出する。
c.tgkのp値を
Figure 2013511999
として推定し、
Figure 2013511999
を同様に算出する。
d.非DE遺伝子の割合π(k)を
Figure 2013511999
として推定する。我々はA=[0.5,1]を選択したので、l(A)=0.5である。
e.tgkのq値を
Figure 2013511999
として推定する。以下の工程は、多剤応答遺伝子を同定するためのメタ分析手順である。
a.r番目のランド統計(rand statistic)をメタ分析に使用する:V=pg(5)
Figure 2013511999
を定義する。
b.メタ分析における遺伝子のp値を
Figure 2013511999
として推定する。
c.メタ分析における非DE遺伝子の割合π
Figure 2013511999
として推定する。我々はA=[0.5,1]を選択したので、l(A)=0.5である。
d.メタ分析におけるq値を
Figure 2013511999
として推定する。メタ分析によって検出されるDE遺伝子を、Gmeta={g:q(V)≦0.01}として示す。これらのDE遺伝子は、本研究における多剤応答遺伝子と考えられる。
最後になるが、多剤応答遺伝子を、少なくとも5つの異なる薬剤に対する耐性に関連する遺伝子として定義した。次いで、我々は、Molecular Signature Databaseを参照して、これらの遺伝子の報告された生物学的機能を評価した。
感受性細胞株と耐性細胞株の間の倍率変化値は、細胞株を、それらのAUC値に基づき分類することによって算出した。上から1/3までの細胞株を感受性として定義し、下から1/3までの細胞株を耐性として定義する。倍率変化についての計算は、各遺伝子について次のように行う:薬剤感受性群についての平均生発現値/薬剤耐性群についての平均生発現値。
結果
27種の十分に特徴付けられている乳癌細胞株に対して、以下の7種の広く使用されている化学療法薬へのそれらの応答を測定するために、ChemoFx分析を行った:パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、シクロホスファミド、フルオロウラシル、ドキソルビシン、およびエピルビシン(図1)。
原発性腫瘍の場合と同様に、これらの細胞株は、薬剤に対し不均一な応答を示した(図2)。概して、細胞株の3つのクラスターを、得られた異なる薬剤へのそれらの応答に基づいて同定した。第1のクラスターは、試験薬剤に対して汎耐性であった9種の細胞株から構成された。このクラスターは、エストロゲン受容体(ER)陽性細胞が豊富(7/8)であった。第2のクラスターには、試験薬剤に対して汎感受性であった8種の細胞株が含まれた。それらは全てER陰性であった。第3のクラスターは、試験薬剤に対して不均一な応答を示した11種の細胞株から構成され、それらはER陽性(4)およびER陰性(7)の両方であった。
我々はまた、細胞の薬剤応答パターンに基づき、7種の化学療法薬に対して階層的クラスタリングを行った。我々は、パクリタキセルおよびドセタキセルが一緒にクラスター化され、ドキソルビシンおよびエピルビシンも同様であることを見出した。
薬理ゲノミクス分析により、全ての乳細胞株についての多剤応答に関係する524種の遺伝子を同定した。これらの遺伝子の多くは、ER状態に関係する。ER陰性乳癌細胞株において、多剤応答に関係する32種の遺伝子を同定したのであるが、そのうちの21種が、524種の遺伝子の一覧中にある。ER陽性細胞株においては、188種の遺伝子が多剤応答に関係するのであるが、そのうちの70種が、524種の遺伝子の一覧中に存在する。3種の遺伝子のみが、ER陽性乳細胞株およびER陰性乳細胞株の両方についての多剤応答に関係していた(DBI、TOP2A、PMVK)。
検討
27種の乳癌細胞株の薬理ゲノミクス分析により、ER陰性乳細胞における多剤応答に関係する32種の遺伝子、およびER陽性細胞株における多剤応答に関係する188種の遺伝子を同定した。
これらの遺伝子の機能分析は、それらがいくつもの異なる生物学的機能に関係していることを示し、多剤応答が複数の機構の結果であるという現在の理解を裏付ける。
細胞株を使用することに関する重要な問題は、その代用物が、どのくらいよく患者結果と近似することができるかである。今日まで、MTTおよびATPを初めとする、種々のCSRA分析が使用されてきた。我々は、本実施例においてはCHEMOFXを適用した。具体的には、7種の典型的な薬剤を27種の乳細胞株群において試験した。細胞株の薬剤応答パターンも、いくつかの態様によりCHEMOFXが代用となるものとして適切であることを示唆する。まず、これらの細胞株は、臨床所見と同様の不均一な応答を示す(呈する)。また、これらの細胞株は、ER状態が、多くの化学療法薬について、薬剤応答と強く相関することを示す。ER陽性細胞株はより耐性である傾向があるが、ER陰性細胞株は感受性である傾向がある。これは、先行文献と一致する。さらに、我々の薬剤クラスタリングもまた、CHEMOFXの精度を支持する。試験した7種の薬剤は、抗癌剤の主要クラスを代表する。シクロホスファミドは、アルキル化剤である。ドキソルビシンおよびエピルビシンは、抗生物質である。パクリタキセルおよびドセタキセルは、タキサン類であり、「5−Fu」は、チミジル酸シンターゼインヒビターとして作用する代謝拮抗物質である。したがって、パクリタキセルおよびドセタキセルを一緒にクラスター化し、エピルビシンおよびドキソルビシンを一緒にクラスター化した。
本明細書に開示される分析は、細胞傷害性化学療法薬に対する多剤耐性を理解し、患者処置を個別化するのに有用である。
例えば、多剤耐性シグネチャーが存在する場合には、医師は、もっと従来的でない(例えば、本明細書に開示される薬剤によって代表されない)化学療法処置を検討するかもしれないし、外科的介入のより攻撃的な照射を検討するかもしれない。
さらに、多数薬剤耐性に関連する遺伝子は、一部の癌がどのように薬剤処置に耐性になり得るかを決定するのに役立っており、潜在的な標的を提供してきた。同様に、癌遺伝子の分析により、そのような遺伝子には、多くの場合に成長制御経路のシグナル伝達に関与する野生型の対応する遺伝子があるということが証明されている。これらの遺伝子の多くは、チロシンキナーゼによって調節されるタンパク質をコードすることから、ホスホチロシンが薬剤開発の一般的な標的となっている。
参考文献
以下の参考文献は、その全体が参照により本明細書に援用される。
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Claims (20)

  1. 乳腫瘍試料またはそれに由来する細胞培養物からRNAを抽出する工程と、図3、図4、および/または図5のうちの1つ以上に列挙される遺伝子の遺伝子発現レベルを決定する工程とを含む、乳癌細胞、腫瘍、または細胞株の遺伝子発現プロファイルを作成するための方法であって、前記プロファイルは、薬剤応答を示すものである、方法。
  2. 前記乳腫瘍または細胞株が、ER陽性であり、前記遺伝子発現プロファイルが、図3に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記乳腫瘍または細胞株が、ER陰性であり、前記遺伝子発現プロファイルが、図4に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記遺伝子発現プロファイルが、Taxol;抗生物質;代謝拮抗物質;およびアルキル化剤から選択される少なくとも2つの薬剤に対する応答を示すものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記Taxolが、ドセタキセルまたはプラクリタキセルである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記代謝拮抗物質が、5−フルオロウラシルまたはゲムシタビンである、請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記アルキル化剤が、シクロホスファミドである、請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記抗生物質が、ドキソルビシンまたはエピルビシンである、請求項4〜8のいずれか一項に記載の方法。
  9. 多剤応答を示す1つ以上の遺伝子発現シグネチャーの存在を決定する工程をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 化学反応アッセイを行う工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 乳腫瘍についてのエストロゲン受容体(ER)状態を決定する工程と、
    前記腫瘍試料またはそれに由来する細胞培養物からRNAを抽出する工程と、
    前記腫瘍についての遺伝子発現プロファイルを決定する工程と
    を含む、乳腫瘍の遺伝子発現プロファイルを作成するための方法であって、前記遺伝子発現プロファイルは、図3、図4、および/または図5のうちの1つ以上に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含む、方法。
  12. 前記乳腫瘍または細胞株が、ER陽性であり、前記遺伝子発現プロファイルが、図3に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記乳腫瘍または細胞株が、ER陰性であり、前記遺伝子発現プロファイルが、図4に列挙される複数の遺伝子についての発現レベルを含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記遺伝子発現プロファイルが、Taxol;抗生物質;代謝拮抗物質;およびアルキル化剤から選択される少なくとも2つの薬剤に対する耐性を示すものである、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記Taxolが、ドセタキセルまたはプラクリタキセルである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記代謝拮抗物質が、5−フルオロウラシルまたはゲムシタビンである、請求項14または15に記載の方法。
  17. 前記アルキル化剤が、シクロホスファミドである、請求項14〜17のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記抗生物質が、ドキソルビシンまたはエピルビシンである、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。
  19. 多剤応答を示す1つ以上の遺伝子発現シグネチャーの存在を決定する工程をさらに含む、請求項11〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 化学反応アッセイを行う工程をさらに含む、請求項11〜19のいずれか一項に記載の方法。
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